説明

画像形成装置および現像カートリッジ

【課題】 コストの上昇を抑制し、装置構成の複雑化を回避しつつ、現像カートリッジに関する情報を判断することのできる画像形成装置、および、その画像形成装置に着脱自在に装着される現像カートリッジを提供すること。
【解決手段】 現像カートリッジ30が本体ケーシング2に装着されたときに、モータ59によって、検出ギア70を1/2回転だけ回転駆動させる。そして、検出ギア70の回転駆動とともに当接突起82を周方向に移動させて、アクチュータ91の検出位置を通過させ、光センサ92によって、その当接突起82の通過を検出する。そして、CPU90が、光センサ92による当接突起82の検出の有無に基づいて、現像カートリッジ30の情報を判断する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レーザプリンタなどの画像形成装置、および、その画像形成装置に着脱自在に備えられる現像カートリッジに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、レーザプリンタには、トナーが収容されている現像カートリッジが着脱自在に装着されている。このようなレーザプリンタでは、装着された現像カートリッジが新品であるか否かを検出して、その新品検出時から現像カートリッジの寿命を判断するための、新品検出手段を備えている。
たとえば、現像装置に、凹部および突部が形成されたセクターギアを設けて、新品の現像装置を電子写真用画像形成装置本体へ搭載したときには、セクターギアに形成されている突起が新品側検出センサに入り込んで新品側検出センサをONし、現像装置搭載後、アイドラギアの駆動が開始されると、セクターギアも回転して、新品側検出センサから旧品側検出センサへと突起が移動して、その突起が旧品側検出センサに入り込んで旧品側検出センサをONし、これと同時にアイドラギアがセクターギアの凹部に到達して、セクターギアの回転が停止されるものが提案されている(たとえば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2000−221781号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかるに、特許文献1に記載される新品検出手段では、新品検出時には、突起が新品側検出センサに入り込み、また、旧品検出時には、突起が旧品側検出センサに入り込むので、新品側検出センサと旧品側検出センサとが必ず必要となり、コストが上昇し、装置構成が複雑となる。
また、現像カートリッジの交換においては、収容されているトナーの量に対応して価格帯が異なる複数の現像カートリッジのなかから、使用頻度とコストとを勘案して、最適の現像カートリッジを選択したいというユーザからの要望がある。
【0005】
この要望に応えるため、収容されているトナーの量が異なる現像カートリッジを用意した場合、収容されているトナーの量によって攪拌具合が異なり、トナーの劣化速度も異なる。
このような場合においては、たとえ新品であることを検出しても、収容されているトナーの量が現像カートリッジによって異なると、その新品検出時からの現像カートリッジの寿命が異なってしまうため、寿命の正確な判断ができず、そのため、少ない量のトナーが収容されている現像カートリッジでは、実際に寿命が到来しても寿命とは判断されず、画像の劣化を生じる場合がある。
【0006】
本発明の目的は、コストの上昇を抑制し、装置構成の複雑化を回避しつつ、現像カートリッジに関する情報を判断することのできる画像形成装置、および、その画像形成装置に着脱自在に装着される現像カートリッジを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、画像形成装置本体と、前記画像形成装置本体に対して着脱可能であり、現像剤が収容される現像カートリッジと、前記画像形成装置本体に備えられた駆動手段と、前記現像カートリッジに備えられ、前記現像カートリッジが前記画像形成装置本体に装着されたときに、前記駆動手段により駆動可能となり、駆動開始から駆動停止まで所定の駆動量で駆動する駆動部材と、前記駆動部材の駆動とともに移動可能な移動部材と、前記駆動部材の駆動によって移動する移動部材を通過させることができ、かつ、その移動部材の通過を検出する検出手段と、前記検出手段による前記移動部材の検出の結果に基づいて、前記現像カートリッジに関する情報を判断する情報判断手段とを備えていることを特徴としている。
【0008】
このような構成によると、現像カートリッジが画像形成装置本体に装着されたときには、駆動手段によって、駆動部材が駆動開始から駆動停止まで所定の駆動量で駆動される。すると、駆動部材の駆動とともに移動部材が移動して検出手段を通過して、検出手段は、その移動部材の通過を検出する。そして、情報判断手段が、検出手段による移動部材の検出の結果に基づいて、現像カートリッジに関する情報を判断する。そのため、簡易な構成により、コストの低減を図りつつ、現像カートリッジに関する情報を判断することができる。
【0009】
また、このような構成では、検出手段は、移動部材を通過させて、その通過を検出するので、移動部材を複数設けて、検出手段に複数の移動部材を通過させることができる。その結果、情報判断手段では、検出手段による複数の移動部材の検出に基づいて、複数の現像カートリッジに関する情報を判断することができる。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記検出手段は、前記移動部材と当接する当接部材を備え、前記移動部材が前記当接部材に当接する当接方向と、前記移動部材の移動方向とが同方向であることを特徴としている。
【0010】
このような構成によると、移動部材が当接部材に当接する当接方向と、移動部材の移動方向とが同方向であるため、移動部材は、当接部材に当接すると、そのまま移動方向に移動する。そのため、移動部材と当接部材との確実な当接を確保することができる。
また、請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、前記当接部材は、前記現像カートリッジが前記画像形成装置本体に装着されたときに、前記移動部材と当接することを特徴としている。
【0011】
このような構成によると、現像カートリッジが画像形成装置本体に装着されたときに、当接部材が移動部材と当接する。つまり、駆動手段によって駆動部材が駆動される以前に、移動部材を当接部材に当接させることができる。そのため、その当接の結果を検出手段で検出すれば、駆動手段によって駆動部材を駆動せずとも、情報判断手段において、現像カートリッジに関する情報を判断することができる。
【0012】
また、請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載の発明において、前記駆動部材は、前記駆動手段からの駆動力が伝達される歯部と、前記駆動手段からの駆動力が伝達されない欠け歯部とが形成された欠け歯ギアであることを特徴としている。
このような構成によると、歯部において、駆動手段からの駆動力が伝達されている間は、駆動部材は回転駆動する一方、欠け歯部において、駆動手段からの駆動力が伝達されないようになると、駆動部材の回転駆動が停止される。そのため、駆動部材を、駆動開始から駆動停止までの所定の駆動量で、確実に駆動させることができる。
【0013】
また、請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の発明において、前記現像カートリッジは、前記現像カートリッジが前記画像形成装置本体に装着されたときに、前記駆動手段からの駆動力が伝達される伝達ギアを備え、前記欠け歯ギアは、前記伝達ギアと噛合していることを特徴としている。
このような構成によると、欠け歯ギアが伝達ギアと噛合しているので、欠け歯ギアは、駆動手段からの駆動力によって伝達ギアを介して確実に駆動される。そのため、駆動部材の確実な駆動により、情報判断手段において、現像カートリッジに関する情報を確実に判断することができる。
【0014】
また、請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の発明において、前記現像カートリッジは、前記欠け歯ギアを前記伝達ギアに向けて、これらが互いに噛合するように付勢する付勢手段を備えていることを特徴としている。
このような構成によると、付勢手段によって、欠け歯ギアが伝達ギアに向けて、これらが互いに噛合するように付勢される。そのため、欠け歯ギアと伝達ギアとの確実な噛合を確保でき、欠け歯ギアのより確実な駆動を確保することができる。
【0015】
また、請求項7に記載の発明は、請求項1ないし6のいずれかに記載の発明において、前記移動部材は、複数設けられていることを特徴としている。
このような構成によると、移動部材が複数設けられているので、その移動部材の数に対応して、現像カートリッジに関する情報を設定すれば、情報判断手段では、その移動部材の数に対応して、複数の現像カートリッジに関する情報を判断することができる。
【0016】
また、請求項8に記載の発明は、請求項1ないし7のいずれかに記載の発明において、前記移動部材は、その数が前記現像カートリッジに関する情報に対応しており、前記情報判断手段は、前記検出手段による前記移動部材の検出回数に基づいて、前記現像カートリッジに関する情報を判断することを特徴としている。
このような構成によると、移動部材の数が現像カートリッジに関する情報に対応しており、検出手段による移動部材の検出回数に基づいて、情報判断手段では、複数の現像カートリッジに関する情報を判断することができる。
【0017】
また、請求項9に記載の発明は、請求項1ないし7のいずれかに記載の発明において、前記移動部材は、その移動方向に沿った幅が前記現像カートリッジに関する情報に対応しており、前記情報判断手段は、前記検出手段による前記検出時間に基づいて、前記現像カートリッジに関する情報を判断することを特徴としている。
このような構成によると、移動部材の移動方向に沿った幅が現像カートリッジに関する情報に対応しており、検出手段による移動部材の検出時間に基づいて、情報判断手段では、複数の現像カートリッジに関する情報を判断することができる。
【0018】
また、請求項10に記載の発明は、請求項1ないし9のいずれかに記載の発明において、前記現像カートリッジに関する情報は、前記現像カートリッジが新品であるか否かの情報であることを特徴としている。
このような構成によると、情報判断手段では、現像カートリッジが新品であるか否かを、簡易かつ確実に判断することができる。そのため、新品検出時からの現像カートリッジの寿命を判断することができる。
【0019】
また、請求項11に記載の発明は、請求項1ないし9のいずれかに記載の発明において、前記現像カートリッジに関する情報は、前記現像カートリッジに収容されている現像剤によって画像形成が可能な記録媒体の最大枚数に関する情報であることを特徴としている。
このような構成によると、情報判断手段では、現像カートリッジに収容されている現像剤によって画像形成が可能な記録媒体の最大枚数を、簡易かつ確実に判断することができる。その結果、現像カートリッジにおいて、現像剤の量が異なっていても、寿命を正確に判断して、的確に現像カートリッジを交換することができる。
【0020】
また、請求項12に記載の発明は、画像形成装置本体に対して着脱可能であり、現像剤が収容される現像カートリッジにおいて、前記現像カートリッジが前記画像形成装置本体に装着されたときに、前記画像形成装置本体に備えられている駆動手段により駆動可能となり、駆動開始から駆動停止まで所定の駆動量で駆動する駆動部材と、前記駆動部材の駆動とともに移動可能であり、前記画像形成装置本体に備えられている検出手段が検出する検出位置を通過可能である移動部材とを備えていることを特徴としている。
【0021】
このような構成によると、現像カートリッジが画像形成装置本体に装着されたときには、駆動手段によって、駆動部材が駆動開始から駆動停止まで所定の駆動量で駆動される。すると、駆動部材の駆動とともに移動部材が移動し、移動部材が検出手段の検出位置を通過して、検出手段に、その移動部材の通過を検出させることができ、その通過の結果により、現像カートリッジに関する情報を判断させることができる。そのため、簡易な構成により、コストの低減を図りつつ、現像カートリッジに関する情報を、画像形成装置において、判断させることができる。
【0022】
また、このような構成では、移動部材を複数設ければ、現像カートリッジが画像形成装置本体に装着されたときには、検出手段の検出位置に複数の移動部材を通過させることができる。その結果、画像形成装置において、検出手段による複数の移動部材の検出の結果に基づいて、複数の現像カートリッジに関する情報を判断させることができる。
また、請求項13に記載の発明は、請求項12に記載の発明において、前記駆動部材は、前記駆動手段からの駆動力が伝達される歯部と、前記駆動手段からの駆動力が伝達されない欠け歯部とが形成された欠け歯ギアであることを特徴としている。
【0023】
このような構成によると、現像カートリッジが画像形成装置本体に装着されたときには、歯部において、駆動手段からの駆動力が伝達されている間は、駆動部材は回転駆動する一方、欠け歯部において、駆動手段からの駆動力が伝達されないようになると、駆動部材の回転駆動が停止される。そのため、駆動部材を、駆動開始から駆動停止までの所定の駆動量で、確実に駆動させることができる。
【0024】
また、請求項14に記載の発明は、画像形成装置本体に対して着脱可能であり、現像剤が収容される現像カートリッジにおいて、前記現像カートリッジが前記画像形成装置本体に装着されたときに、前記画像形成装置本体に備えられている駆動手段により駆動可能となり、前記駆動手段からの駆動力が伝達される歯部と、前記駆動手段からの駆動力が伝達されない欠け歯部とを備え、駆動開始から駆動停止まで所定の駆動量で駆動する欠け歯ギアと、前記欠け歯ギアの駆動とともに移動可能であり、前記欠け歯ギアの回転方向における前記歯部の途中と対向するように設けられる移動部材とを備えていることを特徴としている。
