説明

基板処理装置及び成膜装置

【課題】処理領域の反応ガスの濃度及び分圧を高めることができる基板処理装置を提供すること。
【解決手段】処理領域に設けられ、基板の載置領域の移動方向と交差するように伸びると共に、その長さ方向に沿って吐出口が形成された反応ガス供給用のガスノズルと、前記複数の処理領域の雰囲気を互いに分離するための分離ガスが供給され、回転テーブルの回転方向においてこれら処理領域の間に位置する分離領域と、ガスノズルの周囲に反応ガスを滞留させるためのカバー部材と、を備え、さらに前記回転方向上流側の側壁部の下部から、回転方向上流側から流れる分離ガスを前記カバー部材の上方へガイドするガイド面を備えるように装置を構成する。そして、ガスノズルとカバー部材における回転方向上流側の側壁部との間隔を、ガスノズルから供給された反応ガスが回転方向上流側から前記ガイド面に回り込まないように設定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回転テーブル上の基板を複数の処理領域を通過させることにより処理する基板処理装置及び成膜装置に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体装置の多層配線構造において、下層側の配線層と上層側の配線層との間の層間絶縁膜にこれらの配線層同士を接続するためのコンタクトホールを形成したコンタクト構造では、このコンタクトホール内に埋め込む金属材料としてアルミニウム、タングステン、銅を用いる場合がある。このコンタクトホールの内壁面には、これらのアルミニウム、タングステン、銅が層間絶縁膜内へ拡散するのを防止するためのバリア膜として、例えばTiN(チタンナイトライド、窒化チタン)膜が形成される。
【0003】
このようなバリア膜をコンタクトホールの内壁面に形成するにあたり、例えばALD(Atomic Layer Deposition)法やMLD(Molecular Layer Deposition)法が検討されている。これらの成膜手法においてTiN膜を成膜する場合には、例えばTiCl4(四塩化チタン)ガスを半導体ウエハ(以下、ウエハと記載する)に供給してTi分子を吸着させ、次いで例えばNH3(アンモニア)ガスをウエハに供給し、前記Ti分子を窒化してTiNの分子層を形成する。これら反応ガスを交互に供給することで、前記TiNの分子層が順次積層される。
【0004】
このような処理を行う装置として、処理容器内に設けられるウエハを載置する回転テーブルと、上記の各反応ガスが回転テーブル上に供給される処理領域と、回転テーブルの回転方向において処理領域間に設けられ分離ガスが供給される分離領域と、を備える装置を用いることが検討されている。この装置では、回転テーブルの回転によりウエハが上記の各ガスが供給される処理領域を順番に通過する。回転テーブルの回転中にウエハは加熱され、処理領域の各ガスはウエハから熱エネルギーを受けて活性化され、上記のように分子の吸着や窒化が行われる。
【0005】
しかし、この装置において各反応ガスが処理容器内を拡散することにより、十分な熱エネルギーを受けられなかったり、分離ガスによりその濃度が希釈される場合がある。それによって、十分に前記窒化が行えなかったり、Ti分子が吸着しなかったりすることで、所望の膜質が得られなくなるおそれがある。
【0006】
特許文献1は、ガスノズルの上側及び側面を覆うと共に、その下端から回転テーブルの上流側及び下流側に張り出した整流部材を備えた成膜装置について記載されている。しかし、ガスノズルから回転方向上流側に見て、前記整流部材のガスノズルの側面を覆う壁面までの距離については記載されて無い。この距離が小さいと、反応ガスのガスノズルの下方の圧力の上昇により、反応ガスは回転方向上流側に向けて流れ、分離ガスと共に整流部材の上方へ乗り上げて回転方向上流側へと流れてしまう。従って、処理領域における反応ガスの濃度を高めて、確実に基板に処理を行うことができる装置が求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2011−100956
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明はこのような事情の下になされたものであり、その目的は、処理領域における反応ガスの濃度及び分圧を高めて、前記反応ガスによる基板の処理を確実に行うことができる技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の基板処理装置は、処理容器内にて回転テーブルの上面側の載置領域に載置された基板を回転テーブルの回転により公転させることにより、反応ガスを夫々供給するための複数の処理領域を順次通過させ、基板にガス処理を行う基板処理装置において、
