説明

ナビゲーション装置、ナビゲーション方法、及びナビゲーションプログラム

【課題】目的地やルートや送信ポイントなどの設定操作無しで、自車の位置などの情報を適切なタイミングで相手に伝える。
【解決手段】タイミング判断手段18が、指定した時間間隔が経過するごとにメール送信のタイミングであると判断し、タイミング判断手段18がメール送信のタイミングと判断すると住所抽出手段20が、主記憶装置3に格納されている住所データをもとに、自車位置検出手段16で検出した現在位置情報に対応する現在地住所を抽出する。そのうえで、メール送信手段22が、この現在地住所を定型文中に挿入した電子メールを作成し、作成したメールを指定したメールアドレスへ送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動体におけるナビゲーション技術の改良に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、情報処理や通信における技術の進展に伴い、自動車など移動体におけるナビゲーション装置が普及している。ナビゲーション装置は、GPSなどで検出する現在位置を周辺地図上に表示しながら、指定される目的地への経路を計算し案内するものである。
【0003】
上記のように移動体で検出する現在位置すなわち自車位置を、車内だけでなく外部でも活用する技術として、盗難車から現在位置をセンターへ送信させたり(特許文献1参照)、高齢者や子供に常時身に付けさせる装置から同様に位置情報を得る提案が存在する(特許文献2参照)。
【0004】
また、通常時のための提案として、携帯電話と連携して自車位置をメール送信する機能を持ったナビゲーション装置においては、目的地へのルートを設定したうえ、送信ポイントを予め設定すれば、そのポイントごとに送信相手に自車位置と、到着予定時刻のメール送信を行う技術は存在し、自車の情報を相手に伝える利点はあった。
【特許文献1】特開2001−191901号公報
【特許文献2】実用新案登録第3068603号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上記のようなメール送信の従来技術では、メール送信が必要な相手のメールアドレスの他に、ナビゲーションにおいて目的地へのルート設定を行ったり、送信ポイントの設定が必要なため、使用の条件が多く操作も煩雑という問題があった。また、現在の自車の状況について判りやすく情報を伝える技術としては不十分であり、さらなる改善が待望されていた。
【0006】
本発明は、上記のような課題を解決するもので、その目的は、目的地やルートや送信ポイントなどの設定操作無しで、自車の位置などの情報を適切なタイミングで相手に伝えることである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的をふまえ、本発明の一態様であるナビゲーション装置は、地図上の位置及び住所の情報を含む住所データの記憶手段と、メールアドレスの指定を受け付けるアドレス指定手段と、自車位置を検出する自車位置検出手段と、メール送信のタイミングを判断するタイミング判断手段と、前記タイミング判断手段がメール送信のタイミングと判断すると、前記記憶手段に記憶されている前記住所データをもとに、前記自車位置検出手段が検出した前記自車位置に対応する住所を抽出する住所抽出手段と、前記住所抽出手段の抽出した住所を含む電子メールを前記前記アドレス指定手段で指定された前記メールアドレスへ送信するメール送信手段と、を備えたことを特徴とする。
【0008】
このように、目的地やルートや送信ポイントなどの設定操作無しで、安全に運転しながら、逐次検出する自車位置の住所を所定のタイミングごとに、指定の相手に電子メールで自動送信することが可能となり、相手も現在地が逐次把握できて安心できる。
【0009】
本発明の他の態様としては、さらに、前記タイミング判断手段は、所定の距離を走行するごとにメール送信のタイミングであると判断することを特徴とする。このように、時間ではなく所定距離ごとにメールを送信することにより、速度が遅いときも無駄にメールの数が増えず、相手はメール到着タイミングから距離を体感することも可能になる。
【0010】
本発明の他の態様としては、さらに、前記タイミング判断手段は、所定の時間が経過するごとにメール送信のタイミングであると判断することを特徴とする。このように、距離ではなく所定時間ごとにメールを送信することにより、速度が遅いときでもメールが途絶えず相手を安心させること可能になる。
【0011】
