説明

基板搬送装置

【課題】 搬送アームの先端に設けられ、簡単な機構により旋回時及び伸縮時に確実に基板を保持するとともに、所定位置で容易に基板保持を解除できるようなコンパクトな把持構造を実現する。
【解決手段】 基板Wを保持させた状態で直進運動可能な搬送アームを、旋回軸回りに旋回して基板Wを搬送可能な基板搬送装置の把持機構10において、旋回軸と一体的に回転して搬送アームの先端に取り付けられた搬送ベースプレート8の直進運動方向と一致する磁性体からなる規制プレート35を設ける。搬送アームの縮退に伴って搬送ベースプレート8が規制プレート35に近接した際に、搬送ベースプレート8上のクランク30の一部に取着された永久磁石32が規制プレート35に磁力吸引され、クランク30が支点回りの回動し、スライド部13が直進運動方向に変換され永久磁石32の磁力吸引力が及ぶ規制プレート35の範囲において、スライド部13先端の基板把持アーム12の先端で基板Wを把持する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は基板搬送装置に係り、簡単な機構により旋回時及び伸縮時に確実に基板を保持するとともに、所定位置で容易に基板保持を解除可能な基板搬送装置に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、半導体、液晶基板製品の製造工程において、真空雰囲気、高温下でのプロセスが重要な位置を占めており、そのなかでも真空雰囲気での基板等のワーク高速搬送が装置構成においてきわめて重要となっている。そのため、搬送アーム先端のエンドエフェクタ位置には、旋回時及び伸縮時に基板を確実に把持し、処理位置等において迅速に、基板の把持を解放する種々の把持手段が開発されている。このとき、把持手段に部材接触個所が多い機構では、ダストの発生、部材の摩耗の問題が発生するため、これらの問題を解消するために、この種の把持機構に、永久磁石の磁力を利用した技術が提案されている(特許文献1,特許文献2参照)。
【0003】
特許文献1の基板保持装置は、支点としてのセグメントギアを介して中心軸線に対して対称に鋏上に開閉し、腕部材の先端に位置するようになっている。一方、基板を挟持する腕部材の端部には同一磁性の磁石が取り付けられており、これらの磁石の反発力を利用して基板を把持する一方、把持解放時にはこれらの磁石が腕部材の屈曲により、本体の一部に取り付けられた磁性体に近接し、磁性体に吸引されることにより腕部材が開状態となり基板の把持が解かれるようになっている。
【0004】
特許文献2の基板保持装置では、基板把持機構に取り付けられた永久磁石に対して、アクチュエータにより位置、向きを変更可能な他の磁石を接近、離間させることで、磁性の切り替えを行って基板保持機構による基板の保持、解放を実現している。
【0005】
【特許文献1】特開2000−61876公報
【特許文献2】特開2003−142554公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、特許文献1に開示された基板保持装置では、腕部材の付け根に位置するセグメントギアを支点として鋏状に動作して腕部材が基板の一部を挟むようになっているため、腕部材の端に取り付けられた磁石による磁力による腕部材の開閉のバランスや、セグメントギアの噛合状態等の動作精度が要求される。また、固定部の所定位置に磁性シールド部材を設けているため、2本の腕部材の端部に取り付けられた磁石の磁力切り替えを精度良く行うのが難しい。
【0007】
また、特許文献2に記載された基板保持装置では、把持部に永久磁石を設ける他に、永久磁石の磁性を変更するためのアクチュエータ等の動力装置を備え、このアクチュエータによって永久磁石の向きを変更して、対向する把持部の永久磁石の極性を変更することで、把持部の把持動作とその解放動作を実現している。したがって、特許文献2では、真空内に接触個所を多く備えた複雑な可動機構を備える必要があるため、接触個所でのダスト発生、製品のコストアップ等の問題がある。