説明

半導体装置の製造方法

【課題】 信頼性に優れた半導体装置を形成することが可能な半導体装置の製造方法を提供する。
【解決手段】 シリコンを主成分として含む半導体領域11と、シリコン及び酸素を主成分として含み半導体領域に隣接する絶縁領域12とを有する下地領域の表面を窒化して、窒化膜を形成する工程と、窒化膜に対して酸化処理を施して、窒化膜の絶縁領域上に形成された部分を酸化膜12aに変換するとともに窒化膜の半導体領域上に形成された部分を電荷蓄積絶縁膜の少なくとも一部13aとして残す工程と、電荷蓄積絶縁膜上にブロック絶縁膜15を形成する工程と、ブロック絶縁膜上にゲート電極膜16を形成する工程とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、半導体装置の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
電荷蓄積層に電荷トラップ用の電荷蓄積絶縁膜を用いた電荷トラップ型の不揮発性半導体メモリが提案されている。この電荷トラップ型の不揮発性半導体メモリでは、トンネル絶縁膜を通して電荷蓄積絶縁膜に注入された電荷を、電荷蓄積絶縁膜中のトラップ準位にトラップさせることで、電荷蓄積絶縁膜に電荷が蓄積される。電荷蓄積絶縁膜と制御ゲート電極との間には、電荷をブロックするためのブロック絶縁膜が設けられている。代表的な電荷トラップ型の不揮発性半導体メモリとしては、MONOS型或いはSONOS型の不揮発性半導体メモリが知られている。
【0003】
しかしながら、電荷トラップ型の不揮発性半導体メモリでは、隣接するメモリセル間で電荷蓄積絶縁膜が連続的に形成されていると、電荷蓄積絶縁膜に蓄積された電荷がリークするといった信頼性上の問題が生じるおそれがある。また、トンネル絶縁膜或いはブロック絶縁膜が隣接するメモリセル間で連続的に形成されている場合にも、信頼性上の問題が生じるおそれがある。
【0004】
上述したような問題を防止するためには、電荷蓄積絶縁膜、トンネル絶縁膜或いはブロック絶縁膜が隣接するメモリセル間で連続的に形成されないようにすることが効果的である。しかしながら、従来は、電荷蓄積絶縁膜、トンネル絶縁膜或いはブロック絶縁膜の効果的な形成方法が提案されておらず、信頼性に優れた半導体装置を形成することが困難であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2009−295617号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
信頼性に優れた半導体装置を形成することが可能な半導体装置の製造方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
実施形態に係る半導体装置の製造方法は、シリコンを主成分として含む半導体領域と、シリコン及び酸素を主成分として含み前記半導体領域に隣接する絶縁領域とを有する下地領域の表面を窒化して、窒化膜を形成する工程と、前記窒化膜に対して酸化処理を施して、前記窒化膜の前記絶縁領域上に形成された部分を酸化膜に変換するとともに前記窒化膜の前記半導体領域上に形成された部分を電荷蓄積絶縁膜の少なくとも一部として残す工程と、前記電荷蓄積絶縁膜上にブロック絶縁膜を形成する工程と、前記ブロック絶縁膜上にゲート電極膜を形成する工程と、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法の一部を模式的に示した断面図である。
【図2】第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法の一部を模式的に示した断面図である。
【図3】第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法の一部を模式的に示した断面図である。
【図4】第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法の一部を模式的に示した断面図である。
【図5】第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法の一部を模式的に示した断面図である。
【図6】第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法の一部を模式的に示した断面図である。
【図7】選択的な酸化処理についての実験結果を示した図である。
【図8】第2の実施形態に係る半導体装置の製造方法の一部を模式的に示した断面図である。
【図9】第2の実施形態に係る半導体装置の製造方法の一部を模式的に示した断面図である。
【図10】第2の実施形態に係る半導体装置の製造方法の一部を模式的に示した断面図である。
【図11】第2の実施形態に係る半導体装置の製造方法の一部を模式的に示した断面図である。
