説明

ヒストン脱アセチル化酵素の阻害剤

【課題】ヒストン脱アセチル化酵素の酵素活性を阻害する化合物と方法を提供する。細胞増殖性疾患および病態を治療するための組成物および方法を提供する。
【解決手段】例えば官能基としてヒドロキサム酸が置換したアルキルフェニル環がN位に結合するベンゼンスルホニルアミノ誘導体など、各種の化合物はヒストン脱アセチル化酵素タンパク質阻害剤としての作用を示す。マウスに対してこれらの阻害剤との処理は、コントロールに比較して、腫瘍重量および体積を有意に減少させる。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
式: Cy-L1-Ar-Y1-C(O)-NH-Z
式中、
Cyは、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、またはヘテロシクリルであり、これらのいずれも任意に置換されていてもよく;
L1は、-(CH2)m-W-(mは0、1、2、3または4であり、Wは-C(O)NH-、-S(O)2NH-、-NHC(O)-、-NHS(O)2-、および-NH-C(O)-NH-からなる群より選択される)であり;
Arは、アリーレンであり、該アリーレンはさらに任意に置換されていてもよく、そしてアリールまたはヘテロアリール環、あるいは飽和または部分的に不飽和のシクロアルキルまたは複素環(これらのいずれも任意に置換されていてもよい)と任意に融合されていてもよく;
Y1は、化学的結合、または直鎖もしくは分枝鎖の飽和アルキレンであり、該アルキレンは任意に置換されていてもよく;
Zは、アニリニル、ピリジル、チアジアゾリル、および-O-M(MはHまたは薬剤的に許容される陽イオン)からなる群より選択される;
ただし、L1が-C(O)NH-であり、Yが-(CH2)n-(nは1、2、または3)であり、Zが-O-Mである場合には、Cyはアミノフェニル、ジメチルアミノフェニルまたはヒドロキシフェニルではなく、さらにL1が-C(O)NH-であり、Zがピリジルである場合には、Cyは置換されたインドリニルではない、
で表される、ヒストン脱アセチル化酵素の阻害剤。
【請求項2】
Zが、2-アニリニル、2-ピリジル、1,3,4-チアジアゾール-2-イル、および-O-M(MはHまたは薬剤的に許容される陽イオン)からなる群より選択される、請求項1に記載の阻害剤。
【請求項3】
Zが、チオール、トリフルオロメチル、アミノ、およびスルホンアミドからなる群より選択される置換基によって5位が置換されている1,3,4-チアジアゾール-2-イルである、請求項2に記載の阻害剤。
【請求項4】
Y1が、C1-C6アルキレンである、請求項1に記載の阻害剤。
【請求項5】
Y1が、C1-C3アルキレンである、請求項1に記載の阻害剤。
【請求項6】
Arが、置換または非置換フェニレン(任意のアリールまたはヘテロアリール環、あるいは飽和または部分的に不飽和のシクロアルキルまたは複素環と融合されていてもよく、これらのいずれも任意に置換されていてもよい)である、請求項1に記載の阻害剤。
【請求項7】
フェニレンが、4-フェニレンである、請求項6に記載の阻害剤。
【請求項8】
Cyが、フェニル、ナフチル、チエニル、ベンゾチエニルおよびキノリル(これらのいずれも任意に置換されていてもよい)からなる群より選択される、請求項1に記載の阻害剤。
【請求項9】
前記フェニル、ナフチル、チエニル、ベンゾチエニルまたはキノリルが、置換されてないか、またはC1-C4アルキル、C1-C4ハロアルキル、C6-C10アリール、(C6-C10)アル(C1-C6)アルキル、ハロ、ニトロ、ヒドロキシ、C1-C6アルコキシ、C1-C6アルコキシカルボニル、カルボキシおよびアミノからなる群より独立して選択される1または2の置換基によって置換されている、請求項8の阻害剤。
【請求項10】
mがゼロである、請求項1に記載の阻害剤。
