熱反応デバイスおよびその熱反応デバイスの使用方法
マトリックスでの反応を実施するためのM×Nのマトリックスの微小流体デバイスが開示される。このデバイス(100)は、そのデバイスのエラストマーブロック内に形成されたビアを通してサンプル注入口(120)または試薬注入口(124)のいずれか1つと連通している複数の反応セル(106)を有する。提供される方法には、微小流体デバイスのエラストマー層に平行にビアを形成する方法が包含される。この方法は、パターンの付いたフォトレジストマスクを使用する工程およびエラストマーブロックのエラストマー層の領域または一部をエッチングする工程を包含する。
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
選択された温度または温度範囲において経時的に反応を行う方法であって、該方法は、以下:
複数の別個の反応チャンバーを収容するためのアレイデバイスを提供する工程であって、該アレイデバイスは、複数の層から形成されるエラストマーブロックを備え、ここで少なくとも1つの層は、該層の中に形成される少なくとも1つの凹部を有し、該凹部は、該凹部を備える該層と一体型の少なくとも1つの湾曲可能な膜を有し、該アレイデバイスは、少なくとも1つの該反応チャンバーの近位にある熱転写テバイスを備え、該熱転写デバイスは、熱制御源に接触するように構成されている、工程;
該アレイデバイスに、所望の反応を実行するための試薬を導入する工程;および
熱制御デバイスが該熱制御源と熱的に連通するように、該アレイデバイスを該熱制御デバイスと接触させる工程であって、その結果、少なくとも1つの該反応チャンバーにおける該反応の温度が、該熱制御源の温度の変化の結果として変化する、工程、
を包含する、方法。
【請求項2】
前記熱転写デバイスが半導体を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記熱転写デバイスがシリコーンを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記熱転写デバイスが、反射性材料を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記熱転写デバイスが、金属を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記熱転写デバイスが、該熱転写デバイスへ力を加え、該熱転写デバイスを前記熱制御源に向けて動かすのに適合している、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記力が、磁力、静電気力、または真空力を含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記力が、前記熱制御デバイスまたは前記熱転写デバイスの表面に形成されたチャネルを通して該熱転写デバイスへ加えられる真空力を含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記熱制御デバイスの前記表面と前記熱転写デバイスの前記表面との間で達成される真空のレベルを検出する工程をさらに包含する、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記真空のレベルを検出する工程は、真空源の位置から遠位の1個のチャネルまたは複数のチャネルに沿った場所に位置する真空レベル検出器を用いて実施される、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記真空のレベルが所定のレベルを超えない場合に、警告が現れるか、または再調製プロトコルが連動する、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記アレイデバイスを前記熱制御デバイスと接触させる工程は、1つ以上の機械的位置決めデバイスまたは電気機械的位置決めデバイスを用いることによって実行される、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記方法の実行を自動で制御またはモニタリングする工程をさらに包含する、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記方法の実行を自動で制御およびモニタリングする工程は、前記熱制御デバイスに前記アレイデバイスを導入するため、および該熱制御デバイスから該アレイデバイスを取り外すためのロボットの制御システムに操作可能に連通されている自動制御システムにより実施される、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記反応の進行をモニタリングする工程をさらに包含する、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
