説明

モノシクロペンタジエニルチタン系前駆体を用いる原子層成長によるチタン含有薄膜の作製方法

原子層成長によるチタン含有膜の形成方法を提供する。この方法は少なくとも一種の前駆体を基板に供給することを含み、少なくとも一種の前駆体は構造が式I(式中、RはC−Cアルキルであり、nは0、1、2、3、4または5であり、LはC−Cアルコキシ又はアミノであり、かつアミノは独立してC−Cアルキルによって1又は2置換されていてもよい)に対応する。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(相互参照出願)
本出願は2007年9月14日出願の米国仮特許出願第60/972,488号に基づく優先権を主張する。その出願の開示はそのまま参照により本明細書に組み込まれる。2007年9月14日出願の同時係属米国仮特許出願第60/972,451号の開示はそのまま参照により本明細書に組み込まれ、そのような開示は本発明に対する先行技術を構成しない。
【0002】
本発明はチタン系前駆体を用いる原子層成長(atomic layer deposition:ALD)による薄膜の作製方法に関する。
【背景技術】
【0003】
ALDは薄膜の成長方法として知られている。原子層の制御ができ種々の組成からなる基板上に前駆体によって供給される材料のコンフォーマルな(conformal)薄膜を成長させることができる表面反応に基づく自己律速で逐次的な独特の膜成長法である。ALDでは複数の前駆体は反応中に分離している。第一の前駆体を基板上に通過させて基板上に単分子層を生成する。過剰な未反応前駆体は反応チャンバーの外へ排出される。次に、第二の前駆体を基板上に通過させて第一の前駆体と反応させることで、基板上に単分子層を形成する。このサイクルを繰り返して所望の厚さの膜を作り出す。
【0004】
ALD工程はナノ技術およびコンデンサ電極、ゲート電極、接着性拡散障壁および集積回路のような半導体装置の製造に利用される。さらに、高誘電率を有する誘電性薄膜は微細電子工学や光電子工学における多くの小分野で必要とされる。微細電子工学部品の留まることのない小型化によりこのような誘電性膜を使用する必要性が増大している。
【0005】
日本特許公開番号P2005−171291には化学気相成長に使用されるチタン系前駆体が報告されている。
ALDに使用される現在の前駆体は半導体のような次世代デバイス製造用の新工程の実施に必要な性能を提供しない。例えば、熱安定性の改善、揮発性がより高いこと、あるいは成長速度がより高いことが必要とされる。
【発明の概要】
【0006】
ここでは原子層成長によるチタン含有膜を形成する方法が提供される。該方法は少なくとも一種の前駆体を基板へ供給することを含んでなり、該少なくとも一種の前駆体は構造が式Iに対応する。
【0007】
【化1】

