説明

半導体装置およびその製造方法

【課題】磁気シールド材と半導体チップとの各材料の線膨張係数の差に基づく反りを小さく抑制できる半導体装置およびその製造方法を提供する。
【解決手段】リードフレームLFのダイパッドDP上に磁気シールド材PM1が配置されている。半導体チップCHは、MRAMデバイスを有し、かつ磁気シールド材PM1上に配置されている。接着材AD2は、磁気シールド材PM1と半導体チップCHとを接着するために磁気シールド材PM1と半導体チップCHとの間に位置し、かつDAFのような熱可塑性樹脂を含む材質よりなっている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置およびその製造方法に関し、特に、集積された複数の磁気記憶素子を有する半導体チップを備えた半導体装置およびその製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、新世代の不揮発性記憶装置として、MRAM(Magnetic Random Access Memory
)デバイスが注目されている。MRAMデバイスは、半導体集積回路に形成された複数のメモリセルを用いて不揮発のデータ記録を行ない、かつ、メモリセルの各々に対してランダムアクセスが可能な不揮発性記憶装置である。
【0003】
一般的に、このようなメモリセルは、磁化方向が固定された強磁性層を有する固定層と、外部磁界に応じてその磁化方向が変化する強磁性層からなる記録層とが、非磁性層を介して配置された構造(スピンバルブ(Spin Valve)構造)の磁気抵抗素子を含む。そして、このスピンバルブ構造の磁気抵抗素子は、記録層の磁化方向の変化に応じて生じる電気抵抗値の変化に対応付けてデータを記録する。
【0004】
このようなMRAMのメモリセルにおいては半導体装置の外部磁界により記録層の磁化方向が変化してデータの記録状態が変動するおそれがある。このため、MRAMデバイスに外部磁界に対する耐性を持たせる必要がある。
【0005】
外部磁界に対する耐性を持たせた構成が、たとえば特開2004−207322号公報に開示されている。この公報には、外部磁界に対する耐性を持たせるために、メモリ素子の上部および下部にパーマロイよりなる磁気シールド層を設けることが記載されている。
【特許文献1】特開2004−207322号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記において磁気シールド層をメモリ素子の上部および下部に設ける場合、磁気シールド層をペーストによりメモリ素子に接着する方法が考えられる。しかしながら、ペーストで接着する場合には、ペーストを加熱して硬化させる必要がある。ここで、磁気シールド層をなすパーマロイはメモリ素子(シリコンチップ)を構成するシリコンよりも大きい線膨張係数を有している。このため、上記のように接着時にペーストを硬化させるために加熱すると、磁気シールド層はメモリ素子よりも大きく伸びた状態でメモリ素子と接着されることになる。
【0007】
そして接着後の冷却の際には、磁気シールド層はメモリ素子よりも大きく縮むことになる。このため、磁気シールド層とメモリ素子との各材料の線膨張係数の差に基づいて大きな反りが生じることになる。
【0008】
本発明は、上記の課題を鑑みてなされたものであり、その目的は、磁気シールド材と半導体チップとの各材料の線膨張係数の差に基づく反りを小さく抑制できる半導体装置およびその製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本実施の形態の半導体装置は、リードフレームと、第1の磁気シールド材と、半導体チップと、接着フィルムとを備えている。リードフレームはダイパッドを有している。第1の磁気シールド材はダイパッド上に配置されている。半導体チップは、集積された複数の磁気記憶素子を有し、かつ第1の磁気シールド材上に配置されている。接着フィルムは、第1の磁気シールド材と半導体チップとを接着するために第1の磁気シールド材と半導体チップとの間に位置し、かつ熱可塑性樹脂を含む材質よりなっている。
【発明の効果】
【0010】
本実施の形態の半導体装置によれば、第1の磁気シールド材と半導体チップとの接着に用いられる接着フィルムが熱可塑性樹脂を含む材質よりなっている。この接着フィルムは熱硬化性樹脂よりなるペーストよりも低い弾性率を有しているため、高い応力緩和性を有している。またこの接着フィルムを用いれば、ペーストを用いたときよりも低温で接着が可能である。このため、第1の磁気シールド材と半導体チップとの各材料の線膨張係数の差に基づく反りを小さく抑制することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態について図に基づいて説明する。
(実施の形態1)
はじめに本実施の形態の半導体装置の構成について説明する。
【0012】
図1は、本発明の実施の形態1における半導体装置の構成を概略的に示す断面図である。また図2は図1に示す半導体装置が有するリードフレームの封止樹脂内の構成を示す概略平面図である。
【0013】
