説明

行動案内装置、行動予定処理方法、行動案内システム、及び行動予定処理プログラム

【課題】 目的地までの行程の途中で行動予定が変更される場合、行動予定変更のためにユーザに複雑な操作を要求せず、装置も複雑な演算処理が不要で、ユーザにとって判りやすく簡単且つ効率的で、インタラクティブで楽しい道案内を実現可能にする。
【解決手段】
携帯電話端末の制御部10は、出発地から目的地までの行動予定を生成し、その行動予定に基づいて表示制御部13及び第1表示部32に道案内表示を行わせる。行動予定と実際の行動内容とにズレが生じてきた場合、制御部10は、バックグラウンドにて行動予定の再作成を行う。また、同行者が存在する場合、制御部10は、利用者と同行者の行動予定を共有行動予定データベースとしてメモリ部15に保持させ、利用者と同行者の少なくとも何れかの行動予定に変更が生じる時には、その変更に応じて行動予定データベースの調整を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば目的地への道案内等を行うための行動案内装置、目的地までの行程におけるの行動予定を生成及び変更等する行動予定処理方法、行動案内システム、行動予定処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、いわゆるナビゲーション装置では、GPS(Global Positioning System)などにより得られる現在位置情報と、ユーザの手作業等により入力された目的地や経由地の情報と、地図情報とを用いて、出発地或いは現在位置から目的地に至るまでの行程(経路、ルート)を地図上に表示等するような道案内機能が実現されている。
【0003】
また、従来のナビゲーション装置においては、上述した目的地までの行程表示を行う基本機能に加えて、例えば、目的地までの経路の近傍にある様々な地点,施設等の情報を、ユーザの嗜好や希望に基づいてデータベースより検索し、それらの情報を地図上に表示して案内するような機能も実現されている。
【0004】
その他、例えば特開2005−227168号の公開特許公報(特許文献1)には、複数の移動体にそれぞれナビゲーション端末を携行させ、各ナビゲーション端末が互いに双方向通信可能となされた待ち合わせ支援システムが開示されている。このシステムにおいて、少なくとも一つのナビゲーション端末には、各移動体の現在位置に基づいて最適な待ち合わせ目的地を変更する制御部が設けられている。すなわち、この制御部を備えたナビゲーション端末は、複数の移動体が待ち合わせ目的地へ移動する際に、そられ各移動体の状況に応じて待ち合わせ目的地を変更するような待ち合わせ支援を行うことが可能となされている。
【0005】
【特許文献1】特開2005−227168号公報(図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、例えば或る目的地までの行程において、例えば経由地とその通過時刻、ユーザや同行者が途中に立ち寄る場所とその時刻などの行動予定を先に決めておき、ユーザや同行者がその行動予定に沿って行動しつつ目的地まで移動するような場合、必ずしも上記行動予定の通りにスケジュールが進行するとは限らない。
【0007】
すなわち例えば、経由地や途中に立ち寄る場所と時刻がユーザ自身や同行者により変更されたり、渋滞や事故等の何らかの理由により経由地や途中に立ち寄る場所とその時刻を変更せざるを得なくなることがある。
【0008】
このように、目的地に至るまでの予定が途中で変更されるような場合には、予め決めてある行動予定を、実際の行動の状況変化に応じて適宜更新する必要がある。言い換えると、実際の行動の状況変化に応じて行動予定を適宜更新することができ、最終的に許容できる時刻までに目的地へ到着できれば、ユーザや同行者にとってより便利であり、また、ユーザとその同行者は予め決めた行動予定に囚われないインタラクティブで楽しい行動を取ることもがきるようになる。
【0009】
一方で、予め決められた行動予定が変更された場合、道案内機能による目的地までの行程の再計算が必要になるだけでなく、行動予定についても実際の行動の状況変化に応じて再設定を行わなければならなくなる。
【0010】
しかしながら、ナビゲーション装置に対して目的地までの行程の再計算と行動予定の更新を行わせるためには、ユーザは様々な操作を行わなければならず非常に煩雑であり、また、ナビゲーション装置自身も経路探索や地図表示などの複雑な演算処理を行わなければならない。
【0011】
特に、携帯電話端末等の携帯通信端末に搭載された道案内機能を利用しているような場合、ユーザは、当該端末に搭載されている小さなディスプレイ及び少ない入力操作デバイスを用いて、非常に煩雑な操作を行わなければならなくなり、また、携帯通信端末に搭載されている非力な演算処理装置では、行程の再計算や行動予定の再設定及び地図表示などのための複雑な処理を短時間に実行することは困難である。
【0012】
本発明は、このような実情に鑑みて提案されたものであり、目的地までの行程の途中で行動予定が変更されるような場合に、行動予定の変更のためにユーザに対して複雑な操作を要求せず、また、装置についても複雑な演算処理が不要で、ユーザにとって判りやすく簡単且つ効率的で、さらにはインタラクティブで楽しい道案内を実現することができる行動案内装置、行動予定処理方法、行動案内システム、及び行動予定処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の行動案内装置は、情報通信を行うための通信部と、少なくとも行動予定の変更を判断するのに利用可能な判断情報を付加して行動予定を生成する行動予定生成部と、少なくとも行動予定を利用者に対して提示する行動案内を行う行動案内部と、行動予定に変更が生じるか否かを判断情報に基づいて判断する判断部と、行動予定に変更が生じると判断部が判断した時、行動予定の再作成を行う行動予定再作成部と、一以上の特定の同行者装置との間で行動予定を共有する行動予定データベースを生成保持すると共に、通信部を通じて同行者端末との間で通信を行い、利用者と同行者の少なくとも何れかの行動予定に変更が生じると判断部が判断した時、行動予定データベースの調整を行う行動予定データベース調整部とを有することにより、上述した課題を解決する。
【0014】
また、本発明の行動予定処理方法は、少なくとも行動予定の変更を判断するのに利用可能な判断情報を付加して行動予定を生成するステップと、一以上の特定の同行者装置との間で行動予定を共有する行動予定データベースを生成して保持するステップと、少なくとも行動予定を利用者に対して提示する行動案内を行うステップと、行動予定に変更が生じるか否かを判断情報に基づいて判断するステップと、行動予定に変更が生じると判断された時、行動予定の再作成を行うステップと、所定の通信手段を用いて同行者端末との間で通信を行い、利用者と同行者の少なくとも何れかの行動予定に変更が生じると判断された時、行動予定データベースの調整を行うステップとを有することにより、上述した課題を解決する。
【0015】
また、本発明の行動案内システムは、少なくとも行動予定の変更を判断するのに利用可能な判断情報を付加して行動予定を生成し、その行動予定に基づいて行動案内を行い、行動予定に変更が生じる時には行動予定の再作成を行う利用者端末及びその同行者端末とからなる行動案内システムであって、利用者端末及び同行者端末は、少なくとも相手方と情報通信を行うための通信部と、互いに相手方の行動予定を共有する行動予定データベースを生成保持すると共に、通信部を通じて両端末間で通信を行い、利用者と同行者の少なくとも何れかの行動予定に変更が生じる時に、行動予定データベースの調整を行う行動予定データベース調整部とを有することにより、上述した課題を解決する。
【0016】
また、本発明の行動予定処理プログラムは、情報通信を行うための通信部と、少なくとも行動予定の変更を判断するのに利用可能な判断情報を付加して行動予定を生成する行動予定生成部と、少なくとも行動予定を利用者に対して提示する行動案内を行う行動案内部と、行動予定に変更が生じるか否かを判断情報に基づいて判断する判断部と、行動予定に変更が生じると判断部が判断した時、行動予定の再作成を行う行動予定再作成部と、一以上の特定の同行者装置との間で行動予定を共有する行動予定データベースを生成保持すると共に、通信部を通じて同行者端末との間で通信を行い、利用者と同行者の少なくとも何れかの行動予定に変更が生じると判断部が判断した時、行動予定データベースの調整を行う行動予定データベース調整部として、携帯通信端末を機能させることにより、上述した課題を解決する。
【0017】
すなわち、本発明によれば、行動予定を利用者に提示するような行動案内が行われ、途中で行動予定が変更された時には行動予定再作成部が行動予定を再作成する。また、利用者に同行者が存在する時には、行動予定データベース調整にてそれら利用者と同行者との間で行動予定が共有され、さらに行動予定が変更された場合には、その変更を通信により知らせ、行動予定データベース調整がそれら共有された行動予定の調整を行うようになされている。
【発明の効果】
【0018】
本発明においては、行動予定を利用者に提示するような行動案内が行われるため、装置は複雑な演算処理を行わなくても良く、また、行動案内の途中で行動予定が変更される時には利用者による操作を要せずに行動予定の再作成が行われ、さらに、利用者に同行者が存在する場合、それら利用者と同行者との間で行動予定が共有され、利用者又は同行者の行動予定が変更された場合には、共有された行動予定が利用者による操作を要せずに、その変更に応じて調整されるため、例えば行動予定に基づいて道案内がなされるような場合に目的地までの行程の途中で行動予定が変更されるようになったとしても、行動予定の変更のためにユーザに対して複雑な操作は要求されず、また、装置についても複雑な演算処理が不要であり、したがって、ユーザにとって判りやすく簡単且つ効率的で、さらにはインタラクティブで楽しい道案内を実現可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、図面を参照しながら、本発明の一実施形態について説明する。
【0020】
なお、本実施形態では、本発明の行動案内装置、行動予定処理方法、行動案内システム、行動予定処理プログラムが適用される一例として、ナビゲーション機能を備えた携帯電話端末を挙げているが、勿論、ここで説明する内容はあくまで一例であり、本発明はこの例に限定されないことは言うまでもない。
【0021】
〔携帯電話端末の概略構成〕
図1には、本発明実施形態のナビゲーション機能を備えた携帯電話端末の概略的な内部構成例を示す。
【0022】
図1に示す携帯電話端末において、通信アンテナ12は、例えば内蔵アンテナであり通話やパケット通信のための信号電波の送受信を行う。通信回路11は、送受信信号の周波数変換、変調と復調等を行う。本実施形態の携帯電話端末は、これら通信回路11及び通信アンテナ12により、音声通話やパケット通信を行う。上記通信アンテナ12及び通信回路11の受信データが通話音声のデータである場合、その通話音声のデータはデータラインを介して音声処理部22へ送られ、それ以外の受信データは一旦、制御部10へ送られて適切に処理された後、必要に応じて当該制御部10から各部へ送られる。なお、上記パケット通信は、電子メールのデータ通信やプログラムのデータ通信、インターネット経由のデータ通信の他、ナビゲーション機能にて利用される交通情報、道路情報等の取得のためのデータ通信、後述する行動予定(行動計画)の送受信のためのデータ通信等に用いられる。
【0023】
音声処理部22は、上記通信アンテナ12及び通信回路11から通話音声の受信データが供給された時には、当該通話音声の受信データを復号化し、その復号化後の通話音声データをデータラインを介してスピーカ20へ送る。
【0024】
スピーカ20は、携帯電話端末に設けられている受話用のスピーカやリンガ(着信音)、音楽再生、アラーム音出力用のスピーカであり、ディジタル/アナログ変換器と増幅器を含み、通話音声やリンガ音,再生音楽のデータをディジタル/アナログ変換及び増幅した後に出力する。これにより、通話音声やリンガ音,再生音楽が得られる。
【0025】
マイクロホン21は、送話用及び外部音声集音用のマイクロホンであり、アナログ/ディジタル変換器と増幅器を含む。このマイクロホン21を介して入力された音声信号は、増幅器により所定のレベルに増幅された後、アナログ/ディジタル変換器によりディジタル音声データに変換され、データラインを介して音声処理部22へ送られて符号化された後、データラインを介して通信回路11へ送られて変調、周波数変換等の各種処理を受け、通信アンテナ12から送信される。
【0026】
第1表示部32と第2表示部33は、それぞれ例えば液晶ディスプレイ等の表示デバイスとそのディスプレイの表示駆動回路とを含み、それらディスプレイ上に画像や文字、後述する行動予定の画面等を表示する。なお、本実施形態において、第1表示部32は例えばメインディスプレイであり、第2表示部33はサブディスプレイとなされている。表示制御部13は、制御部10による制御の元で、上記第1表示部32,第2表示部33の表示駆動回路を制御し、第1表示部32或いは第2表示部33のディスプレイ上に画像等を表示させる。
【0027】
