説明

車載情報送信方法、車載管理装置、車載端末および車載情報システム

【課題】車載情報システムにおいて、情報センタが検索結果を車載端末に転送するときに、データ転送量を低減する。
【解決手段】車載端末110が持つデータテーブルと情報センタ180が持つデータテーブルとの間で、同じコンテンツについては同じ管理番号を持ち、情報センタが検索した結果を車載端末110に転送する場合は、コンテンツの管理番号を送信し、車載端末110のデータテーブルに記録されていないコンテンツのみ詳細情報を送信することを特徴とする車載情報送信方法を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車載情報送信方法、車載管理装置、車載端末および車載情報システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、カーナビゲーションに携帯電話などの通信機器を接続し、情報センタから最新の情報を入手する車載情報システムが開示されている(特許文献1参照)。
このシステムでは、端末から電話でセンタのオペレータに情報検索を依頼し、その結果を端末に送信する。
また、別の開示では、端末からセンタのデータベースの情報検索したときの検索式とその結果を端末に保存しておき、再度同じ検索を行う場合は、端末に保存されている結果を表示する方式がある(特許文献2参照)。
さらに、端末からサーバのデータベースを検索するシステムの例として、データベースをサーバと端末の両方に保存しておき、端末で検索を行う場合、サーバと端末のデータベースのバージョンが一致すれば端末のデータベースを検索するシステムが開示されている(特許文献3参照)。
【0003】
【特許文献1】特開2005−233778号公報
【特許文献2】特開平8−315295号公報
【特許文献3】特開2003−150595号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、端末と情報センタを通信で接続する車載情報システムにおいて、ネットワークの通信速度は操作性に大きく影響するため、回線速度が遅い場合には出来る限り転送データ量を少なくすることが必要となる。特に、携帯電話においては、高速デジタル通信が可能な場合は数Mbps(Mega bit per second)の転送が可能であるが、国や地域によっては、アナログ音声回線しか通信できない場合がある。このような場合は、数100bps(bit per second)という低い転送レートしか得られない。
そこで、特許文献2に示すように、一度検索したものは端末に保存しておけば、再度同じ検索を行う場合は、通信が不要となり低い転送レートでも問題はない。
しかし、新しい検索を行う場合は、情報センタで検索することになり、端末はその結果を通信で入手するので、転送レートが低い場合に操作性が大きく損なわれてしまう。
また、特許文献3に示す例では、端末のデータベースが古くなると端末のデータベースを最新にするために、端末側と情報センタ側とのデータベースの差分情報を一括で端末側にダウンロードし、端末ではその最新のデータベースから情報を検索する。従って、端末のデータベースを最新にするときに、検索結果に入らない情報までもダウンロードしてしまい、差分情報とはいえ大量のデータ転送が発生する可能性がある。
【0005】
そこで、本発明は、以上の従来技術の問題点に鑑み、情報センタの検索結果を車載端末にダウンロードするときの通信データ量を削減し、通信時間の短縮を図ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以上の問題を解決するために、本発明は、車載管理装置は、車載情報ごとに割り付けられた識別番号を含んだ車載情報を記憶した情報記憶部と、車載端末ごとに、この車載端末が有する前記車載情報の識別情報を記憶する端末管理記憶部と、を記憶装置に記憶しておき、前記車載端末から車載情報の検索の依頼に基づいて、前記情報記憶部から車載情報を検索し、前記検索した車載情報ごとの識別番号を用いて、前記車載端末に当該車載情報が存在するか否かを、前記端末管理記憶部を参照して判定し、前記車載端末に当該車載情報が存在しないと判定された場合は、その車載情報を送信し、前記車載端末に当該車載情報が存在すると判定された場合は、その車載情報に対応する識別番号を送信することを特徴とする車載情報送信方法を提供する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、情報センタの検索結果を車載端末にダウンロードするときの通信データ量を削減することができる。また、通信時間の短縮を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
