説明

半導体基板の洗浄方法および半導体基板の洗浄装置

【課題】半導体基板をリンスした後、半導体基板を乾燥させるときに微細なパターンに及ぶ影響を著しく低減する。
【解決手段】洗浄液で半導体基板を洗浄する洗浄工程と、この洗浄工程の後にリンス水で前記半導体基板をリンスするリンス工程と、このリンス工程の後に前記半導体基板を乾燥させる乾燥工程とを行う半導体基板の洗浄方法であって、リンス工程の際、リンス水の温度を70℃以上に設定すると共に、リンス水を酸性に設定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ウエハ等の半導体基板を洗浄する半導体基板の洗浄方法および半導体基板の洗浄装置に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体基板の洗浄工程においては、薬液処理後に水リンスを行ない、その後、スピン乾燥またはIPA(イソプロピルアルコール)乾燥を行なっている。スピン乾燥では、水リンス液を遠心力で振り切った後、半導体基板の表面に残った水滴を蒸発乾燥させるようにしている。このスピン乾燥の場合、半導体基板の表面に残った水の持つ表面張力に起因する毛細管力によって、半導体基板に形成されている微細なパターンが倒壊するという問題が発生した。この問題は、近年の微細化の進行に伴って顕在化してきた。
【0003】
これに対して、IPAの表面張力の大きさは、水の表面張力の1/3程度と小さいため、スピン乾燥に代えてIPA乾燥を行うことで上記問題をある程度解消することが可能であり、例えば特許文献1には、IPA乾燥の際のスループット向上を図った乾燥処理装置の例が記載されている。しかし、微細化がさらに進み、30nm世代以降の微細デバイスになると、乾燥工程が微細なパターンに及ぼす悪影響をさらに低減することが望まれる状況にあった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平10−22257号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、半導体基板をリンスした後、半導体基板を乾燥させるときに微細なパターンに及ぶ影響を著しく低減できる半導体基板の洗浄方法および半導体基板の洗浄装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様の半導体基板の洗浄方法は、洗浄液で半導体基板を洗浄する洗浄工程と、この洗浄工程の後にリンス水で前記半導体基板をリンスするリンス工程と、このリンス工程の後に前記半導体基板を乾燥させる乾燥工程とを行う洗浄方法であって、前記リンス工程の際、前記リンス水の温度を70℃以上に設定すると共に、前記リンス水を酸性に設定するところに特徴を有する。
【0007】
本発明の一態様の半導体基板の洗浄装置は、半導体基板を搬送するベルトコンベアと、このベルトコンベアにより搬送された前記半導体基板が通過する洗浄処理用の隙間を有し、通過する半導体基板に対して洗浄処理とリンス処理と乾燥処理とを行う処理ヘッドとを備えてなる半導体基板の洗浄装置であって、前記処理ヘッドに酸性のリンス水を供給すると共に、前記リンス水の温度を70℃以上に設定するリンス水供給機構を具備するところに特徴を有する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、半導体基板をリンスした後、半導体基板を乾燥させるときに微細なパターンに及ぶ影響を著しく低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の第1実施形態を示す半導体基板の洗浄装置の側面図
【図2】半導体基板の洗浄装置の上面図
【図3】半導体基板の洗浄装置の斜視図
【図4】リンス水供給機構構成のブロック図
【図5】洗浄処理のフローチャート
【図6】リンス水の温度とパターン閉塞率との関係を示すグラフ
【図7】リンス水のpH値と乾燥時間とWater Mark欠陥数との関係を示すグラフ
【図8】リンス水の温度と乾燥時間とパターン生存率との関係を示すグラフ
【図9】本発明の第2実施形態を示すもので、ラインアンドスペースパターンの延びる方向が、半導体基板の搬送方向に平行な場合と、直交する場合と、ラインアンドスペースパターンの閉塞率との関係を示す図
