説明

ナビゲーション装置及びその情報検索方法

【目的】目的地への案内ルートに沿った隣の市や州などの選択された地域における関心のある地点(POI)などの情報を検出して提供する「ナビゲーション装置及びその情報検索方法」を提供することである。
【構成】目的地への案内ルートに沿った地域における情報を検索するナビゲーション装置において、目的地への案内ルート69に従って通過する一つ以上の地域City A〜City Eを地図データに基づいて取得し、使用者に所定の地域の選択を促すために該地域のリストを表示し、使用者に検索する情報の種類(POI情報、イベント情報、交通情報、天気予報など)の選択を促すために該情報の種類のリストを表示し、選択された地域の案内ルートから所定の検索範囲内71において、選択された情報を検索し、該検索により得られた地域内の情報を表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ナビゲーション装置及びその情報検索方法に係わり、特に、市や他の地域境界に基づいた検索基準を組み込むことによって柔軟性と利便性とを改善し、目的地への案内ルートに沿った地域における情報を検索することができるナビゲーション装置及びその情報検索方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ナビゲーションシステムは、使用者が容易に且つ早く選択された目的地に到達できるように移動案内を行うものである。代表的な例としては、ナビゲーションシステムによって行われる案内によって使用者が自動車を運転する場合の車両ナビゲーションシステムがある。そのようなナビゲーションシステムは、使用者の位置又は使用者の自動車の位置を検出し、現在の自動車の位置における地域に関係した地図データをデータ記憶媒体から読み出す。あるいは、そのような地図データはインターネットなどの通信網を介して離れたサーバーから使用者に提供される。
【0003】
目的地が設定されると、ナビゲーションシステムは、出発地点から目的地まで計算されたルート(案内ルート)に沿って使用者を案内するためにルート案内機能を開始する。案内ルート計算中に、ナビゲーションシステムは、DVDなどの地図データ記憶媒体からノードデータを読み取り、連続的に案内ルートを構成する道路セグメントのノードデータをメモリに記憶する。実際の移動では、メモリに記憶されたノードシリーズが、案内ルート部分をモニタースクリーンの地図表示領域に表示するために検索され、また案内ルート部分が、他のルートからはっきりと識別されるように強調される。又、車両が接近中交差点から所定の距離以内に存在していると、交差点における適切な道路と方向を使用者に知らせるために、交差点におけるターンの方向を示す矢印を有した強調線図が表示される。
【0004】
図1A−1Hは、ナビゲーションシステムに含まれている全体のルート探索手順とスクリーン表示の例を示している。図1Aは、目的地が指定されていない場合のナビゲーションシステムの位置特定用地図スクリーンの例を示している。一般的に、ナビゲーションシステムは地図画像上に、車両(現在の車両の位置はVP)が走行している通り(street)とその通りの名前とを表示する。「目的地」メニューを主要メニュースクリーン(図示せず)上で選択すると、ナビゲーションシステムは、目的地選択のための入力方法を指定するために図1Bに示されているような「目的地を見つける」スクリーンを表示する。
【0005】
図1Bの「目的地を見つける」スクリーンは、目的地を選択するための色々な方法をリストアップしている。その方法には、目的地の市と住所を指定するための「住所」と、互いに交差する二つの通りの名前を指定するための「交差点」と、名前、カテゴリ又は電話番号に基づいてプログラムに組み込まれた目的地を選択するための「関心のある地点(Point Of Interest :POI)」とが含まれている。「目的地を見つける」スクリーンにおける他の方法には、本システムに保存されている最近の目的地暦に基づいて目的地を指定するための「最近のルート」と、本システムに記憶されている住所リストから目的地の住所を選択するための「住所録」と、二つ以上の目的地を選択するための「今日の予定」とが含まれている。
【0006】
例えば、「関心のある地点(POI)」の方法を選択すると、ナビゲーションシステムは図1Cに示すように関心のある地点(POI)の選択方法として、「場所の名前」又は「場所の種類」を表示する。「場所の名前」は、POIの名前を指定するものであり、また「場所の種類」はPOIのカテゴリか、又は種類を指定するためのものである。「場所の種類」が選択されたと仮定すると、ナビゲーションシステムは、図1Dに示されているような「カテゴリを選択する」スクリーンを示す。
【0007】
使用者が「レストラン」を選択したと仮定すると、ナビゲーションシステムは、図1Eに示されているように選択されたカテゴリのレストランにおけるPOIを検索する。一般に、POI(レストラン)の名前は、使用者(例えば現在の車両位置)からの距離の順番にリストアップされる。使用者がリストから特定のレストランを選択すれば、ナビゲーションシステムは、図1Fに示されているような「ルートを確認する」スクリーンを表示する。この例では、その「ルートを確認する」スクリーンは、目的地(使用者によって指定されたPOI)の名前、住所及び電話番号をリストアップしている。これが正しい目的地であれば、使用者は次の手順に進むために「進みOK」キーを押す。
【0008】
図1Gにおいてナビゲーションシステムは、目的地へのルート、即ち選択されたPOIへのルートを算定して決定する。本ナビゲーションシステムは、例えば目的地に到達するための最短道路、できるだけ多くの無料道路を使用したルート、又は有料道路を使用しないルートなどに基づいて目的地へのルートを決定する。次に、本ナビゲーションシステムは、目的地への計算されたルートに沿って使用者を案内するために図1Hに示されているようなルート案内を開始する。一般的にナビゲーションシステムは、次のターンとそのターンの方向とを示すために強調されている交差点を示す。ナビゲーションシステムによるそのようなルート案内には、更に音声指示も伴っている。
【0009】
前記したのは、目的地を選択するためにナビゲーションシステムの「関心のある地点(POI)」の入力方法を使用する代表例である。最近の記憶媒体は大量のPOIデータを提供するので、この入力方法は色々な用途に使用される。例えば、目的地への計算された案内ルートを通って比較的長い旅行をするために使用者が自動車を運転していると仮定すると、使用者は、ルートに沿った給油所、レストラン、ショッピングモールなどの色々な場所に立ち寄りたくなる。あるいは、使用者は、目的地への計算されたルートに沿って色々な場所を単に見たいだけかもしれない。