【請求項11】
式: Cy-L2-Ar-Y2-C(O)NH-Z
式中、
Cyは、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリル(これらのいずれも任意に置換されていてもよい)であり、ただしCyは(スピロシクロアルキル)ヘテロシクリルではなく;
L2は、任意に置換されていてもよいC1-C6飽和アルキレンまたはC2-C6アルケニレン(ただしL2 は-C(O)-ではない)であり、該アルキレンの炭素原子の1つは、O、NR'(R'はアルキル、アシルまたは水素)、S、S(O)、またはS(O)2からなる群より選択されるヘテロ原子部位によって任意に置き換えられていてもよく;
Arは、アリーレンであり、該アリーレンはさらに任意に置換されていてもよく、そしてアリールまたはヘテロアリール環、あるいは飽和または部分的に不飽和のシクロアルキルまたは複素環(これらのいずれも任意に置換されていてもよい)と任意に融合されていてもよく;
Y2は、化学的結合、または直鎖もしくは分枝鎖の飽和アルキレン(任意に置換されていてもよい)であり、ただし該アルキレンは式-C(O)R(Rはα-アミノアシル部位を含む)の置換基で置換されておらず;
Zは、アニリニル、ピリジル、チアジアゾリルおよび-O-M(MはHまたは薬剤的に許容される陽イオン)からなる群より選択される;
ただしCyが結合する炭素原子がオキソ置換されている場合には、CyおよびZの両方ともがピリジルではない、
で表される、ヒストン脱アセチル化酵素の阻害剤。
【請求項12】
Zが、2-アニリニル、2-ピリジル、1,3,4-チアジアゾール-2-イル、および-O-M(MはHまたは薬剤的に許容される陽イオン)からなる群より選択される、請求項11に記載の阻害剤。
【請求項13】
Zが、チオール、トリフルオロメチル、アミノ、およびスルホンアミドからなる群より選択される置換基によって5位が置換されている1,3,4-チアジアゾール-2-イルである、請求項12に記載の阻害剤。
【請求項14】
Y2が、化学結合である、請求項11に記載の阻害剤。
【請求項15】
Y2が、C1-C3アルキレンである、請求項11に記載の阻害剤。
【請求項16】
Y2が、C1-C2アルキレンである、請求項11に記載の阻害剤。
【請求項17】
Arが、置換または非置換フェニレン(アリールまたはヘテロアリール環、あるいは飽和または部分的に不飽和のシクロアルキルまたは複素環と融合されていてもよく、これらのいずれも任意に置換されていてもよい)である、請求項11に記載の阻害剤。
【請求項18】
フェニレンが、4-フェニレンである、請求項17に記載の阻害剤。
【請求項19】
Cyが、フェニル、ナフチル、チエニル、ベンゾチエニルおよびキノリル(これらのいずれも任意に置換されていてもよい)からなる群より選択される、請求項11に記載の阻害剤。
【請求項20】
前記フェニル、ナフチル、チエニル、ベンゾチエニルまたはキノリルが、置換されてないか、またはC1-C4アルキル、C1-C4ハロアルキル、C6-C10アリール、(C6-C10)アル(C1-C6)アルキル、ハロ、ニトロ、ヒドロキシ、C1-C6アルコキシ、C1-C6アルコキシカルボニル、カルボキシおよびアミノからなる群より独立して選択される1または2の置換基によって置換されている、請求項19に記載の阻害剤。
【請求項21】
L2における1または2の飽和炭素が、C1-C6アルキル、C6-C10アリール、アミノ、オキソ、ヒドロキシ、C1-C4アルコキシ、およびC6-C10アリルオキシからなる群より独立して選択される置換基によって置換されている、請求項11に記載の阻害剤。
【請求項22】
置換基が、オキソまたはヒドロキシである、請求項21に記載の阻害剤。
【請求項23】
アルキレンの炭素原子が、ヘテロ原子部位によって全く置き換えられていない、請求項11に記載の阻害剤。
【請求項24】