画像処理部23は、内蔵メモリや外部メモリ等から読み出された圧縮符号化されている画像データの伸張復号化処理等を行い、その伸張復号後の画像データをデータラインを介して表示制御部13へ送る処理や、図示しないカメラにより撮影された画像の処理等を行う。
【0028】
操作部14は、本実施形態の携帯電話端末の図示しない筐体上に設けられているテンキーや発話,終話キー/電源キー等の各キーや十字キー,ジョグダイヤル,タッチパネル等の各操作子と、それら操作子が操作された時の操作信号を発生する操作信号発生器とからなる。本実施形態において、上記操作部14の各操作子は、ユーザからの情報入力やメニュー選択、その他各種機器操作等の入力のために用いられる。
【0029】
VICS受信回路16及びVICS受信アンテナ17は、いわゆるVICS(Vehicle Information and Communication System)によりFM多重放送や道路上の発信機から送信されているVICS信号を受信することにより、例えば渋滞や交通規制、駐車場の混雑状況等の交通情報や道路情報をリアルタイムに取得するためのデバイスである。当該VICS受信アンテナ17及びVICS受信回路16にて受信された道路交通情報は、例えば後述する行動予定に沿った道案内の際や行動予定の再作成などの際に利用されたり、例えば第1表示部32や第2表示部33のディスプレイ上に表示されることになる。なお、本実施形態の携帯電話端末は、交通情報や道路情報を、上記VICS受信アンテナ17及びVICS受信回路16によるVICS経由だけでなく、通信アンテナ12及び通信回路11による携帯電話網やインターネット経由で取得することも可能となされている。
【0030】
ジャイロセンサ24は、本実施形態の携帯電話端末の姿勢や動きを検出するための2軸ジャイロセンサを備えており、当該2軸ジャイロセンサの検出信号は制御部10へ送られる。この時の制御部10は、ジャイロセンサ24の検出信号に基づいて、当該携帯電話端末の姿勢の変化や移動方向、移動量等を算出する。
【0031】
加速度センサ25は、本実施形態の携帯電話端末が動かされた際の加速度を検出し、当該加速度センサ25の検出信号は制御部10へ送られる。この時の制御部10は、上記加速度センサ25の検出信号に基づいて、当該携帯電話端末の移動時における加速度を算出する。
【0032】
GPSアンテナ27は、GPSにおける測地衛星の発信する電波を受信する。GPS制御部26は、GPSアンテナ27の電波受信に基づいて、自端末の現在位置の緯度及び経度を求める。これらGPSアンテナ27及びGPS制御部26により得られたGPSデータ(緯度,経度を表すデータ)は、制御部10へ送られる。
【0033】
近距離通信アンテナ29は、例えばいわゆるブルートゥース方式(Bluetooth:登録商標)やUWB方式などによる近距離無線通信の電波の送受信を行うを行うためのアンテナである。近距離通信制御部28は、上記近距離無線通信の全般的な制御と、制御部10との間でのデータのやり取りを行う。なお、近距離無線通信には、赤外線通信(IrDA)が含まれていても良い。赤外線通信が行われる場合、携帯電話端末には赤外線の送受信素子が搭載されることになる。また、本実施形態の携帯電話端末は、後述するように例えば同行者端末との間で行動予定のデータをやり取りして共有することになった場合に、その行動予定のデータを当該近距離無線通信により同行者端末から受信若しくは同行者端末へ送信することも可能となされている。
【0034】
外部装置接続部30は、外部メモリ(外付けメモリ)や外部ハードディスクドライブ、外部リムーバブルメディア装置等の外部記憶装置31と、当該携帯電話端末とを接続するためのインターフェイスである。なお、本実施形態の携帯電話端末は、後述するように例えば同行者端末との間で行動予定のデータをやり取りして共有することになった場合に、その行動予定のデータを当該外部記憶装置31及び外部装置接続部30を介して取得することも可能である。
【0035】
メモリ部15は、ROM(Read Only Memory)とRAM(Random Access Memory)を含む。ROMは、OS(Operating System)、制御部10が各部を制御するための制御プログラムや各種の初期設定値、フォントデータ、各辞書データ、本実施形態にかかるナビゲーション機能を実行するためのナビゲーションプログラムコード及び行動予定の作成及び更新機能を実行するための行動予定処理プログラムプログラムコード、後述する行動予定のデータや共有行動予定データベースのデータ、電子メールやスケジュール帳等のプログラムコード、その他、携帯電話端末に搭載される各種のプログラムコード、当該携帯電話端末の識別情報(ID)などを記憶している。このROMは、いわゆるNAND型フラッシュメモリ(NAND-type flash memory)のような書き換え可能なROMをも含み、当該書き換え可能なROMには、例えば、本実施形態にかかる行動予定データ、共有行動予定データベース、電子メールデータ、電話帳や電子メールアドレス、その他、各種のデータや各種設定値等を保存することも可能となされている。RAMは、制御部10が各種のデータ処理を行う際の作業領域として、随時データを格納する。
【0036】
上記制御部10は、通信回路11における通信の制御、音声処理部22や画像処理部23等の各制御の他、本実施形態の携帯電話端末の各構成要素の制御や各種演算処理を行う。詳細については後述するが、特に本実施形態の場合、制御部10は、メモリ部15の上記ナビゲーションプログラムコードによるナビゲーション機能の実行や、上記行動予定処理プログラムコードによる行動予定の作成や更新等の実行を行う。
【0037】
その他、図1には図示を省略しているが、本発明の携帯電話端末は、年月日時等の情報を発生したり時間を計測する時計部や、レンズ系と撮像素子による画像を撮影するカメラ部、外部ケーブルが接続されるケーブル用コネクタ部、キー照明や着信ライト用などのLED(発光ダイオード)とその駆動部、バイブレータとその駆動部、各部へ電力を供給するバッテリとその電力をコントロールするパワーマネージメントIC部、いわゆる電子マネーのための情報記憶と信号の送受信を行う電子財布部など、一般的な携帯電話端末に設けられる各構成要素についても備えている。
【0038】
〔行動予定とナビゲーション機能の概要〕
以下、ユーザが自宅から例えば自動車で出発して目的地E村まで出かける場合(同行者が存在しない場合)と、ユーザと友人Bさんがそれぞれの自宅から例えば自動車で出発して目的地E村まで出かける場合(同行者が存在する場合)の、本発明実施形態にかかる行動予定(行動計画)の作成と、その行動予定に基づくナビゲーション(道案内)と、必要に応じて行われる行動予定の変更等の概略的な流れについて説明する。なお、以下の説明では、上記同行者が存在しない場合と同行者が存在する場合の両方において、ユーザは、自宅から自動車で出発した後、途中で友人A氏宅に寄り、そのA氏を自動車に同乗させて目的地E村まで行く例を挙げている。
【0039】
本発明実施形態では、目的地E村までの行程内の行動予定をスケジュール表(例えばいわゆる遠足の栞のようなスケジュール表)として予め作成し、その行動予定のスケジュール表の内容に沿ってナビゲーションを行う。
【0040】
また、本発明実施形態では、行動予定のスケジュール表の内容を、実際の行動の状況変化に応じて略々リアルタイムに更新しながら、目的地E村に予定通りに辿り着けるようにするためのナビゲーションを行う。
【0041】
すなわち、本実施形態では、ユーザの行動或いは同行者の行動が変更された場合や、ナビゲーションの途中で行動予定の通りに進捗しなくなった場合に、現時点以後に必要又は不要となる行動(イベント)を判断し、ユーザ或いは同行者の新たな行動予定を立てて、その行動予定をアップデート(ユーザ或いは同行者の携帯電話端末の行動予定のリスケジュール処理)し、そのリスケジュール処理された新たな行動予定に沿ってナビゲーションを行う。
【0042】
〔行動予定の作成の概要〕
目的地E村までの行程内の行動予定を作成する場合、ユーザは、先ず、出発地(ユーザの自宅)と目的地(E村)を決定する。また、本実施形態では、目的地E村までの途中に行われるイベントとして、友人A氏宅に寄って当該A氏を自動車に乗せ、さらに、例えば昼食をとるためのレストランやテーマパーク等のような、途中に立ち寄りたい経由地等の決定などを行う。
【0043】
ここで、上記行動予定を作成する場合において、ユーザは、例えば前記操作部14を操作することにより、それら出発地と目的地、途中の経由地(A氏宅、レストラン等)のような各地点の情報を、本発明実施形態の携帯電話端末へ入力する。また、行動予定の作成の際に、本実施形態の携帯電話端末は、例えばインターネット等を通じて、様々な施設や立ち寄りたい場所の情報を取得することも可能となされている。
【0044】
また、出発地や目的地などの指定地点の位置を特定するための方法としては、緯度経度情報を入力するような方法を用いることができる。すなわち、指定地点の緯度経度情報が既知である場合、利用者により、それら指定地点の緯度経度情報等が携帯電話端末へ入力される。一方、指定地点の緯度経度情報が既知でない場合、本実施形態の携帯電話端末は、例えばインターネット上の地図検索システム等を利用して緯度経度情報を入手することができる。
【0045】
また、現在地の緯度経度情報については、GPS機能による緯度経度情報を取得することも可能であり、その場合、ユーザはそれら緯度経度情報を直接入力する必要が無くなると想定される。
【0046】
本実施形態において、上記経由地は、行動予定に予め組み込まれる経由地と、行動予定には組み込まれない希望経由地(候補経由地)の二つがある。
【0047】
上記行動予定に予め組み込まれる経由地に対しては、後述するように予め到着予定時刻や予定滞在時刻等が指定される。また、当該行動予定に組み込まれる経由地には、必要に応じて、削除に関する優先度(以下、削除プライオリティと表記する。)を設定しておくことができる。
【0048】
当該行動予定に組み込まれる経由地に対して設定される削除プライオリティは、後述するように、例えば行動予定のスケジュール変更により行動予定に時間的な余裕が無くなったことで、経由地を削除する必要性が出てきたような場合に、削除しても構わない経由地の順位を決めておくための情報である。これにより、実際に経由地を削除することになった場合には、一例として、当該削除プライオリティの低い順に経由地を削除することができるようになる。
【0049】
なお、行動予定に組み込まれる経由地には、必ず立ち寄る経由地(プライオリティが最優先に設定された経由地)を設定しておくことも可能である。当該必ず立ち寄る経由地は、削除されない経由地となされる。
【0050】
その他、削除プライオリティは、目的地や使用道路などにも設定可能である。
【0051】
また、行動予定に予め組み込まれる経由地は、ユーザにより設定された経由地の他に、例えば予め設定されているユーザの趣味・嗜好情報により携帯電話端末側が立ち寄り可能な候補地として提案する経由地であっても良い。携帯電話端末がユーザの趣味・嗜好情報に基づいて経由地を提案する場合、当該携帯電話端末はインターネットなどを通じて、現在地以降で立ち寄り可能で且つユーザの趣味・嗜好情報に応じた候補地の情報を取得し、それら取得した候補地を経由地とすることも可能である。
【0052】
一方、上記行動予定には組み込まれない希望経由地は、後述するように、例えば行動予定のスケジュールに時間的な余裕が発生したような場合に立ち寄り可能な候補地として、予めユーザに設定しておくことのできる経由地である。
【0053】
また、当該希望経由地は、ユーザにより予め設定された希望経由地の他に、上述同様に、例えば予め設定されているユーザの趣味・嗜好情報により携帯電話端末側が立ち寄り可能な候補地として提案する希望経由地などがある。携帯電話端末がユーザの趣味・嗜好情報に基づく希望経由地を提案する場合、当該携帯電話端末はインターネットなどを通じて、現在地以降で立ち寄り可能で且つユーザの趣味・嗜好情報に応じた候補地の情報を取得し、それら取得した候補地を希望経由地とすることも可能である。
【0054】
また特に、ユーザにより予め設定される希望経由地については、予め追加に関する優先度(以下、追加プライオリティと表記する。)を設定しておくことができる。当該希望経由地に対して設定される追加プライオリティは、後述するように、行動予定のスケジュールに時間的な余裕が出来て何れかの希望経由地に寄り道可能になった場合に、立ち寄る経由地の順位を決めておくための情報である。これにより、実際に寄り道をすることになった場合には、一例として、追加プライオリティが高い順の経由地を、寄り道経由地として行動予定に設定するようなことが可能となる。
【0055】
その他、追加プライオリティは、目的地や使用道路などにも設定可能である。
【0056】
上述のようにユーザ等から出発地や目的地等の指定地点の位置情報(緯度経度情報)等の各種情報が入力されると、本実施形態の携帯電話端末は、制御部10内に形成されている演算部により、上記入力された位置情報を用いた行動予定を作成する。
【0057】
上記行動予定の作成の際、携帯電話端末の演算部は、ユーザ等から指定地点の位置情報(緯度経度情報)を基に、出発地から経由地を経て目的地へ至るまでの道順を求める。
