説明

画像形成装置、記録媒体搬送装置および画質判定方法

【課題】精度の高い画像品質の判定を行うことのできる画像形成装置、記録媒体搬送装置および画質判定方法を提供する。
【解決手段】入力画像データと画像検知センサユニットの検知結果である出力画像データとに基づいて、定着後における転写紙上の画像の画質を判定する。そして、判定の結果、不良画像と判定された画像が形成されている転写紙は、異常記録媒体排出部たる第1排紙トレイへ排出され、正常画像と判定された画像が形成されている転写紙は、正規記録媒体排出部たる第2排紙トレイへ排出される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置、記録媒体搬送装置および画質判定方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
複写機、プリンタ等の画像形成装置では、画像データに基づいて感光体上に潜像を形成し、この潜像を現像手段によりトナー像化し、このトナー像を転写手段で記録媒体に転写し、定着手段で定着することで記録媒体上に画像形成を行う。
この種の画像形成装置においては、転写不良などによって白抜けやスジなどの異常画像が生じることがあった。このような異常画像は、排紙トレイに排紙された記録媒体に形成された画像をユーザーが一枚一枚チェックして確かめていた。このため、大量の枚数を連続でプリントするプロダクションプリンティング分野の画像形成装置においては、このようなチェックに大変な労力が必要になる。このため、出力画像の良・不良を自動的にチェックし、不良画像を選別・除外する機能が画像形成装置に求められている。
【0003】
特許文献1には、記録媒体上の画像位置を検知して、画像位置ずれが閾値より大きい場合、記録媒体をエラーシートとして通常の排紙先とは異なる排紙先に排紙する画像形成装置が記載されている。また、特許文献2には、次のような画像形成装置が記載されている。すなわち、現像手段中トナー濃度、感光体上トナー画像濃度、感光体表面電位、記録媒体上未定着トナー画像濃度、記録紙上定着済みトナー画像濃度、記録媒体上レジストレーション精度、等の画像品質ファクターを測定する。これら各々の画像品質ファクターに基づいて、記録媒体上の画像の画像品質レベルを判定し、判定結果に基づいて、画像品質レベルが高いものと画像品質レベルが低いものの排出箇所を異ならせている。
【0004】
特許文献1、2においては、画像位置ずれが大きい記録媒体や画像品質レベルが低い画像が形成された記録媒体を正常な画像が形成された記録媒体が排紙される排紙箇所と異なる箇所へ排出している。よって、正常な画像が形成された記録媒体が排紙される排紙箇所に排紙された記録媒体は、正常な画像が記録されているので、使用者が一枚、一枚目視で画像品質を確認する必要がなくなる。これにより、使用者の負荷軽減、チェックミスなどをなくすことができる。よって、プロダクションプリンティング分野の画像形成装置においては、印刷業者の満足度を向上させることができる。また、出力物に不良画像が混じる可能性が少なくなるため、印刷業者に業務を発注するクライアント側の満足度向上も得ることができる。
【0005】
【特許文献1】特開2003−327345号公報
【特許文献2】特開2006−84822号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1においては、画像位置ずれのみしか検知しておらず、位置ずれが生じずに画像濃度変動、欠陥画像(スジや抜け)が生じた場合においては、これらの不良画像は正常画像と同じ排紙先に排出されてしまう。その結果、不良画像と正常画像が混ざってしまうという問題があった。
また、特許文献2においては、予め実験で求めた画像品質と画像品質ファクターとを関連づけたデータと、測定した画像品質ファクターとに基づいて、画像品質レベルを判定している。よって、画像全体の画像濃度の異常などは、検知できるが、スジや抜け、色合いずれなどの欠陥画像は、不良画像と判定することができない。その結果、特許文献2においても、スジや抜け色合いずれなどの欠陥画像が正常画像と同じ排紙先に排出されてしまう。なぜなら、スジは、本来、画像が形成されるべきでない箇所にスジ状の画像が形成された結果、生じるので、出力画像にスジが生じているかどうかは、入力画像と出力画像とを比較しなければ、判定することができない。また、抜けは、本来、画像が形成されるべき箇所に画像が形成されていない結果、生じるので、これも出力画像を入力画像と比較しなければ、判定することができない。また、色合いずれにおいても、出力画像を入力画像と比較しなければ、出力画像の色合いが本来得られるべきである色合いであるか否かは判定することができない。よって、特許文献2も精度の高い画像品質判定を行えず、スジや抜け色合いなどの欠陥画像が正常画像と同じ排紙先に排出されてしまう。
【0007】
本発明は以上の問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、精度の高い画像品質の判定を行うことのできる画像形成装置、記録媒体搬送装置および画質判定方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、画像データに基づいて記録媒体上に画像を形成する画像形成手段と、記録媒体上の画像を検知する画像検知手段と、該画像検知手段の検知結果に基づいて、記録媒体上の画質を判定する画質判定手段とを備えた画像形成装置において、前記画像データを取得する画像データ取得手段を備え、該画像データ取得手段で取得した画像データと、前記出力画像検知手段の検知結果とに基づいて、記録媒体上の画質を判定するよう前記画質判定手段を構成したことを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、請求項1の画像形成装置において、前記画質判定手段で正常画像と判定された画像が記録されている記録媒体が排出される正規記録媒体排出部と、前記画質判定手段で異常画像と判定された画像が記録されている記録媒体が排出される異常記録媒体排出部と、前記画質判定手段の判定結果に基づいて、搬送中の記録媒体を前記正規記録媒体排出部へ排出するか、前記異常記録媒体排出部へ排出するかを切り替える切替手段とを備えたことを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、請求項2の画像形成装置において、前記画像検知手段から前記切替手段までの記録媒体搬送距離を、当該画像形成装置が使用可能な最大サイズの記録媒体における記録媒体搬送方向長さよりも長くしたことを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項3の画像形成装置において、前記記録媒体と形状および/または色が異なる代替搬送媒体を収容する代替搬送媒体収容部を備え、複数の記録媒体に連続して画像を形成する連続画像形成動作中において、前記画質判定手段で異常画像と判定された画像が記録されている記録媒体の代わりに、前記代替搬送媒体を前記正規記録媒体排出部へ排出するよう構成したことを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、請求項3の画像形成装置において、前記記録媒体を一時的に待避させる待避部を備え、複数の記録媒体に連続して画像を形成する連続画像形成動作中において、前記画質判定手段で異常画像と判定された場合、前記画質判定手段で異常画像と判定された画像が記録されている記録媒体以降の画像が形成された記録媒体を前記待避部へ一次待避させるとともに、前記連続画像形成動作を一次停止して、前記画質判定手段で異常画像と判定された画像を再度記録媒体に形成して、前記正規記録媒体排出部へ排出した後、前記待避部へ待避した記録媒体を再搬送するとともに、前記連続画像形成動作を再開するよう構成したことを特徴とするものである。
