説明

光学装置

【課題】プレーナー型導波路、又は基板上の溝内に載置された光ファイバーから光ビームを容易に受容することができる受光素子を備えた光学装置を提供する。
【解決手段】光検出器は、光検出器活性領域510が上面に形成され、入口面504と反射面506とを備えた半導体基板502を含む。反射面506は半導体基板502表面と鋭角を成しており、そして入口面504を通って半導体基板502内に透過される光ビーム513が、反射面506から半導体基板502上面に向かって内部反射されるように位置決めされている。光検出器活性領域510は、反射された光ビーム513が光検出器活性領域510上に衝突するように位置決めされている。光検出器を第2基板501上に載置することにより、第2基板501上に形成されたプレーナー型導波路520から光ビームを受容することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本出願は、Henry A. Blauvelt、David W. Vernooy及びHao Leeの名で2002年10月10日付けで出願された米国特許仮出願第60/417,805号、標題「Semiconductor photodetector with internal reflector」に基づく優先権を主張する。前記仮出願を参考のため、本明細書中に全体が示されたものとして引用する。
背景
【0002】
本発明の分野は半導体光検出器に関する。具体的には、内部リフレクターを含む半導体光検出器が本明細書において記載される。
【0003】
図1A及び1Bは、導波路基板101上にプレーナー型導波路120を含む一般構成を示している。導波路120の出力面から伝搬する光学出力を検出するために、導波路基板101上には、表面実装型光検出器110が(直接的又はその上の整列/支持部材上に)配置されている。図1C及び1Dは、光検出器110(図1C及び1Dに示すように、溝基板151上に表面実装されるか、又は溝基板上に直接的に組み立てられる)を照射するための、整列溝152内に受容された光ファイバー150を含む別の一般構成を示している。このような環境内で光検出器を使用する理由は多数ある。例えば、導波路120又はファイバー150を通って伝搬する光学出力は、高いデータ速度(例えば10Gビット/秒以上)で変調された光学通信信号を含むことができ、そして光信号を電子信号に変換するための受容体として、高速光検出器110を採用することができる。別の実施例の場合、導波路120又はファイバー150を通って伝搬する光学出力は、半導体レーザー、又は主な光学出力から分割された他の光源の一部をモニタリングのために含むことができる。光検出器から結果として生じる信号は、光源の動作を安定化するためのフィードバック制御信号として信号基準化用に使用することができ、且つ/又はその他の目的で使用することができる。このタイプの用途では、高速光検出器を必要としてもしなくてもよい。光導波路又は光ファイバーを通って伝搬する光学出力の検出が有用となり得るようなその他の環境も考えられる。
【0004】
シリコンは、一般に使用されるプレーナー型導波路基板である。この基板には典型的には、シリカ緩衝層と、シリカ緩衝層上で組み立てられた1つ又は2つ以上のシリカ系プレーナー型導波路とが設けられている(いわゆるプレーナー型導波路回路、又はPLC)。このような基板にはまた、光ファイバーの端部を受容するための溝を容易に設けることができる。導波路120又はファイバー150によって担持される光学出力の波長は1.3μm〜1.6μm範囲にある場合が(通信デバイスにおいて)多い。このような範囲には、シリコン系光検出器は適していない。III-V半導体に基づく光検出器がこの波長範囲に適してはいるものの、これらの材料は、シリコン又はシリカ表面上に直接的に光検出器を組み立てるための適合性を有していない。導波路基板と検出器材料とが適合性を有しているとしても、半導体光検出器を、後から集成するために別個の成分として提供することが他の理由(加工工程の不適合性、設計のフレキシビリティ、導波路及び/又は光検出器のカスタマイズ)で望ましいことがある。従って、別個に組み立てられた半導体光検出器110(III-V又はその他)がしばしば基板101又は151(シリコン又はその他)上に集成され、そして、これらの半導体光検出器は、導波路120又はファイバー150を通って伝搬する光学出力の少なくとも一部を受容し、検出するように整列される。本開示は、このような集成を可能及び/又は容易にするのに適した、半導体110の組立及び/又は適合に取り組む。
【0005】
実質的にプレーナー型の基板101又は151上での実装の際には、光検出器110もまた、その固有の実質的にプレーナー型の基板上に組み立てられ/載置されることが有利である。検出されるべき光は、これらのプレーナー型基板に対して実質的に平行に伝搬する。しかし、基板上に光検出器活性領域を形成する層もまた、基板に対して実質的に平行であり、光検出器による光の吸収及び検出を多くの場合に厄介なものにしてしまう。基板に対して平行な平面から光を再指向させることが、その光の検出を容易にする。本発明に従って導入される光検出器は、光を光検出器の活性領域に向かって指向させるために、光検出器のアングル面からの内部反射を採用する。
概要
【0006】
光検出器は、基板上面に形成されたアングル入口面及び反射面を備えた光検出器基板を含む。反射面は基板上面と鋭角を成し、そして入口面を通して基板内に透過される光ビームの少なくとも一部が、入口面から基板上面に向かって内部反射されるように、入口面に対して位置決めている。基板上面には光検出器活性領域が形成されており、この光検出器活性領域は、反射面から反射された光ビームの少なくとも一部が活性領域の少なくとも一部に衝突するように位置決めされている。
【0007】
こうして形成された多数の光検出器は、単一のウェハー表面だけを加工することによって実施することができる、ウェハー・スケールの空間的に選択的な材料加工技術を用いて、同時に組み立てることができる。光検出器が一旦組み立てられると(ウェハー・スケール加工が採用される場合には、そしてウェハー上の他の光検出器から分離されると)、光検出器を反転させて、プレーナー型導波路基板上に載置し、これにより、導波路基板上に形成されたプレーナー型導波路の端部から射出する光ビームを受容することができる。光ビームの少なくとも一部は、入口面を通って入射し、反射面から反射し、そして活性領域に衝突する。こうして、プレーナー型導波路基板上で集成された複合光学デバイス内に、光検出器を容易に一体化することができる。或いは、光検出器基板にファイバー整列溝を設けるか、又は光検出器基板を、ファイバー整列溝を有する第2基板上に位置決めすることもでき、これにより、溝内に位置決めされた光ファイバーの端面から射出した光が、入口面を通って入射し、反射面から反射し、そして活性領域上に衝突できるようになる。
【0008】
図面に示し下記の説明及び/又は特許請求の範囲に示した、開示された実施態様を参照すれば、内部リフレクターを有する半導体光検出器に関連する対象及び利点が明らかになる。
【0009】
なお、実施態様をより明らかに説明するために、図示した種々の構造の相対比率を変えることがある。種々の光学デバイス、光導波路、光ファイバー、光学成分、光学モード、整列/支持部材、及び電極/接点などの相対寸法を、互いに相対的に、また相対横方向比率及び/又は相対長手方向比率において変えることがある。図面のうちの多くにおいて、光学素子の横方向寸法は判りやすさのために、長手方向寸法に対して拡大される。これにより、長手方向位置を伴う横方向寸法の変化が誇張されて見えることになる。種々の層の厚さも誇張されることがある。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】図1A及び図1Bは、プレーナー型導波路基板上に載置された光検出器を示す概略図である。図1C及び図1Dは、光ファイバーを有する溝付き基板上の光検出器を示す概略図である。