[実施の形態1]
以下に、本発明(車載情報送信方法、車載管理装置、車載端末および車載情報システム)の実施の形態1に係る車載情報システム1について、図面を参照しながら説明する。
【0009】
図1は、実施の形態1に係る車載情報システム1の構成を示すブロック図である。図1に示す様に、本実施の形態1の車載情報システム1は、車載端末110、ディスプレイ100、および携帯電話120からなる車載装置と、基地局130およびネットワーク140からなる地上ネットワークと、音声・データ切替え装置160、電話機150、およびアプリケーションサーバ170からなる情報センタ180と、から構成される。
なお、車載装置における車載端末110と携帯電話120との間は、無線通信であり、例えば、ブルーツース(Bluetooth)(登録商標)規格で接続されている。
【0010】
本システムの車載端末110は、カーナビゲーションの機能を持ち、設定された目的地に向かって車両を誘導する。以下に、車載装置から情報センタ180に対して情報コンテンツの検索を依頼する場合は、次のような手順になる。
【0011】
車載装置を操作するドライバ(図示しない)は携帯電話120を使用して、情報センタ180のオペレータ(図示しない)に対して、情報コンテンツの検索を依頼する。実施の形態1では情報コンテンツとして、目的地または目的地の候補となるPOI(Point Of Interest)情報とする。例えば、「現在地周辺のイタリアンレストランのリストを送ってください」とドライバがオペレータに検索を依頼する。
携帯電話120から発信されたデータは、携帯電話の基地局130からネットワーク140を経由して情報センタ180へ送信され、情報センタ180では、音声・データ切替え装置160を介してオペレータの使用する電話機150に送信される。そうすると、オペレータは電話機150でドライバと会話しながらアプリケーションサーバ170を操作し、POIの検索を行う。その検索が終了すると、音声・データ切替え装置160で音声電話回線の接続を維持したまま、回線をデータ通信モードに変更し、車載端末110に検索結果を送信する。その検索結果は、車載装置のディスプレイ100に表示され、目的地候補が複数ある場合は、ドライバがその中の1つを選択して目的地とすることができる。
【0012】
本システムでは、音声電話回線の接続を維持したまま、データ通信も実現するため、電話の掛けなおし操作が不要になり、使い勝手が良くなる。
【0013】
図2は、車載端末110の構成を示すブロック図を示したものである。
【0014】
車載端末110は、HDD(Hard Disc Drive)200、主記憶部210、通信制御装置220、CPU(Central Processing Unit)230、ロケータ240、入出力装置250、操作ボタン260およびディスプレイ100から構成される。
【0015】
HDD200には、POIデータ、地図データを含む目的地の設定履歴を記憶するPOIデータテーブル2000が記憶され、データベースシステムによって管理されている。なお、POIデータテーブル2000は、CSV(Comma Separated Values)形式のファイルとしても良い。
【0016】
主記憶部210には、システム制御部211、データ復元部212、経路探索部213および誘導制御部214が、それぞれプログラムとしてロードされており、CPU230によって実行される。システム制御部211は、他のプログラムを制御し、さらに車載端末110全体を制御するプログラムである。データ復元部212は、情報センタ180(図1参照)で検索した検索結果を復元するプログラムである。経路探索部213は、目的地までの経路を探索するプログラムである。誘導制御部214は、経路探索部213で計算されたルートと後記するロケータ240に従って、車両を誘導するプログラムである。
【0017】
通信制御装置220は、無線により図1の携帯電話120と接続され、主記憶部210の図示せぬ通信制御部によって制御され、情報センタ180と通話や通信を行う。
【0018】
ロケータ240は、GPS(Global Positioning System)241、ジャイロ242および車速パルス243などを用いて車載端末110の現在位置を常に計測する。
入出力装置250は、操作ボタン260およびディスプレイ100(図1参照)と接続されている。
そして、ドライバが車載端末110を操作するため操作ボタン260を押下すると、その指示が主記憶部210の図示せぬ操作制御部に伝達される。さらに、地図、誘導情報および情報センタ180で検索した検索結果などを、主記憶部210の図示せぬ表示制御部が、ディスプレイ100に表示する。