アルキレンの1つの炭素原子が、O、NR'(R'はアルキル、アシルまたは水素)、S、S(O)、またはS(O)2からなる群より選択されるヘテロ原子部位によって置き換えられている、請求項11に記載の阻害剤。
【請求項25】
L2が、-S-(CH2)n、-S(O)-(CH2)n-、および-S(O)2-(CH2)n-(nは0、1、2、3または4)からなる群より選択される、請求項24に記載の阻害剤。
【請求項26】
式: Cy-L3-Ar-Y3-C(O)NH-Z
式中、
Cyは、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリル(これらのいずれも任意に置換されていてもよい)であり、ただしCyは(スピロシクロアルキル)ヘテロシクリルではなく;
L3は、
(a)-(CH2)m-W-(mは0、1、2、3、または4であり、Wは-C(O)NH-、-S(O)2NH-、-NHC(O)-、-NHS(O)2-、および-NH-C(O)-NH-からなる群より選択される);および
(b)任意に置換されていてもよいC1-C6アルキレンまたはC2-C6アルケニレン(ただしL3は-C(O)-でない)であり、該アルキレンの炭素原子の1つは、0、NR'(R'はアルキル、アシルまたは水素)、S、S(O)、またはS(O)2によって任意に置き換えられていてもよい、
からなる群より選択され;
Arは、アリーレンであり、該アリーレンはさらに任意に置換されていてもよく、そしてアリールまたはヘテロアリール環、あるいは飽和または部分的に不飽和のシクロアルキルまたは複素環(これらのいずれも任意に置換されていてもよい)と任意に融合されていてもよく;
Y3はC2アルケニレンまたはC2アルキニレンであり、アルケニレンの1つまたは両方の炭素原子は、アルキル、アリール、アルカリルまたはアラルキルで任意に置換されていてもよく;
Zは、アニリニル、ピリジル、チアジアゾリルおよび-O-M(MはHまたは薬剤的に許容される陽イオン)からなる群より選択される;
ただし、Cyが非置換フェニルである場合には、ArはL3およびY3が互いにオルトまたはメタ配向しているフェニルではない、
で表される、ヒストン脱アセチル化酵素の阻害剤。
【請求項27】
Zが、2-アニリニル、2-ピリジル、1,3,4-チアジアゾール-2-イル、および-O-M(MはHまたは薬剤的に許容される陽イオン)からなる群より選択される、請求項26に記載の阻害剤。
【請求項28】
Zが、チオール、トリフルオロメチル、アミノおよびスルホンアミドからなる群より選択される置換基によって5位が置換されている1,3,4-チアジアゾール-2-イルである、請求項27に記載の阻害剤。
【請求項29】
Y3が、-CH=CH-、-C(CH3)=CH-、および-CH=C(CH3)-からなる群より選択される、請求項26に記載の阻害剤。
【請求項30】
Arが、置換または非置換フェニレン(アリールまたはヘテロアリール環、あるいは飽和または部分的に不飽和のシクロアルキルまたは複素環と融合されていてもよく、これらのいずれも任意に置換されていてもよい)である、請求項26に記載の阻害剤。
【請求項31】
フェニレンが、4-フェニレンである、請求項30に記載の阻害剤。
【請求項32】
Cyが、フェニル、ナフチル、チエニル、ベンゾチエニルおよびキノリル(これらのいずれも任意に置換されていてもよい)からなる群より選択される、請求項26に記載の阻害剤。
【請求項33】
前記フェニル、ナフチル、チエニル、ベンゾチエニルまたはキノリルが、置換されてないか、またはC1-C4アルキル、C1-C4ハロアルキル、C6-C10アリール、(C6-C10)アル(C1-C6)アルキル、ハロ、ニトロ、ヒドロキシ、C1-C6アルコキシ、C1-C6アルコキシカルボニル、カルボキシおよびアミノからなる群より独立して選択される1または2の置換基によって置換されている、請求項32に記載の阻害剤。
【請求項34】
【化1】