【0008】
式中、RはC−Cアルキルであり、nは0、1、2、3、4または5であり、LはC−Cアルコキシ又はアミノであり、該アミノは独立してC−Cアルキルによって1又は2置換されていてもよい。
【0009】
上記に要約された態様の具体的側面を含むその他の態様は、下記の詳細な説明から明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】図1は、(MeCp)Ti(OiPr)の蒸気圧曲線のグラフ表示である。
【図2】図2は、(MeCp)Ti(NMeの蒸気圧曲線のグラフ表示である。
【図3】図3は、(MeCp)Ti(OiPr)および(MeCp)Ti(NMeの蒸気圧方程式の表である。
【図3A】図3Aは、(MeCp)Ti(OiPr)および(MeCp)Ti(NMeの蒸気圧曲線をTi(OiPr)標準前駆体と比較するグラフ表示である。
【図4】図4は、(MeCp)Ti(OiPr)の%重量損失の温度依存性を示す熱重量分析(thermogravimetric analysis:TGA)データのグラフ表示である。
【図5】図5は、(MeCp)Ti(OMe)の%重量損失の温度依存性を示す熱重量分析(TGA)データのグラフ表示である。
【図6】図6は、(MeCp)Ti(OiPr)および(MeCp)Ti(NMeの粘度測定の表である。
【図7】図7は、(MeCp)Ti(OiPr)および2種の標準前駆体のALD成長を比較するグラフ表示である。
【図8】図8は、200℃における(MeCp)Ti(OiPr)のALD挙動を示すもので、サイクル数につれて厚さが増大することを示すグラフ表示である。
【図8A】図8Aは、(MeCp)Ti(OiPr)のALDに関する成長速度の成長温度依存性を示すグラフ表示である。
【図9】図9は、(MeCp)Ti(NMeのmg対温度/時間を示す熱重量分析(TGA)データのグラフ表示である。
【図10】図10は、(MeCp)Ti(OtBu)のmg対温度/時間を示す熱重量分析(TGA)データのグラフ表示である。
【図11】図11は、(MeCp)Ti(NMeの150℃におけるH−NMRの結果を示す。
【図12】図12は、(MeCp)Ti(OMe)の150℃におけるH−NMRの結果を示す。
【図13】図13は、(MeCp)Ti(OiPr)、(MeCp)Ti(OMe)、(MeCp)Ti(NMeおよび(MeCp)Ti(OtBu)をTi(OiPr)標準前駆体と熱重量分析(TGA)の比較をしたグラフ表示である。
【図14】図14は、(MeCp)Ti(NMeのALDについての成長速度の成長温度依存性のグラフ表示である。
【図15】図15は、(MeCp)Ti(OiPr)(三角の点で結ばれた線で表示)および(MeCp)Ti(NMe(丸い点で結ばれた線で表示)の200℃におけるTiO厚みのサイクル数依存性をTi(OiPr)標準前駆体(四角の点で結ばれた線で表示)と比較してグラフ表示する。
【図16A】図16Aは、(MeCp)Ti(OiPr)から200℃で成長したTiO層について行った二次イオン質量分析(SIMS)のグラフ表示である。
【図16B】図16Bは、(MeCp)Ti(OiPr)から300℃で成長したTiO層について行った二次イオン質量分析(SIMS)のグラフ表示である。
【図17A】図17Aは、(MeCp)Ti(NMeから200℃で成長したTiO層について行った二次イオン質量分析(SIMS)のグラフ表示である。
【図17B】図17Bは、(MeCp)Ti(NMeから300℃で成長したTiO層について行った二次イオン質量分析(SIMS)のグラフ表示である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の種々の側面において、チタン系前駆体を用いてALDによるチタン含有膜を形成する方法が提供される。
本発明の方法は高誘電率を示すチタン含有薄膜を作製又は成長するのに使用される。本明細書で用いられる誘電性薄膜とは高誘電率を有する薄膜のことである。本明細書においてALDによって作製される膜は誘電性薄膜である。
【0012】
A.定義
本明細書で用いられている用語「前駆体」は、成長のため基板へ供給されALDによる薄膜を形成する有機金属の分子、錯体および/又は化合物を意味する。
【0013】
本発明の有機金属前駆体は遷移金属(「M」)を含む少なくとも1個の金属中心を有する。具体的には、1個の金属中心があり、Mはチタンである。
用語「Cp」は遷移金属に結合しているシクロペンタジエニル(C)配位子を意味する。本明細書で用いられているCp配位子の5個の炭素原子はすべてπ結合によってη−配位の金属中心と結合するから、本発明の前駆体はπ錯体である。
【0014】
用語「アルキル」は、長さが1から約6個の炭素原子の飽和炭化水素鎖であり、例えばメチル、エチル、プロピルおよびブチルであるが、これらに限定されるものではない。アルキル基は直鎖または分岐鎖でもよい。例えば、本明細書で用いられるプロピルはn−プロピルおよびiso−プロピルを包含し、ブチルはn−ブチル、sec−ブチル、iso−ブチルおよびtert−ブチルを包含する。さらに、本明細書で用いられる「Me」はメチルを意味し、「Et」はエチルを意味し、「iPr」はiso−プロピルを意味し、そして、「tBu」はtert−ブチルを意味する。
【0015】
本明細書では用語「アミノ」は置換されていてもよい1価の窒素原子(すなわち−NR、ここで、RおよびRは同じでも異なっていてもよい)を意味する。本発明に包含されるアミノ基には
【0016】
【化2】

【0017】
【化3】

【0018】
および
【0019】
【化4】

【0020】
が挙げられるが、これらに限定されない。さらに、このアミノ基の窒素原子は金属中心に共有結合し、合せて「アミド」基(すなわち
【0021】
【化5】

【0022】
)という。これはさらに、「アンモノ」基又は、例えば
【0023】
【化6】

【0024】
【化7】

【0025】
又は
【0026】
【化8】

【0027】
のような、無機アミドをいう。
B.使用方法
第一の態様では、原子層成長によるチタン含有膜の形成方法が提供される。前記方法は少なくとも一種の前駆体を基板に供給することを含んでなり、前記少なくとも一種の前駆体は構造が式Iに対応する。
【0028】
【化9】

【0029】
式中、RはC−Cアルキルであり、nは0、1、2、3、4または5であり、LはC−Cアルコキシ又はアミノであり、そして、前記アミノは独立してC−Cアルキルによって1又は2置換されていてもよい。
【0030】
一態様では、前記少なくとも一種の前駆体は構造が式Iに対応し、式中Rはメチル、エチル又はプロピルであり、nは0、1又は2であり、かつLはメトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ジメチルアミノ、エチルメチルアミノ、およびジエチルアミノからなる群から選ばれる。
【0031】
一態様では、前記少なくとも一種の前駆体は構造が式Iに対応し、式中Rはメチル又はエチルであり、nは1又は2であり、かつLはメトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ジメチルアミノ、エチルメチルアミノ、およびジエチルアミノからなる群から選ばれる。
【0032】
一態様では、前記少なくとも一種の前駆体は構造が式Iに対応し、式中Rはメチル又はエチルであり、nは1又は2であり、かつLはメトキシ、エトキシ、プロポキシ、およびブトキシからなる群から選ばれる。
【0033】
一態様では、前記少なくとも一種の前駆体は構造が式Iに対応し、式中Rはメチル又はエチルであり、nは1であり、かつLはメトキシ、エトキシ、プロポキシ、およびブトキシからなる群から選ばれる。
【0034】
一態様では、前記少なくとも一種の前駆体は構造が式Iに対応し、式中Rはメチル又はエチルであり、nは1又は2であり、かつLはジメチルアミノ、エチルメチルアミノ、およびジエチルアミノからなる群から選ばれる。
【0035】
別の態様では、原子層成長によるチタン含有膜の形成方法が提供され、前記方法は少なくとも一種の前駆体を基板に供給することを含んでなり、前記少なくとも一種の前駆体は構造が式IIに対応する。
【0036】
【化10】