また、請求項6の発明は、請求項1の画像形成装置において、前記画質判定手段で正常画像と判定された画像が記録されている記録媒体に対して記録媒体搬送方向と直交する方向へずらして前記画質判定手段で異常画像と判定された画像が記録されている記録媒体を、正常画像が記録されている記録媒体が排紙される排紙部へ排出するよう構成したことを特徴とするものである。
また、請求項7の発明は、請求項1乃至6いずれかの画像形成装置において、複数の記録媒体に連続して画像を形成する連続画像形成動作中において、前記画質判定手段で異常画像と判定された画像が所定枚数連続で生じた場合、連続画像形成動作を中止するよう構成したことを特徴とするものである。
また、請求項8の発明は、請求項1乃至7いずれかの画像形成装置において、前記画像データ取得手段で取得した画像データを複数のエリアに分割して各エリアにおける特徴量を求めるとともに、前記画像検知手段の検知結果に基づいて、前記記録媒体上の画像を複数のエリアに分割して、各エリアにおける特徴量を求め、前記画像データの特徴量と、前記記録媒体上の画像の特徴量とを比較して、比較結果に基づいて記録媒体上の画質を判定するよう画質判定手段を構成したことを特徴とするものである。
また、請求項9の発明は、請求項1乃至9いずれかの画像形成装置において、前記画質判定手段の判定結果を記憶する記憶手段を備えたことを特徴とするものである。
また、請求項10の発明は、画像が形成された記録媒体を搬送する記録媒体搬送手段と、記録媒体上の画像を検知する画像検知手段と、該画像検知手段の検知結果に基づいて、記録媒体上の画質を判定する画質判定手段とを備えた記録媒体搬送装置において、前記記録媒体上に画像を形成するための画像データを取得する画像データ取得手段を備え、該画像データ取得手段で取得した画像データと、前記出力画像検知手段の検知結果とに基づいて、記録媒体上の画質を判定するよう画質判定手段を構成したことを特徴とするものである。
また、請求項11の発明は、記録媒体上の画像を検知して、記録媒体上の画質を判定する画質判定方法において、前記記録媒体上に画像を形成するための画像データと、検知した記録媒体上の画像とに基づいて記録媒体上の画質を判定する画質判定方法。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、画像データと、画像検知手段が検知した検知結果とに基づいて、記録媒体上の画質を判定することで、記録媒体に形成すべき画像(入力画像データ)と、記録媒体に形成された画像(出力画像データ)とを比較して記録媒体上の画質を判定することができる。すなわち、得たい画像である入力画像データと、得られた画像である出力画像データとを比べるのである。このように、入力画像データと、出力画像データとを直接比較して記録媒体上に形成された画質を判定するので、スジや抜け色合いずれなどの欠陥画像について、判定することができ、精度の高い画質判定を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明を適用した画像形成装置として、複数の感光体が並列に配設されたタンデム型のカラーレーザー複写機(以下、単に「複写機」という。)の一実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係る複写機の概略構成図である。
この複写機は、プリンタ部100、給紙部200、スキャナ300などを備えている。また、このスキャナ300の上に固定された原稿自動搬送装置400なども備えている。
【0011】
画像形成手段たるプリンタ部100は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色の画像を形成するための4組のプロセスカートリッジ18Y,18M,18C,18Kからなる画像形成ユニット20と、転写手段たる中間転写ユニット17とを備えている。各符号の数字の後に付されたY、M、C、Kは、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラック用の部材であることを示している(以下同様)。
【0012】
画像形成ユニット20の上部には、光書込ユニット21が設けられている。光書込ユニット21は、図示しない光源、ポリゴンミラー、f−θレンズ、反射ミラーなどを有し、画像データに基づいて後述の感光体の表面にレーザ光を照射する。
【0013】
以下、イエロー用のプロセスカートリッジ18について説明する。
プロセスカートリッジ18Yは、ドラム状の感光体1Y、帯電器2Y、現像装置4Y、ドラムクリーニング装置5Y、除電器6Yなどを有している。
帯電手段たる帯電器2Yによって、感光体1Yの表面は一様帯電される。帯電処理が施された感光体1Yの表面には、光書込ユニット21によって変調及び偏向されたレーザ光Lyが照射される。すると、照射部(露光部)の電位が減衰する。この減衰により、感光体1Y表面にY用の静電潜像が形成される。形成されたY用の静電潜像は現像手段たる現像装置4Yによって現像されてYトナー像となる。
Y用の感光体1Y上に形成されたYトナー像は、後述の中間転写ベルト63に一次転写される。一次転写後の感光体1Yの表面は、ドラムクリーニング装置5Yによって転写残トナーがクリーニングされる。
Y用のプロセスカートリッジ18Yにおいて、ドラムクリーニング装置5Yによってクリーニングされた感光体1Yは、クエンチングランプなどの除電器6Yによって除電される。そして、帯電器2Yによって一様帯電せしめられて、初期状態に戻る。以上のような一連のプロセスは、他のプロセスカートリッジ18M,18C,18Kについても同様である。
【0014】
次に、中間転写ユニット17について説明する。
中間転写ユニット17は、中間転写ベルト63やベルトクリーニング装置90などを有している。また、張架ローラ14、駆動ローラ15、二次転写バックアップローラ16、4つの一次転写バイアスローラ62Y,62M,62C,62K、2次転写ローラ23なども有している。
中間転写ベルト63は、張架ローラ14を含む複数のローラによってテンション張架されている。そして、図示しないベルト駆動モータによって駆動される駆動ローラ15の回転によって図中時計回りに無端移動せしめられる。
4つの一次転写バイアスローラ62Y,62M,62C,62Kは、それぞれ中間転写ベルト63の内周面側に接触するように配設され、図示しない電源から一次転写バイアスの印加を受ける。また、中間転写ベルト63をその内周面側から感光体1Y,1M,1C,1Kに向けて押圧してそれぞれ一次転写ニップを形成する。各一次転写ニップには、一次転写バイアスの影響により、感光体1と一次転写バイアスローラ62との間に一次転写電界が形成される。
Y用の感光体1Y上に形成された上述のYトナー像は、この一次転写電界やニップ圧の影響によって中間転写ベルト63上に一次転写される。このYトナー像の上には、M、C、K用の感光体1M,1C,1K上に形成されたM、C、Kトナー像が順次重ね合わせて一次転写される。この重ね合わせの一次転写により、中間転写ベルト63上には多重トナー像たる4色重ね合わせトナー像(以下、4色トナー像という)が形成される。
【0015】
2次転写ローラ23は、ベルトのおもて面に当接して2次転写ニップを形成している。2次転写ローラ23には、図示しない2次転写電源により、2次転写バイアスが印加される。これに対し、2次転写バックアップローラ16は接地されている。これにより、2次転写バックアップローラ16と2次転写ローラ56との間に2次転写電界が形成されている。中間転写ベルト63のおもて面に形成された4色トナー像は、中間転写ベルト63の無端移動に伴って2次転写ニップに進入する。そして、図示しない記録媒体たる転写紙に二次転写される。二次転写ニップ通過後の中間転写ベルト63の表面に残留する転写残トナーは、図中左側の駆動ローラ15との間にベルトを挟み込むベルトクリーニング装置90によってクリーニングされる。