【0025】
このような構成によると、現像カートリッジが画像形成装置本体に装着されたときには、欠け歯ギアは、歯部において、駆動手段からの駆動力が伝達されている間は、回転駆動する一方、欠け歯部において、駆動手段からの駆動力が伝達されないようになると、その回転駆動が停止されるので、これによって、駆動開始から駆動停止まで所定の駆動量で駆動され、また、この欠け歯ギアの駆動とともに移動部材が移動する。そして、この移動部材を、現像カートリッジに関する情報を判断させるべく、検出手段によって検出位置で検出させる場合には、移動部材が、欠け歯ギアの回転方向における歯部の途中と対向するように設けられているので、歯部の端部に設けられている場合と比較すると、欠け歯ギアのより少ない回転駆動量で、検出位置を確実に通過させることができる。そのため、簡易な構成により、コストの低減を図りつつ、現像カートリッジに関する情報を、画像形成装置において、確実に判断させることができる。
【0026】
また、請求項15に記載の発明は、請求項13または14に記載の発明において、前記現像カートリッジが前記画像形成装置本体に装着されたときに、前記駆動手段からの駆動力が伝達される伝達ギアを備え、前記欠け歯ギアは、前記伝達ギアと噛合していることを特徴としている。
このような構成によると、欠け歯ギアが伝達ギアと噛合しているので、現像カートリッジが画像形成装置本体に装着されたときには、欠け歯ギアは、駆動手段からの駆動力によって伝達ギアを介して確実に駆動される。そのため、駆動部材の確実な駆動により、画像形成装置において、現像カートリッジに関する情報を確実に判断させることができる。
【0027】
また、請求項16に記載の発明は、請求項15に記載の発明において、前記欠け歯ギアを前記伝達ギアに向けて、これらが互いに噛合するように付勢する付勢手段を備えていることを特徴としている。
このような構成によると、付勢手段によって、欠け歯ギアが伝達ギアに向けて、これらが互いに噛合するように付勢される。そのため、欠け歯ギアと伝達ギアとの確実な噛合を確保でき、欠け歯ギアのより確実な駆動を確保することができる。
【0028】
また、請求項17に記載の発明は、請求項12ないし16のいずれかに記載の発明において、前記移動部材は、複数設けられていることを特徴としている。
このような構成によると、移動部材が複数設けられているので、その移動部材の数に対応して、現像カートリッジに関する情報を設定すれば、画像形成装置において、その移動部材の数に対応して、複数の現像カートリッジに関する情報を判断させることができる。
【0029】
また、請求項18に記載の発明は、画像形成装置であって、画像形成装置本体と、前記画像形成装置本体に対して着脱可能であり、現像剤が収容される現像カートリッジと、前記画像形成装置本体に備えられた駆動手段と、前記現像カートリッジに備えられ、前記現像カートリッジが前記画像形成装置本体に装着されたときに、前記駆動手段により駆動可能となり、駆動開始から駆動停止まで所定の駆動量で駆動する駆動部材と、前記駆動部材の駆動とともに移動可能な移動部材と、前記駆動部材の駆動によって移動する移動部材を通過させることができ、かつ、その移動部材の通過を検出する検出手段と、前記検出手段による前記移動部材の検出の結果に基づいて、前記現像カートリッジに関する情報を判断する情報判断手段とを備え、前記移動部材は、前記現像カートリッジに収容される現像剤量が、第1の量である場合には、第1の個数で設けられ、前記第1の量よりも少ない第2の量である場合には、前記第1の個数よりも多い第2の個数で設けられており、前記情報判断手段は、前記移動部材の通過に基づいて前記検出手段によって検出された検出回数が、前記第1の個数に対応する検出回数である場合には、前記現像カートリッジに収容される現像剤量が、第1の量であると判断し、前記第2の個数に対応する検出回数である場合には、前記現像カートリッジに収容される現像剤量が、第2の量であると判断することを特徴としている。
【0030】
検出手段では、移動部材の個数が多くなる程、検出回数が多くなるので、それに伴って、情報判断手段では、検出手段によって移動部材を検出しても、その検出結果を看過してしまい、実際の検出回数よりも、少ない検出回数として判断するおそれがある。そのため、第1の個数より多い第2の個数は、情報判断手段による検出結果の看過により、情報判断手段において、第2の個数より少ない第1の個数と誤判断されるおそれがある。
【0031】
そして、現像カートリッジに収容される現像剤量が第1の量よりも多い第2の量である場合に、第1の個数よりも多い第2の個数で、移動部材が設けられていると、上記したような情報判断手段による検出結果の看過により、実際には、第2の個数に対応する検出回数として判断されるべきところ、それより少ない第1の個数に対応する検出回数として判断される場合がある。そして、そのような場合には、情報判断手段は、現像カートリッジに収容される現像剤量が、実際には第2の量であるにもかかわらず、第2の量よりも少ない第1の量として判断される。
【0032】
そうすると、画像形成装置では、現像カートリッジに収容される現像剤が、第1の量で消費されたときに、交換時期の到来と判断して、第2の量と第1の量との差分残存する現像剤が未消費のまま、現像カートリッジが交換されてしまうなどの不具合を生ずる。
一方、この構成によると、現像カートリッジに収容される現像剤量が第1の量よりも少ない第2の量である場合には、第1の個数よりも多い第2の個数で、移動部材が設けられている。つまり、第2の量よりも多い第1の量に対応する移動部材の個数が、第2の個数よりも少ない第1の個数で設けられている。そして、第1の個数は、上記したように、第2の個数よりも、情報判断手段による検出結果の看過が生じるおそれが少ないので、第2の量よりも多い第1の量に対応する第1の個数の検出回数の、誤判断が生じるおそれを低減することができる。そのため、上記したような不具合、すなわち、第2の量と第1の量との差分残存する現像剤が未消費のまま、現像カートリッジが交換されてしまうなどの不具合を、防止することができる。
【0033】
また、請求項19に記載の発明は、請求項18に記載の発明において、前記第1の量および前記第2の量と、前記第1の個数に対応する前記検出手段の検出回数および前記第2の個数に対応する前記検出手段の検出回数とが、それぞれ対応付けられたテーブルを記憶する記憶手段を備え、前記情報判断手段は、前記記憶手段を参照し、検出された検出回数が、前記テーブルにて対応付けられている検出回数以外の検出回数である場合には、前記現像カートリッジに収容される現像剤量が、第1の量であると判断することを特徴としている。
【0034】
このような構成によると、情報判断手段に入力されたノイズを検出結果と誤判断した結果、検出された検出回数が、テーブルにて対応付けられている検出回数以外の検出回数となった場合でも、情報判断手段は、現像カートリッジに収容される現像剤量が、第1の量であると判断する。そのため、ノイズに起因する誤判断があっても、第2の量と第1の量との差分残存する現像剤が未消費のまま、現像カートリッジが交換されてしまうなどの不具合を、防止することができる。
【0035】
また、請求項20に記載の発明は、請求項18または19に記載の発明において、前記駆動手段は、前記検出手段による前記移動部材の検出動作時に、前記移動部材の移動速度を、画像形成のための画像形成時よりも、減速させることを特徴としている。
このような構成によると、駆動手段は、移動部材の検出動作時には、移動部材の移動速度を、画像形成のための画像形成時よりも、減速させるので、検出手段は、より精度よく移動部材の通過を検出することができ、情報判断手段は、検出手段によって検出された検出回数を、正確に判断することができる。その結果、現像カートリッジに収容される現像剤量を、確実に判断することができる。
【発明の効果】
【0036】
請求項1に記載の発明によれば、簡易な構成により、コストの低減を図りつつ、現像カートリッジに関する情報を判断することができる。また、検出手段に複数の移動部材を通過させることができ、それより、情報判断手段において、複数の現像カートリッジに関する情報を判断することができる。
請求項2に記載の発明によれば、移動部材と当接部材との確実な当接を確保することができる。
【0037】
請求項3に記載の発明によれば、駆動手段によって駆動部材を駆動せずとも、情報判断手段において、現像カートリッジに関する情報を判断することができる。
請求項4に記載の発明によれば、駆動部材を、駆動開始から駆動停止までの所定の駆動量で、確実に駆動させることができる。
請求項5に記載の発明によれば、情報判断手段において、現像カートリッジに関する情報を確実に判断することができる。
【0038】
請求項6に記載の発明によれば、欠け歯ギアと伝達ギアとの確実な噛合を確保でき、欠け歯ギアのより確実な駆動を確保することができる。
請求項7に記載の発明によれば、情報判断手段において、移動部材の数に対応して、複数の現像カートリッジに関する情報を判断することができる。
請求項8に記載の発明によれば、情報判断手段では、検出手段による移動部材の検出回数に基づいて、複数の現像カートリッジに関する情報を判断することができる。
【0039】
請求項9に記載の発明によれば、情報判断手段では、検出手段による移動部材の検出時間に基づいて、複数の現像カートリッジに関する情報を判断することができる。
請求項10に記載の発明によれば、新品検出時からの現像カートリッジの寿命を判断することができる。
請求項11に記載の発明によれば、現像カートリッジにおいて、現像剤の量が異なっていても、寿命を正確に判断して、的確に現像カートリッジを交換することができる。
【0040】
請求項12に記載の発明によれば、簡易な構成により、コストの低減を図りつつ、画像形成装置に、現像カートリッジに関する情報を判断させることができる。また、移動部材を複数設ければ、画像形成装置に、複数の現像カートリッジに関する情報を判断させることができる。
請求項13に記載の発明によれば、駆動部材を、駆動開始から駆動停止までの所定の駆動量で、確実に駆動させることができる。
【0041】
請求項14に記載の発明によれば、簡易な構成により、コストの低減を図りつつ、現像カートリッジに関する情報を、画像形成装置において、確実に判断させることができる。
請求項15に記載の発明によれば、駆動部材の確実な駆動により、画像形成装置において、現像カートリッジに関する情報を確実に判断させることができる。
請求項16に記載の発明によれば、欠け歯ギアと伝達ギアとの確実な噛合を確保でき、欠け歯ギアのより確実な駆動を確保することができる。
【0042】
請求項17に記載の発明によれば、画像形成装置において、移動部材の数に対応して、複数の現像カートリッジに関する情報を判断させることができる。
請求項18に記載の発明によれば、第2の量と第1の量との差分残存する現像剤が未消費のまま、現像カートリッジが交換されてしまうなどの不具合を、防止することができる。
【0043】
請求項19に記載の発明によれば、ノイズに起因する誤判断があっても、第2の量と第1の量との差分残存する現像剤が未消費のまま、現像カートリッジが交換されてしまうなどの不具合を、防止することができる。
請求項20に記載の発明によれば、現像カートリッジに収容される現像剤量を、確実に判断することができる。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明の画像形成装置としてのレーザプリンタを示す要部側断面図である。
【図2】図1に示すレーザプリンタの現像カートリッジ(ギアカバー装着状態)の側面図である。
【図3】現像カートリッジ(ギアカバー離脱状態)の側面図である。
【図4】新品検出の機構(当接突起が2つの態様)を説明するための動作図であって、(a)は、現像カートリッジの本体ケーシングに対する装着前の状態、(b)は、現像カートリッジが本体ケーシングに装着され、先側の当接突起がアクチェータと当接した状態、(c)は、先側の当接突起がアクチェータを通過した状態、(d)は、後側の当接突起がアクチェータと当接する直前の状態、(e)は、後側の当接突起がアクチェータと当接した状態、(f)は、後側の当接突起がアクチェータを通過した状態を示す。
【図5】新品検出の機構(当接突起が1つ(幅狭)の態様)を説明するための動作図であって、(a)は、現像カートリッジの本体ケーシングに対する装着前の状態、(b)は、現像カートリッジが本体ケーシングに装着され、当接突起がアクチェータと当接した状態、(c)は、当接突起がアクチェータを通過した状態、(d)は、検出ギアの停止直前の状態を示す。
【図6】新品検出の機構(当接突起が1つ(幅広)の態様)を説明するための動作図であって、(a)は、当接突起がアクチェータと当接した状態、(b)は、当接突起がアクチェータを通過中の状態、(c)は、当接突起がアクチェータを通過した状態を示す。
【図7】新品判断処理の制御系に関するブロック図である。
【図8】図7に示すROMに記憶されているテーブルを示す図である。
【図9】新品判断処理のタイミング図である。
【図10】新品判断処理のフロー図である。
【図11】新品判断処理において、検出回数カウントが「2」でない場合に、新品判断処理がエラーであると判断する場合のフロー図である。
【図12】モータ回転速度判断処理を示すフロー図である。
【図13】モータを半速で回転駆動させる場合の新品判断処理のタイミング図である。
【図14】モータを半速で回転駆動させる場合の新品判断処理のフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0045】
1.レーザプリンタの全体構成
図1は、本発明の画像形成装置としてのレーザプリンタを示す要部側断面図である。このレーザプリンタ1は、本体ケーシング2と、その本体ケーシング2内に収容される、記録媒体としての用紙3を給紙するためのフィーダ部4と、給紙された用紙3に画像を形成するための画像形成部5を備えている。
【0046】
(1)本体ケーシング
