説明

情報提供システム

【課題】労力を掛けずに旅行に有用な情報を得ることが可能な情報提供システムを提供する。
【解決手段】情報提供システム2は、ランドマーク、およびその周辺における滞在予定時間を指定する指定情報を入力するための操作入力部16を有するパーソナルコンピュータ10aと、ランドマーク周辺の観光スポットに関するスポット情報を記憶するデータストレージ13と、指定情報およびスポット情報に基づいて、ランドマーク周辺のお勧めの観光コースを示すコース情報を作成するコース情報作成部35を有するサーバ12とから構成される。パーソナルコンピュータ10aおよびサーバ12は、通信I/F22、32を介して、インターネット11経由で指定情報およびコース情報の遣り取りを行う。コース情報作成部35は、観光スポットの良し悪しを表す評価値の高い観光スポットから順に、お勧めの観光コースに選定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インターネット経由でサーバから情報端末に情報を提供する情報提供システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、個人で計画を立てて旅行をする際には、旅行情報誌やインターネットを使って旅行先周辺の観光スポットの情報を収集し、立ち寄る観光スポットを自分で時間を掛けて検討しなければならず、多くの労力が必要であった。また、折角計画を立てて旅行をしても、慣れない土地のことで迷子になったり、観光スポットを回る時間配分に無理があって回りきれなかったりと、旅行を充分に楽しめない事態が起こることがあった。このため、予め決まったコースをガイドがついて回るような、旅行会社の主催する観光ツアーのように、個人旅行よりも自由度が無く割高な旅行に参加せざるを得ないのが現状であった。
【0003】
観光スポットの情報収集を容易にするために、撮影した画像データと位置データとが関連付けられてサーバに登録され、画像の撮影位置を示すマーカと画像のサムネイル一覧とが表示された電子地図を閲覧することが可能な画像データ登録・再生システムが提案されている(特許文献1参照)。このシステムでは、画像を選択すると、撮影者のコメントなどを含む詳細データが表示される。
【0004】
また、撮影画像と撮影場所の位置情報とが対応付けられてサーバに登録され、撮影場所を示す地点標識が表示された電子地図を閲覧することが可能な画像受配信システムが提案されている(特許文献2参照)。このシステムでは、地点標識を選択することにより、その位置に対応した撮影画像を得ることができる。
【0005】
さらに、撮影画像データとともに撮影日時データと撮影場所データをサーバに蓄積し、顧客の情報端末で撮影画像と撮影日時と撮影場所とを閲覧することが可能な個人用のオンラインアルバムシステムが提案されている(特許文献3参照)。
【0006】
また、旅行先でリアルタイムに情報を入手するために、旅行会社やタウン情報誌、観光協会などのデータベースから、顧客の携帯電話に旅行の情報を提供することができ、旅行先で撮影した画像、感想などの履歴をデータセンターに送信することが可能な地域情報提供及び履歴記憶システムが提案されている(特許文献4参照)。特許文献4には、顧客が予め周遊するコースをデータセンターに登録しておき、顧客がコースを変更した場合は、変更履歴を各顧客共通のデータベースに格納し、このデータベースの情報を用いてお勧めの観光コースを他の顧客に提供する旨が開示されている。
【特許文献1】特開2002−278993号公報
【特許文献2】特開2003−099451号公報
【特許文献3】特開2005−339214号公報
【特許文献4】特開2003−044552号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1〜3に記載の発明は、旅行の計画を立てるために役立つ情報が画像やコメント程度しかなく、また、撮影場所の情報が必須であるため、GPSのような位置特定機能付きの撮影装置を用意しなければならなかった。特に、特許文献3に記載の発明は、個人用のオンラインアルバムシステムであって、他の顧客への情報提供を行うものではないため、いずれの発明もサービスの適用範囲が非常に狭いという問題があった。
【0008】
また、特許文献4に記載の発明は、旅行先での不測の事態に対処することはできるが、顧客がコースを変更した場合以外はお勧めの観光コースが提供されないので、結局は自分で計画を立てなければならず、旅行前の顧客の労力を軽減するには至らなかった。
