説明

ナビゲーション装置、方法及びプログラム

【課題】目的地を設定した後、所定時間後のイベント予定を設定するだけで、イベントで利用したい希望施設を検索するという付加機能が応答良く発揮され、ユーザーにとっての利便性を向上させることができるナビゲーション装置、方法及びプログラムを提供すること。
【解決手段】目的地までのルートを案内するナビゲーション装置において、目的地を設定した後、ドライブプランメニュー画面15上にて、少なくともイベント種別とイベント予定時間を設定し(ステップS1)、イベント予定時間に基づき、目的地までのルート上での自車のイベント予定地点を計算し(ステップS3)、イベント予定地点に基づき、イベント予定地点周辺の検索範囲を推定し(ステップS5)、イベント種別に該当する希望施設を検索し(ステップS6)、希望施設の検索結果を、ドライブプラン施設リスト画面16により表示する(ステップS11)、各手段を備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、目的地までのルートに沿って存在する周辺施設の検索機能を付加したナビゲーション装置、方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来のナビゲーション装置は、自車の現在地の周辺施設検索により、ルート上の検索を行うことができる。これは、現在位置から設定された距離の間で、案内ルートを中心とした所定の幅の範囲に、希望する種別の施設が存在するか否かを検索し、その結果を表示することで実現していた。
【0003】
また、目的地へ向かうという要請を満足させつつ、途中で立ち寄ることのできる立ち寄り地を検索できるようにすることを目的とし、目的地へ到達するまでの要する走行時間あるいは走行距離に対して、乗員が許容できる追加の所要時間または所要距離を加算した範囲で、立ち寄り地(例えば、名所、旧跡、美術館等)を検索し、その検索結果をナビゲーション画面により表示するものが知れている。なお、立ち寄り地が決定した場合には、立ち寄り地から目的地に向かうまでの新たな誘導ルートが設定される(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開2002−257567号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来のナビゲーション装置にあっては、現在地から所定の範囲で検索を行っているため、例えば、1時間後に休憩を取りたいと思っているときは、1時間近く進んだ時点で検索操作を行い、施設の選定を行う必要があった。このとき、所定の範囲に必ずしも適切な施設が存在するとは限らず、希望に沿わないまま施設が見つかるまで進む結果となってしまう。
【0005】
また、特開2002−257567号公報に記載のナビゲーション装置にあっては、目的地までの所要時間または所要距離に対し、追加の所要時間または所要距離を加算した範囲で立ち寄り地を検索するものであるため、案内ルート周辺の全ての施設を検索することになり、ルートの距離が長い場合には検索時間が長くかかってしまい、実用的ではない。また、例えば、ユーザーが1時間後にコンビニエンスストアで休憩を取りたいと考えたとき、ルート上に希望する施設があるか否かの検索はできず、所定時間後に予定しているイベント(休憩、給油、食事等)で利用したい希望施設の検索機能というユーザー要求に応えられない、という問題があった。
【0006】
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、目的地を設定した後、所定時間後のイベント予定を設定するだけで、イベントで利用したい希望施設を検索するという付加機能が応答良く発揮され、ユーザーにとっての利便性を向上させることができるナビゲーション装置、方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明では、目的地を設定すると、表示部に画面表示された道路地図上に、自車が存在する位置を表示し、自車の移動に応じて道路地図と自車位置との位置関係を移動させながら目的地までのルートを案内するナビゲーション装置において、
目的地を設定した後、ドライブプランメニュー画面上にて、少なくともイベント種別とイベント予定時間を設定するドライブプラン設定手段と、
前記イベント予定時間に基づき、現在位置から目的地までのルート上での自車のイベント予定地点を計算するイベント予定地点計算手段と、
前記計算されたイベント予定地点に基づき、イベント予定地点周辺の検索範囲を推定する検索範囲推定手段と、
前記推定された検索範囲内に存在する施設のうち、前記イベント種別に該当する希望施設を検索する希望施設検索手段と、
前記イベント種別に該当する希望施設を検索した結果を、ドライブプラン施設リスト画面により表示する検索結果表示手段と、
を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
よって、本発明のナビゲーション装置にあっては、目的地を設定した後、ドライブプラン設定手段において、ドライブプランメニュー画面上にて、少なくともイベント種別とイベント予定時間が設定される。このドライブプランの設定により、イベント予定地点計算手段において、イベント予定時間に基づき、現在位置から目的地までのルート上での自車のイベント予定地点が計算され、検索範囲推定手段において、計算されたイベント予定地点に基づき、イベント予定地点周辺の検索範囲が推定され、希望施設検索手段において、推定された検索範囲内に存在する施設のうち、イベント種別に該当する希望施設が検索される。そして、検索結果表示手段において、イベント種別に該当する希望施設を検索した結果が、ドライブプラン施設リスト画面により表示される。