【図2】図2Aは、内部リフレクターを有する光検出器を示す側方断面図であり、図2Bは、内部リフレクターを有する光検出器を示す頂面図である。
【図3】図3Aは、内部リフレクターを有する光検出器を示す側方断面図であり、図3Bは、内部リフレクターを有する光検出器を示す頂面図である。
【図4】図4は、内部リフレクターを有する光検出器を示す側面図である。
【図5】図5Aは、内部リフレクターを有する光検出器を組み立てるためのプロセス順序を示す側面図であり、図5Bは、内部リフレクターを有する光検出器を組み立てるためのプロセス順序を示す頂面図である。
【図6】図6A、6B、6C及び6Dは、内部リフレクターを有する光検出器を組み立てるためのプロセス工程を示す図である。
【図7】図7Aは、内部リフレクターを有する光検出器を示す側面図であり、図7Bは、内部リフレクターを有する光検出器を示す頂面図である。
【図8】図8は、プレーナー型導波路基板上への、内部リフレクターを有する光検出器の載置を示す図である。
【図9】図9Aは、内部リフレクターを有する光検出器を示す側面図であり、図9Bは、内部リフレクターを有する光検出器を示す頂面図である。
【図10】図10は、プレーナー型導波路基板上への、内部リフレクターを有する光検出器の載置を示す図である。
【図11】図11Aは、内部リフレクターを有する光検出器を示す側面図であり、図11Bは、内部リフレクターを有する光検出器を示す頂面図である。
【図12】図12は、プレーナー型導波路基板上への、内部リフレクターを有する光検出器の載置を示す図である。
【図13】図13は、プレーナー型導波路基板上への、内部リフレクターを有する光検出器の載置を示す図である。
【図14】図14は、光ファイバーを有する溝付き基板上への、内部リフレクターを有する光検出器の載置を示す図である。
【図15】図15は、プレーナー型導波路基板上への、内部リフレクターを有する光検出器の載置を示す図である。
【図16】図16は、光ファイバーを有する溝付き基板上への、内部リフレクターを有する光検出器の載置を示す図である。
【図17】図17は、内部リフレクターを有する光検出器を示す頂面図である。
【図18】図18は、内部リフレクターを有する光検出器を示す頂面図である。
【図19】図19は、内部リフレクターを有する光検出器を示す頂面図である。
【0011】
図面に示した実施態様は一例であり、本開示の範囲及び/又は添付の特許請求の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。
実施態様の詳細な説明
【0012】
内部リフレクターを有する光検出器の例が図2A及び2Bに示されている。半導体基板302を空間的に選択的に加工することにより、入口面304によって分離された、隣接する基板上面領域301及び303を異なる高さで形成する。空間的に選択的な加工によって、基板上面(境界領域303)に反射面306を形成する。基板上面領域303には、n型半導体層310(すなわちn-層)と、固有半導体層312(すなわちi-層)と、別のn-層314とを形成する。III-V半導体光検出器を生成するための材料例は、基板302に関しては半絶縁性InP又はn型InPであり、n-層310及び314に関してはn型InPであり、そしてi-層312に関してはInGaAsである。上側n-層を空間的に選択的にドーピングすることにより、p型領域316(すなわちp型層)を製造することができる。或いは、(n-層314の代わりに)p-層が最初に存在していてよく、これを空間的に選択的にエッチングすることにより、p-層領域316を形成することができる(図3A及び3B)。層310, 312及び316はp-i-n接合部を形成し、この接合部は光検出器活性領域として機能する。金属接点層を塗布することができ、例えば、n-層310の露出部分上には接点310aを形成し、p-層316上には接点316aを形成し、これにより、p-i-n光検出器に共側面接点を提供する。或いは、n型基板を採用することもでき、基板302の対向側に接点310を塗布することができる。入射光学出力は、入口面304を通って基板に入射し、基板302の一部を通って伝搬し、そして入射光学出力の少なくとも一部を反射面306から内部反射させることにより、光検出器活性領域の少なくとも一部上に衝突させ、電子信号を生成することができる。
【0013】
任意の好適なタイプの光検出器活性領域を、本開示の範囲及び/又は添付の特許請求の範囲内にとどめながら形成することができる。一例としては、p-i-nフォトダイオード(光伝導性又は光起電性)、アバランシェ・フォトダイオード、ショットキー・ダイオード、フォトトランジスター、金属-半導体-金属(MSM)光検出器、これらの組み合わせ、及び/又はこれらの機能的等価物が挙げられる。任意の好適な半導体材料又は材料複合体を、本開示の範囲及び/又は添付の特許請求の範囲内にとどめながら採用することができる。一例としては、シリコン及び/又はシリコン系半導体;ゲルマニウム及び/又はゲルマニウム系半導体;III-V半導体及び/又はこれらの合金;n-ドープ型及び/又はp-ドープ型変更形;これらの組み合わせ;及び/又はこれらの機能的等価物が挙げられる。
【0014】
入口面304は、光検出器のための所望の光学構造に応じて、広範囲にわたって変化する角度を形成することができる。多くの有益な光学構造は、約60°〜約120°の角度αを有するように導入することができる。典型的な構造は、約85°〜約110°の角度αを採用することができる。入口面304と基板上面領域301及び303との間の約85°〜約110°の角度αは、隣接する基板上面領域301及び303に対して実質的に平行に伝搬する光に、約5°(反射面法線が水平面の下方)から0°(法線入射)を経て、約20°(反射面法線が水平面の上方)までの入射角をもたらす。他の入射伝搬方向も、本開示の範囲及び/又は添付の特許請求の範囲内にとどめながら受け入れることができる。入口面は、乾式エッチング法(例えば反応性イオン・エッチング)によって形成することができる。乾式エッチング法は、結果として生じるエッチング済面の鉛直方向角度及び水平方向の配向の制御を可能にする。角度の選択を可能にするその他のエッチング法を採用することができ、或いは、材料中の結晶面に沿ったエッチングを利用して、所望の入口面角度を達成することが、所与の基板材料及び結晶配向にとって可能である場合がある。その代わりに、ソーカット又はその他の機械的材料加工技術を採用して、入口面304を形成することも可能になる。入口面304を形成するために採用された加工とは無関係に、いくつかの事例において、後続の加工により、完成された光検出器から基板上面領域301を無くすることができる。これに対して、他の事例の場合には、完成された光検出器は、基板上面領域301の少なくとも一部を含むことができる。或いは、結晶面に沿って配向された入口面304は、基板を開裂することにより形成することができる。このことはまた、完成された光検出器から基板表面領域301を排除することになる。
【0015】
空気中、及び、基板表面領域301及び303に対して実質的に平行に伝搬する入射ビーム中のInP基板(n≒3.2)の場合、入口面配向の規定された範囲は、水平面上約2°から0°を経て、水平面の下方約14°までの屈折角度範囲となる。水平面下での屈折の場合、屈折ビームは、隣接する基板上面領域303から離れて、そして光検出器活性領域から離れて基板内により深く導かれる(図4の活性領域318)。典型的な透明な「ポッティング」媒質又はカプセル化媒質(例えばn≒1.4-1.5)内に埋め込まれたInP基板の場合、屈折光ビームは、水平面上約2.3°〜水平面下約11°の角度を形成する。入口面304には反射防止被膜を施すことにより、反射損失を減小させ、且つ/又は上流側の光学デバイス又は光学成分への光学フィードバックを低減することができる(被膜を有さないInP/空気界面における反射率27%;被膜を有さないInP/空気界面における反射率14%)。入口面304における非法線入射は、入口面からの反射から生じる、上流側の光学デバイス又は光学成分への光学フィードバックを低減するのにも役立つ。光検出器が多波長光学系又は集成体内で使用されるようになっている場合、任意の好適なタイプの波長選択的フィルター被膜、例えばロングパス・フィルター、ショートパス・フィルター、帯域通過フィルター、又はノッチ・フィルターを入口面上に形成することができる。