本発明の他の態様としては、さらに、前記タイミング判断手段は、前回判断したメール送信のタイミングから、所定の距離を走行するか、又は、所定の時間が経過するか、いずれか早い方が成立したときにメール送信のタイミングであると判断することを特徴とする。このように、メール送信のタイミングの判断で、距離と時間を併用することにより、走行が順調ならば次々とメールが届いて進み具合がわかり、渋滞しても一定の時間間隔でメールが届くので、距離制の利点と時間制の利点を組み合わせて活用可能となる。
【0012】
本発明の他の態様としては、さらに、メール送信のタイミングの基準となる、前記所定の距離、及び、前記所定の時間、の少なくとも一方について、ユーザからの指定を受け付けるタイミング設定手段を有することを特徴とする。このように、メール送信のタイミングのもととなる距離や時間を指定できることにより、個々のユーザや相手ごとの好みや事情に適した使い方が可能になる。
【0013】
本発明の他の態様としては、さらに、地図データを記憶する地図データ記憶手段と、前記自車位置検出手段の検出した自車位置を含む周辺地図画像を、前記地図データ記憶手段に記憶されている前記地図データに基いて作成する地図画像作成手段と、を備え、前記メール送信手段は、前記地図画像作成手段が作成した周辺地図画像を前記電子メールに含めることを特徴とする。このように、自車位置周辺の地図画像もメールに含めることにより、相手が、住所だけではわかりにくい実際の場所や周囲の地理を一見して直感的に把握可能になる。
【0014】
本発明の他の態様としては、さらに、交通情報を取得する交通情報取得手段を備え、前記メール送信手段は、前記交通情報取得手段が取得した前記交通情報を前記電子メールに含めることを特徴とする。このように、事故、工事、交通規制のようにVICSで得るような交通情報もメールに含めることにより、相手が、現在の交通状況の背景を理解したり、今後の見通しを推測することも可能になる。
【0015】
本発明の他の態様としては、さらに、前記交通情報は渋滞情報であることを特徴とする。このように、交通情報の中でも特に渋滞情報をメールに含めることにより、相手が、現在の遅れの背景や、到着時刻がどのくらい遅れるかなどを細かく判断することが可能になる。
【0016】
本発明の他の態様としては、さらに、車速をもとに、送信前の所定時間における平均車速を計算する平均車速計算手段を有し、前記メール送信手段は、前記平均車速計算手段が計算した前記平均車速を前記電子メールに含めることを特徴とする。このように、平均車速も送信することにより、相手は車両の状況や到着時刻をより正確に推測できる。
【0017】
本発明の他の態様としては、さらに、車速をもとに、送信前の所定時間における車速遷移グラフの画像を作成するグラフ作成手段を有し、前記メール送信手段は、前記グラフ作成手段が作成した前記車速遷移グラフの画像を前記電子メールに含めることを特徴とする。このように、車速遷移グラフも送信することにより、相手は、車速は安定しているのか、渋滞は緩和に向かっているのか酷くなりつつあるのかなど、時間の流れに沿った状況の変化をより具体的に把握可能になる。
【0018】
本発明の他の態様としては、さらに、顔の表情の情報を複数種類、記憶する表情記憶手段と、前記表情記憶手段に記憶されている複数種類の顔の表情からの選択を受け付ける表情選択手段と、を有し、前記メール送信手段は、前記表情選択手段で選択された表情の情報を前記表情記憶手段から読み出して前記電子メールに含めることを特徴とする。このように、嬉しい、疲れた、ありがとう、ごめんなさい、などの顔の表情を選択して容易にメールに添付できることにより
【0019】
本発明の他の態様としては、さらに、前記顔の表情の情報は、コンピュータグラフィック画像であることを特徴とする。このように、顔の表情をCG画像で伝えることにより、より活き活きとした意思疎通が可能になる付加価値が得られる。
【0020】
本発明の他の態様としては、さらに、前記顔の表情の情報は、複数の文字を連続して組み合わせた顔文字であることを特徴とする。このように、顔の表情を顔文字で伝えることにより、添付画像が表示できるかといった受信側のシステム環境を問わず、また、少ないデータ量で気持ちを伝えることが可能になる。
【0021】
本発明の他の態様としては、さらに、前記表情選択手段は、前記タイミング判断手段がメール送信のタイミングと判断するごとに、所定の待受け時間の間、表情の候補を画面表示して選択を待ち受けることを特徴とする。このように、メール送信タイミングごとに表情の候補を画面表示し選択を待ち受けることにより、添付の操作が容易になり添付を忘れることも無い。
【0022】
