説明

半導体装置及びその製造方法、並びに電子装置

【課題】 放熱性が高く、実装時の接続信頼性が高い新規な半導体装置を提供する。
【解決手段】 半導体装置は、半導体チップと、前記半導体チップを封止する樹脂封止体と、前記半導体チップの第1の主面の第1の電極に接続された第1の導電部材と、前記半導体チップの第1の主面と反対側の第2の主面の第2の電極に接続された第2の導電部材とを有し、
前記第1の導電部材は、前記樹脂封止体の第1の主面から露出し、前記第2の導電部材は、前記樹脂封止体の第1の主面と反対側の第2の主面、及び側面から露出している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置のパッケージ技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
半導体装置の1つに、電力増幅回路や電源回路等のスイッチング素子に使用されるパワートランジスタがある。このパワートランジスタにおいても、様々なパッケージ構造のものが提案され、製品化されている。例えば特開2000−223634号公報(特許文献1)には、面実装型のパワートランジスタが開示されている。また、同公報には、半導体チップの主面の電極に接合されたリード端子の一部を樹脂筐体の上面から露出させることにより、半導体パッケージの熱抵抗を低減する技術も開示されている(同公報の図17、及び明細書の段落番号[0058]並びに[0059])。
【0003】
【特許文献1】特開2000−223634号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、パワートランジスタにおいては、扱う電流量が大きいため、半導体チップから発生した熱を外部に放出する放熱性に優れたパッケージ構造が望まれる。また、パワートランジスタにおいても、低コストで信頼性の高いパッケージ構造が望まれる。
【0005】
低コストで信頼性の高いパッケージ構造にするためには、半導体チップを樹脂封止することが有効であるが、この場合、樹脂は熱伝導性が低いため、放熱性が低下してしまう。
【0006】
そこで、半導体チップを樹脂封止するパッケージにおいては、前述の特許文献1に開示されているように、半導体チップの主面の電極に接続されたリード端子の一部を樹脂筐体の上面から露出させ、半導体チップの主面と反対側の裏面の電極に接続されたダイ端子を樹脂筐体の上面と反対側の下面から露出させる上下両面放熱構造が有効である。
【0007】
しかしながら、前述の特許文献1に開示された上下両面放熱構造は、樹脂筐体の側面からダイ端子が露出しない構造になっているため、実装時の半田付けにおいて接続信頼性の向上に必要な半田フィレットの形成が困難であり、また、目視検査による半田付け良否の確認も困難である。
【0008】
また、リード端子は樹脂筐体の内部に位置する部分を持たず、リード端子の上面全体が樹脂筐体から露出しているため、樹脂筐体からリード端子が抜け易く、信頼性の低下を招く要因となる。
【0009】
本発明の目的は、放熱性及び実装時の接続信頼性が高い新規な半導体装置を提供することにある。
本発明の他の目的は、放熱性が高く、実装時の半田付け良否を目視検査で確認可能な新規の半導体装置を提供することにある。
本発明の他の目的は、放熱性及び信頼性が高い新規な半導体装置を提供することにある。
本発明の他の目的は、放熱性が高い新規な半導体装置を提供することにある。
本発明の他の目的は、放熱性が高い電子装置を提供することにある。
本発明の前記並びにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述及び添付図面によって明らかになるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、下記のとおりである。
(1)本発明の半導体装置は、互いに反対側に位置する第1及び第2の主面と、前記第1の主面に形成された第1の電極と、前記第2の主面に形成された第2の電極とを有する半導体チップと、
前記半導体チップを封止する樹脂封止体であって、互いに反対側に位置する第1及び第2の主面を有し、前記第1の主面が前記半導体チップの第1の主面側に位置し、前記第2の主面が前記半導体チップの第2の主面側に位置する樹脂封止体と、
一端側が前記半導体チップの第1の電極上に位置し、かつ前記半導体チップの第1の電極に第1の接続手段を介在して接続され、前記一端側と反対側の他端側が前記一端側よりも前記樹脂封止体の第2の主面側に位置し、かつ前記樹脂封止体から露出する第1の導電部材と、
前記半導体チップの第2の電極に第2の接続手段を介在して接続された第2の導電部材とを有し、
前記第1の導電部材の一端側は、前記樹脂封止体の第1の主面から露出し、
前記第2の導電部材は、前記樹脂封止体の第2の主面及び側面から露出している。
【0011】
(2)前記手段(1)において、
前記第1の導電部材の他端側は、前記樹脂封止体の第1の側面側に位置し、
前記第2の導電部材は、前記樹脂封止体の第1の側面と反対側の第2の側面から露出している。
【0012】
(3)前記手段(1)において、
前記半導体チップの第1の電極は、ソース電極であり、前記半導体チップの第2の電極は、ドレイン電極である。
若しくは、前記半導体チップの第1の電極は、ドレイン電極であり、前記半導体チップの第2の電極は、ソース電極である。
【0013】
(4)本発明の半導体装置は、互いに反対側に位置する第1及び第2の主面と、前記第1の主面に形成された第1の電極と、前記第2の主面に形成された第2の電極とを有する半導体チップと、
前記半導体チップを封止する樹脂封止体であって、互いに反対側に位置する第1及び第2の主面を有し、前記第1の主面が前記半導体チップの第1の主面側に位置し、前記第2の主面が前記半導体チップの第2の主面側に位置する樹脂封止体と、
前記前記半導体チップの第1の電極上に位置し、かつ半導体チップの第1の電極に第1の接続手段を介在して接続され、更に前記樹脂封止体の第1の主面から露出する第1の部分と、前記第1の部分と一体に形成され、かつ前記樹脂封止体の内部に位置する第2の部分と、前記第2の部分と一体に形成され、かつ前記樹脂封止体の第2の主面から露出する第3の部分とを有する第1の導電部材と、
前記半導体チップの第2の電極に第2の接続手段を介在して接続され、かつ前記樹脂封止体の第2の主面から露出する第2の導電部材とを有する。
【0014】
(5)前記手段(4)において、
前記第1の導電部材の第3の部分は、前記樹脂封止体の第1の側面から露出し、
前記第2の導電部材は、前記樹脂封止体の第1の側面と反対側の第2の側面から露出している。
【0015】
(6)前記手段(4)において、
前記半導体チップの第1の電極は、ソース電極であり、前記半導体チップの第2の電極は、ドレイン電極である
若しくは、前記半導体チップの第1の電極は、ドレイン電極であり、前記半導体チップの第2の電極は、ソース電極である。
【0016】
(7)本発明の半導体装置は、互いに反対側に位置する第1及び第2の主面と、前記第1の主面に形成された第1及び第2の電極と、前記第2の主面に形成された第3の電極とを有する半導体チップと、
前記半導体チップを封止する樹脂封止体であって、互いに反対側に位置する第1及び第2の主面を有し、前記第1の主面が前記半導体チップの第1の主面側に位置し、前記第2の主面が前記半導体チップの第2の主面側に位置する樹脂封止体と、
前記半導体チップの第1の電極に第1の接続手段を介在して接続された第1の部分と、前記第1の部分と一体に形成された第2の部分と、前記第2の部分と一体に形成され、かつ前記第1の部分よりも前記樹脂封止体の第2の主面側に位置する第3の部分とを有する第1の導電部材と、
前記半導体チップの第2の電極に第2の接続手段を介在して接続された第1の部分と、前記第1の部分と一体に形成された第2の部分と、前記第2の部分と一体に形成され、かつ前記第1の部分よりも前記樹脂封止体の第2の主面側に位置する第3の部分とを有する第2の導電部材と、
前記半導体チップの第3の電極に第3の接続手段を介在して接続され、かつ前記樹脂封止体の第2の主面から露出する第3の導電部材とを有し、
前記第1の導電部材の第1の部分は、前記樹脂封止体の第1の主面から露出し、
前記第2の導電部材の第1の部分は、前記樹脂封止体の内部に位置している。
【0017】
(8)前記手段(7)において、
前記第2の導電部材の第1の部分は、前記第1の導電部材の第1の部分よりも厚さが薄くなっている。
【0018】
(9)前記手段(7)において、
前記第1及び第2の導電部材の夫々の第2の部分は、前記樹脂封止体の内部に位置し、
前記第1及び第2の導電部材の夫々の第3の部分は、前記樹脂封止体の第2の主面から露出している。
【0019】
(10)前記手段(7)において、
前記第1及び第2の導電部材の夫々の第3の部分は、前記樹脂封止体の第1の側面から露出し、
前記第3の導電部材は、前記樹脂封止体の第1の側面と反対側の第2の側面から露出している。
【0020】
(11)前記手段(7)において、
前記半導体チップの第1の電極は、ソース電極であり、前記半導体チップの第2の電極は、ゲート電極であり、前記半導体チップの第3の電極は、ドレイン電極である。
若しくは、前記半導体チップの第1の電極は、ドレイン電極であり、前記半導体チップの第2の電極は、ゲート電極であり、前記半導体チップの第3の電極は、ソース電極である。
【0021】
(12)本発明の半導体装置は、互いに反対側に位置する第1及び第2の主面と、前記第1の主面に形成された第1及び第2の電極と、前記第2の主面に形成された第3の電極とを有する半導体チップと、
前記半導体チップを封止する樹脂封止体であって、互いに反対側に位置する第1及び第2の主面を有し、前記第1の主面が前記半導体チップの第1の主面側に位置し、前記第2の主面が前記半導体チップの第2の主面側に位置する樹脂封止体と、
前記半導体チップの第1の電極に第1の接続手段を介在して接続された第1の部分と、前記第1の部分と一体に形成された第2の部分と、前記第2の部分と一体に形成され、かつ前記第1の部分よりも前記樹脂封止体の第2の主面側に位置する第3の部分とを有する第1の導電部材と、
前記半導体チップの外側に位置し、かつ前記第1の導電部材の第1の部分よりも前記樹脂封止体の第2の主面側に位置する第2の導電部材と、
