説明

経路通知方法、経路通知システム、経路通知装置、及びコンピュータプログラム。

【課題】 現在の交通状況を参照してタクシーの経路の特定及びタクシー料金の算出を行い、ユーザが安心してタクシーを利用できるようにする。
【解決手段】 携帯電話器20は、現在地をGPSを利用して検出すると共に、目的地をユーザの設定で受け付けて、現在地及び目的地を経路通知装置10へ送信する。経路通知装置10は、受信した現在地及び目的地に関連する交通情報を交通情報配信装置2から取得し、取得した交通情報及び予め記憶する地図情報を利用して現在地から目的地までの経路を特定すると共に、特定した経路に対するタクシー料金を算出し、特定した経路及びタクシー料金を携帯電話器20へ送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タクシーを利用する際にユーザへタクシーの経路を通知するものであり、特に、刻々と変化する交通状況をリアルタイムに参照して経路を特定すると共に、その経路に対するタクシー料金を通知できるようにした経路通知方法、経路通知システム、経路通知装置、及びコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、希望する目的地へ自動車、オートバイ、自転車、及び徒歩で移動する場合、目的地までの経路を案内するシステムとしてナビゲーションシステムが存在し、特に自動車を対象としたカーナビゲーションシステムでは渋滞及び事故の発生等の交通状況をVICS(Vehicle Information Communication System)の利用により取得し、取得した交通状況も参照して経路案内を行うシステムがある。
【0003】
一方、希望する目的地まで公共の交通機関、タクシー、及び徒歩等を適宜組み合わせて移動することをユーザに案内通知するサービスが行われており、通知される案内情報としては目的地までの経路、乗り換え案内、移動に要する時間、予想到着時刻等がある(非特許文献1参照)。
【0004】
また、特にタクシー利用に対象を絞って、乗車地から降車地までのタクシー料金、最寄り駅までのタクシー料金の概算をユーザに通知するサービスも存在する(非特許文献2参照)。さらに、あるユーザが提示するタクシー料金に対して複数のタクシー会社で入札を行い、ユーザが希望するタクシー料金を提示したタクシーに乗車するようにして、渋滞及び時間帯による割増料金などを気にすることなくタクシーを利用できるようにしたシステムが開示されている(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2004−355410号公報
【非特許文献1】株式会社ナビタイムジャパン、”NAVITIME”、[online]、平成17年6月1日、PC−NAVITIME、トータルナビ、[平成17年7月28日検索]、インターネット<URL:http://www.navitime.jp/pc/services.html>
【非特許文献2】株式会社タクシーサイト、”タクシー料金検索 タクシーサイト”、[online]、平成17年6月28日、タクシー料金を調べたい、[平成17年7月28日検索]、インターネット<URL:http://www.taxisite.com/far/menu.aspx?pref=13>
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来のカーナビゲーションシステムは、タクシー料金の算出とは連携していないので、タクシー利用を希望するユーザに降車地までの経路及びタクシー料金などを通知するサービスにそのまま利用できないと云う問題がある。また、現在行われている概算のタクシー料金をユーザに提示するサービスは、通常の交通状況でタクシーが走行した場合の利用を想定しているため、随時変化する交通状況に合わせて移動経路及びタクシー料金を算出してユーザに通知することができないと云う問題がある。
【0006】
特に、タクシー乗車後に降車地までの経路上に突発的な交通事故及び工事が発生した場合、ユーザに最適な経路が変更になったこと、及びそれに伴いタクシー料金も変更になる旨を現状のシステムではユーザに通知できない。そのため、タクシーを利用して目的地まで移動する際、突発的な交通事項及び工事に伴う交通渋滞を回避することが困難であると共に、交通渋滞に巻き込まれることで乗車前にユーザが予想していた料金に比べて実際の金額が上昇することも避けにくいと云う問題がある。
【0007】
また、タクシーを利用するユーザの中には、ある金額(例えば2千円)で希望する目的地までの経路上で、どの地点まで辿り着けるかをタクシー乗車前に把握したいことを希望するユーザもいる。すなわち、所持金の2千円で辿り着ける地点が目的地までの途中の中途半端な場所であれば、その中途半端な場所より手前であってもユーザに都合の良いところで降車するなどユーザの利便性に合わせたタクシー利用を行える。特に、女性が夜間にタクシーを利用する場合、2千円で到達できる場所が場末のような暗いところであれば、そのような場所より手前側に存在するコンビニエンスストア前のような明るい場所で降車を希望することが多い。
【0008】
しかし現状のタクシー関連のシステムでは、決まった金額で到達できる地点を特定することに対応していないため、上述したようなユーザの希望に応えることができず、一方、ユーザは所持金で足りるかどうか心配しながらタクシーを利用しなければならないと云う問題がある。
【0009】
本発明は、斯かる問題に鑑みてなされたものであり、配信される交通情報を利用して現在の交通状況のもとで、タクシー利用による最適な経路及びタクシー料金をユーザに通知できるようにした経路通知方法、経路通知システム、経路通知装置、及びコンピュータプログラムを提供することを目的とする。
また、本発明は、現在の交通状況のもとで、タクシーを利用して一定の金額で到達できる地点をユーザに通知できるようにした経路通知方法、経路通知システム、経路通知装置、及びコンピュータプログラムを提供することを目的とする。
【0010】
さらに、本発明は、タクシー乗車後も配信される交通情報を利用して通知した経路が依然として最適であるか否かを判断し、他の経路が最適になったときは、その他の経路をユーザに新たな最適な経路として通知するようにした経路通知方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するために第1発明に係る経路通知方法は、地図情報及びタクシー課金情報を記憶する手段と、交通情報取得手段とを有する経路通知装置が、携帯通信装置へ経路を通知する経路通知方法であって、前記携帯通信装置は、第1地点及び第2地点に係る情報を取得し、取得した第1地点及び第2地点に係る情報を前記経路通知装置へ送信し、前記経路通知装置は、第1地点及び第2地点に係る情報を受信した場合、前記交通情報取得手段で取得した交通情報及び前記地図情報に基づいて第1地点から第2地点までの経路を特定し、特定した経路に応じたタクシー料金を前記タクシー課金情報に基づいて算出し、特定した経路及び算出したタクシー料金を前記携帯通信装置へ送信することを特徴とする。
【0012】
第2発明に係る経路通知方法は、地図情報及びタクシー課金情報を記憶する手段と、交通情報取得手段とを有する経路通知装置が、金額を受け付ける受付手段を有する携帯通信装置へ経路を通知する経路通知方法であって、前記携帯通信装置は、第1地点及び第2地点に係る情報を取得し、前記受付手段で金額を受け付け、取得した第1地点及び第2地点に係る情報、並びに受け付けた金額を前記経路通知装置へ送信し、前記経路通知装置は、第1地点及び第2地点に係る情報、並びに金額を受信した場合、前記交通情報取得手段で取得した交通情報及び前記地図情報に基づいて第1地点から第2地点までの経路を特定し、特定した経路に対して、受信した金額でタクシーを利用したときに到達する第3地点を前記タクシー課金情報に基づいて特定し、第3地点への経路を前記携帯通信装置へ送信することを特徴とする。
【0013】
