説明

感光性樹脂組成物およびその積層体

【課題】感度及び現像後のレジストパターンの解像性に優れるとともに、現像工程におけるスカムの発生が少なく、露光後のコントラスト性に優れ、剥離片サイズが微小であり、硬化膜柔軟性に優れ、アルカリ現像型プリント配線板用、リ−ドフレ−ム用及び半導体パッケ−ジ用の基板作製用DFRとして有用な感光性樹脂組成物を提供する。
【解決手段】(a)カルボキシル基含有量が酸当量で100〜600であり、かつ、重量平均分子量が2万〜50万の線状重合体からなるバインダー用樹脂:20〜90質量%、(b)少なくとも一つの末端エチレン性不飽和基を有する光重合性モノマー:5〜75質量%、(c)特定の化合物を含有する光重合開始剤:0.01〜30質量%を含有することを特徴とする感光性樹脂組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、感光性樹脂組成物及び感光性樹脂積層体に関し、詳しくは、プリント配線板、リードフレーム及び半導体パッケージ用基板、サンドブラスト工程を経て得られる凹凸基板等の作成に適したアルカリ現像可能な感光性樹脂組成物及び感光性樹脂積層体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、プリント配線板、リードフレーム及び半導体パッケージ用基板、サンドブラスト工程を経て得られる凹凸基板の作製用のレジストとして、支持層と感光性樹脂層を必須層として含む、いわゆる、ドライフィルムレジスト(以下、DFR、と略称する場合もある)が用いられている。DFRは、一般に支持層である支持層上に感光性樹脂組成物からなる感光性樹脂層を積層し、多くの場合、さらに感光性樹脂層上に保護層を積層することにより調製される。用いられる感光性樹脂組成物としては、現在、現像液として弱アルカリ水溶液を用いるアルカリ現像型が一般的である。
DFRを用いてプリント配線板を作製するには、一般的に、以下の方法が用いられている。まず、保護層がある場合にはこれを剥離して銅張積層板等の永久回路作成用基板上に、ラミネーター等を用いて感光性樹脂層と支持層を、感光性樹脂層を基板側に密着するようにラミネートし、配線パターンのマスクフィルム等を通して露光を行い、必要に応じて支持層を剥離し、現像液により未露光部分の感光性樹脂層を溶解又は分散除去し、基板上に光硬化により形成されたレジストパターンを形成させる。次に、形成されたレジストパターンをマスクとして、基板の金属表面をエッチング又はめっきによる処理を行い、さらに、レジストパターンを現像液よりも強いアルカリ水溶液を用いて剥離して、プリント配線板等を形成する方法である。
【0003】
最近は、工程の簡便さから、貫通孔(スルーホール)を硬化したレジストで覆い、その後にエッチングを行う、いわゆる、テンティング法が多用されている。エッチングには、塩化第二銅、塩化第二鉄、銅アンモニア錯体溶液等が用いられる。
近年のプリント配線板の回路の微細化に伴い、レジストパターンの高解像性が要求され、生産性の観点からは、露光時間短縮のため感光性樹脂組成物の感度の向上が要求されている。
高解像度、高感度は、感光性樹脂組成物に含まれる光重合性モノマーの架橋密度の向上により達成されるが、架橋密度を向上させると光硬化後の硬化膜が硬く、もろくなる傾向がある。
【0004】
露光方式は、用途に応じ多様化している。近年、レーザーによる直接描画(以下、「直接描画露光」という)というフォトマスクを不要とするマスクレス露光が近年急激な広がりを見せている。マスクレス露光の光源としては波長350〜410nmの光、特にi線またはh線(405nm)が用いられる場合が多い。この直接描画方式を導入することにより、マスク費用全廃に代表される大幅なコスト削減が可能となる。また基板の伸縮に対するマスク位置精度の向上や露光作業のオート化により歩留まりを大きく向上させることができる。マスクデータをデジタル処理するだけで多種多様の回路パターンが形成可能であるため、短納期化も可能となる。
レジストパターンの高解像性及び感光性樹脂組成物の感度の向上という要求に対しては、感光性樹脂組成物中に2−(ο−クロロフェニル)−4、5−ジフェニルイミダゾ−ル二量体を開始剤として用いることによって達成されることが知られている。
【0005】
しかしながら、上記開始剤を含む感光性樹脂組成物を利用したDFRを用いて現像を行
った場合には、上記光重合開始剤はアルカリ現像液に対する分散安定性が悪く、現像液は、繰り返し使用されるものであるために、未露光部分の感光性樹脂組成物の現像液に対する溶解割合が高くなると、凝集物(スカム)として発生しやすくなるという問題がある。スカムが発生すると、現像後の基板上にスカムが付着してショートや断線の欠陥につながる。スカムを除去するための現像槽の掃除の頻度も多くなる。これゆえ、凝集物を低減する目的で、(b)光重合性不飽和化合物として、現像液分散性の良い、アルキルフェノール型単官能モノマーを用いる試み(特許文献1)や、フェノキシ型官能モノマーを用いる試み(特許文献2)があるが、いずれも満足するものではなかった。
また、特許文献3には、少なくとも一つの親水性基を有する少なくとも1種のヘキサアリールビイミダゾール化合物の開示があり、スラッジの蓄積が少なく、水性にて剥離可能な光重合性組成物を処理する方法が記載されている。しかしながら、本願比較例で示すように、光硬化後のレジストの硬化膜柔軟性に欠けるという問題があった。
【0006】
特許文献4には、少なくとも分子内に1つのエチレン性不飽和二重結合を有するアリールビスイミタゾールと、分子内に1つのエチレン性不飽和二重結合および1つ以上の親水性基を含有する化合物、とが共重合した構造を有する高分子開始剤の開示が有り、現像凝集物の少ない感光性樹脂組成物が開示されている。
このように、現像工程での現像液分散安定性に優れ、凝集物を発生しない感光性樹脂組成物が求められている。
また、露光後の欠陥検査機による判定では、未露光部分と露光部分のコントラストを識別して行うものが一般的であり、生産性向上のために露光直後の感光性樹脂層が良好なコントラストを有することが要求されている。
また、剥離形状が大きいと、剥離工程において剥離機の搬送ロールに絡みつくという不具合が生じる。
【0007】
【特許文献1】特開2001−174986号公報
【特許文献2】特開2001−305730号公報
【特許文献3】特許第3479510号公報
【特許文献4】特開2006−232995号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の課題は、感度に優れるとともに、高解像性を有し、現像工程におけるスカムの発生が少なく、露光後の未露光部分と露光部分とのコントラスト性に優れ、レジスト剥離片が小さく、硬化膜柔軟性に優れる感光性樹脂組成物を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、特定の化合物を光重合開始剤として含有する感光性樹脂組成物を用いることによって、上記課題を解決できることを見いだし、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、以下の通りである。
1.下記一般式(I)で表される化合物、
【0010】
【化1】

