説明

映像情報提供システム

【課題】道路における事故などの事象が発生した箇所の画像情報をプライバシー保護を考慮した上で道路交通情報として出力する。
【解決手段】情報収集用路側インフラ2は、路側カメラ1による道路交通状況の撮影結果である動画情報を中央センター5へ伝送する。中央センター5の動画情報管理部6は、伝送された動画情報を管制官向け表示部7にて表示する。管制官が表示された動画情報のプライバシー保護処理決定の指示入力を行なった場合、プライバシー保護処理部12は、動画情報のプライバシー保護処理を行なう。中央センター5は、プライバシー保護処理がなされた動画情報を、施設内インフラ15内の施設内提供情報作成処理部16、または情報提供用路側インフラ19内の車載器内提供情報作成処理部20へ伝送する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば自動車道路において、路側に設置されたカメラから得られる映像を道路交通状況に関する情報として、運転手や施設利用者へ情報提供する映像情報提供システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、道路交通状況に関する情報をドライバーへ提供するには、路側の可変情報板による走行所要時間や渋滞状況等の数値化データ、模式図データ等の数値、模式図の情報を提供する事が一般的である。また、カーナビを用いたドライバーへの情報提供おいては、例えば非特許文献1に開示されたVICS(Vehicle Information and Communication System:道路交通情報通信システム)をはじめ、文字、図形表示の情報提供が主であり、車両(特に記載がない限りは自動車を表す)に関する図形情報表示に関しては、自車両が表示されている図や、ある区間のマクロな情報提供が主である。
【0003】
また、道路にカメラを設置し、このカメラにより撮影した画像を道路の状況として情報提供する事もなされている。カメラを用いた情報提供の技術としては、例えば特許文献1に開示されるように、不正操作による映像情報入手を防止する技術や、例えば特許文献2に開示されるように、画像中の車両のナンバー部分を識別不可能にする技術がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−277636号公報
【特許文献2】特開2001−23072号公報
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】(財)道路交通情報通信システムセンター、「VICSの挑戦」、1996年10月
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
前述した道路状況の監視システムに限らず、カメラ画像を提供する技術は種々存在する。しかし、前述のシステムではカメラの撮影箇所において事故などの突発事象が発生した場合には、事故車両が当該撮影箇所に長時間にわたって留まることになるため、当該カメラ画像に含まれるプライバシーに関わる情報、例えば事故車両の車種や文字などが継続して撮影され続けることになる。
【0007】
一方、通常は、撮影した画像はプライバシー保護の点を除けばドライバーや施設利用者に可能な限り提供した方が良い。よって、カメラ撮影している場所にて事故等の突発事象が発生した場合において当該撮影した情報を道路交通情報として提供するためには、プライバシー保護を考慮する必要がある。
【0008】
しかし、従来は、道路交通情報を提供するための画像情報については、事故等の事象が発生した場合に、プライバシー保護の観点から、情報の提供自体を行なわないようにすると、情報提供を受ける側にとって不便である。
【0009】
そこで、本発明の目的は、被撮影対象の画像情報をプライバシー保護を考慮した上で映像情報として出力することが可能になる映像情報提供システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
すなわち、本発明に係わる映像情報提供システムは、被撮影対象を撮影する撮影装置と、監視センタに設けられ、前記撮影装置により撮影した画像を表示する表示手段と、前記監視センタに設けられ、前記表示した画像情報に含まれるプライバシー情報の保護の必要がある旨の入力を受け付ける入力手段と、前記入力手段による入力がなされた場合に、前記撮影した画像に含まれるプライバシー情報の保護処理を行なう保護処理手段と、前記保護処理手段による処理がなされた画像情報を出力する出力手段とを備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、道路における事故などの事象が発生した箇所等の被撮影対象の画像情報をプライバシー保護を考慮した上で映像情報として出力することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の第1の実施形態における道路交通情報提供システムの構成例を示す図。
【図2】本発明の第1の実施形態における道路交通情報提供システムによるプライバシー保護のための処理動作の一例を示すフローチャート。
【図3】本発明の第1の実施形態における道路交通情報提供システムにより表示するプライバシー保護処理指示入力画面の一例を示す図。
