液処理装置
【課題】装置の組み立て、メンテナンスが容易である液処理装置を提供する。
【解決手段】基板Wに対して液処理を行うための複数の液処理ユニット2が互いに横方向に並べて配置され、液処理ユニット2内の雰囲気を排気する排気管3は、これら複数の液処理ユニット2の下方側に、当該液処理ユニット2の並びに沿って伸びるように配置され、給液用の通流制御機器群4は前記排気管3の下方側に設けられている。給液用主配管5及び排液用主配管6は、これら通流制御機器群4の下方側にて複数の液処理ユニット2の並びに沿って各々伸びるように設けられ、前記給液用主配管5からは、複数の給液用分岐管が分岐して、前記給液用の通流制御機器402を介して各液処理ユニット2に接続され、前記排液用主配管6からは複数の排液用分岐管が分岐して各液処理ユニットに接続されている。
【解決手段】基板Wに対して液処理を行うための複数の液処理ユニット2が互いに横方向に並べて配置され、液処理ユニット2内の雰囲気を排気する排気管3は、これら複数の液処理ユニット2の下方側に、当該液処理ユニット2の並びに沿って伸びるように配置され、給液用の通流制御機器群4は前記排気管3の下方側に設けられている。給液用主配管5及び排液用主配管6は、これら通流制御機器群4の下方側にて複数の液処理ユニット2の並びに沿って各々伸びるように設けられ、前記給液用主配管5からは、複数の給液用分岐管が分岐して、前記給液用の通流制御機器402を介して各液処理ユニット2に接続され、前記排液用主配管6からは複数の排液用分岐管が分岐して各液処理ユニットに接続されている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板に対して複数種類の処理液を供給して液処理を行う技術に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体製造工程の中には、基板に対して液処理を行う工程がある。液処理工程としては、洗浄液による基板の洗浄、メッキ液による基板のメッキ処理、エッチング液によるエッチング処理、現像液による現像処理などの工程が挙げられる。この種の処理に使用される液処理ユニットは、例えばカップと、カップ内に設けられたスピンチャックなどの回転基体と、基板に処理液を供給するノズルと、カップ内を排気する排気口と、を備えている。そして基板洗浄などを行う場合には、複数種類の処理液が用意され、特に基板洗浄の場合には処理液の種別に応じて複数の排気管が用意される。
【0003】
これら液処理ユニットを備えた液処理装置では、各種の処理液を供給するための給液管群、この給液管からノズルなどへ向け供給される処理液の通流量を調節するための通流制御機器群、使用済みの各種処理液が排出される排液管群や、処理液の蒸気を含む排ガスが排出される排気管群など、多数の配管群や制御機器群を、液処理ユニットの下方側に配置することがある。
【0004】
このように多数の機器群を設ける場合においても、液処理装置の大型化を避けるため、各機器群は比較的狭い領域内にまとめて配置するレイアウトの必要性が高い。このため、例えば液処理ユニットの直下に排気管を縦方向に並べ、その横に通流制御機器群を配置するなど、異なる機器が隣り合う領域に密接して配置されることがある。
【0005】
しかしながら、通流制御機器群は処理液の供給配管に流量計や流量調節弁などを配設した構成となっていおり、排気管のような比較的大きな配管が通っている領域の近傍で、供給配管毎に個別の機器を取り付ける作業を行うことは作業スペースも確保しにくく煩雑な作業となる。また、液処理装置の組み立て後においても、排気管に遮られている領域では、通流制御機器群に直接アクセスできず、例えば排気管の反対側から液処理ユニットの下方側に手を伸ばして機器を取り外すなど、メンテナンス作業がやりずらく、作業者への負担が大きいという問題がある。
【0006】
ここで特許文献1に示す液処理装置では、半導体ウエハを搬送する搬送室の両側に、複数台の液処理ユニットが横方向に列を成して配置されており、これら液処理ユニットの下方側には、処理液配管群、排液配管群、排気配管群が配置されている。この液処理装置においても排気配管群と処理液配管群とが隣り合う領域に並んで配置されており、例えば排気配管に隣接する処理液配管のメンテナンスを行いにくい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2008− 34490号公報:段落0024、図3
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明はこのような背景の下になされたものであり、装置の組み立て、メンテナンスが容易である液処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る液処理装置は、互いに横方向に並べて配置され、処理液により基板に対して液処理を行うための複数の液処理ユニットと、
これら複数の液処理ユニットの下方側に当該複数の液処理ユニットの並びに沿って伸びるように配置され、各液処理ユニット内の雰囲気を排気するための排気管と、
各々前記排気管の下方側に設けられた給液用の通流制御機器群と、
これら通流制御機器群の下方側にて複数の液処理ユニットの並びに沿って各々伸びるように設けられ、処理液を液処理ユニットに供給するための給液用主配管及び液処理ユニットからの液を排液するための排液用主配管と、
前記給液用主配管から複数の液処理ユニット毎に分岐され、前記給液用の通流制御機器を介して各液処理ユニットに接続された複数の給液用分岐管と、
前記排液用主配管から複数の液処理ユニット毎に分岐されて各液処理ユニットに接続された複数の排液用分岐管と、を備えたことを特徴とする。
【0010】
前記液処理装置は以下の特徴を備えていてもよい。
(a)各液処理ユニットに対応する給液用の通流制御機器群が筐体に取り付けられ、これら通流制御機器群が当該共通の筐体ごと排気管の下方に装着されていること。
(b)前記通流制御機器群は、共通の前記筐体内に取り付けられていること。
(c)前記給液用主配管及び排液用主配管は、前記筐体に取り付けられていること。
(d)処理液の種別に応じて、前記給液用主配管及び排気管の各々が複数設けられ、複数の排気管は互いに横に並んで配置されていること。
(e)当該液処理装置における前記液処理ユニットの並びに臨む領域を主メンテナンス領域、この液処理ユニットの並びを挟んで、当該主メンテナンス領域に対向する位置から当該液処理に臨む領域を副メンテナンス領域としたとき、前記給液用の通流制御機器は、前記主メンテナンス領域側に液処理ユニット毎に引き出し可能に構成されていること。
(f)当該液処理装置における前記液処理ユニットの並びに臨む領域を主メンテナンス領域、この液処理ユニットの並びを挟んで、当該主メンテナンス領域に対向する位置から当該液処理に臨む領域を副メンテナンス領域としたとき、前記給液用主配管は処理液の種別に応じて複数設けられ、前記給液用の通流制御機器は、前記主メンテナンス領域側に処理液の種別毎に引き出し可能に構成されていること。
(g)前記複数の液処理ユニットの上方には、液処理ユニットが置かれている雰囲気に清浄気体の下降気流を形成するための清浄気体供給ユニットが液処理ユニットの配列方向に伸びるようにていること。
【発明の効果】
【0011】
本発明は、互いに横方向に並べて配置された複数の液処理ユニットの下方側に、液処理ユニットの並びに沿って伸びる排気管と、給液用の通流制御機器群と、液処理ユニットの並びに沿って各々伸びるように設けられた給液用主配管及び排液用主配管と、を上からこの順に配置している。従って給液用の通流制御機器群を集約化しやすく、また液処理ユニットの並びの側方から作業がしやすく、このため装置の組み立て作業や通流制御機器群のメンテナンス作業がやりやすい。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の実施の形態に係わる液処理装置の外観構成を示す斜視図である。
【図2】前記液処理装置の横断平面図である。
【図3】前記液処理装置を横方向からみた縦断側面図である。
【図4】前記液処理装置を前方向からみた縦断側面図である。
【図5】前記液処理装置に設けられている液処理ユニットの縦断側面図である。
【図6】前記液処理装置に設けられている排気管、通流制御ブロックの外観構成を示す斜視図である。
【図7】前記排気管が液処理ユニットに接続されている状態を示す説明図である。
【図8】前記排気管に設けられている流路切り替え部の構成を示す斜視図である。
【図9】前記通流制御ブロックに設けられている通流制御機器ユニットの構成を示す側面図である。
【図10】前記通流制御機器ユニットが筐体基体に取り付けられている状態を示す斜視図である。
【図11】前記通流制御機器ユニットを筐体基体から取り外した状態を示す斜視図である。
【図12】前記通流制御機器ユニットが供給配管に取り付けられた状態を示す斜視図である。
【図13】前記通流制御機器ユニットが供給配管から取り外された状態を示す斜視図である。
【図14】液処理装置の組み立て時に、通流制御ブロックを液処理装置に装着する状態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明を、半導体ウエハ(以下、単に「ウエハ」と記す。)の表裏面洗浄を行う基板処理装置に適用した実施の形態にについて図面を参照しながら説明する。図1の外観斜視図、図2の横断平面図、及び図3の縦断側面図に示すように、液処理装置1は、複数のウエハWを収容するFOUP100を載置する載置ブロック11と、載置ブロック11に載置されたFOUP100からのウエハWの搬入・搬出を行う搬入出ブロック12と、搬入出ブロック12と後段の液処理ブロック14との間でウエハWの受け渡しを行う受け渡しブロック13と、ウエハWに液処理を施すための液処理ブロック14とを備えている。載置ブロック11を手前としたとき、載置ブロック11、搬入出ブロック12、受け渡しブロック13、液処理ブロック14は、手前側からこの順に、隣接して設けられている。
【0014】
載置ブロック11は、複数のウエハWを水平状態で収容するFOUP100を載置台111上に載置する。搬入出ブロック12は、ウエハWの搬送を行う。受け渡しブロック13は、ウエハWの受け渡しを行う。搬入出ブロック12及び受け渡しブロック13は、筐体内に収められている。