【0058】
この時の道順については、例えば予め設定されているユーザの趣味・嗜好情報や、例えばVICS機能により得られる渋滞情報や路線情報などの交通情報を基に、演算部が処理を行うことで作成する。
【0059】
なお、ユーザの嗜好情報としては、例えば、のんびり行くことをユーザが好むか否かや、急いで行くことをユーザが望むか否か、ユーザが好む道筋の雰囲気、ユーザが良く利用する交通網や交通手段などの情報を挙げることができる。また、交通情報としては、VICSにより得られる出発当日の渋滞情報や路線情報だけでなく、出発日以前に得られる予想渋滞情報や道路工事予定情報なども用いることができる。
【0060】
また上記行動予定の作成の際に、携帯電話端末の演算部は、ユーザ等から指定される時刻情報と各地点間の距離情報や交通情報等を基に、出発地からの出発時刻、経由地への予想到着時刻とその経由地からの予想出発時刻(若しくは経由地での予想滞在時間)、目的地への予想到着時刻などの、時刻予想のための演算を行う。
【0061】
すなわち例えば、経由地にて昼食を食べることがユーザにより指定されたような場合、その経由地に夕方に到着したのでは意味がない(昼食をとれない)ため、携帯電話端末の演算部は、ユーザにより指定された昼食時刻(昼食開始時刻とそこでの滞在時刻からなる昼食利用時刻)を基に、その昼食時刻内に昼食を食べることができるようにするための行動予定の演算を行う。
【0062】
同様に、例えば目的地への到着時刻についても、ユーザにより指定された到着時刻までに到着できるようにするための行動予定の演算を行う。
【0063】
〔行動予定の作成時の処理の流れ〕
図2には、本実施形態の携帯電話端末において、行動予定が作成される際の処理の流れを示す。なお、この図2のフローチャートに示した処理ステップは、主に携帯電話端末の制御部10(演算部)が行う処理である。
【0064】
先ず、携帯電話端末は、本実施形態のナビゲーション機能を実行するためのナビゲーションプログラムの起動指示が例えば操作部14を通じてユーザから入力され、それに応じて当該ナビゲーションプログラムを起動し、さらに行動予定の作成モードの選択指示が操作部14を通じてユーザから入力されると、この図2のフローチャートの処理をスタートさせる。
【0065】
そして、ステップS1の処理として、当該行動予定の作成モードにおいて、ユーザから例えば操作部14を通じて、出発地,目的地,経由地等の指定と、上記目的地への到着時刻や経由地の到着時刻,滞在時刻,出発時刻等の指定がなされ、出発地から目的地までの移動手段(例えば自動車)の指定、さらに必要に応じて、前記削除プライオリティ,追加プライオリティの設定や希望経由地の指定等の各種設定などが行われると、本実施形態の携帯電話端末は、ステップS2へ処理を進める。
【0066】
ステップS2の処理に進むと、携帯電話端末は、ステップS1にて指定された出発地,目的地,経由地などの情報、指定された出発時刻,滞在時刻,到着時刻などの情報、指定された移動手段などの情報を用いて、行動予定の作成を行う。
【0067】
次に、携帯電話端末は、ステップS3の処理として、上記ステップS2にて作成した行動予定は実現可能な行動予定であるか否か、及び、ステップS2にて作成した行動予定が適当な行動予定であるか否かの判断を行う。すなわち、携帯電話端末は、例えば、上記指定された移動手段を用いて上記指定された出発地から経由地,目的地へ上記指定された時刻までに到着等することが実際に可能であるかどうかの判定や、例えば、上記指定された移動手段を用いて上記経由地,目的地へ向かう場合の予想所要時間に対して上記指定された到着時刻等が余りにも遅すぎるなどのように行動予定が不適当であり、より良い行動予定を作成できる可能性があるかどうかの判断などを行う。
【0068】
そして、上記ステップS2で作成した行動予定が実現可能で適当な行動予定であると判定され、さらに利用者からその行動予定に対する許可がなされた場合、携帯電話端末は、ステップS4へ処理を進め、上記作成した行動予定を決定した行動予定として登録し、当該決定した行動予定を例えば第1表示部32や第2表示部に表示する。なお、当該決定した行動予定の内容は、ディスプレイ表示と共に、若しくはディスプレイ表示とは別にスピーカ20から音声により出力しても良いし、例えば自動車に搭載されているいわゆるカーナビゲーションシステムと連携して、当該カーナビゲーションシステムのディスプレイに表示したり、スピーカから出力しても良い。
【0069】
一方、ステップS2で作成した行動予定が実現可能な行動予定ではないと判定した場合や適当な行動予定になっていないと判断した場合、携帯電話端末は、ステップS5の処理として、その行動予定が実現不可能である理由や適当な行動予定になっていない理由などを示すメッセージを例えば第1表示部32に表示し、さらに必要に応じて例えば出発時刻,到着時刻,滞在時刻などの再指定、経由地の再指定等を求めるメッセージなどを表示した後、ステップS1へ処理を戻す。なお、上記行動予定が実現不可能であること等の理由を表すメッセージは、スピーカ20から音声により出力しても良いし、ディスプレイ表示と共に、若しくはディスプレイ表示とは別にスピーカ20から音声により出力しても良いし、例えば自動車に搭載されているいわゆるカーナビゲーションシステムと連携して、当該カーナビゲーションシステムのディスプレイに表示したり、スピーカから出力しても良い。
【0070】
なお、ユーザに同行者が存在する場合、当該同行者の携帯電話端末でも上述同様にして行動予定が作成されることになる。
【0071】
〔行動予定の作成時のユーザインターフェース画面例〕
図3〜図8には、本実施形態の携帯電話端末において、行動予定が作成される際のユーザインターフェース画面例を示す。なお、これらユーザインターフェース画面は、携帯電話端末の制御部10が生成して、表示制御部13を通じて例えば第1表示部32のディスプレイ画面上に表示させるものである。
【0072】
図3は、目的地の設定がなされる際のユーザインターフェース画面例を示している。なお、この図3のユーザインターフェース画面は、例えば図2のフローチャートのステップS1においてディスプレイ表示される画面である。
【0073】
当該図3において、ディスプレイ画面40上には、携帯電話端末自身を擬人化したキャラクタが表示され、そのキャラクタ(携帯電話端末)からのメッセージが吹き出しウィンドウ42に表示される。また、この図3のディスプレイ画面40上には、操作部14を通じてユーザにより入力された内容を示す内容表示ウィンドウ41が表示される。なお、当該図3に示した目的地設定のためのユーザインターフェース画面例の場合、上記吹き出しウィンドウ42には、ユーザに対して目的地の入力を求めるメッセージが表示され、上記内容表示ウィンドウ41には、ユーザが操作部14を操作して入力した目的地の地名や施設が表示されている。
【0074】
また、経由地の設定が行われる場合も、この図3と略々同様のユーザインターフェース画面がディスプレイ画面40上に表示される。但し、経由地設定の場合、キャラクタの吹き出しウィンドウ42には経由地の入力を求めるメッセージが表示され、上記内容表示ウィンドウ41にはユーザにより入力された経由地の施設や地名等が表示される。
【0075】
図4は、経由地(行動予定に予め組み込まれる経由地)の到着時刻の設定がなされる際のユーザインターフェース画面例を示している。なお、この図4のユーザインターフェース画面は、例えば図2のフローチャートのステップS1においてディスプレイ表示される画面である。
【0076】
この図4に示す経由地到着時刻設定のためのユーザインターフェース画面例の場合、ディスプレイ画面40上には、図3の例と同様にキャラクタが表示され、その吹き出しウィンドウ42には経由地の到着時刻の入力をユーザに求めるメッセージが表示され、内容表示ウィンドウ41には経由地の地名や施設名が表示されると共にユーザにより入力された到着時刻が表示される。なお、目的地の到着時刻の設定が行われる場合も、この図4と略々同様のユーザインターフェース画面がディスプレイ画面40上に表示される。但し、目的地到着時刻設定の場合、キャラクタの吹き出しウィンドウ42には目的地到着時刻の入力を求めるメッセージが表示され、上記内容表示ウィンドウ41には目的地の地名や施設名が表示されると共にユーザにより入力された目的地到着時刻が表示される。
【0077】
図5は、図2のフローチャートのステップS3にて実現可能な行動予定ではないと判定された場合に、ステップS5にて理由表示されるユーザインターフェース画面例を示している。
【0078】
この図5において、ディスプレイ画面40上には、実現可能な行動予定ではないことを示すメッセージがキャラクタの吹き出しウィンドウ42に表示される。また、内容表示ウィンドウ41には、それ以前に入力された行動予定の地名や施設、時刻等が表示されると共に、当該内容表示ウィンドウ41の各表示項目のうち、特に行動予定が実現不可能になった原因となっている部分について、例えば他の表示項目とは区別可能に表示(例えば赤色表示や点滅表示など)される。
【0079】
図6は、図2のフローチャートのステップS3において不適当(不自然)な行動予定になっていると判定された場合に、ステップS5にて理由表示されるユーザインターフェース画面例を示している。
【0080】
この図6において、ディスプレイ画面40上には、行動予定が不適当なものであり、より良い行動予定を作成できる可能性があることを示すメッセージがキャラクタの吹き出しウィンドウ42に表示される。また、内容表示ウィンドウ41には、それ以前に入力された行動予定の地面や施設、時刻等が表示されると共に、当該内容表示ウィンドウ41の各表示項目のうち、特に不適当な行動予定になった原因となる部分について、例えば他の表示項目とは区別可能に表示(例えば赤色表示や点滅表示など)される。
【0081】
図7は、図2のフローチャートのステップS4にて行動予定が決定した場合に、ディスプレイ表示されるユーザインターフェース画面例を示している。
【0082】
この図7において、ディスプレイ画面40上には、行動予定が決まったことを示すメッセージがキャラクタの吹き出しウィンドウ42に表示される。また、内容表示ウィンドウ41には、決定した行動予定の地面や施設、時刻等が表示される。なお、この場合、内容表示ウィンドウ41に表示される行動予定の時刻情報は、行動予定として設定された時刻(設定時刻)と、その設定時刻と同じ予定時刻が表示される。
【0083】
また、行動予定が決定された場合、その行動予定のユーザインターフェース画面は、図8のような画面に切り替えることも可能となされている。すなわち図8に示すユーザインターフェース画面例は、決定された行動予定内の出発地から経由地や目的地の各地名や施設までの距離表示を行うための画面例である。
【0084】
この図8において、ディスプレイ画面40上には、決定した行動予定内の出発地から経由地や目的地の各地名や施設までの距離表示が行われていることを示すメッセージがキャラクタの吹き出しウィンドウ42に表示される。また、内容表示ウィンドウ41には、決定した行動予定内の出発地から経由地や目的地の各地名や施設までの各区間距離と、各区間距離を積算した積算距離、及び予定時刻等が表示される。
【0085】
〔決定された行動予定に沿ったナビゲーション例〕
上述のようにして行動計画が決定された後、ユーザが目的地へ向かって行動を開始した場合、本実施形態の携帯電話端末は、上記行動計画に沿ったナビゲーション(道案内)を行う。
【0086】
本実施形態においてナビゲーションは、具体的には以下のような情報をユーザに提示(例えばディスプレイ表示や音声案内)することにより行われる。
【0087】
すなわち本実施形態の携帯電話端末は、ナビゲーションを実行している間、基本的な情報として、例えば、経由地や目的地までの方角及び距離、経由地や目的地までの予想到着時刻、現在地の予想通過時刻と実通過時刻及びその差分などの情報を、ディスプレイ表示や音声案内等によってユーザに提示する。
【0088】
また、本実施形態の携帯電話端末は、ナビゲーションを実行している間、必要に応じて、付帯情報として、例えば、直進,右折,左折などの指示、交差点やランドマークまでの距離、通行する道路(例えば国道17号、県道XX号など)、現在地の名称(xx県yy市zz町など)、理想的な行動速度と実行動速度及びその差分情報、予定時刻までに到着するために必要な行動速度などの情報を、ディスプレイ表示や音声案内等によってユーザに提示する。
【0089】
なお、ナビゲーションにおける道案内は、例えば自動車に搭載されているいわゆるカーナビゲーションシステムと連携して、当該カーナビゲーションシステムのディスプレイに表示したり、スピーカから出力しても良い。
【0090】
〔行動予定に沿ったナビゲーション時のユーザインターフェース画面例〕
図9には、本実施形態の携帯電話端末において、行動予定に沿ってナビゲーション(道案内)が行われている時のユーザインターフェース画面の一例を示す。
【0091】
すなわち本実施形態の携帯電話端末において、行動予定に沿ったナビゲーションが行われている場合、図9に示すように、ディスプレイ画面40の吹き出しウィンドウ42には、現在地と、現時点で向かっている方向、行動速度、その他道案内に必要な大まかな情報が表示される。また、内容表示ウィンドウ41には、現在の行動地点と、行動予定の予想通過地点(予想ペース)と実際の走行地点の概略的な表示、及び、次の予定地点までの残り距離などの情報が表示される。