【図4】本発明の第1の実施形態における道路交通情報提供システムによる動画情報のプライバシー保護処理形態の第1の例を示す図。
【図5】本発明の第1の実施形態における道路交通情報提供システムによる動画情報のプライバシー保護処理形態の第2の例を示す図。
【図6】本発明の第1の実施形態における道路交通情報提供システムによる施設内情報提供のための処理動作の一例を示すフローチャート。
【図7】本発明の第1の実施形態における道路交通情報提供システムによる車載器内情報提供のため処理動作の一例を示すフローチャート。
【図8】本発明の第2の実施形態における道路交通情報提供システムの構成例を示す図。
【図9】本発明の第2の実施形態における道路交通情報提供システムによる突発事象抽出のための処理動作の一例を示すフローチャート。
【図10】本発明の第2の実施形態における道路交通情報提供システムにより表示するプライバシー保護処理指示入力画面の一例を示す図。
【図11】本発明の第3の実施形態における道路交通情報提供システムの構成例を示す図。
【図12】本発明の第3の実施形態における道路交通情報提供システムによるプライバシー保護のための処理動作の一例を示すフローチャート。
【図13】本発明の第3の実施形態における道路交通情報提供システムの変形例を示す図。
【図14】本発明の第3の実施形態における道路交通情報提供システムの変形例によるプライバシー保護のための処理動作の一例を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下図面により本発明の実施形態について説明する。
(第1の実施形態)
まず、本発明の第1の実施形態として道路交通情報提供システムに本発明を適用した例について説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態における道路交通情報提供システムの構成例を示す図である。
図1に示す様に、本発明の第1の実施形態における道路交通情報提供システムは、路側カメラ1、情報収集用路側インフラ2、動画処理部3、動画情報伝送部4、中央センター5、動画情報管理部6、管制官向け表示部7、動画DB(データベース)8、動画抽出部9、プライバシー処理情報表示部10、プライバシー処理決定部11、プライバシー保護処理部12、提供情報作成部13、提供情報伝送部14、施設内インフラ15、施設内提供情報作成処理部16、施設内伝送処理部17、施設内情報提供部18、情報提供用路側インフラ19、車載器内提供情報作成処理部20、路側伝送処理部21、各車両の車載器22、車載器内提供情報受信部23および車載器内情報提供部24を有する。
【0014】
図1に示した路側カメラ1は道路や道路周辺の施設内に複数台設けられる。また、情報収集用路側インフラ2は、動画処理部3、動画情報伝送部4を備える。
中央センター5は、動画情報管理部6、管制官向け表示部7、動画DB8、動画抽出部9、プライバシー処理情報表示部10、プライバシー処理決定部11、プライバシー保護処理部12、提供情報作成部13、提供情報伝送部14を備える。
【0015】
施設内インフラ15は、施設内提供情報作成処理部16、施設内伝送処理部17を備える。情報提供用路側インフラ19は、車載器内提供情報作成処理部20および路側伝送処理部21を備える。車載器22は、車載器内提供情報受信部23および車載器内情報提供部24を備える。
【0016】
次に、図1に示した構成の道路交通情報提供システムの動作について説明する。図2は、本発明の第1の実施形態における道路交通情報提供システムによるプライバシー保護のための処理動作の一例を示すフローチャートである。
まず、それぞれの路側カメラ1は道路上の車両、運転手、車両の荷物、道路上の設置物その他の人物など、撮影範囲内の物体を被撮影対象として撮影し(ステップS1)、この撮影結果である動画情報を情報収集用路側インフラ2へ伝送する(ステップS2)。ここでの伝送方式は、有線にて接続されNTSC信号として伝送する方式であってもよいし無線により伝送する方式であってもよい。
【0017】
情報収集用路側インフラ2の動画処理部3は、それぞれの路側カメラ1より伝送された動画情報を中央センター5へ伝送可能となる様な動画情報へ変換する(ステップS3)。この変換の例としては、伝送効率を上げるための動画圧縮が挙げられる。この動画圧縮の方法としてはMPEG4等の技術が挙げられる。
【0018】
動画情報伝送部4は、動画処理部3による処理がなされた動画情報を中央センター5へ伝送する(ステップS4)。ここでの伝送は、有線ネットワークを利用してもよいし無線ネットワークを利用してもよい。
【0019】
次に、中央センター5の動画情報管理部6は、伝送された動画情報を受信すると、この動画情報を動画DB8に蓄積する。また、動画情報管理部6は、受信した動画情報を管制官向け表示部7にて中央センター5の管制官向けに表示する(ステップS5)。管制官向けの表示を行なうための装置はCRTや液晶ディスプレイが挙げられる。
【0020】
更に、動画抽出部9は、動画DB8に蓄積した動画情報より、ドライバーや施設利用者へ情報提供するための動画情報を抽出する(ステップS6)。抽出する情報の例としては、慢性的に渋滞する箇所や、分岐、合流部、料金所からの流入、流出部などが挙げられる。また、道路が高速道路である場合は、SA(サービスエリア)/PA(パーキングエリア)の出入り口や駐車場の状況なども挙げられる。