【0015】
搬入出ブロック12は、第1のウエハ搬送機構121を有している。第1のウエハ搬送機構121は、ウエハWを保持する搬送アーム122、及び搬送アーム122を前後に移動させる機構を有している。また第1のウエハ搬送機構121は、FOUP100の配列方向に延びる水平ガイド123(図2参照)に沿って移動する機構、垂直方向に設けられた垂直ガイド124(図3参照)に沿って移動する機構、水平面内で搬送アーム122を回転させる機構を有している。この第1のウエハ搬送機構121により、FOUP100と受け渡しブロック13との間でウエハWが搬送される。図3に示した125は、搬入出ブロック12の空間内に清浄空気を供給するFFU(Fan Filter Unit)である。
【0016】
受け渡しブロック13は、ウエハWを載置可能な受け渡し棚131を有している。受け渡しブロック13では、この受け渡し棚131を介して搬入出ブロック12、液処理ブロック14の搬送機構間(既述の第1のウエハ搬送機構121及び後述する第2のウエハ搬送機機構143)でウエハWの受け渡しが行われるようになっている。
【0017】
液処理ブロック14は、複数の液処理ユニット2が配置された液処理部141と、ウエハWの搬送が行われる搬送部142とを筐体内に収めた構成となっている。液処理部141の複数の液処理ユニット2の下方には、各液処理ユニットに処理液の供給系、排液系並びに処理液の蒸気を含むガスを排出するための排液系などが収容されているが、その詳細な構成については後述する。
【0018】
搬送部142は、受け渡しブロック13との接続部を基端として、前後方向に伸びる空間内に第2のウエハ搬送機機構143を配置してなる。第2のウエハ搬送機機構143は、ウエハWを保持する搬送アーム144、及び搬送アーム144を前後に移動させる機構を有している。また、第2のウエハ搬送機機構143は、前後方向に伸びる水平ガイド145(図2参照)に沿って移動する機構、垂直方向に設けられた垂直ガイド146(図4参照)に沿って移動する機構、水平面内で搬送アーム144を回転させる機構を有している。この第2のウエハ搬送機機構143により、既述の受け渡し棚131と各液処理ユニット2との間でウエハWの搬送が行われる。図1、図3、図4に示した149は、搬入出ブロック12の空間内に清浄空気を供給するFFUである。
【0019】
図2、図3に示すように液処理部141には、搬送部142を形成する空間が伸びる方向に沿って、複数台、例えば5台の液処理ユニット2が横方向に並べて配置されている。そして、液処理装置1の縦断側面を手前側からみた図4に示すように、搬送部142を挟んで左右に配置された液処理部141が上下に2段に積み上げられており、合計で4つの液処理部141が設けられている。したがって、本例の液処理装置1は、合計で20台の液処理ユニット2を備えていることになる。
【0020】
各液処理部141内に設けられている液処理ユニット2の構成について、図5を参照しなら説明すると、液処理ユニット2はスピン処理により、1枚ずつウエハWの液処理を行う枚葉式のユニットとして構成されている。液処理ユニット2は、ウエハWを保持する回転プレート24と、この回転プレート24を下面側から支持し、不図示の回転モータにより回転プレート24を回転させる回転軸251と、この回転軸251内に貫挿され、ウエハWの表面に処理液を供給するための液供給管252と、ウエハWの表面側に処理液を供給するための液供給ノズル26と、回転するウエハWから振り飛ばされた薬液を受け止めて外部へ排出するための内カップ23と、回転プレート24や内カップ23を収容し、液処理ユニット2内の雰囲気の排気が行われる外カップ22と、を備えている。
【0021】
回転プレート24は、中央に開口部が設けられた円板状の部材であり、その表面にはウエハWを保持する複数の保持部材241が設けられている。ウエハWは、回転プレート24の表面より上方の位置に隙間を介して保持され、液供給管252から、中央の開口部を介して供給された処理液は、この隙間内を通ってウエハWの裏面全体に広がる。
回転軸251は、液処理部141内のベースプレート27上に設けられた軸受け部253に、回転自在な状態で保持されされている。
【0022】
液供給管252の上端面には、ウエハWを裏面側から支持するための支持ピン(不図示)が設けられている一方、その下端側には液供給管252を昇降させるための不図示の昇降機構が設けられている。そして液供給管252全体を上昇、下降させ、回転プレート24の開口部から液供給管252を突没させることができる。これにより、支持ピン上にウエハWを支持し、搬送アーム144との間でウエハWの受け渡しを行う位置と、回転プレート24上の処理位置との間でウエハWを昇降させることができる。
【0023】
液供給管252は、ウエハWの裏面にSC1液(アンモニアと過酸化水素水の混合液)などのアルカリ性の処理液や希フッ酸水溶液(以下、DHF(Diluted HydroFluoric acid))などの酸性の処理液、脱イオン水(DeIonized Water:DIW)などリンス洗浄用のリンス液の供給が行われる裏面給液ライン472に接続されている。
【0024】
一方、ウエハWの表面に薬液を供給する液供給ノズル26は、ノズルアーム261に支持されており、回転プレート24に保持されたウエハWの上方の処理位置と、この処理位置から退避した退避位置との間で移動することができる。液供給ノズル26は、アルカリ性や酸性の処理液、リンス液に加え、有機溶剤である乾燥処理用のIPA(IsoPropyl Alcohol)の供給が行われるノズル給液ライン471に接続されている。
【0025】
内カップ23は、回転プレート24に保持されたウエハWを囲むように設けられた円環状の部材であり、底面に接続された排液用配管65を介して、内部の処理液を排出することができる。外カップ22は、内カップ23との間の隙間から流れ込んだ気流を排気する役割を果たし、その底面には排気用の排気ライン36が接続されている。外カップ22及び内カップ23の上面には、ウエハWよりも大口径の開口部が形成されており、液供給管252に支持されたウエハWは、この開口部を介して上下方向に移動できる。
【0026】
外カップ22の上部には、上面側の開口部を覆うようにケーシング21が設けられている。図4に示すように搬送部142に面する外カップ22の側面には開閉扉212が設けられており、この開閉扉212を開くことにより、搬送アーム144を搬送アーム122内に進入させることができる。
【0027】
ケーシング21の上部にはフィルターユニット73が配置されており、このフィルターユニット73は液処理ユニット2の並び方向に向かって伸びる給気ダクト71に接続されている(図3〜図5)。この給気ダクト71の上流側の端部、例えば液処理ブロック14を収容した筐体の側壁面にはファンユニット72が配設されており、このファンユニット72から取り込まれ気流がフィルターユニット73を介してケーシング21内に導入される。このように各液処理ユニット2の側方位置にファンユニット72を設けることにより、液処理ユニット2の高さを低くすることができる。また、複数の液処理ユニット2にてファンユニット72を共通化することにより、各液処理ユニット2にFFUを設ける場合に比べてコストを低減できる。ここで図5に示した211はフィルターユニット73よりケーシング21内に清浄空気を供給する給気孔である。
【0028】
以上に説明した、複数の液処理ユニット2を備えた本実施の形態の液処理装置1は、背景技術にて説明した取り付け時やメンテナンス時における作業性の問題を解決するため、用力系の配管群や通流制御機器群に特別な特徴を備えている。以下、その詳細な構成について説明する。
【0029】
図3、図4に示すように、複数の液処理ユニット2を備えた各液処理部141には、液処理ユニット2の並びの下方側に、液処理ユニット2内の雰囲気を排気するための排気管3と、液処理ユニット2に供給される処理液の給液量などを調整するための給液用の通流制御器群402を収容した通流制御ブロック4と、液処理ユニット2に処理液を供給する給液用主配管5、及び液処理ユニット2からの処理液の排出が行われる排液用主配管6と、が上からこの順に配置されている。このように、同じ機能を有する配管群や機器群が同じ高さ位置にまとまっていることにより、これらの配管群、機器群の集約化が可能となり、液処理ユニット2の並びの側方に設けられた、後述のメンテナンス領域からの作業がしやすくなっている。
【0030】
排気管3は、酸性の処理液による処理を行っている期間中の排気が行われる酸性ガス排気管31と、アルカリ性の処理液による処理を行っている期間中の排気が行われるアルカリ性ガス排気管32と、IPAなど有機系の処理液による処理を行っている期間中の排気が行われる有機系ガス排気管33と、に分けて設けられている。図3、図7に示すように、排気管3(31、32、33)は、複数の液処理ユニット2の下方側に、これら液処理ユニット2の並びに沿って伸びるように配置されている。また図4に示す如く、3本の排気管31〜33は互いに横に並んで配置されている。各々の排気管31、32、33は、酸性ガス、アルカリ性ガス、有機系ガスを各々処理可能な除害設備へと接続されている。
【0031】
本例の各排気管31〜33は、排気先の切り替えを実行する流路切り替え部34を介して各液処理ユニット2の排気ライン36に接続されている。図7、図8に示すように流路切り替え部34は、外筒341と回転筒343とからなる二重円筒構造となっており、外筒341に設けたフランジ部342a〜342cを介して各排気管31〜33に接続されている。また回転筒343は、その一端側が液処理ユニット2の排気ライン36に接続される一方で、他端側は回転駆動部35に接続されていることにより、中心軸周りに回転自在となっている。さらに回転筒343の側面には、各フランジ部342a〜342cと対応する位置に、異なる径方向へ向けて開口する開口部344a〜344cが設けられており、回転筒343を回転させていずれかの開口部344a〜344cをフランジ部342a〜342cまで移動させることにより、排気先となる排気管31〜33を選択することができる。