図1を参照して、本実施の形態の半導体装置はたとえばSOP(Small Outline Package)タイプの半導体パッケージPKである。この半導体パッケージPKは、リードフレームLFと、半導体チップCHと、磁気シールド材PM1、PM2と、接着材AD1〜AD3と、ボンディングワイヤBWと、封止樹脂MRとを主に有している。
【0014】
リードフレームLFは、ダイパッドDPと、枠部FPと、インナーリードILと、アウターリードOLとを主に有している。リードフレームLFのダイパッドDP上には磁気シールド材PM1が配置されている。ダイパッドDPと磁気シールド材PM1とは接着材AD1によって接着されている。この磁気シールド材PM1上には半導体チップCHが配置されている。磁気シールド材PM1と半導体チップCHとは接着材AD2によって接着されている。この半導体チップCH上には磁気シールド材PM2が配置されている。半導体チップCHと磁気シールド材PM2とは接着材AD3によって接着されている。つまり半導体チップCHは、上下の両側において磁気シールド材PM1、PM2により覆われている。
【0015】
複数のボンディングワイヤBWの各々は、半導体チップCHのボンディングパッド(図示せず)とインナーリードILとを電気的に接続している。
【0016】
封止樹脂MRは、リードフレームLFの一部、半導体チップCH、磁気シールド材PM1、PM2、接着材AD1〜AD3およびボンディングワイヤBWを封止している。これにより、図2中のモールドラインで示すようにリードフレームLFのダイパッドDP、枠部FPおよびインナーリードILは封止樹脂MR内に位置している。そしてリードフレームLFのアウターリードOLは図1に示すように封止樹脂MR外に位置している。
【0017】
上記において半導体チップCHは、主にシリコンよりなっており、複数の磁気記憶素子(たとえばMRAM素子)が集積された回路を有している。リードフレームLFはたとえば銅よりなっている。磁気シールド材PM1、PM2の各々は、透磁率の高い材質よりなっており、たとえばパーマロイよりなっている。
【0018】
接着材AD2はたとえばDAF(Die Attach Film)のような接着フィルムよりなっている。また接着材AD1、AD3は、熱硬化性樹脂よりなるペーストが硬化したものよりなっていてもよく、またDAFよりなっていてもよい。
【0019】
ここでDAFとは、熱可塑性樹脂を含む接着フィルムのことであり、たとえばポリイミド樹脂(熱可塑性樹脂)に少量のエポキシ樹脂(熱硬化性樹脂)を含めた材質よりなっている。またDAFは、接着時にDAFの全体を溶融させるが、液状のペーストよりも流動性が小さいものである。
【0020】
なおリードフレームLFの厚みはたとえば125μmであり、磁気シールド材PM1、PM2の各々の厚みはたとえば100μmであり、半導体チップCHの厚みはたとえば200μmである。
【0021】
次に、半導体チップCH内に形成されるMRAMデバイスの回路構成およびMRAMメモリセルの構成について説明する。
【0022】
図3は、図1に示す半導体チップCH内に形成されるMRAMデバイスの模式的回路構成を示す回路図である。図3を参照して、上記のMRAMデバイスは、外部からの制御信号およびアドレス信号に応答してランダムアクセスを実行し、入力データDinの書込みおよび出力データDoutの読出しを実行するように構成されている。
【0023】
MRAMデバイスは、行方向(図中横方向)にn行、列方向(図中縦方向)にm列に配列された複数のメモリセルMCからなるメモリアレイを備えている。なお、nおよびmは自然数である。
【0024】
メモリアレイのそれぞれの列は、ワード線WL1〜WLmの各々と、ワード線/WL1〜/WLmの各々とを有している。ワード線WL1〜WLmの各々と、ワード線/WL1〜/WLmの各々とは、各列において2本の相補的なワード線対WL1、/WL1〜WLm、/WLmを構成している。また、それぞれの列は、書込みワード線(第1配線)WWL1〜WWLmも有している。メモリアレイのそれぞれの行は、ビット線(第2配線)BL1〜BLnを有している。
【0025】
各メモリセルMCは、TMR効果を利用した磁気抵抗素子であるトンネル接合素子TMRと、アクセストランジスタATRとを有している。トンネル接合素子TMRと、アクセストランジスタATRとは、トンネル接合素子TMRを流れるトンネル電流経路と、アクセストランジスタATRを流れるチャネル電流経路とが直列接続されるように連結されている。各メモリセルMCにおいて、上記直列接続された部分の一方端は対応するメモリアレイ列のワード線/WL1〜/WLmの各々に接続され、他方端は対応するメモリアレイ行のビット線BL1〜BLnの各々と接続されている。また、各メモリセルMCにおいて、アクセストランジスタATRのゲートは、対応するメモリアレイ列のワード線WL1〜WLmの各々と接続されている。
【0026】
また、MRAMデバイスは、ワード線WL1〜WLmと接続されているワード線ドライバ帯WDを有している。このワード線ドライバ帯WDは、データ読出し(以下、単にデータアクセスとも称される)時において、列選択結果に応じて、データアクセスの対象となるメモリセルMCに対応するワード線WLを選択的に活性化する機能を有している。