請求項1に記載のアレイデバイスを備える、デバイス。
【請求項17】
請求項9に記載の熱制御デバイスを備える、ユニット。
【請求項18】
請求項1に記載のアレイデバイスと請求項9に記載の熱制御デバイスとを備える、システム。
【請求項19】
微小流体システムであって、以下:
複数の別個の反応チャンバーを収容するためのアレイデバイスであって、該反応チャンバーは反応領域内に配置され、かつ該反応領域外に配置された該アレイデバイスに流体注入口で流体連通しており、該アレイデバイスは、複数の層から形成されたエラストマーブロックを備え、ここで少なくとも1つの層は、該層の中に形成された少なくとも1つの凹部を有し、該凹部は、該凹部を備える該層と一体型の少なくとも1つの湾曲可能な膜を有する、アレイデバイス;
キャリアであって、該キャリアは、該アレイデバイスを保持するのに適合しており、そして該流体注入口と連結している複数の流体チャネルを有する、キャリア;および
熱転写インターフェースであって、該熱転写インターフェースは、熱制御源から該反応領域への実質的に均一の熱的連通を提供するように配置された熱伝導性材料を備える、熱転写インターフェース、
を備える、微小流体システム。
【請求項20】
前記熱伝導性材料は、反射性である、請求項19に記載の微小流体システム。
【請求項21】
前記熱伝導性材料は、半導体を含む、請求項19に記載の微小流体システム。
【請求項22】
前記熱伝導性材料は、シリコーンを含む、請求項19に記載の微小流体システム。
【請求項23】
前記熱伝導性材料は、研磨されたシリコーンを含む、請求項19に記載の微小流体システム。
【請求項24】
前記熱伝導性材料は、金属を含む、請求項19に記載の微小流体システム。
【請求項25】
前記反応領域は、前記アレイデバイスの中央部分に位置し、前記流体注入口は該アレイデバイスの周囲に配置される、請求項19に記載の微小流体システム。
【請求項26】
前記アレイデバイスは、該アレイデバイスの周囲で前記キャリアと連結され、該熱伝導性材料は、前記反応領域で該アレイデバイスの表面に連結される、請求項25に記載の微小流体システム。
【請求項27】
前記熱転写インターフェースを前記熱制御源に向けて動かすために、該熱転写インターフェースに力を加えるための手段をさらに包含する、請求項19に記載の微小流体システム。
【請求項28】
前記力を加えるための手段は、熱制御デバイスの表面または熱転写デバイスに形成されたチャネルを通して、前記熱転写インターフェースに向けて真空力を加えるための手段を含む、請求項27に記載の微小流体システム。
【請求項29】
前記熱制御デバイスの前記表面と前記熱転写デバイスの前記表面との間で達成される真空のレベルを検出するための真空レベル検出器をさらに備える、請求項28に記載の微小流体システム。
【請求項30】
前記真空レベル検出器が、真空源の位置から遠位の1個のチャネルまたは複数のチャネルに沿った場所に位置する、請求項29に記載の微小流体システム。
【請求項31】
前記熱制御源に該アレイデバイスを導入するため、または該熱制御デバイスから該アレイデバイスを取り外すためのロボット制御システムと操作可能に連通した自動制御システムをさらに備える、請求項19に記載の微小流体システム。
【請求項32】
数Mの異なるサンプルを、数Nの異なる試薬で反応させるための微小流体デバイスであって、該デバイスは、以下:
複数の反応セルであって、各反応セルは、サンプルチャンバーおよび試薬チャンバーを備え、該サンプルチャンバーおよび該試薬チャンバーは、インターフェースチャネルを通して流体連通しており、該インターフェースチャネルは、該サンプルチャンバーと該試薬チャンバーとの間の流体連通を制御するための、該インターフェース内に連結されたインターフェースバルブを有する、反応セル;
各々が該サンプルチャンバーと流体連通している、複数のサンプル注入口;
各々が該試薬チャンバーと流体連通している、複数の試薬注入口;
を備え、ここで該サンプル注入口または試薬注入口のうちの1つが、それぞれビアを通して、該サンプルチャンバーのうちの1つまたは該試薬チャンバーのうちの1つと流体連通している、微小流体デバイス。
【請求項33】
前記反応セルは、一緒に接着された複数の層から形成されるエラストマーブロック内に形成され、そして前記インターフェースバルブは湾曲可能な膜である、請求項1に記載の微小流体デバイス。