このように、用力系の配管群3、5、6の中で、液処理ユニット2に最も近い高さ位置に排気管3を配置することにより、圧力損失の増大を抑制し、工場全体の排気能力に対する液処理装置1への割り当て排気量を低減することができる。
【0032】
図3、図6に示すように、排気管3の下方側には、給液用の通流制御器群402を収容した通流制御ブロック4が配置されている。通流制御ブロック4は、例えば筐体からなる共通の基体(筐体基体46)に取り付けられ、この筐体基体46ごと排気管3の下方に装着されている。筐体基体46内の詳細な構成については後述する。
【0033】
さらに筐体基体46の下方側には、配管ボックス48が配置されており、この配管ボックス48内には、処理ユニット2の並びに沿って伸びるように設けられた、複数の給液用主配管5及び複数の排液用主配管6が収容されている。図4、図6に示すように、これら複数の配管5、6は、給液用、排液用といった用途毎にまとめて、互いに横方向に並べて配置されている。そして、液処理ブロック14の外側壁面に近い位置に給液用主配管5の配管群が配置され、前記外壁面からみて奥手である搬送部142に近い位置に排液用主配管6の配管群が配置されている。液処理ブロック14の外側壁面の側方領域は、後述のメンテナンス領域に相当している。
【0034】
図5に示すように、給液用主配管5には、アルカリ性の処理液を供給するアルカリ給液主配管53、酸性の処理液を供給するDHF給液主配管52、リンス液を供給するDIW供給主配管54、乾燥処理用のIPAを供給するIPA給液主配管51などが含まれている。各給液主配管51〜54は、それぞれの処理液の供給タンクや給液ポンプ(不図示)と接続されている。液体はポンプなどにより昇圧されているので、排気管3と比べて液処理ユニット2から遠い位置に配置しても処理液供給上のデメリットが少ない。
【0035】
これらの給液主配管51〜54は、開閉バルブ55、通流制御ブロック4、ノズル給液ライン471や裏面給液ライン472を介して、各液処理ユニット2の液供給ノズル26並びに液供給管252と接続されている。給液主配管51〜54から分岐し、開閉バルブ55が配設された配管、通流制御ブロック4内の配管群、ノズル給液ライン471並びに裏面給液ライン472は、本実施の形態の給液用分岐管に相当する。
【0036】
また排液用主配管6には、アルカリ性の処理液を排出するアルカリ性排液主配管62、酸性の処理液を排出する酸性排液主配管61、リンス液などの水を排出する排水主配管64、有機系の処理液を排出する有機系排液主配管63などが含まれている。各排液主配管61〜64は、排液処理設備や処理液回収タンクなど(不図示)に接続されている。また各排液主配管61〜64は、処理液の排出先を切り替えるための開閉弁66を介して液処理ユニット2側の排液用配管65に接続されている。各種排液は、液処理ユニット2から落下させて各排液主配管61〜64へと排出されるだけなので、排気管3と比べて液処理ユニット2から遠い位置に配置しても処理液排出上のデメリットは少ない。排液主配管61〜64から分岐し、開閉弁66が配設された配管群や排液用配管65は、本実施の形態の排液用分岐管に相当する。
【0037】
次に筐体基体46内に収容された通流制御ブロック4について説明する。通流制御ブロック4は、各液処理ユニット2の液供給ノズル26や液供給管252に、種類別や給液先別に処理液の通流量などを制御する複数の通流制御機器ユニット40を共通の筐体基体46内に収容した構成となっている。通流制御機器ユニット40は、処理液の種類や供給先によって種々の構成を取りうるが、図9の側面図には、本例の通流制御ブロック4に設けられている通流制御機器ユニット40に共通する構成例を示してある。
【0038】
通流制御機器ユニット40(機器ユニット)は、処理液の流量測定用の流量計404と、流量調節用の流量調整弁405とこれらを接続する配管部材407とを含む通流制御器群402を、支持部材である支持プレート401に集約して取り付けた構造となっている。この通流制御器群402は、給液用主配管5(51〜54)から分岐して、液供給ノズル26または回転軸251に向けて処理液を供給するために、液処理ユニット2の下方側に引き回される配管(通流制御ブロック4の説明においては供給用配管という)に介在して設けられており、処理液の通流量や供給タイミングなどを調節する役割を果たす。ただし、通流制御機器ユニット40の構成は上述の例に限られるものではなく、図5に示した開閉バルブ55の他、バイパス配管など、別の通流制御器を備えていてもよい。
【0039】
そして図10、図11に示すように、筐体基体46内には、液処理ユニット2毎に複数の通流制御機器ユニット40が収容されている。各通流制御機器ユニット40は筐体基体46の上面と下面に設けられた保持部材461によって支持プレート401を立てた状態で保持されると共に、筐体基体46から通流制御機器ユニット40の全体を引き出すことが自在になっている。
【0040】
ここで図1に示すように、液処理部141の左右の側壁面には、通流制御ブロック4の設けられている高さ位置の壁面部分を取り外し可能な蓋体148が設けられている。この蓋体148を取り外すことにより、各液処理部141の筐体基体46にアクセスすることが可能となり、通流制御機器ユニット40を開放する状態とすることができる。本例では、筐体基体46の側面にはさらに、各液処理ユニット2に対応して内蓋462が設けられており、この各内蓋462を取り外すと、対応する液処理ユニット2の通流制御機器ユニット40が、複数、横方向に並んで配置されている(図10、図11)。各液処理ユニット2には、これら複数の通流制御機器ユニット40が一組ずつ設けられており、筐体基体46内には、処理液の供給先となる液処理ユニット2の下方位置に、複数の通流制御機器ユニット40が組毎に、横方向に並べて配置されている。以下、これら通流制御機器ユニット40にアクセスするために設けられ、液処理装置1における前記液処理ユニット2の並びに臨む側方の領域を主メンテナンス領域という。
ここで図1に示す147は、各液処理ユニット2が設けられている位置の液処理部141の壁面部分を、個別の液処理ユニット2が配置されている位置毎に取り外し可能な蓋体である。
【0041】
各通流制御機器ユニット40の通流制御器群402は、上流側ポート403を介して通流制御機器ユニット40よりも上流側の給液用配管(図12、図13に上流側供給配管561として総括的に示してある)に着脱自在に接続されている。また通流制御器群402は、下流側ポート406を介して通流制御機器ユニット40よりも下流側の供給配管(同図中に下流側供給配管562として総括的に示してある)に着脱自在に接続されている。上流側供給配管561は、図5に示した給液用主配管5(51〜54)から通流制御機器ユニット40(41〜45)までの各配管に対応し、下流側供給配管562は通流制御機器ユニット40(41〜45)から液供給ノズル26、液供給管252までのノズル給液ライン471、裏面給液ライン472に相当している。
【0042】
図10、図11に示すように、上流側ポート403、下流側ポート406は、通流制御機器ユニット40の引き出し方向に位置する主メンテナンス領域に臨むように、通流制御器群402の配置領域の下面側と上面側とに各々設けられている。この結果、これら上流側ポート403、下流側ポート406には、主メンテナンス領域から無理なくアクセスすることが可能であり、メンテナンス時における通流制御機器ユニット40の着脱作業を容易に行うことができる。このように、主メンテナンス領域側には、流量計404や流量調節弁405などの定期的な調整が必要な精密機器を備えた通流制御機器ユニット40が配置されている。
【0043】
また図6に示すように、筐体基体46の主メンテナンス領域側の上面には、下流側ポート406に接続され、液処理ユニット2へ向かって上方側へ向けて伸びる下流側供給配管562を通すための給液用配管配設口463が形成されており、これら下流側供給配管562は、排気管3の側方を通って液供給ノズル26や液供給管252に接続される。また、この液処理ユニットの並びを挟んで、当該主メンテナンス領域に対向する位置から当該液処理に臨む領域(本例の液処理装置では搬送部142側の領域)を副メンテナンス領域とすると、使用後の処理液が排出される排液用配管65は、副メンテナンス領域側に設けられた排液用配管配設口464を通って通流制御ブロック4の下方側の排液用主配管6に接続されている。このように、メンテナンス頻度が少ない排液用配管65は、主メンテナンス領域とは反対側に配置されており、必要になった場合には副メンテナンス領域である搬送部142側からアクセスしてメンテナンスが行われる。本例の排液用配管65側は流量計や流量調節弁などの精密機器を備えていないので、排液用配管65の本体や開閉弁6が壊れるなどの不具合が生じない限り交換やメンテナンスのために取り外す必要がないので、これらの機器は配管ボックス48などに固定されている。
【0044】
以上に説明した構成を備えた通流制御機器ユニット40の種類、及び各通流制御機器ユニット40と液処理ユニット2との接続状態について、図5を参照しながら説明しておく。IPA制御ユニット41はIPA給液主配管51から液供給ノズル26へ供給されるIPA(有機溶剤)についての通流制御を行い、DHF制御ユニット42はDHF給液主配管52から液供給ノズル26へ供給される酸性の処理液(DHF)についての通流制御を行う。またアルカリ液制御ユニット43はアルカリ給液主配管53から液供給ノズル26へ供給されるアルカリ性の処理液についての通流制御を行う。
【0045】
DIW制御ユニット44には、例えば2組の通流制御器群402が設けられていて、DIW供給主配管54から受け入れたDIWを液供給ノズル26、液供給管252へ各々供給するための通流制御を行う。また裏面給液制御ユニット45は、DHF給液主配管52、アルカリ給液主配管53から酸性の処理液、アルカリ性の処理液のいずれかを受け入れ、液供給管252に切り替えて供給する役割を果たす。
【0046】
