説明

メラニン凝集ホルモン受容体アンタゴニスト

【課題】 経口吸収性に優れ、かつ安全なメラニン凝集ホルモン受容体アンタゴニスト活性を有する化合物。肥満症の予防・治療剤。
【解決手段】 一般式(I):


(式中、Ar1は(置換)アリールジイル等;Ar2は(置換)アリール等;R1,R2は独立してC1-6アルキル,又は隣接窒素原子を含み、5または6員の非芳香族複素環を形成してもよい;R3はハロゲン原子等;X1は式:−C(=Z1)N(R4)−等(式中、R4は水素原子等;Z1は酸素原子等);又はAr1とX1が一緒になって置換されていてもよい;X2はC1-6アルキレン;X3はC1-6アルキレン等;又はX3とR2が一緒になって隣接窒素原子を含むピロリジン環又はピペリジン環を形成してもよい;Mは酸素原子等;mは0又は1;nは0、1、2又は3)で示される化合物、その塩又は溶媒和物を有効成分とするメラニン凝集ホルモン受容体拮抗作用性医薬組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、肥満症の予防・治療剤などとして有用なメラニン凝集ホルモン受容体アンタゴニストに関する。
【背景技術】
【0002】
肥満症の予防・治療剤或いは摂食抑制剤の開発研究が古くから活発に進められているが、最近レプチンに代表される食欲調節因子が数多く見出されつつあり、これらの食欲調節因子の働きを制御する新たな抗肥満剤或いは食欲抑制剤の開発が進められている。なかでもメラニン凝集ホルモン(以下、MCHと略することもある)は、視床下部由来のホルモンで、食欲亢進作用を有することが知られている。さらに、MCHノックアウトマウスは日常行動が正常であるにもかかわらず、正常マウスと比べて、摂食量が有意に減少し、かつ体重もかるいことが非特許文献1に記載されている。
このことから、MCH受容体アンタゴニストは優れた抗肥満剤或いは食欲抑制剤になると期待されている。
最近、MCH受容体アンタゴニスト活性を有するビフェニルカルボン酸アミド誘導体が、特許文献1、2、および3に開示されている。また、N−((アミノアルキル置換フェノキシ)アルキル)カルボン酸アミド誘導体が特許文献4、5及び非特許文献2に開示されているが、MCH受容体アンタゴニスト活性については記載さてれていない。
【特許文献1】国際公開第2001/021577号パンフレット
【特許文献2】国際公開第2001/082925号パンフレット
【特許文献3】国際公開第2004/024702号パンフレット
【特許文献4】欧州特許出願公開第23578号明細書
【特許文献5】欧州特許出願公開第117082号明細書
【非特許文献1】ネイチャー(Nature) 1998年、第396巻、p. 670−674
【非特許文献2】アーキ デア ファルマジー(Archiv der Pharmazie) 1987年、第320巻、第2号、p. 108−114
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
肥満症の予防・治療剤などとして有用で、経口吸収性に優れ、かつ医薬品として安全なメラニン凝集ホルモン受容体アンタゴニストの開発が切望されている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明者らは以上の点に鑑み、鋭意検討を重ねた結果、以下に示す化合物が優れたメラニン凝集ホルモン受容体アンタゴニスト活性を有することを見出した。これらの化合物は、酵素阻害活性が低く、経口吸収性に優れ、かつ医薬品として安全であることを見出した。
【発明の効果】
【0005】
すなわち、本発明は、1)一般式(I):
【化1】

(式中、Ar1は置換されていてもよいC3-8シクロアルカンジイル、置換されていてもよいアリールジイル、置換されていてもよいヘテロアリールジイル、又は置換されていてもよい非芳香族複素環ジイル;
Ar2は置換されていてもよいC3-8シクロアルキル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいヘテロアリール、又は置換されていてもよい非芳香族複素環基;
1及びR2はそれぞれ独立してC1-6アルキル;又は
1及びR2は隣接する窒素原子を含み、−O−、−S−、−N(C1-6アルキル)−、及び−N(アリール)−から選択される1個の基を介在してもよい、置換されていてもよい5または6員の非芳香族複素環を形成してもよい;
3はハロゲン原子、C1-6アルキル、ハロC1-6アルキル、C1-6アルコキシ、ハロC1-6アルコキシ、置換されていてもよいフェニル、ニトロ、又はシアノ
1は−C(=Z1)N(R4)−、−N(R5)C(=Z2)−、−N(R5)C(=Z3)N(R4)−、−C(=O)−、又は−C(=NY1)−(式中、R4及びR5はそれぞれ独立して、水素原子又はC1-6アルキル;Y1はヒドロキシ、C1-6アルコキシ又はシアノ;Z1、Z2及びZ3はそれぞれ独立して、酸素原子又は硫黄原子);又は
Ar1とX1が一緒になって置換されていてもよい式:
【化2】

ので表わされる環基を形成してもよい;
2はC1-6アルキレン;
3はC1-6アルキレン又は−O−C2-6アルキレン;又は
3とR2が一緒になって隣接する窒素原子を含むピロリジン環又はピペリジン環を形成してもよい;
Mは酸素原子又は硫黄原子;
mは0又は1;
nは0、1、2又は3)
で示される化合物、その製薬上許容される塩又はそれらの溶媒和物を有効成分として含有するメラニン凝集ホルモン受容体拮抗作用を有する医薬組成物、
2)Mが酸素原子である1)記載の医薬組成物、
3)Ar2が置換されていてもよいフェニルである1)又は2)記載の医薬組成物、
4)一般式(I):
【化3】

(式中、Ar1は置換されていてもよいC3-8シクロアルカンジイル、置換されていてもよいアリールジイル、置換されていてもよいヘテロアリールジイル、又は置換されていてもよい非芳香族複素環ジイル;
Ar2は置換されていてもよいC3-8シクロアルキル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよい1〜2個の置換基を有していてもよいヘテロアリール、又は置換されていてもよい非芳香族複素環基;
1及びR2はそれぞれ独立してC1-6アルキル;又は
1及びR2は隣接する窒素原子を含み、−O−、−S−、−N(C1-6アルキル)−、及び−N(アリール)−から選択される1個の基を介在してもよい、置換されていてもよい5または6員の非芳香族複素環を形成してもよい;
3はハロゲン原子、C1-6アルキル、ハロC1-6アルキル、C1-6アルコキシ、ハロC1-6アルコキシ、置換されていてもよいフェニル、ニトロ、又はシアノ
1は−C(=Z1)N(R4)−、−N(R5)C(=Z2)−、−N(R5)C(=Z3)N(R4)−、−C(=O)−、又は−C(=NY1)−(式中、R4及びR5はそれぞれ独立して、水素原子又はC1-6アルキル;Y1はヒドロキシ、C1-6アルコキシ又はシアノ;Z1、Z2及びZ3はそれぞれ独立して、酸素原子又は硫黄原子);又は
Ar1とX1が一緒になって置換されていてもよい式:
【化4】

でわ表される環基を形成してもよい;
2はC1-6アルキレン;
3はC1-6アルキレン又は−O−C2-6アルキレン;
Mは酸素原子又は硫黄原子;
mは0又は1;
nは0、1、2又は3;
ただし、Ar2−(O)m−Ar1−で表わされる基が5−フェニル−イソオキサゾール−3−イル、2−アミノ−5−(4−ピリジル)チアゾール−4−イル、5−メチル−1−フェニル−1,2,4−トリアゾール−3−イル、4−(1−テトラゾリル)フェニル、4−(5−テトラゾリル)フェニル、又は5−アミノ−3−フェノキシ−1,2,4−トリアゾール−1−イルである場合は、X3はメチレンでない)
で示される化合物、その製薬上許容される塩又はそれらの溶媒和物、
5)Mが酸素原子である4)記載の化合物、その製薬上許容される塩又はそれらの溶媒和物、
6)Ar2が置換されていてもよいフェニルである4)又は5)記載の化合物、その製薬上許容される塩又はそれらの溶媒和物、
7)Ar1がフェニレン、イソオキサゾールジイル、チオフェンジイル、又はピペラジン−1,4−ジイルである4)〜6)のいずれかに記載の化合物、その製薬上許容される塩又はそれらの溶媒和物、
8)X2がC2-4アルキレンである4)〜7)のいずれかに記載の化合物、その製薬上許容される塩又はそれらの溶媒和物、
9)nが0である4)〜8)のいずれかに記載の化合物、その製薬上許容される塩又はそれらの溶媒和物、
10)一般式(II):
【化5】

(式中、Ar3はフェニレン、イソオキサゾールジイル、チオフェンジイル、又はピペラジン−1,4−ジイル;
Ar4は置換されていてもよいフェニル;
1及びR2はそれぞれ独立してC1-4アルキル;又は
1及びR2は隣接する窒素原子を含み、−O−、−N(C1-4アルキル)−、及び−N(アリール)−から選択される1個の基を介在してもよい、置換されていてもよい5または6員の非芳香族複素環を形成してもよい;
3はハロゲン原子、C1-6アルキル、ハロC1-6アルキル、C1-6アルコキシ、ハロC1-6アルコキシ、置換されていてもよいフェニル、ニトロ、又はシアノ
1は−C(=O)N(R4)−、−N(R5)C(=O)−、又は−N(R5)C(=O)N(R4)−(式中、R4及びR5はそれぞれ独立して、水素原子又はC1-6アルキル);又は
Ar3とX1が一緒になって置換されていてもよい式:
【化6】

で表わされる環基を形成してもよい;
4はC2-4アルキレン
5はC1-4アルキレン又は−O−C2-4アルキレン;
mは0又は1;
nは0、1、又は2)
で示される化合物、その製薬上許容される塩又はそれらの溶媒和物、
11)nが0である10)記載の化合物、その製薬上許容される塩又はそれらの溶媒和物、
12)X5が分枝状のC2-4アルキレンである10)又は11)記載の化合物、その製薬上許容される塩又はそれらの溶媒和物、
13)一般式(III):
【化7】

(式中、Ar3はフェニレン、イソオキサゾールジイル、チオフェンジイル、又はピペラジン−1,4−ジイル;
Ar4は置換されていてもよいフェニル;
1及びR2はそれぞれ独立してC1-4アルキル;又は
1及びR2は隣接する窒素原子を含み、−O−、−N(C1-4アルキル)−、及び−N(アリール)−から選択される1個の基を介在してもよい、置換されていてもよい5または6員の非芳香族複素環を形成してもよい;
3はハロゲン原子、C1-6アルキル、ハロC1-6アルキル、C1-6アルコキシ、ハロC1-6アルコキシ、置換されていてもよいフェニル、ニトロ又はシアノ;
1は−C(=O)N(R4)−、−N(R5)C(=O)−、又は−N(R5)C(=O)N(R4)−(式中、R4及びR5はそれぞれ独立して、水素原子又はC1-6アルキル);又は
Ar3とX1が一緒になって置換されていてもよい式:
【化8】

で表わされる環基を形成してもよい;
4はC2-4アルキレン;
5はC1-4アルキレン又は−O−C2-4アルキレン;
mは0又は1;
nは0、1、又は2)
で示される化合物、その製薬上許容される塩又はそれらの溶媒和物、
14)nが0である13)記載の化合物、その製薬上許容される塩又はそれらの溶媒和物。
15)X5が分枝状のC2-4アルキレンである13)又は14)記載の化合物、その製薬上許容される塩又はそれらの溶媒和物、
16)一般式(IV):
【化9】

