説明

半導体装置

【課題】半導体装置の大きさを大きくすることなく、増幅率の向上と、高耐圧化を図ることを課題とする。
【解決手段】基板上にドレイン部,ゲート部およびソース部が形成され、ゲート部は、基板上に形成されたゲート絶縁膜と、その上に形成されたゲート電極とからなり、ドレイン部は、ゲート電極の一方の端部に隣接した位置に設け、基板内部の表面近傍に形成された低濃度ドレイン領域と、より表面近傍に形成された中間濃度ドレイン領域と、基板の上の高濃度ドレイン領域とからなり、ソース部は、ゲート電極の他方の端部に隣接した位置に設け、基板内部の表面近傍に形成された低濃度ソース領域と、より表面近傍に形成された中間濃度ソース領域と、基板上の高濃度ソース領域とからなり、高濃度ソース領域は、ゲート電極の上方であって基板表面に平行な方向に延長されたアーム部を備え、アーム部の端部近傍の位置にコンタクト部を有する電極配線部を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、半導体装置に関し、特に、高耐圧のアンプを有する半導体装置に関する。
【背景技術】
【0002】
増幅回路(以下、アンプとも呼ぶ)としては、主として、半導体基板上にMOS型のトランジスタを形成したものが利用されている。
図6に、一般的なアンプの基本構成の説明図を示す。
図6に示すものでは、アンプは、NMOSトランジスタに、負荷抵抗Rを接続したものから構成される。
入力電圧Vg,出力電圧Vout,負荷抵抗の両端の電圧Vr,ドレイン電流Idとする。
ここで、NMOSの特性により、ドレイン電流Idは、ゲート電圧(入力電圧Vg)のGm倍流れるものとすると、Id=Gm・Vgと表される。
抵抗Rにかかる電圧Vrは、Vr=R・Id=R・(Gm・Vg)である。
出力電圧Voutは、Vout=VDD−Vrであるので、Vout=VDD−R・(Gm・Vg)となる。
また、出力電圧Voutの交流成分のみを見ると、Vout=R・Gm・Vgであるので、入出力間の増幅率は、R・Gm=Vout/Vgとなる。
【0003】
この増幅率は、Gmが大きい程大きくなり、あるいはRが大きい程大きくなる。
しかし、通常のオーミック抵抗では、抵抗値Rを大きくすると、流れる電流(Id)が小さくなるので、負荷(スピーカ・モーター・液晶パネル)を駆動する能力の観点で問題がある。また、大きな抵抗値を得るためには、半導体装置の中に、抵抗体パターンを細くかつ長く引き回さなければならないので、半導体装置そのもののサイズが大きくなり、かつコストアップになるという問題点があった。
【0004】
また、従来のアンプとして、図7に示すように、NMOSとPMOSとを組み合わせたものがある。
これは、PMOSトランジスタのゲートに、適度なバイアス電圧を加えて、PMOSを負荷抵抗として使用するものである。
この場合、NMOSのゲインをGmnとし、PMOSの負荷抵抗値をRoutpとすると、増幅率は、Routp・Gmnとなる。
この構成のみならず、PMOSとNMOSの役割を反転して、NMOSトランジスタを負荷抵抗として用いることも可能である。
この図7のような構成では、一般的なPMOSトランジスタの5極管領域(図8参照)を利用することにより、抵抗値Rout(=出力電圧Vd/ドレイン電流Id)を、図6のオーミックな抵抗Rよりも大きな値とすることができるので、高電圧を必要とするデバイスに利用される。
【0005】
また、特許文献1には、高耐圧を維持したまま、全ドレイン領域を小さくした構造のMIS型高耐圧トランジスタが示されている。
図9に、この特許文献1に示された高耐圧トランジスタの断面図を示す。
図9において、1はN型半導体基板、2は素子分離領域であるLOCOS領域、3は高耐圧トランジスタを搭載するN型基板領域、4は高耐圧トランジスタのゲート酸化膜、5は高耐圧トランジスタのポリシリコンゲート電極、16は低濃度ドレイン領域、7はP+型高濃度ポリシリコンドレイン領域、8はP+型高濃度ソース領域、10は高濃度ポリシリコンドレイン領域と基板表面との接合部、13は中間濃度ドレイン領域である。
【0006】
ここで、2つのゲート電極5の間にドレイン領域(7,13,16)が設けられ、2つのゲート電極5の間の距離である全ドレイン領域の長さは7μmとしている。
また、低濃度ドレイン領域16は、P+型高濃度ポリシリコンドレイン領域7と中間濃度ドレイン領域13の下に配置されている。
このように、3つのドレイン領域(7,13,16)を階層的な構造にすることにより、全ドレイン領域の長さを小さくし、かつトランジスタの耐圧を向上させている。
【0007】
また、図10に、図9の構造で抵抗を大きくする為にLを大きくした時の断面図を示す。
