車載ナビゲーション装置及びルート編集方法
【課題】探索されたルートの一部を局部的に変更するための操作を簡便且つ適切に行えるようにする。
【解決手段】ナビゲーションコントローラ1のルート編集手段12が、ルート探索手段11で探索されたルート上の交差点と当該交差点に接続された複数の接続道路とを拡大して示す交差点画像を表示装置6に表示させて、この交差点画像で表示された複数の接続道路の何れかを選択するユーザの入力操作がなされがときに、ルート探索手段11で探索されたルートを、この交差点画像で表示された交差点から分岐してユーザにより選択された接続道路を通過するルートに変更する処理を行なう。
【解決手段】ナビゲーションコントローラ1のルート編集手段12が、ルート探索手段11で探索されたルート上の交差点と当該交差点に接続された複数の接続道路とを拡大して示す交差点画像を表示装置6に表示させて、この交差点画像で表示された複数の接続道路の何れかを選択するユーザの入力操作がなされがときに、ルート探索手段11で探索されたルートを、この交差点画像で表示された交差点から分岐してユーザにより選択された接続道路を通過するルートに変更する処理を行なう。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両を目的地に誘導するためのルートとして探索したルートを編集するためのルート編集手段を有する車載ナビゲーション装置及び車載ナビゲーション装置におけるルート編集方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ユーザにより目的地や経由地が入力されると、車両を現在位置から経由地、目的地へと誘導するためのルートを探索して、探索したルートを地図上で識別可能に表示しながら誘導案内を行う車載ナビゲーション装置が普及している。この種の車載ナビゲーション装置におけるルート探索は、車両の現在位置から経由地を通って目的地へと至る全てのリンクの組み合わせを求め、各リンクの組み合わせ毎にリンクコストを加算して、コストが最小となるリンクの組み合わせを推奨ルートとして提示するといった手法で行うのが一般的である。
【0003】
ところで、車載ナビゲーション装置で探索されるルートは、必ずしもユーザが望むルートになるとは限らず、ユーザが探索されたルートの一部を変更したいと考える場合も多い。また、ルートが探索された後にユーザが目的地や経由地を変更したいと望むこともある。そこで、車載ナビゲーション装置には、ユーザの入力に応じて探索されたルートを編集する機能が設けられており、このようなルート編集を簡便に行えるようにするための工夫が種々検討されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
特許文献1には、ユーザにより入力された経由地などの複数の地点をリスト表示して、このリストに含まれる地点をユーザが選択して、削除、追加等の操作を行うことで、探索されたルートの編集を簡便に行えるようにするという技術が記載されている。
【特許文献1】特開2001−241963号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、前記特許文献1に記載されている技術をはじめ、従来の車載ナビゲーション装置におけるルート編集では、ユーザがルートの一部を局部的に変更する場合、具体的には、例えば、ある道路を必ず通過するようにルートを変更したいと考えたような場合には、煩雑な操作が強いられるという問題がある。すなわち、従来の車載ナビゲーション装置におけるルート編集では、希望する道路をルートに含めるためには、地図をスクロールしながらその道路を探して、その道路付近の地図を拡大表示した上で、その道路上の任意の点を指定して経由地に追加するといった操作を行わなければならず、操作が非常に煩雑である。
【0006】
本発明は、以上のような従来技術の有する問題点を解消すべく創案されたものであって、探索されたルートの一部を局部的に変更するための操作を簡便且つ適切に行えるようにして利便性を向上させた車載ナビゲーション装置及びルート編集方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、前記目的を達成するために、ルート編集のための交差点画像を表示手段に表示して、この交差点画像を用いたユーザの入力操作に応じて、探索されたルートの局部的な変更を行えるようにする。交差点画像は、探索されたルート上の交差点と当該交差点に接続された複数の接続道路とを拡大して示す画像である。本発明では、この交差点画像を表示手段に表示しているときに、当該交差点画像で表示された複数の接続道路の何れかを選択するユーザの入力操作がなされれば、探索されたルートを、この交差点画像で表示された交差点から分岐してユーザにより選択された接続道路を通過する新たなルートに変更する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、探索されたルートの一部を局部的に変更する場合に、交差点画像で表示された複数の接続道路の何れかを選択するといった簡便な操作で適切な変更を行えるので、利便性が向上する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明を適用した車載ナビゲーション装置の具体的な一例について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0010】
[装置構成]
本実施形態の車載ナビゲーション装置の概略構成を図1に示す。本実施形態の車載ナビゲーション装置は、図1に示すように、車載ナビゲーション装置全体の動作を統括的に制御するナビゲーションコントローラ1を主要な構成要素として備え、このナビゲーションコントローラ1の入力側に、GPS受信機2、車載センサ3、操作デバイス4、地図データ格納装置5がそれぞれ接続され、ナビゲーションコントローラ1の出力側に表示装置6が接続された構成とされる。
【0011】
GPS受信機2は、全地球測位システム(GPS:Global Positioning System)の衛星から送られる信号を受信するものである。また、車載センサ3は、車両に搭載された車輪速センサやジャイロセンサなどである。これらGPS受信機2により受信されたGPS信号や車載センサ3のセンサ検出値は、ナビゲーションコントローラ1に随時送られて、本実施形態のナビゲーション装置を搭載する車両(以下、自車という。)の現在位置や方位を特定するために用いられる。
【0012】
操作デバイス4は、ユーザが自車内で各種の入力操作を行うために用いられるユーザインターフェースであり、例えば各種操作ボタンやジョイスティック、タッチパネル式のスイッチなどからなる。また、ユーザが発話した音声を認識する音声認識装置も操作デバイス4として適用可能である。この操作デバイス4を用いたユーザによる入力操作の内容は、ナビゲーションコントローラ1に随時送られる。
【0013】
地図データ格納装置5は、本実施形態のナビゲーション装置で扱われる地図データを格納するものであり、DVD(Digital Versatile Disc)等の記録媒体を有している。ここで、地図データは、地図上の地点を示すノードデータや、各ノード間を連結する道路を示すリンクデータで構成され、各ノードデータは、その地点の位置座標や地点属性、地点名称等のデータを有し、各リンクデータは、リンクの始点及び終点の位置座標やリンク長、道路幅、道路属性、道路名称等のデータを有している。また、地図データには、これらノードデータやリンクデータの他に、代表的な施設(ランドマーク)の名称やその位置座標などの情報も付加情報として含まれている。
【0014】
この地図データ格納装置5に格納されている地図データは、ナビゲーションコントローラ1からの指令に基づいて適宜読み出されて、ナビゲーションコントローラ1へと送られる。なお、地図データ格納装置5の記録媒体としては、上述したDVD以外にも、CD(Compact Disc)やメモリカード、ハードディスク等の様々な仕様の記録媒体が採用可能である。また、車載ナビゲーション装置が無線通信等によるデータ通信機能を有している場合には、地図データの配信サービスを行うサービスセンタ等からの地図データを取得して、ナビゲーションコントローラ1へと送る構成を採用してもよい。
【0015】
表示装置6は、ナビゲーションコントローラ1による制御のもとで、ドライバによる自車の運転を補助するための各種の情報をナビゲーション画面として表示するものであり、例えば自車内の運転席前方に設置された液晶ディスプレイなどが用いられる。
【0016】
この表示装置6に表示されるナビゲーション画面は、ルート案内を行わない通常の状態では、例えば図2に示すように、自車の現在位置周辺の地図に自車位置マークを重畳した地図表示画面である。そして、例えば、ユーザが操作デバイス4を用いてこの画面上でアイコンとして表示されている「行き先」を指定する操作を行うと、表示装置6に表示されるナビゲーション画面が、ルートの探索を行うためのルート探索画面へと遷移し、ユーザが操作デバイス4を用いて画面上でアイコンとして表示されている「変更」を指定する操作を行うと、表示装置6に表示されるナビゲーション画面が、ルートの編集を行うための編集画面へと遷移する。また、ユーザが操作デバイス4を用いて画面上でアイコンとして表示されている「情報」を指定する操作を行うと、表示装置6に表示されるナビゲーション画面が、VICS情報などを報知するための情報提供画面に遷移し、ユーザが操作デバイス4を用いて画面上でアイコンとして表示されている「設定」を指定する操作を行うと、表示装置6に表示されるナビゲーション画面が、細かなシステムの設定を行うための設定画面に遷移する。なお、画面上の各種アイコンをユーザが指定する手法としては、例えば、各種アイコンに対応した専用の操作ボタンを押下する、或いは、ジョイスティックを用いて画面上のアイコンにカーソルを合わせて「決定」ボタンを押下する、或いは、表示装置6がタッチパネル式の表示画面を有するものであれば画面上のアイコンに触れる、或いは、操作デバイス4として音声認識装置を備えていればアイコンで示されている単語を発話するなど、様々な手法が適用できる。
【0017】
また、ルート探索画面で探索されたルート、或いは編集画面で編集されたルートが最終的にルート案内の対象となる案内ルートとして設定されると、図2に示したような地図表示画面上で案内ルートを示すラインが強調的に表示され、また、自車が案内ルート上の進路変更点となる交差点などに近づくと、この進路変更点での進行方向を示す拡大図の表示やガイド音声の出力などが行われることになる。
【0018】