前記半導体チップの第3の電極に第2の接続手段を介在して接続され、かつ前記樹脂封止体の第2の主面から露出する第3の導電部材とを有し、
前記第1の導電部材の第1の部分は、前記樹脂封止体の第1の主面から露出し、
前記第2の導電部材は、ボンディングワイヤを介して前記半導体チップの第2の電極と電気的に接続されている。
【0022】
(13)前記手段(12)において、
前記第1の導電部材の第2の部分は、前記樹脂封止体の内部に位置し、
前記第1の導電部材の第3の部分、及び前記第2の導電部材は、前記樹脂封止体の第2の主面から露出している。
【0023】
(14)本発明の半導体装置は、互いに反対側に位置する第1及び第2の主面と、前記第1の主面に形成された第1の電極と、前記第2の主面に形成された第2の電極とを有する半導体チップと、
前記半導体チップを封止する樹脂封止体であって、互いに反対側に位置する第1及び第2の主面を有し、前記第1の主面が前記半導体チップの第1の主面側に位置し、前記第2の主面が前記半導体チップの第2の主面側に位置する樹脂封止体と、
前記半導体チップの第1の電極に第1の接続手段を介在して接続された第1の部分と、前記第1の部分と一体に形成された第2の部分と、前記第2の部分と一体に形成され、かつ前記第1の部分よりも前記樹脂封止体の第2の主面側に位置する第3の部分とを有する第1の導電部材と、
前記半導体チップの第2の電極に第2の接続手段を介在して接続された第1の部分と、前記第1の部分と一体に形成され、かつ前記第1の部分よりも厚さが厚い第2の部分とを有する第2の導電部材とを有し、
前記第2の導電部材の第1の部分は、前記樹脂封止体の第2の主面から露出し、
前記第2の導電部材の第2の部分は、前記樹脂封止体の第1及び第2の主面から露出している。
【0024】
(15)前記手段(14)において、
前記第2導電部材の第2の部分は、前記樹脂封止体の側面から露出している。
【0025】
(16)前記手段(14)において、
前記半導体チップの第1の電極は、ソース電極であり、前記半導体チップの第2の電極は、ドレイン電極である。
若しくは、前記半導体チップの第1の電極は、ドレイン電極であり、前記半導体チップの第2の電極は、ソース電極である。
【0026】
(17)本発明の半導体装置は、互いに反対側に位置する第1及び第2の主面と、前記第1の主面に形成された第1の電極と、前記第2の主面に形成された第2の電極とを有する半導体チップと、
前記半導体チップを封止する樹脂封止体であって、互いに反対側に位置する第1及び第2の主面を有し、前記第1の主面が前記半導体チップの第1の主面側に位置し、前記第2の主面が前記半導体チップの第2の主面側に位置する樹脂封止体と、
前記半導体チップの第1の電極に第1の接続手段を介在して接続された第1の部分と、前記第1の部分と一体に形成され、かつ前記第1の部分よりも厚さが厚い第2の部分とを有する第1の導電部材と、
前記半導体チップの第2の電極に第2の接続手段を介在して接続された第1の部分と、前記第1の部分と一体に形成され、かつ前記第1の部分よりも厚さが厚い第2の部分とを有する第2の導電部材とを備え、
前記第1の導電部材の第1の部分及び第2の部分は、前記樹脂封止体の第1の主面から露出し、
前記第1の導電部材の第2の部分は、前記樹脂封止体の第2の主面から露出し、
前記第2の導電部材の第1の部分は、前記樹脂封止体の内部に位置し、
前記第2の導電部材の第2の部分は、前記樹脂封止体の第2の主面から露出していることを特徴とする半導体装置。
【0027】
(18)前記手段(17)において、
前記第1導電部材の第2の部分は、前記樹脂封止体の側面から露出している。
【0028】
(19)前記手段(17)において、
前記半導体チップの第1の電極は、ドレイン電極であり、前記半導体チップの第2の電極は、ソース電極である。
若しくは、前記半導体チップの第1の電極は、ソース電極であり、前記半導体チップの第2の電極は、ドレイン電極である。
【0029】
(20)本発明の電子装置は、配線基板と、前記配線基板に実装された半導体装置と、前記半導体装置上に配置された放熱部材とを有する電子装置であって、
前記半導体装置は、互いに反対側に位置する第1及び第2の主面と、前記第1の主面に形成された第1及び第2の電極と、前記第2の主面に形成された第3の電極とを有する半導体チップと、
前記半導体チップを封止する樹脂封止体であって、互いに反対側に位置する第1及び第2の主面を有し、前記第1の主面が前記半導体チップの第1の主面側に位置し、前記第2の主面が前記半導体チップの第2の主面側に位置する樹脂封止体と、
前記半導体チップの第1の電極に第1の接続手段を介在して接続され、かつ前記樹脂封止体の第1の主面から露出する第1の部分と、前記第1の部分と一体に形成された第2の部分と、前記第2の部分と一体に形成され、かつ前記樹脂封止体の第2の主面から露出する第3の部分とを有する第1の導電部材と、
前記半導体チップの第2の電極に第2の接続手段を介在して接続され、かつ前記樹脂封止体の内部に位置する第1の部分と、前記第1の部分と一体に形成された第2の部分と、前記第2の部分と一体に形成され、かつ前記樹脂封止体の第2の主面から露出する第3の部分とを有する第2の導電部材と、
前記半導体チップの第3の電極に第3の接続手段を介在して接続され、かつ前記樹脂封止体の第2の主面から露出する第3の導電部材とを有し、
前記第1及び第2の導電部材の夫々の第3部分、並びに前記第3の導電部材は、前記配線基板の電極に半田付けされ、
前記第1の導電部材の第1の部分は、熱伝導部材を介在して前記放熱部材に連結されている。
【発明の効果】
【0030】
本願において開示される発明のうち代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、下記のとおりである。
本発明によれば、放熱性が高く、実装時の接続信頼性が高い新規な半導体装置を提供することができる。
本発明によれば、放熱性が高く、実装時の半田付け良否を目視検査で確認可能な新規の半導体装置を提供することができる。
本発明によれば、放熱性及び信頼性が高い新規の半導体装置を提供することができる。
本発明によれば、放熱性が高い新規の半導体装置を提供することができる。
本発明によれば、信頼性の高い電子装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。なお、発明の実施の形態を説明するための全図において、同一機能を有するものは原則として同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略する。また、図面を見易くするため、断面を現す斜めハッチングは一部省略する。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1であるパワートランジスタの外観を示す平面図(上面図)であり、
図2は、実施形態1のパワートランジスタ(半導体装置)の外観を示す底面図(下面図)であり、
図3は、実施形態1のパワートランジスタの内部構造を示す平面図であり、
図4は、図3のa−a線に沿う拡大断面図であり、
図5は、図3のb−b線に沿う拡大断面図である。
【0032】
本実施形態1のパワートランジスタ1Aは、図1乃至図5に示すように、半導体チップ2、半導体チップ2を封止する樹脂封止体11、導電部材であるリード(6,8)及びヘッダ7等を有する構成になっている。
【0033】
図3乃至図5に示すように、半導体チップ2は、その厚さ方向と直行する平面形状が方形状で形成されている。更に、半導体チップ2は、その厚さ方向において互いに反対側に位置する主面2x及び裏面2yを有し、主面2xにはソース電極3及びゲート電極5が形成され、裏面2yにはドレイン電極4が形成されている。
【0034】
半導体チップ2は、例えば、単結晶シリコンからなる半導体基板を主体に構成されている。半導体基板の主面には、トランジスタ素子として、例えば縦型構造のMISFET(Metal Insulator Semiconductor Field Effect Transistor)が形成されている。この縦型構造のMISFETは、大電力を得るため、微細な複数のトランジスタセルを並列に接続した構成になっている。
【0035】
半導体チップ2は、樹脂封止体11によって樹脂封止されている。樹脂封止体11は、図1、図2及び図4に示すように、その厚さ方向と直行する平面形状が方形状で形成されている。更に、樹脂封止体11は、その厚さ方向において互いに反対側に位置する主面(上面)11x及び裏面(下面,実装面)11yを有し、主面11xは半導体チップ2の主面2x側に位置し、裏面11yは半導体チップ2の裏面2y側に位置している。
【0036】
樹脂封止体11は、低応力化を図る目的として、例えばフェノール系硬化剤、シリコーンゴム及びフィラー等が添加されたエポキシ系の熱硬化性樹脂で形成されている。また、樹脂封止体11は、大量生産に好適なトランスファモールディング法で形成されている。トランスファモールディング法は、ポット、ランナー、樹脂注入ゲート、及びキャビティ等を備えた成形金型(モールド金型)を使用し、ポットからランナー及び樹脂注入ゲートを通してキャビティの内部に熱硬化性樹脂を注入して樹脂封止体を形成する方法である。
【0037】
リード6は、図3及び図4に示すように、折り曲げ成形されており、第1の部分6a、第2の部分6b、及び第3の部分6cを有する構成になっている。第1の部分6aは、一部が半導体チップ2のソース電極3上に位置し、他の一部が第1の方向(X方向)において半導体チップ2の主面2xの互いに反対側に位置する第1及び第2の辺のうちの第1の辺を横切って半導体チップ2の外側に突出している。第2の部分6bは、第1の部分6aと一体に形成され、第1の部分6aから樹脂封止体11の裏面11y側に折れ曲がっている。第3の部分6cは、第2の部分6bと一体に形成され、第2の部分6bから第1の部分6aの突出方向と同一方向(半導体チップ2から離れる方向)に延びている。
【0038】
リード6の第1の部分6aは、接続手段として例えば複数の突起状電極9を介在して半導体チップ2のソース電極3に電気的にかつ機械的に接続されている。リード6の第2の部分6bは、第1の部分6aと第3の部分6cとを樹脂封止体11の厚さ方向に離間させるオフセット部である。リード6の第3の部分6cは、第2の部分6bによって第1の部分6aよりも樹脂封止体11の裏面11y側に位置している。