【0010】
従って、使用者が目的地への案内ルートに従って走行している際に遭遇する関心のある地点をリストアップするようなPOI検索方法が提案されている。この方法では、一般的にPOIが計算された案内ルートの或る一定の範囲内に存在しているかどうかによって、ナビゲーションシステムは案内ルートに沿ったPOIを検出することになる。そのような状況は図2の線図に示されている。ナビゲーションシステムは、POIが計算された案内ルート12に沿った検索範囲16内に存在しているかどうかをチェックする。その検索範囲16は、例えば計算された案内ルート12に沿って所定の直径の検索円15を徐々にシフトすることによって造られる。幾つかのPOI23a−23eの中から、ナビゲーションシステムは検索範囲内16内に入るようなPOI23bを検索する。
【0011】
ナビゲーションシステムは、一般的に、使用者(車両)が計算されたルートに従っている際に該ルートに沿って検出されるPOIに遭遇する順番に、即ち現在の使用者(車両)の位置からの距離の順番にそれらルートに沿って検出されるPOIをリストアップする。目的地が現在の車両位置から遠くに離れた所に位置していると、使用者に必要なPOI情報がナビゲーションシステムによって検出されないこともある。この欠点は、主にルートに沿った全てのPOIを見つけ出すのに必要とされる検索範囲による性能低下に由来する。例えば、ナビゲーションシステムが、現在位置から、例えば200マイル以上離れている目的地へのルートに沿って全てのPOIを検索しなければならない場合、そのナビゲーションシステムは、最も進んだ演算装置を使用したとしても全てのPOIを検出するのに長時間かかる。従って、ナビゲーションシステムは、通常は現在の車両位置から数十マイルまでに検索範囲を制限しなければならない。
【0012】
そのような状況で使用者は、200マイルの範囲を越えて存在しているPOIを見ることができないので、POIデータを十分に活用することができない。これで、目的地までのルートにおいて立ち寄り先を計画するのが難しくなる。例えば、使用者は、朝に目的地に向かって出発すると、どこで昼食を取るかを前もって決めたいものである。幾つかのケースで使用者は、旅行中に特定のイベントのために特定の市に立ち寄りたくなる。使用者は、車両が自然の豊かな田園を通ることをたまたま知るかもしれないし、その地域でディナーを取りたくなる。従って、POI情報や他の種類の情報が現在の車両位置から遠くに離れているとしても、それらを検索することができるナビゲーションシステムのニーズが存在している。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
従って、本発明の目的は、目的地への案内ルートに沿った隣の市や州などの選択された地域における関心のある地点(POI)などの情報を検出して提供できるナビゲーション装置及びその情報検索方法を提供するものである。
【0014】
本発明の別の目的は、目的地への計算された案内ルートに沿った市などの選択された地域内におけるPOI、交通に関する出来事、天気、地方のイベントなどを含んだ選択された種類の情報を検索して表示できるナビゲーション装置及びその情報検索方法を提供するものである。
【0015】
本発明の更に別の目的は、目的地への案内ルートに沿って検索される情報の種類及び該情報が検索される市の名前を使用者に選択させることができるようしたナビゲーション装置及びその情報検索方法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明の一つの形態は、ナビゲーション装置によって計算された案内ルートに沿った地域における情報を検索する方法である。本方法は、目的地への案内ルートに従って通過する一つ以上の地域を地図データに基づいて取得するステップ、使用者に所定の地域の選択を促すために前記地域のリストを表示するステップ、使用者に検索する情報の種類の選択を促すために該情報の種類のリストを表示するステップ、前記選択された地域の案内ルートから所定の検索範囲内において、前記選択された情報を検索するステップ、該検索により得られた前記地域内の前記選択された種類の情報を表示するステップを有している。地域とは案内ルートが通過する市、地方又は州である。
【0017】
一例では、情報は計算された案内ルートに沿った地域の関心のある地点(POI)であり、本方法は更に使用者に検索するPOIの種類の選択を促すためにPOI情報の種類のリストを表示するステップを有している。情報が計算された案内ルートに沿った関心のある地点POIの場合、本方法は、更に使用者(車両)を選択されたPOIに案内するために該選択されたPOIを立ち寄り先として設定するステップを有している。
【0018】
別の例では、情報は計算された案内ルートに沿った地方のイベント情報であり、本方法は、更に使用者に検索する地方のイベントの種類の選択を促すために該地方のイベント情報の種類のリストを表示するステップを有している。又、情報が計算された案内ルートに沿った地方のイベント情報である場合、本方法は、更に使用者を選択された地方のイベントに案内するために、該選択された地方のイベントの場所を立ち寄り先として設定するステップを有すると共に、更に選択された地方のイベントに関する詳細な情報を表示すると共に使用者にその選択された地方のイベントの予約又はチケットの購入を可能とするステップを有する。
【0019】
更に別の例では、情報が計算された案内ルートに沿った交通に関する出来事であり、本方法は、更に交通に関する出来事のリストを対応した交通アイコンと共に表示するステップを有している。又、情報が計算された案内ルートに沿った交通に関する出来事の場合、本方法は更に目的地への計算された案内ルートから回避するために、全ての又は選択された交通に関する出来事を特定するステップを有すると共に、目的地へのルートを再計算して、それから全ての又は選択された交通に関する出来事を回避した新しいルートを作成するステップを有している。
【0020】
本発明の別の形態は、目的地への計算されたルートに沿った地域における情報を見つけ出すナビゲーション装置である。本ナビゲーション装置は、上述の本発明の情報検索方法のステップを実行するための色々な手段から構成されている。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、目的地への案内ルートに沿った地域(市、郡、州など)のうち選択された地域内のPOI、又は他の種類の情報を検索して表示することができる。