ここで、特に本実施形態の車載ナビゲーション装置では、探索されたルートの編集を行うための編集画面の1つとして、例えば図3に示すような編集画面を表示装置6に表示させ、この編集画面を用いて、探索されたルートの一部を局部的に変更するための入力操作をユーザが簡便且つ適切に行えるようにしたことを大きな特徴としている。この図3に例示する編集画面は、画面全体が2つの表示領域A1,A2に分割されており、その一方の表示領域A1に、探索されたルート上の交差点と当該交差点に接続された複数の接続道路とを拡大して示す交差点画像が表示され、他方の表示領域A2に、交差点画像で拡大表示される交差点の周辺の様子を交差点画像よりも大きな縮尺で示す交差点周辺画像が表示される表示形態となっている。この編集画面として表示される交差点画像や交差点周辺画像の具体的な内容については詳細を後述する。なお、この編集画面の表示形態は図3に示した例に限定されるものではなく、例えば、当該編集画面を用いてユーザが何らかの入力操作を行っている間は、交差点周辺画像の表示を一時的に停止させて交差点画像を画面全体に表示させる、或いは、交差点画像が表示される表示領域A1と交差点周辺画像が表示される表示領域A2との比率や画面上の位置を適宜変更するなど、様々な変形が可能である。また、表示装置6に表示されるナビゲーション画面の構成や階層構造などについても、上述した例に特に限定されるものではなく、本実施形態の車載ナビゲーション装置に特徴的な交差点画像をユーザの入力操作に応じて表示できる構成とされていれば、どのような構成であってもよい。
【0019】
ナビゲーションコントローラ1は、CPUやROM、RAMを備えたマイクロコンピュータを中心に、入出力バッファ回路やメモリ回路などを有するコントロールユニットとして構成される。このナビゲーションコントローラ1は、予めマイクロコンピュータのROMなどに記憶されたナビゲーション用のプログラムを実行してCPUで各種の演算処理を行うことで、本実施形態の車載ナビゲーション装置全体の動作を統括的に制御し、特に本発明に関わる機能として、ルート探索手段11、ルート編集手段12、ルート案内手段13の各制御機能を実現する。
【0020】
ルート探索手段11は、例えば、図2に示したような地図表示画面上で「行き先」のアイコンがユーザにより指定されると制御機能を開始し、表示装置6にルート探索画面を表示させる。そして、ユーザがこのルート探索画面を用いて目的地や経由地、優先する道路種別等の探索条件などを入力して探索開始を指示すると、GPS受信機2からのGPS信号や車載センサ3のセンサ検出値に基づいて自車の現在位置を特定するとともに、地図データ格納装置5から必要な地図データを取得して、既知のダイクストラ法等の手法により、自車の現在位置から経由地を通って目的地へと至る推奨ルートを探索し、探索した推奨ルートの概要を表示装置6に表示させる。具体的には、ルート探索手段11は、地図データに基づいて自車の現在位置から経由地を通って目的地へと至る全てのリンクの組み合わせを求め、各リンクの組み合わせ毎ににリンクコストを加算して、コストが最小となるリンクの組み合わせを推奨ルートとして、その概要を表示装置6に表示させる。
【0021】
ルート編集手段12は、例えば、図2に示したような地図表示画面上で「変更」のアイコンがユーザにより指定されると制御機能を開始し、表示装置6にルート編集を行うための編集画面を表示させる。そして、ユーザがこの編集画面を用いて各種の入力操作を行うと、その入力操作の内容に応じて、ルート探索手段11に新たな推奨ルートを探索させて、推奨ルートを変更する処理を行う。
【0022】
ここで、特に本実施形態の車載ナビゲーション装置では、ナビゲーションコントローラ1のルート編集手段12が、ルート探索手段11で探索されたルート上の交差点と当該交差点に接続された複数の接続道路とを拡大して示す交差点画像を作成して、この交差点画像を含む編集画面を表示装置6に表示させる機能を有しており、ユーザがこの交差点画像上で表示されている複数の接続道路のうちの何れかを選択する入力操作を行うと、交差点画像上で表示されていた交差点から分岐してユーザにより選択された接続道路を通過する新たなルートをルート探索手段11に探索させて、推奨ルートの変更を行うようにしている。
【0023】
ルート案内手段13は、ルート探索手段11で探索された推奨ルート、或いはルート編集手段12で編集された新たな推奨ルートを最終的な案内ルートとして決定する旨の入力操作が行われると制御機能を開始し、GPS受信機2からのGPS信号や車載センサ3のセンサ検出値に基づいて自車の現在位置を特定し、自車の現在位置を示す自車位置マークや、決定された案内ルートを示すラインを重畳した地図表示画面を表示装置6に表示させる。そして、自車が案内ルートに沿って移動して、自車の位置が案内ルート上の進路変更点となる交差点などに近づくと、この進路変更点での進行方向を示す拡大図を表示させたり、ガイド音声を図示しないスピーカから出力させたりすることで、自車を経由地や目的地に誘導するための案内を行う。
【0024】
なお、このルート案内手段13による案内が行われている間に、ユーザが例えば地図表示画面上の「変更」のアイコンを指定する操作などを行った場合には、ルート編集手段12の制御機能が再開されて表示装置6に編集画面が表示される。そして、この編集画面を用いたユーザの入力操作に応じて新たなルートが探索されて、この新たなルートが案内ルートとして決定されると、ルート案内手段13は、この新たな案内ルートに基づくルート案内を再開する。
【0025】
[交差点画像を用いたルート編集処理]
次に、以上のように構成される本実施形態の車載ナビゲーション装置において、ナビゲーションコントローラ1のルート編集手段12が、交差点画像を含む編集画面を表示装置6に表示させてルート編集を行う際の処理の概要について説明する。
【0026】
この場合、ナビゲーションコントローラ1のルート編集手段12は、まず、ルート探索手段11で探索されたルート上の交差点と当該交差点に接続された複数の接続道路の情報を取得し(交差点関連情報取得手段)、これらの取得した情報に基づいて、ルート探索手段11で探索されたルート上の交差点と当該交差点に接続された複数の接続道路とを拡大して示す交差点画像を作成する(交差点画像作成手段)。そして、作成した交差点画像を表示装置6に表示させて(表示制御手段)、表示装置6に表示された交差点画像上で複数の接続道路の何れかを選択するユーザの入力操作がなされたときに、交差点画像で表示された交差点から分岐してユーザにより選択された接続道路を通過する新たなルートをルート探索手段11に探索させる(ルート変更手段)。
【0027】
具体的に説明すると、ルート編集手段12は、ユーザの入力操作に応じて交差点画像を含む編集画面を表示装置6に表示させる場合、まず、地図データ格納装置5に格納された地図データの中からルート編集の対象となる推奨ルートの情報(リンクデータやノードデータ)を取得して、推奨ルートに含まれるノードの中で3つ以上のリンクと接続されているノードを、推奨ルート上の交差点を示すノードとして抽出する。また、ルート編集手段12は、推奨ルート上の交差点に接続されているリンクの中で推奨ルートに含まれないリンクを、推奨ルート上の交差点に接続された接続道路を示すリンクとして特定して、そのリンクに関するリンクデータを取得する。これら推奨ルート上の交差点のノードデータや接続道路のリンクデータは、表示装置6に表示させる交差点画像を作成するために用いられる。
【0028】
ここで、ルート編集手段12は、ルート探索手段11で探索された推奨ルート上の全ての交差点を対象とした交差点画像を表示装置6に表示させるようにしてもよいが、推奨ルート上の交差点の中で、特にユーザにとってルート変更の起点として記憶や認識のしやすい交差点、ユーザによって選択される可能性の高い交差点等を、交差点画像として表示させる候補となる候補交差点として特定し、これら候補交差点として特定された交差点のみを対象として交差点画像を表示装置6に表示させるようにしてもよい。このように、候補交差点として特定された交差点のみを対象として交差点画像を表示装置6に表示させるようにすれば、ユーザは、推奨ルート上で局部的に変更したいと考える部分の交差点を効率よく探すことができ、所望の交差点を容易に発見できるようになる。また、推奨ルート上に多数の交差点が存在する場合に、交差点画像として表示される交差点の数を絞り込むことができるので、所望の交差点を発見するまでのユーザの操作手数が増加することを有効に防止できる。
【0029】
推奨ルート上の全ての交差点の中から交差点画像として表示させる候補となる候補交差点を特定する基準としては、例えば、目安となるランドマークが近傍に存在する交差点を候補交差点とするといった手法が考えられる。すなわち、ユーザが推奨ルート上の交差点の中でルート変更の起点となる交差点を選択する場合、例えば「コンビニのところの交差点では曲がらずに、交番のところの交差点で右に曲がりたい」といったように、近傍に存在する施設(ランドマーク)を目安として、対象とする交差点を認識することが多い。したがって、推奨ルート上の全ての交差点の中で目安となるランドマークが近傍に存在する交差点を候補交差点として特定することは、ルート変更の起点としてユーザにより選択される可能性の高い交差点を選ぶ基準として非常に有効である。なお、交差点の近傍にランドマークが存在するか否かの判定は、例えば、地図データに付加情報として含まれているランドマークの位置座標と交差点を示すノードの位置座標とを比較することで実現可能である。
【0030】
以下では、ルート編集手段12が推奨ルート上の全ての交差点の中から候補交差点を特定して、交差点画像として表示される交差点の数を絞り込むようにした場合について説明する。
【0031】
推奨ルート上の全ての交差点の中から交差点画像として表示させる候補となる候補交差点を特定したら、次に、ルート編集手段12は、地図データ格納装置5から必要な地図データを取得して、特定した各候補交差点ごとに、候補交差点を示すノードとそれに接続されるリンクとの関係に基づいて、当該候補交差点とそれに接続される複数の接続道路とを拡大して示す交差点画像、すなわち、図3に例示した編集画面において表示領域A1に表示されるような交差点画像を作成する。この交差点画像の縮尺の大きさは、表示領域A1の大きさとの関係から、候補交差点と複数の接続道路との関係を一目で把握できる程度の縮尺に設定すればよい。また、この交差点画像における候補交差点の表示位置は、当該候補交差点と推奨ルートの目的地との相対位置関係に基づいて、推奨ルートの目的地の方向がより多く表示されるように、表示領域A1の中心から目的地方向とは逆方向にずらした位置に設定することが望ましい。また、このとき、交差点画像上に推奨ルートの目的地の方向を示す矢印などのマークを重畳させるようにしてもよい。