【0016】
空間的に選択的なエッチング法によって反射面306を形成することができる。湿式エッチング法を採用することにより、反射面306を形成することができる。反射面306は、基板材料の結晶面に沿って形成される。InP(基板表面に対して実質的に平行な結晶100面)の場合、反射面306は、基板表面と約51〜約60°(通常約55°)の角度(図4の角度β)を成して形成されるので、(上述の)入口面304で屈折されて基板内を伝搬する光学ビームは、基板表面で光検出器活性領域318に向かって、上向きに内部反射することができる。その他の結晶配向及び/又はその他の基板材料の場合、反射面306は別の角度で結晶面に沿って形成することができる。反射面306を画定するために結晶面を使用することにより、面の配向が再生可能になり、そして高品質の反射面が得られる。或いは、任意の好適な空間的に選択的なエッチング法によって、反射面306を形成することもできる。このようなエッチング法は乾式エッチング法を含む。乾式エッチング法は、基板の結晶構造によって決定された角度を成して反射面を形成するか、又は、任意の所望の角度を成して反射面を形成することができる。その代わりに、ソーカット又はその他の機械的に材料加工技術を採用することにより、反射面306を形成することもできる。反射面306と基板上面領域303との間の角度は、典型的には約40°〜約70°であってよく、より典型的には約45°〜約65°であってよく、そして多くの一般的な光検出器導入の際には、約51°〜約60°であってよい。
【0017】
内部リフレクターを有するフォトダイオードの寸法は、種々の実際的な制約を受けることがある。下記のものは、内部リフレクターを有するInP系光検出器を導入するのに用いることができる寸法例ではあるが、しかし、本明細書中に開示且つ/又は主張された本発明の概念の範囲を限定するものと解釈されるべきではない。主な制約は、光検出器活性領域318のエッジと、エッチングされた反射面306のエッジとの間の最小距離である(図4の寸法A)。光検出器活性領域が、エッチングされたエッジと接近しすぎる場合(InP上のp-i-n光検出器に関しては離隔距離が、約5〜7μm未満;このことは、材料品質及び/又は加工品質制御に依存する場合がある)には、光検出器の性能が劣化することがあり、このような検出器は潜在的には、低い信頼性及び/又は高い暗電流を示す。光ビームの大部分がこの位置(すなわちリフレクター・エッジから最小5〜7μm離隔している)で光検出器活性領域に達するように、光ビームの上側部分が、フォトダイオード基板302内の最小深さよりも大きな深さで、反射面306から反射するべきである。最小深さはまた、反射面の角度にも依存する。約51°〜約60°の反射面を有するInPの場合、反射された光ビームの上側部分は、典型的には約5〜7μmよりも大きくでよい。この距離及び典型的なビームサイズ/直面する発散(下記参照)を受け入れるために、反射面306のエッチング深さ全体(図4の寸法B)は、ほとんどの場合、約10μmを上回るべきであり、典型的には約30μm〜約50μmである。入射光ビームのサイズ及び/又は位置は、この最小エッチング深さを大きくすることを余儀なくする場合がある。しかしまた、このエッチング深さには実際の上限がある場合がある。InP光検出器基板302は典型的には薄くてよい(多くの場合約150μm以下という薄さ)。反射面エッチング深さは、基板の過剰な弱化及び潜在的なデバイスの故障を回避するために、この全厚のあまりにも大きな部分を占めるべきではない。エッチング深さが大きければ大きいほど、マスキングされるべき基板の所要面積も大きくなり、単一の基板ウェハー上で組み立てることができるデバイスの密度が減小する。湿式エッチングのエッチング深さは、典型的にはエッチング液濃度及びエッチング時間によって制御することができるが、他の技術を採用して(下記参照)、湿式エッチング、乾式エッチング、又は反射面306を提供するのに用いられるその他のプロセスの深さを制御することもできる。
【0018】
入力側では、少なくとも光検出器活性領域318のレベルよりも下方に十分に深く入口面304をエッチングすることにより(図4の寸法C)、入口面304を通って透過される光学モードを受け入れるべきである(サイズ及び位置の双方の面で)。比較的小さな且つ/又は横方向に非対称的なコアを有するプレーナー型導波路によって支持された光学モードは、導波路を出るときには僅か数μm直径であることがあり、そして相応に大きなビーム発散を示すことがある。従って、入口面304に入射するこのような発散型光ビーム部分は、入口面が導波路端面に十分に近接しているのではない限り、或いは、導波路端面からより隔たった位置で発散型光ビームを受け入れるのに十分に大きいのではない限り、制限することができる。或いは、プレーナー型導波路又は光ファイバーの端部からは、より大きな、そしてこれに応じて発散度の小さい光学モードが射出することができ、このようなより大きなモードは、典型的には横方向範囲が約10μmを超えることはない。この事例における入口面は、光学モードを受け入れるのに十分に大きく形成されるべきである。光学モードは導波路端面と入口面304との間の距離全体にわたって著しく変動することはあり得ない。入口面304の深さは、採用されたエッチング法によって、及び/又は、プレーナー型導波路基板の幾何学的な制約によって制限されることがある(例えば、光検出器上の接点が導波路基板と接触と接触する間、入口面がプレーナー型導波路の端部に面して位置決めされなければならない場合)。入口面304を形成するための最小エッチング深さは約5μmであってよい(例えば、入口面に近接する導波路から射出する小さな光学モードに適している)のに対して、より典型的な光検出器は、入口面が約30μm〜約50μmの深さまでエッチングされた状態で組み立てることができる。(光検出器が、プレーナー型導波路又はファイバーを有する第2基板上に載置されると)入口面304を通って透過される光ビームは、活性領域318のレベルよりも約2.5μm〜約50μmだけ下方で、しばしば約10μm〜約20μmだけ下方で入口面上にセンタリングされる。入口面のための他のエッチング深さ、及び入口面上の透過光ビームのための他の位置を、本開示の範囲及び/又は添付の特許請求の範囲内にとどめながら採用することができる。なお、入口面、反射面及び活性領域を形成するために採用された、空間的に選択的な特定の材料加工に応じて、入口面の上側エッジは、完成光検出器における活性領域のレベルと合致してもしなくてもよい。
【0019】
入口面304の角度(図4の角度α)、基板上面に沿った入口面304と反射面306との上側エッジ間の距離(図4の寸法D)、及び反射面の角度(図4の角度β)は一緒に、光ビームが反射される反射面306上の位置を決定する。光検出器例の入口面304の角度αは、約95°〜約99°であってよく、その結果、反射面角度β約55°の場合、反射面に対する入射角は約29°〜約33°となる。これらの入射角は全内部反射の臨界角を上回り(空気/InP界面の場合約18°;カプセル化材料/InP界面の場合約27°)、その結果、面間距離の約5%〜10%だけ、反射面306で深さが変化することになる。(上述のように)反射面において最小5〜7μmの最小深さを達成するために、約5〜7μm以上の深さで入口面を通って光ビームを透過させるか、又は、十分に広い面間距離によって、より小さな入口面深さを受け入れることができる。入口面深さ及び/又は面間距離が大きくなればなるほど、反射面深さが大きくなる。(上述のように)入口面深さには上限がある場合があり、また、光ビームの発散、光検出器に対する感度/速度の需要、光検出器に対するサイズの制約、及び(上述のような)反射面306のエッチング深さに対する加工限界によって、面間距離にも上限があることがある(例えば約250μm未満)。多くの典型的な面間距離は約50μm〜約250μmであってよいが、この範囲から外れた距離も本開示の範囲及び/又は添付の特許請求の範囲に含むことができる。
