説明

押力検出装置および楽器

【課題】本発明は、演奏者が演奏する楽器において、操作による操作感を与えながら演奏操作子の操作状態の検出を行うことで、演奏者の得られる操作感と発音内容とのずれによる違和感を低減することを目的とする。
【解決手段】楽器10は、加えられる押力によって変形する変形部材30と光を出射する光源21と光を検出する光検出素子41とを備える。変形部材30は、第1の方向に沿って配置される光ファイバ31aと第1の方向とは異なる第2の方向に沿って配置される光ファイバ31bとを内部に有する。光ファイバ31は、変形部材30が変形するのに伴って変形する。楽器10は、光源21が出射し、変形した光ファイバ31が伝達する光が光検出素子41に到達する際に発生する遅れ時間を測定し、この値と光ファイバ31の位置に関する情報とに基づいて、部材変形量および加力位置を検出する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、押力検出装置および楽器に関する。
【背景技術】
【0002】
光センサを用いて演奏者が演奏する楽器における演奏操作子の操作状態を検出する電子楽器が開示されている。例えば、特許文献1に記載の電子楽器は、発光部から受光部に向かう光が演奏者の指によって遮られたときに演奏操作子が操作されたと認識して音を発する。この際、演奏者は、電子楽器の操作部に設けられた凸部を操作して感触を得ることで、楽器を操作したという満足感を得る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−83965号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、このような構成では、光の遮断によって操作状態を検出し、凸部への接触によって操作感を提供するため、演奏者は、得られた操作感と発音された楽音の強さや発音タイミングなどの発音内容とのずれにより違和感を生じる場合がある。
本発明は、上述の事情に鑑みてなされたものであり、演奏者が演奏する楽器において、操作による操作感を与えながら演奏操作子の操作状態の検出を行うことで、演奏者の得られる操作感と発音内容とのずれによる違和感を低減することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するため、本発明は、押力によって変形する変形部材であって、波動を伝達する材料と前記材料とは異なる材料とを組み合わせて形成された変形部材と、前記変形部材に対して波動を出射する出射部と、前記出射部から出射され前記変形部材を介して伝達された波動に関する物理量を測定する測定部と、前記測定部が測定する物理量の情報に基づいて前記変形部材に加えられる押力によって変形した前記変形部材の変形量を検出する検出部とを具備することを特徴とする押力検出装置を提供する。
【0006】
本発明の好ましい態様において、前記測定部は、前記出射部から出射され前記変形部材における複数の経路を通って伝達された波動に関する物理量を経路ごとに測定し、前記検出部は、前記測定部によって測定された複数の物理量に基づいて前記変形部材に押力が加えられた位置を検出してもよい。
【0007】
本発明の好ましい態様において、前記波動が伝達される経路は、第1の方向に沿った経路と第1の方向とは異なる第2の方向に沿った経路とを有してもよい。
【0008】
本発明の好ましい態様において、前記波動は光であり、前記波動を伝達する材料は、線状に配置された光ファイバであってもよい。
【0009】
また、本発明は、上記に記載の押力検出装置と、前記検出部の検出結果に対応する楽音の波形を生成する生成部とを具備することを特徴とする楽器を提供する。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、演奏者が演奏する楽器において、操作による操作感を与えながら演奏操作子の操作状態を検出することで、演奏者の得られる操作感と発音内容とのずれによる違和感を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】実施形態に係る押力検出装置を有する楽器の概略を示す図である。
【図2】楽器の構成を示すブロック図である。
【図3】光ファイバが変形部材へ加えられる押力によって変形する様子を示す図である。
【図4】遅れ時間が発生して変化する様子を説明するグラフである。
【図5】加力位置の検出を説明する図である。
【図6】変形面上の2箇所に加えられる押力の検出を説明する図である。
【図7】楽音波形を生成する動作を示すフローチャートである。
【図8】変形例1に係る押力検出装置の概観図である。
【図9】変形例2に係る押力検出装置を搭載した楽器を説明する図である。
【図10】変形例5に係る押力検出装置を説明する図である。
【図11】変形例7に係る加力位置の検出を説明する図である。
【図12】変形例8に係る加力位置の検出を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
<実施形態>