第3発明に係る経路通知方法は、前記経路通知装置は、特定した経路及び前記交通情報取得手段で取得した交通情報に基づいて第1地点から第3地点までの移動に要する時間を算出し、算出した時間に係る情報を前記携帯通信装置へ送信することを特徴とする。
【0014】
第4発明に係る経路通知方法は、前記携帯通信装置は位置検出手段を有しており、該位置検出手段で前記第1地点に係る情報を取得することを特徴とする。
第5発明に係る経路通知方法は、前記携帯通信装置は、乗車完了の旨の受け付けが可能であり、乗車完了の旨を受け付けた場合、基準時間おきに前記位置検出手段で検出した第1地点に係る情報を前記経路通知装置へ送信し、前記経路通知装置は、第1地点に係る情報を受信するつどに、前記地図データ及び前記交通情報取得手段で取得した交通情報に基づいて第1地点から第2地点までの経路を特定し、新たに特定した経路と前に特定した経路とを比較し、比較の結果、新たに特定した経路と前に特定した経路が異なる場合、新たに特定した経路を前記携帯通信装置へ送信することを特徴とする。
【0015】
第6発明に係る経路通知方法は、前記経路通知装置は、新たに特定した経路と前に特定した経路が異なる場合、新たに特定した経路に応じたタクシー料金を前記タクシー課金情報に基づいて算出し、算出したタクシー料金を前記携帯通信装置へ送信することを特徴とする。
第7発明に係る経路通知方法は、前記経路通知装置は、特定した経路及び前記交通情報取得手段で取得した交通情報に基づいて第1地点から第2地点までの移動に要する時間を算出し、算出した時間に係る情報を前記携帯通信装置へ送信することを特徴とする。
【0016】
第8発明に係る経路通知方法は、前記携帯通信装置は、タクシー料金の低さを優先する料金優先指示又は目的地までの移動に要する時間の短さを優先する時間優先指示の受け付けが可能であり、いずれかの指示を受け付けた場合、受け付けた指示を前記経路通知装置へ送信し、前記経路通知装置は、受信した指示に基づいて経路を特定することを特徴とする。
【0017】
第9発明に係る経路通知システムは、地図情報及びタクシー課金情報を記憶する手段と、交通情報取得手段とを有する経路通知装置、並びに第1地点及び第2地点に係る情報を取得する手段を有する携帯通信装置を備え、前記経路通知装置が前記携帯通信装置へ第1地点から第2地点までの経路を通知する経路通知システムであって、前記携帯通信装置は、取得した第1地点及び第2地点に係る情報を前記経路通知装置へ送信する手段を備え、前記経路通知装置は、第1地点及び第2地点に係る情報を受信した場合、前記交通情報取得手段で取得した交通情報及び前記地図情報に基づいて第1地点から第2地点までの経路を特定する手段と、特定した経路に応じたタクシー料金を前記タクシー課金情報に基づいて算出する手段と、特定した経路及び算出したタクシー料金を前記携帯通信装置へ送信する手段とを備えることを特徴とする。
【0018】
第10発明に係る経路通知システムは、地図情報及びタクシー課金情報を記憶する手段と、交通情報取得手段とを有する経路通知装置、並びに第1地点及び第2地点に係る情報を取得する手段と、金額を受け付ける受付手段とを有する携帯通信装置を備え、前記経路通知装置が前記携帯通信装置へ第1地点から第2地点へ向かう経路を通知する経路通知システムであって、前記携帯通信装置は、取得した第1地点及び第2地点に係る情報、並びに受け付けた金額を前記経路通知装置へ送信する手段を備え、前記経路通知装置は、第1地点及び第2地点に係る情報、並びに金額を受信した場合、前記交通情報取得手段で取得した交通情報及び前記地図情報に基づいて第1地点から第2地点までの経路を特定する手段と、特定した経路に対して、受信した金額でタクシーを利用したときに到達する第3地点を前記タクシー課金情報に基づいて特定する手段と、第3地点への経路を前記携帯通信装置へ送信する手段とを備えることを特徴とする。
【0019】
第11発明に係る経路通知装置は、地図情報及びタクシー課金情報を記憶する手段と、交通情報取得手段とを有する経路通知装置であって、外部から送信されてきた第1地点及び第2地点に係る情報を受信した場合、前記交通情報取得手段で取得した交通情報及び前記地図情報に基づいて第1地点から第2地点までの経路を特定する手段と、特定した経路に応じたタクシー料金を前記タクシー課金情報に基づいて算出する手段と、特定した経路及び算出したタクシー料金を、受信した情報の送信元へ送信する手段とを備えることを特徴とする。
【0020】
第12発明に係る経路通知装置は、地図情報及びタクシー課金情報を記憶する手段と、交通情報取得手段とを有する経路通知装置であって、外部から送信されてきた第1地点及び第2地点に係る情報、並びに金額を受信した場合、前記交通情報取得手段で取得した交通情報及び前記地図情報に基づいて第1地点から第2地点までの経路を特定する手段と、特定した経路に対して、受信した金額でタクシーを利用したときに到達する第3地点を前記タクシー課金情報に基づいて特定する手段と、第3地点への経路を、受信した情報の送信元へ送信する手段とを備えることを特徴とする。
【0021】
第13発明に係るコンピュータプログラムは、地図情報及びタクシー課金情報を記憶する記憶部と、通信を行う通信部とを有するコンピュータにタクシー経路の通知を行わせるためのコンピュータプログラムにおいて、コンピュータを前記通信部を介して交通情報を取得する手段と、外部から送信されてきた第1地点及び第2地点に係る情報を受信した場合、取得した交通情報及び前記地図情報に基づいて第1地点から第2地点までの経路を特定する手段と、特定した経路に応じたタクシー料金を前記タクシー課金情報に基づいて算出する手段と、特定した経路及び算出したタクシー料金を、受信した情報の送信元へ送信する手段として機能させることを特徴とする。
【0022】
第14発明に係るコンピュータプログラムは、地図情報及びタクシー課金情報を記憶する記憶部と、通信を行う通信部とを有するコンピュータにタクシー経路の通知を行わせるためのコンピュータプログラムにおいて、コンピュータを前記通信部を介して交通情報を取得する手段と、外部から送信されてきた第1地点及び第2地点に係る情報、並びに金額を受信した場合、取得した交通情報及び前記地図情報に基づいて第1地点から第2地点までの経路を特定する手段と、特定した経路に対して、受信した金額でタクシーを利用したときに到達する第3地点を前記タクシー課金情報に基づいて特定する手段と、第3地点への経路を、受信した情報の送信元へ送信する手段として機能させることを特徴とする。
【0023】
第1発明、第9発明、第11発明、及び第13発明にあっては、経路通知装置が取得した交通情報を利用して第1地点から第2地点までの経路を特定するので、現在の交通状況に応じた経路をユーザに通知できる。また、現在の交通状況に合わせて特定した経路に対し、経路通知装置はタクシー料金を算出するので、実際の状況に近いタクシー料金をユーザはタクシー乗車前に知ることができる。なお、最適な経路が通知されたユーザは、乗車するタクシーの運転者に、その経路を伝えれば、想定された料金で第2地点までスムーズに移動できるようになる。
【0024】
なお、交通情報を利用して経路を特定する処理内容は、周知のカーナビゲーションシステムにおける経路特定処理を利用するものであり、これにより交通渋滞が発生している道路、工事により通行停止となっている道路等を排除して経路を特定できるようになる。また、タクシー料金の算出に利用するタクシー課金情報とは、タクシーの初乗り料金、所定の走行距離毎の加算額、走行速度が所定値以下の場合の時間に基づく加算額を規定した内容を含んでおり、このような規定条件で経路通知装置は特定した経路に対するタクシー料金を算出する。
【0025】
第2発明、第10発明、第12発明、及び第14発明にあっては、経路通知装置が取得した交通情報を利用して経路を特定するので、現在の交通状況の中で最適な経路を決めることができる。また、経路通知装置は、受信した金額で到達できる場所を特定した経路から決めるので、ユーザはタクシー代として使う金額を携帯通信装置へ入力すれば、その金額で現在の交通状況のもとで到達できる場所をタクシー乗車前に知ることができる。その結果、事前に決めた金額で移動できる地点を予め把握でき、ユーザは安心してタクシーを利用できる。