以上に説明した構成を備えた液処理装置1は、図2、図5に示すように制御部8と接続されている。制御部8は例えば図示しないCPUと記憶部とを備えたコンピュータからなり、記憶部には液処理装置1の作用、即ち載置ブロック11に載置されたFOUP100からウエハWを取り出して、各液処理ユニット2に搬入し、液処理、乾燥処理を行ってから、FOUP100に戻すまでの制御についてのステップ(命令)群が組まれたプログラムが記録されている。このプログラムは、例えばハードディスク、コンパクトディスク、マグネットオプティカルディスク、メモリーカード等の記憶媒体に格納され、そこからコンピュータにインストールされる。特に制御部8は、図5に示すように各種の切り替え弁34、55、66や通流制御機器ユニット40内の制御機器などに制御信号を出力し、処理液の供給タイミングや供給量、処理液の排出先や処理雰囲気の排気先を切り替えることができる。
【0047】
以上に説明した構成を備えた液処理装置1の作用について簡単に説明しておくと、まず載置ブロック11に載置されたFOUP100から第1のウエハ搬送機構121により1枚のウエハWを取り出して受け渡し棚131に載置し、この動作を連続的に行う。受け渡し棚131に載置されたウエハWは、搬送部142内の第2のウエハ搬送機機構143により順次搬送されて、いずれかの液処理ユニット2に搬入される。
【0048】
液処理ユニット2においては、ウエハWを回転させながら各種の薬液を供給し、アルカリ性の薬液によるパーティクルや有機性の汚染物質の除去→リンス液によるリンス洗浄→DHFによる自然酸化膜の除去→DIWによるリンス洗浄が行われる。この液処理を終えたら、回転するウエハWの表面にIPAを供給してIPA乾燥を行い、ウエハWの処理を終了する。これらの処理の期間中においては、処理液の種類に応じて、使用後の処理液の排出先や処理雰囲気の排気先が適宜、切り替えられる。
【0049】
このようにして液処理を行った後、搬送アーム144により液処理ユニット2からウエハWを搬出して受け渡し棚131に載置し、第1のウエハ搬送機構121により受け渡し棚131からFOUP100にウエハWを戻す。そして液処理装置1に設けられた複数の液処理ユニット2により、以上に説明したウエハWに対する処理や搬送動作が実行され、複数枚のウエハWに対する液処理が順次行われる。
【0050】
そして、例えばいずれかの液処理ユニット2について不具合が生じた場合には、該当する液処理ユニット2やこれに接続された通流制御機器ユニット40を停止し、蓋体148及び当該液処理ユニット2に対応する内蓋462を取り外して通流制御機器ユニット40を開放し、主メンテナンス領域からアクセスして通流制御機器ユニット40を取り外してメンテナンスを行うことができる。このとき通流制御機器ユニット40は、液処理ユニット2毎に設けられているので、不具合が生じていない液処理ユニット2については運転を継続することができる。また、液供給ノズル26や液供給管252など、液処理ユニット2側に不具合が生じた場合には、当該不具合の発生した液処理ユニット2の蓋体147を取り外してメンテナンスを行うことにより、運転中を継続している液処理ユニット2の処理雰囲気を清浄な状態に保つことができる。
【0051】
本実施の形態に係わる液処理装置1によれば以下の効果がある。互いに横方向に並べて配置された複数の液処理ユニット2の下方側に、液処理ユニット2の並びに沿って伸びる排気管3と、給液用の通流制御器群402が収容された通流制御ブロック4と、液処理ユニット2の並びに沿って各々伸びるように設けられた給液用主配管5及び排液用主配管6と、を上からこの順に配置している。従って給液用の通流制御器群402を集約化しやすく、また液処理ユニット2の並びの側方から作業がしやすく、このため液処理装置1の組み立て作業や通流制御機器ユニット40のメンテナンス作業がやりやすい。
また、用力系の配管群3、5、6の中で、液処理ユニット2に最も近い高さ位置に排気管3を配置することにより、圧力損失の増大を抑制し、工場全体の排気能力に対する液処理装置1への割り当て排気量を低減することができる。
【0052】
また、複数の供給配管に各々介設されている通流制御機器ユニット40(通流制御器群402)が共通の筐体基体46に収容されて通流制御ブロック4が構成されていることにより、例えば図14に示すように液処理装置1の組み立て時に液処理装置1の本体と通流制御ブロック4とを別々の場所で並行して組み立てることができる。そして、最後に通流制御機器ユニット40を収容した筐体基体46を液処理装置1に組み込んで液処理装置1を組み立てることが可能となり、液処理装置1の組み立てが比較的容易になる。これに加え、液処理ユニット2、排気管3、通流制御ブロック4、給液用主配管5、排液用主配管6が上下方向に積み重ねられていて、横方向に干渉しない位置に配置されていることにより、液処理部141内の機器の分解も容易であり、液処理装置1の仕様変更に柔軟に対応できる。また、図3にて説明したように、各液処理ユニット2の側方位置にファンユニット72を設けることにより、液処理装置1全体の高さを低くすることが可能となる。
【0053】
また本液処理装置1には、以下の効果もある。処理液を液処理ユニット2に供給するための給液用配管561、562に介在する通流制御器群402を支持プレート401に集約して通流制御機器ユニット40を構成し、通流制御器群402よりも上流側の上流側供給配管561を着脱するための上流側ポート403及び通流制御器群402よりも下流側の下流側供給配管562を着脱するための下流側ポート406を、前記支持プレート401に主メンテナンス領域に臨むように設けている。従って給液用配管561、5621や通流制御機器(流量計404や流量調整弁405など)をメンテナンスするときには、主メンテナンス領域から上流側の給液用配管561及び上流側の給液用配管562を着脱することにより、給液用配管561、562と通流制御器群402とを切り離し、接続することができるので、メンテナンス作業や装置の組み立て作業が容易であり、作業者の負担が小さくて済む。
【0054】
ここで通流制御機器ユニット40は、筐体基体46から支持プレート401を主メンテナンス領域に向けて取り外し自在に構成する場合に限定されず、筐体基体46内に固定してもよい。例えば通流制御器群402を支持プレート401から取り外し自在に構成されている場合に、上流側ポート403や下流側ポート406が主メンテナンス領域に臨むように設けられていることにより、通流制御器群402の取り外しが容易になるという効果を得ることができる。
【0055】
また支持プレート401に通流制御器群402を取り付けて構成される通流制御機器ユニット40は、複数台の液処理ユニット2を備える液処理装置1に設ける場合に限定されず、例えば1台のみの液処理ユニット2を備える液処理装置1に設けてもよい。
【0056】
このほか、上述の各実施の形態を適用可能な液処理装置は、酸性、アルカリ性の処理液を供給してウエハWの液処理する場合に限定されず、ウエハWの表面に例えばメッキ液によるメッキ処理、エッチング液によるエッチング処理などの各種の液処理にも適用することができる。
【符号の説明】
【0057】
W ウエハ
1 液処理装置
2 液処理ユニット
3 排気管
4 通流制御ブロック
40 通流制御機器ユニット
402 通流制御器群
403 上流側ポート
406 下流側ポート
46 筐体基体
5 給液用主配管
6 排液用主配管
7 制御部
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板に対して複数種類の処理液を供給して液処理を行う技術に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体製造工程の中には、基板に対して液処理を行う工程がある。液処理工程としては、洗浄液による基板の洗浄、メッキ液による基板のメッキ処理、エッチング液によるエッチング処理、現像液による現像処理などの工程が挙げられる。この種の処理に使用される液処理ユニットは、例えばカップと、カップ内に設けられたスピンチャックなどの回転基体と、基板に処理液を供給するノズルと、カップ内を排気する排気口と、を備えている。そして基板洗浄などを行う場合には、複数種類の処理液が用意され、特に基板洗浄の場合には処理液の種別に応じて複数の排気管が用意される。
【0003】
これら液処理ユニットを備えた液処理装置では、各種の処理液を供給するための給液管群、この給液管からノズルなどへ向け供給される処理液の通流量を調節するための通流制御機器群、使用済みの各種処理液が排出される排液管群や、処理液の蒸気を含む排ガスが排出される排気管群など、多数の配管群や制御機器群を、液処理ユニットの下方側に配置することがある。
【0004】
このように多数の機器群を設ける場合においても、液処理装置の大型化を避けるため、各機器群は比較的狭い領域内にまとめて配置するレイアウトの必要性が高い。このため、例えば液処理ユニットの直下に排気管を縦方向に並べ、その横に通流制御機器群を配置するなど、異なる機器が隣り合う領域に密接して配置されることがある。
【0005】
しかしながら、通流制御機器群は処理液の供給配管に流量計や流量調節弁などを配設した構成となっていおり、排気管のような比較的大きな配管が通っている領域の近傍で、供給配管毎に個別の機器を取り付ける作業を行うことは作業スペースも確保しにくく煩雑な作業となる。また、液処理装置の組み立て後においても、排気管に遮られている領域では、通流制御機器群に直接アクセスできず、例えば排気管の反対側から液処理ユニットの下方側に手を伸ばして機器を取り外すなど、メンテナンス作業がやりずらく、作業者への負担が大きいという問題がある。
【0006】
ここで特許文献1に示す液処理装置では、半導体ウエハを搬送する搬送室の両側に、複数台の液処理ユニットが横方向に列を成して配置されており、これら液処理ユニットの下方側には、処理液配管群、排液配管群、排気配管群が配置されている。この液処理装置においても排気配管群と処理液配管群とが隣り合う領域に並んで配置されており、例えば排気配管に隣接する処理液配管のメンテナンスを行いにくい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2008− 34490号公報:段落0024、図3