前記複数の処理領域の少なくとも一つに設けられ、前記載置領域の移動方向と交差するように伸びると共に、その長さ方向に沿って吐出口が形成された反応ガス供給用のガスノズルと、
前記複数の処理領域の雰囲気を互いに分離するための分離ガスが供給され、前記回転方向においてこれら処理領域の間に位置する分離領域と、
前記処理容器内を排気するための排気口と、
前記ガスノズルに対して前記回転テーブルの回転方向上流側及び回転方向下流側に各々設けられる側壁部と、ガスノズルの上側に設けられ、前記回転方向上流側から流れる分離ガスを、その上方領域にて下流側へと通流させる上壁部と、を含み、ガスノズルの周囲に反応ガスを滞留させるためのカバー部材と、
を備え、
前記回転方向上流側の側壁部の下部から、回転方向上流側から流れる分離ガスを前記カバー部材の上方へガイドするためのガイド面が設けられ、
ガスノズルと回転方向上流側の側壁部との間隔は8mm以上であることを特徴とする。
【0010】
本発明の具体的態様は例えば下記の通りである。
(1)前記カバー部材は、前記ガスノズルが位置する第1の領域と、当該第1の領域の回転方向上流側に位置し、第1の領域よりも天井の高さが低く形成された第2の領域と、を形成するように前記ガスノズルの周囲に設けられる。
(2)ガイド面は、回転方向上流側に向かって下る傾斜面として形成される。
(3)回転方向上流側の側壁部は、回転方向上流側に向かって張り出した整流板を備え、当該整流板の表面が前記ガイド面を構成する。
(4)前記傾斜面は、前記カバー部材における回転方向上流側の側壁部の表面を構成する。
(5)ガスノズルと上壁部との間には反応ガスが流通するための空間が設けられる。
本発明の成膜装置は、処理容器内にて回転テーブルの上面側の載置領域に載置された基板を回転テーブルの回転により公転させることにより、当該回転テーブル上の基板に各々反応ガスを供給する複数の処理領域を順次通過させ、反応生成物の層を積層して薄膜を形成する成膜装置において、
前記複数の処理領域の少なくとも一つに設けられ、前記載置領域の移動方向と交差するように伸びると共に、その長さ方向に沿って吐出口が形成された反応ガス供給用のガスノズルと、
前記複数の処理領域の雰囲気を互いに分離するための分離ガスが供給され、前記回転方向においてこれら処理領域の間に位置する分離領域と、
前記処理容器内を排気するための排気口と、
前記ガスノズルに対して前記回転テーブルの回転方向上流側及び回転方向下流側に各々設けられる側壁部と、ガスノズルの上側に設けられ、前記回転方向上流側から流れる分離ガスを、その上方領域にて下流側へと通流させる上壁部と、を含み、ガスノズルの周囲に反応ガスを滞留させるためのカバー部材と、
を備え、
前記回転方向上流側の側壁部の下部から、回転方向上流側から流れる分離ガスを前記カバー部材の上方へガイドするためのガイド面が設けられ、
ガスノズルと回転方向上流側の側壁部との間隔は8mm以上であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、ガスノズルの周囲に反応ガスを滞留させるカバー部材が設けられ、このカバー部材の回転方向上流側の側壁部とガスノズルとの間隔が広く設定される。それによって、カバー部材内に供給される反応ガスが回転方向上流側からカバー部材の上方に回り込むことを抑えながら、反応ガスをガスノズルの周囲に滞留させることができる。その結果として、処理領域の反応ガスの濃度及び分圧が低下することを抑えることができるので、基板に確実に処理を行うことができ、また成膜を行う際に基板に形成される膜質の低下を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明に係る成膜装置の縦断面図である。
【図2】上記の成膜装置の内部の概略構成を示す斜視図である。
【図3】前記成膜装置の平面図である。
【図4】滞留空間形成部材の表面側斜視図である。
【図5】滞留空間形成部材の裏面側斜視図である。
【図6】滞留空間形成部材のA−A矢視縦断側面図である。
【図7】前記成膜装置のガスの流れを示す説明図である。
【図8】前記滞留空間形成部材の周囲のガスの流れを示す説明図である。
【図9】他の滞留空間形成部材を備える回転テーブルの平面図である。
【図10】前記滞留空間形成部材のB−B矢視縦断側面図である。
【図11】更に他の滞留空間形成部材の斜視図である。
【図12】前記滞留空間形成部材の縦断斜視図である。
【図13】前記滞留空間形成部材の縦断側面図である。
【図14】前記滞留空間形成部材の縦断側面図である。
【図15】前記滞留空間形成部材の変形例を示す縦断側面図である。
【図16】前記滞留空間形成部材の他の変形例を示す縦断側面図である。