【請求項34】
前記サンプル注入口は、サンプルチャネルを通して前記サンプルチャンバーと流体連通し、前記試薬注入口は、試薬チャネルを通して前記試薬チャンバーと流体連通し、該サンプルチャネルの一部および該試薬チャネルの一部は互いにほぼ平行の向きであり、かつ各々が該試薬チャネルを通る流体連通を制御するために該チャネルに連結された閉じ込めバルブを有する、請求項1に記載のデバイス、および請求項3に記載の微小流体デバイスであって、該サンプルチャネルに連結された該バルブおよび該試薬チャネルに連結された該バルブは、共通の閉じ込め制御バルブを通して互いに操作可能に連通している、微小流体デバイス。
【請求項35】
前記閉じ込め共通制御チャネルは、前記サンプルチャネルまたは前記試薬チャネルのほぼ垂線に沿って位置している、請求項4に記載の微小流体デバイス。
【請求項36】
高アスペクト比の特徴のエラストマーブロックを作製するための方法であって、該方法は、以下:
第一のエラストマー層を提供する工程;
該第一のエラストマー層の表面上にフォトレジスト層を加える工程;
該フォトレジスト層に光パターンを加え、反応したフォトレジスト材料のパターンを形成する工程;
該第一のエラストマーブロックの上の該反応したフォトレジストは残して未反応のフォトレジスト材料を除去する工程;
エッチング試薬を該第一のエラストマーの表面に加え、該反応したフォトレジスト剤得ようのパターンによって覆われていない該第一のエラストマー層の表面をエッチングする工程であって、それにより該反応したフォトレジストのパターンによって覆われていない該第一のエラストマー層の領域を除去し、該反応したフォトレジスト材料のパターンに対応する該エラストマー層のパターンは残す、工程;
を包含し、ここで、横から見たときにアスペクト比は、高さが幅の長さの約2倍という特徴と等しいかまたはそれよりも大きい、方法。
【請求項37】
反応したフォトレジスト材料の前記パターンを除去する工程をさらに包含する、請求項6に記載の方法。
【請求項38】
前記除去工程は、粘着性テープを前記エラストマー層および前記反応したフォトレジスト材料のパターンの前記表面に貼り、次いで該粘着性テープを該エラストマー層から引き離し、その間に該反応したフォトレジスト材料のパターンの一部または全てが該エラストマー層の該表面から除去される、請求項6に記載の方法。
【請求項39】
前記フォトレジストがSU8である、請求項7に記載の方法。
【請求項40】
前記エッチング試薬がフッ化テトラブチルアンモニウム−三水和物を含む、請求項6に記載の方法。
【請求項41】
前記特徴がビアである、請求項6に記載の方法。
【請求項42】
前記エラストマーブロックは、一緒に接着された複数のエラストマー層を含み、ここで2つ以上のエラストマー層はその中に形成される凹部を有し、1つのエラストマー層の1つの凹部は、ビアを通して別のエラストマー層の凹部と連通している、請求項11に記載の方法。
【請求項43】
数Mの異なるサンプルを、数Nの異なる試薬を用いて反応させるための微小流体デバイスであって、該デバイスは、以下:
複数の反応セルであって、各反応セルは複数のサンプルチャンバーおよび試薬チャンバーを備え、該サンプルチャンバーと該試薬チャンバーとは、インターフェースチャネルを通して流体連通しており、該インターフェースチャネルは該サンプルチャンバーと該試薬チャンバーとの間の流体連通を制御するために該インターフェースチャネルに連結されたインターフェースバルブを有する、反応セル;
各々が該サンプルチャンバーと流体連通している、複数のサンプル注入口;
各々が該試薬チャンバーと流体連通している、複数の試薬注入口;
を備え、ここで該チャンバーのうちの少なくとも1つが、オリゴヌクレオチドまたはタンパク質ポリマーおよび介在性色素を含む、デバイス。
【請求項44】
前記反応セルは、一緒に接着された複数の層から形成されるエラストマーブロック内に形成され、前記インターフェースバルブは湾曲可能な膜である、請求項1に記載の微小流体デバイス。
【請求項45】
前記サンプル注入口はサンプルチャネルを通して前記サンプルチャンバーと連通しており、前記試薬注入口は試薬チャネルを通して前記試薬チャンバーと連通しており、該サンプルチャネルの一部および該試薬チャネルの一部は互いにほぼ平行の向きであり、各々が該サンプルチャネルおよび該試薬チャネルを通る流体連通を制御するために該サンプルチャネルおよび該試薬チャネルに連結された閉じ込めバルブを有する、請求項1に記載の微小流体デバイス。
【請求項46】