【0009】
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、労力を掛けずに旅行に有用な情報を得ることが可能な情報提供システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、本発明は、ランドマーク、およびその周辺における滞在予定時間を指定する指定情報を入力するための操作入力部を有する情報端末と、前記ランドマーク周辺の観光スポットに関するスポット情報を記憶する記憶部と、前記指定情報および前記スポット情報に基づいて、前記ランドマーク周辺のお勧めの観光コースを示すコース情報を作成する作成部を有するサーバとから構成され、前記情報端末および前記サーバは、インターネットを介して接続されており、前記インターネット経由で前記指定情報および前記コース情報の送受信を行う送受信部を有することを特徴とする。
【0011】
前記記憶部には、前記ランドマークが登録された電子地図のデータが記憶されており、前記情報端末は、前記指定情報を入力する際に前記電子地図を表示する表示部を有することが好ましい。
【0012】
前記記憶部には、前記電子地図のデータと前記ランドマークのID、および前記ランドマークのIDと前記ランドマークの位置とが関連付けて記憶されていることが好ましい。
【0013】
前記スポット情報は、前記観光スポットの良し悪しを表す評価値を少なくとも含み、前記作成部は、前記評価値の高い観光スポットから順に、前記お勧めの観光コースに選定することが好ましい。
【0014】
前記スポット情報は、前記観光スポットの名称、前記観光スポットで撮影された画像データ、前記観光スポットの良し悪しを表す評価値、および前記観光スポットでの平均の滞在時間を少なくとも含み、前記ランドマークのIDと関連付けて記憶されていることが好ましい。
【0015】
前記コース情報は、前記観光スポットの名称、前記観光スポットで撮影された画像データ、前記観光スポットの良し悪しを表す評価値、前記観光スポットでの平均の滞在時間、および全滞在時間を少なくとも含むことが好ましい。
【0016】
前記スポット情報は、前記情報端末から登録されることが好ましい。
【0017】
前記サーバは、前記操作入力部の操作に応じて、前記情報端末に前記スポット情報を送信することが好ましい。
【0018】
この場合、前記サーバは、前記観光スポットの良し悪しを表す評価値の高い順、または前記観光スポットでの平均の滞在時間の長い順に、送信するスポット情報の観光スポットをソートするソート部を有し、前記情報端末は、送信されたスポット情報をソート順に一覧で表示する表示部を有することが好ましい。
【0019】
また、前記スポット情報は、前記情報端末から登録され、前記サーバは、登録日時の新しい順、または登録件数の多い順に、送信するスポット情報の観光スポットをソートするソート部を有し、前記情報端末は、送信されたスポット情報をソート順に一覧で表示する表示部を有することが好ましい。
【0020】
前記情報端末は、パーソナルコンピュータ、または携帯電話であることが好ましい。
【発明の効果】
【0021】
本発明の情報提供システムによれば、ランドマーク、およびその周辺における滞在予定時間を指定する指定情報を入力するための操作入力部を有する情報端末と、ランドマーク周辺の観光スポットに関するスポット情報を記憶する記憶部と、指定情報およびスポット情報に基づいて、ランドマーク周辺のお勧めの観光コースを示すコース情報を作成する作成部を有するサーバとから構成され、情報端末およびサーバは、インターネットを介して接続されており、インターネット経由で指定情報およびコース情報の送受信を行う送受信部を有するので、労力を掛けずに旅行に有用な情報を得ることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
図1において、情報提供システム2は、パーソナルコンピュータ(以下、PCと略す。)10aや携帯電話10bなどの複数の情報端末10(以下では、PC10aを情報端末10の代表例として説明する。)と、これらの情報端末10にインターネット11経由で接続されたサーバ12と、サーバ12に接続されたデータストレージ13とから構成される。情報提供システム2は、情報端末10からの要求に応じて、サーバ12でお勧めの観光コースを作成し、これを情報端末10に提供するものである。
【0023】