(式中、Ar5はフェニレン又はイソオキサゾールジイル;
Ar6は置換されていてもよいフェニル;
4はC1-3アルキル)で示される化合物、その製薬上許容される塩又はそれらの溶媒和物、
17)Ar5が1,4−フェニレン又はイソオキサゾール−3,5−ジイルである16)記載の化合物、その製薬上許容される塩又はそれらの溶媒和物、
18)4)〜17)のいずれかに記載の化合物、その製薬上許容される塩又はそれらの溶媒和物を有効成分として含有する医薬組成物、
19)4)〜17)のいずれかに記載の化合物、その製薬上許容される塩又はそれらの溶媒和物を有効成分として含有するメラニン凝集ホルモン受容体拮抗作用を有する医薬組成物、に関する。
【0006】
以下に各用語の意味を説明する。各用語は本明細書中、統一した意味で使用し、単独で用いられる場合も、又は他の用語と組み合わされて用いられる場合も、同一の意味で用いられる。
【0007】
「ハロゲン原子」とは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子を意味する。好ましくはフッ素原子、塩素原子、臭素原子、さらに好ましくはフッ素原子、塩素原子が挙げられる。
「アルキル」とは、炭素数1〜10のアルキルを包含し、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、neo−ペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、n−ノニル、n−デシル等が挙げられる。好ましくは炭素数1〜6のアルキル(例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル)、さらに好ましくは炭素数1〜4のアルキル(例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル)が挙げられる。特に炭素数を指定した場合は、その数の範囲の炭素数を有する「アルキル」を意味する。
「ハロアルキル」とは、上記「アルキル」に1以上の上記「ハロゲン原子」が置換した基を包含し、例えば、クロロメチル、ジクロロメチル、トリクロロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、クロロエチル(例えば、1−クロロエチル、2−クロロエチル等)、ジクロロエチル(例えば、1,1−ジクロロエチル、1,2−ジクロロエチル、2,2−ジクロロエチル等)等が挙げられる。好ましくはトリクロロメチル、トリフルオロメチルが挙げられる。特に炭素数を指定した場合は、その数の範囲の炭素数を有する「ハロアルキル」を意味する。
「シクロアルキル」は、炭素数3〜10の環状飽和炭化水素基を包含し、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニル、シクロデシル等が挙げられる。好ましくは炭素数3〜8のシクロアルキル(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル)、さらに好ましくは炭素数3〜6のシクロアルキル(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル)が挙げられる。特に炭素数を指定した場合は、その数の範囲の炭素数を有する「シクロアルキル」を意味する。
「アルコキシ」のアルキル部分は、上記「アルキル」と同意義であり、「アルコキシ」としては、例えば、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ、n−ペンチルオキシ、n−ヘキシルオキシ、n−ヘプチルオキシ、n−オクチルオキシ、n−ノニルオキシ、n−デシルオキシ等が挙げられる。好ましくは炭素数1〜6のアルコキシ(例えば、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ、n−ペンチルオキシ、n−ヘキシルオキシ)、さらに好ましくは炭素数1〜4のアルコキシ(例えば、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ)が挙げられる。特に炭素数を指定した場合は、その数の範囲の炭素数を有する「アルコキシ」を意味する。
「ハロアルコキシ」とは、上記「アルコキシ」に1以上の上記「ハロゲン原子」が置換した基を包含し、例えば、ジクロロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロエトキシ(2,2,2−トリフルオロエトキシ等)等が挙げられる。好ましくはジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシが挙げられる。特に炭素数を指定した場合は、その数の範囲の炭素数を有する「ハロアルコキシ」を意味する。
「アルキルチオ」のアルキル部分は、上記「アルキル」と同意義であり、「アルキルチオ」としては、例えば、メチルチオ、エチルチオ、n−プロピルチオ、イソプロピルチオ、n−ブチルチオ、イソブチルチオ、sec−ブチルチオ、tert−ブチルチオ、n−ペンチルチオ、n−ヘキシルチオ、n−ヘプチルチオ、n−オクチルチオ、n−ノニルチオ、n−デシルチオ等が挙げれれる。好ましくは炭素数1〜6のアルキルチオ(例えば、メチルチオ、エチルチオ、n−プロピルチオ、イソプロピルチオ、n−ブチルチオ、イソブチルチオ、sec−ブチルチオ、tert−ブチルチオ、n−ペンチルチオ、n−ヘキシルチオ)、さらに好ましくは炭素数1〜6のアルキルチオ(例えば、メチルチオ、エチルチオ、n−プロピルチオ、イソプロピルチオ、n−ブチルチオ、イソブチルチオ、sec−ブチルチオ、tert−ブチルチオ)が挙げられる。特に炭素数を指定した場合は、その数の範囲の炭素数を有する「アルキルチオ」を意味する。
「アルキレン」とは、前期「アルキル」から導かれる2価基を意味し、炭素数1〜10の直鎖状又は分枝状のアルキレンを包含する。例えば、メチレン、エチレン、トリメチレン、テトラメチレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン、ヘプタメチレン、オクタメチレン、ノナメチレン、デカメチレン、1−メチルメチレン、1−メチルエチレン、1−エチルエチレン、1,1−ジメチルメチレン、1,1−ジメチルエチレン、1,2−ジメチルエチレン、1,1−ジエチルエチレン、1,2−ジエチルエチレン、1−エチル−2−メチルエチレン、1−メチルトリメチレン、2−メチルトリメチレン、1,1−ジメチルトリメチレン、1,2−ジメチルトリメチレン、2,2−ジメチルトリメチレン、1−エチルトリメチレン、2−エチルトリメチレン、1,1−ジエチルトリメチレン、1,2−ジエチルトリメチレン、2,2−ジエチルトリメチレン、2−エチル−2−メチルトリメチレン、2,2−ジ−n−プロピルトリメチレン、1−メチルテトラメチレン、2−メチルテトラメチレン、1,1−ジメチルテトラメチレン、1,2−ジメチルテトラメチレン、2,2−ジメチルテトラメチレン、1−メチルヘプタメチレン、1−エチルヘプタメチレン、1−メチルヘキサメチレン、1−エチルヘキサメチレン等が挙げられる。好ましくは炭素数1〜6の直鎖状又は分枝状のアルキレン(例えば、メチレン、エチレン、トリメチレン、テトラメチレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン、1−メチルエチレン、1−エチルエチレン、1,1−ジメチルエチレン、1,2−ジメチルエチレン、1,1−ジエチルエチレン、1,2−ジエチルエチレン、1−エチル−2−メチルエチレン、1−メチルトリメチレン、2−メチルトリメチレン、1,1−ジメチルトリメチレン、1,2−ジメチルトリメチレン、2,2−ジメチルトリメチレン、1−エチルトリメチレン、2−エチルトリメチレン、2−エチル−2−メチルトリメチレン、1−メチルテトラメチレン、2−メチルテトラメチレン、1,1−ジメチルテトラメチレン、1,2−ジメチルテトラメチレン、2,2−ジメチルテトラメチレン、1−メチルヘプタメチレン)、さらに好ましくは炭素数1〜4の直鎖状又は分枝状のアルキレン(例えば、メチレン、エチレン、トリメチレン、テトラメチレン、1−メチルエチレン、1−エチルエチレン、1,1−ジメチルエチレン、1,2−ジメチルエチレン、1−メチルトリメチレン、2−メチルトリメチレン)が挙げられる。特に炭素数を指定した場合は、その数の範囲の炭素数を有する「アルキレン」を意味する。
「分枝状のC2−4アルキレン」とは、炭素数2〜4の分枝状のアルキレンを包含し、例えば、1−メチルメチレン、1−メチルエチレン、1−エチルエチレン、1,1−ジメチルメチレン、1,1−ジメチルエチレン、1,2−ジメチルエチレン、1,1−ジエチルエチレン、1−メチルトリメチレン、2−メチルトリメチレンが挙げられる。
「シクロアルカンジイル」とは、前期「シクロアルキル」から導かれる2価基を意味し、炭素数3〜10の環状飽和炭化水素ジイルを包含する。例えば、シクロプロパンジイル、シクロブタンジイル(例えば、シクロブタン−1,2−ジイル、シクロブタン−1,3−ジイル),シクロペンタンジイル(例えば、シクロペンタン−1,2−ジイル、シクロペンタン−1,3−ジイル)、シクロヘキサンジイル(例えば、シクロヘキサン−1,2−ジイル、シクロヘキサン−1,3−ジイル、シクロヘキサン−1,4−ジイル)、シクロヘプタンジイル(例えば、シクロヘプタン−1,2−ジイル、シクロヘプタン−1,3−ジイル、シクロヘプタン−1,4−ジイル)、シクロオクタンジイル(例えば、シクロオクタン−1,2−ジイル、シクロオクタン−1,3−ジイル、シクロオクタン−1,4−ジイル、シクロオクタン−1,5−ジイル)、シクロノナンジイル(例えば、シクロノナン−1,2−ジイル、シクロノナン−1,3−ジイル、シクロノナン−1,4−ジイル、シクロノナン−1,5−ジイル)、シクロデカンジイル(例えば、シクロデカン−1,2−ジイル、シクロデカン−1,3−ジイル、シクロデカン−1,4−ジイル、シクロデカン−1,5−ジイル、シクロデカン−1,6−ジイル)等が挙げられる。好ましくは炭素数3〜8のシクロシクロアルカンジイル(例えば、シクロプロパンジイル、シクロブタンジイル、シクロペンタンジイル、シクロヘキサンジイル、シクロヘプタンジイル、シクロオクタンジイル)、さらに好ましくは炭素数3〜6のシクロアルキル(例えば、シクロプロパンジイル、シクロブタンジイル、シクロペンタンジイル、シクロヘキサンジイル)が挙げられる。特に炭素数を指定した場合は、その数の範囲の炭素数を有する「シクロアルカンジイル」を意味する。
【0008】
「アリール」とは、炭素数6〜14の芳香族炭素環式基を包含し、例えば、フェニル、ナフチル、アントリル、フェナントリル等が挙げられる。好ましくはフェニルが挙げられる。
「アリールジイル」とは、上記「アリール」から導かられる2価基を意味し、炭素数6〜14のアリールジイルを包含する。例えば、フェニレン(例えば、1,2−フェニレン、1,3−フェニレン、1,4−フェニレン)、ナフタレンジイル(例えば、ナフタレン−1,2−ジイル、ナフタレン−2,3−ジイル、ナフタレン−1,4−ジイル、ナフタレン−1,5−ジイル)、アントラセンジイル、フェナントレンジイル等が挙げられる。炭素数を指定した場合は、その数の範囲の員を有する「アリールジイル」を意味する。
「ヘテロアリール」とは、窒素原子、酸素原子、および/又は硫黄原子を1〜4個含む
炭素数1〜9のヘテロアリールを包含し、例えば、フリル(例えば、2−フリル、3−フリル)、チエニル(例えば、2−チエニル、3−チエニル)、ピロリル(例えば、1−ピロリル、2−ピロリル、3−ピロリル)、イミダゾリル(例えば、1−イミダゾリル、2−イミダゾリル、4−イミダゾリル)、ピラゾリル(例えば、1−ピラゾリル、3−ピラゾリル、4−ピラゾリル)、トリアゾリル(例えば、1,2,4−トリアゾール−1−イル、1,2,4−トリアゾリール−3−イル、1,2,4−トリアゾール−4−イル)、テトラゾリル(例えば、1−テトラゾリル、2−テトラゾリル、5−テトラゾリル)、オキサゾリル(例えば、2−オキサゾリル、4−オキサゾリル、5−オキサゾリル)、イソキサゾリル(例えば、3−イソキサゾリル、4−イソキサゾリル、5−イソキサゾリル)、チアゾリル(例えば、2−チアゾリル、4−チアゾリル、5−チアゾリル)、チアジアゾリル、イソチアゾリル(例えば、3−イソチアゾリル、4−イソチアゾリル、5−イソチアゾリル)、ピリジル(例えば、2−ピリジル、3−ピリジル、4−ピリジル)、ピリダジニル(例えば、3−ピリダジニル、4−ピリダジニル)、ピリミジニル(例えば、2−ピリミジニル、4−ピリミジニル、5−ピリミジニル)、フラザニル(例えば、3−フラザニル)、ピラジニル(例えば、2−ピラジニル)、オキサジアゾリル(例えば、1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)、ベンゾフリル(例えば、2−ベンゾ[b]フリル、3−ベンゾ[b]フリル、4−ベンゾ[b]フリル、5−ベンゾ[b]フリル、6−ベンゾ[b]フリル、7−ベンゾ[b]フリル)、ベンゾチエニル(例えば、2−ベンゾ[b]チエニル、3−ベンゾ[b]チエニル、4−ベンゾ[b]チエニル、5−ベンゾ[b]チエニル、6−ベンゾ[b]チエニル、7−ベンゾ[b]チエニル)、ベンズイミダゾリル(例えば、1−ベンゾイミダゾリル、2−ベンゾイミダゾリル、4−ベンゾイミダゾリル、5−ベンゾイミダゾリル)、ジベンゾフリル、ベンゾオキサゾリル、キノキサリル(例えば、2−キノキサリニル、5−キノキサリニル、6−キノキサリニル)、シンノリニル(例えば、3−シンノリニル、4−シンノリニル、5−シンノリニル、6−シンノリニル、7−シンノリニル、8−シンノリニル)、キナゾリル(例えば、2−キナゾリニル、4−キナゾリニル、5−キナゾリニル、6−キナゾリニル、7−キナゾリニル、8−キナゾリニル)、キノリル(例えば、2−キノリル、3−キノリル、4−キノリル、5−キノリル、6−キノリル、7−キノリル、8−キノリル)、フタラジニル(例えば、1−フタラジニル、5−フタラジニル、6−フタラジニル)、イソキノリル(例えば、1−イソキノリル、3−イソキノリル、4−イソキノリル、5−イソキノリル、6−イソキノリル、7−イソキノリル、8−イソキノリル)、プリル、プテリジニル(例えば、2−プテリジニル、4−プテリジニル、6−プテリジニル、7−プテリジニル)、カルバゾリル、フェナントリジニル、アクリジニル(例えば、1−アクリジニル、2−アクリジニル、3−アクリジニル、4−アクリジニル、9−アクリジニル)、インドリル(例えば、1−インドリル、2−インドリル、3−インドリル、4−インドリル、5−インドリル、6−インドリル、7−インドリル)、イソインドリル、フェナジニル(例えば、1−フェナジニル、2−フェナジニル)またはフェノチアジニル(例えば、1−フェノチアジニル、2−フェノチアジニル、3−フェノチアジニル、4−フェノチアジニル)等が挙げられる。
「ヘテロアリールジイル」とは、上記「ヘテロアリール」から導かれる2価基を意味し、窒素原子、酸素原子、および/又は硫黄原子を1〜4個含む炭素数1〜9のヘテロアリールジイルを包含する。例えば、フランジイル(例えば、フラン−2,3−ジイル,フラン−3,4−ジイル)、チオフェンジイル(例えば、チオフェン−2,3−ジイル,チオフェン−3,4−ジイル)、ピロールジイル(例えば、ピロール−1,2−ジイル、ピロール−1,3−ジイル、ピロール−2,3−ジイル)、イミダゾールジイル(例えば、イミダゾール−1,2−ジイル、イミダゾール−1,5−ジイル、イミダゾール−4,5−ジイル)、ピラゾールジイル(例えば、ピラゾール−1,3−ジイル、ピラゾール−1,4−ジイル、ピラゾール−1,5−ジイル,ピラゾール−4,5−ジイル)、トリアゾールジイル(例えば、1,2,4−トリアゾール−1,3−ジイル、1,2,4−トリアゾリール−1,5−ジイル)、テトラゾールジイル(例えば、テトラゾール−1,5−ジイル)、オキサゾールジイル(例えば、オキサゾール−2,4−ジイル、オキサゾール−2,5−ジイル、オキサゾール−4,5−ジイル)、イソキサゾールジイル(例えば、イソキサゾール−3,4−ジイル、イソキサゾール−3,5−ジイル、イソキサゾール−4,5−ジイル)、チアゾールジイル(例えば、チアゾール−2,4−ジイル、チアゾール−2,5−ジイル、チアゾール−4,5−ジイル)、チアジアゾールジイル、イソチアゾールジイル(例えば、イソチアゾール−3,4−ジイル、イソチアゾール−3,5−ジイル、イソチアゾール−4,5−ジイル)、ピリジンジイル(例えば、ピリジン−2,3−ジイル、ピリジン−2,4−ジイル、ピリジン−2,5−ジイル、ピリジン−3,4−ジイル)、ピリダジンジイル(例えば、ピリダジン−3,4−ジイル、ピリダジン−3,5−ジイル,ピリダジン−3,6−ジイル,ピリダジン−4,5−ジイル)、ピリミジンジイル(例えば、ピリミジン−2,4−ジイル、ピリミジン−2,5−ジイル、ピリミジン−4,5−ジイル、ピリミジン−4,6−ジイル)、フラザンジイル(例えば、フラザン−3,4−ジイル)、ピラジンジイル(例えば、ピラジン−2,3−ジイル、ピラジン−2,5−ジイル、ピラジン−2,6−ジイル)、オキサジアゾールジイル(例えば、1,3,4−オキサジアゾール−2,5−ジイル、1,3,4−オキサジアゾール−2,6−ジイル)、ベンゾフランジイル(例えば、2,3−ベンゾ[b]フランジイル、2,4−ベンゾ[b]フランジイル、2,5−ベンゾ[b]フランジイル、2,6−ベンゾ[b]フランジイル、2,7−ベンゾ[b]フランジイル、3,4−ベンゾ[b]フランジイル、3,5−ベンゾ[b]フランジイル、3,6−ベンゾ[b]フランジイル、3,7−ベンゾ[b]フランジイル、4,5−ベンゾ[b]フランジイル、4,6−ベンゾ[b]フランジイル、4,7−ベンゾ[b]フランジイル、5,6−ベンゾ[b]フランジイル、5,7−ベンゾ[b]フランジイル、6,7−ベンゾ[b]フランジイル)、ベンゾチオフェンジイル(例えば、2,3−ベンゾ[b]チオフェンジイル、2,4−ベンゾ[b]チオフェンジイル、2,5−ベンゾ[b]チオフェンジイル、2,6−ベンゾ[b]チオフェンジイル、2,7−ベンゾ[b]チオフェンジイル、3,4−ベンゾ[b]チオフェンジイル、3,5−ベンゾ[b]チオフェンジイル、3,6−ベンゾ[b]チオフェンジイル、3,7−ベンゾ[b]チオフェンジイル、4,5−ベンゾ[b]チオフェンジイル、4,6−ベンゾ[b]チオフェンジイル、4,7−ベンゾ[b]チオフェンジイル、5,6−ベンゾ[b]チオフェンジイル、5,7−ベンゾ[b]チオフェンジイル、6,7−ベンゾ[b]チオフェンジイル)、ベンズイミダゾールジイル(例えば、1,2−ベンゾイミダゾールジイル、1,4−ベンゾイミダゾールジイル、1,5−ベンゾイミダゾールジイル、1,6−ベンゾイミダゾールジイル、1,7−ベンゾイミダゾールジイル、2,4−ベンゾイミダゾールジイル、2,5−ベンゾイミダゾールジイル、2,6−ベンゾイミダゾールジイル、2,7−ベンゾイミダゾールジイル、4,5−ベンゾイミダゾールジイル、4,6−ベンゾイミダゾールジイル、4,7−ベンゾイミダゾールジイル、5,6−ベンゾイミダゾールジイル、5,7−ベンゾイミダゾールジイル、6,7−ベンゾイミダゾールジイル)、ジベンゾフランジイル、ベンゾオキサゾールジイル、キノキサリンジイル(例えば、2,3−キノキサリンジイル、2,5−キノキサリンジイル、2,6−キノキサリンジイル、2,7−キノキサリンジイル、2,8−キノキサリンジイル、5,6−キノキサリンジイル、5,7−キノキサリンジイル、5,8−キノキサリンジイル、6,7−キノキサリンジイル)、シンノリンジイル(例えば、3,4−シンノリンジイル、3,5−シンノリンジイル、3,6−シンノリンジイル、3,7−シンノリンジイル、3,8−シンノリンジイル、4,5−シンノリンジイル、4,6−シンノリンジイル、4,7−シンノリンジイル、4,8−シンノリンジイル、5,6−シンノリンジイル、5,7−シンノリンジイル、5,8−シンノリンジイル、6,7−シンノリンジイル、6,8−シンノリンジイル、7,8−シンノリンジイル)、キナゾリンジイル(例えば、2,4−キナゾリンジイル、2,5−キナゾリンジイル、2,6−キナゾリンジイル、2,7−キナゾリンジイル、、2,8−キナゾリンジイル、4,5−キナゾリンジイル、4,6−キナゾリンジイル、4,7−キナゾリンジイル、4,8−キナゾリンジイル、5,6−キナゾリンジイル、5,7−キナゾリンジイル、5,8−キナゾリンジイル、6,7−キナゾリンジイル、6,8−キナゾリンジイル、7,8−キナゾリンジイル)、キノリンジイル(例えば、2,3−キノリンジイル、2,4−キノリンジイル、2,5−キノリンジイル、2,6−キノリンジイル、2,7−キノリンジイル、2,8−キノリンジイル、3,4−キノリンジイル、3,5−キノリンジイル、3,6−キノリンジイル、3,7−キノリンジイル、3,8−キノリンジイル、4,5−キノリンジイル、4,6−キノリンジイル、4,7−キノリンジイル、4,8−キノリンジイル、5,6−キノリンジイル、5,7−キノリンジイル、5,8−キノリンジイル、6,7−キノリンジイル、6,8−キノリンジイル、7,8−キノリンジイル)、フタラジンジイル(例えば、1,4−フタラジンジイル、1,5−フタラジンジイル、1,6−フタラジンジイル、1,7−フタラジンジイル、1,8−フタラジンジイル、5,6−フタラジンジイル、5,7−フタラジンジイル、5,8−フタラジンジイル、6,7−フタラジンジイル)、イソキノリンジイル(例えば、1,3−イソキノリンジイル、1,4−イソキノリンジイル、1,5−イソキノリンジイル、1,6−イソキノリンジイル、1,7−イソキノリンジイル、1,8−イソキノリンジイル、3,4−イソキノリンジイル、3,5−イソキノリンジイル、3,6−イソキノリンジイル、3,7−イソキノリンジイル、3,8−イソキノリンジイル、4,5−イソキノリンジイル、4,6−イソキノリンジイル、4,7−イソキノリンジイル、4,8−イソキノリンジイル、5,6−イソキノリンジイル、5,7−イソキノリンジイル、5,8−イソキノリンジイル、6,7−イソキノリンジイル、6,8−イソキノリンジイル、7,8−イソキノリンジイル)、プリンジイル、プテリジンジイル(例えば、2,4−プテリジンジイル、2,6−プテリジンジイル、2,7−プテリジンジイル、4,6−プテリジンジイル、4,7−プテリジンジイル、6,7−プテリジンジイル)、カルバゾールジイル、フェナントリジンジイル、アクリジンジイル(例えば、1,2−アクリジンジイル、1,3−アクリジンジイル、1,4−アクリジンジイル、1,5−アクリジンジイル、1,6−アクリジンジイル、1,7−アクリジンジイル、1,8−アクリジンジイル、1,10−アクリジンジイル、2,3−アクリジンジイル、2,3−アクリジンジイル、2,5−アクリジンジイル、2,6−アクリジンジイル、2,7−アクリジンジイル、2,10−アクリジンジイル、3,4−アクリジンジイル、3,5−アクリジンジイル、3,6−アクリジンジイル、3,10−アクリジンジイル、4,5−アクリジンジイル、4,10−アクリジンジイル)、インドールジイル(例えば、1,2−インドールジイル、1,3−インドールジイル、1,4−インドールジイル、1,5−インドールジイル、1,6−インドールジイル、1,7−インドールジイル、2,3−インドールジイル、2,4−インドールジイル、2,5−インドールジイル、2,6−インドールジイル、2,7−インドールジイル、3,4−インドールジイル、3,5−インドールジイル、3,6−インドールジイル、3,7−インドールジイル、4,5−インドールジイル、4,6−インドールジイル、4,7−インドールジイル、5,6−インドールジイル、5,7−インドールジイル、6,7−インドールジイル)、イソインドールジイル、フェナジンジイル(例えば、1,2−フェナジンジイル、1,3−フェナジンジイル、1,4−フェナジンジイル、1,5−フェナジンジイル、1,6−フェナジンジイル、1,7−フェナジンジイル、1,8−フェナジンジイル、2,3−フェナジンジイル、2,7−フェナジンジイル、2,8−フェナジンジイル)またはフェノチアジンジイル(例えば、1,2−フェノチアジンジイル、1,3−フェノチアジンジイル、1,4−フェノチアジンジイル、1,5−フェノチアジンジイル、1,6−フェノチアジンジイル、1,7−フェノチアジンジイル、1,8−フェノチアジンジイル、1,9−フェノチアジンジイル、2,3−フェノチアジンジイル、2,4−フェノチアジンジイル、2,5−フェノチアジンジイル、2,6−フェノチアジンジイル、2,7−フェノチアジンジイル、2,9−フェノチアジンジイル、3,4−フェノチアジンジイル、3,5−フェノチアジンジイル、3,6−フェノチアジンジイル、3,9−フェノチアジンジイル、4,5−フェノチアジンジイル、4,9−フェノチアジンジイル)等が挙げられる。
「非芳香族複素環」とは、窒素原子、酸素原子、および/又は硫黄原子を1〜4個含む炭素数1〜9の非芳香を包含し、例えば、ピロリン、ピロリジン、イミダゾリン、イミダゾリジン、ピラゾリン、ピラゾリジン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、チオフェン等が挙げられる。
「非芳香族複素環基」とは、上記「非芳香族複素環」から導かれる1価基を意味し、窒素原子、酸素原子、および/又は硫黄原子を1〜4個含む炭素数1〜9の非芳香環式基を包含する。例えば、ピロリル(例えば、ピロリノ、2−ピロリニル、3−ピロリニル)、ピロリジニル(例えば、ピロリジノ、2−ピロリジニル、3−ピロリジニル)、イミダゾリニル(例えば、イミダゾリノ、2−イミダゾリニル、4−イミダゾリニル)、イミダゾリジニル(例えば、イミダゾリジノ、2−イミダゾリジニル、4−イミダゾリジニル)、ピラゾリニル(例えば、ピラゾリノ、3−ピラゾリニル、4−ピラゾリニル)、ピラゾリジニル(例えば、ピラゾリジノ、3−ピラゾリジニル、4−ピラゾリジニル)、ピペリジル(例えば、ピペリジノ、2−ピペリジル、3−ピペリジル、4−ピペリジル)、ピペラジニル(例えば、ピペラジノ、2−ピペラジニル)、モルホリニル(例えば、モルホリノ、2−モルホリニル、3−モルホリニル)、2−テトラヒドロフラニル、3−テトラヒドロフラニル、2−テトラヒドロピラニル、3−テトラヒドロピラニル、2−チエニル、3−チエニル等が挙げられる。
「非芳香族複素環ジイル」とは、前期「非芳香族複素環基」から導かれる2価基を意味し、窒素原子、酸素原子、および/又は硫黄原子を1〜4個含む炭素数1〜9の非芳香環ジイルを包含する。例えば、ピロリン−1,2−ジイル、ピロリン−1,3−ジイル、ピロリン−2,3−ジイル、ピロリン−3,4−ジイル、ピロリジン−1,2−ジイル、ピロリジン−1,3−ジイル、ピロリジン−2,3−ジイル、ピロリジン−3,4−ジイル、イミダゾリン−1,2−ジイル、イミダゾリン−1,4−ジイル、イミダゾリン−2,4−ジイル、イミダゾリン−2,5−ジイル、イミダゾリジン−1,2−ジイル、イミダゾリジン−1,3−ジイル、イミダゾリジン−2,4−ジイル、ピラゾリン−1,3−ジイル、ピラゾリン−1,4−ジイル、ピラゾリン−1,5−ジイル、ピラゾリン−3,4−ジイル、ピラゾリジン−1,2−ジイル、ピラゾリジン−1,3−ジイル、ピラゾリジン−1,4−ジイル、ピラゾリジン−3,4−ジイル、ピペリジン−1,2−ジイル、ピペリジン−1,3−ジイル、ピペリジン−1,4−ジイル、ピペリジン−2,3−ジイル、ピペラジン−1,2−ジイル、ピペラジン−1,3−ジイル,ピペラジン−1,4−ジイル、ピペラジン−2,3−ジイル、モルホリン−2,3−ジイル、モルホリン−2,4−ジイル、モルホリン−3,4−ジイル、テトラヒドロフラン−2,3−ジイル、テトラヒドロフラン−3,4−ジイル、テトラヒドロピラン−2,3−ジイル、テトラヒドロピラン−2,4−ジイル、チオフェン−2,3−ジイル,チオフェン−3,4−ジイル等が挙げられる。
「X3とR2が一緒になって隣接する窒素原子を含むピロリジン環又はピペリジン環を形成する」とは、X3を構成する炭素原子の内の一つの炭素原子とR2を構成する炭素原子の内の一つの炭素原子が一緒になって、隣接する窒素原子を含んでピロリジン環又はピペリジン環を形成することを意味する。
「置換されていてもよいC3-8シクロアルカンジイル」、「置換されていてもよいアリールジイル」、「置換されていてもよいヘテロアリールジイル」、「置換されていてもよい非芳香族複素環ジイル」、「置換されていてもよいC3-8シクロアルキル」、「置換されていてもよいアリール」、「置換されていてもよいヘテロアリール」、「置換されていてもよい非芳香族複素環基」、「置換されていてもよい5または6員の非芳香族複素環」、「置換されていてもよいフェニル」、「置換されていてもよい式:
【化10】