【0020】
検出効率が極めて重要である場合、より小さな面間距離が必要とされることがある。これは下記のような場合にあてはまる:光ビームがより高発散型である場合;入射光学信号出力が小さい場合;光検出器が高速(10Gビット/秒以上)、ひいてはより小さい面積を求められている場合など。面間距離が小さければ小さいほど、光検出器の活性領域上に衝突する光ビーム部分は大きくなり、光検出器の検出効率全体が改善される。検出効率がさほど重要ではない用途の場合(発散度のより低いビーム、低速検出、より大きな活性領域、大きな光学信号出力など)、より大きな面間距離を採用することができ、潜在的に組立トレランスを緩和し、且つ/又はデバイス収率を改善する(例えば、活性光検出器領域318が、エッチングされた反射面306に著しく近接することを必要としない場合)。
【0021】
光検出器例は、p-i-n活性領域を備えたInP基板を含み、活性領域は幅約15μm、長さ約24μmであり、活性領域と反射面エッジとの間のギャップは約12μmであってよい。反射面角度(β)は約55°であってよく、面間距離は約100μmである。入口面角度(α)は約95°〜約99°であってよく、また入口面深さ(活性領域レベルと、入口面を通って透過される光ビームの中心との間)は、非カプセル化光検出器の場合には約13.5μmであり、又はカプセル化光検出器の場合には約15.5μmであってよい。対応する反射面深さ(活性領域レベルと、内部反射された光ビームの中心との間)は、非カプセル化光検出器の場合には約18μmであり、又はカプセル化光検出器の場合には約20μmであってよい。
【0022】
なお、基板上面と入口面304又は反射面306との間のエッジ又は角度を、種々の加工工程又は加工順序によってシャープ又は明確に形成できない場合がある。いくつかの事例において、エッジは不慮に丸みを帯びるか又は湾曲することがあり、又は、エッジには突起材料又は張出材料がエッジに残されることがあり、エッチング面の基部に突出「足」が残されることがあり、且つ/又は、その他の凹凸が加工後に残されることがある。他の事例において、面の一方又は両方がその構成により、基板上面と接しないことがある。表面及び面が実際に接するかどうかとは無関係に、本明細書中で言及される表面及び面間の角度は、所期ジオメトリが達成されている表面部分又は面部分(例えば平らな入口面の実質的に平らな部分)間の角度とする。同様に、上記面間距離は、所期の表面又は面同士がエッジにおける凹凸の存在なしに、又はエッジを排除する加工の存在なしに接している箇所間で測定されるものとする。
【0023】
なお、光検出器の検出効率全体を高め、また面反射率の偏光依存性を低減するには、反射面306からの全内部反射が望ましいが、臨界角度未満の角度、ひいては部分的な偏光依存性内部反射しか生じさせない角度も、本開示の範囲及び/又は添付の特許請求の範囲に含むことができる。絶対捕集効率がさほど重要でない場合には、内部リフレクターを備えた光検出器は、反射面306からの内部反射が部分的にすぎないように形成することができる。加えて、入射角の範囲が臨界角度に跨がる場合、光検出器内で伝搬して反射面から反射される発散型光ビームは、発散型ビームの一部だけにわたって全内部反射させることができる。極端に発散型の入力光ビームの一部は、内部反射されずに、光検出器活性領域上に直接的に衝突することさえできない。反射面306に任意の好適なタイプの反射被膜を形成することにより、余剰の被膜塗布加工工程を費やして、任意の所望の入射角を成す反射面からの内部反射を促進することができる。このような反射被膜の例は、金属リフレクター被膜及び多層誘電リフレクター被膜を含んでよい。
【0024】
空間的に選択的なプロセス工程の下記順序例によって、内部リフレクターを有する光検出器を組み立てることができる(図5Aの側面図、図5Bの頂面図)。基板302は半絶縁性InPを含んでよく、層310及び314はn型InPを含んでよく、そして層312は、半絶縁性又は軽ドープ型InGaAsの層を含んでよい。p型ドーパントのマスキング拡散を採用することにより、p型領域316を形成する。次いでこのp型領域316には、金属接点層316aを設けることができる。接点316a及びp型領域316を保護する一方で、n型層314及び層123を除去することができ、また、n型層310の露出部分上に金属接点310aをデポジットすることができる。従って、p型層316及びn型層310双方に対して電気的なアクセスが提供される。これらの層は中間層312とともにp-i-n光検出器活性領域を形成する。金属の電気的トレース310b及び316bをデポジットして、それぞれ接点310a及び316aへの電気的アクセスを可能にすることができる。マスキング型乾式エッチングを採用して、所望の角度で入口面304を形成することができ、また、マスキング型湿式エッチングを採用して、反射面306を提供することができる(それぞれ、入口面及び/又は反射面のエッチング前に接点及びトレースが形成される場合には、これらを保護しつつ行う)。光検出器、並びに入口面及び反射面を形成する全ての加工工程は、単一の半導体基板表面上で実施することができ、半導体両面の加工の必要性を排除し、これにより、加工の複雑さ及び出費が著しく低減される。加工順序の例はまた、共側面接点を有する光検出器をもたらす。共側面接点はいくつかの事例において有利である場合がある。プロセス順序は、多くのフォトダイオードのためのウェハー・スケール基板上で同時に実施することができる。加工工程が完了したら、ウェハーを配備及び使用のために分割して、別個のデバイスにすることができる。多くのその他の材料の組み合わせ、層厚、及び/又は加工順序を考え出して採用し、これにより任意の好適なタイプの光検出器活性領域を組み立てることができる。このような領域も、本明細書に開示及び/又は主張された本発明の概念の範囲に含まれる。
【0025】
湿式エッチングされた反射面306を再生可能に適正に位置決めするために、基板の表面に反射面のエッジを画定するために使用されるマスクにアンダーカットを形成しないように注意しなければならない。エッチング法によるマスクのアンダーカットがほとんど又は全くない場合にだけ、反射面は最後には、基板表面に至るまでの実質的に全距離にわたって高い光学品質を有する状態で、所期位置を占めることになる。マスクが基板に十分に良好に付着せず、アンダーカットが生じると、反射面は最後には入口面304及びフォトダイオード活性領域に極端に近接することになる(図4の寸法C及びDが極端に小さくなる)。このことは、光検出器基板内の光路のジオメトリーを損ない、そして光検出器活性領域に達した入射光部分を減小させるおそれがある。光検出器活性領域と反射面306のエッチングされたエッジとの間の距離が不十分であると、光検出器の性能が劣化するおそれがある。図2A/2B、3A/B及び5A/5Bの特定例において、採用された材料の特性は、このような潜在的な組立問題を緩和するために利用することができる。加工順序のための出発材料は典型的には、n-及び/又はp-ドープ型InP層310及び314と、これらの層の間のInGaAs中間層312とを備えたInP基板を含んでよい。これらの層は典型的にはエピタキシャル成長させられ、そして互いに緊密に原子レベルで接触させられる(典型的には1層分又は数層分だけの単層厚の界面)。従って、InGaAs層は、反射面306を提供するための湿式エッチングのための理想的マスク材料として機能することができる。反射面306の所望の上側エッジに対応する境界に沿って、層310/314及びInGaAs層312を基板から空間的に選択的に除去することができる。InAgAs層は耐エッチング作用を有し、そしてInP基板が結晶面に沿ってエッチングされるにつれて、反応面の上側エッジを保護して束縛する。基板、エッチング液、及びマスク材料の特定例は一例にすぎない。基板材料に好適に付着する任意のマスク、及び所望の結晶面選択性を示す任意のエッチング液を同等に採用することができる。