【0032】
また、ルート編集手段12は、以上のような交差点画像と併せて、候補交差点の周辺の様子を交差点画像よりも大きな縮尺で示す交差点周辺画像、すなわち、図3に例示した編集画面において表示領域A2に表示されるような交差点周辺画像を、各候補交差点ごとに作成する。この交差点周辺画像の縮尺の大きさは、交差点画像で表示している候補交差点と次の候補交差点との間、或いは交差点画像で表示している候補交差点とその手前の候補交差点との間の道路環境をユーザが一目で把握できるように、表示領域A2の大きさとの関係から、交差点画像で表示している候補交差点とそれに隣接する少なくとも1つの他の候補交差点とが交差点周辺画像に含まれる大きさの縮尺に決定することが望ましい。また、交差点画像で表示している候補交差点と自車の現在位置との位置関係をユーザが一目で把握できるように、交差点周辺画像の縮尺の大きさを、交差点画像で表示している候補交差点と自車の現在位置とが交差点周辺画像に含まれる大きさの縮尺に決定するようにしてもよい。また、候補交差点と自車の現在位置との位置関係をユーザに把握させるという観点からは、交差点周辺画像上に自車の現在位置の方向を示す矢印などのマークを重畳させることも有効である。
【0033】
以上のように作成された交差点画像と交差点周辺画像の画像データは、それぞれ対象となる各候補交差点ごとに対応付けられて、ナビゲーションコントローラ1の内部のメモリなどに一時的に格納される。そして、ユーザの入力操作に応じて、各候補交差点ごとの交差点画像及び交差点周辺画像が選択的に読み出され、図3に示したような編集画面として表示装置6に順次切り替えられながら表示される。
【0034】
具体的には、ルート編集手段12は、表示装置6に交差点画像を表示させる旨のユーザの入力操作があったときに、まず、推奨ルート上の各候補交差点の中から自車の現在位置に最も近い候補交差点を特定し、自車の現在位置に最も近い候補交差点に対応した交差点画像及び交差点周辺画像の画像データをナビゲーションコントローラ1の内部メモリから読み出して表示装置6に供給することで、自車の現在位置に最も近い候補交差点に対応した交差点画像と交差点周辺画像とを、1つの編集画面として表示装置6に表示させる。そして、この編集画面を参照したユーザが、例えば交差点画像上にアイコンとして表示されている「次の交差点」を指定する入力操作を行うと、ルート編集手段12は、自車の現在位置から2番目の候補交差点に対応した交差点画像及び交差点周辺画像の画像データをナビゲーションコントローラ1の内部メモリから読み出して表示装置6に供給し、自車の現在位置から2番目の候補交差点に対応した交差点画像と交差点周辺画像とを、1つの編集画面として表示装置6に表示させる。さらに、この編集画面を参照したユーザが、交差点画像上にアイコンとして表示されている「次の交差点」を指定する入力操作を行うと、ルート編集手段12は、自車の現在位置から3番目の候補交差点に対応した交差点画像及び交差点周辺画像の画像データをナビゲーションコントローラ1の内部メモリから読み出して表示装置6に供給し、自車の現在位置から3番目の候補交差点に対応した交差点画像と交差点周辺画像とを、1つの編集画面として表示装置6に表示させる。また、自車の現在位置から2番目の候補交差点に対応した編集画面を参照したユーザが、例えば交差点画像上にアイコンとして表示されている「前の交差点」を指定する入力操作を行うと、ルート編集手段12は、自車の現在位置から2番目の候補交差点に対応した交差点画像及び交差点周辺画像の画像データをナビゲーションコントローラ1の内部メモリから再度読み出して表示装置6に供給し、自車の現在位置から2番目の候補交差点に対応した交差点画像と交差点周辺画像とを、1つの編集画面として表示装置6に再度表示させる。ルート編集手段12は、以上のようなユーザの入力操作に応じた処理を繰り返し行なうことで、各候補交差点に対応する交差点画像及び交差点周辺画像を、順次切り替えながら表示装置6に表示させる。
【0035】
また、ルート編集手段12は、表示装置6に交差点画像を表示させる旨のユーザの入力操作があったときに、まず、推奨ルート上の各候補交差点のリストを作成して、この候補交差点のリストを表示装置6に表示させるようにしてもよい。この場合、ルート編集手段12は、候補交差点のリストを交差点画像とは別の画面として表示するようにしてもよいし、例えば図4に示すように、まず、上述した例と同様に自車の現在位置に最も近い候補交差点に対応した交差点画像を表示装置6に表示させて、この交差点画像上で候補交差点のリストを表示させるようにしてもよい。そして、このリストの中から何れかの候補交差点を選択するユーザの入力操作がなされると、ルート編集手段12は、このユーザにより選択された候補交差点に対応した交差点画像及び交差点周辺画像の画像データをナビゲーションコントローラ1の内部メモリから読み出して表示装置6に供給し、ユーザにより選択された候補交差点に対応した交差点画像と交差点周辺画像とを、1つの編集画面として表示装置6に表示させ、また、交差点画像上で候補交差点のリストを表示させる。そして、このリストの中の他の候補交差点を選択するユーザの入力操作がなされると、ルート編集手段12は、このユーザにより選択された他の候補交差点に対応した交差点画像及び交差点周辺画像の画像データをナビゲーションコントローラ1の内部メモリから読み出して表示装置6に供給し、ユーザにより選択された他の候補交差点に対応した交差点画像と交差点周辺画像とを、1つの編集画面として表示装置6に表示させ、また、交差点画像上で候補交差点のリストを表示させる。ルート編集手段12は、以上のようなユーザの入力操作に応じた処理を繰り返し行なうことで、各候補交差点に対応する交差点画像及び交差点周辺画像を、順次切り替えながら表示装置6に表示させる。
【0036】
以上のようにして交差点画像と交差点周辺画像とを有する編集画面を表示装置6に表示させた後、ユーザがこの編集画面を用いて、交差点画像で表示されている候補交差点に接続された複数の接続道路のうちの何れかを選択する入力操作を行うと、ルート編集手段12は、ルート探索手段11で探索された推奨ルートを、交差点画像上で現在表示されている候補交差点から分岐してユーザにより選択された接続道路を通過する新たなルートに変更する処理を行なう。具体的には、ルート編集手段12は、ユーザにより選択された接続道路を示すリンクを特定して、このリンクを必ず通過する必要のある通過リンクとし、自車の現在位置からこの通過リンクを通って経由地や目的地へと至るルートをルート探索手段11に探索させて、これを新たな推奨ルートとする。そして、ルート編集手段12は、この新たな推奨ルートの概要を表示装置6に表示させる処理を行ない、ユーザの入力操作によってこの新たな推奨ルートが案内ルートとして決定されると、交差点画像を用いた一連のルート編集処理を終了する。
【0037】
[ユーザの操作手順]
次に、以上のような交差点画像を表示装置6に表示させながらルート編集を行なう際のユーザの操作手順について、具体的な画面遷移例を例示しながら説明する。なお、ここでは、図5の太線のラインで示すルートが推奨ルートとして探索されており、この推奨ルートを、交差点Bで右折して道路Lを通過するルートに変更する場合を例に挙げて説明する。
【0038】
この場合、表示装置6には例えば図6に示すような地図表示画面が表示されており、ユーザは、まず、この画面上の「変更」のアイコンを指定する操作を行う。これにより、この画面上に、例えば図7に示すように、選択可能な編集画面の一覧を示すプルダウンメニューが表示される。そして、このプルダウンメニューの中から、ユーザが「交差点指定」の項目を選択する操作を行うと、例えば図8に示すように、推奨ルート上に存在する交差点であって目安となるランドマークが近くにある候補交差点の中で、自車の現在位置に最も近い交差点Aに対応した交差点画像が、編集画面として表示装置6に表示される。
【0039】
この図8に例示する編集画面では、表示領域A1に表示されている交差点画像上で、変更後に通過する道路としてユーザが選択可能な接続道路に、それぞれ矢印のマークが重畳されている。そして、この矢印が重畳されているマークの何れかをユーザが指定する操作を行うことで、このユーザが指定した道路が、変更後に通過する接続道路として選択されるようになっている。
【0040】
本例では、ルート変更の起点となる交差点は交差点Bであるため、この交差点Aに対応する交差点画像を参照したユーザは、例えばこの交差点画像上にアイコンとして表示されている「次の交差点」を指定する入力操作を行う。これにより、例えば図9に示すように、自車の進行方向に沿って交差点Aの次に存在する候補交差点である交差点Bに対応した交差点画像が、編集画面として表示装置6に表示される。この交差点Bに対応した編集画面においても、表示領域A1に表示されている交差点画像上で、変更後に通過する道路としてユーザが選択可能な接続道路に、それぞれ矢印のマークが重畳されている。
【0041】
次に、ユーザは、この交差点Bに対応した編集画面の交差点画像上で、交差点Bに接続されている複数の接続道路のうちで道路L上に重畳されている矢印マークを指定する操作、具体的には、例えばジョイスティックを用いて道路Lに対応した矢印マークにカーソルを合わせて「決定」ボタンを押下する、或いは、表示装置6がタッチパネル式の表示画面を有するものであれば道路Lに対応した矢印マークに触れる等の操作を行う。これにより、図10に示すように、交差点Bに対応した編集画面の交差点画像上で、道路Lの部分が他の部分と識別可能な表示形態(例えば、表示色が変更される、或いは点滅表示されるなど)とされる。そして、この状態で、ユーザが、この交差点画像上の「決定」のアイコンを指定する操作を行うと、この道路Lが、変更後に通過する接続道路として選択されて、図5の太線のラインで示した推奨ルートが、図11の太線のラインで示すように、交差点Bで分岐して道路Lを通過するルートに変更されることになる。
【0042】
なお、以上の例では、交差点画像で表示された複数の接続道路のうちの何れかをユーザが選択する手法として、選択可能な接続道路にそれぞれ矢印マークを重畳して、何れかの矢印マークをユーザが指定する操作を行ったときに、その矢印マークに対応した接続道路をユーザが選択したものとするようにしているが、ユーザが接続道路を選択する手法としては、以上の例に限らず、様々な変形例が考えられる。具体的には、例えば図12に示すように、ユーザが選択可能な接続道路のうちの何れか1つに矢印マークを重畳しておき、ユーザが何らかの操作ボタンを押下するごとに、(a)→(b)→(c)のように矢印マークが重畳される接続道路が切り替わるようにして、何れかの接続道路に矢印マークが重畳されている状態でユーザが例えば「決定」のアイコンを指定する操作を行ったときに、この矢印マークが重畳されている接続道路が、ルート変更後に通過する接続道路として選択されるようにしてもよい。