【図12】第2の実施形態に係る半導体装置の製造方法の一部を模式的に示した断面図である。
【図13】第2の実施形態に係る半導体装置の製造方法の一部を模式的に示した断面図である。
【図14】第3の実施形態に係る半導体装置の製造方法の一部を模式的に示した断面図である。
【図15】第3の実施形態に係る半導体装置の製造方法の一部を模式的に示した断面図である。
【図16】第3の実施形態に係る半導体装置の製造方法の一部を模式的に示した断面図である。
【図17】第3の実施形態に係る半導体装置の製造方法の一部を模式的に示した断面図である。
【図18】第3の実施形態に係る半導体装置の製造方法の一部を模式的に示した断面図である。
【図19】第3の実施形態に係る半導体装置の製造方法の一部を模式的に示した断面図である。
【図20】第3の実施形態に係る半導体装置の製造方法の一部を模式的に示した断面図である。
【図21】第4の実施形態に係る半導体装置の製造方法の一部を模式的に示した断面図である。
【図22】第4の実施形態に係る半導体装置の製造方法の一部を模式的に示した断面図である。
【図23】第4の実施形態に係る半導体装置の製造方法の一部を模式的に示した断面図である。
【図24】第4の実施形態に係る半導体装置の製造方法の一部を模式的に示した断面図である。
【図25】第4の実施形態に係る半導体装置の製造方法の一部を模式的に示した断面図である。
【図26】第4の実施形態に係る半導体装置の製造方法の一部を模式的に示した断面図である。
【図27】第4の実施形態に係る半導体装置の製造方法の一部を模式的に示した断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、実施形態を図面を参照して説明する。なお、以下の各実施形態では、半導体装置として、電荷蓄積層に電荷トラップ用の電荷蓄積絶縁膜を用いた電荷トラップ型の不揮発性半導体メモリについて説明する。
【0010】
(実施形態1)
図1〜図6は、第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法を模式的に示した断面図である。
【0011】
まず、図1に示すように、p型シリコン基板(あるいは、n型シリコン基板の表面領域にp型ウェルを形成したもの)11の表面領域に溝を形成する。続いて、この溝をシリコン酸化膜で埋めて、素子分離絶縁膜12を形成する。これにより、半導体領域(シリコン基板11)と、半導体領域に隣接する絶縁領域(素子分離絶縁膜12)とを有する下地領域が得られる。
【0012】
なお、図1では特に図示はしていないが、通常は、シリコン基板11の表面に薄い酸化膜(厚さ1nm程度以下のシリコン酸化膜)が形成されている。具体的には、経時変化の影響を抑制するために化学的な方法で形成されたシリコン酸化膜や、自然酸化膜等が形成されている。
【0013】
次に、図2に示すように、シリコン基板11及び素子分離絶縁膜12を有する下地領域の表面を窒化して、シリコン窒化膜13を形成する。このシリコン窒化膜13は、ラジカル窒化によって形成される。具体的には、窒素ガスを含む雰囲気内でマイクロ波を発生させることで窒素ラジカルを生成し、この窒素ラジカルによってシリコン基板11及び素子分離絶縁膜12の表面にシリコン窒化膜13を形成する。マイクロ波強度は100〜3000W、処理圧力は5〜30Pa、基板温度は350〜900℃である。形成されるシリコン窒化膜13の膜厚は1〜10nmである。なお、本窒化処理の後に、シリコン基板11の表面に化学的な方法で形成された薄い酸化膜(厚さ1nm程度以下)が残存していてもよい。
【0014】
次に、図3に示すように、シリコン窒化膜13に対して酸化処理を施す。この酸化処理により、シリコン窒化膜13の素子分離絶縁膜12上に形成された部分はシリコン酸化膜12aに変換され、シリコン窒化膜13の半導体基板11上に形成された部分13aは窒化膜として残る。半導体基板11上に残ったシリコン窒化膜13aは、電荷蓄積絶縁膜として機能する。
【0015】
上述した酸化処理は、ラジカル酸化によって行われる。具体的には、酸素ガスを含む雰囲気内でマイクロ波によって酸素を励起することで酸素ラジカルを生成する方法があげられる。酸素ガスを含む雰囲気中には水素ガスが含まれていてもよい。別の方法として、高温に保持した基板の表面に酸素ガス及び水素ガスを供給することで酸素ラジカルを生成する方法もあげられる。本実施形態では、後者の方法でラジカル酸化を行う。処理条件は、酸素ガス及び水素ガスの混合ガスの流量の0.5〜10%を水素ガス流量比し、処理温度を700〜1000℃とする。酸化量(酸化膜厚)は、シリコン窒化膜13の膜厚との関係で決める。例えば、シリコン(100)単結晶基板の表面に厚さ3nm未満のシリコン酸化膜が形成される条件でラジカル酸化処理を行う。酸化量(酸化膜厚)を適切に設定することで、図3に示すように、素子分離絶縁膜12上にシリコン酸化膜12aを形成し、半導体基板11上にシリコン窒化膜13aを残すことができる。
