説明

現像装置及びそれを備えた画像形成装置

【課題】リーク検知時におけるトナー層の影響を極力少なくするとともに、トナーを消費することなく画像部及び白地部の両方においてリーク電圧を可能な現像装置及びそれを備えた画像形成装置を提供する。
【解決手段】現像ローラ23には、Vslv(DC)及びVslv(AC)を印加する第1バイアス回路30が接続されており、磁気ローラ22には、Vmag(DC)及びVmag(AC)を印加する第2バイアス回路31が接続されている。第1バイアス回路30及び第2バイアス回路31には電圧可変装置33が接続されており、第1バイアス回路30にはリーク検知装置35が接続されている。リークの発生及び検知を行う場合、Vslv(DC)に対し、Vmag(DC)を同等、若しくはトナーが現像ローラ23側から磁気ローラ22側へ移動する方向に印加する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複写機、ファクシミリ、プリンタ等の画像形成装置に搭載される現像装置及びそれを備えた画像形成装置に関し、特に、磁性キャリアとトナーとから成る二成分現像剤を使用し、トナー担持体に帯電したトナーのみを保持させて像担持体上の静電潜像を現像する現像装置の駆動制御方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、電子写真プロセスを用いた画像形成装置における乾式トナーを用いた現像方式としては、キャリアを用いない一成分現像方式と、磁性キャリアを用いて非磁性のトナーを帯電させる二成分現像剤を使用し、現像ローラ上に形成されたトナー及びキャリアから成る磁気ブラシにより像担持体(感光体)上の静電潜像を現像する二成分現像方式とが知られている。
【0003】
一成分現像方式は、磁気ブラシによって像担持体上の静電潜像が乱されることがなく高画質化に適している反面、トナーをチャージローラで帯電させ、弾性規制ブレードで現像ローラ上の層厚を規制するため、トナーの添加剤がチャージローラに付着して帯電能力が低下し、トナーの帯電量を安定して維持することが困難であった。また、規制ブレードにトナーが付着し、層形成が不均一になって画像欠陥をきたすことがあった。
【0004】
また、色重ねを行うカラー印刷の場合、トナーに透過性が要求されるため、非磁性トナーである必要がある。そこで、フルカラー画像形成装置においてはキャリア成分を含まないトナーのみを帯電及び搬送する二成分現像方式を採用する場合が多い。しかし、二成分現像方式は安定した帯電量を長期間維持できトナーの長寿命化に適している反面、前述した磁気ブラシによる影響のため画質の面で不利であった。
【0005】
これらの問題を解決する手段の一つとして、磁気ローラ(トナー供給部材)を用いて現像剤を像担持体(感光体)に対して非接触に設置した現像ローラ(トナー担持体)上に移行させる際に、磁気ローラ上に磁性キャリアを残したまま現像ローラ上に非磁性トナーのみを転移させてトナー薄層を形成し、交流電界によって像担持体(感光体)上の静電潜像にトナーを付着させる現像方式が提案されている。
【0006】
この現像方式においては、現像ローラと感光体の間での電流リークによるノイズの発生と画像濃度ムラの発生が問題となっていた。これは、現像領域で現像ローラに印加する現像バイアスの交流成分を高くし過ぎると、感光体の表面電位と交流電圧のピーク値との電位差が大きくなって感光体と現像ローラとの間にリークが発生し、逆に交流成分を低くし過ぎると、感光体の表面電位と交流電圧のピーク値との電位差が小さくなり、現像ローラから感光体上へトナーが十分に飛翔せず画像濃度ムラが発生するためである。
【0007】
そのため、上記の不具合が発生しないように現像バイアスの交流電圧を選択する必要があるが、実際には現像ローラの成形精度や取り付け精度、感光体と現像ローラとの隙間(現像ギャップ)を決定するスペーサの摩耗等によって現像毎に現像ギャップや現像ローラの抵抗値が異なる。また、装置の使用環境によってリークの発生し易さも異なるため、一律に同じ交流電圧を選択すると、リークの発生する場合や画像濃度ムラが発生する場合があった。
【0008】
そこで、特許文献1には、像担持体(感光体)とトナー担持体(現像ローラ)との間にリークを発生させるリーク発生手段と、像担持体とトナー担持体との間に流れる電流に基づいてリークの発生を検知するリーク検知手段とを備え、故意にリークを発生させたときのリーク発生電圧に基づいてリークや画像濃度ムラの発生しない最適な交流電圧を選択可能とした現像装置が開示されている。
【特許文献1】特開2003−287942号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
特許文献1の方法では、リーク発生及び検出時にもトナー担持体上にトナー層が形成される。しかし、トナー担持体上にトナー層が形成された状態でリークを検出すると、トナー層の層厚変化やトナー帯電量変化等によってリーク発生電圧がばらつき易く、測定精度が悪くなる。そのため、リーク発生電圧のばらつきを考慮して最適な交流電圧を決定する必要があった。