図1は、実施形態に係る押力検出装置11を有する楽器10の概略を示す図である。図1を含む以下の図においては、図中の各構成要素の寸法は、構成要素の形状を容易に理解できるように実際の寸法とは異ならせてある。図1(a)は、楽器10の斜視図であり、一部の構成を透過させて2点鎖線で示している。楽器10は、押力検出装置11および図示せぬ操作部や生成部など(図2参照。詳細は後述する。)で構成されている。押力検出装置11は、円形で板状の変形部材30と変形部材30を保持する円環状の保持部32を有する。なお、変形部材30および保持部32は、四角形または三角形など円形以外の形状であってもよい。また、変形部材30および保持部32は互いに異なる厚さであってもよい。
【0013】
変形部材30は、伸縮する特性を有する第1の材料M1と第2の材料M2とを組み合わせて形成され、外部から付加される押す力(以下、「押力」という。)によって変形する。ここでいう変形とは、変形部材30が伸縮することおよび曲がることを含む。第1の材料M1は、光を伝達する材料である。第1の材料M1は、例えば、光ファイバ、半透明状のゴムまたは半透明状のシリコン等の材料であり、本実施形態においては、光ファイバである。第1の材料M1で形成されている部分を、光ファイバ31という。第2の材料M2は、第1の材料M1とは異なる材料である。この異なる材料とは、例えば、光を伝達する性質が異なる材料であり、または弾性係数が異なる材料などである。具体的には、第2の材料M2は、例えば、ゴム、シリコンまたは繊維等の材料であり、本実施形態においては、ゴムである。第2の材料M2で形成されている部分を、第2材料部34という。なお、変形部材30は、第1の材料M1および第2の材料M2以外の材料を含んでいてもよい。
【0014】
上述した光を伝達する光ファイバ31は、線状に配置され、光を伝達する経路を形成している。変形部材30は、第1の方向Daに沿った光ファイバ31aと第1の方向Daとは異なる第2の方向Dbに沿った光ファイバ31b(以下、区別しない場合は「光ファイバ31」という。)とを有する。図1では、光ファイバ31aと光ファイバ31bとは直交しているが、必ずしも直交していなくてもよい。本実施形態においては、光ファイバ31aが、本発明に係る「第1の経路」に相当し、光ファイバ31bが、本発明に係る「第2の経路」に相当する。変形部材30は、保持部32側の端部に光を入射させる入射端INを有する。入射端INの位置には、光ファイバ31の端部が配置されている。入射端INに入射する光は、光ファイバ31によって伝達される。変形部材30は、保持部32側の端部に光ファイバ31が伝達した光を出射する出射端EXを有する。出射端EXの位置には、光ファイバ31の端部が配置されている。このように構成されることで、変形部材30の入射端INに入射される光は、変形部材30を介して出射端EXまで伝達される。
【0015】
保持部32は、内部に空間を有する。この空間内には、変形部材30に対して光を出射する光源21および変形部材30を介して伝達された光を検出する光検出素子41が備えられている。光源21は、変形部材の入射端INに対して光を出射する。この出射された光は、入射端INの位置で光ファイバ31の端部に入射する。光源21は、出射する光が光ファイバ31aによって伝達される光源21aと出射する光が光ファイバ31bによって伝達される光源21b(以下、区別しない場合は「光源21」という。)とで構成されている。光源21は、例えば、LED(Light Emitting Diode:発光ダイオード)、蛍光灯または有機EL(Electro-Luminescence)照明等の光源であり、本実施形態においては、LEDである。
【0016】
光ファイバ31は、入射した光を伝達して出射し、この出射した光は、光検出素子41に到達する。光検出素子41は、到達した光を検出する。光検出素子41は、光ファイバ31aによって伝達された光を検出する光検出素子41aと光ファイバ31bによって伝達された光を検出する光検出素子41b(以下、区別しない場合は「光検出素子41」という。)とで構成されている。光検出素子41は、例えば、フォトダイオード、フォトレジスタまたはフォトトランジスタ等の光を検出する素子であり、本実施形態においては、フォトダイオードである。
【0017】
図1(b)は、図1(a)の切断線IIb1−IIb2による楽器10の切断面を示す切断図である。変形部材30は、演奏者によって押力を加えられて変形する変形面33を有する。光ファイバ31は、変形面33に沿って配置されている。変形部材30および光ファイバ31は、演奏者が変形部材30に押力を加えると、共に変形する。なお、変形面33は、平面に限らず、曲面または凹凸などを有していてもよく、変形部材30は、位置によって厚みが異なってもよい。また、光ファイバ31は、変形面33からの距離が不均一であってもよく、概ね変形面33に沿って配置されていればよい。さらに、光ファイバ31は、曲がっていてもよく、隣り合う光ファイバ31同士の間隔が位置によって異なっていてもよい。例えば、変形部材30の中央部は間隔を広くして、端部側は間隔を狭くしてもよい。
【0018】