【0043】
また、矢印マークの表示は行わず、例えば図13に示すように、ユーザが選択可能な接続道路のうちの何れか1つを他の接続道路とは異なる表示形態(例えば、表示色が異なる、或いは点滅表示されるなど)として、ユーザが何らかの操作ボタンを押下するごとに、(a)→(b)→(c)のように表示形態の異なる接続道路が切り替わるようにして、何れかの接続道路が異なる表示形態となっているときにユーザが例えば「決定」のアイコンを指定する操作を行ったときに、この異なる表示形態となっている接続道路が、ルート変更後に通過する接続道路として選択されるようにしてもよい。
【0044】
また、操作デバイス4として音声認識装置を備えている場合には、例えば図14に示すように、ユーザが選択可能な接続道路に数字などの番号を付しておいて、ユーザが何れかの番号を発話すると、その番号に対応した接続道路が、ルート変更後に通過する接続道路として選択されるようにしてもよい。
【0045】
また、以上の例では、図8や図9で示したように、交差点画像で表示している候補交差点を例えば「交差点A」や「交差点B」のように交差点そのものの名称で特定するようにしているが、近傍にランドマークが存在する交差点を候補交差点として抽出している場合には、例えば「コンビニDの近くの交差点」や「交番Eの近くの交差点」といったように、近傍のランドマークの名称で候補交差点を特定するようにしてもよい。また、候補交差点のリストを表示する場合においても、各候補交差点をその近傍に存在するランドマークの名称で特定したリストを表示するようにしてもよい。
【0046】
以上、具体的な例を挙げながら詳細に説明したように、本実施形態の車載ナビゲーション装置では、ナビゲーションコントローラ1のルート編集手段12が、ルート探索手段11で探索された推奨ルート上の交差点と当該交差点に接続された複数の接続道路とを拡大して示す交差点画像を表示装置6に表示させ、ユーザが、この交差点画像で表示された複数の道路の何れかを選択する入力操作を行ったときに、ルート探索手段11で探索された推奨ルートを、この交差点画像で表示された交差点から分岐してユーザにより選択された接続道路を通過するルートに変更するようにしている。したがって、この車載ナビゲーション装置によれば、ユーザは、交差点画像で表示された複数の接続道路の何れかを選択するといった極めて簡便な操作を行うことで、探索された推奨ルートの部分的な変更を適切に行うことができ、利便性が向上する。
【0047】
なお、以上説明した車載ナビゲーション装置は、本発明の一適用例を例示したものであり、本発明の技術的範囲は、以上の実施形態の説明で開示した内容に限定されるものではなく、これらの開示から容易に導き得る様々な代替技術も含まれることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明を適用した車載ナビゲーション装置の概略構成を示すブロック図である。
【図2】本発明を適用した車載ナビゲーション装置において、表示装置に表示される地図表示画面の表示例を示す図である。
【図3】本発明を適用した車載ナビゲーション装置において、表示装置に編集画面として表示される交差点画像の一表示例を示す図である。
【図4】本発明を適用した車載ナビゲーション装置において、表示装置に編集画面として表示される交差点画像の他の表示例を示す図である。
【図5】本発明を適用した車載ナビゲーション装置において、表示装置に交差点画像を表示させてルート編集を行う際のユーザの操作手順の一例について説明する図であり、変更前の推奨ルートの概要を示す図である。
【図6】本発明を適用した車載ナビゲーション装置において、表示装置に交差点画像を表示させてルート編集を行う際のユーザの操作手順の一例について説明する図であり、変更前の推奨ルートが地図表示画面で表示されている様子を示す図である。
【図7】本発明を適用した車載ナビゲーション装置において、表示装置に交差点画像を表示させてルート編集を行う際のユーザの操作手順の一例について説明する図であり、「変更」のアイコンが指定されてルート編集画面の一覧を示すプルダウンメニューが表示された様子を示す図である。
【図8】本発明を適用した車載ナビゲーション装置において、表示装置に交差点画像を表示させてルート編集を行う際のユーザの操作手順の一例について説明する図であり、プルダウンメニューの中の「交差点指定」が選択されて、自車位置に最も近い候補交差点である交差点Aに対応した交差点画像が編集画面として表示された様子を示す図である。
【図9】本発明を適用した車載ナビゲーション装置において、表示装置に交差点画像を表示させてルート編集を行う際のユーザの操作手順の一例について説明する図であり、交差点Bに対応した交差点画像が編集画面として表示された様子を示す図である。
【図10】本発明を適用した車載ナビゲーション装置において、表示装置に交差点画像を表示させてルート編集を行う際のユーザの操作手順の一例について説明する図であり、交差点Bに対応した交差点画像の中で、ユーザが道路Lを選択する操作を行った様子を示す図である。
【図11】本発明を適用した車載ナビゲーション装置において、表示装置に交差点画像を表示させてルート編集を行う際のユーザの操作手順の一例について説明する図であり、変更後の推奨ルートの概要を示す図である。
【図12】交差点画像で表示された複数の接続道路のうちの何れかをユーザが選択する手法の他の例を説明する図である。
【図13】交差点画像で表示された複数の接続道路のうちの何れかをユーザが選択する手法の更に他の例を説明する図である。
【図14】交差点画像で表示された複数の接続道路のうちの何れかをユーザが選択する手法の更に他の例を説明する図である。
【符号の説明】
【0049】
1 ナビゲーションコントローラ
2 GPS受信機
3 車載センサ
4 操作デバイス
5 地図データ格納装置
6 表示装置
11 ルート探索手段
12 ルート編集手
13 ルート案内手段
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両を目的地に誘導するためのルートとして探索したルートを編集するためのルート編集手段を有する車載ナビゲーション装置及び車載ナビゲーション装置におけるルート編集方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ユーザにより目的地や経由地が入力されると、車両を現在位置から経由地、目的地へと誘導するためのルートを探索して、探索したルートを地図上で識別可能に表示しながら誘導案内を行う車載ナビゲーション装置が普及している。この種の車載ナビゲーション装置におけるルート探索は、車両の現在位置から経由地を通って目的地へと至る全てのリンクの組み合わせを求め、各リンクの組み合わせ毎にリンクコストを加算して、コストが最小となるリンクの組み合わせを推奨ルートとして提示するといった手法で行うのが一般的である。
【0003】
ところで、車載ナビゲーション装置で探索されるルートは、必ずしもユーザが望むルートになるとは限らず、ユーザが探索されたルートの一部を変更したいと考える場合も多い。また、ルートが探索された後にユーザが目的地や経由地を変更したいと望むこともある。そこで、車載ナビゲーション装置には、ユーザの入力に応じて探索されたルートを編集する機能が設けられており、このようなルート編集を簡便に行えるようにするための工夫が種々検討されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
特許文献1には、ユーザにより入力された経由地などの複数の地点をリスト表示して、このリストに含まれる地点をユーザが選択して、削除、追加等の操作を行うことで、探索されたルートの編集を簡便に行えるようにするという技術が記載されている。
【特許文献1】特開2001−241963号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、前記特許文献1に記載されている技術をはじめ、従来の車載ナビゲーション装置におけるルート編集では、ユーザがルートの一部を局部的に変更する場合、具体的には、例えば、ある道路を必ず通過するようにルートを変更したいと考えたような場合には、煩雑な操作が強いられるという問題がある。すなわち、従来の車載ナビゲーション装置におけるルート編集では、希望する道路をルートに含めるためには、地図をスクロールしながらその道路を探して、その道路付近の地図を拡大表示した上で、その道路上の任意の点を指定して経由地に追加するといった操作を行わなければならず、操作が非常に煩雑である。
【0006】
本発明は、以上のような従来技術の有する問題点を解消すべく創案されたものであって、探索されたルートの一部を局部的に変更するための操作を簡便且つ適切に行えるようにして利便性を向上させた車載ナビゲーション装置及びルート編集方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、前記目的を達成するために、ルート編集のための交差点画像を表示手段に表示して、この交差点画像を用いたユーザの入力操作に応じて、探索されたルートの局部的な変更を行えるようにする。交差点画像は、探索されたルート上の交差点と当該交差点に接続された複数の接続道路とを拡大して示す画像である。本発明では、この交差点画像を表示手段に表示しているときに、当該交差点画像で表示された複数の接続道路の何れかを選択するユーザの入力操作がなされれば、探索されたルートを、この交差点画像で表示された交差点から分岐してユーザにより選択された接続道路を通過する新たなルートに変更する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、探索されたルートの一部を局部的に変更する場合に、交差点画像で表示された複数の接続道路の何れかを選択するといった簡便な操作で適切な変更を行えるので、利便性が向上する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明を適用した車載ナビゲーション装置の具体的な一例について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0010】
[装置構成]