PC10aは、情報提供システム2の顧客によって使用される。また、サーバ12およびデータストレージ13は、情報提供システム2の管理会社が運営するデータセンター14内に設けられている。情報提供システム2を利用する顧客は、例えば、PC10aでインターネット11上の管理会社が作成したホームページにアクセスし、ユーザー名、認証ID、氏名、住所、電話番号、年齢、職業、趣味などの基本的な個人情報を初回に登録しておく。そして、次回からはユーザー名と認証IDのみを入力すれば、利用することが可能となる。
【0024】
PC10aは、モニタ15と、キーボードおよびマウスからなる操作入力部16とを備えている。図2において、CPU20は、PC10aの全体の動作を統括的に制御する。CPU20には、バス21を介して、前述のモニタ15、操作入力部16とともに、通信I/F22、メモリ23、およびHDD24が接続されている。
【0025】
通信I/F22は、インターネット11を経由したサーバ12との情報の遣り取りを媒介する。HDD24には、情報提供システム2に対応した種々のプログラムが記録されている。CPU20は、HDD24からプログラムを読み出してメモリ23に展開し、読み出したプログラムを逐次処理する。また、CPU20は、操作入力部16から入力される操作入力信号に応じて、PC10aの各部を動作させる。
【0026】
操作入力部16は、後述するランドマークおよび滞在予定時間を指定する指定情報を入力する際に操作される。操作入力部16で入力された指定情報は、通信I/F22を介してインターネット11経由でサーバ12に送信される。
【0027】
図3において、CPU30は、サーバ12の全体の動作を統括的に制御する。CPU30には、バス31を介して、通信I/F32、メモリ33、HDD34、およびコース情報作成部35が接続されている。HDD34には、情報提供システム2に対応した種々のプログラムが記録されている。CPU30は、HDD34からプログラムを読み出してメモリ33に展開し、読み出したプログラムを逐次処理する。
【0028】
通信I/F32は、インターネット11を経由したPC10aとの情報の遣り取りを媒介するとともに、データストレージ13内の電子地図データベース(以下、電子地図DBと略す。)36、およびスポット情報データベース(以下、スポット情報DBと略す。)37との情報の遣り取りを媒介する。
【0029】
電子地図DB36には、例えば、日本全国地図、都道府県地図、市区町村地図などの縮尺の異なる多数の電子地図のデータ(以下、単に地図データという。)38、電子地図データテーブル(以下、地図DTと略す。)39、およびランドマークデータテーブル(以下、ランドマークDTと略す。)40が格納されている。
【0030】
図4に示すように、地図DT39には、経緯度の範囲と、これらの範囲に対応する地図データ38のファイル名、およびその経緯度の範囲内に存在するランドマークのIDとが関連付けて記憶されている。また、図5に示すように、ランドマークDT40には、ランドマークのIDと、これに対応するランドマークの名称、および経緯度とが関連付けて記憶されている。
【0031】
なお、「ランドマーク」とは、大多数の人が知っていて、改めて住所検索などを行わないでもその所在が分かるもの、例えば、「富士山」、「琵琶湖」などの自然景勝地や、「東大寺」、「日光東照宮」などの名所・旧跡、「東京ディズニーランド」、「としまえん」などのテーマパーク・遊園地を指す。
【0032】
図3に戻って、スポット情報DB37には、観光スポットの様子を撮影した画像データ41、およびスポット情報データテーブル(以下、スポット情報DTと略す。)42が格納されている。画像データ41は、情報提供システム2の管理会社によって予め用意されている。
【0033】
図6に示すように、スポット情報DT42には、ランドマークのIDと、これに対応する観光スポットの名称、評価値、平均滞在時間、および添付された画像データ41のファイル名とが関連付けて記憶されている。
【0034】
なお、「スポット情報」とは、ランドマーク周辺の観光スポットに関する情報のことであり、「観光スポット」とは、ランドマーク周辺で観光客が立ち寄るような場所、例えば、公園、展望台、美術館、博物館、記念館、寺社仏閣、あるいは土産物店、レストラン、温泉、劇場、映画館などを指す。
【0035】