【0019】
図3は、車載端末110内のHDD200に記憶されているPOIデータテーブル2000の一例を示すテーブル構成図である。
【0020】
POIデータテーブル2000は、情報コンテンツとして、目的地または目的地の候補となるPOIごとに、POIの番号30、名称31、住所32、電話番号33および緯度・経度34を保持している。番号30は、POIごとに恒久的な番号または記号であり、情報センタ180内のPOIの番号または記号と一致している。また、POIデータテーブル2000は、それが作成された日付またはバージョン番号をHDD200に持つ。つまり、車載端末110が発売されたときの日付、またはPOIデータテーブル2000を一括で更新したときの日付などである。なお、本実施の形態1においては、POIデータテーブル2000が作成された日付をバージョン番号とする。
【0021】
図4は、情報センタ180内のアプリケーションサーバ170の構成を示すブロック図である。
【0022】
アプリケーションサーバ170は、HDD400、主記憶部410、通信制御装置420、CPU430、入出力装置440、キーボード・マウス450およびディスプレイ460から構成される。
HDD400には、POIデータベース3000および車載端末管理テーブル4000が記憶されている。
通信制御装置420は、図1の音声・データ切替え装置160と接続され、車載端末110とデータ通信を行う。
入出力装置440は、オペレータが操作するキーボード・マウス450とディスプレイ460にそれぞれ接続される。
【0023】
主記憶部410には、サーバシステム制御部411、車載端末管理部412およびデータベース制御部413が、それぞれプログラムとしてロードされており、CPU430によって実行される。サーバシステム制御部411は、他のプログラムを制御し、さらにアプリケーションサーバ170全体を制御するプログラムである。車載端末管理部412は、車載端末110から情報コンテンツの検索を依頼されたとき、検索した情報コンテンツを処理して送信するプログラムである。情報コンテンツを処理する手順の詳細は後記する。データベース制御部413は、HDD400内のPOIデータベース3000および車載端末管理テーブル4000のアクセスを行う。
【0024】
図6は、アプリケーションサーバ170内のHDD400が記憶するPOIデータベース3000の一例を示すテーブル構成図である。
【0025】
POIデータベース3000は、情報コンテンツとして、目的地または目的地の候補となるPOIごとに、POIの番号60、名称61、住所62、電話番号63、緯度・経度64およびデータの更新日付65を保持している。番号60は、車載端末110内のPOIデータテーブル2000の番号または記号と一致している。また、POIデータベース3000は、定期的に情報が更新される。このため、POIごとに更新日付が異なってくる。また、更新日付65は、更新したときのバージョン番号でも良い。なお、本実施の形態1においては、更新日付をバージョン番号とする。
【0026】
図7は、アプリケーションサーバ170が管理する車載端末管理テーブル4000の一例を示すテーブル構成図である。
【0027】
車載端末管理テーブル4000は、車載端末ごとに管理され、車載端末ごとの固有番号である端末番号70、その車載端末に接続される携帯電話の携帯電話番号71、その車載端末が存在している車両の自動車登録内容72、および、その車載端末のPOIデータテーブル2000(図2参照)にどのPOIが差分更新されているかを示したPOI差分更新情報73を保持している。例えば、符号701で示される行は、車載端末の端末番号70が「ABC001」、その車載端末に接続される携帯番号の携帯電話番号71が「090−111−2222」、その車載端末が存在している車両の自動車登録内容72が「車種1、番号1」であり、その車載端末のPOIデータテーブル2000にPOI番号73「1345、2472」のPOIが差分更新されていることを示している。
【0028】
図5は、実施の形態1に係る車載情報システム1の車載端末110とアプリケーションサーバ170間の通信手順を示したものである。図1、2、4を参照しつつ、図5に添って説明する。
【0029】