【0037】
式中、RはC−Cアルキルであり、nは0、1、2、3、4または5であり、かつLはC−Cアルコキシである。
一態様では、前記少なくとも一種の前駆体は構造が式IIに対応し、式中Rはメチル、エチル又はプロピルであり、nは0、1又は2であり、かつLはメトキシ、エトキシ、プロポキシ、およびブトキシからなる群から選ばれる。
【0038】
一態様では、前記少なくとも一種の前駆体は構造が式IIに対応し、式中Rはメチル又はエチルであり、nは1又は2であり、かつLはメトキシ、エトキシ、プロポキシ、およびブトキシからなる群から選ばれる。
【0039】
一態様では、前記少なくとも一種の前駆体は構造が式IIに対応し、式中Rはメチル又はエチルであり、nは1であり、かつLはメトキシ、エトキシ、プロポキシ、およびブトキシからなる群から選ばれる。
【0040】
別の態様では、原子層成長によるチタン含有膜の形成方法が提供される。前記方法は少なくとも一種の前駆体を基板に供給することを含んでなり、前記少なくとも一種の前駆体は構造が式IIIに対応する。
【0041】
【化11】

【0042】
式中RはC−Cアルキルであり、nは0、1、2、3、4または5であり、Lはアミノであり、かつ前記アミノは独立してC−Cアルキルによって1又は2置換されていてもよい。
【0043】
一態様では、前記少なくとも一種の前駆体は構造が式IIIに対応し、式中RはC−Cアルキルであり、nは0、1又は2であり、Lはアミノであり、かつ前記アミノは独立してC−Cアルキルによって1又は2置換されていてもよい。
【0044】
別の態様では、前記少なくとも一種の前駆体は構造が式IIIに対応し、式中RはC−Cアルキルであり、nは3、4又は5であり、Lはアミノであり、かつ前記アミノは独立してC−Cアルキルによって1又は2置換されていてもよい。
【0045】
一態様では、前記少なくとも一種の前駆体は構造が式I、II又はIIIに対応し、ブチルはn−ブチル、sec−ブチル、iso−ブチルおよびtert−ブチルからなる群から選ばれる。特定の態様では、ブチルはtert−ブチルである。
【0046】
一態様では、前記少なくとも一種の前駆体は構造が式I、II又はIIIに対応し、プロピルはn−プロピルおよびiso−プロピルからなる群から選ばれる。特定の態様ではプロピルはiso−プロピルである。
【0047】
本発明の一態様では、構造が式I、II又はIIIに対応する前記少なくとも一種の前駆体は、
(メチルシクロペンタジエニル)Ti(NMe
(エチルシクロペンタジエニル)Ti(NMe
(プロピルシクロペンタジエニル)Ti(NMe
(メチルシクロペンタジエニル)Ti(NEt
(エチルシクロペンタジエニル)Ti(NEt
(プロピルシクロペンタジエニル)Ti(NEt
(メチルシクロペンタジエニル)Ti(NMeEt)
(エチルシクロペンタジエニル)Ti(NMeEt)
(プロピルシクロペンタジエニル)Ti(NMeEt)
(メチルシクロペンタジエニル)Ti(OMe)
(エチルシクロペンタジエニル)Ti(OMe)
(プロピルシクロペンタジエニル)Ti(OMe)
(メチルシクロペンタジエニル)Ti(OEt)
(エチルシクロペンタジエニル)Ti(OEt)
(プロピルシクロペンタジエニル)Ti(OEt)
(メチルシクロペンタジエニル)Ti(OiPr)
(エチルシクロペンタジエニル)Ti(OiPr)
(プロピルシクロペンタジエニル)Ti(OiPr)
(メチルシクロペンタジエニル)Ti(OtBu)
(エチルシクロペンタジエニル)Ti(OtBu)、および
(プロピルシクロペンタジエニル)Ti(OtBu)、からなる群から選ばれる。
【0048】
特定の態様では、構造が式I、II又はIIIに対応する前記少なくとも一種の前駆体は、
【0049】
【化12】