【図10】IPA乾燥時におけるランプアニールの有無と、ラインアンドスペースパターンの閉塞率との関係を示す図
【図11】本発明の第3実施形態を示すもので、毛細管力を説明する図
【図12】ラインアンドスペースパターンのアスペクト比を変化させたときに、従来構成と本発明の第1〜第3実施形態とについて、パターン閉塞起因欠陥密度を測定した結果を示す図
【発明を実施するための形態】
【0010】
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態について、図1ないし図8を参照しながら説明する。尚、以下の図面の記載において、同一又は類似の部分は同一又は類似の符号で表している。図1は本実施形態の半導体基板の洗浄装置1の概略構成を示す側面図であり、図2は洗浄装置1の概略構成を示す上面図であり、図3は洗浄装置1の概略構成を示す斜視図である。
【0011】
図1、図2、図3に示すように、洗浄装置1は、ベルトコンベア搬送型洗浄装置で構成されている。この洗浄装置1は、図1に示すように、ウエハ(半導体基板)2を載置して搬送するベルトコンベア3と、ウエハ2を洗浄処理する洗浄処理ヘッド4とから構成されている。洗浄処理ヘッド4は、上部ヘッド4aと、下部ヘッド4bとから構成されている、この構成の場合、ベルトコンベア3により搬送されたウエハ2を上部ヘッド4aと下部ヘッド4bとの間の洗浄処理用の隙間に挿入させて通過させるように構成されている。
【0012】
洗浄処理ヘッド4(即ち、上部ヘッド4aおよび下部ヘッド4b)は、ウエハ2の挿入側(図1中右端側)から順に並ぶように設けられた薬液処理部5と、リンス処理部6と、乾燥処理部7とを備えている。薬液処理部5は、ウエハ2の表面に洗浄用の薬液を吐出して化学的に洗浄する機能と、洗浄後の薬液を回収する機能とを有している。リンス処理部6は、ウエハ2の表面にリンス用の水(後述する酸性の温水)を吐出してリンスする機能と、リンス後の水を回収する機能とを有している。
【0013】
乾燥処理部7は、ウエハ2の表面に乾燥用のIPAを吹き付ける機能と、ウエハ2の表面に乾燥用のN2ガスを吹き付ける機能とを有している。更に、乾燥処理部7は、ウエハ2の表面のうちの乾燥処理部7に対応する領域の上方空間についてその内部を減圧する機能を有している。この場合、ウエハ2の表面の上記領域を囲み且つウエハ2の表面と微小な隙間が形成されるように配置された減圧用シール部(図示しない)を設け、上記上方空間内を真空ポンプ(例えばロータリーポンプ)で真空引きし、所定の減圧空間を形成することが可能になっている。尚、この減圧状態においても、ベルトコンベア3によりウエハ2を乾燥処理部7中で搬送させることが可能な構成となっている。
【0014】
次に、リンス処理部6にリンス用の水(酸性の温水)を供給するリンス水供給機構について、図4を参照して説明する。図4に示すように、リンス水供給機構8は、制御部9と、リンス水ミキシング部10と、超純水供給部11と、塩酸(HCl)供給部12とを備えて構成されている。超純水供給部11は、超純水を貯留するタンク(図示しない)と、このタンクから超純水を送出するポンプ(図示しない)とからなる。塩酸供給部12は、塩酸を貯留するタンク(図示しない)と、このタンクから塩酸を送出するポンプ(図示しない)とからなる。
【0015】
リンス水ミキシング部10は、超純水供給部11から送出された超純水と、塩酸供給部12から送出された塩酸とを貯留してミキシングする。リンス水ミキシング部10には、内部のリンス水のpH値を検出するpHセンサ13と、内部のリンス水の温度を検出する温度センサ14と、内部のリンス水を加熱するヒータ15とが設けられている。制御部9は、pHセンサ13および温度センサ14からの各検出信号を受けて、超純水供給部11のポンプと、塩酸供給部12のポンプと、ヒータ15とをそれぞれ駆動制御する。この場合、塩酸を供給しなければ、リンス水のpHは「7」であり、塩酸の供給量を増やせば、pHは「7」より漸次小さくなる。また、ヒータ15を通電すれば、リンス水の温度が上昇し、通電をやめれば下降する。これにより、制御部9は、リンス水ミキシング部10内に、所望のpHの値且つ所望の温度のリンス水を生成して貯留すると共に、この生成したリンス水を供給ポンプ16を駆動して前記リンス処理部6へ供給することが可能な構成となっている。