図2は、実施形態に係る楽器10の構成を示すブロック図である。光出射部20は、光源21を備え、変形部材30に向けて光を出射する。この光は、光ファイバ31によって変形部材30の内部を伝達される。光検出部40は、光検出素子41を備え、光ファイバ31が伝達した光を検出する。このように、図2において、光出射部20、光ファイバ31および光検出部40を結ぶ点線は、光のやり取りを示している。制御部50は、CPU(Central Processing Unit)等の演算装置およびRAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)等の記憶手段を備える。また、制御部50は、楽器10を構成する各部の動作を制御する。
【0019】
時計部60は、クロック信号を生成するクロックジェネレータを有する。時計部60は、クロックジェネレータから供給されるクロック信号に同期して作動するリアルタイムクロックである。時計部60は、予め定められた時刻からの経過時間を計測するとともに、その計測結果を時刻に変換してその時刻を表す時刻データを制御部50へ供給する。本実施形態においては、時計部60は、数千分の一秒の単位で時刻データを供給する。なお、時刻データの単位は、数十分の一秒から数十万、数千万分の一秒とより短い時間であってもよい。扱う時刻データの単位に応じて、この単位の時刻データを供給できるクロックジェネレータを用いればよい。また、時計部60は、クロック信号を制御部50に供給して、制御部50が経過時間の計測または時刻への変換などを行ってもよい。操作部70は、演奏者が楽器10に対して各種操作を行うタッチパネル、キーボードなどの操作手段であって、操作内容を示す情報を制御部50に出力する。I/F(Inter Face:インターフェース)80は、外部装置と接続する機能を有し、楽音波形等の情報を伝達する。生成部90は、CPU等の演算装置およびRAMやROM等の記憶手段を備える。生成部90は、あらかじめ定められた楽音を指定するパラメータに基づいて楽音波形を生成するプログラムおよびこのプログラムで用いられる楽音波形のサンプルデータをROMに記憶している。生成部90は、このプログラムを用いてサンプルデータを加工し、楽音波形を生成する。
【0020】
図3は、光ファイバ31が変形部材30へ加えられる押力によって変形する様子を示す図である。図3(a)は、変形する前の光ファイバ31を示している。この状態において、光が光ファイバ31の端部31e1から端部31e2まで伝達するとき、光が通過する経路の中心線CLの長さを長さCLaとする。図3(b)は、変形部材30への押力によって光ファイバ31が変形した状態を示している。この状態において、長さCLaと同様に光が通過する経路の中心線CLの長さを長さCLbとする。図3(c)は、変形部材30への押力によって図3(b)に示したよりも大きく変形した光ファイバ31を示している。この状態における長さCLaと同様の長さを長さCLcとすると、長さCLa<CLb<CLcの関係が成り立つ。このとき、光が長さCLa,CLb,CLcを移動するのにかかる時間ta,tb,tcは、時間ta<tb<tcの関係が成り立つ。
【0021】
このように、光ファイバ31が大きく変形するほど、光源21が出射する光が光検出素子41に到達し光検出素子41によって検出されるまでにかかる時間(以下、「到達時間AT」という。)が大きくなる。ここで、変形部材30が変形していない場合の到達時間ATを、標準到達時間STとする。また、標準到達時間STと実際の到達時間ATとの差分となる時間を「遅れ時間DT」という。制御部50は、遅れ時間DTを次のように測定する。
【0022】
制御部50は、光源21に対して光を出射するように制御し、時計部60から供給される時刻データを用いて光が出射される出射時刻を記憶する。この出射された光を光検出素子41が検出し、光検出部40はこの検出した情報に基づいて生成した信号を制御部50へ出力する。制御部50は、この信号が入力されると、時計部60から供給される時刻データを用いて検出時刻を記憶する。制御部50は、この検出時刻と出射時刻との差分を算出し、到達時間ATを測定する。制御部50は、押力検出装置11が押力を検出する動作(以下、「押力検出動作」という。)を始める前に、変形部材30が変形していない状態で到達時間ATを測定し、これを標準到達時間STとしてROMに記憶しておく。押力検出装置11が押力検出動作を開始した後は、制御部50は、測定した到達時間ATと標準到達時間STとの差分を算出し、この結果を遅れ時間DTとして測定する。このようにして、制御部50は、光源21が出射して変形部材30を介して伝達された光に関する遅れ時間DTを測定する。本実施形態においては、遅れ時間DTが、本発明に係る「物理量」に相当する。
【0023】