【0039】
リード6の第1の部分6aは、図1及び図4に示すように、樹脂封止体11の主面11xから露出している。リード6の第3の部分6cは、図2及び図3に示すように、樹脂封止体11の裏面11yから露出し、更に、X方向において樹脂封止体11の互いに反対側に位置する第1及び第2の側面11zのうちの第1の側面11zから露出している。即ち、リード6は、一端側が、半導体チップ2のソース電極3上に位置し、かつ半導体チップ2のソース電極3に突起状電極(接続手段)9を介在して接続され、更に樹脂封止体11の主面11xから露出しており、前記一端側と反対側の他端側が、前記一端側よりも樹脂封止体11の裏面側に位置し、かつ樹脂封止体11の裏面11y及び第1の側面11zから露出している。
【0040】
リード8は、図3及び図5に示すように、リード6と同様に折り曲げ成形されており、第1の部分8a、第2の部分8b及び第3の部分8cを有する構成になっている。第1の部分8aは、一部が半導体チップ2のゲート電極5上に位置し、他の一部がリード6と同様に半導体チップ2の主面2xの第1の辺を横切って半導体チップ2の外側に突出している。第2の部分8bは、第1の部分8aと一体に形成され、第1の部分8aから樹脂封止体11の裏面11y側に折れ曲がっている。第3の部分8cは、第2の部分8bと一体に形成され、第2の部分8bから第1の部分8aの突出方向と同一方向(半導体チップ2から離れる方向)に延びている。
【0041】
リード8の第1の部分8aは、接続手段として例えば突起状電極9を介在して半導体チップ2のゲート電極5に電気的にかつ機械的に接続されている。リード8の第2の部分8bは、第1の部分8aと第3の部分8cとを樹脂封止体11の厚さ方向に離間させるオフセット部である。リード8の第3の部分8cは、第2の部分8bによって第1の部分8aよりも樹脂封止体11の裏面11y側に位置している。
【0042】
リード8の第1の部分8aは、図1及び図5に示すように、樹脂封止体11の内部に位置している。リード8の第3の部分8cは、図2及び図5に示すように、樹脂封止体11の裏面11yから露出し、更にリード6と同様に樹脂封止体11の第1の側面11zから露出している。即ち、リード8は、一端側が、半導体チップ2のゲート電極5上に位置し、かつ半導体チップ2のゲート電極5に突起状電極(接続手段)9を介在して接続され、更に樹脂封止体11の内部に位置しており、前記一端側と反対側の他端側が、前記一端側よりも樹脂封止体11の裏面側に位置し、かつ樹脂封止体11の裏面11y及び第1の側面11zから露出している。
【0043】
図3及び図4に示すように、半導体チップ2のソース電極3とリード6の第1の部分6aとの間には、例えば複数の突起状電極9が介在されており、これらの突起状電極9は、半導体チップ2のソース電極3及びリード6の第1の部分6aに固着されている。
【0044】
図3及び図5に示すように、半導体チップ2のゲート電極5とリード8の第1の部分8aとの間には、例えば1つの突起状電極9が介在されており、この突起状電極9は、半導体チップ2のゲート電極5及びリード8の第1の部分8aに固着されている。
【0045】
突起状電極9としては、これに限定されないが、例えば金(Au)からなるスタッドバンプが用いられている。スタッドバンプは、例えば、Auワイヤの先端部にボールを形成し、その後、超音波振動を与えながらチップの電極にボールを熱圧着し、その後、ボールの部分からAuワイヤを切断することによって形成される。突起状電極9としてスタッドバンプを用いた場合、半導体チップ2の電極とリードとの接続は、熱圧着によって行われる。
【0046】
ヘッダ7は、図4及び図5に示すように、接続手段として例えば導電性の接着材10を介在して半導体チップ2の裏面2yのドレイン電極4と電気的にかつ機械的に接続されている。また、ヘッダ7は、図2、図4及び図5に示すように、樹脂封止体11の裏面11yから露出し、更に、図1、図2、図4及び図5に示すように、リード(6,8)の第3の部分(6c,8c)が露出する樹脂封止体11の第1の側面11zと反対側の第2の側面11zから露出している。本実施形態1において、ヘッダ7は、樹脂封止体11の第2の側面11zから突出している。また、リード(6,8)の第3の部分(6c,8c)も、樹脂封止体11の第1の側面11zから突出している。
【0047】
ヘッダ7には、図2乃至図5に示すように、ヘッダ7の上面(チップが接続される面)及びその反対側の下面(樹脂封止体から露出する面)に亘って貫通するスリット12が設けられている。スリット12は、半導体チップ2が接続される領域以外の部分に設けられ、スリット12の内部には樹脂封止体11の樹脂が充填されている。即ち、スリット12は、樹脂封止体11からヘッダ7が離脱する不具合を抑制する目的として設けられている。
【0048】
リード6及び8の夫々の第2の部分(6b,8b)は、図1、図4及び図5に示すように、樹脂封止体11の内部に位置している。また、リード8の第1の部分8aの厚さ8at(図5参照)は、第1の部分8aが樹脂封止体11の内部に位置するように、リード6の第1の部分6aの厚さ6at(図4参照)よりも薄くなっている。
【0049】
図3に示すように、リード6の幅(同一平面内において第1の方向(X方向)と直行する第2の方向(Y方向)の幅)は、リード8の幅(同一平面内において第1の方向(X方向)と直行する第2の方向(Y方向)の幅)よりも広くなっている。また、リード6の第1の部分6aにおいて半導体チップ2の主面2xと向かい合う面積は、リード8の第1の部分8aにおいて半導体チップ2の主面2xと向かい合う面積よりも大きくなっている。
【0050】
このように構成されたパワートランジスタ1Aは、電子装置の配線基板に他の部品と共に半田付け実装される。リード6及び8の夫々の第3の部分(6c,8c)、並びにヘッダ7は、配線基板の電極に導電性の接着材(例えば鉛フリー組成の半田材)によって電気的にかつ機械的に接続される。即ち、本実施形態1のパワートランジスタ1Aは、実装時に半田付けされる外部接続用端子として機能するリード6の第3の部分6c、リード8の第3の部分8c、及びヘッダ7を樹脂封止体11の裏面11yに配置した面実装型構造になっている。
【0051】
図1乃至図5に示すように、パワートランジスタ1Aは、樹脂封止体11の主面11xからリード6の第1の部分6aが露出し、樹脂封止体11の主面11xと反対側の裏面11yからヘッダ7が露出する上下両面放熱構造になっている。このような構造にすることにより、半導体チップ2から発生した熱は、面積が広いリード6の第1の部分6aから効率良く外部に放出され、更に面積が広いヘッダ7から効率良く外部に放出されるため、パワートランジスタ1Aの放熱性が高くなる。
【0052】
パワートランジスタ1Aは、樹脂封止体11の内部にリード6の第2の部分6bが位置する構造になっている。このような構造にすることにより、放熱性の向上を目的にリード6の第1の部分6aを樹脂封止体11の主面(上面)から露出させても、樹脂封止体11からリード6が抜けるといった不具合を抑制することができるため、パワートランジスタ1Aの信頼性が高くなる。
【0053】
パワートランジスタ1Aは、リード6の第1の部分6aが突起状電極9を介在して半導体チップ2のソース電極3と電気的にかつ機械的に接続され、リード8の第1の部分8aが突起状電極9を介在して半導体チップ2のゲート電極5と電気的にかつ機械的に接続された構造になっている。このような構造にすることにより、リードと半導体チップの電極とをボンディングワイヤで電気的に接続する構造と比較して、リードと半導体チップの電極との間の導電経路が短くなるため、パワートランジスタ1Aのオン抵抗が低くなる。また、半導体チップ2の主面2x上における樹脂封止体11の樹脂厚が薄くなるため、パワートランジスタ1Aの薄型化が図れる。
【0054】
パワートランジスタ1Aは、樹脂封止体11によって半導体チップ2を樹脂封止体した構造になっている。このような構造にすることにより、半導体チップ2を樹脂封止しない構造と比較して、パワートランジスタ1Aの信頼性が高くなる。
【0055】
パワートランジスタ1Aは、リード6の第1の部分6aが樹脂封止体11の主面11xから露出し、リード8の第1の部分8aが樹脂封止体11の内部に位置する構造になっている。このような構造にすることにより、リード6及び8の夫々の第1の部分(6a,8a)を樹脂封止体11の主面11xから露出させた場合と比較して、樹脂封止体11の主面11xに何らかの不手際によって導電性の異物が付着しても、この異物によるリード6とリード8との短絡を抑制できるため、パワートランジスタ1Aの信頼性を高めることができる。
【0056】
図6は、電子装置として、図1のパワートランジスタ1Aを組み込んだレギュレータ(電子装置)の概略構成を示す図((a)は平面図、(b)は(a)のa−a線に沿う断面図)であり、
図7は、図6(b)の一部を拡大した断面図であり、
図8は、図6(a)のb−b線に沿う拡大断面図であり、
図9は、図6のレギュレータの概略構成を示す等価回路図である。
【0057】
図9に示すように、レギュレータ40Aは、基本的に、ハイサイド用パワートランジスタ1A、ロウサイド用パワートランジスタ1Aを有する構成になっており、入力端子に印加されたDC電圧を電圧変換して降圧し、出力端子から低いDC電圧を出力する。例えば入力端子に印加された12[V]のDC電圧を1.3[V]のDC電圧に降圧して出力端子から出力する。動作は、ハイサイド用パワートランジスタ1AがON、ロウサイド用パワートランジスタ1AがOFFの時、電流ID1が流れ、ハイサイド用パワートランジスタ1AがOFF、ロウサイド用パワートランジスタ1AがONの時、コイルの逆起電力によって電流ID2が流れる。ハイサイド用及びロウサイド用パワートランジスタ1AのON,OFFは、コントロールICによって制御される。このレギュレータ40Aは、例えばサーバのCPUに所定の電圧を供給する電源部に使用される。
【0058】
レギュレータ40Aは、図6に示すように、配線基板41、配線基板41に実装された複数のパワートランジスタ1A、複数のパワートランジスタ1Aを覆うようにしてこれらのパワートランジスタ1A上に配置された放熱部材43等を有する構成になっている。