【化2】

および
【化3】

からなる群より選択される、ヒストン脱アセチル化酵素の阻害剤。
【請求項35】
式: Cy-L1-Ar-Y1-C(O)-NH-Z
式中、
Cyは、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルであり、これらのいずれも任意に置換されていてもよく;
L1は、-(CH2)m-W-(mは0、1、2、3、または4であり、Wは-C(O)NH-、-S(O)2NH-、-NHC(O)-、-NHS(O)2-、および-NH-C(O)-NH-からなる群より選択される)であり;
Arは、アリーレンであり、該アリーレンはさらに任意に置換されていてもよく、そしてアリールまたはヘテロアリール環、あるいは飽和または部分的に不飽和のシクロアルキルまたは複素環(これらのいずれも任意に置換されていてもよい)と任意に融合されていてもよく;
Y1は、化学結合、または直鎖もしくは分枝鎖の飽和アルキレンであり、該アルキレンは任意に置換されていてもよく;
Zは、アニリニル、ピリジル、2-チオキソ-1,3,4-チアジアゾール-2-イルおよび-O-M(MはHまたは薬剤的に許容される陽イオン)からなる群より選択される;
ただしL1が-C(O)NH-、Yが-(CH2)n-(nは1、2、または3)であり、Zが-O-Mである場合には、Cyはアミノフェニル、ジメチルアミノフェニル、またはヒドロキシフェニルではなく、そしてさらに、L1が-C(O)NH-であり、Zがピリジルである場合には、Cyは置換されたインドリニルではない、
で表されるヒストン脱アセチル化酵素の阻害剤、および薬剤的に許容される担体、賦形剤、または希釈剤を含む、医薬組成物。
【請求項36】
式: Cy-L2-Ar-Y2-C(O)NH-Z
式中、
Cyは、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリル(これらのいずれも任意に置換されていてもよい)であり、ただしCyは(スピロシクロアルキル)ヘテロシクリルではなく;
L2は、任意に置換されていてもよいC1-C6飽和アルキレンまたはC2-C6アルケニレン(ただしL2は-C(O)-ではない)であり、、該アルキレンの炭素原子の1は、O、NR'(R'はアルキル、アシルまたは水素)、S、S(O)、またはS(O)2からなる群より選択されるヘテロ原子部位によって任意に置き換えられていてもよく;
Arは、アリーレンであり、該アリーレンはさらに任意に置換されていてもよく、そしてアリールまたはヘテロアリール環、あるいは飽和または部分的に不飽和のシクロアルキルまたは複素環(これらのいずれも任意に置換されていてもよい)と任意に融合されていてもよく;
Y2 は、化学的結合、または直鎖もしくは分枝鎖の飽和アルキレン(任意に置換されていてもよい)であり、ただし該アルキレンは式-C(O)R(Rはα-アミノアシル部位を含む)の置換基で置換されておらず;
Zは、アニリニル、ピリジル、2-チオキソ-1,3,4-チアジアゾール-2-イルおよび-O-M(MはHまたは薬剤的に許容される陽イオン)からなる群より選択される;
ただしCyが結合する炭素原子がオキソ置換されている場合には、CyおよびZの両方ともがピリジルではない、
で表されるヒストン脱アセチル化酵素の阻害剤、および薬剤的に許容される担体、賦形剤、または希釈剤を含む、医薬組成物。
【請求項37】
式: Cy-L3-Ar-Y3-C(O)NH-Z
式中、
Cyは、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリル(これらのいずれも任意に置換されていてもよい)であり、ただしCyは(スピロシクロアルキル)ヘテロシクリルではなく;
L3は、
(a)-(CH2)m-W-(mは0、1、2、3、または4であり、Wは-C(O)NH-、-S(O)2NH-、-NHC(O)-、-NHS(O)2-、および-NH-C(O)-NH-からなる群より選択される);および
(b)任意に置換されていてもよいC1-C6アルキレンまたはC2-C6アルケニレン(ただしL3は-C(O)-ではない)であり、該アルキレンの炭素原子の1つは、0、NR'(R'はアルキル、アシルまたは水素)、S、S(O)、またはS(O)2によって任意に置き換えられていてもよい、
からなる群より選択され;
Arは、アリーレンであり、該アリーレンはさらに任意に置換されていてもよく、そしてアリールまたはヘテロアリール環、あるいは飽和または部分的に不飽和のシクロアルキルまたは複素環(これらのいずれも任意に置換されていてもよい)と任意に融合されていてもよく;
Y3は、C2アルケニレンまたはC2アルキニレンであり、アルケニレンの1つまたは両方の炭素原子はアルキル、アリール、アルカリルまたはアラルキルで任意に置換されていてもよく;
Zは、アニリニル、ピリジル、チアジアゾリルおよび-O-M(MはHまたは薬剤的に許容される陽イオン)からなる群より選択される;
ただし、Cyが非置換フェニルである場合には、ArはL3およびY3が互いにオルトまたはメタ配向しているフェニルではない、
で表されるヒストン脱アセチル化酵素の阻害剤を含む、医薬組成物。
【請求項38】
以下の
【化4】