【0026】
2つの結晶面に沿って選択的にエッチングする空間的に選択的な湿式エッチングが採用される場合、デマスク領域の寸法を用いて湿式エッチングのサイズ(深さを含む)を決定することができる。例えば、図6Aの場合、矩形領域620がデマスクされている。基板602の2つの異なる結晶面に沿って選択的にエッチングするエッチング液を使用する(例えば、InP(100)表面に塗布された水性HBR/H3PO4は、(111a)及び(111b)結晶面に沿って選択的にエッチングし;他のエッチング液/結晶の組み合わせもこのような二重選択性を同様に示すことができる)。図6B、6C及び6Dは、二重選択的エッチング法の結果を示す。基板602内には四面体空洞がエッチングされており、基板表面の下の表面606a及び606bは傾斜しており、従ってそれぞれが光検出器の内部反射面として役立つことができる。表面607a及び607bは互いに向かって傾斜しており、そしてこれらの面が出会うときにエッチング法が終了する(エッチング液に対する暴露が続けられるか否かとは無関係に)。従って、エッチング法の深さ、及び反射面の正確な位置及び寸法は、デマスク領域620の初期の寸法及び位置によってのみ決定される。デマスク領域620の初期の寸法及び位置は、正確且つ精密に決定することができる。基板、エッチング液及びマスク材料の具体例は一例にすぎない。基板材料に好適に付着する任意のマスク、及び所望の結晶面選択性を示す任意のエッチング液を同等に採用することができる。
【0027】
入射光ビームの発散度を低減するために、入口面304及び/又は反射面306を好適に湾曲させることができる(一方又は両方の次元で)。入口面及び/又は反射面の形成のために採用された空間的に選択的なエッチング法に好適な変更を加えることによって、入口面304に側方湾曲(図7A)を容易に設けることができ、これにより、凸面状屈折面を形成することができる。例えばマスキング型エッチング法により形成される場合、マスクを好適に改変することにより、入口面304に所望の側方湾曲を提供することができる。入口面304に鉛直方向湾曲を形成すると、より難しい組立問題が生じるおそれがあるものの、鉛直方向湾曲の形成を採用することにより、鉛直方向次元における入射光ビームの発散度を低減することができる(図7B)。例えばグレースケール・リソグラフィのような技術は、入口面304の凸面状屈折面を形成するために、所望の鉛直方向湾曲をもたらすことができる。反射面306にも同様に、好適に湾曲した表面を形成することができ、入口面304から伝搬する光ビームの発散度を低減するための凹面状内部反射面が形成される。当該空間的に選択的な加工工程を好適に適合させることにより(例えばマスクを変更する)、反射面306に側方湾曲を容易に形成できるのに対して、鉛直方向湾曲はより厄介となるおそれがある(具体的には、基板の表面に対して反射面306が奥まって位置しているので)。エッチング法を結晶面に限定して用いることは、湾曲反射面306を形成するには適さない。側方及び/又は鉛直方向に湾曲した入口面及び/又は反射面を使用することにより、入射光ビームの発散度を低減することができ;光検出器活性領域上に衝突する入射ビーム部分を増大させることができ;より長い面間距離の使用を可能にし;より小さな、より高速の、且つ/又はより低効率の光検出器の使用を可能にし;光検出器と、入射光ビームを提供する光導波路又はファイバーとの間の整列トレランスを緩めることができる。
【0028】
フォトダイオードを組み立て、そしてウェハー上の他の光検出器から分離したら、内部リフレクターとともに組み立てられたフォトダイオードを反転させ、そしてプレーナー型導波路の端部から射出された光を受容するために基板上に載置することができる(すなわち図8の例に示す、PLC導波路上に載置された「フリップ・チップ」)。基板501には、必要な場合には、プレーナー型導波路520の下方に延びることができる光検出器部分を収容するためのポケット又は凹部を設けることができる。導波路501上のプレーナー型導波路520をその端部で、導波路520を伝搬する光を放出するように適合させる。射出光ビームは、導波路によって支持されたモードサイズに従って、導波路の端部から伝搬するにつれて発散する。導波路の出力端部をモード拡張に合わせて適合することにより、出力ビームの発散度を減小させることができる。光ビーム513は導波路基板に対して実質的に平行に伝搬し、そして入口面504を通って光検出器に入射することができる。入口面504において屈折した後、ビームは光検出器基板502内により深く伝搬するように再指向される(光検出器は反転されているので、図8では上向きに)。光ビームは反射面506から内部反射され、そして光検出器活性領域510に向かって指向される。
【0029】
図示してはいないが、導波路基板501及び/又はフォトダイオード基板502上で整列/支持構造を組み立てることにより、導波路520の端部と実質的に整列された状態(従って、導波路から射出する光ビームは、光検出器活性領域の少なくとも一部を照射する)で、導波路基板501内に光検出器を適正に配置するのを容易にすることができる。このような支持/整列構造は、溝、フランジ、ポスト、タブ、スロット、ヨーク、及びはんだ/金属表面張力などを含むことにより、導波路基板上の光検出器の配置を案内することができる。導波路基板501には、電極、接点及び/又は電気的なトレースを設けることにより、光検出器との電気的な接続を確立することができる(判りやすさのために図面から省いた)。接点を支持/整列構造内に組み込むことができ、或いは、接点は別個の構造を含んでよい。光検出器上の接点間に電気的な接続を形成し、導波路基板上の接点を互いに接触させるために採用されたはんだ又はその他の材料は、光検出器を基板に機械的に接合するのに役立つこともできる。或いは、光検出器は好適な接着剤によって、導波路基板に機械的に接合することもできる。
【0030】
実質的に透明な埋込用媒体又はカプセル化材料1500が、プレーナー型導波路520の端部と光検出器の入口面504との間の光路を実質的に充填することができる(図15)。このような実質的に透明な埋込用媒体は、プレーナー型導波路の端面から、及び光検出器入口面504からの不所望な反射を低減するのに役立つことができる。埋込用媒体は、光検出器及びプレーナー型導波路のうちの一方の屈折率の近く、又はこれらの屈折率の間の屈折率を有することができる。真空又は周囲空位に対して導波路端面及び光検出器入口面における反射を低減する、(所望の動作波長範囲にわたって実質的に透明な)任意の・BR>D適な埋込用媒体又はカプセル化材料1500を採用することができる。埋込用媒体1500は、導波路端面と光検出器入口面との間に空間的に選択的に塗布することができ、或いは代わりに、図15に示されたように、光検出器とプレーナー型導波路の隣接する端部とをカプセル化するのに役立つことができる。内部反射面506をカプセル化することにより、全内部反射の臨界角度が増大する。光検出器に対して全内部反射が望まれる場合、臨界角度は、光検出器の角度寸法及び長さ寸法のより厳しい範囲及び/又はトレランスを課すことがあり、また、入射光ビームのサイズ及び発散度のより厳しい範囲及び/又はトレランスを課すこともある。
【0031】