【0027】
また、MRAMデバイスは、書込みデータおよび読出しデータを伝達するためのデータ線DWと、書込みデータを伝達するための書込みビット線WBLと、読出しビット線RBLと、カラムデコーダCD1、CD2と、データ書込回路DWCと、データ読出回路DRCとを有している。
【0028】
読出しビット線RBLは、ワード線/WL1〜/WLmのそれぞれと、データ読出回路DRCとを接続している。データ書込回路DWCは、外部からライトイネーブル信号WEおよび入力データDinを受け、データ線DWおよび書込みビット線WBLに所定の電圧を印加する機能を有している。データ読出回路DRCは、外部からリードイネーブル信号REを受け、読出しビット線RBL上の電圧をセンスアンプで増幅し、図示しない参照抵抗の電圧値と比較し、その比較結果に基づいて出力データDoutを出力する機能を有している。
【0029】
また、MRAMデバイスは、メモリアレイ行に対応したカラム選択ゲートCSG1〜CSGnと、それぞれのメモリアレイ列に対応した書込みカラム選択ゲートWCSG1〜WCSGmとを有している。
【0030】
カラムデコーダCD1は、カラムアドレスCAのデコード結果、すなわち行選択結果に応じて、データ書込み時およびデータ読出し時の各々において、カラム選択ゲートCSG1〜CSGnを選択的に活性化する機能を有している。活性化されたカラム選択ゲートCSG1〜CSGnは、データ線DWを、対応するビット線BL1〜BLnと電気的に結合する機能を有している。
【0031】
同様に、カラムデコーダCD2は、カラムアドレスCAのデコード結果、すなわち列選択結果に応じて、データ書込み時において、書込みカラム選択ゲートWCSG1〜WCSGmを選択的に活性化する機能を有している。活性化された書込みカラム選択ゲートWCSG1〜WCSGmは、書込みビット線WBLを、対応する書込みワード線WWL1〜WWLmと電気的に結合する機能を有している。
【0032】
図4は、図1に示す半導体チップCH内に形成されるMRAMデバイスのメモリセルの構成を概略的に示す断面図である。図4を参照して、半導体基板SBの表面には、アクセストランジスタATRが形成されている。このアクセストランジスタATRは、1対のソース/ドレイン領域SDと、ゲート絶縁層GIと、ゲート電極層GEとを有している。
【0033】
1対のソース/ドレイン領域SDは半導体基板SBの表面に互いに距離を隔てて形成されている。ゲート電極層GEは、1対のソース/ドレイン領域SDに挟まれる半導体基板SBの領域上にゲート絶縁層GIを介して形成されている。
【0034】
トンネル接合素子TMRは、固定層FLと、トンネル絶縁層TIと、記録層RLとが下から順に積層された積層構造を有している。固定層FLは、磁化方向が固定された強磁性層を有している。記録層RLは、外部磁界に応じてその磁化方向が変化する強磁性層を有している。トンネル絶縁層TIは非磁性層であり、固定層FLと記録層RLとの間に配置されている。
【0035】
トンネル接合素子TMRは、平面視においてビット線BLと書込みワード線WWLとの交差部に配置されている。書込みワード線WWLは、固定層FLの下方にて固定層FLと所定の間隔を空けて延在している。ビット線BLは、記録層RLと電気的に接続するように記録層RL上を延在している。
【0036】
固定層FLは、配線層IL2、埋め込み導電層PC2、配線層IL1aおよび埋め込み導電層PC1を介して、アクセストランジスタATRの一方のソース/ドレイン領域SDに電気的に接続されている。またアクセストランジスタATRの他方のソース/ドレイン領域SDは、埋め込み導電層PC1、配線層IL1bを介してワード線/WLに電気的に接続されている。
【0037】
次に、本実施の形態の半導体装置の製造方法について説明する。
図5〜図10は、本発明の実施の形態1における半導体装置の製造方法を工程順に示す概略断面図である。図5を参照して、まずリードフレームLFが準備される。
【0038】
図6を参照して、リードフレームLFのダイパッドDP上に、熱硬化性樹脂よりなるペーストAD1が塗布される。そのペーストAD1が塗布されたダイパッドDP上に、たとえばパーマロイよりなる磁気シールド材PM1が載置される。
【0039】
図7を参照して、上記の磁気シールド材PM1が載置された状態で、ペーストAD1を硬化させるために、たとえば150℃〜180℃の温度で加熱が行われる。これにより、ペーストAD1が硬化して、ペーストAD1が硬化した接着材AD1を介して磁気シールド材PM1がダイパッドDPにダイボンドされる。
【0040】
この後、磁気シールド材PM1上に、接着材AD2付きの半導体チップCHが載置される。この際、フィルム状の接着材AD2が磁気シールド材PM1に接するように、接着材AD2付きの半導体チップCHが載置される。
【0041】
接着材AD2はたとえばDAFよりなり、半導体チップCHはたとえばMRAMデバイスを有している。
【0042】
図8を参照して、接着材AD2付きの半導体チップCHを磁気シールド材PM1上に載置した状態で、100℃〜150℃の温度で加熱が行われる。これにより、接着材AD2をなすDAFが溶融する。この後、室温へ冷却されることにより接着材AD2をなすDAFの溶融部分が固化し、半導体チップCHが接着材AD2を介して磁気シールド材PM1にボンディングされる。