【0016】
図7は、上述した選択的な酸化処理についての実験結果を示した図である。
【0017】
3種類の下地領域(単結晶シリコン、ポリシリコン及びシリコン酸化膜(SiO2膜))に対して、ラジカル窒化処理を施した実験結果、及び(ラジカル窒化処理+ラジカル酸化処理)を施した実験結果を示している。なお、下地領域が単結晶シリコン及びポリシリコンである試料については、経時変化の影響を抑制するために、化学的な方法で形成された酸化膜(厚さ1nm以下)が下地領域の表面に形成されている。
【0018】
「窒化」処理の結果、単結晶シリコン試料及びポリシリコン試料では、11×1015cm-2程度の窒素が含有されており、シリコン酸化膜試料では、14×1015cm-2程度の窒素が含有されている。これらのラジカル窒化処理を行った試料それぞれに対して、ラジカル酸化を行った。このような「窒化+酸化」処理の結果、単結晶シリコン試料及びポリシリコン試料では、3×1015cm-2程度の窒素が残存しているのに対し、シリコン酸化膜試料では、検出限界以下まで含有窒素が減少している。
【0019】
上述したような結果が得られる理由は、以下のように考えられる。下地領域がシリコンである場合には、ラジカル窒化処理により耐酸化性の高いシリコン窒化膜が形成されるのに対し、下地領域がシリコン酸化膜である場合には、ラジカル窒化処理により耐酸化性の低いシリコン窒化膜が形成されると考えられる。そのため、ラジカル酸化処理を行った際に、シリコン下地領域をラジカル窒化した試料では窒素が十分に残存するのに対し、シリコン酸化膜下地領域をラジカル窒化した試料では窒素が容易に離脱してしまうと考えられる。
【0020】
以上のことから、図3の工程において、素子分離絶縁膜12の領域ではシリコン窒化膜13をシリコン酸化膜12aに変換し、半導体基板11の領域ではシリコン窒化膜13を窒化膜13aとして残すことができる。そして、シリコン酸化膜12aは実質的に素子分離絶縁膜の一部となり、窒化膜13aは電荷蓄積絶縁膜となる。
【0021】
次に、図4に示すように、シリコン窒化膜13aが形成されている部分と半導体領域11との間にトンネル絶縁膜14を形成する。このトンネル絶縁膜14は、シリコン基板11の表面(シリコン基板11とシリコン窒化膜13aとの間)に形成されている薄いシリコン酸化膜(化学的な方法で予め形成されたシリコン酸化膜)を、酸化処理によって一様に厚膜化することで得られる。例えば、酸素雰囲気、700℃、5〜60分、減圧又は希釈雰囲気、酸素分圧が数十mTorr〜数百Torr、の条件で酸化処理を行い、トンネル絶縁膜14として厚さ1〜5nm程度のシリコン酸化膜を形成する。この酸化処理では、シリコン窒化膜を酸化しにくく、拡散距離の比較的長い酸化剤を用いることが好ましい。このような酸化剤としては、酸素、水、亜酸化窒素、二酸化窒素等があげられる。
【0022】
次に、図5に示すように、シリコン酸化膜12a上及びシリコン窒化膜(電荷蓄積絶縁膜)13a上に、ブロック絶縁膜15として厚さ2〜20nm程度のシリコン酸化膜を形成する。このブロック絶縁膜15は、CVD(chemical vapor deposition)法、ALD(atomic layer deposition)法或いはPVD(physical vapor deposition)法等の堆積法によって形成する。例えば、CVD法の場合には、シリコンソースとしてジクロロシラン、酸化剤として亜酸化窒素を用いて、800℃程度の成膜温度でシリコン酸化膜を形成する。ALD法の場合には、シリコンソースとして有機ソースを用い、酸化剤としてオゾン、酸素、水、酸素ラジカル等を用いる。ALD法の場合には、600℃以下の温度でシリコン酸化膜を形成することが可能である。
【0023】
次に、図6に示すように、ブロック絶縁膜15上にコントロールゲート電極となるゲート電極膜16を形成する。具体的には、厚さ10〜200nm程度のポリシリコン膜をゲート電極膜16として形成する。
【0024】
以上のようにして図6の構造を形成した後、ゲート電極膜16のパターニング等を行うことで、不揮発性半導体記憶装置が得られる。
【0025】
本実施形態によれば、図6からわかるように、隣接するメモリセル間で電荷蓄積絶縁膜13aが連続的に形成されておらず、電荷蓄積絶縁膜13aが分離されている。そのため、電荷蓄積絶縁膜13aに蓄積された電荷が横方向でリークするといった問題を防止することができる。また、消去動作時に注入された余剰なホールがメモリセル間に存在しないため、蓄積電子が余剰なホールと結合して消滅するといった問題も防止することができる。その結果、電荷保持特性の劣化を抑制することができ、信頼性の高い半導体装置を得ることができる。
【0026】