図14は、本開示内容に従って組み立てられた光検出器例を示す。この光検出器は、溝付き基板1401上に載置された検出器基板1402と、入口面1404と、内部リフレクター面1406と、光検出器活性領域1418を含む(判りやすさのために支持/整列構造を省く)。光ファイバー1450を受容するように溝1452を適合する。この集成体例は図8の例と同様である。図8の例では、光ファイバーの代わりにプレーナー型導波路が設けられている。基板1401には支持/整列構造(図示せず)が設けられている。支持/整列構造は、光ファイバー1450(溝1452内に位置決めされている場合)から射出する光ビーム1413の大部分が入口面1404に入射し、反射面1406から反射し、そして活性領域1418に衝突するように、好適に位置決めされている。基板1401は、光検出器の下方に向かって突出する部分を載置時に収容するためのポケット又は凹部;電気的なコンタクト又はトレース;及び/又は基板上に光検出器を載置するための支持/整列構造、を含んでよい。ファイバー1450の端部と光検出器入口面1404との間の光路には、(上述のような)実質的に透明な埋込用媒体又はカプセル化材料1600を充填することができ、或いは、光検出器とファイバーの隣接する端部とをカプセル化材料1600によってカプセル化することができる(図16)。別の実施態様(図示せず)において、検出器基板1402上に溝を直接的に形成し、この溝内に光ファイバーを載置する。このような実施態様は、図14及び図16と同様に機能することができ、光検出器及びファイバーを別個に載置するための第2基板は使用しない。
【0032】
内部リフレクターを有する光検出器の別の実施態様が図9A及び9Bに示されている。これらの図は、光検出器基板902上の光検出器活性領域918を、任意の所要の接点及び/又はトレースとともに示している。光検出器は、上述のように、InP基板上に設けられたp-i-n光検出器であってよく、又は好適な基板上に設けられた任意の好適な光検出器であってよい。基板902にはさらにシリカ系、ポリマー又はその他の低屈折率誘電スラブ912を設ける。低屈折率誘電スラブ912は入口面913と角度エッチングされた反射面914とを有する。アングル面914は、スラブ912内を伝搬する光の全内部反射が下向きに基板902に向かって行われるのに十分に浅い角度で、加工することができる。或いは、アングル反射面914には反射被膜(金属、誘電材料、又はその他)を設けることにより、光を基板に向かって下向きに反射させることができる。アングル面914は、スラブ912内を伝搬する光ビームを光検出器918上に下方に導くように位置決めする。基板902とスラブ912との間に、介在するリフレクター層916(金属、多層誘電材料、又は他の好適なリフレクター)を採用することにより、光が活性領域918に達する前に層912から基板902内に漏れるのを実質的に防止することができる。入口面913を通ってスラブ912に入射する光ビームは、面914に向かって伝搬し、そして光検出器918上に反射することができる。図10は、図9A及び9Bの光検出器を反転させて示している。プレーナー型導波路基板1001上にこの光検出器をフリップ・チップとして載置し、そしてこれを、プレーナー型導波路1020の端部から射出した光を受容して、光検出器918上に光を導くように位置決めする(判りやすさのために支持/整列構造を省く)。入口面913及び/又は反射面914は実質的に平面的であってよく、或いは、入射光ビームの発散度を低減するように一方又は両方の次元において好適に湾曲させることができる。図10の載置型光検出器実施態様は、導波路と光検出器との間に透明な埋込用媒体を含むことができ、或いは、図15と同様にカプセル化することができる。図9A及び9Bの光検出器実施態様は、或いは、図14又は16に示されたものと同様に、光ファイバーを有する基板上に載置されてもよい。
【0033】
内部リフレクターを有する光検出器の別の実施態様が図11A及び11Bに示されている。光検出器基板1102上には、光検出器活性領域1118が、任意の所要の電気的な接点及び/又はトレースとともに設けられている。光検出器は、上述のように、InP基板上に設けられたp-i-n光検出器であってよく、又は好適な基板上に設けられた任意の好適な光検出器であってよい。基板1102上にはシリカ系、ポリマー又はその他の低屈折率導波路1112(コア/クラッド導波路を含む任意の好適なタイプ)を組み立てることができ、この導波路には、光検出器活性領域1188の上方に位置決めされたアングル端面1114を設けることができる。アングル端面1114は、導波路1112を通って伝搬する光学出力の全内部反射が光検出器活性領域1118上に生じるのに十分に浅い角度で、加工することができる。或いは、反射面1114には反射被膜(金属、誘電材料、又はその他)を設けることにより、光を基板に向かって下向きに効率的に反射させることができる。
【0034】
光検出器によって検出するために光学出力を受容するように、種々の方法で導波路1112の出力部分1116を適合させることができる。図12は、図11A及び11Bの光検出器を反転させて示している(基板1102、光検出器1118、及び導波路1112を含む)。プレーナー型導波路基板1201上にこの光検出器をフリップ・チップとして載置する(判りやすさのために支持/整列構造を省く)。導波路1120及び導波路1112の入力端部1116を、この例の場合、これらの導波路間で光学出力を端転送するように適合させることができ、作動上許容可能な光学出力転送度を達成するために十分に正確な相対的な位置決め及び整列を必要とする。導波路1120の射出面、導波路1112の入口面、及び/又は反射面1114は平らであってよく、或いは、これらのうちの1つ又は2つ以上を、入射光ビームの発散度を低減するために一方又は両方の次元において好適に湾曲させることができる。図13は、図11A及び11Bの光検出器を反転させて示している(基板1102、光検出器1118、及び導波路1112を含む)。プレーナー型導波路基板1301上にこの光検出器をフリップ・チップとして載置する(判りやすさのために支持/整列構造を省く)。導波路1320及び導波路1112の入力端部1116を、この例の場合、これらの導波路間で光学出力を横方向転送するように適合させることができ(モード-干渉-カップリング型又は実質的には断熱カップリング型)、作動上許容可能な光学出力転送度を達成するために十分に正確な相対的な位置決め及び整列を必要とする(典型的には端転送に対して緩和されたトレランスを伴う)。反射面1114は平らであってよく、或いは、入射光ビームの発散度を低減するために一方又は両方の次元において好適に湾曲させることができる。図12の載置型光検出器実施態様は、導波路と光検出器との間に透明な埋込用媒体を含むことができ、或いは、図15と同様にカプセル化することができる。図13の光検出器実施態様は、或いは、図14又は16に示されたものと同様に、光ファイバーを有する基板上に載置されてもよい。
【0035】
こうして広く開示された実施態様において、光検出器の入口面及び反射面は、水平次元において互いに実質的に平行に示されており(図2B、3B、5B、7B、9B及び11B)、そして光ビームは水平次元において、入口面を通って法線入射に近い状態で入射する(図17)。入射光ビームの再指向は、主として鉛直次元であり(図8及び図14〜16)、入口面の透過点、反射面からの反射点、及び光検出器活性領域の照射部分は全て、水平次元において互いに実質的に一列に並んでいる(図17には、光ビーム1701が入口面1704を透過し、反射面1706から反射され、そして光検出器活性領域1710上に衝突する様子が示されている)。入口面及び反射面に対する公称入射面は、図17の配置においては同じ実質的に鉛直の面である。いくつかの事例の場合、光ビームは内部反射時に水平次元及び鉛直次元の両方において再指向されることが望ましい場合がある(図18及び19)。これらの配置において、入口面及び反射面に対するそれぞれの入射面は、平行ではなく、また、反射面に対する入射面は鉛直でない。このような多次元ビーム再指向は典型的には、光ビームが光検出器活性領域に衝突するのに伴って入射角をより大きくし、その結果、活性領域の厚さを通る有効相互作用長が増大することになる。従って、相互作用長を増大させることにより、検出効率を増大させることができ、そしてより大きな入射角によってこのことを達成することにより、光検出器活性領域を形成するためにより薄い(ひいてはより容易且つ/又は低廉に組み立てられる)材料層の使用を可能にする。加えて、水平次元及び鉛直次元の双方におけるビーム再指向は、基板上の導波路に対して種々の配向で、導波路基板上に光検出器を位置決めするのを可能にすることができ(すなわち、何らかのビーム・ステアリングが光検出器基板内部に発生する)、より小さな導波路基板面積を使用した、よりコンパクトな光学デバイス集成体を可能にする。