Lを大きくすることで5極管特性のRoutを大きくできる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特許第2690244号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかし、図9に示すようなMOS型トランジスタは、高耐圧化が可能であるが、十分な耐圧を確保するためには、ゲート酸化膜4の膜厚を厚くする必要がある。この膜厚を厚くすると、短チャネル効果を起こしやすいという問題があった。
さらに、安定した5極管特性を確保してより高い抵抗値Routを得て高い増幅率を得るためには、全ドレイン領域の長さを長くする必要があり、したがってMOSトランジスタ全体の大きさが大きくなり、かつコストも高くなるという問題があった。
【0010】
そこで、この発明は、以上のような問題を解決するためになされたものであり、ドレイン領域の構造だけでなく、ソース領域の構造を工夫することにより、MOS型トランジスタである半導体装置の高耐圧化と小型化を図ることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
この発明は、半導体基板上に、ドレイン部,ゲート部およびソース部が形成された半導体装置であり、前記ゲート部は、前記半導体基板上に形成されたゲート絶縁膜と、ゲート絶縁膜の上に形成されたゲート電極とからなり、前記ゲート電極の一方の端部に隣接した位置にドレイン部を設け、かつ他方の端部に隣接した位置にソース部を設け、前記ドレイン部は、前記半導体基板内部の表面近傍に形成された低濃度ドレイン領域と、前記半導体基板の内部であって前記低濃度ドレイン領域よりも表面に近い部分に形成された中間濃度ドレイン領域と、半導体基板の上であって、前記中間濃度ドレイン領域に接触するように形成された高濃度ドレイン領域とからなり、前記ソース部は、前記半導体基板内部の表面近傍に形成された低濃度ソース領域と、前記半導体基板の内部であって前記低濃度ソース領域よりも表面に近い部分に形成された中間濃度ソース領域と、半導体基板上であって、前記中間濃度ソース領域に接触するように形成された高濃度ソース領域とからなり、前記高濃度ソース領域は、前記ゲート電極の上方であって基板表面に平行な方向に延長されたアーム部を備え、前記アーム部の端部近傍の位置に高濃度ソース領域に接触するコンタクト部を有する電極配線部を備えたことを特徴とする半導体装置を提供するものである。
【0012】
また、半導体基板上に、ドレイン部,ゲート部およびソース部が形成された半導体装置であり、前記ゲート部は、前記半導体基板上に形成されたゲート絶縁膜と、ゲート絶縁膜の上に形成されたゲート電極とからなり、前記ゲート電極の一方の端部に隣接した位置にドレイン部を設け、かつ他方の端部に隣接した位置にソース部を設け、前記ドレイン部は、前記半導体基板内部の表面近傍に形成された低濃度ドレイン領域を備え、前記ソース部は、前記半導体基板内部の表面近傍に形成された低濃度ソース領域と、前記半導体基板の内部であって前記低濃度ソース領域よりも表面に近い部分に形成された中間濃度ソース領域と、半導体基板上であって、前記中間濃度ソース領域に接触するように形成された高濃度ソース領域とからなり、前記高濃度ソース領域は、前記ゲート電極の上方であって基板表面に平行な方向に延長されたアーム部を備え、前記アーム部の端部近傍の位置に高濃度ソース領域に接触するコンタクト部を有する電極配線部を備えたことを特徴とする。
【0013】
ここで、前記高濃度ドレイン領域および高濃度ソース領域は、ポリシリコンで形成されることを特徴とする。
また、前記アーム部に、前記高濃度ソース領域よりも低い濃度の不純物が含まれた領域が形成されたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
この発明によれば、ゲート電極の上方に、ソース部の一部となるアーム部を備えているので、半導体装置の大きさを大きくすることなく、大きな負荷抵抗を内蔵した半導体装置を提供することができ、MOSトランジスタとしての増幅率を向上させることができ、同等の大きさを持つ従来のMOSトランジスタよりも、高耐圧のトランジスタを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】この発明の半導体装置の一実施例の構成を示す断面図である。
【図2】この発明の半導体装置の他の実施例の構成を示す断面図である。
【図3a】この発明の半導体装置の製造方法の一実施例における工程1の説明図である。
【図3b】この発明の半導体装置の製造方法の一実施例における工程2の説明図である。
【図3c】この発明の半導体装置の製造方法の一実施例における工程3の説明図である。
【図3d】この発明の半導体装置の製造方法の一実施例における工程4の説明図である。
【図3e】この発明の半導体装置の製造方法の一実施例における工程5の説明図である。
【図3f】この発明の半導体装置の製造方法の一実施例における工程6の説明図である。