又、本発明によれば、使用者は、地域が現在の場所から遠くに離れていてもPOI、又は他の種類の情報を検索して表示できるため、予め立ち寄り先を決めて旅行計画を立てることができる。従って、本発明の柔軟性と利便性は、案内ルートに沿った情報検索能力を高めることによって大幅に増大される。選択された種類の情報には、POI、交通に関する出来事、天気、地方のイベント、地方のニュースなどが含まれ、また、これら情報は目的地への計算された案内ルートに沿った市などの選択された地域に関係付けすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
本発明のナビゲーション装置は、案内ルートに沿った地域における関心のある地点(POI)、地方のイベント、交通に関する出来事、天気、地方のニュースなどに関する情報を検索して表示する。使用者は、検索すべき情報の種類や該情報を検索するための案内ルートに沿って存在する市、地方又は州などの地域を選択することができる。
【0023】
図3は、本発明を実行する車両ナビゲーションシステム(ナビゲーション装置)の構成例を示している。本発明は、PDA(パーソナルデジタルアシスタント)装置、ラップ−トップコンピュータ、又は他の手持ち装置などの携帯式ナビゲーション装置にも適用される点に注目すべきである。
【0024】
図3のブロック線図において、ナビゲーションシステムは、地図情報を記憶するためのCD−ROM、DVD、ハードディスク又は他の記憶手段などの地図記憶媒体(以後「DVD」とする)31、該DVDから地図情報を読み取るための操作を制御するDVD制御装置32、及び現在の車両位置を測定する位置測定装置33を有している。位置測定装置33は、移動距離を検出するための車両速度センサー、移動方向を検出すためのジャイロスコープ、位置を算定するためのマイクロプロセッサ、GPS受信器などを有している。
【0025】
図3のブロック線図は、更にDVD31から読み出された地図情報を記憶するための地図情報(データ)メモリ34、DVD31から読み出された関心のある地点(POI)情報などのデータベース情報を記憶するためのPOIデータベースメモリ35、メニュー選択操作、拡大/縮小操作、目的地入力操作などを実行するためのリモートコントローラ37、及びリモートコントローラのインターフェイス38を有している。
【0026】
本ナビゲーションシステムは、更に本システムにおける前記装置を接続するバス線36、本ナビゲーションシステムの全体の作動を制御するプロセッサ(CPU)39、ナビゲーション制御のために必要なルート検索プログラム及びマップマッチングプログラムなどの色々な制御プログラムを記憶するROM40、案内される(算定される)ルートなどの演算結果を記憶するRAM41、地図情報を基にして地図画像(地図案内画像と矢印案内画像)を発生させる表示コントローラ43、該表示コントローラによって発生された画像を記憶するVRAM(ビデオRAM)44、メニュー画像/色々なリスト画像を発生するメニュー/リスト発生部45、画像合成部46、ルートデータメモリ42、情報検索コントローラ47、バッファーメモリ48、無線受信器49、及びモニター(ディスプレイ)50を有している。
【0027】
情報検索コントローラ47は直接本発明に関係している。情報検索コントローラ47は、目的地への計算された案内ルートに沿っ他地域のPOI又は他の種類の情報を検索し、そのような情報をリクエストされた態様で表示する全体的手順を制御する機能を有している。使用者によって指定された目的地と該目的地への計算された案内ルートとに基づいて、情報検索コントローラ47は、該案内ルートに沿った市などの地方地域のリストを作成する。使用者が以前に同じ目的地を訪れたことがある場合、本ナビゲーションシステムは、目的地への案内ルートに関する情報が地図記憶媒体(DVD)31よりもむしろルートデータメモリ42から検索されるようにルートデータメモリ42にそのような以前の目的地へのルートデータを記憶する。使用者が目的地へのルートに沿った或る種の情報を選択すると、情報検索コントローラ47は選択された市、地方又は他の地域内において該案内ルートに沿った指定された種類の情報を検索する。
【0028】
一般的に、POI情報はPOIデータベースメモリ35から検索され、そのPOIデータベースメモリ35は地図記憶媒体(DVD)31のPOI情報に基づいて構築されている。使用者が交通に関する出来事、地方のイベント、天候、地方のニュース、ユニークな設備などの他の情報を検索するための検索方法を選択すると、情報検索コントローラ47は選択された地域内において案内ルートに沿った該選択された情報を検索する。一般的にそのような情報は、図3に示すように無線受信器49とアンテナによって無線通信を介して外部のサービスプロバイダーより検索、取得する。無線通信には衛星ラジオ、無線インターネットなどが含まれる。受信情報は、検索コントローラ47によるデータ検索及び情報処理のためにバッファーメモリ48に一時的に記憶される。
【0029】
図4A−4Cは、指定された市内においてルートに沿ったPOI情報を検索する本発明のPOI検索方法の概略説明図である。図4Aは、現在位置、目的地、目的地へのルート及びルートに沿って位置しているPOIの間の関係を示しており、図4Bは、図4Aに付加された市境界と検索範囲とを示しており、図4Cは、図4Bに示されているPOI及び他の要素に付加された地方のイベント、交通に関する出来事及び天気情報を示している。図解を簡略化するために、図4AにおけるPOIの参照番号は、図4Bと図4Cにおいて省略されている。
【0030】
図4Aに示されているように、現在の車両位置65が目的地67への案内ルート69上に図示されている。説明を簡略化して容易にするために、案内ルート69は、簡単な直線によって示されている。箱図形で示されている複数のPOI 63a〜63oがルート69に沿って存在している。同一のカテゴリのPOIは、図4Aの箱図形で同じパターンによって示されている。
【0031】
図4Bは、ルート69の両側に線71によって示されている検索範囲(検索地帯)を付加して示している。一般的に、検索範囲は、使用者によって選択される。例えば0.4〜3.0マイルの直径を有した図2に示された検索円によって限定されている。POIが検索範囲内に入ると、ナビゲーションシステムは、それらを案内ルートに接近したルート沿いの関連POIとして認識する。図4Bは、更に目的地67への案内ルート69に沿った市の名前A−Eと市の境界線61a−61dとによって一般に限定されている独立した地域を示している。そのような市の名前A−Eと市の境界線61a−61dは、図3のDVD31のような地図記憶装置に記憶されている地図データから得られる。目的地への案内ルートが非常に長く且つこれらの市を通っていると、車両65は目的地67への走行中に市(地域)の境界線を横切る。
【0032】