【0016】
次に、上記した洗浄装置1を用いてラインアンドスペースパターンが形成されたウエハ2を洗浄する処理について、図5ないし図8を参照して説明する。図5のステップS10に示すように、まずウエハ2を化学的に洗浄する薬液処理(薬液処理部5による処理)を、一般的なAPM、SPM等の洗浄液を使用して実行する。続いて、ステップS20に示すように、リンス処理部6によりウエハ2をリンスするときに、リンス水の温度を70℃以上に設定すると共に、リンス水のpHを「7」未満とするように設定している(即ち、HClが溶解することで酸性となったリンス水を使用している)。
【0017】
ここで、リンス水の温度を70℃以上に設定する理由は、リンス水の温度が70℃未満であると、図6に示すように、隣接するラインパターン同士がくっついてパターンを閉塞させるラインアンドスペースパターンの閉塞率が高くなるという不良が発生するためである。図6のグラフは、本発明者らが実験で測定した結果である。この図6のグラフによれば、リンス水の温度を70℃以上に設定すると、ラインアンドスペースパターンの閉塞率を十分小さくできることがわかる。
【0018】
ただし、リンス水の温度を上げると、リンス液中へのシリコン溶解速度が高くなるので、Water Markが発生し易くなるという問題が発生する。これに対して、本実施形態においては、リンス処理の処理時間を例えば10秒以下の短時間とすると共に、酸性のリンス水(PH「7」未満のリンス水)を用いることにより、リンス水中にSiが溶出することを防止している。これにより、Water Markの発生を抑制することができる。ここで、図7は、リンス水のpHの値と、乾燥時間と、(1cm2当たりの)Water Markの欠陥数との関係を示すグラフである。この図7のグラフも、本発明者らが実験で測定した結果である。この図7から、リンス水を酸性にすると(pH「4」またはpH「2」にすると)、Water Markの発生を十分抑制できることがわかる。
【0019】
また、図8は、リンス水の温度と、乾燥時間と、ラインアンドスペースパターンの生存率との関係を示すグラフである。この図8のグラフも、本発明者らが実験で測定した結果である。この図8から、リンス水の温度を70℃以上に設定すると共に、乾燥時間を短くすると(例えば10秒以下にすると)、パターン生存率が十分高くなること(すなわち、パターン閉塞率が十分低くなること)がわかる。
【0020】
ここで、ラインアンドスペースパターンが閉塞するときに作用する力、即ち、パターン閉塞力について考察する。パターン閉塞力は、一般的に毛細管力Fに起因するものであり、物質の表面張力をγ、接触角をθ、パターンの左右の液面差をΔHとしたときに、毛細管力Fは、γ、cosθ、ΔHに比例することがわかっている。このため、乾燥速度を上げることにより、毛細管力Fが大きい状態を短時間にして、パターンの変形量を小さくすると、パターン閉塞率が減少すると考えられる。
【0021】
上記したリンス処理部6によるウエハ2のリンス処理が完了したら、続いて、図5のステップS30に示すように、乾燥処理部7によるウエハ2の乾燥処理(IPA乾燥処理)を実行する。これにより、ウエハ2の洗浄を終了する。尚、上記IPA乾燥処理においては、IPAガスおよびN2ガスの温度をウエハ2の温度よりも高くするように設定した。
【0022】
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について、図9および図10を参照して説明する。この第2実施形態の場合も、前記ベルトコンベア搬送型洗浄装置1を用いる。この第2実施形態では、3つの処理部、即ち、薬液処理部5、リンス処理部6、乾燥処理部7の各処理時間が例えば5秒以下になるように、ウエハ2の搬送速度を設定した。更に、薬液処理部5により洗浄を開始する前において、即ち、図2に示すように、ウエハ2を薬液処理部5内に挿入する前の状態において、ウエハ2のノッチの位置に基づいて、ウエハ2に形成されたラインアンドスペースパターンの延びる方向が、ウエハ2の搬送方向(ベルトコンベア3の搬送方向)と略平行となるように位置合わせし、この位置合わせした状態でウエハ2をベルトコンベア3上に設置する。ここでは、例えばベルトコンベア搬送型洗浄装置1において、ウエハ2上のパターンを認識する機能を有する光学機構を備え、この光学機構からの信号を受けてウエハ2のノッチを合わせる方向を90°変化させることの可能な構成とすることで、ベルトコンベア3上へのウエハ2の設置を自動で行うこともできる。