【図3g】この発明の半導体装置の製造方法の一実施例における工程7の説明図である。
【図3h】この発明の半導体装置の製造方法の一実施例における工程8の説明図である。
【図4】この発明の半導体装置を用いたアンプの一実施例の説明図である。
【図5】この発明の半導体装置の他の実施例の構成を示す断面図である。
【図6】従来の一般的なアンプの基本構成の説明図である。
【図7】従来の一般的なアンプの基本構成の説明図である。
【図8】従来のMOSトランジスタの5極管特性の説明図である。
【図9】従来の高耐圧トランジスタの構成を示す断面図である。
【図10】従来の高耐圧トランジスタの構成を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を使用して本発明の実施の形態を説明する。なお、以下の実施例の記載によって、この発明が限定されるものではない。
<この発明の半導体装置の構成>
図1に、この発明の半導体装置の一実施例の構成の断面図を示す。
この半導体装置は、半導体基板上に、ドレイン部,ゲート部およびソース部が形成されたものである。図1では、PMOSタイプのトランジスタの構成を示している。
図1において、半導体基板1は、SiにリンをドーピングしたN型半導体基板1(以下、N型基板とも呼ぶ)を用いる。
N型基板1の表面上に、各トランジスタ素子を分離するための素子分離領域2(LOCOS領域)が形成され、2つの素子分離領域2の間に1つのMOSトランジスタが形成される。
MOSトランジスタは、一般的に、ゲート部,ドレイン部およびソース部とから構成される。
図1では、中央部分にゲート部,ゲート部の左側にドレイン部,ゲート部の右側にソース部を配置したものを示している。
【0017】
MOSトランジスタのゲート部は、ゲート絶縁膜4とゲート電極5とから構成される。
N型基板1の表面上に、ゲート絶縁膜4を介して、ゲート電極5が形成されている。
ゲート絶縁膜4は、たとえばSiO2により形成され、その膜厚は、30〜50nm程度である。
ゲート電極5は、ポリシリコンや高融点金属(タングステン等)を貼り付けたポリサイドにより形成され、その高さは、150〜300nm程度である。
また、図11に示すように、このゲート部は、ドレイン部とソース部の間に配置され、ドレイン部とソース部間の距離に相当するゲート電極5の幅L(紙面の左右方向の長さ)は、2〜20μm程度である。
【0018】
ドレイン部は、ゲート電極の一方の端部(図1では左端)に隣接した位置に形成されている。
図1において、ゲート部の左側のドレイン部は、N+型高濃度ポリシリコンドレイン領域7d(以下、高ドレイン領域または高濃度ドレイン領域とも呼ぶ)と、中間濃度ドレイン領域13d(以下、中間ドレイン領域とも呼ぶ)と、低濃度ドレイン領域16(以下、低ドレイン領域とも呼ぶ)と、絶縁膜9とから構成される。
高濃度ドレイン領域7dは、P型基板1上であって中間ドレイン領域13dに接触するように形成され、絶縁膜9dを介して、ゲート電極5と直接接しないように形成される。
高濃度ドレイン領域7dの一部(右端)は、絶縁膜9dを介して、ゲート電極5の上方に形成してもよい。
絶縁膜9dの膜厚はたとえば100〜200nm程度であり、高濃度ドレイン領域7dの膜厚は50〜150nm程度とすればよい。
【0019】
中間ドレイン領域13dと、低ドレイン領域16とは、N型基板1の内部の表面近傍に、不純物を注入することにより形成される。
中間ドレイン領域13dは基板表面近傍にボロンを注入することにより形成され、高ドレイン領域7dと接触している。中間ドレイン領域13dは、低ドレイン領域16よりも表面に近い部分に形成される。
中間ドレイン領域13dの基板内方向への深さは10〜100nm程度であり、基板表面に平行な左右方向の幅は2000〜4000nm程度である。
【0020】
低ドレイン領域16は、ゲート部を形成した後、中間ドレイン領域13dを形成する前に、低濃度のボロンを基板表面内部の表面近傍に注入することにより形成される。
低ドレイン領域16の基板内方向への深さは300〜500nm程度である。
また、ドレイン部には、高ドレイン領域7dに接触して、高融点金属材料で作られたコンタクト部20dを形成し、さらに、コンタクト部20dの上に、アルミニウム等の材料で作られたメタル配線層21dが形成される。コンタクト部20dとメタル配線層21dとが、電極配線部に相当する。
【0021】
図1において、ゲート部の右側のソース部は、P+型高濃度ポリシリコン領域7s(以下、高濃度ソース領域または高濃度領域とも呼ぶ)と、中間濃度ソース領域13s(以下、中間濃度領域とも呼ぶ)と、低濃度ソース領域17(以下、低濃度領域とも呼ぶ)と、絶縁膜9sとから構成される。
このソース部を構成する低濃度ソース領域17と、中間濃度ソース領域13sと、高濃度ソース領域7sの不純物濃度の比は、たとえば、100:10:1程度とすればよい。ただし、濃度の比は、これに限るものではなく、設計仕様により異なるものである。