【0036】
図18の実施態様の場合、入力面1804と反射面1806とは実質的に平行であり、入射光ビーム1801は、入口面1804の透過時に(水平方向で)非垂直である。屈折の結果、光ビームは水平方向で再指向され、反射面1806上に(水平方向で)非法線入射する。面1806から反射された光ビームの少なくとも一部を受容するように、光検出器活性領域1810が位置決めされている。面1804の透過点、面1806からの反射点、及び反射された光ビームによって照射された活性領域1810の部分は、上から見たときに、1つの線に沿ってはおらず、光検出器活性領域に対する入射角は、水平方向に整列された実施態様よりも大きい。図19の実施態様の場合、入口面1904と反射面1906とは平行でなく、そして入射光ビーム1901は、入口面1904の透過時に、(水平方向で)実質的に垂直である。面1904及び1906の非平行な配置は、反射面1906上に(水平方向で)非法線入射をもたらす。面1906から反射された光ビームの少なくとも一部を受容するように、光検出器活性領域1910が位置決めされている。面1904の透過点、面1906からの反射点、及び反射された光ビームによって照射された活性領域1910の部分は、上から見たときに、共通の線に沿ってはおらず、光検出器活性領域に対する入射角は、水平方向に整列された実施態様よりも大きい。入口面における非法線入射、及び入口面と反射面との非平行な配置の両方を伴う付加的な実施態様を実施することができる。
【0037】
前述の説明及び/又は添付の特許請求の範囲の目的上、本明細書において採用された「光導波路」(又は同等に「導波路」又は「透過光学素子」)は、1つ又は2つ以上の光学モードを支持するように適合された構造を意味するものとする。このような導波路は典型的には、2つの横方向次元内に、支持された光学モードを閉じ込めるのを可能にするものとする。横方向及び長手方向の次元/方向は、湾曲した導波路に関しては局所的に定義されるものとする。横方向及び長手方向の次元の絶対配向は、従って例えば曲線導波路の長さに沿って変化する場合がある。光導波路の一例としては、種々のタイプの光ファイバー、及び種々のタイプのプレーナー型導波路が挙げられる。本明細書において採用される「プレーナー型光導波路」(又は同等に「プレーナー型導波路」)という用語は、実質的にプレーナー型の基板上に形成された任意の光導波路を意味するものとする。長手方向次元(すなわち伝搬次元)は、基板に対して実質的に平行であると考えるものとする。基板に対して実質的に平行な横方向次元は、側方次元又は水平次元と呼ばれることがあり、これに対して、基板に対して実質的に垂直な横方向次元は、鉛直次元と呼ばれることがある。このような導波路の例は、リッジ導波路、埋込型導波路、半導体導波路、その他の高屈折率導波路(「高屈折率」は約2.5を上回る)、シリカ系導波路、ポリマー導波路、その他の低屈折率導波路(「低屈折率」は約2.5未満)、コア/クラッド型導波路、多層リフレクター(MLR)導波路、金属クラッド導波路、エア誘導型導波路、真空誘導型導波路、フォトニック結晶系又はフォトニック・バンドギャップ系導波路、電気-光学(EO)材料及び/又は電気-吸収性(EA)材料を組み込んだ導波路、非線形-光学(NLO)材料を組み込んだ導波路、及び本明細書中には明示していない無数のその他の例を含むことができる。これらもやはり、本開示の範囲及び/又は添付の特許請求の範囲内に含まれるものとする。半導体、結晶、シリカ又はシリカ系、その他のガラス、セラミック、金属、及び本明細書中には明示していない無数のその他の例を含む多くの好適な基板材料を採用することができる。
【0038】
本明細書中に開示された光学成分と一緒に使用するのに適したプレーナー型光導波路のタイプの一例は、いわゆるPLC導波路(プレーナー型光波回路Planar Lightwave Circuit)である。このような導波路は典型的には、実質的にプレーナー型のシリコン基板(しばしば、シリカ又はシリカ系光学緩衝層が間挿されている)上に支持されたシリカ又はシリカ系導波路(しばしばリッジ導波路又は埋込型導波路;他の導波路構造を採用することもできる)を含む。1つ又は2つ以上のこのような導波路のセットは、プレーナー型導波路回路、光集積回路、又は光電子集積回路と呼ばれることがある。1つ又は2つ以上の光源、レーザー、モジュレーター、及び/又は、光学出力の端転送に合わせて適合されたその他の光学デバイスを、好適に適合されたPLC導波路と一緒に載置するように、1つ又は2つ以上のPLC導波路を有するPLC基板を容易に適合することができる。1つ又は2つ以上の光源、レーザー、モジュレーター、光検出器、及び/又は、光学出力の横方向転送に合わせて適合されたその他の光学デバイスを、好適に適合されたPLC導波路(モード干渉カップリング型横方向転送、又は実質的に断熱的な横方向転送;横方向カップリングとも呼ばれる)と一緒に載置するように、(例えば米国特許出願公開第2003/0081902号明細書及び/又は米国特許出願第60/466,799号明細書の教示内容に従って)1つ又は2つ以上のPLC導波路を有するPLC基板を容易に適合することができる。
【0039】
前述の説明及び/又は添付の特許請求の範囲の目的上、「空間的に選択的な材料処理技術」は、エピタキシー、層成長、リソグラフィー、フォトリソグラフィー、蒸発デポジション、スパッタリング、蒸着、化学蒸着、ビーム・デポジション、ビーム支援デポジション、イオンビーム蒸着、イオンビーム支援デポジション、プラズマ支援デポジション、湿式エッチング、乾式エッチング(反応性イオン・エッチング)、イオン・ミリング、レーザー・マッチング、スピン・デポジション、スプレー・デポジション、電気化学メッキ、電気化学デポジション、無電解メッキ、フォトレジスト、UV硬化及び/又は高密度化、高精度ソー及び/又はその他の機械切断/成形工具を使用したミクロ機械加工、選択的な金属処理及び/又ははんだ付け、平坦化のための化学機械研磨、任意のその他の好適な空間的に選択的な材料加工技術、これらの組み合わせ、及び/又はこれらの機能的等価技術を包含するものとする。具体的には、層又は構造を「空間的に選択的に提供する」のに関与する任意の工程が、空間的に選択的なデポジション及び/又は成長、又は実質的に均一なデポジション及び/又は(所与の領域全体にわたる)成長及びこれに続く空間的に選択的な除去、のうちのいずれか又は両方に関与することができる。空間的に選択的な任意のデポジション、除去又はその他のプロセスは、いわゆる直接書刻プロセス、又はマスキング・プロセスであってよい。なお、本明細書中で言及される任意の「層」は、実質的に均質な材料層を含んでよく、或いは、1つ又は2つ以上の材料サブ層から成る不均質なセットを含んでよい。空間的に選択的な材料加工技術は、共通の基板ウェハー上で複数の構造の同時の組立/加工を行う際に、ウェハー・スケールで実施することができる。
【0040】