(Xは水素又は炭素数1〜6の炭化水素基、Y及びZは、それぞれ独立にハロゲン基、炭素数1〜6の炭化水素基、アルコキシ基、及びヒドロキシル基からなる群より選ばれる一種の基であり、nは1〜10の整数、mは1〜5の整数、m及びmはそれぞれ独立に0〜5の整数である。)
【0011】
2.感光性樹脂組成物全体に対して、(a)カルボキシル基含有量が酸当量で100〜600であり、かつ、重量平均分子量が5千〜50万の線状重合体からなるバインダー用樹脂:20〜90質量%、(b)少なくとも一つの末端エチレン性不飽和基を有する光重合性モノマー:5〜75質量%、(c)光重合開始剤:0.01〜30質量%を含有し、(c)光重合性開始剤として下記一般式(I)を含有することを特徴とする感光性樹脂組成物、
【化2】

(Xは水素又は炭素数1〜6の炭化水素基、Y及びZは、それぞれ独立に、ハロゲン基、炭素数1〜6の炭化水素基、アルコキシ基、及びヒドロキシル基からなる群より選ばれる一種の基であり、nは1〜10の整数、mは1〜5の整数、m及びmは0〜5の整数である。)
【0012】
3.(a)バインダー用樹脂が下記一般式(II)及び一般式(III)で表される群より選ばれる少なくとも一種の化合物を共重合成分として含有することを特徴とする前記2.記載の感光性樹脂組成物、
【化3】

(Lは、炭素数1〜6の炭化水素基又はアルコキシ基、ヒドロキシル基、及びハロゲン基からなる群より選ばれる一種の基であり、pは0〜5の整数である。)
【0013】
【化4】

(Rは水素原子又はメチル基、Mは、炭素数1〜6の炭化水素基又はアルコキシ基、ヒドロキシル基、及びハロゲン基からなる群より選ばれる一種の基であり、qは0〜5の整数である。)
【0014】
4.(b)光重合性モノマーとして下記一般式(IV)、(V)、(VI)及び(VII)で表される群より選ばれる少なくとも一種の化合物を含有することを特徴とする前記2.又は3.記載の感光性樹脂組成物、
【化5】

(R及びRは、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基である。また、R及びRは、炭素数2〜6のアルキレン基であり、それぞれ同一であっても異なっていてもよく、異なっている場合、−(R−O)−及び−(R−O)−の繰り返し単位は、ブロック構造でもランダム構造でもよい。n、n3、及びnは、0又は正の整数であり、これらの合計は2〜40である。)
【0015】
【化6】

(R及びRは、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基である。R及びRは炭素数2〜6のアルキレン基を示し、これらは同一であっても相違していてもよく、異なっている場合、−(R−O)−及び−(R−O)−の繰り返し単位は、ブロック構造でもランダム構造でもよい。n、n7、及びnは、0又は正の整数であり、これらの合計は2〜40である。)
【0016】
【化7】

(R及びR10はそれぞれ独立に水素原子又はメチル基であり、n10,n11及びn12は、それぞれ3〜15の整数である。)
【0017】
【化8】

(R11は炭素数4〜12の2価の有機基、R12、R13は水素またはメチル基を表す。また、A及びBは、炭素数2〜6のアルキレン基であり、それぞれ同一であっても異なっていてもよく、異なっている場合、−(A−O)−及び−(B−O)−の繰り返し単位は、ブロック構造でもランダム構造でもよい。m、m6、及びmは、0又は正の整数であり、これらの合計は2〜40である。)
【0018】
5.前記2.〜4.のいずれか一つに記載の感光性樹脂組成物からなる感光性樹脂層を支
持層上に設けた感光性樹脂積層体、
6.基板上に前記5.記載の感光性樹脂積層体を用いて感光性樹脂層を形成する積層工程、露光工程、現像工程を含むレジストパターンの形成方法、
7.前記露光工程において、直接描画して露光する事を特徴とする前記6.に記載のレジストパターン形成方法、
8.前記6.又は7.記載の方法によってレジストパターンを形成した基板を、エッチングするかまたはめっきする工程を含むプリント配線板の製造方法、
9.前記6.又は7.に記載の方法によってレジストパターンを形成した基板を、エッチングする工程を含むリードフレームの製造方法、
10.前記6.又は7.に記載の方法によってレジストパターンを形成した基板を、エッチングするかまたはめっきする工程を含む半導体パッケージの製造方法、
11.前記6.又は7.に記載の方法によってレジストパターンを形成した基板を、サンドブラスト工程によって加工する方法、である。
【発明の効果】
【0019】
本発明の感光性樹脂組成物は、感度に優れ、高解像性を有し、現像工程によるスカムの発生が少なく、露光後の未露光部分と露光部分とのコントラスト性に優れ、レジスト剥離片が小さく、硬化膜柔軟性に優れるという効果を奏するものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の感光性樹脂組成物に用いる(a)バインダー用樹脂を構成する線状重合体に含まれるカルボキシル基の量は、酸当量で100〜600である必要があり、好ましくは200〜400である。酸当量とは、その中に1当量のカルボキシル基を有する線状重合体の質量を言う。線状重合体中のカルボキシル基は、感光性樹脂組成物にアルカリ水溶液に対する現像性や剥離性を与えるために必要である。酸当量が100未満では、現像耐性が低下し、解像性及び密着性に悪影響を及ぼし、600を超えると、現像性及び剥離性が低下する。
【0021】
(a)バインダー用樹脂を構成する線状重合体の分子量は、5千〜50万である。線状重合体の分子量が、50万を超えると現像性が低下し、5千未満ではテンティング膜強度が低下し、エッジフュ−ズ(保存時の感光性樹脂層のはみ出し)が著しくなる。本発明の効果をさらに良く発揮するためには、線状重合体の分子量は、1万〜30万が好ましい。なお、酸当量の測定は、平沼自動滴定装置(COM−555)を用い、0.1mol/Lの水酸化ナトリウムを用いて電位差滴定法により行われる。重量平均分子量は、日本分光製ゲルパ−ミエ−ションクロマトグラフィ−(GPC)(ポンプ:Gulliver、PU−1580型、カラム:Shodex(KF−807、KF−806M、KF−806M、KF−802.5)4本直列、移動層溶媒:テトラヒドロフラン、ポリスチレン標準サンプル(昭和電工(株)製 Shodex STANDARD SM−105 Polystyrene)による検量線使用)により重量平均分子量(ポリスチレン換算)として求められる。
【0022】
(a)バインダー用樹脂を構成する線状重合体は、下記の2種類の単量体の中より、各々一種又はそれ以上の単量体を共重合させることにより得られる。
第一の単量体は、分子中に重合性不飽和基を一個有するカルボン酸又は酸無水物である。例えば、(メタ)アクリル酸、フマル酸、ケイ皮酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸無水物、マレイン酸半エステル等が挙げられる。中でも、特に(メタ)アクリル酸が好ましい。
第二の単量体は、非酸性で、分子中に重合性不飽和基を一個有し、感光性樹脂層の現像性、エッチング及びめっき工程での耐性、硬化膜の可とう性等の種々の特性を保持するよ
うに選ばれる。このようなものとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロニトリル、フェニル基を有するビニル化合物(例えば、スチレン、メチルスチレン等のスチレン誘導体)及びベンジル(メタ)アクリレート等が挙げられる。中でも、特に、高解像度の観点より、下記一般式(II)で表されるスチレン及びその誘導体や下記一般式(III)で表されるベンジル(メタ)アクリレート及びその誘導体が好ましい。
【0023】
【化9】