【0043】
この後、半導体チップCH上に、接着材AD3付きの磁気シールド層PM2が載置される。この際、接着材AD3が半導体チップCHに接するように、接着材AD3付きの磁気シールド層PM2が載置される。
【0044】
接着材AD3はたとえばDAFよりなり、磁気シールド層PM2はたとえばパーマロイよりなっている。
【0045】
図9を参照して、接着材AD3付きの磁気シールド層PM2を半導体チップCH上に載置した状態で、100℃〜150℃の温度で加熱が行われる。これにより、接着材AD3をなすDAFが溶融する。この後、室温へ冷却されることにより接着材AD3をなすDAFの溶融部分が固化し、磁気シールド材PM2が接着材AD3を介して半導体チップCHにボンディングされる。
【0046】
この後、半導体チップCHのボンディングパッド(図示せず)とリードフレームLFのインナーリードILになる部分とがボンディングワイヤBWによりワイヤボンディングされる。これにより、半導体チップCHのMRAMデバイスとインナーリードILになる部分とが電気的に接続される。
【0047】
図10を参照して、ワイヤボンディングの終了後に、リードフレームLFがモールド金型LD、UDにセットされる。このモールド金型LD、UDのキャビティ内に、流動性を持たせた封止樹脂MRが注入され、トランスファーモールドが行われる。この後、封止樹脂MRが硬化するまでオーブン内で加熱処理が行なわれる。この加熱処理は、たとえば170℃〜180℃の温度で4時間〜8時間保持することにより行われる。この際、接着材AD2、AD3各々をなすDAFも硬化する。
【0048】
この加熱処理後に、樹脂封止されたリードフレームがモールド金型LD、UDから取り出される。この後、タイバーカット、メッキ、リード加工(つまりアウターリードOLの加工)などの処理が行われて図1に示す本実施の形態の半導体装置が製造される。
【0049】
なお図6においてはダイパッドDPと磁気シールド材PM1との接着にはペーストが用いられているが、ペーストの代わりにDAFが用いられてもよい。また図8においては半導体チップCHと磁気シールド材PM2との接着にはDAFが用いられているが、DAFの代わりにペーストが用いられてもよい。
【0050】
また図7に示されたDAFよりなる接着材AD2付きの半導体チップCHはたとえば以下のように製造される。
【0051】
図11〜図13は、DAF付きの半導体チップを形成する方法を工程順に示す概略斜視図である。図11を参照して、たとえば円形のダイシングテープDT1上に、フィルム状のDAFよりなる接着材AD2とMRAMデバイスを有する半導体チップCHとが下から順に積層される。
【0052】
図12を参照して、ダイサーDCにより半導体チップCHのスクライブ領域に沿って半導体チップCHと接着材AD2とが切断される。この後、ダイシングテープDT1を引き伸ばすことにより、切断された半導体チップCH同士の間に隙間ができ、各半導体チップCHが分離される。切断後の半導体チップCHと接着材AD2との積層体をダイシングテープDT1から剥がされる。
【0053】
図13を参照して、これにより半導体チップCHと接着材AD2との積層体よりなる接着材AD2付きの半導体チップCHが形成される。
【0054】
次に、本実施の形態の作用効果について、ペーストを用いて磁気シールド材に半導体チップを接着する場合と対比して説明する。
【0055】
図14および図15は、ペーストを用いて磁気シールド材に半導体チップを接着する際の問題点を工程順に説明するための概略断面図である。図14を参照して、磁気シールド材PM1と半導体チップCHとの接着に用いる接着材AD2としてペーストを用いる場合、まずペーストAD2が磁気シールド材PM1上に塗布される。この後、このペーストAD2上に半導体チップCHが載置される。
【0056】
図15を参照して、半導体チップCHが載置された状態で、熱硬化性樹脂よりなるペーストAD2を硬化させるために150〜200℃程度の温度で加熱処理が行なわれる。ここで、磁気シールド材PM1をなすパーマロイは半導体チップCHを構成するシリコンよりも大きい線膨張係数を有している。このため、上記の加熱処理を施すと、磁気シールド材PM1は半導体チップCHよりも大きく伸びた状態で半導体チップCHと接着されることになる。
【0057】
そして接着後に室温に冷却する際には、磁気シールド材PM1は半導体チップCHよりも大きく縮むことになる。このため、磁気シールド材PM1と半導体チップCHとの各材料の線膨張係数の差に基づいて大きな反りが生じることになる。またペーストAD2は熱硬化性樹脂よりなっているため弾性率が高く応力緩和性も低い。このことも上記の大きな反りが生じることの一因となっている。具体的な反りの大きさとしては、半導体チップCHの縦横のサイズが5mm×10mmである場合には100μm程度の反りが生じる。
【0058】
このような大きな反りが生じた場合、磁気シールド材PM2を接着材AD3を介して接着させることが困難になる。
【0059】
