説明

モジュール部品およびその製造方法

【課題】シールド構造を具備したモジュール部品において、小型・薄型化を低コストに実現する。
【解決手段】モジュール部品10では、シールド構造として上面を比較的安い金属材料からなる金属薄膜7で構成し、側面のみ高価な導電性樹脂層8で形成することによって、導電性樹脂の使用量を減らしコスト低減を図る。
また、第1の絶縁性樹脂層5、第2の絶縁性樹脂層6を形成した後に、モジュール部品単位に個片化を行う。その後、比較的剛性のあるキャリア14上に再配置し導電性樹脂層8を形成することで、導電性樹脂層8の硬化収縮による反りをキャリア14によって抑制する。従って、高い精度で導電性樹脂層8をダイシングできることから、安定したシールド特性を得る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、モジュール部品及びその製造方法に関し、特にシールド構造を具備したモジュール部品およびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯型電子機器等の分野では、内部に使用されるモジュール部品の小型・薄型化、高密度実装化が図られている。また、このようなモジュール部品では、回路特性の安定化や誤動作を防止するためシールド構造が採られている。これにより、外部からのノイズを遮蔽するとともに内部より発するノイズを外部へ漏らさないようにする。
【0003】
図12は、このようなモジュール部品の一つである。
図12に示すように、回路基板101の第1の面には各種電子部品102が配置されており、はんだ材等を介し回路基板101と電気的、機械的に接続されている。また、第1の面にこれら電子部品2を覆う金属ケース107がはんだ材を介し回路基板101のパターン103に接続されている。図示はしていないが金属ケース107はこのパターン103を介しグランド電極と電気的に接続される。回路基板101の第2の面には、本モジュール部品をメインボードに接続するためのはんだバンプ109が形成されている。
【0004】
しかしながら、従来のモジュール部品には、以下に示すような幾つかの問題点がある。
第1の課題として、モジュール部品の小型・薄型化が困難なことがある。この原因として、シールド構造として金属ケース107を用いていることがある。金属ケース107ははんだ材で回路基板に取り付けられていることから、取り付け用パッドの面積確保とはんだ付け不良防止のため実装禁止エリアの確保が必要となる。したがって、実装面積が広くなり小型が困難となる。また、金属ケース107の製造時の加工性や金属ケース107自体の強度を確保する上で、所望の板厚、サイズが必要となり薄型化も難しい。
【0005】
そこで、金属ケース107以外のシールド構造として、特開2004−172176、特開2006−286915に開示されているように、電子部品を絶縁性樹脂で覆った上に導電性樹脂層を形成した構造が示されている。この構造により、小型・薄型化を図ることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2006−286915号公報
【特許文献2】特開2004−172176号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、引用文献1、2に記載のような技術においても、依然として以下に示すような課題がある。
まず、導電性樹脂層形成時、樹脂の硬化収縮から基板に大きな反りが生じやすい。したがって、集合回路基板をダイシングする際、反りによって基板の固定が難しくダイシング性が低下してしまう。
また、所望のシールド性能を得るためには高い導電率が必要となることから、導電性樹脂中に含まれるAg等の金属フィラー量を増やす必要がある。したがって、導電性樹脂の材料費によりコストがかかってしまう。
【0008】
そこでなされた本発明の目的は、特にシールド構造を具備したモジュール部品において、小型・薄型化を低コストに実現できるモジュール部品およびその製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、上記課題を解決するため、以下の手段を採用する。
すなわち、本発明は、回路基板の第1の面に複数の電子部品が配置されるとともに、回路基板の第1の面が絶縁性樹脂層で覆われたモジュール部品において、絶縁性樹脂層の上面を覆う金属薄膜と、絶縁性樹脂層の周囲と回路基板の周囲を覆い、金属薄膜と回路基板のグランド電極とに電気的に接続された導電性樹脂層と、を具備することを特徴とする。
【0010】