【化5】

および
【化6】

からなる群より選択されるヒストン脱アセチル化酵素の阻害剤を含む、医薬組成物。
【請求項39】
ヒストン脱アセチル化酵素の阻害が望まれる細胞に、以下の式:Cy-L1-Ar-Y1-C(O)-NH-Zで表されるヒストン脱アセチル化酵素の阻害剤を接触させることを含む、細胞中でのヒストン脱アセチル化酵素の阻害方法であって、前記式中、
Cyは、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルであり、これらのいずれも任意に置換されていてもよく;
L3は、-(CH2)m-W-(mは0、1、2、3、または4であり、Wは-C(O)NH-、-S(O)2NH-、-NHC(O)-、-NHS(O)2-、および-NH-C(O)-NH-からなる群より選択される)であり;
Arは、アリーレンであり、該アリーレンはさらに任意に置換されていてもよく、そしてアリールまたはヘテロアリール環、あるいは飽和または部分的に不飽和のシクロアルキルまたは複素環(これらのいずれも任意に置換されていてもよい)と任意に融合されていてもよく;
Y1は、化学結合、または直鎖もしくは分枝鎖の飽和アルキレンであり、該アルキレンは任意に置換されていてもよく;
Zは、アニリニル、ピリジル、2-チオキソ-1,3,4-チアジアゾール-2-イルおよび-O-M(MはHまたは薬剤的に許容される陽イオン)からなる群より選択される;
ただし、L1が-C(O)NH-、Yが-(CH2)n-(nは1、2、または3)であり、Zが-O-Mである場合には、Cyはアミノフェニル、ジメチルアミノフェニル、またはヒドロキシフェニルではない、
である、前記方法。
【請求項40】
ヒストン脱アセチル化酵素の阻害が望まれる細胞に、以下の式: Cy-L2-Ar-Y2-C(O)NH-Zで表されるヒストン脱アセチル化酵素の阻害剤を接触させることを含む、細胞中でのヒストン脱アセチル化酵素の阻害方法であって、前記式中、
Cyは、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリル(これらのいずれも任意に置換されていてもよい)であり、ただしCyは(スピロシクロアルキル)ヘテロシクリルではなく;
L2は、任意に置換されていてもよいC1-C6飽和アルキレンまたはC2-C6アルケニレン(ただしL2は-C(O)-ではない)であり、該アルキレンの炭素原子の1つは、O、NR'(R'はアルキル、アシルまたは水素)、S、S(O)、またはS(O)2からなる群より選択されるヘテロ原子部位によって任意に置き換えられていてもよく;
Arは、アリーレンであり、該アリーレンはさらに任意に置換されていてもよく、そしてアリールまたはヘテロアリール環、あるいは飽和または部分的に不飽和のシクロアルキルまたは複素環(これらのいずれも任意に置換されていてもよい)と任意に融合されていてもよく;
Y2は、化学的結合、または直鎖もしくは分枝鎖の飽和アルキレン(任意に置換されていてもよい)であり、ただし該アルキレンは式-C(O)R(Rはα-アミノアシル部位を含む)の置換基で置換されておらず;
Zは、アニリニル、ピリジル、2-チオキソ-1,3,4-チアジアゾール-2-イルおよび-O-M(MはHまたは薬剤的に許容される陽イオン)からなる群より選択される、
である、前記方法。
【請求項41】
ヒストン脱アセチル化酵素の阻害が望まれる細胞に、以下の式: Cy-L3-Ar-Y3-C(O)NH-Zで表されるヒストン脱アセチル化酵素の阻害剤を接触させることを含む、細胞中でのヒストン脱アセチル化酵素の阻害方法であって、前記式中、
Cyは、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリル(これらのいずれも任意に置換されていてもよい)であり、ただしCyは(スピロシクロアルキル)ヘテロシクリルではなく;
L3は、
(a)-(CH2)m-W-(mは0、1、2、3、または4であり、Wは-C(O)NH-、-S(O)2NH-、-NHC(O)-、-NHS(O)2-、および-NH-C(O)-NH-からなる群より選択される);および
(b)任意に置換されていてもよいC1-C6アルキレンまたはC2-C6アルケニレン(ただし、L3は-C(O)-ではない)であり、該アルキレンの炭素原子の1つは、0、NR'(R'はアルキル、アシルまたは水素)、S、S(O)、またはS(O)2によって任意に置き換えられていてもよい、
からなる群より選択され;
Arは、アリーレンであり、該アリーレンはさらに任意に置換されていてもよく、そしてアリールまたはヘテロアリール環、あるいは飽和または部分的に不飽和のシクロアルキルまたは複素環(これらのいずれも任意に置換されていてもよい)と任意に融合されていてもよく;
Y3は、C2アルケニレンまたはC2アルキニレンであり、該アルケニレンの1つまたは両方の炭素原子はアルキル、アリール、アルカリルまたはアラルキルで任意に置換されていてもよく;
Zは、アニリニル、ピリジル、チアジアゾリルおよび-O-M(MはHまたは薬剤的に許容される陽イオン)からなる群より選択される;
ただしCyが非置換フェニルである場合には、ArはL3およびY3が互いにオルトまたはメタ配向しているフェニルではない、
である、前記方法。
【請求項42】
ヒストン脱アセチル化酵素の阻害が望まれる細胞に、以下の
【化7】