すなわち、ユーザーによる設定操作としては、目的地を設定した後、所定時間後のイベント予定を設定するだけで、自動的に検索処理に移行する。そして、検索処理では、検索範囲がイベント予定地点周辺とされることで、目的地までの全ルート上に存在する施設を検索する場合に比べ、短時間にてイベントで利用したい希望施設を検索することができる。そして、希望施設の検索が終了すると、検索結果がドライブプラン施設リスト画面により表示されるため、ユーザーはこの画面を見て、希望施設の有無や施設名や希望施設までの所要時間や距離を知る等、ドライブ支援情報を得ることが可能となり、目的地に向かって出発する時点で、事前に立ち寄り施設情報を含む具体的なドライブプランを構築することができる。
この結果、目的地を設定した後、所定時間後のイベント予定を設定するだけで、イベントで利用したい希望施設を検索するという付加機能が応答良く発揮され、ユーザーにとっての利便性を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明のナビゲーション装置、方法及びプログラムを実現する最良の形態を、図面に示す実施例1に基づいて説明する。
【実施例1】
【0010】
まず、構成を説明する。
図1は実施例1のナビゲーション装置、方法及びプログラムが採用されたナビゲーションシステムを示すシステムブロック図である。
【0011】
実施例1におけるナビゲーションシステムは、図1に示すように、入力情報を得る手段として、絶対位置・方位検出部1と、相対方位検出部2と、車速検出部3と、VICS情報受信部4と、を備えている。
前記絶対位置・方位検出部1は、本システムが搭載された自車の現在地、すなわち、自車位置について、地表での絶対位置座標や方位を計算するために、GPS衛星から送られてくる電波を、アンテナやレシーバなどで受信するための部分である。
なお、GPS(Global Positioning Systemの略称)とは、全世界測位システムのことであり、GPS衛星が、高度約21000kmの円軌道で地球を周回しながら電波を発信している。
前記相対方位検出部2は、ジャイロセンサ(角速度センサ)などを使って自車位置の相対的な方位を検出するための部分である。
前記車速検出部3は、自車位置の速度を計算するために、自車の車速センサにより得られる車速パルスを処理するための部分である。
前記VICS情報受信部4は、様々な交通情報を集約し、道路上に設置されたビーコンやFM多重放送によって最新の道路情報を受信するための部分である。
なお、VICS(Vehicle Information and Communication Systemの略称)とは、道路交通情報通信システムのことであり、各都道府県の警察署が収集した一般道路の情報と、道路公団が収集した高速道路の情報がVICSセンターに集約され、発信されている。
また、道路情報とは、渋滞情報だけではなく、速度規制情報や道路工事の案内情報なども含まれる。
【0012】
実施例1におけるナビゲーションシステムは、図1に示すように、演算処理や記憶処理を行う手段として、メインCPU及びその周辺回路6と、記憶部7と、ディスク制御部8と、を備えている。
前記メインCPU及びその周辺回路6は、本ナビゲーションシステム全体を制御する制御回路の役割を果たす部分である。
前記記憶部7は、システム作業領域やプログラム収納などを行う部分であり、ROM7aと、DRAM7bと、SRAM7cと、VRAM7dと、を有する。
前記ROM7aは、BIOS(Basic Input/Output System)やブートプログラムなどを予め格納し、本システムの起動時にメインCPU及びその周辺回路6によってアクセスされる。また、前記DRAM7bは、ワークエリアなどに使用される。また、前記SRAM7cは、不揮発性のメモリであり、自車のアクセサリ電源など本システムのメイン電源がオフになっている間も、電池などでバックアップされることでメモリ内容を保持するものである。また、前記VRAM7dは、後述する表示部10でビデオ表示を行うためのメモリである。
前記ディスク制御部8は、地図データなどを記憶するための手段であり、例えば、CD−ROMやDVD−ROMやハードディスクなどがある。
【0013】
実施例1におけるナビゲーションシステムは、図1に示すように、画面表示や入力操作を行う手段として、ユーザインターフェース部9と、表示部10と、入力部11と、を備えている。
前記ユーザインターフェース部9は、I/O制御回路や駆動回路などを使って、表示部10及び入力部11と、前記メインCPU及びその周辺回路6とを結ぶインターフェースである。
前記表示部10は、ドライバから視認しやすいインストルメントパネル位置などに設置され、道路地図や操作メニューなどの各種情報を液晶画面などにより表示するディスプレイ部分である。
前記入力部11は、ドライバがリモコンやタッチパネルなどを使って命令を本システムに入力するための部分である。
【0014】
実施例1におけるナビゲーションシステムは、図1に示すように、音声案内手段として、音声合成部12と、AMP部13と、スピーカ14と、を備えている。
前記音声合成部12は、音声案内を行うための音声を合成する部分である。
前記AMP部13は、音声案内用のスピーカ14を駆動するために合成された音声を増幅する部分である。
前記スピーカ14は、車室内に向けて配置され、AMP部13からの駆動信号により音声を発する部分である。
【0015】
図2は実施例1のナビゲーションシステムにて実行されるドライブプランを実現する希望施設の検索・表示処理の流れを示すフローチャートであり、以下、各ステップについて説明する。
なお、図2に示すフローチャートは、目的地の設定により現在地から目的地までの案内ルートが確定したときにのみ表示および入力操作が可能なドライブプランメニュー画面15(図3)を開くことでルーチンが作動を開始する。
【0016】
ステップS1では、開かれたドライブプランメニュー画面15上にて、ドライブプランとして、イベント種別とジャンルとイベント予定時間と詳細を設定し、ステップS2へ移行する(ドライブプラン設定手段)。
前記ドライブプランメニュー画面15には、図3に示すように、情報表示部として、ドライブプランメニュー表示部15aと、イベント番号表示部15bと、を有する。そして、入力操作部として、「イベント種別」操作部15cと、「ジャンル設定」操作部15dと、「時間設定」操作部15eと、「詳細設定」操作部15fと、「プラン検索開始」操作部15gと、「戻る」操作部15hと、「終了」操作部15iと、を有する。