【図17】前記滞留空間形成部材のさらに他の変形例を示す縦断側面図である。
【図18】評価試験の結果を示すグラフ図である。
【図19】評価試験におけるウエハ表面の抵抗値の分布図である。
【図20】評価試験におけるウエハ表面の抵抗値の分布図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の基板処理装置の実施形態である成膜装置1について説明する。この成膜装置1は、基板である半導体ウエハWにALD(Atomic Layer Deposition)及びMLD(Molecular Layer Deposition)を行う。図1、図2、図3は夫々成膜装置1の縦断側面図、概略斜視図、横断平面図である。成膜装置1は、概ね円形状の扁平な真空容器(処理容器)11と、真空容器11内に水平に設けられた円形の回転テーブル2と、を備えている。真空容器11の周囲は大気雰囲気であり、真空容器11内はウエハW処理時に真空雰囲気となる。真空容器11は、天板12と、真空容器11の側壁及び底部をなす容器本体13とにより構成されている。図1中11aは、真空容器11内を気密に保つためのシール部材であり、13aは容器本体13の中央部を塞ぐカバーである。
【0014】
回転テーブル2は回転駆動機構14に接続され、回転駆動機構14によりその中心軸周りに周方向に回転する。回転テーブル2の表面側(一面側)には、前記回転方向に沿って5つの基板載置領域である凹部21が形成されており、この凹部21に基板であるウエハWが載置される。そして、回転テーブル2の回転により凹部21のウエハWが前記中心軸周りに公転する。図中15はウエハWの搬送口である。図3中16は搬送口15を開閉自在なシャッタである(図2では省略している)。各凹部21の底面には図示しない3つの孔が回転テーブル2の厚さ方向に形成されており、この孔を介して昇降自在な不図示の昇降ピンが回転テーブル2の表面にて突没し、ウエハWの搬送機構3Aと凹部21との間でウエハWの受け渡しを行う。
【0015】
回転テーブル2上には、当該回転テーブル2の外周から中心へ向かって伸びる棒状の第1の反応ガスノズル31、分離ガスノズル32、第2の反応ガスノズル33及び分離ガスノズル34が、この順で周方向に配設されている。これらのガスノズル31〜34の下方には、ノズル長さ方向に沿って多数の吐出口35が形成され、回転テーブル2の径に沿って夫々ガスを供給する。成膜処理時には第1の反応ガスノズル31はTiCl4ガスを、第2の反応ガスノズル33はNH3ガスを夫々吐出する。分離ガスノズル32、34はN2(窒素)ガスを吐出する。また、第2の反応ガスノズル33の周囲には滞留空間形成部材5が設けられており、この部材及び滞留空間については後に詳しく説明する。
【0016】
真空容器11の天板12は、下方に突出する扇状の2つの突状部36を備え、突状部36は周方向に間隔をおいて形成されている。前記分離ガスノズル32、24は、夫々突状部36にめり込むと共に、当該突状部36を周方向に分割するように設けられている。前記第1の反応ガスノズル31及び第2の反応ガスノズル33は、各突状部36から離れて設けられている。
【0017】
第1の反応ガスノズル31の下方のガス供給領域を第1の処理領域P1とする。また、第2の反応ガスノズル33の周囲の滞留空間内を第2の処理領域P2とする。突状部36、36の下方は分離領域D、Dとして構成されている。成膜処理時に分離ガスノズル32、34から前記分離領域Dに供給されたN2ガスが、当該分離領域Dを周方向に広がり、回転テーブル2上でTiCl4ガスとNH3ガスとが混合されることを防ぎ、排気口37,37へと押し流す。これら排気口37は、真空容器11の底面において処理領域P1、P2と、回転テーブル2の回転方向に見て当該処理領域P1、P2に隣り合う分離領域Dとの間から、回転テーブル2の径方向外側へ向かった位置に開口している。
【0018】
また、この成膜処理時には、回転テーブル2の中心部領域38にN2ガスが供給される。天板12において、円形に下方に突出した突状部39の下方を介して、このN2ガスが回転テーブル2の径方向外側に供給され、前記中心部領域38でのTiCl4ガスとNH3ガスとの混合が防がれる。突状部39の外周には突状部36、36の内周が接続されている。また、図示は省略しているが、カバー13a内及び回転テーブル2の裏面側にもN2ガスが供給され、反応ガスがパージされるようになっている。
【0019】
真空容器11の底部、即ち回転テーブル2の下方には回転テーブル2から離れた位置にヒータ41が設けられている。ヒータ41の回転テーブル2への輻射熱により回転テーブル2が昇温し、凹部21に載置されたウエハWが加熱される。図中42はヒータ41表面に成膜されることを防ぐためのシールドである。
【0020】