【0010】
また、正帯電トナーを用いる反転現像の場合、図5に示すように、白地部(未露光部)のリークは感光体の白地部電位V0とトナー担持体に印加される交流電圧のマイナス側ピーク値(−Vpp)との電位差Aによって発生し、画像部(露光部)のリークは感光体の画像部電位VLとトナー担持体に印加される交流電圧のプラス側ピーク値(+Vpp)との電位差Bによって発生する。
【0011】
ここで、白地部電位V0は環境条件や耐久条件(経過時間)等によって変化していくが、画像部電位VLはほぼ一定に維持される。例えば白地部電位V0が低下していく場合、電位差Aも小さくなるため白地部でのリークは発生し難くなる。その結果、交流電圧のピークツーピーク値(Vpp)を大きくする方向に制御がはたらく。しかし、画像部電位VLは変化しないため、ピークツーピーク値を大きくすると電位差Bが大きくなり、画像部でリークが発生し易くなる。
【0012】
つまり、画像部と白地部とではリークの発生状況が異なるため、白地部のリークのみを検知する方法では不十分であり、リーク検知性能を向上させるには白地部側だけでなく画像部側でのリーク発生も検知する必要がある。しかし、従来の技術では画像部でリークを検出するとき、トナー担持体上のトナーが画像部に付着してトナーを消費してしまうため、トナーの無駄な消費を抑えるには白地部でのリーク検知しかできなかった。そのため、V0の変化の影響を受けにくい画像部側で、且つトナー層の影響を受けにくいリーク検知方法の開発が要望されていた。
【0013】
本発明は、上記問題点に鑑み、リーク検知時におけるトナー層の影響を極力少なくするとともに、トナーを消費することなく画像部及び白地部の両方においてリーク発生を検知可能な現像装置及びそれを備えた画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記目的を達成するために本発明は、像担持体に非接触で対向配置されるトナー担持体と、該トナー担持体上に磁気ブラシを用いてトナー薄層を形成するトナー供給部材と、該トナー供給部材に直流電圧若しくは直流電圧及び交流電圧を印加し、前記トナー担持体に直流電圧及び交流電圧を印加する電圧印加手段と、を有する現像装置において、前記電圧印加手段により前記トナー担持体に印加される交流電圧を変化させて前記像担持体と前記トナー担持体との間にリークを発生させるリーク発生手段と、該リーク発生手段により発生させたリークを検知するリーク検知手段と、を有し、前記リーク発生手段は、前記トナー供給部材に印加される直流電圧を前記トナー担持体に印加される直流電圧と同等、若しくは前記トナー担持体から前記トナー供給部材へトナーが移動する方向に印加された状態でリークを発生させることを特徴としている。
【0015】
また本発明は、上記構成の現像装置において、前記像担持体の露光部にトナーを飛翔させて現像する反転現像方式であり、前記像担持体表面の露光部電位をVL、前記トナー担持体に印加される直流電圧をVslv(DC)とするとき、前記リーク発生手段によりリークを発生させる際のVL及びVslv(DC)が以下の条件式(1)を満たすことを特徴としている。
|VL|≧|Vslv(DC)| ・・・(1)
【0016】
また本発明は、上記構成の現像装置において、前記像担持体の未露光部にトナーを飛翔させて現像する正転現像方式であり、前記像担持体表面の未露光部電位をV0、前記トナー担持体に印加される直流電圧をVslv(DC)とするとき、前記リーク発生手段によりリークを発生させる際のV0及びVslv(DC)が以下の条件式(2)を満たすことを特徴としている。
|V0|≦|Vslv(DC)| ・・・(2)
【0017】
また本発明は、上記構成の現像装置において、前記リーク発生手段は、前記トナー担持体に印加される直流電圧を段階的に変化させてリークを発生させ、前記リーク検知手段によりその都度リークの発生を検知するとともに、リーク検知時に前記トナー担持体に印加される交流電圧が最大となる直流電圧を現像時に印加する直流電圧として設定することを特徴としている。
【0018】
また本発明は、上記構成の現像装置が搭載された画像形成装置である。
【発明の効果】
【0019】
本発明の第1の構成によれば、トナー担持体上のトナー薄層がほとんど無い状態でリークの発生及び検知が可能となり、トナー薄層の影響を受けずに安定してリークポイントを検出することができるため、リーク発生電圧のばらつきが抑制されて測定精度も高くなる。また、トナー担持体上へのトナー層の形成が極力抑えられるため、画像部(露光部)でリーク検知を行ってもトナーの消費がほとんど発生しない。そのため、像担持体上に白地部と画像部の両方を形成して一度にリークを検知することが可能となり、白地部のみでリーク検知を行う場合に比べてより確実なリーク検知を行うことができる。
【0020】