また、本発明のモジュール部品の製造方法は、回路基板の第1の面に電子部品を実装する工程と、回路基板の第1の面を覆うように第1の絶縁性樹脂層を形成する工程と、第1の絶縁性樹脂層の上から半硬化状の第2の絶縁性樹脂層を形成する工程と、第1の絶縁性樹脂層と第2の絶縁性樹脂層、及び回路基板をモジュール部品単位に個片分割すると共に、回路基板の各内層に配置されグランド電極に繋がれたパターンおよびビアをダイシングしパターンおよびビアの断面を露出させる工程と、キャリアに粘着層を介して金属薄膜を貼り付ける工程と、個片化した途中工程のモジュール部品を、第2の絶縁性樹脂層を介して金属薄膜上へマトリクス状に配列する工程と、第2の絶縁性樹脂層を硬化させ金属薄膜上に途中工程のモジュール部品を接着する工程と、途中工程のモジュール部品間にできた各溝に導電性樹脂を供給する工程と、導電性樹脂を熱硬化し金属薄膜と回路基板の側面より露出し、グランド電極と繋がれたパターンおよびビアの断面に接続する工程と、回路基板の第2の面にはんだバンプを形成する工程と、導電性樹脂が供給された位置で導電性樹脂と金属薄膜をダイシングする工程と、粘着層と金属薄膜の間からキャリアを除去する工程と、を含むことを特徴とする。
【0011】
本発明のモジュール部品の製造方法は、回路基板の第1の面に電子部品を実装する工程と、回路基板の第1の面を覆うように第1の絶縁性樹脂層を形成する工程と、第1の絶縁性樹脂層の上から半硬化状の第2の絶縁性樹脂層を形成する工程と、第1の絶縁性樹脂層と第2の絶縁性樹脂層、及び回路基板をモジュール部品単位に回路基板の途中までハーフダイシングすると共に、回路基板の各内層に配置されグランド電極に繋がれたパターンおよびビアをダイシングしパターンおよびビアの断面を露出させる工程と、ハーフダイシングで形成された各溝に導電性樹脂を供給する工程と、導電性樹脂と第2の絶縁性樹脂層の上に金属薄膜を貼り付ける工程と、導電性樹脂と第2の絶縁性樹脂層を熱硬化し、導電性樹脂を金属薄膜と回路基板の側面より露出しグランド電極と繋がれたパターンおよびビアの断面に接続する工程と、回路基板の第2の面にはんだバンプを形成する工程と、導電性樹脂が供給された位置でモジュール部品単位にダイシングする工程と、を含むことを特徴とすることもできる。
【発明の効果】
【0012】
本発明のモジュール部品によれば、モジュール部品の上面に形成するシールド層を比較的安い金属材料で構成し、側面のシールド層のみ高価な導電性樹脂で形成していることから、導電性樹脂の使用量を減らしコスト低減が図られる。
【0013】
本発明のモジュール部品の製造方法によれば、絶縁性樹脂層を形成した後にモジュール部品単位に個片化を行う。その後、比較的剛性のあるキャリア上に配置した状態で導電性樹脂層を形成することで、導電性樹脂の硬化収縮による反りをキャリアによって抑制する。従って、高い精度で導電性樹脂層をダイシングできることから、安定したシールド特性が得られる。また、キャリア上に途中工程のモジュール部品を再配置する際に、回路基板の不良部分を取り除くことができるので、導電性樹脂を効率的に使用できる。
【0014】
本発明のモジュール部品の製造方法によれば、絶縁性樹脂層を形成した後にモジュール部品単位に回路基板の途中までハーフダイシングする。その後、この状態でハーフダイシングで形成された各溝に導電性樹脂を供給して導電性樹脂層を形成することで、導電性樹脂の硬化収縮による反りを抑制する。従って、高い精度で導電性樹脂層をダイシングできることから、安定したシールド特性が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の第1の実施形態によるモジュール部品を示す断面図である。
【図2】本発明の第1の実施形態によるモジュール部品の製造方法を示す断面図である。
【図3】本発明の第1の実施形態によるモジュール部品の製造方法を示す断面図である。
【図4】本発明の第2の実施形態によるモジュール部品を示す断面図である。
【図5】本発明の第3の実施形態によるモジュール部品を示す断面図である。
【図6】本発明の第3の実施形態によるモジュール部品の製造方法を示す断面図である。
【図7】本発明の第4の実施形態によるモジュール部品を示す断面図である。
【図8】本発明の第4の実施形態によるモジュール部品の製造方法を示す断面図である。
【図9】本発明の第4の実施形態によるモジュール部品の製造方法を示す断面図である。
【図10】本発明の第5の実施形態によるモジュール部品の製造方法を示す断面図である。
【図11】本発明の第5の実施形態によるモジュール分品の製造方法を示す断面図である。
【図12】従来のモジュール部品を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態を説明する。しかし、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