【0092】
〔同行者が存在する場合の行動予定の情報共有についての概要〕
また、本実施形態において、ユーザとは別の移動手段を利用してユーザと同じ目的地へ向かうような同行者が存在する場合、それらユーザとその同行者の両携帯電話端末間では、お互いの行動予定を同行者情報としてやり取りすることにより、両者の行動予定を共有可能となされている。なお、同行者は一人だけでなく、複数であっても良い。
【0093】
すなわち本実施形態において、同行者が存在する場合、当該同行者の携帯電話端末からは、その同行者の行動予定、同行者の現在位置とその名称、同行者の指示する位置とその名称、同行者の経由地と目的地までの予想到着時刻などが、同行者情報として、当該ユーザの携帯電話端末に送られ、一方、ユーザの携帯電話端末からは、当該ユーザの行動予定、ユーザの現在位置とその名称、ユーザの指示する位置とその名称、ユーザの経由地と目的地までの予想到着時刻などが、同行者情報として、当該同行者の携帯電話端末に送られる。そして、ユーザと同行者の各々の携帯電話端末において、互いに相手方から受け取った同行者情報に基づく行動予定と、自己の行動予定とに基づいて、共有行動予定が生成され、その共有行動予定がデータベース化されて保持される。
【0094】
また、本実施形態において、当該同行者情報のやり取りは、ユーザや同行者が行動を開始する前の他、行動を開始した後にも必要に応じて逐次行われる。行動を開始した後の同行者情報の送受信は、ユーザ或いは同行者からの送受信指示に応じて行われても良いし、一定時間毎若しくは予め設定した時刻に自動的に行われても良く、後述するように行動予定の変更(リスケジュール処理)が行われた時にのみ自動的に行われても良い。
【0095】
なお、本実施形態において、特に最初に送受信される行動予定は、同行者情報として必要な全ての情報を含むものとなされるが、2回目以降の送受信の際には、例えば送受信情報量を少なくするために、それ以前の行動予定との差分情報、すなわち経由地点名や目的地点名,各地点間の距離,各地点の予定時間などのような基本的に表示更新が必要のない行動計画情報を除いた、例えば現在の行動情報(現在位置情報や予想時間)などのように、定期的に表示更新する必要がある情報であって、最低限、自分側における更新内容を同行者側の表示内容に反映させるために必要となる情報のみを送るようにすることが望ましい。
【0096】
また、本実施形態において、同行者情報は、一例として、電子メールを利用して送受信される。なお、電子メールを利用した同行者情報のやり取りは、電子メールの本文中に記載されても良いし、電子メールの添付ファイルとして送受信されても良い。このように、電子メールを利用して同行者情報の共有を行う場合、ユーザと同行者の両者の携帯電話端末では、予め互いに相手方の電話番号と電子メールアドレスの登録が行われる。その他、同行者が複数存在するような場合に、いわゆるプッシュトゥトーク(Push-to-Talk)と呼ばれている1対多の通話機能を用いて、同行者情報を複数の同行者に対して通知するようなことも可能である。
【0097】
図10には、本実施形態の携帯電話端末において、ユーザの携帯電話端末と同行者の携帯電話端末との間でやり取りされる同行者情報を、ディスプレイ画面40に表示した時の画面例を示す。この図10は、ユーザが行動を開始した後、当該ユーザの携帯電話端末から、電子メール本文への記載形式で同行者情報が送信され、その同行者情報が受け手側(同行者)の携帯電話端末のディスプレイ画面40上に表示された場合の一表示例を示している。
【0098】
すなわちこの図10の例において、電子メールのタイトル記載欄43には、この同行者情報により送られる情報の内容を表すタイトルが記載され、メール本文記載欄44には、当該同行者情報の具体的な情報が記載される。上記タイトルや電子メールの本文の情報は、送信側の携帯電話端末が本実施形態のプログラムに基づいて自動的に作成しても良いし、ユーザが操作部14を通じて自ら入力しても良い。なお、メール本文記載欄44内のコードは、この電子メールの情報が同行者情報の更新に必要な情報であるか否かを示す情報であり、送信側の携帯電話端末が本実施形態のプログラムに基づいて自動的にメール本文に付加されても良いし、ユーザが独自に設定したコードが付加されても良い。
【0099】
そして、この図10に示すような電子メールの本文記載形式の同行者情報を受け取った携帯電話端末は、本実施形態のプログラムに基づいて、当該受信した電子メールのタイトル若しくはメール本文中のコード等により、当該電子メールの同行者情報が共有行動予定データベースの更新に必要な情報であるか否か判定し、共有行動予定データベースの更新に必要な同行者情報であることを認識した場合には、当該電子メールの本文中に記載された同行者情報を用いて、自端末内の共有行動予定データベースをアップデートする。
【0100】
図11には、上述のように同行者情報のやり取りを行うことでユーザと同行者の行動予定が共有されている時の、例えばユーザ側の携帯電話端末におけるユーザインターフェース画面例を示す。なお、図11は、ユーザ(自分)とその同行者であるBさんの位置情報が表示されている時の画面例を示している。
【0101】
この図11において、キャラクタの吹き出しウィンドウ42には、同行者Bさんの現在位置をユーザに通知するためのメッセージが表示される。そして、内容表示ウィンドウ41には、ユーザ(自分)と同行者Bさんの現在位置と、ユーザの行動予定上の現時点での行動、及び、同行者Bさんの行動予定上の現時点での行動が表示される。また、内容表示ウィンドウ41には、ユーザの予定時刻と予想時刻、及び同行者Bさんの予定時刻も表示される。
【0102】
〔行動予定を変更する場合の基本的な処理の流れ〕
上述したような行動予定に沿ってユーザが行動を開始した後、その行動予定に殆ど狂いが生じなかった場合には、当初の行動予定を変更せずに、そのままナビゲーションを続行できるが、例えば何らかの理由により行動予定に狂いが生じた場合、その後の行動予定を変更しなければならなくなることが起こり得る。
【0103】
図12には、ユーザが行動を開始した後、何らかの理由により行動予定に狂いが生じ、その結果行動予定の変更が必要になる場合の処理の基本的な流れを示す。なお、この図12のフローチャートに示した処理ステップは、主に携帯電話端末の制御部10(演算部)がバックグラウンドにて行う処理である。
【0104】
先ず、携帯電話端末は、本実施形態のナビゲーション機能を実行するためのナビゲーションプログラムの起動指示が例えば操作部14を通じてユーザから入力され、それに応じて当該ナビゲーションプログラムを起動し、さらに行動予定に基づくナビゲーションモード(道案内モード)の選択指示が操作部14を通じてユーザから入力されると、この図12のフローチャートの処理をスタートさせる。
【0105】
ナビゲーションモードがスタートすると、携帯電話端末は、ステップS11の処理として、例えばGPS機能を用いて現在地の位置情報を取得し、また内部時計機能による現在時刻情報を取得し、さらに必要に応じて、VICS機能を用いて交通情報を取得する。
【0106】
次に、実際にユーザが行動予定に沿って行動を開始すると、携帯電話端末は、ステップS12の処理として、予め設定されている行動予定と実際の行動内容との比較を行う。ここで、上記予め設定されている行動予定の通りに実際の行動がなされている場合には、上記予め設定されている行動予定をそのまま用いて(変更を加えずに)ナビゲーションを続行する。一方、上記予め設定されている行動予定と実際の行動内容との間に差分(ズレ)が生じてきている場合、携帯電話端末は、バックグラウンド処理として、その差分(ズレ)を補正することができる行動予定を再作成(リスケジュール処理)すると共に、上記予め設定されている行動予定と実際の行動内容との間に差分(ズレ)が生じてきていることをユーザに対して通知する。なお、この時のユーザへの通知は、音声により行うことも可能である。
【0107】
そして、携帯電話端末は、ステップS13の処理として、上記予め設定されている行動予定を、上記バックグラウンドにてリスケジュール処理された行動予定へ更新(変更)するか否かをユーザに対して問い合わせるためのメッセージをディスプレイ表示させ、その後、上記リスケジュール処理後の行動予定への更新を許可する旨の指示が操作部14を通じてユーザによりなされた場合にはステップS14へ処理を進め、一方、上記リスケジュール処理後の行動予定への更新を許可しない旨の指示が操作部14を通じてユーザによりなされた場合にはステップS11へ処理を戻す。なお、この時のユーザへのメッセージによる通知は、音声により行うことも可能である。
【0108】
ステップS14の処理に進むと、携帯電話端末は、上記リスケジュール処理された行動予定を確定してディスプレイ表示させることで行動予定の表示更新を行うと共に、実際に更新された内容を表す更新情報をもディスプレイ表示させる。
【0109】
その後は、ユーザによりナビゲーションの終了指示がなされるか、若しくは、最終的な目的地に到着してナビゲーションが必要なくなるまで、スタートに戻り上述の処理が繰り返される。
【0110】
〔同行者が存在しない場合に経由地を削除して行動予定を変更する際の詳細な処理の流れ〕
図13には、同行者が存在しない場合において、何らかの理由により行動予定に狂いが生じた時に、例えば経由地の削除による行動予定のリスケジュール処理(再作成)を行う際の詳細な処理の流れを示す。なお、この図13のフローチャートに示した処理ステップは、主に携帯電話端末の制御部10(演算部)がバックグラウンドにて行う処理である。また以下の説明では、一例として経由地を削除する例を挙げているが、その他にも行動予定に設定されている目的地そのものを削除して別の目的地を設定したり、行動予定に設定されていた通行道路を別の道路に変更するようなことも可能である。
【0111】
この図13において、携帯電話端末は、本実施形態のナビゲーション機能を実行するためのナビゲーションプログラムの起動指示が例えば操作部14を通じてユーザから入力され、それに応じて当該ナビゲーションプログラムを起動し、さらに行動予定に基づくナビゲーションモード(道案内モード)の選択指示が操作部14を通じてユーザから入力されると、この図13のフローチャートの処理をスタートさせる。
【0112】
ナビゲーションモードがスタートした後、携帯電話端末は、ステップS21の処理として、例えばGPS機能を用いて現在地の位置情報を取得し、また内部時計機能による現在時刻情報を取得し、さらに必要に応じてVICS機能を用いて交通情報を取得する。
【0113】
次に、実際にユーザが行動予定に沿って行動を開始すると、携帯電話端末は、ステップS22の処理として、予め設定されている行動予定と実際の行動内容との比較を行う。そして、上記予め設定されている行動予定の通りに実際の行動がなされている場合には、当該予め設定されている行動予定をそのまま用いてナビゲーションを続行する。
【0114】
一方、上記予め設定されている行動予定と実際の行動内容との間に差分(ズレ)が生じてきている場合、携帯電話端末は、バックグラウンド処理により、ステップS23の処理として、予め設定されている行動予定と実際の行動内容との間に生じた時間のズレ(以下、差分時間と表記する。)を算出し、上記行動予定に設定されている各経由地に立ち寄るために必要な時間情報と上記差分時間とを比較する。
【0115】
次いで、携帯電話端末は、ステップS24の処理として、上記行動予定に設定されている各経由地に立ち寄るために必要な時間と上記差分時間との比較の結果、各経由地に立ち寄った場合に一定時間以上の予定遅延が発生するか否か判定し、一定時間以上の遅延が発生しないと判定した時にはステップS21へ処理を戻し、一方、一定時間以上の遅延が発生すると判定した時にはステップS25へ処理を進める。すなわち、本実施形態の携帯電話端末は、一定時間以上の予定遅延の発生をトリガとして、ステップS25以降へ処理を進める。
【0116】
上記ステップS24にて一定時間以上の遅延が発生すると判定してステップS25の処理に進むと、携帯電話端末は、行動予定に設定されている各経由地のうち、現在地以降で行動予定に設定されている未だ立ち寄っていない各経由地を抽出し、さらにそれら各経由地の中から削除可能な経由地の候補を抽出すると共に、それら削除可能な候補地として挙げられた各経由地の中から、一例として、前述の削除プライオリティのうちで最も低い削除プライオリティに設定されている経由地を削除することにした場合の削除時間を、現在地から当該経由地までの距離情報と予測行動速度及びその経由地での予定滞在時間等から算出する。言い換えると、その経由地をスキップすることで発生する余り時間、すなわち当該経由地に立ち寄った場合に必要となる時間分に相当する余裕時間を算出する。
【0117】
より具体的に説明すると、上記削除可能な経由地をスキップすることにした場合に発生する余裕時間の算出は、一例として、現在地以降の行動予定において経由順に例えば三つの地点a,b,cが経由地として設定されており、その中で例えば最も低い削除プライオリティが設定されているb地点をスキップすることにした場合には、a地点からb地点さらにc地点までの距離と、上記b地点をスキップした時のa地点からc地点までの距離との差分を求め、その差分距離に対して平均移動速度(予測行動速度)を除算することによって算出される移動に関する時間と、その経由地について予め行動予定で設定されている滞在時間とを加算するような方法を用いることができる。
