説明

管体の検査装置及び検査システム

【課題】透明な小径管体の外観欠陥検査を、管肉厚部分の影響を受けずに高精度で行える管体の検査装置及び検査システムを提供する。
【解決手段】光軸方向に順に光源19、管軸方向スリット34を複数有するスリット板21、光軸直交方向に移送されるガラス管15、撮像装置20を配置し、スリット板21を背景にガラス管15を撮影し画像処理装置24で画像処理して、ガラス管15の外観欠陥を検出する装置で、スリット板21は、ガラス管15を通して見た時、スリット34がガラス管15の内径寸法より狭い範囲内の画像となるように、またスリット外方遮光部分35bが管肉厚部を遮光する画像となるように形成され、撮像装置20は、スリット画像と共にガラス管15の外形画像等を同時に撮影し、画像処理装置24は、スリット画像と外形画像等に基づいてガラス管15の外観欠陥の検出を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、管軸方向に移送される透明管体の外観欠陥を検出する管体の検査装置及び連続的に管引き成形され移送される透明管体を成形ライン上で外観検査する管体の検査システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、透明な管体の外観を検査する検査装置としては、例えば、特許文献1に示すようなものがある。特許文献1に示されたものは、管軸方向に所定速度で連続移送される透光性ガラス管を挟むように撮像装置と光源とを設け、撮像装置で撮影した撮影画像を画像処理装置で画像処理し、ガラス管の肉厚による肉厚遮光部分の位置座標を基準に、その内方側に設定した検査枠内で異物不良等を検出する。そして、ガラス管の位置変動に対しては、その変動に対応する肉厚遮光部分の位置座標の変化に追随させて検査枠の設定位置を変化させ、異物不良等の検出が行なわれるようになっている。
【0003】
これは、管径が23mm〜32mmと太く、肉厚が2.4mm程度で、管引き速度が10m/分〜20m/分と遅いCRT用のネック管や数十m/分の蛍光灯用ガラス管では、ガラス管の位置変動に追随させて検査可能である。しかし、管径が2mm〜4mm、肉厚が0.2mm〜0.5mm、管引き速度が80m/分〜400m/分と、比較的小管径で、管引き速度の速いガラス管等の透明な管体の場合には、管肉厚遮光部分の内方側に設定し得る検査枠が非常に小さなものとなり、さらに、管引き速度が比較的高速度であるため、管の振動に対し位置座標による対応処理では追いつかなくなり、検査枠内に管肉厚部分が写り込み、その透過像も検知してしまうことになって正確な外観欠陥の検出ができず、良品を不良品と判断してしまうことになる。
【0004】
このため、小管径で、移動速度が高速である透明な管体の外観欠陥の検査に際しても、管肉厚部分の影響を受けることなく、高い精度で検査を行うことができ、誤判断による歩留低下を排除することができる検査装置及び検査システムが望まれている。
【0005】
また、特許文献1以外にも、例えば特許文献2に示されるような、スリットを使って管状部材の表面に照明領域(明領域)と影部分(暗領域)とを形成して管状部材の表面欠陥を検査する方法及び装置がある。なお、特許文献2においては、スリットをカメラに対し背景となるように配置していない。
【特許文献1】特開2005−114645号公報
【特許文献2】特開2005−208054号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記のような状況に鑑みて本発明はなされたもので、その目的とするところは、小管径で、移動速度が高速である透明な管体の外観欠陥の検査に際しても、管肉厚部分の影響を受けることなく、高い精度で検査を行うことができ、誤判断による歩留低下を排除することができる管体の検査装置及び検査システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の管体の検査装置及び検査システムは、
管体の検査装置が、光源と、この光源の光軸方向に対向配置した撮像装置と、この撮像装置と前記光源との間を光軸に直交する管軸方向に回転しながら移送される光源光に透明な管体と、管軸方向の複数のスリットを有して前記管体と前記光源との間の所定位置に配置されたスリット板と、このスリット板を背景として前記撮像装置によって撮影された前記管体の撮影画像を画像処理し、撮影されたスリット画像から該管体の外観欠陥を検出する画像処理装置を備えた検査装置であって、前記スリット板は、前記管体を通して見た時、前記スリットが該管体の内径寸法より狭い所定径方向範囲内の画像として得られるように形成されていると共に、前記スリットの外方側遮光部分が該管体の管肉厚部を遮光する画像となるように形成されているものであり、前記撮像装置は、前記スリット画像と共に前記管体の外形画像または管肉厚部画像を同時に撮影するものであり、前記画像処理装置は、前記スリット画像と前記外形画像または前記管肉厚部画像に基づいて前記管体の外観欠陥の検出を行うものであることを特徴とするものであり、