続いて、滞留空間形成部材(カバー部材)5について説明する。図4、図5は夫々滞留空間形成部材5の上側斜視図、下側斜視図である。また、図3のA−A矢視断面を図6に示している。これらの各図も参照しながら説明を続ける。滞留空間形成部材5は第2の反応ガスノズル33の周囲を囲い、NH3ガスの滞留空間51を形成する役割を有している。この滞留空間51は、第2の反応ガスノズル33から供給されるNH3ガスを当該第2の反応ガスノズル33の周囲に滞留させ、第2の反応ガスノズル33の周囲のNH3ガスの濃度を高めて、NH3ガスによる窒化処理を確実に行う役割を有する。
【0021】
滞留空間形成部材5は、平面視扇状に構成されており、回転テーブル2の中央部側から外周側へ向かって広がるように形成されている。そして、不図示の固定具により真空容器11内に回転テーブル2から浮いた状態で固定されている。滞留空間形成部材5は、第2の反応ガスノズル33の上側を覆う上壁部52と、前記反応ガスノズル33の回転方向上流側の側面を覆う上流側壁部53と、反応ガスノズル33の回転方向下流側の側部を覆う下流側壁部54と、回転テーブル2の外周側に設けられる外周側壁部55と、回転テーブル2の中央側に設けられる中央側壁部56とを備えており、これら壁部に囲まれて前記滞留空間51が形成されている。滞留空間51は平面視扇形状である。外周側壁部55には反応ガスノズル33を滞留空間51に差し込むための切り欠き55aが設けられている。
【0022】
図6に示すように上壁部52に対して第2の反応ガスノズル33は離れて設けられており、上壁部52と第2の反応ガスノズル33との間をNH3ガスが流通できるようになっている。図6中h1で示す前記上壁部52と第2の反応ガスノズル33との間隔は、例えば1mm〜20mm、この例では2mmに設定されている。また、滞留空間51に十分な濃度のガスを滞留させるために、図6中h2で示す上壁部52と回転テーブル2との間隔は、例えば12mm〜30mmに設定される。上壁部52は、その上側に水平な水平面52aを備えている。水平面52aは、真空容器11の天板12から離れて形成され、天板12と水平面52aとの間はN2ガスの通流空間57として構成されている。
【0023】
上流側壁部53は垂直面53aと、この垂直面53aに連続し、回転方向下流側に向かうにつれて上昇する傾斜面53bとを備えており、傾斜面53bの下流側は前記水平面52aに連続している。垂直面53a及び傾斜面53bは回転方向上流側から流れるN2ガスが乗り上げて前記水平面52a上へとガイドするガイド面として形成されている。また、滞留空間51へのN2ガスの流入を防ぎ、滞留空間51のNH3ガスの濃度を高くするために、回転テーブル2から上流側壁部53までの高さh3は1mm〜5mmに設定されている。
【0024】
ところで、第2の反応ガスノズル33から吐出されたNH3ガスは回転テーブル2に衝突し、回転方向上流側及び下流側に広がる。このとき第2の反応ガスノズル33と上流側壁部53との距離が小さいと、回転方向上流側へ向かって流れたNH3ガスが上流側壁部53と回転テーブル2との隙間から滞留空間51の外側へと漏れ出し、N2ガスと共に上流側壁部53により通流空間57へとガイドされてしまう。つまり、滞留空間51のNH3ガス濃度が低下してしまう。そこで、このような滞留空間51のNH3ガス濃度の低下を防ぐために第2の反応ガスノズル33と上流側壁部53の内側の側壁53cとの距離L1を適切に設定することが必要になる。
【0025】
上記のように滞留空間51は扇状に形成されているため、図6中の距離L1は反応ガスノズル33の長さ方向の各位置において異なり、回転テーブル2の中心側に向かうほど小さくなるが、この反応ガスノズル33の長さ方向の各位置において8mm以上になるように設定される。なお、上記のように図6は図3に鎖線で示すA−A断面であり、図3で示した第2の反応ガスノズル33の側壁の点T1と上流側壁部53の内壁の点T2との鎖線に沿った長さは例えば341.55mmである。
【0026】
余剰のNH3ガスを排気させると共に滞留空間51のNH3ガスの濃度の低下を防ぐために、図6にh4で示す回転テーブル2から下流側壁部54までの高さは例えば1mm〜5mmになるように設定されている。また、図3で示した第2の反応ガスノズル33の側壁の点T3と下流側壁部54の内壁の点T4との距離は例えば30.34mmである。
【0027】
続いて、この成膜装置1の作用について説明する。搬送口15からウエハ搬送機構3AがウエハWを保持した状態で真空容器11内に進入し、搬送口15に臨む位置における凹部21の孔から回転テーブル2上に不図示の昇降ピンが突出してウエハWを突き上げ、凹部21とウエハ搬送機構3Aとの間でウエハWが受け渡される。各凹部21内にウエハWが載置されると、排気口37、37に夫々接続された真空ポンプにより排気が行われて真空容器11内が排気され、真空容器11内が所定の圧力の真空雰囲気になる。そして、図7中矢印43で示すように回転テーブル2が平面視時計回りに回転すると共にヒータ41が昇温し、輻射熱により回転テーブル2のウエハWが例えば350℃に加熱される。