【0023】
この後、ベルトコンベア3によりウエハ2を搬送し、ウエハ2を薬液処理部5内へ挿入する。これにより、ウエハ2を化学的に洗浄する薬液処理(薬液処理部5による処理)が、第1実施形態と同様に実行される。尚、処理時間は例えば5秒以下になるように設定されている。続いて、リンス処理部6によりウエハ2をリンスする処理が、第1実施形態と同様に実行される。このとき、リンス水の温度は70℃以上に設定されていると共に、リンス水のpHは「7」未満に設定されている。そして、上記したリンス処理部6によるウエハ2のリンス処理の処理時間は、例えば5秒以下になるように設定されている。
【0024】
続いて、乾燥処理部7によるウエハ2の乾燥処理(IPA乾燥処理)を、第1実施形態とほぼ同様に実行する。このIPA乾燥処理を行うとき、第2実施形態では、ランプアニール機能をIPA乾燥部に設け、IPA乾燥時にランプアニールすることによりIPAを高速に蒸発乾燥させている。ここで、図10は、IPA乾燥時におけるランプアニールの有無と、ラインアンドスペースパターンの閉塞率との関係を示す図である。この図10のグラフは、本発明者らが実験で測定した結果である。この図10から、IPA乾燥時にランプアニールすると、ラインアンドスペースパターンの閉塞率が十分低下することがわかる。そして、上記した乾燥処理部7によるウエハ2のIPA乾燥処理の処理時間は、例えば5秒以下になるように設定されている。
【0025】
また、図9は、ウエハ2に形成されたラインアンドスペースパターンの延びる方向が、ウエハ2の搬送方向に平行な(即ち、一致する)場合と、平行ではない(即ち、直交する)場合と、ラインアンドスペースパターンの閉塞率との関係を示す図である。この図9のグラフは、本発明者らが実験で測定した結果である。この図9から、ウエハ2に形成されたラインアンドスペースパターンの延びる方向を、ウエハ2の搬送方向に平行にすると、ラインアンドスペースパターンの閉塞率が十分低下することがわかる。
【0026】
尚、上記第2実施形態では、IPA乾燥処理において、乾燥溶媒として例えばIPAを使用したが、これに限られるものではなく、例えばHFE(ハイドロフルオロエーテル)や、HFEに5vol%以下のIPAを混合させた溶液等を使用しても良く、このように構成すると、ランプアニールしたときの安全性が高くなる。
【0027】
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について、図11を参照して説明する。この第3実施形態の場合も、前記ベルトコンベア搬送型洗浄装置1を用いる。この第3実施形態では、乾燥処理部7によりウエハ2のIPA乾燥処理を行うときに、乾燥処理部7の真空ポンプを動作させることにより、ウエハ2の表面のうちの乾燥処理部7に対応する領域の上方空間についてその内部を減圧するようにした。このように減圧すると、ラインアンドスペースパターンの倒壊力が小さくなり、パターンの閉塞率がより一層低下する。
【0028】
ここで、減圧すると、ラインアンドスペースパターンの倒壊力が小さくなる特性について、図11を参照して説明する。図11は、毛細管現象を示しており、毛細管力ΔPは圧力差に起因することから、次式で表現される。
【0029】
ΔP=P0−P1
ここで、P0を壁の外面にかかる圧力とし、P1を壁の内面(リンス水側)にかかる圧力とする。
また、リンス水の表面張力をγとし、リンス水の表面の曲率半径をRとし、リンス水の壁面に対する接触角をθとし、壁面間の距離をSとすると、次の2つの式が成り立つ。
【0030】
ΔP=γ/R
1/R=2cosθ/S
上記2つの式から、次の式が成り立つ。
【0031】
ΔP=2γcosθ/S