ここで、「イベント種別」とは、「休憩」、「給油」、「食事」等のイベントの種類をいう。「ジャンル設定」とは、休憩の場合は「コンビニ全体」、給油の場合は「サービスステーション全体」、食事の場合は「和食」等の検索対象となるジャンルをいう。「時間設定」とは、例えば、「60分後」、「90分後」、「120分後」等のようなイベント予定時間をいう。
この開かれたドライブプランメニュー画面15上にて、ドライブプランとして、イベント種別とジャンルとイベント予定時間を設定すると共に、前記「詳細設定」操作部15fに対するユーザー操作により、イベント予定地点に対する位置の誤差許容範囲と、イベント予定時間に対する時間の誤差許容範囲を設定する。
【0017】
ステップS2では、ステップS1でのドライブプランの設定に続き、ドライブプランの設定終了後、ユーザーが「プラン検索開始」操作部15gを操作したか否かを判断し、YESの場合はステップS3へ移行し、NOの場合はステップS1へ戻る。
【0018】
ステップS3では、ステップS2でのプラン検索開始の操作有りとの判断に続き、設定されたドライブプランのイベント予定時間に基づき、現在位置から目的地までのルート上での自車のイベント予定地点を計算し、ステップS4へ移行する(イベント予定地点計算手段)。
このステップS3では、ユーザーが設定したイベント予定時間と、道路種別(例えば、地方道、県道、国道等)により設定された平均車速(例えば、地方道=V1、県道=V2、国道=V3等)と、を用いて、現在位置から目的地までのルート上での自車のイベント予定地点を計算する。なお、具体的なイベント予定地点の計算方法は、図4を参照しながら後述する。
【0019】
ステップS4では、ステップS3でのルート上のイベント予定地点の計算に続き、イベント予定地点番号ENoを決定し、ステップS5へ移行する。
前記イベント予定地点番号ENoは、イベント予定時間が早い順に、1,2,3というように番号を決定する。
【0020】
ステップS5では、ステップS4でのイベント予定地点番号の決定、あるいは、ステップS9でのイベント予定地点番号の更新に続き、ステップS3にて計算されたイベント予定地点に基づき、イベント予定地点番号ENo毎にイベント予定地点周辺の検索範囲を推定し、ステップS6へ移行する(検索範囲推定手段)。
このステップS5では、ステップS3にて計算されたイベント予定地点と、ステップS1にて詳細設定したイベント予定地点に対する誤差許容範囲とイベント予定時間に対する誤差許容範囲と、を用いて、イベント予定地点周辺の検索範囲を推定する。
そして、イベント予定地点が複数存在する場合、最初にステップS4からステップS5へ移行してきたときは、イベント予定地点番号ENoの初期値であるENo=1のイベント予定地点についてイベント予定地点周辺の検索範囲を推定し、その後、ステップS9からステップS5へ移行してきたときは、1ずつ加算したイベント予定地点番号ENoのイベント予定地点についてイベント予定地点周辺の検索範囲を推定する。
【0021】
ステップS6では、ステップS5でのイベント予定地点周辺の検索範囲推定に続き、推定された検索範囲内に存在する施設のうち、設定されたドライブプランのイベント種別に該当する希望施設の検索を実行し、ステップS7へ移行する(希望施設検索手段)。
なお、イベント予定地点が複数存在するときは、イベント予定地点毎に、イベント種別に該当する希望施設の検索を実行する。
【0022】
ステップS7では、ステップS6でのイベント種別に該当する希望施設の検索に続き、検索した結果情報を一時的に記憶し、ステップS8へ移行する。
なお、イベント予定地点が複数存在するときは、イベント予定地点毎に検索した検索結果情報を異なる記憶エリアに記憶する。
【0023】
ステップS8では、ステップS7での検索情報の記憶に続き、イベント予定地点番号ENoがイベント予定地点番号最大値ENomaxを超えている否かを判断し、YESの場合はステップS10へ移行し、NOの場合はステップS9へ移行する。
つまり、ステップS8では、イベント種別に該当する希望施設の検索が終了したか否かを判断する。
【0024】
ステップS9では、ステップS8でのENo≦ENomaxとの判断に続き、そのときのイベント予定地点番号ENoに1を加え、イベント予定地点を次のイベント予定地点へ変更し、ステップS5へ移行する。
【0025】
ステップS10では、ステップS8でのENo>ENomaxとの判断、あるいは、ステップS17でのイベント予定地点番号の更新に続き、ステップS7にて記憶された検索情報を読み込み、ステップS11へ移行する。
つまり、イベント予定地点が複数存在する場合、最初にステップS8からステップS10へ移行してきたときは、イベント予定地点番号ENoの初期値であるENo=1の検索情報を読み込み、その後、ステップS17からステップS10へ移行してきたときは、1ずつ加算したイベント予定地点番号ENoの検索情報を読み込む。
【0026】
ステップS11では、ステップS10での各イベント予定地点番号ENoの検索情報の読み込みに続き、イベント種別に該当する希望施設を検索した結果を、ドライブプラン施設リスト画面16により表示し、ステップS12へ移行する(検索結果表示手段)。
前記ドライブプラン施設リスト画面16には、図5に示すように、情報表示部として、ドライブプラン施設リスト表示部16aと、イベント番号表示部16bと、希望施設表示部16cと、希望施設までの距離表示部16dと、希望施設までの到着予定時間表示部16eと、を有する。そして、入力操作部として、希望施設の表示を変更するスクロール操作部16fと、「選択」操作部16gと、「戻る」操作部16hと、「終了」操作部16iと、を有する。
この開かれたドライブプラン施設リスト画面16上にて、「選択」操作部16gを押すことで、複数の希望施設候補の中から1つの希望施設を選択する。また、希望施設候補が1つの場合でも「選択」操作部16gを押すことで希望施設が選択される。さらに、希望施設候補が1つも検索されない場合は、例えば、「該当施設無し」というような表示をし、「終了」操作部16iを押すことで次のイベント番号の表示に切り替えられる。