本実施形態の車載ナビゲーション装置の概略構成を図1に示す。本実施形態の車載ナビゲーション装置は、図1に示すように、車載ナビゲーション装置全体の動作を統括的に制御するナビゲーションコントローラ1を主要な構成要素として備え、このナビゲーションコントローラ1の入力側に、GPS受信機2、車載センサ3、操作デバイス4、地図データ格納装置5がそれぞれ接続され、ナビゲーションコントローラ1の出力側に表示装置6が接続された構成とされる。
【0011】
GPS受信機2は、全地球測位システム(GPS:Global Positioning System)の衛星から送られる信号を受信するものである。また、車載センサ3は、車両に搭載された車輪速センサやジャイロセンサなどである。これらGPS受信機2により受信されたGPS信号や車載センサ3のセンサ検出値は、ナビゲーションコントローラ1に随時送られて、本実施形態のナビゲーション装置を搭載する車両(以下、自車という。)の現在位置や方位を特定するために用いられる。
【0012】
操作デバイス4は、ユーザが自車内で各種の入力操作を行うために用いられるユーザインターフェースであり、例えば各種操作ボタンやジョイスティック、タッチパネル式のスイッチなどからなる。また、ユーザが発話した音声を認識する音声認識装置も操作デバイス4として適用可能である。この操作デバイス4を用いたユーザによる入力操作の内容は、ナビゲーションコントローラ1に随時送られる。
【0013】
地図データ格納装置5は、本実施形態のナビゲーション装置で扱われる地図データを格納するものであり、DVD(Digital Versatile Disc)等の記録媒体を有している。ここで、地図データは、地図上の地点を示すノードデータや、各ノード間を連結する道路を示すリンクデータで構成され、各ノードデータは、その地点の位置座標や地点属性、地点名称等のデータを有し、各リンクデータは、リンクの始点及び終点の位置座標やリンク長、道路幅、道路属性、道路名称等のデータを有している。また、地図データには、これらノードデータやリンクデータの他に、代表的な施設(ランドマーク)の名称やその位置座標などの情報も付加情報として含まれている。
【0014】
この地図データ格納装置5に格納されている地図データは、ナビゲーションコントローラ1からの指令に基づいて適宜読み出されて、ナビゲーションコントローラ1へと送られる。なお、地図データ格納装置5の記録媒体としては、上述したDVD以外にも、CD(Compact Disc)やメモリカード、ハードディスク等の様々な仕様の記録媒体が採用可能である。また、車載ナビゲーション装置が無線通信等によるデータ通信機能を有している場合には、地図データの配信サービスを行うサービスセンタ等からの地図データを取得して、ナビゲーションコントローラ1へと送る構成を採用してもよい。
【0015】
表示装置6は、ナビゲーションコントローラ1による制御のもとで、ドライバによる自車の運転を補助するための各種の情報をナビゲーション画面として表示するものであり、例えば自車内の運転席前方に設置された液晶ディスプレイなどが用いられる。
【0016】
この表示装置6に表示されるナビゲーション画面は、ルート案内を行わない通常の状態では、例えば図2に示すように、自車の現在位置周辺の地図に自車位置マークを重畳した地図表示画面である。そして、例えば、ユーザが操作デバイス4を用いてこの画面上でアイコンとして表示されている「行き先」を指定する操作を行うと、表示装置6に表示されるナビゲーション画面が、ルートの探索を行うためのルート探索画面へと遷移し、ユーザが操作デバイス4を用いて画面上でアイコンとして表示されている「変更」を指定する操作を行うと、表示装置6に表示されるナビゲーション画面が、ルートの編集を行うための編集画面へと遷移する。また、ユーザが操作デバイス4を用いて画面上でアイコンとして表示されている「情報」を指定する操作を行うと、表示装置6に表示されるナビゲーション画面が、VICS情報などを報知するための情報提供画面に遷移し、ユーザが操作デバイス4を用いて画面上でアイコンとして表示されている「設定」を指定する操作を行うと、表示装置6に表示されるナビゲーション画面が、細かなシステムの設定を行うための設定画面に遷移する。なお、画面上の各種アイコンをユーザが指定する手法としては、例えば、各種アイコンに対応した専用の操作ボタンを押下する、或いは、ジョイスティックを用いて画面上のアイコンにカーソルを合わせて「決定」ボタンを押下する、或いは、表示装置6がタッチパネル式の表示画面を有するものであれば画面上のアイコンに触れる、或いは、操作デバイス4として音声認識装置を備えていればアイコンで示されている単語を発話するなど、様々な手法が適用できる。
【0017】
また、ルート探索画面で探索されたルート、或いは編集画面で編集されたルートが最終的にルート案内の対象となる案内ルートとして設定されると、図2に示したような地図表示画面上で案内ルートを示すラインが強調的に表示され、また、自車が案内ルート上の進路変更点となる交差点などに近づくと、この進路変更点での進行方向を示す拡大図の表示やガイド音声の出力などが行われることになる。
【0018】
ここで、特に本実施形態の車載ナビゲーション装置では、探索されたルートの編集を行うための編集画面の1つとして、例えば図3に示すような編集画面を表示装置6に表示させ、この編集画面を用いて、探索されたルートの一部を局部的に変更するための入力操作をユーザが簡便且つ適切に行えるようにしたことを大きな特徴としている。この図3に例示する編集画面は、画面全体が2つの表示領域A1,A2に分割されており、その一方の表示領域A1に、探索されたルート上の交差点と当該交差点に接続された複数の接続道路とを拡大して示す交差点画像が表示され、他方の表示領域A2に、交差点画像で拡大表示される交差点の周辺の様子を交差点画像よりも大きな縮尺で示す交差点周辺画像が表示される表示形態となっている。この編集画面として表示される交差点画像や交差点周辺画像の具体的な内容については詳細を後述する。なお、この編集画面の表示形態は図3に示した例に限定されるものではなく、例えば、当該編集画面を用いてユーザが何らかの入力操作を行っている間は、交差点周辺画像の表示を一時的に停止させて交差点画像を画面全体に表示させる、或いは、交差点画像が表示される表示領域A1と交差点周辺画像が表示される表示領域A2との比率や画面上の位置を適宜変更するなど、様々な変形が可能である。また、表示装置6に表示されるナビゲーション画面の構成や階層構造などについても、上述した例に特に限定されるものではなく、本実施形態の車載ナビゲーション装置に特徴的な交差点画像をユーザの入力操作に応じて表示できる構成とされていれば、どのような構成であってもよい。
【0019】
ナビゲーションコントローラ1は、CPUやROM、RAMを備えたマイクロコンピュータを中心に、入出力バッファ回路やメモリ回路などを有するコントロールユニットとして構成される。このナビゲーションコントローラ1は、予めマイクロコンピュータのROMなどに記憶されたナビゲーション用のプログラムを実行してCPUで各種の演算処理を行うことで、本実施形態の車載ナビゲーション装置全体の動作を統括的に制御し、特に本発明に関わる機能として、ルート探索手段11、ルート編集手段12、ルート案内手段13の各制御機能を実現する。
【0020】
ルート探索手段11は、例えば、図2に示したような地図表示画面上で「行き先」のアイコンがユーザにより指定されると制御機能を開始し、表示装置6にルート探索画面を表示させる。そして、ユーザがこのルート探索画面を用いて目的地や経由地、優先する道路種別等の探索条件などを入力して探索開始を指示すると、GPS受信機2からのGPS信号や車載センサ3のセンサ検出値に基づいて自車の現在位置を特定するとともに、地図データ格納装置5から必要な地図データを取得して、既知のダイクストラ法等の手法により、自車の現在位置から経由地を通って目的地へと至る推奨ルートを探索し、探索した推奨ルートの概要を表示装置6に表示させる。具体的には、ルート探索手段11は、地図データに基づいて自車の現在位置から経由地を通って目的地へと至る全てのリンクの組み合わせを求め、各リンクの組み合わせ毎ににリンクコストを加算して、コストが最小となるリンクの組み合わせを推奨ルートとして、その概要を表示装置6に表示させる。
【0021】
ルート編集手段12は、例えば、図2に示したような地図表示画面上で「変更」のアイコンがユーザにより指定されると制御機能を開始し、表示装置6にルート編集を行うための編集画面を表示させる。そして、ユーザがこの編集画面を用いて各種の入力操作を行うと、その入力操作の内容に応じて、ルート探索手段11に新たな推奨ルートを探索させて、推奨ルートを変更する処理を行う。
【0022】
ここで、特に本実施形態の車載ナビゲーション装置では、ナビゲーションコントローラ1のルート編集手段12が、ルート探索手段11で探索されたルート上の交差点と当該交差点に接続された複数の接続道路とを拡大して示す交差点画像を作成して、この交差点画像を含む編集画面を表示装置6に表示させる機能を有しており、ユーザがこの交差点画像上で表示されている複数の接続道路のうちの何れかを選択する入力操作を行うと、交差点画像上で表示されていた交差点から分岐してユーザにより選択された接続道路を通過する新たなルートをルート探索手段11に探索させて、推奨ルートの変更を行うようにしている。
【0023】
ルート案内手段13は、ルート探索手段11で探索された推奨ルート、或いはルート編集手段12で編集された新たな推奨ルートを最終的な案内ルートとして決定する旨の入力操作が行われると制御機能を開始し、GPS受信機2からのGPS信号や車載センサ3のセンサ検出値に基づいて自車の現在位置を特定し、自車の現在位置を示す自車位置マークや、決定された案内ルートを示すラインを重畳した地図表示画面を表示装置6に表示させる。そして、自車が案内ルートに沿って移動して、自車の位置が案内ルート上の進路変更点となる交差点などに近づくと、この進路変更点での進行方向を示す拡大図を表示させたり、ガイド音声を図示しないスピーカから出力させたりすることで、自車を経由地や目的地に誘導するための案内を行う。
【0024】
なお、このルート案内手段13による案内が行われている間に、ユーザが例えば地図表示画面上の「変更」のアイコンを指定する操作などを行った場合には、ルート編集手段12の制御機能が再開されて表示装置6に編集画面が表示される。そして、この編集画面を用いたユーザの入力操作に応じて新たなルートが探索されて、この新たなルートが案内ルートとして決定されると、ルート案内手段13は、この新たな案内ルートに基づくルート案内を再開する。
【0025】