【0026】
第3発明にあっては、経路通知装置が第1地点から第3地点までの移動に要する時間を算出して携帯通信装置へ送信するので、ユーザは、一定の金額で到達できる地点までの移動時間までも予め把握できるようになり、タクシー降車後の予定を時間的に精度よく立てることができ、ユーザの利便性の向上を図れる。
【0027】
第4発明にあっては、携帯通信装置が位置検出手段で第1地点に係る情報を取得するので、現在の位置(乗車地の地名)を携帯通信装置へ入力する操作負担を解消でき、ユーザフレンドリーな操作インタフェースを提供できる。
【0028】
第5発明にあっては、携帯通信装置がユーザの操作入力により乗車完了の旨を受け付けた場合、基準時間おきに自動で現在の位置を検出して経路通知装置へ送信するので、経路通知装置はユーザがタクシーに乗車した後でも経路通知装置はユーザが乗車したタクシーの位置(携帯通信装置の位置)を把握できる。また、経路通知装置は、携帯通信装置からの送信される情報を受信するつど、最新のタクシー位置と第2地点までの経路を最新の交通情報も加味して特定するので、ユーザのタクシー乗車後に発生した交通渋滞なども考慮して第2地点までの経路を特定できる。
【0029】
さらに、新たに特定した経路が前の経路と異なる場合、経路通知装置は新たな経路を携帯通信装置へ送信するので、乗車後に交通事情が変化した場合でも、ユーザは最適な経路を常に把握できる。なお、このように最適な経路が変更になった場合、ユーザはタクシーの運転者に経路の変更を伝えることで、交通事情の悪い箇所を回避してスムーズに第2地点へ移動できるようになる。
【0030】
第6発明にあっては、新たな経路と以前の経路が異なる場合、経路通知装置は新たに特定した経路に応じたタクシー料金を算出して携帯通信装置へ送信するので、経路が変更になった場合でもユーザは第2地点までのタクシー料金を予め知ることができ、タクシー料金のことを心配することなしにタクシーを利用できる。
【0031】
第7発明にあっては、経路通知装置は、特定した経路に対して現在の交通状況を加味して第2地点までの移動に要する時間を、乗車前及び乗車後に関わらず算出するので、ユーザは降車後の予定を立てやすくなり、ユーザの移動を時間的な正確さで支援できる。さらに、乗車後に経路が変更になった場合でも、ユーザは第2地点までの移動に要する時間を知ることができるので、余裕をもってスケジュールの変更などに対応できる。
【0032】
第8発明にあっては、携帯通信装置が、ユーザの操作入力により料金優先指示又は時間優先指示のいずれかの指示を受け付けると、受け付けた指示を経路通知装置へ送信し、経路通知装置は受信した指示に基づいて経路を特定するので、現在の交通状況が加味された上でユーザの希望する条件に応じた経路を特定できるようになり、タクシー利用に対するユーザの満足度を高められる。なお、料金優先指示又は時間優先指示のいずれかに基づいて経路を特定することは、周知のカーナビゲーションシステムにおける経路特定処理を利用するものであり、具体的には地図情報に含まれる道路に応じたノードの種類(一般道路であるか、有料道路であるか)等を判別して、料金優先指示の場合は、一般道路のみを用いて経路を特定し、時間優先指示の場合は有料道路も利用した上で最短距離となるように経路を特定することになる。
【発明の効果】
【0033】
第1発明、第9発明、第11発明、及び第13発明にあっては、経路通知装置が交通情報を利用して経路を特定するので、現在の交通状況の中で最適な経路を特定でき、しかもその特定した経路に対してタクシー料金を算出するので、ユーザは現状でタクシーを利用した場合での最適な経路と実情に近いタクシー料金を知ることができ、タクシー利用に対する正確な情報を容易に把握できる。
【0034】
第2発明、第10発明、第12発明、及び第14発明にあっては、経路通知装置が交通情報を利用して経路を特定すると共に、受信した金額でその経路上の到達できる地点も特定するので、一定の金額で目的地へ向かってどのあたりまで行けるかをユーザはタクシー乗車前に知ることができ、タクシーを安心して利用できると共に、一定の金額で行ける範囲内でユーザにとって都合の良い場所も想定でき、ユーザの利便性を向上できる。
【0035】
第3発明にあっては、経路通知装置が第1地点から第3地点までの移動に要する時間を算出して携帯通信装置へ送信するので、ユーザは、使用する金額で到達できる地点までの移動時間までも予め把握できるようになり、タクシー降車後の行動に時間的な正確さを確保できる。
第4発明にあっては、携帯通信装置が位置検出手段で第1地点に係る情報を取得するので、現在の位置(乗車地の地名)を携帯通信装置へ入力するユーザの操作負担を解消できる。
【0036】
第5発明にあっては、携帯通信装置が乗車完了の旨を受け付けた場合、基準時間おきに現在の位置を検出して経路通知装置へ送信すると共に、経路通知装置は携帯通信装置から情報を受信するつど、第2地点までの経路を最新の交通情報も加味して特定するので、タクシー乗車後に発生した交通渋滞なども考慮して最適な経路を特定でき、しかも、新たに特定した経路が前の経路と異なる場合、経路通知装置は新たな経路を携帯通信装置へ送信するので、ユーザは最適な経路をタクシー乗車後も把握でき、変化する交通状況に臨機応変に対応してタクシーをスムーズに利用できる。
【0037】
第6発明にあっては、新たな経路と以前の経路が異なる場合、経路通知装置は新たに特定した経路に応じたタクシー料金を算出して携帯通信装置へ送信するので、経路が変更になった場合でもユーザは新たなタクシー料金を予め知ることができ、安心してタクシーを利用できる。
【0038】
第7発明にあっては、経路通知装置は、特定した経路に対して現在の交通状況を加味して第2地点までの移動に要する時間を、乗車前及び乗車後に関わらず算出するので、降車後のユーザの行動に対して時間的な正確さを確保できる。
第8発明にあっては、携帯通信装置が、料金優先指示又は時間優先指示を経路通知装置へ送信し、経路通知装置は受信した指示に基づいて経路を特定するので、現在の交通状況が加味された上でユーザの希望する条件に応じた経路を特定できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0039】
図1は、本発明の実施形態に係る経路通知システム1を示しており、この経路通知システム1は、タクシーを利用しようとするユーザに対して、現在の交通状況のもとで最適な経路、その経路に対するタクシー料金、及び移動に要する時間を経路通知装置10からユーザが有する携帯電話器20(携帯通信装置に相当)へ送信するものである。なお、経路通知装置10は多数の無線中継基地局4を具備したネットワーク3に接続されており、携帯電話器20とはネットワーク3及び無線中継基地局4を介して通信可能になっている。
【0040】
また、ネットワーク3には、財団法人道路交通通信システムセンターが提供する道路交通情報の配信を行う交通情報配信装置2が接続されており、交通情報配信装置2はVICSセンターが提供する内容と同等の交通情報(渋滞情報、交通障害情報、交通規制情報等)を要求信号の受信に応じて配信する構成になっている。
【0041】
なお、交通情報配信装置2は、渋滞情報として渋滞(一般道路で時速10km以下)、混雑(一般道路で時速10km〜20km)、順調(一般道路で時速20km以上)の3種類の情報を道路に対応付けて配信する。また、交通情報配信装置2は、交通障害情報として事故、障害物・路上障害、工事、故障車、作業、凍結と云う6種類の情報を道路に対応付けて配信し、さらに交通規制情報として通行止・閉鎖、速度規制、車線規制、入口制限、徐行、進入禁止、片側交互通行、対面通行、入口閉鎖、大型通行止め、チェーン規制の11種類の情報を道路に対応付けて配信する。
【0042】
また、本実施形態の経路通知システム1では、ユーザが所持する携帯電話器20はGPS機能を具備するものとし、人工衛星5から発せられる電波に基づき現在の位置に係る情報(緯度経度)を取得する仕様になっている。
【0043】