【0028】
続いて、各ガスノズル31〜34からガスが供給され、ウエハWは第1の反応ガスノズル31の下方の第1の処理領域P1と第2の反応ガスノズル33の下方の第2の処理領域P2とを交互に通過する。図7では、実線の矢印で反応ガスの流れを、点線の矢印で分離ガスの流れを夫々示している。第1の処理領域P1でウエハWにTiCl4ガスが供給されてその分子が吸着し、次いで滞留空間51(第2の処理領域P2)でNH3ガスが供給されて、ウエハW表面のTi分子が窒化される。それによってウエハWにTiNの分子層が1層あるいは複数層形成され、回転テーブル2の回転が続けられることによりTiNの分子層が順次積層される。
【0029】
また、分離ガスノズル32、34から前記分離領域Dに供給されたN2ガスが、当該分離領域Dを周方向に広がり、回転テーブル2上でTiCl4ガスとNH3ガスとが混合されることを防ぐ。また、この成膜処理時には、回転テーブル2の中心部領域38にN2ガスが供給される。天板12において、円形状に下方に突出した突状部39の下方を介して、このN2ガスが回転テーブル2の径方向外側に供給され、回転テーブル2の表面側中央部でのTiCl4ガスとNH3ガスとの混合が防がれる。また、図示は省略しているが、カバー13a内及び回転テーブル2の裏面側にもN2ガスが供給され、反応ガスがパージされるようになっている。
【0030】
図8では滞留空間形成部材5の周囲のガスの流れを矢印で示している。図7と同様に実線の矢印は反応ガスであるNH3ガスの流れを、点線の矢印はN2ガスの流れを夫々示している。滞留空間形成部材5に向けて、回転方向上流側から流れるN2ガスは滞留空間形成部材5の上流側壁部53の傾斜面53bへと乗り上げ、滞留空間形成部材5上の通流空間57へガイドされる。この通流空間57の回転方向下流側に開口した排気口37により排気が行われているため、前記N2ガスは通流空間57を前記下流側へと流れ、前記排気口37に流入して真空容器11から除去される。
【0031】
滞留空間51においては反応ガスノズル33から吐出されたNH3ガスが回転テーブル2に衝突し、回転方向上流側及び下流側に向けて拡散する。このとき、滞留空間形成部材5の各壁部によりNH3ガスの拡散が抑えられ、反応ガスノズル33の周囲の滞留空間51におけるNH3ガスの濃度が高くなる。滞留空間51が狭い閉鎖された空間であるため、吐出されたNH3ガスは滞留空間51を形成する壁部及び回転テーブル2に衝突しながら流れる乱流となる。そして、既述のように反応ガスノズル33と前記上流側壁部53の側壁53cとの間隔が大きく設定されているため、回転方向上流側に向かって流れるNH3ガスにより、前記間隔におけるNH3ガスの分圧が過度に高くなることが抑えられる結果として、当該NH3ガスが滞留空間51の外側に流出して上流側壁部53の表面へ回り込むことが抑えられる。
【0032】
そして、滞留空間51に滞留されるNH3ガスはウエハW及び回転テーブル2により加熱されて活性化され、ウエハW表面のTi分子に吸着されて、TiN膜が形成される。反応ガスノズル33から回転方向上流側に向かった余剰のNH3ガスは、前記排気口37により排気が行われているため、回転方向下流側へと引き戻され、反応ガスノズル33と滞留空間形成部材5との隙間からさらに前記下流側へと向かい、下流側壁部52と回転テーブル2の隙間を通って滞留空間51の外部へと流出する。そして、前記排気口37により排気されて除去される。反応ガスノズル33から回転方向下流側に向かった余剰のNH3ガスについても同様に下流側壁部52と回転テーブル2の隙間を通って排気口37から除去される。上記のように、滞留空間51内でNH3ガスは乱流となることから、反応ガスノズル33より吐出されてから排気されるまでの時間が長くなる。このようなNH3ガスの流れも滞留空間51のNH3ガスの濃度及び分圧が高まることに寄与することになる。
【0033】
所定の回数、回転テーブル2が回転して所定の膜厚のTiN膜が形成されると、各ガスの供給が停止し、ヒータ41の出力が低下し、ウエハWの温度が低下する。そして、昇降ピンが凹部21内のウエハWを突き上げ、前記ウエハ搬送機構3Aが突き上げられたウエハWを受け取り、真空容器11の外に搬出する。
【0034】