【0118】
また、現在地以降の行動予定において経由順に例えば三つの地点a,b,cが経由地として設定されているような場合において、それら複数の経由地a,b,cの中から削除する経由地の候補を抽出する際には、一例として、a地点をスキップして上述同様の算出方法により得られる余裕時間と、例えばb地点をスキップして上述同様の算出方法により得られる余裕時間と、例えばc地点をスキップして上述同様の算出方法により得られる余裕時間とを比較し、それら余裕時間(つまり削減可能な時間)が最大となる地点を、上記削除する経由地の候補(スキップされるリスケジュール対象地点)として決定するようにしても良い。
【0119】
また例えば、複数の経由地の中から削除する経由地の候補を抽出する際には、一例として、実際の遅延時間と、それら複数の経由地のうちの何れかをスキップすることで得られる余裕時間とを比較し、実際の遅延時間に最も近い(且つ遅延時間内の)余裕時間が得られることになる経由地を、上記削除する経由地の候補(スキップされるリスケジュール対象地点)として決定するようにしても良い。
【0120】
また例えば、削除プライオリティが元々設定されていない複数の地点が経由地として行動予定に設定されているような場合には、一例として、現在地点以降でこれから進む先の各経由地と、それら経由地を各々削除した場合の削除可能な時間(つまり削除により発生する余裕時間)とをリスト化してディスプレイ画面上に提示し、そのリストの中から何れの経由地を削除するかをユーザに問い合わせ、ユーザから削除指示がなされた経由地を、上記削除する経由地の候補(スキップされるリスケジュール対象地点)として決定するようになことも可能である。
【0121】
その他にも、例えば、削除プライオリティが元々設定されていない複数の地点が経由地として行動予定に設定されているような場合には、次に向かう経由地を削除することにした場合の予測到達時間をディスプレイ画面上に提示し、その経由地を削除するかどうかをユーザに問い合わせ、当該ユーザから削除指示がなされた時に、その経由地を上記削除する経由地として決定するようなことも可能である。
【0122】
次に、携帯電話端末は、ステップS26の処理として、上述のように削除候補地として挙げられた経由地を削除することにした場合に算出される削除時間(余裕時間)により、上記実際の遅延が解消するか否か判定する。そして、携帯電話端末は、当該ステップS26にて上記実際の遅延が解消すると判定した場合にはステップS27へ処理を進め、一方、ステップS26にて遅延が解消しないと判定した場合には、ステップS30へ処理を進める。
【0123】
ステップS26にて遅延が解消しないと判定してステップS30の処理に進むと、携帯電話端末は、現在地以降で行動予定に設定されている未だ立ち寄っていない各経由地のうち、先のステップS25で削除時間算出の対象地となされた経由地を除いた残りの各経由地を抽出し、前述のステップS25と同様に、それら各経由地の中から削除可能な経由地の候補を抽出すると共に、それら削除可能な候補地として挙げられた各経由地の中から、何れかの経由地を上記削除する経由地の候補(スキップされるリスケジュール対象地点)として決定し、当該決定された経由地を削除することにした場合の削除時間を、現在地から当該経由地までの距離情報と予測行動速度から算出する。すなわち、その経由地をスキップすることで発生する余裕時間を算出して、ステップS26へ処理を戻す。
【0124】
そして、この時のステップS26でも、前述同様に、携帯電話端末は、削除候補地として挙げられた経由地を削除することにした場合に算出される削除時間(余裕時間)により、上記実際の遅延が解消するか否か判定する。また、当該ステップS26にて上記実際の遅延が解消すると判定した場合にはステップS27へ処理を進め、一方、ステップS26にて遅延が解消しないと判定した場合には、ステップS30へ処理を進める。すなわち、ステップS26とステップS30の処理では、何れかの経由地を削除する処理を行ったとしても、行動予定に対して実際の行動の遅れが取り戻せない場合には、当該実際の行動の遅れが取り戻せるようになるか、若しくは削除可能な経由地が無くなってしまうまで、上記リスケジュール対象地点の決定と削除時間(余裕時間)の算出の処理を繰り返す。
【0125】
次に、ステップS26にて遅延が解消するか、若しくは削除可能な経由地が無くなってしまったと判定されてステップS27の処理に進むと、携帯電話端末は、バックグラウンドの処理として、上記決定されたリスケジュール対象地点を削除するような行動予定のリスケジュール処理を行うと共に、当該リスケジュール処理を行った場合の行動予定を、例えばディスプレイ画面上に表示などしてユーザに提示し、当該ユーザに対して当該経由地の削除を実際に実行しても構わないか否かの許可を求める。
【0126】
そして、携帯電話端末は、ステップS28の処理として、上記経由地の削除実行をユーザが許可したか否か判定し、ユーザが削除実行を拒否した時には、上記バックグラウンド処理にて行われたリスケジュール処理をキャンセルして元の行動予定のままナビゲーション処理を続行し、一方、ユーザが削除実行を許可した時にはステップS29へ処理を進める。
【0127】
ステップS29の処理に進むと、携帯電話端末は、上記バックグラウンドにてリスケジュール処理がなされた後の最新の行動予定を確定させてディスプレイに表示させることで行動予定の表示更新を行うと共に、現在位置及び実際に更新された内容を表す更新情報をもディスプレイ表示させる。
【0128】
その後は、ユーザによりナビゲーションの終了指示がなされるか、若しくは、最終的な目的地に到着してナビゲーションが必要なくなるまで、スタートに戻り上述の処理が繰り返される。
【0129】
なお、この図13では、削除可能な経由地が存在する場合を例に挙げて説明したが、元々削除可能な経由地が存在していない場合には、上述したようなリスケジュール処理は行わない。
【0130】
〔同行者が存在しない場合の行動予定に沿ったナビゲーションと経由地削除時のユーザインターフェース画面例〕
図14〜図16には、本実施形態の携帯電話端末において、同行者が存在しない場合の行動予定に沿って行われるナビゲーションと、遅延により経由地の削除が行われる際のユーザインターフェース画面例を示す。なお、これらユーザインターフェース画面は、携帯電話端末の制御部10が生成して、表示制御部13を通じて例えば第1表示部32のディスプレイ画面上に表示させるものである。
【0131】
図14は、現在位置が出発地である場合のユーザインターフェース画面例を示している。なお、この図14のユーザインターフェース画面は、例えば図12のステップS11や図13のステップS21においてディスプレイ表示される画面の一例である。但し、図14は、行動予定に設定されている出発予定時刻よりも、実際の出発時刻が既に遅延している場合の表示例を示している。当該図14に示す出発地のユーザインターフェース画面例の場合、ディスプレイ画面40には、前述同様にキャラクタが表示され、吹き出しウィンドウ42には現在の状況をユーザに通知するメッセージ(図14の例では出発予定時刻から既に遅延しているため直ぐに出発することを求めるメッセージ)が表示され、内容表示ウィンドウ41には現時点における行動予定の各地名や施設、時刻等が表示される。また、当該内容表示ウィンドウ41において、ユーザ(携帯電話端末)の現在地を示す表示項目は、例えば他の表示項目とは区別可能に表示(例えば他とは違う色の表示や点滅表示など)される。なお、この図14の例のように、行動予定として設定されている予定時刻よりも、現在時刻における実際の行動内容が遅延している場合、内容表示ウィンドウ41には、各予定時刻に対して実際の遅延時刻分を加算した各予想時刻が、各予定時刻とは区別可能に表示(例えば赤色表示や点滅表示など)される。
【0132】
図15は、ユーザが実際に移動を開始し、例えば経由地の一つ(この例ではレストラン)に到着する前のユーザインターフェース画面例を示している。なお、この図15のユーザインターフェース画面は、例えば図12のステップS12や図13のステップS22〜ステップS24において行動予定と実際の行動内容との比較の結果、行動予定のリスケジュール処理(この場合は経由地の削除)が必要になっている場合にディスプレイ表示される画面の一例である。
【0133】
すなわち、この図15の例のユーザインターフェース画面は、ユーザが、経由地の一つであるA氏宅を出発後、次の経由地であるレストランに到着する前の或る地点に居るときの画面例を示しており、現時点からそれ以降、行動予定に沿って行動したのでは、当該行動予定で設定された到着時刻に目的地へ到着できない状況になっている場合を示している。そして、このような状況の場合、本実施形態の携帯電話端末は、キャラクタの吹き出しウィンドウ42に、今後の行動予定内において変更可能な予定(この例では削除可能な経由地)をユーザに通知するメッセージを表示させ、また、内容表示ウィンドウ41には、上記変更可能(削除可能)な経由地に対応する表示項目を他の表示項目とは区別可能に表示(例えば赤色表示や点滅表示など)すると共に、当該変更可能(削除可能)な経由地に到着するまでの残り距離数を表示する。また、図15の例の場合も図14同様に、行動予定として設定されている予定時刻よりも、実際の現在時刻が遅延している場合には、上記内容表示ウィンドウ41に、上記予定時刻に対して実際の遅延時刻分を加算した予想時刻が、上記予定時刻とは区別可能に表示(例えば赤色表示や点滅表示など)される。
【0134】
図16は、図15のようにユーザに対して行動予定の変更(経由地の削除)を提案し、当該ユーザにより行動予定の変更(経由地の削除)がなされた結果、行動予定のリスケジュール処理(再作成)が行われた場合のユーザインターフェース画面例を示している。なお、この図16のユーザインターフェース画面は、例えば図12のステップS12や図13のステップS27において行動予定のリスケジュール処理が行われ、当該行動予定のリスケジュール処理の結果、元の行動予定から当該リスケジュールされた行動予定との間に差分が生じ、当該リスケジュールされた行動予定をユーザへ通知する必要性が生じたと判定されて、図12のステップS14や図13のステップS29にて当該リスケジュールされた行動予定がディスプレイ表示された場合の画面例を示している。
【0135】
すなわち、この図16にユーザインターフェース画面は、図15のユーザインターフェース画面においてレストランへの経由予定がユーザによりキャンセルされた場合(レストランへの経由が削除された場合)の画面例を示している。そして、当該図16のユーザインターフェース画面の場合、キャラクタの吹き出しウィンドウ42には、キャンセルされた予定(経由地)をユーザに知らせるメッセージが表示され、内容表示ウィンドウ41には、上記キャンセルされた経由地が削除されてリスケジュール処理された行動予定が表示されると共に、そのリスケジュール後の行動予定において次に向かうべき場所(この場合は最終目的地となる)に到着するまでの残り距離数が表示される。
【0136】
〔同行者が存在しない場合に経由地を追加して行動予定を変更する際の処理の流れ〕
図17には、同行者が存在しない場合において、何らかの理由により行動予定に余裕が生じた時に、例えば新たな経由地の追加による行動予定のリスケジュール処理(再作成)を行う際の処理の流れを示す。なお、この図17のフローチャートに示した処理ステップは、主に携帯電話端末の制御部10(演算部)がバックグラウンドにて行う処理である。また以下の説明では、一例として経由地を追加する例を挙げているが、その他にも行動予定に設定されている目的地そのものを別の目的地を設定したり、行動予定に設定されている道路を別の道路に変更するようなことも可能である。
【0137】
この図17において、携帯電話端末は、本実施形態のナビゲーション機能を実行するためのナビゲーションプログラムの起動指示が例えば操作部14を通じてユーザから入力され、それに応じて当該ナビゲーションプログラムを起動し、さらに行動予定に基づくナビゲーションモード(道案内モード)の選択指示が操作部14を通じてユーザから入力されると、この図17のフローチャートの処理をスタートさせる。
【0138】
ナビゲーションモードがスタートした後、携帯電話端末は、ステップS41の処理として、例えばGPS機能を用いて現在地の位置情報を取得し、また内部時計機能による現在時刻情報を取得し、さらに必要に応じて、VICS機能を用いて交通情報を取得する。
【0139】
次に、実際にユーザが行動予定に沿って行動を開始すると、携帯電話端末は、ステップS42の処理として、予め設定されている行動予定と実際の行動内容との比較を行う。そして、上記予め設定されている行動予定の通りに実際の行動がなされている場合には、当該予め設定されている行動予定をそのまま用いてナビゲーションを続行する。
【0140】
一方、上記予め設定されている行動予定と実際の行動内容との間に差分(ズレ)が生じてきている場合、携帯電話端末は、バックグラウンド処理により、ステップS43の処理として、予め設定されている行動予定と実際の行動内容との間に生じた時間のズレ(差分時間)を算出し、上記行動予定に設定されている各経由地に立ち寄るために必要な時間情報と上記差分時間とを比較する。