【0021】
動画抽出部9により抽出する動画情報の種別は、管制官がプライバシー処理決定部11を用いて決定できる。つまり、動画抽出部9は、プライバシー処理決定部11により決定された種別に対応した動画情報をドライバーや施設利用者へ情報提供するための動画情報として動画DB8から抽出する。
【0022】
図3は、本発明の第1の実施形態における道路交通情報提供システムにより表示するプライバシー保護処理指示入力画面の一例を示す図である。
また、プライバシー保護処理部12は、動画抽出部9により抽出した動画情報に対し複数種類のそれぞれの簡易的なプライバシー保護処理を行ない、この処理結果を動画情報管理部6に送信する。動画情報管理部6は、実行可能なプライバシー保護処理方法の種別のそれぞれを、当該種別についてのプライバシー保護処理部12からの簡易的なプライバシー保護処理結果ともにプライバシー処理情報表示部10により表示させるとともに、動画抽出部9により抽出した動画情報を、当該動画情報の撮影時刻、表示場所および道路交通状況とともに管制官向け表示部7にて管制官向けに表示させる。なお、管制官向け表示部7により表示される撮影時刻、表示場所および道路交通状況は動画抽出部9により抽出された動画情報を動画情報管理部6により解析することで得られる。
【0023】
プライバシー処理情報表示部10や管制官向け表示部7による表示形態の一例としては、全ての路側カメラ1からの動画情報を管制官に知らせるために、動画情報を撮影元の路側カメラ1ごとに一定周期で順番に表示する事が挙げられる。管制官は、表示された動画情報を確認することで、当該動画情報に対してプライバシー保護が必要かどうかの確認を行なうことができる。図3に示した上部の太枠の画面は動画抽出部9により抽出された動画情報の表示画面である。
【0024】
前述した、実行可能なプライバシー保護処理方法としては、図3に示すように、情報提供一時停止、画面全体の画質の劣化、部分的な画質の劣化およびマスク処理等が挙げられる。
【0025】
図4は、本発明の第1の実施形態における道路交通情報提供システムによる動画情報のプライバシー保護処理形態の第1の例を示す図である。図5は、本発明の第1の実施形態における道路交通情報提供システムによる動画情報のプライバシー保護処理形態の第2の例を示す図である。
ここで、プライバシー保護処理として考えられる種別のそれぞれについて説明する。
第1の方法として、画面全体の画質を劣化させる方法について説明する。この方法では、図4に示すように、個人が識別できない程度に動画画面全体の画質を落とす。この方法では、事故等の場合に事故車両の車種が判別不能なレベルに画質を劣化させることも可能である。これらの劣化は、単に画質を劣化させるためのフィルタを利用する事などで可能である。この場合、ドライバーは道路の動画情報を見ることで、車両がどの程度いるかの大まかな判断や、交通の流れがどの程度かの判断が可能である。
【0026】
次に、第2の方法として、部分的に画質を劣化させる方法について説明する。この方法では、図4に示すように、画面中の動画情報のうちプライバシー保護を行なう必要がある部分のみを画質劣化させ、プライバシー保護上で問題ない動画情報を生成する。具体的には、画像処理により画面の一部分である事故時の事故現場部分を抽出し、この抽出した部分のみを画質劣化用のフィルタ等で画質劣化させればよい。事故現場抽出に関しては、画像処理により道路交通における車両を検出する技術、例えば「東芝レビュー2006年No.8「ベクトル画像処理手法を用いた車両検出システム」」に開示される技術を採用して、これを時系列的に考慮することで急激に停車する事故等の検出が実現可能である。この様に、検出された事故現場部分のみを画質劣化させることで、事故時のプライバシー保護処理が必要最小限の部分の画質劣化により可能となる。
【0027】
次に、第3の方法として、画面中の文字表示部分のみ画質を劣化させる方法について説明する。この方法では、図5に示すように、営業車やバスなどの車両表面部である側部に文字情報が記載されている場合に、これらの文字情報のみを抽出し、当該文字情報部分のみを判読不能なレベルに画質劣化させることでプライバシー保護の処理を行なう。
【0028】
文字情報の抽出に関しては、動画情報中の文字情報の認識・検出技術、例えば特許第3655110号公報「映像処理方法及び装置並びに映像処理手順を記録した規則媒体」に開示されている技術を利用することで可能となる。
【0029】
この文字情報の抽出において、前述した第2の方法により画像の一部分である車両部分が抽出可能な場合は、この車両の側面の文字を抽出対象とすることで検出処理速度の向上も可能である。この様に、画像中の文字情報部分のみを画質劣化させることで、車両などの輪郭の部分の画質を劣化させることなくプライバシー保護処理が可能となる。
【0030】
次に、第4の方法として、車両部分にマスク処理を施す方法について説明する。この方法では、前述した第2の方法を用いて画像の一部分である事故現場を抽出できる場合、この事故現場の部分に対して図4に示すようにマスクを付加することで、事故現場の詳細を判別不能としてプライバシー保護を行なうものである。
【0031】