そこで、本発明の目的は上述した従来の技術が有する問題点を解消し、簡単な構造により、旋回時及び伸縮時における基板の把持を確実に行うとともに、処理時における基板の解放を容易に行えるようにした基板搬送装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明は、基板をその先端位置に保持させた状態で直進運動可能な搬送アームを、旋回軸回りに旋回して前記基板を所定位置に搬送可能な基板搬送装置において、前記旋回軸と一体的に回転して前記搬送アームの直進運動方向と一致するように設けられた磁性体からなる規制プレートと、前記搬送アームの縮退に伴って該規制プレートに近接した際に、該規制プレートに磁力吸引される永久磁石を有する部位の回動動作を、前記搬送アームの直進運動方向と一致した直進運動に変換し、その先端部で前記基板を把持する一方、前記規制プレートと前記永久磁石が離間した位置を初期状態として保持する初期状態保持手段を有する基板把持機構を前記搬送アームの先端ベース上に備え、前記搬送アームの直進運動に伴って移動する前記永久磁石の磁力吸引力が前記規制プレートに及ぶ範囲内において、前記基板把持機構の把持動作により、前記基板を把持させることを特徴とする。
【0009】
前記永久磁石は、前記搬送アーム先端部に軸支されたクランクに取着され、該クランクの回動動作を、前記基板把持機構の直進運動に変換することが好ましい。
【0010】
前記初期状態保持手段は、前記基板把持機構と前記搬送アームの先端ベースとの間に設けられた弾性伸縮体とすることが好ましい。
【0011】
前記基板把持機構は、該基板把持機構の先端に形成された略U字形状をなすアーム先端のパッドと、エンドエフェクタ先端に設けられたストッパとで基板外縁を押さえるように、前記基板を把持することが好ましい。
【発明の効果】
【0012】
以上に述べたように、本発明によれば、搬送アームの先端位置にある搬送ベースプレート上での把持、解放機構を簡易な構造で実現でき、またそのタイミングも別異の単一部材で適宜設定できるため、コンパクトでコストを抑えた基板把持機構を備えた基板搬送装置とすることができるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明の基板搬送装置の実施するための最良の形態として、以下の実施例について添付図面を参照して説明する。
【実施例】
【0014】
以下、本発明の基板搬送装置1の一実施例について、添付図面を参照して説明する。図1(a),(b)は駆動部2が取付固定部3に埋め込まれ、搬送アーム5部分が固定プレート4を介して取付固定部3の表面に設置された状態を示した平面図及び側面図である。同図には、駆動部2の中心軸と同軸配置されたリンク駆動回転軸R1に支持された搬送アーム5全体が示されている。搬送アーム5は、2組の平行リンクを用いた公知の搬送アームと同様に短節を共有して連結し動作する2組の第1平行リンク6、第2平行リンク7とから構成され、図示しない駆動モータの回転により、搬送アーム5全体はリンク駆動回転軸R1の回転動作により、第1平行リンク6、第2平行リンク7の屈曲、伸長動作による、第2平行リンク7の自由端側の短節に相当する細長形状の搬送ベースプレート8をX軸方向(長手方向)に往復直線移動(側面視した場合、水平移動する。)させることができる。また、リンク駆動回転軸R1と同軸配置された旋回回転軸(図示せず)の回転動作により、2組のリンクから構成された搬送アーム5全体は所定の旋回方向、速度で装置中心軸回りに旋回運動することができる。
【0015】
本実施例では、図1(a)に示したように、搬送ベースプレート8上には、搬送ベースプレート8の中心対称軸Cに関して対称配置された状態で2組の基板把持機構10が装備されている。なお、同図に示したように、基板把持機構10を、屈曲、伸長可能な平行リンク6,7の先端に対称配置することは、基板(以下、実施例としてウエハWと記す。)の搬送、処理のスループットを高めることができる公知配置手段として知られている。本発明では、後述する基板把持機構10が基板を把持する範囲を規制するための規制プレート35が、その長さ方向の中心位置において旋回回転軸外側面に図示しない固定部材を介して一体的に固定されている。したがって、この規制プレート35は旋回回転軸、すなわち搬送アーム5全体と一体的に旋回するようになっている。
【0016】
基板把持機構10の構成について、図1,図2,図4(a)を参照して説明する。図2は、図1(a)に示した搬送ベースプレート8上に設置された基板把持機構10の詳細構成を、エンドエフェクタ9上のウエハWとの関係で示した平面図である。図4(a)は図2を部分的に示した拡大図である。
【0017】