【0027】
ステップS12では、ステップS11での検索結果の表示に続き、検索結果の表示において希望施設候補が有りであるか否かを判断し、YESの場合はステップS13へ移行し、NOの場合はステップS14へ移行する。
【0028】
ステップS13では、ステップS12での希望施設候補有りとの判断に続き、希望施設の選択操作が済んだか否かを判断し、YESの場合はステップS15へ移行し、NOの場合はステップS13の判断を繰り返す。
【0029】
ステップS14では、ステップS12での希望施設候補無しとの判断に続き、次のイベント予定地点における検索結果表示への切り替え操作が済んだか否かを判断し、YESの場合はステップS16へ移行し、NOの場合はステップS14の判断を繰り返す。
【0030】
ステップS15では、ステップS13での選択操作済みとの判断に続き、ナビゲーション画面の道路地図上に選択した希望施設のアイコン表示を行うと共に、希望施設に近づいたときにその旨の音声案内を行う準備処理をし、ステップS16へ移行する(ユーザー報知手段)。
【0031】
ステップS16では、ステップS14での表示切り替え操作済みの判断に続き、あるいは、ステップS15でのアイコン表示及び音声案内の準備処理に続き、イベント予定地点番号ENoがイベント予定地点番号最大値ENomaxを超えている否かを判断し、YESの場合はエンドへ移行し、NOの場合はステップS17へ移行する。
つまり、ステップS16では、全てのイベント予定地点番号での検索結果の表示が終了したか否かを判断する。
【0032】
ステップS17では、ステップS16でのENo≦ENomaxとの判断に続き、そのときのイベント予定地点番号ENoに1を加え、イベント予定地点を次のイベント予定地点へ変更し、ステップS10へ移行する。
【0033】
次に、作用を説明する。
【0034】
[イベント予定地点の計算と検索範囲の推定]
まず、図2のフローチャートのステップS3にて実行される現在位置から目的地までのルート上での自車のイベント予定地点の計算方法について、図4に基づき説明する。
図4は案内ルート例(全景)である。現在地をS、目的地をEとしてルート計算を行った結果、案内ルートが、S−A−B−C−D−Eというルートで得られ、S−A間とD−E間は地方道、A−B間とC−D間は県道、B−C間が国道であるとする。また、S−A間からD−E間の各区間距離(km)を、それぞれL1,L2,L3,L4,L5とし、各道路種別によって設定された平均車速を、地方道=V1、県道=V2、国道=V3とする。
このとき、ユーザーが設定した希望するイベント予定時間がT時間であった場合、T時間を経過した後のイベント予定地点は、
L1/V1≧Tのとき:現在地SからT×V1の距離を進んだルート上の地点をイベント予定地点として計算する。
L1/V1<T、かつ、L1/V1+L2/V2≧Tのとき:A地点から(T−L1/V1)×V1の距離を進んだルート上の地点をイベント予定地点として計算する。
以下、同様にイベント予定時間と道路種別によって設定された平均車速を用いた計算を行うことにより、イベント予定時間がT時間であるときのルート上のイベント予定地点を計算することができる。なお、イベントが複数有り、イベント予定時間が複数であっても、同様の計算により、ルート上の複数のイベント予定地点を計算することができる。
【0035】
図2のフローチャートのステップS5にて実行される検索範囲の推定方法について説明する。
まず、ユーザーは、基本情報として、何分後にどんな施設を利用したいかを設定する。しかし、運転特性の個人差やドライブ事情(仕事で急ぎのとき、休暇で急がないとき等)等にばらつきがあるため、イベント予定地点に対する誤差許容範囲とイベント予定時間に対する誤差許容範囲とを詳細に設定できるようにしている。
そこで、計算されたイベント予定地点に対し、詳細設定したイベント予定地点に対する誤差許容範囲に基づいてイベント予定地点周辺の検索範囲を推定し、また、詳細設定したイベント予定時間に対する誤差許容範囲に基づいてイベント予定地点周辺の検索範囲を推定し、推定した両検索範囲を比較し、より広い範囲の検索範囲を、最終的なイベント予定地点周辺の検索範囲として推定する。
これにより、運転特性の個人差やドライブ事情等のばらつきを考慮した検索範囲を推定することができる。
【0036】
[希望施設の検索・表示作用]
実施例1においてユーザーが設定したドライブプランを実現する希望施設の検索・表示作用について説明する。
【0037】
まず、ユーザーによる目的地の設定により現在地から目的地までの案内ルートが確定した後、ドライブプランメニュー画面15を開き、ドライブプランの一例として、図3に示すように、「イベント1」にイベント種別として「休憩」、ジャンル設定として「コンビニ全体」、時間設定として「60分後」と入力し、「イベント2」にイベント種別として「給油」、ジャンル設定として「SS全体」、時間設定として「90分後」と入力し、「イベント3」にイベント種別として「食事」、ジャンル設定として「和食」、時間設定として「120分後」と入力する。
そして、この基本情報の入力に加え、「詳細設定」操作部15fに対するユーザー操作により、イベント予定地点に対する位置の誤差許容範囲と、イベント予定時間に対する時間の誤差許容範囲を設定する。
【0038】
これらの操作によりドライブプランの設定を終了した後、ユーザーが「プラン検索開始」操作部15gを操作すると、図2のフローチャートにおいて、ステップS1→ステップS2→ステップS3→ステップS4→ステップS5→ステップS6→ステップS7へと進み、ステップS3では、設定されたドライブプランのイベント予定時間に基づき、現在位置から目的地までのルート上での自車のイベント予定地点を計算する。次の、ステップS4では、イベント予定地点番号ENoを決定する。次のステップS5では、イベント予定地点番号ENo=1についてイベント予定地点周辺の検索範囲を推定し、次のステップS6では、推定された検索範囲内に存在する施設のうち、設定されたドライブプランの「休憩」というイベント種別に該当するコンビニ店の検索をコンビニ店全体について実行する。次のステップS7では、検索した結果情報を一時的に記憶する。