経路通知システム1は、経路通知装置10にサーバコンピュータを用いており、経路通知装置10は、ネットワーク3における所定のアドレスで、図3(a)に示すようなタクシー案内サイトを開設しており、タクシー案内サイトが提供するサービスに加入しているユーザにタクシー利用に係る各種情報の提供を行っている。
【0044】
図2は、経路通知装置10の内部構造を示しており、CPU10a、ROM10b、RAM10c、通信インタフェース10d、及び記憶部10eを内部バス10fで接続した構成になっている。CPU10aは、記憶部10eに記憶されているプログラム11が規定する内容に基づいてタクシー利用に関する情報を提供するために多様な処理を行っている。なお、CPU10aは時計機能を具備しており、時間の経時を行って現在の日時を把握している。ROM10bは、経路通知装置10の基本的な処理内容を規定したプログラム等を予め記憶しており、RAM10cは、CPU10aの処理に伴うデータ、ファイル等を一時的に記憶するものである。
【0045】
通信インタフェース10dは、ネットワーク3と接続されており、この通信インタフェース10dを用いて経路通知装置10は、サービスに加入しているユーザが所持する携帯電話器20と通信を行うと共に、交通情報配信装置2との通信を行う。また、記憶部10eは大容量の記憶媒体であるハードディスク装置であり、プログラム11、メニュー画像12、加入者情報データベース13、地図情報14、及びタクシー課金情報15を記憶している。
【0046】
プログラム11は、上述したようにCPU10aの処理内容を規定したものであり、詳細は後述する。メニュー画像12は、タクシー案内サイトへアクセスしてきた携帯電話器20の表示部20aに図3(a)(b)のメニュー121、122等の各種サイト画面、及び図12、14の通知32、35等を表示させるための画像データに相当するものである。
【0047】
なお、図3(a)の第1メニュー121は、タクシーを利用する経路を検索する際に、タクシー料金の低さを優先するか(料金優先モード)、目的地までの移動に要する時間の短さを優先するか(時間優先モード)、料金優先モードと時間優先モードの中間的なところをねらうか(通常モード)の指示をユーザから受け付けるものである。図3(b)の第2メニュー122は、ユーザが希望する目的地及び金額等の受け付けを行うものである。
【0048】
また、加入者情報データベース13は、図4に示すように、タクシー案内サイトが提供するサービスに加入しているユーザに対する情報を格納したものであり、加入者ID、ユーザが所持している携帯電話器20の電話番号、及び携帯電話器20が通信を行う時に送信する電話器ID等をユーザ毎に整理している。
【0049】
地図情報14とは、周知のナビゲーションシステムで用いられるものと同等な内容であり、具体的には、日本全国の道路及び主要な場所等を含んだ地図に関する情報であり、地図上の各場所(地名)は緯度経度の数値から割り出せるようになっており、また、道路に関しては交差点及び曲がり角等で区切られたノードで構成されると共に、各ノードは一般道路及び有料道路に区別されている。なお、地図上の各地点間、及び道路に対する距離等の情報も地図情報14は含んでいる。
【0050】
タクシー課金情報15は、CPU10aがプログラム11の規定内容に基づきタクシー料金を算出する処理を行う際に、参照する内容を含んでおり、具体的には、初乗り料金、初乗り区間の経過後に所定距離を走行する毎に加算される金額に関連した内容、走行速度が一定限度より遅くなった場合の所定時間経過毎に加算される金額(時間チャージ)に関連した内容、及び長距離に対する割引率等が規定されている。
【0051】
次に、プログラム11が規定する内容を説明する。先ず、プログラム11は、タクシー案内サイトへアクセスを受けると、そのアクセスに含まれる電話器ID又は加入者ID等が加入者情報データベース13に含まれるか否かを判断し、含まれると判断した場合は、図3(a)に示すような第1メニュー121に相当する画像データをアクセス元に送信する処理を規定している。なお、各IDが含まれないと判断した場合は、サービスの紹介及び加入を勧める内容を含んだ画面(図示せず)を表示するための画像データを経路通知装置10からアクセス元へ送信する処理を規定している。
【0052】
また、第1メニュー121に相当するメニュー画像データの送信に対応して、選択されたモード(料金優先モード、時間優先モード、通常モード)の選択内容を経路通知装置10が受信した場合、受信したモードで検索を行うように検索モードを設定すると共に、図3(b)に示すような第2メニュー122に相当するメニュー画像データをアクセス元へ送信する処理をプログラム11は規定している。
【0053】
さらに、第2メニュー122に相当するメニュー画像データの送信に対応して、現在の地点(第1地点に相当)及び目的地(第2地点に相当)等の情報を経路通知装置10が受信した場合、経路の検索処理を開始することをプログラム11は規定している。この際、受信した情報の中に金額が含まれていない場合は、経路及び料金の特定処理(以降、「第1パターン処理」と称す)として第1地点から第2地点までの経路検索及び検索により特定したルートに対応するタクシー料金等を算出することをプログラム11は規定する。
【0054】
一方、受信した情報の中に金額が含まれている場合は、その金額で到達できる地点を特定する処理(以降、「第2パターン処理」と称す)として、第1地点から第2地点までの経路検索及び検索により特定した経路に対して受信した金額で到達できる第3地点の特定を行うことをプログラム11は規定する。
【0055】
なお、いずれのパターン処理を行う場合でも、第1地点及び第2地点に係る情報を経路通知装置10が受信した場合、両地点を含む範囲の交通情報を配信するように交通情報配信装置2へ要求信号を送信することをプログラム11は規定している。なお、交通情報配信装置2は、所定の地域に対する交通情報の要求信号を受信すると、その要求に係る地域の交通情報を要求元へ送信するようになっており、このような処理を経て経路通知装置10は交通情報を取得し、交通情報の取得に関して、通知インタフェース10dが交通情報取得手段として機能することになる。
【0056】
また、経路通知装置10が交通情報を取得すると、交通情報及び地図情報に基づいて第1地点から第2地点への最適な経路を特定する処理をプログラム11は規定している。この際、先ず地図情報のみに基づいて先に設定されている検索モードで仮に経路を特定する処理を行う。具体的には、料金優先モードが設定されている場合は有料道路を通過しないように経路を特定し、時間優先モードが設定されている場合は有料道路の通過も考慮して最短となるような経路を特定し、通常モードが設定されている場合は有料道路を通過すれば一定の時間(例えば、15分)、走行時間を短縮できるようなときは有料道路を通過するように経路を特定する。
【0057】
さらに、上記のように地図情報のみに基づき経路の仮特定を行ってから、次に取得した交通情報を利用して仮特定している経路の調整を行うことをプログラム11は規定している。この交通情報に基づく経路の調整処理も周知のカーナビゲーションシステムが行う処理と同等の内容であり一例を挙げれば、仮特定された経路に対して渋滞と、交通障害情報又は交通規制情報に関する情報とを含む箇所が存在すれば、その箇所を必ず迂回するように経路を調整する。また、混雑と云う情報を含む箇所がある場合は、その箇所を迂回できる経路が存在するときは、その箇所を迂回するように経路を調整する。
【0058】
上述したような交通情報に基づく調整を経て最終的に経路を特定してからの処理は、第1パターン処理と第2パターン処理とでは相異している。第1パターン処理では、特定した経路に対してタクシー課金情報15に基づいてタクシー料金を算出し、それから図7に示すような現在地(図7では「後楽園」が相当)から目的地(図7では「新宿駅南口」が相当)まで使用する道路の名称、各地(現在地、経由地、目的地)の名称、各地間の移動に要する時間、移動に要する総時間、各地に到達する予想時刻、目的地までタクシー料金を列挙した内容を含む処理結果である第1案内結果30を作成し、アクセス元の携帯電話器20へ送信することをプログラム11は規定している。