まず、ドライバは、車載端末110から携帯電話120を使用して情報センタ180にコールする(S501)。最初は、データ通信モードとして回線を接続する。アプリケーションサーバ170は、音声・データ切替え装置160から呼び出し着信の通知を受ける(S502)と、それに対する応答を音声・データ切替え装置160に返し(S503)、さらに、その応答を車載端末110に送信する(S504)。車載端末110は、ロケータ240が計測した現在位置情報、車両の走行速度、その方位およびPOIデータテーブル2000のバージョン番号を含む車載端末情報を作成して(S505)、情報センタ180にアップロードし(S506)、情報センタ180では、音声・データ切替え装置160を介して、この車載端末情報をアプリケーションサーバ170にアップロードする(S507)。
アプリケーションサーバ170は、車載端末情報を受信すると、通話モードに切替えるように音声・データ切替え装置160に指示し(S508)、さらに、その指示を車載端末110に送信する(S509)。
【0030】
車載端末110は、その指示を受信し、ディスプレイ100に、通話が可能になったことをドライバに知らせる表示を行う。通話が可能になったら、ドライバは情報センタ180のオペレータにPOIの検索依頼を音声で行う(S510)。例えば、「現在地周辺のイタリアンレストランのリストを送ってください」と依頼する。情報センタ180のオペレータはその依頼を受けて、アプリケーションサーバ170のキーボード・マウス450を操作して依頼された条件を入力する。
【0031】
アプリケーションサーバ170は、前記入力された条件でHDD400のPOIデータベース3000を検索し、検索結果を作成する(S511)。そして、作成された検索結果である結果リストを、検索を要求した車載端末の番号と共にアプリケーションサーバ170のHDD400に記憶する(S512)。ここで、車載端末の番号は、車載端末110から情報センタ180に携帯電話120を使用してコールしたとき、アプリケーションサーバ170が車載端末管理テーブル4000からコール元の携帯電話番号と合致するレコード内の端末番号を検索することにより取得する。
検索が終了すると、アプリケーションサーバ170は回線をデータ通信モードに切替えるように音声・データ切替え装置160に指示し(S513)、その指示は、車載端末110に送信される(S514)。
アプリケーションサーバ170は、回線をデータ通信モードに切替えを指示すると、検索結果を送信し(S515)、さらに、その検索結果を、車載端末110に送信する(S516)。
【0032】
車載端末110は、データ通信モード切替え指示を受信し、通信をデータ通信モードに変更すると共に、ディスプレイ100に検索結果ダウンロード中の表示をする。
車載端末110は、検索結果の受信が終了すると、回線を切断する(S517)。
回線が切断されると、アプリケーションサーバ170は、音声・データ切替え装置160から回線切断の通知を受信する(S518)と、検索結果の送信が完了したことをHDD400に記憶する(S519)。例えば、前記HDD400に記憶されたPOI結果リストに送信完了フラグの項目をリンクして追加し、検索結果の送信が完了したことを記憶する。また、HDD400の車載端末管理テーブル4000に送信完了フラグの項目を追加し、車載端末の番号に対応する欄に検索結果の送信が完了したことを記憶しても良い。
【0033】
図8はアプリケーションサーバ170で作成するPOI結果リストの作成手順を示すフローを示したものである。図1、2、4を参照しつつ、図8に添って説明する。
以下、CPU430(図4参照)が、車載端末管理部412を実行することによって、各ステップの処理を行う。また、POIデータベース3000および車載端末管理テーブル4000の検索は、車載端末管理部412からデータベース制御部413を呼び出し、データベース制御部413が実行する。
【0034】
まず初めに、車載端末の検索依頼に応じてHDD400内のPOIデータベース3000を検索し、結果リストを作成する(S800)。
【0035】
作成された結果リストのPOI番号ごとにPOI番号の更新日付(以下、結果リストのPOI番号のバージョン)が、検索を依頼した車載端末110のPOIデータテーブル2000が作成された日付(以下、POIデータテーブル2000のバージョン)より新しいか否かを判定する(S810)。
結果リストのPOI番号のバージョンが車載端末110のPOIデータテーブル2000のバージョンと同じか、または古ければ(S810No)、結果リストのPOI番号、名称、住所、電話番号および緯度・経度を含む当該POIの部分をPOI番号に置換する(S830)。
【0036】
一方、結果リストのPOI番号のバージョンがPOIデータテーブル2000のバージョンより新しければ(S810Yes)、車載端末管理テーブル4000(図7参照)の車載端末の端末番号70のPOI差分更新情報73の部分に、今回の結果リストにあるPOI番号が記憶されているか否かを判定する(S820)。