前記サンプルチャネルに連結された前記バルブおよび前記試薬チャネル連結された前記バルブは、共通の閉じ込め制御チャネルを通して互いに操作可能に連通している、請求項3に記載の微小流体デバイス。
【請求項47】
前記共通の閉じ込めバルブは、前記サンプルチャネルまたは前記試薬チャネルのうちの1つの垂線にほぼ沿っている、請求項3に記載の微小流体デバイス。
【請求項48】
前記介在性色素がSYBR Green(TM)である、請求項1に記載のデバイス。
【請求項49】
タンパク質またはオリゴヌクレオチドの変性温度を決定するための方法であって、該方法は、請求項1に記載のデバイスを提供する工程、該デバイスの温度を変える工程、および色素の変化を検出する工程を包含する、方法。
【請求項50】
熱制御デバイスの熱制御表面に対してPCR反応容器を保持するための、真空の使用。
【請求項51】
前記容器は微小流体デバイスである、請求項50に記載の使用。
【請求項52】
前記容器はエラストマー微小流体デバイスである、請求項51に記載の使用。
【請求項53】
熱伝導を局限するための、微小流体支持体内での熱伝導性挿入物の、使用。
【請求項54】
前記支持体が一体型キャリアである、請求項53に記載の使用。
【請求項55】
前記熱伝導性挿入物がシリコーンである、請求項53に記載の使用。
【請求項56】
前記シリコーンが研磨されている、請求項55に記載の使用。
【請求項57】
前記真空圧力は、前記微小流体デバイスに接触している前記熱制御表面に形成されたチャネルを通して加えられる、請求項50に記載の使用。
【請求項58】
前記微小流体デバイスはエラストマー微小流体デバイスである、請求項57に記載の使用。
【請求項59】
前記微小流体デバイスがさらに熱伝導性部分を備える、請求項57に記載の使用。
【請求項60】
前記熱伝導性部分がシリコーンである、請求項59に記載の使用。
【請求項61】
PCRを実施するための微小流体デバイスの使用であって、該PCRデバイスは面積1cm2あたりの流体単離物において100反応より多い反応密度を有する、使用。
【請求項62】
前記反応密度は250より多い、請求項61に記載の使用。
【請求項63】
前記反応密度は500より多い、請求項61に記載の使用。
【請求項64】
前記反応密度は750より多い、請求項61に記載の使用。
【請求項65】
前記反応密度は1000より多い、請求項61に記載の使用。
【請求項66】
前記反応密度は1250より多い、請求項61に記載の使用。
【請求項67】
前記反応密度は1500より多い、請求項61に記載の使用。
【請求項68】
PCR反応を含む微小流体デバイスを撮像するための、1.5より小さいNAを有する対称性の光学システムの、使用。
【請求項69】
前記NAが1.0よりも小さい、請求項68に記載の使用。
【請求項70】
コントロールラインの流体としてのグリセロールの、使用。
【請求項71】
前記グリセロールは溶液の一部である、請求項70に記載の使用。
【請求項72】
コントロールラインの流体としてのPEGの、使用。
【請求項73】
微小流体デバイスにおいてPCR反応を制御するための自動駆動デバイスの、使用。
【請求項74】
前記駆動デバイスがバルブを制御する、請求項73に記載の使用。
【請求項75】
前記微小流体デバイスがエラストマーブロックを備える、請求項73に記載の使用。
【請求項76】
前記自動バルブ駆動デバイスが、熱制御デバイスを使用するシステムにおいて使用される、請求項73に記載の使用。
【請求項77】
前記熱制御デバイスが、前記微小流体デバイスとの熱的接触の生成を補助するために、真空を用いる、請求項76に記載の使用。
【請求項78】
自動バルブ駆動デバイスは、PCRのために使用される前記微小流体デバイスの駆動の制御のためのコンピューターを備える、請求項73に記載の使用。
【請求項79】
前記バルブは湾曲可能な膜を備える、請求項74に記載の使用。
【請求項1】
選択された温度または温度範囲において経時的に反応を行う方法であって、該方法は、以下:
複数の別個の反応チャンバーを収容するためのアレイデバイスを提供する工程であって、該アレイデバイスは、複数の層から形成されるエラストマーブロックを備え、ここで少なくとも1つの層は、該層の中に形成される少なくとも1つの凹部を有し、該凹部は、該凹部を備える該層と一体型の少なくとも1つの湾曲可能な膜を有し、該アレイデバイスは、少なくとも1つの該反応チャンバーの近位にある熱転写テバイスを備え、該熱転写デバイスは、熱制御源に接触するように構成されている、工程;
該アレイデバイスに、所望の反応を実行するための試薬を導入する工程;および