【0141】
次いで、携帯電話端末は、ステップS44の処理として、上記行動予定に設定されている各経由地に立ち寄るために必要な時間と上記差分時間との比較の結果、各経由地に立ち寄ったとしても一定時間以上の余裕が発生するか否か判定し、一定時間以上の余裕が発生しないと判定した時にはステップS41へ処理を戻し、一方、一定時間以上の余裕が発生すると判定した時にはステップS45へ処理を進める。すなわち、本実施形態の携帯電話端末は、一定時間以上の時間的余裕の発生をトリガとして、ステップS45以降へ処理を進める。
【0142】
上記ステップS44にて一定時間以上の余裕が発生すると判定してステップS45の処理に進むと、携帯電話端末は、行動予定には組み込まれずに予めユーザにより設定されている複数の希望経由地(候補経由地)、若しくは、ユーザの趣味・嗜好情報に基づいてインターネット等を通じて取得した複数の希望経由地の中から、現在地以降に立ち寄り可能な各希望経由地を抽出し、さらにそれら各希望経由地の中から、一例として、前述の追加プライオリティのうちで最も高い追加プライオリティが設定されている希望経由地を追加することにした場合の追加時間を、現在地から当該希望経由地までの距離情報と予測行動速度、及びその経由地での滞在可能時間或いは希望滞在時間から算出する。言い換えると、その希望経由地を追加することで発生する時間、すなわち、当該希望経由地に立ち寄った場合に必要となる時間分に相当する追加時間を算出する。
【0143】
より具体的に説明すると、希望経由地に立ち寄ることにした場合に発生する追加時間の算出は、一例として、現在地以降の行動予定において経由順に例えば二つの地点a,cが経由地として設定されており、それら二つの地点a,cの間に例えば最も高い追加プライオリティが設定されている地点bを新たに追加することにした場合には、a地点からc地点までの距離と、a地点とc地点の間にさらに上記b地点を追加したときの距離との差分を求め、その差分距離に対して平均移動速度を除算することにより算出される移動に関する時間と、その希望経由地での滞在希望時間とを加算するような方法を用いることができる。
【0144】
また、例えば行動予定内の経由地aからcの間で、複数の立ち寄り可能な希望経由地として例えば三つの地点b,e,fが存在し、それら三つの地点b,e,fの中から何れか一つの経由地の候補を抽出する際には、上記経由地aとcの間に、例えば地点bを新たに追加して上述同様の算出方法を用いて得られた追加時間と、例えば地点eを新たに追加して上述同様の算出方法を用いて得られた追加時間と、例えば地点fを新たに追加して上述同様の算出方法を用いて得られた追加時間とを比較し、それら追加時間から実際に滞在可能な時間が最大となる地点を、行動予定に追加される経由地の候補(追加によるリスケジュール対象地点)として決定するようにしても良い。
【0145】
また例えば、複数の立ち寄り可能な希望経由地の中から追加する希望経由地の候補を抽出する際には、一例として、実際の余裕時間と、それら各希望経由地のうちの何れかを追加した時の追加時間とを比較し、実際の余裕時間に最も近い(且つ余裕時間内)の追加時間が得られることになる地点を、上記追加する希望経由地の候補(追加によるリスケジュール対象地点)として決定するようにしても良い。
【0146】
また例えば、追加プライオリティが元々設定されていない複数の希望経由地が設定されているような場合には、一例として、現在地点以降でこれから進む先に存在する各希望経由地と、それら各希望経由地をそれぞれ追加した場合の滞在可能な時間とをリスト化してディスプレイ画面上に提示し、そのリストの中から何れの希望経由地を追加すべきかをユーザに問い合わせ、ユーザから追加の指示がなされた希望経由地を、上記追加するリスケジュール対象地点として決定するようなことも可能である。
【0147】
その他にも、例えば、追加プライオリティが元々設定されていない複数の希望経由地が設定されているような場合には、次に立ち寄ることが可能な希望経由地を追加した場合の予測到達時間及び滞在可能時間をディスプレイ画面上に提示し、その希望経由地を追加すべきかをユーザに問い、当該ユーザから追加の指示がなされ時に、その希望経由地を上記追加するリスケジュール対象地点として決定するようなことも可能である。
【0148】
次に、携帯電話端末は、ステップS46の処理として、上述のように追加候補地として挙げられた希望経由地の追加を許可する指示がユーザによりなされたか否か判定し、ユーザが希望経由地の追加を許可しなかった時には、上記バックグラウンド処理にて行われた経由地追加のリスケジュール処理をキャンセルして元の行動予定のままナビゲーション処理を続行し、一方、ユーザが希望経由地の追加を許可した時にはステップS47へ処理を進める。
【0149】
次に、ステップS46において上記希望経由地の追加がユーザにより許可されてステップS47の処理に進むと、携帯電話端末は、バックグラウンドの処理として、上記希望経由地を追加するような行動予定のリスケジュール処理を行い、ステップS48へ処理を進める。
【0150】
ステップS48の処理に進むと、携帯電話端末は、ステップS43と同様に、バックグラウンド処理として、上記リスケジュール処理後の行動予定と、実際の行動内容との間に発生する差分時間を算出し、上記リスケジュール処理後の行動予定に設定されている各経由地を経由するために必要な時間と上記差分時間とを比較する。
【0151】
次いで、携帯電話端末は、ステップS49へ処理を進め、ステップS44と同様に、バックグラウンド処理として、上記リスケジュール後の行動予定に設定されている各経由地に立ち寄るために必要な時間と上記差分時間との比較の結果、各経由地に立ち寄ったとしても一定時間以上の余裕が未だ存在することになるか否か判定し、一定時間以上の余裕が存在することになると判定した時にはステップS45へ処理を戻し、一方、一定時間以上の余裕がもう存在しなくなると判定した時にはステップS50へ処理を進める。すなわち、ステップS45からステップS49までの処理では、経由地を新たに追加するリスケジュールの結果、一定時間以上の余裕が未だに残っている場合にはさらに立ち寄り可能な希望経由地をユーザに提示し、一定時間以上の余裕が無くなるか若しくはユーザが経由地追加によるリスケジュール処理の終了指示を行うまで、上述同様のリスケジュール処理を繰り返す。
【0152】
そして、ステップS49にて、一定時間以上の余裕が存在しなくなってステップS50の処理に進むと、携帯電話端末は、上記新たな経由地追加によるリスケジュール処理後の最新の行動予定を確定させてディスプレイに表示させることで行動予定の表示更新を行うと共に、現在位置及び実際に更新された内容を表す更新情報をディスプレイに表示させることで、ユーザへの通知を行う。
【0153】
その後は、ユーザによりナビゲーションの終了指示がなされるか、若しくは、最終的な目的地に到着してナビゲーションが必要なくなるまで、スタートに戻り上述の処理が繰り返される。
【0154】
なお、この図17では、追加可能な経由地が存在する場合を例に挙げて説明したが、元々追加可能な経由地が存在していない場合には、上述したようなリスケジュール処理は行わない。
【0155】
〔同行者が存在しない場合の行動予定に沿ったナビゲーションと経由地追加時のユーザインターフェース画面例〕
図18,図19には、本実施形態の携帯電話端末において、同行者が存在しない場合の行動予定に沿って行われるナビゲーションと、行動予定に時間的な余裕が生じたことで経由地の追加が行われる際のユーザインターフェース画面例を示す。なお、これらユーザインターフェース画面は、携帯電話端末の制御部10が生成して、表示制御部13を通じて例えば第1表示部32のディスプレイ画面上に表示させるものである。
【0156】
図18は、ユーザが実際に移動を開始し、例えば経由地の一つ(この例ではレストラン)に到着する前のユーザインターフェース画面例を示している。なお、この図18のユーザインターフェース画面は、例えば図17のステップS42〜ステップS44において行動予定と実際の行動内容との比較の結果、行動予定のリスケジュール処理(この場合は経由地の追加)が可能となるだけの余裕時間が発生している場合にディスプレイ表示される画面の一例である。
【0157】
すなわち、この図18の例のユーザインターフェース画面は、ユーザが、経由地の一つであるA氏宅を出発後、次の経由地であるレストランに到着する前の或る地点に居るときの画面例を示しており、現時点において既に一定時間以上の余裕時間が発生しているため、次の経由地であるレストランに到着する前にどこか別の地点を経由可能な状況になっている場合を示している。そして、このような状況の場合、本実施形態の携帯電話端末は、キャラクタの吹き出しウィンドウ42に、次の経由地等に向かう前に別の地点へ寄り道することが可能であることをユーザに通知するメッセージを表示させ、また、内容表示ウィンドウ41には、ユーザが予め設定しておいた希望経由地若しくは携帯電話端末がインターネット等を通じて取得した立ち寄り可能な経由地を表す表示項目を、元々行動予定に設定されている他の表示項目とは区別可能に表示(例えば枠の色を変えた表示や点滅表示など)し、さらにその希望経由地等に到着及び滞在可能な時間を表示すると共に、それら希望経由地等に立ち寄らずに次の経由地へ向かう場合の残り距離数を表示する。また、この図18の内容表示ウィンドウ41には、行動予定として設定されている予定時刻と共に、実際の現在時刻から余裕時間分を差し引いた予想時刻も表示される。
【0158】
図19は、図18のようにユーザに対して行動予定の変更(経由地の追加)を提案し、当該ユーザにより行動予定の変更(経由地の追加)がなされた結果、行動予定のリスケジュール処理が行われた場合のユーザインターフェース画面例を示している。なお、この図19のユーザインターフェース画面は、例えば図17のステップS47において行動予定のリスケジュール処理(再作成)が行われ、当該行動予定のリスケジュール処理の結果、元の行動予定から当該リスケジュールされた行動予定との間に差分が生じ、当該リスケジュールされた行動予定をユーザへ通知する必要性が生じたと判定されて、図17のステップS50にて当該リスケジュールされた行動予定がディスプレイ表示された場合の画面例を示している。
【0159】
すなわち、この図19にユーザインターフェース画面は、図18のユーザインターフェース画面において、例えばレストランの経由地へ向かう前に、別の経由地の立ち寄る(例えばW村へ寄り道)ことがユーザにより指示された場合の画面例を示している。そして、当該図19のユーザインターフェース画面の場合、キャラクタの吹き出しウィンドウ42には、新たに追加された経由地へ立ち寄ることが決定されたことをユーザに知らせるメッセージが表示され、内容表示ウィンドウ41には、上記新たな経由地(W村への立ち寄り)が追加されてリスケジュール処理された行動予定が表示されると共に、そのリスケジュール後の行動予定において次に向かうべき場所(この場合は次の経由地であるレストラン)までの残り距離数が表示される。
【0160】
〔経由地追加によりリスケジュール処理された行動予定に沿ったナビゲーション時のユーザインターフェース画面例〕
図20には、本実施形態の携帯電話端末において、上述のように新たな経由地が追加されるリスケジュール処理が行われた後の行動予定に沿って、前述の図9と同様のナビゲーション(道案内)が行われている時のユーザインターフェース画面の一例を示す。
【0161】
すなわち本実施形態の携帯電話端末において、新たな経由地が追加されるリスケジュール処理がなされたことで、前述の図9のユーザインターフェース画面は当該図20に示すようなユーザインターフェース画面となる。なお、この図20のユーザインターフェース画面においても前述の図9の例と同様に、ディスプレイ画面40の吹き出しウィンドウ42には、現在地と、現時点で向かっている方向、行動速度、その他道案内に必要な大まかな情報が表示され、また、内容表示ウィンドウ41には、現在の行動地点と、行動予定の予想通過地点(予想ペース)と実際の走行地点の概略的な表示、及び、次の予定地点までの残り距離などの情報が表示される。
【0162】
〔行動予定がリスケジュール処理された場合の、同行者との間の行動予定の情報共有〕
また、本実施形態において、ユーザとは別の移動手段を利用してユーザと同じ目的地へ向かうような同行者が存在するような場合において、上述したように例えば経由地の削除や追加等による行動予定のリスケジュール処理が行われた場合、そのリスケジュール処理後の行動予定は、前述の図10で説明したのと同様に例えば電子メール本文への記載や電子メールの添付ファイルなどにより、同行者情報としてユーザと同行者の両携帯電話端末間でやり取りされることになる。
【0163】
図21には、上述したように例えば経由地が追加される行動予定のリスケジュール処理が行われた場合に、電子メール本文への記載形式により、ユーザと同行者の両携帯電話端末間でやり取りされる同行者情報の一表示例を示している。この図21の例の同行者情報は、前述の図10の同行者情報に上記追加された経由地の情報(次地点:W村)が加えられたものとなっている。
【0164】