【0017】
(第1の実施形態)
図1は、本実施形態に係るモジュール部品10の断面図である。
図1に示すように、回路基板1の第1の面にはBGA等の各種電子部品2が実装されており、更に回路基板1の第1の面を覆うように熱硬化性樹脂等からなる第1の絶縁性樹脂層5が形成されている。
【0018】
回路基板1は、複数の配線層が積層されたもので、各内層にパターン3及びビア4が形成されており信号端子、グランド電極に結線されている。
【0019】
第1の絶縁性樹脂層5の上面には、熱硬化性樹脂等からなる第2の絶縁性樹脂層6を介して金属薄膜7が接着されている。この金属薄膜7はモジュール部品10の上面のシールド層として機能するものである。ここで、金属薄膜7には、電気抵抗率が低く比較的安い銅、アルミニウム、ニッケル等の金属材料や合金、およびこれらを組み合わせた積層構造であってもよい。金属薄膜7の厚みは0.1mm以下であってもよい。
【0020】
第1の絶縁性樹脂層5と第2の絶縁性樹脂層6の側面では、導電性樹脂層8が形成されており、金属薄膜7と接続されている。図示はしていないが、この導電性樹脂層8は回路基板1のグランド電極に結線された各層のパターン3やビア4の断面とも接続されており、モジュール部品10の側面のシールド層として機能するものである。
導電性樹脂層8中に含まれるフィラーは、銀や金、銅、錫及びカーボンの何れか、もしくはその組合せにより構成されていてもよい。また、導電性樹脂層8の厚みは0.1mm以下であってもよい。
【0021】
回路基板1の第2の面には、メインボードへの接続用として錫を主成分とするはんだバンプ9が形成されている。
【0022】
本実施形態のモジュール部品10では、シールド構造として上面を比較的安い金属材料からなる金属薄膜7で構成し、側面のみ高価な導電性樹脂層8で形成することによって、導電性樹脂の使用量を減らしコスト低減が図られる。
また、金属薄膜7が電気抵抗率の低い金属材料であることによりシールド特性の向上が図られる。
更に、金属薄膜7に複数の金属材料を組み合わせた積層構造を適用することで、耐腐食性等の信頼性を向上させることが可能となる。
【0023】
図2、図3に示すように、本実施形態のモジュール部品の製造方法は、次のように製造される。
まず初めに、図2(a)に示すように、回路基板1の第1の面に各種電子部品2を実装する。ここで、回路基板1は複数個の回路基板がマトリクス状に配置された集合基板である。
図示はしていないが、電子部品2の実装は、以下のようにして行う。まず回路基板1の任意の位置に錫を主成分とするはんだペースト材を印刷し、各種電子部品2を搭載する。その後、リフロー炉ではんだペースト材の融点以上に加熱することで実装される。電子部品2が半導体素子である場合には、ワイヤーボンディング法やバンプを介しフェイスダウンで実装する方法を適用することができる。
【0024】
次に、図2(b)に示すように、回路基板1の第1の面を覆うように第1の絶縁性樹脂層5の形成を行う。
第1の絶縁性樹脂層5の形成方法としては、真空印刷法やディスペンス法で第1の絶縁性樹脂層5となる樹脂材を供給した後、加熱炉等を用い熱硬化する方法が適用できる。この形成方法の場合、電子部品2の厚みにより各部で膜厚の差があり、樹脂の硬化収縮やダレ等から表面に凹凸が生じることがある。その他の形成方法として、コンプレッションモールドで成型する方法を採ることができる。
更に、第1の絶縁性樹脂層5の形成において、硬化後の反りを抑えるために本工程では仮硬化状態とし、後工程で本硬化する方法を適用してもよい。
【0025】
その後、図2(c)に示すように、第1の絶縁性樹脂層5の上面に生じた凹凸よりも膜厚の厚い半硬化状の第2の絶縁性樹脂層6を形成する。
第2の絶縁性樹脂層6の形成方法としては、液状樹脂をディスペンス法やスピンコート法を用いて供給し、加熱炉で半硬化させる方法を適用してもよい。その他にも、半硬化状の樹脂シートをラミネートする方法を適用することができる。
【0026】
次に、図2(d)に示すように、回路基板1をモジュール単位に個片分割する。
個片分割には、乾式や湿式のダイシング方法を適用することができる。
ここで、回路基板1を個片分割すると同時に、回路基板1の各内層に配置されグランド電極と結線されたパターン3やビア4をダイシングし、パターン3及びビア4の断面を露出させる。
【0027】
次に、図3(e)に示すように、粘着層15を具備したキャリア14を用意し、この粘着層15を介して金属薄膜7を貼り付ける。そして、この金属薄膜7上に個片化した途中工程のモジュール部品10を第1の絶縁性樹脂層5を下にした状態でマトリクス状に配列する。