また、本発明の第2の構成によれば、上記第1の構成の現像装置において、反転現像方式の場合、リーク発生時における像担持体表面の露光部電位VLと、トナー担持体に印加される直流電圧Vslv(DC)とが、条件式|VL|≧|Vslv(DC)|を満たすことにより、像担持体の露光部(画像部)とトナー担持体との電位差は、トナーが移動しないか、或いは露光部側からトナー担持体側へ移動する方向になるため、露光部へのトナー付着をより効果的に抑制することができる。
【0021】
また、本発明の第3の構成によれば、上記第1の構成の現像装置において、正転現像方式の場合、リーク発生時における像担持体表面の未露光部電位V0と、トナー担持体に印加される直流電圧Vslv(DC)とが、条件式|V0|≦|Vslv(DC)|を満たすことにより、像担持体の未露光部(画像部)とトナー担持体との電位差は、トナーが移動しないか、或いは未露光部からトナー担持体側へ移動する方向になるため、未露光部へのトナー付着をより効果的に抑制することができる。
【0022】
また、本発明の第4の構成によれば、上記第1の構成の現像装置において、トナー担持体に印加される直流電圧を段階的に変化させてリークを発生させ、リーク検知時にトナー担持体に印加される交流電圧が最大となる直流電圧を現像時に印加する直流電圧として設定することにより、Vslv(DC)がリークに最も強い設定となり、交流電圧をリークの発生しない範囲で最大限の電圧に設定することができる。
【0023】
また、本発明の第5の構成によれば、上記第1乃至第4のいずれかの構成の現像装置を搭載することにより、精確に検知されたリーク発生電圧に基づいてリークや画像濃度ムラの発生しない最適な交流電圧を選択可能となるため、電流リークによるノイズの発生と画像濃度ムラの発生を同時に解決できる画像形成装置となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。図1は、本発明の画像形成装置の概略断面図であり、ここではタンデム方式のカラー画像形成装置について示している。カラー画像形成装置100本体内には4つの画像形成部Pa、Pb、Pc及びPdが、搬送方向上流側(図1では右側)から順に配設されている。これらの画像形成部Pa〜Pdは、異なる4色(シアン、マゼンタ、イエロー及びブラック)の画像に対応して設けられており、それぞれ帯電、露光、現像及び転写の各工程によりシアン、マゼンタ、イエロー及びブラックの画像を順次形成する。
【0025】
この画像形成部Pa〜Pdには、各色の可視像(トナー像)を担持する感光体ドラム1a、1b、1c及び1dが配設されており、これらの感光体ドラム1a〜1d上に形成されたトナー像が、駆動手段(図示せず)により図1において時計回りに回転し、各画像形成部に隣接して移動する中間転写ベルト8上に順次転写された後、二次転写ローラ9において転写紙P上に一度に転写され、さらに、定着部7において転写紙P上に定着された後、装置本体より排出される構成となっている。感光体ドラム1a〜1dを図1において反時計回りに回転させながら、各感光体ドラム1a〜1dに対する画像形成プロセスが実行される。
【0026】
トナー像が転写される転写紙Pは、装置下部の用紙カセット16内に収容されており、給紙ローラ12a及びレジストローラ対12bを介して二次転写ローラ9へと搬送される。中間転写ベルト8には誘電体樹脂製のシートが用いられ、その両端部を互いに重ね合わせて接合しエンドレス形状にしたベルトや、継ぎ目を有しない(シームレス)ベルトが用いられる。また、二次転写ローラ9の下流側には中間転写ベルト8表面に残存するトナーを除去するためのブレード状のベルトクリーナ19が配置されている。
【0027】
次に、画像形成部Pa〜Pdについて説明する。回転自在に配設された感光体ドラム1a〜1dの周囲及び下方には、感光体ドラム1a〜1dを帯電させる帯電器2a、2b、2c及び2dと、各感光体ドラム1a〜1dに画像情報を露光する露光ユニット4と、感光体ドラム1a〜1d上にトナー像を形成する現像装置3a、3b、3c及び3dと、感光体ドラム1a〜1d上に残留した現像剤(トナー)を除去するクリーニング部5a、5b、5c及び5dが設けられている。
【0028】
ユーザにより画像形成開始が入力されると、先ず、帯電器2a〜2dによって感光体ドラム1a〜1dの表面を一様に帯電させ、次いで露光ユニット4によって光照射し、各感光体ドラム1a〜1d上に画像信号に応じた静電潜像を形成する。現像装置3a〜3dには、それぞれシアン、マゼンタ、イエロー及びブラックの各色のトナーが補給装置(図示せず)によって所定量充填されている。このトナーは、現像装置3a〜3dにより感光体ドラム1a〜1d上に供給され、静電的に付着することにより、露光ユニット4からの露光により形成された静電潜像に応じたトナー像が形成される。
【0029】