また、「評価値」とは、その観光スポットの良し悪しを相対的に示す値であり、例えば、0.5刻みの1〜5段階評価(数字が高いほど評価が高い。)で表される。さらに、「平均滞在時間」とは、その観光スポットで観光客が滞在すると予測される大凡の時間である。ランドマークに対応する観光スポット、および観光スポットの評価値、平均滞在時間は、画像データ41と同様に、情報提供システム2の管理会社によって予め設定されている。
【0036】
再び図3に戻って、コース情報作成部35は、通信I/F32で受信したPC10aからの指定情報を解析して、顧客により指定されたランドマークのIDを取得し、このIDをもつ観光スポットをスポット情報DT42から抽出する。次いで、抽出した観光スポットのうち、評価値の高いものから順にお勧めの観光コースに選定していく。そして、顧客により指定された滞在予定時間を総滞在時間が超えるか、選定すべき観光スポットが無くなるまで上記選定を行い、指定されたランドマーク周辺のお勧めの観光コースを示す情報(以下、コース情報という。)を作成する。
【0037】
コース情報には、選定された観光スポットの名称と観覧の順番、平均滞在時間、評価値、添付された画像データ41、および総滞在時間が含まれている。コース情報作成部35は、作成したコース情報を通信I/F32を介してインターネット11経由でPC10aに送信する。
【0038】
次に、上記構成を有する情報提供システム2の処理手順について、PC10a側の処理を示す図7、およびサーバ12側の処理を示す図8のフローチャート、並びに図9〜図12を参照して説明する。まず、顧客は、PC10aでインターネット11上の管理会社が作成したホームページにアクセスし、ユーザー名と認証IDを入力して個人認証を行う(ログオン)。これにより、情報提供システム2の利用が開始される。
【0039】
ログオン後、サーバ12では、電子地図DB36から日本全国地図の地図データ38が読み出され、この地図データ38が通信I/F32を介してPC10aに送信される。PC10aでは、日本全国地図の地図データ38が通信I/F22を介して受信され、図9に示す日本全国地図50がモニタ15に表示される。顧客は、この日本全国地図50内の所望の都道府県、例えば、「東京都」にマウスのカーソル51を合わせて選択する。
【0040】
顧客により「東京都」が選択されると、「東京都」の地図データ38を要求する信号がPC10aからサーバ12に送信される。サーバ12では、この信号に応じて「東京都」の地図データ38が電子地図DB36から読み出され、通信I/F32を介してPC10aに送信される。PC10aでは、「東京都」の地図データ38が通信I/F22を介して受信され、図10に示す東京都地図52がモニタ15に表示される。顧客は、この東京都地図52内の所望の市区町村、例えば「港区」にマウスのカーソル51を合わせて選択する。
【0041】
顧客により「港区」が選択されると、「港区中心部」の地図データ38を要求する信号がPC10aからサーバ12に送信される。サーバ12では、この信号に応じて「港区中心部」の地図データ38が電子地図DB36から読み出され、通信I/F32を介してPC10aに送信される。PC10aでは、「港区中心部」の地図データ38が通信I/F22を介して受信され、図11に示す港区中心部の地図53がモニタ15に表示される。
【0042】
地図53には、ランドマークの「東京タワー」の吹き出し54が表示されている。また、地図53の下方には、滞在予定時間を選択するためのプルダウンメニュー55、および検索ボタン56が設けられている。プルダウンメニュー55は、例えば、「時間」が0〜9の一時間刻み、「分」が0〜55の5分刻みで選択することが可能となっている。
【0043】
顧客は、この地図53内の所望のランドマーク、例えば「東京タワー」の吹き出し54にマウスのカーソル51を合わせて選択する。吹き出し54にカーソル51を合わせて選択すると、吹き出し54の色が変わる、または点滅して、選択されたことが視覚的に分かるようになっている。
【0044】
吹き出し54の選択後、顧客は、プルダウンメニュー55を操作して、所望の滞在予定時間を指定し、検索ボタン56を選択する。検索ボタン56が選択されると、指定したランドマークおよび滞在予定時間の情報、すなわち指定情報がPC10aからサーバ12に送信される。
【0045】
サーバ12では、通信I/F32を介して指定情報が受信され、これがコース情報作成部35に送信される。コース情報作成部35では、指定情報が解析され、顧客により指定されたランドマークのIDが取得される。そして、取得されたIDをもつ観光スポットがスポット情報DT42からコース情報作成部35に抽出される。