熱制御デバイスが該熱制御源と熱的に連通するように、該アレイデバイスを該熱制御デバイスと接触させる工程であって、その結果、少なくとも1つの該反応チャンバーにおける該反応の温度が、該熱制御源の温度の変化の結果として変化する、工程、
を包含する、方法。
【請求項2】
前記熱転写デバイスが半導体を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記熱転写デバイスがシリコーンを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記熱転写デバイスが、反射性材料を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記熱転写デバイスが、金属を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記熱転写デバイスが、該熱転写デバイスへ力を加え、該熱転写デバイスを前記熱制御源に向けて動かすのに適合している、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記力が、磁力、静電気力、または真空力を含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記力が、前記熱制御デバイスまたは前記熱転写デバイスの表面に形成されたチャネルを通して該熱転写デバイスへ加えられる真空力を含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記熱制御デバイスの前記表面と前記熱転写デバイスの前記表面との間で達成される真空のレベルを検出する工程をさらに包含する、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記真空のレベルを検出する工程は、真空源の位置から遠位の1個のチャネルまたは複数のチャネルに沿った場所に位置する真空レベル検出器を用いて実施される、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記真空のレベルが所定のレベルを超えない場合に、警告が現れるか、または再調製プロトコルが連動する、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記アレイデバイスを前記熱制御デバイスと接触させる工程は、1つ以上の機械的位置決めデバイスまたは電気機械的位置決めデバイスを用いることによって実行される、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記方法の実行を自動で制御またはモニタリングする工程をさらに包含する、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記方法の実行を自動で制御およびモニタリングする工程は、前記熱制御デバイスに前記アレイデバイスを導入するため、および該熱制御デバイスから該アレイデバイスを取り外すためのロボットの制御システムに操作可能に連通されている自動制御システムにより実施される、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記反応の進行をモニタリングする工程をさらに包含する、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
請求項1に記載のアレイデバイスを備える、デバイス。
【請求項17】
請求項9に記載の熱制御デバイスを備える、ユニット。
【請求項18】
請求項1に記載のアレイデバイスと請求項9に記載の熱制御デバイスとを備える、システム。
【請求項19】
微小流体システムであって、以下:
複数の別個の反応チャンバーを収容するためのアレイデバイスであって、該反応チャンバーは反応領域内に配置され、かつ該反応領域外に配置された該アレイデバイスに流体注入口で流体連通しており、該アレイデバイスは、複数の層から形成されたエラストマーブロックを備え、ここで少なくとも1つの層は、該層の中に形成された少なくとも1つの凹部を有し、該凹部は、該凹部を備える該層と一体型の少なくとも1つの湾曲可能な膜を有する、アレイデバイス;
キャリアであって、該キャリアは、該アレイデバイスを保持するのに適合しており、そして該流体注入口と連結している複数の流体チャネルを有する、キャリア;および
熱転写インターフェースであって、該熱転写インターフェースは、熱制御源から該反応領域への実質的に均一の熱的連通を提供するように配置された熱伝導性材料を備える、熱転写インターフェース、
を備える、微小流体システム。
【請求項20】
前記熱伝導性材料は、反射性である、請求項19に記載の微小流体システム。