【0016】
給紙装置200には、内部に複数の転写紙を紙束の状態で複数枚重ねて収容可能な
2段の給紙カセット44a、44bが、鉛直方向に複数重なるように配設されている。それぞれの給紙カセット44a、44bは、紙束の一番上の転写紙に給紙ローラ42a、42bを押し当てている。そして、給紙ローラ42a、42bを回転させることにより、一番上の転写紙を給紙路46に向けて送り出される。
【0017】
給紙カセット44a、44bから送り出された転写紙を受け入れる給紙路46は、複数の搬送ローラ対47と、その路内の末端付近に設けられたレジストローラ対49とを有している。そして、転写紙をレジストローラ対49に向けて搬送する。レジストローラ対49に向けて搬送された転写紙は、レジストローラ対49のローラ間に挟まれる。一方、中間転写ユニット17において、中間転写ベルト63上に形成された4色トナー像は、ベルトの無端移動に伴って二次転写ニップに進入する。レジストローラ対49は、ローラ間に挟み込んだ転写紙を二次転写ニップにて4色トナー像に密着させ得るタイミングで送り出す。これにより、二次転写ニップでは、中間転写ベルト63上の4色トナー像が転写紙に密着する。そして、転写紙上に二次転写されて、白色の転写紙上でフルカラー画像となる。このようにしてフルカラー画像が形成された転写紙は、二次転写ニップを出た後、定着装置25に送られる。
【0018】
定着装置25は、定着ローラ26と、この定着ローラ26に向けて押圧される加圧ローラ27とを備えている。これら定着ローラ26と加圧ローラ27とは互いに当接して定着ニップを形成しており、転写紙をここに挟み込む。定着ローラ26は、内部に図示しない熱源を有しており、これの発熱によって定着ローラ26を加熱する。加熱された定着ローラ26は、定着ニップに挟み込まれた転写紙を加熱する。この加熱やニップ圧の影響により、フルカラー画像が転写紙に定着せしめられる。
【0019】
定着装置25の下方には、スイッチバック部85および反転経路86が配設されている。定着装置25から排出された転写紙は、揺動可能な第1切替爪87による搬送路切替位置までくると、切替爪87の揺動停止位置に応じて、排紙経路89、あるいはスイッチバック部85に向けて送られる。そして、排紙経路89に向けて送られた場合には、複数の排紙ローラ対84によって搬送され、機外へと排出された後に、第1排紙トレイ81または第2排紙トレイ82上にスタックされる。
【0020】
一方、スイッチバック部85に向けて送られた場合には、スイッチバック部85に設けられた反転ローラ対85aが逆回転し、かつ反転切替爪85bが揺動することで、転写紙はスイッチバック部85から反転経路86へ送られる。このようにして、スイッチバック部85によって上下反転せしめられた後、再びレジストローラ対49に向けて搬送される。そして、2次転写ニップに再び進入して、もう片面にもフルカラー画像が形成される。
【0021】
図示しない原稿のコピーがとられる際には、例えばシート原稿の束が原稿自動搬送装置400の不図示の原稿台上セットされる。但し、その原稿が本状に閉じられている片綴じ原稿である場合には、不図示のコンタクトガラス上にセットされる。このセットに先立ち、複写機本体に対して原稿自動搬送装置400が開かれ、スキャナ300の不図示のコンタクトガラスが露出される。この後、閉じられた原稿自動搬送装置400によって片綴じ原稿が押さえられる。
【0022】
このようにして原稿がセットされた後、図示しないオペレーションパネルに設けられたコピースタートスイッチが押下されると、スキャナ300による原稿読取動作がスタートする。但し、原稿自動搬送装置400にシート原稿がセットされた場合には、この原稿読取動作に先立って、原稿自動搬送装置400がシート原稿を不図示のコンタクトガラスまで自動移動させる。
【0023】
このような原稿読取動作と並行して、各プロセスカートリッジ18Y,18M,18C,18K内の各機器や、中間転写ユニット17、定着装置25がそれぞれ駆動を開始する。そして、スキャナ300によって構築された画像データに基づいて、光書込ユニット21が駆動制御されて、各感光体1Y,1M,1C,1K上に、Y,M,C,Kトナー像が形成される。これらトナー像は、中間転写ベルト63上に重ね合わせ転写された4色トナー像となる。
【0024】
また、原稿読取動作の開始とほぼ同時に、給紙装置200内では給紙動作が開始される。この給紙動作では、給紙ローラ42の1つが選択回転せしめられ、給紙カセット44の1つから転写紙が送り出される。送り出された転写紙は、分離ローラ45で1枚ずつ分離されて反転給紙路46に進入した後、搬送ローラ対47によって二次転写ニップに向けて搬送される。
【0025】
本複写機は、2色以上のトナーからなる他色画像を形成する場合には、中間転写ベルト63をその上部張架面がほぼ水平になる姿勢で張架して、上部張架面に全ての感光体1Y,1M,1C,1Kを接触させる。これに対し、Kトナーのみからなるモノクロ画像を形成する場合には、図示しない機構により、中間転写ベルト63を図中左下に傾けるような姿勢にして、その上部張架面をY,M,C用の感光体1Y,1M,1Cから離間させる。そして、4つの感光体1Y,1M,1C,1Kのうち、K用の感光体1Kだけを図中反時計回りに回転させて、Kトナー像だけを作像する。この際、Y,M,Cについては、感光体1だけでなく、現像器も駆動を停止させて、感光体や現像剤の不要な消耗を防止する。
【0026】
本実施形態においては、定着後の転写紙上の画像を検知する画像検知手段たる画像検知センサユニット91が、定着装置25の近傍に設けられている。画像検知センサユニット91としては、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)などのイメージセンサを転写紙幅方向に一直線状に並べたものであり、画像情報を二次元的に検知できるものである。
【0027】
本実施形態の複写機は、画像データと画像検知センサユニット91の検知結果とに基づいて、定着後における転写紙上の画像の画質を判定する。そして、判定の結果、不良画像と判定された画像が形成されている転写紙は、異常記録媒体排出部たる第1排紙トレイ81へ排出され、正常画像と判定された画像が形成されている転写紙は、正規記録媒体排出部たる第2排紙トレイ82へ排出される。具体的には、画質判定手段で、不良画像と判定した場合は、切替手段たる第2切替爪83を揺動させて、転写紙が第1排紙トレイ81へ排出させる経路へ切り替える。一方、画質判定手段で、正常画像と判定した場合は、第2切替爪83を揺動させて、転写紙が第2排紙トレイ82へ排出させる経路へ切り替える。
【0028】
画像検知センサユニット91から第2切替爪83までの排紙経路89を、大きく蛇行させて、複写機が使用可能な最大用紙サイズの転写紙搬送方向長さよりも長くしている。このように構成することで、画像検知センサユニット91が転写紙の後端まで検知し終わるまでに転写紙の先端が第2切替爪83へ到達してしまうのを防止することができる。すなわち、画像検知センサユニット91が転写紙の後端まで検知して画質を判定して、第2切替爪83を判定結果に基づいて制御してから、転写紙の先端を第2切替爪83へ到達させることができる。これにより、確実に、不良画像が形成された転写紙を第1排紙トレイ81へ排出させることができる。図1では、排紙経路89の蛇行方向を下向きとして描いているが、この構成に拘るものではなく、排紙経路89の距離を機能上必要なだけ取ることができれば、上側に蛇行でも、水平方向に折返し搬送でも、若しくは横方向に長い直線搬送でも構わない。
【0029】
図2は、複写機の制御部を模式的に示した図である。