【0059】
一方、第2パターン処理では、特定した経路に対して、受信している金額で到達できる地点(第3地点に相当)をタクシー課金情報に基づいて特定することをプログラム11は規定している。なお、この第3地点の特定処理は、取得した交通情報も利用しており、例えば、特定した経路に渋滞が発生していない場合は、初乗り料金(例えば、660円で2000mまで)と、以降所定距離(例えば、274m)を走行する毎に加算される金額(例えば、80円)と云う課金情報に基づいて、受信した金額から走行距離を逆算し、その逆算した距離が特定した経路上で現在地からどのような地点になるかを地図情報に基づき特定する。また、特定した経路に所定の距離分だけ渋滞の発生箇所を通過するような場合は、その渋滞発生箇所に対しては時間チャージで発生する金額も計上して、第3地点の特定を行う。
【0060】
上述したように第3地点を特定した後は、図8に示すような現在地から第3地点(図8では「新宿1丁目北交差点」に相当)まで使用する道路の名称、各地(現在地、経由地、第3地点)の名称、各地間の移動に要する時間、移動に要する総時間、及び各地に到達する予想時刻を列挙した内容を含む処理結果である第2案内結果31を作成し、アクセス元の携帯電話器20へ送信することをプログラム11は規定している。
【0061】
このように、本実施形態では、ユーザが入力する項目に応じて第1パターン処理、又は第2パターン処理を行うため、ユーザは目的地までの経路及びタクシー料金を知りたければ、目的地だけを設定すればよく、また、一定の金額(例えば、2000円)で目的地へ向けて到達できる地点を知りたければ、ユーザは目的地及び金額を設定すればよく、後は、経路通知装置が自動的に目的に応じた結果を通知してくるので、ユーザフレンドリーな操作インタフェースを実現している。
【0062】
なお、第1パターン処理及び第2パターン処理のいずれの場合でも、特定した内容(経路、第2パターン処理のときは第3地点等)は、一連の処理が終了するまで、ユーザが所持する携帯電話器20の電話器IDと対応付けてRAM10cに記憶しておくことをプログラム11は規定している。
【0063】
また、第1パターン処理に係る第1案内結果30(図7参照)の下部、及び第2パターン処理に係る第2案内結果31(図8参照)の下部に、選択操作が可能な乗車ボタン30a、31a、及びキャンセルボタン30b、31bを設けることをプログラム11は規定している。各案内結果30、31に対して乗車ボタン30a、31aが選択された場合、携帯電話器20側では後述したように乗車後の処理が開始され、乗車完了の旨の信号(乗車信号)が経路通知装置10へ送信されるようにプログラミングされている。また、各案内結果30、31に対してキャンセルボタン30b、31bが選択された場合、キャンセルされた旨の信号(キャンセル信号)が経路通知装置10へ送信されるようにプログラミングされている。
【0064】
経路通知装置10が、乗車信号を受信した場合、経路案内に係る処理を継続することをプログラム11は規定しており、この場合、第1パターン処理又は第2パターン処理のいずれかを、そのまま続けることになる。乗車信号の受信後の第1パターン処理では、経路通知装置10が携帯電話器20から現在地の情報を受信するつどに、その現在地から設定されている目的地までの経路を特定することをプログラム11は規定している。なお、この経路特定の処理は、乗車信号の受信前の経路特定に関する処理と同様であり、取得した最新の交通情報及び地図情報に基づいて行う。
【0065】
次に、新たに特定した経路がRAM10cに記憶している前に特定した経路と同一であるか否かを比較することをプログラム11は規定している。同一の場合は、図12に示す途中通知32を携帯電話器20へ送信し、同一でない場合は、新たな経路に対して各地間の移動時間、総移動時間、タクシー料金等を再度算出し、図13(a)に示すような第3案内結果33を作成して、携帯電話器20へ送信することをプログラム11は規定している。なお、第3案内結果33は、「経路変更あり」と云う注意文33aを付記すると共に、変更された経路部分は他と表示形態を相異させた表示枠33bを付けて、一目で経路に変更があったことを分かるようにしている。
【0066】
なお、経路通知装置10は、携帯電話器20から現在地の情報を受信すると、その現在地が目的地等の行き先の場所から基準距離内(例えば、目的地から半径200mの範囲内)に入ったか否かを判断しており、入っていない場合は、上述した経路の特定処理を行う一方、入った場合は、図14に示す終了通知35を送信することをプログラム11は規定している。なお、図14の処理通知35には、処理の終了を指示する終了指示が含まれているものとする。
【0067】
また、乗車信号の受信後の第2パターン処理は、上記第1パターン処理とほぼ同等である。すなわち、現在地の情報を受信するつどに、その現在地から目的地までの経路を特定し、RAM10cに記憶している前の経路と比較し、同一の場合は図12の途中通知32を送信し、同一でない場合は第2パターン処理特有の新たな第3地点の特定、各地間の移動時間、総移動時間を算出し、図13(b)に示すような第4案内結果34を作成して送信することをプログラム11は規定している。なお、第4案内結果34も、「経路変更あり」と云う注意文34aを付記すると共に、変更された経路部分に表示枠34bを付けている。
【0068】
このように、経路通知装置10では、乗車信号を受信した場合、経路案内に係る処理を継続するので、タクシー乗車後に交通事情が変化した場合でも、最適な経路、その場合のタクシー料金等がユーザに通知されるので、ユーザは効率的にタクシーで移動でき、しかもタクシー料金も分かるので安心してタクシーを利用できる。なお、経路通知装置10が、携帯電話器20からキャンセル信号を受信した場合、経路案内に係る処理を終了することをプログラム11は規定している。
【0069】
また、図5は、ユーザが所持する携帯電話器20の主要な内部構造を示している。携帯電話器20は、制御部21、メモリ部22、通信部23、GPS受信部24、表示部20a、操作部20bを内部バス20dで接続した構成である。制御部21は、メモリ部22に記憶されたプログラム25に基づき通信、通話等の各種制御処理を行う。メモリ部22はプログラム25、目的地履歴26等を記憶する。通信部23は通信アンテナ20cを用いて図1に示す無線中継基地局4と無線通信を行って、経路通知装置10との通信を可能にしている。なお、通信部23は、通信のアクセスを行う際、携帯電話器20の電話器IDを送信するようになっている。
【0070】
GPS受信部24は位置検出手段に相当し、人工衛星5から電波を受信するものであり、この電波を受信することで携帯電話器20の現在地を示す情報(緯度経度)を携帯電話器20は取得する。表示部20aは各種内容を表示するものであり、本実施形態では、タクシー案内サイトへアクセスした場合、経路通知装置10から画像データを受信して、図3(a)(b)に示すメニュー121、122等の各種サイト画面、図7の第1案内結果30、及び図8の第2案内結果31等を表示する。
【0071】
操作部20bは、上下左右キー、決定キー、及び入力キー等の複数のキーボタンから構成されており、ユーザから各種操作入力、操作指示を受け付けるものである。例えば、図3(a)の第1メニュー121を表示部20aに表示している場合、料金優先モードの欄121a、時間優先モードの欄121b、通常モードの欄121cのいずれかを上下左右キーで選択して決定キーが押し下げられることで、操作部20bはユーザからの操作指示(料金優先指示、時間優先指示、又は通常指示のいずれかの指示)を受け付けて制御部21へ伝える。
【0072】