押力検出装置11が押力検出動作を開始すると、制御部50は、時計部60から供給される時刻データを用いて、各光源21をあらかじめ定められた時間間隔で順番に光を出射するように制御する。なお、制御部50は、一度にひとつの光源21が光を出射するように制御してもよいし、一度に複数の光源21が光を出射するように制御してもよい。制御部50は、各光源21が光を出射する動作を、例えば、毎秒数千回の頻度で行う(毎秒数千回で点滅する)ように制御する。制御部50は、光源21が出射する各々の光に対して、遅れ時間DTを測定する。なお、光源21が光を出射する動作の頻度は、毎秒数十万回でもよいし、数十回であってもよい。この頻度は、制御部50、時計部60、光源21および光検出素子41の性能に応じて、必要な頻度を定めればよい。
【0024】
図4は、遅れ時間DTが発生して変化する様子を説明するグラフである。このグラフの横軸は、光出射部20が光を出射する時刻tを示している。このグラフの縦軸は、時刻tに出射した光が光ファイバ31によって伝達されて光検出素子41に到達したときに発生する遅れ時間DTを示している。図4(a)は、光ファイバ31が変形部材30への押力によって変形したときに図3(b)に示した状態となる場合の遅れ時間DTbの推移を示している。図4(b)は、同様に変形部材30への押力によって大きく変形したときに図3(c)に示した状態になるときの遅れ時間DTcの推移を示している。なお、図4で示す変化の様子は一例であり、変形部材30および光ファイバ31の材料、保持部32から加えられている張力、押力が加えられる位置または保持部32の材料および質量などによってこの様子は変化する。
【0025】
遅れ時間DTb,DTcは、変形部材30への押力によって光ファイバ31が最も大きく変形した状態のときに最大値DTbmax,DTcmaxとなる。そして、遅れ時間DTb,DTcは、光ファイバ31が変形部材30と共に振動しながら徐々に変形量が小さくなるに連れて、この振動の様子と同じように増減を繰り返しながら小さくなっていく。制御部50は、測定された遅れ時間DTb,DTcの最大値DTbmax,DTcmaxの大きさに基づいて、変形部材30に加えられる押力によって変形した変形部材30の変形する量(以下、「部材変形量」という。)を検出する。例えば、最大値DTbmax,DTcmaxをそのまま部材変形量としてもよい。または、これらの最大値を指標として必要な数値の範囲に変換して部材変形量としてもよいし、あらかじめ決められた時間の範囲で遅れ時間DTを積分した値の大きさを部材変形量としてもよい。本実施形態においては、制御部50は、最大値DTbmax,DTcmaxを部材変形量として検出する。
【0026】
また、変形部材30への押力による変形量が大きい場合は、隣接する複数の光ファイバ31が変形するため、複数の光検出素子41で遅れ時間DTが発生する。この場合、本実施形態においては、制御部50は、これらの遅れ時間のうち最も大きい遅れ時間DTの最大値DTmaxに基づいて、部材変形量を検出する。なお、制御部50は、複数の遅れ時間DTの最大値DTmaxを合計した値に基づいて部材変形量を検出してもよい。このようにして制御部50は部材変形量を検出し、検出した部材変形量は、変形部材30に加えられた押力の強度に相当する。
次に、押力検出装置11が、変形部材30に押力が加えられた位置(以下、「加力位置」という。)を検出する動作について説明する。
【0027】
図5は、加力位置の検出を説明する図である。図5においては、説明の便宜上、光源21、光ファイバ31および光検出素子41のみを模式的に示す。また、光ファイバ31a,31bおよび光検出素子41a,41bには、末尾に1から4までの番号を振って示す。光ファイバ31a,31bの交点Vは、各々の末尾の番号をとって交点V(1,1)〜V(4,4)と示す。制御部50は、変形面33における各交点Vの位置に対応する座標Cの情報をあらかじめ記憶している。
【0028】
図5(a)は、交点V(2,2)に対応した変形面33上の位置に押力が加えられたときの状態を示している。変形範囲Daは、この押力による部材変形量が最大となったときに変形している光ファイバ31の範囲を示している。この場合、光検出素子41a,41bのうち光検出素子41a2,41b2が検出した光からは、遅れ時間DTが測定される(表La,Lb)。このとき、制御部50は、遅れ時間DTの検出された光を伝達した光ファイバ31a2および光ファイバ31b2において変形が生じたものとし、交点V(2,2)に対応する座標Cに押力が加えられたと判断する。
【0029】
図5(b)は、交点V(3,3)と交点V(4,3)との間にある変形面33上の位置に押力が加えられたときの状態を示している。変形範囲Dbは、この押力による部材変形量が最大となったときに変形している光ファイバ31の範囲を示している。この場合、光検出素子41a,41bのうち光検出素子41a3,41a4,41b2,41b3,41b4が検出した光からは、遅れ時間DTが測定される(表La,Lb)。このとき、制御部50は、遅れ時間DTが測定された光ファイバ31a3,31a4および光ファイバ31b2,31b3,31b4において変形部材30への押力による変形が生じたものと判定し、交点V(3,2),(4,2),(3,3),(4,3),(4,3),(4,4)に対応する座標Cを取得する。そして、制御部50は、これらの座標Cが形作る方形または多角形の重心を示す座標CGに押力が加えられたと判断する。なお、中心座標CGを求める際は、各座標において生じた遅れ時間DTの大きさを各座標の値の重み付けに用いてもよい。この場合、制御部50は、変形量の大きい座標により近い座標を加力位置として判断する。以上が、押力検出装置11が変形面33の1箇所に押力を受けた場合の加力位置を検出する動作である。続いて、押力が変形面33の複数箇所にくわえられる場合を説明する。
