説明

複合成形品の製造方法

【課題】 中空二重壁構造体内に発泡体を充填するものと比べ、成形サイクルの短縮することができ、軽量であるとともに高い強度と剛性を備えた成形品を得ることができる複合成形品の製造方法を提供する。
【解決手段】 押出ヘッド3から押し出した熱可塑性樹脂シート4を一対の分割金型1、1内に配置する。金型のキャビティ面から真空吸引して、金型内にエアを導入して熱可塑性樹脂シート4を金型のキャビティ2、2に沿った形状に成形するとともに、金型内に予備発泡樹脂粒子を充填する。加熱水蒸気の吹込みにより該粒子を互いに融着させる。熱可塑性樹脂シート4を溶融状態で押し出して、金型のキャビティ面から真空吸引するとともに、金型内にエアを導入して熱可塑性樹脂シート4を成形する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、溶融状態で押出した熱可塑性樹脂シートと発泡体を一体に成形することにより、高い強度と剛性を備えた断熱性および遮音性に優れた複合成形品を得る複合成形品の製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
体表皮を有する発泡成形体の製造方法であって、表皮として布と熱可塑性樹脂シートの貼り合せ体を金型にインサートして予備発泡樹脂粒子を型内充填により成形したものは、特開昭55−73533号公報に、筒状のパリソンの中に予備発泡樹脂粒子を型内充填した中空二重壁構造体の製造方法は、特開平06−339979号公報に、また、溶融押出しした熱可塑性樹脂シートを成形し、予め成形した発泡体を充填(インサート)する中空二重壁構造体の製造方法は、特開2000−218682公報にそれぞれ記載されている。
【特許文献1】特開昭55−73533号公報
【特許文献2】特開平06−339979号公報
【特許文献3】特開2000−218682公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
前掲の特許文献1,2および3に記載されている複合成形体の製造方法によれば、いずれも成形工程で表皮が成形された状態で型内に発泡樹脂を充填することができるが、溶融状態で押出した熱可塑性樹脂シートと発泡体を一体に成形するものでないところから、軽量であるとともに高い強度と剛性を備えた断熱性および遮音性に優れた複合成形品を得ることができないという問題があった。
【0004】
そこで、本発明は、中空二重壁構造体内に発泡体を充填するものと比べ、成形サイクルの短縮することができ、軽量化、低コストの成形品を得ることができるとともに、さらに装飾シートを貼着する場合、装飾シートと熱可塑性樹脂シートの間にエア溜りが生じることがなく、エア溜りによる外観の低下が発生することがないうえ、筒状のパリソンを2分割した熱可塑性樹脂シートとすることで装飾シートなどを容易に貼着することができるとともに、中枠型を用いることで同時に2つの成形品を製造することができる複合成形品の製造方法を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成する本発明の請求項1に係る複合成形品の製造方法は、押出ヘッドから押し出した熱可塑性樹脂シートを金型内に配置し、熱可塑性樹脂シートを金型のキャビティに沿った形状に成形するとともに、金型内に予備発泡樹脂粒子を充填し、加熱水蒸気の吹込みにより該粒子を互いに融着させる複合成形品の製造方法において、前記熱可塑性樹脂シートを溶融状態で押し出して、金型のキャビティ面から真空吸引するとともに、金型内にエアを導入して熱可塑性樹脂シートを成形することを特徴とするものである。
【0006】
請求項2に係る複合成形品の製造方法は、請求項1記載の方法において、溶融状態で押し出された熱可塑性樹脂シートは金型に挟持され、金型のキャビティ面と熱可塑性樹脂シートとの間に閉鎖空間を形成し、閉鎖空間内の空気を真空吸引することにより熱可塑性樹脂シートを金型のキャビティ面に沿って吸着させるとともに吹込手段を介して加圧流体を導入して熱可塑性樹脂シートを金型のキャビティ面に密着させ、ついで、金型内に予備発泡樹脂粒子を充填して加熱水蒸気を吹込むことを特徴とするものである。