【0046】
コース情報作成部35では、顧客により指定された滞在予定時間を総滞在時間が超えるか、選定すべき観光スポットが無くなるまで、評価値の高い観光スポットから順に、スポット情報DT42から抽出した観光スポットをお勧めの観光コースに選定していき、コース情報が作成される。作成されたコース情報は、通信I/F32を介してインターネット11経由でPC10aに送信される。
【0047】
サーバ12からのコース情報が受信されると、図12に示すように、モニタ15には、観光スポットの名称57、平均滞在時間58、星印で示された評価値59、および添付画像データ41へのリンク60が観覧の順に一覧表示される。また、その下段には、総滞在時間61、および再検索へのリンク62が表示される。画像データ41へのリンク60にカーソル51を合わせて選択すると、添付画像が表示される。また、再検索へのリンク62にカーソル51を合わせて選択すると、再度日本全国地図の地図データ38がサーバ12から送信されてモニタ15に日本全国地図50が表示され、再検索を行うことができる。
【0048】
以上説明したように、情報提供システム2は、PC10aで顧客により入力された指定情報、およびスポット情報DB37に記憶されたスポット情報DT42に基づいて、コース情報作成部35でコース情報を作成し、これをPC10aに送信するので、顧客はランドマーク周辺の観光スポットを自分で調べる手間が省ける。また、GPSなどの特殊な機能を必要とせず、情報端末10さえあれば誰でも利用することができる。
【0049】
電子地図を表示してランドマークの指定を行わせるようにしたので、ランドマークの指定を円滑に行うことができる。さらに、評価値の高い観光スポットから順にお勧めの観光コースに選定するようにしたので、人気のある観光スポットが優先的に選定され、旅行の計画を立てる労力をより軽減することができる。
【0050】
上記実施形態では、ランドマークに対応する観光スポット、画像データ41、評価値、および平均滞在時間は、情報提供システム2の管理会社によって予め設定されているが、これらを顧客が登録することができるように構成してもよい。この場合、例えば、図13に示すように、ランドマークを指定する際にモニタ15に表示される地図53の下方に、登録ボタン70を設けておく。
【0051】
そして、図14および図15に示すように、上記実施形態と同様に顧客がランドマークを指定した後、登録ボタン70にカーソル51を合わせて選択し、観光スポットの名称は素より、顧客自身が評価した評価値、実際に滞在した時間、顧客が撮影した画像などの情報(以下、登録情報という。)を、顧客自身が操作入力部16を操作して入力する。登録ボタン70が選択されて登録情報が入力されると、入力された登録情報が指定されたランドマークのIDとともにPC10aからサーバ12に送信される。サーバ12では、通信I/F32を介して登録情報が受信され、これが新たなスポット情報としてスポット情報DT42に追加記憶される。
【0052】
また、お勧めの観光コースの提供とは別に、ランドマークを指定したときに、その周辺の観光スポットのスポット情報を閲覧することができるようにしてもよい。この場合、例えば、図16に示すように、ランドマークを指定する際にモニタ15に表示される地図53の下方に、閲覧ボタン71を設けておく。
【0053】
そして、図17および図18に示すように、上記実施形態と同様に顧客がランドマークを指定した後、閲覧ボタン71にカーソル51を合わせて選択すると、その旨を表す信号が指定したランドマークのIDとともにPC10aからサーバ12に送信される。サーバ12では、通信I/F32を介して閲覧ボタン71が選択された旨を表す信号が受信されると、指定されたランドマークのIDをもつ観光スポットのスポット情報がスポット情報DT42から抽出され、抽出されたスポット情報がPC10aに送信される。PC10aでは、サーバ12からのスポット情報が受信されると、図12に示すコース情報の場合と同様に、観光スポットの名称57や平均滞在時間58、星印で示された評価値59、および添付画像データ41へのリンクなどがモニタ15に一覧表示される。
【0054】