また、本実施形態では、シリコン領域(シリコン基板11)及びシリコン酸化膜領域(素子分離絶縁膜12)を有する下地領域の表面をラジカル窒化してシリコン窒化膜13を形成し、シリコン窒化膜13に対してラジカル酸化処理を施す。これにより、素子分離絶縁膜12上にシリコン酸化膜12aを形成するとともに、シリコン基板11上にシリコン窒化膜13aを残す。したがって、素子分離絶縁膜12及びシリコン酸化膜12aで形成された素子分離領域間にのみ自己整合的にシリコン窒化膜13aを形成することができる。その結果、メモリセル領域にのみ電荷蓄積絶縁膜となるシリコン窒化膜13aを形成することができ、上述した効果を有する信頼性に優れた半導体装置を効果的に形成することができる。
【0027】
なお、上述した実施形態では、半導体領域(シリコン基板11)をシリコンで形成したが、半導体領域11はシリコンを主成分として含むものであればよい。例えば、半導体領域がSiGe(シリコンゲルマニウム)で形成されていてもよい。
【0028】
また、上述した実施形態では、絶縁領域(素子分離絶縁膜12)をシリコン酸化膜で形成したが、絶縁領域12はシリコン及び酸素を主成分として含むものであればよい。
【0029】
また、上述した実施形態では、窒化膜13をシリコン窒化膜で形成したが、窒化膜13はシリコン及び窒素を主成分として含むものであればよい。
【0030】
また、上述した実施形態では、酸化膜12aをシリコン酸化膜としたが、酸化膜12aはシリコン及び酸素を主成分として含むものであればよい。
【0031】
また、上述した実施形態では、ラジカル酸化処理後に半導体基板11上に残った窒化膜13aをシリコン窒化膜としたが、窒化膜13aはシリコン及び窒素を主成分として含むものであればよい。
【0032】
また、上述した実施形態では、電荷蓄積絶縁膜を窒化膜13aの単層で形成したが、電荷蓄積絶縁膜を窒化膜13aを含む複数層で形成してもよい。具体的には。窒化膜13a上に酸化ハフニウム或いは酸化ジルコニウム等の電荷トラップを有する絶縁膜を形成して、電荷蓄積絶縁膜を構成してもよい。酸化ハフニウム或いは酸化ジルコニウム等の絶縁膜は、CVD法、ALD法、PVD法等の堆積法で形成することが可能である。このように、電荷蓄積絶縁膜を複数層で形成することで、電荷蓄積絶縁膜の膜厚が厚いメモリセルを形成することができる。
【0033】
なお、上述した各種事項は、他の実施形態についてもあてはまる。
【0034】
(実施形態2)
図8〜図13は、第2の実施形態に係る半導体装置の製造方法を模式的に示した断面図である。なお、基本的事項は第1の実施形態と同様であるため、第1の実施形態で述べた事項の説明は省略する。
【0035】
第1の実施形態では、ラジカル窒化処理及びラジカル酸化処理を行った後にトンネル絶縁膜を形成したが、本実施形態では、ラジカル窒化処理及びラジカル酸化処理を行う前にトンネル絶縁膜を形成する。
【0036】
まず、図8に示すように、シリコン基板11上にトンネル絶縁膜14としてシリコン酸化膜を形成する。続いて、トンネル絶縁膜14上に、厚さ1〜10nm程度のシリコン膜21を形成する。これにより、トンネル絶縁膜14及びトンネル絶縁膜14上に形成された半導体領域(シリコン膜21)を有する構造が得られる。
【0037】
次に、図9に示すように、シリコン基板11、トンネル絶縁膜14及びシリコン膜21をエッチングして溝を形成する。続いて、この溝をシリコン酸化膜で埋めて、素子分離絶縁膜12を形成する。これにより、半導体領域(シリコン膜21)と、半導体領域に隣接する絶縁領域(素子分離絶縁膜12)とを有する下地領域が得られる。
【0038】
次に、図10に示すように、シリコン膜21及び素子分離絶縁膜12を有する下地領域の表面を窒化して、シリコン窒化膜13を形成する。このシリコン窒化膜13は、ラジカル窒化によって形成される。ラジカル窒化の具体的な方法は、第1の実施形態と同様である。このラジカル窒化では、シリコン膜21が完全にシリコン窒化膜13に変換されるように窒化条件を設定する。
【0039】
次に、図11に示すように、シリコン窒化膜13に対して酸化処理を施す。この酸化処理により、シリコン窒化膜13の素子分離絶縁膜12上に形成された部分はシリコン酸化膜12aに変換され、シリコン窒化膜13の半導体基板11上に形成された部分13aは窒化膜として残る。半導体基板11上に残ったシリコン窒化膜13aは、電荷蓄積絶縁膜として機能する。上述した酸化処理は、ラジカル酸化によって行われる。ラジカル酸化の具体的な方法は、第1の実施形態と同様である。本ラジカル酸化処理により、第1の実施形態と同様に、素子分離絶縁膜12上にシリコン酸化膜12aを形成し、半導体基板11上にシリコン窒化膜13aを残すことができる。
【0040】