図に示すように、制御部は、メインコントロールボード101や各種機能を担当するボードから構成されている。メインコントロールボード101には、外部装置たるPC(パーソナルコンピュータ)106とデータ通信を行うための通信手段であるプリンタボード105、画像データに基づいて書込ユニット21を制御する書込ボード104が接続されている。また、メインコントロールボード101には、操作表示手段たるオペレーションパネル102やスキャナ300なども接続されている。また、画像検知センサユニット91や第1切替爪87を駆動する不図示の駆動装置や第2切替爪83を駆動する不図示の駆動装置などは、I/Oボード103を介してメインコントロールボード101に接続されている。
メインコントロールボード101は、演算手段たるCPU(Central Processing Unit)、データ記憶手段たるRAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)などのメモリ、各種の処理回路や演算回路などを備えている。
【0030】
PC106やスキャナ300から送信された画像データ(以下、入力画像データという)がどういう経路で書込ボード104へ送信されるかは、電子回路基板の設計で決まるが、通常はメインコントロールボード101を介さない経路(図中矢印A1や矢印A2)となっている。具体的には、PC106から送信された入力画像データは、プリンタボード105で受信して、書込ボード104へ送信される。また、スキャナ300によって構築された入力画像データが書込ボード104へ送信される。これは、入力画像データは重たい情報であり、特にメインコントロールボード101を介する必要がないからである。もちろん、図中矢印B1、B2に示すようにメインコントロールボード101を中継して書込ボード104に入力画像データが送信される構成を取ってもよい。また、図示していない第三のボードを中継して書込ボード104に送信するという構成でもよい。
【0031】
本実施形態においては、入力画像データが書込ボード104に送信されていく途中、若しくは書込ボード104に送信された後に書込ボード104から入力画像データを収集し、メインコントロールボード101上若しくはメインコントロールボード101によって制御される他のボード上に設置されているメモリ上に入力画像データを記憶している。すなわち、メインコントロールボード101上のCPU、入力画像データが記憶されるメモリなどで画像データ取得手段を構成している。具体的に説明すると、入力画像データがメインコントロールボード101を介さずに、直接書込ボード104へ送信される(図中矢印A1、A2)場合は、入力画像データを収集のために、書込ボード104からメインコントロールボード101側に入力画像データを送信し、メインコントロールボード101に送信された入力画像データをメモリに記憶する。また、入力画像データがメインコントロールボード101を介して書込ボード104へ送信される(図中矢印のB1、B2)場合、メインコントロールボード101を通過していく際に入力画像データをメモリに記憶する。
【0032】
なお、収集した際に生データをそのままメモリ上に記憶しようとすると、多量のメモリエリアが必要となり、また、その後の画質判定の処理速度が遅くなってしまうため、現実的ではない。このため、入力画像データを圧縮してメモリに記憶するか、後述する画質判定に用いる入力画像データの特徴量(エリア毎の画素数または面積率、各色画素数から予測される色調予測値等)を抽出してメモリに記憶するなど、情報量を少なくした上で、メモリに記憶する。
【0033】
また,画像検知センサユニット91から入力される転写紙上の画像に対応する画像データ(以下、出力画像データという)は、I/Oボードを経由してメインコントロールボード101に入力される。若しくは不図示の専用のアナログデータ処理回路基板を介して、メインコントロールボード101に入力される。出力画像データは、メモリ上に記憶しても良いが、大量のメモリエリアが必要になるため、メモリに記憶せずに、そのまま画質判定に用いる方がよい。
【0034】
画質判定は、後述するようにして出力画像データの特徴量を抽出した後、メモリに記憶された入力画像データと比較演算回路によって比較される。具体的には、入力画像データは、メインコントロールボード101に入力されてくる出力画像データとタイミングを合わせてメモリ上から読み出され、特徴量抽出のための処理回路を通った後、特徴量抽出のための処理回路を通った後の出力画像データと比較演算回路によって比較される。なお、入力画像データを記憶する時に特徴量に変換している場合は、読み出した後の特徴量抽出処理は施さない。以上の様な特徴量抽出のための処理、比較演算はハード回路を用いることを前提に記載しているが、これは画像データの情報量が大きいため、ソフトで処理するのは時間的に困難だからである。将来的にソフトで処理することが可能となった場合には、ソフトでの処理でも構わない。このように、本実施形態では、メインコントロールボード上のCPU、及びその周辺部のメモリ及び処理回路、比較演算回路で、画質判定手段を構築している。
【0035】
次に、入力画像データおよび出力画像データの特徴量の抽出について、具体的に説明する。
図3は、特徴量の抽出を模式的に説明する図である。
図に示すように、画像データを複数のエリアに分割し、エリア毎の特徴量を抽出する。本実施形態においては、特徴量としてエリア毎の色調(R,G,B信号)を抽出する。
入力画像データの特徴量の抽出は、まず、書込ボード104から入力画像データとしてY、M、C、Kの画素数データからエリア内のY,M,C及びKの画素数を抽出していく。そのエリア内でY,M,C,K色が何画素ずつあるかで、そのエリアが何色に発色するかが分かる。区切るエリアが広い場合には、そのエリアの中で場所毎に色が異なってしまうので、画素数のみからではそのエリアの発色を一意に定義できないが、エリアをかなり微小な範囲で区切ることで、そのエリアの中の各色画素数を数えれば、そのエリアが何色に発色するかを近似的に予想できる。基本的には、Y,M,C及びKの画素数の比率と、微小エリア内における書込画素数の総数とから何色として発色するのか予想できるはずである。
【0036】
具体的には、予め実験などによって、微小エリアのY、M、C,Kの画素数データと色調(R,G,B信号)との関係を調べて、この調べた画素数データと発色データたる色調データとをルックアップテーブルとして実機内に保有する。そして、抽出したエリア内のY,M,C及びKの画素数と、ルックアップテーブルとから入力画像の各エリアの色調を予測する。このような処理を各エリアで行う。よって、図3に示すようにエリアを区切った場合は、5×14の特徴量(予測色調値)がメモリに記憶される。
以上が入力画像データの特徴量の抽出処理である。
【0037】
一方、出力画像データのエリア毎の特徴量の抽出は、画像検知センサユニット91で検知した出力画像データから、エリア毎の色調値(R,G,B信号)を演算することによって抽出される。
【0038】
次に、画質判定について説明する。
本実施形態の画質判定は、以下のようにして行っている。
上述のような方法で予想したあるエリアの入力画像データの色調予測値と、出力画像データの色調値を比較し、大きくずれている場合には、そのエリアにおいて画像異常が発生していると判断している。
一例を挙げて説明すると、色調を表す値として,白をR=G=B=100と表現し、黒をR=G=B=0と表現するとすれば、例えば、あるエリアにおいて入力画像データに基づいて予測した色調予測値がR=100,G=100,B=100のときは、転写紙に形成された画像のこのエリアに対応する出力画像は白紙となるはずである。しかし、画像検知センサユニット91でのこのエリアに対応する検出値がR=80,G=20,B=5の様な色調値となり、赤っぽい画像であったとすると、入力画像に対して出力画像に色合いずれが発生していることがわかり、特定の色で転写不良が起きているのではないかと推測できる。また、画像検知センサユニットでのこのエリアに対応する検出値がR=0,G=0,B=0の様な色調値であるとこのエリアに対応する箇所に画像汚れ等の欠陥が生じていると認識できる。