【0039】
そして、ステップS7からステップS8へ進むと、ステップS8では、ENo≦ENomaxであるとの判断に基づき、ステップS9へ進み、ステップS9では、イベント予定地点番号ENoに1を加え、イベント予定地点を次のイベント予定地点番号ENo=2へ変更する。ステップS9からはステップS5へ進み、ステップS5では、イベント予定地点番号ENo=2についてイベント予定地点周辺の検索範囲を推定し、次のステップS6では、推定された検索範囲内に存在する施設のうち、設定されたドライブプランの「給油」というイベント種別に該当するサービスステーションの検索をサービスステーション全体について実行する。次のステップS7では、検索した結果情報を一時的に記憶する。
【0040】
そして、ステップS7からステップS8へ進むと、ステップS8では、ENo≦ENomaxであるとの判断に基づき、ステップS9へ進み、ステップS9では、イベント予定地点番号ENoに1を加え、イベント予定地点を次のイベント予定地点番号ENo=3(=ENomax)へ変更する。ステップS9からはステップS5へ進み、ステップS5では、イベント予定地点番号ENo=3についてイベント予定地点周辺の検索範囲を推定し、次のステップS6では、推定された検索範囲内に存在する施設のうち、設定されたドライブプランの「食事」というイベント種別に該当する外食店の検索を和食店に絞って実行する。次のステップS7では、検索した結果情報を一時的に記憶する。
【0041】
そして、ステップS7からステップS8へ進むと、ステップS8では、ENo>ENomaxであるとの判断に基づき、図2のフローチャートにおいて、ステップS8からステップS10→ステップS11へと進む。ステップS10では、ステップS7にて記憶されたイベント予定地点番号ENo=1に関する検索情報を読み込み、ステップS11では、「休憩」に該当するコンビニ店の検索結果を、例えば、図5に示すように、ドライブプラン施設リスト画面16により表示する。
【0042】
検索結果を表示するステップS11からはステップS12へと進み、ステップS12では、検索結果の表示において希望コンビニ店候補が有りであるか否かを判断される。図5に示す例の場合、希望コンビニ店候補が4店舗存在することで、ステップS13へと進み、ステップS13では、希望コンビニ店の選択操作が済んだか否かを判断し、希望コンビニ店の選択操作が済めば、次のステップS15ヘと進み、ステップS15では、ナビゲーション画面の道路地図上に選択した希望コンビニ店のアイコン表示を行うと共に、希望コンビニ店に近づいたときにその旨の音声案内を行う準備処理が実行される。
【0043】
そして、ステップS15からステップS16へ進むと、ステップS16では、ENo≦ENomaxであるとの判断に基づき、ステップS17へ進み、ステップS17では、イベント予定地点番号ENoに1を加え、イベント予定地点を次のイベント予定地点番号ENo=2へ変更する。ステップS17からはステップS10へ進み、ステップS10では、ステップS7にて記憶されたイベント予定地点番号ENo=2に関する検索情報を読み込み、ステップS11では、「給油」に該当するサービスステーションの検索結果を、ドライブプラン施設リスト画面16により表示する。
【0044】
検索結果を表示するステップS11からはステップS12へと進み、ステップS12では、検索結果の表示において希望サービスステーション候補が有りであるか否かを判断される。例えば、希望サービスステーション候補が1つ以上存在する場合、ステップS13へと進み、ステップS13では、希望サービスステーションの選択操作が済んだか否かを判断し、希望サービスステーションの選択操作が済めば、次のステップS15ヘと進み、ステップS15では、ナビゲーション画面の道路地図上に選択した希望サービスステーションのアイコン表示を行うと共に、希望サービスステーションに近づいたときにその旨の音声案内を行う準備処理が実行される。
【0045】
そして、ステップS15からステップS16へ進むと、ステップS16では、ENo≦ENomaxであるとの判断に基づき、ステップS17へ進み、ステップS17では、イベント予定地点番号ENoに1を加え、イベント予定地点を次のイベント予定地点番号ENo=3(=ENomax)へ変更する。ステップS17からはステップS10へ進み、ステップS10では、ステップS7にて記憶されたイベント予定地点番号ENo=3に関する検索情報を読み込み、ステップS11では、「食事」に該当する和食店の検索結果を、ドライブプラン施設リスト画面16により表示する。
【0046】
検索結果を表示するステップS11からはステップS12へと進み、ステップS12では、検索結果の表示において希望和食店候補が有りであるか否かを判断される。例えば、希望和食店候補が1つ以上存在する場合、ステップS13へと進み、ステップS13では、希望和食店の選択操作が済んだか否かを判断し、希望和食店の選択操作が済めば、次のステップS15ヘと進み、ステップS15では、ナビゲーション画面の道路地図上に選択した希望和食店のアイコン表示を行うと共に、希望和食店に近づいたときにその旨の音声案内を行う準備処理が実行される。
【0047】
そして、ステップS15からステップS16へ進むと、ステップS16では、ENo>ENomaxであるとの判断に基づき、図2のフローチャートにおいて、ステップS16からエンドへと進み、ユーザーが設定したドライブプランを実現する希望施設の検索・表示処理を終了する。
【0048】
上記のように、実施例1では、目的地を設定した後、ステップS1において、ドライブプランメニュー画面15上にて、イベント種別とジャンルとイベント予定時間が設定される。このドライブプランの設定により、ステップS3において、イベント予定時間に基づき、現在位置から目的地までのルート上での自車のイベント予定地点が計算され、ステップS5において、計算されたイベント予定地点に基づき、イベント予定地点周辺の検索範囲が推定され、ステップS6において、推定された検索範囲内に存在する施設のうち、イベント種別に該当する希望施設が検索される。そして、ステップS11において、イベント種別に該当する希望施設を検索した結果が、ドライブプラン施設リスト画面16により表示される。