なお、上記の場合、図19に示すように、送信するスポット情報の観光スポットをソートするスポット情報ソート部80をサーバ12に設け、図20(A)に示すように評価値の高い順、または(B)に示すように平均滞在時間の長い順、スポット情報を顧客が登録する場合は、(C)に示すように登録日時の新しい順、あるいは(D)に示すように登録件数の多い順にソートし、PC10aに送信し、ソート順に一覧でモニタ15に表示させる。また、スポット情報を顧客が登録する場合は、評価値、または平均滞在時間の平均値を観光スポット毎に算出し、平均値の高いものから順にソートする。そして、登録された画像データ41のうち、最新の画像データ41を添付する。このようにすれば、ランドマーク周辺の人気のある観光スポットを簡単に検索することができ、旅行計画を立てる際に役立てることができる。なお、図20の○で囲む1、2は、図18の下段の「1〜2」に対応しており、「1〜2」の部分に(A)〜(D)のいずれかの処理が挿入されることを表している。
【0055】
さらに、ランドマークを指定したときに、ランドマーク周辺での平均滞在時間を情報として提供してもよい。この場合、情報提供システム2の管理会社が平均滞在時間を予め設定しておくか、スポット情報を顧客が登録する場合は、総滞在時間の平均値を算出して、これを平均滞在時間とする。
【0056】
なお、ランドマークの指定は、上記実施形態の電子地図を使用した例に限らず、例えば、ランドマークを複数のカテゴリ(例えば、「自然景勝地」、「名所・旧跡」、「テーマパーク・遊園地」など)に分類し、最初にプルダウンメニューなどでカテゴリを指定した後に、ランドマークを指定するようにしてもよい。あるいは、ランドマークの名称を直接入力して指定するようにしてもよい。
【0057】
上記実施形態では、評価値の高い観光スポットから順にお勧めの観光コースに選定する例を挙げて説明したが、本発明はこれに限定されず、初回のログオン時に登録される顧客の個人情報を元に観光スポットを選定してもよい。例えば、顧客の趣味が歴史に関することであれば、寺社仏閣などの観光スポットを優先的に選定し、顧客の趣味が絵画に関することであれば、美術館などの観光スポットを優先的に選定する。これにより、より顧客の好みに合った観光コースを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】情報提供システムの構成を示す概略図である。
【図2】パーソナルコンピュータの構成を示すブロック図である。
【図3】サーバおよびデータストレージの構成を示すブロック図である。
【図4】電子地図データテーブルの内容を示す説明図である。
【図5】ランドマークデータテーブルの内容を示す説明図である。
【図6】スポット情報データテーブルの内容を示す説明図である。
【図7】パーソナルコンピュータ側の処理手順を示すフローチャートである。
【図8】サーバ側の処理手順を示すフローチャートである。
【図9】日本全国地図を示す説明図である。
【図10】東京都地図を示す説明図である。
【図11】港区中心部の地図を示す説明図である。
【図12】コース情報の表示状態を示す説明図である。
【図13】顧客がスポット情報を登録する場合の例を示す説明図である。
【図14】顧客がスポット情報を登録する場合のパーソナルコンピュータ側の処理手順を示すフローチャートである。
【図15】顧客がスポット情報を登録する場合のサーバ側の処理手順を示すフローチャートである。
【図16】顧客がスポット情報を閲覧する場合の例を示す説明図である。
【図17】顧客がスポット情報を閲覧する場合のパーソナルコンピュータ側の処理手順を示すフローチャートである。
【図18】顧客がスポット情報を閲覧する場合のサーバ側の処理手順を示すフローチャートである。
【図19】スポット情報ソート部を設けた例を示すブロック図である。
【図20】スポット情報ソート部を設けた場合の処理手順の例を示すフローチャートであり、(A)は、評価値の高い順にソートする例、(B)は、平均滞在時間の長い順にソートする例、(C)は、登録日時の新しい順にソートする例、(D)は、登録件数の多い順にソートする例をそれぞれ示す。
【符号の説明】
【0059】
2 情報提供システム
10 情報端末
10a パーソナルコンピュータ(PC)
10b 携帯電話
11 インターネット
12 サーバ
13 データストレージ
15 モニタ
16 操作入力部
20 CPU
22 通信I/F
30 CPU
32 通信I/F
35 コース情報作成部
36 電子地図データベース(電子地図DB)
37 スポット情報データベース(スポット情報DB)
38 地図データ
39 地図データテーブル(地図DT)
40 ランドマークデータテーブル(ランドマークDT)
41 画像データ
42 スポット情報データテーブル(スポット情報DT)