で表わされる環基」における置換基としては、ハロゲン原子、C1-6アルキル、C3-8シクロアルキル、ハロC1-6アルキル、C1-6アルコキシ、ハロC1-6アルコキシ、C1-6アルキルチオ、カルボキシ、C1-6アルコキシカルボニル、アミノ、C1-6アルキルアミノ、ニトロ、およびシアノが挙げられ、それぞれ同一でも異なってもよい置換基が、置換可能な個数置換していてもよい。
「置換されていてもよいC3-8シクロアルカンジイル」、「置換されていてもよいアリールジイル」、「置換されていてもよいC3-8シクロアルキル」、「置換されていてもよいアリール」、「置換されていてもよいフェニル」における置換基としては、ハロゲン原子、C1-6アルキル、ハロC1-6アルキル、C1-6アルコキシ、ハロC1-6アルコキシが好ましい。
「置換されていてもよいヘテロアリールジイル」、「置換されていてもよい非芳香族複素環ジイル」、「置換されていてもよいヘテロアリール」、「置換されていてもよい非芳香族複素環基」、「置換されていてもよい5または6員の非芳香族複素環」、「置換されていてもよい式」における置換基としては、ハロゲン原子、C1-6アルキル、ハロC1-6アルキル好ましい。
1及びR2は隣接する窒素原子を含み、5または6員の非芳香族複素環を形成してもよい、「5または6員の非芳香族複素環」としては、ピロリジン環、ピペリジン環、モルホリン環、ピペラジン環が好ましい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下に一般式で示される化合物の一般的合成法を示すが、本合成法に限られたものではない。
(V)から(VII)の合成
縮合剤存在下、一般式(V)で示されるカルボン酸化合物と一般式(VI)で示されるアミン化合物を縮合して、一般式(VII)で示されるアミド化合物を合成することができる。
【化11】

(式中、Ar1は置換基群Aから独立して選択される1〜2個の置換基を有していてもよいC3-8シクロアルカンジイル、置換基群Aから独立して選択される1〜2個の置換基を有していてもよいアリレン、置換基群Aから独立して選択される1〜2個の置換基を有していてもよいヘテロアリレン、又は置換基群Aから独立して選択される1〜2個の置換基を有していてもよい非芳香族複素環ジイル;
Ar2は置換基群Aから独立して選択される1〜2個の置換基を有していてもよいC3-8シクロアルキル、置換基群Aから独立して選択される1〜2個の置換基を有していてもよいアリール、置換基群Aから独立して選択される1〜2個の置換基を有していてもよいヘテロアリール、又は置換基群Aから独立して選択される1〜2個の置換基を有していてもよい非芳香族複素環基;
1及びR2はそれぞれ独立してC1-6アルキル;又は
1及びR2は隣接する窒素原子を含み、酸素原子、硫黄原子、−N(C1-6アルキル)−、及び−N(フェニル)−から選択される1個の基を介在してもよい置換基群Aから独立して選択される1〜2個の置換基を有していてもよい5または6員の非芳香族複素環を形成してもよい;
3はハロゲン原子、C1-6アルキル、ハロC1-6アルキル、C1-6アルコキシ、ハロC1-6アルコキシ、置換基群Aから独立して選択される1〜2個の置換基を有していてもよいフェニル、ニトロ、又はシアノ
4は水素原子又はC1-6アルキル;
2はC1-6アルキレン;
3はC1-6アルキレン又は−O−C2-6アルキレン;又は
3とR2が一緒になって隣接する窒素原子を含むピロリジン環又はピペリジン環を形成してもよい;
Mは酸素原子又は硫黄原子;
mは0又は1;
nは0、1、2又は3;
置換基群A:ハロゲン原子、C1-6アルキル、C3-8シクロアルキル、ハロC1-6アルキル、C1-6アルコキシ、ハロC1-6アルコキシ、C1-6アルキルチオ、ニトロ及びシアノ)
一般式(V)で示される化合物に対して、一般式(VI)で示される化合物を0.5〜2モル当量用いることができる。
反応溶媒としては、塩化メチレン、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド等が挙げられる。
縮合剤としては、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩、N,N’−カルボニルジイミダゾール等が挙げられ、一般式(V)で示される化合物に対して、0.5〜2モル当量用いることができる。
塩基としては、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、トリエチルアミン、4−ジメチルアミノピリジン等が挙げられ、単独または混合して用いることができる。一般式(V)で示される化合物に対して、それぞれ0.05〜2モル当量用いることができる。
反応温度としては0〜100℃が挙げられる。
反応時間としては0.5〜72時間が挙げられる。
得られた一般式(VII)で示される化合物は、公知の手段(例えば、クロマトグラフィー、再結晶など)で単離精製することができる。

(VIII)から(VII)の合成
塩基存在下、一般式(VIII)で示される化合物と一般式(VI)で示されるアミン化合物を縮合して、一般式(VII)で示されるアミド化合物を合成することができる。
【化12】

(式中、Y2はハロゲン原子又はアルコキシ;Ar1、Ar2、R1、R2、R3、R4、X2、X3、M、m、及びnは前記と同意義である)
一般式(VIII)で示される化合物に対して、一般式(VI)で示される化合物を0.5〜2モル当量用いることができる。
反応溶媒としては、塩化メチレン、N,N−ジメチルホルムアミド等が挙げられる。
塩基としては、トリエチルアミン等が挙げられ、一般式(V)で示される化合物に対して、それぞれ0.5〜2モル当量用いることができる。
反応温度としては0〜100℃が挙げられる。
反応時間としては0.5〜72時間が挙げられる。
得られた一般式(VII)で示される化合物は、公知の手段(例えば、クロマトグラフィー、再結晶など)で単離精製することができる。
【0010】
(IX)から(XI)の合成
縮合剤存在下、一般式(IX)で示されるアミン化合物と一般式(X)で示されるカルボン酸化合物を縮合して一般式(XI)で示されるアミド化合物を合成することができる。
【化13】

(式中、R5は水素原子又はC1-6アルキル;Ar1、Ar2、R1、R2、R3、X2、X3、M、m、及びnは前記と同意義である)
一般式(IX)で示される化合物に対して、一般式(X)で示される化合物を0.5〜2モル当量用いることができる。
反応溶媒としては、塩化メチレン、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド等が挙げられる。
縮合剤としては、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩、N,N’−カルボニルジイミダゾール等が挙げられ、一般式(IX)で示される化合物に対して、0.5〜2モル当量用いることができる。
塩基としては、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、トリエチルアミン、4−ジメチルアミノピリジン等が挙げられ、単独または混合して用いることができる。一般式(IX)で示される化合物に対して、それぞれ0.05〜2モル当量用いることができる。
反応温度としては0〜100℃が挙げられる。
反応時間としては0.5〜72時間が挙げられる。
得られた一般式(XI)で示される化合物は、公知の手段(例えば、クロマトグラフィー、再結晶など)で単離精製することができる。

(IX)から(XI)の合成
塩基存在下、一般式(IX)で示されるアミン化合物と一般式(XII)で示される化合物を縮合して一般式(XI)で示されるアミド化合物を合成することができる。
【化14】

(式中、Y3はハロゲン原子又はアルコキシ;Ar1、Ar2、R1、R2、R3、R5、X2、X3、M、m、及びnは前記と同意義である)
一般式(IX)で示される化合物に対して、一般式(XII)で示される化合物を0.5〜2モル当量用いることができる。
反応溶媒としては、塩化メチレン、N,N−ジメチルホルムアミド等が挙げられる。
塩基としては、トリエチルアミン等が挙げられ、一般式(IX)で示される化合物に対して、それぞれ0.5〜2モル当量用いることができる。
反応温度としては0〜100℃が挙げられる。
反応時間としては0.5〜72時間が挙げられる。
得られた一般式(XI)で示される化合物は、公知の手段(例えば、クロマトグラフィー、再結晶など)で単離精製することができる。
【0011】
(VII)から(XIII)の合成
硫黄化試薬を用いて、一般式(VII)で示されるアミド化合物を一般式(XIII)で示されるチオアミド化合物に変換することができる。
【化15】

(式中、Ar1、Ar2、R1、R2、R3、R4、X2、X3、M、m、及びnは前記と同意義である)
反応溶媒としては、トルエン、キシレン等が挙げられる。
硫黄化試薬としては、ローソン試薬、五硫化ニリン等が挙げられ、一般式(VII)で示される化合物に対して0.25〜2モル当量用いることができる。
反応温度としては20℃〜溶媒の還流温度が挙げられる。
反応時間としては0.5〜72時間が挙げられる。
得られた一般式(XIII)で示される化合物は、公知の手段(例えば、クロマトグラフィー、再結晶など)で単離精製することができる。

(XI)から(XIV)の合成
硫黄化試薬を用いて、一般式(XI)で示されるアミド化合物を一般式(XIV)で示されるチオアミド化合物に変換することができる。
【化16】

(式中、Ar1、Ar2、R1、R2、R3、R5、X2、X3、M、m、及びnは前記と同意義である)
反応溶媒としては、トルエン、キシレン等が挙げられる。
硫黄化試薬としては、ローソン試薬、五硫化ニリン等が挙げられ、一般式(XI)で示される化合物に対して0.25〜2モル当量用いることができる。
反応温度としては20℃〜溶媒の還流温度が挙げられる。
反応時間としては0.5〜72時間が挙げられる。
得られた一般式(XIV)で示される化合物は、公知の手段(例えば、クロマトグラフィー、再結晶など)で単離精製することができる。
【0012】
(XV)から(XVI)の合成
塩基存在下あるいは非存在下、一般式(XV)で示される化合物と一般式(VI)で示されるアミン化合物と縮合して一般式(XVI)で示される化合物に変換することができる。
【化17】

(式中、Z3は酸素原子又は硫黄原子;Ar1、Ar2、R1、R2、R3、R4、X2、X3、M、m、及びnは前記と同意義である)
一般式(XV)で示される化合物に対して、一般式(VI)で示される化合物を0.5〜2モル当量用いることができる。
反応溶媒としては、トルエン、キシレン等が挙げられる。
塩基としては、トリエチルアミン等が挙げられ、一般式(XV)で示される化合物に対して0.25〜4モル当量用いることができる。
反応温度としては20℃〜溶媒の還流温度が挙げられる。
反応時間としては0.5〜72時間が挙げられる。
得られた一般式(XVI)で示される化合物は、公知の手段(例えば、クロマトグラフィー、再結晶など)で単離精製することができる。
【0013】
(XVII)から(XIX)の合成
一般式(XVII)で示される化合物は、一般式(XVIII)で示されるグリニャール試薬と縮合して、一般式(XIX)で示される化合物に変換することができる。
【化18】

(式中、Y4はハロゲン原子;Ar1、Ar2、R1、R2、R3、X2、X3、M、m、及びnは前記と同意義である)
一般式(XVII)で示される化合物に対して、一般式(XVIII)で示される化合物を0.5〜2モル当量用いることができる。
反応溶媒としては、テトラヒドロフラン、トルエン等が挙げられる。
反応温度としては20℃〜溶媒の還流温度が挙げられる。
反応時間としては0.5〜72時間が挙げられる。
得られた一般式(XIX)で示される化合物は、公知の手段(例えば、クロマトグラフィー、再結晶など)で単離精製することができる。

(XIX)から(XXI)の合成
一般式(XIX)で示されるケト化合物と一般式(XX)で示されるアミン化合物を縮合して、一般式(XXI)で示されるイミノ化合物を合成することができる。
【化19】

(式中、Y1はヒドロキシ、C1-6アルコキシ又はシアノ;Ar1、Ar2、R1、R2、R3、X2、X3、M、m、及びnは前記と同意義である)
一般式(XIX)で示される化合物に対して、一般式(XX)で示される化合物を0.5〜2モル当量用いることができる。
反応溶媒としては、メタノール、エタノール、水等が挙げら、単独または混合で用いることができる。
必要であれば、塩基として酢酸ナトリウム等を、一般式(XX)で示される化合物に対して0.5〜2モル当量用いることができる。
反応温度としては20℃〜溶媒の還流温度が挙げられる。
反応時間としては0.5〜72時間が挙げられる。
得られた一般式(XXI)で示される化合物は、公知の手段(例えば、クロマトグラフィー、再結晶など)で単離精製することができる。
【0014】
(XXII)から(XXIII)の合成
一般式(XXII)で示される化合物のAr5の置換基をAr2B(OH)2を用いて鈴木カップリング方法により、一般式(XXIII)で示される化合物を合成することができる。
【化20】

(式中、Ar5は置換されたアリール又は置換されたヘテロアリール、該置換基はハロゲン原子又はトリフルオロメタンスルホニルオキシ;X1は−C(=Z1)N(R4)−、−N(R5)C(=Z2)−、−N(R5)C(=Z3)N(R4)−、−C(=O)−、又は−C(=NY1)−(式中、Z1及びZ2はそれぞれ独立して、酸素原子又は硫黄原子;又はAr1とX1が一緒になって置換基群Aから独立して選択される1〜2個の置換基を有していてもよい式:
【化21】

の縮合複素環を形成してもよい;Ar1、Ar2、R1、R2、R3、R4、R5、X2、X3、Y1、Z3、M、及びnは前記と同意義である)
一般式(XXII)で示される化合物に対して、Ar2B(OH)2を0.5〜2モル当量用いることができる。
反応溶媒としては、メタノール、エタノール、1,2−ジメトキシエタン、水等が挙げら、単独または混合で用いることができる。
塩基としては、炭酸ナトリウム等が挙げられ、一般式(XXII)で示される化合物に対して2〜30モル当量用いることができる。
触媒としては、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム等が挙げられ、一般式(XXII)で示される化合物に対して0.01〜0.1モル当量用いることができる。
反応温度としては20℃〜溶媒の還流温度が挙げられる。
反応時間としては0.5〜72時間が挙げられる。
得られた一般式(XXIII)で示される化合物は、公知の手段(例えば、クロマトグラフィー、再結晶など)で単離精製することができる。
【0015】
(XXXXVII)から(I)の合成
一般式(XXXXVII)で示される化合物と一般式(XXXXVIII)で示される化合物を縮合して、一般式(I)で示される化合物を合成することができる。
【化22】

(式中、Y14はハロゲン原子又はC1-4アルキルスルホニルオキシ;Ar1、Ar2、R1、R2、R3、X1、X2、X3、M、m、及びnは前記と同意義である)
一般式(XXXXVII)で示される化合物に対して、一般式(XXXXVIII)で示される化合物を0.5〜2モル当量用いることができる。
反応溶媒としては、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド等が挙げられる。
塩基としては、炭酸ナトリウム、水素化ナトリウム等が挙げられ、一般式(XXXXVIII)で示される化合物に対して0.5〜2モル当量用いることができる。
反応温度としては20℃〜溶媒の還流温度が挙げられる。
反応時間としては0.5〜72時間が挙げられる。
得られた一般式(I)で示される化合物は、公知の手段(例えば、クロマトグラフィー、再結晶など)で単離精製することができる。
【0016】
【化23】

(式中、R4'はC1-4アルキル;X6は単結合、C1-3アルキレン又はO−C1-3アルキレン;Y5はハロゲン原子又はC1-4アルキルスルホニルオキシ;Y6はC1-3アルキルカルボニル又は置換されていてもよいC1-4アルコキシカルボニル;R1、R2、R3、X2、X3、M、及びnは前記と同意義である)

(XXIV)から(XXVI)の合成
塩基存在下、一般式(XXIV)で示される化合物と一般式(XXV)で示される化合物を縮合して、一般式(XXVI)で示される化合物を合成することができる。
一般式(XXIV)で示される化合物に対して、一般式(XXV)で示される化合物を0.5〜2モル当量用いることができる。
反応溶媒としては、アセトン、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド等が挙げられる。
塩基としては、炭酸ナトリウム、水素化ナトリウム等が挙げられ、一般式(XXXXVIII)で示される化合物に対して0.5〜2モル当量用いることができる。
反応温度としては20℃〜溶媒の還流温度が挙げられる。
反応時間としては0.5〜72時間が挙げられる。
得られた一般式(XXVI)で示される化合物は、公知の手段(例えば、クロマトグラフィー、再結晶など)で単離精製することができる。

(XXVI)から(XXVIII)の合成
一般式(XXVI)で示される化合物と一般式(XXVII)で示される化合物を還元的に縮合して、一般式(XXVIII)で示される化合物を合成することができる。
一般式(XXVI)で示される化合物に対して、一般式(XXVII)で示される化合物を0.5〜2モル当量用いることができる。
反応溶媒としては、1,2−ジクロロエタン、テトラヒドロフラン等が挙げられる。
還元剤としては、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム等が挙げられ、一般式(XXVI)で示される化合物に対して0.5〜6モル当量用いることができる。
反応温度としては0〜80℃が挙げられる。
必要であれば、酸として酢酸等を一般式(XXVI)で示される化合物に対して、0.5〜2モル当量用いることができる。
反応時間としては0.5〜72時間が挙げられる。
得られた一般式(XXVIII)で示される化合物は、公知の手段(例えば、クロマトグラフィー、再結晶など)で単離精製することができる。

(XXVIII)から(VI−a)の合成
一般式(XXVIII)で示される化合物を加水分解して、一般式(VI−a)で示される化合物を合成することができる。
反応溶媒としては、1,2−ジクロロエタン、テトラヒドロフラン、ジオキサン等が挙げられる。
酸としては、塩酸等が挙げられ、一般式(XXVIII)で示される化合物に対して2〜20モル当量用いることができる。
反応温度としては0〜80℃が挙げられる。
反応時間としては0.5〜72時間が挙げられる。
溶媒を留去後、水を加え、一般式(XXVIII)で示される化合物に対して1〜5モル当量の炭酸ナトリウムを用いて、反応温度0〜80℃で、反応時間0.5〜4時間が反応することができる。
得られた一般式(VI−a)で示される化合物は、公知の手段(例えば、クロマトグラフィー、再結晶など)で単離精製することができる。

(XXVIII)から(VI−b)の合成
一般式(XXVIII)で示される化合物を水素ガスで接触還元して、一般式(VI−b)で示される化合物を合成することができる。
反応溶媒としては、メタノール、エタノール、酢酸エチル等が挙げられる。
触媒としては、10%パラジウム炭素等が挙げられる。
反応温度としては0〜80℃が挙げられる。
反応時間としては0.5〜72時間が挙げられる。
得られた一般式(VI−b)で示される化合物は、公知の手段(例えば、クロマトグラフィー、再結晶など)で単離精製することができる。
【0017】
【化24】