[交差点画像を用いたルート編集処理]
次に、以上のように構成される本実施形態の車載ナビゲーション装置において、ナビゲーションコントローラ1のルート編集手段12が、交差点画像を含む編集画面を表示装置6に表示させてルート編集を行う際の処理の概要について説明する。
【0026】
この場合、ナビゲーションコントローラ1のルート編集手段12は、まず、ルート探索手段11で探索されたルート上の交差点と当該交差点に接続された複数の接続道路の情報を取得し(交差点関連情報取得手段)、これらの取得した情報に基づいて、ルート探索手段11で探索されたルート上の交差点と当該交差点に接続された複数の接続道路とを拡大して示す交差点画像を作成する(交差点画像作成手段)。そして、作成した交差点画像を表示装置6に表示させて(表示制御手段)、表示装置6に表示された交差点画像上で複数の接続道路の何れかを選択するユーザの入力操作がなされたときに、交差点画像で表示された交差点から分岐してユーザにより選択された接続道路を通過する新たなルートをルート探索手段11に探索させる(ルート変更手段)。
【0027】
具体的に説明すると、ルート編集手段12は、ユーザの入力操作に応じて交差点画像を含む編集画面を表示装置6に表示させる場合、まず、地図データ格納装置5に格納された地図データの中からルート編集の対象となる推奨ルートの情報(リンクデータやノードデータ)を取得して、推奨ルートに含まれるノードの中で3つ以上のリンクと接続されているノードを、推奨ルート上の交差点を示すノードとして抽出する。また、ルート編集手段12は、推奨ルート上の交差点に接続されているリンクの中で推奨ルートに含まれないリンクを、推奨ルート上の交差点に接続された接続道路を示すリンクとして特定して、そのリンクに関するリンクデータを取得する。これら推奨ルート上の交差点のノードデータや接続道路のリンクデータは、表示装置6に表示させる交差点画像を作成するために用いられる。
【0028】
ここで、ルート編集手段12は、ルート探索手段11で探索された推奨ルート上の全ての交差点を対象とした交差点画像を表示装置6に表示させるようにしてもよいが、推奨ルート上の交差点の中で、特にユーザにとってルート変更の起点として記憶や認識のしやすい交差点、ユーザによって選択される可能性の高い交差点等を、交差点画像として表示させる候補となる候補交差点として特定し、これら候補交差点として特定された交差点のみを対象として交差点画像を表示装置6に表示させるようにしてもよい。このように、候補交差点として特定された交差点のみを対象として交差点画像を表示装置6に表示させるようにすれば、ユーザは、推奨ルート上で局部的に変更したいと考える部分の交差点を効率よく探すことができ、所望の交差点を容易に発見できるようになる。また、推奨ルート上に多数の交差点が存在する場合に、交差点画像として表示される交差点の数を絞り込むことができるので、所望の交差点を発見するまでのユーザの操作手数が増加することを有効に防止できる。
【0029】
推奨ルート上の全ての交差点の中から交差点画像として表示させる候補となる候補交差点を特定する基準としては、例えば、目安となるランドマークが近傍に存在する交差点を候補交差点とするといった手法が考えられる。すなわち、ユーザが推奨ルート上の交差点の中でルート変更の起点となる交差点を選択する場合、例えば「コンビニのところの交差点では曲がらずに、交番のところの交差点で右に曲がりたい」といったように、近傍に存在する施設(ランドマーク)を目安として、対象とする交差点を認識することが多い。したがって、推奨ルート上の全ての交差点の中で目安となるランドマークが近傍に存在する交差点を候補交差点として特定することは、ルート変更の起点としてユーザにより選択される可能性の高い交差点を選ぶ基準として非常に有効である。なお、交差点の近傍にランドマークが存在するか否かの判定は、例えば、地図データに付加情報として含まれているランドマークの位置座標と交差点を示すノードの位置座標とを比較することで実現可能である。
【0030】
以下では、ルート編集手段12が推奨ルート上の全ての交差点の中から候補交差点を特定して、交差点画像として表示される交差点の数を絞り込むようにした場合について説明する。
【0031】
推奨ルート上の全ての交差点の中から交差点画像として表示させる候補となる候補交差点を特定したら、次に、ルート編集手段12は、地図データ格納装置5から必要な地図データを取得して、特定した各候補交差点ごとに、候補交差点を示すノードとそれに接続されるリンクとの関係に基づいて、当該候補交差点とそれに接続される複数の接続道路とを拡大して示す交差点画像、すなわち、図3に例示した編集画面において表示領域A1に表示されるような交差点画像を作成する。この交差点画像の縮尺の大きさは、表示領域A1の大きさとの関係から、候補交差点と複数の接続道路との関係を一目で把握できる程度の縮尺に設定すればよい。また、この交差点画像における候補交差点の表示位置は、当該候補交差点と推奨ルートの目的地との相対位置関係に基づいて、推奨ルートの目的地の方向がより多く表示されるように、表示領域A1の中心から目的地方向とは逆方向にずらした位置に設定することが望ましい。また、このとき、交差点画像上に推奨ルートの目的地の方向を示す矢印などのマークを重畳させるようにしてもよい。
【0032】
また、ルート編集手段12は、以上のような交差点画像と併せて、候補交差点の周辺の様子を交差点画像よりも大きな縮尺で示す交差点周辺画像、すなわち、図3に例示した編集画面において表示領域A2に表示されるような交差点周辺画像を、各候補交差点ごとに作成する。この交差点周辺画像の縮尺の大きさは、交差点画像で表示している候補交差点と次の候補交差点との間、或いは交差点画像で表示している候補交差点とその手前の候補交差点との間の道路環境をユーザが一目で把握できるように、表示領域A2の大きさとの関係から、交差点画像で表示している候補交差点とそれに隣接する少なくとも1つの他の候補交差点とが交差点周辺画像に含まれる大きさの縮尺に決定することが望ましい。また、交差点画像で表示している候補交差点と自車の現在位置との位置関係をユーザが一目で把握できるように、交差点周辺画像の縮尺の大きさを、交差点画像で表示している候補交差点と自車の現在位置とが交差点周辺画像に含まれる大きさの縮尺に決定するようにしてもよい。また、候補交差点と自車の現在位置との位置関係をユーザに把握させるという観点からは、交差点周辺画像上に自車の現在位置の方向を示す矢印などのマークを重畳させることも有効である。
【0033】
以上のように作成された交差点画像と交差点周辺画像の画像データは、それぞれ対象となる各候補交差点ごとに対応付けられて、ナビゲーションコントローラ1の内部のメモリなどに一時的に格納される。そして、ユーザの入力操作に応じて、各候補交差点ごとの交差点画像及び交差点周辺画像が選択的に読み出され、図3に示したような編集画面として表示装置6に順次切り替えられながら表示される。
【0034】
具体的には、ルート編集手段12は、表示装置6に交差点画像を表示させる旨のユーザの入力操作があったときに、まず、推奨ルート上の各候補交差点の中から自車の現在位置に最も近い候補交差点を特定し、自車の現在位置に最も近い候補交差点に対応した交差点画像及び交差点周辺画像の画像データをナビゲーションコントローラ1の内部メモリから読み出して表示装置6に供給することで、自車の現在位置に最も近い候補交差点に対応した交差点画像と交差点周辺画像とを、1つの編集画面として表示装置6に表示させる。そして、この編集画面を参照したユーザが、例えば交差点画像上にアイコンとして表示されている「次の交差点」を指定する入力操作を行うと、ルート編集手段12は、自車の現在位置から2番目の候補交差点に対応した交差点画像及び交差点周辺画像の画像データをナビゲーションコントローラ1の内部メモリから読み出して表示装置6に供給し、自車の現在位置から2番目の候補交差点に対応した交差点画像と交差点周辺画像とを、1つの編集画面として表示装置6に表示させる。さらに、この編集画面を参照したユーザが、交差点画像上にアイコンとして表示されている「次の交差点」を指定する入力操作を行うと、ルート編集手段12は、自車の現在位置から3番目の候補交差点に対応した交差点画像及び交差点周辺画像の画像データをナビゲーションコントローラ1の内部メモリから読み出して表示装置6に供給し、自車の現在位置から3番目の候補交差点に対応した交差点画像と交差点周辺画像とを、1つの編集画面として表示装置6に表示させる。また、自車の現在位置から2番目の候補交差点に対応した編集画面を参照したユーザが、例えば交差点画像上にアイコンとして表示されている「前の交差点」を指定する入力操作を行うと、ルート編集手段12は、自車の現在位置から2番目の候補交差点に対応した交差点画像及び交差点周辺画像の画像データをナビゲーションコントローラ1の内部メモリから再度読み出して表示装置6に供給し、自車の現在位置から2番目の候補交差点に対応した交差点画像と交差点周辺画像とを、1つの編集画面として表示装置6に再度表示させる。ルート編集手段12は、以上のようなユーザの入力操作に応じた処理を繰り返し行なうことで、各候補交差点に対応する交差点画像及び交差点周辺画像を、順次切り替えながら表示装置6に表示させる。
【0035】
また、ルート編集手段12は、表示装置6に交差点画像を表示させる旨のユーザの入力操作があったときに、まず、推奨ルート上の各候補交差点のリストを作成して、この候補交差点のリストを表示装置6に表示させるようにしてもよい。この場合、ルート編集手段12は、候補交差点のリストを交差点画像とは別の画面として表示するようにしてもよいし、例えば図4に示すように、まず、上述した例と同様に自車の現在位置に最も近い候補交差点に対応した交差点画像を表示装置6に表示させて、この交差点画像上で候補交差点のリストを表示させるようにしてもよい。そして、このリストの中から何れかの候補交差点を選択するユーザの入力操作がなされると、ルート編集手段12は、このユーザにより選択された候補交差点に対応した交差点画像及び交差点周辺画像の画像データをナビゲーションコントローラ1の内部メモリから読み出して表示装置6に供給し、ユーザにより選択された候補交差点に対応した交差点画像と交差点周辺画像とを、1つの編集画面として表示装置6に表示させ、また、交差点画像上で候補交差点のリストを表示させる。そして、このリストの中の他の候補交差点を選択するユーザの入力操作がなされると、ルート編集手段12は、このユーザにより選択された他の候補交差点に対応した交差点画像及び交差点周辺画像の画像データをナビゲーションコントローラ1の内部メモリから読み出して表示装置6に供給し、ユーザにより選択された他の候補交差点に対応した交差点画像と交差点周辺画像とを、1つの編集画面として表示装置6に表示させ、また、交差点画像上で候補交差点のリストを表示させる。ルート編集手段12は、以上のようなユーザの入力操作に応じた処理を繰り返し行なうことで、各候補交差点に対応する交差点画像及び交差点周辺画像を、順次切り替えながら表示装置6に表示させる。