【0030】
図6は、変形面33上の2箇所に加えられる押力の検出を説明する図である。図6に示す矢印は、光ファイバの配置を示している。この矢印が指す数字は、各光ファイバで検出される遅れ時間DTの大きさを示し、押力の強度が1のときに遅れ時間DTを1と示す。図6(a)および(b)は、光ファイバが2つの方向に沿って配置されている場合に、変形面33上の2箇所に同じ強度で押力を加えられた状態を説明する図である。これらの図に示されるように、部材変形量および加力位置の条件によっては、押力を加えられた位置が異なっても、同じ光ファイバから同じ大きさの遅れ時間DTが検出される場合がある。
【0031】
制御部50は、上述の通り、各光源21をあらかじめ定められた時間間隔で順番に光を出射するように制御する。例えば、制御部50は、図6(c)に示すように、時刻tc1には、時刻tc1が示す交点を通る2本の光ファイバ31に対して光を出射するように光源21を制御する。時刻tc2には、時刻tc2が示す交点を通る2本の光ファイバ31に対して光を出射するように光源21を制御する。これを時刻tc6まで繰り返すと、図6(c)に示す例においては、制御部50は、時刻tc1および時刻tc6のときに光源21が出射した光の遅れ時間DTを測定することになる。また、図6(d)に示すように、時刻td3および時刻td4に示す位置に押力が加わっている場合、押力検出装置11は、時刻td3および時刻td4に出射する光の遅れ時間DTを測定する。このように、押力検出装置11は、変形面33上の複数箇所に押力を加えられた場合でも、遅れ時間DTを測定する時刻によって変形している光ファイバ31を特定して、加力位置を検出することができる。
【0032】
なお、制御部50は、光ファイバ31aに対しては同時に光を出射するように光源21を制御し、光ファイバ31bに対してはあらかじめ定められた時間間隔で順番に光を出射するように光源21を制御してもよい。また、制御部50は、同時に光を出射するのを光ファイバ31b、順番に光を出射するのを光ファイバ31aとして光源21を制御してもよい。このように制御しても、制御部50は、変形した光ファイバ31を特定し、加力位置を検出することができる。このようにして、制御部50は、複数の光ファイバ31を通って伝達された光に関する遅れ時間DTをそれぞれ測定し、測定結果に基づいて加力位置を検出する。
【0033】
なお、押力検出装置11は、上述した光ファイバ31a,31bの交点Vの位置に対応する座標Cの情報を用いて部材変形量を検出してもよい。例えば、制御部50は、遅れ時間DTを測定した光検出素子41に対応する光ファイバ31の交点を示す座標Cの情報から、部材変形量の大きさと位置とを示すマップを作成する。制御部50は、このマップにおける部材変形量の分布に基づいて、最大の部材変形量を検出する。
【0034】
図7は、楽音波形を生成する動作を示すフローチャートである。制御部50は、上述の通り、毎秒数千回の頻度で遅れ時間DTを測定している。制御部50は、遅れ時間DTを測定すると、楽音波形を生成する動作を開始する。制御部50は、検出された遅れ時間DTの値に基づき、部材変形量を検出する(ステップS110)。続いて、制御部50は、遅れ時間DTが測定された光検出素子41の情報に基づき、変形面33における加力位置を検出する(ステップS120)。
【0035】
制御部50は、検出した部材変形量および加力位置の情報を上述した楽音を指定するパラメータ(以下、「楽音パラメータ」という。)に変換する(ステップS130)。楽音パラメータは、例えば、音量、音程、音色などを示す情報などである。変換の態様としては、部材変形量に応じて音量を調整し、加力位置に応じて音色を変更するようにすればよい。制御部50は、変換した楽音パラメータを生成部90に入力する。制御部50は、生成部90を制御して、入力した楽音パラメータに対応する楽音波形を生成させる(ステップS140)。制御部50は、生成部90が生成した楽音波形を、I/F80を介して外部装置に出力する(ステップS150)。
【0036】
なお、生成部90は、検出された加力位置にのみ対応する楽音波形または各キーの信号を生成してもよい。例えば、押力を加えた位置にのみ対応して発音する楽器に押力検出装置11を用いる場合である。また、生成部90は、検出された部材変形量にのみ対応する楽音波形を生成してもよい。例えば、加えられた押力の強さにのみ対応して発音する楽器に押力検出装置11を用いる場合である。すなわち、生成部90は、制御部50が検出する結果に対応する楽音の波形を生成する。
【0037】