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明はこのような背景の下になされたものであり、装置の組み立て、メンテナンスが容易である液処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る液処理装置は、互いに横方向に並べて配置され、処理液により基板に対して液処理を行うための複数の液処理ユニットと、
これら複数の液処理ユニットの下方側に当該複数の液処理ユニットの並びに沿って伸びるように配置され、各液処理ユニット内の雰囲気を排気するための排気管と、
各々前記排気管の下方側に設けられた給液用の通流制御機器群と、
これら通流制御機器群の下方側にて複数の液処理ユニットの並びに沿って各々伸びるように設けられ、処理液を液処理ユニットに供給するための給液用主配管及び液処理ユニットからの液を排液するための排液用主配管と、
前記給液用主配管から複数の液処理ユニット毎に分岐され、前記給液用の通流制御機器を介して各液処理ユニットに接続された複数の給液用分岐管と、
前記排液用主配管から複数の液処理ユニット毎に分岐されて各液処理ユニットに接続された複数の排液用分岐管と、を備えたことを特徴とする。
【0010】
前記液処理装置は以下の特徴を備えていてもよい。
(a)各液処理ユニットに対応する給液用の通流制御機器群が筐体に取り付けられ、これら通流制御機器群が当該共通の筐体ごと排気管の下方に装着されていること。
(b)前記通流制御機器群は、共通の前記筐体内に取り付けられていること。
(c)前記給液用主配管及び排液用主配管は、前記筐体に取り付けられていること。
(d)処理液の種別に応じて、前記給液用主配管及び排気管の各々が複数設けられ、複数の排気管は互いに横に並んで配置されていること。
(e)当該液処理装置における前記液処理ユニットの並びに臨む領域を主メンテナンス領域、この液処理ユニットの並びを挟んで、当該主メンテナンス領域に対向する位置から当該液処理に臨む領域を副メンテナンス領域としたとき、前記給液用の通流制御機器は、前記主メンテナンス領域側に液処理ユニット毎に引き出し可能に構成されていること。
(f)当該液処理装置における前記液処理ユニットの並びに臨む領域を主メンテナンス領域、この液処理ユニットの並びを挟んで、当該主メンテナンス領域に対向する位置から当該液処理に臨む領域を副メンテナンス領域としたとき、前記給液用主配管は処理液の種別に応じて複数設けられ、前記給液用の通流制御機器は、前記主メンテナンス領域側に処理液の種別毎に引き出し可能に構成されていること。
(g)前記複数の液処理ユニットの上方には、液処理ユニットが置かれている雰囲気に清浄気体の下降気流を形成するための清浄気体供給ユニットが液処理ユニットの配列方向に伸びるようにていること。
【発明の効果】
【0011】
本発明は、互いに横方向に並べて配置された複数の液処理ユニットの下方側に、液処理ユニットの並びに沿って伸びる排気管と、給液用の通流制御機器群と、液処理ユニットの並びに沿って各々伸びるように設けられた給液用主配管及び排液用主配管と、を上からこの順に配置している。従って給液用の通流制御機器群を集約化しやすく、また液処理ユニットの並びの側方から作業がしやすく、このため装置の組み立て作業や通流制御機器群のメンテナンス作業がやりやすい。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の実施の形態に係わる液処理装置の外観構成を示す斜視図である。
【図2】前記液処理装置の横断平面図である。
【図3】前記液処理装置を横方向からみた縦断側面図である。
【図4】前記液処理装置を前方向からみた縦断側面図である。
【図5】前記液処理装置に設けられている液処理ユニットの縦断側面図である。
【図6】前記液処理装置に設けられている排気管、通流制御ブロックの外観構成を示す斜視図である。
【図7】前記排気管が液処理ユニットに接続されている状態を示す説明図である。
【図8】前記排気管に設けられている流路切り替え部の構成を示す斜視図である。
【図9】前記通流制御ブロックに設けられている通流制御機器ユニットの構成を示す側面図である。
【図10】前記通流制御機器ユニットが筐体基体に取り付けられている状態を示す斜視図である。
【図11】前記通流制御機器ユニットを筐体基体から取り外した状態を示す斜視図である。
【図12】前記通流制御機器ユニットが供給配管に取り付けられた状態を示す斜視図である。
【図13】前記通流制御機器ユニットが供給配管から取り外された状態を示す斜視図である。
【図14】液処理装置の組み立て時に、通流制御ブロックを液処理装置に装着する状態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明を、半導体ウエハ(以下、単に「ウエハ」と記す。)の表裏面洗浄を行う基板処理装置に適用した実施の形態にについて図面を参照しながら説明する。図1の外観斜視図、図2の横断平面図、及び図3の縦断側面図に示すように、液処理装置1は、複数のウエハWを収容するFOUP100を載置する載置ブロック11と、載置ブロック11に載置されたFOUP100からのウエハWの搬入・搬出を行う搬入出ブロック12と、搬入出ブロック12と後段の液処理ブロック14との間でウエハWの受け渡しを行う受け渡しブロック13と、ウエハWに液処理を施すための液処理ブロック14とを備えている。載置ブロック11を手前としたとき、載置ブロック11、搬入出ブロック12、受け渡しブロック13、液処理ブロック14は、手前側からこの順に、隣接して設けられている。
【0014】
載置ブロック11は、複数のウエハWを水平状態で収容するFOUP100を載置台111上に載置する。搬入出ブロック12は、ウエハWの搬送を行う。受け渡しブロック13は、ウエハWの受け渡しを行う。搬入出ブロック12及び受け渡しブロック13は、筐体内に収められている。
【0015】
搬入出ブロック12は、第1のウエハ搬送機構121を有している。第1のウエハ搬送機構121は、ウエハWを保持する搬送アーム122、及び搬送アーム122を前後に移動させる機構を有している。また第1のウエハ搬送機構121は、FOUP100の配列方向に延びる水平ガイド123(図2参照)に沿って移動する機構、垂直方向に設けられた垂直ガイド124(図3参照)に沿って移動する機構、水平面内で搬送アーム122を回転させる機構を有している。この第1のウエハ搬送機構121により、FOUP100と受け渡しブロック13との間でウエハWが搬送される。図3に示した125は、搬入出ブロック12の空間内に清浄空気を供給するFFU(Fan Filter Unit)である。
【0016】
受け渡しブロック13は、ウエハWを載置可能な受け渡し棚131を有している。受け渡しブロック13では、この受け渡し棚131を介して搬入出ブロック12、液処理ブロック14の搬送機構間(既述の第1のウエハ搬送機構121及び後述する第2のウエハ搬送機機構143)でウエハWの受け渡しが行われるようになっている。
【0017】
液処理ブロック14は、複数の液処理ユニット2が配置された液処理部141と、ウエハWの搬送が行われる搬送部142とを筐体内に収めた構成となっている。液処理部141の複数の液処理ユニット2の下方には、各液処理ユニットに処理液の供給系、排液系並びに処理液の蒸気を含むガスを排出するための排液系などが収容されているが、その詳細な構成については後述する。
【0018】
搬送部142は、受け渡しブロック13との接続部を基端として、前後方向に伸びる空間内に第2のウエハ搬送機機構143を配置してなる。第2のウエハ搬送機機構143は、ウエハWを保持する搬送アーム144、及び搬送アーム144を前後に移動させる機構を有している。また、第2のウエハ搬送機機構143は、前後方向に伸びる水平ガイド145(図2参照)に沿って移動する機構、垂直方向に設けられた垂直ガイド146(図4参照)に沿って移動する機構、水平面内で搬送アーム144を回転させる機構を有している。この第2のウエハ搬送機機構143により、既述の受け渡し棚131と各液処理ユニット2との間でウエハWの搬送が行われる。図1、図3、図4に示した149は、搬入出ブロック12の空間内に清浄空気を供給するFFUである。
【0019】
図2、図3に示すように液処理部141には、搬送部142を形成する空間が伸びる方向に沿って、複数台、例えば5台の液処理ユニット2が横方向に並べて配置されている。そして、液処理装置1の縦断側面を手前側からみた図4に示すように、搬送部142を挟んで左右に配置された液処理部141が上下に2段に積み上げられており、合計で4つの液処理部141が設けられている。したがって、本例の液処理装置1は、合計で20台の液処理ユニット2を備えていることになる。
【0020】
各液処理部141内に設けられている液処理ユニット2の構成について、図5を参照しなら説明すると、液処理ユニット2はスピン処理により、1枚ずつウエハWの液処理を行う枚葉式のユニットとして構成されている。液処理ユニット2は、ウエハWを保持する回転プレート24と、この回転プレート24を下面側から支持し、不図示の回転モータにより回転プレート24を回転させる回転軸251と、この回転軸251内に貫挿され、ウエハWの表面に処理液を供給するための液供給管252と、ウエハWの表面側に処理液を供給するための液供給ノズル26と、回転するウエハWから振り飛ばされた薬液を受け止めて外部へ排出するための内カップ23と、回転プレート24や内カップ23を収容し、液処理ユニット2内の雰囲気の排気が行われる外カップ22と、を備えている。
【0021】
回転プレート24は、中央に開口部が設けられた円板状の部材であり、その表面にはウエハWを保持する複数の保持部材241が設けられている。ウエハWは、回転プレート24の表面より上方の位置に隙間を介して保持され、液供給管252から、中央の開口部を介して供給された処理液は、この隙間内を通ってウエハWの裏面全体に広がる。
回転軸251は、液処理部141内のベースプレート27上に設けられた軸受け部253に、回転自在な状態で保持されされている。
【0022】