【0007】
また、請求項3に係る複合成形品の製造方法は、一方の金型と他方の金型と型開きした状態の前記一方の金型と前記他方の金型の間に配置される中枠型を用い、押出ヘッドから押し出した熱可塑性樹脂シートを一方の金型と中枠型および他方の金型と中枠型の間に配置し、熱可塑性樹脂シートを一方の金型および他方の金型のキャビティに沿った形状に成形するとともに、型内に予備発泡樹脂粒子を充填し、加熱水蒸気の吹込みにより該粒子を互いに融着させる複合成形品の製造方法において、前記熱可塑性樹脂シートを溶融状態で押し出して、金型のキャビティ面から真空吸引するとともに、型内にエアを導入して熱可塑性樹脂シートを成形することを特徴とするものである。
【0008】
請求項4に係る複合成形品の製造方法は、請求項3記載の方法において、溶融状態で押し出された熱可塑性樹脂シートは金型のキャビティ面から真空吸引されることにより一方の金型および他方の金型の金型のキャビティ面に沿って吸着されるとともに、中枠に設けられた吹込手段を介して加圧流体を導入して熱可塑性樹脂シートを金型のキャビティ面に密着させ、ついで、中枠より予備発泡粒子充填手段を介して型内に予備発泡樹脂粒子を充填して加熱水蒸気を吹込むことを特徴とするものである。
【0009】
さらに、請求項5に係る複合成形品の製造方法は、一方の金型と他方の金型と型開きした状態の前記一方の金型と前記他方の金型の間に配置される中枠型を用い、押出ヘッドから押し出した熱可塑性樹脂シートを一方の金型と中枠型および他方の金型と中枠型の間に配置し、熱可塑性樹脂シートを中枠型のキャビティに沿った形状に成形するとともに、型内に予備発泡樹脂粒子を充填し、加熱水蒸気の吹込みにより該粒子を互いに融着させる複合成形品の製造方法において、前記熱可塑性樹脂シートを溶融状態で押し出して、中枠型のキャビティ面から真空吸引するとともに、加圧流体を導入して熱可塑性樹脂シートを中枠型のキャビティ面に密着させることを特徴とするものである。
【0010】
請求項6に係る複合成形品の製造方法は、請求項1、2、3、4または5記載の方法において、熱可塑性樹脂シートは引張弾性率が7000Kg/cm2以上の剛性を有する樹脂よりなり、成形されることにより複合成形品の表面壁を構成することを特徴とするものである。
【0011】
請求項7に係る複合成形品の製造方法は、請求項1、2、3、4、5または6記載の方法において、熱可塑性樹脂シートは環状樹脂路を有する押出ヘッドから押し出され、環状樹脂路は吐出部付近で2分割されていることにより、筒状のパリソンが切り開かれたシート状パリソンとして押出されることを特徴とするものである。
【0012】
請求項8に係る複合成形品の製造方法は、請求項1、2、3、4、5、または6記載の方法において、熱可塑性樹脂シートはTダイ押出ヘッドから押出されることを特徴とするものである。
【0013】
請求項9に係る複合成形品の製造方法は、請求項1、2、3、4、5、6、7または8記載の方法において、押出ヘッドから押し出した熱可塑性樹脂シートに装飾シートを密着させ金型内に配置することを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、中空二重壁構造体内に発泡体を充填するものと比べ、成形サイクルの短縮することができ、軽量化、低コストの成形品を得ることができるとともに、さらに装飾シートを貼着する場合、装飾シートと熱可塑性樹脂シートの間にエア溜りが生じることがなく、エア溜りによる外観の低下が発生することがないうえ、一枚状または筒状のパリソンを2分割した熱可塑性樹脂シートとすることで装飾シートなどを容易に貼着することができるとともに、中枠型を用いることで同時に2つの成形品を製造することができる効果が得られるものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明に係る複合成形品は、図1ないし図4に示す態様でブロー成形されるものである。1、1は一対の分割金型、2、2はキャビティ、3は押出ヘッド、4は熱可塑性樹脂シート、5は発泡樹脂充填ノズル、6は真空吸引孔、7は外気導入孔または吹込手段である。