当該POI番号が記憶されていれば(S820Yes)、そのPOI番号は既に車載端末110のPOIデータテーブル2000に記憶されているため、当該POIの部分をPOI番号に置換する(S830)。
一方、当該POI番号が記憶されていなければ(S820No)、そのPOI番号は車載端末110のPOIデータテーブル2000にまだ記憶されていないため、結果リストの当該POI番号の部分はそのままとする。
【0037】
なお、POIデータベース3000に保持されているPOIのうち、あるPOIの情報が新しくなったため更新され日付65が新しくなったときは、当該POI番号が既に車載端末110のPOIデータテーブル2000に存在している場合は、車載端末管理テーブル4000に存在する全ての端末番号70についてのPOI差分更新情報73の当該POI番号のみを削除する。これにより、車載端末110のPOIデータテーブル2000のPOI番号の情報は古くなったため、当該POI番号を次回検索するときは、詳細情報を車載端末110に送信することとなる。
【0038】
作成された結果リストのPOI番号全てをチェックしたか否かを判定する(S840)。全てのPOI番号のチェックを終えていない場合は(S840No)、結果リストの次のPOIについてS810を実行する。一方、全てのPOI番号のチェックを終えた場合は(S840Yes)、編集した結果リストを車載端末110に送信する(S850)。
【0039】
S820Noの場合、すなわち、作成された結果リストで、車載端末110のPOIデータテーブル2000に存在しなかったPOI番号について、車載端末管理テーブル4000のPOI差分更新情報73にそのPOI番号を追加更新して記憶する(S860)。
【0040】
図9は、アプリケーションサーバ170が検索した結果リストを示したものである。図9(a)は、検索した直後の結果リストで、この例ではPOI番号9827、1345、5928の3件のPOIが検索されている。これを図8に示すPOI結果リストの作成手順により、例えばPOI番号9827のみが新規POIであり他の2件は既に車載端末110に記録されていると仮定すると、図9(b)のような結果リストに編集される。これにより置換前では479バイトのデータ量が、置換後では235バイトにデータ量が削減されている。
【0041】
以上の例では、情報センタ180のPOI検索をオペレータに依頼する方式を示したが、この検索結果のデータ削減方法は、これに限定するものではなく、車載端末110から情報センタ180のアプリケーションサーバ170へ直接POI検索を指示し、データ削減した場合にも適用可能である。この際、図5のアプリケーションサーバ170からの通話モードの切替(S508,S509)の指示は行われず、車載端末110からサーバ側オペレータに音声で目的地候補の検索依頼(S510)に代えて、例えば、車載端末の操作ボタン260からドライバが操作して目的地候補の検索指示を受けた主記憶部210の図示しないプログラムが情報センタ180に送信することにより実現できる。
【0042】
図10は車載端末110が検索結果を受信したときの処理フローを示したものである。図1、2、4を参照しつつ、図10に添って説明する。
以下、CPU230(図2参照)が、データ復元部212を実行することによって、各ステップの処理を行う。
【0043】
データ復元部212は、アプリケーションサーバ170から送信された検索結果である結果リストを受信すると(S1010)、POI番号のPOIが存在するか否かを判定する(S1020)。
POI番号のPOIが存在するならば(S1020Yes)、その番号に該当するPOIデータをPOIデータテーブル2000から検索し、結果リストのPOI番号の部分を検索したPOI番号、名称、住所、電話番号および緯度・経度を含むPOIデータの内容に置換する。
一方、記載されたPOIがPOI番号のPOIでないならば(S1020No)、受信した結果リストのPOI番号全てをチェックしたか否かを判定する(S1040)。
全てのPOI番号のチェックを終えていない場合は、次のPOI番号のチェックをするため、S1020に遷移する(S1040No)。
一方、全てのPOI番号のチェックを終えた場合は(S1040Yes)、各POIの位置と車載端末110の位置から直線距離と方位を算出する(S1050)。
そして、編集した結果リストと算出した直線距離と方位とをディスプレイ100に表示する。このとき、車載端末110に存在しなかったPOIには新規マークをつけて表示する(S1060)。