〔ユーザと同行者の間の共有行動予定データベースの調整処理〕
ここで、ユーザに同行者が存在するような場合において、ユーザと同行者の各携帯電話端末の何れか一方若しくは両方にて、前述したように経由地の削除や追加等による行動予定のリスケジュール処理が行われたような時には、それらユーザと同行者の両携帯電話端末間で出発前などに共有された前記共有行動予定データベースを調整する必要性がでてくる。
【0165】
図22には、本実施形態において、同行者が存在する場合に、例えば同行者の各携帯電話端末にて前述のように例えば経由地の削除や追加などによる行動予定のリスケジュールが行われ、当該リスケジュール処理された行動予定が同行者情報として送られてきた時、その同行者情報を受け取ったユーザ側の携帯電話端末にて行われる共有行動予定データベースの調整処理の概略的な流れを示す。なお、この図22のフローチャートに示した処理ステップは、主に携帯電話端末の制御部10(演算部)がバックグラウンドにて行う処理である。
【0166】
先ず、携帯電話端末は、本実施形態のナビゲーション機能を実行するためのナビゲーションプログラムの起動指示が例えば操作部14を通じてユーザから入力され、それに応じて当該ナビゲーションプログラムを起動し、次いで行動予定に基づくナビゲーションモード(道案内モード)の選択指示が操作部14を通じてユーザから入力され、さらに、同行者と行動を共にするための同行者モードの選択指示が操作部14を通じてユーザから入力されると、この図22のフローチャートの処理をスタートさせる。
【0167】
同行者モードのナビゲーション時、携帯電話端末は、ステップS61の処理として、通信機能を用いて、同行者として設定されている相手方の携帯電話端末と通信を行い、当該同行者の携帯電話端末から同行者情報を取得する。なお、同行者情報の通信は、前述したように、例えば電子メールの本文或いは添付ファイルを利用して行われる。また、当該同行者情報として特に最初に取得する情報は、相手方との間で行動予定を共有するのに必要な全ての情報を含むものとなされるが、2回目以降に送受信される同行者情報は、前述したように、基本的に更新が必要のない行動予定情報を除いた、更新の必要がある情報のみとなされる。また、当該ステップS61における同行者情報の取得は、ユーザが実際に行動を開始する前に行われる場合の他、例えば、ユーザによる同行者情報の新規取得指示に応じて行われても良いし、一定時間毎若しくは予め設定した時刻に自動的に行われても良く、相手側にて行動予定のリスケジュール処理が行われたことで当該相手方から当該リスケジュール処理後の行動予定に基づく新たな同行者情報が送られてきた時にも自動的に行われる。
【0168】
次に、携帯電話端末は、ステップS62の処理として、ステップS61にて取得した同行者情報による同行者の行動予定と、既に保持している共有行動予定データベースとを比較する。なお、ステップS61にて取得した同行者情報が最初に取得した情報である場合には、当該相手方の行動予定と自己の行動予定とから、共有行動予定データベースが生成されて保持される。ここで、上記共有行動予定データベースに既に保持されている上記同行者の行動予定に対して、例えば新たに取得した同行者情報による上記同行者の行動予定に変更がない場合には、上記共有行動予定データベースをそのまま用いて(変更を加えずに)ナビゲーションを続行する。一方、上記共有行動予定データベース内の上記同行者の行動予定に対して、例えば新たに取得した同行者情報による同行者の行動予定が変更されているような場合、携帯電話端末は、バックグラウンド処理として、上記新たに取得した同行者情報による同行者の行動予定を用いて、上記共有行動予定データベース内の当該同行者の行動予定をリスケジュール処理(再作成)すると共に、同行者の行動予定が変更されていることをユーザに対して通知する。なお、この時のユーザへの通知は、音声により行うことも可能である。
【0169】
そして、携帯電話端末は、ステップS63の処理として、上記共有行動予定データベースの上記同行者の行動予定を、上記バックグラウンドにてリスケジュール処理された行動予定へ更新(変更)するか否かをユーザに対して問い合わせるためのメッセージをディスプレイ表示させ、その後、上記同行者の上記リスケジュール処理後の行動予定への更新を許可する旨の指示が操作部14を通じてユーザによりなされた場合にはステップS64へ処理を進め、一方、上記同行者の上記リスケジュール処理後の行動予定への更新を許可しない旨の指示が操作部14を通じてユーザによりなされた場合にはステップS61へ処理を戻す。なお、この時のユーザへのメッセージによる通知は、音声により行うことも可能である。
【0170】
ステップS64の処理に進むと、携帯電話端末は、上記同行者の上記リスケジュール処理された行動予定とユーザの行動予定とを確定させてディスプレイ表示させることで行動予定の表示更新を行うと共に、実際に更新された内容を表す更新情報をもディスプレイ表示させる。
【0171】
その後は、ユーザによりナビゲーションの終了指示がなされるか、若しくは、最終的な目的地に到着してナビゲーションが必要なくなるまで、スタートに戻り上述の処理が繰り返される。
【0172】
なお、携帯電話端末は、上述のように同行者の行動予定が変更された場合において、当該行動者の行動予定の変更内容に応じて、ユーザが自己の行動予定を変更する指示を行った場合には、当該自己の行動予定についてもリスケジュール処理を行い、上記同行者のリスケジュール処理後の行動予定と、自己のリスケジュール後の行動予定とを確定させて、ディスプレイ表示させることで行動予定の表示更新を行う。そして、当該自己のリスケジュール後の行動予定は、同行者情報として、相手方(つまり同行者)の携帯電話端末へ送られることになる。
【0173】
また、本実施形態の携帯電話端末は、上述のように同行者の行動予定が変更された場合、当該同行者の行動予定の変更内容に応じて、自端末内でバックグラウンドにて自己の行動予定のリスケジュール処理を行い、そのリスケジュール処理された自己の行動予定についてユーザにより承認がなされた場合に、当該リスケジュール処理後の自己の行動予定を確定させてディスプレイ表示させる行動予定の表示更新を行うことも可能である。
【0174】
〔共有行動予定データベースに基づくナビゲーション時のユーザインターフェース画面例〕
図23には、ユーザと同行者の行動予定が共有されて共有行動予定データベースが作成され、その共有行動予定データベースに基づいてナビゲーションが行われている場合のユーザの携帯電話端末におけるユーザインターフェース画面例を示す。この図23は、ユーザ側にて経由地の一つ(例えばレストラン)を削除することにした場合の画面例を示している。この図23において、キャラクタの吹き出しウィンドウ42には、ユーザが経由地への立ち寄りを止めたことをユーザ自身に通知するためのメッセージが表示される。そして、内容表示ウィンドウ41には、ユーザ(自分)と同行者Bさんの現在位置と、ユーザが立ち寄りを止めた場合の行動予定上の現時点での行動、及び、同行者Bさんの行動予定上の現時点での行動が表示される。
【0175】
図24には、ユーザと同行者の行動予定が共有されて共有行動予定データベースが作成され、その共有行動予定データベースに基づいてナビゲーションが行われている場合のユーザの携帯電話端末におけるユーザインターフェース画面例を示す。この図24は、ユーザ側にて経由地の一つ(例えばレストラン)を実際に削除した場合に画面例を示している。この図24において、キャラクタの吹き出しウィンドウ42には、ユーザが経由地への立ち寄りを止めたことをユーザ自身に通知するためのメッセージが表示される。また、内容表示ウィンドウ41には、ユーザ(自分)と同行者Bさんの現在位置と、ユーザが立ち寄りを止めた後の行動予定上の現時点での行動、及び、同行者Bさんの行動予定上の現時点での行動が表示される。
【0176】
〔まとめ〕
本実施形態においては、出発地から目的地まで及びその間に立ち寄る経由地などの行動予定を、例えばいわゆる遠足の栞のような簡単なスケジュール表として作成し、実際の行動時にはその行動予定に基づいて簡易なナビゲーションを行うようになされているため、複雑な演算処理が不要であり、したがって携帯電話端末のような演算処理の能力が限られる携帯端末でも、ユーザにとって判りやすく簡単且つ効率的なナビゲーションが可能となっている。
【0177】
また、本実施形態において、行動予定の作成の際には、その行動予定が適切であるかどうかの判断が行われ、さらには必要に応じて適切な行動予定についての提案が行われるため、不適切な行動予定が設定されてしまうことがない。このような適切な行動予定の判断や提案は、ユーザと同行者との間で互いの行動予定が共有される場合にも行われるため、ユーザと同行者は共に連携した行動を行うことが可能となる。
【0178】
また、本実施形態においては、ナビゲーション開始後に、予め決めた行動予定と実際の行動内容とを比較して、行動予定と実際の行動内容との間にズレが生じた場合には、そのズレを補正(例えばイベントの削除や追加等)するようなリスケジュール処理が可能となっている。また、上記リスケジュール処理を実行するか否かの判断には、例えば、行動予定と実際の行動内容との間のズレ、つまり、行動予定内の各イベントについて予め設定されている時刻情報と、実際のイベント実行時の実時刻情報との差分情報を用いるようにしている。すなわち本実施形態では、予め設定された行動予定に対して、その後に当該行動予定を変更するか否かの判断を行うのに使用可能な情報として、行動予定のイベントにはそれぞれ時刻情報が付加されており、行動予定の時刻情報と実際の行動の時刻情報とに基づいて、行動予定の変更が必要かどうかの判断が可能となされている。
【0179】
また、本実施形態によれば、ユーザと一以上の同行者との間で行動予定を共有可能となされており、それらユーザと同行者の何れか一方若しくは両方で行動予定が変更された場合には、その変更内容を逐次通知して共有行動予定の更新が可能となされているため、当該共有行動予定に基づいてユーザと同行者との間で連携したナビゲーションが実現可能となっている。さらに、共有行動予定が変更される際にも、ユーザと同行者の行動予定においてその変更が適切かどうかの判断が行われると共に、必要に応じて適切な変更についての提案が行われる。
【0180】
また、本実施形態によれば、ユーザと同行者との間で同行者情報やその同行者情報の変更を、例えば電子メール機能やプッシュトゥトーク機能を用いて通知するようになされているため、それら電子メール機能等を備えた携帯電話端末により、ユーザと同行者との間で連携したナビゲーションが可能となっている。
【0181】
以上のようなことから、本実施形態によれば、例えば目的地までの行程の途中で行動予定が変更されるような場合であっても、行動予定の変更のためにユーザに対して複雑な操作が要求されず、また、携帯電話端末についても複雑な演算処理が不要で、ユーザにとって判りやすく簡単且つ常に効率的で、さらには予め決めた行動予定に囚われないインタラクティブで楽しい道案内を提供することが可能となっている。
【0182】
なお、上述した実施形態の説明は、本発明の一例である。このため、本発明は上述した実施形態に限定されることなく、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能であることはもちろんである。
【0183】
本実施形態の行動案内装置は、ナビゲーション機能を備えた携帯電話端末に限定されず、ナビゲーション機能を備えたPDA(Personal Digital Assistant)や、ナビゲーション機能がインストールされたノート型のパーソナルコンピュータ、いわゆるカーナビゲーションシステムにも適用可能である。
【0184】
また、上述の実施形態では、時間的な遅延や余裕の発生により行動計画が変更される例を挙げたが、例えばユーザ自身の気分により行動予定を何時でも任意に変更することも勿論可能である。ユーザが自分で行動予定を変更する場合にも、本実施形態の携帯電話端末は、行動予定の作成時と同様に、その変更が適当な内容であるかの判定などを行うことができる。さらに、ユーザ自身が行動予定を変更した場合にも同行者が存在するときには、その変更情報が同行者側に送られることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0185】
【図1】本発明実施形態の携帯電話端末の概略的な内部回路構成を示すブロック図である。
【図2】本実施形態の携帯電話端末において、行動予定が作成される際の処理の流れを示すフローチャートである。
【図3】行動予定の作成時において、目的地の設定がなされる際のユーザインターフェース画面の一例を示す図である。
【図4】行動予定の作成時において、経由地(行動予定に予め組み込まれる経由地)の到着時刻の設定がなされる際のユーザインターフェース画面の一例を示す図である。
【図5】行動予定の作成時において、実現可能な行動予定ではないと判定された場合に、その理由表示がなされた時のユーザインターフェース画面の一例を示す図である。
【図6】行動予定の作成時において、不適当な(不自然な)行動予定になっていると判定された場合に、その理由表示されるユーザインターフェース画面の一例を示す図である。
【図7】行動予定の作成時において、行動予定が決定した場合にディスプレイ表示されるユーザインターフェース画面の一例を示す図である。
