説明

建築限界支障物検出装置

【課題】
鉄道建築限界内の支障物を車輌の走行状態において簡単に検出することができる建築限界支障物検出装置を提供することにある。
【解決手段】
この発明は、車輌に固定され所定の長さのコーン型の投光光を車輌の前方または後方に投光する投光装置と、車輌に固定され投光光の反射光を所定の視野で受光するカメラと、視野の内側に設定された鉄道建築限界を示す範囲枠あるいはその範囲枠情報とを備えていて、視野において範囲枠あるいは範囲枠情報の内側(境界線上も含む,以下同じ)に所定値以上のレベルの反射光がカメラにより撮影されたときに支障物として検出するものである。鉄道建築限界内の支障物を走行状態において即座にかつ簡単に検出することができる建築限界支障物検出装置を提供することにある。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、建築限界支障物検出装置に関し、詳しくは、鉄道建築限界(車輌が安全に走行できる安全限界)より内側、すなわち鉄道建築限界内に飛び出した支障物を車輌の走行状態において簡単に検出することができるコーン型投光光による支障物検出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
車輌走行方向の前方の鉄道建築限界内に飛び出した支障物を検出するための車輌として、従来、車輌の外壁面の周囲に矢羽根を多数取り付けて、支障物と矢羽根の接触を検出する、ねこのひげのような役割の装置を設けた建築限界測定車により支障物検出をするものがある。
また、高速走行状態で鉄道建築限界内の支障物を検出するものとして、レーザビームを鉄道建築限界位置に対応して前方あるいは後方に照射してその反射光を受光することで、鉄道建築限界内の支障物の検出が行われている。
これとは別に、トンネル周壁面などの保守点検のためにレーザ光による光リングをトンネル周壁面に垂直に照射して光リング切断の映像を複数のTVカメラにより後方から撮像することによりトンネルの断面形状の計測が行われかつトンネル壁面およびその周囲にある対象物の検出が行われている(特許文献1,2)。この種のレーザビームの照射によるトンネル壁面形状の測定は、レーザビームの出力が大きい高出力型のレーザ光源が使用されている。
【特許文献1】特開平5−164519号公報
【特許文献2】特開平5−107037号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
矢羽根を多数設ける建築限界測定車によるものは、矢羽根に接触するかどうかを検出する場合は、車輌の周囲に多くのカメラ又は検出器が必要であり、高速走行での検測には適していない。
そこで、走行状態において高速に支障物を検出するために、前記特許文献1のような光リング切断の映像をTVカメラにより撮像することが考えられる。しかし、垂直な方向の光リングでは車輌が走行している状態では前方近傍となるので、暗いトンネル内のゆっくりと走行しての検出ならばいざしらず、トンネル外で線路に飛び込んだ支障物などを車輌の走行状態で検出するとなると、日中でもその測定も行われかつ外乱光が多くある環境である程度速度をもった走行状態において確実に支障物を検出ができない問題がある。しかも、車輌の走行速度が速くなると、撮像した内容が車輌の走行状態で影響を受ける。
この発明の目的は、このような従来技術の問題点を解決するものであって、鉄道建築限界内の支障物を車輌の走行状態において簡単に検出することができる建築限界支障物検出装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
このような目的を達成するためのこの発明の建築限界支障物検出装置の特徴は、車輌に固定され所定の長さのコーン型の投光光を車輌の前方または後方に投光する投光装置と、車輌に固定され投光光の反射光を所定の視野で受光するカメラと、視野の内側に設定された鉄道建築限界を示す範囲枠あるいはその範囲枠情報とを備えていて、視野において範囲枠あるいは範囲枠情報の内側(境界線上も含む,以下同じ)に所定値以上のレベルの反射光がカメラにより撮影されたときに支障物として検出するものである。
【発明の効果】
【0005】
このように、所定の長さのコーン型の投光光を車輌(検測車)の前方または後方に投光して投光光の反射光をカメラで受光し、カメラの視野の内側に設定された鉄道建築限界枠(範囲枠あるいは範囲枠情報)の内側に所定のレベル以上の反射光があるときにそこに鉄道建築限界内支障物があるとしてそれを検出する。
