説明

表示装置用基板、その修正方法、表示装置の修正方法及び液晶表示装置

【課題】導電性異物の付着に起因する上下リーク発生箇所を微小欠陥にすることで欠陥として認識しにくくすると共に、高い表示品位を維持し、歩留りを向上することができ、また、D−Csリークや、補助容量配線上に形成された容量電極と信号線間の電気的短絡等の不良モードに対しても対応可能な表示装置用基板を提供する。
【解決手段】表示媒体層を挟んで互いに対向するアクティブマトリクス基板及び対向基板とを備え、上記アクティブマトリクス基板が表示媒体層側にマトリクス状に配置された画素電極を有し、上記対向基板が表示媒体層側に画素電極に対向する共通電極を有する構造をもつ表示装置用基板であって、上記表示装置用基板は、画素電極又は共通電極に形成された電極スリットを有し、上記電極スリットの電気的接続部は、少なくとも1つが遮光領域外に設けられたものである表示装置用基板。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置用基板、その修正方法、表示装置の修正方法及び液晶表示装置に関する。より詳しくは、液晶カラーテレビ等の直視型液晶ディスプレイや液晶プロジェクタ等の投射型液晶ディスプレイ等に好適に利用される表示装置用基板、その修正方法、表示装置の修正方法及び液晶表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶表示装置の例としては、薄膜トランジスタ(以下、「TFT」と称する)等のスイッチング素子を複数形成したアクティブマトリクス(以下、「AM」と称する)基板と、複数色のカラーフィルタ(以下、「CF」と称する)層及び共通電極が順次積層されたCF基板と、両基板間に介在する液晶層とを有するカラー液晶表示装置が挙げられる。AM基板には、マトリクス状に配列された複数の画素電極が形成されており、CF基板には画素電極に対向する共通電極が形成されており、両電極間の電界強度により液晶の配向を制御している。
【0003】
従来の液晶表示装置では、AM基板に形成される画素電極とCF基板に形成される共通電極間に導電性異物が混入して電気的に短絡(以下、「上下リーク」と称する)すると、該画素電極と該共通電極間の電位差がなくなり、該当箇所の液晶分子が配向しなくなるため、ノーマリーホワイト(電圧無印加時に白表示)方式であれば輝点化し、ノーマリーブラック(電圧無印加時に黒表示)方式であれば黒点化するという画素欠陥となっていた。この上下リークは、TFT工程、CF工程、液晶工程での導電性異物の付着が原因であり、上下リークを発見するためには、TFT、CFパネルを貼り合わせた状態で点灯検査を行う必要がある。また、このような上下リークの発生確率は、近年要望されている表示装置の大型化に伴う画素の大型化や、高速応答化を実現するための狭セルギャップ化により上昇し、それに伴ってパネルの歩留まりが低下している。
【0004】
従来の液晶表示装置の画素構造について、例えば、MVA(Multi−domain Vertical Alignment)方式の液晶表示モードにおける画素構造を例として、図面に基づいて説明する。
MVA方式は、CF基板上に設けた帯状の構造物(配向制御用突起)と、AM基板側に設けた画素電極の抜き(スリット)とを、これらの基板面に交互に配置し、該構造物やスリットを境界として液晶分子のダイレクタ(ディレクタ)の方向が180°異なる液晶配向を形成して垂直配向型液晶の配向分割を行う方式であり、該ダイレクタ方向が180°異なるドメインを1つの表示絵素領域内に複数形成することにより、視角特性を均一にする方式である(例えば、特許文献1参照)。このようにMVA方式の画素電極には液晶分子の配向を規制するためのスリットが存在しており、画素内で連続した電極パターンとするため、例えば、図1−2に示すように、電極スリット間接続部(画素電極接続部)12を設けている。一般的に、画素電極接続部12は、画素電極9の周囲に設けられ、データ信号用配線(信号線)4付近の配向不良(ディスクリネーション)や漏洩光を合わせて、CF基板側に設けたブラックマトリクスと呼ばれる遮光膜にて遮光することにより、開口率の低下を抑える構造としている。しかしながら、従来のMVA方式の画素電極構造では、上下リークが発生した画素を修正することができず、画素単位の欠陥となってしまう点で工夫の余地があった。
【0005】
AM基板上に配向制御用突起を設け、CF基板上の電極にスリットを設けた構造もまた、MVA方式の1実施形態であるが、この場合には、例えば、図4−2に示すように、CF基板側の対向電極(共通電極)にスリットが入った構造を採っており、該対向電極は隣接画素と連続しているため、上下リークが発生した箇所を切り離すには該当箇所の画素電極の周囲を切り離すことが必要となる。したがって、切断箇所を最小限にすることができ、上下リークの発生箇所を微小欠陥にすることで欠陥として認識されにくくするための工夫の余地があった。
【0006】
従来の画素欠陥を修正する技術に関し、画素電極にスリット部分を形成することで上下リークの発生に対応し得る液晶表示装置等が開示されている(例えば、特許文献2〜4参照。)。しかしながら、特許文献2及び3の液晶表示装置等は、遮光膜外で、かつ本来スリットの存在しない所にスリットを設置するものであり、画素電極を切断してスリット領域を拡大させるものであることから、配向不良を発生させることなく表示品位を維持するための工夫の余地があった。また、不良箇所を切除する際にデータ信号用配線を切断してしまう可能性があり、線欠陥を招き得るという点でも工夫の余地があった。
また特許文献2及び4の液晶表示装置では、補助容量近傍にて不良が発生した場合に該当箇所の画素電極を切除すると、補助容量を形成している画素電極が切り離されることから、修正後においても補助容量を充分に機能させ、表示品位を保つための工夫の余地があった。
更に特許文献2〜4の液晶表示装置等においては、トランジスタ近傍にてコンタクトホールから画素電極にドレイン電位を供給する構造を採用しており、トランジスタから補助容量配線間にて上下リークが発生した場合に画素電極を部分修正できるようにするための工夫の余地があった。また、上下リークの他、ドレイン引出電極と補助容量配線(Cs)との電気的短絡(以下、「D−Csリーク」と称する)や、補助容量配線上に形成された容量電極とデータ信号用配線間の電気的短絡等の不良モードに対してもより充分に対応できるようにするための工夫の余地があった。
【特許文献1】特開平11−242225号公報
【特許文献2】特開2000−221527号公報
【特許文献3】特開2004−93654号公報