【0059】
パワートランジスタ1Aは、例えば半田付けによって配線基板41に実装されている。図8に示すように、リード6の第3の部分6cは、配線基板41の電極41aに導電性の接着材(例えば鉛フリー組成の半田材)42によって電気的にかつ機械的に接続されている。リード8の第3の部分8cは、図示していないが、対応する配線基板41の電極に導電性の接着材42によって電気的にかつ機械的に接続されている。ヘッダ7は、配線基板41の電極41bに導電性の接着材42によって電気的にかつ機械的に接続されている。
【0060】
パワートランジスタ1Aの実装は、これに限定されないが、例えば、配線基板41の電極上にペースト状の接着材を例えばスクリーン印刷法で配置し、その後、接着材を介在して配線基板41の対応する電極上に、リード6の第3の部分6c、リード8の第3の部分8c、ヘッダ7を配置し、その後、配線基板41を赤外線リフロー炉に搬送し、その後、接着材を溶融、硬化させることによって行われる。
【0061】
このパワートランジスタ1Aの実装工程において、リード6及び8の夫々の第3の部分(6c,8c)は、樹脂封止体11の第1の側面11zから露出しているため、第3の部分(6c,6c)の先端部の側面を覆うようにして接着材42の厚さが厚い良好なフィレット42aが形成される。また、ヘッダ7は、樹脂封止体11の第2の側面11zから露出しているため、樹脂封止体11の第2の側面11zから露出するヘッダ7の側面を覆うようにして接着材42の厚さが厚い良好なフィレット42aが形成される。
【0062】
このように、樹脂封止体11の第1の側面11zからリード6及び8の夫々の第3の部分(6c,8c)を露出させ、樹脂封止体11の第2の側面11zからヘッダ7を露出させることにより、リード6及び8の夫々の第3の部分(6c,8c)の先端部の側面、並びに樹脂封止体11の第2の側面11zから露出するヘッダ7の側面に良好なフィレット42aが形成されるため、実装時の接続信頼性が高くなる。また、リード6及び8の第3の部分(6c,8c)、並びにヘッダ7の半田付け良否の確認を目視検査で行うことができる。
【0063】
リード6及び8の夫々の第3の部分(6c,8c)は、樹脂封止体11の第1の側面11zから突出し、ヘッダ7は、樹脂封止体11の第2の側面11zから突出している。このような構造にすることにより、樹脂封止体11の第1の側面11zから突出するリード(6,8)の第3の部分(6c,8c)の3つの側面にフィレット42aが形成され、樹脂封止体11の第2の側面11zから突出するヘッダ7の3つの側面にフィレット42aが形成されるため、更に実装時の接続信頼性が高くなる。また、目視検査による半田付け良否の確認を容易に行うことができる。
【0064】
図7及び図8に示すように、パワートランジスタ1Aは、リード6の第1の部分6aが樹脂封止体11の主面11xから露出する構造になっており、リード6の第1の部分6aは、熱伝導部材44を介在して放熱部材43に連結されている。このような構造にすることにより、半導体チップ2から発生した熱は、樹脂封止体11の樹脂を介在することなく、リード6の第1の部分6aから熱伝導部材44を介して放熱部材43に効率良く伝達されるため、熱によるパワートランジスタ1Aの動作不良を抑制でき、レギュレータ40Aの信頼性が高くなる。
【0065】
図10は、図1のパワートランジスタの製造に使用されるリードフレームの一部を示す平面図であり、
図11は、図10のリードフレームの一部を拡大した図((a)は平面図、(b)は(a)のa−a線に沿う断面図)であり、
図12は、図1のパワートランジスタの製造に使用されるヘッダの平面図である。
【0066】
図10及び図11に示すように、リードフレーム20は、フレーム本体21で区画された複数の製品形成領域22を有し、複数の製品形成領域22は行列状に配置されている。各製品形成領域22には、例えば2つの製品を形成できるようにリード6及びリード8が二組(2セット)配置されている。リード6及び8は、予め折り曲げ成形されており、第1の部分(6a,8a)、第2の部分(6b,8b)、及び第3の部分(6c,8c)を有する構成になっている。リード6及び8は、フレーム本体21と一体に形成され、夫々の第3の部分(6c,8c)がフレーム本体21に連結されている。
【0067】
リードフレーム20は、例えば銅(Cu)からなる金属板又はCu系の合金材からなる金属板に、エッチング加工又はプレス加工を施して所定のリードパターンを形成し、その後、リードに折り曲げ加工を施すことによって形成される。
なお、図11(a)において、符号23は、半導体チップ2の搭載領域であり、符号24は、樹脂封止体11の形成領域である。
【0068】
図12に示すように、製造工程が施される前のヘッダ7は、切断工程において除去される連結部7aを介して他のヘッド7と一体に形成されている。ヘッダ7の連結個数は、リードフレーム20の製品形成領域22における製品取得数に対応しており、本実施形態1では例えば2つのヘッダ7が連結されている。ヘッダ7は、例えばCuからなる金属板又はCu系の合金材からなる金属板に、エッチング加工又はプレス加工を施すことによって形成される。
【0069】
図13は、図1のパワートランジスタの製造に使用される半導体チップの断面図であり、
図14は、図13の半導体チップの底面図(下面図)である。
【0070】
図13及び図14に示すように、半導体チップ2は、主面2xにソース電極3及びゲート電極5を有し、主面2xと反対側の裏面2yにドレイン電極4を有する構成になっている。ドレイン電極4は、半導体チップ2の裏面2yを覆い、かつ裏面2yの周縁を覆いながら側面に亘って連続的に形成されている。即ち、半導体チップ2は、その裏面2y及び側面の一部がドレイン電極4を構成する導電膜によって覆われている。このような半導体チップ2は、半導体ウエハの状態から半導体チップの状態に個片化するダイシングを二回に分けて行うことにより形成することができる。以下、半導体チップ2の製造を図15及び図16を用いて説明する。図15は、図1のパワートランジスタの製造に使用される半導体ウエハの平面図であり、図16は、図1のパワートランジスタの製造において、半導体ウエハの状態から半導体チップの状態に個片化する工程を示す図((a)〜(d)は断面図)である。
【0071】
まず、図15及び図16(a)に示すように半導体ウエハ30の主面に、ダイシング領域32で区画された複数のチップ形成領域31を行列状に形成する。チップ形成領域31は、トランジスタ素子、導電膜、絶縁膜等を形成することによって形成される。
【0072】
次に、図16(b)に示すように、半導体ウエハ30の主面がダイシングシート34と向かい合う状態でダイシングシート34に半導体ウエハ30を貼り付け、その後、第1の幅のダイシングブレードを使用し、チップ形成領域31が分離しない程度の深さでダイシング領域32を半導体ウエハ30の裏面から切削して溝33を形成する。
【0073】
次に、図16(c)に示すように、溝33の内部を含む半導体ウエハ30の裏面の全域に、例えばTi/Ni/Au膜、又はTi/Ni/Ag膜からなる導電膜4aを形成し、その後、図16(d)に示すように、半導体ウエハ30の主面がダイシングシート34と向かい合う状態でダイシングシート34に半導体ウエハ30を貼り付け、その後、第1の幅よりも狭い第2の幅のダイシングブレードを使用し、溝33aの底部を切削してチップ形成領域31を個片化する。これにより、図16(d)に示すように、半導体チップ2の裏面2y及び側面の一部を覆うようにして連続的に形成されたドレイン電極4を有する半導体チップ2が形成される。
【0074】
次に、図1のパワートランジスタの製造について、図17乃至図24を用いて説明する。
図17は、パワートランジスタの製造工程中における図((a)は平面図、(b)は(a)のa−a線に沿う断面図)であり、
図18は、パワートランジスタの製造工程中における図((a)は平面図、(b)は(a)のa−a線に沿う断面図)であり、
図19は、図18(b)の一部を拡大した断面図であり、
図20は、パワートランジスタの製造工程中における平面図であり、
図21は、パワートランジスタの製造工程中における図((a)は図20のa−a線に対応する位置での断面図、(b)は図20のb−b線に対応する位置での断面図)であり、
図22は、パワートランジスタの製造工程中における図((a)は図20のa−a線に対応する位置での断面図、(b)は図20のb−b線に対応する位置での断面図)であり、
図23は、パワートランジスタの製造工程中における平面図であり、
図24は、パワートランジスタの製造工程中における図((a)は平面図、(b)は(a)のa−a線に沿う断面図)である。
【0075】
まず、図13及び図14に示す半導体チップ2と、図10及び図11に示すリードフレーム20と、図12に示すヘッダ7を準備する。半導体チップ2のソース電極3上及びゲート電極5上には、図示していないが突起状電極9が形成されている。突起状電極9の形成は、半導体ウエハを半導体チップ2に個片化する前、即ち、半導体ウエハの段階において行うことが望ましい。
【0076】
次に、図11に示すように、フレーム本体21の厚さ方向においてリード6の第1の部分6aが第3の部分3cよりも上方に位置する状態から、図17に示すように、リード6の第1の部分6aが第3の部分6cよりも上方に位置する状態に、リードフレーム20の上下面を反転させ、その後、図17に示すように、リード6及び8の夫々の第1の部分(6a,8a)に半導体チップ2を搭載する。半導体チップ2の搭載は、半導体チップ2の主面2xがリード6及び8の夫々の第1の部分(6a,8a)と向かい合う状態で位置決めし、その後、熱圧着を施すことによって行われる。また、半導体チップ2の搭載は、半導体チップ2の裏面2yと、リード6及び8の夫々の第3の部分(6c,8c)が同一側に位置するように行われる。
【0077】
次に、半導体チップ2の裏面2yのドレイン電極4上に、ペースト状の導電性接着材(例えば鉛フリー組成の半田ペースト材)10を塗布し、その後、ドレイン電極4上に接着材を介在させてヘッダ7を位置決めし、その後、接着材10を溶融、硬化させて、図18に示すように、ドレイン電極4にヘッダ7を電気的にかつ機械的に接続する。
【0078】