さらに、前記スリット板が、前記スリットに近傍に、前記外形画像または前記管肉厚部画像を撮影するための前記スリット直交方向の位置検出開口を有していることを特徴とするものであり、
さらに、前記撮像装置は、前記管体の直径寸法以上の撮像範囲を有すると共に、前記管体が全周にわたり撮影可能となるよう前記光源と共に少なくとも4対配設されていることを特徴とするものであり、
さらに、前記画像処理装置は、前記外形画像または前記管肉厚部画像に基づいて前記管体の位置を検出することにより、管肉厚部による前記スリット画像への影響の有無を検出することを特徴とするものである。
【0008】
また、管体の検査システムが、連続的にガラス管の管引き成形を行う成形ラインと、この成形ラインに設置され管軸方向に所定管引き速度で連続移送される透明な管体の異物等の不良検出をする上記の検査装置と、この検査装置による検査後の前記管体を所定長に切断する切断装置と、前記検査装置より前記成形ラインの移送方向下流側の所定離間距離だけ隔たった位置に設置され、前記切断装置で切断された前記管体のうち前記検査装置で不良判定された不良管体を排除する排除装置を備えるものであって、前記排除装置での不良管体の排除が、前記検査装置での不良判定時点から、前記検査装置、前記排除装置間の所定離間距離と前記管引き速度とに基づいて算出された時間経過後に行われるよう設定されていることを特徴とするシステムである。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、小管径で、移動速度が高速である透明な管体の外観欠陥の検査に際しても、管肉厚部分の影響を受けることなく、高い精度で検査を行うことができ、誤判断による歩留低下を排除することができる等の効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下本発明の一実施形態を、図1乃至図5を参照して説明する。図1は検査システムの構成図であり、図2は検査装置の断面図であり、図3は検査装置を説明するために示す図であり、図4はスリット板の平面図であり、図5は画像処理装置に表示された画面を示す図である。
【0011】
図1乃至図5において、透明な管体である透光性ガラス管の検査システム1は、ダンナー成形法による管引き成形装置2の管引き成形ライン3のラインが水平となるように構成されている部分に沿って、順に検査装置4、切断装置5、排除装置6を設置して構成されている。管引き成形装置2は、図示しないガラス溶融炉によって溶融された溶融ガラス7を所定温度に保持し貯溜するガラス溶融容器8と、このガラス溶融容器8の底部に形成されたガラス流下口9の下方に配設され、駆動機構10により所定回転速度で一定方向に回転するスリーブ11を備えている。スリーブ11は先端が下方となるよう所定の傾斜角度で傾斜していると共に、スリーブ11の軸心に沿いガス圧送路12が貫通して設けられていて、このガス圧送路12を通じ、圧ガス供給源13から供給されたブローエアが先端開口から噴出するようになっている。
【0012】
そして、ガラス溶融容器8のガラス流下口9から適正に粘性が調整された溶融ガラス7がリボン状に流下し、スリーブ11の上方の根元側表面に巻き付く。その後、巻き付いた溶融ガラス7は、重力により根元側から下方の先端側に移動し、先端開口から噴出する所定圧力のブローエアによって管状に成形され、管引き成形ライン3の検査装置4と切断装置5の間に配置された管引き機14によって、例えば直径が2mm〜4mm、管肉厚が0.2mm〜0.5mmの所定管外径、所定管肉厚の連続した透光性ガラス管15の管引きが、管軸Oを中心にしてゆっくり回転しながら連続して管軸方向に行われる。
【0013】
このとき、例えば管引き成形ライン3に沿って移送されるガラス管15の管外径が第1の管外径測定器16、第2の管外径測定器17でそれぞれ測定され、測定結果はブロー圧制御部18に入力され、それに基づき、管外径が所定寸法となるよう圧ガス供給源13の制御が行われる。なお、管引き速度vについては、図示しないがガラス管15の速度を測定し管引き機14を調節することによって、例えば、80m/分〜400m/分の所定管引き速度を維持するようになっている。
【0014】