(式中、X7はC1-4アルキレン又はO−C1-4アルキレン;Y7はハロゲン原子又はC1-4アルキルスルホニルオキシ;R1、R2、R3、R4'、X2、Y5、Y6、M、及びnは前記と同意義である)

(XXIX)から(XXX)の合成
塩基存在下、一般式(XXIX)で示される化合物と一般式(XXV)で示される化合物を縮合して、一般式(XXX)で示される化合物を合成することができる。
一般式(XXIX)で示される化合物に対して、一般式(XXV)で示される化合物を0.5〜2モル当量用いることができる。
反応溶媒としては、アセトン、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド等が挙げられる。
塩基としては、炭酸ナトリウム、水素化ナトリウム等が挙げられ、一般式(XXXXVIII)で示される化合物に対して0.5〜2モル当量用いることができる。
反応温度としては20℃〜溶媒の還流温度が挙げられる。
反応時間としては0.5〜72時間が挙げられる。
得られた一般式(XXX)で示される化合物は、公知の手段(例えば、クロマトグラフィー、再結晶など)で単離精製することができる。

(XXX)から(XXXI)の合成
一般式(XXX)で示される化合物とハロゲン化剤または塩化アルキルスルホニルと反応して、一般式(XXXI)で示される化合物を合成することができる。
反応溶媒としては、アセトニトリル、塩化メチレン、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド等が挙げられる。
ハロゲン化剤としては、四臭化炭素/トリフェニルホスフィン等が挙げられ、一般式(XXX)で示される化合物に対して、四臭化炭素は0.5〜4モル当量、トリフェニルホスフィンは0.5〜2モル当量用いることができる。
塩化アルキルスルホニルとしては、メタンスルホニルクロリド等が挙げられ、一般式(XXX)で示される化合物に対して0.5〜2モル当量用いることができる。この時、塩基としては、トリエチルアミン等を、一般式(XXX)で示される化合物に対して1〜6モル当量用いることができる。
反応温度としては20℃〜溶媒の還流温度が挙げられる。
反応時間としては0.5〜72時間が挙げられる。
得られた一般式(XXXI)で示される化合物は、公知の手段(例えば、クロマトグラフィー、再結晶など)で単離精製することができる。

(XXXI)から(XXXII)の合成
塩基存在下、一般式(XXXI)で示される化合物と一般式(XXVII)で示される化合物を縮合して、一般式(XXXII)で示される化合物を合成することができる。
一般式(XXXI)で示される化合物に対して、一般式(XXVII)で示される化合物を0.5〜2モル当量用いることができる。
反応溶媒としては、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド等が挙げられる。
塩基としては、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、水素化ナトリウム等が挙げられ、一般式(XXXI)で示される化合物に対して0.5〜2モル当量用いることができる。
反応温度としては20℃〜溶媒の還流温度が挙げられる。
反応時間としては0.5〜72時間が挙げられる。
得られた一般式(XXX)で示される化合物は、公知の手段(例えば、クロマトグラフィー、再結晶など)で単離精製することができる。

(XXXII)から(VI−c)の合成
一般式(XXXII)で示される化合物を加水分解して、一般式(VI−c)で示される化合物を合成することができる。
反応溶媒としては、1,2−ジクロロエタン、テトラヒドロフラン、ジオキサン等が挙げられる。
酸としては、塩酸等が挙げられ、一般式(XXXII)で示される化合物に対して2〜20モル当量用いることができる。
反応温度としては0〜80℃が挙げられる。
反応時間としては0.5〜72時間が挙げられる。
溶媒を留去後、水を加え、一般式(XXXII)で示される化合物に対して1〜5モル当量の炭酸ナトリウムを用いて、反応温度0〜80℃で、反応時間0.5〜4時間が反応することができる。
得られた一般式(VI−c)で示される化合物は、公知の手段(例えば、クロマトグラフィー、再結晶など)で単離精製することができる。

(XXXII)から(VI−d)の合成
一般式(XXXII)で示される化合物を水素ガスで接触還元して、一般式(VI−d)で示される化合物を合成することができる。
反応溶媒としては、メタノール、エタノール、酢酸エチル等が挙げられる。
触媒としては、10%パラジウム炭素等が挙げられる。
反応温度としては0〜80℃が挙げられる。
反応時間としては0.5〜72時間が挙げられる。
得られた一般式(VI−d)で示される化合物は、公知の手段(例えば、クロマトグラフィー、再結晶など)で単離精製することができる。
【0018】
【化25】

(式中、X8はC1-4アルキレン;Y8はハロゲン原子又はC1-4アルキルスルホニルオキシ;R1、R2、R3、R4'、X2、Y6、M、及びnは前記と同意義である)

(XXXIII)から(XXXIV)の合成
一般式(XXXIII)で示される化合物を酸化して、一般式(XXXIV)で示される化合物を合成することができる。
反応溶媒としては、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン挙げられる。
酸化剤としては、メタ−クロロ過安息香酸等が挙げられ、一般式(XXXIII)で示される化合物に対して0.5〜2モル当量用いることができる。
反応温度としては0〜80℃が挙げられる。
反応時間としては0.5〜72時間が挙げられる。
得られた一般式(XXXIV)で示される化合物は、公知の手段(例えば、クロマトグラフィー、再結晶など)で単離精製することができる。

(XXXIV)から(XXXV)の合成
一般式(XXXIV)で示される化合物を加水分解して、一般式(XXXV)で示される化合物を合成することができる。
反応溶媒としては、メタノール、テトラヒドロフラン、ジオキサン等が挙げられる。
塩基としては、水酸化ナトリウム等が挙げられ、一般式(XXXIV)で示される化合物に対して0.5〜4モル当量用いることができる。
反応温度としては0〜80℃が挙げられる。
反応時間としては0.5〜72時間が挙げられる。
溶媒を留去後、一般式(XXXIV)で示される化合物に対して0.5〜4モル当量の1N−塩酸を用いて、反応温度0〜80℃で、反応時間0.05〜1時間が反応することができる。
得られた一般式(XXXV)で示される化合物は、公知の手段(例えば、クロマトグラフィー、再結晶など)で単離精製することができる。

(XXXV)から(XXXVII)の合成
塩基存在下、一般式(XXXV)で示される化合物と一般式(XXXVI)で示される化合物を縮合して、一般式(XXXVII)で示される化合物を合成することができる。
一般式(XXXV)で示される化合物に対して、一般式(XXXVI)で示される化合物を0.5〜2モル当量用いることができる。
反応溶媒としては、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド等が挙げられる。
塩基としては、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、水素化ナトリウム等が挙げられ、一般式(XXXV)で示される化合物に対して0.5〜8モル当量用いることができる。
反応温度としては20℃〜溶媒の還流温度が挙げられる。
反応時間としては0.5〜72時間が挙げられる。
得られた一般式(XXXVII)で示される化合物は、公知の手段(例えば、クロマトグラフィー、再結晶など)で単離精製することができる。

(XXXVII)から(VI−e)の合成
一般式(XXXVII)で示される化合物を加水分解して、一般式(VI−e)で示される化合物を合成することができる。
反応溶媒としては、1,2−ジクロロエタン、テトラヒドロフラン、ジオキサン等が挙げられる。
酸としては、塩酸等が挙げられ、一般式(XXXVII)で示される化合物に対して2〜20モル当量用いることができる。
反応温度としては0〜80℃が挙げられる。
反応時間としては0.5〜72時間が挙げられる。
溶媒を留去後、水を加え、一般式(XXXVII)で示される化合物に対して1〜5モル当量の炭酸ナトリウムを用いて、反応温度0〜80℃で、反応時間0.5〜4時間が反応することができる。
得られた一般式(VI−e)で示される化合物は、公知の手段(例えば、クロマトグラフィー、再結晶など)で単離精製することができる。

(XXXVII)から(VI−f)の合成
一般式(XXXVII)で示される化合物を水素ガスで接触還元して、一般式(VI−f)で示される化合物を合成することができる。
反応溶媒としては、メタノール、エタノール、酢酸エチル等が挙げられる。
触媒としては、10%パラジウム炭素等が挙げられる。
反応温度としては0〜80℃が挙げられる。
反応時間としては0.5〜72時間が挙げられる。
得られた一般式(VI−f)で示される化合物は、公知の手段(例えば、クロマトグラフィー、再結晶など)で単離精製することができる。
【0019】
【化26】

(式中、Y9及びY10はそれぞれ独立してC1-4アルキル;Y11はハロゲン原子又はC1-4アルキルスルホニルオキシ;R1、R2、R3、X2、X6、Y5、Y6、M、及びnは前記と同意義である)

(XXXVIII)から(XXXIX)の合成
塩基存在下、一般式(XXXVIII)で示される化合物と一般式(XXV)で示される化合物を縮合して、一般式(XXXIX)で示される化合物を合成することができる。
一般式(XXXVIII)で示される化合物に対して、一般式(XXV)で示される化合物を0.5〜2モル当量用いることができる。
反応溶媒としては、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド等が挙げられる。
塩基としては、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、水素化ナトリウム等が挙げられ、一般式(XXXV)で示される化合物に対して0.5〜8モル当量用いることができる。
反応温度としては20℃〜溶媒の還流温度が挙げられる。
反応時間としては0.5〜72時間が挙げられる。
得られた一般式(XXXIX)で示される化合物は、公知の手段(例えば、クロマトグラフィー、再結晶など)で単離精製することができる。

(XXXIX)から(XXXX)の合成
一般式(XXXIX)で示される化合物と一般式(XXVI)で示される化合物を還元的に縮合して、一般式(XXXX)で示される化合物を合成することができる。
一般式(XXXIX)で示される化合物に対して、一般式(XXVI)で示される化合物を0.5〜2モル当量用いることができる。
反応溶媒としては、1,2−ジクロロエタン、テトラヒドロフラン等が挙げられる。
還元剤としては、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム等が挙げられ、一般式(XXVI)で示される化合物に対して0.5〜6モル当量用いることができる。
反応温度としては0〜80℃が挙げられる。
必要であれば、酸として酢酸等を一般式(XXXIX)で示される化合物に対して、0.5〜2モル当量用いることができる。
反応時間としては0.5〜72時間が挙げられる。
得られた一般式(XXXX)で示される化合物は、公知の手段(例えば、クロマトグラフィー、再結晶など)で単離精製することができる。

(XXXIX)から(XXXXI)の合成
一般式(XXXIX)で示される化合物を還元して、一般式(XXXXI)で示される化合物を合成することができる。
反応溶媒としては、エタノール、テトラヒドロフラン等が挙げられる。
還元剤としては、水素化ホウ素ナトリウム等が挙げられ、一般式(XXXIX)で示される化合物に対して0.25〜4モル当量用いることができる。
反応温度としては0〜80℃が挙げられる。
反応時間としては0.5〜72時間が挙げられる。
得られた一般式(XXXXI)で示される化合物は、公知の手段(例えば、クロマトグラフィー、再結晶など)で単離精製することができる。

(XXXXI)から(XXXXIII)の合成
一般式(XXXXI)で示される化合物をハロゲン化剤または一般式(XXXXII)で示される化合物と反応して、一般式(XXXXIII)で示される化合物を合成することができる。
反応溶媒としては、アセトニトリル、塩化メチレン、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド等が挙げられる。
ハロゲン化剤としては、四臭化炭素/トリフェニルホスフィン等が挙げられ、一般式(XXXXI)で示される化合物に対して、四臭化炭素は0.5〜4モル当量、トリフェニルホスフィンは0.5〜2モル当量用いることができる。
塩化アルキルスルホニルとしては、メタンスルホニルクロリド等が挙げられ、一般式(XXX)で示される化合物に対して0.5〜2モル当量用いることができる。この時、塩基としては、トリエチルアミン等を、一般式(XXXXI)で示される化合物に対して1〜6モル当量用いることができる。
反応温度としては20℃〜溶媒の還流温度が挙げられる。
反応時間としては0.5〜72時間が挙げられる。
得られた一般式(XXXIII)で示される化合物は、公知の手段(例えば、クロマトグラフィー、再結晶など)で単離精製することができる。

(XXXXIII)から(XXXX)の合成
塩基の存在下または非存在下、一般式(XXXXIII)で示される化合物と一般式(XXVI)で示される化合物を縮合して、一般式(XXXIX)で示される化合物を合成することができる。
一般式(XXXXIII)で示される化合物に対して、一般式(XXVI)で示される化合物を0.5〜4モル当量用いることができる。
反応溶媒としては、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、トルエン、N,N−ジメチルホルムアミド等が挙げられる。
塩基としては、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、トリエチルアミン等が挙げられ、一般式(XXXXIII)で示される化合物に対して0.5〜8モル当量用いることができる。
反応温度としては20℃〜溶媒の還流温度が挙げられる。
反応時間としては0.5〜72時間が挙げられる。
得られた一般式(XXXX)で示される化合物は、公知の手段(例えば、クロマトグラフィー、再結晶など)で単離精製することができる。
【0020】
【化27】

(式中、R1、R2、R3、R4'、X2、X6、Y6、Y9、M、及びnは前記と同意義である)

(XXXX)から(VI−g)の合成
一般式(XXXX)で示される化合物を加水分解して、一般式(VI−g)で示される化合物を合成することができる。
反応溶媒としては、1,2−ジクロロエタン、テトラヒドロフラン、ジオキサン等が挙げられる。
酸としては、塩酸等が挙げられ、一般式(XXXX)で示される化合物に対して2〜20モル当量用いることができる。
反応温度としては0〜80℃が挙げられる。
反応時間としては0.5〜72時間が挙げられる。
溶媒を留去後、水を加え、一般式(XXXX)で示される化合物に対して1〜5モル当量の炭酸ナトリウムを用いて、反応温度0〜80℃で、反応時間0.5〜4時間が反応することができる。
得られた一般式(VI−g)で示される化合物は、公知の手段(例えば、クロマトグラフィー、再結晶など)で単離精製することができる。

(XXXX)から(VI−h)の合成
一般式(XXXX)で示される化合物を水素ガスで接触還元して、一般式(VI−h)で示される化合物を合成することができる。
反応溶媒としては、メタノール、エタノール、酢酸エチル等が挙げられる。
触媒としては、10%パラジウム炭素等が挙げられる。
反応温度としては0〜80℃が挙げられる。
反応時間としては0.5〜72時間が挙げられる。
得られた一般式(VI−h)で示される化合物は、公知の手段(例えば、クロマトグラフィー、再結晶など)で単離精製することができる。
【0021】
【化28】

(式中、Y12はハロゲン原子又はC1-4アルキルスルホニルオキシ;Y13はC1-4アルキル;R1、R2、R3、X2、X3、X6、M、及びnは前記と同意義である)

(XXIV)から(XXXXV)の合成
塩基存在下、一般式(XXIV)で示される化合物と一般式(XXXXIV)で示される化合物を縮合して、一般式(XXXXV)で示される化合物を合成することができる。
一般式(XXIV)で示される化合物に対して、一般式(XXXXIV)で示される化合物を0.5〜2モル当量用いることができる。
反応溶媒としては、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド等が挙げられる。
塩基としては、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、水素化ナトリウム等が挙げられ、一般式(XXIV)で示される化合物に対して0.5〜8モル当量用いることができる。
反応温度としては20℃〜溶媒の還流温度が挙げられる。
反応時間としては0.5〜72時間が挙げられる。
得られた一般式(XXXXV)で示される化合物は、公知の手段(例えば、クロマトグラフィー、再結晶など)で単離精製することができる。

(XXXXV)から(XXXXVI)の合成
一般式(XXXXV)で示される化合物と一般式(XXVII)で示される化合物を還元的に縮合して、一般式(XXXXVI)で示される化合物を合成することができる。
一般式(XXXXV)で示される化合物に対して、一般式(XXVII)で示される化合物を0.5〜2モル当量用いることができる。
反応溶媒としては、1,2−ジクロロエタン、テトラヒドロフラン等が挙げられる。
還元剤としては、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム等が挙げられ、一般式(XXVII)で示される化合物に対して0.5〜6モル当量用いることができる。
反応温度としては0〜80℃が挙げられる。
必要であれば、酸として酢酸等を一般式(XXXIX)で示される化合物に対して、0.5〜2モル当量用いることができる。
反応時間としては0.5〜72時間が挙げられる。
得られた一般式(XXXXVI)で示される化合物は、公知の手段(例えば、クロマトグラフィー、再結晶など)で単離精製することができる。

(XXXXVI)から(X)の合成
一般式(XXXXVI)で示される化合物を加水分解して、一般式(X)で示される化合物を合成することができる。
反応溶媒としては、メタノール、エタノール、テトラヒドロフラン、ジオキサン、水等が挙げられ、単独または混合して用いることができる。
塩基としては、水酸化ナトリウム等が挙げられ、一般式(XXXVII)で示される化合物に対して0.5〜8モル当量用いることができる。
反応温度としては0〜80℃が挙げられる。
反応時間としては0.5〜72時間が挙げられる。
溶媒を留去後、一般式(XXXXVI)で示される化合物に対して0.5〜8モル当量の1N−塩酸を用いて、反応温度0〜80℃で、反応時間0.05〜0.5時間が反応することができる。
得られた一般式(X)で示される化合物は、公知の手段(例えば、クロマトグラフィー、再結晶など)で単離精製することができる。

(X)から(XVII)の合成
一般式(X)で示される化合物とメトキシメチルアミンを縮合し、一般式(XVII)で示される化合物を合成することができる。
メトキシメチルアミンは、一般式(X)で示される化合物に対して、0.5〜2モル当量用いることができる。
反応溶媒としては、塩化メチレン、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド等が挙げられる。
縮合剤としては、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩、N,N’−カルボニルジイミダゾール等が挙げられ、一般式(V)で示される化合物に対して、0.5〜2モル当量用いることができる。
塩基としては、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、トリエチルアミン、4−ジメチルアミノピリジン等が挙げられ、単独または混合して用いることができる。一般式(X)で示される化合物に対して、それぞれ0.05〜2モル当量用いることができる。
反応温度としては0〜100℃が挙げられる。
反応時間としては0.5〜72時間が挙げられる。
得られた一般式(VII)で示される化合物は、公知の手段(例えば、クロマトグラフィー、再結晶など)で単離精製することができる。
【0022】
(XXXXIX)から(XXXXVII)の合成
【化29】

(式中、Y15はハロゲン原子又はC1-4アルキルスルホニルオキシ;Ar1、Ar2、X1、X2、及びY14は前記と同意義である)
塩基存在下、一般式(XXXXIX)で示される化合物と一般式(XXXXX)で示される化合物を縮合して、一般式(XXXXVII)で示される化合物を合成することができる。
一般式(XXXXIX)で示される化合物に対して、一般式(XXXXX)で示される化合物を0.5〜2モル当量用いることができる。
反応溶媒としては、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド等が挙げられる。
塩基としては、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、水素化ナトリウム等が挙げられ、一般式(XXXXIX)で示される化合物に対して0.5〜8モル当量用いることができる。
反応温度としては20℃〜溶媒の還流温度が挙げられる。
反応時間としては0.5〜72時間が挙げられる。
得られた一般式(XXXXVII)で示される化合物は、公知の手段(例えば、クロマトグラフィー、再結晶など)で単離精製することができる。

(XXXXXI)から(XXXXXII)の合成
一般式(XXXXXI)で示される化合物のAr5の置換基をAr2B(OH)2を用いて鈴木カップリング方法により、一般式(XXXXXII)で示される化合物を合成することができる。
【化30】