さらに、車載端末110に存在しなかったPOIについて、POIデータテーブル2000に記憶する(S1070)。例えば、図9(b)の結果リストを受信した場合は、POI番号9827のPOIを記憶する。
【0044】
図11は、検索結果のディスプレイ100への表示例である。
データ復元部212は、新規POIには、それと分かるマークを付ける。また、車載端末110から見て、どの方向にPOIが存在するかを矢印で示す。例えば、符号1101は、「XYレストラン」が新規POIであることを示し、新規POIであると分かるマークは、「New!」となっている。
【0045】
図12は、データ通信の途中で回線が切断されたときの再接続の手順を示したものである。図1、2、4を参照しつつ、図12に添って説明する。
【0046】
まず、車載端末110から携帯電話120を使用して情報センタ180にコールする(S1201)。最初は、データ通信モードとして回線を接続する。アプリケーションサーバ170は、音声・データ切替え装置160から呼び出し着信の通知を受ける(S1202)と、それに対する応答を音声・データ切替え装置160に返し(S1203)、さらに、その応答を車載端末110に送信する(S1204)。車載端末110は、再接続フラグを付加した車載端末情報を作成して(S1205)、情報センタ180にアップロードし(S1206)、情報センタ180では、音声・データ切替え装置160を介して、アプリケーションサーバ170にアップロードする(S1207)。
【0047】
アプリケーションサーバ170は、アップロードされた車載端末情報に再接続フラグが付加されているか否かを判定する(S1208)。例えば、車載端末情報がCSV形式で送信され、再接続でない場合の車載端末情報の項目数に1プラスされた項目数であるとき、再接続フラグが付加されているとしても良い。
なお、再接続フラグが付加されている場合は(S1208Yes)、引き続き以下の処理を行う。一方、再接続フラグが付加されていない場合は(S1208No)、再接続でない場合の処理である図5のS508以降の処理を行うこととなる。
【0048】
車載端末110の当該端末番号の前回接続したときの検索結果の送信が未完了であったか否かを判定する(S1209)。
アプリケーションサーバ170では、前回接続したとき、音声通話が終了してデータ転送モードになった後に回線が切断された場合は、車載端末110から情報センタ180への検索が完了しており、検索結果の結果リストはアプリケーションサーバ170のHDD400に端末番号ごとに記憶されている(図5のS512参照)。
例えば、HDD400に記憶された結果リストに送信完了フラグの項目をリンクして追加し、検索結果の送信が完了/未完了であったかを記憶している場合、当該送信完了フラグを参照する。
【0049】
前回接続したときの検索結果の送信が未完了であったとき(S1209Yes)、当該端末番号に係る検索結果をHDD400から検索して、車載端末110への送信準備を行う(S1210)。一方、前回接続したときの検索結果の送信が未完了でない場合は(S1209No)、再度オペレータが検索操作を実行し、検索結果を作成するために図5のS511以降の処理を行なう。
送信準備した検索結果を送信し(S1211)、さらに、その検索結果を車載端末110に送信する(S1212)。
【0050】
車載端末110は、検索結果の受信が完了すると、情報センタ180との回線を切断する(S1213)。回線が切断されると、アプリケーションサーバ170は、音声・データ切替え装置160から回線切断の通知を受信する(S1214)。そして、アプリケーションサーバ170は、前回接続時の検索結果の送信が完了したことを前記送信完了フラグに記憶する(S1215)。
【0051】
すなわち、データ通信の途中で回線が切断された後、車載端末110からアプリケーションサーバ170に電話回線の接続があったときに、アプリケーションサーバ170は、車載端末110から送られてきた車載端末情報を参照して再接続の要求かどうかを判断し、もし再接続なら音声回線に変更せず、これを省略して前回検索した結果を車載端末110に送信する。これにより、オペレータが音声回線に変更せず、データの再送信を行うことができるため、操作性が簡便化され、車載端末110へのデータの伝達が早くなるという効果がある。
【0052】
図13は、回線が切断されたときの車載端末110の表示内容である。
データ受信中に回線が切断されたときは、中止ボタンと再接続ボタンを表示し、ドライバが再接続ボタンを選択入力がされた場合は、さらに、データ受信を再開するコメントも表示する。図13(a)は、データ受信中に回線が切断されたときの表示内容の一例である。