この工程において、ドレイン電極4は、半導体チップ2の裏面2y及び側面の一部を覆うようにして連続的に形成されているため、半導体チップ2の側面の一部を覆うようにして接着材10のフィレット10aが形成される。この結果、半導体チップ2とヘッダ7との接続強度が向上し、熱に対する信頼性が高くなる。
【0079】
次に、図18の状態から図11の状態にリードフレーム20の上下面を反転させ、その後、図21に示すように、成型金型25の上型25aと下型25bとの間にリードフレーム20を位置決めする。リードフレーム20の位置決めは、リードフレーム20、及びヘッダ7と下型25bとの間に絶縁性シート27を介在させた状態で行う。また、リードフレーム20の位置決めは、成形金型25のキャビティ26の内部に、半導体チップ2、リード(6,8)、ヘッダ7等が位置する状態で行う。また、リードフレーム20の位置決めは、リード6の第1の部分6aがこれと向かい合うキャビティ26の内面に接触する状態で行う。この工程において、リード8の第1の部分8aは、リード6の第1の部分6aよりも厚さが薄くなっており、リード8の第1の部分8aの上面は、リード6の第1の部分6aの上面よりも半導体チップ2の主面2x側に位置しているため、リード8の第1の部分8aとキャビティ26の内面との間に空隙が形成される。
【0080】
次に、成形金型25のポットからランナー、樹脂注入ゲートを通してキャビティ26の内部に熱硬化性の樹脂を加圧注入して、図22に示すように、樹脂封止体11を形成する。この工程において、半導体チップ2は樹脂封止体11によって樹脂封止される。また、図23に示すように、リード6の第1の部分6aは、樹脂封止体11の主面11xから露出する。また、リード6及び8の夫々の第3の部分(6c,8c)、並びにヘッダ7は、樹脂封止体11の裏面11yから露出する。また、図23に示すように、リード6及び8の夫々の第3の部分(6c,8c)は、樹脂封止体11の第1の側面11zから突出し、ヘッダ7は、樹脂封止体11の第2の側面11zから突出する。
【0081】
次に、図24に示すように、2つのヘッダ7を連結している連結部7aを切断して除去すると共に、リード6及び8の夫々の第3の部分(6c,8c)をリードフレーム本体21から切断によって分離することにより、本実施形態1のパワートランジスタ1Aがほぼ完成する。リード6及び8の切断は、リード6及び8の夫々の第3の部分(6c,8c)が樹脂封止体11の第1の側面11zから突出する状態で行う。
【0082】
以上説明したように、本実施形態1によれば、以下の効果が得られる。
放熱性が高く、実装時の接続信頼性が高い新規なパワートランジスタ1Aを提供することができる。
放熱性が高く、実装時の半田付け良否を目視検査で確認可能な新規のパワートランジスタ1Aを提供することができる。
放熱性及び信頼性が高い新規のパワートランジスタ1Aを提供することができる。
放熱性が高く、薄型に好適な新規のパワートランジスタ1Aを提供することができる。
放熱性が高く、小型化に好適な新規のパワートランジスタ1Aを提供することができる。
熱に対する信頼性の高い新規のレギュレータ40Aを提供することができる。
【0083】
(実施形態1の変形例1)
図25は、本発明の実施形態1の変形例1であるレギュレータの概略構成を示す要部断面図である。
本変形例1のレギュレータ40Bは、図25に示すように、熱伝導部材として例えば半田材44aを使用し、パワートランジスタ1Aの樹脂封止体11の主面11xから露出するリード6の第1の部分6aが半田材44aによって放熱部材43に固着されている。
このように、半田材44aによってリード6の第1の部分6aと放熱部材43とを連結する時、リード8の第1の部分8aが樹脂封止体11の内部に位置しているため、マスクを用いて半田接続する必要がない。従って、レギュレータ40Bの製造コストを低くすることができる。
【0084】
(実施形態1の変形例2)
図26は、本発明の実施形態1の変形例2であるパワートランジスタの内部構造を示す図((a)は平面図、(b)は(a)のa−a線に沿う断面図)である。
本変形例2のパワートランジスタ1Bは、図26に示すように、リード6の第1の部分6aにスリット13を設けた構成になっている。スリット13は、リード6の第1の部分6aの上面からその反対側の下面に亘って貫通し、突起状電極9が接続される領域以外の部分に設けられている。本変形例2では、X方向に延びるストライプ状のスリット13が複数設けられている。
【0085】
このような構成にすることにより、半導体チップ2とリード6との熱膨張係数差に起因する応力がバンプに集中するのを緩和することができるため、パワートランジスタ1Bの信頼性を高めることができる。特に、リード6の第1の部分6aは、放熱性の向上を図る目的として、できるだけ広い面積で形成されているため、スリット13を設けて突起状電極9に集中する応力を緩和することは重要である。
【0086】
但し、スリット13を設けることにより、放熱性が低下するため、スリット13の数、及びスリット13の大きさは、突起状電極9に集中する応力、放熱性を考慮して決定する必要がある。
また、樹脂封止体11を形成する時、半導体チップ2の主面とリード6の第1の部分6aとの間に樹脂が入り込み易くなるため、ボイドの発生を抑制することができる。
【0087】
なお、本変形例2では、X方向に延在するスリット13を例に説明したが、スリット13の延在方向はこれに限定されるものではなく、例えばY方向に延在するスリットでも良く、また、X方向及びY方向に対して斜めに延在するスリットでもよい。要するに、突起状電極7間に位置するようにスリット13を設けることが重要である。また、スリット13の数は突起状電極9の数に応じて決定することが望ましく、場合によっては1つでも良い。
【0088】
(実施形態1の変形例3)
図27は、本発明の実施形態1の変形例3であるパワートランジスタの内部構造を示す図((a)は平面図、(b)は(a)のa−a線に沿う断面図)である。
本変形例3のパワートランジスタ1Cは、リード6の第1の部分6aに溝14を設けた構成になっている。溝14は、リード6の第1の部分6aの下面(チップと向かい合う面)からその反対側の上面に向かって窪み、バンプ9が接続される領域以外の部分に設けられている。本変形例3では、X方向に延びるストライプ状の溝14が複数設けられている。
【0089】
このような構成にすることにより、さほど放熱性の低下を招くことなく、突起状電極9に集中する応力を緩和することができる。また、変形例2と同様に、ボイドの発生を抑制することができる。
【0090】
なお、本変形例3では、X方向に延在する溝14を例に説明したが、溝14の延在方向はこれに限定されるものではなく、例えばY方向に延在するスリットでも良く、また、X方向及びY方向に対して斜めに延在する溝14でもよい。要するに、突起状電極7間に位置するように溝14を設けることが重要である。また、溝14の数は突起状電極9の数に応じて決定することが望ましく、場合によっては1つでも良い。
【0091】
(実施形態1の変形例4)
図28は、本発明の実施形態1の変形例4であるパワートランジスタの内部構造を示す図((a)は平面図、(b)は(a)のa−a線に沿う断面図)である。
本変形例4のパワートランジスタ1Dは、半導体チップ2のソース電極3とリード6の第1の部分6aと接続する接続手段として、導電性の接着材15(例えば半田材)を用いている。このような構成にすることにより、半導体チップ2のソース電極3とリード6の第1の部分6aとの間に樹脂封止体11の樹脂が介在される量が少なくなるため、更に放熱性を高めることができる。
【0092】
(実施形態1の変形例5)
図29は、本発明の実施形態1の変形例5であるパワートランジスタの内部構造を示す図((a)は平面図、(b)は(a)のa−a線に沿う断面図)である。
本変形例5のパワートランジスタ1Eは、リード16が半導体チップ2の外側に位置し、半導体チップ2のゲート電極5とリード16との電気的な接続がボンディングワイヤ17によって行われている。
リード16は、樹脂封止体11の主面11xよりもその裏面11y側に位置し、ワイヤが接続される面側が樹脂封止体11の樹脂によって覆われている。また、リード16は、リード6の第3の部分6cと同様に、樹脂封止体11の裏面11y及び第1の側面11zから露出している。
本変形例5においても、前述の実施形態1と同様の効果が得られる。
【0093】
(実施形態1の変形例6)
図30は、本発明の実施形態1の変形例6であるパワートランジスタの内部構造を示す平面図である。
本変形例6のパワートランジスタ1Fは、リード6に、その第3の部分6cの先端部からその第1の部分6aに向かって延びるスリット18が設けられている。本変形例6において、スリット18は2つ設けられ、第3の部分6cの先端部から第1の部分6aまで延びている。
このような構成にすることにより、低オン抵抗化及び放熱性の向上を図るため、リード6の幅を広くしても、リード6を折り曲げ成形する時の難易度を低くするこどできるため、リードの折り曲げ加工における生産性を高めることができる。
【0094】
(実施形態1の変形例7)
図31は、本発明の実施形態1の変形例7であるパワートランジスタの内部構造を示す断面図である。
本変形例7のパワートランジスタ1Gは、図31に示すように、リード6の第1の部分6aに溝19を設けた構成になっている。溝19は、リード6の第1の部分6aの下面(チップと向かい合う面)からその反対側の上面に向かって窪み、突起状電極9が接続される領域に設けられている。
本変形例7においても、前述の変形例3と同様の効果が得られる。また、突起状電極9の高さを溝19で相殺することができるため、パワートランジスタ1Gの薄型化を図ることができる。
【0095】
(実施形態2)
図32は、本発明の実施形態2であるパワートランジスタの外観を示す図((a)は平面図(上面図)、(b)は底面図(下面図))であり、
図33は、図32(a)のa−a線に沿う断面図である。