【0022】
高濃度領域7sは、ドレイン部に形成される高濃度ドレイン領域7dと同一材料で形成されるが、絶縁膜9sを介して、広くゲート電極5の上方にまで形成されている点が異なる。
図1に示すように、高濃度領域7sは、半導体基板表面上であって、中間濃度領域13sに接触するように形成される。また、その左側のゲート電極5の上方にも形成され、基板表面に平行な方向に延長されている。このように、高濃度領域7sのうち、ゲート電極5の上方であって、基板表面に平行な方向に延長された部分を、アーム部と呼ぶ。
ここで、ソース部の絶縁膜9sの膜厚は100〜200nm程度であり、高濃度領域7sの高さは50〜150nm程度である。
また、ゲート電極5の上方に形成される高濃度領域7s(アーム部)の長さは、1〜5μm程度である。
【0023】
さらに、ゲート電極5の上方に形成されたアーム部の端部(図1では、アーム部の左端)近傍の位置に、高濃度領域7sに接触するように、コンタクト部20sが形成される。また、このコンタクト部20sの上に、ソース部のメタル配線層21sが形成される。このコンタクト部20sとメタル配線層21sとが、電極配線部に相当する。
ここで、図1のゲート電極5の右端上方から、コンタクト部20sまでのアーム部の部分が、負荷抵抗の一部として機能する。
【0024】
したがって、抵抗値の大きな負荷抵抗を、このアーム部に内蔵させるためには、コンタクト部20sの位置は、できるだけ高濃度領域7sの左端に近い方がよい。
言いかえれば、コンタクト部20sの位置は、高濃度領域7sと中間濃度領域13sとの接続面からできるだけ離れた位置の方がよい。
また、このコンタクト部20sと高濃度領域7sとの接続位置を変更することにより、負荷抵抗の抵抗値を異ならせることができる。
また、ソース部として形成される中間濃度領域13sと、低濃度ソース領域17とは、ドレイン部に形成されたものと同様に、N型基板1の中に、不純物を注入することにより形成される。
【0025】
まず、低濃度ソース領域17が基板内部の表面近傍に形成され、その後、基板内部で低濃度ソース領域17よりも表面に近い部分であって、高濃度領域7sと接触するべき位置に、中間濃度領域13sが形成される。
低濃度ソース領域17の基板内方向への深さは、300〜500nm程度である。中間濃度領域13sの基板内方向への深さは10〜100nm程度であり、基板表面に平行な方向の幅は2000〜4000nm程度である。
この発明では、ソース部を形成する高濃度領域7sの構造に特徴を有し、ゲート電極5の上方の一部を覆うようにアーム部を形成し、所定の負荷抵抗を持つように、高濃度領域7sをゲート電極5の上方に延長していることを特徴とする。
【0026】
このように、高濃度領域7sの長さを延長した場合、アーム部に抵抗成分があるため、MOSトランジスタのソース部に負荷抵抗を付加したのと同様な回路構成となる。たとえば、図4に示すアンプの構成において、PMOSトランジスタのソース部と、VDDとの間に、負荷抵抗R0を設けた回路と等価な構成を形成することができる。
したがって、PMOSトランジスタを含めた点線内の負荷抵抗Routは、等価的に、Rout=Gm・Rp・Roと表すことができる。
ここで、Gmは、相互コンダクタンスであり、Rpは、PMOSトランジスタの持つ負荷抵抗値であり、Roが、ゲート電極5の上方にまで延長された高濃度領域7s(アーム部)の部分に相当する抵抗値(Ro>1)である。
【0027】
高濃度領域7sを延長せずに、中間濃度領域13sの上方のみに高濃度領域7sを形成しその上にコンタクト部20sを形成した場合は、抵抗Roがないため、負荷抵抗全体の抵抗値はRout=Gm・Rpとなるのに対し、図1の構造では、抵抗Roが存在するため、負荷抵抗全体の抵抗値Routは、(Gm・Rp)のRo倍となる。
したがって、ソース部の高濃度領域7sの長さを長くすることにより、負荷抵抗を大きくすることができるので、MOSトランジスタの増幅率を大きくすることができ、より高耐圧のトランジスタを提供することができる。
【0028】
また、負荷抵抗として機能する高濃度領域7sのアーム部は、ゲート電極5の上方の空間に形成するので、MOSトランジスタ全体の図1の紙面の左右方向の長さを大きくする必要がない。
すなわち、より大きな負荷抵抗を設けるために、MOSトランジスタのサイズを大きくする必要がない。
高濃度領域7sのアーム部は、図1のゲート電極5の長さ(紙面の左右方向の長さ)に相当する長さ程度まで延長することが可能なので、原則的には、MOSトランジスタのサイズを大きくすることなく、最大このゲート電極5の長さに相当する抵抗値までの負荷抵抗を設けることができる。