本実施例では、例えば図2に示したように、基板把持機構10で保持する対象として直径200〜300mm程度のウエハW等を想定している。搬送アーム5の伸長動作により、図示しないカセットあるいは処理部から取り出されたウエハW(仮想線で表示)は、搬送ベースプレート8の端部に固着された公知形状のエンドエフェクタ9の所定位置に載置された状態にある。載置されたウエハWはエンドエフェクタ9先端に取り付けられた樹脂製の爪状をなすストッパ21に一部が係止された状態で、ウエハWの中心線(図示せず)とエンドエフェクタ9の中心線(図示せず)とがほぼ一致するようにエンドエフェクタ9上に載置されている。そしてこのウエハWは、搬送ベースプレート8上に設けられた基板把持機構10の動作によって、エンドエフェクタ9上に保持される。
【0018】
図2は、基板把持機構10の解放状態を示している。すなわち、エンドエフェクタ9の根元部には基板把持機構10の樹脂パッド22がウエハWの外縁に接触しない状態(解放状態)が示されている。基板把持機構10は、クランプレバー本体11と、このクランプレバー本体11のスライド部13を両側から挟んだ状態で位置保持させることで、クランプレバー本体11の直進運動を案内する4本のガイドピン16と、クランプレバー本体11がウエハWをクランプしない状態を初期状態として位置保持させる初期保持手段として弾性伸縮体としての引張バネ部20と、クランプレバー本体の後端に形成されたレバーに、クランプレバー本体のスライド部に前進方向力を伝達する、搬送ベースプレート8上にピン支持されたクランク30と、このクランク30の搬送ベースプレート8外側に延長した位置に設けられた側面プレート31上に装着された永久磁石32とから構成されている。
【0019】
一方、規制プレート35について、その全体が図1に示され、図2には基板把持機構10に接近した位置関係が示されている示されている。この規制プレート35は、強磁性を示すとともに真空下での材質変化のない平鋼で、細長部材であるため、わずかにフランジを形成する等によりその曲げ剛性を高める工夫がなされている。
【0020】
ここで、上述した基板把持機構10の構成について詳述する。基板把持機構10のうち、クランプレバー本体11は、本実施例では、図4(a)に拡大して示したように、平面視して先端が幅広形状をなす略U字形のアーム部12と、このアーム部12の根元部に一体的に連続するスライド13部と、スライド部13の後端でわずかにL字形をなしたレバー部14とを一体的に構成したステンレス鋼の成形加工部材からなる。この部材の材質としてはダストフリーの各種非磁性金属部材を用いることができる。
【0021】
クランプレバー本体11は、同図(a)示したように、スライド部の側面に位置するように搬送ベースプレート8上に固着された4本のガイドピン16により、スライド部13を両側から挟んだ状態で搬送ベースプレート8上に位置保持されている。このガイドピン16により、スライド部13はクランプレバー本体11の直進運動が確保される。さらにガイドピン16間のスライド部13の側面に突起部13aが形成され、この突起部13aに初期保持手段としての引張バネ部20の端部が支持されている。この引張バネ部20は支持ブロック24に対して、クランプレバー本体11がウエハWをクランプしない状態を初期状態となるような張力状態で装着されている。なお、本実施例では4本の円柱状のガイドピン16を用いているが、ガイドピンの形状、本数は、スライド部13の位置保持を行え、また突起部13aに相当する部位と干渉しない形状等であれば、適宜設定することができる。
【0022】
引張バネ部20のバネ強さは、後述する磁石の吸引力より弱く、磁石の吸引力が最大となって作用する状態において、規制範囲において伸長状態になる。なお、クランプレバー本体11のアーム部12の先端には板バネ23と樹脂パッド22とからなるウエハ押さえ部が設けられている。このウエハ押さえ部によれば、クランプレバー本体11がウエハWに近接した状態で板バネ23がわずかに屈曲した状態で先端の樹脂パッド22でウエハWの外縁を確実に押さえ、エンドエフェクタ9先端位置に取り付けられたストッパ21との間で確実にウエハWの外縁を把持することができる。なお、取付位置とバネ動作方向を変更することで圧縮バネやダストフリーの弾性伸縮体を適宜採用することができる。
【0023】