これに対して本実施の形態においては、図1および図7で説明したように、磁気シールド材PM1と半導体チップCHとを接着するフィルム状の接着材AD2としてDAFのような熱可塑性樹脂を含む材質が用いられている。このため、接着の際の加熱温度を、ペーストを用いた場合の加熱温度よりも低くすることができる。よって、磁気シールド材PM1と半導体チップCHとの各材料の線膨張係数の差に基づく反りを小さくすることができる。また接着材AD2としてDAFのような熱可塑性樹脂を含む材質が用いられているため、ペーストを用いた場合よりも弾性率を低くすることができ、これにより応力緩和力を大きくすることができる。この点からも上記の反りを小さくすることができる。よって、図8および図9に示すように接着材AD3を介して半導体チップCHに磁気シールド材PM2を接着することが容易となる。
【0060】
また本実施の形態によれば、半導体チップCHの上下両側に磁気シールド材PM1、PM2が配置されているため、半導体チップCHの上下両側において磁気シールドの効果を得ることができる。また半導体チップCHに接着材AD2、AD3を介して直接磁気シールド材PM1、PM2が接着されているため、封止樹脂の表面に磁気シールド材を設ける場合よりも良好な磁気シールドの効果を得ることができる。
【0061】
(実施の形態2)
図16は、本発明の実施の形態2における半導体装置の構成を概略的に示す断面図である。図16を参照して、本実施の形態の半導体装置は、半導体チップCHと、接着材ADと、磁気シールド材PMとを有している。接着材ADおよび磁気シールド材PMは、この順序で半導体チップCHの上に積層されている。つまり、半導体チップCHには、接着材ADを介して磁気シールド材PMが接着されている。
【0062】
上記において半導体チップCHは、主にシリコンよりなっており、複数の磁気記憶素子(たとえばMRAM素子)が集積された回路を有している。磁気シールド材PMは、透磁率の高い材質よりなっており、たとえばパーマロイよりなっている。接着材ADは熱可塑性樹脂を含む材質よりなっており、たとえばDAFよりなっている。
【0063】
次に、本実施の形態の半導体装置の作用効果について、半導体チップと磁気シールド材とをペーストで接着する場合と比較して説明する。
【0064】
図17は半導体チップと磁気シールド材とをペーストで接着する工程を示し、図18および図19はペーストで接着した場合の問題を説明するための概略断面図である。図17を参照して、ペーストADで半導体チップCHと磁気シールド材PMとを接着する場合、常温で液状のペーストADを半導体チップCH上に塗布した後に磁気シールド材PMがその溶融したペーストAD上の載置される。
【0065】
しかしペーストADで接着する場合、図18に示すように接着後のペーストADの厚みにばらつきが生じ、磁気シールド材PMの一方端側の厚みT11と他方端側の厚みT12とが大きく異なる場合がある。この場合には、1つの半導体チップCHの各部で磁気シールド特性が変動するおそれがある。
【0066】
また上記のように接着後のペーストADの厚みにばらつきが生じることにより、図19(A)、(B)に示すように各半導体チップCHごとに接着後のペーストADの厚みT21、T22が異なる場合がある。この場合には、各半導体チップCHごとに磁気シールド特性が変動するおそれがある。
【0067】
またペーストADを用いる場合、液状のペーストADの濡れ広がりを制御することが難しい。このため、ワイヤボンディング前に磁気シールド材PMを接着する場合には、ワイヤボンディングパッドにまでペーストADが濡れ広がり、ワイヤボンディングできない可能性がある。またワイヤボンディング後に磁気シールド材PMを接着する場合には、ペーストADの濡れ広がりによりボンディングワイヤが変形する可能性がある。
【0068】
これに対して本実施の形態によれば、フィルム状の接着材ADとしてDAFが用いられている。このDAFは、フィルム状の固体となっており、ペーストのように液状のものではなく、加熱溶融してもペーストよりも流動性が低い。このため、半導体チップCHと磁気シールド材PMとの距離をペーストの場合よりも一定に保つことが容易となる。よって、上記のような1つの半導体チップCHの各部で磁気シールド特性が変動することや。各半導体チップCHごとに磁気シールド特性が変動することを抑制することができる。なお、この効果は実施の形態1においても同様に得られる。
【0069】
また上記のようにDAFは接着時に溶融するが流動性が低いため、ペーストのように接着時にDAFがワイヤボンディングパッドにまで濡れ広がることはない。このため、DAFがワイヤボンディングパッドにまで濡れ広がることによりワイヤボンディングが困難となることや、ボンディングワイヤが変形することを防止することができる。
【0070】
(実施の形態3)
図20〜図22は、図16に示す半導体装置の製造方法の第1の例を工程順に示す概略断面図である。図20を参照して、まずMRAMデバイスを有する半導体装置が製造される。図21を参照して、この半導体チップCH上に、たとえばDAFよりなるフィルム状の接着材ADが加熱状態で載置される。図22を参照して、この接着材AD上に磁気シールド材PMが加熱状態で載置されることにより磁気シールド材PMと半導体チップCHとが接着材ADにより接着される。これにより、図16に示すのと同様の半導体装置を製造することができる。