【0036】
以上のようにして交差点画像と交差点周辺画像とを有する編集画面を表示装置6に表示させた後、ユーザがこの編集画面を用いて、交差点画像で表示されている候補交差点に接続された複数の接続道路のうちの何れかを選択する入力操作を行うと、ルート編集手段12は、ルート探索手段11で探索された推奨ルートを、交差点画像上で現在表示されている候補交差点から分岐してユーザにより選択された接続道路を通過する新たなルートに変更する処理を行なう。具体的には、ルート編集手段12は、ユーザにより選択された接続道路を示すリンクを特定して、このリンクを必ず通過する必要のある通過リンクとし、自車の現在位置からこの通過リンクを通って経由地や目的地へと至るルートをルート探索手段11に探索させて、これを新たな推奨ルートとする。そして、ルート編集手段12は、この新たな推奨ルートの概要を表示装置6に表示させる処理を行ない、ユーザの入力操作によってこの新たな推奨ルートが案内ルートとして決定されると、交差点画像を用いた一連のルート編集処理を終了する。
【0037】
[ユーザの操作手順]
次に、以上のような交差点画像を表示装置6に表示させながらルート編集を行なう際のユーザの操作手順について、具体的な画面遷移例を例示しながら説明する。なお、ここでは、図5の太線のラインで示すルートが推奨ルートとして探索されており、この推奨ルートを、交差点Bで右折して道路Lを通過するルートに変更する場合を例に挙げて説明する。
【0038】
この場合、表示装置6には例えば図6に示すような地図表示画面が表示されており、ユーザは、まず、この画面上の「変更」のアイコンを指定する操作を行う。これにより、この画面上に、例えば図7に示すように、選択可能な編集画面の一覧を示すプルダウンメニューが表示される。そして、このプルダウンメニューの中から、ユーザが「交差点指定」の項目を選択する操作を行うと、例えば図8に示すように、推奨ルート上に存在する交差点であって目安となるランドマークが近くにある候補交差点の中で、自車の現在位置に最も近い交差点Aに対応した交差点画像が、編集画面として表示装置6に表示される。
【0039】
この図8に例示する編集画面では、表示領域A1に表示されている交差点画像上で、変更後に通過する道路としてユーザが選択可能な接続道路に、それぞれ矢印のマークが重畳されている。そして、この矢印が重畳されているマークの何れかをユーザが指定する操作を行うことで、このユーザが指定した道路が、変更後に通過する接続道路として選択されるようになっている。
【0040】
本例では、ルート変更の起点となる交差点は交差点Bであるため、この交差点Aに対応する交差点画像を参照したユーザは、例えばこの交差点画像上にアイコンとして表示されている「次の交差点」を指定する入力操作を行う。これにより、例えば図9に示すように、自車の進行方向に沿って交差点Aの次に存在する候補交差点である交差点Bに対応した交差点画像が、編集画面として表示装置6に表示される。この交差点Bに対応した編集画面においても、表示領域A1に表示されている交差点画像上で、変更後に通過する道路としてユーザが選択可能な接続道路に、それぞれ矢印のマークが重畳されている。
【0041】
次に、ユーザは、この交差点Bに対応した編集画面の交差点画像上で、交差点Bに接続されている複数の接続道路のうちで道路L上に重畳されている矢印マークを指定する操作、具体的には、例えばジョイスティックを用いて道路Lに対応した矢印マークにカーソルを合わせて「決定」ボタンを押下する、或いは、表示装置6がタッチパネル式の表示画面を有するものであれば道路Lに対応した矢印マークに触れる等の操作を行う。これにより、図10に示すように、交差点Bに対応した編集画面の交差点画像上で、道路Lの部分が他の部分と識別可能な表示形態(例えば、表示色が変更される、或いは点滅表示されるなど)とされる。そして、この状態で、ユーザが、この交差点画像上の「決定」のアイコンを指定する操作を行うと、この道路Lが、変更後に通過する接続道路として選択されて、図5の太線のラインで示した推奨ルートが、図11の太線のラインで示すように、交差点Bで分岐して道路Lを通過するルートに変更されることになる。
【0042】
なお、以上の例では、交差点画像で表示された複数の接続道路のうちの何れかをユーザが選択する手法として、選択可能な接続道路にそれぞれ矢印マークを重畳して、何れかの矢印マークをユーザが指定する操作を行ったときに、その矢印マークに対応した接続道路をユーザが選択したものとするようにしているが、ユーザが接続道路を選択する手法としては、以上の例に限らず、様々な変形例が考えられる。具体的には、例えば図12に示すように、ユーザが選択可能な接続道路のうちの何れか1つに矢印マークを重畳しておき、ユーザが何らかの操作ボタンを押下するごとに、(a)→(b)→(c)のように矢印マークが重畳される接続道路が切り替わるようにして、何れかの接続道路に矢印マークが重畳されている状態でユーザが例えば「決定」のアイコンを指定する操作を行ったときに、この矢印マークが重畳されている接続道路が、ルート変更後に通過する接続道路として選択されるようにしてもよい。
【0043】
また、矢印マークの表示は行わず、例えば図13に示すように、ユーザが選択可能な接続道路のうちの何れか1つを他の接続道路とは異なる表示形態(例えば、表示色が異なる、或いは点滅表示されるなど)として、ユーザが何らかの操作ボタンを押下するごとに、(a)→(b)→(c)のように表示形態の異なる接続道路が切り替わるようにして、何れかの接続道路が異なる表示形態となっているときにユーザが例えば「決定」のアイコンを指定する操作を行ったときに、この異なる表示形態となっている接続道路が、ルート変更後に通過する接続道路として選択されるようにしてもよい。
【0044】
また、操作デバイス4として音声認識装置を備えている場合には、例えば図14に示すように、ユーザが選択可能な接続道路に数字などの番号を付しておいて、ユーザが何れかの番号を発話すると、その番号に対応した接続道路が、ルート変更後に通過する接続道路として選択されるようにしてもよい。
【0045】
また、以上の例では、図8や図9で示したように、交差点画像で表示している候補交差点を例えば「交差点A」や「交差点B」のように交差点そのものの名称で特定するようにしているが、近傍にランドマークが存在する交差点を候補交差点として抽出している場合には、例えば「コンビニDの近くの交差点」や「交番Eの近くの交差点」といったように、近傍のランドマークの名称で候補交差点を特定するようにしてもよい。また、候補交差点のリストを表示する場合においても、各候補交差点をその近傍に存在するランドマークの名称で特定したリストを表示するようにしてもよい。
【0046】
以上、具体的な例を挙げながら詳細に説明したように、本実施形態の車載ナビゲーション装置では、ナビゲーションコントローラ1のルート編集手段12が、ルート探索手段11で探索された推奨ルート上の交差点と当該交差点に接続された複数の接続道路とを拡大して示す交差点画像を表示装置6に表示させ、ユーザが、この交差点画像で表示された複数の道路の何れかを選択する入力操作を行ったときに、ルート探索手段11で探索された推奨ルートを、この交差点画像で表示された交差点から分岐してユーザにより選択された接続道路を通過するルートに変更するようにしている。したがって、この車載ナビゲーション装置によれば、ユーザは、交差点画像で表示された複数の接続道路の何れかを選択するといった極めて簡便な操作を行うことで、探索された推奨ルートの部分的な変更を適切に行うことができ、利便性が向上する。
【0047】
なお、以上説明した車載ナビゲーション装置は、本発明の一適用例を例示したものであり、本発明の技術的範囲は、以上の実施形態の説明で開示した内容に限定されるものではなく、これらの開示から容易に導き得る様々な代替技術も含まれることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明を適用した車載ナビゲーション装置の概略構成を示すブロック図である。
【図2】本発明を適用した車載ナビゲーション装置において、表示装置に表示される地図表示画面の表示例を示す図である。
【図3】本発明を適用した車載ナビゲーション装置において、表示装置に編集画面として表示される交差点画像の一表示例を示す図である。
【図4】本発明を適用した車載ナビゲーション装置において、表示装置に編集画面として表示される交差点画像の他の表示例を示す図である。
【図5】本発明を適用した車載ナビゲーション装置において、表示装置に交差点画像を表示させてルート編集を行う際のユーザの操作手順の一例について説明する図であり、変更前の推奨ルートの概要を示す図である。
【図6】本発明を適用した車載ナビゲーション装置において、表示装置に交差点画像を表示させてルート編集を行う際のユーザの操作手順の一例について説明する図であり、変更前の推奨ルートが地図表示画面で表示されている様子を示す図である。
【図7】本発明を適用した車載ナビゲーション装置において、表示装置に交差点画像を表示させてルート編集を行う際のユーザの操作手順の一例について説明する図であり、「変更」のアイコンが指定されてルート編集画面の一覧を示すプルダウンメニューが表示された様子を示す図である。
【図8】本発明を適用した車載ナビゲーション装置において、表示装置に交差点画像を表示させてルート編集を行う際のユーザの操作手順の一例について説明する図であり、プルダウンメニューの中の「交差点指定」が選択されて、自車位置に最も近い候補交差点である交差点Aに対応した交差点画像が編集画面として表示された様子を示す図である。
【図9】本発明を適用した車載ナビゲーション装置において、表示装置に交差点画像を表示させてルート編集を行う際のユーザの操作手順の一例について説明する図であり、交差点Bに対応した交差点画像が編集画面として表示された様子を示す図である。
【図10】本発明を適用した車載ナビゲーション装置において、表示装置に交差点画像を表示させてルート編集を行う際のユーザの操作手順の一例について説明する図であり、交差点Bに対応した交差点画像の中で、ユーザが道路Lを選択する操作を行った様子を示す図である。