この成膜装置1によれば滞留空間形成部材5が設けられることにより、第2の反応ガスノズル33の周囲からのNH3ガスの拡散が抑えられると共に反応ガスノズル33の周囲へN2ガスが流入してNH3ガスが希釈されることが抑えられる。また、反応ガスノズル33の周囲、即ちウエハW表面におけるNH3ガスの滞留時間を長くすることができる。それによって、当該第2の反応ガスノズル33の周囲におけるNH3ガスの分圧及び濃度を高くすることができると共に、前記NH3ガスを十分に加熱して活性化させてウエハWに対する反応性を高めることができる。従ってより確実に窒化処理を行うことができ、ウエハWに形成されるTiN膜の膜質の向上を図ることができる。
【0035】
上記の例では第2の反応ガスノズル33の周囲に滞留空間形成部材5を設けているが、第1の反応ガスノズル31の周囲及び第2の反応ガスノズル33の周囲に滞留空間形成部材5を設けてもよいし、第1の反応ガスノズル31の周囲にだけ滞留空間形成部材5を設けてもよい。第1の反応ガスノズル31の周囲に滞留空間形成部材5を設けた場合は、第1の反応ガスノズル31の周囲にTiCl4ガスの分圧及び濃度を高くすることができると共にTiCl4分子を十分に加熱することができるので、ウエハWへのTiCl4分子の吸着を確実に行うことができる。
【0036】
また、成膜装置1はTiN膜を形成することに限られない。第1、第2の反応ガスノズル31、33から夫々例えばビスターシャルブチルアミノシラン(BTBAS)ガス、オゾン(O3)ガスを夫々吐出して、ウエハWに酸化シリコン膜を形成する場合にも、滞留空間形成部材5を適用してBTBASガスの分子のウエハWへの吸着及びO3ガスによる酸化をより確実に行うことができる。
【0037】
続いて滞留空間形成部材の他の実施形態について説明する。図9は滞留空間形成部材6が設けられた回転テーブル2の平面図であり、図10は図9のB−B矢視縦断側面図である。滞留空間形成部材6について、滞留空間形成部材5との差異点を説明する。滞留空間形成部材6により形成される滞留空間61は高い天井を持つ第1の領域62と、低い天井を持つ第2の領域63とにより構成されている。第1の領域62及び第2の領域63は夫々扇状に形成され、第1の領域62は回転方向下流側に、第2の領域63は回転方向上流側に位置している。
【0038】
第2の反応ガスノズル33は第1の領域62に設けられ、第1の領域62と第2の領域63との境界に沿って伸びている。第1の領域62と第2の領域63との間でNH3ガスが流通できるように、第2の領域63の天井部と第2の反応ガスノズル33の側部とは離れており、図10に示す前記天井部とノズルの側部との距離L2は、この例では2.5mmに設定されている。第2の反応ガスノズル33と上流側壁部53の側壁53cとの距離L1は、滞留空間形成部材5と同様に設定されている。また、滞留空間形成部材5について既述したその他の各寸法についても、滞留空間形成部材6では滞留空間形成部材5と同様に設定されている。
【0039】
また、このように第1の領域62の天井と第2の領域63の天井との高さが異なることにより、上壁部53の上面には段差64が形成されている。通流空間57に流れ込んだN2ガスは、この段差64を乗り越えて回転方向下流側に向かって流れて排気される。滞留空間形成部材6の周囲において、N2ガス及びNH3ガスは、既述した滞留空間形成部材5の周囲と同様に流れるが、第2の領域63は天井を低く構成していることにより、NH3ガスの分圧及び濃度をより高くすることができる。従って、この滞留空間形成部材6は、NH3ガスによる窒化処理をより確実に行うことができる。
【0040】
更に他の滞留空間形成部材の構成例について、既述の滞留空間形成部材との差異点を中心に説明する。図11、図12、図13は、滞留空間形成部材7の夫々斜視図、縦断斜視図、縦断側面図である。この滞留空間形成部材7における上流側壁部53、下流側壁部54、外周側壁部55及び中央側壁部56は垂直な板状に構成され、これらの各壁部53〜56の各下部から水平方向外側に整流板71が張り出している。外周側壁部55から回転テーブル2外方に向かって張り出した整流板71の先端部は下方側に屈曲され、立て板72として構成されている。図12に示すように立て板72は回転テーブル2の外側を覆い、滞留空間51のNH3ガスの濃度をより高める役割を有する。なお、既述の滞留空間形成部材5、6にこのような立て板72を設けてもよい。
【0041】
このように滞留空間形成部材7を囲むように設けられる整流板71において、上流側壁部53から回転方向上流側に張り出した部分を整流板73とする。また、下流側壁部54から回転方向上流側に張り出した部分を整流板74とする。前記整流板73の表面73aは、図13に示すように回転方向上流側から流れるN2ガスを乗り上げさせて通流空間57へガイドするガイド面を構成している。図13に示す整流板73の長さL3は、例えば5mm〜100mmである。
【0042】