また、検査装置4は、透光性ガラス管15の異物、泡、すじ等による外観欠陥の有無を検査するもので、それぞれ4つの光源19、撮像装置20、スリット板21が光軸L方向に、光源19と撮像装置20が対向配置され、さらに光源19と撮像装置20の間にスリット板21が配置されるようにして収納された正八角形の角環状の筐体22を備え、環状筐体22の環状面の中心部を直交方向に管引き成形ライン3上のガラス管15が移送される撮像部23と、撮像部23の撮影画像を処理する画像処理装置24を備えた制御部25と、環状筐体22を管引き成形ライン3の適正な位置に支持する図示しない筐体支持部を備えている。なお、スリット板21は、ガラス管15と光源19との間に配置されており、ガラス管15と撮像装置20、スリット板21の位置関係は、例えば直径が2mm〜4mm、管肉厚が0.2mm〜0.5mmであるガラス管15の中心から距離30mmの位置にスリット板21が位置し、ガラス管15の中心から距離145mmの位置に撮像装置20が位置する関係となっている。
【0015】
そして、撮像部23を構成する正八角形の角環状の筐体22には、8つの外壁26と内壁27の間を、同じく8つの隔壁28によって区画することにより、同形状の8つの小区画29が形成されており、対向する小区画29は、それぞれの内壁27が互いに平行面となっている。また、片方側の各小区画29の他方側小室対向面には、例えば100mm×100mmサイズを有する青色LED(発光ダイオード)アレイ30の前面に光拡散板31を配置してなる光源19が設けられ、電源32によって対向する他方側の小区画29方向に青色LEDアレイ30の発光光を、光拡散板31を透過させて光源光として投射するようになっている。
【0016】
また、環状筐体22の他方側の各小区画29は、片方側小区画対向面、すなわち光源19に対向する面に所定直径の撮影開口33が形成されており、撮影開口33を有する各小区画29内には、所定の撮影範囲を持ち、ガラス管15の前面から背面までの間の明瞭な映像が得られるよう被写界深度がガラス管15の直径寸法以上となっているCCD(固体撮像素子)カメラで構成される撮像装置20が、その光軸Lを撮影開口33の中心を通り、移送されるガラス管15の管軸Oに直角に交差させ、対向する光源19の中心に至るように設けられている。
【0017】
これにより、ガラス管15の管軸Oを中心とする円周上の片方側に、隣り合うものと光軸Lを45度ずらした状態で撮像装置20が配置され、その光軸Lがガラス管15の管軸Oの同一点で交差し、同様に撮像装置20に対応する光源19が他方側に位置し、各撮像装置20、各光源19は、管軸Oに直交する同一平面内に配置される。そして、このように光軸Lを45度ずらして撮像装置20を管軸Oに直交する同一平面内に配置することで、少なくとも4つの撮像装置20の隣り合うものとの間での撮影範囲を重複したものとすることができ、ガラス管15の全周の撮影が可能となる。
【0018】
また、ガラス管15と光源19との間に配置されたスリット板21は、移送される高い温度のガラス管15の熱によって熱変形しない薄鋼板等で形成されており、さらにスリット板21には、例えば幅2mmで所定の長さを有する3本のスリット34が、幅2mmのスリット間遮光部分35aを間に設けてガラス管15の管軸方向に、加工端にチッピング等の不具合が生じないレーザ加工などにより形成されている。スリット34の長さについては、管引き成形ライン3上を移送されるガラス管15の移送速度、すなわち管引き速度vや撮影から次の撮影までの撮像装置20の撮影間隔等を考慮し、ガラス管15が管軸方向に連続して全周撮影できるようなものとなっている。そしてスリット34を形成することでスリット板21には、スリット34の外方側にガラス管15の管肉厚部が写り込まないよう、例えば10mm以上の幅を有するスリット外方遮光部分35bが設けられる。
【0019】
またさらにスリット板21には、ガラス管15の位置を検出するための位置検出開口36が、スリット34の片端部側の近傍に、遮光部分を間に設けるようにしてスリット34に直交する方向に形成されており、位置検出開口36によってガラス管15の外形または管肉厚部を撮像装置20で撮影することができるようになっている。なお、ガラス管15の位置を検出するためには、少なくとも片方側の外形または管肉厚部が撮影できればよく、位置検出開口36の大きさも、それに対応した大きさとなっている。
【0020】
そして、このように形成されたスリット板21は、3本のスリット34の中央にあるスリット34の中心を光軸Lが通るようにして、ガラス管15から所定距離だけ離れた位置に配置される。これにより、スリット板21を背景にしてガラス管15を撮像装置20で撮影した画像には、ガラスの屈折によりガラス管15の管肉厚部はスリット板21のスリット外方遮光部分35bで遮光されて画像として現れなくなる。