【0050】
からなる群から選ばれる。
C.チタン含有膜のタイプ
本発明の方法は、式I〜IIIに従う少なくとも一種の有機金属前駆体を用いて種々のチタン含有膜を形成するのに使用することができる。一態様では、チタン、酸化チタン、又は窒化チタンの膜がALDにより形成される。
【0051】
特定の態様では、酸化チタンの膜を基板上で成長させる。成長のために、式I〜IIIに従う少なくとも一種の前駆体を、HO、Oおよび/又はオゾンのような適切な酸素源のパルスと交互にパルスで基板に供給してもよい。
【0052】
別の態様では、式I〜IIIに従う二種以上の前駆体を使用してチタン含有膜を形成することができる。
別の態様では、チタン含有膜を式I〜IIIに従う少なくとも一種の前駆体を成長のために単独で又は共反応物と組み合わせて提供することにより形成することができる。そのような共反応物には、水素、水素プラズマ、酸素、空気、水、H、アンモニア、ヒドラジン類、アリルヒドラジン類、ボラン類、シラン類、オゾン又はこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0053】
別の態様では、式I〜IIIに従う少なくとも一種の前駆体と少なくとも一種の非チタン前駆体を成長のために提供することによりALDで「混合」金属膜を形成する方法が提供される。例えば、式I〜IIIに従う少なくとも一種のチタン前駆体と、鉛、ハフニウム、ジルコニウム、ストロンチウムおよび/又はバリウム前駆体のような少なくとも一種の適切な非チタン前駆体とが成長のため基板に供給され混合金属膜を作製してもよい。例えば、特定の態様では、式I〜IIIに従う少なくとも一種の前駆体を、チタン酸ストロンチウム(strontium titanate)、チタン酸バリウム(barium titanate)膜又はジルコン酸チタン酸鉛(PZT)のようなチタン酸金属膜の形成に用いることができる。
【0054】
特定の態様では、式I〜IIIに従う少なくとも一種の前駆体は、ハフニウム含有酸化物膜、ジルコニウム含有酸化物膜、ランタン含有酸化物膜、又はこれらの組み合わせのような金属酸化物膜をドープするのに使うことができるが、これらに限定されるものではない。ここで、式I〜IIIに従う少なくとも一種の前駆体が金属酸化物膜をドープするのに使われる場合、チタンは膜を形成する格子中に置換型または侵入型(interstitial)で存在する。
【0055】
別の特定の態様では、式I〜IIIに従う少なくとも一種の前駆体を強誘電体のジルコン酸チタン酸鉛(PZT)膜を形成するのに使用することができる。
D.誘電率
本発明の方法によって作製された薄膜は10から250、好ましくは少なくとも25から40、より好ましくは少なくとも40から100の誘電率を有することができる。さらに、100を超える超高誘電率が考えられる。膜の誘電率は成長に使用される金属、作製される膜の厚さ、成長に使用されるパラメータおよび基板、ならびにその後の加工など多くの要素に依存することは当業者にはわかっていることである。
【0056】
特定の態様では、式I〜IIIに従う少なくとも一種の前駆体を使用して100を超える超高誘電率(高κ)を有するチタン酸金属膜を形成することができる。
E.基板
本発明の方法には種々の基板を使用することができる。例えば、式I〜IIIに従う前駆体をシリコン、酸化シリコン、窒化シリコン、タンタル、窒化タンタル、または銅のような基板上へ成長のため供給することができるが、基板はこれらに限定されるものではない。
【0057】
F.ALDのタイプ
本発明のALDの方法は種々のタイプのALD工程を包含する。例えば、一態様では従来型のALDを用いて本発明のチタン含有膜を形成する。従来型および/又はパルス注入ALD処理については、例えば、George S. M.等の J. Phys. Chem. 1996. 100:13121-13131を参照されたい。
【0058】
別の態様では、液体注入ALDを用いてチタン含有膜を形成するが、ここでは、液体前駆体は、気泡管による蒸気の引き抜き(従来型)とは対照的に、直接的な液体注入によって反応チャンバーに供給される。液体注入ALD処理については、例えば、Potter R. J.等の Chem. Vap. Deposition. 2005. 11(3):159を参照されたい。
【0059】
特定の態様では、構造が式Iに対応する少なくとも一種の前駆体を使用して液体注入ALDによりチタン含有膜を形成する。
特定の態様では、構造が式IIに対応する少なくとも一種の前駆体を使用して液体注入ALDによりチタン含有膜を形成する。
【0060】
特定の態様では、構造が式IIIに対応する少なくとも一種の前駆体を使用して液体注入ALDによりチタン含有膜を形成する。
液体注入ALD成長条件は、限定的されるものではないが、例えば下記の通りである:
(1)基板温度:Si(100)上で160〜300℃
(2)蒸着温度:約175℃
(3)反応炉圧力:約5ミリバール
(4)溶媒:トルエンまたは上述の任意の溶媒
(5)溶液濃度:約0.05M
(6)注入速度:約2.5μl/パルス(4パルス/サイクル)
(7)不活性ガス流速:約200cmmin−1