次に、第5の方法として、車両の画像をCGに置き換える方法について説明する。この方法では、前述した第2の方法を用いて画像中の車両を抽出し、この車両部分を図5に示すように、CGによる仮想の車両に置換することでプライバシー保護処理を行なう。
【0032】
以上の方法を、システムを構成する装置の性能に応じて組み合わせることにより、プライバシー保護処理が可能である。
【0033】
そして、管制官が管制官向け表示部7およびプライバシー処理情報表示部10による表示結果を参照して、動画情報のプライバシー保護が必要であると判断し、プライバシー処理決定部11にてプライバシー保護処理決定指示の入力を行なった場合(ステップS7)、プライバシー保護処理部12は、動画抽出部9にて抽出された動画情報のプライバシー保護処理を行なう(ステップS8)。ここで、プライバシー保護が必要な場合としては、事故時の事故状況が撮影されている場合等が考えられ、管制官の決定事項に従うこととする。プライバシー処理決定部11による入力の実現形態は、例えば計算機等を利用したマンマシンインターフェースを用いたキーボード入力やマウス入力が挙げられる。
【0034】
図3に示した画面では、管制官が動画情報を確認するための動画情報表示、プライバシー保護情報であるプライバシー保護例、プライバシー保護処理決定結果の入力用ボタンが表示される。この例では、管制官は、プライバシー保護が必要と判断した場合、図3に示したプライバシー保護処理指示入力画面上の「この動画にプライバシー保護処理を実施しますか?」と表示されたウインドウ内の「YES」ボタンを選択する。この画面上で「NO」ボタンが選択された場合にはプライバシー保護はなされない。
【0035】
提供情報作成部13は、プライバシー保護処理部12にてプライバシー保護が施された動画情報をもとにドライバー等への提供情報を作成する。提供情報とは、動画情報をどこへ提供するかを特定するための判別情報を動画情報に付加したものである。また、提供情報作成部13は、動画情報がどの場所の情報であるかを示す情報、例えば「○△料金所付近」等の文字情報を動画情報に付加してもよい。
【0036】
提供情報伝送部14は、提供情報作成部13により作成した提供情報としての動画情報を、施設内インフラ15内の施設内提供情報作成処理部16、または情報提供用路側インフラ19内の車載器内提供情報作成処理部20へ伝送する(ステップS10)。伝送方法としては、有線ネットワークによるTCP/IP伝送等や無線ネットワークが利用可能である。
【0037】
図6は、本発明の第1の実施形態における道路交通情報提供システムによる施設内情報提供のための処理動作の一例を示すフローチャートである。
施設内インフラ15内の施設内提供情報作成処理部16は、中央センター5の提供情報伝送部14からの情報を受信すると、この情報をもとに、SA(サービスエリア)やPA(パーキングエリア)等の施設内で提供するための施設内提供情報を作成する(ステップS11)。この提供情報は、提供先施設である各SA,PAの名称を動画情報に追加したものである。
【0038】
施設内インフラ15内の施設内伝送処理部17は、施設内提供情報作成処理部16にて作成された施設内提供情報を当該提供情報で示された提供先の施設の施設内情報提供部18へ伝送する(ステップS12)。施設内伝送処理部17からの伝送方法としては、有線ネットワークによるTCP/IP伝送等や無線ネットワークが利用可能である。
【0039】
施設内情報提供部18は、伝送された提供情報を施設内の液晶CRTまたはモニタへ映像出力することにより施設内の利用客や施設を利用しているドライバーへ提供する(ステップS13)。
【0040】
図7は、本発明の第1の実施形態における道路交通情報提供システムによる車載器内情報提供のため処理動作の一例を示すフローチャートである。
また、情報提供用路側インフラ19内の車載器内提供情報作成処理部20は、中央センター5の提供情報伝送部14からの情報を受信すると、この情報をもとに、各車両内の車載器22にて提供するための車載器内提供情報を作成する(ステップS21)。この提供情報は、受信した動画情報に情報作成時刻や情報配信場所などを追加したり、必要に応じて車載器向けに動画の表示サイズを変更したりしたものである。
【0041】
情報提供用路側インフラ19内の路側伝送処理部21は、車載器内提供情報作成処理部20にて作成した提供情報を各車両の車載器22内の車載器内提供情報受信部23に伝送する(ステップS22)。
【0042】
各車両の車載器内提供情報受信部23が、伝送された提供情報を受信すると、同じ車両の車載器内情報提供部24は、車載器22のモニタなどを利用して、ドライバーもしくは車両同乗者向けに情報提供を行なう(ステップS23)。
【0043】
路側伝送処理部21から車載器内提供情報受信部23への伝送に関しては、ETCにて利用されているDSRC通信を応用した通信方式が利用可能である。なお、ETC車載器は、機能を拡張したITS車載器であってもよく(http://www.hido.or.jp/08its/gizi/onebo1.html参照)、MPEG4動画を用いて前述した通信方式を利用して、動画情報を路側から車載器22へ無線伝送してもよい。MPEG4の無線伝送に関しては、例えば「「MPEG-4を用いた監視システム」東芝レビューVol.57、No.6」に開示されている。
【0044】