なお、本明細書中に「固定される」、「結合される」、「載置される」、「デポジットされる」、「形成される」、「位置決めされる」などと説明された種々の成分、素子、構造及び/又は層は、基板材料と直接的に接触することができ、或いは、1つ又は2つ以上の他の層及び/又は基板上に既に存在する他の中間構造と接触することができ、従って基板には例えば間接的に「固定され」てもよい。なお、「基板上面」「鉛直」「垂直」「高さ」「レベル」のような語句は、光検出器基板を説明するのに用いられる場合、空間内の絶対的な方向又は位置を意味するものではなく、むしろ、半導体基板又はウェハーの加工される面に対する方向又は位置を意味するものである。「基板上面」は、加工される基板表面(又は処理の大部分が行われる表面であって、面と活性領域とを形成するもの)を意味し;「水平」とは、処理される面に対して実質的に平行な面を意味し;「鉛直」「高さ」「レベル」などは、処理される面に対して実質的に垂直な方向を意味し、以下同様である。
【0041】
「動作上許容可能な」という字句は、光検出器の種々の性能パラメーターのレベル、例えば捕集効率、検出器応答性、及び検出帯域幅などのレベルを記述する際に出現する。性能、組立、デバイス収率、集成、試験、利用可能性、コスト、供給、需要、及び/又は、組み込むことができる光検出器又は光学集成体の製造、配備、及び/又は使用を取り巻くその他のファクターから生じる適用可能な制約及び/又は要件から成る任意の当該集合又は部分集合によって、動作上許容可能なレベルを決定することができる。従ってこのようなパラメーターのこのような「動作上許容可能な」レベルは、このような制約及び/又は要件に応じて変化することがある。例えば、いくつかの事例において、より広い検出帯域幅を達成するために、捕集効率が低くなることは許容可能な交換条件となることがある。これに対して他の事例においては、検出帯域幅が狭くなっても、捕集効率をより高くすることが必要となる場合がある。従って「動作上許容可能な」捕集効率及び検出帯域幅は、これらの事例間で変化する。このような交換条件の他の例は数多く想像することができる。従って、このような「動作上許容可能な」制約及び/又は要件に応じて、変動する精度のトレランス範囲内で、本明細書中に開示された半導体光検出器及びその組立方法、及びこれと同等のものを実施することができる。本明細書中に使用される「実質的に透明な」「実質的に断熱的な」「実質的に空間モード整合された」「実質的に平行な」「実質的に法線入射」などなどは、「動作上許容可能な」性能の概念に照らして解釈されるものとする。
【0042】
特定の材料及び/又は材料複合体を採用して具体的な寸法及び構成を有する具体例を本明細書に開示してきたが、言うまでもなく、その他の好適な材料及び/又は材料複合体を、本明細書中に開示且つ/又は主張された本発明の概念の範囲内にとどめながら、種々の寸法及び/又は構成のうちのいずれかにおいて採用することができる。
【0043】
開示された実施態様及び方法と同等のものは、本発明の開示の範囲及び/又は添付の特許請求の範囲内に含まれるものとする。開示された実施態様及び方法、及びこれらと同等のものには、これらを本発明の開示の範囲及び/又は添付の特許請求の範囲内にとどめながら、変更を加えることができるものとする。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体基板を用いて光学出力を検出する光検出器を備えた光学装置であって、
前記光検出器は、
光検出器活性領域が形成された基板上面の一部を加工して形成され、前記基板内に光ビームを入射させる入口面と、
前記基板上面の別の一部を加工して形成され、前記入口面から入射させた光ビームの少なくとも一部を前記基板内にて内部反射させる反射面と、
前記基板上面に形成されており、前記反射面により内部反射させた光ビームの少なくとも一部が衝突するよう位置決めされた光検出器活性領域と、
を、前記基板上面に有し、
前記入口面及び前記反射面は、前記基板上面及び基板下面を横切らないように形成されており、
前記光検出器活性領域が形成されている基板上面に対して前記入口面が鈍角を成しており、前記光検出器活性領域が形成されている基板上面に対して実質的に平行に伝搬する光ビームが前記入口面を通る際、前記光ビームが前記光検出器活性領域から離反する方向に屈折するよう、前記入口面が位置決めされており、
前記光検出器活性領域が形成されている基板上面に対して前記反射面が鋭角を成しており、前記光検出器活性領域から離反する方向に屈折した光ビームの少なくとも一部が、前記反射面から前記光検出器活性領域が形成されている基板上面に向かって内部反射されるように、前記反射面が前記入口面に対して位置決めされており、
前記光検出器は、光導波路を備えた導波路基板上に、上下を反転させてフリップ・チップとして載置され、前記光導波路から射出された光を前記入口面から受容することを特徴とする、光学装置。
【請求項2】
前記基板上面において、前記入口面と共に形成され、前記光検出器活性領域が形成されている基板上面とは異なる高さを有する基板上面領域であって、前記光検出器活性領域が形成されている基板上面から前記入口面によって分離された基板上面領域が、完成された光検出器から排除されていることを特徴とする、請求項1に記載の光学装置。
【請求項3】
前記光検出器活性領域がp−i−nフォトダイオードまたはアバランシェ・フォトダイオードを含む、請求項1に記載の光学装置。
【請求項4】
前記光検出器活性領域が形成されている基板上面に対して前記入口面が90°を上回り120°以下の角度を成しており、また前記光検出器活性領域が形成されている基板上面に対して前記反射面が40°以上70°以下の角度を成している、請求項1に記載の光学装置。
【請求項5】
前記光検出器活性領域が形成されている基板上面に対して前記入口面が90°を上回り105°以下の角度を成しており、また前記光検出器活性領域が形成されている基板上面に対して前記反射面が51°以上60°以下の角度を成している、請求項1に記載の光学装置。
【請求項6】
前記光検出器活性領域が形成されている基板上面に対して平行な光軸を有し、前記入口面を通って前記基板内に伝搬される光ビームが、前記反射面から全内部反射させられる、請求項4または5に記載の光学装置。
【請求項7】
前記光検出器活性領域と前記反射面とが、前記基板上面にて約5μmを上回る分だけ隔離されている、請求項1に記載の光学装置。
【請求項8】
前記光検出器活性領域と前記反射面とが、前記基板上面にて50μm超〜約250μm未満だけ隔離されている、請求項1に記載の光学装置。
【請求項9】
さらに、前記基板上面に形成された2つ以上の電気的な接点を含み、前記接点が前記光検出器活性領域に接続されている、請求項1に記載の光学装置。
【請求項10】
前記入口面及び前記反射面の少なくとも一方が湾曲されている、請求項1に記載の光学装置。
【請求項11】
前記光導波路が、前記導波路基板上に形成されたプレーナー型導波路または前記導波路基板上の溝内に載置された光ファイバーである、請求項1に記載の光学装置。
【請求項12】
前記光ビームが、前記光検出器活性領域のレベルよりも約2.5μm〜約50μmだけ下方で、前記入口面上にセンタリングされる、請求項11に記載の光学装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2011−238948(P2011−238948A)
【公開日】平成23年11月24日(2011.11.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−149907(P2011−149907)
【出願日】平成23年7月6日(2011.7.6)
【分割の表示】特願2004−543284(P2004−543284)の分割
【原出願日】平成15年9月12日(2003.9.12)
【出願人】(592228756)ホーヤ コーポレイション ユーエスエイ (12)
【氏名又は名称原語表記】HOYA CORPORATION USA
【住所又は居所原語表記】101 METRO DRIVE,SUITE 500,SAN JOSE,CA 95110,U.S.A.
【Fターム(参考)】