【特許文献4】特開2001−83522号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、導電性異物の付着に起因する上下リーク発生箇所を微小欠陥にすることで欠陥として認識しにくくすると共に、高い表示品位を維持し、歩留りを向上することができ、また、D−Csリークや、補助容量配線上に形成された容量電極と信号線間の電気的短絡等の不良モードに対しても対応することができる表示装置用基板、その修正方法、該表示装置用基板を備えた表示装置の修正方法及び液晶表示装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、上下リークによる画素欠陥を修正することが可能な表示装置用基板について種々検討するうち、電極に電極スリットを設け、この電極スリットの電気的接続部を利用して修正することにより、上下リークが発生した場合にも画素欠陥を修正できることに着目した。すなわち、アクティブマトリクス基板を例にすると、画素電極を1画素以下に分割できるように画素電極スリットの電気的接続部(電極スリット間接続部)を設けた構造とすることにより、上下リークが発生した画素電極を上記接続部にて切り離すことで上下リーク修正を行うことができることに着目した。ここで、上下リークは、TFT工程、CF工程、液晶工程等様々な工程に要因があるため、TFT基板とCF基板とを貼り合わせて点灯検査しなければ発見できず、電極スリット間接続部(画素電極接続部)を切断するには基板裏面から行う必要がある。その修正方法として、レーザー照射にて修正することとなるが、図1−2に示すように、上下リーク発生箇所の画素電極9を従来の液晶表示装置におけるスリット間接続部12にて切断して修正しようとすると、該接続部12をAM基板の裏面よりレーザー照射で切断(以下、「レーザーカット」と称する)することとなるため、該接続部12と共にメタル配線(金属配線)を同時に切断してしまう可能性がある。この状態を本発明者らは鑑み、図1−1に示すように、電極スリット間接続部12を金属配線等が配置される遮光領域の外へ配置することを見いだし、これにより、不良箇所をAM基板裏面からレーザー照射により画素電極9を切り離しても信号線や走査線が切断されないため、隣接画素に影響を与えることなく欠陥箇所を切り離して微小欠陥とすることができることを見いだした。また、遮光領域外へ電極スリット間接続部を移動することで接続部周辺の液晶分子の配向不良が懸念されたが、画素全体として表示品位に特に大きな影響はなく、加えて、該電極スリット間接続部12を切り離すと、MVA方式等の画素電極スリット本来の所望の形状に近づくため、修正後正常動作している画素電極の表示品位に与える影響は極少ないことを見いだし、上記課題をみごとに解決できることに想到した。
また、隣接画素の遮光用構造物と不連続の遮光用構造物から遮光領域を形成することや、遮光用構造物の形状により電極スリット接続部の設置位置に目印を付すことで、遮光領域内に該接続部を配置する場合であっても該接続部の位置が目視で容易に確認することができるため修正が可能であり、同様の作用効果を発揮できることを見いだし、本発明に到達したものである。
なお、このような本発明の表示装置用基板は、上下リークの他にも、D−Csリークや、補助容量配線上に形成された容量電極と信号線間の電気的短絡等の不良モードに対しても充分に対応することができるものである。
【0009】
すなわち本発明は、表示媒体層を挟んで互いに対向するアクティブマトリクス基板及び対向基板とを備え、上記アクティブマトリクス基板が表示媒体層側にマトリクス状に配置された画素電極を有し、上記対向基板が表示媒体層側に画素電極に対向する共通電極を有する構造をもつ表示装置用基板であって、上記表示装置用基板は、画素電極又は共通電極に形成された電極スリットを有し、上記電極スリットの電気的接続部は、少なくとも1つが遮光領域外に設けられたものである表示装置用基板である。
【0010】
本発明はまた、表示媒体層を挟んで互いに対向するアクティブマトリクス基板及び対向基板とを備え、上記アクティブマトリクス基板が表示媒体層側にマトリクス状に配置された画素電極を有し、上記対向基板が表示媒体層側に画素電極に対向する共通電極を有する構造をもつ表示装置用基板であって、上記表示装置用基板は、画素電極又は共通電極に形成された電極スリットを有し、上記電極スリットの電気的接続部は、少なくとも1つが隣接画素の遮光用構造物と不連続の遮光用構造物から形成される遮光領域内に設けられたものである表示装置用基板でもある。
【0011】
本発明は更に、表示媒体層を挟んで互いに対向するアクティブマトリクス基板及び対向基板とを備え、上記アクティブマトリクス基板が表示媒体層側にマトリクス状に配置された画素電極を有し、上記対向基板が表示媒体層側に画素電極に対向する共通電極を有する構造をもつ表示装置用基板であって、上記表示装置用基板は、画素電極又は共通電極に形成された電極スリットを有し、上記電極スリットの電気的接続部は、少なくとも1つが遮光領域内に設けられ、かつ遮光用構造物の形状により設置位置に目印が付されたものである表示装置用基板でもある。
【0012】
本発明の表示装置用基板は、表示媒体層を挟んで互いに対向するアクティブマトリクス基板及び対向基板とを備え、該アクティブマトリクス基板が表示媒体層側にマトリクス状に配置された画素電極を有し、該対向基板が表示媒体層側に画素電極に対向する共通電極を有する構造をもつ表示装置に用いられる基板である。このような表示装置用基板が適用される表示装置としては、画素電極又は共通電極に形成された電極スリットにより液晶分子の配向分割を行う表示方式の液晶表示装置が好ましく、例えば、MVA方式の液晶表示装置が好ましい。また、表示装置用基板の駆動方式としては、ドット(DOT)反転方式、ライン反転方式等を用いることが可能である。また、透過型のみならず、反射型又は反射透過両用型の表示装置であってもよい。なお、本発明の表示装置用基板は、液晶表示装置の他、画素電極を有する表示装置、例えば、電気泳動ディスプレイにも適応可能である。
本発明の表示装置用基板としては、上述した表示装置が有するアクティブマトリクス基板又は対向基板として用いられることとなる。アクティブマトリクス基板としては、TFT(薄膜トランジスタ)アレイ基板等が挙げられ、対向基板としては、例えば、カラーフィルタ基板等が挙げられる。
【0013】
上記表示装置用基板は、画素電極又は共通電極に形成された電極スリットを有するものであり、該電極スリットの電気的接続部(電極スリット間接続部)は、電極スリットにより分割された電極同士をレーザーカットで分離できる程度の大きさに設けられることが好ましい。ここで、本発明の表示装置用基板がアクティブマトリクス基板である場合には、画素電極に電極スリットを形成することとなり、対向基板である場合には、共通電極(対向電極)に電極スリットを形成することとなる。
上記電極スリットの電気的接続部の形態としては、(1)遮光領域外に設けられた形態、(2)隣接画素の遮光用構造物と不連続の遮光用構造物から形成される遮光領域内に設けられた形態、(3)遮光領域内に設けられ、かつ遮光用構造物の形状により設置位置に目印が付されたものである形態の3形態が挙げられる。本発明の表示装置用基板は、上記(1)〜(3)の形態の電極スリットの電気的接続部のうち、基板内にいずれか1形態の電極スリットの電気的接続部を有するものであればよく、基板内に複数形態の電極スリットの電気的接続部を有するものであってもよい。したがって、本発明においては、1画素内に上記(2)の形態の隣接画素と不連続の遮光用構造物と、上記(3)の形態の電極スリットの電気的接続部の設置位置に付した目印とが混在していてもよい。また、本発明においては、電極スリットの電気的接続部は遮光領域の内外に混在していてもよい。
なお、遮光領域としては、透過光が遮断された領域であれば特に限定されず、例えば、(a)アクティブマトリクス基板に形成された金属配線、(b)アクティブマトリクス基板又は対向基板に形成されたブラックマトリクス、(c)アクティブマトリクス基板又は対向基板に形成されたカラーフィルタの多色重ねのうち、少なくともいずれかの遮光用構造物から形成される領域であることが好適である。ここで、遮光領域は、本発明の表示装置用基板に形成されるものであってもよいし、本発明の表示装置用基板がアクティブマトリクス基板である場合に、対向基板に形成されるものであってもよく、対向基板である場合に、アクティブマトリクス基板に形成されるものであってもよい。
【0014】