以上のように、楽器10は、変形部材30と共に変形する光ファイバ31を伝達する光の物理量の変化と光ファイバ31の配置されている位置の情報とを用いて、変形部材30に加えられる押力の部材変形量と加力位置とを検出する。また、変形部材30は、第1の材料M1および第2の材料M2が有する張力によって、演奏者に操作した感触を提供し、演奏者に演奏の満足感を与える。このように、楽器10は、演奏者に操作による操作感を与えながら演奏操作子の操作状態を検出することで、演奏者の得られる操作感と発音内容とのずれによる違和感を低減する。
【0038】
また、楽器10は、異なる特性の材料を組み合わせて変形部材30を形成することで、演奏者に対して本来の楽器から得られるものに近い操作感を提供し、演奏操作による満足感を高めることができる。また、第1の材料M1である光ファイバは、楽器10に求められる加力位置の検出の精度に応じて本数および配置を決めればよい。すなわち、楽器10は、第1の材料M1および第2の材料M2の組み合わせを調整することで、変形部材30の張力および加力位置の検出の精度を変化させ、演奏者が求める操作感および押力の検出精度を提供する。
【0039】
<変形例1>
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は他の形態でも実施可能である。
上述した実施形態においては、光ファイバ31を構成する第1の材料として光ファイバを内部に備えた変形部材30を用いたが、この光ファイバを第2の材料と共にメッシュ状に編みこんで形成した変形部材30Aを用いてもよい。この場合、第2の材料は、ゴム、シリコンまたは繊維等の伸縮する材料であり、これらの材料を線状に形成して用いる。第1の材料および第2の材料を編みこんだ変形部材30Aは、押力に耐えられる強度、耐久性および弾性を有し、演奏者の指や加力用の用具などが材料の隙間に入らないようにするだけの密度で編みこまれていることが望ましい。この場合、光ファイバは、楽器10Aが検出する加力位置の精度に応じて、編みこまれる本数および位置を決められればよい。
【0040】
図8は、変形例1に係る楽器10Aの概観図である。変形部材30Aは、第2材料部34A、光ファイバ31aおよび31bがメッシュ状に編みこまれて形成されている。第2材料部34Aは、区別しやすくするためハッチングして示している。光ファイバ31a,31bの端部は、保持部32によって保持されている。光ファイバ31a,31bの端部には、それぞれ図示せぬ光源21および光検出素子41が配置されている。
【0041】
<変形例2>
上述した実施形態においては、楽器10は、検出した部材変形量および加力位置に基づいて楽音の音量と音色とが異なる楽音波形を生成したが、加力位置によって音の高さが異なる楽音波形を生成してもよい。このように用いることで、楽器10は、鍵楽器や弦楽器など放音する音の高さの異なる複数の操作子を有する楽器の楽音を生成する。この場合、例えば、変形面33に鍵楽器または弦楽器の楽音に対応する操作子を表わし、各操作子の位置に光ファイバ31を配置すればよい。生成部90は、検出された部材変形量および加力位置に応じた大きさ、音色および高さを有する楽音波形を生成する。また、コンピュータのキーボードにおけるキーの配列を変形面33に描いて、検出した加力位置に応じて各キーの信号を生成してもよい。
【0042】
図9は、変形例2に係る押力検出装置を搭載した楽器を説明する図である。図9(a)は、押力検出装置11B1,11B2を備えた楽器10Bを示す図である。楽器10Bは、キーボード等の鍵楽器である。押力検出装置11B1は方向Da1,Db1に、押力検出装置11B2は方向Da2,Db2に沿って図示せぬ光ファイバを配置している。このように、2つの異なる変形面に座標系を持たせてもよい。図9(b)は、押力検出装置11Cを備えた楽器10Cを示す図である。楽器10Cは、ギター等の弦楽器である。このように、弦楽器の操作子が位置する領域を網羅するように押力検出装置11Cを形成することで、押力検出装置11Cを弦楽器の操作子として用いることが出来る。図9(c)は、押力検出装置11Dを備えたコンピュータのキーボード10Dを示す図である。図9(c)の方向Da4,Db4が示すように、光ファイバは、曲線状に配置されてもよいし、放射状に配置されてもよい。また、他の操作子と共に操作して使用するもしくは使用することが多い操作子に対して、例えば、方向Dc4に沿って配置されてひとつの操作子への押力によってしか変形しない独立した光ファイバを設けてもよい。上述したいずれの場合も、各々の押力検出装置においては、各操作子の位置に光ファイバの交点がくるように光ファイバを配置することが望ましい。
【0043】
<変形例3>
上述した実施形態においては、押力を検出するために変形面33に沿って伝達する光を用いたが、音波または電磁波等の他の波動を用いてもよい。例えば、音波を用いる場合、光源21の代わりにスピーカ等の発音部を設置し、光検出素子41の代わりにマイク等の音を検出する音検出部を設置すればよい。また、光ファイバ31の代わりに音波を伝達する第3の材料M3を用いて音波が伝達する経路(以下、「音伝達部材」という。)を形成すればよい。制御部50は、音伝達部材が変形部材30と共に変形することで、音波の物理量の変動を測定する。例えば、音伝達部材が変形すると音伝達部材における音波の屈折率が変化する。このとき、制御部50は、音波の伝達する速度が変化することで生じる音波が出射されてから検出されるまでの時間の変化を測定すればよい。なお、ここで用いる音波には、より指向性の高い超音波を用いてもよい。