カメラの視野の大きさはカメラが車輌に固定されているので変化することがなく、これに設定された鉄道建築限界枠の大きさも車輌の走行速度が変化しても固定的に設定されてるので確実に支障物を検出することができる。
しかも、コーン型の投光により設定される鉄道建築限界枠から突出した物体は、鉄道建築限界枠の内側において特定の軌跡をもって複数個所で発光しかつ鉄道建築限界枠から内側に移動する特徴がある。
そこで、表示装置で表示した画像が障害物に近づく場合は残像が残るので内側に向かう線となって表示される。これにより周辺の外乱撮像物からの反射光と区別ができ、目視状態であっても容易に検出することが可能になる。もちろん、支障物の発光点を記録した情報上でも検出点は軌跡となって現れる。
その結果、この発明の建築限界支障物検出装置は、鉄道建築限界内の支障物を走行状態において簡単に検出することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
図1は、この発明の建築限界支障物検出装置を適用したコーン型投光光による鉄道建築限界支障物検出装置の実施例の構成図、図2は、表示装置の画面上にスーパインポーズされる鉄道建築限界枠とカメラ視野、そしてコーン底面との関係についての説明図、そして、図3は、建築限界枠画像生成・制御装置の内部構成を示すブロック図である。
図1において、10は、コーン型投光光による鉄道建築限界支障物検出装置であって、レーザ光源1と、円錐光2、円錐ミラー3、TVカメラ4、建築限界枠画像生成・制御装置5、表示装置6、画像収録装置(VTR,HDD録画装置等)7、そして距離パルス発生回路8とからなり、これら装置が検測車9に搭載されている。
距離パルス発生回路8は、検測車9の車輪9aの車軸に対応して設けられた速度発電機9bの信号を受けて車輪9aの回転に応じて距離パルスPLを発生する。
ここで、円錐光2は、レーザ光源1の断面円形のビームを円錐ミラー3の傾斜側面に照射して形成される。円錐光2の先端が途中で遮断され、底面リング光2bを持つコーン光2aとされる。その長さLaは、La=10m程度であって、検測車9の前方に投光される。La=10mにおける底面リング光2bの円の直径は、5m〜6m程度であり、これが鉄道建築限界を検出する先端部になる。
【0007】
円錐光2は、さらに前方に延びるものであるが、TVカメラ4で採取した映像を表示装置6で表示する際に前方に延びる領域を表示範囲外にすることで、コーン光2aの底面リング光2bの位置である10m先で円錐光2を切断してコーン型の投光光であるコーン光2aとする。
底面リング光2bの位置に実践線枠として示す表示領域12が表示装置6の表示画面6aに対応していて、図2(a)に示すように、この表示画面6aの大きさに対応して矩形の枠がTVカメラ4の視野4aの内側に建築限界枠11として設定されている。ここでは、カメラの視野内に設定した建築限界枠11を表示画面6a上に表示する。
言い換えれば、表示画面6a上に建築限界枠11を設定することで建築限界枠11の内側が表示領域12に位置に対応して円錐光2がここで切断されてそこが支障物の検出限界となり、コーン光2aの底面リング光2bの位置が決定される。この底面リング光2bが検測車9の先端部から10m先までとなる。それにより図1のコーン光2aが決定される。
そのために車輌の先端からの距離La=10mにより決定されるレーザ光源1の位置とこれの後方に設けられたTVカメラ4と距離D、レーザ光源1から検測車9の先端部までの長さLb、そして円錐光2の傾斜角度φが三角測量の演算によりレーザ光源1の位置と円錐ミラー3、そしてTVカメラ4の位置とそれぞれ決定されて検測車9に固定されている。
これにより、検測車9には、レーザ光源1の後ろに一定の距離Dだけ隔ててTVカメラ4が設置されている。なお、Lは、レーザ光の光軸であり、レーザ光源1とコーン光2aの底面リング光2bとの距離がLa+Lbであって、その位置が表示画面6a上に建築限界枠11の境界として設定される。
【0008】
図2(a)は、表示装置の画面上にスーパインポーズされる建築限界枠とカメラ視野、そしてコーン底面との関係についての説明図である。