液供給管252の上端面には、ウエハWを裏面側から支持するための支持ピン(不図示)が設けられている一方、その下端側には液供給管252を昇降させるための不図示の昇降機構が設けられている。そして液供給管252全体を上昇、下降させ、回転プレート24の開口部から液供給管252を突没させることができる。これにより、支持ピン上にウエハWを支持し、搬送アーム144との間でウエハWの受け渡しを行う位置と、回転プレート24上の処理位置との間でウエハWを昇降させることができる。
【0023】
液供給管252は、ウエハWの裏面にSC1液(アンモニアと過酸化水素水の混合液)などのアルカリ性の処理液や希フッ酸水溶液(以下、DHF(Diluted HydroFluoric acid))などの酸性の処理液、脱イオン水(DeIonized Water:DIW)などリンス洗浄用のリンス液の供給が行われる裏面給液ライン472に接続されている。
【0024】
一方、ウエハWの表面に薬液を供給する液供給ノズル26は、ノズルアーム261に支持されており、回転プレート24に保持されたウエハWの上方の処理位置と、この処理位置から退避した退避位置との間で移動することができる。液供給ノズル26は、アルカリ性や酸性の処理液、リンス液に加え、有機溶剤である乾燥処理用のIPA(IsoPropyl Alcohol)の供給が行われるノズル給液ライン471に接続されている。
【0025】
内カップ23は、回転プレート24に保持されたウエハWを囲むように設けられた円環状の部材であり、底面に接続された排液用配管65を介して、内部の処理液を排出することができる。外カップ22は、内カップ23との間の隙間から流れ込んだ気流を排気する役割を果たし、その底面には排気用の排気ライン36が接続されている。外カップ22及び内カップ23の上面には、ウエハWよりも大口径の開口部が形成されており、液供給管252に支持されたウエハWは、この開口部を介して上下方向に移動できる。
【0026】
外カップ22の上部には、上面側の開口部を覆うようにケーシング21が設けられている。図4に示すように搬送部142に面する外カップ22の側面には開閉扉212が設けられており、この開閉扉212を開くことにより、搬送アーム144を搬送アーム122内に進入させることができる。
【0027】
ケーシング21の上部にはフィルターユニット73が配置されており、このフィルターユニット73は液処理ユニット2の並び方向に向かって伸びる給気ダクト71に接続されている(図3〜図5)。この給気ダクト71の上流側の端部、例えば液処理ブロック14を収容した筐体の側壁面にはファンユニット72が配設されており、このファンユニット72から取り込まれ気流がフィルターユニット73を介してケーシング21内に導入される。このように各液処理ユニット2の側方位置にファンユニット72を設けることにより、液処理ユニット2の高さを低くすることができる。また、複数の液処理ユニット2にてファンユニット72を共通化することにより、各液処理ユニット2にFFUを設ける場合に比べてコストを低減できる。ここで図5に示した211はフィルターユニット73よりケーシング21内に清浄空気を供給する給気孔である。
【0028】
以上に説明した、複数の液処理ユニット2を備えた本実施の形態の液処理装置1は、背景技術にて説明した取り付け時やメンテナンス時における作業性の問題を解決するため、用力系の配管群や通流制御機器群に特別な特徴を備えている。以下、その詳細な構成について説明する。
【0029】
図3、図4に示すように、複数の液処理ユニット2を備えた各液処理部141には、液処理ユニット2の並びの下方側に、液処理ユニット2内の雰囲気を排気するための排気管3と、液処理ユニット2に供給される処理液の給液量などを調整するための給液用の通流制御器群402を収容した通流制御ブロック4と、液処理ユニット2に処理液を供給する給液用主配管5、及び液処理ユニット2からの処理液の排出が行われる排液用主配管6と、が上からこの順に配置されている。このように、同じ機能を有する配管群や機器群が同じ高さ位置にまとまっていることにより、これらの配管群、機器群の集約化が可能となり、液処理ユニット2の並びの側方に設けられた、後述のメンテナンス領域からの作業がしやすくなっている。
【0030】
排気管3は、酸性の処理液による処理を行っている期間中の排気が行われる酸性ガス排気管31と、アルカリ性の処理液による処理を行っている期間中の排気が行われるアルカリ性ガス排気管32と、IPAなど有機系の処理液による処理を行っている期間中の排気が行われる有機系ガス排気管33と、に分けて設けられている。図3、図7に示すように、排気管3(31、32、33)は、複数の液処理ユニット2の下方側に、これら液処理ユニット2の並びに沿って伸びるように配置されている。また図4に示す如く、3本の排気管31〜33は互いに横に並んで配置されている。各々の排気管31、32、33は、酸性ガス、アルカリ性ガス、有機系ガスを各々処理可能な除害設備へと接続されている。
【0031】
本例の各排気管31〜33は、排気先の切り替えを実行する流路切り替え部34を介して各液処理ユニット2の排気ライン36に接続されている。図7、図8に示すように流路切り替え部34は、外筒341と回転筒343とからなる二重円筒構造となっており、外筒341に設けたフランジ部342a〜342cを介して各排気管31〜33に接続されている。また回転筒343は、その一端側が液処理ユニット2の排気ライン36に接続される一方で、他端側は回転駆動部35に接続されていることにより、中心軸周りに回転自在となっている。さらに回転筒343の側面には、各フランジ部342a〜342cと対応する位置に、異なる径方向へ向けて開口する開口部344a〜344cが設けられており、回転筒343を回転させていずれかの開口部344a〜344cをフランジ部342a〜342cまで移動させることにより、排気先となる排気管31〜33を選択することができる。
このように、用力系の配管群3、5、6の中で、液処理ユニット2に最も近い高さ位置に排気管3を配置することにより、圧力損失の増大を抑制し、工場全体の排気能力に対する液処理装置1への割り当て排気量を低減することができる。
【0032】
図3、図6に示すように、排気管3の下方側には、給液用の通流制御器群402を収容した通流制御ブロック4が配置されている。通流制御ブロック4は、例えば筐体からなる共通の基体(筐体基体46)に取り付けられ、この筐体基体46ごと排気管3の下方に装着されている。筐体基体46内の詳細な構成については後述する。
【0033】
さらに筐体基体46の下方側には、配管ボックス48が配置されており、この配管ボックス48内には、処理ユニット2の並びに沿って伸びるように設けられた、複数の給液用主配管5及び複数の排液用主配管6が収容されている。図4、図6に示すように、これら複数の配管5、6は、給液用、排液用といった用途毎にまとめて、互いに横方向に並べて配置されている。そして、液処理ブロック14の外側壁面に近い位置に給液用主配管5の配管群が配置され、前記外壁面からみて奥手である搬送部142に近い位置に排液用主配管6の配管群が配置されている。液処理ブロック14の外側壁面の側方領域は、後述のメンテナンス領域に相当している。
【0034】
図5に示すように、給液用主配管5には、アルカリ性の処理液を供給するアルカリ給液主配管53、酸性の処理液を供給するDHF給液主配管52、リンス液を供給するDIW供給主配管54、乾燥処理用のIPAを供給するIPA給液主配管51などが含まれている。各給液主配管51〜54は、それぞれの処理液の供給タンクや給液ポンプ(不図示)と接続されている。液体はポンプなどにより昇圧されているので、排気管3と比べて液処理ユニット2から遠い位置に配置しても処理液供給上のデメリットが少ない。
【0035】
これらの給液主配管51〜54は、開閉バルブ55、通流制御ブロック4、ノズル給液ライン471や裏面給液ライン472を介して、各液処理ユニット2の液供給ノズル26並びに液供給管252と接続されている。給液主配管51〜54から分岐し、開閉バルブ55が配設された配管、通流制御ブロック4内の配管群、ノズル給液ライン471並びに裏面給液ライン472は、本実施の形態の給液用分岐管に相当する。
【0036】
また排液用主配管6には、アルカリ性の処理液を排出するアルカリ性排液主配管62、酸性の処理液を排出する酸性排液主配管61、リンス液などの水を排出する排水主配管64、有機系の処理液を排出する有機系排液主配管63などが含まれている。各排液主配管61〜64は、排液処理設備や処理液回収タンクなど(不図示)に接続されている。また各排液主配管61〜64は、処理液の排出先を切り替えるための開閉弁66を介して液処理ユニット2側の排液用配管65に接続されている。各種排液は、液処理ユニット2から落下させて各排液主配管61〜64へと排出されるだけなので、排気管3と比べて液処理ユニット2から遠い位置に配置しても処理液排出上のデメリットは少ない。排液主配管61〜64から分岐し、開閉弁66が配設された配管群や排液用配管65は、本実施の形態の排液用分岐管に相当する。
【0037】
次に筐体基体46内に収容された通流制御ブロック4について説明する。通流制御ブロック4は、各液処理ユニット2の液供給ノズル26や液供給管252に、種類別や給液先別に処理液の通流量などを制御する複数の通流制御機器ユニット40を共通の筐体基体46内に収容した構成となっている。通流制御機器ユニット40は、処理液の種類や供給先によって種々の構成を取りうるが、図9の側面図には、本例の通流制御ブロック4に設けられている通流制御機器ユニット40に共通する構成例を示してある。
【0038】
通流制御機器ユニット40(機器ユニット)は、処理液の流量測定用の流量計404と、流量調節用の流量調整弁405とこれらを接続する配管部材407とを含む通流制御器群402を、支持部材である支持プレート401に集約して取り付けた構造となっている。この通流制御器群402は、給液用主配管5(51〜54)から分岐して、液供給ノズル26または回転軸251に向けて処理液を供給するために、液処理ユニット2の下方側に引き回される配管(通流制御ブロック4の説明においては供給用配管という)に介在して設けられており、処理液の通流量や供給タイミングなどを調節する役割を果たす。ただし、通流制御機器ユニット40の構成は上述の例に限られるものではなく、図5に示した開閉バルブ55の他、バイパス配管など、別の通流制御器を備えていてもよい。