図4Cは、交通に関する出来事、地方のイベントなどの他の情報が本発明でも検出される場合の状況を示している。この例では、交通に関する出来事(渋滞、工事、エンジン停止車両など)67a、67bが市C、Eに各々存在している。地方のイベント65aが市Cに存在し、また地方のイベント65bが市Eに存在している。市B、Dにおける天気状態を示している天気アイコン68a、68bも図示されている。一般的に、そのような情報は、サービスプロバイダーによって衛星ラジオ、FMラジオ網等の無線通信を介して提供される。地方のニュース、緊急通報などの他の情報も検索される。
【0033】
図5−図7は、本発明におけるルートに沿ったPOI検索の工程を示した表示例であり、そこでは使用者が選択した市内で関連POIを検索するためにまず市を検索するようになっている。図5Aは、ナビゲーションシステムが、目的地を指定された後で表示するメニューのリストの例を示している。そのリストには本発明に関連した「ルートに沿ったPOIを見つけ出す(Find POI along Route)」メニューが含まれている。他の例として図8Aに示す「ルートに沿った市(City Along Route)」などの他の種類のメニューも可能である。
【0034】
図5Aにおいて「ルートに沿ったPOIを見つけ出す」メニューを選択すると、ナビゲーションシステムは、使用者がPOIの種類の内の一つを選択するためのPOIの種類のリスト(図5B)を表示する。図5Bには、該リストに加えて、更に検出されたPOIをリストアップするために「距離による」又は「市による」のいずれかを選択するためのキー81、82が含まれている。「距離による」キー82は、現在の車両位置からの距離の順番にルートに沿って存在するPOIをリストアップするためのものである。「市による」キー81は、ルートに沿った市のリストを表示するためのものであり、それは本発明に直接関係している。図5Bの表示例には、上下方向にリストをスクロールするためのスクローキー89も含まれている。
【0035】
使用者が図5Bにおいて「市による」キー81を選択すると仮定すると、ナビゲーションシステムは、図5C−図6Aに示されているように目的地へのルートに沿って存在する市の名前のリストを表示する。なお、POIの種類をリストアップするための図5Bと、市の名前をリストアップするための図5C−図6Aの順番は入れ替え可能であり、即ち使用者は、POIの種類を選択する前に市の名前を選択することができる。図5C−図6Aでは、一般的に市の名前は、現在の車両の位置からの距離の順番にリストアップされている。使用者がバーストー市(Barstow City)に関心があるものとすると、使用者は該Barstow市内に存在するPOIを検索をするためにこの市を選択する。
【0036】
この例では、使用者は図5BにおいてPOIの種類を指定しなかったので、本ナビゲーションシステムは、使用者にPOIの内の一つを選択するように促すために図6Bに示されているようにPOIの種類のリストを再び表示する。使用者が、図5BにおいてPOIの種類を既に選択した場合、本プロセスは図5Cから図6Cに直接移動してPOIの検索を行う。使用者が図6Bにおいて「レストラン」を選択すると仮定すると、本ナビゲーションシステムは、検索範囲(図4B−4Cの検索地帯又は検索幅)内において図6Cに示されているように、選択されたBarstow市内において図6Cに示されているようにレストランを検索する。
【0037】
次に図7Aにおいて、ナビゲーションシステムは、指定されたBarstow市内において案内ルートに沿ったPOI(レストラン)のリストを表示する。使用者が図7AにおいてPOIの内の一つのレストランを選択すると、本ナビゲーションシステムは、図7Bに示されているように選択されたPOIの「マクドナルド」の詳細な情報を示す。使用者がこの特定のPOIに立ち寄りたいならば、使用者は「途中下車としての設定」キー93を押す。そうすると、ナビゲーションシステムは、仮の目的地としての「マクドナルド」迄のルートを計算して使用者を案内する。選択した種類のPOIが計算された案内ルートに沿って指定された市内で見つからない場合、本ナビゲーションシステムは、図7Cに示されているような方式で通告する。すなわち、この種類のPOIはBarstow市内において案内ルートに沿って見つからなかったというメッセージを表示する。
【0038】
前述の例では、本ナビゲーションシステムは、ただ選択された市に対するPOIの検索を行っただけである。しかし、本ナビゲーションシステムは交通に関する出来事、地方のイベント、地方のニュース及び天気予報などの他の種類の情報を検索することもできる。そのような情報は、無線インターネット、FMラジオ又は衛星ラジオなどによって入手されよう。図8A−図9Cは、本発明におけるルート沿いの地方のイベントを検索して表示するプロセスを示した表示例であり、そこでは使用者が選択された市内での関連した地方のイベントをリストアップするために市を選択するようになっている。
【0039】
図8Aは、本ナビゲーションシステムにおいて目的地を指定した後で一般的に現れる本発明の実行用のメニューリストを示している。そのリストには、本発明に従って目的地への計算された案内ルートに沿って指定された市、地方、州内における、即ち地方地域における地方のイベント、交通に関する出来事、天気予報、地方のニュースに関する情報を検索するための「ルート沿いの市(City Along Route)」メニューが含まれている。図8Aで使用者は、地方のイベントに関する情報を入手するために「ルート沿いの市(City Along Route)」メニューを選択する。
【0040】
次に図8Bに示すように、本ナビゲーションシステムは、使用者が複数の市の内の一つを選択するために目的地へのルートに沿った市のリストを示す。一般的に、市の名前は、現在の車両位置からの距離の順番に配列されており、その場合リストには、各市までの実際の距離の値が含まれている。図8Bの表示例には、更に市の名前のリストを上下方向にスクロールするスクロールキー89が含まれている。
【0041】
例えば図8Bにおいて、使用者がBarstow市を選択すると、本ナビゲーションシステムは、使用者に情報の種類を選択させるために図8Cに示す情報の種類のリストを表示する。この例では、色々な他の種類やそれらの組み合わせも可能ではあるが、そのリストには「POI」、「地方のイベント」、「交通に関する出来事」、「天気予報」及び「地方のニュース」が含まれている。ここで、使用者が「POI」を選択すれば、本ナビゲーションシステムは、図6Bに示されているようにPOIの種類をリストアップすることでPOI検索プロセスに移行する。前述のように、POI情報は、本ナビゲーションシステムの地図データ記憶装置(DVD31)から検索される。なお、他の情報の地方のイベント、交通に関する出来事などは通常無線インターネット、又は衛星ラジオなどの無線通信を介してサービスプロバイダーのデータベースから検索される。