整流板74は下方のNH3ガス濃度を高めて反応を促進させる役割を有する。この滞留空間形成部材7においても第2の反応ガスノズル33と上流側壁部53との間隔L1は滞留空間形成部材5と同様に構成されている。このような滞留空間形成部材7を用いても滞留空間形成部材5と同様の効果が得られる。
【0043】
ところで、既述の各例では滞留空間51において、回転方向下流側に反応ガスノズル33が配置されているが、既述のガスノズルと上流側壁部との間隔L1が既述の範囲に設定されるのであればこのように反応ガスノズルを配置することに限られない。つまり、図14に示すように滞留空間51において回転方向上流側に反応ガスノズルを配置してもよいし、滞留空間51を回転方向に等分するように反応ガスノズルを配置してもよい。また、例えば図15に示すように整流板73の回転方向の長さよりも滞留空間51の回転方向の長さが短くてもよい。また、このように整流板71を備えるように滞留空間形成部材を構成した場合においても、図16に示すように滞留空間形成部材6と同様、回転テーブル2からの天井の高さが互いに異なる領域62、63によって滞留空間61を構成することができる。また、滞留空間51は平面視扇状に形成することに限られず、例えば図17に示すように平面視多角形状に構成してもよい。
【0044】
また、上記の例では成膜装置への各滞留空間形成部材の適用例について示したが、成膜装置に適用することに限られない。例えば、一方の処理領域では反応ガスをウエハWに供給してウエハWに成膜を行い、他方の処理領域では不活性ガスを供給して、ウエハWに形成された膜のアニール処理を行う装置に適用してもよいし、一方の処理領域でそのように成膜を行い、他方の処理領域では酸化用ガスを供給すると共にその酸化用ガスをプラズマ化して膜の酸化を行う装置に適用することもできるし、各処理領域でウエハWにガスを供給することにより、ウエハWに形成された膜のエッチング処理を行う装置に適用することもできる。
【0045】
(評価試験1)
本発明に関連して行った評価試験について説明する。シミュレーションにより上記の滞留空間形成部材5を備えた成膜装置1において、分離ガスノズル32、34からのN2ガスの流量を変化させ、滞留空間51内の処理領域P2における所定の位置の抵抗値ohm/sq(square)を測定した。この抵抗値が大きいほどN2ガスの滞留空間51内への進入量が多いことを示す。前記N2ガスの流量は5000sccm、8000sccm、10000sccmに各々設定した。この実験を評価試験1−1とする。また、シミュレーションにより滞留空間形成部材5が設けられないことを除いて、評価試験1−1と同様の条件で抵抗値を測定した。この実験を評価試験1−2とする。
【0046】
図18のグラフは評価試験1−1、1−2の結果を示したグラフである。グラフの横軸は前記N2ガスの流量であり、縦軸は前記抵抗値である。N2ガス流量の設定流量に関わらず、評価試験1−1は評価試験1−2よりも低い抵抗値を示している。また、評価試験1−2ではN2ガスの流量が増えるに従って抵抗値が次第に上昇している。しかし、評価試験1−1ではN2ガスの流量を変えても抵抗値の変動量が小さい。つまり、評価試験1−1ではN2ガスの処理領域P2への流れ込みが抑えられている。従って、この評価試験1から既述した滞留空間形成部材5の効果が示された。
【0047】
(評価試験2)
シミュレーションにより、既述の第2の反応ガスノズル33の周囲に滞留空間形成部材5を設けた成膜装置1を設定し、処理領域P2におけるウエハWの抵抗値を測定した。この抵抗値の測定箇所はウエハWの面内に間隔をおいて多数設定した。これを評価試験2−1とする。また、シミュレーションにより、滞留空間形成部材5を設けない他は評価試験2−1と同様の条件でウエハWの面内の抵抗値を測定する試験を行った。これを評価試験2−2とする。
【0048】
評価試験2−1における各測定箇所の抵抗値の平均は229.0ohm/sq、評価試験2−2における各測定箇所の抵抗値の平均は259.0ohm/sqであった。このように評価試験2−2よりも評価試験2−1では抵抗値が低いため、処理領域P2へのN2ガスの流入が抑えられていることが示された。また、図19、図20は夫々評価試験2−1、2−2で測定された抵抗値に基づいて、ウエハW面内の抵抗値の分布を等高線により示した図である。実線の等高線で囲まれる領域は比較的抵抗値が高い領域を示し、点線の等高線で囲まれる領域は比較的抵抗値が低い領域を示している。また、これらの領域の境界を鎖線の等高線で示している。
【0049】