本発明の他の態様としては、さらに、前記メール送信手段は、前記電子メールの情報にURL又は返信先電子メールアドレスを確認用アドレスとして含め、その確認用アドレスへのアクセス又は返信に基いて前記電子メールを相手が読んだか否かを判断し知らせる確認手段を有することを特徴とする。このように、メールを相手が読んだか確認しユーザに知らせることにより、技術的トラブルの可能性も含めて、相手にちゃんと伝わっているかを車内のユーザも容易に確認でき、安心して安全運転を続けることができる。
【0023】
なお、上記各態様については、上記各手段に対応する処理やステップに基く、方法やプログラムとしても把握でき、同様の作用効果が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
次に、本発明を実施するための最良の実施形態について、図に沿って説明するが、背景技術や課題での記述と共通の前提事項は省略する。
【0025】
〔1.構成〕
まず、本実施形態のナビゲーション装置(以下「本装置」とも呼ぶ)の構成を図1のブロック図に示す。すなわち、1は、システム全体を制御するコンピュータの演算制御部(CPU)などの主制御装置であり、本発明及び本装置に必要な処理を行う。2は、自車位置の検出に用いるGPS、車速、ジャイロなどの情報を検出する位置検出部である。3は、データを記録した書き換え可能な大容量記憶装置であり、地図上の位置及び住所の情報を含む住所データの記憶手段(住所データベース)を兼ねる。
【0026】
4は、携帯電話等外部通信制御部で、携帯電話など本装置に接続される外部通信機について外部へのダイヤル等の制御を行う制御部である。5は、携帯電話やPHS等の外部通信機でありメール送信する為に用いる。6は、装置として情報や操作の為の表示を描画・制御するところであり、7の表示部に地図やメール定型文の表示用画像を送る。8は、上記の制御や処理に必要なプログラム、及びデータを一時的に格納する為の作業エリアに用いられるDRAMなどの記憶装置である。9は、装置の基本操作の他に、メールアドレス選択や送信時間設定の選択時にも使用する操作部である。
【0027】
主制御装置1は、制御プログラムにしたがってメモリなどの記憶装置を用いながら、以下のような各手段を実現する。
【0028】
〔2.作用効果〕
〔2−1.基本的な作用効果〕
上記のように構成された本実施形態における基本的な処理手順を図2のフローチャートに示す。すなわち、自動メール送信モードを開始すると(ステップS1)、まず、アドレス指定手段12が、メールアドレスリストを表示し選択させたり文字列入力などで送信相手のメールアドレスの指定を受け付け(ステップS2)、タイミング設定手段14が、送信したい間隔時間の選択も受け付ける(ステップS3)。
【0029】
その後、自車位置検出手段16が、位置検出部2で得るGPSの測位データ、ジャイロなど角速度センサからの出力や車速信号等に基き、自車位置を逐次検出する(ステップS4)。ここで得られる自車位置は、地球上の位置座標のほか、走行中の道路リンクなどの自車位置データで表され、この自車位置データをもとにCPU1は、主記憶装置3のデータベース内にある現在位置地図を画像描画制御部6で描画し表示部7に表示させる。
【0030】
そして、タイミング判断手段18が、指定した時間間隔が経過するごとにメール送信のタイミングであると判断し(ステップS5)、タイミング判断手段18がメール送信のタイミングと判断すると住所抽出手段20が、主記憶装置3に格納(記憶)されている住所データをもとに、自車位置検出手段16で検出した現在位置情報に対応する現在地住所を抽出する。
【0031】
そのうえで、メール送信手段22が、この現在地住所を定型文中に挿入した電子メール(送信メール)を作成し(ステップS6)、作成したメールを指定した前記メールアドレスへ送信する(ステップS7)。その後、自動メール送信モードを終了(ステップS9)する場合を除き、車両位置検出(ステップS4)へ戻る(ステップS8)。
【0032】
このように、目的地やルートや送信ポイントなどの設定操作無しで、安全に運転しながら、逐次検出する自車位置の住所を所定のタイミングごとに、指定の相手に電子メールで自動送信することが可能となり、相手も現在地が逐次把握できて安心できる。
以下、より具体的な処理内容と他の工夫について説明する。
【0033】
〔2−2.タイミング判断〕
まず、タイミング判断手段18がメール送信のタイミングを判断する基準として、距離、時間、その併用が考えられる。このうち距離の場合、タイミング判断手段18は、所定の距離(例えば30km、行程の25%など)を走行するごとにメール送信のタイミングであると判断する。このように、時間ではなく所定距離ごとにメールを送信することにより、速度が遅いときも無駄にメールの数が増えず、相手はメール到着タイミングから距離を体感することも可能になる。
【0034】