【0028】
その後、キャリア14ごと加熱炉等に投入し第2の絶縁性樹脂層6を熱硬化させることで金属薄膜7上に途中工程のモジュール部品10を接着する。
これにより、途中工程のモジュール部品10を搭載するにあたり、半硬化状の第2の絶縁性樹脂層6により金属薄膜7上に固定されることから位置がずれることはない。必要に応じてキャリア14側から予備加熱を加えながらモジュール部品10の搭載を行ってもよい。
【0029】
モジュール部品10の搭載間隔については、以下のようにして設定する。
後述するダイシング工程でのダイシング幅をA、最終的にモジュール部品10の側面に形成される導電性樹脂層8の厚みをBとした場合、搭載間隔は、A+B×2以上で設定する。
【0030】
使用するキャリア14は、凹部16を有した形状であり、この部分には粘着層15が形成されていない構造である。また、この凹部16の位置が後述するダイシング工程でのダイシングラインとなるように途中工程のモジュール部品10が搭載される。
キャリア14の材質には、剛性の高いSUSや、比較的剛性があって比熱の小さいアルミ、マグネシウム合金等を適用することができる。
キャリア14に設けられた粘着層15は、リフロー加熱等に対する耐熱性を有しているものであり、各加熱工程でも金属薄膜7を固定できる。また、複数回の加熱を行っても所望の粘着力を持続し繰返し使用できる。
【0031】
次に、図3(f)に示すように、途中工程のモジュール部品10間にできた各溝に導電性樹脂層8を供給し、加熱炉等を用いて熱硬化させる。
このとき、回路基板1の側面より露出したグランド電極と結線されたパターン3及びビア4の断面が導電性樹脂層8と接続される。また、金属薄膜7も導電性樹脂層8を介しグランド電極と結線されたパターン3及びビア4に接続される。
ここで、導電性樹脂層8の硬化収縮によって生じる反りは、キャリア14の剛性により抑制している状態である。
導電性樹脂の供給方法には、ディスペンス法や真空印刷法を用いることができる。
【0032】
その後、図3(g)に示すように、回路基板1の第2の面にメインボードへの接続用として錫を主成分とするはんだバンプ9を形成する。
図示はしていないが、はんだバンプ9の形成方法として、ペースト状のはんだ材を印刷法にて任意の位置に供給し、リフロー加熱することで形成できる。その他にも回路基板1の任意の位置にフラックスを印刷法または転写法にて供給し、はんだボールを搭載、リフロー加熱する方法を採ることも可能である。必要に応じ、はんだバンプ9の形成時に付着したフラックスの洗浄を実施してもよい。
【0033】
最後に、図3(h)に示すように、導電性樹脂が供給された位置で導電性樹脂層8と金属薄膜7をダイシングし、粘着層15と金属薄膜7の間からキャリア14を除去することで完了する。
ダイシング時において、キャリア14はダイシングラインの位置が凹部と一致していることから、ダイシング深さを制御することでキャリア14を傷つけることはない。ダイシング幅は、前記したように最終的にモジュール部品10の側面に形成される導電性樹脂層8の厚みを考慮し設定される。
ダイシング方法としては、乾式や湿式が適用できる。乾式の場合には、キャリア14の凹部16に開口部を設けてもよい。この開口部とダイシング装置の吸引口を繋げることにより、ダイシング時に発生する切り屑を吸引できる。
【0034】
上述したような本実施形態の製造方法は、第1の絶縁性樹脂層5、第2の絶縁性樹脂層6を形成した後に、モジュール部品単位に個片化を行う。その後、比較的剛性のあるキャリア14上に再配置し導電性樹脂層8を形成することで、導電性樹脂層8の硬化収縮による反りをキャリア14によって抑制する。従って、高い精度で導電性樹脂層8をダイシングできることから、安定したシールド特性が得られる。
また、キャリア14上に途中工程のモジュール部品10を再配置する際に、回路基板1の不良部分を取り除くことができるので、導電性樹脂層8を効率的に使用できる。更に、このキャリア14は再使用が可能であることから、組立コストを低減することができる。また更に、第1の絶縁性樹脂層5にできた凹凸よりも厚く第2の絶縁性樹脂層6を形成することで、最終的なモジュール部品の形状安定性を確保することができる。
【0035】
次に、上記第1の実施形態をベースとした応用例として、複数の実施形態を示す。以下に示す各実施形態では、上記第1の実施形態と異なる構成を中心に説明を行い、上記第1の実施形態と共通する構成については図中に同符号を付してその説明を省略する。
【0036】
[第2の実施形態]
次に第2の実施形態について図4を用いて説明する。
図4は本実施形態におけるモジュール部品の断面図である。