本体ケーシング2の一方側の側壁には、プロセスカートリッジ20を着脱するための着脱口6が形成されており、その着脱口6を開閉するためのフロントカバー7が設けられている。このフロントカバー7は、その下端部に挿通されたカバー軸(図示せず)に回動自在に支持されている。これによって、フロントカバー7をカバー軸を中心として閉じると、図1に示すように、フロントカバー7によって着脱口6が閉鎖され、フロントカバー7をカバー軸を支点として開くと(傾倒させると)、着脱口6が開放され、この着脱口6を介して、プロセスカートリッジ20を本体ケーシング2に対して着脱させることができる。
【0047】
なお、以下の説明では、プロセスカートリッジ20が本体ケーシング2に装着された状態において、フロントカバー7が設けられる側を「前側」とし、その反対側を「後側」とする。
(2)フィーダ部
フィーダ部4は、本体ケーシング2内の底部に、前後方向に沿って着脱自在に装着される給紙トレイ8と、給紙トレイ8の前端部の上方に設けられる分離ローラ9および分離パッド10と、分離ローラ9の後側(分離パッド10に対して用紙3の搬送方向上流側)に設けられる給紙ローラ11とを備えている。また、フィーダ部4は、分離ローラ9の前側上方(分離ローラ9に対して用紙3の搬送方向下流側)に設けられる紙粉取りローラ12と、その紙粉取りローラ12に対向配置されるピンチローラ13とを備えている。
【0048】
そして、用紙3の給紙側搬送経路は、紙粉取りローラ12の近傍から略U字状に後側へ折り返され、さらに搬送方向下流側であって、プロセスカートリッジ20の下方において、フィーダ部4には、1対のローラからなるレジストローラ14が備えられている。
給紙トレイ8の内部には、用紙3を積層状に載置可能な用紙押圧板15が設けられている。この用紙押圧板15は、後端部において揺動可能に支持されることによって、前端部が下方に配置され、給紙トレイ8の底板16に沿う載置位置と、前端部が上方に配置され、傾斜する供給位置との間で揺動可能とされている。
【0049】
また、給紙トレイ9の前端部には、用紙押圧板15の前端部を上方に持ち上げるためのレバー17が設けられている。このレバー17は、用紙押圧板15の前端部下方位置において、後端部がレバー軸18にて揺動自在に支持され、前端部が給紙トレイ8の底板16に伏した伏臥姿勢と、前端部が用紙押圧板15を持ち上げた傾斜姿勢との間で揺動可能とされている。そして、レバー軸18に回転駆動力が入力されると、レバー17がレバー軸18を支点として回転し、レバー17の前端部が用紙押圧板15の前端部を持ち上げ、用紙押圧板15を供給位置に移動させる。
【0050】
用紙押圧板15が供給位置に位置されると、用紙押圧板15上の用紙3は、給紙ローラ11に押圧され、給紙ローラ11の回転によって、分離ローラ9と分離パッド10との間の分離位置に向けて給紙が開始される。
なお、給紙トレイ8を本体ケーシング2から離脱させると、用紙押圧板15は、その自重によって、前端部が下方に移動し、用紙押圧板15が載置位置に位置される。用紙押圧板15が載置位置に位置されると、用紙押圧板15上に用紙3を積層状に載置することができる。
【0051】
給紙ローラ11によって分離位置に向けて送り出された用紙3は、分離ローラ9の回転によって、分離ローラ9と分離パッド10との間に挟まれたときに、1枚ごとに捌かれて給紙される。給紙された用紙3は、紙粉取りローラ12とピンチローラ13との間を通過し、そこで紙粉が取り除かれた後、U字状の給紙側搬送経路に沿って折り返され、レジストローラ14に向けて搬送される。
【0052】
レジストローラ14は、用紙3を、レジスト後に、感光ドラム28と転写ローラ31との間であって、感光ドラム28上のトナー像を用紙3に転写する転写位置に搬送する。
(3)画像形成部
画像形成部5は、スキャナ部19、プロセスカートリッジ20および定着部21を備えている。
【0053】
(a)スキャナ部
スキャナ部19は、本体ケーシング2内の上部に設けられ、図示しないレーザ光源、回転駆動されるポリゴンミラー22、fθレンズ23、反射鏡24、レンズ25および反射鏡26を備えている。レーザ光源から発光される画像データに基づくレーザビームは、鎖線で示すように、ポリゴンミラー22で偏向されて、fθレンズ23を通過した後、反射鏡24によって光路が折り返され、さらにレンズ25を通過した後、反射鏡26によってさらに光路が下方に屈曲されることにより、プロセスカートリッジ20の感光ドラム28の表面上に照射される。
【0054】
(b)プロセスカートリッジ
プロセスカートリッジ20は、本体ケーシング2内におけるスキャナ部19の下方に設けられ、本体ケーシング2に対して着脱自在に装着されている。
このプロセスカートリッジ20は、プロセスフレーム27と、そのプロセスフレーム27内に、感光ドラム28、スコロトロン型帯電器29、現像カートリッジ30、転写ローラ31およびクリーニングブラシ32を備えている。
【0055】
感光ドラム28は、円筒形状をなし、最表層がポリカーボネートなどからなる正帯電性の感光層により形成されるドラム本体33と、このドラム本体33の軸心において、ドラム本体33の長手方向に沿って延びる金属製のドラム軸34とを備えている。ドラム軸34がプロセスフレーム27に支持され、このドラム軸34に対してドラム本体33が回転自在に支持されることにより、感光ドラム28は、プロセスフレーム27において、ドラム軸34を中心に回転自在に設けられている。また、感光ドラム28は、モータ59(図2参照)からの駆動力が入力されることにより、回転駆動される。
【0056】
スコロトロン型帯電器29は、感光ドラム28の後側斜め上方において、プロセスフレーム27に支持されており、感光ドラム28と接触しないように間隔を隔てて、感光ドラム28と対向配置されている。このスコロトロン型帯電器29は、感光ドラム28と間隔を隔てて対向配置された放電ワイヤ35と、放電ワイヤ35と感光ドラム28との間に設けられ、放電ワイヤ35から感光ドラム28への放電量を制御するためのグリッド36とを備えている。このスコロトロン型帯電器29では、グリッド36にバイアス電圧を印加すると同時に、放電ワイヤ35に高電圧を印加して、放電ワイヤ35をコロナ放電させることにより、感光ドラム28の表面を一様に正極性に帯電させる。
【0057】
現像カートリッジ30は、筐体62と、その筐体62内に設けられる、供給ローラ37、現像ローラ38および層厚規制ブレード39が設けられている。
この現像カートリッジ30は、プロセスフレーム27に着脱自在に装着される。そのため、この現像カートリッジ30は、プロセスカートリッジ20が本体ケーシング2に装着された状態で、フロントカバー7の開閉により着脱口6からプロセスカートリッジ20に対して着脱させることで、本体ケーシング2に対して着脱させることもできる。
【0058】
筐体62は、後側が開放されるボックス状をなし、その前後方向途中において、筐体60の内部を仕切るように仕切板40が設けられている。仕切板40によって仕切られた筐体62の前側が、トナーが収容されるトナー収容室41として区画されている。また、仕切板40によって仕切られた筐体62の後側が、供給ローラ37、現像ローラ38および層厚規制ブレード39が設けられる現像室42として区画されている。
【0059】
トナー収容室41内には、現像剤として、正帯電性の非磁性1成分のトナーが収容されている。トナーには、重合性単量体、たとえば、スチレンなどのスチレン系単量体や、アクリル酸、アルキル(C1〜C4)アクリレート、アルキル(C1〜C4)メタアクリレートなどのアクリル系単量体を、懸濁重合などによって共重合させることにより得られる重合トナーが用いられている。この重合トナーは、略球状をなし、流動性が極めて良好であり、高画質の画像形成を達成することができる。
【0060】
なお、このようなトナーには、カーボンブラックなどの着色剤やワックスなどが配合され、また、流動性を向上させるために、シリカなどの外添剤が添加されている。トナーの平均粒径は、約6〜10μmである。
また、トナー収容室41内には、その中央にアジテータ回転軸43が設けられている。このアジテータ回転軸43は、筐体62の幅方向(前後方向および上下方向に直交する方向)に間隔を隔てて対向配置される両側壁44に、回転自在に支持されている。また、アジテータ回転軸43には、アジテータ45が設けられている。このアジテータ45は、モータ59(図2参照)からの駆動力が、アジテータ回転軸43に入力されることにより回転される。アジテータ45が回転されると、トナー収容室41内のトナーが攪拌されて、仕切板40の下方において前後方向に連通する開口部46から、供給ローラ37に向かって放出される。
【0061】
なお、筐体62の両側壁44には、トナー収容室41に対応する位置に、トナー収容室41内に収容されているトナーの残量を検出するためのトナー検出用窓47が設けられている。各トナー検出用窓47は、幅方向においてトナー収容室41を挟んで対向配置されている。本体ケーシング2には、発光素子および受光素子を備えるトナーエンプティセンサ(図示せず)が設けられており、一方のトナー検出用窓47の外側に発光素子(図示せず)、他方のトナー検出用窓47の外側に受光素子(図示せず)が配置されており、発光素子から出射され、一方のトナー検出用窓47を介してトナー収容室41に入射され、トナー収容室41から他方のトナー検出用窓47を介して出射する検出光を受光素子にて検出し、これによって、このトナーエンプティセンサでは、その検出光の検出の頻度に応じてトナーの残量を判別するようにしている。そして、トナー収容室41に収容されているトナーの残量がわずかになると、トナーエンプティセンサの判別により、図示しない操作パネルなどにトナーエンプティの警告が表示される。
【0062】
供給ローラ37は、開口部46の後側に配置されている。この供給ローラ37は、金属製の供給ローラ軸48と、その供給ローラ軸48を被覆する導電性の発泡材料からなるスポンジローラ49とを備えている。供給ローラ軸48は、筐体62の両側壁44における現像室42に対応する位置に、回転自在に支持されている。供給ローラ37は、モータ59(図2参照)からの駆動力が、供給ローラ軸48に入力されることにより回転駆動される。
【0063】
現像ローラ38は、供給ローラ37の後側において、供給ローラ40と互いに圧縮されるように接触した状態で配置されている。この現像ローラ38は、金属製の現像ローラ軸50と、その現像ローラ軸50を被覆する導電性のゴム材料からなるゴムローラ51とを備えている。現像ローラ軸50は、筐体62の両側壁44における現像室42に対応する位置に、回転自在に支持されている。ゴムローラ51は、カーボン微粒子などを含む導電性のウレタンゴムまたはシリコーンゴムから形成され、その表面に、フッ素が含有されているウレタンゴムまたはシリコーンゴムのコート層が被覆されている。現像ローラ38は、モータ59(図2参照)からの駆動力が、現像ローラ軸50に入力されることにより回転駆動される。また、現像ローラ38には、現像時に現像バイアスが印加される。
【0064】
層厚規制ブレード39は、金属製の板ばね材からなるブレード本体の遊端部に設けられる絶縁性のシリコーンゴムからなる断面半円形状の押圧部52を備えている。この層厚規制ブレード39は、ブレード本体の基端部が現像ローラ38の上方において筐体62に支持されることにより、押圧部52がブレード本体の弾性力によって現像ローラ38上に圧接されている。
【0065】
開口部46から放出されたトナーは、供給ローラ37の回転により、現像ローラ38に供給され、このとき、供給ローラ37と現像ローラ38との間で正極性に摩擦帯電される。現像ローラ38上に供給されたトナーは、現像ローラ8の回転に伴なって、層厚規制ブレード39の押圧部52と現像ローラ38のゴムローラ51との間に進入し、一定厚さの薄層として現像ローラ38上に担持される。
【0066】
転写ローラ31は、プロセスフレーム27に回転自在に支持されており、感光ドラム28の下方に設けられ、感光ドラム28と上下方向において対向して接触し、感光ドラム28との間にニップを形成するように配置されている。この転写ローラ31は、金属製のローラ軸と、そのローラ軸を被覆する導電性のゴム材料からなるゴムローラとを備えている。転写ローラ31には、転写時に転写バイアスが印加される。また、転写ローラ31は、モータ59(図2参照)からの駆動力が入力されることにより、回転駆動される。
【0067】
クリーニングブラシ32は、プロセスフレーム27に取り付けられており、感光ドラム28の後側において、感光ドラム28と対向して接触するように配置されている。
感光ドラム28の表面は、その感光ドラム28の回転に伴って、まず、スコロトロン型帯電器29により一様に正極性に帯電された後、スキャナ部19からのレーザビームの高速走査により露光され、用紙3に形成すべき画像に対応した静電潜像が形成される。
【0068】
次いで、現像ローラ38の回転により、現像ローラ38上に担持されかつ正極性に帯電されているトナーが、感光ドラム28に対向して接触するときに、感光ドラム28の表面上に形成されている静電潜像、すなわち、一様に正極性に帯電されている感光ドラム28の表面のうち、レーザビームによって露光され電位が下がっている露光部分に供給される。これにより、感光ドラム28の静電潜像は、可視像化され、感光ドラム28の表面には、反転現像によるトナー像が担持される。
【0069】
その後、感光ドラム28の表面上に担持されたトナー像は、レジストローラ14によって搬送されてくる用紙3が、感光ドラム28と転写ローラ31との間の転写位置を通過する間に、転写ローラ31に印加される転写バイアスによって、用紙3に転写される。トナー像が転写された用紙3は、定着部21に搬送される。
なお、転写後に感光ドラム28上に残存する転写残トナーは、現像ローラ38に回収される。また、転写後に感光ドラム28上に付着する用紙3からの紙粉は、クリーニングブラシ32によって回収される。
【0070】
(c)定着部
定着部21は、プロセスカートリッジ20の後側に設けられ、定着フレーム53と、その定着フレーム53内に、加熱ローラ54および加圧ローラ55とを備えている。