以上のように、本発明の第1の実施形態における道路交通情報提供システムでは、道路交通の動画情報提供において、通常時は画質劣化などを伴わない通常レベルの動画情報が可能であり、事故発生時の事故車両のように、プライバシー保護が必要な部分が存在する場合のみプライバシー保護を施した処理が実施可能である。
【0045】
また、この実施形態では、中央センター5での動画情報蓄積に関しては路側カメラ1で撮影された状態での動画情報をそのまま蓄積し、ドライバー等への情報提供時のみプライバシー保護処理を実施するので、道路事業者側が事故原因分析等で、路側カメラ1で撮影された状態での動画情報を詳細動画情報としてそのまま利用可能である。
【0046】
(第2の実施形態)
次に、本発明の映像情報提供システムを道路交通情報提供システムに適用した例を第2の実施形態として説明する。なお、以下の各実施形態における道路交通情報提供システムの構成のうち図1に示したものと同一部分の説明は省略する。
図8は、本発明の第2の実施形態における道路交通情報提供システムの構成例を示す図である。
図8に示す様に、本発明の第2の実施形態における道路交通情報提供システムは、第1の実施形態と比較して、道路・施設内に路側センサ25を有し、計測情報収集用路側インフラ26をさらに有する。計測情報収集用路側インフラ26は、計測情報処理部27、計測情報伝送部28を備える。
【0047】
また、中央センター5は、プライバシー処理情報表示部10に替えてプライバシー処理情報表示部10aを備え、計測情報管理部29、計測情報DB30、突発事象自動検出部31をさらに備える。
【0048】
このような構成のシステムの処理動作を説明する。なお、路側カメラ1、情報収集用路側インフラ2、動画処理部3、動画情報伝送部4、中央センター5、動画情報管理部6、管制官向け表示部7、動画DB8、動画抽出部9、プライバシー処理決定部11、プライバシー保護処理部12、提供情報作成部13、提供情報伝送部14、施設内インフラ15、施設内提供情報作成処理部16、施設内伝送処理部17、施設内情報提供部18、情報提供用路側インフラ19、車載器内提供情報作成処理部20、路側伝送処理部21、車載器22、車載器内提供情報受信部23、車載器内情報提供部24の処理動作に関しては第1の実施形態と同様であるので、ここでは当該第1の実施形態と異なる処理動作について説明する。
【0049】
図9は、本発明の第2の実施形態における道路交通情報提供システムによる突発事象抽出のための処理動作の一例を示すフローチャートである。
図10は、本発明の第2の実施形態における道路交通情報提供システムにより表示するプライバシー保護処理指示入力画面の一例を示す図である。
本実施形態の特徴は、路側に設置された路側センサ25の計測値をもとに、自動で事故等の突発事象を自動的に判定して、この突発事象判定結果を管制官が動画情報を確認する際に同時に提示することで、管制官のプライバシー保護処理決定の支援とする事である。
【0050】
まず、路側センサ25は、道路の交通状況を計測する(ステップS31)。路側センサ25は、路側や施設側に複数設置されており、例えば車両感知器が挙げられる。設置間隔は渋滞が頻繁に発生する場所などでは、路側センサ25が数百m毎に設置されている場合もある。
【0051】
車両感知器は、例えば超音波式車両感知器などが知られており、交通量、例えば単位時間に通過した車両の台数や、平均速度、時間占有率などが計測可能である。平均速度は、センシングヘッドが2ヘッドの場合にそれぞれの通過時刻の差をもとに演算可能である。この様なマクロな計測結果としては、例えば5分毎もしくは1分毎など単位時間毎の積算値や平均値を作成して利用する。
【0052】
また、超音波式のセンサヘッドは通過時刻が計測可能であるため、これを1台1台の通過時刻データとして取得するための機能を付加することで、各車両の通過時刻を取得可能である。
【0053】
この様な路側センサ25の計測結果は、計測情報収集用路側インフラ26内の計測情報処理部27に伝送される(ステップS32)。伝送に関しては、有線ネットワークにてTCP/IP伝送等を用いて伝送する方法や無線ネットワークを用いて伝送する方法が利用可能である。
【0054】
計測情報処理部27は、計測情報管理処理、具体的には、伝送された計測結果を時間単位の平均値や累積値にしたりノイズを除去したりする等の前処理的な処理を行なう(ステップS33)。
【0055】
計測情報伝送部28は、計測情報処理部27にて処理された計測結果を中央センター5の計測情報管理部29に伝送する。伝送に関しては、有線ネットワークにてTCP/IP伝送等を用いて伝送する方法や無線ネットワークを用いて伝送する方法が利用可能である。
【0056】
計測情報管理部29は、計測情報処理部27から受信された計測結果を計測情報DB30に蓄積する。また、計測情報管理部29は、計測情報DB30にアクセスし、突発事象自動検出部31にて必要な計測結果、ここでは過去の蓄積された計測結果を含む情報を抽出し、突発事象自動検出部31へ受け渡す。
【0057】
突発事象自動検出部31は、路側センサ25の計測結果をもとに突発事象が発生したかどうかを検出する(ステップS34)。必要な計測結果は、計測情報管理部29へ抽出要求を出し、計測情報管理部29を通して入手する。突発事象自動検出に関しては、計測結果の時系列な推移をもとに検出することが可能である。突発事象の検出方法としては、例えば特許第4030354号公報「突発事象検出装置」に開示される検出方法が挙げられる。