図4に示すように、本実施形態において第1の実施形態と相違する点は、最も実装高さが高い電子部品2の表面と第1の絶縁性樹脂層5の表面が同じ高さかそれよりも低い点である。
【0037】
本実施形態の構成によれば、最も実装高さの高い電子部品の表面と第1の絶縁性樹脂層5の表面が同じ高さかそれよりも低いことで、更なるモジュール部品の薄型化を図ることが可能である。また、第2の絶縁性樹脂層6により金属薄膜7と接着されることで、凹凸や隙間等は生じない。
【0038】
[第3の実施形態]
次に第3の実施形態について図5を用いて説明する。
図5は本実施形態におけるモジュール部品の断面図である。
図5に示すように、本実施形態において第1の実施形態と相違する点は、金属薄膜7の表面に保護膜11が形成されている点である。
保護膜11には、無機膜やエポキシ樹脂等で形成された有機膜、および金属材料が適用でき、これらの組合せによっても形成することができる。
【0039】
本実施形態では、金属薄膜の表面に保護膜を形成することにより、外的要因による金属薄膜へのキズや表面酸化、及び腐食を防止し、安定したシールド特性を得ることが可能となる。
【0040】
上記第3の実施形態のモジュール部品の製造方法については、回路基板1をモジュール単位に個片分割する工程までは、図2に示した第1の実施形態と同様のため省略する。
その後、図6(e)に示すように、粘着層15を具備したキャリア14を用意し、この粘着層15を介して金属薄膜7を貼り付ける。
【0041】
そして、この金属薄膜7上に個片化した途中工程のモジュール部品10を第1の絶縁性樹脂層5を下にした状態でマトリクス状に配列する。
その後、図6(e)に示すように、キャリア14ごと加熱炉等に投入し第2の絶縁性樹脂層6を熱硬化させることで金属薄膜7上に途中工程のモジュール部品10を接着する。
ここで、金属薄膜7には一方の面に保護膜11が形成されたものを用いており、キャリア14側の粘着層15にこの保護膜11が形成された面を貼付ける。途中工程のモジュール部品10を搭載するにあたり、半硬化状の第2の絶縁性樹脂層6により金属薄膜7上に固定されることから位置がずれることはない。必要に応じてキャリア14側から予備加熱を加えながら搭載を行ってもよい。
【0042】
次に、図6(f)に示すように、途中工程のモジュール部品10間にできた各溝に導電性樹脂層8を供給し、加熱炉等を用いて熱硬化させる。
【0043】
その後、図6(g)に示したように、回路基板1の第2の面にメインボードへの接続用として錫を主成分とするはんだバンプ9を形成する。
【0044】
最後に、図6(h)に示すように、導電性樹脂が供給された位置で導電性樹脂層8と金属薄膜7及び保護膜11をダイシングし、粘着層15と保護膜11間からキャリア14を除去することで完了する。
【0045】
本実施形態における製造方法は、保護膜11が形成された金属薄膜7を用いることで、導電性樹脂層8の形成時における硬化収縮による応力等に対しても耐性があり、金属薄膜7へのクラック等の発生を抑制することができる。
【0046】
[第4の実施形態]
次に第4の実施形態について図7を用いて説明する。
図7は本実施形態におけるモジュール部品の断面図である。
図7に示すように、本実施形態において第1の実施形態と相違する点は、導電性樹脂層8が回路基板1の第2の面に設けられた外周部のソルダーレジスト開口部13まで形成されている点である。
外周部のソルダーレジスト開口部13は、周囲を囲うようにして回路基板1に形成されている。更に、外周部のソルダーレジスト開口部13上に形成された導電性樹脂層8の厚みはソルダーレジスト12の厚みと同じかそれよりも薄い状態である。
【0047】
本実施形態では導電性樹脂層8が回路基板1の第2の面の外周部まで形成されていることで、導電性樹脂層8と回路基板1の接着面積を多くとることができ、接着力の向上が図れる。また、ソルダーレジストの厚みと外周部のソルダーレジスト開口部13上に形成された導電性樹脂層8の厚みが同じかそれよりも薄いことで、モジュール部品10をメインボードに実装する際にはんだバンプ9による良好な接続形状が得られる。
【0048】
図8、9に示すように、本実施形態のモジュール部品は、次のように製造される。
まず初めに、図8(a)に示すように、回路基板1の第1の面に各種電子部品2を実装する。
ここで、回路基板1は複数個の回路基板がマトリクス状に配置された集合基板である。
また、この回路基板1は、第2の面に外周部のソルダーレジスト開口部13が形成されている。
【0049】
次に、図8(b)に示すように、回路基板1の第1の面を覆うように第1の絶縁性樹脂層5の形成を行う。
【0050】