言いかえれば、MOSトランジスタのサイズを大きくすることなく、より大きな負荷抵抗をソース部に内蔵することができ、これによりMOSトランジスタの増幅率の向上および高耐圧化を図ることが可能となる。
【0029】
図2に、この発明の半導体装置の他の実施例の構成の断面図を示す。
図2において、ゲート部およびソース部の構成は、図1の実施例と同じである。ただし、ドレイン部の構成が図1と異なる。
ドレイン部は、基板3の表面近傍に、低濃度ドレイン領域16と、高濃度ドレイン領域23とを備えるが、P+型高濃度ポリシリコンドレイン領域7dを備えていない。
図2の場合、ドレイン部に、高濃度ドレイン領域7dがないので、図1と異なり、ドレイン部分の構造が簡単になりサイズが縮小されるという特徴がある。
また、図2においても、ソース部の高濃度領域7sが、ゲート電極5の上方の一部分を覆うように延長されているので、その延長された部分(アーム部)が負荷抵抗となり、より大きな増幅率を得ることができ、半導体装置の大きさを大きくすることなく、高耐圧化を図ることができる。
【0030】
<この発明の半導体装置の製造方法>
図3aから図3hに、この発明の半導体装置の製造方法の一実施例の説明図を示す。
以下の説明では、使用する半導体基板は、N型基板1とする。ただし、P型基板を用いてもよい。
N型基板1としては、たとえば、シリコンにリンをドーピングした材料を用いることができる。
また、基板の厚さは、たとえば500μm程度である。
【0031】
[工程1:ゲート電極の形成、図3a]
図3aでは、素子分離領域2(LOCOS領域とも呼ぶ)と、ゲート絶縁膜4と、ゲート電極5とを形成した後の断面図を示している。
ここで、まず、N型基板1の中の表面近傍に、形成しようとする多数のMOSトランジスタを分離するために、素子分離領域2を形成する。
素子分離領域2の形成は、従来から用いられている方法を用いればよく、たとえば、LOCOS法や、STI法を用いることができる。
隣接するLOCOS領域2の間の素子形成領域に、目的のMOSトランジスタが形成される。
【0032】
次に、ゲート絶縁膜4を、LOCOS領域2の間の素子形成領域に、形成する。
ゲート絶縁膜4は、LOCOS領域が形成された基板1を、熱拡散炉に入れて、ドライ酸化法・塩酸酸化法等で,酸化することにより形成される。
ここでは、ゲート絶縁膜4となるべきSiO2が、基板表面全体に形成される。
形成条件は、たとえば、950℃〜1000℃の塩酸酸化である。
形成するゲート絶縁膜4の膜厚は、要求される耐圧の設計仕様により異なる。
たとえば、16V〜20V程度の高耐圧が要求される場合は、13nmから500nmの膜厚のゲート絶縁膜4を形成する。
【0033】
さらに、ゲート電極5となるポリシリコンを、ゲート絶縁膜4の上に形成する。
ポリシリコンは、たとえばLPCVD法で,SiH4ガスを熱分解することにより、ゲート絶縁膜4の上に堆積させる。
ポリシリコンの膜厚は、たとえば、250nmから400nm程度とすればよい。
その後、隣接するLOCOS領域2の間の素子形成領域の所定の位置(たとえば、ほぼ中央部)に、ゲート電極5を形成するために、フォトリソグラフィーと、ドライエッチング処理を行う。
これにより不要な部分のゲート絶縁膜4とポリシリコンとが除去され、所望の位置に、ゲート電極5が形成される。
ここで、ゲート電極5の基板表面に平行な方向(紙面の左右方向)の長さは、たとえば、1〜5μm程度とする。
ゲート電極5は、上記のようにポリシリコンの単層で形成してもよいが、この他に、ポリシリコンと高融点金属(たとえばWSiなど)とを重ねた2層構造で形成してもよい。
この2層構造の場合は、単層の場合よりも、ゲート電極5を低抵抗化することができる。
【0034】
[工程2:低濃度ドレイン領域と低濃度ソース領域の形成、図3b]
図3bにおいて、低濃度ドレイン領域16と、低濃度ソース領域17とを、基板1の表面近傍であって、ゲート電極5の両側に形成する。
図3bでは、左側のLOCOS領域2とゲート電極5の左端との間に、低濃度ドレイン領域16を形成し、右側のLOCOS領域2とゲート電極5の右端との間に、低濃度ソース領域17を形成している。
この工程では、ゲート電極5をマスクとして用い、たとえばボロンを基板1内部の表面近傍の所定の領域に注入することにより、これらの領域(16,17)を形成する。
形成条件としては、たとえば、40keVから60keV程度のエネルギーで、1E13[cm-2]から2E13[cm-2]程度のドーズ量のボロンを注入すればよい。
ここで、低濃度ドレイン領域16の基板内方向の深さは200〜400nm程度であり、低濃度ソース領域17の基板内方向の深さは、200〜400nm程度である。
【0035】
[工程3:絶縁膜の形成、図3c]
図3cにおいて、図3bの状態の基板表面全体に、絶縁膜9を、CVD法を用いて堆積させる。形成条件としては、たとえば、SiH4ガス・N2Oガスを使い750℃〜850℃である。