【0039】
そして図10、図11に示すように、筐体基体46内には、液処理ユニット2毎に複数の通流制御機器ユニット40が収容されている。各通流制御機器ユニット40は筐体基体46の上面と下面に設けられた保持部材461によって支持プレート401を立てた状態で保持されると共に、筐体基体46から通流制御機器ユニット40の全体を引き出すことが自在になっている。
【0040】
ここで図1に示すように、液処理部141の左右の側壁面には、通流制御ブロック4の設けられている高さ位置の壁面部分を取り外し可能な蓋体148が設けられている。この蓋体148を取り外すことにより、各液処理部141の筐体基体46にアクセスすることが可能となり、通流制御機器ユニット40を開放する状態とすることができる。本例では、筐体基体46の側面にはさらに、各液処理ユニット2に対応して内蓋462が設けられており、この各内蓋462を取り外すと、対応する液処理ユニット2の通流制御機器ユニット40が、複数、横方向に並んで配置されている(図10、図11)。各液処理ユニット2には、これら複数の通流制御機器ユニット40が一組ずつ設けられており、筐体基体46内には、処理液の供給先となる液処理ユニット2の下方位置に、複数の通流制御機器ユニット40が組毎に、横方向に並べて配置されている。以下、これら通流制御機器ユニット40にアクセスするために設けられ、液処理装置1における前記液処理ユニット2の並びに臨む側方の領域を主メンテナンス領域という。
ここで図1に示す147は、各液処理ユニット2が設けられている位置の液処理部141の壁面部分を、個別の液処理ユニット2が配置されている位置毎に取り外し可能な蓋体である。
【0041】
各通流制御機器ユニット40の通流制御器群402は、上流側ポート403を介して通流制御機器ユニット40よりも上流側の給液用配管(図12、図13に上流側供給配管561として総括的に示してある)に着脱自在に接続されている。また通流制御器群402は、下流側ポート406を介して通流制御機器ユニット40よりも下流側の供給配管(同図中に下流側供給配管562として総括的に示してある)に着脱自在に接続されている。上流側供給配管561は、図5に示した給液用主配管5(51〜54)から通流制御機器ユニット40(41〜45)までの各配管に対応し、下流側供給配管562は通流制御機器ユニット40(41〜45)から液供給ノズル26、液供給管252までのノズル給液ライン471、裏面給液ライン472に相当している。
【0042】
図10、図11に示すように、上流側ポート403、下流側ポート406は、通流制御機器ユニット40の引き出し方向に位置する主メンテナンス領域に臨むように、通流制御器群402の配置領域の下面側と上面側とに各々設けられている。この結果、これら上流側ポート403、下流側ポート406には、主メンテナンス領域から無理なくアクセスすることが可能であり、メンテナンス時における通流制御機器ユニット40の着脱作業を容易に行うことができる。このように、主メンテナンス領域側には、流量計404や流量調節弁405などの定期的な調整が必要な精密機器を備えた通流制御機器ユニット40が配置されている。
【0043】
また図6に示すように、筐体基体46の主メンテナンス領域側の上面には、下流側ポート406に接続され、液処理ユニット2へ向かって上方側へ向けて伸びる下流側供給配管562を通すための給液用配管配設口463が形成されており、これら下流側供給配管562は、排気管3の側方を通って液供給ノズル26や液供給管252に接続される。また、この液処理ユニットの並びを挟んで、当該主メンテナンス領域に対向する位置から当該液処理に臨む領域(本例の液処理装置では搬送部142側の領域)を副メンテナンス領域とすると、使用後の処理液が排出される排液用配管65は、副メンテナンス領域側に設けられた排液用配管配設口464を通って通流制御ブロック4の下方側の排液用主配管6に接続されている。このように、メンテナンス頻度が少ない排液用配管65は、主メンテナンス領域とは反対側に配置されており、必要になった場合には副メンテナンス領域である搬送部142側からアクセスしてメンテナンスが行われる。本例の排液用配管65側は流量計や流量調節弁などの精密機器を備えていないので、排液用配管65の本体や開閉弁6が壊れるなどの不具合が生じない限り交換やメンテナンスのために取り外す必要がないので、これらの機器は配管ボックス48などに固定されている。
【0044】
以上に説明した構成を備えた通流制御機器ユニット40の種類、及び各通流制御機器ユニット40と液処理ユニット2との接続状態について、図5を参照しながら説明しておく。IPA制御ユニット41はIPA給液主配管51から液供給ノズル26へ供給されるIPA(有機溶剤)についての通流制御を行い、DHF制御ユニット42はDHF給液主配管52から液供給ノズル26へ供給される酸性の処理液(DHF)についての通流制御を行う。またアルカリ液制御ユニット43はアルカリ給液主配管53から液供給ノズル26へ供給されるアルカリ性の処理液についての通流制御を行う。
【0045】
DIW制御ユニット44には、例えば2組の通流制御器群402が設けられていて、DIW供給主配管54から受け入れたDIWを液供給ノズル26、液供給管252へ各々供給するための通流制御を行う。また裏面給液制御ユニット45は、DHF給液主配管52、アルカリ給液主配管53から酸性の処理液、アルカリ性の処理液のいずれかを受け入れ、液供給管252に切り替えて供給する役割を果たす。
【0046】
以上に説明した構成を備えた液処理装置1は、図2、図5に示すように制御部8と接続されている。制御部8は例えば図示しないCPUと記憶部とを備えたコンピュータからなり、記憶部には液処理装置1の作用、即ち載置ブロック11に載置されたFOUP100からウエハWを取り出して、各液処理ユニット2に搬入し、液処理、乾燥処理を行ってから、FOUP100に戻すまでの制御についてのステップ(命令)群が組まれたプログラムが記録されている。このプログラムは、例えばハードディスク、コンパクトディスク、マグネットオプティカルディスク、メモリーカード等の記憶媒体に格納され、そこからコンピュータにインストールされる。特に制御部8は、図5に示すように各種の切り替え弁34、55、66や通流制御機器ユニット40内の制御機器などに制御信号を出力し、処理液の供給タイミングや供給量、処理液の排出先や処理雰囲気の排気先を切り替えることができる。
【0047】
以上に説明した構成を備えた液処理装置1の作用について簡単に説明しておくと、まず載置ブロック11に載置されたFOUP100から第1のウエハ搬送機構121により1枚のウエハWを取り出して受け渡し棚131に載置し、この動作を連続的に行う。受け渡し棚131に載置されたウエハWは、搬送部142内の第2のウエハ搬送機機構143により順次搬送されて、いずれかの液処理ユニット2に搬入される。
【0048】
液処理ユニット2においては、ウエハWを回転させながら各種の薬液を供給し、アルカリ性の薬液によるパーティクルや有機性の汚染物質の除去→リンス液によるリンス洗浄→DHFによる自然酸化膜の除去→DIWによるリンス洗浄が行われる。この液処理を終えたら、回転するウエハWの表面にIPAを供給してIPA乾燥を行い、ウエハWの処理を終了する。これらの処理の期間中においては、処理液の種類に応じて、使用後の処理液の排出先や処理雰囲気の排気先が適宜、切り替えられる。
【0049】
このようにして液処理を行った後、搬送アーム144により液処理ユニット2からウエハWを搬出して受け渡し棚131に載置し、第1のウエハ搬送機構121により受け渡し棚131からFOUP100にウエハWを戻す。そして液処理装置1に設けられた複数の液処理ユニット2により、以上に説明したウエハWに対する処理や搬送動作が実行され、複数枚のウエハWに対する液処理が順次行われる。
【0050】
そして、例えばいずれかの液処理ユニット2について不具合が生じた場合には、該当する液処理ユニット2やこれに接続された通流制御機器ユニット40を停止し、蓋体148及び当該液処理ユニット2に対応する内蓋462を取り外して通流制御機器ユニット40を開放し、主メンテナンス領域からアクセスして通流制御機器ユニット40を取り外してメンテナンスを行うことができる。このとき通流制御機器ユニット40は、液処理ユニット2毎に設けられているので、不具合が生じていない液処理ユニット2については運転を継続することができる。また、液供給ノズル26や液供給管252など、液処理ユニット2側に不具合が生じた場合には、当該不具合の発生した液処理ユニット2の蓋体147を取り外してメンテナンスを行うことにより、運転中を継続している液処理ユニット2の処理雰囲気を清浄な状態に保つことができる。
【0051】
本実施の形態に係わる液処理装置1によれば以下の効果がある。互いに横方向に並べて配置された複数の液処理ユニット2の下方側に、液処理ユニット2の並びに沿って伸びる排気管3と、給液用の通流制御器群402が収容された通流制御ブロック4と、液処理ユニット2の並びに沿って各々伸びるように設けられた給液用主配管5及び排液用主配管6と、を上からこの順に配置している。従って給液用の通流制御器群402を集約化しやすく、また液処理ユニット2の並びの側方から作業がしやすく、このため液処理装置1の組み立て作業や通流制御機器ユニット40のメンテナンス作業がやりやすい。
また、用力系の配管群3、5、6の中で、液処理ユニット2に最も近い高さ位置に排気管3を配置することにより、圧力損失の増大を抑制し、工場全体の排気能力に対する液処理装置1への割り当て排気量を低減することができる。
【0052】
また、複数の供給配管に各々介設されている通流制御機器ユニット40(通流制御器群402)が共通の筐体基体46に収容されて通流制御ブロック4が構成されていることにより、例えば図14に示すように液処理装置1の組み立て時に液処理装置1の本体と通流制御ブロック4とを別々の場所で並行して組み立てることができる。そして、最後に通流制御機器ユニット40を収容した筐体基体46を液処理装置1に組み込んで液処理装置1を組み立てることが可能となり、液処理装置1の組み立てが比較的容易になる。これに加え、液処理ユニット2、排気管3、通流制御ブロック4、給液用主配管5、排液用主配管6が上下方向に積み重ねられていて、横方向に干渉しない位置に配置されていることにより、液処理部141内の機器の分解も容易であり、液処理装置1の仕様変更に柔軟に対応できる。また、図3にて説明したように、各液処理ユニット2の側方位置にファンユニット72を設けることにより、液処理装置1全体の高さを低くすることが可能となる。