次に、図12に示すように、シリコン酸化膜12a上及びシリコン窒化膜(電荷蓄積絶縁膜)13a上に、ブロック絶縁膜15として厚さ2〜20nm程度のシリコン酸化膜を形成する。このブロック絶縁膜15の形成方法は、第1の実施形態と同様である。
【0041】
次に、図13に示すように、ブロック絶縁膜15上にコントロールゲート電極となるゲート電極膜16を形成する。具体的には、厚さ10〜200nm程度のポリシリコン膜をゲート電極膜16として形成する。
【0042】
以上のようにして図13の構造を形成した後、ゲート電極膜16のパターニング等を行うことで、不揮発性半導体記憶装置が得られる。
【0043】
本実施形態でも、第1の実施形態と同様に、隣接するメモリセル間で電荷蓄積絶縁膜13aが連続的に形成されておらず、電荷蓄積絶縁膜13aが分離されている。その結果、第1の実施形態と同様に、電荷保持特性の劣化を抑制することができ、信頼性の高い半導体装置を得ることができる。
【0044】
また、本実施形態でも、第1の実施形態と同様に、ラジカル窒化処理及びラジカル酸化処理を行うことより、素子分離絶縁膜12上にシリコン酸化膜12aを形成するとともに、シリコン基板11上にシリコン窒化膜13aを残すことができる。その結果、第1の実施形態と同様に、メモリセル領域にのみ電荷蓄積絶縁膜となるシリコン窒化膜13aを形成することができ、信頼性に優れた半導体装置を効果的に形成することができる。
【0045】
(実施形態3)
図14〜図20は、第3の実施形態に係る半導体装置の製造方法を模式的に示した断面図である。なお、基本的事項は第1の実施形態と同様であるため、第1の実施形態で述べた事項の説明は省略する。
【0046】
本実施形態は、第1の実施形態で述べたラジカル窒化処理及びラジカル酸化処理を用いた手法を、トンネル絶縁膜の形成に適用するものである。トンネル絶縁膜は、(酸化膜/窒化膜/酸化膜)構造を有する、いわゆるONO膜である。
【0047】
まず、図14に示すように、第1の実施形態と同様に、シリコン基板11の表面領域に形成された溝をシリコン酸化膜で埋めて、素子分離絶縁膜12を形成する。これにより、半導体領域(シリコン基板11)と、半導体領域に隣接する絶縁領域(素子分離絶縁膜12)とを有する下地領域が得られる。
【0048】
次に、図15に示すように、シリコン基板11及び素子分離絶縁膜12を有する下地領域の表面を窒化して、シリコン窒化膜31を形成する。このシリコン窒化膜31は、ラジカル窒化によって形成される。ラジカル窒化の具体的な方法は、第1の実施形態と同様である。
【0049】
次に、図16に示すように、シリコン窒化膜31に対して酸化処理を施す。この酸化処理により、シリコン窒化膜31の素子分離絶縁膜12上に形成された部分はシリコン酸化膜12aに変換され、シリコン窒化膜31の半導体基板11上に形成された部分32aは窒化膜として残る。半導体基板11上に残ったシリコン窒化膜32aは、トンネル絶縁膜(ONO膜)の中間絶縁膜として用いられる。上述した酸化処理は、ラジカル酸化によって行われる。ラジカル酸化の具体的な方法は、第1の実施形態と同様である。本ラジカル酸化処理により、素子分離絶縁膜12上にシリコン酸化膜12aを形成し、半導体基板11上にシリコン窒化膜32aを残すことができる。
【0050】
次に、図17に示すように、シリコン窒化膜32aが形成されている部分と半導体領域11との間に、トンネル絶縁膜の下層絶縁膜としてシリコン酸化膜32bを形成する。このシリコン酸化膜32bは、第1の実施形態のトンネル絶縁膜14の形成方法と同様の方法によって形成することができる。
【0051】
次に、図18に示すように、シリコン酸化膜12a上及びシリコン窒化膜(トンネル絶縁膜の中間絶縁膜)32a上に、トンネル絶縁膜の上層絶縁膜としてシリコン酸化膜32cを形成する。このシリコン酸化膜32cは、CVD法、ALD法、PVD法等の堆積法で形成することが可能である。このようにして、シリコン酸化膜(下層絶縁膜)32b、シリコン窒化膜(中間絶縁膜)32a及びシリコン酸化膜(上層絶縁膜)32cで形成された、ONO構造のトンネル絶縁膜32が得られる。
【0052】
次に、図19に示すように、トンネル絶縁膜32上に電荷蓄積絶縁膜33としてシリコン窒化膜を、1〜10nmの厚さで形成する。このシリコン窒化膜33は、ジクロロシランとアンモニアを用いたCVD法によって形成する。ALD法によってシリコン窒化膜33を形成してもよい。シリコンソースとしては、ジクロロシランの他、シラン、トリクロロシラン、テトラクロロシラン、ヘキサクロロジシラン等を用いることも可能である。また、ビターシャリーブチルアミノシラン等の有機ソースを用いることも可能である。
【0053】
次に、図20に示すように、電荷蓄積絶縁膜33上に、ブロック絶縁膜15として厚さ2〜20nm程度のシリコン酸化膜を形成する。このブロック絶縁膜15の形成方法は、第1の実施形態と同様である。さらに、ブロック絶縁膜15上にコントロールゲート電極となるゲート電極膜16を形成する。具体的には、厚さ10〜200nm程度のポリシリコン膜をゲート電極膜16として形成する。