図2(a)に示すように、TVカメラ4は、10m先の底面リング光2bに位置に対応する建築限界枠11よりも少し大きい視野4aを持っている。建築限界枠11の映像11a(建築限界枠11に対応する範囲枠あるいは範囲枠情報)は、建築限界枠画像生成・制御装置5により生成され、表示装置6の表示画面6a上に低輝度で矩形枠としてスーパーインポーズされる。その外側が表示領域12の範囲に対応している。
そこで、建築限界枠画像生成・制御装置5から建築限界枠の映像信号を受けた表示装置6には、この建築限界枠11の映像11aがスーパインポーズされて表示画面6aの枠に接する状態で低輝度で表示される。これにより、同時にTVカメラ4で撮像された前方映像のうち支障物からの反射光の検出映像12aが表示装置6に建築限界枠11と重ね表示さられて高輝度で表示される。
コーン光2aを検測車9の前方に投光すると、図2(b)に示すように、ある特定の前方位置に対しては検測車9の前進に応じてコーン光2aの光の外形径が次第に小さくなっていくリング光の集まりとなるので、固定の障害物は、建築限界に対する障害物の突出量に応じた形で順次各光リングの径と接触して障害物の突出量に応じた発光映像が得られる。
【0009】
そこで、支障物が点状のものでは、その検出映像12aは高輝度の発光点となって現れ、それが検出される。支障物が車輌の進行方向に直角に線状に突き出し、建築限界枠11の中心方向に伸びているものでは、コーン光2aとの接触がコーン光2aの底面からその径が小さくなるところまでコーン光2aに接触することになり、そこまで続くために反射光の検出映像12aは、検測車9の走行に応じて内側に発光点が移動してくる。
表示装置6でその発光点を表示した場合に残像が残るので線状に突き出した建築限界内支障物は、このとき内側に向かう線の軌跡となって現れ、支障物が表示される。これにより周辺の外乱撮像物と支障物との区別がつき、線状の物体が建築限界内に突き出していることが容易に分かる。しかも、支障物が車輌の進行方向に直角に面をもって突き出しているときには発光点が移動する軌跡の線に支障物の特徴が現れてくる。
なお、このようなTVカメラ4で採取した検出映像12aと建築限界枠11の映像11aとは車輌の走行に対応して発生する距離パルスPLによる走行距離とともに画像収録装置7に録画記録される。
【0010】
建築限界枠11の映像11aは、TVカメラ4の視野4aの範囲の内側となり、かつ、その外側が表示装置6に画面の大きさに対応している。
図2(b)は、支障物が線上に突出しているときの検出映像12aの説明図である。各点が検出映像12aであり、検測車9が先に走行するとともに発光点は、建築限界枠11の映像11aの内側において内側に移動して検出映像12aの点の軌跡を観察することができる。それによりどのような状態で建築限界枠11の内側に突出しているかが判る。図では、最初に10m先の底面リング光2bの直径は5m〜6mのリング光で発生した検出検出映像12aの点は、検測車9が前進するとともに左下がりに移動して順次小さくなるリング光と接触している。そこで、下に線として突出している軌跡となって表示画面6aに現れてくる。これにより斜めに下方に垂れ下がった木の枝等が飛び出ている可能性が高いとの判断がつく。
図2(c)は、検測車9と、底面リング光2b、円錐光2のビーム幅、そして建築限界枠11の関係を示すものである。円錐光2のビーム幅は、dであって、点線で示す矩形枠がTVカメラ4の視野4aであり、その内側に表示画面6aの大きさに対応して建築限界枠11がTVカメラ4の視野4a内に設定される。
なお、建築限界枠11の大きさは、表示画面6aの大きさより小さくてもよい。また、視野4aは、底面リング光2bよりも大きくてもよい。
【0011】
図3は、建築限界枠画像生成・制御装置5の内部構成を示すブロック図である。
距離パルス発生回路8が発生する距離パルスPLは、45mm走行に1個発生する45mm/Pの波長(周期)のパルス信号であり、これをインタフェース53を介して建築限界枠画像生成・制御装置5が距離パルスPLと受けて現在の走行距離を算出する。
建築限界枠画像生成・制御装置5は、MPU51とメモリ52、インタフェース53、画像メモリ54、そしてこれらを接続するバス55等とを有し、TVカメラ4の映像信号を受けて画像収録装置7に記録するためのビデオデータを生成する。なお、13は、HDD等の外部記憶装置である。
TVカメラ4からのデジタルビデオ信号の1フレーム分は、画像メモリ52に転送されて記憶される。