(式中、Ar1、Ar2、Ar5、及びX1は前記と同意義である)
一般式(XXXXXI)で示される化合物に対して、Ar2B(OH)2を0.5〜2モル当量用いることができる。
反応溶媒としては、メタノール、エタノール、1,2−ジメトキシエタン、水等が挙げら、単独または混合で用いることができる。
塩基としては、炭酸ナトリウム等が挙げられ、一般式(XXXXXI)で示される化合物に対して2〜30モル当量用いることができる。
触媒としては、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム等が挙げられ、一般式(XXXXXI)で示される化合物に対して0.01〜0.1モル当量用いることができる。
反応温度としては20℃〜溶媒の還流温度が挙げられる。
反応時間としては0.5〜72時間が挙げられる。
得られた一般式(XXXXXII)で示される化合物は、公知の手段(例えば、クロマトグラフィー、再結晶など)で単離精製することができる。

(XXXXXIII)から(XXII−a)の合成
一般式(XXXXXIII)で示されるカルボン酸化合物と一般式(VI−b’)で示されるアミン化合物を縮合して、一般式(XXII−a)で示される化合物を合成することができる。
【化31】

(式中、R1、R2、R3、R4、Ar5、X2、X3、M及びnは前記と同意義である)
一般式(XXXXXIII)で示される化合物に対して、一般式(VI−b’)で示される化合物を0.5〜2モル当量用いることができる。
反応溶媒としては、塩化メチレン、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド等が挙げられる。
縮合剤としては、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩、N,N’−カルボニルジイミダゾール等が挙げられ、一般式(XXXXXIII)で示される化合物に対して、0.5〜2モル当量用いることができる。
塩基としては、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、トリエチルアミン、4−ジメチルアミノピリジン等が挙げられ、単独または混合して用いることができる。一般式(XXXXXIII)で示される化合物に対して、それぞれ0.05〜2モル当量用いることができる。
反応温度としては0〜100℃が挙げられる。
反応時間としては0.5〜72時間が挙げられる。
得られた一般式(XXII−a)で示される化合物は、公知の手段(例えば、クロマトグラフィー、再結晶など)で単離精製することができる。

(XXXXXIV)から(XXII−b)の合成
一般式(XXXXXIV)で示されるアミン化合物と一般式(X)で示されるカルボン酸化合物を縮合して、一般式(XXII−b)で示される化合物を合成することができる。
【化32】

(式中、R1、R2、R3、R4、Ar5、X2、X3、M及びnは前記と同意義である)
一般式(XXXXXIV)で示される化合物に対して、一般式(X)で示される化合物を0.5〜2モル当量用いることができる。
反応溶媒としては、塩化メチレン、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド等が挙げられる。
縮合剤としては、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩、N,N’−カルボニルジイミダゾール等が挙げられ、一般式(XXXXXIV)で示される化合物に対して、0.5〜2モル当量用いることができる。
塩基としては、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、トリエチルアミン、4−ジメチルアミノピリジン等が挙げられ、単独または混合して用いることができる。一般式(XXXXXIV)で示される化合物に対して、それぞれ0.05〜2モル当量用いることができる。
反応温度としては0〜100℃が挙げられる。
反応時間としては0.5〜72時間が挙げられる。
得られた一般式(XXII−b)で示される化合物は、公知の手段(例えば、クロマトグラフィー、再結晶など)で単離精製することができる。
【0023】
【化33】

(式中、X9はC1-5アルキレン:Y16はC1-4アルキル;Y17はハロゲン原子又は又はC1-4アルキルスルホニルオキシ;R1、R2、R3、X2、Y6、M及びnは前記と同意義である)

(XXXV)から(XXXXXVI)の合成
塩基存在下、一般式(XXXV)で示される化合物と一般式(XXXXXV)で示される化合物を縮合して、一般式(XXXXXVI)で示される化合物を合成することができる。
一般式(XXXV)で示される化合物に対して、一般式(XXXXXV)で示される化合物を0.5〜2モル当量用いることができる。
反応溶媒としては、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド等が挙げられる。
塩基としては、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、水素化ナトリウム等が挙げられ、一般式(XXXV)で示される化合物に対して0.5〜8モル当量用いることができる。
反応温度としては20℃〜溶媒の還流温度が挙げられる。
反応時間としては0.5〜72時間が挙げられる。
得られた一般式(XXXXXVI)で示される化合物は、公知の手段(例えば、クロマトグラフィー、再結晶など)で単離精製することができる。

(XXXXXVI)から(XXXXXVII)の合成
一般式(XXXXXVI)で示される化合物と一般式(XXVII)で示される化合物、一般式(X)で示される化合物を還元的に縮合して、一般式(XXXXXVII)で示される化合物を合成することができる。
一般式(XXXXXVI)で示される化合物に対して、一般式(XXVII)で示される化合物を0.5〜2モル当量用いることができる。
反応溶媒としては、塩化メチレン、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド等が挙げられる。
縮合剤としては、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩、N,N’−カルボニルジイミダゾール等が挙げられ、一般式(XXXXXVI)で示される化合物に対して、0.5〜2モル当量用いることができる。
塩基としては、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、トリエチルアミン、4−ジメチルアミノピリジン等が挙げられ、単独または混合して用いることができる。一般式(XXXXXVI)で示される化合物に対して、それぞれ0.05〜2モル当量用いることができる。
反応温度としては0〜100℃が挙げられる。
反応時間としては0.5〜72時間が挙げられる。
得られた一般式(XXXXXVII)で示される化合物は、公知の手段(例えば、クロマトグラフィー、再結晶など)で単離精製することができる
【0024】
本発明化合物が、光学異性体、立体異性体、位置異性体、回転異性体を含有する場合には、これらも本発明化合物として含有されるとともに、自体公知の合成手法、分離手法によりそれぞれを単品として得ることができる。例えば、本発明化合物に光学異性体が存在する場合には、該化合物から分割された光学異性体も本発明化合物に包含される。該光学異性体は、自体公知の方法により製造することができる。具体的には、光学活性な合成中間体を用いる、または、最終物のラセミ体の混合物を常法に従って光学分割することにより光学異性体を得る。
【0025】
光学分割法としては、自体公知の方法、例えば、以下に詳述する分別再結晶法、キラルカラム法、ジアステレオマー法等が用いられる。
1)分別再結晶法
ラセミ体と光学活性な化合物(例えば、(+)−マンデル酸、(−)−マンデル酸、(+)−酒石酸、(−)−酒石酸、(+)−1−フェネチルアミン、(−)−1−フェネチルアミン、シンコニン、(−)−シンコニジン、ブルシンなど)と塩を形成させ、これを分別再結晶法によって分離し、所望により、中和工程を経てフリーの光学異性体を得る方法。
2)キラルカラム法ラセミ体またはその塩を光学異性体分離用カラム(キラルカラム)にかけて分離する方法。例えば液体クロマトグラフィの場合、ENANTIO−OVM(トーソー社製)あるいは、ダイセル社製 CHIRALシリーズなどのキラルカラムに光学異性体の混合物を添加し、水、種々の緩衝液(例えば、リン酸緩衝液)、有機溶媒(例えば、エタノール、メタノール、イソプロパノール、アセトニトリル、トリフルオロ酢酸、ジエチルアミンなど)を単独あるいは混合した溶液として展開させることにより、光学異性体を
分離する。また、例えば、ガスクロマトグラフィーの場合、CP−Chirasil−DeX CB(ジーエルサイエンス社製)などのキラルカラムを使用して分離する。
3)ジアステレオマー法
ラセミ体の混合物を光学活性な試薬と化学反応によってジアステレオマーの混合物とし、これを通常の分離手段(例えば、分別再結晶、クロマトグラフィ法等)などを経て単一物質とした後、加水分解反応などの化学的な処理により光学活性な試薬部位を切り離すことにより光学異性体を得る方法。例えば、本発明化合物が分子内にヒドロキシまたは1,2級アミノを有する場合、該化合物と光学活性な有機酸(例えば、MTPA〔α−メトキシ−α−(トリフルオロメチル)フェニル酢酸〕、(−)−メントキシ酢酸等)などとを縮合反応に付すことにより、それぞれエステル体またはアミド体のジアステレオマーを得ることができる。一方、本発明化合物がカルボン酸基を有する場合、該化合物と光学活性アミンまたはアルコール試薬とを縮合反応に付すことにより、それぞれアミド体またはエステル体のジアステレオマーが得られる。分離されたジアステレオマーは、酸加水分解あるいは塩基性加水分解反応に付すことにより、元の化合物の光学異性体に変換される。
【0026】
製薬上許容される塩としては、塩基性塩として、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩;カルシウム塩、マグネシウム塩等のアルカリ土類金属塩;アンモニウム塩;トリメチルアミン塩、トリエチルアミン塩、ジシクロヘキシルアミン塩、エタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩、トリエタノールアミン塩、ブロカイン塩等の脂肪族アミン塩;N,N-ジベンジルエチレンジアミン等のアラルキルアミン塩;ピリジン塩、ピコリン塩、キノリン塩、イソキノリン塩等のヘテロ環芳香族アミン塩;テトラメチルアンモニウム塩、テトラエチルアモニウム塩、ベンジルトリメチルアンモニウム塩、ベンジルトリエチルアンモニウム塩、ベンジルトリブチルアンモニウム塩、メチルトリオクチルアンモニウム塩、テトラブチルアンモニウム塩等の第4級アンモニウム塩;アルギニン塩、リジン塩等の塩基性アミノ酸塩等が挙げられる。酸性塩としては、例えば、塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩、炭酸塩、炭酸水素塩、過塩素酸塩等の無機酸塩;酢酸塩、プロピオン酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、フマール酸塩、酒石酸塩、リンゴ酸塩、クエン酸塩、アスコルビン酸塩等の有機酸塩;メタンスルホン酸塩、イセチオン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p-トルエンスルホン酸塩等のスルホン酸塩;アスパラギン酸塩、グルタミン酸塩等の酸性アミノ酸等が挙げられる。
溶媒和物としては、本発明化合物又はそれらの製薬上許容される塩の溶媒和物を意味し、例えば、一溶媒和物、二溶媒和物、一水和物、二水和物等が挙げられる。
【0027】
本発明化合物は、優れたMCH受容体拮抗作用を有するため、MCHに起因する疾患の予防・治療剤として有用である。 また、本発明化合物は、毒性も低く、経口吸収性および脳内移行性に優れている。したがって、本発明化合物を含有するMCH拮抗剤は、哺乳動物(例えば、ラット、マウス、モルモット、ウサギ、ヒツジ、ウマ、ブタ、ウシ、サル、ヒトなど)に対し、MCHに起因する疾患の予防・治療剤などとして安全に投与される。ここで、MCHに起因する疾患としては、例えば肥満症[例、悪性肥満細胞症、外因性肥満、過インシュリン性肥満症、過血漿性肥満、下垂体性肥満、減血漿性肥満症、甲状腺機能低下肥満症、視床下部性肥満、症候性肥満症、小児肥満、上半身肥満、食事性肥満症、性機能低下性肥満、全身性肥満細胞症、単純性肥満、中心性肥満など]、摂食亢進症、情動障害、記憶障害)、痴呆、ホルモン障害、性機能障害などが挙げられる。
本発明化合物は、糖尿病、糖尿病合併症(例、糖尿病性網膜症、糖尿病性神経症、糖尿病性腎症など)、動脈硬化症、膝関節炎などの生活習慣病の予防・治療薬としても有用である。さらに、本発明化合物は、摂食抑制薬としても有用である。本発明のMCH拮抗剤および医薬組成物は、食事療法(例、糖尿病の食事療法など)、運動療法と併用することもできる。
【0028】
本発明化合物を治療に用いるには、通常の経口又は非経口投与用の製剤として製剤化する。本発明化合物を含有する医薬組成物は、経口及び非経口投与のための剤形をとることができる。即ち、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、シロップ剤などの経口投与製剤、あるいは、静脈注射、筋肉注射、皮下注射などの注射用溶液又は懸濁液、吸入薬、点眼薬、点鼻薬、坐剤、もしくは軟膏剤などの経皮投与用製剤などの非経口投与製剤とすることもできる。
これらの製剤は当業者既知の適当な担体、賦形剤、溶媒、基剤等を用いて製造することができる。例えば、錠剤の場合、活性成分と補助成分を一緒に圧縮又は成型する。補助成分としては、製剤的に許容される賦形剤、例えば結合剤(例えば、トウモロコシでん粉等)、充填剤(例えば、ラクトース、微結晶性セルロース等)、崩壊剤(例えば、でん粉グリコール酸ナトリウム等)又は滑沢剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム等)などが用いられる。錠剤は、適宜、コーティングしてもよい。シロップ剤、液剤、懸濁剤などの液体製剤の場合、例えば、懸濁化剤(例えば、メチルセルロース等)、乳化剤(例えば、レシチン等)、保存剤などを用いる。注射用製剤の場合、溶液、懸濁液又は油性もしくは水性乳濁液の形態のいずれでもよく、これらは懸濁安定剤又は分散剤などを含有していてもよい。吸入剤として使用する場合は吸入器に適応可能な液剤として、点眼剤として使用する場合も液剤又は懸濁化剤として用いる。
本発明化合物の投与量は、投与形態、患者の症状、年令、体重、性別、あるいは併用される薬物(あるとすれば)などにより異なり、最終的には医師の判断に委ねられるが、経口投与の場合、体重1kgあたり、1日0.01〜100mg、好ましくは0.01〜10mg、より好ましくは0.1〜10mg、非経口投与の場合、体重1kgあたり、1日0.001〜100mg、好ましくは0.001〜1mg、より好ましくは0.01〜1mgを投与する。これを1〜4回に分割して投与すればよい。
【実施例】
【0029】
以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限定されるものではない。実施例中に記載した1H-NMRは重クロロホルム (CDCl3)、あるいは重ジメチルスルホキシド (DMSO-d6)溶媒中、テトラメチルシランを内部標準として測定した。δ値はppmで、結合定数(J)はHzで標記した。データ中、s は一重線、d は二重線、t は三重線、q は四重線、quint は五重線、sext は六重線、septは七重線、m は多重線、br は幅広線、brs は幅広一重線、brd は幅広二重線、brt は幅広三重線を意味する。
なお、各略号は以下に示す意味を有する。
THF:テトラヒドロフラン、
DMF:N,N−ジメチルホルムアミド、
DME:1,2−ジメトキシエタン、
DMAP:4−ジメチルアミノピリジン、
MCPBA: m−クロロ過安息香酸、
CDI:N,N’−カルボニルジイミダゾール、
EDC:1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩、
HOBt:1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、
Me:メチル、
Et:エチル、
Ph:フェニル、
Ac:アセチル、
Boc:tert−ブトキシカルボニル、
Z:ベンジルオキシカルボニル
【0030】
実施例1 化合物A−5の合成
【化34】

a)化合物2の合成
アルデヒド1 (5.00 g, 40.9 mmol)をDMF (50 mL)に溶解し、N−Boc−3−クロロプロピルアミン (8.72 g, 45.0 mmol)、炭酸カリウム (6.79 g, 49.1 mmol)、ヨウ化カリウム (0.68 g, 4.1 mmol)を加え60℃で3日間撹拌した。DMFを減圧留去し、残渣に水を加え酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(塩化メチレン−メタノール)により精製し、化合物2 (11.79 g、収率103%)を淡黄色油状物として得た。
1H-NMR(CDCl3)δppm:1.44 (s, 9H), 1.93-2.06 (m, 2H), 3.31-3.38 (m, 2H), 4.09 (t, J = 5.9Hz, 2H), 4.72 (br, 1H), 7.15-7.20 (m, 1H), 7.39 (d, J = 2.0Hz, 1H), 7.44-7.48 (m, 2H), 9.98 (s, 1H).
b)化合物3の合成
窒素雰囲気下、化合物2 (2.79 g, 10.0 mmol)、ピロリジン (0.78 g, 11.0 mmol)をTHF (40 mL)に溶解し、氷冷下、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム (3.18 g, 34.2 mmol)を加え室温で5時間撹拌した。THFを減圧留去し、残渣に飽和重曹水を加え酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をアルミナカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製し、化合物3 (3.02 g、収率90%)を無色油状物として得た。
1H-NMR(CDCl3)δppm:1.44 (s, 9H), 1.75-1.81 (m, 4H), 1.97 (quint, J = 6.3Hz, 2H), 2.48-2.55 (m, 4H), 3.33 (q, J = 6.3Hz, 2H), 3.58 (s, 2H), 4.02 (t, J = 6.3Hz, 2H), 6.75-6.80 (m, 1H), 6.89-6.94 (m, 2H), 7.21 (t, J = 8.2Hz, 1H).
c)化合物4の合成
化合物3 (3.02 g, 9.03 mmol)に4N塩酸−ジオキサン (30 mL, 120 mmol)を加え室温で20時間撹拌した。溶媒を減圧留去し、残渣に水、炭酸ナトリウム (3.16 g, 29.8 mmol)を加え室温で1時間撹拌した。水を減圧留去し、残渣を塩化メチレンに懸濁し無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、化合物4 (1.90 g、収率90%)を黄色油状物として得た。
1H-NMR(CDCl3)δppm:1.17 (br, 2H), 1.72-1.84 (m, 4H), 1.92 (tt, J = 6.3, 6.6Hz, 2H), 2.47-2.54 (m, 4H), 2.91 (t, J = 6.6Hz, 2H), 3.58 (s, 2H), 4.05 (t, J = 6.3Hz, 2H), 6.76-6.80 (m, 1H), 6.80-6.92 (m, 2H), 7.21 (t, J = 7.9Hz, 1H).
d)化合物A−5の合成
化合物4 (100 mg, 0.43 mmol)をDMF (10 mL)に溶解し、4−(4−フルオロフェニル)安息香酸5 (94 mg, 0.47 mmol)、HOBt一水和物 (69 mg, 0.51 mmol)、トリエチルアミン (52 mg, 0.51 mmol)、DMAP (5 mg, 0.04 mmol)、EDC (98 mg, 0.51 mmol)を加え室温で20時間撹拌した。DMFを減圧留去し、残渣に水を加え酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和重曹水、水、飽和食塩水で順次洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(塩化メチレン−メタノール)により精製し、さらに再結晶(ジエチルエーテル−ヘキサン)により精製を行ない化合物A−5 (90 mg、収率49%)を白色結晶として得た。
mp 106−108℃
1H-NMR(CDCl3)δppm:1.78-1.86 (m, 4H), 2.15 (quint, J = 5.9Hz, 2H), 2.55-2.65 (m, 4H), 3.67 (s, 2H), 3.71 (q, J = 5.9Hz, 2H), 4.18 (t, J = 5.9Hz, 2H), 6.80-6.87 (m, 2H), 6.94 (d, J = 7.9Hz, 1H), 7.04 (br, 1H), 7.15 (t, J = 8.6Hz, 2H), 7.24 (t, J = 7.9Hz, 1H), 7.54-7.62 (m, 4H), 7.87 (d, J = 8.2Hz, 2H).
【0031】
実施例2 化合物A−23の合成
【化35】