また、図3(b)の第2メニュー122を表示部20aに表示している場合、目的地の入力欄122aに対して操作部20bの入力キーをユーザが操作して、目的地の名称が入力されることで携帯電話器20は目的地を取得するようにしている。なお、本実施形態の携帯電話器20は一度入力された目的地の名称は、目的地履歴26としてメモリ部22に記憶し、第2メニュー122を表示する際には、履歴欄122bに目的地履歴26が含む目的地の名称を選択可能に配置する。このようにすることで、目的地の設定は、直接的な入力又は履歴欄122bからの選択のいずれでも行えるようにして、操作性を良好にしている。
【0073】
さらに、第2メニュー122の金額欄122cに対して操作部20bの入力キーをユーザが操作して、金額が入力されることで携帯電話器20は金額を受け付けるようにしている。なお、金額の入力は必須でなく、少なくとも目的地が入力されれば、タクシー案内サイトは案内を行う。さらにまた、第2メニュー122の送信ボタン122dが上下左右キー及び決定キーの操作で選択された場合、入力された内容(目的地のみ、又は、目的地及び金額)が経路通知装置10へ送信され、キャンセルボタン122eが選択された場合は、タクシー案内サイトへのアクセスを遮断して処理が終了される。
【0074】
また、図7の第1案内結果30又は図8の第2案内結果31が表示部20aに表示されている場合で、乗車ボタン30a、31aが上下左右キー及び決定キーの操作で選択された場合、携帯電話器20は乗車完了の旨をユーザから受け付けて、乗車信号を経路通知装置10へ送信すると共に、乗車後の処理を開始し、基準時間(例えば、3分)ごとにGPS受信部24で取得した現在地の情報を経路通知装置10へ送信する。なお、キャンセルボタン30b、31bが選択された場合は、タクシー案内サイトへのアクセスを遮断して処理を終了する。また、乗車後の処理結果として図14に示すような処理通知35を携帯電話器20が受信すると、処理通知35に含まれる終了指示に従って、タクシー案内サイトへのアクセスを遮断して処理を終了する。
【0075】
上述した携帯電話器20での処理は、メモリ部22に記憶されたプログラム25が規定する内容に基づくものであり、プログラム25の規定内容に従って制御部21が各部23、24等の制御を行うことで、上述した処理を携帯電話器20が行うようになっている。
【0076】
次に、本実施形態の経路通知システム1が行う一連の処理手順を整理した内容を図6の第1フローチャートに従い、経路通知方法として以下に説明する。
図6の第1フローチャートは、タクシー乗車前の処理内容の概要を示すものであり、先ず、ユーザは携帯電話器20でタクシー案内サイトへアクセスする(S1)。アクセスを受けた経路通知装置10は、図3(a)(b)のメニュー121、122に係るメニュー画像(画像データ)をアクセス元の携帯電話器20へ送信する(S2)。
【0077】
携帯電話器20は受信した画像データに係るメニュー121、122を順次表示して、ユーザの操作部20bの操作により、モードの選択、各欄に対する項目が入力されたか否かを判断する(S3)。入力されていない場合(S3:NO)、入力待ちとなり、入力された場合(S3:YES)、図3(b)の第2メニュー122の送信ボタン122dが選択されてユーザから送信指示があるか否かを判断する(S4)。送信指示がない場合(S4:NO)、処理待ちとなり、送信指示があった場合(S4:YES)、GPS受信部24で受信した現在地を検出した位置情報(緯度経度)も含めて入力された項目の情報を経路通知装置10へ送信する。
【0078】
経路通知装置10は、携帯電話器20から情報を受信すると、受信した情報に基づき、検索モードを設定してから経路の特定、時間算出等に係る経路等に関する処理を実行し(S5)、処理結果を携帯電話器20へ送信する(S6)。なお、ステップS5の詳細な内容は後述する。携帯電話器20は、処理結果を受信すると図7の第1案内結果30又は図8の第2案内結果31を表示する(S7)。よって、ユーザはタクシー乗車前にタクシー利用に関する情報を入手でき、タクシーを都合良く活用できる。
【0079】
図9の第2フローチャートは、図6の第1フローチャートにおけるステップS5の詳細な処理手順を示している。
この第2フローチャートにおいて、経路通知装置10は、先ず携帯電話器20からの送信内容(情報)を受信したか否かを判断しており(S10)、受信していないときは(S10:NO)、受信待ちとなり、受信したときは(S10:YES)、次に受信した情報の中に金額が含まれているか否かを判断する(S11)。
【0080】
受信した情報の中に金額が含まれていない場合(S11:NO)、経路通知装置10は、上述した第1パターン処理を実行し、情報の中の現在地及び目的地に関する交通情報を取得して、交通情報及び地図情報14に基づいて経路を特定し(S12)、特定した経路に対するタクシー料金をタクシー課金情報15に基づいて算出すると共に、移動に係る時間を算出し(S13)、図7に示す第1案内結果30のような処理結果を作成する(S17)。
【0081】
一方、受信した情報の中に金額が含まれていた場合(S11:YES)、経路通知装置10は第2パターン処理を実行し、情報の中の現在地及び目的地に関する交通情報を取得して、交通情報及び地図情報14に基づいて経路を特定し(S14)、特定した経路に対し受信した金額に応じた到達地(第3地点)をタクシー課金情報15に基づき特定し(S15)、移動に係る時間を算出して(S16)、図8に示す第2案内結果31のような処理結果を作成する(S17)。
【0082】
このように本発明では、ユーザが第1パターン処理、第2パターン処理の区別を特に意識することなく、必要な項目を設定するだけで、所望する処理結果を得ることができ、タクシーに乗車した際は、図7、8の案内結果30、31に示される経路、経由点を運転者に伝えることで、効率的な移動を予測されたタクシー料金のもとで行える。
【0083】
図10に示す第3フローチャートは、ユーザがタクシーに乗車した後の経路通知システム1が行う一連の処理手順を整理した経路通知方法の概要である。以下、乗車後の処理を第3フローチャートに基づいて説明する。
先ず、携帯電話器20は、図7の第1案内結果30又は図8の第2案内結果31を表示した状態で、乗車ボタン30a、31a、又はキャンセルボタン30b、31bのいずれがユーザに選択操作されたかを判断する(S20)。キャンセルボタン30b、31bが選択された場合(S20:キャンセル)、そのまま処理を終了する。
【0084】
一方、乗車ボタン30a、31aが選択された場合(S20:乗車)、携帯電話器20はGPS受信部24で取得(検出)した検出位置情報(緯度経度)を経路通知装置10へ送信する(S21)。経路通知装置10は、検出位置情報を受信すると、経路の特定、経路の比較と云った経路等に関する処理を実行し(S22)、処理結果を携帯電話器20へ送信する(S23)。なお、ステップS22の詳細な内容は後述する。
【0085】
携帯電話器20は、受信した処理結果を表示部20aで表示し(S24)、受信した処理結果に終了指示が含まれるか否かを判断し(S25)、終了指示が含まれる場合(S25:YES)、タクシー案内サイトへのアクセスを遮断して処理を終了する。また、終了指示が含まれない場合(S25:NO)、前回、現在地を検出してから基準時間(例えば、3分)が経過したか否かを判断し(S26)、基準時間が経過していない場合(S26:NO)、経過待ちとなり、基準時間が経過した場合(S26:YES)、検出位置情報を取得して送信する処理段階(S21)へ戻る。
【0086】
図11の第4フローチャートは、図10の第3フローチャートにおけるステップS22の詳細な処理手順を示している。
この第4フローチャートにおいて、経路通知装置10は、先ず携帯電話器20からの検出位置情報を受信したか否かを判断しており(S30)、受信していないときは(S30:NO)、受信待ちとなり、受信したときは(S30:YES)、検出位置情報に係る地点(第1地点に相当)が移動先(目的地)の場所の基準距離内(例えば、目的地に相当する第2地点の場所を中心にした半径200mの範囲内)に含まれるか否かを地図情報に基づき判断する(S31)。
【0087】