評価試験2−2では評価試験2−1に比べて等高線の間隔が密になっており、ウエハW面内で抵抗値分布のばらつきが大きくなっている。従って、この評価試験2により滞留空間形成部材を設けることで、ウエハW表面へのN2ガスの供給を抑えることができることと、それによるウエハW表面のガスの分布のばらつきを抑えることができることが示された。つまり、滞留空間形成部材を設けることで、ウエハW面内に高濃度の反応ガスを均一性高く供給し、この反応ガスによる処理を確実に均一性高く行うことができる。
【符号の説明】
【0050】
W ウエハ
D 分離領域
P1、P2 処理領域
1 成膜装置
11 真空容器
2 回転テーブル
21 凹部
22 テーブル本体
31、33 反応ガスノズル
32、34 分離ガスノズル
41 ヒータ
5 滞留空間形成部材
51 滞留空間

【特許請求の範囲】
【請求項1】
処理容器内にて回転テーブルの上面側の載置領域に載置された基板を回転テーブルの回転により公転させることにより、反応ガスを夫々供給するための複数の処理領域を順次通過させ、基板にガス処理を行う基板処理装置において、
前記複数の処理領域の少なくとも一つに設けられ、前記載置領域の移動方向と交差するように伸びると共に、その長さ方向に沿って吐出口が形成された反応ガス供給用のガスノズルと、
前記複数の処理領域の雰囲気を互いに分離するための分離ガスが供給され、前記回転方向においてこれら処理領域の間に位置する分離領域と、
前記処理容器内を排気するための排気口と、
前記ガスノズルに対して前記回転テーブルの回転方向上流側及び回転方向下流側に各々設けられる側壁部と、ガスノズルの上側に設けられ、前記回転方向上流側から流れる分離ガスを、その上方領域にて下流側へと通流させる上壁部と、を含み、ガスノズルの周囲に反応ガスを滞留させるためのカバー部材と、
を備え、
前記回転方向上流側の側壁部の下部から、回転方向上流側から流れる分離ガスを前記カバー部材の上方へガイドするためのガイド面が設けられ、
ガスノズルと回転方向上流側の側壁部との間隔は8mm以上であることを特徴とする基板処理装置。
【請求項2】
前記カバー部材は、前記ガスノズルが位置する第1の領域と、
当該第1の領域の回転方向上流側に位置し、第1の領域よりも天井の高さが低く形成された第2の領域と、を形成するように前記ガスノズルの周囲に設けられることを特徴とする請求項1記載の基板処理装置。
【請求項3】
前記ガイド面は、回転方向上流側に向かって下る傾斜面として形成されることを特徴とする請求項1または2記載の基板処理装置。
【請求項4】
前記傾斜面は、前記カバー部材における回転方向上流側の側壁部の表面を構成することを特徴とする請求項3記載の基板処理装置。
【請求項5】
回転方向上流側の側壁部は、回転方向上流側に向かって張り出した整流板を備え、当該整流板の表面が前記ガイド面を構成することを特徴とする請求項1または2記載の基板処理装置。
【請求項6】
ガスノズルと上壁部との間には反応ガスが流通するための空間が設けられることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか一つに記載の基板処理装置。
【請求項7】
処理容器内にて回転テーブルの上面側の載置領域に載置された基板を回転テーブルの回転により公転させることにより、当該回転テーブル上の基板に各々反応ガスを供給する複数の処理領域を順次通過させ、反応生成物の層を積層して薄膜を形成する成膜装置において、
前記複数の処理領域の少なくとも一つに設けられ、前記載置領域の移動方向と交差するように伸びると共に、その長さ方向に沿って吐出口が形成された反応ガス供給用のガスノズルと、
前記複数の処理領域の雰囲気を互いに分離するための分離ガスが供給され、前記回転方向においてこれら処理領域の間に位置する分離領域と、
前記処理容器内を排気するための排気口と、
前記ガスノズルに対して前記回転テーブルの回転方向上流側及び回転方向下流側に各々設けられる側壁部と、ガスノズルの上側に設けられ、前記回転方向上流側から流れる分離ガスを、その上方領域にて下流側へと通流させる上壁部と、を含み、ガスノズルの周囲に反応ガスを滞留させるためのカバー部材と、
を備え、
前記回転方向上流側の側壁部の下部から、回転方向上流側から流れる分離ガスを前記カバー部材の上方へガイドするためのガイド面が設けられ、
ガスノズルと回転方向上流側の側壁部との間隔は8mm以上であることを特徴とする成膜装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2013−60615(P2013−60615A)
【公開日】平成25年4月4日(2013.4.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−198360(P2011−198360)
【出願日】平成23年9月12日(2011.9.12)
【出願人】(000219967)東京エレクトロン株式会社 (5,184)
【Fターム(参考)】