(Lは、炭素数1〜6の炭化水素基又はアルコキシ基、ヒドロキシル基、及びハロゲン基からなる群より選ばれる一種の基であり、pは0〜5の整数である。)
【0024】
【化10】

(Rは水素原子又はメチル基、Mは、炭素数1〜6の炭化水素基又はアルコキシ基、ヒドロキシル基、及びハロゲン基からなる群より選ばれる一種の基であり、qは0〜5の整数である。)
【0025】
上記一般式(II)で表されるスチレン及びその誘導体は、(a)熱可塑性共重合体中に3〜85質量%含有することが好ましい。解像度という観点より3質量%以上であり、現像性という観点より85質量%以下である。
上記一般式(III)で表されるベンジル(メタ)アクリレート及びその誘導体は、(a)熱可塑性共重合体中に3〜85質量%含有することが好ましい。解像性という観点より3質量%以上であり、現像性という観点より85質量%以下である。
(a)バインダー用樹脂は、上記単量体の混合物を、アセトン、メチルエチルケトン、イソプロパノール等の溶剤で希釈した溶液に、過酸化ベンゾイル、アゾイソブチロニトリル等のラジカル重合開始剤を適量添加し、過熱攪拌することにより合成を行うことが好ましい。混合物の一部を反応液に滴下しながら合成を行う場合もある。反応終了後、さらに溶剤を加えて、所望の濃度に調整する場合もある。合成手段としては、溶液重合以外に、塊状重合、懸濁重合及び乳化重合を用いていもよい。
(a)バインダー用樹脂の感光性樹脂組成物全体に対する割合は、20〜90質量%の範囲であり、好ましくは30〜70質量%である。(a)バインダー用樹脂の割合が、20質量%未満である場合と90質量%を超える場合には、露光、現像によって形成されるレジストパターンが、レジストとしての特性、例えば、テンティング、エッチング及び各種めっき工程において十分な耐性等を有しない。
【0026】
本発明の感光性樹脂組成物に用いる(b)光重合性モノマーとしては、末端に光重合可能な基を有する化合物であれば良く、例えば、1、6−ヘキサンジオ−ルジ(メタ)アクリレート、1、4−シクロヘキサンジオ−ルジ(メタ)アクリレート、またポリプロピレングリコ−ルジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコ−ルジ(メタ)アクリレート、2−ジ(p−ヒドロキシフェニル)プロパンジ(メタ)アクリレート、グリセロ−ルトリ(メタ)アクリレート、トリメチロ−ルプロパントリ(メタ)アクリレート、ポリオキシプロピルトリメチロ−ルプロパントリ(メタ)アクリレート、ポリオキシエチルトリメチロ−ルプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリト−ルペンタ(メタ)アクリレート、トリメチロ−ルプロパントリグリシジルエ−テルトリ(メタ)アクリレート、ビスフェノ−ルAジグリシジルエ−テルジ(メタ)アクリレート及び、β−ヒドロキシプロピル−β’−(アクリロイルキシ)プロピルフタレート、フェノキシポリエチレングリコ−ルアクリレート等が挙げられる。
(b)光重合性モノマーとして、下記一般式で表される(IV)〜(VII)からなる群から選ばれる少なくとも一種の化合物を含有することは、本発明の好ましい実施形態である。
【0027】
【化11】

(R及びRは、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基である。また、R及びRは、炭素数2〜6のアルキレン基であり、それぞれ同一であっても異なっていてもよく、異なっている場合、−(R−O)−及び−(R−O)−の繰り返し単位は、ブロック構造でもランダム構造でもよい。n、n3、及びnは、0又は正の整数であり、これらの合計は2〜40である。)
【0028】
【化12】

(R及びRは、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基である。R及びRは炭素数2〜6のアルキレン基を示し、これらは同一であっても相違していてもよく、異なって
いる場合、−(R−O)−及び−(R−O)−の繰り返し単位は、ブロック構造でもランダム構造でもよい。n、n7、及びnは、0又は正の整数であり、これらの合計は2〜40である。)
【0029】
上記一般式(IV)及び(V)で表される化合物においては、R及びR、R及びRは、エチレン基またはプロピレン基が好ましい。n+n+n+n又はn+n+n+nの下限は2以上が好ましく、上限は40以下が好ましい。これらの値が2未満では硬化膜の柔軟性およびテンティング性が悪化し、これらの値が40を超えると、解像度に対する効果が充分でない。
上記一般式(IV)で表される化合物としては、2,2−ビス{4−(p−アクリロキシポリエトキシ)シクロヘキシル}プロパンまたは2,2−ビス{4−(メタクリロキシポリエトキシ)シクロヘキシル}プロパンのエトキシ基がモノエトキシ、ジエトキシ、トリエトキシ、テトラエトキシ、ペンタエトキシ、ヘキサエトキシ、ヘプタエトキシ、オクタエトキシ、ノナエトキシ、デカエトキシ、ウンデカエトキシ、ドデカエトキシ、トリデカエトキシ、テトラデカエトキシ、ペンタデカエトキシであり、また、アルキレン基にエチレン基とプロピレン基の混合物も挙げられ、2,2−ビス{4−(アクリロキシポリアルキレンオキシ)シクロヘキシル}プロパンまたは2,2−ビス{4−(メタクリロキシポリアルキレンオキシ)シクロヘキシル}プロパンのアルキレンオキシ基がオクタエトキシとジプロピルオキシのブロック構造の付加物やランダム構造の付加物およびテトラエトキシとテトラプロピルオキシのブロック構造の付加物やランダム構造の付加物が挙げられる。これらの中でも、2,2−ビス{4−(メタクロキシペンタエトキシ)シクロヘキシル}プロパンが最も好ましい。
【0030】
上記一般式(V)で表される化合物の具体例としては、ビスフェノールAの両端にそれぞれ平均2モルのエチレンオキサイドを付加したポリエチレングリコールのジメタクリレート(2,2−ビス{4−(メタクロキシジエトキシ)フェニル}プロパン)(新中村化学工業(株)製NKエステルBPE−200)やビスフェノールAの両端にそれぞれ平均5モルのエチレンオキサイドを付加したポリエチレングリコールのジメタクリレート(2,2−ビス{4−(メタクロキシペンタエトキシ)フェニル}プロパン)(新中村化学工業(株)製NKエステルBPE−500)、ビスフェノールAの両端にそれぞれ平均6モルのエチレンオキサイドと平均2モルのプロピレンオキサイドを付加したポリアルキレングリコールのジメタクリレート、ビスフェノールAの両端にそれぞれ平均15モルのエチレンオキサイドと平均2モルのプロピレンオキサイドを付加したポリアルキレングリコールのジメタクリレートがある。
【0031】
【化13】