【0053】
また本液処理装置1には、以下の効果もある。処理液を液処理ユニット2に供給するための給液用配管561、562に介在する通流制御器群402を支持プレート401に集約して通流制御機器ユニット40を構成し、通流制御器群402よりも上流側の上流側供給配管561を着脱するための上流側ポート403及び通流制御器群402よりも下流側の下流側供給配管562を着脱するための下流側ポート406を、前記支持プレート401に主メンテナンス領域に臨むように設けている。従って給液用配管561、5621や通流制御機器(流量計404や流量調整弁405など)をメンテナンスするときには、主メンテナンス領域から上流側の給液用配管561及び上流側の給液用配管562を着脱することにより、給液用配管561、562と通流制御器群402とを切り離し、接続することができるので、メンテナンス作業や装置の組み立て作業が容易であり、作業者の負担が小さくて済む。
【0054】
ここで通流制御機器ユニット40は、筐体基体46から支持プレート401を主メンテナンス領域に向けて取り外し自在に構成する場合に限定されず、筐体基体46内に固定してもよい。例えば通流制御器群402を支持プレート401から取り外し自在に構成されている場合に、上流側ポート403や下流側ポート406が主メンテナンス領域に臨むように設けられていることにより、通流制御器群402の取り外しが容易になるという効果を得ることができる。
【0055】
また支持プレート401に通流制御器群402を取り付けて構成される通流制御機器ユニット40は、複数台の液処理ユニット2を備える液処理装置1に設ける場合に限定されず、例えば1台のみの液処理ユニット2を備える液処理装置1に設けてもよい。
【0056】
このほか、上述の各実施の形態を適用可能な液処理装置は、酸性、アルカリ性の処理液を供給してウエハWの液処理する場合に限定されず、ウエハWの表面に例えばメッキ液によるメッキ処理、エッチング液によるエッチング処理などの各種の液処理にも適用することができる。
【符号の説明】
【0057】
W ウエハ
1 液処理装置
2 液処理ユニット
3 排気管
4 通流制御ブロック
40 通流制御機器ユニット
402 通流制御器群
403 上流側ポート
406 下流側ポート
46 筐体基体
5 給液用主配管
6 排液用主配管
7 制御部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに横方向に並べて配置され、処理液により基板に対して液処理を行うための複数の液処理ユニットと、
これら複数の液処理ユニットの下方側に当該複数の液処理ユニットの並びに沿って伸びるように配置され、各液処理ユニット内の雰囲気を排気するための排気管と、
各々前記排気管の下方側に設けられた給液用の通流制御機器群と、
これら通流制御機器群の下方側にて複数の液処理ユニットの並びに沿って各々伸びるように設けられ、処理液を液処理ユニットに供給するための給液用主配管及び液処理ユニットからの液を排液するための排液用主配管と、
前記給液用主配管から複数の液処理ユニット毎に分岐され、前記給液用の通流制御機器を介して各液処理ユニットに接続された複数の給液用分岐管と、
前記排液用主配管から複数の液処理ユニット毎に分岐されて各液処理ユニットに接続された複数の排液用分岐管と、を備えたことを特徴とする液処理装置。
【請求項2】
各液処理ユニットに対応する給液用の通流制御機器群が筐体に取り付けられ、これら通流制御機器群が当該共通の筐体ごと排気管の下方に装着されていることを特徴とする請求項1記載の液処理装置。
【請求項3】
前記通流制御機器群は、共通の前記筐体内に取り付けられていることを特徴とする請求項2記載の液処理装置。
【請求項4】
前記給液用主配管及び排液用主配管は、前記筐体に取り付けられていることを特徴とする請求項3記載の液処理装置。
【請求項5】
処理液の種別に応じて、前記給液用主配管及び排気管の各々が複数設けられ、複数の排気管は互いに横に並んで配置されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一項に記載の液処理装置。
【請求項6】
当該液処理装置における前記液処理ユニットの並びに臨む領域を主メンテナンス領域、この液処理ユニットの並びを挟んで、当該主メンテナンス領域に対向する位置から当該液処理に臨む領域を副メンテナンス領域としたとき、前記給液用の通流制御機器は、前記主メンテナンス領域側に液処理ユニット毎に引き出し可能に構成されていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか一項に記載の液処理装置。
【請求項7】
当該液処理装置における前記液処理ユニットの並びに臨む領域を主メンテナンス領域、この液処理ユニットの並びを挟んで、当該主メンテナンス領域に対向する位置から当該液処理に臨む領域を副メンテナンス領域としたとき、前記給液用主配管は処理液の種別に応じて複数設けられ、前記給液用の通流制御機器は、前記主メンテナンス領域側に処理液の種別毎に引き出し可能に構成されていることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか一項に記載の液処理装置。
【請求項8】
前記複数の液処理ユニットの上方には、液処理ユニットが置かれている雰囲気に清浄気体の下降気流を形成するための清浄気体供給ユニットが液処理ユニットの配列方向に伸びるようにていることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか一項に記載の液処理装置。
【請求項1】
互いに横方向に並べて配置され、処理液により基板に対して液処理を行うための複数の液処理ユニットと、
これら複数の液処理ユニットの下方側に当該複数の液処理ユニットの並びに沿って伸びるように配置され、各液処理ユニット内の雰囲気を排気するための排気管と、
各々前記排気管の下方側に設けられた給液用の通流制御機器群と、
これら通流制御機器群の下方側にて複数の液処理ユニットの並びに沿って各々伸びるように設けられ、処理液を液処理ユニットに供給するための給液用主配管及び液処理ユニットからの液を排液するための排液用主配管と、
前記給液用主配管から複数の液処理ユニット毎に分岐され、前記給液用の通流制御機器を介して各液処理ユニットに接続された複数の給液用分岐管と、
前記排液用主配管から複数の液処理ユニット毎に分岐されて各液処理ユニットに接続された複数の排液用分岐管と、を備えたことを特徴とする液処理装置。
【請求項2】
各液処理ユニットに対応する給液用の通流制御機器群が筐体に取り付けられ、これら通流制御機器群が当該共通の筐体ごと排気管の下方に装着されていることを特徴とする請求項1記載の液処理装置。
【請求項3】
前記通流制御機器群は、共通の前記筐体内に取り付けられていることを特徴とする請求項2記載の液処理装置。
【請求項4】
前記給液用主配管及び排液用主配管は、前記筐体に取り付けられていることを特徴とする請求項3記載の液処理装置。
【請求項5】
処理液の種別に応じて、前記給液用主配管及び排気管の各々が複数設けられ、複数の排気管は互いに横に並んで配置されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一項に記載の液処理装置。
【請求項6】
当該液処理装置における前記液処理ユニットの並びに臨む領域を主メンテナンス領域、この液処理ユニットの並びを挟んで、当該主メンテナンス領域に対向する位置から当該液処理に臨む領域を副メンテナンス領域としたとき、前記給液用の通流制御機器は、前記主メンテナンス領域側に液処理ユニット毎に引き出し可能に構成されていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか一項に記載の液処理装置。
【請求項7】
当該液処理装置における前記液処理ユニットの並びに臨む領域を主メンテナンス領域、この液処理ユニットの並びを挟んで、当該主メンテナンス領域に対向する位置から当該液処理に臨む領域を副メンテナンス領域としたとき、前記給液用主配管は処理液の種別に応じて複数設けられ、前記給液用の通流制御機器は、前記主メンテナンス領域側に処理液の種別毎に引き出し可能に構成されていることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか一項に記載の液処理装置。
【請求項8】
前記複数の液処理ユニットの上方には、液処理ユニットが置かれている雰囲気に清浄気体の下降気流を形成するための清浄気体供給ユニットが液処理ユニットの配列方向に伸びるようにていることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか一項に記載の液処理装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2012−142404(P2012−142404A)
【公開日】平成24年7月26日(2012.7.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−293627(P2010−293627)
【出願日】平成22年12月28日(2010.12.28)
【出願人】(000219967)東京エレクトロン株式会社 (5,184)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年7月26日(2012.7.26)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年12月28日(2010.12.28)
【出願人】(000219967)東京エレクトロン株式会社 (5,184)
【Fターム(参考)】
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