そして、中間転写ベルト8に所定の転写電圧で電界が付与された後、中間転写ローラ6a〜6dにより感光体ドラム1a〜1d上のシアン、マゼンタ、イエロー、及びブラックのトナー像が中間転写ベルト8上に転写される。これらの4色の画像は、所定のフルカラー画像形成のために予め定められた所定の位置関係をもって形成される。その後、引き続き行われる新たな静電潜像の形成に備え、感光体ドラム1a〜1dの表面に残留したトナーがクリーニング部5a〜5dにより除去される。
【0030】
中間転写ベルト8は、上流側の搬送ローラ10と、下流側の駆動ローラ11とに掛け渡されており、駆動モータ(図示せず)による駆動ローラ11の回転に伴い中間転写ベルト8が時計回りに回転を開始すると、転写紙Pがレジストローラ12bから所定のタイミングで中間転写ベルト8に隣接して設けられた二次転写ローラ9へ搬送され、フルカラー画像が転写される。トナー像が転写された転写紙Pは定着部7へと搬送される。
【0031】
定着部7に搬送された転写紙Pは、定着ローラ対13により加熱及び加圧されてトナー像が転写紙Pの表面に定着され、所定のフルカラー画像が形成される。フルカラー画像が形成された転写紙Pは、複数方向に分岐した分岐部14によって搬送方向が振り分けられる。転写紙Pの片面のみに画像を形成する場合は、そのまま排出ローラ15によって排出トレイ17に排出される。
【0032】
一方、転写紙Pの両面に画像を形成する場合は、定着部7を通過した転写紙Pは分岐部14で用紙搬送路18に振り分けられ、画像面を反転させた状態で二次転写ローラ9に再搬送される。そして、中間転写ベルト8上に形成された次の画像が二次転写ローラ9により転写紙Pの画像が形成されていない面に転写され、定着部7に搬送されてトナー像が定着された後、排出トレイ17に排出される。
【0033】
図2は、本発明の画像形成装置に用いられる現像装置の構成を示す側面断面図である。なお、ここでは図1の画像形成部Paに配置される現像装置3aについて説明するが、画像形成部Pb〜Pdに配置される現像装置3b〜3dの構成についても基本的に同様であるため説明を省略する。
【0034】
図2に示すように、現像装置3aは、二成分現像剤(以下、単に現像剤と呼ぶ)が収納される現像容器20を備えており、現像容器20は仕切壁20aによって第1及び第2攪拌室20b、20cに区画され、第1及び第2攪拌室20b、20cには図示しないトナーコンテナから供給されるトナー(正帯電トナー)をキャリアと混合して撹拌し、帯電させるための第1攪拌スクリュー21a及び第2攪拌スクリュー21bが回転可能に配設されている。
【0035】
そして、第1攪拌スクリュー21a及び第2攪拌スクリュー21bによって現像剤が攪拌されつつ軸方向に搬送され、仕切壁20aに形成された現像剤通過路(図示せず)を介して第1及び第2攪拌室20b、20c間を循環する。図示の例では、現像容器20は左斜め上方に延在しており、現像容器20内において第2攪拌スクリュー21bの上方には磁気ローラ22が配置され、磁気ローラ22の左斜め上方には現像ローラ23が対向配置されている。そして、現像ローラ23は現像容器20の開口側(図2の左側)において感光体ドラム1に対向しており、磁気ローラ22及び現像ローラ23は図中時計回りに回転する。
【0036】
なお、現像容器20には、第1攪拌スクリュー21aと対面してトナー濃度センサ(図示せず)が配置されており、トナー濃度センサで検知されるトナー濃度に応じて補給装置からトナー補給口20dを介して現像容器20内にトナーが補給される。
【0037】
磁気ローラ22は、非磁性の回転スリーブ22aと、回転スリーブに内包される複数の磁極(ここでは5極)を有する固定マグネットローラ体22bで構成されている。現像ローラ23は、非磁性の現像スリーブから構成されており、磁気ローラ22と現像ローラ23とはその対面位置(対向位置)において所定のギャップをもって対向している。
【0038】
また、現像容器20には穂切りブレード25が磁気ローラ22の長手方向(図2の紙面表裏方向)に沿って取り付けられており、穂切りブレード25は、磁気ローラ22の回転方向(図中時計回り)において、現像ローラ23と磁気ローラ22との対向位置よりも上流側に位置付けられている。そして、穂切りブレード25の先端部と磁気ローラ22表面との間には僅かな隙間(ギャップ)が形成されている。
【0039】
現像ローラ23には、直流電圧(以下、Vslv(DC)という)及び交流電圧(以下、Vslv(AC)という)を印加する第1バイアス回路30が接続されており、磁気ローラ22には、直流電圧(以下、Vmag(DC)という)及び交流電圧(以下、Vmag(AC)という)を印加する第2バイアス回路31が接続されている。また、第1バイアス回路30及び第2バイアス回路31は共通のグランドに接地されている。
【0040】
前述のように、第1攪拌スクリュー21a及び第2攪拌スクリュー21bによって、現像剤が攪拌されつつ現像容器20内を循環してトナーを帯電させ、第2攪拌スクリュー21bによって現像剤が磁気ローラ22に搬送される。そして、磁気ローラ22上に磁気ブラシ(図示せず)を形成する。磁気ローラ22上の磁気ブラシは穂切りブレード25によって層厚規制された後、磁気ローラ22と現像ローラ23との対向部分に搬送され、磁気ローラ22に印加されるVmag(DC)と現像ローラ23に印加されるVslv(DC)との電位差ΔV、及び磁界によって現像ローラ23上にトナー薄層を形成する。