基準距離内に検出位置情報に係る地点が含まれない場合(S31:NO)、乗車前に行っていた処理と同じパターン処理(第1パターン処理又は第2パターン処理)で、目的地までの経路の特定を行う(S32)。それから新たに特定した経路と、RAM10cに記憶する前の経路が同一であるか否かを判断し(S33)、同一である場合は(S33:YES)、経路に変更が無いと判断し、図12の途中通知32を送信することを特定する(S34)。
【0088】
一方、新たな経路と前の経路が同一でない場合(S33:NO)、第1パターン処理を行うときは新たに特定した経路に対してタクシー料金をタクシー課金情報15に基づいて算出すると共に、移動に係る時間を算出し(S35)、図13(a)に示す新たな経路、時間等を含む第3案内結果33を作成する(S36)。なお、第2パターン処理のときは、新たに特定した経路に対して到達できる地点(第3地点)を特定すると共に、移動に係る時間を算出し、図13(b)に示す第4案内結果44を作成することなり、第4案内結果44では「四谷四丁目交差点」が新たに特定された到達地点(第3地点)に相当する。
【0089】
また、基準距離内に含まれるか否かの判断で、検出位置情報に係る地点が基準距離内に含まれる場合(S31:YES)、終了指示を含む図14に示す終了通知35を処理結果として送信することを特定する(S37)。このように本発明では、タクシー乗車後も、交通情報に基づき経路の特定を行い、前の経路との比較を行うため、乗車後に生じた交通渋滞を回避して効率良くユーザがタクシーで移動することを支援できる。
【0090】
なお、本発明に係る経路通知システム1及び経路通知方法は、上述した形態に限定されるものではなく、種々の変形例の適用が可能である。例えば、処理内容を簡略化するためには、図3(a)でユーザが選択できるモードを固定にして、処理を行うようにしてもよい。また、上述した実施形態では、経路通知装置10が第1パターン処理と、第2パターン処理の両方を行えるようにしているが、提供するサービスの仕様によって、第1パターン処理のみを行うようにしてもよく、あるいは第2パターン処理のみを行うようにしてもよい。
【0091】
さらに、図3(b)の第2メニュー122で、目的地の設定に係るユーザの操作負担を低減するため、図15に示す目的地履歴40のように一度目的地が設定された場合は、そのときにGPS受信部24で受信した位置情報(緯度経度)と対応付けて目的地の名称を保存してもよい。
【0092】
すなわち、ユーザの行動パターンはある程度決まっており、以前にタクシーに乗車した場所からの移動先は同一であることが多いため、タクシー案内サイトを利用して第2メニュー122で目的地の設定を行う場合、携帯電話器20はGPS受信部24で受信した位置情報(緯度経度)が目的地履歴40に含まれるか否かを検索し、含まれる場合は、その位置情報に対応付けられた目的地の名称を目的地の入力欄122aに表示することで、ユーザの操作負担を低減できる。
【0093】
なお、このような処理は、経路通知装置10側で図15の目的地履歴40を記憶しておき、タクシー案内サイトを利用する場合、携帯電話器20がGPS受信部24で検出した位置情報を経路通知装置10へ送信し、経路通知装置10側で目的地を検索するようにしてもよい。また、携帯電話器20でのタクシー乗車位置、現在地は、GPS受信部24で取得する以外に、操作部20bを用いたユーザの操作入力により、乗車地、現在地の名称を携帯電話器20が取得してもよく、この場合、経路通知装置10は、携帯電話器20から送信されてくる乗車地、現在地の名称に対応する緯度経度を地図情報14に基づいて特定し、以降の処理を行うことになる。
【0094】
さらに、乗車後の経路通知装置10におけるタクシー料金等に係る算出処理を補助するために、タクシーに乗車したユーザが、タクシー内に設置されたタクシーメータを観察し、タクシーメータに表示される金額が上昇するごとに、その旨を経路通知装置10へ2〜5回程度通知することで、経路通知装置10は通知されてくる時間及び移動距離等を考慮してタクシー課金情報の内容を補正してタクシー料金を算出することも可能である。
【0095】
さらにまた、タクシー乗車後に、急用が入った場合又は用事を思い出した場合などにより目的地を変更する必要が生じたときに対応するため、タクシー乗車後にも図6の第1フローチャート及び図9の第2フローチャートに示す処理を行って、変更する目的地までの最適経路及び料金を表示できるようにしてもよい。このようにタクシー乗車後の目的地変更に対応した処理を行うには、経路通知装置10のプログラム11及び携帯電話器20のプログラム25の内容などを若干変更する必要がある。
【0096】
具体的には、タクシー乗車後に携帯電話器20で随時表示される図12の途中通知32、図13(a)の第3案内結果33、図13(b)の第4案内結果44、及び図14の終了通知35の中に「目的地変更」と云うボタンを選択可能に設け、このボタンが選択されると、再度、図3(a)(b)に示すメニュー121、122を携帯電話器20に表示させる。また、各メニュー121、122に基づき選択及び入力が完了すると、それらの内容及びGPS受信部24で検出された位置情報を携帯電話器20が経路通知装置10へ送信し、経路通知装置10は、図6の第1フローチャート及び図9の第2フローチャートの処理を行うようにする。
【0097】
上記処理を行う際、経路通知装置10は、携帯電話器20からの位置情報(緯度経度)で表される位置(乗車しているタクシーの位置に相当)を第1地点として扱う。また、タクシー料金の算出についても、タクシー乗車後の料金を含んだ上で変更になった目的地に係る金額を算出するものとする。経路通知装置10は算出した結果を携帯電話器20へ送信し、携帯電話器20は、変更になった目的地に対して第1案内結果30又は図8の第2案内結果31を表示する。第1案内結果30又は第2案内結果31の表示後は、上述した実施形態と同様であり、図10の第3フローチャート及び図11の第4フローチャートの処理が行われる。よって、このような変形例を適用することで、タクシー乗車後に目的地が変更になった場合でも、ユーザが望む情報をスムーズに提供することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0098】
【図1】本発明の実施形態に係る経路通知システムの概略図である。
【図2】経路通知装置の構成を示すブロック図である。
【図3】(a)は第1メニューを示す概略図であり、(b)は第2メニューを示す概略図である。
【図4】加入者情報データベースを示す図表である。
【図5】携帯電話器の構成を示すブロック図である。
【図6】タクシー乗車前の経路通知方法の一連の処理手順を示す第1フローチャートである。
【図7】第1パターン処理に基づく第1案内結果を示す概略図である。
【図8】第2パターン処理に基づく第2案内結果を示す概略図である。
【図9】タクシー乗車前の経路通知方法における経路等に関する処理の手順を示す第2フローチャートである。
【図10】タクシー乗車後の経路通知方法の一連の処理手順を示す第3フローチャートである。
【図11】タクシー乗車後の経路通知方法における経路等に関する処理の手順を示す第4フローチャートである。
【図12】途中通知を示す概略図である。
【図13】(a)は第3案内結果を示す概略図であり、(b)は第4案内結果を示す概略図である。
【図14】終了通知を示す概略図である。
【図15】目的地履歴の一例を示す図表である。
【符号の説明】
【0099】
1 経路通知システム
2 交通情報配信装置
3 ネットワーク
5 人工衛星
10 経路通知装置
20 携帯電話器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
地図情報及びタクシー課金情報を記憶する手段と、交通情報取得手段とを有する経路通知装置が、携帯通信装置へ経路を通知する経路通知方法であって、
前記携帯通信装置は、
第1地点及び第2地点に係る情報を取得し、
取得した第1地点及び第2地点に係る情報を前記経路通知装置へ送信し、
前記経路通知装置は、
第1地点及び第2地点に係る情報を受信した場合、前記交通情報取得手段で取得した交通情報及び前記地図情報に基づいて第1地点から第2地点までの経路を特定し、