また、時間の場合、タイミング判断手段18は、所定の時間(例えば30分、出発時点における予想所要時間の25%など)が経過するごとにメール送信のタイミングであると判断する。このように、距離ではなく所定時間ごとにメールを送信することにより、速度が遅いときでもメールが途絶えず相手を安心させること可能になる。
【0035】
特に望ましいのは距離と時間の併用である。この場合、タイミング判断手段18は、前回判断したメール送信のタイミングから、所定の距離を走行するか、又は、所定の時間が経過するか、いずれか早い方が成立したときにメール送信のタイミングであると判断する。このように、メール送信のタイミングの判断で、距離と時間を併用することにより、走行が順調ならば次々とメールが届いて進み具合がわかり、渋滞しても一定の時間間隔でメールが届くので、距離制の利点と時間制の利点を組み合わせて活用可能となる。
【0036】
さらに、以上のようにメール送信のタイミングの基準となる所定の距離や所定の時間については、タイミング設定手段14によりユーザからの指定を、キロメートル単位や分単位などで受け付ける。このように、メール送信のタイミングのもととなる距離や時間を指定できることにより、個々のユーザや相手ごとの好みや事情に適した使い方が可能になる。
【0037】
〔2−3.地図や交通情報の送信〕
また、現在位置の住所だけでなく、他の情報も送ることが望ましい。その一つは地図を送ることであり、大容量記憶装置3に、地図データを記憶する地図データ記憶手段24を設け、地図画像作成手段26により、自車位置検出手段16の検出した自車位置を含む周辺地図画像を、地図データ記憶手段24に記憶されている地図データに基いて作成する。そのうえで、メール送信手段22が、地図画像作成手段26が作成した周辺地図画像を前記電子メールに含める。画像を電子メールに含めるには、添付ファイルのほか、画像をサーバにアップロードしたうえ、アクセス用のURLをメールに含めてもよく、他の画像についても同様である。
【0038】
このように、自車位置周辺の地図画像もメールに含めることにより、相手が、住所だけではわかりにくい実際の場所や周囲の地理を一見して直感的に把握可能になる。
【0039】
また、交通情報を送ることもできる。すなわち、交通情報取得手段28でFM多重放送やビーコンなどによるVICS等の交通情報を取得し、メール送信手段22により、交通情報取得手段28が取得した前記交通情報を電子メールに、文字列や添付画像ファイルなどの形で含める。
【0040】
このように、事故、工事、交通規制のようにVICSで得るような交通情報もメールに含めることにより、相手が、現在の交通状況の背景を理解したり、今後の見通しを推測することも可能になる。
【0041】
特に、前記交通情報は渋滞情報(例えば、渋滞の場所や区間、程度、通過予想時間など)であることが望ましい。カーナビゲーションの地図表示と同様に、上記のような周辺画像中に、渋滞区間を程度に応じオレンジ色や赤色の帯で表示すれば理解しやすい。このように、交通情報の中でも特に渋滞情報をメールに含めることにより、相手が、現在の遅れの背景や、到着時刻がどのくらい遅れるかなどを細かく判断することが可能になる。
【0042】
〔2−4.車速の送信〕
また、車両自身の車速を送ることができる。例えば、平均車速計算手段28により、車速をもとに、送信前の所定時間(例えば、30分間、1時間など)における平均車速を計算し、メール送信手段22により、平均車速計算手段28が計算した平均車速を電子メールに含める。このように、平均車速も送信することにより、相手は車両の状況や到着時刻をより正確に推測できる。
【0043】
また、他の態様としては、グラフ作成手段30により、車速をもとに、送信前の所定時間における車速遷移グラフの画像を作成し、メール送信手段22は、グラフ作成手段30が作成した前記車速遷移グラフの画像を電子メールに含める。このように、車速遷移グラフも送信することにより、相手は、車速は安定しているのか、渋滞は緩和に向かっているのか酷くなりつつあるのかなど、時間の流れに沿った状況の変化をより具体的に把握可能になる。
【0044】
〔2−5.顔の表情の送信〕
また、顔の表情を送ることもできる。この場合、表情記憶手段32に、顔の表情の情報を複数種類、記憶しておき、表情選択手段34により、表情記憶手段32に記憶されている複数種類の顔の表情からの選択を受け付け、メール送信手段22により、表情選択手段34で選択された表情の情報を表情記憶手段32から読み出して電子メールに含める。このように、嬉しい、疲れた、ありがとう、ごめんなさい、などの顔の表情を選択して容易にメールに添付できることにより、人間味あふれる暖かいコミュニケーションが可能になる。
【0045】