【請求項21】
前記熱伝導性材料は、半導体を含む、請求項19に記載の微小流体システム。
【請求項22】
前記熱伝導性材料は、シリコーンを含む、請求項19に記載の微小流体システム。
【請求項23】
前記熱伝導性材料は、研磨されたシリコーンを含む、請求項19に記載の微小流体システム。
【請求項24】
前記熱伝導性材料は、金属を含む、請求項19に記載の微小流体システム。
【請求項25】
前記反応領域は、前記アレイデバイスの中央部分に位置し、前記流体注入口は該アレイデバイスの周囲に配置される、請求項19に記載の微小流体システム。
【請求項26】
前記アレイデバイスは、該アレイデバイスの周囲で前記キャリアと連結され、該熱伝導性材料は、前記反応領域で該アレイデバイスの表面に連結される、請求項25に記載の微小流体システム。
【請求項27】
前記熱転写インターフェースを前記熱制御源に向けて動かすために、該熱転写インターフェースに力を加えるための手段をさらに包含する、請求項19に記載の微小流体システム。
【請求項28】
前記力を加えるための手段は、熱制御デバイスの表面または熱転写デバイスに形成されたチャネルを通して、前記熱転写インターフェースに向けて真空力を加えるための手段を含む、請求項27に記載の微小流体システム。
【請求項29】
前記熱制御デバイスの前記表面と前記熱転写デバイスの前記表面との間で達成される真空のレベルを検出するための真空レベル検出器をさらに備える、請求項28に記載の微小流体システム。
【請求項30】
前記真空レベル検出器が、真空源の位置から遠位の1個のチャネルまたは複数のチャネルに沿った場所に位置する、請求項29に記載の微小流体システム。
【請求項31】
前記熱制御源に該アレイデバイスを導入するため、または該熱制御デバイスから該アレイデバイスを取り外すためのロボット制御システムと操作可能に連通した自動制御システムをさらに備える、請求項19に記載の微小流体システム。
【請求項32】
数Mの異なるサンプルを、数Nの異なる試薬で反応させるための微小流体デバイスであって、該デバイスは、以下:
複数の反応セルであって、各反応セルは、サンプルチャンバーおよび試薬チャンバーを備え、該サンプルチャンバーおよび該試薬チャンバーは、インターフェースチャネルを通して流体連通しており、該インターフェースチャネルは、該サンプルチャンバーと該試薬チャンバーとの間の流体連通を制御するための、該インターフェース内に連結されたインターフェースバルブを有する、反応セル;
各々が該サンプルチャンバーと流体連通している、複数のサンプル注入口;
各々が該試薬チャンバーと流体連通している、複数の試薬注入口;
を備え、ここで該サンプル注入口または試薬注入口のうちの1つが、それぞれビアを通して、該サンプルチャンバーのうちの1つまたは該試薬チャンバーのうちの1つと流体連通している、微小流体デバイス。
【請求項33】
前記反応セルは、一緒に接着された複数の層から形成されるエラストマーブロック内に形成され、そして前記インターフェースバルブは湾曲可能な膜である、請求項1に記載の微小流体デバイス。
【請求項34】
前記サンプル注入口は、サンプルチャネルを通して前記サンプルチャンバーと流体連通し、前記試薬注入口は、試薬チャネルを通して前記試薬チャンバーと流体連通し、該サンプルチャネルの一部および該試薬チャネルの一部は互いにほぼ平行の向きであり、かつ各々が該試薬チャネルを通る流体連通を制御するために該チャネルに連結された閉じ込めバルブを有する、請求項1に記載のデバイス、および請求項3に記載の微小流体デバイスであって、該サンプルチャネルに連結された該バルブおよび該試薬チャネルに連結された該バルブは、共通の閉じ込め制御バルブを通して互いに操作可能に連通している、微小流体デバイス。
【請求項35】
前記閉じ込め共通制御チャネルは、前記サンプルチャネルまたは前記試薬チャネルのほぼ垂線に沿って位置している、請求項4に記載の微小流体デバイス。
【請求項36】
高アスペクト比の特徴のエラストマーブロックを作製するための方法であって、該方法は、以下:
第一のエラストマー層を提供する工程;
該第一のエラストマー層の表面上にフォトレジスト層を加える工程;
該フォトレジスト層に光パターンを加え、反応したフォトレジスト材料のパターンを形成する工程;
該第一のエラストマーブロックの上の該反応したフォトレジストは残して未反応のフォトレジスト材料を除去する工程;
エッチング試薬を該第一のエラストマーの表面に加え、該反応したフォトレジスト剤得ようのパターンによって覆われていない該第一のエラストマー層の表面をエッチングする工程であって、それにより該反応したフォトレジストのパターンによって覆われていない該第一のエラストマー層の領域を除去し、該反応したフォトレジスト材料のパターンに対応する該エラストマー層のパターンは残す、工程;