【化8】

および
【化9】

からなる群より選択されるヒストン脱アセチル化酵素の阻害剤を接触させることを含む、細胞中でのヒストン脱アセチル化酵素の阻害方法。
【請求項43】
接触細胞において、細胞増殖が阻害される、請求項39〜42のいずれかに記載の方法。
【請求項44】
細胞が、腫瘍細胞である、請求項39〜42のいずれかに記載の方法。
【請求項45】
腫瘍細胞が、動物中にある、請求項44に記載の方法。
【請求項46】
腫瘍細胞が、腫瘍性増殖状態にある、請求項44に記載の方法。
【請求項47】
ヒストン脱アセチル化酵素の発現を阻害するアンチセンスオリゴヌクレオチドを細胞に接触させることをさらに含む、請求項39〜42のいずれかに記載の方法。
【請求項48】
接触細胞において、細胞増殖が阻害される、請求項47に記載の方法。


【公開番号】特開2010−13443(P2010−13443A)
【公開日】平成22年1月21日(2010.1.21)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2009−147470(P2009−147470)
【出願日】平成21年6月22日(2009.6.22)
【分割の表示】特願2001−540085(P2001−540085)の分割
【原出願日】平成12年11月22日(2000.11.22)
【出願人】(500301027)メチルジーン インコーポレイテッド (9)
【Fターム(参考)】