この場合における顔の表情の情報としては、具体的には、まず、コンピュータグラフィック画像を用いることが考えられる。このように、顔の表情をCG画像で伝えるようにすれば、より活き活きとした意思疎通が可能になる付加価値が得られる。
【0046】
また、顔の表情の情報は、複数の文字を連続して組み合わせた、いわゆる顔文字を用いることも考えられる。このように、顔の表情を顔文字で伝えるようにすれば、添付画像が表示できるかといった受信側のシステム環境を問わず、また、少ないデータ量で気持ちを伝えることが可能になる。
【0047】
また、表情を選択するインタフェースを容易なものとする工夫も望ましい。例えば、表情選択手段34は、タイミング判断手段18がメール送信のタイミングと判断するごとに、所定の待受け時間の間(例えば、5秒、10秒など)、表情の候補を画面表示して選択を待ち受ける。このように、メール送信タイミングごとに表情の候補を画面表示し選択を待ち受けることにより、添付の操作が容易になり添付を忘れることも無い。待ち受け時間の間に選択操作が無ければ、顔の表情の情報を添付しなくてもよいし、標準設定の表情を添付したり、前回使った顔の表情を添付してもよい。
【0048】
〔2−6.メールを読んだことの確認〕
相手がメールを読んだことを車内の人が確認することもできる。この場合、メール送信手段22により、電子メールの情報に、URL又は返信先電子メールアドレスを確認用アドレスとして含める。具体的には、メールの本文で確認用URLを記載し操作を求める記述を入れたり、Reply-Toでユーザ自身や確認専用のメールアドレスを指定し、返信を求める文章を含める。そして、確認手段36が、それら確認用アドレスへのアクセス又は返信に基いて、例えば、次回メール送信のため外部へアクセスする際にウェブサーバやメールサーバへ確認するなどにより、相手が読んだか否かを判断し、ユーザに知らせる。
【0049】
このように、メールを相手が読んだか確認しユーザに知らせることにより、技術的トラブルの可能性も含めて、相手にちゃんと伝わっているかを車内のユーザも容易に確認でき、安心して安全運転を続けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本発明の実施形態の構成を示す機能ブロック図。
【図2】本発明の実施形態における動作手順を示すフローチャート。
【符号の説明】
【0051】
1…主制御装置
2…位置検出部
3…大容量記憶装置
4…外部通信制御部
5…外部通信機
6…画像描画制御部
7…表示部
8…記憶装置
12…アドレス指定手段
12…地点登録手段
14…タイミング設定手段
16…自車位置検出手段
18…タイミング判断手段
20…住所抽出手段
22…メール送信手段
24…地図データ記憶手段
26…地図画像作成手段
28…交通情報取得手段
28…平均車速計算手段
30…グラフ作成手段
32…表情記憶手段
34…表情選択手段
36…確認手段
S〜…手順の各ステップ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
地図上の位置及び住所の情報を含む住所データの記憶手段と、
メールアドレスの指定を受け付けるアドレス指定手段と、
自車位置を検出する自車位置検出手段と、
メール送信のタイミングを判断するタイミング判断手段と、
前記タイミング判断手段がメール送信のタイミングと判断すると、前記記憶手段に記憶されている前記住所データをもとに、前記自車位置検出手段が検出した前記自車位置に対応する住所を抽出する住所抽出手段と、
前記住所抽出手段の抽出した住所を含む電子メールを前記前記アドレス指定手段で指定された前記メールアドレスへ送信するメール送信手段と、
を備えたことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項2】
前記タイミング判断手段は、所定の距離を走行するごとにメール送信のタイミングであると判断することを特徴とする請求項1記載のナビゲーション装置。
【請求項3】
前記タイミング判断手段は、所定の時間が経過するごとにメール送信のタイミングであると判断することを特徴とする請求項1記載のナビゲーション装置。
【請求項4】
前記タイミング判断手段は、前回判断したメール送信のタイミングから、所定の距離を走行するか、又は、所定の時間が経過するか、いずれか早い方が成立したときにメール送信のタイミングであると判断することを特徴とする請求項1記載のナビゲーション装置。
【請求項5】
メール送信のタイミングの基準となる、前記所定の距離、及び、前記所定の時間、の少なくとも一方について、ユーザからの指定を受け付けるタイミング設定手段
を有することを特徴とする請求項2から4のいずれか一項に記載のナビゲーション装置。
【請求項6】
地図データを記憶する地図データ記憶手段と、