上記(1)の形態では、電極スリット間接続部は遮光領域外に設けられることとなるが、これにより、欠陥箇所を切り離しても信号線や走査線が切断されないため、隣接画素に影響を加えることなく欠陥箇所を切り離して微小欠陥とすることができると共に、修正後正常動作している画素電極の表示品位に与える影響は極少ないものとなる。特に好ましい形態としては、図1−1に示すように、上記表示装置用基板がアクティブマトリクス基板である場合において、該基板に形成された金属配線が存在しない領域に設けられることである。
上記(2)の形態では、電極間スリット接続部は隣接画素の遮光用構造物と不連続の遮光用構造物下に配置されることとなるが、具体的には、例えば、図6に示すように、金属配線が存在しない領域に設けられた電極間スリット接続部を、ブラックマトリクス等の遮光物下に配置する形態が挙げられる。このような形態では、光漏れ等を防止することができる。なお、遮光用構造物(遮光物)としては、金属配線、ブラックマトリクス、カラーフィルタの多色重ね等が挙げられる。また、上記(2)の形態では、電極間スリット接続部が内部に設けられる遮光領域が、隣接画素と不連続の遮光物から形成されたものであればよく、通常では、隣接画素と不連続の遮光物と、隣接画素と連続する遮光物とが共に基板上に存在することとなる。このとき、隣接画素と不連続の遮光物と、隣接画素と連続する遮光物とは、同じ材料からなるものであってもよく、別の材料からなるものであってもよい。
上記(3)の形態では、遮光用構造物の形状により電極スリット接続部の設置位置に目印を付すこととなるが、これにより、遮光領域内に電極スリット間接続部を設けた場合であっても遮光物下の修正箇所を認識することが可能となる。遮光用構造物の形状による目印としては、修正箇所の目印となるものであれば特に限定されず、例えば、図7の目印29に示す三角形状の切れ込みの他、三角形状の突起、矩形の切れ込みや突起等であってもよく、また、球形状等の独立したパターンであってもよい。なお、電極スリット接続部の設置位置を示す目印は、電極スリットの電気的接続部を遮光する遮光用構造物に形成されたものであってもよく、別の部材で形成されたものであってもよい。別の部材で形成された目印が用いられる例としては、信号配線上の遮光はCF基板側のBM(ブラックマトリクス)で行い、その遮光物(BM)内に配置した電極スリット間接続部の位置をAM基板側の信号配線の形状で目印を付す例等が挙げられる。
これらの形態の中でも、上記(1)の形態が特に好適である。
【0015】
以下では、本発明の表示装置用基板における更に好ましい形態について説明する。
上記表示装置用基板は、電極スリットが形成された画素電極を有するアクティブマトリクス基板であることが好適であり、このようなアクティブマトリクス基板としては、絶縁性基板上に、走査線、信号線、スイッチング素子及び補助容量配線を備え、更に層間絶縁膜及び画素電極を備え、該スイッチング素子は、走査線と信号線とが交差する交差部に設けられ、走査線に接続されたゲート電極と、信号線に接続されたソース電極と、画素電極に接続されたドレイン引出電極とを有し、該層間絶縁膜は、補助容量配線上に絶縁層を介して複数配置された容量電極それぞれに接続され、スイッチング素子のドレイン引出電極と画素電極とを接続させる複数のコンタクトホールを有し、該コンタクトホール間に補助容量配線をまたがって電極スリットが形成されたものである形態が好ましい。
このような形態において、層間絶縁膜は、信号線、走査線及びスイッチング素子の上部に設けられるが、この層間絶縁膜にコンタクトホールが設けられ、更に層間絶縁膜の上部に画素電極が設けられることとなる。本発明では、信号線と画素電極間の層間絶縁膜を充分に厚くし、信号線と画素電極とが重なっていても容量増加が少なくなるようにすることが好適である。これにより、信号線と画素電極とが重なる構造を採用でき、画素電極周囲の配向不良を隠す遮光膜領域(遮光領域)を極力少なくすることが可能となる。
【0016】
上記形態において、画素電極は、各画素のスイッチング素子から伸びるドレイン配線とコンタクトホールにより接続されており、これにより、画素電極にドレイン電位が供給されることとなる。ドレイン引出電極としては、1画素内に複数存在することが好ましい。またドレイン引出電極としては、容量電極に層間絶縁膜下で直接接続されたものであることが好ましい。すなわち、例えば、図1−1に示すように、枝分かれしたドレイン引出電極5を用いてスイッチング素子(例えば、TFT素子)3から個々の補助容量電極6まで層間絶縁膜下で直接接続する構造を採ることにより、スイッチング素子3から補助容量配線2間で上下リークが発生した場合に該当部分の画素電極を切り離しても、残りの画素電極で表示することが可能となる。
【0017】
上記形態において、コンタクトホールは、補助容量配線上に絶縁層を介して複数配置された容量電極それぞれに接続されたものであり、該スイッチング素子のドレイン引出電極と画素電極とを接触させるものである。すなわち、上記形態では、補助容量配線上に形成された容量電極が複数存在しており、その容量電極上には画素電極と接続されたコンタクトホールが各々設けられている。上記形態においては、このような複数(2以上)のコンタクトホールのうち少なくとも2個のコンタクトホール間に、画素電極の電極スリットが補助容量配線をまたいで設けられることとなる。なお、本願明細書における「以上」は、当該数値を含むものである。また、上記コンタクトホールに接続された容量電極同士は独立した構造を採ることが好ましい。このような形態にすることにより、上下リークにより片側のコンタクトホールに接続されている画素電極領域を切り離しても、他方の容量電極が機能するため、修正後の補助容量による液晶表示品位の低下を充分に防ぐことができる。
【0018】
本発明においては、電極スリットが形成された画素電極の一部で導電性異物等により電気的短絡が発生し、画素欠陥が生じた場合には、レーザー照射等の方法により電極スリットの電気的接続部を切断し、電気的短絡が発生した領域を他の領域から電気的に分離することにより、画素欠陥の修正を行うこととなる。その結果、修正後には、電気的短絡が発生した画素電極と他の画素電極とが接続されていない状態となる。このような画素欠陥修正後の形態であって、コンタクトホールに接続された画素電極同士が接続されていない形態もまた、本発明の好ましい形態の1つである。
【0019】
上記形態の表示装置用基板において、電極スリットの電気的接続部は、ドレイン配線上に存在する構造を有することが好ましい。これにより、例えば、ドレイン引出電極にコンタクトホールを介して接続された画素電極領域で上下リークが発生し、切り離す必要がある場合には、ドレイン配線と電極スリット間接続部との両方を個別にレーザーカットすることなく、電極スリット間接続部をレーザーカットするのみで欠陥が生じた画素電極を切り離すことができ、画素欠陥の修正を簡略化することができる。
【0020】
上記形態の表示装置用基板としてはまた、電極スリット近傍の信号線が複数本並列して配置され、その各々が部分的に接続された構造を有するものであることが好適である。レーザーカットの対象となる電極スリット間接続部が信号線近傍に存在する場合には、レーザーカット時に電極スリット接続部と同時に信号線を切断する可能性がある。そのため、配線が切断された時のデータ信号の迂回経路を確保する対策を予め採っておくことが好ましく、例えば、図8に示すように、修正部近傍のデータ信号配線4(信号線)を並列させ、かつ各々を部分的に接続させることによって、レーザーカットによりデータ信号配線4の片側の配線4bが切断されても、もう片側の配線4aにてデータ信号を迂回できる構造とすることが好適である。なお、レーザーカット対象箇所の信号線は、複数本であれば特に限定されず、図8に示すように2本であってもよく、それ以上の本数を配置してもよい。