【0016】
押出ヘッド3より溶融状態で押し出された熱可塑性樹脂シート4をローラー18等により肉厚を調整しながら平面状として分割金型1、1間に配置し(図1)、型締めを行うとともに一方の分割金型1のキャビティ2面と熱可塑性樹脂シート4との間の閉鎖空間内の空気をキャビティ2面に形成した真空吸引孔6より排除して熱可塑性樹脂シート4をキャビティ2面に沿って吸着させる。この際、真空吸引に伴って金型内に負圧が生じるのを防止するため金型内に外気導入孔または吹込手段7より外気が導入される(図2)。さらに、金型内には吹込手段である吹込ノズル(図示せず)よりエア等の加圧流体を導入して熱可塑性樹脂シート4を一方の分割金型1のキャビティ2に密着させ(図3)、そのキャビティ2に沿った形状に成形する。ついで、型締め状態のまま金型内に、発泡樹脂充填ノズル5から予備発泡樹脂粒子充填手段より予備発泡樹脂粒子である発泡ビーズを充填し、加熱水蒸気を吹込み、発泡ビーズを互いに融着させるとともに発泡ビーズと熱可塑性樹脂シートの内面とを融着させる(図4)。
【0017】
図5ないし図8は本発明の他の実施の形態を示す。この実施の形態においては、熱可塑性樹脂シートは環状樹脂路を有する押出ヘッド8から押し出され、環状樹脂路が吐出部付近で2分割されていることにより、筒状のパリソンが切り開かれたシート状パリソン9、9として押し出される(図5)。熱可塑性樹脂シート9、9は一方および他方の金型10、10と中枠型11の間に配置され、一方の金型10および他方の金型10の型締めを開始し、中枠型11に設けた移動枠12に接触させた状態とし、キャビティ13、13の周囲との間に熱可塑性樹脂シート9、9を挟持した状態とする。ここで、キャビティ13、13と熱可塑性樹脂シート9、9との間に形成された閉鎖空間内の空気を真空吸引孔14、14から真空吸引し、熱可塑性樹脂シート9、9をキャビティ13、13面に吸着させる(図6)。この際、移動枠12に設けたエア導入孔15より外気が金型内に導入され、金型内が負圧となるのを防止する。その後、さらに型締めを進めて、一方の金型10および他方の金型10を中枠型11に接触させ、型締めを完了させる。そして、中枠型11に設けた吹込手段である吹込ノズル16より加圧流体を導入して熱可塑性樹脂シート9、9を金型のキャビティ13、13面に密着させる(図7)。ついで、型締め状態のまま金型内に予備発泡樹脂粒子である発泡ビーズを発泡樹脂充填孔17から予備発泡樹脂粒子充填手段を介して充填して加熱水蒸気を吹込み、発泡ビーズを互いに融着させるとともに発泡ビーズと熱可塑性樹脂シート9、9の内面とを融着させる(図8)。
【0018】
図10および図11は、図5ないし図8に示す実施の形態により同時に製造された2つの複合成形品のうちの一方の複合成形品19(パネル)を例示する。20は表面壁、21は発泡体である。
【0019】
複合成形品19の表皮または表壁となる基材樹脂は押出ヘッドよりシート状または筒状のパリソンを2分割にして押出し、ローラー18等により肉厚を調整しながら平面のシート状パリソンである熱可塑性樹脂シートとして金型内に配置される。さらに装飾シート22を貼着する場合にあっては、熱可塑性樹脂シートを垂下させるとともに装飾シート22を沿わせて圧着ローラー23により互いに圧着させて多層状態にて金型内に配置される(図9)。熱可塑性樹脂シートは筒状のパリソンと異なりシート状で装飾シートと一体に圧着されるため、熱可塑性樹脂シートと装飾シートの間にエア溜りが生じることがなく、気泡等による外観の低下が生じることがない。またエア溜りを防止するために装飾シートに予め通気孔等を設ける必要がなく装飾シートの選択を大きく広げることができる。
【0020】