【図8】行動予定の作成時において、行動予定が決定された場合の他の画面例として、行動予定内の各イベントにおける距離表示を行う場合のユーザインターフェース画面の一例を示す図である。
【図9】本実施形態の携帯電話端末において、行動予定に沿ってナビゲーション(道案内)が行われている時のユーザインターフェース画面の一例を示す図である。
【図10】本実施形態の携帯電話端末において、ユーザの携帯電話端末と同行者の携帯電話端末との間で電子メールの形式でやり取りされる同行者情報を、ディスプレイ画面に表示した時の画面を示す図である。
【図11】同行者情報のやり取りを行うことでユーザと同行者の行動予定が共有されている時の、例えばユーザ側の携帯電話端末におけるユーザインターフェース画面の一例を示す図である。
【図12】ユーザが行動を開始した後、何らかの理由により行動予定に狂いが生じた結果、行動予定の変更が必要になる場合の処理の基本的な流れを示すフローチャートである。
【図13】同行者が存在しない場合において、何らかの理由により行動予定に狂いが生じた時に、例えば経由地の削除による行動予定のリスケジュール処理(再作成)を行う際の詳細な処理の流れを示すフローチャートである。
【図14】ナビゲーション実行時において、現在位置が出発地である場合のユーザインターフェース画面の一例を示す図である。
【図15】ナビゲーション実行時において、例えば経由地の一つ(レストラン)に到着する前のユーザインターフェース画面の一例を示す図である。
【図16】ユーザに対して行動予定の変更(経由地の削除)が提案され、ユーザにより行動予定の変更(経由地の削除)がなされた結果、行動予定のリスケジュール処理(再作成)が行われた場合のユーザインターフェース画面の一例を示す図である。
【図17】同行者が存在しない場合において、何らかの理由により行動予定に余裕が生じた時に、例えば新たな経由地の追加による行動予定のリスケジュール処理(再作成)を行う際の処理の流れを示すフローチャートである。
【図18】ナビゲーション実行時において、経由地の一つ(レストラン)に到着する前に、行動予定のリスケジュール処理(経由地の追加)が可能な余裕時間が発生している場合のユーザインターフェース画面の一例を示す図である。
【図19】ユーザに対して行動予定の変更(経由地の追加)が提案され、ユーザにより行動予定の変更(経由地の追加)がなされた結果、行動予定のリスケジュール処理が行われた場合のユーザインターフェース画面の一例を示す図である。
【図20】本実施形態の携帯電話端末において、新たな経由地が追加されるリスケジュール処理が行われた後の行動予定に沿って、ナビゲーションが行われている時のユーザインターフェース画面の一例を示す図である。
【図21】経由地が追加される行動予定のリスケジュール処理が行われた場合に、ユーザの携帯電話端末と同行者の携帯電話端末との間で電子メールの形式でやり取りされる同行者情報を、ディスプレイ画面に表示した時の画面を示す図である。
【図22】同行者側にて行われたリスケジュール処理後の行動予定が同行者情報として送られ、その同行者情報を受け取ったユーザ側の携帯電話端末にて行われる共有行動予定データベースの調整処理の概略的な流れを示すフローチャートである。
【図23】ユーザと同行者の共有行動予定データベースに基づいたナビゲーションが行われている場合において、経由地の一つ(レストラン)が削除される際のユーザ側の携帯電話端末におけるユーザインターフェース画面の一例を示す図である。
【図24】ユーザと同行者の共有行動予定データベースに基づいたナビゲーションが行われている場合において、経由地の一つ(レストラン)が削除された後のユーザ側の携帯電話端末におけるユーザインターフェース画面の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0186】
10 制御部、11 通信回路、12 通信アンテナ、13 表示制御部、14 操作部、15 メモリ、16 VICS受信回路、17 VICS受信アンテナ、20 スピーカ、21 マイクロホン、22 音声処理部、23 画像処理部、24 ジャイロセンサ、25 加速度センサ、26 GPS制御部、27 GPSアンテナ、28 近距離通信制御部、29 近距離通信アンテナ、30 外部装置接続部、31 外部記憶装置、32 第1表示部、33 第2表示部、40 ディスプレイ画面、41 内容表示ウィンドウ、42 吹き出しウィンドウ、43 電子メールのタイトル記載欄、44 メール本文記載欄

【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報通信を行うための通信部と、
少なくとも行動予定の変更を判断するのに利用可能な判断情報を付加して上記行動予定を生成する行動予定生成部と、
少なくとも上記行動予定を利用者に対して提示する行動案内を行う行動案内部と、
上記行動予定に変更が生じるか否かを上記判断情報に基づいて判断する判断部と、
上記行動予定に変更が生じると上記判断部が判断した時、上記行動予定の再作成を行う行動予定再作成部と、
一以上の特定の同行者装置との間で上記行動予定を共有する行動予定データベースを生成保持すると共に、上記通信部を通じて上記同行者端末との間で通信を行い、上記利用者と上記同行者の少なくとも何れかの行動予定に変更が生じると上記判断部が判断した時、上記行動予定データベースの調整を行う行動予定データベース調整部とを有する、
ことを特徴とする行動案内装置。
【請求項2】
上記行動予定再作成部は、バックグラウンドにて上記行動予定の再作成を行い、当該バックグラウンドにて再作成された行動予定に対して、上記利用者による変更許可がなされた時にのみ上記再作成した行動予定を確定することを特徴とする請求項1記載の行動案内装置。
【請求項3】
上記行動予定データベース調整部は、バックグラウンドにて上記行動予定データベースの調整を行い、当該バックグラウンドにて調整された行動予定データベースに対して、上記利用者による変更許可がなされた時にのみ上記調整された行動予定データベースを確定することを特徴とする請求項1記載の行動案内装置。
【請求項4】
上記判断部は、上記行動予定に変更が生じるか否かを判断する上記判断情報として、上記行動予定内の各イベントの予定時刻情報を用いることを特徴とする請求項1記載の行動案内装置。
【請求項5】
上記判断部は、上記行動予定に変更が生じるか否かを判断する上記判断情報として、上記通信部を通じて上記同行者端末から送られてきた行動予定の変更情報を用いることを特徴とする請求項1記載の行動案内装置。
【請求項6】
上記行動予定生成部は、上記行動予定の作成の際に、その行動予定に組み込み可能なイベントを利用者に提案するイベント提案部を有することを特徴とする請求項1記載の行動案内装置。
【請求項7】
上記イベント提案部は、予め設定されている利用者の趣味・嗜好情報に基づいて上記提案するイベントを決定することを特徴とする請求項6記載の行動案内装置。
【請求項8】
上記行動予定再作成部は、上記行動予定の再作成の際に、その行動予定に追加可能なイベントを利用者に提案するイベント追加提案部を有することを特徴とする請求項1記載の行動案内装置。
【請求項9】
上記イベント追加提案部は、予め設定されている利用者の趣味・嗜好情報に基づいて、上記提案するイベントを決定することを特徴とする請求項8記載の行動案内装置。
【請求項10】
上記イベント追加提案部は、予め利用者により設定されていて、上記行動予定には設定されていない希望イベントの中から、上記行動予定に追加可能なイベントを提案することを特徴とする請求項8記載の行動案内装置。
【請求項11】
上記イベント追加提案部は、上記行動予定には設定されていない希望イベントに対して予め設定されている優先度に基づいて、上記希望イベントの中から上記行動予定に追加可能なイベントを提案することを特徴とする請求項10記載の行動案内装置。
【請求項12】
上記判断部は、上記行動予定に変更が生じるか否かを判断する上記判断情報として、上記行動予定内の各イベントの予定時刻情報を用い、
上記イベント追加提案部は、上記予定時刻情報に対する一定以上の余裕時間の発生により、上記行動予定の変更が生じると上記判断部が判断した時に、上記イベントの追加提案を行うことを特徴とする請求項8記載の行動案内装置。
【請求項13】
上記イベント追加提案部は、イベントの追加により発生する追加時間と、上記予定時刻情報に対して発生した余裕時間とに基づき、少なくとも上記余裕時間以内となる追加時間に対応したイベントを上記追加可能なイベントとして提案することを特徴とする請求項12記載の行動案内装置。
【請求項14】
上記行動予定再作成部は、上記行動予定の再作成の際に、その行動予定から削除可能なイベントを提案するイベント削除提案部を有することを特徴とする請求項1記載の行動案内装置。
【請求項15】
上記イベント削除提案部は、予め設定されている優先度に基づいて、上記削除可能なイベントを提案することを特徴とする請求項14記載の行動案内装置。
【請求項16】
上記判断部は、上記行動予定に変更が生じるか否かを判断する上記判断情報として、上記行動予定内の各イベントの予定時刻情報を用い、
上記イベント削除提案部は、上記予定時刻情報に対する一定以上の遅延時間の発生により、上記行動予定の変更が生じると上記判断部が判断した時に、上記イベントの削除提案を行うことを特徴とする請求項14記載の行動案内装置。
【請求項17】
上記イベント削除提案部は、イベントの削除により発生する削除時間と、上記予定時刻情報に対して発生した遅延時間とに基づき、少なくとも上記遅延時間以内となる削除時間に対応したイベントを上記削除可能なイベントとして提案することを特徴とする請求項16記載の行動案内装置。
【請求項18】
上記通信部は、少なくとも通話と電子メールの送受信のための機能を備え、
上記行動案内部は、少なくともディスプレイ画面へ上記行動予定を表示することで上記利用者に対する行動案内を行い、
上記利用者が携帯可能な携帯通信装置からなることを特徴とする請求項1記載の行動案内装置。
【請求項19】
少なくとも行動予定の変更を判断するのに利用可能な判断情報を付加して上記行動予定を生成するステップと、
一以上の特定の同行者装置との間で上記行動予定を共有する行動予定データベースを生成して保持するステップと、
少なくとも上記行動予定を利用者に対して提示する行動案内を行うステップと、
上記行動予定に変更が生じるか否かを上記判断情報に基づいて判断するステップと、
上記行動予定に変更が生じると上記判断のステップにて判断された時、上記行動予定の再作成を行うステップと、
所定の通信手段を用いて同行者端末との間で通信を行い、上記利用者と上記同行者の少なくとも何れかの行動予定に変更が生じると上記判断のステップにて判断された時、上記行動予定データベースの調整を行うステップとを有する、
ことを特徴とする行動予定処理方法。
【請求項20】
少なくとも行動予定の変更を判断するのに利用可能な判断情報を付加して上記行動予定を生成し、その行動予定に基づいて行動案内を行い、上記行動予定に変更が生じる時には上記行動予定の再作成を行う利用者端末及びその同行者端末とからなる行動案内システムであって、
上記利用者端末及び同行者端末は、
少なくとも相手方と情報通信を行うための通信部と、
互いに相手方の上記行動予定を共有する行動予定データベースを生成保持すると共に、上記通信部を通じて両端末間で通信を行い、上記利用者と上記同行者の少なくとも何れかの行動予定に変更が生じる時に、上記行動予定データベースの調整を行う行動予定データベース調整部とを有する、
ことを特徴とする行動案内システム。
【請求項21】
情報通信を行うための通信部と、
少なくとも行動予定の変更を判断するのに利用可能な判断情報を付加して上記行動予定を生成する行動予定生成部と、
少なくとも上記行動予定を利用者に対して提示する行動案内を行う行動案内部と、
上記行動予定に変更が生じるか否かを上記判断情報に基づいて判断する判断部と、
上記行動予定に変更が生じると上記判断部が判断した時、上記行動予定の再作成を行う行動予定再作成部と、
一以上の特定の同行者装置との間で上記行動予定を共有する行動予定データベースを生成保持すると共に、上記通信部を通じて上記同行者端末との間で通信を行い、上記利用者と上記同行者の少なくとも何れかの行動予定に変更が生じると上記判断部が判断した時、上記行動予定データベースの調整を行う行動予定データベース調整部として、
携帯通信端末を機能させることを特徴とする行動予定処理プログラム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【公開番号】特開2008−77311(P2008−77311A)
【公開日】平成20年4月3日(2008.4.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−254378(P2006−254378)
【出願日】平成18年9月20日(2006.9.20)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.VICS
【出願人】(501431073)ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ株式会社 (810)
【Fターム(参考)】