(R及びR10はそれぞれ独立に水素原子又はメチル基であり、n10,n11及びn12は、それぞれ3〜15の整数である。)
【0032】
上記一般式(VI)で表される化合物は、n10、n11及びn12が、それぞれ、3よりも小さいと当該化合物の沸点が低下して、レジストの臭気が強くなり、使用が困難になる。n10,n11及びn12が、20を越えると単位重量あたりの光活性部位の濃度が低くなるため、実用的感度が得られない。
上記一般式(VI)で表される化合物の具体例としては、例えば、平均12モルのプロピレンオキサイドを付加したポリプロピレングリコ−ルにエチレンオキサイドをさらに両
端にそれぞれ平均3モル付加したグリコ−ルのジメタクリレ−トが挙げられる。
【0033】
【化14】

(R11は炭素数4〜12の2価の有機基、R12、R13は水素またはメチル基を表す。また、A及びBは、炭素数2〜6のアルキレン基であり、それぞれ同一であっても異なっていてもよく、異なっている場合、−(A−O)−及び−(B−O)−の繰り返し単位は、ブロック構造でもランダム構造でもよい。m、m6、及びmは、0又は正の整数であり、これらの合計は2〜40である。)
【0034】
上記一般式(VII)で表される化合物において、R11は、ヘキサメチレン基、シクロヘキシル基、及びトリメチルヘキサメチレン基が好ましい。A及びBは、エチレン基またはプロピレン基が好ましい。n13及びn14は、それぞれ15を超えると単位重量あたりの光活性部位の濃度が低くなるため、実用的感度が得られない。
上記一般式(VII)で表される化合物としては、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネ−ト、トリレンジイソシアネ−ト、又は2,2,4,−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネ−ト等のジイソシアネ−ト化合物と、一分子中にヒドロキシル基と(メタ)アクリル基を有する化合物(2−ヒドロキシプロピルアクリレ−ト、オリゴプロピレングリコ−ルモノメタクリレ−ト等)とのウレタン化合物等がある。具体的には、ヘキサメチレンジイソシアネ−トとオリゴプロピレングリコ−ルモノメタクリレ−ト(日本油脂(株)製ブレンマ−PP1000)との反応物、ヘキサメチレンジイソシアネ−トとオリゴエチレングリコ−ルモノメタクリレ−トとの反応物及びヘキサメチレンジイソシアネ−トとオリゴエチレングリコ−ルオリゴプロピレングリコールモノメタクリレ−トとの反応物等がある。
【0035】
(b)光重合可能な不飽和化合物の割合は、感光性樹脂組成物全体に対して、5〜75質量%の範囲である。(b)光重合可能な不飽和化合物の割合が、5質量%未満では感度が充分に得られず、75質量%を越えるとエッジフューズが著しくなる。好ましくは10〜70質量%、さらに好ましくは15〜60質量%である。
本発明の感光性樹脂組成物に用いられる(c)光重合開始剤としては、下記一般式(I)で表される化合物を含有する。光重合開始剤とは、各種の活性光線、例えば紫外線等により活性化され、重合を開始する化合物である。
【0036】
【化15】