クランプレバー本体11の後端に形成されたレバー部14にはピン18が突設されている。このピン18には、搬送ベースプレート8に回動ピン19を介して回動可能に軸支されたクランク30の他端に形成された長孔30aが嵌合され、クランク30の回動ピン19回りの回動動作がレバー部14を介してクランプレバー本体11の直進運動に変換される機構が組み込まれている。
【0024】
一方、クランク30の搬送ベースプレート8外側から延長した位置には、図4(b)に示したように、側面プレート31が固着されている。この側面プレート31外側面には、表面が平面をなすように、永久磁石32が固着されている。本実施例では、永久磁石32は側面プレート31に形成された穴部に嵌着されている。
【0025】
ここで、ウエハWの把持状態と解除状態における各部材の動作について、図2、図4各図(解放状態)、図3、図5各図(把持状態)を参照して説明する。解放状態とは、通常、カセット内に収容されたウエハWを取り出す際に搬送アームを伸長してエンドエフェクタ9上にウエハWを載置した状態、あるいは所定の処理区域内への移送完了時を想定している。一方、把持状態とは、搬送アーム5(図1)がある程度屈曲して、図1に示した範囲に設けられた規制プレート35の端部に、永久磁石32の端部が吸引され、クランク30が回動ピン19回りに矢印A方向(図3)に回動し、スライド部13がガイドピン16に案内されてクランプレバー本体11が矢印B方向に直進移動してアーム部12の先端の樹脂パッド22でウエハWがエンドエフェクタ9先端のストッパ21に押圧され、保持された状態を想定している。
【0026】
具体的には、図4(a)に示したように、永久磁石32と規制プレート35の端部とが離れている状態にある場合、永久磁石32と規制プレート35との間の磁力吸引力は弱いため、引張バネ部20により初期保持状態が保持され、クランプレバー本体11は解除状態にある。この状態から、搬送アーム5(図1)の屈曲により、図5に示したように、搬送ベースプレート8が矢印X方向に移動量(L)(図5(a))だけ規制プレート35に近接すると、永久磁石32が規制プレート35に近接し、重なり状態になると、永久磁石32は、規制プレート35との磁力吸引力によって回動ピン19を支点として、規制プレート35にさらに近接する方向に回動し、クランク30は回動ピン19を支点としてガイドピン16に近接するように回動する。このクランク30の回動は、クランク30の他端の長孔30aで連結ピン18を介してクランプレバー本体11の後端のレバー14に対する横方向力に変換され、レバー14の移動がガイドピン16により方向規制され、クランクレバー本体11は移動量(s)だけに直進移動する。このとき、スライド部13に形成された突起13aがガイドピン16間でその直進移動量を規制するようになっている。本実施例では、移動量(s)、すなわちガイドピン16の離隔は5〜10mm程度の適当な距離に設定することが好ましい。
【0027】
クランプレバー本体11のスライド部13がガイドピン16で案内されたスライド(直進)動作により、アーム部12の先端のパッド22とエンドエフェクタ9先端のストッパ21とよってウエハWの縁が挟み込まれ、把持動作が完了する。このとき、引張バネ部20の引張力(初期状態を保持する力)よりも永久磁石32と規制プレート35との間の吸引力の方が大きくなるように設定されているため、搬送ベースプレート8がこの位置を保持する限り、把持状態も保持される。この把持状態では、エンドエフェクタ9上のウエハWは搬送アームが高速旋回してもその位置が確実に保持される。
【0028】
そして、搬送アーム5(図1)の旋回及び伸長動作によってウエハWを載置保持したエンドエフェクタ9が所定の解放位置まで到達した状態で、搬送ベースプレート8を前方(回転中心から離れる方向)に移動するように搬送アーム5(図1)を伸長させることで、接点としての永久磁石32の位置が規制プレート35からはずれ、永久磁石32の吸引力が引張バネの付勢力より弱くなると、引張バネの付勢力によりクランプレバー本体11はガイドピン16をガイドとして図2(図4(a))の解放状態に復帰し、クランプレバー本体11の先端の樹脂パッド22はウエハWの縁から離れ、ウエハWはエンドエフェクタ9上に載置された状態となる。
【0029】