【0041】
現像ローラ23上のトナー層厚は現像剤の抵抗や磁気ローラ22と現像ローラ23との回転速度差等によっても変化するが、ΔVによって制御することができる。ΔVを大きくすると現像ローラ23上のトナー層は厚くなり、ΔVを小さくすると薄くなる。現像時におけるΔVの範囲は一般的に100V〜350V程度が適切である。
【0042】
図3は、現像ローラ23及び磁気ローラ22に印加されるバイアス波形の一例を示す図である。図3(a)に示すように、現像ローラ23には、Vslv(DC)にピークツーピーク値がVpp1である矩形波のVslv(AC)を重畳した合成波形Vslv(実線)が第1バイアス回路30から印加される。また、磁気ローラ22には、Vmag(DC)にピークツーピーク値がVpp2であり、且つVslv(AC)と位相が異なる矩形波のVmag(AC)を重畳した合成波形Vmag(破線)が第2バイアス回路31から印加される。
【0043】
従って、磁気ローラ22及び現像ローラ23間(以下、MS間という)に印加される電圧は、図3(b)に示すようなVpp(max)とVpp(min)を有する合成波形Vmag−Vslvとなる。なお、Vmag(AC)はVslv(AC)よりもDuty比が大きくなるように設定される。実際には図3で示すような完全な矩形波ではなく、一部が歪んだ形状の交流電圧が印加される。
【0044】
磁気ブラシによって現像ローラ23上に形成されたトナー薄層は、現像ローラ23の回転によって感光体ドラム1aと現像ローラ23との対向部分に搬送される。現像ローラ23にはVslv(DC)及びVslv(AC)が印加されているため、感光体ドラム1aとの間の電位差によってトナーが飛翔し、感光体ドラム1a上の静電潜像が現像される。
【0045】
現像に用いられずに残ったトナーは、再度現像ローラ23と磁気ローラ22との対向部分に搬送され、磁気ローラ22上の磁気ブラシによって回収される。そして、磁気ブラシは固定マグネットローラ体22bの同極部分で磁気ローラ22から引き剥がされた後、再び適正なトナー濃度で均一に帯電された二成分現像剤として磁気ローラ22上に磁気ブラシを形成し、穂切りブレード25へ搬送される。
【0046】
また、第1バイアス回路30及び第2バイアス回路31には電圧可変装置33が接続されており、現像ローラ23に印加されるVslv(DC)、Vslv(AC)及び磁気ローラ22に印加されるVmag(DC)、Vmag(AC)を可変できるようになっている。さらに、第1バイアス回路30にはリーク検知装置35が接続されている。感光体ドラム1aと現像ローラ23との間(以下、DS間という)でリークが発生した場合、第1バイアス回路30に流れる電流が急激に増加するため、第1バイアス回路30に流れる電流をモニタリングすることでリークの発生を検知することができる。
【0047】
電圧可変装置33は、現像ローラ23に印加されるVslv(AC)を変化させてDS間にリークを発生させる。そして、リーク検知装置35によりリークが検知されたときのDS間の電位差(以下、リーク発生電圧という)に基づいて、DS間に印加される交流電圧のピークツーピーク値(以下、DS間Vppという)をリークの発生しない範囲に設定する。
【0048】
本発明においては、リークの発生及び検知を行う場合、現像ローラ23に印加されるVslv(DC)に対し、磁気ローラ22に印加されるVmag(DC)を同等、若しくはトナーが現像ローラ23側から磁気ローラ22側へ移動する方向に印加されるようにしている。例えば、帯電方向が正(プラス側)である正帯電トナーを用いる場合は、Vslv(DC)≧Vmag(DC)とし、帯電方向が負(マイナス側)である負帯電トナーを用いる場合は、Vslv(DC)≦Vmag(DC)とする。
【0049】
これにより、現像ローラ23上のトナー薄層がほとんど無い状態でリークの発生及び検知が可能となり、トナー薄層の影響を受けずに安定してリークポイントを検出することができるため、リーク発生電圧のばらつきが抑制されて測定精度が高くなる。従って、DS間Vppの設定精度も向上する。
【0050】
また、現像ローラ23上へのトナー層の形成が極力抑えられるため、画像部(露光部)でリーク検知を行ってもトナーの消費がほとんど発生しない。そのため、感光体ドラム1a上に白地部と画像部の両方を形成して一度にリークを検知することが可能となり、白地部のみでリーク検知を行う場合に比べてより確実なリーク検知を行うことができる。
【0051】
さらに、感光体表面の画像部と現像ローラ23との電位差を0とするか、或いはトナーが画像部から現像ローラ23側へ移動する方向に電圧を印加すれば、感光体上へのトナー像の形成が抑制されるため、トナー消費をより少なくすることができる。
【0052】