【0021】
一方、3本のスリット34の画像は、ガラス管15の管肉厚部を除いた内径部内、すなわち、内径寸法より狭い所定径方向範囲内に得られるようになっている。スリット34の画像が得られる径方向範囲については、ガラス管15が移送される際に上下左右に少し振動することから、その際に管肉厚部がスリット34に重なり、写り込んでくることがないような寸法、すなわちガラス管15の内径寸法の70%〜80%、例えば直径が2mm〜4mm、管肉厚が0.2mm〜0.5mmであるガラス管15の検査においては、片側0.2mm〜1.0mmずつ内径寸法より狭い寸法の範囲とし、スリット板21にスリット34を形成する位置、ガラス管15に対するスリット板21の位置等により調節される。
【0022】
また、撮像部23の撮影画像を処理する画像処理装置24を備えた制御部25は、画像処理装置24を構成する各撮像装置20からの各撮影画像信号をそれぞれ処理するよう設けられたパーソナルコンピュータ等の個別処理装置37と、画像処理装置24からの出力信号を受けて排除装置6等を制御するライン制御装置38とで構成されている。そして、個別処理装置37では、撮像装置20からの撮影画像信号が入力されると、予め入力設定した初期設定値や閾値等と、設定されているプログラムを用いて所定の画像処理が行われ、撮影画像に含まれる異物等を検出し、それが不良であるか否かの判断を行った後、出力信号をライン制御装置38に出力する。
【0023】
そして個別処理装置37での画像処理は、先ず、個別処理装置37の表示画面を使い初期設定値、閾値の設定を行う。設定は、例えば1画素を1単位として行われ、図5の表示画面にクロスハッチングで示すスリット板画像39における良品ガラス管15におけるスリット画像40の形状、位置などを縞模様の基準として入力し、異物やその他の欠点によって歪む縞模様の不良の歪み状態等の閾値を入力することにより行なわれる。図5中、41はガラス管画像、42aはスリット間遮光部分画像、42bはスリット外方遮光部分画像である。
【0024】
各初期設定値や閾値等の設定が終わった後、対応する撮像装置20のCCDカメラから撮影画像信号を受け、撮影画像を取り込む。続いて、撮影画像信号のS/N比を上げる等の種々処理を行い、良否判断が可能な状態にする。続いて、得られた画像における異物や欠陥について良否判断部で良、不良の判断を行う。この判断の結果、異物等が不良である場合には、ライン制御装置38に不良信号を発信し、不良でない場合には次の撮影画像信号を取り込み、良、不良の判断を行い、これを繰り返すようにして連続したガラス管15の外観欠陥検査を行う。
【0025】
なお、個別処理装置37では、位置検出開口36を介して得られるガラス管画像41により、ガラス管15位置の変動を常時チェックし、通常の振動等での管肉厚部の写り込みを防ぐために、例えば内径位置より片側0.2mm〜1.0mmずつ中心方向に広げられているスリット外方遮光部分35bから、何らかの要因によってガラス管15の上下左右への振動が大きくなってはみ出し、管肉厚部がスリット34に重なり、写り込む等することの影響を受けて管肉厚部による歪みを不良とし、良品を不良品として判断されないよう異常発生を通報するようになっている。
【0026】
また、不良信号を受信したライン制御装置38は、検査装置4と排除装置6の離間距離Q1とガラス管15の移送速度、すなわち管引き速度v、さらに検査装置4と切断装置5の離間距離Q2と切断装置5でのガラス管15の切断長fとから、検査装置4で検出された異物等の不良が有る切断後のガラス管15fを割り出し、それを管引き成形ライン3上から排除するよう排除装置6の動作を制御する。これによって、排除装置6で異物等の不良が有るガラス管15fが管引き成形ライン3上から排除され、排除装置6以降の管引き成形ライン3上には良品の切断後のガラス管15fが流れ、次工程に移送されることになる。
【0027】
以上の通り構成することで、管引き成形ライン3上で成形され移送されるガラス管15について連続して異物等の検査を行うことができることになり、またガラス管15を、検査範囲を重複させながら検査できるため、誤検出を低減することができ、さらに不良品は自動的に確実に排除できる。この結果、所定長に切断後のガラス管15fの品質を所定品質水準に維持することができ、またこうした検査を、手間をかけることなく行うことができる。
【0028】