【0042】
図8Cの表示例には、更に「市による」キー81と「距離による」キー82が含まれている。「市による」キー81は、使用者が図8Bの表示例に戻って行くことによって市を変更できるようにする。「距離による」キー82は、特定の市に限定せずに現在の使用者の位置からの距離の順番にルートに沿った地方のイベントを検索してリストアップするものである。
図8Cにおいて、使用者は、目的地への案内ルートに沿った前記選択されたBarstow市における地方のイベントに関する情報を検索するために「地方のイベント」を選択する。これにより、ナビゲーションシステムは、使用者にイベントの種類の一つを選択させるために図9Aに示されているようにイベントの種類のリストを表示する。この例では、リストには他の種類のイベントやそれらの組み合わせも可能であるが、「映画」、「スポーツ」、「コンサート」及び「その他」が含まれている。表示には、更に前記プロセスにおいて使用者によって選択された情報の種類の「地方のイベント」と市の名前Barstowが含まれている。
【0043】
使用者が図9Aにおいて「スポーツ」を選択すると仮定すると、本ナビゲーションシステムは、使用者にスポーツイベントの内の一つを選択させるために図9Bに示されているようにスポーツイベントの種類を表示する。リストにおけるスポーツイベントは、目的地へのルートに沿った検索範囲内のBarstow市内に制限されている。使用者がイベントの内の一つの「マスターゴルフ」を選択すると仮定すると、本ナビゲーションシステムは、図9Cに示されているように選択されたイベントのより詳細な情報を表示する。詳細な情報には、ゴルフコースの名前、住所、電話番号、及びイベントの開始時間などが含まれている。
【0044】
使用者がこの特定のスポーツイベントの「マスターゴルフ」を観戦すべく停車したいならば、使用者は「停車地として設定」93キーを押す。そうすると本ナビゲーションシステムは、仮の目的地(停車地)としてゴルフトーナメントの場所へのルートを計算して使用者を案内する。図9Cの表示例には、更に「オプション」キー91と「地図」キー92とが含まれている。「オプション」キー91は、使用者にイベントの時間スケジュール、空席及び入場料をチェックできるようにしたり、そのイベントのチケットを購入できるようにしたり、又は予約などをできるようにする。「地図」キー92は、使用者に選択されたイベントの行われる場所又はこれから行われる予定の場所の近くの地図を見られるようにする。
【0045】
図10A−図11Cは、本発明のルート沿いの交通に関する出来事の検索と表示のプロセスを示した表示例であり、そこでは使用者が選択された市内での交通に関する出来事の情報を検索するために市を選択することになっている。図10A−図11Cは、使用者が図8Aにおける「ルート沿いの市(City Along Route)」メニューと図8BにおけるBarstow市を選択した後のプロセスを示している。図10Aは図8Cの表示例に相当しており、ナビゲーションシステムを介して入手できる情報の種類のリストを示している。図10Aの表示例には、「市による」キー81と「距離による」キー82とが含まれている。「市による」キー81は、使用者が図8Bの表示例に戻ることによって市を変更できるようにしている。「距離による」キー82は、特定の市に限定せずに現在の使用者の位置からの距離の順番に交通に関する出来事を検索してリストアップするためのものである。
【0046】
図10Aにおいて、使用者はBarstow市内でのルート沿いの交通に関する出来事情報を見るために種類の「交通に関する出来事(Traffic Incidents)」を選択する。ナビゲーションシステムは、使用者が一つ以上の交通に関する出来事を選択するために図10Bに示されているような交通に関する出来事のリストを表示する。一般的に各交通に関する出来事の情報には、出来事アイコン、交通に関する出来事の種類及びその出来事の大体の場所が含まれている。そのような交通に関する出来事情報(交通渋滞、鉄道踏切、工事中、停止車両)は、衛星ラジオやFMラジオなどの無線通信を介してサービスプロバイダーから検索される。
【0047】
図10Bの表示例には、「詳細を見る」キー94、「全ての出来事を回避する」キー95及び「選択された出来事を回避する」キー96が含まれている。「詳細を見る」キー94は、使用者が選択した交通に関する出来事のより詳細な情報を入手できるようにするものである。「全ての出来事を回避する」キー93は、目的地への旅行中にリストアップされた交通に関する出来事の全てを回避する新しいルートを見つけるようにナビゲーションシステムに命令するためのものである。「選択された出来事を回避する」キー96は、目的地への新しいルートから選択された交通に関する出来事を回避する新しいルートを見つけるようにナビゲーションシステムに命令するためのものである。
【0048】
使用者が図10Bにおいて、「詳細を見る」キー94を選択すると仮定すると、本ナビゲーションシステムは、図10Cに示されているように選択された交通に関する出来事に関する詳細な情報を表示する。その詳細な情報(図では工事中)には、「二車線が閉鎖されている」、その交通に関する出来事によって影響を受けた「交通渋滞の長さ」、その交通の流れの「速さ」、正常に戻るために予測される時間(「いつ渋滞が終わるか」)などが含まれている。その詳細な情報には更に選択された「交通に関する出来事」の画像又は生の情景も含まれ得る。
【0049】
図11Aは、選択された交通に関する出来事を回避する新しいルートを見つけるようにナビゲーションシステムに命令するために、使用者が特定の交通に関する出来事を選択して表示上の「選択された出来事を回避する」キー96を押す場合を示している。図11Bは、リストの全ての交通に関する出来事を回避する新しいルートを見つけるようにナビゲーションシステムに命令するために、使用者が表示上の「全ての出来事を回避する」キー95を押す場合を示している。かくして、図11Cに示されているように、ナビゲーションシステムは選択された市における全ての交通に関する出来事又は選択された交通に関する出来事によって影響を受けないように新しいルートを再計算する。
【0050】
図12は、指定された市内の目的地へのルートに沿ったPOIを検索して表示するための本発明の全体のプロセスを要約したフローチャートである。