例えば、感光体表面の露光部にトナーを飛翔させる反転現像方式の場合、感光体表面の露光部電位をVLとするとき、条件式(1)を満たすようにすれば良い。
|VL|≧|Vslv(DC)| ・・・(1)
条件式(1)によれば、露光部−現像ローラ間の電位差はトナーが移動しないか、或いは露光部から現像ローラ23側へ移動する方向になるため、露光部へのトナー付着を効果的に抑制することができる。
【0053】
一方、感光体表面の未露光部にトナーを飛翔させる正転現像方式の場合、感光体表面の未露光部電位をV0とするとき、条件式(2)を満たすようにすれば良い。
|V0|≦|Vslv(DC)| ・・・(2)
条件式(2)によれば、未露光部−現像ローラ間の電位差はトナーが移動しないか、或いは未露光部から現像ローラ23側へ移動する方向になるため、未露光部へのトナー付着を効果的に抑制することができる。
【0054】
また、Vslv(DC)の変化により、リーク発生部位も画像部と白地部とで切り替わる。そして、リーク発生部位が画像部と白地部とで切り替わるところでリーク発生電圧が最大となる。従って、Vslv(DC)を段階的に変化させ、その都度リークの発生及び発生部位を検知するようにすれば、リーク発生電圧が最大となるVslv(DC)が容易に決定でき、このときのVslv(DC)を現像時に印加する直流電圧として設定することで、最もリークの発生し難い設定となる。
【0055】
その他本発明は、上記実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、上記各実施形態では帯電方向が正(プラス側)である正帯電トナーを用いる現像装置を例に挙げて説明したが、帯電方向が負(マイナス側)である負帯電トナーを用いる現像装置にも全く同様に適用可能である。その場合、電位が低い(マイナス側に高い)側から高い(マイナス側に低い)側へトナーが移動するため、現像ローラ23と感光体ドラム1a〜1dとの電位差は正帯電トナーを用いる場合と逆になるが、条件式(1)、(2)の関係を満たす場合の効果は正帯電トナーを用いる場合と同様である。
【0056】
また、本発明は図1に示したタンデム式のカラープリンタに限らず、デジタル或いはアナログ方式のモノクロ複写機、モノクロプリンタ及びロータリー現像式のカラープリンタ及びカラー複写機、ファクシミリ等、現像装置を備えた種々の画像形成装置に適用可能である。以下、実施例により本発明の効果を更に詳細に説明する。
【実施例1】
【0057】
図2に示した本発明の現像装置が搭載された図1に示すような試験機を用い、Vslv(DC)及びVmag(DC)を変化させてリークの発生及び検知を行い、リーク発生電圧及びばらつき、並びに画像部へのトナー付着を比較した。なお、試験は感光体ドラム1a及び現像装置3aを含むシアンの画像形成部Paにおいて行った。
【0058】
試験機の条件としては、印字速度40枚/分、感光体ドラムの周速を200mm/secとし、ドラム表面電位は白地部電位(V0)を300V、画像部電位(VL)を20Vとした。また、現像ローラはアルマイト表面処理したものを用い、現像ローラの周速を感光体に対し周速比1:3(順回転)、磁気ローラの周速を現像ローラに対し周速比1:5(カウンタ回転)とした。また、DS間ギャップを0.12mm、MS間ギャップを0.3mmとした。現像剤としては、平均粒径6.8μmの正帯電トナーと体積固有抵抗1010Ω、飽和磁化65emu/g、平均粒径45μmのコーティングフェライトキャリアとから成る二成分現像剤を用い、キャリアに対するトナーの混合比率(T/C)を12重量%とした。
【0059】
現像ローラへの電圧印加条件は、Vslv(DC)=50V、Vslv(AC)の周波数を4.5kHz、Duty=45%とした。また、MS間の電圧印加条件は、Vmag(AC)−Vslv(AC)=1800V、周波数=4.5kHz、Duty=75%とした。
【0060】
評価方法としては、現像ローラに印加するVslv(DC)及び磁気ローラに印加するVmag(DC)を共に75Vとした場合(本発明1)、Vslv(DC)を75V、Vmag(DC)を0Vとした場合(本発明2)、Vslv(DC)及びVmag(DC)を共に0Vとした場合(本発明3)、Vslv(DC)を75V、Vmag(DC)を275Vとした場合(比較例1)について、それぞれVslv(AC)を変化させて10回ずつリークを発生させ、リーク発生時の平均電圧とその偏差を求めた。また、画像部のID(イメージデンシティ)を測定してトナー付着を評価した。評価結果を表1に示す。
【0061】
【表1】

【0062】
表1から明らかなように、Vslv(DC)が75V、Vmag(DC)が275Vである通常の現像条件でリークを発生させた比較例1では、リーク発生電圧は1541Vであり、測定値の偏差は30であった。また、画像部のIDは1.42と高かった。この原因としては、磁気ローラから現像ローラにトナーが移動する方向に電圧が印加されており、現像ローラ上にトナー層が形成されるためリーク発生電圧がばらつき易く、さらに現像ローラ上のトナーが感光体ドラムの画像部に付着するためであると考えられる。