(Xは水素又は炭素数1〜6の炭化水素基、Y及びZは、それぞれ独立に、ハロゲン基、炭素数1〜6の炭化水素基、アルコキシ基、及びヒドロキシル基からなる群より選ばれる一種の基であり、nは1〜10の整数、mは1〜5の整数、m及びmはそれぞれ独立に0〜5の整数である。)
【0037】
上記一般式(I)で表される2,4,5−トリアリールイミダゾール2量体としては、例えば、2−(p−メトキシトリエトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(p−エトキシトリエトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(p−メトキシテトラエトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(p−エトキシテトラエトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体等があるが、特に、2−(p−メトキシトリエトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体が好ましい。
上記一般式(I)で表される化合物にp−アミノフェニルケトンを併用することは好ましく、p−アミノフェニルケトンとしては、例えば、p−アミノベンゾフェノン、p−ブチルアミノフェノン、p−ジメチルアミノアセトフェノン、p−ジメチルアミノベンゾフェノン、p−p’−ビス(エチルアミノ)ベンゾフェノン、p−p’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン[ミヒラーズケトン]、p−p’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、p−p’−ビス(ジブチルアミノ)ベンゾフェノン等が挙げられる。
【0038】
本発明の感光性樹脂組成物には、上記で示された化合物以外に、他の光重合開始剤を併用することも可能である。他の光重合開始剤としては、例えば、2−エチルアントラキノン、2−tert−ブチルアントラキノン等のキノン類、ベンゾフェノン等の芳香族ケトン類、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル等のベンゾインエーテル類、ベンジルジメチルケタ−ル、ベンジルジエチルケタ−ル等が挙げられる。9−フェニルアクリジン等のアクリジン類、1−フェニル−1、2−プロパンジオン−2−ο−ベンゾイルオキシム、1−フェニル−1、2−プロパンジオン−2−(ο−エトキシカルボニル)オキシム等のオキシムエステル類等を用いてもよい。組み合わせで用いる開始剤としては、例えば、チオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン等のチオキサントン類と、ジメチルアミノ安息香酸アルキルエステル化合物等の三級アミン化合物との組み合わせが挙げられる。
【0039】
(c)光重合開始剤の割合は、感光性樹脂組成物全体に対して、0.01〜30質量%であり、好ましくは0.05〜10質量%である。(c)光重合開始剤の割合が、30質量%を超えると感光性樹脂組成物の活性吸収率が高くなり、感光性積層体として用いた場合、感光性樹脂層の底の部分の重合による硬化が不十分になり、0.01質量%未満では
十分な感度が得られない。
上記一般式(I)の割合は、感光性樹脂組成物全体に対して、0.01〜20質量%であることが好ましく、より好ましくは0.05〜10質量%である。上記一般式(I)の割合が、感光性樹脂組成物の活性吸収率の観点より、20質量%以下が好ましく、感度の観点より、0.01質量以上が好ましい。
【0040】
本発明の感光性樹脂組成物の熱安定性及び保存安定性を向上させるために、感光性樹脂組成物にラジカル重合禁止剤を含有させることは、好ましい。用いられるラジカル重合禁止剤としては、例えば、p−メトキシフェノ−ル、ハイドロキノン、ピロガロ−ル、ナフチルアミン、tert−ブチルカテコ−ル、塩化第一銅、2、6ージ−tert−ブチル−p−クレゾ−ル、2、2’−メチレンビス(4−エチル−6−tert−ブチルフェノ−ル)、2、2’−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノ−ル)、ニトロソフェニルヒドロキシアミンアルミニウム塩、ジフェニルニトロソアミン等が挙げられる。
【0041】
本発明の感光性樹脂組成物には、染料、顔料等の着色物質を含有させることもできる。用いられる着色物質としては、例えば、フクシン、フタロシアニングリ−ン、オ−ラミン塩基、パラマジエンタ、クリスタルバイオレット、メチルオレンジ、ナイルブル−2B、ビクトリアブル−、マラカイトグリ−ン、ベイシックブル−20、ダイアモンドグリ−ン等が挙げられる。
本発明の感光性樹脂組成物には、光照射により発色する発色系染料を含有させることもできる。用いられる発色系染料としては、例えば、ロイコ染料又はフルオラン染料と、ハロゲン化合物の組み合わせがある。ロイコ染料としては、例えば、トリス(4ージメチルアミノ−2−メチルフェニル)メタン[ロイコクリスタルバイオレット]、トリス(4−ジメチルアミノ−2−メチルフェニル)メタン[ロイコマラカイトグリ−ン]等が挙げられる。ハロゲン化合物としては、臭化アミル、臭化イソアミル、臭化イソブチレン、臭化エチレン、臭化ジフェニルメチル、臭化ベンザル、臭化メチレン、トリブロモメチルフェニルスルフォン、4臭化炭素、トリス(2、3−ジブロモプロピル)ホスフェ−ト、トリクロロアセトアミド、ヨウ化アミル、ヨウ化イソブチル、1、1、1−トリクロロ−2、2−ビス(p−クロロフェニル)エタン、ヘキサクロロエタン、トリアジン化合物、等が挙げられる。トリアジン化合物としては、2、4、6−トリス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メトキシフェニル)−4、6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジンが挙げられる。このような発色系染料の中でも、トリブロモメチルフェニルスルフォンとロイコ染料との組み合わせや、トリアジン化合物とロイコ染料との組み合わせが有用である。
【0042】
本発明の感光性樹脂組成物には、可塑剤等の添加剤を含有させることもできる。用いられる添加剤としては、例えば、ジエチルフタレート等のフタル酸エステル類やp−トルエンスルホンアミド等が挙げられる。
本発明の感光性樹脂組成物は、均一に溶解した調合液とするために、溶媒を含有してもよい。用いられる溶媒としては、メチルエチルケトン(MEK)に代表されるケトン類、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコールなどのアルコール類が挙げられる。感光性樹脂組成物の調合液の粘度が25℃で500〜4000mPa・secとなるように溶媒を調製することが好ましい。
【0043】
本発明の感光性樹脂積層体は、上記感光性樹脂組成物を支持層上に塗工して作成する。
支持層としては、活性光を透過する透明なものが好ましく、例えば、ポリエチレンテレフタレ−トフィルム、ポリビニルアルコ−ルフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、塩化ビニル共重合体フィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、塩化ビニリデン共重合体フィルム、ポリメタクリル酸メチル共重合体フィルム、ポリスチレンフィルム、ポリアクリロニト
リルフィルム、スチレン共重合体フィルム、ポリアミドフィルム、セルロース誘導体フィルム等が挙げられ、これらの延伸されたものでも使用可能である。支持層の厚みは、薄い方が画像形成性及び経済性の面で有利であるが、強度を維持する観点から10〜30μmのものが一般的である。また、ヘーズとしては5%以下であるものが用いられる。
【0044】
支持層に積層した感光性樹脂層の反対側の表面には、必要に応じて、保護層を積層してもよい。支持層よりも保護層の方が、感光性樹脂層との密着力が充分小さく、容易に剥離できることが保護層としての重要な特性である。用いられる保護層としては、例えば、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム等が挙げられる。保護層の膜厚は10〜100μmが好ましく、10〜50μmがより好ましい。
感光性樹脂組成物からなる感光性樹脂積層体を積層する基板としては、プリント配線板用、リードフレーム用及び半導体パッケージ用の基板等が挙げられる。
感光性樹脂層の厚みは、用途において異なるが、プリント配線板作製用には、一般的には、1〜100μmが用いられ、好ましくは5〜50μmであり、感光性樹脂層が薄いほど解像性は向上し、感光性樹脂層が厚いほど膜強度が向上する。
感光性樹脂積層体を用いたプリント配線板等の作成工程は、公知の技術により行われるが、以下に簡単に述べる。
【0045】
<レジストパターン形成方法>
本発明の感光性樹脂積層体を用いたレジストパターンは、積層工程、露光工程、及び現像工程を含む工程によって形成することができる。具体的な方法の一例を示す。
まず、ラミネーターを用いて積層工程を行う。感光性樹脂積層体が保護層を有する場合には保護層を剥離した後、ラミネーターで感光性樹脂層を基板表面に加熱圧着し積層する。この場合、感光性樹脂層は基板表面の片面だけに積層しても良いし、両面に積層しても良い。この時の加熱温度は一般的に40〜160℃である。また、該加熱圧着は二回以上行うことにより密着性及び耐薬品性が向上する。この時、圧着は二連のロールを備えた二段式ラミネーターを使用しても良いし、何回か繰り返してロールに通し圧着しても良い。
【0046】
次に、露光機を用いて露光工程を行う。必要ならば支持体を剥離しフォトマスクを通して活性光により露光する。露光量は、光源照度及び露光時間より決定される。光量計を用いて測定しても良い。
露光工程において、マスクレス露光方法を用いてもよい。マスクレス露光はフォトマスクを使用せず基板上に直接描画して露光する。光源としては波長350〜410nmの半導体レーザーや超高圧水銀灯などが用いられる。描画パターンはコンピューターによって制御され、この場合の露光量は、光源照度および基板の移動速度によって決定される。
【0047】
次に、現像装置を用いて現像工程を行う。露光後、感光性樹脂層上に支持体がある場合には、必要に応じてこれを除き、続いてアルカリ水溶液の現像液を用いて未露光部を現像除去し、レジスト画像を得る。アルカリ水溶液としては、NaCO、KCO等の水溶液を用いる。これらは感光性樹脂層の特性に合わせて選択されるが、0.2〜2質量%の濃度、20〜40℃のNaCO水溶液が一般的である。該アルカリ水溶液中には、界面活性剤、消泡剤、現像を促進させるための少量の有機溶剤などを混入させてもよい。
上述の工程によってレジストパターンが得られるが、場合によっては、さらに100〜300℃の加熱工程を行うこともできる。この加熱工程を実施することにより、更なる耐薬品性向上が可能となる。加熱には、熱風、赤外線、遠赤外線等の方式の加熱炉を用いる。
【0048】
<プリント配線板の製造方法>
本発明のプリント配線板の製造方法は、基板として銅張り積層板やフレキシブル基板を
用いた上述のレジストパターン形成方法に続いて、以下の工程を経ることで行われる。
まず、現像により露出した基板の銅面をエッチング法、またはめっき法等の既知の方法をもちいて導体パターンを形成する。
その後、レジストパターンを、現像液よりも強いアルカリ性を有する水溶液により基板から剥離して所望のプリント配線板を得る。剥離用のアルカリ水溶液(以下、「剥離液」ともいう。)についても特に制限はないが、2〜5質量%の濃度、40〜70℃のNaOH、KOHの水溶液が一般的に用いられる。剥離液にも、少量の水溶性溶媒を加える事は可能である。
【0049】
<リードフレームの製造方法>
本発明のリードフレームの製造方法は、基板として銅、銅合金、鉄系合金等の金属板を用いた上述のレジストパターンの形成方法に続いて、以下の工程を経ることで行われる。
まず、現像により露出した基板をエッチングして導体パターンを形成する。
その後、レジストパターンを上述のプリント配線板の製造方法と同様の方法で剥離して、所望のリードフレームを得る。
【0050】
<半導体パッケージの製造方法>
本発明の半導体パッケージを製造方法は、基板としてLSIとしての回路形成が終了したウェハを用いた上述のレジストパターンの形成方法に続いて、以下の工程を経ることで行われる。
現像により露出した開口部に銅、はんだ等の柱状のめっきを施して、導体パターンを形成する。
その後、レジストパターンを上述のプリント配線板の製造方法と同様の方法で剥離し、更に、柱状めっき以外の部分の薄い金属層をエッチングにより除去することにより、所望の半導体パッケージを得る。
【0051】
<サンドブラストによる加工工法>