【0054】
以上のようにして図20の構造を形成した後、ゲート電極膜16のパターニング等を行うことで、不揮発性半導体記憶装置が得られる。
【0055】
本実施形態によれば、隣接するメモリセル間でシリコン窒化膜(トンネル絶縁膜32の中間絶縁膜)32aが連続的に形成されておらず、シリコン窒化膜32aが分離されている。そのため、メモリセル以外の領域(すなわち、素子分離領域)での、書き込み/消去効率が著しく低下する。メモリセル以外の領域で書き込み/消去効率が著しく低下する理由は、以下のように考えられる。第1に、メモリセル以外の領域では、誘電率の高いシリコン窒化膜が形成されていないために、電気的な膜厚が厚くなるためである。第2に、メモリセル以外の領域では、電子及びホールに対してバリアハイトの低いシリコン窒化膜が形成されていないために、高電界印加時にバリアが無くなることによる注入効率の上昇効果が得られなくなるためである。
【0056】
上述したように、本実施形態では、メモリセル以外の領域で書き込み/消去効率が低下する。すなわち、メモリセル領域でのみ電子やホールを効率的に注入することができる。そのため、電荷蓄積絶縁膜の電荷が横方向でリークするといった問題や、蓄積電子がメモリセル間に存在する余剰なホールと結合して消滅するといった問題を防止することができる。その結果、電荷保持特性の劣化を抑制することができ、信頼性の高い半導体装置を得ることができる。
【0057】
また、本実施形態では、シリコン領域(シリコン基板11)及びシリコン酸化膜領域(素子分離絶縁膜12)を有する下地領域の表面をラジカル窒化してシリコン窒化膜31を形成し、シリコン窒化膜31に対してラジカル酸化処理を施す。これにより、素子分離絶縁膜12上にシリコン酸化膜12aを形成するとともに、シリコン基板11上にシリコン窒化膜32aを残す。したがって、素子分離絶縁膜12及びシリコン酸化膜12aで形成された素子分離領域間にのみ自己整合的にシリコン窒化膜32aを形成することができる。その結果、メモリセル領域にのみシリコン窒化膜32aを形成することができ、上述した効果を有する信頼性に優れた半導体装置を効果的に形成することができる。
【0058】
なお、上述した実施形態では、窒化膜31をシリコン窒化膜で形成したが、窒化膜31はシリコン及び窒素を主成分として含むものであればよい。
【0059】
また、上述した実施形態では、窒化膜32aをシリコン窒化膜としたが、窒化膜32aはシリコン及び窒素を主成分として含むものであればよい。また、上述した実施形態では、酸化膜32b及び32cをシリコン酸化膜としたが、酸化膜32b及び32cはシリコン及び酸素を主成分として含むものであればよい。
【0060】
また、上述した実施形態では、窒化膜(電荷蓄積絶縁膜)33をシリコン窒化膜で形成したが、窒化膜33はシリコン及び窒素を主成分として含むものであればよい。
【0061】
(実施形態4)
図21〜図27は、第4の実施形態に係る半導体装置の製造方法を模式的に示した断面図である。なお、基本的事項は第1の実施形態と同様であるため、第1の実施形態で述べた事項の説明は省略する。
【0062】
本実施形態は、第1の実施形態で述べたラジカル窒化処理及びラジカル酸化処理を用いた手法を、ブロック絶縁膜の形成に適用するものである。ブロック絶縁膜は、(酸化膜/窒化膜/酸化膜)構造を有する、いわゆるONO膜である。また、本実施形態は、複数のメモリセルを積層した3次元型の半導体装置である。
【0063】
まず、図21に示すように、半導体基板(図示せず)の主面側に、半導体領域(シリコン領域)41と絶縁領域42とが交互に積層された構造を形成する。半導体領域41は、コントロールゲート電極となるものであり、ポリシリコン膜で形成される。絶縁領域42は、積層方向で互いに隣接する半導体領域41を電気的に分離するものであり、シリコン酸化膜で形成される。続いて、半導体領域41及び絶縁領域42の積層構造に穴43を形成する。
【0064】
次に、図22に示すように、半導体領域41及び絶縁領域42を有する下地領域の表面を窒化して、シリコン窒化膜44を形成する。すなわち、穴43の内壁にシリコン窒化膜44を形成する。このシリコン窒化膜44は、ラジカル窒化によって形成される。ラジカル窒化の具体的な方法は、第1の実施形態と同様である。
【0065】
次に、図23に示すように、シリコン窒化膜44に対して酸化処理を施す。この酸化処理により、シリコン窒化膜44の絶縁領域42上に形成された部分はシリコン酸化膜42aに変換され、シリコン窒化膜44の半導体領域41上に形成された部分45aは窒化膜として残る。半導体領域41上に残ったシリコン窒化膜45aは、ブロック絶縁膜(ONO膜)の中間絶縁膜として用いられる。上述した酸化処理は、ラジカル酸化によって行われる。ラジカル酸化の具体的な方法は、第1の実施形態と同様である。本ラジカル酸化処理により、絶縁領域42上にシリコン酸化膜42aを形成し、半導体領域41上にシリコン窒化膜45aを残すことができる。