を包含し、ここで、横から見たときにアスペクト比は、高さが幅の長さの約2倍という特徴と等しいかまたはそれよりも大きい、方法。
【請求項37】
反応したフォトレジスト材料の前記パターンを除去する工程をさらに包含する、請求項6に記載の方法。
【請求項38】
前記除去工程は、粘着性テープを前記エラストマー層および前記反応したフォトレジスト材料のパターンの前記表面に貼り、次いで該粘着性テープを該エラストマー層から引き離し、その間に該反応したフォトレジスト材料のパターンの一部または全てが該エラストマー層の該表面から除去される、請求項6に記載の方法。
【請求項39】
前記フォトレジストがSU8である、請求項7に記載の方法。
【請求項40】
前記エッチング試薬がフッ化テトラブチルアンモニウム−三水和物を含む、請求項6に記載の方法。
【請求項41】
前記特徴がビアである、請求項6に記載の方法。
【請求項42】
前記エラストマーブロックは、一緒に接着された複数のエラストマー層を含み、ここで2つ以上のエラストマー層はその中に形成される凹部を有し、1つのエラストマー層の1つの凹部は、ビアを通して別のエラストマー層の凹部と連通している、請求項11に記載の方法。
【請求項43】
数Mの異なるサンプルを、数Nの異なる試薬を用いて反応させるための微小流体デバイスであって、該デバイスは、以下:
複数の反応セルであって、各反応セルは複数のサンプルチャンバーおよび試薬チャンバーを備え、該サンプルチャンバーと該試薬チャンバーとは、インターフェースチャネルを通して流体連通しており、該インターフェースチャネルは該サンプルチャンバーと該試薬チャンバーとの間の流体連通を制御するために該インターフェースチャネルに連結されたインターフェースバルブを有する、反応セル;
各々が該サンプルチャンバーと流体連通している、複数のサンプル注入口;
各々が該試薬チャンバーと流体連通している、複数の試薬注入口;
を備え、ここで該チャンバーのうちの少なくとも1つが、オリゴヌクレオチドまたはタンパク質ポリマーおよび介在性色素を含む、デバイス。
【請求項44】
前記反応セルは、一緒に接着された複数の層から形成されるエラストマーブロック内に形成され、前記インターフェースバルブは湾曲可能な膜である、請求項1に記載の微小流体デバイス。
【請求項45】
前記サンプル注入口はサンプルチャネルを通して前記サンプルチャンバーと連通しており、前記試薬注入口は試薬チャネルを通して前記試薬チャンバーと連通しており、該サンプルチャネルの一部および該試薬チャネルの一部は互いにほぼ平行の向きであり、各々が該サンプルチャネルおよび該試薬チャネルを通る流体連通を制御するために該サンプルチャネルおよび該試薬チャネルに連結された閉じ込めバルブを有する、請求項1に記載の微小流体デバイス。
【請求項46】
前記サンプルチャネルに連結された前記バルブおよび前記試薬チャネル連結された前記バルブは、共通の閉じ込め制御チャネルを通して互いに操作可能に連通している、請求項3に記載の微小流体デバイス。
【請求項47】
前記共通の閉じ込めバルブは、前記サンプルチャネルまたは前記試薬チャネルのうちの1つの垂線にほぼ沿っている、請求項3に記載の微小流体デバイス。
【請求項48】
前記介在性色素がSYBR Green(TM)である、請求項1に記載のデバイス。
【請求項49】
タンパク質またはオリゴヌクレオチドの変性温度を決定するための方法であって、該方法は、請求項1に記載のデバイスを提供する工程、該デバイスの温度を変える工程、および色素の変化を検出する工程を包含する、方法。
【請求項50】
熱制御デバイスの熱制御表面に対してPCR反応容器を保持するための、真空の使用。
【請求項51】
前記容器は微小流体デバイスである、請求項50に記載の使用。
【請求項52】
前記容器はエラストマー微小流体デバイスである、請求項51に記載の使用。
【請求項53】
熱伝導を局限するための、微小流体支持体内での熱伝導性挿入物の、使用。
【請求項54】
前記支持体が一体型キャリアである、請求項53に記載の使用。
【請求項55】
前記熱伝導性挿入物がシリコーンである、請求項53に記載の使用。
【請求項56】
前記シリコーンが研磨されている、請求項55に記載の使用。
【請求項57】
前記真空圧力は、前記微小流体デバイスに接触している前記熱制御表面に形成されたチャネルを通して加えられる、請求項50に記載の使用。
【請求項58】
前記微小流体デバイスはエラストマー微小流体デバイスである、請求項57に記載の使用。