【0021】
上記形態の表示装置用基板としては更に、電極スリットが形成された画素電極に隣接画素のドレイン電位を供給する修正構造を有するものであることが好適である。修正構造としては、例えば、隣接する画素間に画素接続用電極を架設し、絶縁層を介して、その上層で隣接する画素の両方に修正用電極部を設け、修正用電極部上に画素電極と接続されたコンタクトホールを設けた構造等が挙げられる。通常では、画素電極へのドレイン電位の供給源であるコンタクトホールが接続されている画素電極上で上下リークが発生した場合には、該当部分を切り離すと残りの画素電極には信号が供給されないため、画素全体が欠陥となる。このような場合に、例えば、図9に示すように、隣接画素同士を接続させるためのコンタクト構造32を形成しておく等して隣接画素のドレイン電位を供給する修正構造を有するものとすると、コンタクトホール8に接続された画素電極に不良が発生した場合には、該画素電極をレーザーカットで分離した後、コンタクトホール8aに接続された電極33と、隣接画素同士の電極33間に交差するよう配置された配線34との交差部31をレーザー照射により導通させることによって、残りの画素電極にほぼ正常のドレイン電位を供給させ、機能させることが可能となり、表示品位の低下を充分に抑制することができる。
【0022】
上記表示装置用基板としてはまた、電極スリットが形成された共通電極を有する対向基板であることが好適である。なお、上記対向基板としては、カラーフィルタ(CF)基板であることが好ましい。また、上記電極スリットは、遮光領域外に形成されたものであることが好適である。このように遮光領域外で共通電極(対向電極)にスリット形状を仕込んでおけば、より細かく領域分割することができる。このような場合には、遮光領域外にも電極間スリット接続部(分割箇所)が設けられることが好ましい。
上記電極スリットの電気的接続部としては上述した(1)〜(3)の形態であればよいが、その配置形態は、例えば、図4−1に示すように、電極領域24を囲んで配置することが好ましい。これによって、電極領域24内にて上下リークが発生した場合には、発生部位を最小限の独立した電極にできる周囲のスリット接続部25をレーザーカットすることにより切り離し可能となる。この場合のレーザー出力/波長についてはCFの膜厚や膜質により異なるため、確実に切断できる出力に調整することが必要である。
上記形態において、CF基板側に着色層を形成する場合には、赤の着色層上の電極パターンであれば赤外線レーザーのエネルギーは着色層内に吸収されないため、赤外線レーザーによる修正は可能であるが、他の着色層(緑、青等)においてはエネルギーを吸収するため、切断されてしまうおそれがある。したがって、CF基板と対向する基板(AM基板)に遮光用の金属等を配置し、レーザーカット修正後の光漏れを遮光する等の対策を行うことが好ましい。一方、この形態の表示装置用基板をレントゲン用途等に用いられるモノクロ表示装置や、TFT基板上にCFパターンを形成するCFonTFT構造(例えば、特開2000−147555号公報等に記載。)等の表示装置に用いる場合には、問題なく本発明によるレーザーカット修正を実行することが可能である。
【0023】
本発明はまた、上記表示装置用基板における電気的短絡を修正する表示装置の修正方法であって、上記表示装置の修正方法は、アクティブマトリクス基板と対向基板との電極間で電気的短絡が発生した場合に、少なくともいずれかの基板裏面側から不良発生部をレーザー照射にて切り離す表示装置の修正方法でもある。通常、上下リークは、TFT工程、CF工程、液晶工程で付着した導電性異物が原因であり、アクティブマトリクス基板と対向基板とを貼り合わせて点灯検査することで確認されるため、上記修正方法においては、これらの基板のうちいずれかの基板裏面側、すなわちガラス面側からレーザー照射することとなる。
このようにレーザー照射する箇所としては、本発明の表示装置用基板が有する電極スリット間接続部であることが好適であり、不良発生箇所周囲の電極スリット間接続部をレーザー照射にて切断して不良発生箇所を切り離すことにより、上下リーク発生箇所を微小欠陥にすることで欠陥として認識しにくくすることができ、表示装置の表示品位の低下を防止し、歩留りを向上させることが可能となる。
上記表示装置の修正方法においては、紫外線よりもガラスを透過しやすい赤外線(IR)であるイットリウムアルミニウムガーネット(YAG)レーザーの基本波(波長1064nm)を用いることが好適である。
【0024】
本発明は更に、上記表示装置用基板における電気的短絡を修正する方法であって、上記表示装置用基板の修正方法は、ドレイン引出電極と補助容量配線との間で電気的短絡が発生した場合に、アクティブマトリクス基板の画素電極側から不良発生部をレーザー照射にて切り離す表示装置用基板の修正方法でもある。なお、このような修正方法に用いられる表示装置用基板は、アクティブマトリクス基板である。通常、ドレイン引出電極と補助容量配線との間の電気的短絡(D−Csリーク)は、アクティブマトリクス基板のパターニング完了状態で欠陥箇所を目視で特定することができるため、上記修正方法においては、該アクティブマトリクス基板の画素電極側、すなわちガラス面と反対側の面からレーザー照射することとなる。
このようにレーザー照射する箇所としては、不良発生箇所を切り離すこととなる限り特に限定されず、例えば、図10に示すように、D−Csリークが確認されたコンタクトホール8’上の画素電極周囲35を切除し、該コンタクトホール8’に接続されたドレイン引出配線5’をレーザーカットすることとしてもよいが、本発明の表示装置用基板が有する電極スリット間接続部を切断することが好適であり、例えば、図10では、電極スリット間接続部13を切断する方が配向不良を充分に抑制できるため好ましい。
上記表示装置用基板の修正方法においては、イットリウムアルミニウムガーネット(YAG)レーザーの第4高調波(波長266nm)を用いることが好適である。
【0025】
本発明はそして、上記表示装置用基板を備えてなる液晶表示装置であって、上記液晶表示装置は、電極スリットにより液晶分子の配向分割を行う液晶表示装置でもある。
上記液晶表示装置としては、MVA方式の液晶表示装置が好ましいが、画素電極に形成された電極スリットにより液晶分子の配向分割を行う表示方式のものであれば特に限定されるものではない。また、液晶表示装置の駆動方式としては、ドット(DOT)反転方式、ライン反転方式等を用いることが可能である。また、透過型のみならず、反射型又は反射投下両用型の表示装置であってもよい。
このような液晶表示装置としては、上記表示装置用基板がアクティブマトリクス基板又は対向基板に用いられることにより、上下リークやD−Csリーク、補助容量配線上に形成された容量電極と信号線間の電気的短絡等の欠陥を微小欠陥にすることで欠陥として認識しにくくすることができ、表示品位の低下が防止され、高い歩留りで製造される。
【発明の効果】
【0026】
本発明の表示装置用基板は、上述のような構成であるので、導電性異物の付着に起因する上下リーク発生箇所を微小欠陥にすることで欠陥として認識しにくくすると共に、高い表示品位を維持し、歩留りを向上することができ、また、D−Csリークや、補助容量配線上に形成された容量電極と信号線間の電気的短絡等の不良モードに対しても対応可能なものであり、高いパネル品位が要求される大型液晶テレビ等の液晶パネル等に好適に用いることができるものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。以下の実施形態では、透過型の液晶表示装置について説明するが、本発明はこれらの実施形態のみに限定されるものではない。