【0044】
<変形例4>
上述した実施形態においては、制御部50は、遅れ時間を測定したが、光検出素子41に到達する光の強さまたは位相等、遅れ時間以外の光に関する物理量を測定してもよい。例えば、光ファイバ31が変形すると、光を伝達する材料の中における光の減衰率が変形前と変化して、光検出素子41へ到達する光の強さが変化する。この光の強さの変化量に基づいて部材変形量を検出すればよい。
【0045】
<変形例5>
上述した実施形態においては、線状に形成された部材である光ファイバによって光を伝達させたが、面状の部材を用いて光を伝達させてもよい。この場合、例えば、変形部材30Eは、保持部32側に端部を有する第1の材料の層(以下、「光伝達層31E」という。)を備えて形成されており、この第1の材料の層が光を伝達する。
【0046】
図10は、変形例5に係る楽器10Eを説明する図である。図10(a)は、楽器10Eの断面図である。光源21Eは、光伝達層31Eの入射端INEに対して光を出射する。光伝達層31Eは、入射端INEから出射端EXEまで光を伝達する。光伝達層31Eは、出射端EXEから伝達した光を出射する。光検出素子41Eは、光伝達層31Eが出射した光を検出する。図10(b)は、変形部材30Eの構造を説明する模式図である。変形部材30Eは、2層の第2材料部34Eの間に光伝達層31Eを形成している。この場合、光源21Eおよび光検出素子41Eは、光検出素子41Eが検出すべき光とは異なる光を検出することがないように配置されればよい。例えば、光源21Eが出射する光に指向性の高いレーザ光を用いてもよい。これにより、光源21Eの出射するレーザ光が別の光源21Eの出射するレーザ光を検出している光検出素子41Eによって検出されるのを防ぐことができる。また、各光源21Eがそれぞれ波長の異なる光を出射して、光検出素子41Eは検出すべき光源21Eが出射する波長の光を検出するようにしてもよい。これにより、光検出素子41Eは、検出すべき光源21E以外の光源21Eが出射する光を検出するのを防ぐことができる。
【0047】
<変形例6>
上述した実施形態においては、制御部50は、測定した遅れ時間に基づいて部材変形量を検出したが、光ファイバ31が変形すると接触する位置に圧電素子を設置してもよい。この場合、圧電素子は、光ファイバ31の変形の大きさに応じた信号を制御部50へ送信する。
【0048】
<変形例7>
上述した実施形態においては、光ファイバ31は2つの方向に沿って配置したが、3つまたはそれ以上の方向に沿って配置してもよい。例えば、光ファイバを3つの方向に沿って配置する押力検出装置11dは、3つの光ファイバの組によって与えられる座標で加力位置を検出する。
【0049】
図11は、変形例7に係る加力位置の検出を説明する図である。図11(a),(b)は、図6(a),(b)に示した状態のときに、光ファイバが3つの方向に沿って配置されている押力検出装置11dが押力を検出する様子を示している。これらの図に示されるように、図6(a),(b)と共通の2つの方向Da5,Db5に沿った光ファイバでは同じ値が検出されても、3つ目の方向Dc5に沿った光ファイバから異なる値が検出されることで、押力検出装置11dは、これらの押力が加えられた位置を区別する。
【0050】
<変形例8>
上述した実施形態においては、光ファイバ31は2つの方向に沿って配置したが、1つの方向に沿って配置されてもよい。この場合、制御部50は、光ファイバ31が沿っている方向Da6とは角度をなす方向Db6における光ファイバ31からの位置を検出する。
【0051】
図12は、変形例8に係る加力位置の検出を説明する図である。図12(a)は、変形面33に押力が加えられた状態を示す模式図である。図12(a)における実線の矢印は、方向Da6および方向Da6に沿って配置されている光ファイバ31f1,31f2,31f3を示している。この押力は、光ファイバ31f1と光ファイバ31f2との間に加えられている。この例においては、制御部50は、検出した部材変形量が最大となったときの値を押力として検出する。ここで、検出する部材変形量が最大のときに、実線で囲む範囲の部材変形量が1、2点鎖線で囲む範囲の部材変形量が0.5であったとする。この場合、制御部50は、光ファイバ31f1において0.5を、光ファイバ31f2において1を、光ファイバ31f3において0をそれぞれ部材変形量として検出する。この検出結果から、制御部50は、加えられた押力の部材変形量は1で、加力された位置は光ファイバ31f1と光ファイバ31f2との間で、光ファイバ31f2に近い領域であると検出する。このように、制御部50は、光ファイバ31が沿っている方向Da6とは異なる方向Db6における光ファイバ31に対する加力位置を検出する。
【0052】