絶縁膜9としては、たとえば、SiO2あるいはSi3N4を形成すればよい。
また、絶縁膜9の膜厚は、100nmから200nm程度とする。
【0036】
[工程4:開口部の形成、図3d]
図3dに示すように、低濃度ドレイン領域16と、低濃度ソース領域17の上に形成された絶縁膜9の一部分を除去して、開口部(k1,k2)を形成する。
この開口部(k1,k2)は、2つの低濃度領域(16,17)と後の工程5で形成されるポリシリコン25とを、接触させるための領域となる。
開口部の形成は、たとえば、フォトレジストをマスクとし、ドライエッチング処理を行うことにより、開口部に相当する領域の絶縁膜9を除去することにより行えばよい。
たとえば、開口部(k1,k2)の幅(基板表面に平行な方向で紙面の左右方向の長さ)は、いずれも、0.1〜0.3μm程度とすればよい。
【0037】
[工程5:ポリシリコンの形成、図3e]
図3eにおいて、後にP+型高濃度ポリシリコンドレイン領域7dや高濃度領域7sとなるべきポリシリコン25を、図3dの構造の上に、堆積させる。
ポリシリコン25は、CVD法を用いて形成すればよい。形成条件は、たとえば、SiH4ガスを使い580℃〜630℃である。
ポリシリコン25の膜厚は、150nmから200nm程度とすればよい。
これにより、絶縁膜9の上と、2つの開口部(k1,k2)に、ポリシリコン25が形成される。また、開口部(k1,k2)を介して、ポリシリコン25と、2つの低濃度領域(16,17)とが接触する。
【0038】
[工程6:ポリシリコンの加工、図3f]
図3fにおいて、ポリシリコン25を2つの領域に分離するように加工する。
ここでは、フォトリソグラフィーとドライエッチング処理をすることにより、ゲート電極5上に形成された絶縁膜9およびポリシリコン25の一部分を除去する。
このとき、ゲート電極5の右側のソース部となるポリシリコンの一部分(25s)が、ゲート電極5の上方まで覆うような形状となるように、所定の位置の絶縁膜9とポリシリコン25をエッチングする。ドライエッチングは、たとえば、ICP(Inductive Coupling Plasma)型RIEを用いて、Hbr/Cl2/O2, Hbr/O2, Cl2/O2などのガスで行えばよい。これにより、図3fに示すように、開口部k3が形成され、ポリシリコン25が分離される。
低濃度ドレイン領域16の上方に形成されたポリシリコンの部分(25d)が、ドレイン部の高ドレイン領域7dとなる部分である。低濃度ソース領域17の上方とゲート電極5の一部分を覆うようにゲート電極5の上方まで延長された形状のポリシリコンの部分(25s)が、ソース部の高濃度領域7sとなる部分である。また、ゲート電極の上方であって基板に平行な方向に延長されたポリシリコンの部分がアーム部に相当する。
【0039】
このような加工をした後、ゲート電極5の基板表面に平行な方向の長さ(紙面の左右方向の長さ)が2〜10μmであるのに対して、ゲート電極5の上方に形成されるアーム部の基板表面に平行な方向の長さ(紙面の左右方向の長さ)は、たとえば1〜8μm程度とする。
すなわち、除去するポリシリコン25の開口部k3の幅は、1〜2μm程度とすればよい。
このように、ゲート電極上のポリシリコンの部分25s(アーム部)の長さを5μm程度とすれば、1KΩ程度の負荷抵抗を挿入したことになる。ただし、アーム部の長さは、この数値に限定されるものではない。
一方、図3fにおいて、ゲート電極5の左側のドレイン部として形成されるポリシリコン25dと絶縁膜9dは、その一部分(たとえば、0.2μm程度の長さ)がわずかにゲート電極5上に残るように形成すればよい。
【0040】
[工程7:不純物のポリシリコンへの注入、図3g]
図3gにおいて、形成されたポリシリコン(25d,25s)の上方から、不純物を注入する。
たとえば、不純物としてBF2をポリシリコン(25d,25s)に注入し、不純物の高濃度の層(P+型高濃度ポリシリコンドレイン領域7dと高濃度領域7s)を形成する。
形成条件としては、たとえば、20keVから30keV程度のエネルギーで、3E15[cm-2]から、4E15[cm-2]程度のドーズ量のBF2を、ポリシリコン(25d,25s)に注入する。
これにより、ポリシリコンの全体が、P+型の高濃度ポリシリコン(7d,7s)となる。
【0041】
その後、基板全体を、熱処理(たとえば、800℃、30分〜60分程度放置)をすることにより、ボロンを活性化させる。
これにより、工程4で形成した絶縁膜9の2つの開口部(k1,k2)を介して、ボロンが基板内部へ拡散する。
すなわち、図3gに示すように、開口部(k1,k2)の下方の基板内部と、開口部に隣接する絶縁膜(9d,9s)の下方の基板内部に、中間濃度の領域(中間濃度ドレイン領域13dと中間濃度領域13s)が形成される。