本実施形態2のパワートランジスタ1Hは、図32及び図33に示すように、樹脂封止体11の主面11xとその裏面11yとの大きさ及び形状がほぼ同一になっており、樹脂封止体11の側面11zがその主面11x及び裏面11yに対してほぼ直角となっている。このようなパワートランジスタ1Hは、複数の半導体チップ2を1つの樹脂封止体で一括して封止し、その後、半導体チップ2毎に樹脂封止体、リードフレーム及びヘッダをダイシングによって分割することで形成することができる。この場合においても、図32及び図33に示すように、リード6の第1の部分6aは樹脂封止体11の主面(上面)11xから露出し、リード6及び8の夫々の第3の部分(6c,8c)は樹脂封止体11の裏面(下面、実装面)11y及び第1の側面11zから露出し、ヘッダ7は、樹脂封止体11の裏面11y及び第2の側面11zから露出する。
このような本実施形態2のパワートランジスタ1Hにおいても、本発明を適用することができ、前述の実施形態1と同様の効果が得られる。
【0096】
(実施形態3)
図34は、本発明の実施形態3であるパワートランジスタの外観を示す平面図(上面図)であり、
図35は、本発明の実施形態3であるパワートランジスタの外観を示す底面図(下面図)であり、
図36は、図34のa−a線に沿う拡大断面図であり、
図37は、図34のb−b線に沿う拡大断面図である。
【0097】
図34乃至図37に示すように、本実施形態3のパワートランジスタ1Jは、半導体チップ2の上下面を反転させた構造になっている。即ち、半導体チップ2の主面2xは、樹脂封止体11の裏面11y側に位置し、半導体チップ2の裏面2yは、樹脂封止体11の主面11x側に位置している。
【0098】
リード51は、前述の実施形態1のリード6と同様に折り曲げ成形されており、第1の部分51a、第2の部分51b及び第3の部分51cを有する構成になっている。
【0099】
リード51の第1の部分51aは、半導体チップ2の裏面2yのドレイン電極4に接着材10を介在して電気的にかつ機械的に接続され、樹脂封止体11の主面11xから露出している。リード51の第3の部分51cは、樹脂封止体11の裏面11y及び第1の側面11zから露出している。
【0100】
リード52は、半導体チップ2の主面2xのソース電極3に突起状電極9を介在して電気的にかつ機械的に接続され、樹脂封止体11の裏面11y及び第2の側面11zから露出している。
【0101】
リード53は、半導体チップ2の主面2xのゲート電極5に突起状電極9を介在して電気的にかつ機械的に接続され、樹脂封止体11の裏面11y及び第2の側面から露出している。
【0102】
このように本実施形態3のパワートランジスタ1Jにおいても、前述の実施形態1と同様の効果が得られる。
また、実質上の活性領域となるソース及びゲート領域が形成された面側が下向きになっており、かつ、リード51によりチップ全面が覆われる構造になっているので、外部からの電磁波ノイズに対して強い構成になっている。
【0103】
(実施形態4)
図38は、本発明の実施形態4であるパワートランジスタの外観を示す平面図(上面図)であり、
図39は、本発明の実施形態4であるパワートランジスタの外観を示す底面図(下面図)であり、
図40は、本発明の実施形態4であるパワートランジスタの内部構造を示す平面図であり、
図41は、図40のa−a線に沿う拡大断面図であり、
図42は、図40のb−b線に沿う拡大断面図である。
図38乃至図42に示すように、本実施形態4のパワートランジスタ1Kは、基本的に前述の実施形態1と同様の構成になっており、以下の構成が異なっている。
【0104】
ヘッダ62は、図38乃至図42に示すうに、半導体チップ2が接着固定される第1の部分62aと、この第1の部分62aと一体に形成され、かつ第1の部分62aよりも厚さが厚い第2の部分62bとを有する構成になっている。
【0105】
ヘッダ62の第1の部分62aは、樹脂封止体11の裏面11yから露出し、ヘッダ62の第2の部分62bは、樹脂封止体11の主面11xから露出している。また、ヘッダ62の第2の部分62bは、樹脂封止体11の第2の側面11zから露出し、更にY方向において互いに反対側に位置する樹脂封止体11の第3及び第4の側面11zから露出している。
【0106】
リード61の第1の部分61aは、樹脂封止体11の第1の側面11zから突出し、リード61の第2の部分61b及び第3の部分61cは、樹脂封止体11の第1の側面11zの外側に位置している。
【0107】
リード63の第1の部分63aは、樹脂封止体11の第1の側面11zから突出し、リード63の第2の部分63b及び第3の部分63cは、樹脂封止体11第1の側面11zの外側に位置している。
【0108】
このような本実施形態4のパワートランジスタ1Kにおいても、前述の実施形態1と同様の効果が得られる。
また、本実施形態4のヘッダ62は、第1の部分62aが樹脂封止体11の第1の側面11zを除いて樹脂封止体11の3つの側面(第2〜第4の側面)から露出しているため、更に放熱性を高めることができる。
【0109】
(実施形態5)
図43は、本発明の実施形態5であるパワートランジスタの内部構造を示す平面図であり、
図44は、本発明の実施形態5であるパワートランジスタの内部構造を示す図((a)は図43のa−a線に沿う断面図、(b)は図43のb−b線に沿う断面図)である。
本実施形態5のパワートランジスタ1Lは、基本的に前述の実施形態4と同様の構成になっており、以下の構成が異なっている。
【0110】
即ち、図43及び図44に示すように、リード61の第1の部分61a及び第2の部分61bが樹脂封止体11の内部に位置し、リード61の第3の部分61cが樹脂封止体11の裏面11y及び第1の側面11zから露出している。同様に、リード63の第1の部分63a及び第2の部分63bが樹脂封止体11の内部に位置し、リード63の第3の部分63cが樹脂封止体11の裏面11y及び第1の側面11zから露出している。
このような実施形態5のパワートランジスタ1Lにおいても、前述の実施形態1と同様の効果が得られる。
【0111】
(実施形態6)
図45は、本発明の実施形態6であるパワートランジスタの外観を示す平面図であり、
図46は、本発明の実施形態6であるパワートランジスタの外観を示す底面図であり、
図47は、本発明の実施形態6であるパワートランジスタの内部構造を示す図((a)は図45のa−a線に沿う断面図、(b)は図45のb−b線に沿う断面図)である。
【0112】
本実施形態6のパワートランジスタ1Mは、前述の実施形態5に対して半導体チップ2の上下面を反転させた構造になっている。即ち、半導体チップ2の主面2xは、樹脂封止体11の裏面11y側に位置し、半導体チップ2の裏面2yは、樹脂封止体11の主面11x側に位置している。
【0113】
ヘッダ62の第1の部分62aは、樹脂封止体11の主面11xから露出し、ヘッダ62の第2の部分62bは、樹脂封止体11の裏面11yから露出している。
【0114】
リード65は、第1の部分65aと、この第1の部分65aと一体に形成され、かつ第1の部分65aよりも厚さが厚い第2の部分65bとを有する構成になっている。リード65の第1の部分65aは、突起状電極9を介在して半導体チップ2の主面2xのソース電極3と電気的にかつ機械的に接続されている。また、リード65の第1の部分65aは、樹脂封止体11の中に位置している。リード65の第2の部分65bは、樹脂封止体11の裏面11y及び第1の側面11zから露出している。
【0115】
リード66は、第1の部分66aと、この第1の部分66aと一体に形成され、かつ第1の部分66aよりも厚さが厚い第2の部分66bとを有する構成になっている。リード66の第1の部分66aは、突起状電極9を介在して半導体チップ2の主面2xのゲート電極5と電気的にかつ機械的に接続されている。また、リード66の第1の部分66aは、樹脂封止体11の中に位置している。リード66の第2の部分66bは、樹脂封止体11の裏面11y及び第1の側面11zから露出している。
このように本実施形態6のパワートランジスタ1Mにおいても、前述の実施形態1と同様の効果が得られる。
【0116】
以上、本発明者によってなされた発明を、前記実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は、前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0117】
【図1】本発明の実施形態1であるパワートランジスタの外観を示す平面図(上面図)である。
【図2】本発明の実施形態1であるパワートランジスタ(半導体装置)の外観を示す底面図(下面図)である。
【図3】本発明の実施形態1であるパワートランジスタの内部構造を示す平面図である。
【図4】図3のa−a線に沿う拡大断面図である。
【図5】図3のb−b線に沿う拡大断面図である。
【図6】図1のパワートランジスを組み込んだレギュレータ(電子装置)の概略構成を示す図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のa−a線に沿う断面図である。
【図7】図6(b)の一部を拡大した断面図である。
【図8】図6(a)のb−b線に沿う拡大断面図である。
【図9】図6のレギュレータの概略構成を示す等価回路図である。
【図10】本発明の実施形態1であるパワートランジスタの製造に使用されるリードフレームの一部を示す平面図である。
【図11】図10のリードフレームの一部を拡大した図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のa−a線に沿う断面図である。
【図12】本発明の実施形態1であるパワートランジスタの製造に使用されるヘッダの平面図である。
【図13】本発明の実施形態1であるパワートランジスタの製造に使用される半導体チップの断面図である。
【図14】図13に示す半導体チップの底面図(下面図)である。
【図15】本発明の実施形態1であるパワートランジスタの製造に使用される半導体ウエハの平面図である。
【図16】本発明の実施形態1であるパワートランジスタの製造において、半導体ウエハの状態から半導体チップの状態に個片化する工程を示す図((a)〜(d)は断面図)である。
【図17】本発明の実施形態1であるパワートランジスタの製造工程中における図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のa−a線に沿う断面図である。
【図18】本発明の実施形態1であるパワートランジスタの製造工程中における図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のa−a線に沿う断面図である。