【0049】
すなわち、ユーザーによる設定操作としては、目的地を設定した後、所定時間後のイベント予定を設定するだけで、自動的にステップS3〜ステップS6の検索処理に移行する。そして、検索処理では、検索範囲がイベント予定地点周辺とされることで、目的地までの全ルート上に存在する施設を検索する場合に比べ、短時間にてイベントで利用したい希望施設を検索することができる。そして、希望施設の検索が終了すると、検索結果がドライブプラン施設リスト画面16により表示されるため、ユーザーはこの画面を見て、希望施設の有無や施設名や希望施設までの所要時間や距離を知るというように、ドライブ支援情報を得ることが可能となり、目的地に向かって出発する時点で、事前に立ち寄り施設情報を含む具体的なドライブプランを構築することができる。
【0050】
実施例1の希望施設の検索を実行するステップS6は、現在位置から目的地までのルート上での自車のイベント予定地点が複数の地点である場合、最初のイベント予定地点での希望施設を検索し、イベント予定地点を次のイベント予定地点に変更し、次のイベント予定地点での希望施設を検索するというように、最終のイベント予定地点となるまでイベント予定地点毎に希望施設の検索処理を順次繰り返す。
このように、イベント予定地点の更新により、一括して希望施設の検索処理を繰り返すようにしているため、イベント予定地点が複数の地点である場合でも、1つのイベント予定地点に対する検索処理と表示処理を行った後、改めて他のイベント予定地点に対する検索処理と表示処理を行う場合に比べ、短時間にて複数のイベント予定地点で利用したい希望施設を検索することができる。
【0051】
実施例1の検索結果を表示するステップS11は、複数の希望施設候補が存在する場合、イベント種別に該当する希望施設を検索した結果を、ドライブプラン施設リスト画面16により複数の希望施設候補を表示し、複数の希望施設候補の中からユーザーが任意に選択可能としている。
このように、複数の希望施設候補が検索されると、検索された複数の希望施設候補を表示し、これらの候補の中からユーザーが任意に選択可能としているため、希望施設の選択自由度が高くなり、ユーザーの好みに対応して好適な希望施設を選択することができる。
【0052】
実施例1の検索結果を表示するステップS11において、希望施設が選択された場合、ナビゲーション画面の道路地図上に希望施設をアイコン表示すると共に、希望施設に近づいたときにその旨の音声案内を行なうようにした。
このように、目的地に向かって案内ルートを走行しているとき、自動的に道路地図上に希望施設をアイコン表示されるため、ナビゲーション画面に目を移すだけで、希望施設に近づいていることをユーザーが知ることができる。また、目的地に向かって案内ルートを走行しているとき、自動的に希望施設に近づいていることが音声案内されるため、ナビゲーション画面に目を移さなくても、希望施設に近づいていることをユーザーが知ることができる。
【0053】
次に、効果を説明する。
実施例1のナビゲーション装置、方法及びプログラムにあっては、下記に列挙する効果を得ることができる。
【0054】
(1) 目的地を設定すると、表示部10に画面表示された道路地図上に、自車が存在する位置を表示し、自車の移動に応じて道路地図と自車位置との位置関係を移動させながら目的地までのルートを案内するナビゲーション装置において、目的地を設定した後、ドライブプランメニュー画面15上にて、少なくともイベント種別とイベント予定時間を設定するドライブプラン設定手段(ステップS1)と、前記イベント予定時間に基づき、現在位置から目的地までのルート上での自車のイベント予定地点を計算するイベント予定地点計算手段(ステップS3)と、前記計算されたイベント予定地点に基づき、イベント予定地点周辺の検索範囲を推定する検索範囲推定手段(ステップS5)と、前記推定された検索範囲内に存在する施設のうち、前記イベント種別に該当する希望施設を検索する希望施設検索手段(ステップS6)と、前記イベント種別に該当する希望施設を検索した結果を、ドライブプラン施設リスト画面16により表示する検索結果表示手段(ステップS11)と、を備えたため、目的地を設定した後、所定時間後のイベント予定を設定するだけで、イベントで利用したい希望施設を検索するという付加機能が応答良く発揮され、ユーザーにとっての利便性を向上させ得るナビゲーション装置を提供することができる。
【0055】
(2) 前記イベント予定地点計算手段(ステップS3)は、ユーザーが設定したイベント予定時間と、道路種別により設定された平均車速と、を用いて、現在位置から目的地までのルート上での自車のイベント予定地点を計算するため、平均的な車速にて走行を行う限り、精度良く自車のイベント予定地点を推定計算することができる。
【0056】
(3) 前記ドライブプラン設定手段は、前記ドライブプランメニュー画面にてイベント予定地点に対する誤差許容範囲とイベント予定時間に対する誤差許容範囲とを詳細設定し、
前記検索範囲推定手段は、前記計算されたイベント予定地点と、詳細設定したイベント予定地点に対する誤差許容範囲とイベント予定時間に対する誤差許容範囲と、を用いて、イベント予定地点周辺の検索範囲を推定するため、運転特性の個人差やドライブ事情等のばらつきを考慮した適切な検索範囲を推定することができる。
【0057】
(4) 前記希望施設検索手段は、現在位置から目的地までのルート上での自車のイベント予定地点が複数の地点である場合、最初のイベント予定地点での希望施設を検索し、イベント予定地点を次のイベント予定地点に変更し、次のイベント予定地点での希望施設を検索するというように、最終のイベント予定地点となるまでイベント予定地点毎に希望施設の検索処理を順次繰り返すため、イベント予定地点が複数の地点である場合、1つのイベント予定地点に対する検索処理及び表示処理が終了するのを待って、次のイベント予定地点に対する検索処理及び表示処理を行う場合に比べ、短時間にて複数のイベント予定地点で利用したい希望施設を検索することができる。