【0071】
(実施の形態4)
図23〜図25は、図16に示す半導体装置の製造方法の第2の例を工程順に示す概略斜視図である。図23を参照して、まず個片化前の磁気シールド材(磁気シールド体)PMが、半導体チップCHのサイズに合わせて切断されて個片化される(図23(A))。その個片化された複数個の磁気シールド材PMの各々が、たとえばソータなどの装置でダイシングテープDT2上の接着材(たとえばDAF)AD上に移動されて載置される。
【0072】
図24を参照して、個片化された磁気シールド材PMが載置された接着材ADがダイサーDCにより磁気シールド材PMごとに切断される。そしてダイシングテープDT2を引き伸ばすことにより、個片化された各磁気シールド材PMと接着材ADとの積層体同士の間隔が引き伸ばされ、分離された磁気シールド材PMと接着材ADとの積層体が得られる。
【0073】
図25を参照して、分離された磁気シールド材PMと接着材ADとの積層体が、接着材ADが加熱状態で半導体チップCHに接するように載置されることにより、磁気シールド材PMと半導体チップCHとが接着材ADを介して接着される。
【0074】
(実施の形態5)
図26〜図28は、図16に示す半導体装置の製造方法の第3の例を工程順に示す概略斜視図である。図26を参照して、まずダイシングテープDT5上にフィルム状の接着材(たとえばDAF)ADと個片化前の磁気シールド材(磁気シールド体)PMとが貼り付けられる。この後、ダイサーDCにより接着材ADと磁気シールド材PMとが同時に切断される。これにより、磁気シールド材PMは複数個の磁気シールド材に個片化される。
【0075】
図27を参照して、ダイシングテープDT5が引き伸ばされることにより、個片化された各磁気シールド材PMと接着材ADとの積層体同士の間隔が引き伸ばされる。
【0076】
図28を参照して、個片化された磁気シールド材PMと接着材ADとの積層体が半導体チップCH上に載置される。この際、接着材ADが半導体チップCHに接するように積層体が半導体チップCH上に載置される。この後、加熱処理が施されることにより、磁気シールド材PMと半導体チップCHとが接着材ADを介して接着される。
【0077】
本実施の形態によれば、従来の組み立てラインをそのままを用いることができる。また磁気シールド材PMを個片化するためにダイシングを用いることでプロセス内で磁気シールド材PMのサイズを自由に変更することができる。
【0078】
(実施の形態6)
上記の実施の形態5においては、図26で磁気シールド材PMがダイサーDCで複数個に切断されることにより、切断後の磁気シールド材PMに図29に示すようなバリPMBが生じる。このバリPMBは、たとえばダイサーにより切断された際には、ダイサーを当てる面(上面)の反対側の面(下面)に生じる。
【0079】
このため、実施の形態5の方法において図28のプロセスで、磁気シールド材PMを接着材ADを介して半導体チップCH上に載置すると、図29に示すように接着後にそのバリPMBが半導体チップCHに突き刺さりダメージを与えるおそれがある。このようなダメージを防止できる方法として、本実施の形態の製造方法について説明する。
【0080】
図30〜図35は、図16に示した半導体装置の製造方法の第4の例を工程順に示す概略斜視図である。図30を参照して、まずダイシングテープDT3上に個片化前の磁気シールド材(磁気シールド体)PMが貼り付けられる。この後、ダイサーDCにより磁気シールド材PMが切断されて複数個の磁気シールド材PMに個片化される。
【0081】
図31を参照して、ダイシングテープDT3が引き伸ばされることにより、個片化された各磁気シールド材PMの間隔が引き伸ばされる。
【0082】
図32を参照して、個片化された磁気シールド材PMを貼り付けられたダイシングテープDT3が裏返される(上下反転される)。この後、個片化された磁気シールド材PMが、ダイシングテープDT4上のフィルム状の接着材(たとえばDAF)に接触させられる。
【0083】
図33を参照して、ダイシングテープDT3が個片化された磁気シールド材PMから剥離される。これにより、個片化された磁気シールド材PMはダイシングテープDT3から接着材ADの表面へ転写される。
【0084】
図34を参照して、個片化された磁気シールド材PMが載置された接着材ADがダイサーDCにより磁気シールド材PMごとに切断され、分離される。これにより個片化された磁気シールド材PMと接着材ADとの積層体が得られる。
【0085】
図35を参照して、磁気シールド材PMと接着材ADとの積層体が、接着材ADが加熱状態で半導体チップCHに接するように載置されることにより、磁気シールド材PMと半導体チップCHとが接着材ADを介して接着される。
【0086】