本発明に係る熱可塑性樹脂シートを構成する樹脂は、引張弾性率が7000Kg/cm2以上の剛性を有するプラスチックであって、耐衝撃性ポリスチレン樹脂のほか、高密度ポリエチレン樹脂、中密度ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエチレンテレフタート樹脂、ポリブチレンテレフタート樹脂、ポリスチレン樹脂、ABS樹脂、ポリカーボネート樹脂、変性ポリフェニレンオキサイド樹脂あるいはこれらのブレンド物など、剛性にすぐれた真空・圧空またはブロー成形可能な熱可塑性樹脂である。本発明にかかる製造方法により形成される複合成形品において、熱可塑性樹脂シートは複合成形品の表面壁を構成するものであり、熱可塑性樹脂シートは押出ヘッドより押し出されるとともにローラー等により1.5mm以上の任意の肉厚に調整させて金型内に配置され、これにより複合成形品の表面壁の最大肉厚は1.5mm以上に形成される。本発明に係る予備発泡樹脂粒子は予備発泡させた直径1〜5mm程度の発泡ビーズが好適である。発泡ビーズを構成する樹脂は熱可塑性樹脂シートを構成する樹脂と同材質のものが好適であり、特にポリエチレン系またはポリスチレン系のものが好ましい。
【0021】
本発明に係る装飾シートは熱可塑性樹脂シートに一体に貼着され、成形される際に伸びが良く、成形を阻害しないものであればよく、熱可塑性樹脂シートと同材質の熱可塑性樹脂で構成したりあるいはホットメルトタイプの接着剤を介したり接着した布を介した異質な熱可塑性樹脂または布などの装飾材で構成される。装飾シートは、熱可塑性樹脂の場合はその表面に木目模様、大理石模様、石目模様または光沢面を有する。装飾シートと熱可塑性樹脂シートとの接合は、装飾シートが同材質の熱可塑性樹脂の場合はそれらの溶着により発現し、ホットメルトタイプの接着剤を介した異質な熱可塑性樹脂の場合は接着剤の接着により発現するものであり、さらに接着した布を介した異質な熱可塑性樹脂の場合あるいは布等の装飾材の場合は布の目の中に熱可塑性樹脂が入り込むことにより物理的に接合されるものである。装飾シートの表面に木目模様、大理石模様、石目模様、あるいは光沢面を形成するには、その表面に印刷を施したり表面処理をするなど適宜の手段によることができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の一実施の形態に係る複合成形品の成形態様を示す断面図である。
【図2】同上型締めした態様を示す断面図である。
【図3】同上つぎの成形工程を示す断面図である。
【図4】成形が完了した態様を示す断面図である。
【図5】本発明の他の実施の形態に係る複合成形品の成形態様を示す断面図である。
【図6】同上型締め過程の態様を示す断面図である。
【図7】同上型締めした態様を示す断面図である。
【図8】成形が完了した態様を示す断面図である。
【図9】装飾シートを貼着する態様を示す図である。
【図10】本発明に係る方法で製造された複合成形品の一例を示す斜視図である。
【図11】同上A−A断面図である。
【符号の説明】
【0023】
1、1 一対の分割金型
2、2 キャビティ
3 押出ヘッド
4 熱可塑性樹脂シート
5 発泡樹脂充填ノズル
6 真空吸引孔
7 外気導入孔または吹込手段
8 押出ヘッド
9、9 シート状パリソン
10、10 一方および他方の金型
11、11 中枠型
12 移動枠
13、13 キャビティ
14、14 真空吸引孔
15 エア導入孔
16 吹込ノズル
17 発泡体樹脂充填孔
18 ローラー
19 複合成形品
20 表面壁
21 発泡体
22 装飾シート
23 圧着ローラー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
押出ヘッドから押し出した熱可塑性樹脂シートを金型内に配置し、
熱可塑性樹脂シートを金型のキャビティに沿った形状に成形するとともに、
金型内に予備発泡樹脂粒子を充填し、
加熱水蒸気の吹込みにより該粒子を互いに融着させる複合成形品の製造方法において、
前記熱可塑性樹脂シートを溶融状態で押し出して、
金型のキャビティ面から真空吸引するとともに、金型内にエアを導入して熱可塑性樹脂シートを成形する