a)化合物C−1の合成
化合物4 (920 mg, 3.93 mmol)をDMF (20 mL)に溶解し、カルボン酸6 (1.07 g, 4.32 mmol)、HOBt一水和物 (723 mg, 4.72 mmol)、トリエチルアミン (478 mg, 4.72 mmol)、DMAP (48 mg, 0.39 mmol)、EDC (905 mg, 4.72 mmol)を加え室温で20時間撹拌した。DMFを減圧留去し、残渣に飽和重曹水を加え酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(塩化メチレン−メタノール)により精製し、ヘキサンより結晶化を行ない化合物C−1 (954 mg、収率52%)を白色固体として得た。
mp 124−126℃
1H-NMR(CDCl3)δppm:1.75-1.86 (m, 4H), 2.07-2.16 (m, 2H), 2.51-2.56 (m, 4H), 3.61 (s, 2H), 3.63-3.70 (m, 2H), 4.15 (t, J = 5.6Hz, 2H), 6.76-6.80 (m, 2H), 6.92-6.94 (m, 2H), 7.22 (d, J = 7.9Hz, 1H), 7.51 (d, J = 8.6Hz, 2H), 7.78 (d, J = 8.6Hz, 2H).
b)化合物A−23の合成
化合物C−1 (150 mg, 0.32 mmol)、ボロン酸7 (50 mg, 0.32 mmol)にDME (10 mL)、エタノール (5 mL)、2N炭酸ナトリウム水溶液 (5 mL)を加えた。系内を脱気した後、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0) (11 mg, 9.5 μmol)を加えマイクロウェーブ反応装置により100℃、50Wで15分間撹拌した。水を加え酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(塩化メチレン−メタノール)により精製し、ヘキサンより結晶化を行ない化合物A−23 (127 mg、収率88%)を淡橙色固体として得た。
mp 123−126℃
1H-NMR(CDCl3)δppm:1.78-1.93 (m, 4H), 2.11-2.20 (m, 2H), 2.62-2.67 (m, 4H), 3.68-3.75 (m, 4H), 4.19 (t, J = 5.6Hz, 2H), 6.82-6.95 (m, 3H), 7.09 (brs, 1H), 7.25 (t, J = 7.6Hz, 1H), 7.43 (d, J = 8.6Hz, 2H), 7.54 (d, J = 8.6Hz, 2H), 7.62 (d, J = 8.2Hz, 2H), 7.88 (d, J = 8.2Hz, 2H).
【0032】
実施例3 化合物A−8の合成
【化36】

a)化合物8の合成
窒素気流下、化合物3 (1.49 g, 4.46 mmol)をTHF (50 mL)に溶解し、氷冷下水素化リチウムアルミニウム (0.34 g, 8.95 mmol)を加え2時間還流した。反応液を再び氷浴で冷却し、酢酸エチル (0.34 mL)、10%水酸化ナトリウム水溶液 (0.34 mL)、水 (1.1 mL)を順次滴下した後、室温で18時間撹拌した。無水硫酸ナトリウムを加えてさらに1時間撹拌した後、セライトを用いて反応液を濾過し、濾液を減圧濃縮した。得られた残渣をジエチルエーテルに溶解し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧留去し、化合物8 (1.13 g、収率102%)を無色油状物として得た。
1H-NMR(CDCl3)δppm:1.73-1.83 (m, 4H), 1.96 (quint, J = 6.6Hz, 2H), 2.46 (s, 3H), 2.46-2.54 (m, 4H), 2.77 (t, J = 6.6Hz, 2H), 3.58 (s, 2H), 4.04 (t, J = 6.6Hz, 2H), 6.76-6.80 (m, 2H), 6.88-6.93 (m, 2H), 7.20 (t, J = 8.2Hz, 1H).
b)化合物A−8の合成
カルボン酸5 (190 mg, 0.88 mmol)をTHF (10 mL)に溶解し、CDI (140 mg, 0.86 mmol)を加え室温で1時間撹拌した。反応液に化合物8 (200 mg, 0.81 mmol)を加え室温でさらに2日間撹拌した。THFを減圧留去し、残渣に飽和重曹水を加え酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(塩化メチレン−メタノール)により精製し、さらにアルミナカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製することにより化合物A−8 (190 mg、収率53%)を桃色油状物として得た。
1H-NMR(CDCl3)δppm:1.64-1.72 (m, 4H), 2.01 (quint, J = 6.3Hz, 2H), 2.42-2.50 (m, 4H), 2.98 (s, 3H), 3.51 (s, 2H), 3.54 (t, J = 6.3Hz, 2H), 3.96 (t, J = 6.3Hz, 2H), 6.72 (d, J = 7.9Hz, 1H), 6.78 (s, 1H), 6.84 (d, J = 7.6Hz, 1H), 7.16 (t, J = 7.9Hz, 1H), 7.26 (t, J = 8.9Hz, 2H), 7.42 (d, J = 8.3Hz, 2H), 7.64 (d, J = 8.3Hz, 2H), 7.67-7.74 (m, 2H).
【0033】
実施例4 化合物A−43の合成
【化37】

a)化合物10の合成
フェノール9 (6.91 g, 50.0 mmol)をDMF (100 mL)に溶解し、N−Z−3−クロロプロピルアミン (12.52 g, 55.0 mmol)、炭酸カリウム (8.29 g, 60.0 mmol)、ヨウ化カリウム (0.83 g, 5.0 mmol)を加え80℃で40時間撹拌した。水を加え酢酸エチルで抽出し、有機層を水、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥、溶媒を減圧留去した。得られた残渣を酢酸エチル−ヘキサンより再結晶を行ない、淡黄色結晶を得た。これと、濾液をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)で精製したものを合わせ、再度酢酸エチル−ヘキサンより再結晶を行ない化合物10 (12.26 g、収率74%)を白色結晶として得た。
1H-NMR(CDCl3)δppm:1.37 (t, J = 6.3Hz, 1H), 2.00 (quint, J = 6.3Hz, 2H), 2.81 (t, J = 6.3Hz, 2H), 3.41 (q, J = 6.3Hz, 2H), 3.82 (q, J = 6.3Hz, 2H), 4.01 (t, J = 6.3Hz, 2H), 5.01 (br, 1H), 5.10 (s, 2H), 6.83 (d, J = 8.6Hz, 2H), 7.13 (d, J = 8.6Hz, 2H), 7.30-7.38 (m, 5H).
b)化合物11の合成
化合物10 (3.29 g, 10.0 mmol)をアセトニトリル (100 mL)に溶解し、四臭化炭素 (6.96 g, 21.0 mmol)、トリフェニルホスフィン(2.88 g, 11.0 mmol)を加え24時間還流した。四臭化炭素 (6.96 g, 21.0 mmol)、トリフェニルホスフィン (2.88 g, 11.0 mmol)を追加し、さらに24時間還流した。アセトニトリルを減圧留去し、残渣に水、酢酸エチルを加え不溶物を濾去した。濾液を分液し、有機層を水、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製し、さらにヘキサンより再結晶することにより精製して化合物11 (1.96 g、収率50%)を淡黄色固体として得た。
1H-NMR(CDCl3)δppm: 2.00 (quint, J = 6.3Hz, 2H), 3.10 (t, J = 7.6Hz, 2H), 3.41 (q, J = 6.3Hz, 2H), 3.53 (t, J = 7.6Hz, 2H), 4.01 (t, J = 6.3Hz, 2H), 4.99 (br, 1H), 5.10 (s, 2H), 6.83 (d, J = 8.6Hz, 2H), 7.11 (d, J = 8.6Hz, 2H), 7.26-7.37 (m, 5H).
c)化合物12の合成
化合物11 (0.79 g, 2.01 mmol)をアセトニトリル(15 mL)に溶解し、ピロリジン (0.17 g, 2.39 mmol)、炭酸水素ナトリウム (0.20 g, 2.39 mmol)を加え室温で24時間撹拌した。ピロリジン (0.17 g, 2.39 mmol)、炭酸水素ナトリウム(0.20 g, 2.39 mmol)を追加し、さらに室温で24時間撹拌した後、3時間還流した。溶媒を減圧留去し、残渣に水を加え酢酸エチルで抽出した有機層を水、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をアルミナカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製し、さらにジエチルエーテル−ヘキサンより再結晶することにより精製して化合物12 (0.64 g、収率90%)を黄色油状物として得た。
1H-NMR(CDCl3)δppm:1.77-1.84 (m, 4H), 1.99 (quint, J = 5.9Hz, 2H), 2.52-2.59 (m, 4H), 2.61-2.70 (m, 2H), 2.73-2.81 (m, 2H), 3.41 (q, J = 5.9Hz, 2H), 4.00 (t, J = 5.9Hz, 2H), 5.01 (br, 1H), 5.10 (s, 2H), 6.80 (d, J = 8.9Hz, 2H), 7.12 (d, J = 8.9Hz, 2H), 7.30-7.37 (m, 5H).
d)化合物13の合成
化合物12 (0.64 g, 1.67 mmol)をメタノール (15 mL)に溶解し、10%パラジウム−炭素 (0.06 g)を加え系内を水素ガスで置換した後、室温で20時間撹拌した。セライトを用いて反応液を濾過し、濾液を減圧濃縮して化合物13 (0.40 g、収率96%)を無色油状物として得た。
1H-NMR(CDCl3)δppm:1.23 (br, 2H), 1.75-1.85 (m, 4H), 1.91 (quint, J = 6.3Hz, 2H), 2.53-2.70 (m, 6H), 2.73-2.82 (m, 2H), 2.90 (t, J = 6.3Hz, 2H), 4.02 (t, J = 6.3Hz, 2H), 6.82 (d, J = 8.6Hz, 2H), 7.12 (d, J = 8.6Hz, 2H).
e)化合物A−43の合成
化合物13 (0.20 g, 0.81 mmol)を塩化メチレン (10 mL)に溶解し、カルボン酸14 (0.22 g, 0.95 mmol)、DMAP (10 mg, 0.08 mmol)、EDC (0.17 g, 0.89 mmol)を加え室温で18時間撹拌した。溶媒を減圧留去し、残渣に飽和重曹水を加え酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥、溶媒を減圧留去した。得られた残渣を再結晶(ジエチルエーテル−ヘキサン)により精製し、化合物A−43 (0.33 g、収率89%)を白色固体として得た。
mp 178−180℃(分解)
1H-NMR(CDCl3)δppm:1.76-1.86 (m, 4H), 2.13 (quint, J = 5.9Hz, 2H), 2.56-2.75 (m, 6H), 2.77-2.85 (m, 2H), 3.70 (q, J = 5.9Hz, 2H), 4.13 (t, J = 5.9Hz, 2H), 6.74 (brt, J = 5.9Hz, 1H), 6.84 (d, J = 8.6Hz, 2H), 7.14 (d, J = 8.6Hz, 2H), 7.43 (d, J = 8.6Hz, 2H), 7.54 (d, J = 8.6Hz, 2H), 7.61 (d, J = 8.6Hz, 2H), 7.84 (d, J = 8.6Hz, 2H).
【0034】
実施例5 化合物A−46の合成
【化38】

a)化合物16の合成
アルデヒド15 (8.11 g, 66.4 mmol)をDMF (100 mL)に溶解し、N−Z−3−クロロプロピルアミン (16.64 g, 73.1 mmol)、炭酸カリウム (11.02 g, 79.7 mmol)、ヨウ化カリウム (1.10 g, 6.62 mmol)を加え80℃で20時間撹拌した。水を加えジエチルエーテルで抽出し、有機層を水、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)で精製し、さらにジエチルエーテル−ヘキサンより再結晶を行ない化合物16(20.21 g、収率97%)を白色結晶として得た。
1H-NMR(CDCl3)δppm:2.00-2.10 (m, 2H), 3.43 (q, J = 6.6Hz, 2H), 4.11 (t, J = 5.9Hz, 2H), 4.97 (br, 1H), 5.10 (s, 2H), 6.98 (d, J = 8.6Hz, 2H), 7.28-7.37 (m, 5H), 7.82 (d, J = 8.6Hz, 2H), 9.88 (s, 1H).
b)化合物17の合成
化合物16 (8.20 g, 26.2 mmol)を塩化メチレン (100 mL)に溶解し、氷冷下m−クロロ過安息香酸 (7.74 g, 70%, 31.4 mmol)を加え室温で16時間撹拌した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣に水、飽和重曹水を加え酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和重曹水、水、飽和食塩水で順次洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥、溶媒を減圧留去した。残渣をジエチルエーテルに溶解し、飽和重曹水、水、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥、溶媒を減圧留去し、粗製の化合物17 (9.70 g)を黄色油状物として得た。粗製のまま次工程の反応に用いた。
c)化合物18の合成
粗製の化合物17 (9.70 g)をメタノール (100 mL)に溶解し、1N水酸化ナトリウム水溶液 (40 mL, 40.0 mmol)を加え室温で0.5時間撹拌した。溶媒を減圧留去し、残渣に1N塩酸 (45 mL, 45.0 mmol)を加えた後、ジエチルエーテルで抽出した。有機層を飽和重曹水、水、飽和食塩水で順次洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥、溶媒を減圧留去した。得られた残渣を酢酸エチル−ヘキサンより再結晶し、化合物18 (6.65 g)を淡黄色結晶として得た。また、濾液の濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)で精製し、さらに酢酸エチル−ヘキサンより再結晶を行ない化合物18 (0.48 g)を白色結晶として得た。収量計 7.13 g (化合物16からの収率90%)。
1H-NMR(CDCl3)δppm:1.97 (quint, J = 6.3Hz, 2H), 3.41 (q, J = 6.3Hz, 2H), 3.96 (t, J = 6.3Hz, 2H), 4.71 (brs, 1H), 5.03 (br, 1H), 5.10 (s, 2H), 6.75 (s, 4H), 7.27-7.37 (m, 5H).
d)化合物19の合成
化合物18 (2.54 g, 8.43 mmol)をアセトン (50 mL)に溶解し、クロロアセトン (1.56 g, 16.9 mmol)、炭酸カリウム (2.56 g, 18.5 mmol)を加え18時間還流した。溶媒を減圧留去し、残渣に水を加えた酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和重曹水、水、飽和食塩水で順次洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(塩化メチレン−メタノール)で精製し、化合物19 (2.46 g、収率82%)を白色結晶として得た。
1H-NMR(CDCl3)δppm:1.98 (quint, J = 6.3Hz, 2H), 2.27 (s, 3H), 3.41 (q, J = 6.3Hz, 2H), 3.97 (t, J = 6.3Hz, 2H), 4.49 (s, 2H), 5.00 (br, 1H), 5.10 (s, 2H), 6.81 (s, 4H), 7.27-7.40 (m, 5H).
e)化合物20の合成
窒素雰囲気下、化合物19 (0.75 g, 2.10 mmol)、ピロリジン (0.16 g, 2.25 mmol)、酢酸 (0.14 g, 2.33 mmol)を1,2−ジクロロエタン (20 mL)に溶解し、氷冷下、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム (0.59 g, 6.34 mmol)を加え室温で48時間撹拌した。溶媒を減圧留去し、残渣に飽和重曹水を加え酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥、溶媒を減圧留去し、化合物20 (0.86 g、収率99%)を黄色固体として得た。
1H-NMR(CDCl3)δppm:1.27 (d, J = 6.6Hz, 3H), 1.76-1.86 (m, 4H), 1.98 (quint, J = 6.3Hz, 2H), 2.63-2.77 (m, 5H), 3.41 (q, J = 6.3Hz, 2H), 3.80-3.87 (m, 1H), 3.94-4.06 (m, 3H), 5.02 (br, 1H), 5.10 (s, 2H), 6.78-6.87 (m, 4H), 7.26-7.38 (m, 5H).
f)化合物21の合成
化合物20 (0.86 g, 2.08 mmol)をメタノール (20 mL)に溶解し、10%パラジウム−炭素 (0.20 g)を加え系内を水素ガスで置換した後、室温で48時間撹拌した。セライトを用いて反応液を濾過し、濾液を減圧濃縮した。残渣を塩化メチレンに溶解し、無水硫酸ナトリウムで乾燥、溶媒を減圧留去し、化合物21 (0.55 g、収率95%)を黄色油状物として得た。
1H-NMR(CDCl3)δppm:1.28 (d, J = 6.3Hz, 3H), 1.58 (br, 2H), 1.78-1.85 (m, 4H), 1.90 (quint, J = 6.6Hz, 2H), 2.65-2.78 (m, 5H), 2.90 (t, J = 6.6Hz, 2H), 3.84 (dd, J = 9.2, 6.3Hz, 1H), 4.00 (t, J = 6.6Hz, 2H), 4.01-4.07 (m, 1H), 6.82-6.87 (m, 4H).
g)化合物A−46の合成
化合物21 (0.20 g, 0.72 mmol)をDMF (10 mL)に溶解し、カルボン酸14 (0.18 g, 0.77 mmol)、HOBt一水和物 (0.13 g, 0.85 mmol)、トリエチルアミン (0.09 g, 0.89 mmol)、DMAP (0.01 g, 0.08 mmol)、EDC (0.17 g, 0.89 mmol)を加え室温で7時間撹拌した。DMFを減圧留去し、残渣に飽和重曹水を加え酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(塩化メチレン−メタノール)、アルミナカラムクロマトグラフィー(塩化メチレン−メタノール)により順次精製し、さらに再結晶(酢酸エチル−ヘキサン)により精製を行ない化合物A−46(0.18 g、収率51%)を白色固体として得た。
mp 170−171.5℃
1H-NMR(CDCl3)δppm:1.27 (d, J = 6.6Hz, 3H), 1.76-1.87 (m, 4H), 2.12 (quint, J = 5.9Hz, 2H), 2.60-2.74 (m, 5H), 3.71 (q, J = 5.9Hz, 2H), 3.84 (dd, J = 9.2, 5.9Hz, 1H), 4.03 (dd, J = 9.2, 4.6Hz, 1H), 4.10 (t, J = 5.9Hz, 2H), 6.77 (br, 1H), 6.81-6.90 (m, 4H), 7.43 (d, J = 8.6Hz, 2H), 7.54 (d, J = 8.6Hz, 2H), 7.61 (d, J = 8.6Hz, 2H), 7.84 (d, J = 8.6Hz, 2H).
【0035】
実施例6 化合物A−134の合成
【化39】

a)化合物22の合成
化合物18 (2.00 g, 6.64 mmol)をDMF (30 mL)に溶解し、1−(2−クロロエチル)ピロリジン (1.35 g, 7.94 mmol)、炭酸カリウム (2.75 g, 19.9 mmol)を加え800℃で20時間撹拌した。溶媒を減圧留去し、残渣に水を加え酢酸エチルで抽出した。有機層を1N塩酸で抽出し、水層を炭酸水素ナトリウムでアルカリ性にした後、酢酸エチルで抽出し、水、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をアルミナカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)で精製し、さらにジエチルエーテル−ヘキサンより再結晶を行ない化合物22 (1.18 g、収率45%)を白色結晶として得た。
1H-NMR(CDCl3)δppm:1.76-1.86 (m, 4H), 1.97 (quint, J = 6.3Hz, 2H), 2.57-2.65 (m, 4H), 2.87 (t, J = 5.9Hz, 2H), 3.41 (q, J = 6.3Hz, 2H), 3.97 (t, J = 5.9Hz, 2H), 4.05 (t, J = 6.3Hz, 2H), 5.03 (br, 1H), 5.10 (s, 2H), 6.78-6.87 (m, 4H), 7.29-7.38 (m, 5H).
b)化合物23の合成
化合物22 (1.11 g, 2.79 mmol)をメタノール (20 mL)に溶解し、10%パラジウム−炭素 (0.11 g)を加え系内を水素ガスで置換した後、室温で20時間撹拌した。セライトを用いて反応液を濾過し、濾液を減圧濃縮した。残渣を塩化メチレンに溶解し、無水硫酸ナトリウムで乾燥、溶媒を減圧留去し、化合物23 (0.72 g、収率98%)を白色固体として得た。
1H-NMR(CDCl3)δppm:1.32 (br, 2H), 1.75-1.84 (m, 4H), 1.90 (quint, J = 6.3Hz, 2H), 2.59-2.65 (m, 4H), 2.87 (t, J = 6.3Hz, 2H), 2.90 (t, J = 6.3Hz, 2H), 4.00 (t, J = 6.3Hz, 2H), 4.06 (t, J = 6.3Hz, 2H), 6.80-6.87 (m, 4H).
c)化合物A−134の合成
化合物23 (0.20 g, 0.76 mmol)を塩化メチレン (10 mL)に溶解し、カルボン酸24 (0.17 g, 0.90 mmol)、DMAP (10 mg, 0.08 mmol)、EDC (0.16 g, 0.83 mmol)を加え室温で18時間撹拌した。飽和重曹水を加え塩化メチレンで抽出し、有機層を水、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をアルミナカラムクロマトグラフィー(塩化メチレン−メタノール)およびシリカゲルカラムクロマトグラフィー(塩化メチレン−メタノール)で順次精製し、さらに酢酸エチル−ヘキサンより再結晶を行ない化合物A−134 (0.19 g、収率58%)を白色固体として得た。
mp 113−114℃
1H-NMR(CDCl3)δppm:1.78-1.88 (m, 4H), 2.11 (quint, J = 5.9Hz, 2H), 2.61-2.72 (m, 4H), 2.90 (t, J = 5.9Hz, 2H), 3.69 (q, J = 5.9Hz, 2H), 4.04-4.12 (m, 4H), 6.88 (s, 4H), 6.97 (s, 1H), 7.35 (br, 1H), 7.46-7.52 (m, 3H), 7.78-7.83 (m, 2H).
【0036】
実施例7 化合物A−133の合成
【化40】