更に、図8(c)に示すように、第1の絶縁性樹脂層5の形成において、硬化後の反りを抑えるために本工程では仮硬化状態とし、後工程で本硬化する方法を適用してもよい。その後、第1の絶縁性樹脂層5の上面に生じた凹凸よりも膜厚の厚い半硬化状の第2の絶縁性樹脂層6を形成する。
【0051】
次に、図8(d)に示すように、回路基板1をモジュール単位に個片分割する。分割には乾式や湿式のダイシング方法を適用することができる。
ここで、回路基板1を個片分割すると同時に、回路基板1の各内層に配置されグランド電極と結線されたパターン3やビア4をダイシングし、パターン3及びビア4の断面を露出させる。
【0052】
次に、粘着層15を具備したキャリア14を用意し、この粘着層15を介して金属薄膜7を貼り付ける。そして、この金属薄膜7上に個片化した途中工程のモジュール部品10を第1の絶縁性樹脂層5を下にした状態でマトリクス状に配列する。
【0053】
その後、図9(e)に示すように、キャリア14ごと加熱炉等に投入し第2の絶縁性樹脂層6を熱硬化させることで金属薄膜7上に途中工程のモジュール部品10を接着する。
【0054】
次に、図9(f)に示すように、途中工程のモジュール部品10間にできた各溝に導電性樹脂層8を供給し、加熱炉等を用いて熱硬化させる。
【0055】
導電性樹脂の供給方法には、ディスペンス法や真空印刷法を用いることができる。
真空印刷法で行う場合は、印刷マスクの開口幅を以下のようにして設定する。途中工程のモジュール部品10の間にできた各溝幅をC、隣接する外周部のソルダーレジスト開口部13間の距離をDとした場合、
C<印刷マスクの開口幅<D
とする。
ディスペンス法で行う場合も同様に、
C<塗布ニードルの外形<D
とする。
【0056】
その後、図9(g)に示すように、回路基板1の第2の面にメインボードへの接続用として錫を主成分とするはんだバンプ9を形成する。
【0057】
最後に、図9(h)に示すように、導電性樹脂が供給された位置で導電性樹脂層8と金属薄膜7をダイシングし、粘着層15と金属薄膜7間からキャリア14を除去することで完了する。
【0058】
本実施形態における製造方法は、導電性樹脂の供給において、印刷マスクの開口幅や塗布ニードルの外形を隣接するソルダーレジスト開口部13の間隔よりも狭くすることで、ソルダーレジスト表面への樹脂ダレを抑制し効率良く供給することが可能となる。
【0059】
[第5の実施形態]
次に第5の実施形態について図10、11を用いて説明する。
図10、11は本実施形態におけるモジュール部品の製造方法である。
図10、11に示すように、本実施形態において第1の実施形態と相違する点は、第2の絶縁性樹脂層6を形成した後、回路基板1の途中までハーフダイシングを行い、その後の導電性樹脂層8と金属薄膜7を形成している点である。
【0060】
まず初めに、図10(a)に示すように、回路基板1の第1の面に各種電子部品2を実装する。
【0061】
次に、図10(b)に示すように、回路基板1の第1の面を覆うように第1の絶縁性樹脂層5の形成を行う。
【0062】
その後、図10(c)に示すように、第1の絶縁性樹脂層5の上面に生じた凹凸よりも膜厚の厚い半硬化状の第2の絶縁性樹脂層6を形成する。
【0063】
次に、図10(d)に示すように、回路基板1と第1の絶縁性樹脂層5及び第2の絶縁性樹脂層6をモジュール単位にハーフダイシングする。
ハーフダイシングには乾式や湿式のダイシング方法を適用することができる。
ここで、回路基板1をハーフダイシングすると同時に、回路基板1の各内層に配置されグランド電極と結線されたパターン3やビア4の断面を露出させる。
【0064】
その後、図11(e)に示すように、ハーフダイシングにて形成された溝部に導電性樹脂層8を供給する。
【0065】
そして、図11(f)に示すように、第2の絶縁性樹脂層6と導電性樹脂層8の上に金属薄膜7を貼り付ける。
ここで、プレス機等を用いて加熱、加圧し、第2の絶縁性樹脂層6と導電性樹脂層8を熱硬化することで金属薄膜7の貼付ける方法を採ることができる。
【0066】
次に、図11(g)に示すように、回路基板1の第2の面にメインボードへの接続用として錫を主成分とするはんだバンプ9を形成する。
【0067】
最後に、図11(h)に示すように、導電性樹脂が供給された位置でダイシングすることで完了する。
【0068】
本実施形態の製造方法では、キャリア等の治具類を使用せずともモジュール部品を組み立てることができ、工程の簡素化が可能となる。
【実施例】
【0069】
次に、実施例について、本発明のモジュール部品の製造方法を示す図2、3を参照し説明する。
図2(a)に示すように、初めに、回路基板1の第1の面に各種電子部品2を実装した。