(8)パルス順序(秒)(前駆体/パージ/HO/パージ):チャンバーの大きさによって変わる。
(9)サイクル数:所望の膜厚によって変わる。
【0061】
一態様では、構造が式I〜IIIに対応する少なくとも一種の前駆体を使用して液体注入ALDにより金属含有膜を形成するが、ここでは、基板へ提供する前に、構造が式I〜IIIに対応する少なくとも一種の前記前駆体を溶媒に溶解する。特定の態様では該前駆体を適切な炭化水素系溶媒またはアミン系溶媒に溶解することができる。適切な炭化水素系溶媒には、ヘキサン、ヘプタンおよびノナンのような脂肪族炭化水素、トルエンおよびキシレンのような芳香族炭化水素、ジグリム、トリグリム、テトラグリムのような脂肪族エーテルおよび環状エーテルが挙げられるが、これらに限定されるものではない。アミン溶媒の例としてはオクチルアミンおよびN,N−ジメチルドデシルアミンが挙げられるが、これらに限定されるものではない。例えば、前駆体はトルエンに溶解して0.05から1M溶液を調製することができる。
【0062】
別の態様では、構造が式I〜IIIに対応する少なくとも一種の前駆体は「そのままの状態で」(キャリアガスによって希釈されずに)基板に供給することができる。
別の態様では、光ALDがチタン含有膜を作製するのに使用される。光ALD工程については、例えば米国特許第4,581,249号を参照されたい。
【0063】
特定の態様では、構造が式Iに対応する少なくとも一種の前駆体が光ALDによりチタン含有膜を作製するのに使われる。
特定の態様では、構造が式IIに対応する少なくとも一種の前駆体が光ALDによりチタン含有膜を作製するのに使われる。
【0064】
特定の態様では、構造が式IIIに対応する少なくとも一種の前駆体が光ALDによりチタン含有膜を作製するのに使われる。
別の態様では、液体注入と光ALDの両方を使って、構造が式I〜IIIに対応する少なくとも一種の前駆体を使用したチタン含有膜を作製してもよい。
【0065】
したがって、これらの方法で利用される、式I〜IIIに従う有機金属前駆体は液体、固体又は気体状でよい。具体的には前記前駆体は雰囲気温度において液体で高い蒸気圧を有して処理チャンバーへ蒸気を着実に移送する。
【0066】
ALDは実質的に化学反応性に依存し、熱分解に依存しない。したがって前駆体に適する望ましい特性に基本的な差がある。前駆体は使用温度において熱的に安定でなければならず、基板上に成長するために十分な揮発性がなければならない。さらに、金属酸化物又は金属窒化物の膜が成長するとき、金属前駆体および酸化物源又は窒化物源との間に速くて完全な化学反応が必要である。しかしながら、反応は基板表面でのみ起きるようにして、下にある構造を損傷しないようにすべきであり、炭素および水素のような副生成物は表面から容易に除かれなければならない。
【0067】
金属中心に付くCp環および3個の同じ配位子の置換を変えるとALD工程にとって有用で改善された特性を示すことが見出された。式I〜IIIの前駆体はALDによるチタン含有膜、特に金属酸化物膜、の成長の能力が高く、単純な金属アミド類の場合に近い成長速度でかつ熱安定性が高いために、より高温で操作ができ生成物の品質向上をもたらす。例えば、図7を参照すると、(MeCp)Ti(OiPr)のALDを二種の公知ALD前駆体が比較される。(MeCp)Ti(OiPr)のALDのウインドウは約280℃であり、したがって(MeCp)Ti(OiPr)はこれら二種の公知ALD前駆体と比較して約50℃から80℃の温度的優位性を示す。
【0068】
特定の態様では、本発明の方法はシリコンチップのような基板上におけるダイナミック・ランダム・アクセス・メモリー(DRAM)および相補型金属酸化物半導体(CMOS)のようなメモリーおよび論理用途に有用である。
【実施例】
【0069】
実施例
下記の実施例は単なる例証であって、本開示を何ら限定するものではない。すべての操作はグローブボックスおよびシュレンク・ライン技術を使用した不活性雰囲気中で行った。NMR分析はBruker 250MHz装置を用いて行った。
【0070】
実施例1 (MeCp)Ti(NMeの合成
ヘキサン
Ti(NMe + MeCpH → (MeCp)Ti(NMe
シュレンクフラスコにTi(NMe(22.4g、0.1モル)および無水ヘキサン(50ml)を入れた。その後、新しく熱分解したMeCpH(7.9g、0.1モル)を室温で撹拌中の溶液に10分間かけて加えた。凝縮器を取り付け、混合物を2時間還流した後、減圧して溶媒を除去した。粗製物質を90℃、0.001トールで蒸留して純粋な(MeCp)Ti(NMeを暗赤色の固体/液体として約90%の収率で得た。
NMR(C):5.9(m,2H,C),5.75(m,2H,C),3.1(s,18H,N(C),2.05(s,3H,CCp)
C,H,N: C H N
期待値 55.57 9.65 16.21
実際の値 58.4 9.67 15.7
実施例2 (MeCp)Ti(OtBu)の合成
ヘキサン
(MeCp)Ti(NMe + 3tBuOH → (MeCp)Ti(OtBu)