50 日本全国地図
52 東京都地図
53 港区中心部の地図
80 スポット情報ソート部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ランドマーク、およびその周辺における滞在予定時間を指定する指定情報を入力するための操作入力部を有する情報端末と、
前記ランドマーク周辺の観光スポットに関するスポット情報を記憶する記憶部と、
前記指定情報および前記スポット情報に基づいて、前記ランドマーク周辺のお勧めの観光コースを示すコース情報を作成する作成部を有するサーバとから構成され、
前記情報端末および前記サーバは、インターネットを介して接続されており、前記インターネット経由で前記指定情報および前記コース情報の送受信を行う送受信部を有することを特徴とする情報提供システム。
【請求項2】
前記記憶部には、前記ランドマークが登録された電子地図のデータが記憶されており、
前記情報端末は、前記指定情報を入力する際に前記電子地図を表示する表示部を有することを特徴とする請求項1に記載の情報提供システム。
【請求項3】
前記記憶部には、前記電子地図のデータと前記ランドマークのID、および前記ランドマークのIDと前記ランドマークの位置とが関連付けて記憶されていることを特徴とする請求項2に記載の情報提供システム。
【請求項4】
前記スポット情報は、前記観光スポットの良し悪しを表す評価値を少なくとも含み、
前記作成部は、前記評価値の高い観光スポットから順に、前記お勧めの観光コースに選定することを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の情報提供システム。
【請求項5】
前記スポット情報は、前記観光スポットの名称、前記観光スポットで撮影された画像データ、前記観光スポットの良し悪しを表す評価値、および前記観光スポットでの平均の滞在時間を少なくとも含み、前記ランドマークのIDと関連付けて記憶されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の情報提供システム。
【請求項6】
前記コース情報は、前記観光スポットの名称、前記観光スポットで撮影された画像データ、前記観光スポットの良し悪しを表す評価値、前記観光スポットでの平均の滞在時間、および全滞在時間を少なくとも含むことを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の情報提供システム。
【請求項7】
前記スポット情報は、前記情報端末から登録されることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の情報提供システム。
【請求項8】
前記サーバは、前記操作入力部の操作に応じて、前記情報端末に前記スポット情報を送信することを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の情報提供システム。
【請求項9】
前記サーバは、前記観光スポットの良し悪しを表す評価値の高い順、または前記観光スポットでの平均の滞在時間の長い順に、送信するスポット情報の観光スポットをソートするソート部を有し、
前記情報端末は、送信されたスポット情報をソート順に一覧で表示する表示部を有することを特徴とする請求項8に記載の情報提供システム。
【請求項10】
前記スポット情報は、前記情報端末から登録され、
前記サーバは、登録日時の新しい順、または登録件数の多い順に、送信するスポット情報の観光スポットをソートするソート部を有し、
前記情報端末は、送信されたスポット情報をソート順に一覧で表示する表示部を有することを特徴とする請求項8または9に記載の情報提供システム。
【請求項11】
前記情報端末は、パーソナルコンピュータ、または携帯電話であることを特徴とする請求項1ないし10のいずれかに記載の情報提供システム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate


【公開番号】特開2008−33399(P2008−33399A)
【公開日】平成20年2月14日(2008.2.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−202954(P2006−202954)
【出願日】平成18年7月26日(2006.7.26)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】