本発明の感光性樹脂積層体をドライフィルムレジストとして用いてサンドブラスト工法により基材に加工を施す場合には、基材上に前記した方法と同様な方法で、感光性樹脂積層体をラミネートし、露光、現像を施す。更に形成されたレジストパターン上からブラスト材を吹き付け目的の深さに切削するサンドブラスト処理工程、基材上に残存した樹脂部分をアルカリ剥離液等で基材から除去する剥離工程を経て、基材上に微細なパターンを加工することができる。上前記サンドブラスト処理工程に用いるブラスト材は公知のものが用いられ、例えばSiC,SiO、Al、CaCO、ZrO、ガラス、ステンレス等の2〜100μm程度の微粒子が用いられる。
【実施例】
【0052】
<参考例1>
TriethyleneglycolmonomethyletherTosylate(TGME Tosylate)の合成
300mlの3つ口フラスコにNaOH(9.94g,0.249mol)/HO50ml、Triethyleneglycolmonomethylether(28.75g,0.175mol)/THF 50mlを加え、0℃に冷却し撹拌しながらp−toluenesulfonylchloride(30.85g,0.162mol)/THF 50mlを滴下し2h撹拌した(≦5℃)。その後氷水150mlに入れ、塩化メチレンで二度抽出し、水で二度、飽和食塩水で一度洗浄した後MgSOで一晩乾燥した。その後溶媒を留去し、黄色透明液体を得た。これを、IR,H−NMR,FAB−MSで同定した。
IRは、日本分光株式会社(JASCO)製の型番FT/IR−410で、条件NaC1法で測定を行った。
H−NMRは、日本電子株式会社(JEOL)製の型番500MHz JNM ECP−500で、条件溶媒CDC13、TMSを内部標準として測定を行った。
FAB−MSは、日本電子株式会社(JEOL)製の型番JMS−700で、条件FABモードでイオン化して測定を行った。
IR(cm−1)(NaCl):3033(ν,ArC−H),2878(ν,O−CH−CH−O),1357(ν,SO),1177(ν,SO),1098(ν,C−O−C),
H−NMR(500MHz,Acetone−d6)δ(ppm):2.47(s,3H),3.28(s,3H),3.45−3.68(m,10H),4.16(t,J=7Hz,2H),7.49(d,J=13Hz,2H),7.82(d,J=13Hz,2H)
MS(FAB)m/z:319(MH
【0053】
<参考例2>
p−(Triethyleneglycolmonomethylether)Benzaldehyde(p−TGME benzaldehyde)の合成
200mlのナスフラスコにTGME Tosylate(20.0g,62.8mmol),4−hydroxybenzaldehyde(8.70g,71.2mmol),KCO(11.8g ,85.3mmol)を入れ、toluene 50ml,DMF100mlを溶媒に加えて24h還流した。反応物をろ過し、ろ液を留去した。その後、SiOカラム(溶離液 酢酸エチル:ヘキサン=1:1)で精製した。その後溶媒を留去し、黄色透明液体を得た。これを、IR,H NMR,FAB−MSで同定した。
IR(cm−1)(NaCl):3073(ν,ArC−H),2876(ν,O−CH−CH−O),1692(ν,C=O),1111(ν,C−O−C)
H NMR(500MHz,CDCl)δ(ppm):3.38(s,3H),3.55(t,J=5Hz,2H),3.65−3.75(m,6H),3.89(t,J=5Hz,2H),4.22(t,J=5Hz,2H),7.02(d,J=9Hz,2H),7.83(d,J=9Hz,2H),9.88(s,1H)
MS(FAB)m/z:269(MH
【0054】
<参考例3>
(p−メトキシトリエトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾールの合成
100mlのナスフラスコにbenzil(2.37g,11.3mmol),p−TGMEbenzaldehyde(3.10g,11.6mmol),ammoniumacetate(7.16g,92.9mmol)を入れ、aceticacid20mlを溶媒に加えて3h還流した。反応混合物の溶媒を留去し、塩化メチレンと水で3回抽出した。有機層を一晩NaSOで乾燥し、その後溶媒を留去し、SiOカラム(溶離液は当初クロロホルムを使い、後に酢酸エチルを使用)で精製した。その後溶媒を留去し、1晩真空乾燥し、黄白色粘性固体を得た。これを、IR,H NMR,FAB−MSで同定した。
IR(cm−1)(CCl):3266(ν,N−H),3058(ν,ArC−H),2876(ν,O−CH−CH−O),1097(ν,C−O−C)
H NMR(500MHz,Acetone−d6)δ(ppm):3.28(s,3H),3.47(t,J=5Hz,2H),3.57−3.61(m,4H),3.67(t,J=5Hz,2H),3.84(t,J=5Hz,2H),4.19(t,J=5Hz,2H),7.04−7.05(m,2H),7.28−7.36(m,6H),7.59−7.60(m,4H),8.05−8.07(m,2H)
MS(FAB)m/z:459(MH
【0055】
<実施例1>
2−(p−メトキシトリエトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体の合成
200mlナスフラスコに参考例3で得られた(p−メトキシトリエトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール(3.38g,7.38mmol)を入れてCHCl 50mlで溶解し、K[Fe(CN)](8.96g,24.9mmol)を加えて、さらにNaOH/HO 8.99g/50mlを入れて、20h還流した。反応後、水50mlを加えて分液した。有機層を一晩NaSOで乾燥し、その後溶媒を留去し、SiOカラム(溶離液 酢酸エチル)で精製した。その後溶媒を留去し、1晩真空乾燥し、緑色粘性固体を得た。これを、IR,1H NMR,FAB−MSで同定した。
IR(cm−1)(CCl):3059(ν,ArC−H),2875(ν,O−CH−CH−O),1111(ν,C−O−C)
H NMR(500MHz,Acetone−d6)δ(ppm):2.80−2.84(m,6H),3.44−4.33(m,24H),6.53−8.44(m,28H)MS(FAB)m/z:915(MH
【0056】
<実施例2〜9、比較例1〜3>
表1に示す各々の実施例及び比較例の組成比で、各化合物を均一に溶解して感光性樹脂組成物の混合溶液を調製した。調製した混合溶液を、厚さ20μmのポリエチレンテレフタレ−トフィルムにバ−コ−タ−を用いて均一に塗布し、95℃の乾燥機中で4分乾燥した。この時の感光性樹脂層の厚さは40μmであった。ポリエチレンテレフタレ−トフィルムを積層していない感光性樹脂層の表面上に、25μmのポリエチレンフィルムを張り合わせ、DFRを得た。
35μm圧延銅箔を積層した銅張積層板表面を、湿式バフロ−ル(スリ−エム(株)製、スコッチブライト(登録商標)#600、2連)で研磨し、得られたDFRのポリエチレンフィルムを剥しながら、感光性樹脂層を銅張積層板にホットロ−ルラミネーターにより、105℃でラミネ−トし、積層体を得た。
【0057】
得られた積層体について、以下の評価を行った。
(1)感度試験
銅張積層板にラミネ−トされた積層体にスト−ファ−製21段ステップタブレットを通して超高圧水銀ランプ((株)オ−ク製作所製、HMW−201KB)により40mJ/cmで露光した。続いて、ポリエチレンテレフタレ−ト支持層を剥離した後、30℃の1質量%の炭酸ナトリウム水溶液を約45秒間スプレ−した。得られた硬化レジストの最高の残膜段数を感度とした。
【0058】
(2)解像度
銅張積層板にラミネートされた積層体に、ラインとスペースが1:1であるマスクフィルムを通して、超高圧水銀ランプ((株)オーク製作所、HMW−201KB)により60mJ/cmで露光した。続いて、ポリエチレンテレフタレート支持層を剥離した後、30℃の1質量%の炭酸ナトリウム水溶液を約45秒間スプレーした。得られた画像の分離しうる最小線幅を解像度とし、下記のようにランク付けした。
◎:40μm以下
○:40μmを超え、45μm以下
△:45μmを超え、50μm以下
×:50μmを超える
【0059】
(3)現像凝集性試験(現像スカム試験)
30℃、1質量%の炭酸ナトリウム水溶液に、50μm膜厚換算で、0.5m/Lの
未露光の上記感光性樹脂層を溶解させ、溶液200mLを0.2MPaの圧力でスプレ−しながら、溶液循環を3時間行う。その後、槽内の凝集物(スカム)発生の状態を目視で判定し、下記のようにランク付けした。
○:液面に浮遊物がなく、溶液を除去後の槽底にも全く凝集物(スカム)の発生がない。△:液面や槽底に、ごくわずかに固形状の凝集物(スカム)発生が認められる。
×:液面や槽底に、多量の固形状の凝集物(スカム)発生が認められる。
【0060】
(4)露光コントラスト評価
銅張積層板にラミネートされた積層体のラミネート後15分経過した未露光部の感光性樹脂層と超高圧水銀ランプ((株)オーク製作所、HMW−201KB)により60mJ/cmで露光30秒経過後の露光部の感光性樹脂層の色差ΔEを色差計(日本電色工業(株)製、NF333簡易型分光色差計)で測定し、以下のようにランク分けした。
◎:ΔEの値が15を超える。
○:ΔEの値が10を超え、15以下。
△:ΔEの値が2を超え、10以下。
×:ΔEの値が2以下。
【0061】
(5)剥離片サイズ評価
銅張積層板にラミネートされた積層体に、超高圧水銀ランプ((株)オーク製作所、HMW−201KB)により60mJ/cmで全面露光した4.2cm×6cmの積層板を苛性ソーダ水溶液(50℃、3質量%)に浸漬し、積層板から剥がれた硬化膜の形状(剥離片サイズ)を以下のようにランク分けした。
◎:剥離片サイズが5mm角以下。
○:剥離片サイズが5mm角を超え、10mm角以下。
×:剥離片サイズが10mm角を超える。
【0062】
(6)硬化膜柔軟性試験
銅張積層板にラミネートされた積層体に、超高圧水銀ランプ((株)オーク製作所、HMW−201KB)により60mJ/cmで全面露光した。続いて、ポリエチレンテレフタレート支持層を剥離した後、30℃の1質量%の炭酸ナトリウム水溶液を約45秒間スプレーした。得られた現像後の硬化膜付着基板にIS K4100に開示されたクロスカットガイダンスを用いてカッターで1mm幅に直行させて10本づつカッターで切傷をつけセロテープ剥離した。その時の硬化膜の剥がれる状態を下記で示されるランクでランク付けした。
◎:セロテープ剥離後、硬化膜が全く剥がれない。
○:セロテープ剥離後、硬化膜がごく一部剥がれる。
△:セロテープ剥離後、硬化膜が半分程度剥がれる。
×:セロテープ剥離後、硬化膜がほぼ全面剥がれる。
以上の結果を、まとめて表1に示す。
【0063】
<表1の記号説明>
P−1:メタクリル酸メチル50質量%、メタクリル酸25質量%、スチレン25質量%の三元共重合体のメチルチルケトン溶液(固形分濃度35質量%、重量平均分子量5万、酸当量344)
P−2:メタクリル酸メチル65質量%、メタクリル酸25質量%、アクリル酸ブチル10質量%の三元共重合体のメチルエチルケトン溶液(固形分濃度30質量%、重量平均分子量12万、酸当量344)
P−3:ベンジルメタクリレート50質量%、メタクリル酸30質量%、スチレン20質量%の3元共重合体のメチルエチルケトン溶液(固形分濃度41質量%、重量平均分子量5.5万、酸当量287)
M−1:平均12モルのプロピレンオキサイドを付加したポリプロピレングリコ−ルにエチレンオキサイドをさらに両端にそれぞれ平均3モル付加したグリコ−ルのジメタクリレ−ト
【0064】
M−2:ビスフェノ−ルAの両端にそれぞれ平均2モルのプロピレンオキサイドを付加したポリプロピレングリコ−ルと平均6モルのエチレンオキサイドを付加したポリエチレングリコ−ルのジメタクリレート
M−3:ヘキサメチレンジイソシアネートとトリプロピレングリコールモノメタクリレートとのウレタン化物
M−4:(2,2−ビス{4−(メタクリロキシペンタエトキシ)シクロヘキシル}プロパン
M−5:4−ノルマルノニルフェノキシヘプタエチレングリコールジプロピレングリコールアクリレート
M−6:ビスフェノールAの両端にそれぞれ平均5モルずつのエチレンオキサイドを付加したポリエチレングリコールのジメタクリレート(新中村化学社製BPE−500、製品名)
【0065】
M−7:ノナプロピレングリコ−ルジアクリレート
M−8:ノナエチレングリコ−ルジアクリレート
A−1:4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン
A−2:2−(o−クロロフェニル)−4、5−ジフェニルイミダゾ−ル二量体
A−3:2−(p−メトキシトリエトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体
(一般式(I)においてX=メチル基、Y=Z=水素、n1=3である化合物)
A−4:2,2’,5−トリス(2−クロロフェニル)−4−(3、4−ジメトキシフェニル)−4’,5’−ジフェニル−1,1’−ビイミダゾール
B−1:ダイアモンドグリ−ン
B−2:ロイコクリスタルバイオレット
【0066】
【表1】