【0058】
(5) 前記検索結果表示手段(ステップS11)は、複数の希望施設候補が存在する場合、前記イベント種別に該当する希望施設を検索した結果を、ドライブプラン施設リスト画面16により複数の希望施設候補を表示し、複数の希望施設候補の中からユーザーが任意に選択可能とするため、希望施設の選択自由度が高く、ユーザーの好みに対応して好適な希望施設を選択することができる。
【0059】
(6) 前記検索結果表示手段(ステップS11)により希望施設が選択された場合、ナビゲーション画面の道路地図上に希望施設をアイコン表示すると共に、希望施設に近づいたときにその旨の音声案内を行なうユーザー報知手段(ステップS15)を設けたため、走行中に希望施設に近づいていることに注意を払わなくても、視覚と聴覚の少なくとも一方により確実に希望施設に近づいていることをユーザーが認知することができる。
【0060】
(7) 目的地を設定すると、表示部10に画面表示された道路地図上に、自車が存在する位置を表示し、自車の移動に応じて道路地図と自車位置との位置関係を移動させながら目的地までのルートを案内するナビゲーション方法において、目的地を設定した後、ドライブプランメニュー画面15上にて、少なくともイベント種別とイベント予定時間を設定するドライブプラン設定手順と、前記イベント予定時間に基づき、現在位置から目的地までのルート上での自車のイベント予定地点を計算するイベント予定地点計算手順と、前記計算されたイベント予定地点に基づき、イベント予定地点周辺の検索範囲を推定する検索範囲推定手順と、前記推定された検索範囲内に存在する施設のうち、前記イベント種別に該当する希望施設を検索する希望施設検索手順と、前記イベント種別に該当する希望施設を検索した結果を、ドライブプラン施設リスト画面16により表示する検索結果表示手順と、を備えたため、目的地を設定した後、所定時間後のイベント予定を設定するだけで、イベントで利用したい希望施設を検索するという付加機能が応答良く発揮され、ユーザーにとっての利便性を向上させ得るナビゲーション方法を提供することができる。
【0061】
(8) 目的地を設定すると、表示部10に画面表示された道路地図上に、自車が存在する位置を表示し、自車の移動に応じて道路地図と自車位置との位置関係を移動させながら目的地までのルートを案内するナビゲーションコンピュータのプログラムに、目的地を設定した後、ドライブプランメニュー画面15上にて、少なくともイベント種別とイベント予定時間を設定するドライブプラン設定機能と、前記イベント予定時間に基づき、現在位置から目的地までのルート上での自車のイベント予定地点を計算するイベント予定地点計算機能と、前記計算されたイベント予定地点に基づき、イベント予定地点周辺の検索範囲を推定する検索範囲推定機能と、前記推定された検索範囲内に存在する施設のうち、前記イベント種別に該当する希望施設を検索する希望施設検索機能と、前記イベント種別に該当する希望施設を検索した結果を、ドライブプラン施設リスト画面16により表示する検索結果表示機能と、を持たせたため、目的地を設定した後、所定時間後のイベント予定を設定するだけで、イベントで利用したい希望施設を検索するという付加機能が応答良く発揮され、ユーザーにとっての利便性を向上させ得るナビゲーションプログラムを提供することができる。
【0062】
以上、本発明のナビゲーション装置、方法及びプログラムを実施例1に基づき説明してきたが、具体的な構成については、この実施例1に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
【0063】
実施例1では、ドライブプランメニュー画面の一例を図3に示し、ドライブプラン施設リスト画面の一例を図5に示した。しかし、具体的なドライブプランメニュー画面やドライブプラン施設リスト画面は、図示の例に限られるものではなく、ドライブプランメニュー画面は、少なくともイベント種別とイベント予定時間を設定できる画面であれば様々な画面設計変更を許容するし、ドライブプラン施設リスト画面は、希望施設を検索した結果を表示できる画面であれば様々な画面設計変更を許容する。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】実施例1のナビゲーション装置、方法及びプログラムが採用されたナビゲーションシステムを示すシステムブロック図である。
【図2】実施例1のナビゲーションシステムにて実行されるドライブプランを実現する希望施設の検索・表示処理の流れを示すフローチャートである。
【図3】実施例1のナビゲーションシステムにおけるドライブプランメニュー画面の一例を示す図である。
【図4】現在地Sから目的地Eまでの案内ルートの全景の一例を示す図である。
【図5】実施例1のナビゲーションシステムにおけるドライブプラン施設リスト画面の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0065】
1 絶対位置・方位検出部
2 相対方位検出部
3 車速検出部
4 VICS情報受信部
6 メインCPU及びその周辺回路
7 記憶部
8 ディスク制御部
9 ユーザインターフェース部
10 表示部
11 入力部
12 音声合成部
13 AMP部
14 スピーカ
15 ドライブプランメニュー画面
15a ドライブプランメニュー表示部
15b イベント番号表示部
15c 「イベント種別」操作部
15d 「ジャンル設定」操作部
15e 「時間設定」操作部
15f 「詳細設定」操作部
15g 「プラン検索開始」操作部
15h 「戻る」操作部
15i 「終了」操作部
16 ドライブプラン施設リスト画面
16a ドライブプラン施設リスト表示部
16b イベント番号表示部
16c 希望施設表示部
16d 希望施設までの距離表示部
16e 希望施設までの到着予定時間表示部
16f スクロール操作部
16g 「選択」操作部
16h 「戻る」操作部
16i 「終了」操作部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