このように、画像をエリア分け(特に微小エリアに分けると効果的)してそのエリアにおける発色具合(色合い)を比較することによって、画像異常が生じているか否かを判断できる。
【0039】
なお、上述では、書込ボードから入力画像データとしてY,M,C,Kの画素数データからエリア内のY,M,C及びKの画素数を抽出して、そのエリアの色調を予測しているが、Y,M,C,Kの画素数データに変換される前のR,G,B信号からなる画像データから、エリア毎の色調を予測してもよい。また、入力画像データからエリア内のY,M,C,K画像の画像面積率を求めて、これら画像面積率の比率から、そのエリアの色調を予測してもよい。
【0040】
また、図4に示すようにエリアをさらに微小に区分することで、縦スジのような異常画像も検知することが可能となる。
図4に示すような、モノクロの文字画像からなる場合、入力画像データから予測される文字画像がかかっているエリアの予測色調値は、例えばR=G=B=50となる。(これは、黒がそのエリアの半分を占めることを示している。すなわち、モノクロ画像の場合は、この色調値は、K色トナー濃度と言い換えることができる。)なお、モノクロ画像であれば、基本的にはR=G=Bとなるはずである。また、文字のかかっていないエリアは真っ白なので、紙自体の色にもよるが、基本的には入力画像データからR=G=B=100と予測される。これに対して、例えば、図4に示す様な縦スジが発生してしまった場合、このスジのかかったエリアにおける画像検知センサユニット91の検出値は、例えば、R=G=B=50(黒がそのエリアの半分を占める)と予測されたエリアに対して、R=G=B=30(黒がそのエリアの70%を占める)の様になる。この差でスジなどの画像不良が生じていることが検出できるのである。もし文字周辺部だけでこの様な現象が生じているとしたら、文字が太ったり潰れたりしている画像品質劣化と判断できる。また、文字がないエリアにある程度の濃度が連続的に検出されたとしたら、スジが発生している等と認識できる。また、黒スジではなく色スジであれば、R、G、Bのバランスが崩れた形で影響が出ることになり、色スジ発生が認識できる。
【0041】
また、R=G=B=50(黒がそのエリアの半分を占める)と予測されたエリアに対して、R=G=B=100と検出された場合は、そのエリアに白抜けが発生していると認識できる。
【0042】
このように、本実施形態においては、入力画像データと出力画像データとを比較して、画質判定することで、出力画像のスジや文字太りや潰れ、抜けなどの画像品質劣化や、色合い異常などを判定することができ、精度の高い異常画像判定を行うことができる。
【0043】
このようにして、転写紙上の画像に関して画質判定した結果、画像欠陥、色合い、濃度、スジ等の異常があると判定された場合、メインコントロールボード101は、I/Oボード103を介して、第2切替爪83を駆動させる図示しない駆動装置を制御して、転写紙が第1排紙トレイ81へ排出させる経路へ切り替える。これにより、異常画像が形成された転写紙は、正常画像が形成された転写紙が排出される第2排紙トレイ82とは別の第1排紙トレイ81へ排出される。よって、使用者が一枚、一枚目視で画像品質を確認する必要がなくなり、使用者の負荷を軽減させることができる。
【0044】
次に、変形例について、説明する。
【0045】
[変形例1]
図5は変形例1の画像形成装置を示す概略構成図である。
図5は、複写機の図中左側方に、後処理装置110を設け、後処理装置110に画像検知センサユニット91を備えたものである。画像検知センサユニット91は、後処理装置110の転写紙搬入部近傍に設けられている。
複写機から排出された転写紙は、後処理装置110へ搬入される。後処理装置110へ搬入された転写紙は、画像検知センサユニット91で画像が検知される。そして、取得した入力画像データと比較して、異常画像と判定された場合は、第2切替爪83が揺動して、転写紙を第1排紙トレイ81へ排出する。
このように、後処理装置110を設けた場合にのみ、画質判定処理が行われるようにすることで、画質判定による転写紙自動選定機能を、必要に応じてユーザーがオプションとして選択できることになり、好ましい。この場合、後処理装置110に、入力画像データを記憶するためのメモリ、入力画像データや出力画像データから特徴量を抽出する抽出回路や、入力画像データと出力画像データとを比較演算する演算回路を備えた画像品質判定手段たる画像判定ボードを備えてもよい。
【0046】
[変形例2]
図6は変形例2の画像形成装置を示す概略構成図である。
図6は、後処理装置110に転写紙と形状や色の異なる代替搬送媒体たる代替搬送紙を収容した代替搬送紙収容部111を備え、連続プリント中において、異常画像と判定された画像が形成されている転写紙の代わりに、代替搬送紙を第2排紙トレイ82へ排出するよう構成したものである。
具体的には、画質判定手段で異常画像と判定された場合、異常画像が形成された転写紙と、次の転写紙との間の紙間に、代替搬送紙を搬送する。そして、異常画像が形成された転写紙の後端が第2切替爪83を通過したら、第2切替爪83を揺動させて、代替搬送紙を第2排紙トレイ82へ搬送する。
代替搬送紙収容部111に収容されている代替搬送紙としては例えばカラー紙であり、サイズは特にその時に出力している転写紙サイズと同一でなくても構わない。代替搬送紙は、何ページの画像が不良画像となって第2排紙トレイ82へ排出されていないかを示す目印で挿入するだけなので、栞の様に挟まっているだけで構わない。よって、例えば、排出される転写紙よりも幅を広くするなどして第2排紙トレイ82に排紙された転写紙束から少しはみ出すようにすれば、ユーザーがどこで不良画像が発生したかを判断しやすくなり好ましい。また、代替搬送紙は、異常画像が形成された転写紙と、次の転写紙との間の紙間に挿入する必要があるため、紙間を埋め切らない程度の長さである必要がある。また、代替搬送紙が短すぎると排紙ローラ84の設置間隔との関係で搬送が難しくなる。よって、画像検知センサユニット91で画像を読み取った後は、排紙ローラ84を増速して紙間を広げる排紙制御を行う様にし、ある程度の長さの代替搬送紙を搬送できるようにするのが好ましい。
【0047】
図6の構成では、代替搬送紙を画像検知センサユニット91と第2切替爪83との間の排紙経路89から搬入しているが、これに限られない。例えば、第2切替爪83から第2排紙トレイ82までの間の搬送経路から代替搬送紙を搬入してもよい。このように構成することで、異常画像が形成された転写紙と、次の転写紙との間の紙間に代替搬送紙を挿入する必要がなくなり、画質判定手段で異常画像と判定されたタイミングで、代替搬送紙を搬送することができる。これにより、画像検知センサユニット91で画像を読み取った後は、排紙ローラ84を増速して紙間を広げる排紙制御を行うなどの複雑な制御を行う必要がない。
【0048】
[変形例3]
図7は変形例3の画像形成装置を示す概略構成図である。
図に示すように、変形例3においては、連続プリント中において、画質判定手段が異常画像と判定した場合に、異常画像が形成された転写紙以降の転写紙を一時待避させる待避部たるスタックエリア112を設けたものである。
図7に示す構成では、スタックエリア112をスイッチバック部と共用する構成としている。すなわち、反転搬送する場合は、スタックエリア112へ転写紙を搬送した後、逆転搬送して、反転経路86へ転写紙を搬送する。一方、スタックエリア112へ一時待避させた転写紙は、スタックエリアから再搬送経路113へ搬送する。このように、スタックエリアに一時待避させた転写紙をスイッチバックして搬送するのではなく、再搬送経路113を設けて、搬送することによって、排紙トレイ上で転写紙が表裏反転してしまうことがない。よって、第2排紙トレイ82へ排出された転写紙束を、頁が揃った状態とすることができる。その結果、第2排紙トレイ82に排出された転写紙束をそのまま製本処理等をしても、頁順がおかしくなることがない。なお、スタックエリア112とスイッチバック部を別々に設ける構成でも良い。