【0058】
また、路側センサ25として音声センサが設置されている場合は、この音声センサにより検出した音声を、計測情報収集用路側インフラ26や計測情報管理部29を介して突発事象自動検出部31に入力し、この突発事象自動検出部31により、音声を周波数、レベル等により分析して事故時の音を認識することで突発事象の検出が可能である。
【0059】
また、路側カメラ1により撮影したカメラ撮影画像を情報収集用路側インフラ2を介して突発事象自動検出部31に入力し、この突発事象自動検出部31により画像処理を行なうことで、事故車両や停止車両の存在を認識して突発事象の発生とみなすことも可能である。
【0060】
突発事象自動検出部31による突発事象の検出結果はプライバシー処理情報表示部10aにより管制官へ向けて表示される。また、突発事象自動検出部31による検出結果は動画情報管理部6へも送信され、動画情報管理部6は、路側カメラ1からの動画情報のうち、突発事象自動検出部31からの検出結果の受信時点での動画情報を抽出する。よって、この抽出結果を元に、管制官向け表示部7やプライバシー処理情報表示部10aへの表示がなされることになる。管制官は、この表示される検出結果を参考に動画情報のプライバシー保護処理が必要かどうかを判断し、その判断結果をもとにプライバシー処理決定部11にてプライバシー保護処理の実行の決定のための操作を行なう。その他の処理動作は本発明の第1の実施形態と同様である。
【0061】
以上のように、本発明の第2の実施形態における道路交通情報提供システムでは、第1の実施形態で説明した特徴に加え、路側センサ25の計測結果に基づいて突発事象の発生を検知し、この検知結果を管制官に提供することで、管制官によるプライバシー保護処理の意思決定を支援することができ、管制官の判断にかかる負担を軽減することが可能になる。
【0062】
(第3の実施形態)
次に、本発明の映像情報提供システムを道路交通情報提供システムに適用した例を第3の実施形態として説明する。
図11は、本発明の第3の実施形態における道路交通情報提供システムの構成例を示す図である。
図11に示す様に、本発明の第3の実施形態における道路交通情報提供システムは、路側カメラ1、情報収集用路側インフラ2a、動画処理部3a、中央センター5a、動画情報管理部6a、管制官向け表示部7a、動画DB8、施設内インフラ15、施設内提供情報作成処理部16、施設内伝送処理部17、施設内情報提供部18、情報提供用路側インフラ19、車載器内提供情報作成処理部20、路側伝送処理部21、車載器22、車載器内提供情報受信部23、車載器内情報提供部24、路側インフラ内動画情報管理部32、路側インフラ内プライバシー保護処理部33、路側インフラ内提供情報作成部34、路側インフラ内提供情報伝送部35、路側インフラ内動画DB36、路側インフラ内動画情報伝送部37を有する。
【0063】
この実施形態では、情報収集用路側インフラ2aは、第1の実施形態で説明した情報収集用路側インフラ2と異なり、動画処理部3a、路側インフラ内動画情報管理部32、路側インフラ内プライバシー保護処理部33、路側インフラ内提供情報作成部34、路側インフラ内提供情報伝送部35、路側インフラ内動画DB36、路側インフラ内動画情報伝送部37を有する。
【0064】
また、この実施形態では、中央センター5aは第1の実施形態で説明した中央センター5と異なり、動画情報管理部6a、管制官向け表示部7aおよび動画DB8を有する。
【0065】
つまり、この実施形態は、第1の実施形態で中央センター5が備えていた動画情報管理部6、プライバシー保護処理部12、提供情報作成部13、提供情報伝送部14を情報収集用路側インフラに移したものである。
【0066】
つまり、この実施形態では、第1の実施形態において中央センター5で実施していたプライバシー保護処理を情報収集用路側インフラ2aにて実施することを特徴としている。また、この実施形態では、プライバシー保護処理は管制官の判断なしに実施される。情報収集用路側インフラ2aによる中央センター5aへの情報伝送については、中央センター5aにおける動画DB8に蓄積するための情報を伝送するのみである。
【0067】
このような構成のシステムの処理動作を説明する。この実施形態では、路側カメラ1、動画DB8、施設内インフラ15、施設内提供情報作成処理部16、施設内伝送処理部17、施設内情報提供部18、情報提供用路側インフラ19、車載器内提供情報作成処理部20、路側伝送処理部21、車載器22、車載器内提供情報受信部23、車載器内情報提供部24の処理動作に関しては第1の実施形態と同様であるので、ここでは当該第1の実施形態と異なる処理動作を中心に説明する。
【0068】
図12は、本発明の第3の実施形態における道路交通情報提供システムによるプライバシー保護のための処理動作の一例を示すフローチャートである。
路側カメラ1により撮影されて情報収集用路側インフラ2aに伝送されると、当該情報収集用路側インフラ2a内の動画処理部3aは、第1の実施形態で説明した動画処理部3と同様に、伝送された動画情報の処理を行なう(ステップS41,S42,S43)。
【0069】
路側インフラ内動画情報管理部32は、動画処理部3aで処理された動画情報を中央センター5a側へ伝送する情報として路側インフラ内動画DB36へ一時的に蓄積する。