ナビゲーション制御部39(CPU、図3)は、使用者によって指定された目的地と該目的地への案内ルートとに基づいて該案内ルート沿いの市のリストを作成する(ステップ101)。そのような情報は、ナビゲーションシステムの地図記憶媒体(DVD)31の地図データから検索できる。使用者が以前に同じ目的地を訪れたことがある場合には、地図記憶媒体(DVD)31からよりもむしろルートデータメモリ42から市リストを含んだ目的地へのルートに関する情報を検索できるように、該ルートデータメモリ42にそのような以前の目的地へのルートデータを記憶する。
【0051】
図8Aに示されているように使用者がメニューリストの内の一つを選択できるようにするために、ナビゲーション制御部39は該メニューリストを表示する(ステップ102)。リストには、本発明の情報検索プロセスを実行するための「ルート沿いの市(City Along Route)」メニューが含まれているから、使用者はこの「ルート沿いの市(City Along Route)」メニューをリストから選択する。これにより、ナビゲーション制御部は、図5C−図6Aに示されているような目的地へのルートに沿って存在する地域(市、地方、州など)のリストを表示し、使用者は、このリストから一つ以上の市を選択する(ステップ103)。次に、図8C又は図10Aに示されているように情報の種類のリストを表示し、使用者はそのリストから情報種類として「POI」を選択する。それに応答して、ナビゲーション制御部は、使用者にPOIの種類の内の一つを選択させるために図6Bに示されているようなPOIの種類のリストを表示する(ステップ104)。
【0052】
POI及びその種類が入力されると、ナビゲーション制御部は、選択された市内において案内ルートに沿った検索範囲で前記選択された種類のPOI情報を検索する (ステップ105)。次に、ナビゲーション制御部は、図7Aに示されているように選択された市内における選択された種類のPOIのリストを表示する(ステップ106)。使用者は、行きたい一つ以上のPOIをそのリストから選択して、そのPOIを立ち寄り先として設定する(ステップ107)。結果的に本ナビゲーションシステムは、選択されたPOIへのルートを決定し、目的地への旅行中の停車地として選択されたPOIへ使用者を案内する。
【0053】
図13は、指定された市内における目的地への案内ルートに沿った地方のイベントを検索して表示するための本発明の全体のプロセスを要約したフローチャートである。
ナビゲーション制御部39(CPU、図3)は、使用者によって指定された目的地と該目的地への案内ルートとに基づいて該案内ルート沿いの市のリストを作成する(ステップ121)。そのような情報は、ナビゲーションシステムの地図記憶媒体(DVD)31の地図データから検索できる。使用者が以前に同じ目的地を訪れたことがある場合には、地図記憶媒体(DVD)31からよりもむしろルートデータメモリ42から市リストを含んだ目的地へのルートに関する情報を検索できるように、該ルートデータメモリ42にそのような以前の目的地へのルートデータを記憶する。
【0054】
図8Aに示されているように使用者がメニューリストの内の一つを選択できるようにするために、ナビゲーション制御部39は該メニューリストを表示する(ステップ122)。リストには、本発明の情報検索プロセスを実行するための「ルート沿いの市(City Along Route)」メニューが含まれているから、使用者はこの「ルート沿いの市」メニューをリストから選択する。これにより、ナビゲーション制御部は、図8Bに示されているような目的地へのルートに沿って存在する地域(市、地方、州など)のリストを表示し、使用者は、このリストから一つ以上の市を選択する(ステップ123)。次に、図8Cに示されているように情報の種類のリストを表示し、使用者はそのリストから情報の種類として「地方のイベント(local event)」を選択する。それに応答して、ナビゲーション制御部は、使用者に地方のイベントの種類の内の一つを選択させるために図9Aに示されているような地方のイベントの種類のリストを表示する。使用者は、図9Aに示されているイベント種別リストから「スポーツ」などの特定のイベントの種類を選択する(ステップ124)。
【0055】
地方のイベント及びその種類が入力されると、ナビゲーション制御部は、選択された市内においてルートに沿った検索範囲で選択された種類の地方のイベントの情報を検索する (ステップ125)。次に、ナビゲーション制御部は、図9Bに示されているように選択された市内における選択された種類「スポーツ」の地方イベントのリストを表示する(ステップ126)。使用者は、イベントを見たければ、該イベントのリストより一つ以上の地方のイベントを選択すると共に、チケットを購入してそのイベントを立ち寄り先として設定する(ステップ127)。結果的にナビゲーション制御部は、選択されたイベントの場所へのルートを決定し、目的地への旅行中の停車地として選択された地方のイベントへ使用者を案内する。
【0056】
図14は、指定された市内における目的地へのルートに沿って発生した交通に関する出来事(traffic incidents)を検索して表示するための本発明の全体のプロセスを要約したフローチャートである。交通出来事は例えば渋滞、エンジン停止車両の発生、工事中、交通事故などである。
ナビゲーション制御部39(CPU、図3)は、使用者によって指定された目的地と該目的地への案内ルートとに基づいて該案内ルート沿いの市のリストを作成する(ステップ141)。そのような情報は、ナビゲーションシステムの地図記憶媒体(DVD)31の地図データから検索できる。使用者が以前に同じ目的地を訪れたことがある場合、ナビゲーション制御部はそのような以前の目的地へのルートデータをルートデータメモリ42に記憶しており、かかる場合には、市のリストを含む目的地へのルートに関する情報を地図記憶媒体(DVD)31よりもむしろルートデータメモリ42から検索することができる。
【0057】
図8Aに示されているように使用者がメニューリストの内の一つを選択できるようにするために、ナビゲーション制御部は該メニューリストを表示する(ステップ142)。リストには、本発明の情報検索プロセスを実行するための「ルート沿いの市(City Along Route)」メニューが含まれているから、使用者はこの「ルート沿いの市(City Along Route)」メニューをリストから選択する。これにより、ナビゲーション制御部は、図8Bに示されているような目的地への案内ルートに沿って存在する地域(市、地方、州など)のリストを表示し、使用者は、このリストから一つ以上の市を選択する(ステップ143)。次に、図10Aに示されているように情報の種類のリストを表示し、使用者はそのリストから情報種類として「交通に関する出来事(traffic incidents)」を選択する(ステップ144)。