【0049】
変形例1や変形例2においては、連続プリント中に異常画像と判定された画像が形成された転写紙は、第1排紙トレイ81へ排紙され、その後の転写紙は、第2排紙トレイ82へ排紙される。そのため、第2排紙トレイ82へ排出された転写紙束には、異常画像が形成された頁が欠けた状態となっている。そして、連続画像プリント動作後に、異常画像と判定された頁の画像を再度、プリントして、第2排紙トレイ上の転写紙束に再度プリントした転写紙挿入して、頁が揃った転写紙束にする必要があった。このため、連続プリント動作時において、異常画像が生じた場合、上述したような作業が生じ、ユーザーに負荷が生じていた。
【0050】
一方、変形例3においては、次のような制御を行って、連続プリント動作時において、異常画像と判定された画像が形成された転写紙が第1排紙トレイ81へ排紙されても、連続プリント動作後の第2排紙トレイ上には、頁が揃った転写紙束が排出されるようにしている。
【0051】
図8は、変形例3の制御フローである。
図に示すように、転写紙上の画像が異常画像と判定された場合(S1のYES)、異常画像が形成された転写紙の後端が、第1切替爪87を通過してから、次の画像が形成された転写紙の先端が第1切替爪87へ搬送されるまでの間に、第1切替爪87を切替えて、転写紙がスタックエリア112へ搬送されるようにする(S2)。これにより、後続の転写紙が、スタックエリア112に一時スタックされる。スタックエリア112の必要容量は、システムにもよるが数枚程度の転写紙が収容できる容量としている。スタックエリア112に一時スタックされた転写紙上の画像の画像判定結果をメモリに記憶しておく。
また、その時点で作像中である画像が転写紙に形成された後、連続プリントを一時停止して(S3)、異常画像と判定された画像を再度転写紙に形成する(S4)。もしくは、画像データ準備の都合によっては異常画像と判定された時点から数枚後に連続プリントを一時停止して、異常画像と判定された画像を再度転写紙に形成する。異常画像と判定された画像が作像されて転写紙上に再度形成され、その転写紙上の画像が画像検知センサユニット91で正常な画像と判定されたら(S5のYES)、スタックエリア112にスタックされている転写紙上の画質判定結果をチェックする(S6)。スタックエリア112にスタックされている転写紙上の画像の画質判定結果が全て正常画像の場合(S6のNO)は、スタックエリア112にスタックされた転写紙をスタックされた順番にスタックエリア112から搬出して、再搬送経路113から排紙経路89へ搬送する。すなわち、スタックエリア112にスタックされた転写紙のうち、一番下の転写紙から搬送する。普通の給紙トレイと同様のピックアップローラを図中下側から転写紙に当接すれば、スタックエリア112にスタックされた転写紙のうち、一番下の転写紙から搬送することができる。また、所定のタイミングで連続プリントを再開する(S8)。
【0052】
一方、スタックエリア112にスタックされた転写紙のうち、異常画像があると判定された画像が形成された転写紙がある場合(S6のYES)は、スタックエリアから異常画像があると判定された画像が形成された転写紙まで、スタックエリアから搬出する(S9)。異常画像が形成された転写紙よりも前に、スタックエリアから搬出された正常画像が形成された転写紙は、第2排紙トレイ82へ排出され、スタックエリア112から最後に排出される異常画像が形成された転写紙は、第1排紙トレイ81へ排紙される。また、所定のタイミングで、異常画像と判定された画像を再度、転写紙に形成し、その転写紙上の画像が画像検知センサユニット91で正常な画像か否かをチェックする。正常画像と判定された場合は、スタックエリア112に残った転写紙について、異常画像があると判定された画像が形成された転写紙があるかどうかをチェックする。まだ、スタックエリア112に残った転写紙に異常画像が形成された転写紙がある場合は、上述同様、スタックエリア112から異常画像があると判定された画像が形成された転写紙まで、スタックエリア112から搬出し、異常画像と判定された画像を再度、作像する。このようにして、スタックエリア112に収容された転写紙が全て排出されたら、連続プリントを再開する。
【0053】
このように、変形例3においては、異常画像が発生してその転写紙が第1排紙トレイ81に排出されてしまった場合においても、画像を再形成して頁順を守って正常画像を排出することができる。これにより、第2排紙トレイ82へ排出された転写紙束には頁の欠損が生じない。
【0054】
また、上述においては、異常画像が形成された転写紙もスタックエリア112に一時待避されるが、これは、画像検知センサユニット91から第1切替爪87迄の距離を転写紙の搬送方向長さ以上に取れないためである。その結果、転写紙上の画像について、画質判定が終了する前に、転写紙の先端が第1切替爪87に到達してしまうため、転写紙をスタックエリア112へ搬入しながら、転写紙上の画像品質の良否を判定することになる。
なお、画像検知センサユニット91から第1切替爪87迄の距離を転写紙の搬送方向長さ以上に取れ、転写紙の先端が第1切替爪87に到達する前に画質判定が終了する構成の場合は、正常画像が形成された転写紙のみスタックエリア112へ搬送し、異常画像が形成された転写紙を第1排紙トレイ81へ排出するようにしてもよい。
【0055】
また、図9に示すように、スタックエリア112を後処理装置110に設けてもよい。図9に示した後処理装置110はかなり幅狭の物なっているので、スタックエリア112を縦型とした。スタックエリア112の下端から転写紙を搬入するのではなく、下端の少し上側からスタックエリア112に転写紙を搬入し、転写紙の後端がスタックエリア112に入りきった所で少し落下するような構成としている。このような構成とすることで、転写紙が図中左側から順に詰まっていくことになる。このスタックエリア112から転写紙を再搬送する場合には、普通の給紙トレイと同様のピックアップローラを図中左側から転写紙に当接すれば良い。また、図9の様に縦型のスタックエリアに限定する訳ではなく、後処理装置110が大型で幅広ならば、図7に示した様な横型のスタックエリアで構わない。
【0056】
[変形例4]
図10は、変形例4における画像形成装置の特徴部の拡大構成図である。
図に示すように、変形例4においては排紙トレイ182を転写紙搬送方向に対して直交する方向に揺動可能に構成した、俗にドギーテールと言われる構成である。変形例4においては、異常画像が形成された転写紙が排紙トレイ182へ排出されるとき排紙トレイ182の転写搬送方向に対して直交する方向の位置と、正常画像が形成された転写紙が排紙トレイ182へ排出されるときの排紙トレイの転写搬送方向に対して直交する方向の位置とを異ならせている。具体的に説明すると、正常画像が形成された転写紙が排紙トレイ182へ排出されるときは、図中実線の位置に排紙トレイ182を位置させる。そして、画質判定手段で異常画像が判定されたときは、図中実線の位置から図中点線の位置へ排紙トレイ182を移動させる。これにより、排出される転写紙と排紙トレイ182の位置関係が相対的にずれ、正常画像の転写紙と異常画像の転写紙とを搬送方向とが直交する方向に少しずらして排出される。
【0057】
このように、正常画像の転写紙と異常画像の転写紙とを搬送方向と直交する方向に少しずらして排出することによって、同じ排紙トレイ182へ正常画像の転写紙と異常画像の転写紙とを排出しても、両者を明確に区別できる。また、異常画像の生じた頁の位置も明確に示すことができる。よって、ユーザーが追加でプリントした正常頁を差し替える場合に、差し替える頁の位置を探す手間が省け、ユーザーの負荷を低減させることができる。また、ひとつのトレイで済むので、スペース利用の効率化を図ることができる。