前記自車位置検出手段の検出した自車位置を含む周辺地図画像を、前記地図データ記憶手段に記憶されている前記地図データに基いて作成する地図画像作成手段と、
を備え、
前記メール送信手段は、前記地図画像作成手段が作成した周辺地図画像を前記電子メールに含めること
を特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載のナビゲーション装置。
【請求項7】
交通情報を取得する交通情報取得手段を備え、
前記メール送信手段は、前記交通情報取得手段が取得した前記交通情報を前記電子メールに含めること
を特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載のナビゲーション装置。
【請求項8】
前記交通情報は渋滞情報であることを特徴とする請求項7記載のナビゲーション装置。
【請求項9】
車速をもとに、送信前の所定時間における平均車速を計算する平均車速計算手段を有し、
前記メール送信手段は、前記平均車速計算手段が計算した前記平均車速を前記電子メールに含めること
を特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載のナビゲーション装置。
【請求項10】
車速をもとに、送信前の所定時間における車速遷移グラフの画像を作成するグラフ作成手段を有し、
前記メール送信手段は、前記グラフ作成手段が作成した前記車速遷移グラフの画像を前記電子メールに含めること
を特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載のナビゲーション装置。
【請求項11】
顔の表情の情報を複数種類、記憶する表情記憶手段と、
前記表情記憶手段に記憶されている複数種類の顔の表情からの選択を受け付ける表情選択手段と、
を有し、
前記メール送信手段は、前記表情選択手段で選択された表情の情報を前記表情記憶手段から読み出して前記電子メールに含めること
を特徴とする請求項1から10のいずれか一項に記載のナビゲーション装置。
【請求項12】
前記顔の表情の情報は、コンピュータグラフィック画像であることを特徴とする請求項11記載のナビゲーション装置。
【請求項13】
前記顔の表情の情報は、複数の文字を連続して組み合わせた顔文字であることを特徴とする請求項11記載のナビゲーション装置。
【請求項14】
前記表情選択手段は、前記タイミング判断手段がメール送信のタイミングと判断するごとに、所定の待受け時間の間、表情の候補を画面表示して選択を待ち受けることを特徴とする請求項11から13のいずれか一項に記載のナビゲーション装置。
【請求項15】
前記メール送信手段は、前記電子メールの情報にURL又は返信先電子メールアドレスを確認用アドレスとして含め、
その確認用アドレスへのアクセス又は返信に基いて前記電子メールを相手が読んだか否かを判断し知らせる確認手段
を有することを特徴とする請求項1から14のいずれか一項に記載のナビゲーション装置。
【請求項16】
地図上の位置及び住所の情報を含む住所データの記憶手段と、電子メールを送信するメール送信手段と、を備えたナビゲーション装置を用いるナビゲーション方法において、
メールアドレスの指定を受け付けるアドレス指定処理と、
自車位置を検出する自車位置検出処理と、
メール送信のタイミングを判断するタイミング判断処理と、
前記タイミング判断処理でメール送信のタイミングと判断すると、前記記憶手段に記憶されている前記住所データをもとに、前記自車位置検出処理で検出した前記自車位置に対応する住所を抽出する住所抽出処理と、
前記住所抽出処理で抽出した住所を含む電子メールを、前記アドレス指定処理で指定された前記メールアドレスへ、前記メール送信手段により送信するメール送信処理と、
を含むことを特徴とするナビゲーション方法。
【請求項17】
前記タイミング判断処理は、所定の距離を走行するごとにメール送信のタイミングであると判断することを特徴とする請求項16記載のナビゲーション方法。
【請求項18】
前記タイミング判断処理は、所定の時間が経過するごとにメール送信のタイミングであると判断することを特徴とする請求項16記載のナビゲーション方法。
【請求項19】
前記タイミング判断処理は、前回判断したメール送信のタイミングから、所定の距離を走行するか、又は、所定の時間が経過するか、いずれか早い方が成立したときにメール送信のタイミングであると判断することを特徴とする請求項16記載のナビゲーション方法。
【請求項20】
メール送信のタイミングの基準となる、前記所定の距離、及び、前記所定の時間、の少なくとも一方について、ユーザからの指定を受け付けるタイミング設定処理
を含むことを特徴とする請求項17から19のいずれか一項に記載のナビゲーション方法。