【0066】
次に、図24に示すように、シリコン窒化膜45aが形成されている部分と半導体領域41との間に、ブロック絶縁膜の下層絶縁膜としてシリコン酸化膜45bを形成する。このシリコン酸化膜45bは、第1の実施形態のトンネル絶縁膜14の形成方法と同様の方法によって形成することができる。
【0067】
次に、図25に示すように、シリコン酸化膜42a上及びシリコン窒化膜(ブロック絶縁膜の中間絶縁膜)45a上に、ブロック絶縁膜の上層絶縁膜としてシリコン酸化膜45cを形成する。このシリコン酸化膜45cは、CVD法、ALD法、PVD法等の堆積法で形成することが可能である。このようにして、シリコン酸化膜(下層絶縁膜)45b、シリコン窒化膜(中間絶縁膜)45a及びシリコン酸化膜(上層絶縁膜)45cで形成された、ONO構造のブロック絶縁膜45が得られる。
【0068】
次に、図26に示すように、ブロック絶縁膜45上に電荷蓄積絶縁膜46としてシリコン窒化膜を形成する。このシリコン窒化膜(電荷蓄積絶縁膜)46の形成方法は、第3の実施形態の電荷蓄積絶縁膜33の形成方法と同様である。
【0069】
次に、図27に示すように、電荷蓄積絶縁膜46上に、トンネル絶縁膜47としてシリコン酸化膜を形成する。さらに、トンネル絶縁膜47上に半導体活性領域48を形成して、穴43を埋める。この半導体活性領域48はシリコン膜で形成される。
【0070】
以上のようにして図27の構造を形成した後、ゲート電極膜(半導体領域41)のパターニング等を行うことで、不揮発性半導体記憶装置が得られる。
【0071】
本実施形態によれば、隣接するメモリセル間でシリコン窒化膜(ブロック絶縁膜45の中間絶縁膜)45aが連続的に形成されておらず、シリコン窒化膜45aが分離されている。そのため、メモリセル以外の領域(すなわち、絶縁領域)では、誘電率の高いシリコン窒化膜が形成されていないために電気的な膜厚が厚くなり、書き込み/消去効率が低下する。すなわち、メモリセル領域でのみ電子やホールを効率的に注入することができる。そのため、電荷蓄積絶縁膜の電荷が横方向でリークするといった問題や、蓄積電子がメモリセル間に存在する余剰なホールと結合して消滅するといった問題を防止することができる。その結果、電荷保持特性の劣化を抑制することができ、信頼性の高い半導体装置を得ることができる。
【0072】
また、本実施形態では、シリコン領域(半導体領域41)及びシリコン酸化膜領域(絶縁領域42)を有する下地領域の表面をラジカル窒化してシリコン窒化膜44を形成し、シリコン窒化膜44に対してラジカル酸化処理を施す。これにより、絶縁領域42上にシリコン酸化膜42aを形成するとともに、半導体領域41上にシリコン窒化膜45aを残す。したがって、半導体領域41の表面にのみ自己整合的にシリコン窒化膜45aを形成することができる。その結果、メモリセル領域にのみシリコン窒化膜45aを形成することができ、上述した効果を有する信頼性に優れた半導体装置を効果的に形成することができる。
【0073】
また、メモリセル領域のブロック絶縁膜45を、(酸化膜/窒化膜/酸化膜)構造、すなわちONO膜とすることにより、高電界リークを抑制することができ、このような観点からも電荷保持特性に優れた信頼性の高い半導体装置を得ることができる。
【0074】
なお、上述した実施形態では、半導体領域41をシリコンで形成したが、半導体領域41はシリコンを主成分として含むものであればよい。例えば、半導体領域がSiGe(シリコンゲルマニウム)で形成されていてもよい。
【0075】
また、上述した実施形態では、絶縁領域42をシリコン酸化膜で形成したが、絶縁領域42はシリコン及び酸素を主成分として含むものであればよい。
【0076】
また、上述した実施形態では、窒化膜44をシリコン窒化膜で形成したが、窒化膜44はシリコン及び窒素を主成分として含むものであればよい。
【0077】
また、上述した実施形態では、酸化膜42aをシリコン酸化膜としたが、酸化膜42aはシリコン及び酸素を主成分として含むものであればよい。
【0078】
また、上述した実施形態では、ラジカル酸化処理後に半導体領域41上に残った窒化膜45aをシリコン窒化膜としたが、窒化膜45aはシリコン及び窒素を主成分として含むものであればよい。また、上述した実施形態では、酸化膜45b及び45cをシリコン酸化膜としたが、酸化膜45b及び45cはシリコン及び酸素を主成分として含むものであればよい。
【0079】
また、上述した実施形態では、窒化膜(電荷蓄積絶縁膜)46をシリコン窒化膜で形成したが、窒化膜46はシリコン及び窒素を主成分として含むものであればよい。