シュレンクフラスコに(MeCp)Ti(NMe(25.9g、0.1モル)および無水ヘキサン(50ml)を入れた。第二のシュレンクフラスコにtBuOH(22.2g、0.3モル)を入れ、無水ヘキサン(20ml)に溶解した。その後、前記無水溶液を室温で撹拌中のチタン溶液に30分間かけて加え、混合物を4時間撹拌した。その後、減圧して溶媒を除去した。粗製物質を50℃、0.001トールで蒸留して純粋な(MeCp)Ti(OtBu)を淡黄色油として約90%の収率で得た。
NMR(C):6.1(m,2H,C),5.95(m,2H,C),2.2(s,3H,CCp),1.25(s,27H,C(C
C,H,N: C H N
期待値 62.4 9.82 0
実際の値 61.8 9.78 0
実施例3 (MeCp)Ti(OiPr)の合成
i)Et
ClTi(OiPr) + MeCpLi → (MeCp)Ti(OiPr)
ii)ヘキサン
2Lの丸底フラスコに機械的撹拌機を取り付け、nBuLi(1.6Mのヘキサン溶液62.5ml、0.1モル)および無水ジエチルエーテル(1.0L)を入れた。溶液を0℃に冷却して、新しく熱分解したMeCpH(7.9g、0.1モル)を溶液に30分間かけて加え、懸濁液をその後室温で2時間、撹拌した。シュレンクフラスコにClTi(OiPr)(26.0g、0.1モル)および無水ジエチルエーテル(50ml)を入れた。−30℃に冷却した前記2Lフラスコに前記チタン溶液を30分間で加え、その後、室温で12時間撹拌した。減圧して溶媒を除去し、生成物を無水ヘキサン(2´200ml)で抽出し、濾過した後、減圧して溶媒を除去した。粗製物質を50℃、0.001トールで蒸留して純粋な(MeCp)Ti(OiPr)をオレンジ色油として約90%の収率で得た。
NMR(C):6.05(m,2H,C),5.9(m,2H,C),4.5(7重線,3H,CMe),2.2(s,3H,CCp),1.15(d,18H,CHC(CH).
C,H,N: C H N
期待値 59.16 9.2 0
実際の値 58.0 9.3 0
実施例4 (MeCp)Ti(OMe)の合成
3CHC[O]Cl 3MeOH
(MeCp)Ti(OiPr)→ (MeCp)TiCl →(MeCp)Ti(OMe)
3NEt
2Lの丸底フラスコに機械的撹拌機を取り付け、(MeCp)Ti(OiPr)(30.4g、0.1モル)および無水ジエチルエーテル(1L)を入れた。シュレンクフラスコにCHC[O]Cl(34.0g,0.44モル,約1.5倍過剰)および無水ジエチルエーテル(100ml)を入れた。前記CHC[O]Cl/無水ジエチルエーテル溶液を前記チタン溶液に室温で1時間かけて加え、その後、溶液を12時間還流した。シュレンクフラスコに無水MeOH(11.5g,0.36モル,1.2倍過剰)、無水NEt(36.3g,0.36モル、1.2倍過剰)および無水ジエチルエーテル(200ml)を入れた。前記MeOH/無水NEt/無水ジエチルエーテル溶液を−10℃に冷却した前記チタン溶液に60分間で加え、得られた濃い懸濁液を室温で3時間、撹拌した。減圧して溶媒を除去し、生成物を無水ヘキサン(2´300ml)で抽出し、濾過した後、減圧して溶媒を除去した。粗製物質を50℃、0.001トールで蒸留して純粋な(MeCp)Ti(OMe)を黄色油として約50%の収率で得た。
NMR(C):5.95(m,2H,C),5.8(m,2H,C),3.9(s,9H,OC),2.0(s,3H,CCp).
C,H,N: C H N
期待値 41.08 6.85 0
実際の値 51.7 7.5 0
実施例5 H−NMRによる熱安定性の検討
そのままの状態の前駆体試料を窒素雰囲気下でNMR管に封止した。試料はその後、周期的に試験を行うために必要時間加熱した。
【0071】
図11は150℃における(MeCp)Ti(NMeH−NMRの結果を示す。
図12は150℃における(MeCp)Ti(OMe)H−NMRの結果を示す。
【0072】
限定されるものではないがMOCVD(有機金属化学気相成長法)、MOVPE(有機金属気相エピタキシ)、およびALDを含むすべての気相成長法用の前駆体蒸気を成長チャンバーに導入するのに用いる標準供給機構での使用に対しては、これらの化合物は、明らかに十分な高温安定性を示す。
【0073】
実施例6 気相圧力の検討
図1および図2はそれぞれ、(MeCp)Ti(OiPr)および(MeCp)Ti(NMeの蒸気圧の温度依存性を示す。
【0074】
図3は(MeCp)Ti(OiPr)および(MeCp)Ti(NMeの蒸気圧方程式を含む。
図3Aは上記前駆体の蒸気圧曲線をTi(OiPr)標準前駆体との比較で示す。
【0075】
所望の蒸気供給速度に適した範囲における前記前駆体の揮発性は十分に定評のあるチタン前駆体であるTi(OiPr)と非常に似ていることが分かったので、これらの新しい原料は既存の処理供給技術に直接取って代わることができる。高い揮発性は大量生産には極めて有利であり、熱量を最小化してエネルギーを節約し、また有害な事前反応や成長の可能性を少なくする。
【0076】
実施例7 熱重量分析(TGA)データ
図4は(MeCp)Ti(OiPr)のTGAデータを示す。
図5は(MeCp)Ti(OMe)のTGAデータを示す。
【0077】