ここで、回路基板1は10mm四方のモジュール基板が8×7のマトリクス状に配置された集合基板である。
【0070】
図示はしていないが、電子部品2の実装は、以下のようにして行った。
まず回路基板1上の任意のパターン3にSn3.5Ag0.5Cuのはんだペースト材を印刷した後に各種電子部品2を任意の位置に搭載した。その後、リフロー炉でこのはんだペースト材の融点である220℃以上に加熱することで各種電子部品2を実装した。
【0071】
次に、図2(b)に示すように、回路基板1の第1の面を覆うように第1の絶縁性樹脂層5となる樹脂材を真空印刷法で供給した
その後、加熱炉を用いて100℃で1.5Hr、150℃で1.5Hr以上のステップ加熱を行い硬化させた。
【0072】
その後、図2(c)に示すように、第1の絶縁性樹脂層5の上面に生じた凹凸よりも膜厚の厚い半硬化状の第2の絶縁性樹脂層6を形成した。
第2の絶縁性樹脂層6は、半硬化状の樹脂シートをラミネートして形成した。
【0073】
次に、図2(d)に示すように、回路基板1をモジュール単位に乾式ダイサーを用いて個片分割した。ここで、回路基板1を個片分割すると同時に、回路基板1の各内層に配置されグランド電極と結線されたパターン3やビア4をダイシングし、パターン3及びビア4の断面を露出させた。
【0074】
次に粘着層15を具備したキャリア14を用意し、この粘着層15を介して厚さ0.05mmの銅からなる金属薄膜7を貼り付けた。
そして、この金属薄膜7上に個片化した途中工程のモジュール部品10を第1の絶縁性樹脂層5を下にした状態でマトリクス状に配列した。この時、キャリア14側から80℃で予備加熱を加えながら搭載を行った。
【0075】
その後、図3(e)に示すように、キャリア14ごと150℃に加熱した加熱炉に投入し、第2の絶縁性樹脂層6を完全に熱硬化させることで金属薄膜7上に途中工程のモジュール部品10を接着した。
ここで、途中工程のモジュール部品10の搭載時において、半硬化状の第2の絶縁性樹脂層6により金属薄膜7上に固定されることから位置がずれることはない。搭載間隔については、ダイシング幅が0.3mm、最終的にモジュール部品10の側面に形成される導電性樹脂層8の厚みが0.05mmであることから、バラツキを考慮し0.45mmピッチで配置した。
使用するキャリア14は、凹部16を有した形状であり、この部分には粘着層15が形成されていない構造とした。
また、この凹部16の位置が後述するダイシング工程でのダイシングラインと一致するように途中工程のモジュール部品10を搭載した。キャリア14の材質には、比較的剛性があって比熱の小さいアルミを適用した。キャリア14に設けられた粘着層15は、リフロー加熱等に対する耐熱性を有しているものであり、各加熱工程でも金属薄膜7を固定できた。
【0076】
次に、図3(f)に示すように、途中工程のモジュール部品10の間にできた各溝に銀フィラーを含む導電性樹脂層8を真空印刷法にて供給し、加熱炉を用い150℃で30minの熱硬化を行った。このとき、回路基板1の側面より露出したグランド電極と結線されたパターン3及びビア4の断面が導電性樹脂層8と接続された。また、金属薄膜7も導電性樹脂層8を介しグランド電極と結線されたパターン3及びビア4に接続された。
【0077】
その後、図3(g)に示すように、回路基板1の第2の面にSn3.5Ag0.5Cuのはんだペースト材を印刷法にて供給し、リフロー炉を用いて220℃以上加熱を行うことではんだバンプ9を形成した。
そして、図3(h)に示すように、導電性樹脂が供給された位置で導電性樹脂層8と金属薄膜7を乾式ダイサーでダイシングし、粘着層15と金属薄膜7間からキャリア14を除去した。最後に、モジュール部品10のフラックス洗浄を行うことで完了した。
【0078】
なお、本発明は、図面を参照して説明した上述の各実施形態に限定されるものではなく、その技術的範囲において様々な変形例が考えられ、本発明の主旨を逸脱しない限り、上記実施形態で挙げた構成を取捨選択したり、適宜組み合わせたり、他の構成に適宜変更することが可能である。
【符号の説明】
【0079】
1 回路基板
2 電子部品
3 パターン
4 ビア
5 第1の絶縁性樹脂層
6 第2の絶縁性樹脂層
7 金属薄膜
8 導電性樹脂層
9 はんだバンプ
10 モジュール部品
11 保護膜
12 ソルダーレジスト
13 ソルダーレジスト開口部
14 キャリア
15 粘着層
16 凹部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
回路基板の第1の面に複数の電子部品が配置されるとともに、前記回路基板の第1の面が絶縁性樹脂層で覆われたモジュール部品において、