図12(b)は、時刻t6に変形面33に部材変形量1の押力が加えられた状態を示す模式図である。時刻t6に、制御部50は、光ファイバ31f2において、部材変形量1を検出する。図12(c)は、時刻t6から時間α経過した状態を示す模式図である。時刻t6に加えられた押力によって変形した変形面33は、変形の大きさを減衰させながら周囲に変形する領域を広げる。この結果、時刻(t6+α)には、制御部50は、光ファイバ31f2および光ファイバ31f3において部材変形量0.75を検出し、光ファイバ31f1において、部材変形量0を検出する。この検出結果から、制御部50は、加えられた押力の部材変形量は1で、加力された位置は光ファイバ31f2と光ファイバ31f3との間で、光ファイバ31f2に近い領域であると検出する。このように、制御部50は、光ファイバ31が沿っている方向Da6とは異なる方向Db6における光ファイバ31に対する加力位置を検出する。
【0053】
<変形例9>
上述した実施形態においては、押力検出装置11は、加えられた押力の強度と加力位置とを検出したが、押力の強度のみを検出してもよい。例えば、押力検出装置11を、押力を加えられた位置に関わらず押力の強度のみに基づいて発音する楽器に用いる場合である。この場合、光ファイバ31は、少なくともひとつ以上配置されていればよい。
【0054】
<変形例10>
上述した実施形態においては、複数の光源21を用いたが、ひとつの光源21としてもよい。例えば、光源21は、複数の入射端INに対して光を出射するように構成してもよいし、変形例5に示した光伝達層31Eに対して拡散する光を出射して複数の光検出素子41で検出するように構成してもよい。
【0055】
<変形例11>
上述した実施形態においては、複数の光検出素子41を用いたが、ひとつの光検出素子としてもよい。例えば、複数の光源21があらかじめ定められた時間間隔で光を出射し、この光が複数の光ファイバ31によって順番にひとつの光検出素子41に到達するように構成してもよい。この場合、制御部50は、光検出素子41に順番に到達する光における遅れ時間DTを測定することで、測定した遅れ時間DTから部材変形量を検出することができる。また、制御部50は、光検出素子41に順番に到達する光における遅れ時間DTの有無を判定することで、遅れ時間DTを測定した光を伝達した光ファイバ31の位置を示す情報に基づいて加力位置を検出することができる。
【符号の説明】
【0056】
10,10A,10B,10C,10E…楽器、11,11B1,11B2,11C,11D…押力検出装置、20…光出射部、21,21a,21b,21E…光源、30,30A,30E…変形部材、31,31a,31a2,31a3,31b,31b2,31f1,31f2,31f3…光ファイバ、32…保持部、33…変形面、34,34A,34E…第2材料部、40…光検出部、41,41a,41b,41E…光検出素子、50…制御部、60…時計部、70…操作部、80…I/F、90…生成部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
押力によって変形する変形部材であって、波動を伝達する材料と前記材料とは異なる材料とを組み合わせて形成された変形部材と、
前記変形部材に対して波動を出射する出射部と、
前記出射部から出射され前記変形部材を介して伝達された波動に関する物理量を測定する測定部と、
前記測定部が測定する物理量の情報に基づいて前記変形部材に加えられる押力によって変形した前記変形部材の変形量を検出する検出部と
を具備することを特徴とする押力検出装置。
【請求項2】
前記測定部は、前記出射部から出射され前記変形部材における複数の経路を通って伝達された波動に関する物理量を経路ごとに測定し、
前記検出部は、前記測定部によって測定された複数の物理量に基づいて前記変形部材に押力が加えられた位置を検出する
ことを特徴とする請求項1に記載の押力検出装置。
【請求項3】
前記波動が伝達される経路は、第1の方向に沿った経路と第1の方向とは異なる第2の方向に沿った経路とを有する
ことを特徴とする請求項2に記載の押力検出装置。
【請求項4】
前記波動は光であり、
前記波動を伝達する材料は、線状に配置された光ファイバである
ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の押力検出装置。
【請求項5】
請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の押力検出装置と、
前記検出部の検出結果に対応する楽音の波形を生成する生成部と
を具備することを特徴とする楽器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2011−107278(P2011−107278A)
【公開日】平成23年6月2日(2011.6.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−260353(P2009−260353)
【出願日】平成21年11月13日(2009.11.13)
【出願人】(000004075)ヤマハ株式会社 (5,930)
【Fターム(参考)】