a)化合物26の合成
ケトン25 (6.00 g, 44.1 mmol)をDMF (100 mL)に溶解し、N−Boc−3−クロロプロピルアミン (9.39 g, 48.5 mmol)、炭酸カリウム (7.31 g, 52.9 mmol)、ヨウ化カリウム (0.73 g, 4.4 mmol)を加え80℃で20時間撹拌した。水を加えジエチルエーテルで抽出し、有機層を水、飽和食塩水で洗浄した。無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製した。再結晶(酢酸エチル−ヘキサン)によりさらに精製を行ない化合物26 (11.82 g、収率91%)を白色結晶として得た。
1H-NMR(CDCl3)δppm:1.44 (s, 9H), 2.01 (quint, J = 6.3Hz, 2H), 2.56 (s, 3H), 3.34 (q, J = 6.3Hz, 2H), 4.09 (t, J = 6.3Hz, 2H), 4.71 (br, 1H), 6.92 (d, J = 8.9Hz, 2H), 7.93 (d, J = 8.9Hz, 2H).
b)化合物27の合成
窒素雰囲気下、化合物26 (2.93 g, 10.0 mmol)、ピロリジン (0.78 g, 11.0 mmol)、酢酸 (0.66 g, 11.0 mmol)を1,2−ジクロロエタン (40 mL)に溶解し、氷冷下、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム (2.79 g, 30.0 mmol)を加え室温で7日間撹拌した。溶媒を減圧留去し、残渣に飽和重曹水を加え酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をアルミナカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製し、再結晶(ジエチルエーテル−ヘキサン)によりさらに精製を行ない、化合物27 (1.45 g、42%)を白色結晶として得た。
1H-NMR(CDCl3)δppm:1.38 (d, J = 6.3Hz, 3H), 1.44 (s, 9H), 1.72-1.80 (m, 4H), 1.97 (quint, J = 5.9Hz, 2H), 2.31-2.42 (m, 2H), 2.50-2.60 (m, 2H), 3.31 (q, J = 6.3Hz, 1H), 3.32 (q, J = 5.9Hz, 2H), 4.01 (t, J = 5.9Hz, 2H), 4.77 (br, 1H), 6.93 (d, J = 8.6Hz, 2H), 7.24 (d, J = 8.6Hz, 2H).
c)化合物28の合成
化合物27 (1.45 g, 4.16 mmol)に4N塩酸−ジオキサン (15 mL, 60 mmol)を加え室温で3時間撹拌した。溶媒を減圧留去し、残渣に水、炭酸水素ナトリウム (3.50 g, 41.7 mmol)を加えた。水を減圧留去し、残渣を塩化メチレンに懸濁して無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、化合物28 (0.86 g、収率83%)を淡黄色油状物として得た。
1H-NMR(CDCl3)δppm:1.18 (br, 2H), 1.38 (d, J = 6.6Hz, 3H), 1.70-1.82 (m, 4H), 1.92 (quint, J = 6.3Hz, 2H), 2.30-2.40 (m, 2H), 2.50-2.60 (m, 2H), 2.91 (t, J = 6.3Hz, 2H), 3.13 (q, J = 6.6Hz, 1H), 4.04 (t, J = 6.3Hz, 2H), 6.84 (d, J = 8.9Hz, 2H), 7.23 (d, J = 8.9Hz, 2H).
d)化合物A−133の合成
化合物28 (0.20 g, 0.81 mmol)を塩化メチレン (10 mL)に溶解し、カルボン酸24 (0.18 g, 0.95 mmol)、DMAP (10 mg, 0.08 mmol)、EDC (0.17 g, 0.89 mmol)を加え室温で18時間撹拌した。飽和重曹水を加え塩化メチレンで抽出し、有機層を水、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をアルミナカラムクロマトグラフィー(塩化メチレン−メタノール)およびシリカゲルカラムクロマトグラフィー(塩化メチレン−メタノール)で順次精製し、さらにジエチルエーテル−ヘキサンより再結晶を行ない化合物A−133(0.13 g、収率38%)を白色固体として得た。
mp 125−126℃
1H-NMR(CDCl3)δppm:1.38 (d, J = 6.6Hz, 3H), 1.73-1.82 (m, 4H), 2.13 (quint, J = 5.9Hz, 2H), 2.31-2.41 (m, 2H), 2.48-2.58 (m, 2H), 3.14 (q, J = 6.6Hz, 1H), 3.69 (q, J = 5.9Hz, 2H), 4.11 (t, J = 5.9Hz, 2H), 6.90 (d, J = 8.6Hz, 2H), 6.97 (s, 1H), 7.26 (d, J = 8.6Hz, 2H), 7.34 (br, 1H), 7.46-7.52 (m, 3H), 7.78-7.83 (m, 2H).
【0037】
実施例8 化合物A−150の合成
【化41】

a)化合物29の合成
ケトン25 (6.00 g, 44.1 mmol)をDMF (100 mL)に溶解し、N−Z−3−クロロプロピルアミン (11.04 g, 48.5 mmol)、炭酸カリウム (7.31 g, 52.9 mmol)、ヨウ化カリウム (0.73 g, 4.4 mmol)を加え80℃で18時間撹拌した。水を加えジエチルエーテルで抽出し、有機層を水、飽和食塩水で洗浄した。無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製した。再結晶(酢酸エチル−ヘキサン)によりさらに精製を行ない化合物29 (13.80 g、 収率96%)を白色結晶として得た。
1H-NMR(CDCl3)δppm:2.04 (quint, J = 6.3Hz, 2H), 2.55 (s, 3H), 3.42 (q, J = 6.3Hz, 2H), 4.09 (t, J = 6.3Hz, 2H), 4.96 (br, 1H), 5.10 (s, 2H), 6.91 (d, J = 8.9Hz, 2H), 7.28-7.38 (m, 5H), 7.92 (d, J = 8.9Hz, 2H).
b)化合物30の合成
化合物29 (4.00 g, 12.2 mmol)をエタノール (80 mL)に溶解し、氷冷下、水素化ホウ素ナトリウム (0.92 g, 24.3 mmol)を加え室温で2時間撹拌した。溶媒を減圧留去し、残渣に水を氷冷下1N塩酸を加え酸性とし酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和重曹水、水、飽和食塩水で順次洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣を酢酸エチル−ヘキサンより再結晶を行ない化合物30 (3.82 g、収率95%)を白色結晶として得た。
1H-NMR(CDCl3)δppm:1.48 (d, J = 6.6Hz, 3H), 1.71 (d, J = 3.3Hz, 1H), 2.00 (quint, J = 6.3Hz, 2H), 3.41 (q, J = 6.3Hz, 2H), 4.02 (t, J = 6.3Hz, 2H), 4.81-4.90 (m, 1H), 5.00 (br, 1H), 5.10 (s, 2H), 6.86 (d, J = 8.9Hz, 2H), 7.27-7.37 (m, 7H).
c)化合物31の合成
化合物30 (3.82 g, 11.6 mmol)を塩化メチレン (50 mL)に溶解し、塩化チオニル (1.52 g, 12.8 mmol)を加え室温で18時間撹拌した。水を加え塩化メチレンで抽出し、有機層を水、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し化合物31 (3.95 g、収率98%)を白色固体として得た。
1H-NMR(CDCl3)δppm:1.84 (d, J = 6.9Hz, 3H), 2.00 (quint, J = 6.3Hz, 2H), 3.41 (q, J = 6.3Hz, 2H), 4.02 (t, J = 6.3Hz, 2H), 4.98 (br, 1H), 5.09 (q, J = 6.3Hz, 1H), 5.10 (s, 2H), 6.85 (d, J = 8.9Hz, 2H), 7.29-7.38 (m, 7H).
d)化合物32の合成
化合物31 (3.95 g, 11.4 mmol)をトルエン (60 mL)に溶解し、1−エチルピペラジン (2.59 g, 22.7 mmol)を加え80℃で16時間撹拌した。1N塩酸で抽出し、水層を炭酸ナトリウムでアルカリ性とし酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をアルミナカラムクロマトグラフィー(塩化メチレン−メタノール)で精製し、化合物32 (2.48 g、 収率51%)を茶色油状物として得た。
1H-NMR(CDCl3)δppm:1.06 (t, J = 7.3Hz, 3H), 1.34 (d, J = 6.9Hz, 3H), 2.00 (quint, J = 6.3Hz, 2H), 2.30-2.60 (m, 8H), 2.38 (q, J = 7.3Hz, 2H), 3.31 (q, J = 6.9Hz, 1H), 3.41 (q, J = 6.3Hz, 2H), 4.01 (t, J = 6.3Hz, 2H), 5.03 (br, 1H), 5.10 (s, 2H), 6.82 (d, J = 8.6Hz, 2H), 7.20 (d, J = 8.6Hz, 2H), 7.25-7.40 (m, 5H).
e)化合物33の合成
化合物32 (2.48 g, 5.83 mmol)をメタノール (50 mL)に溶解し、10%パラジウム−炭素 (0.60 g)を加え系内を水素ガスで置換した後、室温で20時間撹拌した。セライトを用いて反応液を濾過し、濾液を減圧濃縮した。残渣を塩化メチレンに溶解し、無水硫酸ナトリウムで乾燥、溶媒を減圧留去し、化合物33 (1.40 g、収率82%)を黄色油状物として得た。
1H-NMR(CDCl3)δppm:1.06 (t, J = 7.3Hz, 3H), 1.13 (br, 2H), 1.35 (d, J = 6.6Hz, 3H), 1.92 (quint, J = 6.3Hz, 2H), 2.30-2.60 (m, 8H), 2.38 (q, J = 7.3Hz, 2H), 2.91 (t, J = 6.3Hz, 2H), 3.31 (q, J = 6.6Hz, 1H), 4.03 (t, J = 6.3Hz, 2H), 6.84 (d, J = 8.6Hz, 2H), 7.20 (d, J = 8.6Hz, 2H).
f)化合物A−150の合成
化合物34 (0.27 g, 0.93 mmol)をDMF (10 mL)に溶解し、カルボン酸24 (0.19 g, 1.00 mmol)、HOBt一水和物 (0.17 g, 1.11 mmol)、トリエチルアミン (0.11 g, 1.09 mmol)、DMAP (0.01 g, 0.08 mmol)、EDC (0.21 g, 1.10 mmol)を加え室温で18時間撹拌した。飽和重曹水を加え酢酸エチルで抽出し、有機層を水、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(塩化メチレン−メタノール)、アルミナカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル−ヘキサン)により順次精製し、さらに再結晶(酢酸エチル−ヘキサン)により精製を行ない化合物A−150(0.28 g、収率65%)を白色結晶として得た。
mp 120−122℃
1H-NMR(CDCl3)δppm:1.05 (t, J = 7.3Hz, 3H), 1.35 (d, J = 6.6Hz, 3H), 2.13 (quint, J = 5.9Hz, 2H), 2.30-2.60 (m, 8H), 2.38 (q, J = 7.3Hz, 2H), 3.32 (q, J = 6.6Hz, 1H), 3.69 (q, J = 5.9Hz, 2H), 4.11 (t, J = 5.9Hz, 2H), 6.90 (d, J = 8.6Hz, 2H), 6.97 (s, 1H), 7.23 (d, J = 8.6Hz, 2H), 7.34 (brt J = 5.9Hz, 1H), 7.45-7.54 (m, 3H), 7.78-7.85 (m, 2H).
【0038】
実施例9 化合物A−101の合成
【化42】

化合物4 (150 mg, 0.64 mmol)をトルエン (7 mL)に溶解し、イソシアネート34 (149 mg, 0.70 mmol)を加え16時間還流した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(塩化メチレン−メタノール)により精製した後、ヘキサンより結晶化を行ない化合物A−101 (201 mg、収率70%)を白色固体として得た。
mp 74−77℃
1H-NMR(CDCl3)δppm:1.79-1.84 (m, 4H), 1.96-2.05 (m, 2H), 2.55-2.60 (m, 4H), 3.46 (dt, J = 6.3, 5.9Hz, 2H), 3.63 (s, 2H), 4.08 (t, J = 5.9Hz, 2H), 5.27 (brt, J = 5.9Hz, 1H), 6.68 (s, 1H), 6.73 (dd, J = 8.6, 2.0Hz, 1H), 6.88-6.98 (m, 6H), 7.08 (t, J = 7.3Hz, 1H), 7.17-7.34 (m, 5H).
【0039】
実施例10 化合物A−98の合成
【化43】

a)化合物35の合成
アルデヒド1 (3.66 g, 30.0 mmol)をDMF (30 mL)に溶解し、4−ブロモ酪酸エチル (6.44 g, 33.0 mmol)、炭酸カリウム (4.98 g, 36.0 mmol)、ヨウ化カリウム (0.50 g, 3.0 mmol)を加え60℃で2日間撹拌した。DMFを減圧留去し、残渣に水を加えジエチルエーテル−酢酸エチル(2:1)で抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製し、化合物35 (6.88 g、収率97%)を淡黄色油状物として得た。
1H-NMR(CDCl3)δppm:1.26 (t, J = 7.3Hz, 3H), 2.14 (m, 2H), 2.53 (t, J = 7.3Hz, 2H), 4.08 (t, J = 5.9Hz, 2H), 4.15 (q, J = 7.3Hz, 3H), 7.12-7.20 (m, 1H), 7.37-7.48 (m, 3H), 9.97 (s, 1H).
b)化合物36の合成
窒素雰囲気下、化合物35 (6.88 g, 29.1 mmol)をTHF (58 mL)に溶解し、氷冷下ピロリジン (2.28 g, 32.0 mmol)、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム (18.52 g, 87.4 mmol)を加え室温で6時間撹拌した。飽和重曹水を加え酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥、溶媒を減圧留去した。得られた残渣を酢酸エチル−ヘキサンで再結晶し、濾液を濃縮してアルミナカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製し、化合物36 (3.71 g、収率44%)を淡黄色油状物として得た。
1H-NMR(CDCl3)δppm:1.26 (t, J = 7.3Hz, 3H), 1.75-1.80 (m, 4H), 2.05-2.15 (m, 2H), 2.48-2.54 (m, 6H), 3.58 (s, 2H), 4.01 (t, J = 6.3Hz, 2H), 4.14 (q, J = 7.3Hz, 2H), 6.74-6.78 (m, 1H), 6.89-6.92 (m, 2H), 7.20 (t, J = 7.9Hz, 1H).
c)化合物37の合成
化合物36 (3.71 g, 12.7 mmol)をメタノール (34 mL)に溶解し、水 (4 mL)、水酸化ナトリウム (1.02 g, 25.5 mmol)を加え2時間還流した。溶媒を減圧留去し、残渣に水、1N塩酸を加え酸性とした後、水を減圧留去した。残渣を塩化メチレンに懸濁し無水硫酸ナトリウムで乾燥、溶媒を減圧留去し、粗製の化合物37 (3.74 g)を淡黄色油状物として得た。粗製のまま次工程の反応に用いた。
d)化合物C−2の合成
化合物37 (1.0 g, 3.79 mmol)をDMF (38 mL)に溶解し、4−ヨードアニリン (0.91 g, 4.17 mmol)、HOBt一水和物 (0.69 g, 4.55 mmol)、トリエチルアミン (0.46 g, 4.55 mmol)、DMAP (0.05 g, 0.38 mmol)、EDC (0.87 g, 4.55 mmol)を加え室温で16時間撹拌した。DMFを減圧留去し、残渣に飽和重曹水を加え酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(塩化メチレン−メタノール)により精製し、ヘキサンより結晶化を行ない化合物C−2 (1.20 g、収率68%)を白色固体として得た。
mp 145−148℃
1H-NMR(CDCl3)δppm:1.76-1.81 (m, 4H), 2.15-2.24 (m, 2H), 2.49-2.60 (m, 6H), 3.58 (s, 2H), 4.07 (t, J = 5.9Hz, 2H), 6.78 (ddd, J = 8.2, 2.6, 1.0Hz, 1H), 6.90-6.93 (m, 2H), 7.21 (t, J = 8.2Hz, 1H), 7.24-7.28 (m, 2H), 7.40 (brs, 1H), 7.59 (d, J = 8.9Hz, 2H).
e)化合物A−98の合成
化合物C−2 (200 mg, 0.43 mmol)、ボロン酸7 (71 mg, 0.43 mmol)にDME (9 mL)、エタノール (4 mL)、2N 炭酸ナトリウム水溶液 (4 mL)を加えた。系内を脱気した後、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0) (15 mg, 13 μmol)を加え100℃で16時間撹拌した。水を加え酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(塩化メチレン−メタノール)により精製し、ヘキサンより結晶化を行ない化合物A−98 (168 mg、収率87%)を白色固体として得た。
mp 128−131℃
1H-NMR(CDCl3)δppm:1.78-1.84 (m, 4H), 2.17-2.27 (m, 2H), 2.55-2.64 (m, 6H), 3.64 (s, 2H), 4.10 (t, J = 5.9Hz, 2H), 6.81 (dd, J = 8.2, 2.0Hz, 1H), 6.91 (d, J = 7.3Hz, 1H), 7.00 (brs, 1H), 7.22 (t, J = 7.9Hz, 1H), 7.38 (d, J = 8.6Hz, 2H), 7.48 (dd, J = 8.6, 2.0Hz, 4H), 7.57 (d, J = 8.6Hz, 3H).
【0040】
実施例11 化合物A−93の合成
【化44】

a)化合物38の合成
化合物37 (2.74 g, 10.4 mmol)をアセトニトリル (50 mL)に溶解し、N,O-ジメチルヒドロキシルアミン (1.22 g, 12.5 mmol)、EDC (2.39 g, 12.5 mmol)を加え室温で16時間撹拌した。トリエチルアミン (1.26 g, 12.5 mmol)を加え室温で4時間撹拌した後、溶媒を減圧留去し、残渣に重曹水を加え塩化メチレンで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥、溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(塩化メチレン−メタノール)により精製した。化合物38 (2.20 g、収率69%)を白色カラメル状物として得た。
1H-NMR(CDCl3)δppm:1.86-1.91 (m, 4H), 2.07-2.17 (m, 2H), 2.65 (t, J = 7.3Hz, 2H), 2.71-2.75 (m, 4H), 3.19 (s, 3H), 3.69 (s, 3H), 3.75 (s, 2H), 4.05 (t, J = 5.9Hz, 2H), 6.83 (dd, J = 8.2, 1.7Hz, 1H), 6.96 (d, J = 7.6Hz, 1H), 7.03 (brs, 1H), 7.23 (t, J = 7.9Hz, 1H).
b)化合物A−93の合成
窒素雰囲気下、4−ブロモジフェニルエーテル (1.39 g, 6.0 mmol)、マグネシウム (0.16 g, 6.6 mmol)、臭化エチル (33 mg, 0.3 mmol)、THF (6 mL)より調製したグリニャール試薬39を化合物38 (0.92 g, 3.0 mmol)のTHF (9 mL)溶液に氷冷下滴下し、室温で17時間撹拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、飽和重曹水でアルカリ性とした後、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)、アルミナカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により順次精製し、ヘキサンより結晶化を行ない化合物A−93 (0.87 g、収率73%)を白色固体として得た。
mp 57−60℃
1H-NMR(CDCl3)δppm:1.75-1.80 (m, 4H), 2.21-2.31 (m, 2H), 2.47-2.53 (m, 4H), 3.24 (t, J = 7.3Hz, 2H), 3.58 (s, 2H), 4.09 (t, J = 5.9Hz, 2H), 6.77-6.82 (m, 1H), 6.90-6.92 (m, 2H), 7.21 (t, J = 7.9Hz, 1H), 7.37-7.51 (m, 3H), 7.61-7.64 (m, 2H), 7.69 (d, J = 8.6Hz, 2H), 8.06 (d, J = 8.6Hz, 2H).
【0041】
実施例12 化合物A−94の合成
【化45】