【請求項59】
前記微小流体デバイスがさらに熱伝導性部分を備える、請求項57に記載の使用。
【請求項60】
前記熱伝導性部分がシリコーンである、請求項59に記載の使用。
【請求項61】
PCRを実施するための微小流体デバイスの使用であって、該PCRデバイスは面積1cm2あたりの流体単離物において100反応より多い反応密度を有する、使用。
【請求項62】
前記反応密度は250より多い、請求項61に記載の使用。
【請求項63】
前記反応密度は500より多い、請求項61に記載の使用。
【請求項64】
前記反応密度は750より多い、請求項61に記載の使用。
【請求項65】
前記反応密度は1000より多い、請求項61に記載の使用。
【請求項66】
前記反応密度は1250より多い、請求項61に記載の使用。
【請求項67】
前記反応密度は1500より多い、請求項61に記載の使用。
【請求項68】
PCR反応を含む微小流体デバイスを撮像するための、1.5より小さいNAを有する対称性の光学システムの、使用。
【請求項69】
前記NAが1.0よりも小さい、請求項68に記載の使用。
【請求項70】
コントロールラインの流体としてのグリセロールの、使用。
【請求項71】
前記グリセロールは溶液の一部である、請求項70に記載の使用。
【請求項72】
コントロールラインの流体としてのPEGの、使用。
【請求項73】
微小流体デバイスにおいてPCR反応を制御するための自動駆動デバイスの、使用。
【請求項74】
前記駆動デバイスがバルブを制御する、請求項73に記載の使用。
【請求項75】
前記微小流体デバイスがエラストマーブロックを備える、請求項73に記載の使用。
【請求項76】
前記自動バルブ駆動デバイスが、熱制御デバイスを使用するシステムにおいて使用される、請求項73に記載の使用。
【請求項77】
前記熱制御デバイスが、前記微小流体デバイスとの熱的接触の生成を補助するために、真空を用いる、請求項76に記載の使用。
【請求項78】
自動バルブ駆動デバイスは、PCRのために使用される前記微小流体デバイスの駆動の制御のためのコンピューターを備える、請求項73に記載の使用。
【請求項79】
前記バルブは湾曲可能な膜を備える、請求項74に記載の使用。
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17a】
【図17b】
【図17c】
【図17d】
【図18A】
【図18B】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22A】
【図22B】
【図22C】
【図22D】
【図22E】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26A】
【図26B】
【図26C】
【図27A】
【図27B】
【図28A】
【図28B】
【図29】
【図30】
【図3A】
【図3B】
【図4】
【図5】
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【図27A】
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【図28A】
【図28B】
【図29】
【図30】
【公表番号】特表2007−537847(P2007−537847A)
【公表日】平成19年12月27日(2007.12.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−511507(P2007−511507)
【出願日】平成17年5月2日(2005.5.2)
【国際出願番号】PCT/US2005/015352
【国際公開番号】WO2005/107938
【国際公開日】平成17年11月17日(2005.11.17)
【出願人】(503367169)フルイディグム コーポレイション (14)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成19年12月27日(2007.12.27)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年5月2日(2005.5.2)
【国際出願番号】PCT/US2005/015352
【国際公開番号】WO2005/107938
【国際公開日】平成17年11月17日(2005.11.17)
【出願人】(503367169)フルイディグム コーポレイション (14)
【Fターム(参考)】
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