上記式から、P0が小さい(即ち、減圧すると)と、Rが大きくなり、cosθが小さくなり、毛細管力ΔP(即ち、パターンの倒壊力)が小さくなることがわかる。よって、ウエハ2の表面のうちの乾燥処理部7に対応する領域の上方空間を減圧すると、ラインアンドスペースパターンの倒壊力が小さくなり、パターンの閉塞率をより一層低下させることができる。
【0032】
次に、ラインアンドスペースパターンのアスペクト比を変数として変化させたときに、従来構成と本発明の第1〜第3実施形態とについて、パターン閉塞起因欠陥密度を測定した結果を図12に示す。この図12から、本発明の第1〜第3実施形態によれば、パターン不良の一種であるパターン閉塞の発生し易いアスペクト比が8以上の高アスペクト比パターンの乾燥処理においても、十分良い結果が得られることがわかる。特に、ダブルパターニングの1種である側壁転写法にて形成されたハーフピッチ30nm以下の微細なラインアンドスペースパターンが形成された半導体装置を洗浄する場合に、上記第1〜第3実施形態の洗浄方法を用いると、有効な作用効果を得ることができる。
【0033】
(他の実施形態)
本発明は、上記実施形態にのみ限定されるものではなく、次のように変形または拡張できる。
【0034】
上記した各実施形態では、ベルトコンベア搬送型洗浄装置1を用いたが、これに限られるものではなく、短時間処理が可能であれば、ウエハ2をスピンさせる枚葉型洗浄装置を用いるようにしても良いし、また、バッチ式の洗浄乾燥装置を用いるように構成しても良い。また、ベルトコンベア搬送型洗浄装置1として、3つの処理部5、6、7が一体の洗浄処理ヘッド4を備える構成の洗浄装置を用いたが、3つの処理部5、6、7がそれぞれ独立した処理ヘッドを備える構成のベルトコンベア搬送型洗浄装置を用いても良い。
【0035】
また、上記各実施形態では、リンス水を酸性にするに際して、塩酸(HCl)を使用するように構成したが、これに代えて、CO2ガスを溶解させるように構成しても良い。
【符号の説明】
【0036】
図面中、1は洗浄装置、2はウエハ(半導体基板)、3はベルトコンベア、4は洗浄処理ヘッド、5は薬液処理部、6はリンス処理部、7は乾燥処理部、8はリンス水供給機構である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
洗浄液で半導体基板を洗浄する洗浄工程と、この洗浄工程の後にリンス水で前記半導体基板をリンスするリンス工程と、このリンス工程の後に前記半導体基板を乾燥させる乾燥工程とを行う半導体基板の洗浄方法であって、
前記リンス工程の際、前記リンス水の温度を70℃以上に設定すると共に、前記リンス水を酸性に設定することを特徴とする半導体基板の洗浄方法。
【請求項2】
前記乾燥工程の際、前記半導体基板の乾燥処理している部分を減圧することを特徴とする請求項1記載の半導体基板の洗浄方法。
【請求項3】
前記乾燥工程の際、前記半導体基板をランプアニールすることを特徴とする請求項1または2記載の半導体基板の洗浄方法。
【請求項4】
前記リンス工程および前記乾燥工程の各処理時間を10秒以下に設定することを特徴とする請求項1記載の半導体基板の洗浄方法。
【請求項5】
半導体基板を搬送するベルトコンベアと、このベルトコンベアにより搬送された前記半導体基板が通過する洗浄処理用の隙間を有し、通過する半導体基板に対して洗浄処理とリンス処理と乾燥処理とを行う処理ヘッドとを備えてなる半導体基板の洗浄装置であって、
前記処理ヘッドに酸性のリンス水を供給すると共に、前記リンス水の温度を70℃以上に設定するリンス水供給機構を具備することを特徴とする半導体基板の洗浄装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2011−71199(P2011−71199A)
【公開日】平成23年4月7日(2011.4.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−219111(P2009−219111)
【出願日】平成21年9月24日(2009.9.24)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】