【0063】
これに対し、Vslv(DC)とVmag(DC)を共に75Vとした本発明1では、MS間の電位差ΔVが0Vであるため磁気ローラから現像ローラへのトナー移動が発生せず、画像部におけるIDは0.29と低かった。また、リーク発生電圧の偏差も16と小さくなった。また、Vmag(DC)を0Vとした本発明2では、現像ローラから磁気ローラへトナーが移動する方向に電圧が印加されるため、リーク発生電圧の偏差は本発明1と同等であったが、画像部におけるIDは0.2と本発明1に比べてさらに低くなった。
【0064】
そして、本発明1、2で測定されたリーク電圧はいずれも約1500Vとなり、比較例1に比べて約40V低くなった。これは、本発明1、2ではトナー層の影響を受けずにリーク発生電圧を測定できるため、トナー層の影響によりリーク発生電圧が上昇していた比較例1よりも低い、本来のリーク発生電圧が測定可能になったものと考えられる。
【0065】
また、Vslv(DC)とVmag(DC)を共に0Vとした本発明1では、現像ローラから感光体ドラムへのトナー移動を妨げる条件となっており、画像部におけるIDは0.11と本発明2に比べて一層低くなった。なお、本発明3ではリーク発生電圧は1350に低下しているが、これはVslv(DC)を0Vに低下させたことにより、図5に示す電位差Bが小さくなり、反対に電位差Aが大きくなるためリーク発生場所が画像部から白地部へ移動した結果である。従って、Vslv(DC)を75Vに設定した場合は再びリーク発生場所が白地部から画像部へ移動し、リーク発生電圧も1500Vとなる。
【0066】
以上の結果より、リーク発生時に磁気ローラから現像ローラへのトナー移動が発生しないようにVslv(DC)及びVmag(DC)を設定することにより、リーク発生電圧の測定のばらつきを小さくでき、且つ画像部へのトナー付着によるトナーの消費も抑制できることが確認された。なお、ここではシアンの画像形成部Paにおいて試験を行ったが、マゼンタ、イエロー及びブラックの画像形成部Pb〜Pdにおいても同様の結果が得られることが確認されている。
【実施例2】
【0067】
実施例1と同じ試験機を用いて、Vslv(DC)を変化させたときのリーク発生電圧及びリーク発生場所について調査した。試験機の条件は実施例1と同様とし、Vslv(DC)及びVmag(DC)を等電圧に維持しながら90Vから20Vまで10Vずつ段階的に変化させてリークを発生させ、リーク検出時の電圧を測定するとともにリーク検出部位を調査した。結果を表2に示す。
【0068】
リークを発生させる際のテスト画像パターンとしては、図4に示すような縦帯パターンを使用した。各縦帯Rの長さLは現像ローラの周長よりも長く設定されている。これは、現像ローラ上のトナー層が薄いとリークが発生し易くなることに着目し、トナーを消費させることで現像ローラ上のトナー層が薄くなる状況を作り、その状況下でのリークを掲出するためである。なお、本実施例ではVslv(DC)とVmag(DC)が等電圧に設定されるため、実際には画像部(縦帯)にトナーは殆ど付着しない。また、画像形成部Pa〜Pdにおいてリーク検知を同時に行う場合は、シアン、マゼンタ、イエロー及びブラックの各色の縦帯Rが形成されるようなテスト画像パターンを使用すれば良い。
【0069】
【表2】

【0070】
表2から明らかなように、Vslv(DC)を低下させていくと、リーク発生部位は画像部から白地部へ変化し、この切り替わりの部分でリーク発生電圧が最大となっている。そのため、リーク発生部位が切り替わるVslv(DC)(ここでは70V)に設定することにより、Vslv(DC)がリークに最も強い設定となり、Vslv(AC)のピークツーピーク値、即ちDS間Vppを、リークの発生しない範囲で最大に設定できることが確認された。
【0071】
なお、上記実施例は本発明の一構成例にすぎず、ドラム表面電位や現像ローラ及び磁気ローラへの電圧印加条件等は装置の仕様や使用環境に応じて適宜設定することができる。
【産業上の利用可能性】
【0072】
本発明は、トナー供給部材を用いてトナー担持体上に帯電したトナーのみを保持させて像担持体上の静電潜像を現像する現像装置に利用可能であり、電圧印加手段によりトナー担持体に印加される交流電圧を変化させて像担持体と前記トナー担持体との間にリークを発生させるリーク発生手段と、該リーク発生手段により発生させたリークを検知するリーク検知手段と、を有し、リーク発生手段は、トナー供給部材に印加される直流電圧をトナー担持体に印加される直流電圧と同等、若しくはトナー担持体からトナー供給部材へトナーが移動する方向に印加された状態でリークを発生させるものである。
【0073】
これにより、トナー薄層の影響を受けずに安定してリークポイントを検出することができるため、リーク測定精度の高い現像装置を提供することができる。また、トナー担持体上へのトナー層の形成が極力抑えられるため、トナーを消費することなく像担持体上に白地部と画像部の両方を形成して一度にリークを検知することが可能となり、白地部のみでリーク検知を行う場合に比べて確実なリーク検知を行うことができる。