ことを特徴とする複合成形品の製造方法。
【請求項2】
溶融状態で押し出された熱可塑性樹脂シートは金型に挟持され、
金型のキャビティ面と熱可塑性樹脂シートとの間に閉鎖空間を形成し、
閉鎖空間内の空気を真空吸引することにより熱可塑性樹脂シートを金型のキャビティ面に沿って吸着させるとともに
吹込手段を介して加圧流体を導入して熱可塑性樹脂シートを金型のキャビティ面に密着させ、
ついで、金型内に予備発泡樹脂粒子を充填して加熱水蒸気を吹込む
ことを特徴とする請求項1記載の複合成形品の製造方法。
【請求項3】
一方の金型と他方の金型と型開きした状態の前記一方の金型と前記他方の金型の間に配置される中枠型を用い、
押出ヘッドから押し出した熱可塑性樹脂シートを一方の金型と中枠型および他方の金型と中枠型の間に配置し、
熱可塑性樹脂シートを一方の金型および他方の金型のキャビティに沿った形状に成形するとともに、
型内に予備発泡樹脂粒子を充填し、
加熱水蒸気の吹込みにより該粒子を互いに融着させる複合成形品の製造方法において、
前記熱可塑性樹脂シートを溶融状態で押し出して、
金型のキャビティ面から真空吸引するとともに、型内にエアを導入して熱可塑性樹脂シートを成形する
ことを特徴とする複合成形品の製造方法。
【請求項4】
溶融状態で押し出された熱可塑性樹脂シートは金型のキャビティ面から真空吸引されることにより一方の金型および他方の金型の金型のキャビティ面に沿って吸着されるとともに、
中枠に設けられた吹込手段を介して加圧流体を導入して熱可塑性樹脂シートを金型のキャビティ面に密着させ、
ついで、中枠より予備発泡粒子充填手段を介して型内に予備発泡樹脂粒子を充填して加熱水蒸気を吹込む
ことを特徴とする請求項3記載の複合成形品の製造方法。
【請求項5】
一方の金型と他方の金型と型開きした状態の前記一方の金型と前記他方の金型の間に配置される中枠型を用い、
押出ヘッドから押し出した熱可塑性樹脂シートを一方の金型と中枠型および他方の金型と中枠型の間に配置し、
熱可塑性樹脂シートを中枠型のキャビティに沿った形状に成形するとともに、
型内に予備発泡樹脂粒子を充填し、
加熱水蒸気の吹込みにより該粒子を互いに融着させる複合成形品の製造方法において、
前記熱可塑性樹脂シートを溶融状態で押し出して、
中枠型のキャビティ面から真空吸引するとともに、加圧流体を導入して熱可塑性樹脂シートを中枠型のキャビティ面に密着させる
ことを特徴とする複合成形品の製造方法。
【請求項6】
熱可塑性樹脂シートは引張弾性率が7000Kg/cm2以上の剛性を有する樹脂よりなり、
成形されることにより複合成形品の表面壁を構成する
ことを特徴とする請求項1、2、3、4または5記載の複合成形品の製造方法。
【請求項7】
熱可塑性樹脂シートは環状樹脂路を有する押出ヘッドから押し出され、
環状樹脂路は吐出部付近で2分割されていることにより、
筒状のパリソンが切り開かれたシート状パリソンとして押出される
ことを特徴とする請求項1、2、3、4、5または6記載の複合成形品の製造方法。
【請求項8】
熱可塑性樹脂シートはTダイ押出ヘッドから押出される
ことを特徴とする請求項1、2、3、4、5または6記載の複合成形品の製造方法。
【請求項9】
押出ヘッドから押し出した熱可塑性樹脂シートに装飾シートを密着させ金型内に配置する
ことを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7または8記載の複合成形品の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2006−68930(P2006−68930A)
【公開日】平成18年3月16日(2006.3.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−252062(P2004−252062)
【出願日】平成16年8月31日(2004.8.31)
【出願人】(000104674)キョーラク株式会社 (292)
【Fターム(参考)】