【0028】
(実施形態1)
図2は、本発明に係る実施形態1の液晶表示装置100の構成を模式的に示す断面図であり、図3は、図2に示す液晶表示装置100に備えられるアクティブマトリクス基板の画素電極形状を模式的に示す平面図である。
液晶表示装置100は、互いに対向する1対の基板を有し、プラスチックビーズや、カラーフィルタ基板20上等に設けた柱状樹脂構造物をスペーサ(図示せず)として用い、基板間隔が一定に保持されている。液晶表示装置100は、アクティブマトリクス型液晶表示装置であり、カラーフィルタ基板20及びTFT等のスイッチング素子を有するアクティブマトリクス基板30を有する。
【0029】
アクティブマトリクス基板(AM基板)30の製造方法について、以下に説明する。
透明基板10の上に、スパッタリングによりTi/Al/Ti積層膜等の金属を成膜し、フォトリソグラフィー法によりレジストパターンを形成し、塩素系ガス等のエッチングガスを用いてドライエッチングし、レジストを剥離することで、走査信号用配線(ゲート配線、走査線)1及び補助容量配線2を同時に形成する。その後、窒化シリコン(SiNx)等からなるゲート絶縁膜、アモルファスシリコン等からなる活性半導体層、及び、リン等をドープしたアモルファスシリコン等からなる低抵抗半導体層を化学蒸着(CVD)にて成膜した後、スパッタリングによりAl/Ti等の金属を成膜し、フォトリソグラフィー法によりレジストパターンを形成し、塩素系ガス等のエッチングガスを用いてドライエッチングし、レジストを剥離することで、データ信号用配線(ソース配線、信号線)4、ドレイン引出配線5及び補助容量形成用電極(補助容量電極)6を同時に形成する。なお、補助容量は、補助容量配線2と補助容量形成電極6との間に約4000Åのゲート絶縁膜を挟んで形成されている。その後、低抵抗半導体層を、塩素ガス等を用いたドライエッチングにてソースドレイン分離し、TFT素子3を形成する。次に、アクリル系感光性樹脂等からなる層間絶縁膜7をスピンコートにより塗布し、ドレイン引出配線5と画素電極9とを電気的にコンタクトするためのコンタクトホール8をフォトリソグラフィー法により形成する。層間絶縁膜7の厚さは約3μmである。更に、画素電極9及び配向膜(図示せず)をこの順に形成する。なお、本実施形態は、MVA(Multi−domain Vertical Alignment)型液晶表示装置の1実施形態であり、ITO等からなる画素電極9にはスリットパターン11が設けられる。具体的には、スパッタリングにより成膜し、フォトリソグラフィー法によりレジストパターンを形成し、塩化第二鉄等のエッチング液によりエッチングし、図3に示すような画素電極パターンを得る。以上により、アクティブマトリクス基板30が得られる。
【0030】
一方、カラーフィルタ基板(CF基板)20は、透明基板10の上に、3原色(赤、緑、青)の着色層及びブラックマトリクス(BM)28等からなるカラーフィルタ層21、対向電極(共通電極)23、配向膜(図示せず)、並びに、配向制御用の突起22を有する。
透明基板10上にスピンコートによりカーボンの微粒子を分散したネガ型のアクリル系感光性樹脂液を塗布した後、乾燥を行い、黒色感光性樹脂層を形成する。続いて、フォトマスクを介して黒色感光性樹脂層を露光した後、現像を行って、ブラックマトリクス層(BM)を形成する。このとき、第1着色層(例えば赤色層)、第2着色層(例えば緑色層)、及び、第3着色層(例えば青色層)が形成される領域に、それぞれ第1着色層用の開口部、第2着色層用の開口部、及び、第3着色層用の開口部(各開口部は各画素電極に対応)が形成されるように、BMを形成する。
次に、第1着色層用の開口部にスピンコートにより顔料を分散したネガ型のアクリル系感光性樹脂液を塗布した後、乾燥を行い、フォトマスクを用いて露光及び現像を行い、第1着色層(赤色層)を形成する。その後、第2着色層(例えば緑色層)、及び、第3着色層(例えば青色層)についても同様に形成することで、カラーフィルタ層21が完成する。更に、ITO等からなる透明電極(対向電極)23をスパッタリングにより形成し、その後、スピンコートによりポジ型のフェノールノボラック系感光性樹脂液を塗布した後、乾燥を行い、フォトマスクを用いて露光及び現像を行い、垂直配向制御用突起22を形成する。以上により、カラーフィルタ基板20が得られる。
【0031】
本実施形態においては、図3に示すように、MVA方式のスリット間接続部(電極スリットの電気的接続部)13をメタル配線(データ信号用配線)4の外へ配置する。これにより、AM基板30裏面からのレーザー照射により、欠陥箇所を画素電極9と切り離しても、データ信号用配線4が切断されないため、隣接画素に影響を与えることなく欠陥箇所を切り離して、微小欠陥とすることができる。また、メタル配線4外へ画素電極接続部13を移動することで、接続部13周辺の配向不良が懸念されるが、画素全体としては表示品位に特に大きな影響はなく、加えて、本発明の画素電極接続部13を切り離すと、MVA方式の画素電極スリット本来の形状に近づくため、修正後、正常動作している画素電極の表示品位に与える影響は極少ない。
【0032】
(実施形態2)
図4−1は、本発明に係る実施形態2の液晶表示装置に備えられるCF基板の画素電極形状を概略的に示す平面図である。本実施形態では、MVA方式の液晶表示装置について、AM基板の電極に垂直配向用突起22を設け、AM基板と対向するCF基板の電極23にはスリット11を設けた構造においても、本発明が適応可能であることを示す。
本実施形態におけるCF基板側の対向電極23において、上下リーク発生箇所を切り離し可能とした対向電極23のパターンを図4−1に示す。図4−1におけるスリット接続部25は電極領域24を囲んで配置されており、電極領域24内にて上下リークが発生した場合は、発生部位を最小限の独立した電極にできるスリット接続部25をレーザーカットすることにより切り離し可能となる。この場合のレーザー出力/波長についてはCFの膜厚や膜質により異なるため、確実に切断できるように調整することが必要である。
なお、この構造にてレーザーカット修正を行う場合には、レントゲン用途等に用いられるモノクロ表示装置や、TFT基板上にCFパターンを有するCFonTFT(Color Filter on TFT Array)構造の表示装置等についても、問題なく修正を行うことが可能である。
しかし、従来通りCF基板側に着色層を形成する場合、赤の着色層上の電極パターンであれば、赤外線レーザーのエネルギーは着色層に吸収されないため、赤外線レーザーによる修正は可能であるが、他(緑、青等)の着色層においては赤外線レーザーのエネルギーは吸収されるため、切断されてしまう恐れがある。したがって、対向基板側に遮光用の金属を配置し、レーザーカット修正後の光漏れを遮光する等の対策を行うことが望ましい。
【0033】
(実施形態3)
図5は、本発明に係る実施形態3の表示装置用基板の画素電極形状を模式的に示す平面図である。