【産業上の利用可能性】
【0067】
本発明の感光性樹脂組成物を用いたDFRは、露光時の感度に優れるとともに、高解像性を有し、現像工程におけるスカムの発生が少なく、露光後のコントラスト性に優れ、剥離片サイズが微小であり、硬化膜柔軟性に優れるため、アルカリ現像型プリント配線板、リードフレーム及び半導体パッケージ用基板を作製するためのDFRとして有用である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記一般式(I)で表される化合物。
【化1】

(Xは水素又は炭素数1〜6の炭化水素基、Y及びZは、それぞれ独立にハロゲン基、炭素数1〜6の炭化水素基、アルコキシ基、及びヒドロキシル基からなる群より選ばれる一種の基であり、nは1〜10の整数、mは1〜5の整数、m及びmはそれぞれ独立に0〜5の整数である。)
【請求項2】
感光性樹脂組成物全体に対して、(a)カルボキシル基含有量が酸当量で100〜600であり、かつ、重量平均分子量が5千〜50万の線状重合体からなるバインダー用樹脂:20〜90質量%、(b)少なくとも一つの末端エチレン性不飽和基を有する光重合性モノマー:5〜75質量%、(c)光重合開始剤:0.01〜30質量%を含有し、(c)光重合性開始剤として下記一般式(I)を含有することを特徴とする感光性樹脂組成物。
【化2】