加熱ローラ54は、表面がフッ素樹脂によってコーティングされている金属管と、その金属管内に挿入されている加熱のためのハロゲンランプとを備えている。この加熱ローラ54は、モータ59(図2参照)からの駆動力が入力されることによって回転駆動される。
【0071】
加圧ローラ55は、加熱ローラ54の下方において、加熱ローラ54を押圧するように対向配置されている。この加圧ローラ55は、金属製のローラ軸と、そのローラ軸を被覆するゴム材料からなるゴムローラとを備えている。加圧ローラ55は、加熱ローラ54の回転駆動に従って従動される。
定着部21では、転写位置において用紙3上に転写されたトナー像を、用紙3が加熱ローラ54と加圧ローラ55との間を通過する間に熱定着させる。トナー像が定着した用紙3は、本体ケーシング2の上面に形成された排紙トレイ56向かって搬送される。
【0072】
定着部21から排紙トレイ56までの用紙3の排紙側搬送経路は、定着部21から略U字状に前側へ折り返されている。この排紙側搬送経路において、途中には搬送ローラ57が、下流側端部には排紙ローラ58が、それぞれ設けられている。
定着部21において熱定着された用紙3は、排紙側搬送経路に搬送され、搬送ローラ57によって排紙ローラ58に搬送された後、排紙ローラ58によって、排紙トレイ56上に排紙される。
【0073】
また、排紙側搬送経路における搬送ローラ57と排紙ローラ58との間には、排紙センサ60が設けられている。この排紙センサ60は、排紙側搬送経路において搬送される用紙3が通過する毎に揺動して、その揺動された回数が、本体ケーシング2内に設けられるCPU90(図2参照)によってカウントされ、そのカウント数が用紙3の画像形成枚数として、図示しない記憶部(後述するNVRAM106など)に記憶される。
【0074】
このレーザプリンタ1では、後述するように、CPU90(図2参照)によって、本体ケーシング2に装着された現像カートリッジ30が新品であるか否か、および、新品である場合には、その現像カートリッジ30での最大画像形成枚数(後述)の判断がなされ、新品の現像カートリッジ30が装着された時点からの実際の画像形成枚数と、その現像カートリッジ30の最大画像形成枚数(後述)とを比較して、実際の画像形成枚数が最大画像形成枚数(後述)を超える直近に、図示しない操作パネルなどに、トナーエンプティの警告を表示するようにしている。
2.現像カートリッジの新品検出に関する構成
(a)現像カートリッジの構成
図2は、現像カートリッジ(ギアカバー装着状態)の側面図、図3は、現像カートリッジ(ギアカバー離脱状態)の側面図、図4は、新品検出の機構(当接突起が2つの態様)を説明するための動作図、図5は、新品検出の機構(当接突起が1つの態様)を説明するための動作図である。
【0075】
図2および図3において、この現像カートリッジ30には、図3に示すように、アジテータ45のアジテータ回転軸43、供給ローラ37の供給ローラ軸48、現像ローラ38の現像ローラ軸50を回転駆動するためのギア機構部63と、図2に示すように、このギア機構部63を覆うギアカバー64とが設けられている。
ギア機構部63は、図3に示すように、現像カートリッジ34の筐体62の一方の側壁44に設けられている。このギア機構部63は、入力ギア65、供給ローラ駆動ギア66、現像ローラ駆動ギア67、中間ギア68、伝達ギアとしてのアジテータ駆動ギア69および駆動部材としての検出ギア70を備えている。
【0076】
入力ギア65は、現像ローラ軸50とアジテータ回転軸43との間において、一方の側壁44から幅方向外側に突出する入力ギア支持軸71に回転自在に支持されている。この入力ギア65の軸心には、現像カートリッジ30が本体ケーシング2に装着されたときに、本体ケーシング2に設けられている駆動手段としてのモータ59からの駆動力が入力されるカップリング受部72が設けられている。
【0077】
供給ローラ駆動ギア66は、入力ギア65の下方において、入力ギア65と噛合する状態で、供給ローラ軸48の軸端部において、相対回転不能に設けられている。
現像ローラ駆動ギア67は、入力ギア65の後側斜め下方において、入力ギア65と噛合する状態で、現像ローラ軸50の軸端部において、相対回転不能に設けられている。
中間ギア68は、入力ギア65の前側側方において、一方の側壁44から幅方向外側に突出する中間ギア支持軸73に回転自在に支持されている。この中間ギア68は、入力ギア65と噛合する外歯74と、アジテータ駆動ギア69と噛み合う内歯75とが、一体的に成形される2段ギアからなる。
【0078】
アジテータ駆動ギア69は、中間ギア68の前側斜め下方において、アジテータ回転軸43の軸端部において、相対回転不能に設けられている。このアジテータ駆動ギア69は、中間ギア68の内歯75と噛合する内歯76と、検出ギア70と噛み合う外歯77とが、一体的に成形される2段ギアからなる。
検出ギア70は、入力ギア65の前側斜め上方において、一方の側壁44から幅方向外側に突出する検出ギア支持軸78に回転自在に支持されている。
【0079】
この検出ギア70は、検出ギア本体部79、歯部80、欠け歯部81および移動部材としての当接突起82を一体的に備える欠け歯ギアとして形成されている。
検出ギア本体部79は、その中心に検出ギア支持軸78が相対回転可能に挿通される円板形状をなし、その一部分には、中心から径方向外側に向かって拡がる略扇形状の切欠部83が形成されている。
【0080】
歯部80は、検出ギア本体部79の外周面において部分的に設けられている。すなわち、歯部80は、検出ギア本体部79の周方向一端部から周方向他端部にわたって、検出ギア本体部79の外周面の半周部分に相当する略半円弧の部分に形成されている。この歯部80には、アジテータ駆動ギア69の外歯77が噛合して、モータ59からの駆動力が伝達される。
【0081】
欠け歯部81は、検出ギア本体部79の外周面における歯部80が形成されている部分以外の部分であって、この欠け歯部81には、アジテータ駆動ギア69の外歯77が噛合せず、モータ59からの駆動力の伝達が遮断される。
当接突起82は、検出ギア本体部79の外側面上において、検出ギア支持軸78が挿通される挿通部から外周面に向かって、径方向外側に延びる突条として形成されている。この当接突起82は、挿通部側の基端部に対して、外周面側の先端部がより幅広に形成されており、その先端部には、検出ギア70の回転方向に向かって略L字形状に突出する突出部84が形成されている。なお、当接突起82の先端部は、突出部84を含めて、鋭利な角が形成されないように、湾曲状に形成されている。
【0082】
この当接突起82は、その数が、現像カートリッジ30に関する情報として、現像カートリッジ30が新品であるときに、トナー収容室41に収容されているトナーによって画像形成が可能な用紙3の最大枚数(以下、最大画像形成枚数とする。)に関する情報に対応するように、設けられている。
より具体的には、たとえば、図3および図4に示すように、当接突起82が2つ設けられている場合には、最大画像形成枚数が6000枚であるという情報に対応するように、図5に示すように、当接突起82が1つ設けられている場合には、最大画像形成枚数が3000枚であるという情報に対応するように、設けられる。
【0083】
また、当接突起82は、検出ギア70が回転可能な間、すなわち、歯部80がアジテータ駆動ギア69の外歯77に噛合している間に、後述するアクチュエータ91の検出位置を通過することができるように、歯部80との相対配置が設定されている。より具体的には、図3において、2つの当接突起82において、検出ギア70の回転方向上流側に設けられる先側の当接突起82の先端部が、検出ギア本体部79の周方向に形成されている歯部80の途中(中央)と対向するように配置されている。また、検出ギア70の回転方向下流側に設けられる後側の当接突起82の先端部が、検出ギア本体部79の周方向に形成されている歯部80における検出ギア70の回転方向下流側端部の外側と対向するように配置されている。
【0084】
そして、この検出ギア70は、検出ギア本体部79の挿通部が、検出ギア支持軸78に相対回転可能に挿通された状態で、付勢手段としてのコイルばね85によって、歯部80における検出ギア70の回転方向上流側端部が、アジテータ駆動ギア69の外歯77と噛合するように、付勢されている。
コイルばね85は、検出ギア支持軸78に巻回されており、その一端部が、一方の側壁44に固定され、その他端部が、検出ギア本体部79の切欠部83に係止されている。これによって、コイルばね85は、常には、歯部80における検出ギア70の回転方向上流側端部がアジテータ駆動ギア69の外歯77に向かって、これらが互いに噛合するような回転方向に、検出ギア70を付勢する。そのため、歯部80における検出ギア70の回転方向上流側端部とアジテータ駆動ギア69の外歯77とは、現像カートリッジ30が新品のときから、互いに噛合している。なお、コイルばね85の付勢力は、引張ばね97(後述)の付勢力よりも、大きく設定されている。
【0085】
ギアカバー64は、図2に示すように、ギア機構部63を覆うように、現像カートリッジ30の一方の側壁44に取り付けられている。このギアカバー64には、その後側に、カップリング受部72を露出させるための開口部86が形成されている。また、その前側には、検出ギア70を被覆する検出ギアカバー部87が形成されている。
検出ギアカバー部87は、検出ギア70を収容可能なように、幅方向外側に向かって膨出するように形成されており、後側部分には、検出ギア70の回転に伴なって、その先端部が周方向に移動する当接突起82を露出させるための、略扇形状の検出窓88が開口されている。
【0086】
(b)本体ケーシングの構成
本体ケーシング2には、装着される現像カートリッジ30に関する情報、より具体的には、装着される現像カートリッジ30が新品であるか否かの情報や、上記したように、現像カートリッジ30が新品であるときの、その現像カートリッジ30の最大画像形成枚数に関する情報を、検出および判断するための、検出手段としての情報検出機構部89と、情報判断手段としてのCPU90とを備えている。
【0087】
情報検出機構部89は、本体フレーム2の内壁面に設けられ、図2に示すように、本体ケーシング2に装着された状態の現像カートリッジ30の後側に配置されている。
この情報検出機構部89は、図4に示すように、当接部材としてのアクチュエータ91と光センサ92とを備えている。
アクチュエータ91は、本体ケーシング2の内壁面から幅方向内側に突出する揺動軸93に、揺動自在に支持されている。このアクチュエータ91は、揺動軸93が挿通される円筒形状の挿通部94と、挿通部94から前側に延びる当接爪部95と、挿通部94から後側に延びる遮光部96とを一体的に備えている。
【0088】
当接爪部95は、図4(a)に示すように、遮光部96が略水平方向に延びた状態において、やや斜め下方に延びるように、配置されている。また、遮光部96は、光センサ92から発光される検出光を遮光できる上下方向の厚みを有するように形成されている。
また、遮光部96には、その長手方向途中に、ばね係止部98が形成されている。ばね係止部98には、引張ばね97の一端が係止されている。また、この引張ばね97は、ばね係止部98から下方に延び、その他端は、図示しない本体ケーシング2の内壁面に固定されている。
【0089】
また、挿通部94には、その外周面の上側において、径方向外側に突出するストッパ突起部99が形成されている。一方、本体ケーシング2には、ストッパ突起部99の後側近傍に、ストッパ突起部99と当接可能なストッパ当接部100が設けられている。
そして、アクチュエータ91は、常には、図4(a)に示すように、遮光部96が引張ばね97によって下方へ引っ張られるように付勢され、この付勢力が、ストッパ突起部99がストッパ当接部100に当接することによって規制されている。この常態において、アクチュエータ91は、その遮光部96が、略水平方向に沿って延び、その挿通部94が、前側やや斜め下方に沿って延びるように、保持されている。この常態でのアクチュエータ91の当接爪部95が配置されている位置が、検出ギア70の当接突起82の通過を検出する検出位置とされる。
【0090】
そして、後で詳述するように、当接爪部95が、検出位置において、検出ギア70の当接突起82と当接したときには、当接爪部95が下方に押圧されるので、挿通部94を支点として、引張ばね97の付勢力に抗して遮光部96が上方に揺動し、当接爪部95が下方に揺動される(図4(b)参照)。また、この揺動によって、ストッパ突起部99がストッパ当接部100から離間される。その後、当接突起82の当接爪部95に対する当接が解除されると、引張ばね97の付勢力によって、ストッパ突起部99がストッパ当接部100と当接するまで、挿通部94を支点として、遮光部96が下方に揺動し、当接爪部95が上方に揺動される(図4(c)参照)。
【0091】
光センサ92は、図4には現れないが、一方が開放された平面視略U字形状のホルダ部材に、発光素子および受光素子が互いに間隔を隔てて対向するように設けられている。そして、この光センサ92は、アクチュエータ91の遮光部96をホルダ部材で挟むように設けられている。より具体的には、光センサ92は、アクチュエータ91が常態のときに、その遮光部96によって、発光素子から受光素子へ向かって発光される検出光が遮光され(図4(a)に示す状態)、上記したように、当接爪部95に対して当接突起82が当接して、遮光部96が上方に揺動したときに、発光素子から受光素子へ向かって発光される検出光が、受光素子によって受光されるように(図4(b)に示す状態)、配置されている。
3.現像カートリッジの新品検出に関する作用
次に、現像カートリッジ30を本体ケーシング2に装着して、その現像カートリッジ30の新旧と、その現像カートリッジ30の最大画像形成枚数とを判断する方法について説明する。
【0092】
(a)当接突起が2つの場合