【0074】
また、反転現像方式においては、リーク発生時における像担持体表面の露光部電位VLと、トナー担持体に印加される直流電圧Vslv(DC)とが、|VL|≧|Vslv(DC)|を満たすように、正転現像方式においては、リーク発生時における像担持体表面の未露光部電位V0と、トナー担持体に印加される直流電圧Vslv(DC)とが、|V0|≦|Vslv(DC)|を満たすようにすれば、トナーの消費をより効果的に抑制できる現像装置となる。
【0075】
また、トナー担持体に印加される直流電圧を段階的に変化させてリークを発生させ、リーク検知時にトナー担持体に印加される交流電圧が最大となる直流電圧を現像時に印加する直流電圧として設定することにより、交流電圧をリークの発生しない範囲で最大限の電圧に設定できる現像装置となる。
【図面の簡単な説明】
【0076】
【図1】は、本発明の現像装置が搭載された画像形成装置の全体構成を示す概略図である。
【図2】は、本発明の現像装置の構成を示す側面断面図である。
【図3】は、現像ローラ及び磁気ローラに印加されるバイアス波形の一例を示す図である。
【図4】は、実施例2で用いたテスト画像パターンを示す図である。
【図5】は、現像ローラへ印加される交流電圧Vpp及び直流電圧Vdcと、感光体表面のリーク発生箇所及びリーク発生電圧との関係を示す図である。
【符号の説明】
【0077】
1a〜1d 感光体ドラム(像担持体)
3a〜3d 現像装置
21a 第1攪拌スクリュー
21b 第2攪拌スクリュー
22 磁気ローラ(トナー供給部材)
23 現像ローラ(トナー担持体)
25 穂切りブレード
30 第1バイアス回路(電圧印加手段)
31 第2バイアス回路(電圧印加手段)
33 電圧可変装置(リーク発生手段)
35 リーク検知装置(リーク検知手段)
100 画像形成装置
Pa〜Pd 画像形成部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
像担持体に非接触で対向配置されるトナー担持体と、
該トナー担持体上に磁気ブラシを用いてトナー薄層を形成するトナー供給部材と、
該トナー供給部材に直流電圧若しくは直流電圧及び交流電圧を印加し、前記トナー担持体に直流電圧及び交流電圧を印加する電圧印加手段と、を有する現像装置において、
前記電圧印加手段により前記トナー担持体に印加される交流電圧を変化させて前記像担持体と前記トナー担持体との間にリークを発生させるリーク発生手段と、
該リーク発生手段により発生させたリークを検知するリーク検知手段と、を有し、
前記リーク発生手段は、前記トナー供給部材に印加される直流電圧を前記トナー担持体に印加される直流電圧と同等、若しくは前記トナー担持体から前記トナー供給部材へトナーが移動する方向に印加された状態でリークを発生させることを特徴とする現像装置。
【請求項2】
前記像担持体の露光部にトナーを飛翔させて現像する反転現像方式であり、前記像担持体表面の露光部電位をVL、前記トナー担持体に印加される直流電圧をVslv(DC)とするとき、前記リーク発生手段によりリークを発生させる際のVL及びVslv(DC)が以下の条件式(1)を満たすことを特徴とする請求項1に記載の現像装置。
|VL|≧|Vslv(DC)| ・・・(1)
【請求項3】
前記像担持体の未露光部にトナーを飛翔させて現像する正転現像方式であり、前記像担持体表面の未露光部電位をV0、前記トナー担持体に印加される直流電圧をVslv(DC)とするとき、前記リーク発生手段によりリークを発生させる際のV0及びVslv(DC)が以下の条件式(2)を満たすことを特徴とする請求項1に記載の現像装置。
|V0|≦|Vslv(DC)| ・・・(2)
【請求項4】
前記リーク発生手段は、前記トナー担持体に印加される直流電圧を段階的に変化させてリークを発生させ、前記リーク検知手段によりその都度リークの発生を検知するとともに、リーク検知時に前記トナー担持体に印加される交流電圧が最大となる直流電圧を現像時に印加する直流電圧として設定することを特徴とする請求項1に記載の現像装置。
【請求項5】
請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の現像装置が搭載された画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−85591(P2010−85591A)
【公開日】平成22年4月15日(2010.4.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−253017(P2008−253017)
【出願日】平成20年9月30日(2008.9.30)
【出願人】(000006150)京セラミタ株式会社 (13,173)
【Fターム(参考)】