【請求項21】
地図データを記憶する地図データ記憶手段を備えたナビゲーション装置を用いる、請求項16から20のいずれか一項に記載のナビゲーション方法において、
前記自車位置検出処理の検出した自車位置を含む周辺地図画像を、前記地図データ記憶手段に記憶されている地図データに基いて作成する地図画像作成処理を含み、
前記メール送信処理は、前記地図画像作成処理で作成した周辺地図画像を前記電子メールに含めること
を特徴とするナビゲーション方法。
【請求項22】
交通情報を取得する交通情報取得手段を備えたナビゲーション装置を用いる、請求項16から21のいずれか一項に記載のナビゲーション方法において、
前記交通情報取得手段により交通情報を取得する交通情報取得処理を含み、
前記メール送信処理は、前記交通情報取得処理で取得した前記交通情報を前記電子メールに含めること
を特徴とするナビゲーション方法。
【請求項23】
前記交通情報は渋滞情報であることを特徴とする請求項22記載のナビゲーション方法。
【請求項24】
車速をもとに、送信前の所定時間における平均車速を計算する平均車速計算処理を含み、
前記メール送信処理は、前記平均車速計算処理で計算した前記平均車速を前記電子メールに含めること
を特徴とする請求項16から23のいずれか一項に記載のナビゲーション方法。
【請求項25】
車速をもとに、送信前の所定時間における車速遷移グラフの画像を作成するグラフ作成処理を含み、
前記メール送信処理は、前記グラフ作成処理で作成した前記車速遷移グラフの画像を前記電子メールに含めること
を特徴とする請求項16から24のいずれか一項に記載のナビゲーション方法。
【請求項26】
顔の表情の情報を複数種類、記憶する表情記憶手段を備えたナビゲーション装置を用いる、請求項16から25のいずれか一項に記載のナビゲーション方法において、
前記表情記憶手段に記憶されている複数種類の顔の表情からの選択を受け付ける表情選択処理を含み、
前記メール送信処理は、前記表情選択処理で選択された表情の情報を前記表情記憶手段から読み出して前記電子メールに含めること
を特徴とする請求項16から25のいずれか一項に記載のナビゲーション方法。
【請求項27】
前記顔の表情の情報として、コンピュータグラフィック画像を用いることを特徴とする請求項26記載のナビゲーション方法。
【請求項28】
前記顔の表情の情報は、複数の文字を連続して組み合わせた顔文字を用いることを特徴とする請求項26記載のナビゲーション方法。
【請求項29】
前記表情選択処理は、前記タイミング判断処理でメール送信のタイミングと判断するごとに、所定の待受け時間の間、表情の候補を画面表示して選択を待ち受けることを特徴とする請求項26から28のいずれか一項に記載のナビゲーション方法。
【請求項30】
前記メール送信処理は、前記電子メールの情報にURL又は返信先電子メールアドレスを確認用アドレスとして含め、
その確認用アドレスへのアクセス又は返信に基いて前記電子メールを相手が読んだか否かを判断し知らせる確認処理を含む
ことを特徴とする請求項16から29のいずれか一項に記載のナビゲーション方法。
【請求項31】
地図上の位置及び住所の情報を含む住所データの記憶手段と、電子メールを送信するメール送信手段と、コンピュータの演算制御部と、を備えたナビゲーション装置を制御するナビゲーションプログラムにおいて、
そのプログラムは前記演算制御部を制御することにより、
メールアドレスの指定を受け付けるアドレス指定処理と、
自車位置を検出する自車位置検出処理と、
メール送信のタイミングを判断するタイミング判断処理と、
前記タイミング判断処理でメール送信のタイミングと判断したときに、前記記憶手段に記憶されている前記住所データをもとに、前記自車位置検出処理で検出した前記自車位置に対応する住所を抽出する住所抽出処理と、
前記住所抽出処理で抽出した住所を含む電子メールを前記メールアドレスへ、前記メール送信手段により送信するメール送信処理と、
を実行させることを特徴とするナビゲーションプログラム。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2007−255958(P2007−255958A)
【公開日】平成19年10月4日(2007.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−78041(P2006−78041)
【出願日】平成18年3月22日(2006.3.22)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.VICS
【出願人】(000001487)クラリオン株式会社 (1,722)
【Fターム(参考)】