上下リークを修正する場合、TFT基板とCF基板とを貼り合わせた状態で基板裏面から電極間接続部をレーザーカットするため、接続部と基板との間にメタル配線が存在すると、メタル配線も同時に切断してしまうおそれがある。そのため、本発明はメタル配線外に接続部を形成することを特徴としているが、本実施形態においては、図5に示すように、ドレイン電位を画素電極9に供給するための複数のコンタクトホール8、8’が補助配線2上において独立して存在し、各々がドレイン配線5’に接続されている画素構造において、あるコンタクトホール8’に接続された画素電極の領域で上下リークが発生した場合、コンタクトホール8’に接続されたドレイン配線5’及び画素電極接続部13’をレーザーカットして切り離す。このように、上下リークによって切断する必要があるメタル配線の切断箇所26上に画素電極接続部13’を配置すれば、各々をレーザーカットするタクトも減少するため、上下リーク修正時に切断するメタル配線上に画素電極接続部を配置してもよい。
【0034】
(実施形態4)
図6は、本発明に係る実施形態4の表示装置用基板の画素電極形状を模式的に示す平面図である。
上下リークを修正する場合、TFT基板とCF基板とを貼り合わせた状態で基板裏面から電極間接続部をレーザーカットするため、接続部がブラックマトリクス(BM)やメタル配線等の遮光物と重なっていると、レーザーカット修正の対象箇所が見えなくなる。そのため、実施形態1〜3では、遮光物下に電極間接続部を配置しない構造を採っているが、図6に示すように、隣接画素の遮光物と連続していない遮光物27であれば、光漏れ等を防止するためにも切断箇所に配置してもよい。
【0035】
(実施形態5)
図7(a)、(b)は、本発明に係る実施形態5の表示装置用基板の画素電極形状を模式的に示す平面図である。
実施形態4では隣接画素と連続していない遮光物(図6中の27)下には電極間接続部13を配置してもよいと記載したが、隣接画素の遮光物と連続している遮光物(例えばブラックマトリクス28)下に電極スリット間接続部13を配置しても、図7に示すように、修正箇所に遮光物で目印29を配置することにより、遮光物下の修正箇所を認識しやすくした構造であれば、遮光物に電極スリット間接続部13が重なる構造を採ってもよい。目印29のパターン例として、図7中に三角形状の目印29を示したが、修正箇所の目印となれば、矩形状や遮光物から独立したパターン等、他のパターンであってもよい。
【0036】
(実施形態6)
図8(a)、(b)は、本発明に係る実施形態6の表示装置用基板の画素電極形状を模式的に示す平面図であり、(c)は、(a)、(b)の表示装置用基板をA−A’線にて切断したときの断面を模式的に示す断面図である。
電極スリット接続部13、すなわちレーザーカット対象箇所が信号配線(例えばデータ信号用配線4)近傍に存在する場合は、レーザーカット時に電極スリット接続部13と同時に信号配線も切断するおそれがある。そのため、図8(a)、(b)に示すように、修正部近傍のデータ信号用配線4を並列させ、かつ各々を部分的に接続することで、レーザーカットによりデータ信号用配線4の片側の配線4bが切断されても、もう片側の配線4aにてデータ信号を迂回できる構造にする方がよい。図8では、レーザーカット対象箇所の近傍のデータ信号用配線4の本数を2本としているが、それ以上の本数を配置してもよい。
【0037】
(実施形態7)
図9は、本発明に係る実施形態7の表示装置用基板の画素電極形状を模式的に示す平面図である。
ドレイン電位の供給源であるコンタクトホールが接続されている画素電極上において、上下リークが発生した場合、不良箇所を切り離すと残りの画素電極にも信号が供給されなくなるため、画素全体が欠陥となる。そのため、例えば図9に示すように、隣接画素同士を接続させるためのコンタクト構造32を形成しておくと、不良が発生した場合、コンタクトホール8に接続された画素電極9をレーザーカットで分離することで独立した画素電極9にドレイン電位を供給するために、コンタクトホール8aに接続された電極33と、隣接画素同士の電極33間に交差するよう配置された配線34との交差部31をレーザー照射により導通させる。なお、コンタクトホール8a下の電極33とコンタクトホール間の配線34とは絶縁層を介して交差している。以上の修正方法により、コンタクトホール8に障害が発生しても、隣接画素から残りの画素電極にほぼ正常のドレイン電位を供給させ、機能させることが可能である。なお、図9は、本発明の1例であり、隣接画素からドレイン電位を供給でき、配置することでの表示品位の低下が少ないのであれば、他の構造であってもよい。
【0038】
(実施形態8)
図10は、本発明に係る実施形態8の表示装置用基板の画素電極形状を模式的に示す平面図である。本実施形態において、D−Csリークの修正方法を示す。
D−Csリークは、ドレイン電極−補助容量配線間に起こる不良モードであるため、アクティブマトリクス基板側のパターニング完了状態で欠陥箇所を特定し、膜面側(画素電極側)からレーザー修正することが可能である。修正方法としては、図10に示すように、目視でD−Csリークが確認されたコンタクトホール8’上の画素電極周囲35を切除し、コンタクトホール8’に接続されたドレイン引出配線5’をレーザーカットする。修正に用いるレーザーとしては、例えば、YAGレーザーの第4高調波(波長266nm)等が挙げられる。図10では、電極周辺を修正箇所35の形状で切断したが、電極スリット接続部13で切断する方が配向不良も少なく好ましい。
【0039】
(その他の実施形態)
実施形態1〜8ではMVA方式を例に挙げたが、電極スリットにより液晶分子の配向分割を行う他の表示方式でもよい。また、DOT(ドット)反転方式やライン反転方式等、その他の駆動方式でもよい。
【0040】
なお、本願は、2004年5月28日に出願された日本国特許出願第2004−160115号を基礎として、合衆国法典35巻第119条に基づく優先権を主張するものである。該出願の内容は、その全体が本願中に参照として組み込まれている。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1−1】本発明の表示装置用基板の画素電極形状を模式的に示す断面図である。
【図1−2】従来のMVA方式の液晶表示装置に用いられる表示装置用基板の画素電極形状を模式的に示す断面図である。
【図2】本発明に係る実施形態1の液晶表示装置100の構成を模式的に示す断面図である。
【図3】本発明に係る実施形態1の液晶表示装置100に備えられるアクティブマトリクス基板の画素電極形状を模式的に示す平面図である。
【図4−1】本発明に係る実施形態2の液晶表示装置に備えられるCF基板の対向電極形状を概略的に示す平面図である。
【図4−2】従来の液晶表示装置に備えられるCF基板の対向電極形状を概略的に示す平面図である。
【図5】本発明に係る実施形態3の表示装置用基板の画素電極形状を模式的に示す平面図である。
【図6】本発明に係る実施形態4の表示装置用基板の画素電極形状を模式的に示す平面図である。
【図7】(a)、(b)は、本発明に係る実施形態5の表示装置用基板の画素電極形状を模式的に示す平面図である。
【図8】(a)、(b)は、本発明に係る実施形態6の表示装置用基板の画素電極形状を模式的に示す平面図であり、(c)は、(a)、(b)の表示装置用基板をA−A’線にて切断したときの断面を模式的に示す断面図である。
【図9】本発明に係る実施形態7の表示装置用基板の画素電極形状を模式的に示す平面図である。
【図10】本発明に係る実施形態8の表示装置用基板の画素電極形状を模式的に示す平面図である。
【符号の説明】
【0042】
1:走査信号用配線(ゲート配線)
2:補助容量配線
3:TFT素子(スィッチング素子)
4、4a、4b:データ信号用配線(ソース配線)
5、5’:ドレイン引出配線
6:補助容量形成用電極
7:層間絶縁膜
8、8’:コンタクトホール
9:画素電極
10:ガラス
11:画素電極スリット
12、13、13’:電極スリット間接続部(電極スリットの電気的接続部)
20:CF(カラーフィルタ)基板