情報種類として「交通に関する出来事(traffic incidents)」が入力されると、ナビゲーション制御部は、選択された市内においてルートに沿った検索範囲で交通に関する出来事の情報を検索する (ステップ155)。
【0058】
検索が完了すれば、ナビゲーション制御部は、図10Bに示されているように選択された市内での案内ルートに沿って発生している交通上の出来事のリストを表示する(ステップ146)。使用者は、図10Bにおいて、交通に関する出来事をより詳細に見るために(図10C参照)一つ以上の交通に関する出来事を選択する。全ての交通に関する出来事、又は選択した交通に関する出来事を回避したければ、使用者は回避する交通に関する出来事を指定する (ステップ147)。結果的に本ナビゲーションシステムは、目的地への旅行中の指定された市内において全ての交通に関する出来事又は選択された交通に関する出来事を回避する新しいルートを計算する。
【0059】
図15は、指定された市内における目的地へのルートに沿った地域の天気情報を検索して表示するための本発明の全体のプロセスを要約したフローチャートである。
ナビゲーション制御部39(CPU、図3)は、使用者によって指定された目的地と該目的地への案内ルートとに基づいて該案内ルート沿いの市のリストを作成する(ステップ161)。そのような情報は、ナビゲーションシステムの地図記憶媒体(DVD)31の地図データから検索できる。使用者が以前に同じ目的地を訪れたことがある場合、ナビゲーション制御部はそのような以前の目的地へのルートデータをルートデータメモリ42に記憶しており、かかる場合には、市のリストを含む目的地へのルートに関する情報を地図記憶媒体(DVD)31よりもむしろルートデータメモリ42から検索することができる。
【0060】
図8Aに示されているように使用者がメニューリストの内の一つを選択できるようにするために、ナビゲーション制御部は該メニューリストを表示する(ステップ162)。リストには、本発明の情報検索プロセスを実行するための「ルート沿いの市(City Along Route)」メニューが含まれているから、使用者はこの「ルート沿いの市(City Along Route)」メニューをリストから選択する。これにより、ナビゲーション制御部39は、図8Bに示されているような目的地へのルートに沿って存在する地域(市、地方、州など)のリストを表示し、使用者は、このリストから一つ以上の市を選択する(ステップ163)。
【0061】
次に、図10Aに示されているように情報の種類のリストを表示し、使用者はそのリストから情報種類として「天気予報(weather forecast)」を選択する(ステップ164)。
情報種類として「天気予報」が入力されると、ナビゲーション制御部は、選択された市内においてルートに沿った天気予報を検索する (ステップ165)。
検索が完了すれば、ナビゲーション制御部は、選択された市内でのルートに沿った天気予報を表示する(ステップ166)。結果的に使用者は目的地への旅行中に指定された市の天気状態を知ることができる。
【0062】
前記実施例は、目的地へのルート上の地域を市によって分類しているが、他の地域区別も可能である。例えば、本ナビゲーションシステムは、車両が通る隣の市、郡、地方、州単位でルート沿いのPOIや、又は他の情報を使用者に検索できるようにすることができる。これは、使用者に遠方の地域に対して欲しい情報を容易に得られるようにするので長い旅には有利である。例えば、使用者は、州の売上税率が低い州で買物をしたがる。
更に、前記好適な実施例では、使用者に先ず市を選択させ、次に検索するPOIのカテゴリか又は情報の種類を選択させているが、使用者に先ず情報の種類を選択させ、次に市の名前を選択するように促すこともできる。
【0063】
前述のように、本発明の方法と装置は、市などの選択された地域内において目的地へのルートに沿ったPOI、又は他の種類の情報を検索できるようにしている。使用者は、立ち寄り先の場所が現在位置から遠く離れていても、予め立ち寄り先の場所を決める計画を立てることができる。従って、本ナビゲーションシステムの柔軟性と利便性は、ルートに沿った本検索方法が使用されている能力を高めることによって大幅に高められる。
【0064】
ここで本発明を好適な実施例を参照にして述べたが、本発明の精神と技術的範囲から逸脱しない限り色々な改造及び変形が行われることは当業者には容易に理解される。そのような改造及び変形は、添付の特許請求の範囲の趣旨と技術的範囲とそれらの同等物内に入っているものと考えられている。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1】従来技術におけるナビゲーションシステムの目的地設定及び経路検索処理の説明図である。
【図2】目的地への案内ルートに沿って存在するPOIの状況説明図である。
【図3】本発明を実行するための車両ナビゲーションシステムの構造例を示したブロック線図である。
【図4】本発明における案内ルートに沿ったPOI検索の概略説明図である。
【図5】選択した市内に案内ルートに沿って存在する所定のPOIを表示する本発明の検索のプロセスを示す表示例(その1)である。
【図6】選択した市内に案内ルートに沿って存在する所定のPOIを表示する本発明の検索のプロセスを示す表示例(その2)である。
【図7】選択した市内に案内ルートに沿って存在する所定のPOIを表示する本発明の検索のプロセスを示す表示例(その3)である。
【図8】選択した市内に案内ルートに沿って行なわれている地方イベントを表示する本発明の検索のプロセスを示す表示例(その1)である。
【図9】選択した市内に案内ルートに沿って行なわれている地方イベントを表示する本発明の検索のプロセスを示す表示例(その2)である。
【図10】選択した市内に案内ルートに沿って発生している交通に関する出来事を表示する本発明の検索のプロセスを示す表示例(その1)である。
【図11】選択した市内に案内ルートに沿って発生している交通に関する出来事を表示する本発明の検索のプロセスを示す表示例(その2)である。
【図12】指定された市内の目的地へのルートに沿って存在するPOIを検索して表示するための本発明を実行する全体のプロセスの例を示したフローチャートである。
【図13】指定された市内の目的地へのルートに沿って行なわれている地方イベントを検索して表示するための本発明を実行する全体のプロセスの例を示したフローチャートである。
【図14】指定された市内の目的地へのルートに沿って発生した交通に関する出来事を検索して表示するための本発明を実行する全体のプロセスの例を示したフローチャートである。
【図15】指定された市内の目的地へのルートに沿った天気情報を検索して表示するための本発明を実行する全体のプロセスの例を示したフローチャートである。