図6は、上述のクランプレバー本体11の変形例を拡大して示した平面図である。この変形例では、初期状態を保持するためにクランプレバー本体11の中心線上の前方位置にダストフリーの樹脂製の弾性支持体25を固定部26との間に介装させている。この樹脂製の弾性支持体25は初期状態において変形が生じず、上述したようにクランプレバー本体11が前方にスライドした状態で、圧縮変形するが、クランク30、36の動作によって伝達される前方への移動方向力によって容易に変形する程度の剛性からなる。また、クランク30を直進動作に変換する機構に関してもたとえば中間部材36を用いたリンク等を種々選択することができる。
【0030】
以上に述べたように、ウエハWを把持するための基板把持機構10としてのクランプレバー本体11の把持、解放動作は旋回部に一体的に取り付けられる規制プレート35の長さ(範囲)に依存する。したがって、この規制プレート35の長さを適宜設定することで基板の把持、解放の時期、範囲を適正に設定することが好ましい。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明の基板搬送装置の全体構成を示した平面図、側面図。
【図2】本発明のうちの基板把持機構の一実施例(解放状態)を示した部分平面図。
【図3】本発明のうちの基板把持機構の一実施例(把持状態)を示した部分平面図。
【図4】図2に示した基板把持機構のクランプレバー本体の構成と動作状態(解放状態)を示した部分拡大平面図。
【図5】図3に示した基板把持機構のクランプレバー本体の構成と動作状態(把持状態)を示した部分拡大平面図。
【図6】本発明のうちの基板把持機構の一変形例(解放状態)を示した部分平面図。
【符号の説明】
【0032】
1 基板搬送装置
5 搬送アーム
8 搬送ベースプレート
9 エンドエフェクタ
10 基板把持機構
11 クランプレバー本体
12 アーム部
13 スライド部
14 レバー本体
16 ガイドピン
19 回動ピン
20 引張バネ部
30 クランク
32 永久磁石
35 規制プレート

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板をその先端位置に保持させた状態で直進運動可能な搬送アームを、旋回軸回りに旋回して前記基板を所定位置に搬送可能な基板搬送装置において、
前記旋回軸と一体的に回転して前記搬送アームの直進運動方向と一致するように設けられた磁性体からなる規制プレートと、
前記搬送アームの縮退に伴って該規制プレートに近接した際に、該規制プレートに磁力吸引される永久磁石を有する部位の回動動作を、前記搬送アームの直進運動方向と一致した直進運動に変換し、その先端部で前記基板を把持する一方、前記規制プレートと前記永久磁石が離間した位置を初期状態として保持する初期状態保持手段を有する基板把持機構を前記搬送アームの先端ベース上に備え、
前記搬送アームの直進運動に伴って移動する前記永久磁石の磁力吸引力が前記規制プレートに及ぶ範囲内において、前記基板把持機構の把持動作により、前記基板を把持させることを特徴とする基板搬送装置。
【請求項2】
前記永久磁石は、前記搬送アーム先端部に軸支されたクランクに取着され、該クランクの回動動作を、前記基板把持機構の直進運動に変換するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の基板搬送装置。
【請求項3】
前記初期状態保持手段は、前記基板把持機構と前記搬送アームの先端ベースとの間に設けられた弾性伸縮体であることを特徴とする請求項1に記載の基板搬送装置。
【請求項4】
前記基板把持機構は、該基板把持機構の先端に形成された略U字形状をなすアーム先端のパッドと、エンドエフェクタ先端に設けられたストッパとで基板外縁を押さえるように、前記基板を把持することを特徴とする請求項1に記載の基板搬送装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2006−49597(P2006−49597A)
【公開日】平成18年2月16日(2006.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−228864(P2004−228864)
【出願日】平成16年8月5日(2004.8.5)
【出願人】(599104794)株式会社ジェーイーエル (9)
【出願人】(504289543)株式会社ジェーイーエル・リサーチ (7)
【Fターム(参考)】