低濃度ドレイン領域16の部分にボロンが拡散して形成された中間濃度ドレイン領域13dは、たとえば、基板内方向の深さが 100〜200nm程度で、基板表面に平行な方向の長さは0.1〜0.4μm程度である。
また、低濃度ソース領域17の部分にボロンが拡散して形成された中間濃度領域13sは、基板内方向の深さが100〜200nm程度で、基板表面に平行な方向の長さは0.1〜0.4μm程度である。
この工程により、ドレイン部およびソース部において、高濃度の領域(7d,7s)と、中間濃度の領域(13d,13s)とが形成される。
【0042】
[工程8:配線パターンの形成、図3h]
図3hにおいて、ドレイン部およびソース部におけるコンタクト部(20d,20s)とメタル配線層(21d,21s)とを形成する。
まず、SiO2やSiONなどの絶縁膜22を、CVD法等を用いて、図3gの基板構造の上に、堆積させる。絶縁膜22の膜厚は、たとえば、600nm程度とすればよい。
次に、ドレイン部とソース部となるべき位置の絶縁膜22を除去して、コンタクト部20に相当する開口を形成する。この開口は、たとえば、マグネトロン型のRIEを用いてC4F8/Ar/O2, C4F8/Ar/CO/O2,C5F8/Ar/CO/O2などのガス系でドライエッチングすることにより形成すればよい。
その後、開口された空間に、Ti、TiNやWなどの材料を導入して、コンタクト部(20d,20d)を形成する。
さらにこの後、コンタクト部(20d,20s)に直接接続されるように、絶縁膜22の上に所定の配線パターンを形成し、メタル配線層(21d,21s)を形成する。
このメタル配線層(21d,21s)は、たとえば、AlやCuなどの材料を用いればよい。
【0043】
以上の工程(1-8)により、図3hに示すような、1つのMOSトランジスタが形成される。
ただし、実際には、1つのN型基板1の上に、LOCOS領域2で分離された複数のMOSトランジスタが形成される。
【0044】
図3hに示したMOSトランジスタは、ゲート電極5の上方の空間で、ソース部側に、負荷抵抗として機能する高濃度領域7sが形成されているので、MOSトランジスタのサイズを大きくすることなく、高耐圧で、より増幅率の大きなMOSトランジスタを形成することができる。
たとえば、図4に示すアンプにおいて、上部のPMOSの部分に、この発明の半導体装置(MOSトランジスタ)を採用すれば、VDDとソース電極との間に、従来のPMOSトランジスタに、負荷抵抗(R0)を付加したのと実質的に同じ回路構成となる。
したがって、前記したように、従来のPMOSトランジスタ自身の抵抗値をRpとした場合に、図4の点線で囲んだ部分の負荷抵抗Routは、等価的に、Rout=Gm・Rp・Roとなる。
すなわち、PMOSトランジスタのサイズは従来と同じままで、PMOSトランジスタの負荷抵抗(Rp)が実質的にGm・Ro倍となったのと同等である。
【0045】
<この発明の半導体装置のその他の実施例>
図5に、この発明の半導体装置の完成後の他の実施例の断面図を示す。
図5では、ゲート電極5上に形成されたソース側の高濃度領域7sの中に、低濃度ポリシリコン領域24を形成する点が、図3hと異なる。
すなわち、ゲート電極5の上方に延長した高濃度領域7sのアーム部の一部分に、高濃度とならない領域24を作る。
この低濃度ポリシリコン領域24は、高濃度領域7sの場合よりも高い抵抗成分となる。
【0046】
低濃度のポリシリコン領域24を形成するためには、図3gの工程のときに、その領域24に相当する部分にマスクを形成し、上方からその領域24に不純物(BF2)が注入しないようにすればよい。
この低濃度ポリシリコン領域24の紙面の左右方向の長さは設計仕様により決定されるべきものであるので、特に限定されるものではない。たとえば、より高い負荷抵抗値を得るためには、領域24の長さは、できるだけ長い方がよい。
このように、ゲート電極上に形成されたソース部の高濃度領域7sの長さや、図5の低濃度ポリシリコン領域24の長さを、所望の長さに設定することにより、MOSトランジスタのソース部側に、所望の負荷抵抗を付加することができる。
なお、基板としてN型基板ではなくP型基板を用いることもでき、同様の製造方法を実施することにより、この発明の半導体装置としては、PMOSトランジスタの構成も形成することができる。
【符号の説明】
【0047】
1 N型半導体基板
2 素子分離領域(LOCOS領域)
4 ゲート絶縁膜
5 ゲート電極
7 P+型高濃度ポリシリコンドレイン領域
7d P+型高濃度ポリシリコンドレイン領域(高濃度ドレイン領域)
7s 高濃度領域
9 絶縁膜
9d 絶縁膜
9s 絶縁膜
13 中間濃度ドレイン領域
13d 中間濃度ドレイン領域
13s 中間濃度領域
16 低濃度ドレイン領域
17 低濃度ソース領域
20d コンタクト部
20s コンタクト部
21d メタル配線層
21s メタル配線層
22 絶縁膜