本実施の形態の製造方法によれば、図30のプロセスでダイサーDCにより磁気シールド材PMが切断される。この切断後の状態(図31の状態)では、図36に示すように磁気シールド材PMにはダイサーが当てられた面(上面)とは反対側の面(下面)にバリPMBが生じている。しかしダイシングテープDT3が裏返されて(上下反転されて)、個片化された磁気シールド材PMが接着材ADに貼り付けられる。このため、この貼り付けられた状態においては、図37に示すように磁気シールド材PMのバリPMBは図中上側(つまり接着材ADとは反対側)を向いている。そして、この後、図35に示すように半導体チップCHと磁気シールド材PMとが接着材ADを介して接着される。このため、この接着された状態においては、図38に示すように磁気シールド材PMのバリPMBは図中上側(つまり半導体チップCHとは反対側)を向いている。これにより本実施の形態によれば、磁気シールド材PMのバリPMBが半導体チップCHに突き刺さってダメージを与えることは防止される。
【0087】
なお実施の形態5のダイシングシートDT5や実施の形態6のダイシングテープDT3に金属材専用の弾性率の高いダイシングテープを用いることが好ましい。このようなダイシングテープを用いることにより、ダイシング時のバリの発生を抑えることができる。
【0088】
また上記の実施の形態においては、ダイシングテープDT1〜DT5は円形の平面形状を有しているが、直線状(帯状)の平面形状を有していてもよい。
【0089】
また上記の実施の形態においては半導体チップCHとしてMRAM素子有する半導体チップについて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなくMRAM素子以外の複数の磁気記憶素子が集積された回路を有する半導体チップCHにも同様に適用することができる。
【0090】
また上記においては磁気シールド材(磁気シールド体)を切断して個片化された磁気シールド材を形成する方法としてダイシングについて説明したが、磁気シールド材(磁気シールド体)は打抜き加工により切断されて個片化されてもよい。
【0091】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【産業上の利用可能性】
【0092】
本発明は、集積された複数の磁気記憶素子(たとえばMRAM)を有する半導体チップを備えた半導体装置およびその製造方法に特に有利に適用され得る。
【図面の簡単な説明】
【0093】
【図1】本発明の実施の形態1における半導体装置の構成を概略的に示す断面図である。
【図2】図1に示す半導体装置が有するリードフレームの封止樹脂内の構成を示す概略平面図である。
【図3】図1に示す半導体チップCH内に形成されるMRAMデバイスの模式的回路構成を示す回路図である。
【図4】図1に示す半導体チップCH内に形成されるMRAMデバイスのメモリセルの構成を概略的に示す断面図である。
【図5】本発明の実施の形態1における半導体装置の製造方法の第1工程を示す概略断面図である。
【図6】本発明の実施の形態1における半導体装置の製造方法の第2工程を示す概略断面図である。
【図7】本発明の実施の形態1における半導体装置の製造方法の第3工程を示す概略断面図である。
【図8】本発明の実施の形態1における半導体装置の製造方法の第4工程を示す概略断面図である。
【図9】本発明の実施の形態1における半導体装置の製造方法の第5工程を示す概略断面図である。
【図10】本発明の実施の形態1における半導体装置の製造方法の第6工程を示す概略断面図である。
【図11】DAF付きの半導体チップを形成する方法の第1工程を示す概略斜視図である。
【図12】DAF付きの半導体チップを形成する方法の第2工程を示す概略斜視図である。
【図13】DAF付きの半導体チップを形成する方法の第3工程を示す概略斜視図である。
【図14】ペーストを用いて磁気シールド材に半導体チップを接着する際の問題点を説明するための第1工程を示す概略断面図である。
【図15】ペーストを用いて磁気シールド材に半導体チップを接着する際の問題点を説明するための第2工程を示す概略断面図である。
【図16】本発明の実施の形態2における半導体装置の構成を概略的に示す断面図である。
【図17】半導体チップと磁気シールド材とをペーストで接着する工程を示す概略断面図である。
【図18】ペーストで接着した場合に1つの半導体チップの各部上でペーストの厚みが異なることを示す概略断面図である。
【図19】ペーストで接着した場合に各半導体チップごとにペーストの厚みが異なることを示す概略断面図である。
【図20】図16に示す半導体装置の製造方法の第1の例の第1工程を示す概略斜視図である。
【図21】図16に示す半導体装置の製造方法の第1の例の第2工程を示す概略斜視図である。
【図22】図16に示す半導体装置の製造方法の第1の例の第3工程を示す概略斜視図である。
【図23】図16に示す半導体装置の製造方法の第2の例の第1工程を示す概略斜視図である。
【図24】図16に示す半導体装置の製造方法の第2の例の第2工程を示す概略斜視図である。
【図25】図16に示す半導体装置の製造方法の第2の例の第3工程を示す概略斜視図である。
【図26】図16に示す半導体装置の製造方法の第3の例の第1工程を示す概略斜視図である。
【図27】図16に示す半導体装置の製造方法の第3の例の第2工程を示す概略斜視図である。
【図28】図16に示す半導体装置の製造方法の第3の例の第3工程を示す概略斜視図である。