図9は(MeCp)Ti(NMeのTGAデータを示す。
図10は(MeCp)Ti(OtBu)のTGAデータを示す。
図13は(MeCp)Ti(OiPr)、(MeCp)Ti(OMe)、(MeCp)Ti(NMeおよび(MeCp)Ti(OtBu)のTGAとTi(OiPr)標準前駆体のTGAとの比較を示す。
【0078】
最適化された新しい原料の揮発特性は、高温域において残渣が少なく従来型チタン源に対して優れていることが分かった。早期分解を起こさずにより高い成長温度に到達できることはALD工程、特に大面積での膜厚の均一性が重要となる大バッチサイズには大きな利点となる。
【0079】
実施例8 (MeCp)Ti(OiPr)のALD
酸化チタン薄膜を特注品のALD反応炉中で成長した。(MeCp)Ti(OiPr)およびオゾンを前駆体として使用した。酸化チタン膜をシリコンウエハー基板上に成長した。成長の前にウエハー基板は四角く切られ(1インチ´1/2インチ)1%HFで研磨した。
【0080】
成長温度は200℃から350℃であった。成長圧力は0.5トールから1.5トールであった。反応炉は30sccmの乾燥窒素で連続的にパージされた。反応炉のすべてのコンピュータ制御弁はCajon製空気作動ALD VCR弁であった。
【0081】
オゾンを過剰にパージした。チタンをステンレス鋼製アンプルに保存した。ALD弁をアンプルに直接付けた。このALD弁の出口は窒素注入に使用する別のALD弁とT字型に分岐した。T字型出口の脚部は500cmステンレス鋼製容器に接続した。容器の出口には注入弁と呼ばれる第三のALD弁を付け、その出口は反応炉に直行する。窒素注入はチタン注入弁後方の全圧を高めるために使用し、圧力が反応炉の成長圧よりも高くなるようにした。窒素の注入は30ミクロン・ピンホールVCRガスケットを使用して行われた。すべての弁とアンプルをオーブンのような筺体に入れ、アンプル、弁および管を50℃から250℃に均等に加熱した。
【0082】
ALD成長操作中、弁は次のような方法で順序づけた。チタン前駆体を活性化されたシリコン表面に導入した。その後窒素パージを行い、表面に付着しない過剰な反応分子を排出した。次にオゾンを共反応物として導入し、その後さらに窒素パージを行った。その後オゾンを注入してALDサイクルをもう一度開始した。
【0083】
サイクル総数は100から400、典型的には300であった。この結果から、成長速度が、チタンの蒸発圧によって変化する、換言するとチタンの蒸発温度によって変化するチタン用量とは無関係であることが分かった。このことは膜の成長はALDの特徴であるように自己律速で進行することを証明している。
【0084】
図7は(MeCp)Ti(OiPr)および2種の標準前駆体、すなわちTi(OiPr)とTi(MeのALD成長の比較を示す。
図8は200℃における(MeCp)Ti(OiPr)のALD挙動を示すもので、サイクル数につれて厚さが増大することを示す。
【0085】
図8Aは(MeCp)Ti(OiPr)のALDに関する成長速度の成長温度依存性を示す。200℃における成長速度は約0.35Å/サイクルであった。
実施例9 (MeCp)Ti(NMeのALD
実施例5で用いた手順により(MeCp)Ti(NMeを使用してALDを行った。
【0086】
図14は(MeCp)Ti(NMeのALDについての成長速度の成長温度依存性を示す。200℃における成長速度は約0.87Å/サイクルであった。
図15は(MeCp)Ti(OiPr)および(MeCp)Ti(NMeの200℃におけるTiO厚みのサイクル数依存性をTi(OiPr)標準前駆体と比較して示す。
【0087】
実施例10 (MeCp)Ti(OiPr)からのTiOのSIMS分析
図16Aおよび図16Bは(MeCp)Ti(OiPr)からのTiO層について行ったSIMS分析を示す。図16Aは200℃で成長した層、図16Bは300℃で成長した層を示す。
【0088】
どちらの場合も、成長層中のTi:O比は化学量論比である。成長温度が低いと炭素のバックグラウンドが高くなるが、300℃では顕著に減少する。実際、従来型Ti(OiPr)についての同じ成長温度における炭素レベルははるかに高く(1020対1019)、新しい原料を使用することで表面反応から有機物質除去がきれいに行われたことが明らかである。
【0089】
実施例11 (MeCp)Ti(NMeからのTiOのSIMS分析
図17Aおよび図17Bは(MeCp)Ti(NMeからのTiO層について行ったSIMS分析を示す。図17Aは200℃で成長した層、図17Bは300℃で成長した層を示す。
【0090】
(MeCp)Ti(OiPr)に関しては、結果からは成長層の炭素汚染が大幅に減少することが明らかである。
本明細書に引用のすべての特許および刊行物はそのまま参照により本明細書に組み込まれる。
【0091】
用語「含んでなる」は排他的ではなく、包含的に解釈する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
原子層成長によるチタン含有膜の形成方法であって、該方法は少なくとも一種の前駆体を基板に供給することを含んでなり、該少なくとも一種の前駆体は構造が式I:
【化1】