化合物A−93 (320 mg, 0.80 mmol)をメタノール (16 mL)に溶解し、水 (1.6 mL)、ヒドロキシルアミン塩酸塩 (67 mg, 0.96 mmol)、酢酸ナトリウム (79 mg, 0.96 mmol)を加え室温で24時間撹拌した。溶媒を減圧留去し、残渣に水、飽和重曹水を加え酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(塩化メチレン−メタノール)により精製し、ヘキサンより結晶化して化合物A−94 (236 mg、収率71%)を白色固体として得た。
mp 126−129℃
1H-NMR(CDCl3)δppm:1.80-1.86 (m, 4H), 2.06-2.16 (m, 2H), 2.55-2.59 (m, 4H), 3.01 (t, J = 7.6Hz, 2H), 3.63 (s, 2H), 4.07 (t, J = 6.3Hz, 2H), 6.80-6.88 (m, 2H), 7.05 (brs, 1H), 7.19 (t, J = 7.6Hz, 1H), 7.32-7.47 (m, 3H), 7.56-7.61 (m, 4H), 7.74 (d, J = 8.6Hz, 2H), 10.43 (br, 1H).
【0042】
上記と同様な方法を用いて、化合物A−1〜A−4、A−6〜A−8、A−9〜A−22、A−24〜A−42、A−44〜A−45、A−47〜A−92、A−95〜A−97、A−99〜A−100、A−102〜A−132、A−135〜A−149、A−151〜A−162およびB−1〜B−5を合成した。A−1〜A−162およびB−1〜B−5の構造式および物性は表1〜16および表17〜33に示した。
表1〜16における配置は−X1−X2−O−と−X3−N(R1)(R2)の配置関係を表す。
【0043】
【表1】

【表2】

【表3】

【表4】

【表5】

【表6】

【表7】

【表8】

【表9】

【表10】

【表11】

【表12】

【表13】

【表14】

【表15】

【表16】

【0044】
【表17】

【表18】

【表19】

【表20】

【表21】

【表22】

【表23】

【表24】

【表25】

【表26】

【表27】

【表28】

【表29】

【表30】

【表31】

【表32】

【表33】

【0045】
試験例1 MCH1受容体に対する親和性
ヒトMCH1受容体をコードするcDNA配列(Lakayae et al. Biochim. Biophis. Acta 1401,216)を発現ベクターpcDNA3.1(+)(商標、Invitrogen社)にクローニングした。得られた発現ベクターをLipofectamine試薬(商標、Invitrogen社)を用いて使用説明書に従って宿主細胞、CHO(Chinese Hamster Ovary)細胞にトランスフェクトして安定発現化細胞を得た。
得られたMCH1受容体安定発現化CHO細胞から細胞膜標品を調製した。調製した膜標品を本発明に係る化合物および40000〜60000cpmの[125I](Phe13, Tyr19)MCH(最終濃度 約20pM、アマシャム社製)とともにアッセイ緩衝液(0.005%ウシ血清アルブミン、5mM 塩化マグネシウム、1mM 塩化カルシウム、1mM エチレンジアミン四酢酸を含む25mM HEPES緩衝液、pH7.4)中で、25℃、1時間培養した。培養後、0.5% ウシ血清アルブミンで処理したガラスフィルター(GF/B、Whatman社製)を用いて吸引濾過し、洗浄液(0.5M 塩化ナトリウム、0.05% ウシ血清アルブミンを含む25mM HEPES緩衝液、pH7.4)で3回洗浄した。ガラスフィルター上の放射活性をガンマーカウンターで測定した。非特異的結合は1μM MCH(Phoenix Pharmaceutical社製)存在下におけるガラスフィルター上の放射活性とし、MCHのMCH1受容体結合に対する本発明に係る化合物の阻害活性は50%阻害濃度(IC50)として表した。結果を表34に示す。
本発明に係る化合物はMCH1受容体に対するMCHの結合を濃度依存的に阻害し、MCH1受容体に対する親和性を示した。

試験例2 CHO細胞におけるMCHのcAMP産生抑制に対する作用
ヒトMCH1受容体を発現させたCHO細胞を、アッセイ緩衝液(0.1mM イソブチルメチルキサンチン(Sigma社製)、0.2mM RO20−1724(Calbiochem社製)、0.1% ウシ血清アルブミンを含む20mM HPES−Hanks緩衝液、pH7.4)中で、37℃、20分間前培養した。本発明に係る化合物を添加し、37℃で、10分間培養後、MCH(最終濃度 10nM)およびフォルスコリン(ナカライテスク社製、最終濃度 10μM)を加え、さらに37℃で、30分間培養した。培養上清を吸引して反応を停止し、cAMP EIAキット(cAMP Biotrack EIA system、アマシャム社製)付属の細胞溶解液を添加した。プレート攪拌機で30分攪拌後、溶解液中のcAMPを前述のキットを用いて説明書に従って測定した。フォルスコリン刺激によるcAMP生成に対するMCHの抑制作用を本発明に係る化合物が50%阻害する濃度(ED50)を算出し、アンタゴニスト活性とした。結果を表34に表す。
【表34】

【0046】
製剤例
以下に示す製剤例1〜10は例示にすぎないものであり、発明の範囲を何ら限定することを意図するものではない。「活性成分」なる用語は、本発明化合物、その製薬的に許容される塩またはそれらの溶媒和物を意味する。
製剤例1 硬質ゼラチンカプセルは次の成分を用いて製造する:
用量
(mg/カプセル)
活性成分 250
デンプン(乾燥) 200
ステアリン酸マグネシウム 10
合計 460mg
製剤例2 錠剤は下記の成分を用いて製造する:
用量
(mg/錠剤)
活性成分 250
セルロース(微結晶) 400
二酸化ケイ素(ヒューム) 10
ステアリン酸
合計 665mg
成分を混合し、圧縮して各重量665mgの錠剤にする。
製剤例3 以下の成分を含有するエアロゾル溶液を製造する:
重量
活性成分 0.25
エタノール 25.75
プロペラント22(クロロジフルオロメタン) 74.00
合計 100.00
活性成分とエタノールを混合し、この混合物をプロペラント22の一部に加え、−30℃に冷却し、充填装置に移す。ついで必要量をステンレススチール容器へ供給し、残りのプロペラントで希釈する。バブルユニットを容器に取り付ける。
製剤例4 活性成分60mgを含む錠剤は次のように製造する:
活性成分 60mg
デンプン 45mg
微結晶性セルロース 35mg
ポリビニルピロリドン(水中10%溶液) 4mg
ナトリウムカルボキシメチルデンプン 4.5mg
ステアリン酸マグネシウム 0.5mg
滑石 1mg
合計 150mg
活性成分、デンプン、およびセルロースはNo.45メッシュU.S.のふるいにかけて、十分に混合する。ポリビニルピロリドンを含む水溶液を得られた粉末と混合し、ついで混合物をNo.14メッシュU.S.ふるいに通す。このようにして得た顆粒を50℃で乾燥してNo.18メッシュU.S.ふるいに通す。あらかじめNo.60メッシュU.S.ふるいに通したナトリウムカルボキシメチルデンプン、ステアリン酸マグネシウム、および滑石をこの顆粒に加え、混合した後、打錠機で圧縮して各重量150mgの錠剤を得る。
製剤例5 活性成分80mgを含むカプセル剤は次のように製造する:
活性成分 80mg
デンプン 59mg
微結晶性セルロース 59mg
ステアリン酸マグネシウム 2mg
合計 200mg
活性成分、デンプン、セルロース、およびステアリン酸マグネシウムを混合し、No.45メッシュU.S.のふるいに通して硬質ゼラチンカプセルに200mgずつ充填する。
製剤例6 活性成分225mgを含む坐剤は次のように製造する:
活性成分 225mg
飽和脂肪酸グリセリド 2000mg
合計 2225mg
活性成分をNo.60メッシュU.S.のふるいに通し、あらかじめ必要最小限に加熱して融解させた飽和脂肪酸グリセリドに懸濁する。ついでこの混合物を、みかけ2gの型に入れて冷却する。
製剤例7 活性成分50mgを含む懸濁剤は次のように製造する:
活性成分 50mg
ナトリウムカルボキシメチルセルロース 50mg
シロップ 1.25ml
安息香酸溶液 0.10ml
香料 q.v.
色素 q.v.
精製水を加え合計 5ml
活性成分をNo.45メッシュU.S.のふるいにかけ、ナトリウムカルボキシメチルセルロースおよびシロップと混合して滑らかなペーストにする。安息香酸溶液および香料を水の一部で希釈して加え、攪拌する。ついで水を十分量加えて必要な体積にする。
製剤例8 静脈用製剤は次のように製造する:
活性成分 100mg
飽和脂肪酸グリセリド 1000ml
上記成分の溶液は通常、1分間に1mlの速度で患者に静脈内投与される。
製剤例9 ゲル剤は次の様に製造する:
活性成分 100mg
イソプロパノール 500mg
部分疎水化ヒドロキシメチルセルロース 150mg
精製水を加え合計 10000mg
活性成分をイソプロパノールに溶解させ、均一に分散させた部分疎水化ヒドロキシメチルセルロースに加え、さらに水を加えた後、攪拌機で均一に混和して全成分を溶解する。
製剤例10 液滴分散型軟膏剤は次の様に製造する:
活性成分 100mg
ベンジルアルコール 400mg
セスキステアリン酸ソルビタン 400mg
流動パラフィン 500mg
白色ワセリン 8600mg
合計 10000mg
活性成分をベンジルアルコールに溶解し、セスキステアリン酸ソルビタン、流動パラフィン、白色ワセリンを混合したした中に加え、攪拌機で混合して調整する。
【産業上の利用可能性】
【0047】
本発明化合物が酵素阻害活性が低く、経口吸収性に優れ、優れたメラニン凝集ホルモン受容体アンタゴニスト活性を示すことを見出した。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式(I):
【化1】

(式中、Ar1は置換されていてもよいC3-8シクロアルカンジイル、置換されていてもよいアリールジイル、置換されていてもよいヘテロアリールジイル、又は置換されていてもよい非芳香族複素環ジイル;
Ar2は置換されていてもよいC3-8シクロアルキル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいヘテロアリール、又は置換されていてもよい非芳香族複素環基;
1及びR2はそれぞれ独立してC1-6アルキル;又は
1及びR2は隣接する窒素原子を含み、−O−、−S−、−N(C1-6アルキル)−、及び−N(アリール)−から選択される1個の基を介在してもよい、置換されていてもよい5または6員の非芳香族複素環を形成してもよい;
3はハロゲン原子、C1-6アルキル、ハロC1-6アルキル、C1-6アルコキシ、ハロC1-6アルコキシ、置換されていてもよいフェニル、ニトロ、又はシアノ
1は−C(=Z1)N(R4)−、−N(R5)C(=Z2)−、−N(R5)C(=Z3)N(R4)−、−C(=O)−、又は−C(=NY1)−(式中、R4及びR5はそれぞれ独立して、水素原子又はC1-6アルキル;Y1はヒドロキシ、C1-6アルコキシ又はシアノ;Z1、Z2及びZ3はそれぞれ独立して、酸素原子又は硫黄原子);又は
Ar1とX1が一緒になって置換されていてもよい式:
【化2】

で表わされる環基を形成してもよい;
2はC1-6アルキレン;
3はC1-6アルキレン又は−O−C2-6アルキレン;又は
3とR2が一緒になって隣接する窒素原子を含むピロリジン環又はピペリジン環を形成してもよい;
Mは酸素原子又は硫黄原子;
mは0又は1;
nは0、1、2又は3)
で示される化合物、その製薬上許容される塩又はそれらの溶媒和物を有効成分として含有するメラニン凝集ホルモン受容体拮抗作用を有する医薬組成物。
【請求項2】
Mが酸素原子である請求項1記載の医薬組成物。
【請求項3】
Ar2が置換されていてもよいフェニルである請求項1又は2記載の医薬組成物。
【請求項4】
一般式(I):
【化3】

(式中、Ar1は置換されていてもよいC3-8シクロアルカンジイル、置換されていてもよいアリールジイル、置換されていてもよいヘテロアリールジイル、又は置換されていてもよい非芳香族複素環ジイル;
Ar2は置換されていてもよいC3-8シクロアルキル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいヘテロアリール、又は置換されていてもよい非芳香族複素環基;
1及びR2はそれぞれ独立してC1-6アルキル;又は
1及びR2は隣接する窒素原子を含み、−O−、−S−、−N(C1-6アルキル)−、及び−N(アリール)−から選択される1個の基を介在してもよい、置換されていてもよい5または6員の非芳香族複素環を形成してもよい;
3はハロゲン原子、C1-6アルキル、ハロC1-6アルキル、C1-6アルコキシ、ハロC1-6アルコキシ、置換されていてもよいフェニル、ニトロ、又はシアノ
1は−C(=Z1)N(R4)−、−N(R5)C(=Z2)−、−N(R5)C(=Z3)N(R4)−、−C(=O)−、又は−C(=NY1)−(式中、R4及びR5はそれぞれ独立して、水素原子又はC1-6アルキル;Y1はヒドロキシ、C1-6アルコキシ又はシアノ;Z1、Z2及びZ3はそれぞれ独立して、酸素原子又は硫黄原子);又は
Ar1とX1が一緒になって置換されていてもよい式:
【化4】

で表わされる環基を形成してもよい;
2はC1-6アルキレン;
3はC1-6アルキレン又は−O−C2-6アルキレン;
Mは酸素原子又は硫黄原子;
mは0又は1;
nは0、1、2又は3;
ただし、Ar2−(O)m−Ar1−で表わされる基が5−フェニル−イソオキサゾール−3−イル、2−アミノ−5−(4−ピリジル)チアゾール−4−イル、5−メチル−1−フェニル−1,2,4−トリアゾール−3−イル、4−(1−テトラゾリル)フェニル、4−(5−テトラゾリル)フェニル、又は5−アミノ−3−フェノキシ−1,2,4−トリアゾール−1−イルである場合は、X3はメチレンでない)
で示される化合物、その製薬上許容される塩又はそれらの溶媒和物。
【請求項5】
Mが酸素原子である請求項4記載の化合物、その製薬上許容される塩又はそれらの溶媒和物。
【請求項6】
Ar2が置換されていてもよいフェニルである請求項4記載の化合物、その製薬上許容される塩又はそれらの溶媒和物。
【請求項7】
Ar1がフェニレン、イソオキサゾールジイル、チオフェンジイル、又はピペラジン−1,4−ジイルである請求項4又は5記載の化合物、その製薬上許容される塩又はそれらの溶媒和物。
【請求項8】
2がC2-4アルキレンである請求項4記載の化合物、その製薬上許容される塩又はそれらの溶媒和物。
【請求項9】
nが0である請求項4記載の化合物、その製薬上許容される塩又はそれらの溶媒和物。
【請求項10】
一般式(II)
【化5】

(式中、Ar3はフェニレン、イソオキサゾールジイル、チオフェンジイル、又はピペラジン−1,4−ジイル;
Ar4は置換されていてもよいフェニル;
1及びR2はそれぞれ独立してC1-4アルキル;又は
1及びR2は隣接する窒素原子を含み、−O−、−N(C1-4アルキル)−、及び−N(フェニル)−から選択される1個の基を介在してもよい、置換されていてもよい5または6員の非芳香族複素環を形成してもよい;
3はハロゲン原子、C1-6アルキル、ハロC1-6アルキル、C1-6アルコキシ、ハロC1-6アルコキシ、置換されていてもよいフェニル、ニトロ、又はシアノ
1は−C(=O)N(R4)−、−N(R5)C(=O)−、又は−N(R5)C(=O)N(R4)−(式中、R4及びR5はそれぞれ独立して、水素原子又はC1-6アルキル);又は
Ar3とX1が一緒になって置換されていてもよい式:
【化6】

で表わされる環基を形成してもよい;
4はC2-4アルキレン
5はC1-4アルキレン又は−O−C2-4アルキレン;
mは0又は1;
nは0、1、又は2;
で示される化合物、その製薬上許容される塩又はそれらの溶媒和物。
【請求項11】
nが0である請求項10記載の化合物、その製薬上許容される塩又はそれらの溶媒和物。
【請求項12】
5が分枝状のC2-4アルキレンである請求項10記載の化合物、その製薬上許容される塩又はそれらの溶媒和物。
【請求項13】
一般式(III):
【化7】

(式中、Ar3はフェニレン、イソオキサゾールジイル、チオフェンジイル、又はピペラジン−1,4−ジイル;
Ar4は置換されていてもよいフェニル;
1及びR2はそれぞれ独立してC1-4アルキル;又は
1及びR2は隣接する窒素原子を含み、−O−、−N(C1-4アルキル)−、及び−N(フェニル)−から選択される1個の基を介在してもよい、置換されていてもよい5または6員の非芳香族複素環を形成してもよい;
3はハロゲン原子、C1-6アルキル、ハロC1-6アルキル、C1-6アルコキシ、ハロC1-6アルコキシ、置換されていてもよいフェニル、ニトロ又はシアノ;
1は−C(=O)N(R4)−、−N(R5)C(=O)−、又は−N(R5)C(=O)N(R4)−(式中、R4及びR5はそれぞれ独立して、水素原子又はC1-6アルキル);又は
Ar3とX1が一緒になって置換されていてもよい式:
【化8】

で表わされる環基を形成してもよい;
4はC2-4アルキレン;
5はC1-4アルキレン又は−O−C2-4アルキレン;
mは0又は1;
nは0、1、又は2)
で示される化合物、その製薬上許容される塩又はそれらの溶媒和物。
【請求項14】
nが0である請求項13記載の化合物、その製薬上許容される塩又はそれらの溶媒和物。
【請求項15】
5が分枝状のC2-4アルキレンである請求項13記載の化合物、その製薬上許容される塩又はそれらの溶媒和物。
【請求項16】
一般式(IV):
【化9】

(式中、Ar5はフェニレン又はイソオキサゾールジイル;
Ar6は置換されていてもよいフェニル;
4はC1-3アルキル)で示される化合物、その製薬上許容される塩又はそれらの溶媒和物。
【請求項17】
Ar5が1,4−フェニレン又はイソオキサゾール−3,5−ジイルである請求項16記載の化合物、その製薬上許容される塩又はそれらの溶媒和物。
【請求項18】
請求項4〜17のいずれかに記載の化合物、その製薬上許容される塩又はそれらの溶媒和物を有効成分として含有する医薬組成物。
【請求項19】
請求項4〜17のいずれかに記載の化合物、その製薬上許容される塩又はそれらの溶媒和物を有効成分として含有するメラニン凝集ホルモン受容体拮抗作用を有する医薬組成物。

【公開番号】特開2006−176443(P2006−176443A)
【公開日】平成18年7月6日(2006.7.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−371516(P2004−371516)
【出願日】平成16年12月22日(2004.12.22)
【出願人】(000001926)塩野義製薬株式会社 (229)
【Fターム(参考)】