さらに、路側インフラ内動画情報管理部32は、動画情報を施設側や車載器側に提供する前にプライバシー保護処理を施すために、動画処理部3aで処理された動画情報を路側インフラ内プライバシー保護処理部33へ出力する。
【0070】
路側インフラ内プライバシー保護処理部33は、第1の実施形態で説明したプライバシー保護処理部12と同様に、路側インフラ内動画情報管理部32からの動画情報に対しプライバシー保護処理を行なう(ステップS44)。ここで行なうプライバシー保護処理は前述した各種の方法のいずれかであってもよいし、組み合わせたものであっても良い。
【0071】
路側インフラ内提供情報作成部34は、路側インフラ内プライバシー保護処理部33にてプライバシー保護処理が施された動画情報をもとに、第1の実施形態で説明した提供情報作成部13と同様に提供情報作成処理を行なう(ステップS45)。
【0072】
路側インフラ内提供情報作成部34にて作成された提供情報である動画情報は、路側インフラ内提供情報伝送部35にて施設内インフラ15内の施設内提供情報作成処理部16および情報提供用路側インフラ19内の車載器内提供情報作成処理部20へ伝送される(ステップS46)。これ以降の施設内および車載器22側での情報提供方法は、第1の実施形態と同様である。
【0073】
また、前述したように路側インフラ内動画情報管理部32により路側インフラ内動画DB36に一時蓄積された動画情報は、路側インフラ内動画情報伝送部37により、所定のトリガにて中央センター5aへ伝送される(ステップS47)。伝送のトリガとしては、定期的な伝送タイミング、例えば1日に1回の深夜時間帯等や蓄積量がある一定値を超えた場合等がある。
【0074】
動画情報管理部6aは、伝送された動画情報を動画DB8へ蓄積する。また、動画情報管理部6aは、蓄積された動画情報を管制官向け表示部7aによる管制官に向けて表示する(ステップS48)。
【0075】
ここで、管制官は、管制官向け表示部7aにおいて、確認したい動画情報を特定するための情報を図示しない操作用装置により入力して動画情報管理部6aに伝送する。動画情報管理部6aでは、この特定するための情報をもとに、必要な動画情報を動画DB8より抽出して管制官向け表示部7aに伝送し、管制官向け表示部7aより管制官に向けて表示する。
【0076】
以上のように、本発明の第3の実施形態における道路交通情報提供システムでは、路側カメラ1の動画情報に対し、中央センター5aを通さずに情報収集用路側インフラ2a内にてプライバシー保護処理を実施し、プライバー保護処理を実施した動画情報を提供することが可能である。本実施形態は、例えば、第1の実施形態に記した車両の側部に記載される文字等、管制官によるプライバシー保護処理を施すべきか否かの判断が不要な情報を扱う際に有効である。
【0077】
また、情報収集用路側インフラ2aに一時蓄積した動画情報をあるトリガで中央センター5aに送付することで、中央センター5aにおいても動画情報をDBとして蓄積することも可能である。
【0078】
ここで、本発明の第3の実施形態の変形例を説明する。図13は、本発明の第3の実施形態における道路交通情報提供システムの変形例を示す図である。
この変形例は、図13に示すように、中央センター5aへの伝送が必要ない場合の構成であり、図11に示した構成と比較して、中央センター5aを要しない構成であって、情報収集用路側インフラ2bは、図11に示した情報収集用路側インフラ2aと異なり、路側インフラ内動画DB36および路側インフラ内動画情報伝送部37を有しない構成である。他の構成は図11に示した構成と同じである。
【0079】
図14は、本発明の第3の実施形態における道路交通情報提供システムの変形例によるプライバシー保護のための処理動作の一例を示すフローチャートである。
この変形例では、前述したステップS41からS46の処理がなされる(ステップS51〜S56)。ただし、路側インフラ内動画情報管理部32は、ステップS56の処理である提供情報の伝送後、動画処理部3aで処理された動画情報を中央センター側へ伝送するための処理は行なわない。このような構成とする事で、図11に示した構成と比較してシステム全体の構成を簡略化することができる。
【0080】
また、前述した第2の実施形態では、管制官がプライバシー保護処理の実施を決定するシステム構成であったが、突発事象自動検出部31により突発事象を検出した場合には、検出結果を管制官に提示することなく、プライバシー保護処理部12によりプライバシー保護処理を自動的に行なうようにしてもよい。
【0081】
また、各実施形態において、路側カメラ1で取得する情報は動画情報であると説明したが、これに限らず、一定時間おき、例えば数秒おきに更新される静止画像情報であっても本発明が適用できることは言うまでも無い。
【0082】
なお、この発明は前記実施形態そのままに限定されるものではなく実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、前記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を省略してもよい。更に、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