【0058】
また、上記構成に限らず、排出直前の転写紙と当接する斜め搬送コロを設けた構成でもよい。異常画像が形成された転写紙が排紙トレイ182へ排出される場合は、斜め搬送コロを当接させる。これにより、異常画像が形成された転写紙の排紙トレイ上の位置を、正常画像が形成された転写紙の位置と搬送方向と直交する方向に異ならせることができる。
また、排紙ローラ対を搬送方向に対して直交する方向に揺動可能な構成としてもよい。異常画像が形成された転写紙が排紙トレイ182へ排出されるときは、転写紙を挟持している排紙ローラ対群を搬送方向に対して直交する方向へ移動する。これにより、異常画像が形成された転写紙は、排紙トレイ上の正常画像が形成された転写紙に対して搬送方向と直交する方向にずれた位置に排紙トレイ182へ排紙される。
【0059】
なお、正常画像が形成された転写紙と異常画像が形成された転写紙を、搬送方向と直交する方向に少しずらして排紙トレイ182排出できれば、上述の限られず、種々方法を適用することができる。
【0060】
また、画像形成装置内に自然復旧不可能な異常が発生していて、自律的に回復しない状態に陥っている様なときに、連続プリントを行った場合、異常画像が形成された転写紙を延々と第1排紙トレイ81に排出することになってしまい、連続プリント動作が永遠に終了しなくなる。この様な場合、転写紙を無駄遣いすることになる。よって、連続プリント動作中に異常画像が規定枚数連続で生じた場合は、連続プリンタを中断するように構成するのが好ましい。また、規定枚数連続して異常画像が発生した場合には、ユーザーにメンテナンスを促すインフォメーションを表示若しくは出力し、プリントを行えなくさせるのが良い。インフォメーションは、複写機のオペレーションパネル、若しくは複写機に接続されているPC画面に表示する様にすれば良い。
【0061】
また、画像の良否判定情報を記憶手段たるメモリに記憶して、必要に応じて、画像の良否判定結果を取り出せるようにするのが好ましい。具体的には、画質判定は、上述したように、入力画像データの特徴量(エリア毎の色調予測値)と出力画像データの特徴量(エリア毎の検知画像の色調値)を比較して画像の良否が判定される。この判定結果及び判定理由を頁毎にメインコントロールボード周辺のメモリに記憶しておく。例えば、あるエリアにおける色合いが異なり、特定の色で転写不良が起きているのではないかと推測されて、異常画像と判定された場合は、特定の色で転写不良が起きていることを判定理由として記憶するのである。そして、複数枚プリント動作を行った場合の正常画像と不良画像の比率や、不良画像と判断された理由の内訳などをユーザーの操作によってPCやオペレーションパネルに表示する。これにより、異常画像と判定された理由の傾向を知ることができ、複写機に中で調子が悪くなっている箇所を推定できる。よって、このような情報をサービスマンへのメンテナンス補助情報として活用することができる。これによって、メンテナンス作業を短時間で実施できるようになり、ユーザーの満足度向上を図ることができる。
【0062】
また、本発明は、中間転写タンデム方式のカラー画像形成装置に限られない。例えば、図11に示すように、直接転写タンデム方式のカラー画像形成装置にも適用できる。
【0063】
以上、本実施形態の画像形成装置によれば、画像データ(入力画像データ)と、画像検知手段たる画像検知センサユニットの検知結果である出力画像データとに基づいて、記録媒体たる転写紙上の画質を判定する。入力画像データを基準データとして利用することにより、得たい画像と得られた画像とを比較して、画質判定を行うことができる。よって、予め実験で求めたデータを基準データとして利用するものに比べて、精度のよい画質判定をおこなうことができる。また、頁毎に入力画像データが切り替わるよな連続プリントにおいても、精度の高い画像品質を判定することができる。
【0064】
また、正常画像と判定された画像が形成されている転写紙が排出される正規記録媒体排出部たる第2排紙トレイと、異常画像と判定された画像が形成されている転写紙が排出される異常記録媒体排出部たる第1排紙トレイと、画質判定手段の判定結果に基づいて、搬送中の転写紙を第1排紙トレイへ排出するか、第2排紙トレイへ排出するかを切り替える切替手段たる第2切替爪とを備えている。これにより、異常画像と判定された転写紙を、正常画像の転写紙と区別して排出することができる。その結果、出力物をユーザーが目視で検品し、不良画像を取り除く作業を行う手間を省くことができる。これにより、ユーザーの負荷を低減させることができ、ユーザーの満足度向上も得られる。また、異常画像が形成された転写紙を正常画像が形成された転写紙とを別の排紙トレイに排出することにより、ユーザーが確実に異常画像の転写紙を識別することができる。
【0065】
また、画像検知センサユニットから第2切替爪までの転写紙搬送距離を、画像形成装置が使用可能な最大サイズの転写紙における転写紙搬送方向長さよりも長くしている。これにより、転写紙上の画像全部に対しての画質を判定した後に、その画像品質に応じて出力先を選択することができる。その結果、異常画像が形成された転写紙が、第2排紙トレイへ搬送されるのを抑制することができる。
【0066】
また、変形例2によれば、連続プリントにおいて、異常画像と判定された画像が記録されている転写紙の代わりに転写紙と形状および/または色が異なる代替搬送媒体たる代替搬送紙を第2排紙トレイへ排出するよう構成している。これにより、第2排紙トレイに排出された転写紙束から、頁の欠損が生じた位置を容易に特定できる。このように、頁の欠損が生じた位置を容易に特定できるので、異常画像と判定された頁の画像を再度転写紙に形成して、第2排紙トレイに排出された転写紙束に挿入して頁を揃える作業を容易に行うことができる。これにより、ユーザーの手間が軽減され、満足度の向上を図ることができる。
【0067】
また、変形例3によれば、連続プリントにおいて、異常画像と判定された場合、異常画像が形成された転写紙以降の、画像が形成された転写紙を待避部たるスタックエリアへ一次待避させるとともに、連続プリンタ動作を一次停止して、画質判定手段で異常画像と判定された画像を再度転写紙に形成して、第2排紙トレイへ排出した後、スタックエリアへ待避した転写紙を再搬送するとともに、連続プリント動作を再開させるように構成した。これにより、連続プリント中に異常画像が生じた場合においても、第2排紙トレイに排出された転写紙束に頁の欠損が生じないようにすることができる。これにより、ユーザーが第2排紙トレイに排出された転写紙束から欠損頁の位置を探して正常画像の頁を補充する必要がなくなる。よって、ユーザーの手間を省くことができ、満足度向上を図ることができる。
【0068】
また、変形例4によれば、正常画像が形成されている転写紙に対して転写紙搬送方向と直交する方向へずらして異常画像が形成されている転写紙を、正常画像が形成されている転写紙が排紙される排紙トレイへ排出するように構成している。これにより、正常画像が形成されている転写紙と異常画像が形成されている転写紙とを同じ排紙トレイへ排紙しても、両者を明確に区別することができる。また、異常画像の生じた頁の位置も明確に示すことができる。よって,ユーザーが追加でプリントした正常頁を差し替える場合に、差し替える頁の位置を探す手間を省くことができる。これにより、ユーザーの作業の負荷を低減することができ、満足度向上を図ることができる。また、ひとつのトレイで済むので、スペース利用の効率化を図ることもできる。
【0069】