21:CF層
22:配向制御用突起(垂直配向用突起)
23:対向電極(共通電極)
24:対向電極領域
25:電極スリット間接続部(電極スリットの電気的接続部)
26:実施形態3における修正対象箇所
27:実施形態4における遮光膜
28:ブラックマトリクス
29:実施形態5における突起物(目印)
30:AM(アクティブマトリクス)基板
31:修正メルト部(配線34の交差部)
32:コンタクト構造(コンタクトホール)
33:電極
34:コンタクトホール間の配線
35:コンタクトホール8’の画素電極周囲

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示媒体層を挟んで互いに対向するアクティブマトリクス基板及び対向基板とを備え、
該アクティブマトリクス基板が表示媒体層側にマトリクス状に配置された画素電極を有し、
該対向基板が表示媒体層側に画素電極に対向する共通電極を有する構造をもつ表示装置用基板であって、
該表示装置用基板は、画素電極又は共通電極に形成された電極スリットを有し、
該電極スリットの電気的接続部は、少なくとも1つが遮光領域外に設けられたものであることを特徴とする表示装置用基板。
【請求項2】
前記遮光領域は、アクティブマトリクス基板に形成された金属配線から形成される領域であることを特徴とする請求項1記載の表示装置用基板。
【請求項3】
前記遮光領域は、アクティブマトリクス基板又は対向基板に形成されたブラックマトリクスから形成される領域であることを特徴とする請求項1記載の表示装置用基板。
【請求項4】
前記遮光領域は、アクティブマトリクス基板又は対向基板に形成されたカラーフィルタの多色重ね部から形成される領域であることを特徴とする請求項1記載の表示装置用基板。
【請求項5】
前記表示装置用基板は、電極スリットが形成された画素電極を有するアクティブマトリクス基板であって、
該アクティブマトリクス基板は、絶縁性基板上に、走査線、信号線、スイッチング素子及び補助容量配線を備え、更に層間絶縁膜及び画素電極を備え、
該スイッチング素子は、走査線と信号線とが交差する交差部に設けられ、走査線に接続されたゲート電極と、信号線に接続されたソース電極と、画素電極に接続されたドレイン引出電極とを有し、
該層間絶縁膜は、補助容量配線上に絶縁層を介して複数配置された容量電極それぞれに接続され、スイッチング素子のドレイン引出電極と画素電極とを接続させる複数のコンタクトホールを有し、
該コンタクトホール間に補助容量配線をまたがって電極スリットが形成されたものであることを特徴とする請求項1記載の表示装置用基板。
【請求項6】
前記表示装置用基板は、コンタクトホールに接続された画素電極同士が接続されていないことを特徴とする請求項5記載の表示装置用基板。
【請求項7】
前記表示装置用基板は、ドレイン引出電極が1画素内に複数存在するものであることを特徴とする請求項5記載の表示装置用基板。
【請求項8】
前記表示装置用基板は、ドレイン引出電極が容量電極に層間絶縁膜下で直接接続されたものであることを特徴とする請求項5記載の表示装置用基板。
【請求項9】
前記表示装置用基板は、電極スリットの電気的接続部がドレイン配線上に存在する構造を有することを特徴とする請求項5記載の表示装置用基板。
【請求項10】
前記表示装置用基板は、電極スリット近傍の信号線が複数本並列して配置され、その各々が部分的に接続された構造を有するものであることを特徴とする請求項5記載の表示装置用基板。
【請求項11】
前記表示装置用基板は、電極スリットが形成された画素電極に隣接画素のドレイン電位を供給する修正構造を有するものであることを特徴とする請求項5記載の表示装置用基板。
【請求項12】
前記表示装置用基板は、電極スリットが形成された共通電極を有する対向基板であることを特徴とする請求項1記載の表示装置用基板。
【請求項13】
前記電極スリットは、遮光領域外に形成されたものであることを特徴とする請求項12記載の表示装置用基板。
【請求項14】
請求項1記載の表示装置用基板における電気的短絡を修正する表示装置の修正方法であって、
該表示装置の修正方法は、アクティブマトリクス基板と対向基板との電極間で電気的短絡が発生した場合に、少なくともいずれかの基板裏面側から不良発生部をレーザー照射にて切り離すことを特徴とする表示装置の修正方法。
【請求項15】
前記表示装置の修正方法は、イットリウムアルミニウムガーネットレーザーの基本波を用いることを特徴とする請求項14記載の表示装置の修正方法。
【請求項16】
請求項5記載の表示装置用基板における電気的短絡を修正する方法であって、
該表示装置用基板の修正方法は、ドレイン引出電極と補助容量配線との間で電気的短絡が発生した場合に、アクティブマトリクス基板の画素電極側から不良発生部をレーザー照射にて切り離すことを特徴とする表示装置用基板の修正方法。
【請求項17】
前記表示装置用基板の修正方法は、イットリウムアルミニウムガーネットレーザーの第4高調波を用いることを特徴とする請求項16記載の表示装置用基板の修正方法。
【請求項18】
請求項1記載の表示装置用基板を備えてなる液晶表示装置であって、
前記液晶表示装置は、電極スリットにより液晶分子の配向分割を行うことを特徴とする液晶表示装置。
【請求項19】
表示媒体層を挟んで互いに対向するアクティブマトリクス基板及び対向基板とを備え、
該アクティブマトリクス基板が表示媒体層側にマトリクス状に配置された画素電極を有し、
該対向基板が表示媒体層側に画素電極に対向する共通電極を有する構造をもつ表示装置用基板であって、
該表示装置用基板は、画素電極又は共通電極に形成された電極スリットを有し、
該電極スリットの電気的接続部は、少なくとも1つが隣接画素の遮光用構造物と不連続の遮光用構造物から形成される遮光領域内に設けられたものであることを特徴とする表示装置用基板。
【請求項20】
前記遮光領域は、アクティブマトリクス基板に形成された金属配線から形成される領域であることを特徴とする請求項19記載の表示装置用基板。
【請求項21】
前記遮光領域は、アクティブマトリクス基板又は対向基板に形成されたブラックマトリクスから形成される領域であることを特徴とする請求項19記載の表示装置用基板。
【請求項22】
前記遮光領域は、アクティブマトリクス基板又は対向基板に形成されたカラーフィルタの多色重ね部から形成される領域であることを特徴とする請求項19記載の表示装置用基板。
【請求項23】
前記表示装置用基板は、電極スリットが形成された画素電極を有するアクティブマトリクス基板であって、
該アクティブマトリクス基板は、絶縁性基板上に、走査線、信号線、スイッチング素子及び補助容量配線を備え、更に層間絶縁膜及び画素電極を備え、
該スイッチング素子は、走査線と信号線とが交差する交差部に設けられ、走査線に接続されたゲート電極と、信号線に接続されたソース電極と、画素電極に接続されたドレイン引出電極とを有し、
該層間絶縁膜は、補助容量配線上に絶縁層を介して複数配置された容量電極それぞれに接続され、スイッチング素子のドレイン引出電極と画素電極とを接続させる複数のコンタクトホールを有し、
該コンタクトホール間に補助容量配線をまたがって電極スリットが形成されたものであることを特徴とする請求項19記載の表示装置用基板。
【請求項24】
前記表示装置用基板は、コンタクトホールに接続された画素電極同士が接続されていないことを特徴とする請求項23記載の表示装置用基板。
【請求項25】
前記表示装置用基板は、ドレイン引出電極が1画素内に複数存在するものであることを特徴とする請求項23記載の表示装置用基板。
【請求項26】