【図29】図25の状態における磁気シールド材のバリの向きを示す概略断面図である。
【図30】図16に示す半導体装置の製造方法の第4の例の第1工程を示す概略斜視図である。
【図31】図16に示す半導体装置の製造方法の第4の例の第2工程を示す概略斜視図である。
【図32】図16に示す半導体装置の製造方法の第4の例の第3工程を示す概略斜視図である。
【図33】図16に示す半導体装置の製造方法の第4の例の第4工程を示す概略斜視図である。
【図34】図16に示す半導体装置の製造方法の第4の例の第5工程を示す概略斜視図である。
【図35】図16に示す半導体装置の製造方法の第4の例の第6工程を示す概略斜視図である。
【図36】図31の状態における磁気シールド材のバリの向きを示す概略断面図である。
【図37】図32の状態における磁気シールド材のバリの向きを示す概略断面図である。
【図38】図35の状態における磁気シールド材のバリの向きを示す概略断面図である。
【符号の説明】
【0094】
AD,AD1〜AD3 接着材、ATR アクセストランジスタ、BL,RBL,BL1〜BLn,WBL ビット線、BW ボンディングワイヤ、CA カラムアドレス、CD1,CD2 カラムデコーダ、CH 各半導体チップ、CSG1〜CSGn カラム選択ゲート、DC ダイサー、DP ダイパッド、DRC データ読出回路、DT1〜DT5 ダイシングテープ、DW データ線、DWC データ書込回路、FL 固定層、FP 枠部、GE ゲート電極層、GI ゲート絶縁層、IL インナーリード、IL1a,IL1b,IL2 配線層、LD,UD モールド金型、LF リードフレーム、MC メモリセル、MR 封止樹脂、OL アウターリード、PC1,PC2 導電層、PK 半導体パッケージ、PM,PM1,PM2 磁気シールド材、PMB バリ、RL 記録層、SB 半導体基板、SD ソース/ドレイン領域、TI トンネル絶縁層、TMR トンネル接合素子、WCSG1〜WCSGm カラム選択ゲート、WD ワード線ドライバ帯、WL,/WL,WL1〜WLm,/WL1〜/WLm,WWL1〜WWLm ワード線。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ダイパッドを有するリードフレームと、
前記ダイパッド上に配置された第1の磁気シールド材と、
集積された複数の磁気記憶素子を有し、かつ前記第1の磁気シールド材上に配置された半導体チップと、
前記第1の磁気シールド材と前記半導体チップとを接着するために前記第1の磁気シールド材と前記半導体チップとの間に位置し、かつ熱可塑性樹脂を含む材質よりなる接着フィルムとを備えた、半導体装置。
【請求項2】
前記半導体チップ上に配置された第2の磁気シールド材と、
前記第2の磁気シールド材と前記半導体チップとを接着するために前記第2の磁気シールド材と前記半導体チップとの間に位置する接着部材とをさらに備えた、請求項1に記載の半導体装置。
【請求項3】
磁気シールド体を複数の磁気シールド材に分割する工程と、
複数の前記磁気シールド材を、熱可塑性樹脂を含む接着フィルムに貼り付ける工程と、
複数の前記磁気シールド材を貼り付けられた前記接着フィルムを切断することにより、前記接着フィルムと前記磁気シールド材との積層構造を有する接着フィルム付き磁気シールド材を複数個形成する工程と、
前記接着フィルム付き磁気シールド材の前記接着フィルムを、集積された複数の磁気記憶素子を有する半導体チップに接着する工程とを備えた、半導体装置の製造方法。
【請求項4】
前記磁気シールド体は表面側からダイシングされることにより複数の磁気シールド材に分割され、
複数の前記磁気シールド材の前記表面側が前記接着フィルムに貼り付けられる、請求項3に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項5】
磁気シールド体は、打抜き加工およびエッチング加工の少なくともいずれかにより、複数の前記磁気シールド材に分割される、請求項3に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項6】
磁気シールド体を、熱可塑性樹脂を含む接着フィルムに貼り付ける工程と、
前記磁気シールド体と前記接着フィルムとを同時に切断することで、前記磁気シールド体を複数の磁気シールド材に分割するとともに、前記磁気シールド材と前記接着フィルムとの積層構造を有する接着フィルム付き磁気シールド材を複数個形成する工程と、
前記接着フィルム付き磁気シールド材の前記接着フィルムを、集積された複数の磁気記憶素子を有する半導体チップに接着する工程とを備えた、半導体装置の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【公開番号】特開2010−123666(P2010−123666A)
【公開日】平成22年6月3日(2010.6.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−294433(P2008−294433)
【出願日】平成20年11月18日(2008.11.18)
【出願人】(503121103)株式会社ルネサステクノロジ (4,790)
【Fターム(参考)】