24 低濃度ポリシリコン領域
25 ポリシリコン
25d ポリシリコン
25s ポリシリコン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体基板上に、ドレイン部,ゲート部およびソース部が形成された半導体装置であり、
前記ゲート部は、前記半導体基板上に形成されたゲート絶縁膜と、ゲート絶縁膜の上に形成されたゲート電極とからなり、
前記ゲート電極の一方の端部に隣接した位置に前記ドレイン部を設け、かつ他方の端部に隣接した位置に前記ソース部を設け、
前記ドレイン部は、前記半導体基板内部の表面近傍に形成された低濃度ドレイン領域と、
前記半導体基板の内部であって前記低濃度ドレイン領域よりも表面に近い部分に形成された中間濃度ドレイン領域と、半導体基板の上であって、前記中間濃度ドレイン領域に接触するように形成された高濃度ドレイン領域とからなり、
前記ソース部は、前記半導体基板内部の表面近傍に形成された低濃度ソース領域と、前記半導体基板の内部であって前記低濃度ソース領域よりも表面に近い部分に形成された中間濃度ソース領域と、半導体基板上であって、前記中間濃度ソース領域に接触するように形成された高濃度ソース領域とからなり、
前記高濃度ソース領域は、前記ゲート電極の上方であって基板表面に平行な方向に延長されたアーム部を備え、
前記アーム部の端部近傍の位置に高濃度ソース領域に接触するコンタクト部を有する電極配線部を備えたことを特徴とする半導体装置。
【請求項2】
半導体基板上に、ドレイン部,ゲート部およびソース部が形成された半導体装置であり、
前記ゲート部は、前記半導体基板上に形成されたゲート絶縁膜と、ゲート絶縁膜の上に形成されたゲート電極とからなり、
前記ゲート電極の一方の端部に隣接した位置に前記ドレイン部を設け、かつ他方の端部に隣接した位置に前記ソース部を設け、
前記ドレイン部は、前記半導体基板内部の表面近傍に形成された低濃度ドレイン領域と、前記半導体基板の内部であって前記低濃度ドレイン領域よりも表面に近い部分に形成された高濃度ドレイン領域とからなり、
前記ソース部は、前記半導体基板内部の表面近傍に形成された低濃度ソース領域と、前記半導体基板の内部であって前記低濃度ソース領域よりも表面に近い部分に形成された中間濃度ソース領域と、半導体基板上であって、前記中間濃度ソース領域に接触するように形成された高濃度ソース領域とからなり、
前記高濃度ソース領域は、前記ゲート電極の上方であって基板表面に平行な方向に延長されたアーム部を備え、
前記アーム部の端部近傍の位置に高濃度ソース領域に接触するコンタクト部を有する電極配線部を備えたことを特徴とする半導体装置。
【請求項3】
前記高濃度ドレイン領域および前記高濃度ソース領域は、ポリシリコンで形成されることを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
【請求項4】
前記アーム部に、前記高濃度ソース領域よりも低い濃度の不純物が含まれた領域が形成されたことを特徴とする請求項1または2記載の半導体装置。

【図1】
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【図2】
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【図3a】
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【図3b】
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【図3c】
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【図3d】
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【図3e】
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【図3f】
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【図3g】
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【図3h】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2011−254060(P2011−254060A)
【公開日】平成23年12月15日(2011.12.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−128964(P2010−128964)
【出願日】平成22年6月4日(2010.6.4)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】