【図19】図18(b)の一部を拡大した断面図である。
【図20】本発明の実施形態1であるパワートランジスタの製造工程中における平面図である。
【図21】本発明の実施形態1であるパワートランジスタの製造工程中における図であり、(a)は図20のa−a線に対応する位置での断面図、(b)は図20のb−b線に対応する位置での断面図である。
【図22】本発明の実施形態1であるパワートランジスタの製造工程中における図であり、(a)は図20のa−a線に対応する位置での断面図、(b)は図20のb−b線に対応する位置での断面図である。
【図23】本発明の実施形態1であるパワートランジスタの製造工程中における平面図である。
【図24】本発明の実施形態1であるパワートランジスタの製造工程中における図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のa−a線に沿う断面図である。
【図25】本発明の実施形態1の変形例1であるレギュレータの概略構成を示す要部断面図である。
【図26】本発明の実施形態1の変形例2であるパワートランジスタの内部構造を示す図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のa−a線に沿う断面図である。
【図27】本発明の実施形態1の変形例3であるパワートランジスタの内部構造を示す図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のa−a線に沿う断面図である。
【図28】本発明の実施形態1の変形例4であるパワートランジスタの内部構造を示す図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のa−a線に沿う断面図である。
【図29】本発明の実施形態1の変形例5であるパワートランジスタの内部構造を示す図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のa−a線に沿う断面図である。
【図30】本発明の実施形態1の変形例6であるパワートランジスタの内部構造を示す平面図である。
【図31】本発明の実施形態1の変形例7であるパワートランジスタの内部構造を示す断面図である。
【図32】本発明の実施形態2であるパワートランジスタの外観を示す図であり、(a)は平面図(上面図)、(b)は底面図(下面図)である。
【図33】図32(a)のa−a線に沿う断面図である。
【図34】本発明の実施形態3であるパワートランジスタの外観を示す平面図(上面図)である。
【図35】本発明の実施形態3であるパワートランジスタの外観を示す底面図(下面図)である。
【図36】図35のa−a線に沿う拡大断面図である。
【図37】図35のb−b線に沿う拡大断面図である。
【図38】本発明の実施形態4であるパワートランジスタの外観を示す平面図(上面図)である。
【図39】本発明の実施形態4であるパワートランジスタの外観を示す底面図(下面図)である。
【図40】本発明の実施形態4であるパワートランジスタの内部構造を示す平面図である。
【図41】図40のa−a線に沿う拡大断面図である。
【図42】図40のb−b線に沿う拡大断面図である。
【図43】本発明の実施形態5であるパワートランジスタの内部構造を示す平面図である。
【図44】本発明の実施形態5であるパワートランジスタの内部構造を示す図であり、(a)は図43のa−a線に沿う断面図、(b)は図43のb−b線に沿う断面図である。
【図45】本発明の実施形態6であるパワートランジスタの外観を示す平面図である。
【図46】本発明の実施形態6であるパワートランジスタの外観を示す底面図である。
【図47】本発明の実施形態6であるパワートランジスタの内部構造を示す図であり、(a)は図45のa−a線に沿う断面図、(b)は図45のb−b線に沿う断面図である。
【符号の説明】
【0118】
1A,1B,1C,1D,1E,1F,1G,1H…パワートランジスタ、
2…半導体チップ、3…ソース電極、4…ドレイン電極、5…ゲート電極、
6,8…リード、7…ヘッダ、9…突起状電極、10…接着材、11…樹脂封止体、
12,13…スリット、14…溝、15…接着材、16…リード、17…ボンディングワイヤ、18…スリット、19…溝、
20…リードフレーム、21…フレーム本体、22…製品形成領域、
30…半導体ウエハ、31…チップ形成領域、32…ダイシング領域、33…溝、
40A,40B…レギュレータ(電子装置)、41…配線基板、42…半田材、42a…フィレット、43…放熱部材、44…熱伝導部材、
51,52,53,61,63…リード、62…ヘッダ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
主面に電極を有する半導体チップと、
前記半導体チップの電極上に位置し、かつ前記半導体チップの電極に複数の突起状電極を介在して接続される接続部を有する導電部材と、
前記半導体チップ、複数の突起状電極、及び導電部材を封止する樹脂封止体とを有し、
前記導電部材の接続部は、1つ又は複数のスリットを有することを特徴とする半導体装置。
【請求項2】
主面に電極を有する半導体チップと、
前記半導体チップの電極上に位置し、かつ前記半導体チップの電極に複数の突起状電極を介在して接続される接続部を有する導電部材と、
前記半導体チップ、複数の突起状電極、及び導電部材を封止する樹脂封止体とを有し、
前記導電部材の接続部は、前記複数の突起状電極が接続される領域以外の部分に1つ又は複数の溝を有することを特徴とする半導体装置。
【請求項3】
互いに反対側に位置する第1及び第2の主面と、前記第1の主面に形成された第1の電極と、前記第2の主面に形成された第2の電極とを有する半導体チップと、
前記半導体チップを封止する樹脂封止体であって、互いに反対側に位置する第1及び第2の主面を有し、前記第1の主面が前記半導体チップの第1の主面側に位置し、前記第2の主面が前記半導体チップの第2の主面側に位置する樹脂封止体と、
前記半導体チップの第1の電極上に位置し、かつ前記半導体チップの第1の電極に第1の接続手段を介在して接続され、更に前記樹脂封止体の第1の主面から露出する第1の部分と、前記第1の部分と一体に形成され、かつ前記樹脂封止体の内部に位置する第2の部分と、前記第2の部分と一体に形成され、かつ前記樹脂封止体の第2の主面から露出する第3の部分とを有する第1の導電部材と、
前記半導体チップの第2の電極に第2の接続手段を介在して接続され、かつ前記樹脂封止体の第2の主面から露出する第2の導電部材とを有することを特徴とする半導体装置。
【請求項4】
請求項3に記載の半導体装置において、
前記第1の導電部材の第3の部分は、前記樹脂封止体の第1の側面から露出し、
前記第2の導電部材は、前記樹脂封止体の第1の側面と反対側の第2の側面から露出していることを特徴とする半導体装置。
【請求項5】
請求項3に記載の半導体装置において、
前記第2の部分は、前記第1の部分と前記第2の部分とを前記樹脂封止体の厚さ方向に離間させるオフセット部であることを特徴とする半導体装置。
【請求項6】
請求項1記載の半導体装置において、
前記半導体チップの第1の電極は、ソース電極であり、
前記半導体チップの第2の電極は、ドレイン電極であることを特徴とする半導体装置。
【請求項7】
請求項3記載の半導体装置において、
前記半導体チップの第1の電極は、ドレイン電極であり、
前記半導体チップの第2の電極は、ソース電極であることを特徴とする半導体装置。
【請求項8】
互いに反対側に位置する第1及び第2の主面と、前記第1の主面に形成された第1及び第2の電極と、前記第2の主面に形成された第3の電極とを有する半導体チップと、
前記半導体チップを封止する樹脂封止体であって、互いに反対側に位置する第1及び第2の主面を有し、前記第1の主面が前記半導体チップの第1の主面側に位置し、前記第2の主面が前記半導体チップの第2の主面側に位置する樹脂封止体と、
前記半導体チップの第1の電極に第1の接続手段を介在して接続された第1の部分と、前記第1の部分と一体に形成された第2の部分と、前記第2の部分と一体に形成され、かつ前記第1の部分よりも前記樹脂封止体の第2の主面側に位置する第3の部分とを有する第1の導電部材と、
前記半導体チップの第2の電極に第2の接続手段を介在して接続された第1の部分と、前記第1の部分と一体に形成された第2の部分と、前記第2の部分と一体に形成され、かつ前記第1の部分よりも前記樹脂封止体の第2の主面側に位置する第3の部分とを有する第2の導電部材と、
前記半導体チップの第3の電極に第3の接続手段を介在して接続され、かつ前記樹脂封止体の第2の主面から露出する第3の導電部材とを有し、
前記第1の導電部材の第1の部分は、前記樹脂封止体の第1の主面から露出し、
前記第2の導電部材の第1の部分は、前記樹脂封止体の内部に位置していることを特徴とする半導体装置。
【請求項9】
請求項8に記載の半導体装置において、
前記第2の導電部材の第1の部分は、前記第1の導電部材の第1の部分よりも厚さが薄くなっていることを特徴とする半導体装置。
【請求項10】
請求項8に記載の半導体装置において、
前記第1及び第2の導電部材の夫々の第2の部分は、前記樹脂封止体の内部に位置し、
前記第1及び第2の導電部材の夫々の第3の部分は、前記樹脂封止体の第2の主面から露出していることを特徴とする半導体装置。
【請求項11】
請求項10に記載の半導体装置において、
前記第1及び第2の導電部材の夫々の第3の部分は、前記樹脂封止体の第1の側面から露出し、
前記第3の導電部材は、前記樹脂封止体の第1の側面と反対側の第2の側面から露出していることを特徴とする半導体装置。
【請求項12】
請求項8に記載の半導体装置において、
前記半導体チップの第1の電極は、ソース電極であり、
前記半導体チップの第2の電極は、ゲート電極であり、
前記半導体チップの第3の電極は、ドレイン電極であることを特徴とする半導体装置。
【請求項13】
請求項8に記載の半導体装置において、
前記第1及び第2の接続手段は、突起状電極、又は導電性接着材であることを特徴とする半導体装置。
【請求項14】
互いに反対側に位置する第1及び第2の主面と、前記第1の主面に形成された第1及び第2の電極と、前記第2の主面に形成された第3の電極とを有する半導体チップと、