目的地を設定すると、表示部に画面表示された道路地図上に、自車が存在する位置を表示し、自車の移動に応じて道路地図と自車位置との位置関係を移動させながら目的地までのルートを案内するナビゲーション装置において、
目的地を設定した後、ドライブプランメニュー画面上にて、少なくともイベント種別とイベント予定時間を設定するドライブプラン設定手段と、
前記イベント予定時間に基づき、現在位置から目的地までのルート上での自車のイベント予定地点を計算するイベント予定地点計算手段と、
前記計算されたイベント予定地点に基づき、イベント予定地点周辺の検索範囲を推定する検索範囲推定手段と、
前記推定された検索範囲内に存在する施設のうち、前記イベント種別に該当する希望施設を検索する希望施設検索手段と、
前記イベント種別に該当する希望施設を検索した結果を、ドライブプラン施設リスト画面により表示する検索結果表示手段と、
を備えたことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項2】
請求項1に記載されたナビゲーション装置において、
前記イベント予定地点計算手段は、ユーザーが設定したイベント予定時間と、道路種別により設定された平均車速と、を用いて、現在位置から目的地までのルート上での自車のイベント予定地点を計算することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載されたナビゲーション装置において、
前記ドライブプラン設定手段は、前記ドライブプランメニュー画面にてイベント予定地点に対する誤差許容範囲とイベント予定時間に対する誤差許容範囲とを詳細設定し、
前記検索範囲推定手段は、前記計算されたイベント予定地点と、詳細設定したイベント予定地点に対する誤差許容範囲とイベント予定時間に対する誤差許容範囲と、を用いて、イベント予定地点周辺の検索範囲を推定することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項4】
請求項1乃至3の何れか1項に記載されたナビゲーション装置において、
前記希望施設検索手段は、現在位置から目的地までのルート上での自車のイベント予定地点が複数の地点である場合、最初のイベント予定地点での希望施設を検索し、イベント予定地点を次のイベント予定地点に変更し、次のイベント予定地点での希望施設を検索するというように、最終のイベント予定地点となるまでイベント予定地点毎に希望施設の検索処理を順次繰り返すことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項5】
請求項1乃至4の何れか1項に記載されたナビゲーション装置において、
前記検索結果表示手段は、複数の希望施設候補が存在する場合、前記イベント種別に該当する希望施設を検索した結果を、ドライブプラン施設リスト画面により複数の希望施設候補を表示し、複数の希望施設候補の中からユーザーが任意に選択可能とすることを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項6】
請求項1乃至5の何れか1項に記載されたナビゲーション装置において、
前記検索結果表示手段により希望施設が選択された場合、ナビゲーション画面の道路地図上に希望施設をアイコン表示すると共に、希望施設に近づいたときにその旨の音声案内を行なうユーザー報知手段を設けたことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項7】
目的地を設定すると、表示部に画面表示された道路地図上に、自車が存在する位置を表示し、自車の移動に応じて道路地図と自車位置との位置関係を移動させながら目的地までのルートを案内するナビゲーション方法において、
目的地を設定した後、ドライブプランメニュー画面上にて、少なくともイベント種別とイベント予定時間を設定するドライブプラン設定手順と、
前記イベント予定時間に基づき、現在位置から目的地までのルート上での自車のイベント予定地点を計算するイベント予定地点計算手順と、
前記計算されたイベント予定地点に基づき、イベント予定地点周辺の検索範囲を推定する検索範囲推定手順と、
前記推定された検索範囲内に存在する施設のうち、前記イベント種別に該当する希望施設を検索する希望施設検索手順と、
前記イベント種別に該当する希望施設を検索した結果を、ドライブプラン施設リスト画面により表示する検索結果表示手順と、
を備えたことを特徴とするナビゲーション方法。
【請求項8】
目的地を設定すると、表示部に画面表示された道路地図上に、自車が存在する位置を表示し、自車の移動に応じて道路地図と自車位置との位置関係を移動させながら目的地までのルートを案内するナビゲーションコンピュータのプログラムに、
目的地を設定した後、ドライブプランメニュー画面上にて、少なくともイベント種別とイベント予定時間を設定するドライブプラン設定機能と、
前記イベント予定時間に基づき、現在位置から目的地までのルート上での自車のイベント予定地点を計算するイベント予定地点計算機能と、
前記計算されたイベント予定地点に基づき、イベント予定地点周辺の検索範囲を推定する検索範囲推定機能と、
前記推定された検索範囲内に存在する施設のうち、前記イベント種別に該当する希望施設を検索する希望施設検索機能と、
前記イベント種別に該当する希望施設を検索した結果を、ドライブプラン施設リスト画面により表示する検索結果表示機能と、
を持たせたことを特徴とするナビゲーションプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2008−51540(P2008−51540A)
【公開日】平成20年3月6日(2008.3.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−225477(P2006−225477)
【出願日】平成18年8月22日(2006.8.22)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.VICS
【出願人】(000001487)クラリオン株式会社 (1,722)
【Fターム(参考)】