まず、図4(a)に示すように、フロントカバー7を開放して、着脱口6から、新品の現像カートリッジ30が装着されているプロセスカートリッジ20を、矢印A方向に沿って、本体ケーシング2に装着する。または、フロントカバー7を開放して、着脱口6から、新品の現像カートリッジ30を、本体ケーシング2に装着されているプロセスカートリッジ20に装着する。
【0093】
なお、この現像カートリッジ30の検出ギア70には、図4に示すように、2つの当接突起82が設けられている。
すると、図4(b)に示すように、現像カートリッジ30が装着された時点で、検出ギア70の先側の当接突起82の突出部84が、検出位置において、常態のアクチュエータ91の当接爪部95に対して、上方から下方に向かうように当接して、引張ばね97の付勢力に抗して、アクチュエータ91が、挿通部94を支点として、当接爪部95が下方、遮光部96が上方(矢印B方向)に向かうように揺動する。すると、アクチュエータ91の常態において、遮光されていた光センサ92の検出光が、受光素子によって受光される。
【0094】
そして、この受光に基づく受光信号が、光センサ92からCPU90に送信される。CPU90では、この受光信号を、1回目の受光信号として認識し、カウンタリセットする。
また、現像カートリッジ30が本体ケーシング2に装着されると、現像カートリッジ30の入力ギア65のカップリング受部72には、本体ケーシング2内に設けられているモータ59からの駆動力が伝達される図示しないカップリング挿入部が挿入され、これによって、ギア機構部63の、入力ギア65、供給ローラ駆動ギア66、現像ローラ駆動ギア67、中間ギア68、アジテータ駆動ギア69および検出ギア70が駆動可能となる。
【0095】
次いで、このレーザプリンタ1では、現像カートリッジ30が本体ケーシング2に装着されると、CPU90の制御により、ウォーミングアップ動作が開始され、アジテータ45が回転されるガラ回し動作が実行される。
ガラ回し動作では、CPU90の制御により、本体ケーシング2内に設けられているモータ59が駆動され、その駆動力が、カップリング挿入部から、現像カートリッジ30において、カップリング受部72を介して入力ギア65に入力され、入力ギア65が回転駆動される。すると、図3に示すように、入力ギア65に噛合している供給ローラ駆動ギア66が回転駆動され、供給ローラ軸48の回転により、供給ローラ37が回転される。また、入力ギア65に噛合している現像ローラ駆動ギア67が回転駆動され、現像ローラ軸50の回転により、現像ローラ38が回転される。さらに、入力ギア65に噛合している中間ギア68の外歯74が回転駆動され、外歯74と一体的に形成されている中間ギア68の内歯75が回転駆動される。中間ギア68の内歯75が回転駆動されると、その中間ギア68の内歯75に噛合しているアジテータ駆動ギア69の内歯76が回転駆動され、アジテータ回転軸43の回転により、アジテータ45が回転される。このアジテータ45の回転により、トナー収容室41内のトナーが攪拌され流動される。
【0096】
そして、アジテータ駆動ギア69の内歯76が回転駆動されると、その内歯76と一体的に形成されているアジテータ駆動ギア69の外歯77が回転駆動される。すると、そのアジテータ駆動ギア69の外歯77に、その歯部80が噛合している検出ギア70が、回転駆動開始から回転駆動停止まで所定の駆動量で、回転駆動される。
すなわち、検出ギア70は、その歯部80がアジテータ駆動ギア69の外歯77と噛合している間のみ矢印C方向に回転駆動されるので、検出ギア本体部79の外周面の半周部分に形成されている歯部80に対応して、検出ギア支持軸78を中心として、一方向に略1/2回転駆動した後、停止する。なお、検出ギア70は、停止後は、検出ギア支持軸78との摩擦抵抗により、その停止状態が保持される。
【0097】
このような検出ギア70の回転駆動において、まず、検出ギア70の回転駆動が開始されると、図4(b)に示すように、現像カートリッジ30が装着された時点で、アクチュエータ91の当接爪部95に当接している検出ギア70の先側の当接突起82の突出部84が、その突出部84が当接爪部95に当接した当接方向と同方向である、上方から下方に向かうように周方向一方向に移動される。そして、突出部84は、当接爪部95と摺動しながら、当接爪部95をさらに押圧した後、図4(c)に示すように、当接爪部95を通過するように、当接爪部95から離間する。これによって、突出部84の当接爪部95に対する当接が解除されると、引張ばね97の付勢力によって、アクチュエータ91が、挿通部94を支点として、当接爪部95が上方、遮光部96が下方(矢印D方向)に向かうように揺動し、アクチュエータ91が常態に戻る。すると、受光素子によって受光されていた光センサ92の検出光が、遮光部96によって遮光される。
【0098】
その後、さらに、検出ギア70が回転駆動すると、図4(d)に示すように、後側の当接突起82の突出部84が、検出位置において、常態のアクチュエータ91の当接爪部95に対して、上方から下方に向かうように当接する。すると、図4(e)に示すように、アクチュエータ91は、再び、引張ばね97の付勢力に抗して、挿通部94を支点として、当接爪部95が下方、遮光部96が上方に向かうように揺動し、光センサ92の検出光が受光素子によって受光される。そして、この受光に基づく受光信号が、光センサ92からCPU90に送信される。CPU90では、この受光信号を、2回目の受光信号として認識する。
【0099】
その後、突出部84は、当接爪部95と摺動しながら、当接爪部95をさらに押圧した後、図4(f)に示すように、当接爪部95を通過するように、当接爪部95から離間する。これによって、突出部84の当接爪部95に対する当接が解除されると、引張ばね97の付勢力によって、アクチュエータ91が、挿通部94を支点として、当接爪部95が上方、遮光部96が下方に向かうように揺動し、アクチュエータ91が常態に戻る。すると、受光素子によって受光されていた光センサ92の検出光が、遮光部96によって遮光される。
【0100】
その後、検出ギア70の歯部80と、アジテータ駆動ギア69の外歯77との噛合が解除され、検出ギア70の回転駆動が停止された後、ガラ回し動作を含むウォーミングアップ動作が終了する。
このようなガラ回し動作において、CPU90では、受光信号の入力の有無により、現像カートリッジが新品であるか否かを判断し、かつ、受光信号の入力回数により、その現像カートリッジ30の最大画像形成枚数を判断する。
【0101】
すなわち、上記したように、図4に示す例示において、まず、CPU90が1回目の受光信号を認識すると、CPU90では、その現像カートリッジ30が新品であると判断する。
また、CPU90では、受光信号の入力回数が、最大画像形成枚数に関する情報と対応するように、関連付けられている。より具体的には、たとえば、受光信号の入力回数が2回の場合には、最大画像形成枚数が6000枚であり、受光信号の入力回数が1回の場合には、最大画像形成枚数が3000枚であるという情報と対応するように関連付けられている。
【0102】
そして、上記したように、図4に示す例示において、CPU90が、ガラ回し動作終了までに、1回目の受光信号および2回目の受光信号、すなわち、2回の受光信号を認識すると、CPU90では、その新品の現像カートリッジ30の最大画像形成枚数が6000枚であると判断する。
その結果、図4に示す例示において、現像カートリッジ30が装着されると、CPU90は、その現像カートリッジ30が新品であり、かつ、その現像カートリッジ30の最大画像形成枚数が6000枚であると判断し、その現像カートリッジ30の装着時から、排紙センサ60によって検出される実際の画像形成枚数が、6000枚を超える直近に、図示しない操作パネルなどにトナーエンプティの警告を表示する。
【0103】
一方、新品の現像カートリッジ30を装着した後に、たとえば、用紙3の詰まり(ジャム)などによって、一旦、その現像カートリッジ30を本体ケーシング2から離脱させ、再び本体ケーシング2に装着したときには、検出ギア70は、その歯部80がアジテータ駆動ギア69の外歯77と噛合しない位置で(図4(f)参照)、停止した状態を保持している。そのため、再装着において、CPU90の制御によってガラ回しが実行されても、検出ギア70は回転駆動されず、いずれの当接突起82もアクチュエータ91の検出位置を通過しない。そのため、CPU90に対する光センサ92からの受光信号の入力が無く、CPU92では、その再装着された現像カートリッジ30(旧品の現像カートリッジ)が、新品であると誤判断されることがなく、新品と判断したときの最大画像形成枚数と、その新品と判断したときからの実際の用紙3の画像形成枚数との比較が継続される。
【0104】
(b)当接突起が1つの場合
まず、図5(a)に示すように、フロントカバー7を開放して、着脱口6から、新品の現像カートリッジ30が装着されているプロセスカートリッジ20を本体ケーシング2に装着する。または、フロントカバー7を開放して、着脱口6から、新品の現像カートリッジ30を、本体ケーシング2に装着されているプロセスカートリッジ20に装着する。
【0105】
なお、この現像カートリッジ30の検出ギア70には、図5に示すように、1つの当接突起82のみが設けられている。なお、この1つの当接突起82は、上記した図4に示す2つの当接突起82のうちの先側の当接突起82に相当し、後側の当接突起82に相当する当接突起82は、設けられていない。
すると、図5(b)に示すように、現像カートリッジ30が装着された時点で、検出ギア70の当接突起82の突出部84が、検出位置において、常態のアクチュエータ91の当接爪部95に対して、上方から下方に向かうように当接して、引張ばね97の付勢力に抗して、アクチュエータ91が、挿通部94を支点として、当接爪部95が下方、遮光部96が上方に向かうように揺動する。すると、アクチュエータ91の常態において、遮光されていた光センサ92の検出光が、受光素子によって受光される。
【0106】
そして、この受光に基づく受光信号が、光センサ92からCPU90に送信される。CPU90では、この受光信号を、1回目の受光信号として認識する。
また、現像カートリッジ30が本体ケーシング2に装着されると、現像カートリッジ30の入力ギア65のカップリング受部72には、本体ケーシング2内に設けられているモータ59からの駆動力が伝達される図示しないカップリング挿入部が挿入され、これによって、ギア機構部63の、入力ギア65、供給ローラ駆動ギア66、現像ローラ駆動ギア67、中間ギア68、アジテータ駆動ギア69および検出ギア70が駆動可能となる。
【0107】
次いで、このレーザプリンタ1では、現像カートリッジ30が本体ケーシング2に装着されると、CPU90の制御により、ウォーミングアップ動作が開始され、上記と同様に、アジテータ45が回転されるガラ回し動作が実行される。
このガラ回し動作において、検出ギア70は、上記と同様に、その歯部80がアジテータ駆動ギア69の外歯77と噛合している間のみ回転駆動されるので、検出ギア本体部79の外周面の半周部分に形成されている歯部80に対応して、検出ギア支持軸78を中心として、一方向に略1/2回転駆動した後、停止する。なお、検出ギア70は、停止後は、検出ギア支持軸78との摩擦抵抗により、その停止状態が保持される。
【0108】
このような検出ギア70の回転駆動において、まず、検出ギア70の回転駆動が開始されると、図5(b)に示すように、現像カートリッジ30が装着された時点で、アクチュエータ91の当接爪部95に当接している検出ギア70の当接突起82の突出部84が、その突出部84が当接爪部95に当接した当接方向と同方向である、上方から下方に向かうように周方向一方向に移動される。そして、突出部84は、当接爪部95と摺動しながら、当接爪部95をさらに押圧した後、図5(c)に示すように、当接爪部95を通過するように、当接爪部95から離間する。これによって、突出部84の当接爪部95に対する当接が解除されると、引張ばね97の付勢力によって、アクチュエータ91が、挿通部94を支点として、当接爪部95が上方、遮光部96が下方に向かうように揺動し、アクチュエータ91が常態に戻る。すると、受光素子によって受光されていた光センサ92の検出光が、遮光部96によって遮光される。
【0109】
その後、検出ギア70の歯部80と、アジテータ駆動ギア69の外歯77との噛合が解除され、検出ギア70の回転駆動が停止された後、ガラ回し動作を含むウォーミングアップ動作が終了する。
このようなガラ回し動作において、CPU90では、上記と同様に、受光信号の入力の有無により、現像カートリッジが新品であるか否かを判断し、かつ、受光信号の入力回数により、その現像カートリッジ30の最大画像形成枚数を判断する。
【0110】
すなわち、図5に示す例示において、まず、CPU90が1回目の受光信号を認識すると、CPU90では、その現像カートリッジ30が新品であると判断する。
また、図5に示す例示において、CPU90が、ガラ回し動作終了までに、1回目の受光信号、すなわち、1回の受光信号を認識すると、CPU90では、その新品の現像カートリッジ30の最大画像形成枚数が3000枚であると判断する。
【0111】
その結果、図5に示す例示において、現像カートリッジ30が装着されると、CPU90は、その現像カートリッジ30が新品であり、かつ、その現像カートリッジ30の最大画像形成枚数が3000枚であると判断し、その現像カートリッジ30の装着時から、排紙センサ60によって検出される実際の画像形成枚数が、3000枚を超えるまでに、図示しない操作パネルなどにトナーエンプティの警告を表示する。
【0112】
一方、新品の現像カートリッジ30を装着した後に、たとえば、用紙3の詰まり(ジャム)などによって、一旦、その現像カートリッジ30を本体ケーシング2から離脱させ、再び本体ケーシング2に装着したときには、検出ギア70は、その歯部80がアジテータ駆動ギア69の外歯77と噛合しない位置で(図5(d)参照)、停止した状態を保持している。そのため、再装着において、CPU90の制御によってガラ回しが実行されても、検出ギア70は回転駆動されず、当接突起82はアクチュエータ91の検出位置を通過しない。そのため、CPU90に対する光センサ92からの受光信号の入力が無く、CPU92では、その再装着された現像カートリッジ30(旧品の現像カートリッジ)が、新品であると誤判断されることがなく、新品と判断したときの最大画像形成枚数と、その新品と判断したときからの実際の用紙3の画像形成枚数との比較が継続される。