【符号の説明】
【0083】
1…路側カメラ、2,2a…情報収集用路側インフラ、3,3a…動画処理部、4…動画情報伝送部、5,5a…中央センター、6,6a…動画情報管理部、7,7a…管制官向け表示部、8,8a…動画DB、9…動画抽出部、10,10a…プライバシー処理情報表示部、11…プライバシー処理決定部、12…プライバシー保護処理部、13…提供情報作成部、14…提供情報伝送部、15…施設内インフラ、16…施設内提供情報作成処理部、17…施設内伝送処理部、18…施設内情報提供部、19…情報提供用路側インフラ、20…車載器内提供情報作成処理部、21…路側伝送処理部、22…車載器、23…車載器内提供情報受信部、24…車載器内情報提供部、25…路側センサ、26…計測情報収集用路側インフラ、27…計測情報処理部、28…計測情報伝送部、29…計測情報管理部、30…計測情報DB、31…突発事象自動検出部、32…路側インフラ内動画情報管理部、33…路側インフラ内プライバシー保護処理部、34…路側インフラ内提供情報作成部、35…路側インフラ内提供情報伝送部、36…路側インフラ内動画DB、37…路側インフラ内動画情報伝送部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被撮影対象を撮影する撮影装置と、
監視センタに設けられ、前記撮影装置により撮影した画像を表示する表示手段と、
前記監視センタに設けられ、前記表示した画像情報に含まれるプライバシー情報の保護の必要がある旨の入力を受け付ける入力手段と、
前記入力手段による入力がなされた場合に、前記撮影した画像に含まれるプライバシー情報の保護処理を行なう保護処理手段と、
前記保護処理手段による処理がなされた画像情報を出力する出力手段と
を備えたことを特徴とする映像情報提供システム。
【請求項2】
前記撮影装置は道路上の交通状況を撮影するものであり、
道路上の交通状況を計測する計測手段と、
前記計測手段による計測結果により交通状況の突発事象の発生を判別する判別手段とをさらに備え、
前記表示手段は、
前記判別手段により突発事象の発生を判別した旨を前記撮影した画像とともに表示する
ことを特徴とする請求項1に記載の映像情報提供システム。
【請求項3】
前記保護処理手段は、
前記撮影手段により撮影した画像全体の画質を低下させる
ことを特徴とする請求項1に記載の映像情報提供システム。
【請求項4】
前記保護処理手段は、
前記撮影手段により撮影した画像におけるプライバシー情報が関わる部分の画質を低下させる
ことを特徴とする請求項1に記載の映像情報提供システム。
【請求項5】
前記保護処理手段は、
前記撮影手段により撮影した画像に含まれる文字情報の画質を低下させる
ことを特徴とする請求項1に記載の映像情報提供システム。
【請求項6】
前記保護処理手段は、
前記撮影手段により撮影した画像におけるプライバシー情報が関わる部分のマスク処理を行なう
ことを特徴とする請求項1に記載の映像情報提供システム。
【請求項7】
前記撮影装置は道路上の交通状況を撮影するものであり、
前記保護処理手段は、
前記撮影手段により撮影した画像におけるプライバシー情報が関わる車両部分の画像を仮想車両の画像に置換する処理を行なう
ことを特徴とする請求項1に記載の映像情報提供システム。
【請求項8】
前記撮影装置は道路上の交通状況を撮影するものであり、
前記撮影装置により撮影する道路にて発生する音を検出する音検出手段と、
前記音検出手段により検出した音により交通状況の突発事象の発生を判別する判別手段をさらに備え、
前記表示手段は、
前記判別手段により突発事象の発生を判別した旨を前記撮影した画像とともに表示する
ことを特徴とする請求項1に記載の映像情報提供システム。
【請求項9】
被撮影対象を撮影する撮影装置と、
前記撮影装置により撮影する前記被撮影対象における突発事象の発生を判別する判別手段と、
前記判別手段により突発事象の発生を判別した場合に、前記撮影した画像に含まれるプライバシー情報の保護処理を行なう保護処理手段と、
前記保護処理手段による処理がなされた画像情報を出力する出力手段と
を備えたことを特徴とする映像情報提供システム。
【請求項10】
被撮影対象を撮影する撮影装置と、
前記被撮影対象の近傍に設けられ、前記撮影した画像に含まれるプライバシー情報の保護処理を行なう保護処理手段と、
前記保護処理手段による処理がなされた画像情報を出力する出力手段と
を備えたことを特徴とする映像情報提供システム。
【請求項11】
前記撮影した画像を監視センタへ送信する送信手段をさらに備えたことを特徴とする請求項11に記載の映像情報提供システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2010−134918(P2010−134918A)
【公開日】平成22年6月17日(2010.6.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−239508(P2009−239508)
【出願日】平成21年10月16日(2009.10.16)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.VICS
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】