前記絶縁性樹脂層の上面を覆う金属薄膜と、
前記絶縁性樹脂層の周囲と前記回路基板の周囲を覆い、前記金属薄膜と前記回路基板のグランド電極とに電気的に接続された導電性樹脂層と、
を具備することを特徴とするモジュール部品。
【請求項2】
前記絶縁性樹脂層は、2層以上で構成されていることを特徴とする請求項1に記載のモジュール部品。
【請求項3】
前記金属薄膜は、上面に保護膜を具備した構造であることを特徴とする請求項1に記載のモジュール部品。
【請求項4】
前記金属薄膜は、単層構造または複数の金属材料を組み合わせた積層構造であることを特徴とする請求項1、3に記載のモジュール部品。
【請求項5】
前記導電性樹脂層は、前記回路基板の第2の面の外周部に形成されたソルダーレジスト開口まで形成されていることを特徴とする請求項1に記載のモジュール部品。
【請求項6】
回路基板の第1の面に電子部品を実装する工程と、
前記回路基板の第1の面を覆うように第1の絶縁性樹脂層を形成する工程と、
前記第1の絶縁性樹脂層の上から半硬化状の第2の絶縁性樹脂層を形成する工程と、
前記第1の絶縁性樹脂層と前記第2の絶縁性樹脂層、及び前記回路基板をモジュール部品単位に個片分割すると共に、前記回路基板の各内層に配置されグランド電極に繋がれたパターンおよびビアをダイシングし前記パターンおよび前記ビアの断面を露出させる工程と、
キャリアに粘着層を介して金属薄膜を貼り付ける工程と、
個片化した途中工程の前記モジュール部品を、前記第2の絶縁性樹脂層を介して前記金属薄膜上へマトリクス状に配列する工程と、
前記第2の絶縁性樹脂層を硬化させ前記金属薄膜上に途中工程の前記モジュール部品を接着する工程と、
途中工程の前記モジュール部品間にできた各溝に導電性樹脂を供給する工程と、
前記導電性樹脂を熱硬化し前記金属薄膜と前記回路基板の側面より露出し、グランド電極と繋がれた前記パターンおよび前記ビアの断面に接続する工程と、
前記回路基板の第2の面にはんだバンプを形成する工程と、
前記導電性樹脂が供給された位置で前記導電性樹脂と前記金属薄膜をダイシングする工程と、
前記粘着層と前記金属薄膜の間から前記キャリアを除去する工程と、
を含むことを特徴とするモジュール部品の製造方法。
【請求項7】
前記金属薄膜を貼り付ける工程で、キャリアに粘着層を介して保護膜が形成された前記金属薄膜を貼り付けることを特徴とする請求項6に記載のモジュール部品の製造方法。
【請求項8】
前記導電性樹脂を供給する工程で、途中工程の前記モジュール部品間にできた各溝と前記回路基板の第2の面の外周部に形成されたソルダーレジスト開口に前記導電性樹脂を供給することを特徴とする請求項6または8に記載のモジュール部品の製造方法。
【請求項9】
回路基板の第1の面に電子部品を実装する工程と、
前記回路基板の第1の面を覆うように第1の絶縁性樹脂層を形成する工程と、
前記第1の絶縁性樹脂層の上から半硬化状の第2の絶縁性樹脂層を形成する工程と、
前記第1の絶縁性樹脂層と前記第2の絶縁性樹脂層、及び前記回路基板をモジュール部品単位に前記回路基板の途中までハーフダイシングすると共に、前記回路基板の各内層に配置されグランド電極に繋がれたパターンおよびビアをダイシングし前記パターンおよび前記ビアの断面を露出させる工程と、
前記ハーフダイシングで形成された各溝に導電性樹脂を供給する工程と、
前記導電性樹脂と前記第2の絶縁性樹脂層の上に金属薄膜を貼り付ける工程と、
前記導電性樹脂と前記第2の絶縁性樹脂層を熱硬化し、前記導電性樹脂を前記金属薄膜と前記回路基板の側面より露出しグランド電極と繋がれた前記パターンおよび前記ビアの断面に接続する工程と、
前記回路基板の第2の面にはんだバンプを形成する工程と、
前記導電性樹脂が供給された位置でモジュール部品単位にダイシングする工程と、
を含むことを特徴とするモジュール部品の製造方法。
【請求項10】
前記回路基板の第1の面を覆うように第1の絶縁性樹脂層を形成する工程において、最も実装高さの高い前記電子部品の表面が露出するように前記第1の絶縁性樹脂層を形成することを特徴とする請求項6から8に記載のモジュール部品の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2012−160634(P2012−160634A)
【公開日】平成24年8月23日(2012.8.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−20490(P2011−20490)
【出願日】平成23年2月2日(2011.2.2)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】