4.現像カートリッジの新品検出に関する効果
このレーサプリンタ1によれば、現像カートリッジ30が本体ケーシング2に装着されたときには、モータ59によって、検出ギア70が回転駆動開始から回転駆動停止まで、1/2回転だけ回転駆動される。すると、検出ギア70の回転駆動とともに当接突起82が周方向に移動して、アクチュータ91の検出位置を通過して、光センサ92によって、その当接突起82の通過が検出される。そして、CPU90が、光センサ92による当接突起82の検出の有無に基づいて、現像カートリッジ30が新品であるか否かを判断する。そのため、簡易な構成により、コストの低減を図りつつ、現像カートリッジ30が新品であるか否かを判断することができる。
【0113】
また、このレーサプリンタ1では、アクチュータ91の当接爪部95は、当接突起82を通過させて、その通過の有無を検出するので、当接突起82を複数設けて、当接爪部95に複数の当接突起82を通過させることができる。その結果、CPU90では、光センサ92による複数の当接突起82の検出の有無に基づいて、現像カートリッジ30が新品であるか否かの判断に加えて、新品と判断したときの、その現像カートリッジ30の最大画像形成枚数をも判断することができる。
【0114】
しかも、検出ギア70では、当接突起82が、検出ギア70の回転方向における歯部80の途中と対向するように設けられているので、歯部80の端部と対向するように設けられている場合と比較すると、検出ギア70のより少ない回転駆動量で、検出位置を確実に通過させることができる。
また、このレーサプリンタ1では、当接突起82の突出部84がアクチュータ91の当接爪部95に当接する当接方向と、突出部84が周方向に移動する移動方向とが同方向であるため、突出部84は、当接爪部95に当接すると、そのまま移動方向に移動する。そのため、突出部84と当接爪部95との確実な当接を確保することができる。
【0115】
また、このレーサプリンタ1では、現像カートリッジ30が本体ケーシング2に装着された時点で、突出部84が当接爪部95と当接する。つまり、モータ59によって、ガラ回し動作が実行される以前に、突出部84を当接爪部95に当接させることができる。そのため、その当接の有無を光センサ92で検出すれば、モータ59によって検出ギア70を回転駆動せずとも、CPU90において、現像カートリッジ30が新品であるか否かを判断することができる。
【0116】
また、検出ギア70は、欠け歯ギアからなり、歯部80において、モータ59からの駆動力が伝達されている間は、検出ギア70は回転駆動する一方、欠け歯部81において、モータ59からの駆動力が伝達されないようになると、検出ギア70の回転駆動が停止される。そのため、検出ギア70を、回転駆動開始から回転駆動停止までの所定の駆動量で、確実に回転駆動させることができる。
【0117】
また、この現像カートリッジ30では、コイルばね85によって、検出ギア70がアジテータ駆動ギア69の外歯77に向けて、これらが互いに噛合するように付勢されており、検出ギア70とアジテータ駆動ギア69の外歯77との確実な噛合が確保されている。そのため、検出ギア70は、モータ59からの駆動力によってアジテータ駆動ギア69の外歯77を介して確実に駆動される。そのため、検出ギア70の確実な駆動により、CPU90において、現像カートリッジ30を新品と判断したときの、その現像カートリッジ30の最大画像形成枚数を確実に判断することができる。
【0118】
また、このレーザプリンタ1では、現像カートリッジ30において、当接突起82を、1つまたは2つ設けることで、その当接突起82の数に対応して、現像カートリッジ30の最大画像形成枚数に関する情報を設定しているので、CPU90では、光センサ92の当接突起82の検出回数(受光信号の入力回数)に基づいて、現像カートリッジ30の最大画像形成枚数に関する情報を、簡易かつ確実に判断することができる。そのため、現像カートリッジ30において、最大画像形成枚数に対応してトナーの量が異なっていても、寿命を正確に判断して、的確に現像カートリッジ30を交換することができる。
【0119】
また、このレーザプリンタ1では、光センサ92によって、装着された現像カートリッジ30の当接突起82が検出されるか否かによって、CPU90が、装着された現像カートリッジ30が新品であるか否かを判断しているので、現像カートリッジ30の新旧を、簡易かつ確実に判断することができる。そのため、新品検出時からの現像カートリッジ30の寿命を、確実に判断することができる。
5.当接突起の変形例
上記の実施形態では、当接突起82の数を、現像カートリッジ30の最大画像形成枚数に対応させたが、図6に示すように、当接突起82の先端部の幅(突出部84を含む先端部の周方向の幅)を、現像カートリッジ30の最大画像形成枚数に対応させることもできる。
【0120】
すなわち、たとえば、図6に示すように、当接突起82の先端部の幅が幅広に形成されている場合には、最大画像形成枚数が6000枚であるという情報に対応するように、図5に示すように、当接突起82の先端部の幅が幅狭に形成されている場合には、最大画像形成枚数が3000枚であるという情報に対応するように、当接突起82を形成する。
また、CPU90においては、モータ59の駆動開始からの光センサ92からの受光信号の入力時間に対応して、最大画像形成枚数を判断する。
【0121】
これによって、図5においては、ガラ回し動作において、検出ギア70の回転駆動の開始から、図5(b)に示すように、アクチュエータ91の当接爪部95に当接している検出ギア70の当接突起82の突出部84が、当接爪部95と摺動しながら、当接爪部95を通過するまでの時間に対応して、CPU90には、光センサ92から、受光信号が短い時間で入力される。
【0122】
一方、図6においては、ガラ回し動作において、検出ギア70の回転駆動の開始から、図6(a)に示すように、アクチュエータ91の当接爪部95に当接している検出ギア70の当接突起82の突出部84が、図6(b)に示すように、当接爪部95と摺動しながら、図6(c)に示すように、当接爪部95を通過するまでの時間に対応して、CPU90には、光センサ92から、受光信号が長い時間で入力される。
【0123】
そして、CPU90においては、この受光信号の時間により、たとえば、受光時間が短い場合には、最大画像形成枚数が3000枚であると判断し、受光時間が長い場合には、最大画像形成枚数が6000枚であると判断するように設定する。
このようにすれば、当接突起82を複数形成しなくても、当接突起82の先端部の幅を変更するのみで、光センサ92による当接突起82の検出時間に基づいて、CPU90では、現像カートリッジ30の最大画像形成枚数を判断することができる。
6.当接突起の個数と最大画像形成枚数との関係に関する変形例
上記の説明では、当接突起82が2つ設けられている場合には、最大画像形成枚数が6000枚であるという情報に対応させ、当接突起82が1つ設けられている場合には、最大画像形成枚数が3000枚であるという情報に対応させたが、これとは逆に、当接突起82が1つ設けられている場合には、最大画像形成枚数が6000枚であるという情報に対応させ、当接突起82が2つ設けられている場合には、最大画像形成枚数が3000枚であるという情報に対応させることもできる。
【0124】
次に、このように対応させた場合の、現像カートリッジ30の新旧と、その現像カートリッジ30の最大画像形成枚数とを判断するための新品判断処理の制御について、図7ないし図10を参照して、詳細に説明する。
図7は、新品判断処理の制御系に関するブロック図、図8は、図7に示すROMに記憶されているテーブルを示す図、図9は、新品判断処理のタイミング図、図10は、新品判断処理のフロー図である。
【0125】
図7に示すように、この制御系では、このレーザプリンタ1の各部を制御するためのASIC101に、上記したモータ59および光センサ92や、フロントカバー開閉検出センサ102が接続されている。
モータ59は、CPU90の各種プログラムの実行により、ASIC101により制御される。
【0126】
光センサ92は、上記した受光信号を、ASIC101を介してCPU90へ入力する。
フロントカバー開閉検出センサ102は、図示しないが、フロントカバー7の当接によりオンされるスイッチからなり、開放されたフロントカバー7が閉鎖されるときに、オンされ、閉鎖検出信号を、ASIC101を介してCPU90へ入力する。
【0127】
また、ASIC101は、バス103を介して、記憶手段としてのROM104、RAM105、NVRAM106およびCPU90に接続されている。
ROM104には、CPU90にて実行される各種のプログラム、たとえば、画像形成処理のための画像形成処理プログラムや、新品判断処理を実行するための新品判断処理プログラム、さらには必要により、モータ回転速度判断処理を実行するためのモータ回転速度判断処理プログラムが記憶されている。また、ROM104には、新品判断処理において参照される、現像カートリッジ30のトナー容量と検出回数とが対応付けられたテーブル107が記憶されている。
【0128】
このテーブル107は、図8に示すように、光センサ92の当接突起82の検出回数(受光信号の入力回数)が1回の場合(すなわち、後述する検出回数カウントが「1」の場合)には「高容量」に対応し、検出回数が2回の場合(すなわち、後述する検出回数カウントが「2」の場合)には「低容量」に対応するように、それぞれ対応付けられている。
なお、「高容量」は、最大画像形成枚数6000枚に対応する高容量で、トナーが収容されている現像カートリッジ30(以下、高容量現像カートリッジという。)であることを示し、「低容量」は、最大画像形成枚数3000枚に対応する低容量で、トナーが収容されている現像カートリッジ30(以下、低容量現像カートリッジという。)であることを示す。
【0129】
RAM105には、各種プログラムが実行されたときの一時的な数値などが記憶される。また、NVRAM106には、光センサ92の受光信号の入力の有無や受光信号の計測時間(図9参照)、さらには、受光回数(検出回数)などが記憶される。
そして、このような制御系において、新品判断処理は、ROM104に記憶されている新品判断処理プログラムが、CPU90によって実行され、ASIC101が各部を制御することにより、実行される。
【0130】
次に、新品判断処理について、図9および図10を参照して説明する。
上記したように、この新品判断処理において、当接突起82が1つ(第1の個数)設けられている現像カートリッジ30は、最大画像形成枚数6000枚に対応する高容量(第1の量)でトナーが収容されている高容量現像カートリッジであり、当接突起82が2つ(第2の個数)設けられている現像カートリッジ30は、最大画像形成枚数3000枚に対応する低容量(第2の量)でトナーが収容されている低容量現像カートリッジである。
【0131】
まず、図9を参照して、新品の高容量現像カートリッジ、新品の低容量現像カートリッジおよび旧品の現像カートリッジが、本体ケーシング2にそれぞれ装着された場合の、光センサ92のオン・オフのタイミングについて説明する。
新品の高容量現像カートリッジが本体ケーシング2に装着された場合には、上記したように、新品の高容量現像カートリッジが装着された時点で、当接突起82の突出部84が、検出位置において、常態のアクチュエータ91の当接爪部95に当接して、アクチュエータ91が揺動し、光センサ92がオン(すなわち、CPU90に対して受光信号が入力)される。
【0132】
次いで、CPU90の制御により、モータ59が全速で駆動され、ガラ回し動作が実行されると、突出部84は、当接爪部95と摺動しながら、当接爪部95をさらに押圧した後、当接爪部95から離間し、アクチュエータ91の揺動により、光センサ92がオフ(すなわち、CPU90に対する受光信号の入力が中止)される。なお、ガラ回し動作の開始から光センサ92がオフされるまでの時間は、モータ59が全速で駆動されている場合には、0.3秒である。
【0133】
つまり、新品の高容量現像カートリッジが本体ケーシング2に装着された場合には、光センサ92のオン・オフの検出回数(受光回数)は、1回である。なお、このような光センサ92のオン・オフでは、モータ59の駆動開始からある設定された時間(たとえば、5秒)以内に、所定時間(0.3秒間)のオン継続状態が、1回の検出回数としてカウントされる(以下同様)。
【0134】
また、新品の低容量現像カートリッジが本体ケーシング2に装着された場合には、上記したように、新品の低容量現像カートリッジが装着された時点で、前側の当接突起82の突出部84が、検出位置において、常態のアクチュエータ91の当接爪部95に当接して、アクチュエータ91が揺動し、光センサ92がオンされる。
次いで、CPU90の制御により、モータ59が全速で駆動され、ガラ回し動作が実行されると、前側の突出部84は、当接爪部95と摺動しながら、当接爪部95をさらに押圧した後、当接爪部95から離間し、アクチュエータ91の揺動により、光センサ92がオフされる。なお、ガラ回し動作の開始から光センサ92がオフされるまでの時間は、モータ59が全速で駆動されている場合には、0.3秒である。
【0135】
その後、さらに、後側の当接突起82の突出部84が、常態のアクチュエータ91の当接爪部95に当接して、アクチュエータ91が揺動し、光センサ92が再びオンされる。なお、光センサ92がオフされてから光センサ92が再度オンされるまでの時間は、モータ59が全速で駆動されている場合には、1.1秒(つまり、ガラ回し動作の開始から光センサ92が再度オンされるまでの時間は、モータ59が全速で駆動されている場合には、1.4秒)である。
【0136】