【図11】本発明を適用した車載ナビゲーション装置において、表示装置に交差点画像を表示させてルート編集を行う際のユーザの操作手順の一例について説明する図であり、変更後の推奨ルートの概要を示す図である。
【図12】交差点画像で表示された複数の接続道路のうちの何れかをユーザが選択する手法の他の例を説明する図である。
【図13】交差点画像で表示された複数の接続道路のうちの何れかをユーザが選択する手法の更に他の例を説明する図である。
【図14】交差点画像で表示された複数の接続道路のうちの何れかをユーザが選択する手法の更に他の例を説明する図である。
【符号の説明】
【0049】
1 ナビゲーションコントローラ
2 GPS受信機
3 車載センサ
4 操作デバイス
5 地図データ格納装置
6 表示装置
11 ルート探索手段
12 ルート編集手
13 ルート案内手段
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両を目的地に誘導するためのルートを探索するルート探索手段と、前記ルート探索手段で探索されたルートを編集するルート編集手段とを有する車載ナビゲーション装置において、
前記ルート編集手段が、
前記ルート探索手段で探索されたルート上の交差点と当該交差点に接続された複数の接続道路の情報を取得する交差点関連情報取得手段と、
前記交差点関連情報取得手段で取得された情報に基づいて、前記ルート探索手段で探索されたルート上の交差点と当該交差点に接続された複数の接続道路とを拡大して示す交差点画像を作成する交差点画像作成手段と、
前記交差点画像作成手段により作成された交差点画像を表示装置に表示させる表示制御手段と、
前記表示装置に表示された交差点画像上で前記複数の接続道路の何れかを選択するユーザの入力操作がなされたときに、前記交差点画像で表示された交差点から分岐してユーザにより選択された接続道路を通過する新たなルートを前記ルート探索手段に探索させるルート変更手段とを備えることを特徴とする車載ナビゲーション装置。
【請求項2】
前記交差点画像作成手段は、前記交差点画像における交差点の表示位置を、当該交差点と前記ルート探索手段で探索されたルートの目的地との相対位置関係に基づいて決定することを特徴とする請求項1に記載の車載ナビゲーション装置。
【請求項3】
前記交差点画像作成手段は、前記ルート探索手段で探索されたルート上の全ての交差点の中から前記交差点画像として表示させる候補となる候補交差点を特定して、特定した各候補交差点に対応する交差点画像をそれぞれ作成し、
前記表示制御手段は、前記交差点画像作成手段により作成された各候補交差点に対応する交差点画像を、ユーザの入力操作に応じて切り替えながら前記表示装置に表示させることを特徴とする請求項1に記載の車載ナビゲーション装置。
【請求項4】
前記交差点画像作成手段は、前記ルート探索手段で探索されたルート上の全ての交差点の中で、目安となるランドマークが近傍に存在する交差点を、前記候補交差点として特定することを特徴とする請求項3に記載の車載ナビゲーション装置。
【請求項5】
前記表示制御手段は、ユーザの入力操作に応じて、前記各候補交差点のうちで車両の現在位置に近い候補交差点から順に、各候補交差点に対応する交差点画像を順次切り替えながら前記表示装置に表示させることを特徴とする請求項3又は4に記載の車載ナビゲーション装置。
【請求項6】
前記ルート編集手段が、前記交差点画像作成手段により特定された前記候補交差点のリストを作成する候補交差点リスト作成手段をさらに備え、
前記表示制御手段は、前記候補交差点リスト作成手段により作成された候補交差点のリストを前記表示装置に表示させ、当該リストの中から何れかの候補交差点を選択するユーザの入力操作がなされたときに、選択された候補交差点に対応する交差点画像を前記表示装置に表示させることを特徴とする請求項3又は4に記載の車載ナビゲーション装置。
【請求項7】
前記ルート編集手段が、前記交差点画像で拡大表示される交差点の周辺の様子を前記交差点画像よりも大きな縮尺で示す交差点周辺画像を作成する交差点周辺画像作成手段をさらに備え、
前記表示制御手段は、前記交差点画像作成手段により作成された交差点画像と前記交差点周辺画像作成手段により作成された交差点周辺画像とを、1つの編集画面として前記表示装置に表示させることを特徴とする請求項1に記載の車載ナビゲーション装置。
【請求項8】
前記交差点周辺画像作成手段は、前記交差点周辺画像の縮尺を、前記交差点画像で拡大表示される交差点と当該交差点に隣接する少なくとも1つの他の交差点とが含まれる大きさに決定することを特徴とする請求項7に記載の車載ナビゲーション装置。
【請求項9】
車両を目的地に誘導するためのルートとして探索された探索ルートをユーザの入力操作に応じて編集するルート編集方法であって、
前記探索ルート上の交差点と当該交差点に接続された複数の接続道路とを拡大して示す交差点画像を表示装置に表示させ、当該交差点画像で表示された前記複数の接続道路の何れかを選択するユーザの入力操作がなされたときに、前記探索ルートを、前記交差点画像で表示された交差点から分岐してユーザにより選択された接続道路を通過する新たなルートに変更することを特徴とするルート編集方法。
【請求項1】
車両を目的地に誘導するためのルートを探索するルート探索手段と、前記ルート探索手段で探索されたルートを編集するルート編集手段とを有する車載ナビゲーション装置において、
前記ルート編集手段が、
前記ルート探索手段で探索されたルート上の交差点と当該交差点に接続された複数の接続道路の情報を取得する交差点関連情報取得手段と、
前記交差点関連情報取得手段で取得された情報に基づいて、前記ルート探索手段で探索されたルート上の交差点と当該交差点に接続された複数の接続道路とを拡大して示す交差点画像を作成する交差点画像作成手段と、
前記交差点画像作成手段により作成された交差点画像を表示装置に表示させる表示制御手段と、
前記表示装置に表示された交差点画像上で前記複数の接続道路の何れかを選択するユーザの入力操作がなされたときに、前記交差点画像で表示された交差点から分岐してユーザにより選択された接続道路を通過する新たなルートを前記ルート探索手段に探索させるルート変更手段とを備えることを特徴とする車載ナビゲーション装置。
【請求項2】
前記交差点画像作成手段は、前記交差点画像における交差点の表示位置を、当該交差点と前記ルート探索手段で探索されたルートの目的地との相対位置関係に基づいて決定することを特徴とする請求項1に記載の車載ナビゲーション装置。
【請求項3】
前記交差点画像作成手段は、前記ルート探索手段で探索されたルート上の全ての交差点の中から前記交差点画像として表示させる候補となる候補交差点を特定して、特定した各候補交差点に対応する交差点画像をそれぞれ作成し、
前記表示制御手段は、前記交差点画像作成手段により作成された各候補交差点に対応する交差点画像を、ユーザの入力操作に応じて切り替えながら前記表示装置に表示させることを特徴とする請求項1に記載の車載ナビゲーション装置。
【請求項4】
前記交差点画像作成手段は、前記ルート探索手段で探索されたルート上の全ての交差点の中で、目安となるランドマークが近傍に存在する交差点を、前記候補交差点として特定することを特徴とする請求項3に記載の車載ナビゲーション装置。
【請求項5】
前記表示制御手段は、ユーザの入力操作に応じて、前記各候補交差点のうちで車両の現在位置に近い候補交差点から順に、各候補交差点に対応する交差点画像を順次切り替えながら前記表示装置に表示させることを特徴とする請求項3又は4に記載の車載ナビゲーション装置。
【請求項6】
前記ルート編集手段が、前記交差点画像作成手段により特定された前記候補交差点のリストを作成する候補交差点リスト作成手段をさらに備え、
前記表示制御手段は、前記候補交差点リスト作成手段により作成された候補交差点のリストを前記表示装置に表示させ、当該リストの中から何れかの候補交差点を選択するユーザの入力操作がなされたときに、選択された候補交差点に対応する交差点画像を前記表示装置に表示させることを特徴とする請求項3又は4に記載の車載ナビゲーション装置。
【請求項7】
前記ルート編集手段が、前記交差点画像で拡大表示される交差点の周辺の様子を前記交差点画像よりも大きな縮尺で示す交差点周辺画像を作成する交差点周辺画像作成手段をさらに備え、
前記表示制御手段は、前記交差点画像作成手段により作成された交差点画像と前記交差点周辺画像作成手段により作成された交差点周辺画像とを、1つの編集画面として前記表示装置に表示させることを特徴とする請求項1に記載の車載ナビゲーション装置。
【請求項8】
前記交差点周辺画像作成手段は、前記交差点周辺画像の縮尺を、前記交差点画像で拡大表示される交差点と当該交差点に隣接する少なくとも1つの他の交差点とが含まれる大きさに決定することを特徴とする請求項7に記載の車載ナビゲーション装置。
【請求項9】
車両を目的地に誘導するためのルートとして探索された探索ルートをユーザの入力操作に応じて編集するルート編集方法であって、
前記探索ルート上の交差点と当該交差点に接続された複数の接続道路とを拡大して示す交差点画像を表示装置に表示させ、当該交差点画像で表示された前記複数の接続道路の何れかを選択するユーザの入力操作がなされたときに、前記探索ルートを、前記交差点画像で表示された交差点から分岐してユーザにより選択された接続道路を通過する新たなルートに変更することを特徴とするルート編集方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2007−232568(P2007−232568A)
【公開日】平成19年9月13日(2007.9.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−54591(P2006−54591)
【出願日】平成18年3月1日(2006.3.1)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.VICS
【出願人】(000003997)日産自動車株式会社 (16,386)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年9月13日(2007.9.13)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年3月1日(2006.3.1)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.VICS
【出願人】(000003997)日産自動車株式会社 (16,386)
【Fターム(参考)】
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