前記表示装置用基板は、ドレイン引出電極が容量電極に層間絶縁膜下で直接接続されたものであることを特徴とする請求項23記載の表示装置用基板。
【請求項27】
前記表示装置用基板は、電極スリットの電気的接続部がドレイン配線上に存在する構造を有することを特徴とする請求項23記載の表示装置用基板。
【請求項28】
前記表示装置用基板は、電極スリット近傍の信号線が複数本並列して配置され、その各々が部分的に接続された構造を有するものであることを特徴とする請求項23記載の表示装置用基板。
【請求項29】
前記表示装置用基板は、電極スリットが形成された画素電極に隣接画素のドレイン電位を供給する修正構造を有するものであることを特徴とする請求項23記載の表示装置用基板。
【請求項30】
前記表示装置用基板は、電極スリットが形成された共通電極を有する対向基板であることを特徴とする請求項19記載の表示装置用基板。
【請求項31】
前記電極スリットは、遮光領域外に形成されたものであることを特徴とする請求項30記載の表示装置用基板。
【請求項32】
請求項19記載の表示装置用基板における電気的短絡を修正する表示装置の修正方法であって、
該表示装置の修正方法は、アクティブマトリクス基板と対向基板との電極間で電気的短絡が発生した場合に、少なくともいずれかの基板裏面側から不良発生部をレーザー照射にて切り離すことを特徴とする表示装置の修正方法。
【請求項33】
前記表示装置の修正方法は、イットリウムアルミニウムガーネットレーザーの基本波を用いることを特徴とする請求項32記載の表示装置の修正方法。
【請求項34】
請求項23記載の表示装置用基板における電気的短絡を修正する方法であって、
該表示装置用基板の修正方法は、ドレイン引出電極と補助容量配線との間で電気的短絡が発生した場合に、アクティブマトリクス基板の画素電極側から不良発生部をレーザー照射にて切り離すことを特徴とする表示装置用基板の修正方法。
【請求項35】
前記表示装置用基板の修正方法は、イットリウムアルミニウムガーネットレーザーの第4高調波を用いることを特徴とする請求項34記載の表示装置用基板の修正方法。
【請求項36】
請求項19記載の表示装置用基板を備えてなる液晶表示装置であって、
前記液晶表示装置は、電極スリットにより液晶分子の配向分割を行うことを特徴とする液晶表示装置。
【請求項37】
表示媒体層を挟んで互いに対向するアクティブマトリクス基板及び対向基板とを備え、
該アクティブマトリクス基板が表示媒体層側にマトリクス状に配置された画素電極を有し、
該対向基板が表示媒体層側に画素電極に対向する共通電極を有する構造をもつ表示装置用基板であって、
該表示装置用基板は、画素電極又は共通電極に形成された電極スリットを有し、
該電極スリットの電気的接続部は、少なくとも1つが遮光領域内に設けられ、かつ遮光用構造物の形状により設置位置に目印が付されたものであることを特徴とする表示装置用基板。
【請求項38】
前記遮光領域は、アクティブマトリクス基板に形成された金属配線から形成される領域であることを特徴とする請求項37記載の表示装置用基板。
【請求項39】
前記遮光領域は、アクティブマトリクス基板又は対向基板に形成されたブラックマトリクスから形成される領域であることを特徴とする請求項37記載の表示装置用基板。
【請求項40】
前記遮光領域は、アクティブマトリクス基板又は対向基板に形成されたカラーフィルタの多色重ね部から形成される領域であることを特徴とする請求項37記載の表示装置用基板。
【請求項41】
前記表示装置用基板は、電極スリットが形成された画素電極を有するアクティブマトリクス基板であって、
該アクティブマトリクス基板は、絶縁性基板上に、走査線、信号線、スイッチング素子及び補助容量配線を備え、更に層間絶縁膜及び画素電極を備え、
該スイッチング素子は、走査線と信号線とが交差する交差部に設けられ、走査線に接続されたゲート電極と、信号線に接続されたソース電極と、画素電極に接続されたドレイン引出電極とを有し、
該層間絶縁膜は、補助容量配線上に絶縁層を介して複数配置された容量電極それぞれに接続され、スイッチング素子のドレイン引出電極と画素電極とを接続させる複数のコンタクトホールを有し、
該コンタクトホール間に補助容量配線をまたがって電極スリットが形成されたものであることを特徴とする請求項37記載の表示装置用基板。
【請求項42】
前記表示装置用基板は、コンタクトホールに接続された画素電極同士が接続されていないことを特徴とする請求項41記載の表示装置用基板。
【請求項43】
前記表示装置用基板は、ドレイン引出電極が1画素内に複数存在するものであることを特徴とする請求項41記載の表示装置用基板。
【請求項44】
前記表示装置用基板は、ドレイン引出電極が容量電極に層間絶縁膜下で直接接続されたものであることを特徴とする請求項41記載の表示装置用基板。
【請求項45】
前記表示装置用基板は、電極スリットの電気的接続部がドレイン配線上に存在する構造を有することを特徴とする請求項41記載の表示装置用基板。
【請求項46】
前記表示装置用基板は、電極スリット近傍の信号線が複数本並列して配置され、その各々が部分的に接続された構造を有するものであることを特徴とする請求項41記載の表示装置用基板。
【請求項47】
前記表示装置用基板は、電極スリットが形成された画素電極に隣接画素のドレイン電位を供給する修正構造を有するものであることを特徴とする請求項41記載の表示装置用基板。
【請求項48】
前記表示装置用基板は、電極スリットが形成された共通電極を有する対向基板であることを特徴とする請求項37記載の表示装置用基板。
【請求項49】
前記電極スリットは、遮光領域外に形成されたものであることを特徴とする請求項48記載の表示装置用基板。
【請求項50】
請求項37記載の表示装置用基板における電気的短絡を修正する表示装置の修正方法であって、
該表示装置の修正方法は、アクティブマトリクス基板と対向基板との電極間で電気的短絡が発生した場合に、少なくともいずれかの基板裏面側から不良発生部をレーザー照射にて切り離すことを特徴とする表示装置の修正方法。
【請求項51】
前記表示装置の修正方法は、イットリウムアルミニウムガーネットレーザーの基本波を用いることを特徴とする請求項50記載の表示装置の修正方法。
【請求項52】
請求項41記載の表示装置用基板における電気的短絡を修正する方法であって、
該表示装置用基板の修正方法は、ドレイン引出電極と補助容量配線との間で電気的短絡が発生した場合に、アクティブマトリクス基板の画素電極側から不良発生部をレーザー照射にて切り離すことを特徴とする表示装置用基板の修正方法。
【請求項53】
前記表示装置用基板の修正方法は、イットリウムアルミニウムガーネットレーザーの第4高調波を用いることを特徴とする請求項52記載の表示装置用基板の修正方法。
【請求項54】
請求項37記載の表示装置用基板を備えてなる液晶表示装置であって、
前記液晶表示装置は、電極スリットにより液晶分子の配向分割を行うことを特徴とする液晶表示装置。

【公表番号】特表2008−501127(P2008−501127A)
【公表日】平成20年1月17日(2008.1.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−547226(P2006−547226)
【出願日】平成17年5月20日(2005.5.20)
【国際出願番号】PCT/JP2005/009705
【国際公開番号】WO2005/116961
【国際公開日】平成17年12月8日(2005.12.8)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】