そして、後側の突出部84は、当接爪部95と摺動しながら、当接爪部95をさらに押圧した後、当接爪部95から離間し、アクチュエータ91の揺動により、光センサ92が再度オフされる。なお、光センサ92が再度オンされてから光センサ92が再度オフされるまでの時間は、モータ59が全速で駆動されている場合には、0.3秒(つまり、ガラ回し動作の開始から光センサ92が再度オフされるまでの時間は、モータ59が全速で駆動されている場合には、1.7秒)である。
【0137】
つまり、新品の低容量現像カートリッジが本体ケーシング2に装着された場合には、光センサ92のオン・オフの検出回数(受光回数)は、2回である。
一方、旧品の現像カートリッジ(すなわち、旧品の高容量現像カートリッジまたは旧品の低容量現像カートリッジ)が本体ケーシング2に装着された場合には、上記したように、検出ギア70は、停止した状態を保持しており、当接突起82はアクチュエータ91の検出位置を通過しないので、光センサ92は、オンされずオフ状態を保持している。
【0138】
つまり、旧品の現像カートリッジが本体ケーシング2に装着された場合には、光センサ92のオン・オフの検出回数(受光回数)は、0回である。
次いで、図10を参照して、CPU90が行う新品判断処理を説明する。図10において、この新品判断処理では、まず、電源が投入されるか、または、CPU90に閉鎖検出信号が入力されるか否かが、判断される(S1)。電源の投入、および、CPU90への閉鎖検出信号の入力のいずれもない場合(S1:NO)には、図示しないメインルーチンにリターンされ、ステップ1の判断が継続される。一方、電源の投入、または、CPU90への閉鎖検出信号の入力のいずれかがある場合(S1:YES)には、上記したガラ回し動作が開始される(S2)。
【0139】
なお、上記したように、フロントカバー7を開放して、着脱口6から現像カートリッジ30を本体ケーシング2に装着した後、フロントカバー7を閉鎖すると、フロントカバー開閉検出センサ102がオンされて、閉鎖検出信号がCPU90へ入力されるので、ガラ回し動作が開始される(S2)。
ガラ回し動作が開始されると、ガラ回し動作が終了するか否かが判断される(S3)。ガラ回し動作が終了していない場合(S3:NO)、すなわち、ガラ回し動作中においては、まず、光センサ92がオン(受光信号が入力)されているか否かが判断される(S4)。光センサ92がオンされている場合(S4:YES)は、その光センサ92がオンされている時間を計測する(S5)。光センサ92がオンされている時間は、ガラ回し動作において、光センサ92がオンされている間、継続して計測され、その計測時間がNVRAM106において記憶される(S3:NO、S4:YES、S5)。
【0140】
そして、光センサ92がオフされた場合(S4:NO)には、光センサ92がオンされている時間が0.3秒以上であるか否かが判断される(S6)。光センサ92がオンされている時間が0.3秒以上である場合(S6:YES)には、上記したように、当接位置において、当接突起82が当接爪部95と当接しているので、これを受光信号の入力と判断して、検出回数をカウントアップ(S7)し、NVRAM106に記憶される検出回数のカウントがインクリメントされる。その後、NVRAM106で記憶されている光センサ92のオンの計測時間を、クリアする(S8)。
【0141】
一方、光センサ92がオンされている時間が0.3秒未満である場合(S6:NO)には、当接突起82と当接爪部95との当接ではなく、ノイズ信号と判断されるので、検出回数をカウントアップ(S7)することなく、NVRAM106で記憶されている光センサ92のオンの計測時間を、クリアする(S8)。
光センサ92のオンの計測時間をクリア(S8)した後は、再び、ガラ回し動作が終了するか否かが判断されるステップ3に戻り、ガラ回し動作が終了していない場合(S3:NO)には、上記した各ステップの処理が実行される。
【0142】
そして、ガラ回し動作中において、装着された現像カートリッジ30が、旧品の現像カートリッジである場合には、図9に参照されるように、光センサ92のオン・オフの検出回数は、0回であり、そのため、検出回数のカウントアップ(S7)は、1度もなく、検出回数のカウントが「0」の状態で、ガラ回し動作が終了される。
また、ガラ回し動作中において、装着された現像カートリッジ30が、新品の高容量現像カートリッジである場合には、当接突起82が1つ設けられているため、図9に参照されるように、光センサ92のオン・オフの検出回数は、1回である。そのため、検出回数のカウントアップ(S7)は、1度あり、検出回数のカウントが「1」の状態で、ガラ回し動作が終了される。
【0143】
また、ガラ回し動作中において、装着された現像カートリッジ30が、新品の低容量現像カートリッジである場合には、当接突起82が2つ設けられているため、図9に参照されるように、光センサ92のオン・オフの検出回数は、2回である。そのため、検出回数のカウントアップ(S7)は、2度あり、検出回数のカウントが「2」の状態で、ガラ回し動作が終了される。
【0144】
そして、ガラ回し動作が終了した場合(S3:YES)、まず、光センサ92がオンされているか否かが判断される(S9)。光センサ92がオンされている場合(S9:YES)は、たとえば、当接突起82と当接爪部95とが当接したままの状態となっている場合などであって、検出回数が正常にカウントされていない。そのため、このような場合には、新品判断処理がエラーであると判断され(S10)、図示しないメインルーチンにリターンされる。なお、新品判断処理がエラーであると判断した場合には、エラーであることを、図示しない操作パネルなどにおいて表示する。
【0145】
一方、光センサ92がオフされている場合(S9:NO)は、検出回数が正常にカウントされたものと判断して、検出回数カウントが「0」であるか否かが判断され(S11)、検出回数カウントが「0」である場合(S11:YES)には、旧品の現像カートリッジであると判断され(S12)、図示しないメインルーチンにリターンされる。旧品の現像カートリッジであると判断された場合には、上記したように、新品と判断したときの最大画像形成枚数と、その新品と判断したときからの実際の用紙3の画像形成枚数との比較が継続される。
【0146】
続いて、検出回数カウントが「0」でない場合(S11:NO)には、検出回数カウントが「1」であるか否かが判断され(S13)、検出回数カウントが「1」である場合(S13:YES)には、ROM104に記憶されているテーブル107が参照され、検出回数カウント「1」に対応付けられている「高容量」に基づいて、新品の高容量現像カートリッジであると判断され(S14)、図示しないメインルーチンにリターンされる。新品の高容量現像カートリッジであると判断された場合には、上記と同様に、CPU90では、その現像カートリッジ30が新品であり、かつ、その現像カートリッジ30の最大画像形成枚数が6000枚であると判断され、その現像カートリッジ30の装着時から、排紙センサ60によって検出される実際の画像形成枚数が、6000枚を超えるまでに、図示しない操作パネルなどにトナーエンプティの警告が表示される。
【0147】
続いて、検出回数カウントが「1」でない場合(S13:NO)には、検出回数カウントが「2」であるか否かが判断され(S15)、検出回数カウントが「2」である場合(S15:YES)には、ROM104に記憶されているテーブル107が参照され、検出回数カウント「2」に対応付けられている「低容量」に基づいて、新品の低容量現像カートリッジであると判断され(S16)、図示しないメインルーチンにリターンされる。新品の低容量現像カートリッジであると判断された場合には、上記と同様に、CPU90では、その現像カートリッジ30が新品であり、かつ、その現像カートリッジ30の最大画像形成枚数が3000枚であると判断され、その現像カートリッジ30の装着時から、排紙センサ60によって検出される実際の画像形成枚数が、3000枚を超えるまでに、図示しない操作パネルなどにトナーエンプティの警告が表示される。
【0148】
一方、検出回数カウントが「2」でない場合(S15:NO)、つまり、検出回数カウントが「3」以上の場合には、ROM104に記憶されているテーブル107の検出回数にはなく、そのような場合には、「高容量」と判断して、新品の高容量現像カートリッジであると判断され(S14)、図示しないメインルーチンにリターンされる。新品の高容量現像カートリッジであると判断された場合には、上記と同様に、CPU90は、その現像カートリッジ30が新品であり、かつ、その現像カートリッジ30の最大画像形成枚数が6000枚であると判断され、その現像カートリッジ30の装着時から、排紙センサ60によって検出される実際の画像形成枚数が、6000枚を超えるまでに、図示しない操作パネルなどにトナーエンプティの警告が表示される。
【0149】
そして、このような新品判断処理においては、通常、当接突起82の個数が多くなる程、光センサ92のオン・オフの検出回数が多くなるので、それに伴って、CPU90では、光センサ92から受光信号が入力されても、その受光信号を看過してしまい、実際のオン・オフの検出回数よりも、少ない検出回数として判断するおそれがある。そのため、当接突起82が2つ設けられている場合には、CPU90による受光信号の看過により、CPU90において、光センサ92のオン・オフの検出回数が、実際には2回のところ、1回として誤判断されるおそれがある。
【0150】
そして、たとえば、高容量現像カートリッジに対応して、当接突起82が2つ設けられていると、上記したようなCPU90による受光信号の看過により、実際には、光センサ92のオン・オフの検出回数が2回として判断されるべきところ、1回として誤判断された場合には、CPU90は、高容量現像カートリッジの最大画像形成枚数が6000枚であるにもかかわらず、3000枚として判断する。
【0151】
そうすると、CPU90は、その現像カートリッジ30の装着時から、排紙センサ60によって検出される実際の画像形成枚数が、3000枚を超える直近に、図示しない操作パネルなどにトナーエンプティの警告を表示して、交換時期の到来を報知するので、高容量現像カートリッジに多量に残存するトナーが未消費のまま、現像カートリッジ30が交換されてしまうという不具合を生ずる。
【0152】
一方、この新品判断処理によると、高容量現像カートリッジに対応して、当接突起82が1つ設けられているので、上記したように、2つ設けられている場合よりも、CPU90による、光センサ92のオン・オフの検出回数の誤判断が生じるおそれを低減することができる。そのため、上記したような不具合、すなわち、高容量現像カートリッジに多量に残存するトナーが未消費のまま、現像カートリッジ30が交換されてしまうという不具合を、防止することができる。
【0153】
なお、この新品判断処理では、低容量現像カートリッジに対応して、当接突起82が2つ設けられるので、上記したようなCPU90による受光信号の看過により、CPU90が、低容量現像カートリッジの最大画像形成枚数が3000枚であるにもかかわらず、6000枚として判断するおそれがある。
しかし、このレーザプリンタ1では、上記したように、トナー収容室41に収容されている実際のトナーの残量が、トナーエンプティセンサにより判別されているので、実際のトナーの残量がわずかになると、トナーエンプティセンサの判別により、図示しない操作パネルなどにトナーエンプティの警告が表示される。そのため、たとえ、低容量現像カートリッジの最大画像形成枚数が6000枚として誤判断され、3000枚を超えるまでに、排紙センサ60によって検出される実際の画像形成枚数に基づいてトナーエンプティの警告が表示されなくても、トナーエンプティセンサの判別に基づいてトナーエンプティの警告が表示されるため、かかる不具合は生じない。
【0154】
また、この新品判断処理では、ステップ15において、検出回数カウントが「2」でない場合(S15:NO)、つまり、ROM104のテーブル107にて対応付けられている検出回数以外の検出回数に対応する検出回数カウントである場合には、ステップ14において、「高容量」と判断して、CPU90は、新品の高容量現像カートリッジであると判断する。そのため、CPU90に入力されたノイズ信号を受光信号と誤判断した結果、テーブル107にて対応付けられている検出回数以外の検出回数に対応する検出回数カウントとなった場合でも、「高容量」と判断して、上記したような、高容量現像カートリッジに多量に残存するトナーが未消費のまま、現像カートリッジ30が交換されてしまうという不具合を、防止することができる。
【0155】
また、上記の説明では、ステップ15において、検出回数カウントが「2」でない場合(S15:NO)、つまり、ROM104のテーブル107にて対応付けられている検出回数以外の検出回数に対応する検出回数カウントである場合には、「高容量」と判断したが(S14)、たとえば、図11に示すように、「高容量」と判断することなく、新品判断処理がエラーであると判断して(S17)、図示しないメインルーチンにリターンしてもよい。新品判断処理がエラーであると判断した場合には、エラーであることを、図示しない操作パネルなどにおいて表示する。
【0156】
なお、図11に示すフロー図は、上記の説明以外は、図10に示すフロー図と同様のステップを備えている。
また、上記の説明では、当接突起82の通過を光センサ92によって検出する検出動作時、つまり、ガラ回し動作時において、モータ59を、画像形成時の回転速度である全速で、回転駆動させたが、たとえば、ガラ回し動作時には、モータ59を、画像形成時の回転速度よりも減速して、たとえば、全速の半分の半速で回転駆動させることにより、光センサ92のオン・オフの検出回数の、CPU90における判断精度の向上を図ることもできる。
【0157】
図12は、CPU90が行うガラ回し動作におけるモータ回転速度判断処理を示すフロー図である。なお、この処理は、図14のステップ2aの処理として行われる。
このモータ回転速度判断処理は、ガラ回し動作時において、モータ59を半速で回転駆動させるために、ROM104にモータ回転速度判断処理プログラムとして記憶されている。
【0158】