【符号の説明】
【0066】
61a−61d 境界線
63a〜63o POI
65 車両
65a,65b 地方のイベント
67 目的地
67a、67b 交通に関する出来事
68a、68b 天気アイコン
69 案内ルート
71 検索範囲(検索地帯)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
目的地への案内ルートに沿った地域における情報を検索するナビゲーション装置における情報検索方法において、
目的地への案内ルートに従って通過する地域を地図データに基づいて取得するステップ、
使用者に所定の地域の選択を促すために前記地域のリストを表示するステップ、
使用者に検索する情報の種類の選択を促すために該情報の種類のリストを表示するステップ、
前記選択された地域の案内ルートから所定の検索範囲内において、前記選択された情報を検索するステップ、
該検索により得られた前記地域内の前記選択された種類の情報を表示するステップ、
を有することを特徴とする情報検索方法。
【請求項2】
前記地域は案内ルートが通過する市、地方又は州である、
ことを特徴とする請求項1記載の情報検索方法。
【請求項3】
前記情報は案内ルートに沿って存在する関心のある地点(POI)であり、更に、使用者に検索するPOIの種類の選択を促すために該POI情報の種類のリストを表示するステップ、
を有することを特徴とする請求項1記載の情報検索方法。
【請求項4】
前記情報は案内ルートに沿って存在する関心のある地点(POI)であり、更に、選択されたPOIに案内するように該POIを立ち寄り先として設定するステップ、
を有することを特徴とする請求項1記載の情報検索方法。
【請求項5】
前記情報は案内ルートに沿って行なわれる地方のイベントであり、更に、使用者に検索する地方のイベントの種類の選択を促すために、該地方のイベント情報の種類のリストを表示するステップ、
を有することを特徴とする請求項1記載の情報検索方法。
【請求項6】
前記情報は案内ルートに沿って行なわれる地方のイベントであり、更に、選択された地方のイベントに案内するように該地方のイベントの場所を立ち寄り先として設定するステップ、
を有することを特徴とする請求項1記載の情報検索方法。
【請求項7】
前記情報は案内ルートに沿って行なわれる地方のイベント情報であり、更に、選択された地方のイベントに関する詳細情報を表示すると共に使用者に該地方のイベントの予約又はチケットの購入を可能にするステップ、
を有することを特徴とする請求項1記載の情報検索方法。
【請求項8】
前記情報は案内ルートに沿って発生している交通上の出来事であり、更に、該交通上の出来事のリストを交通アイコンと共に表示するステップ、
を有することを特徴とする請求項1記載の情報検索方法。
【請求項9】
前記情報は案内ルートに沿って発生している交通上の出来事であり、更に目的地への案内ルートから回避すべき全ての又は選択された交通上の出来事を特定するステップ、
を有することを特徴とする請求項1記載の情報検索方法。
【請求項10】
更に、目的地へのルートを再計算して、それから全ての又は選択された交通の出来事を回避した新しいルートを作成するステップ、
を有することを特徴とする請求項9記載の情報検索方法。
【請求項11】
目的地への案内ルートに沿った地域における情報を検索するナビゲーション装置において、
目的地への案内ルートに従って通過する地域を地図データに基づいて取得する手段、
使用者に所定の地域の選択を促すために前記地域のリストを表示する手段、
使用者に検索する情報の種類の選択を促すために該情報の種類のリストを表示する手段、
前記選択された地域の前記案内ルートから所定の検索範囲内において、前記選択された情報を検索する手段、
該検索により得られた前記地域内の前記選択された種類の情報を表示する手段、
を有することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項12】
前記地域は案内ルートが通過する市、地方又は州である、
ことを特徴とする請求項11記載の情報検索方装置。
【請求項13】
前記情報は案内ルートに沿って存在する関心のある地点(POI)であり、更に、使用者に検索するPOIの種類の選択を促すために該POI情報の種類のリストを表示する手段、
を備えたことを特徴とする請求項11記載の情報検索方装置。
【請求項14】
前記情報は案内ルートに沿って存在する関心のある地点(POI)であり、更に、選択されたPOIに案内するように該POIを立ち寄り先として設定する手段、
を備えたことを特徴とする請求項11記載の情報検索方装置。
【請求項15】
前記情報は案内ルートに沿って行なわれる地方のイベントであり、更に、使用者に検索する地方のイベントの種類の選択を促すために、該地方のイベント情報の種類のリストを表示する手段、
を備えたことを特徴とする請求項11記載の情報検索方装置。
【請求項16】
前記情報は案内ルートに沿って行なわれる地方のイベントであり、更に、選択された地方のイベントに案内するように該地方のイベントの場所を立ち寄り先として設定する手段、
を備えたことを特徴とする請求項11記載の情報検索方装置。
【請求項17】
前記情報は案内ルートに沿って行なわれる地方のイベント情報であり、更に、選択された地方のイベントに関する詳細情報を表示すると共に使用者に該地方のイベントの予約又はチケットの購入を可能にする手段、
を備えたことを特徴とする請求項11記載の情報検索方装置。
【請求項18】
前記情報は案内ルートに沿って発生している交通上の出来事であり、更に、該交通上の出来事のリストを交通アイコンと共に表示する手段、
を備えたことを特徴とする請求項11記載の情報検索方装置。
【請求項19】
前記情報は案内ルートに沿って発生している交通上の出来事であり、更に目的地への案内ルートから回避すべき全ての又は選択された交通上の出来事を特定する手段、
を備えたことを特徴とする請求項11記載の情報検索方装置。
【請求項20】
更に、目的地へのルートを再計算して、それから全ての又は選択された交通の出来事を回避した新しいルートを作成する手段、
を備えたことを特徴とする請求項19記載の情報検索方装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2006−313156(P2006−313156A)
【公開日】平成18年11月16日(2006.11.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−124782(P2006−124782)
【出願日】平成18年4月28日(2006.4.28)
【出願人】(000101732)アルパイン株式会社 (2,424)
【Fターム(参考)】