また、連続プリントにおいて、画質判定手段で異常画像と判定された画像が所定枚数連続で生じた場合、連続プリントを中止するよう構成している。これにより、画像形成装置内に自然復旧不可能な異常が発生していて、自律的に回復しない状態に陥っている様な場合において、異常画像が形成された転写紙が延々と形成されることがない。これにより、いたずらに転写紙を消耗することを回避でき、資源を節約することができる。
【0070】
また、入力画像データを複数のエリアに分割して各エリアにおける特徴量を求めるとともに、出力画像データを複数のエリアに分割して、各エリアにおける特徴量を求める。そして、入力画像データの特徴量と、出力画像データの特徴量とを比較して、比較結果に基づいて転写紙上の画質を判定する。これにより、画像の部位毎の特徴を顕著に現わすことができ、画質の判定をし易くすることができる。これにより、画質の誤判定の可能性が少なくなり、精度の高い画質判定を行うことができる。
【0071】
画質判定手段の判定結果を記憶する記憶手段たるメモリを備えることで、メンテナンス時などにメモリに記憶された判定結果を読み出すことによって、装置の状態を把握しやすくなり、メンテナンス時間の短縮や、装置の状態を継続的に良好に維持することができる。その結果、ユーザーの満足度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0072】
【図1】本実施形態に係る複写機の概略構成図。
【図2】複写機の制御部を模式的に示した図。
【図3】特徴量の抽出を模式的に説明する図。
【図4】特徴量を抽出するためのエリアをさらに微小化した場合における特徴量の抽出を模式的に説明する図。
【図5】変形例1に係る複写機の概略構成図。
【図6】変形例2に係る複写機の概略構成図。
【図7】変形例3に係る複写機の概略構成図。
【図8】変形例3における連続プリント時の制御フロー図。
【図9】変形例3に係る複写機の他の構成を示す概略構成図。
【図10】変形例4に係る複写機の要部構成図。
【図11】直接転写タンデム方式のカラー画像形成装置の概略構成図。
【符号の説明】
【0073】
17:中間転写ユニット
20:画像形成ユニット
81:第1排紙トレイ
82:第2排紙トレイ
83:第2切替爪
87:第1切替爪
89:排紙経路
91:画像検知センサユニット
110:後処理装置
111:代替搬送紙収容部
112:スタックエリア
113:再搬送経路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像データに基づいて記録媒体上に画像を形成する画像形成手段と、
記録媒体上の画像を検知する画像検知手段と、
該画像検知手段の検知結果に基づいて、記録媒体上の画質を判定する画質判定手段とを備えた画像形成装置において、
前記画像データを取得する画像データ取得手段を備え、
該画像データ取得手段で取得した画像データと、前記出力画像検知手段の検知結果とに基づいて、記録媒体上の画質を判定するよう前記画質判定手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
請求項1の画像形成装置において、
前記画質判定手段で正常画像と判定された画像が記録されている記録媒体が排出される正規記録媒体排出部と、
前記画質判定手段で異常画像と判定された画像が記録されている記録媒体が排出される異常記録媒体排出部と、
前記画質判定手段の判定結果に基づいて、搬送中の記録媒体を前記正規記録媒体排出部へ排出するか、前記異常記録媒体排出部へ排出するかを切り替える切替手段とを備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項3】
請求項2の画像形成装置において、
前記画像検知手段から前記切替手段までの記録媒体搬送距離を、当該画像形成装置が使用可能な最大サイズの記録媒体における記録媒体搬送方向長さよりも長くしたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項4】
請求項3の画像形成装置において、
前記記録媒体と形状および/または色が異なる代替搬送媒体を収容する代替搬送媒体収容部を備え、
複数の記録媒体に連続して画像を形成する連続画像形成動作中において、
前記画質判定手段で異常画像と判定された画像が記録されている記録媒体の代わりに、前記代替搬送媒体を前記正規記録媒体排出部へ排出するよう構成したことを特徴とする画像形成装置。
【請求項5】
請求項3の画像形成装置において、
前記記録媒体を一時的に待避させる待避部を備え、
複数の記録媒体に連続して画像を形成する連続画像形成動作中において、
前記画質判定手段で異常画像と判定された場合、
前記画質判定手段で異常画像と判定された画像が記録されている記録媒体以降の画像が形成された記録媒体を前記待避部へ一次待避させるとともに、
前記連続画像形成動作を一次停止して、前記画質判定手段で異常画像と判定された画像を再度記録媒体に形成して、前記正規記録媒体排出部へ排出した後、
前記待避部へ待避した記録媒体を再搬送するとともに、前記連続画像形成動作を再開するよう構成したことを特徴とする画像形成装置。
【請求項6】
請求項1の画像形成装置において、
前記画質判定手段で正常画像と判定された画像が記録されている記録媒体に対して記録媒体搬送方向と直交する方向へずらして前記画質判定手段で異常画像と判定された画像が記録されている記録媒体を、正常画像が記録されている記録媒体が排紙される排紙部へ排出するよう構成したことを特徴とする画像形成装置。
【請求項7】
請求項1乃至6いずれかの画像形成装置において、
複数の記録媒体に連続して画像を形成する連続画像形成動作中において、
前記画質判定手段で異常画像と判定された画像が所定枚数連続で生じた場合、
連続画像形成動作を中止するよう構成したことを特徴とする画像形成装置。
【請求項8】
請求項1乃至7いずれかの画像形成装置において、
前記画像データ取得手段で取得した画像データを複数のエリアに分割して各エリアにおける特徴量を求めるとともに、前記画像検知手段の検知結果に基づいて、前記記録媒体上の画像を複数のエリアに分割して、各エリアにおける特徴量を求め、
前記画像データの特徴量と、前記記録媒体上の画像の特徴量とを比較して、比較結果に基づいて記録媒体上の画質を判定するよう画質判定手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。
【請求項9】
請求項1乃至9いずれかの画像形成装置において、
前記画質判定手段の判定結果を記憶する記憶手段を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項10】
画像が形成された記録媒体を搬送する記録媒体搬送手段と、
記録媒体上の画像を検知する画像検知手段と、
該画像検知手段の検知結果に基づいて、記録媒体上の画質を判定する画質判定手段とを備えた記録媒体搬送装置において、
前記記録媒体上に画像を形成するための画像データを取得する画像データ取得手段を備え、
該画像データ取得手段で取得した画像データと、前記出力画像検知手段の検知結果とに基づいて、記録媒体上の画質を判定するよう画質判定手段を構成したことを特徴とする記録媒体搬送装置。
【請求項11】
記録媒体上の画像を検知して、記録媒体上の画質を判定する画質判定方法において、
前記記録媒体上に画像を形成するための画像データと、検知した記録媒体上の画像とに基づいて記録媒体上の画質を判定する画質判定方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate


【公開番号】特開2010−42521(P2010−42521A)
【公開日】平成22年2月25日(2010.2.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−206051(P2008−206051)
【出願日】平成20年8月8日(2008.8.8)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】