図12に示すように、このモータ回転速度判断処理では、まず、画像形成動作やガラ回し動作などのために、モータ59を回転駆動させる指示があるか否かが判断される(S31)。モータ59を回転駆動させる指示がない場合には(S31:NO)、そのまま、図示しないメインルーチンにリターンされ、ステップ31の判断が継続される。
モータ59を回転駆動させる指示があった場合には(S31:YES)、電源が投入されるか、または、CPU90に閉鎖検出信号が入力されるか否かが、判断される(S32)。電源の投入、および、CPU90への閉鎖検出信号の入力のいずれもない場合(S32:NO)には、画像形成動作において、モータ59を回転駆動させる場合であり、そのような場合には、モータ59を全速で回転駆動させて(S33)、図示しないメインルーチンにリターンされる。
【0159】
一方、電源の投入、または、CPU90への閉鎖検出信号の入力のいずれかがある場合(S32:YES)には、上記したガラ回し動作が開始される場合であり、そのような場合には、モータ59を半速で回転駆動させて(S34)、図示しないメインルーチンにリターンされる。
図13は、モータを半速で回転駆動させる場合の新品判断処理のタイミング図、図14は、モータを半速で回転駆動させる場合の新品判断処理のフロー図である。
【0160】
そして、モータ59を半速で回転駆動させる場合には、図13に参照されるように、まず、新品の高容量現像カートリッジが本体ケーシング2に装着された場合には、上記と同様に、新品の高容量現像カートリッジが装着された時点で、光センサ92がオンされ、CPU90の制御により、モータ59が半速で駆動された後、光センサ92がオフされる。なお、ガラ回し動作の開始から光センサ92がオフされるまでの時間は、モータ59が半速で駆動されている場合には、0.6秒である。
【0161】
また、新品の低容量現像カートリッジが本体ケーシング2に装着された場合には、上記と同様に、新品の低容量現像カートリッジが装着された時点で、光センサ92がオンされ、CPU90の制御により、モータ59が半速で駆動された後、光センサ92がオフされる。なお、ガラ回し動作の開始から光センサ92がオフされるまでの時間は、モータ59が半速で駆動されている場合には、0.6秒である。
【0162】
その後、光センサ92が再びオンされる。なお、光センサ92がオフされてから光センサ92が再度オンされるまでの時間は、モータ59が半速で駆動されている場合には、2.2秒(つまり、ガラ回し動作の開始から光センサ92が再度オンされるまでの時間は、モータ59が半速で駆動されている場合には、2.8秒)である。
そして、光センサ92が再度オフされる。なお、光センサ92が再度オンされてから光センサ92が再度オフされるまでの時間は、モータ59が半速で駆動されている場合には、0.6秒(つまり、ガラ回し動作の開始から光センサ92が再度オフされるまでの時間は、モータ59が半速で駆動されている場合には、3.4秒)である。
【0163】
なお、旧品の現像カートリッジが本体ケーシング2に装着された場合には、上記したように、光センサ92は、オンされずオフ状態を保持する。
次いで、図14を参照して、モータを半速で回転駆動させる場合の新品判断処理を説明する。図14において、この新品判断処理では、上記した図10に示すフロー図のステップ6において、光センサ92がオンされている時間が0.3秒以上であるか否かが判断されることに代替して、光センサ92がオンされている時間が0.6秒以上であるか否かが判断されており、このステップ6以外は、図10に示すフロー図の各ステップと同様の処理が実行される。
【0164】
すなわち、この新品判断処理では、モータを半速で回転駆動させることに伴って、光センサ92がオンされている時間が長くなるので、それに対応して、光センサ92がオンされている時間が0.6秒以上である場合(S6:YES)には、これを受光信号の入力と判断して、検出回数をカウントアップ(S7)した後、NVRAM106で記憶されている光センサ92のオンの計測時間をクリアし(S8)、一方、光センサ92がオンされている時間が0.6秒未満である場合(S6:NO)には、これをノイズ信号と判断して、検出回数をカウントアップ(S7)することなく、NVRAM106で記憶されている光センサ92のオンの計測時間を、クリアする(S8)ようにしている。
【0165】
このように、ガラ回し動作において、モータを半速で回転駆動させれば、光センサ92は、より精度よく当接突起82の通過を検出することができ、CPU90は、光センサ92から入力される受光信号を、より正確に検出して判断することができる。その結果、高容量現像カートリッジであるか、低容量カートリッジであるかを、確実に判断することができる。
【0166】
なお、上記各実施形態においては、現像カートリッジ30が、感光ドラム28が配置されたプロセスフレーム27と別体に設けられているが、本発明にかかる現像カートリッジは、プロセスフレーム27と一体的に形成されているものであってもよいことは、いうまでもない。
【符号の説明】
【0167】
1 レーザプリンタ
2 本体ケーシング
30 現像カートリッジ
59 モータ
69 アジテータ駆動ギア
70 検出ギア
80 歯部
81 欠け歯部
82 当接突起
85 コイルばね
89 情報検出機構部
90 CPU
91 アクチュエータ
92 光センサ
104 ROM
107 テーブル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像形成装置本体と、
前記画像形成装置本体に対して着脱可能であり、現像剤が収容される現像カートリッジと、
前記画像形成装置本体に備えられた駆動手段と、
前記現像カートリッジに備えられ、前記現像カートリッジが前記画像形成装置本体に装着されたときに、前記駆動手段により駆動可能となり、駆動開始から駆動停止まで所定の駆動量で駆動する駆動部材と、
前記駆動部材の駆動とともに移動可能な移動部材と、
前記駆動部材の駆動によって移動する移動部材を通過させることができ、かつ、その移動部材の通過を検出する検出手段と、
前記検出手段による前記移動部材の検出の結果に基づいて、前記現像カートリッジに関する情報を判断する情報判断手段と
を備えていることを特徴とする、画像形成装置。
【請求項2】
前記検出手段は、前記移動部材と当接する当接部材を備え、
前記移動部材が前記当接部材に当接する当接方向と、前記移動部材の移動方向とが同方向であることを特徴とする、請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記当接部材は、前記現像カートリッジが前記画像形成装置本体に装着されたときに、前記移動部材と当接することを特徴とする、請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記駆動部材は、前記駆動手段からの駆動力が伝達される歯部と、前記駆動手段からの駆動力が伝達されない欠け歯部とが形成された欠け歯ギアであることを特徴とする、請求項1ないし3のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記現像カートリッジは、前記現像カートリッジが前記画像形成装置本体に装着されたときに、前記駆動手段からの駆動力が伝達される伝達ギアを備え、
前記欠け歯ギアは、前記伝達ギアと噛合していることを特徴とする、請求項4に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記現像カートリッジは、前記欠け歯ギアを前記伝達ギアに向けて、これらが互いに噛合するように付勢する付勢手段を備えていることを特徴とする、請求項5に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記移動部材は、複数設けられていることを特徴とする、請求項1ないし6のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記移動部材は、その数が前記現像カートリッジに関する情報に対応しており、
前記情報判断手段は、前記検出手段による前記移動部材の検出回数に基づいて、前記現像カートリッジに関する情報を判断することを特徴とする、請求項1ないし7のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記移動部材は、その移動方向に沿った幅が前記現像カートリッジに関する情報に対応しており、
前記情報判断手段は、前記検出手段による前記検出時間に基づいて、前記現像カートリッジに関する情報を判断することを特徴とする、請求項1ないし7のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記現像カートリッジに関する情報は、前記現像カートリッジが新品であるか否かの情報であることを特徴とする、請求項1ないし9のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項11】
前記現像カートリッジに関する情報は、前記現像カートリッジに収容されている現像剤によって画像形成が可能な記録媒体の最大枚数に関する情報であることを特徴とする、請求項1ないし9のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項12】
画像形成装置本体に対して着脱可能であり、現像剤が収容される現像カートリッジにおいて、
前記現像カートリッジが前記画像形成装置本体に装着されたときに、前記画像形成装置本体に備えられている駆動手段により駆動可能となり、駆動開始から駆動停止まで所定の駆動量で駆動する駆動部材と、
前記駆動部材の駆動とともに移動可能であり、前記画像形成装置本体に備えられている検出手段が検出する検出位置を通過可能である移動部材と
を備えていることを特徴とする、現像カートリッジ。
【請求項13】
前記駆動部材は、前記駆動手段からの駆動力が伝達される歯部と、前記駆動手段からの駆動力が伝達されない欠け歯部とが形成された欠け歯ギアであることを特徴とする、請求項12に記載の現像カートリッジ。
【請求項14】
画像形成装置本体に対して着脱可能であり、現像剤が収容される現像カートリッジにおいて、
前記現像カートリッジが前記画像形成装置本体に装着されたときに、前記画像形成装置本体に備えられている駆動手段により駆動可能となり、前記駆動手段からの駆動力が伝達される歯部と、前記駆動手段からの駆動力が伝達されない欠け歯部とを備え、駆動開始から駆動停止まで所定の駆動量で駆動する欠け歯ギアと、
前記欠け歯ギアの駆動とともに移動可能であり、前記欠け歯ギアの回転方向における前記歯部の途中と対向するように設けられる移動部材と
を備えていることを特徴とする、現像カートリッジ。
【請求項15】
前記現像カートリッジが前記画像形成装置本体に装着されたときに、前記駆動手段からの駆動力が伝達される伝達ギアを備え、
前記欠け歯ギアは、前記伝達ギアと噛合していることを特徴とする、請求項13または14に記載の現像カートリッジ。
【請求項16】
前記欠け歯ギアを前記伝達ギアに向けて、これらが互いに噛合するように付勢する付勢手段を備えていることを特徴とする、請求項15に記載の現像カートリッジ。
【請求項17】
前記移動部材は、複数設けられていることを特徴とする、請求項12ないし16のいずれかに記載の現像カートリッジ。
【請求項18】
画像形成装置本体と、
前記画像形成装置本体に対して着脱可能であり、現像剤が収容される現像カートリッジと、
前記画像形成装置本体に備えられた駆動手段と、
前記現像カートリッジに備えられ、前記現像カートリッジが前記画像形成装置本体に装着されたときに、前記駆動手段により駆動可能となり、駆動開始から駆動停止まで所定の駆動量で駆動する駆動部材と、
前記駆動部材の駆動とともに移動可能な移動部材と、
前記駆動部材の駆動によって移動する移動部材を通過させることができ、かつ、その移
動部材の通過を検出する検出手段と、
前記検出手段による前記移動部材の検出の結果に基づいて、前記現像カートリッジに関する情報を判断する情報判断手段とを備え、
前記移動部材は、前記現像カートリッジに収容される現像剤量が、第1の量である場合には、第1の個数で設けられ、前記第1の量よりも少ない第2の量である場合には、前記第1の個数よりも多い第2の個数で設けられており、
前記情報判断手段は、前記移動部材の通過に基づいて前記検出手段によって検出された検出回数が、前記第1の個数に対応する検出回数である場合には、前記現像カートリッジに収容される現像剤量が、第1の量であると判断し、前記第2の個数に対応する検出回数である場合には、前記現像カートリッジに収容される現像剤量が、第2の量であると判断することを特徴とする、画像形成装置。
【請求項19】
前記第1の量および前記第2の量と、前記第1の個数に対応する前記検出手段の検出回数および前記第2の個数に対応する前記検出手段の検出回数とが、それぞれ対応付けられたテーブルを記憶する記憶手段を備え、
前記情報判断手段は、前記記憶手段を参照し、検出された検出回数が、前記テーブルにて対応付けられている検出回数以外の検出回数である場合には、前記現像カートリッジに収容される現像剤量が、第1の量であると判断することを特徴とする、請求項18に記載の画像形成装置。
【請求項20】
前記駆動手段は、前記検出手段による前記移動部材の検出動作時に、前記移動部材の移動速度を、画像形成のための画像形成時よりも、減速させることを特徴とする、請求項18または19に記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2009−145912(P2009−145912A)
【公開日】平成21年7月2日(2009.7.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−79568(P2009−79568)
【出願日】平成21年3月27日(2009.3.27)
【分割の表示】特願2005−180962(P2005−180962)の分割
【原出願日】平成17年6月21日(2005.6.21)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】