(Xは水素又は炭素数1〜6の炭化水素基、Y及びZは、それぞれ独立に、ハロゲン基、炭素数1〜6の炭化水素基、アルコキシ基、及びヒドロキシル基からなる群より選ばれる一種の基であり、nは1〜10の整数、mは1〜5の整数、m及びmは0〜5の整数である。)
【請求項3】
(a)バインダー用樹脂が下記一般式(II)及び一般式(III)で表される群より選ばれる少なくとも一種の化合物を共重合成分として含有することを特徴とする請求項2
記載の感光性樹脂組成物。
【化3】

(Lは、炭素数1〜6の炭化水素基又はアルコキシ基、ヒドロキシル基、及びハロゲン基からなる群より選ばれる一種の基であり、pは0〜5の整数である。)
【化4】

(Rは水素原子又はメチル基、Mは、炭素数1〜6の炭化水素基又はアルコキシ基、ヒドロキシル基、及びハロゲン基からなる群より選ばれる一種の基であり、qは0〜5の整数である。)
【請求項4】
(b)光重合性モノマーとして下記一般式(IV)、(V)、(VI)及び(VII)で表される群より選ばれる少なくとも一種の化合物を含有することを特徴とする請求項2又は3記載の感光性樹脂組成物。
【化5】

(R及びRは、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基である。また、R及びRは、炭素数2〜6のアルキレン基であり、それぞれ同一であっても異なっていてもよく、異なっている場合、−(R−O)−及び−(R−O)−の繰り返し単位は、ブロック構造でもランダム構造でもよい。n、n3、及びnは、0又は正の整数であり、これらの合計は2〜40である。)
【化6】

(R及びRは、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基である。R及びRは炭素数2〜6のアルキレン基を示し、これらは同一であっても相違していてもよく、異なっている場合、−(R−O)−及び−(R−O)−の繰り返し単位は、ブロック構造でもランダム構造でもよい。n、n7、及びnは、0又は正の整数であり、これらの合計は2〜40である。)
【化7】

(R及びR10はそれぞれ独立に水素原子又はメチル基であり、n10,n11及びn12は、それぞれ3〜15の整数である。)
【化8】

(R11は炭素数4〜12の2価の有機基、R12、R13は水素またはメチル基を表す。また、A及びBは、炭素数2〜6のアルキレン基であり、それぞれ同一であっても異なっていてもよく、異なっている場合、−(A−O)−及び−(B−O)−の繰り返し単位は、ブロック構造でもランダム構造でもよい。m、m6、及びmは、0又は正の整数であり、これらの合計は2〜40である。)
【請求項5】
請求項2〜4のいずれか一項に記載の感光性樹脂組成物からなる感光性樹脂層を支持層
上に設けた感光性樹脂積層体。
【請求項6】
基板上に請求項5記載の感光性樹脂積層体を用いて感光性樹脂層を形成する積層工程、露光工程、現像工程を含むレジストパターンの形成方法。
【請求項7】
前記露光工程において、直接描画して露光する事を特徴とする請求項6に記載のレジストパターン形成方法。
【請求項8】
請求項6又は7記載の方法によってレジストパターンを形成した基板を、エッチングするかまたはめっきする工程を含むプリント配線板の製造方法。
【請求項9】
請求項6又は7に記載の方法によってレジストパターンを形成した基板を、エッチングする工程を含むリードフレームの製造方法。
【請求項10】
請求項6又は7に記載の方法によってレジストパターンを形成した基板を、エッチングするかまたはめっきする工程を含む半導体パッケージの製造方法。
【請求項11】
請求項6又は7に記載の方法によってレジストパターンを形成した基板を、サンドブラスト工程によって加工する方法。

【公開番号】特開2008−94803(P2008−94803A)
【公開日】平成20年4月24日(2008.4.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−281151(P2006−281151)
【出願日】平成18年10月16日(2006.10.16)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.セロテープ
【出願人】(303046277)旭化成エレクトロニクス株式会社 (840)
【Fターム(参考)】