前記半導体チップを封止する樹脂封止体であって、互いに反対側に位置する第1及び第2の主面を有し、前記第1の主面が前記半導体チップの第1の主面側に位置し、前記第2の主面が前記半導体チップの第2の主面側に位置する樹脂封止体と、
前記半導体チップの第1の電極に第1の接続手段を介在して接続された第1の部分と、前記第1の部分と一体に形成された第2の部分と、前記第2の部分と一体に形成され、かつ前記第1の部分よりも前記樹脂封止体の第2の主面側に位置する第3の部分とを有する第1の導電部材と、
前記半導体チップの外側に位置し、かつ前記第1の導電部材の第1の部分よりも前記樹脂封止体の第2の主面側に位置する第2の導電部材と、
前記半導体チップの第3の電極に第2の接続手段を介在して接続され、かつ前記樹脂封止体の第2の主面から露出する第3の導電部材とを有し、
前記第1の導電部材の第1の部分は、前記樹脂封止体の第1の主面から露出し、
前記第2の導電部材は、ボンディングワイヤを介して前記半導体チップの第2の電極と電気的に接続されていることを特徴とする半導体装置。
【請求項15】
請求項14に記載の半導体装置において、
前記第1の導電部材の第2の部分は、前記樹脂封止体の内部に位置し、
前記第1の導電部材の第3の部分、及び前記第2の導電部材は、前記樹脂封止体の第2の主面から露出していることを特徴とする半導体装置。
【請求項16】
互いに反対側に位置する第1及び第2の主面と、前記第1の主面に形成された第1の電極と、前記第2の主面に形成された第2の電極とを有する半導体チップと、
前記半導体チップを封止する樹脂封止体であって、互いに反対側に位置する第1及び第2の主面を有し、前記第1の主面が前記半導体チップの第1の主面側に位置し、前記第2の主面が前記半導体チップの第2の主面側に位置する樹脂封止体と、
前記半導体チップの第1の電極に第1の接続手段を介在して接続された第1の部分と、前記第1の部分と一体に形成された第2の部分と、前記第2の部分と一体に形成され、かつ前記第1の部分よりも前記樹脂封止体の第2の主面側に位置する第3の部分とを有する第1の導電部材と、
前記半導体チップの第2の電極に第2の接続手段を介在して接続された第1の部分と、前記第1の部分と一体に形成され、かつ前記第1の部分よりも厚さが厚い第2の部分とを有する第2の導電部材とを有し、
前記第2の導電部材の第1の部分は、前記樹脂封止体の第2の主面から露出し、
前記第2の導電部材の第2の部分は、前記樹脂封止体の第1及び第2の主面から露出していることを特徴とする半導体装置。
【請求項17】
請求項16に記載の半導体装置において、
前記第2導電部材の第2の部分は、前記樹脂封止体の側面から露出していることを特徴とする半導体装置。
【請求項18】
請求項16に記載の半導体装置において、
前記第1の導電部材の第1の部分は、前記樹脂封止体の側面から突出し、
前記第1の導電部材の第2及び第3の部分は、前記樹脂封止体の外側に位置していることを特徴とする半導体装置。
【請求項19】
請求項16に記載の半導体装置において、
前記第1の導電部材の第1及び第2の部分は、樹脂封止体の内部に位置し、
前記第1の導電部材の第3の部分は、前記樹脂封止体の第2の主面から露出していることを特徴とする半導体装置。
【請求項20】
請求項16に記載の半導体装置において、
前記第1の接続手段は、突起状電極、又は導電性接着材であることを特徴とする半導体装置。
【請求項21】
請求項16に記載の半導体装置において、
前記半導体チップの第1の電極は、ソース電極であり、
前記半導体チップの第2の電極は、ドレイン電極であることを特徴とする半導体装置。
【請求項22】
請求項16に記載の半導体装置において、
前記半導体チップの第1の電極は、ドレイン電極であり、
前記半導体チップの第2の電極は、ソース電極であることを特徴とする半導体装置。
【請求項23】
互いに反対側に位置する第1及び第2の主面と、前記第1の主面に形成された第1の電極と、前記第2の主面に形成された第2の電極とを有する半導体チップと、
前記半導体チップを封止する樹脂封止体であって、互いに反対側に位置する第1及び第2の主面を有し、前記第1の主面が前記半導体チップの第1の主面側に位置し、前記第2の主面が前記半導体チップの第2の主面側に位置する樹脂封止体と、
前記半導体チップの第1の電極に第1の接続手段を介在して接続された第1の部分と、前記第1の部分と一体に形成され、かつ前記第1の部分よりも厚さが厚い第2の部分とを有する第1の導電部材と、
前記半導体チップの第2の電極に第2の接続手段を介在して接続された第1の部分と、前記第1の部分と一体に形成され、かつ前記第1の部分よりも厚さが厚い第2の部分とを有する第2の導電部材とを有し、
前記第1の導電部材の第1の部分は、前記樹脂封止体の第1の主面から露出し、
前記第1の導電部材の第2の部分は、前記樹脂封止体の第1及び第2の主面から露出し、
前記第2の導電部材の第1の部分は、前記樹脂封止体の内部に位置し、
前記第2の導電部材の第2の部分は、前記樹脂封止体の第2の主面から露出していることを特徴とする半導体装置。
【請求項24】
請求項23に記載の半導体装置において、
前記第1導電部材の第2の部分は、前記樹脂封止体の側面から露出していることを特徴とする半導体装置。
【請求項25】
請求項23に記載の半導体装置において、
前記第2の接続手段は、突起状電極、又は導電性接着材であることを特徴とする半導体装置。
【請求項26】
請求項23に記載の半導体装置において、
前記半導体チップの第1の電極は、ドレイン電極であり、
前記半導体チップの第2の電極は、ソース電極であることを特徴とする半導体装置。
【請求項27】
請求項23に記載の半導体装置において、
前記半導体チップの第1の電極は、ソース電極であり、
前記半導体チップの第2の電極は、ドレイン電極であることを特徴とする半導体装置。
【請求項28】
互いに反対側に位置する第1及び第2の主面と、前記第1の主面に形成された第1の電極と、前記第2の主面に形成された第2の電極とを有する半導体チップと、
前記半導体チップを封止する樹脂封止体であって、互いに反対側に位置する第1及び第2の主面を有し、前記第1の主面が前記半導体チップの第1の主面側に位置し、前記第2の主面が前記半導体チップの第2の主面側に位置する樹脂封止体と、
前記半導体チップの第1の電極に第1の接続手段を介在して接続された第1の部分と、前記第1の部分と一体に形成された第2の部分と、前記第2の部分と一体に形成され、かつ前記第1の部分よりも前記樹脂封止体の第2の主面側に位置する第3の部分とを有する第1の導電部材と、
前記半導体チップの第2の電極に第2の接続手段を介在して接続された第1の部分と、前記第1の部分と一体に形成され、かつ前記第1の部分よりも厚さが厚い第2の部分とを有する第2の導電部材とを有する半導体装置の製造方法であって、
前記第1の導電部材の第1の部分が前記樹脂封止体の第1の主面から露出し、前記第1の導電部材の第2の部分が前記樹脂封止体の内部に位置し、かつ前記第1の導電部材の第3の部分、及び前記第2の導電部材が前記樹脂封止体の第2の主面から露出するように、成形型のキャビティの中に樹脂を注入して前記樹脂封止体を形成することを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項29】
配線基板と、前記配線基板に実装された半導体装置と、前記半導体装置上に配置された放熱部材とを有する電子装置であって、
前記半導体装置は、互いに反対側に位置する第1及び第2の主面と、前記第1の主面に形成された第1及び第2の電極と、前記第2の主面に形成された第3の電極とを有する半導体チップと、
前記半導体チップを封止する樹脂封止体であって、互いに反対側に位置する第1及び第2の主面を有し、前記第1の主面が前記半導体チップの第1の主面側に位置し、前記第2の主面が前記半導体チップの第2の主面側に位置する樹脂封止体と、
前記半導体チップの第1の電極に第1の接続手段を介在して接続され、かつ前記樹脂封止体の第1の主面から露出する第1の部分と、前記第1の部分と一体に形成された第2の部分と、前記第2の部分と一体に形成され、かつ前記樹脂封止体の第2の主面から露出する第3の部分とを有する第1の導電部材と、
前記半導体チップの第2の電極に第2の接続手段を介在して接続され、かつ前記樹脂封止体の内部に位置する第1の部分と、前記第1の部分と一体に形成された第2の部分と、前記第2の部分と一体に形成され、かつ前記樹脂封止体の第2の主面から露出する第3の部分とを有する第2の導電部材と、
前記半導体チップの第3の電極に第3の接続手段を介在して接続され、かつ前記樹脂封止体の第2の主面から露出する第3の導電部材とを有し、
前記第1及び第2の導電部材の夫々の第3部分、並びに前記第3の導電部材は、前記配線基板の電極に半田付けされ、
前記第1の導電部材の第1の部分は、熱伝導部材を介在して前記放熱部材に連結されていることを特徴とする電子装置。
【請求項30】
請求項29に記載の電子装置において、
前記熱伝導部材は、半田材からなり、
前記第1の導電部材の第1の部分は、前記半田材を介在して前記放熱部材に固着されていることを特徴とする電子装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【図45】
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【図46】
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【図47】
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【公開番号】特開2008−160163(P2008−160163A)
【公開日】平成20年7月10日(2008.7.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−75930(P2008−75930)
【出願日】平成20年3月24日(2008.3.24)
【分割の表示】特願2003−54638(P2003−54638)の分割
【原出願日】平成15年2月28日(2003.2.28)
【出願人】(503121103)株式会社ルネサステクノロジ (4,790)
【Fターム(参考)】