特定した経路に応じたタクシー料金を前記タクシー課金情報に基づいて算出し、
特定した経路及び算出したタクシー料金を前記携帯通信装置へ送信することを特徴とする経路通知方法。
【請求項2】
地図情報及びタクシー課金情報を記憶する手段と、交通情報取得手段とを有する経路通知装置が、金額を受け付ける受付手段を有する携帯通信装置へ経路を通知する経路通知方法であって、
前記携帯通信装置は、
第1地点及び第2地点に係る情報を取得し、
前記受付手段で金額を受け付け、
取得した第1地点及び第2地点に係る情報、並びに受け付けた金額を前記経路通知装置へ送信し、
前記経路通知装置は、
第1地点及び第2地点に係る情報、並びに金額を受信した場合、前記交通情報取得手段で取得した交通情報及び前記地図情報に基づいて第1地点から第2地点までの経路を特定し、
特定した経路に対して、受信した金額でタクシーを利用したときに到達する第3地点を前記タクシー課金情報に基づいて特定し、
第3地点への経路を前記携帯通信装置へ送信することを特徴とする経路通知方法。
【請求項3】
前記経路通知装置は、
特定した経路及び前記交通情報取得手段で取得した交通情報に基づいて第1地点から第3地点までの移動に要する時間を算出し、
算出した時間に係る情報を前記携帯通信装置へ送信する請求項2に記載の経路通知方法。
【請求項4】
前記携帯通信装置は位置検出手段を有しており、該位置検出手段で前記第1地点に係る情報を取得する請求項1乃至請求項3のいずれか1つに記載の経路通知方法。
【請求項5】
前記携帯通信装置は、乗車完了の旨の受け付けが可能であり、
乗車完了の旨を受け付けた場合、基準時間おきに前記位置検出手段で検出した第1地点に係る情報を前記経路通知装置へ送信し、
前記経路通知装置は、
第1地点に係る情報を受信するつどに、前記地図データ及び前記交通情報取得手段で取得した交通情報に基づいて第1地点から第2地点までの経路を特定し、
新たに特定した経路と前に特定した経路とを比較し、
比較の結果、新たに特定した経路と前に特定した経路が異なる場合、新たに特定した経路を前記携帯通信装置へ送信する請求項4に記載の経路通知方法。
【請求項6】
前記経路通知装置は、
新たに特定した経路と前に特定した経路が異なる場合、新たに特定した経路に応じたタクシー料金を前記タクシー課金情報に基づいて算出し、
算出したタクシー料金を前記携帯通信装置へ送信する請求項5に記載の経路通知方法。
【請求項7】
前記経路通知装置は、
特定した経路及び前記交通情報取得手段で取得した交通情報に基づいて第1地点から第2地点までの移動に要する時間を算出し、
算出した時間に係る情報を前記携帯通信装置へ送信する請求項1乃至請求項6のいずれか1つに記載の経路通知方法。
【請求項8】
前記携帯通信装置は、タクシー料金の低さを優先する料金優先指示又は目的地までの移動に要する時間の短さを優先する時間優先指示の受け付けが可能であり、
いずれかの指示を受け付けた場合、受け付けた指示を前記経路通知装置へ送信し、
前記経路通知装置は、受信した指示に基づいて経路を特定する請求項1乃至請求項7のいずれか1つに記載の経路通知方法。
【請求項9】
地図情報及びタクシー課金情報を記憶する手段と、交通情報取得手段とを有する経路通知装置、並びに第1地点及び第2地点に係る情報を取得する手段を有する携帯通信装置を備え、前記経路通知装置が前記携帯通信装置へ第1地点から第2地点までの経路を通知する経路通知システムであって、
前記携帯通信装置は、
取得した第1地点及び第2地点に係る情報を前記経路通知装置へ送信する手段を備え、
前記経路通知装置は、
第1地点及び第2地点に係る情報を受信した場合、前記交通情報取得手段で取得した交通情報及び前記地図情報に基づいて第1地点から第2地点までの経路を特定する手段と、
特定した経路に応じたタクシー料金を前記タクシー課金情報に基づいて算出する手段と、
特定した経路及び算出したタクシー料金を前記携帯通信装置へ送信する手段と
を備えることを特徴とする経路通知システム。
【請求項10】
地図情報及びタクシー課金情報を記憶する手段と、交通情報取得手段とを有する経路通知装置、並びに第1地点及び第2地点に係る情報を取得する手段と、金額を受け付ける受付手段とを有する携帯通信装置を備え、前記経路通知装置が前記携帯通信装置へ第1地点から第2地点へ向かう経路を通知する経路通知システムであって、
前記携帯通信装置は、
取得した第1地点及び第2地点に係る情報、並びに受け付けた金額を前記経路通知装置へ送信する手段を備え、
前記経路通知装置は、
第1地点及び第2地点に係る情報、並びに金額を受信した場合、前記交通情報取得手段で取得した交通情報及び前記地図情報に基づいて第1地点から第2地点までの経路を特定する手段と、
特定した経路に対して、受信した金額でタクシーを利用したときに到達する第3地点を前記タクシー課金情報に基づいて特定する手段と、
第3地点への経路を前記携帯通信装置へ送信する手段と
を備えることを特徴とする経路通知システム。
【請求項11】
地図情報及びタクシー課金情報を記憶する手段と、交通情報取得手段とを有する経路通知装置であって、
外部から送信されてきた第1地点及び第2地点に係る情報を受信した場合、前記交通情報取得手段で取得した交通情報及び前記地図情報に基づいて第1地点から第2地点までの経路を特定する手段と、
特定した経路に応じたタクシー料金を前記タクシー課金情報に基づいて算出する手段と、
特定した経路及び算出したタクシー料金を、受信した情報の送信元へ送信する手段と
を備えることを特徴とする経路通知装置。
【請求項12】
地図情報及びタクシー課金情報を記憶する手段と、交通情報取得手段とを有する経路通知装置であって、
外部から送信されてきた第1地点及び第2地点に係る情報、並びに金額を受信した場合、前記交通情報取得手段で取得した交通情報及び前記地図情報に基づいて第1地点から第2地点までの経路を特定する手段と、
特定した経路に対して、受信した金額でタクシーを利用したときに到達する第3地点を前記タクシー課金情報に基づいて特定する手段と、
第3地点への経路を、受信した情報の送信元へ送信する手段と
を備えることを特徴とする経路通知装置。
【請求項13】
地図情報及びタクシー課金情報を記憶する記憶部と、通信を行う通信部とを有するコンピュータにタクシー経路の通知を行わせるためのコンピュータプログラムにおいて、
コンピュータを
前記通信部を介して交通情報を取得する手段と、
外部から送信されてきた第1地点及び第2地点に係る情報を受信した場合、取得した交通情報及び前記地図情報に基づいて第1地点から第2地点までの経路を特定する手段と、
特定した経路に応じたタクシー料金を前記タクシー課金情報に基づいて算出する手段と、
特定した経路及び算出したタクシー料金を、受信した情報の送信元へ送信する手段として機能させることを特徴とするコンピュータプログラム。
【請求項14】
地図情報及びタクシー課金情報を記憶する記憶部と、通信を行う通信部とを有するコンピュータにタクシー経路の通知を行わせるためのコンピュータプログラムにおいて、
コンピュータを
前記通信部を介して交通情報を取得する手段と、
外部から送信されてきた第1地点及び第2地点に係る情報、並びに金額を受信した場合、取得した交通情報及び前記地図情報に基づいて第1地点から第2地点までの経路を特定する手段と、
特定した経路に対して、受信した金額でタクシーを利用したときに到達する第3地点を前記タクシー課金情報に基づいて特定する手段と、
第3地点への経路を、受信した情報の送信元へ送信する手段として機能させることを特徴とするコンピュータプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2007−58345(P2007−58345A)
【公開日】平成19年3月8日(2007.3.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−240345(P2005−240345)
【出願日】平成17年8月22日(2005.8.22)
【出願人】(396004833)株式会社エクシング (394)
【Fターム(参考)】