なお、上記の実施形態においては光源19に青色LEDを用いたが、青色フィルタを用いて投射する光源光を青色にしてもよく、また用いる撮像装置20により最適な波長の光源光を選択するようにしてもよい。またさらに、スリット板21にスリット34をガラス管15の管軸方向に3本形成して縞模様ができるようにしたが、2本もしくは4本以上であってもよく、また管軸方向に対して交差する斜め方向、または直交する縦方向のスリットを複数本形成するようにしてもよい。さらに、ガラス管15の位置を検出するために、スリット板21に設けた位置検出開口36を介してガラス管15の外形または管肉厚部を撮影するようにしたが、位置検出開口36を介することなく、スリット板21からはみ出ているガラス管15の外形または管肉厚部を直接撮影するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の一実施形態である検査システムを示す構成図である。
【図2】本発明の一実施形態である検査装置の断面図である。
【図3】本発明の一実施形態の検査装置を説明するために示す図である。
【図4】本発明の一実施形態におけるスリット板の平面図である。
【図5】本発明の一実施形態における画像処理装置に表示された画面を示す図である。
【符号の説明】
【0030】
3…成形ライン
4…検査装置
5…切断装置
6…排除装置
15…ガラス管
19…光源
20…撮像装置
21…スリット板
24…画像処理装置
34…スリット
35b…スリット外方遮光部分
36…位置検出開口

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源と、この光源の光軸方向に対向配置した撮像装置と、この撮像装置と前記光源との間を光軸に直交する管軸方向に回転しながら移送される光源光に透明な管体と、管軸方向の複数のスリットを有して前記管体と前記光源との間の所定位置に配置されたスリット板と、このスリット板を背景として前記撮像装置によって撮影された前記管体の撮影画像を画像処理し、撮影されたスリット画像から該管体の外観欠陥を検出する画像処理装置を備えた検査装置であって、
前記スリット板は、前記管体を通して見た時、前記スリットが該管体の内径寸法より狭い所定径方向範囲内の画像として得られるように形成されていると共に、前記スリットの外方側遮光部分が該管体の管肉厚部を遮光する画像となるように形成されているものであり、
前記撮像装置は、前記スリット画像と共に前記管体の外形画像または管肉厚部画像を同時に撮影するものであり、
前記画像処理装置は、前記スリット画像と前記外形画像または前記管肉厚部画像に基づいて前記管体の外観欠陥の検出を行うものであることを特徴とする管体の検査装置。
【請求項2】
前記スリット板が、前記スリットに近傍に、前記外形画像または前記管肉厚部画像を撮影するための前記スリット直交方向の位置検出開口を有していることを特徴とする請求項1記載の管体の検査装置。
【請求項3】
前記撮像装置は、前記管体の直径寸法以上の撮像範囲を有すると共に、前記管体が全周にわたり撮影可能となるよう前記光源と共に少なくとも4対配設されていることを特徴とする請求項1記載の管体の検査装置。
【請求項4】
前記画像処理装置は、前記外形画像または前記管肉厚部画像に基づいて前記管体の位置を検出することにより、管肉厚部による前記スリット画像への影響の有無を検出することを特徴とする請求項1記載の管体の検査装置。
【請求項5】
連続的にガラス管の管引き成形を行う成形ラインと、この成形ラインに設置され管軸方向に所定管引き速度で連続移送される透明な管体の異物等の不良検出をする上記請求項1記載の検査装置と、この検査装置による検査後の前記管体を所定長に切断する切断装置と、前記検査装置より前記成形ラインの移送方向下流側の所定離間距離だけ隔たった位置に設置され、前記切断装置で切断された前記管体のうち前記検査装置で不良判定された不良管体を排除する排除装置を備えるものであって、前記排除装置での不良管体の排除が、前記検査装置での不良判定時点から、前記検査装置、前記排除装置間の所定離間距離と前記管引き速度とに基づいて算出された時間経過後に行われるよう設定されていることを特徴とするガラス管の検査システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2009−300181(P2009−300181A)
【公開日】平成21年12月24日(2009.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−153287(P2008−153287)
【出願日】平成20年6月11日(2008.6.11)
【出願人】(000000044)旭硝子株式会社 (2,665)
【Fターム(参考)】