なお、TVカメラ4がCCDカメラであって、デジタルカメラ、デジタルムービのようなデジタルビデオ信号を出力を発生しないときには、D/A変換回路を介してA/D変換されたデジタルビデオ信号の1フレーム分が画像メモリ54に転送されてい記憶される。 画像メモリ54は、数十フレーム分を循環して記憶する循環記憶のメモリであって、数十フレームのうち一番古い画像記憶位置の過去のフレームデータに対して新しいフレームデータを上書き処理して順次記憶する。
【0012】
メモリ52には、撮像映像重ね表示プログラム52aと、走行距離算出プログラム52b、検出された支障物についてその建築限界枠11からの支障物突出検出・距離算出プログラム52c、支障物の検出データ記録プログラム52dが格納され、建築限界枠画像データ52eと、作業領域52f、パラメータ領域52gとが設けられている。
建築限界枠映像データ52eは、図2(a)に示すように、表示画面6aに所定の幅の建築限界枠11の映像11aを生成する枠の映像データである。
ここでは、建築限界支障物の検出開始の機能キー入力に応じて撮像映像重ね表示プログラム52aと走行距離算出プログラム52bとがタスク処理で並列に起動される。
撮像映像重ね表示プログラム52aは、建築限界支障物の検出開始の機能キー入力に応じてコールされてMPU51により実行される。これをMPU51が実行してMPU51は、すでに記憶された支障物検出対象となる画像メモリ54の既読出の次のアドレスの1フレーム分のビデオデータを作業領域52fに読み込んで建築限界枠映像データ52eのビデオデータをそれにスーパーインポーズ(重ね処理)をした表示データを生成して表示装置6に送出するとともにそのビデオデータを作業領域52fに記憶する。そして、支障物突出検出・距離算出プログラム52cをコールする。
なお、表示装置6に送出する表示データは、過去の表示データの数十フレーム分を外部記憶装置13に記憶しておき、それと重ね処理がなされて検出された支障物が軌跡線として表示されるような処理が行われてもよい。
これとは別に建築限界支障物の検出開始の機能キー入力に応じてタスク処理で走行距離算出プログラム52bがコールされてMPU51により実行される。タスク処理で走行距離算出プログラム52bをMPU51が実行して、MPU51は、距離パルス発生回路8からの距離パルスPLをカウントして基準点からの距離を算出して作業領域52fに検測車9の基準点からの走行距離を定期的に記録する。
【0013】
支障物突出検出・距離算出プログラム52cは、これがMPU51により実行されたときには作業領域52fに記憶された重ね処理されたビデオデータを参照してこれに検出映像12aに対応する輝度レベルの画素があるか否かを画素対応に所定の輝度閾値と比較判定をして所定値以上の輝度レベルの画素を検出する。さらに、パラメータ領域52gの1画素当たりの距離を参照して、抽出した検出映像12aの画素X,Y座標を算出して建築限界枠11の最も近いX,Yの2辺の座標情報からこれらの距離を支障物の建築限界枠11からの距離x,yとして算出して建築限界枠11の内側にある支障物のデータについて作業領域52fに記憶する。抽出した検出映像12aについて複数の画素が連続して検出されたときには、その中心の画素X,Y座標を算出して前記と同様な処理をする。そして、支障物の検出データ記録プログラム52dをコールする。
なお、底面リング光2bの直径が5m〜6mのうちのある長さに決定されてるので、表示装置6の表示画面上の1画素当たりの長さは、その数値から決定され、あらかじめ算出されてパラメータ領域52gに記憶されている。これは、例えば、X方向1画素当たり5mm、Y方向1画素当たり10mmという数値がパラメータ領域52gに記憶されている。
支障物の検出データ記録プログラム52dは、これがMPU51により実行されたときには、表示装置6に送出された表示データとともに建築限界枠11からの支障物の距離のデータx,yを外部記憶装置13に走行距離とともに記憶し、さらに表示装置6に表示する1フレーム分の表示データの垂直同期信号の領域にユーザコードとして割り当てられた部分にバイフェーズコードで挿入して画像収録装置7に転送して記憶する処理をする。
ところで、以上の各処理プログラムは順次実行されるので、プログラム処理としてのフローチャートは、ここでは割愛する。