(式中、RはC−Cアルキルであり、nは0、1、2、3、4または5であり、LはC−Cアルコキシ又はアミノであり、該アミノは独立してC−Cアルキルによって1又は2置換されていてもよい)に対応する、方法。
【請求項2】
前記式中、Rはメチル、エチル又はプロピルであり、nは0、1又は2であり、かつLはメトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ジメチルアミノ、エチルメチルアミノ、およびジエチルアミノからなる群から選ばれる、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記式中、Rはメチル又はエチルであり、nは1又は2であり、かつLはメトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ジメチルアミノ、エチルメチルアミノ、およびジエチルアミノからなる群から選ばれる、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記式中、Rはメチル又はエチルであり、nは1又は2であり、かつLはメトキシ、エトキシ、プロポキシ、およびブトキシからなる群から選ばれる、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記式中、Rはメチル又はエチルであり、nは1であり、かつLはメトキシ、エトキシ、プロポキシ、およびブトキシからなる群から選ばれる、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記式中、Rはメチル又はエチルであり、nは1又は2であり、かつLはジメチルアミノ、エチルメチルアミノ、およびジエチルアミノからなる群から選ばれる、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記式Iの化合物が、
(メチルシクロペンタジエニル)Ti(NMe
(エチルシクロペンタジエニル)Ti(NMe
(プロピルシクロペンタジエニル)Ti(NMe
(メチルシクロペンタジエニル)Ti(NEt
(エチルシクロペンタジエニル)Ti(NEt
(プロピルシクロペンタジエニル)Ti(NEt
(メチルシクロペンタジエニル)Ti(NMeEt)
(エチルシクロペンタジエニル)Ti(NMeEt)
(プロピルシクロペンタジエニル)Ti(NMeEt)
(メチルシクロペンタジエニル)Ti(OMe)
(エチルシクロペンタジエニル)Ti(OMe)
(プロピルシクロペンタジエニル)Ti(OMe)
(メチルシクロペンタジエニル)Ti(OEt)
(エチルシクロペンタジエニル)Ti(OEt)
(プロピルシクロペンタジエニル)Ti(OEt)
(メチルシクロペンタジエニル)Ti(OiPr)
(エチルシクロペンタジエニル)Ti(OiPr)
(プロピルシクロペンタジエニル)Ti(OiPr)
(メチルシクロペンタジエニル)Ti(OtBu)
(エチルシクロペンタジエニル)Ti(OtBu)、および
(プロピルシクロペンタジエニル)Ti(OtBu)、からなる群から選ばれる、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記式Iの化合物が、
(メチルシクロペンタジエニル)Ti(NMe
(メチルシクロペンタジエニル)Ti(OMe)
(メチルシクロペンタジエニル)Ti(OiPr)、および
(メチルシクロペンタジエニル)Ti(OtBu)、からなる群から選ばれる、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記原子層成長が光原子層成長を含んでなる、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記原子層成長が液体注入原子層成長を含んでなる、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記少なくとも一つ前駆体を、酸素源のパルスと交互にパルスで基板上で成長させる、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記酸素源がHO、O又はオゾンから選ばれる、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
水素、水素プラズマ、酸素、空気、水、アンモニア、ヒドラジン類、アリルヒドラジン類、ボラン類、シラン類、オゾン及びこれらの組み合わせからなる群から選ばれる少なくとも一種の共反応物を基板に供給することをさらに含んでなる、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
構造が前記式Iに対応する少なくとも二種の前駆体を基板に供給して原子層成長でチタン含有膜を形成する、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記基板に少なくとも一種の非チタン前駆体を供給して原子層成長で混合金属膜を形成することをさらに含んでなる、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
形成される混合金属膜がチタン酸ストロンチウム、チタン酸バリウム、チタン酸ハフニウム、チタン酸ジルコニウム、およびジルコン酸チタン酸鉛からなる群から選ばれる、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記チタン含有膜がメモリーおよび/又は論理用途に使用される、請求項1に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図3A】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図8A】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16A】
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【図16B】
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【図17A】
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【図17B】
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【公表番号】特表2010−539709(P2010−539709A)
【公表日】平成22年12月16日(2010.12.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−524954(P2010−524954)
【出願日】平成20年9月10日(2008.9.10)
【国際出願番号】PCT/US2008/075830
【国際公開番号】WO2009/036045
【国際公開日】平成21年3月19日(2009.3.19)
【出願人】(598169572)シグマ−アルドリッチ・カンパニー (31)
【氏名又は名称原語表記】Sigma−Aldrich Co.
【Fターム(参考)】