【0080】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0081】
11…シリコン基板(半導体領域) 12…素子分離絶縁膜(絶縁領域)
12a…シリコン酸化膜 13…シリコン窒化膜
13a…シリコン窒化膜(電荷蓄積絶縁膜) 14…トンネル絶縁膜
15…ブロック絶縁膜 16…ゲート電極膜
21…シリコン膜
31…シリコン窒化膜 32…トンネル絶縁膜
32a…シリコン窒化膜(中間絶縁膜) 32b…シリコン酸化膜(下層絶縁膜)
32c…シリコン酸化膜(上層絶縁膜) 33…電荷蓄積絶縁膜
41…半導体領域 42…絶縁領域
42a…シリコン酸化膜 43…穴
44…シリコン窒化膜 45…ブロック絶縁膜
45a…シリコン窒化膜(中間絶縁膜) 45b…シリコン酸化膜(下層絶縁膜)
45c…シリコン酸化膜(上層絶縁膜) 46…電荷蓄積絶縁膜
47…トンネル絶縁膜 48…半導体活性領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シリコンを主成分として含む半導体領域と、シリコン及び酸素を主成分として含み前記半導体領域に隣接する絶縁領域とを有する下地領域の表面を窒化して、窒化膜を形成する工程と、
前記窒化膜に対して酸化処理を施して、前記窒化膜の前記絶縁領域上に形成された部分を酸化膜に変換するとともに前記窒化膜の前記半導体領域上に形成された部分を電荷蓄積絶縁膜の少なくとも一部として残す工程と、
前記電荷蓄積絶縁膜上にブロック絶縁膜を形成する工程と、
前記ブロック絶縁膜上にゲート電極膜を形成する工程と、
を備えたことを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項2】
前記酸化処理を施す工程の後に、前記窒化膜の前記半導体領域上に形成された部分と前記半導体領域との間にトンネル絶縁膜を形成する工程をさらに備えた
ことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項3】
前記窒化膜を形成する工程の前に、トンネル絶縁膜及び該トンネル絶縁膜上に形成された前記半導体領域を有する構造を形成する工程をさらに備えた
ことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項4】
シリコンを主成分として含む半導体領域と、シリコン及び酸素を主成分として含み前記半導体領域に隣接する絶縁領域とを有する下地領域の表面を窒化して、窒化膜を形成する工程と、
前記窒化膜に対して酸化処理を施して、前記窒化膜の前記絶縁領域上に形成された部分を酸化膜に変換するとともに前記窒化膜の前記半導体領域上に形成された部分をトンネル絶縁膜の少なくとも一部として残す工程と、
前記トンネル絶縁膜上に電荷蓄積絶縁膜を形成する工程と、
前記電荷蓄積絶縁膜上にブロック絶縁膜を形成する工程と、
前記ブロック絶縁膜上にゲート電極膜を形成する工程と、
を備えたことを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項5】
シリコンを主成分として含む半導体領域と、シリコン及び酸素を主成分として含み前記半導体領域に隣接する絶縁領域とを有する下地領域の表面を窒化して、窒化膜を形成する工程と、
前記窒化膜に対して酸化処理を施して、前記窒化膜の前記絶縁領域上に形成された部分を酸化膜に変換するとともに前記窒化膜の前記半導体領域上に形成された部分をブロック絶縁膜の少なくとも一部として残す工程と、
前記ブロック絶縁膜上に電荷蓄積絶縁膜を形成する工程と、
前記電荷蓄積絶縁上にトンネル絶縁膜を形成する工程と、
前記トンネル絶縁膜上に半導体活性領域を形成する工程と、
を備えたことを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項6】
前記窒化膜を形成する工程は、ラジカル窒化によって行われる
ことを特徴とする請求項1、4又は5に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項7】
前記酸化処理を施す工程は、ラジカル酸化によって行われる
ことを特徴とする請求項1、4又は5に記載の半導体装置の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【公開番号】特開2012−84808(P2012−84808A)
【公開日】平成24年4月26日(2012.4.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−231742(P2010−231742)
【出願日】平成22年10月14日(2010.10.14)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】