なお、画像収録装置7に記録された支障物の検出データは、支障物検出についての測定後に検測車9上ではなく、別途、地上の解析室などでその内容が解析されてもよい。なお、この場合、建築限界枠11の最も近いX,Yの2辺の座標情報からこれらの距離として算出された支障物の建築限界枠11からの距離x,yだけが解析されてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0014】
以上説明してきたが、実施例では、車輌の前方10mの長さのコーン型投光をおこなっているが、レーザ光の出力を高出力にすれば、この発明は、15m〜20m先程度までの検出は可能である。このような距離の長いコーン光を発生する場合には、コーン光の長さに応じて円錐ミラー3の傾斜角φは小さくなる。
また、実施例では、コーン光を前方に投光しているが、これは検測車輌の後方に投光するものであってもよい。
さらに、実施例では、支障物の状態を画像表示しているが、この発明は、画像収録装置7等に支障物の検出データを記録するだけであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】図1は、この発明の建築限界支障物検出装置を適用したコーン型投光光による支障物検出装置の実施例の構成図である。 図1は、この発明の一実施例の欠陥検査装置の構成図である。
【図2】図2は、表示装置の画面上にスーパインポーズされる建築限界枠とカメラ視野、そしてコーン底面との関係についての説明図である。
【図3】図3は、建築限界枠画像生成・制御装置の内部構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0016】
1…レーザ光源、2…円錐光、
2a…コーン光、2b…底面リング光、3…円錐ミラー、
4…TVカメラ、5…建築限界枠画像生成・制御装置、
6…表示装置、6a…表示画面、
7…画像収録装置(VTR,HDD録画装置等)、
8…距離パルス発生回路、9…検測車、
10…コーン型投光光による支障物検出装置、
11…建築限界枠、12…表示領域、
51…MPU、52…メモリ、
52a…撮像映像重ね表示プログラム、
52b…走行距離算出プログラム、
52c…支障物突出検出・距離算出プログラム、
52d…支障物の検出データ記録プログラム、
52e…建築限界枠画像データ、
52f…作業領域、52g…パラメータ領域、
53…インタフェース、54…画像メモリ、
55…バス。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
鉄道における建築限界から飛び出した支障物を車輌の走行状態において検出する建築限界支障物検出装置において、
前記車輌に固定され所定の長さのコーン型の投光光を前記車輌の前方または後方に投光する投光装置と、
前記車輌に固定され前記投光光の反射光を所定の視野で受光するカメラと、
前記視野の内側に設定された鉄道建築限界を示す範囲枠あるいはその範囲枠情報とを備え、
前記視野において前記範囲枠あるいは範囲枠情報の内側に所定値以上のレベルの前記反射光が前記カメラにより撮影されたときに前記支障物として検出する建築限界支障物検出装置。
【請求項2】
前記車輌は検測車であり、前記投光光は円錐状のレーザ光であり、前記範囲枠あるいは範囲枠情報は前記視野において矩形の領域を設定するものであり、前記支障物の検出は、前記矩形の領域の内側において特定の軌跡をもって複数個所で前記反射光による発光があってかつこの発光が前記矩形の領域において内側に移動するものである請求項1記載の建築限界支障物検出装置。
【請求項3】
さらに、表示装置と画像収録装置を有し、前記範囲枠あるいはその範囲枠情報が前記表示装置の画面上に前記反射光の画像とともに重ね表示され、前記支障物の前記反射光と前記矩形の領域の境界との距離が前記カメラにより撮像された画像における画素座標と前記支障物の発光点の画素座標との関係により算出される請求項2記載の建築限界支障物検出装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2006−214903(P2006−214903A)
【公開日】平成18年8月17日(2006.8.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−28826(P2005−28826)
【出願日】平成17年2月4日(2005.2.4)
【出願人】(000233480)日立ハイテク電子エンジニアリング株式会社 (34)
【Fターム(参考)】