ドライバとオペレータとの会話中に回線が切断されたときは、中止ボタンとオペレータとの会話を再開するための再接続ボタンを表示する。図13(b)は、オペレータと通話中に回線が切断されたときの表示内容の一例である。
【0053】
[実施の形態2]
以下、本発明(車載情報送信方法、車載管理装置、車載端末および車載情報システム)の実施の形態2を、図14、15を用いて説明する。
【0054】
図14は、車載端末とアプリケーションサーバ間の実施の形態2に基づく通信手順を示したものである。
すなわち、アプリケーションサーバ170の検索結果を車載端末110に送信する場合にPOIの番号リストを送付して、それを受信した車載端末110は自身のPOIデータテーブル2000に記憶されていないPOIについてのみ、再度アプリケーションサーバ170に詳細情報を要求する例を示したものである。図1、2、4を参照しつつ、図14に添って説明する。
【0055】
まず、車載端末110から携帯電話120を使用して情報センタ180にコールしてから(S1401)から、検索結果と車載端末110の端末番号をHDD400に記憶する(S1412)までは、実施の形態1(図5のS1401〜S1412参照)と同様である。
【0056】
アプリケーションサーバ170は、検索結果を作成すると、回線を通話モードからデータ通信モードに切替えるように音声・データ切替え装置160に指示し(S1413)、さらに、その指示を車載端末110に送信する(S1414)。
アプリケーションサーバ170は、回線をデータ通信モードに切替える指示をすると、検索結果のうち、POI番号を送信し(S1415)、さらに、そのPOI番号を車載端末110に送信する(S1416)。
【0057】
車載端末110で、受信したPOI番号の中で、車載端末110のPOIデータテーブル2000に記憶されていないPOI番号をリストアップする(S1417)。
【0058】
車載端末110は前記リストアップした新規のPOI番号を情報センタ180に通知し、情報センタ180では、音声・データ切替え装置160を介して(S1418)、アプリケーションサーバ170に、その番号に対する詳細情報を要求する(S1419)。そうすると、アプリケーションサーバ170は通知されたPOI番号の詳細情報を送信し(S1420)、さらに、車載端末110に送信する(S1421)。
【0059】
車載端末110は、送信された詳細情報を元に図11に示すような画面を表示すると共に、新規POI番号に対する詳細情報をPOIデータテーブル2000に記憶する。
車載端末110は、詳細情報の受信が終了すると、回線を切断する(S1422)。
回線が切断されると、アプリケーションサーバ170は、音声・データ切替え装置160から回線切断の通知を受信する(S1423)。そして、検索結果の送信が完了したことをアプリケーションサーバ170に記憶する(S1424)。
【0060】
図15は、実施の形態2に基づく検索結果リストを示したものである。
【0061】
図15(a)は、アプリケーションサーバ170が、検索結果のうちPOI番号を送信したときの結果リストであり、図14のS1415の送信時の結果リストを示す。この場合、検索結果のPOI番号は、9827、1345および5928である。
図15(b)は、アプリケーションサーバ170が、車載端末110で受信したPOI番号のリストの中で、POIデータテーブル2000に記憶されていないPOI番号に対する詳細情報を送信したときの結果リストであり、図14のS1420の送信時の新規POIの詳細情報を示す。この場合、POI番号9827が車載端末110のPOIデータテーブル2000に存在しなかったPOI番号である。
【0062】
本実施の形態2では、アプリケーションサーバ170と車載端末110の間の送受信するデータ通信量は実施の形態1に比べて少し増加するが、アプリケーションサーバ170において車載端末管理テーブル4000のPOI差分更新情報が不要になり、管理が簡素化するという効果がある。
【0063】
[実施の形態3]
以下、本発明(車載情報送信方法、車載管理装置、車載端末および車載情報システム)の実施の形態3を、図16、17を用いて説明する。
【0064】
図16は、車載端末とアプリケーションサーバ間の実施の形態3に基づく通信手順を示したものである。
すなわち、アプリケーションサーバ170から車載端末110に対して検索結果をそのまま送信するのではなく、車載端末110内に持つPOIデータテーブル2000から検索するように、アプリケーションサーバ170が車載端末110に検索指示を出す方法の例を示したものである。図1,2、4を参照しつつ、図16に添って説明する。
【0065】
ここで、情報検索、例えば、現在地周辺の検索を行う場合、検索結果は多ければ多いほど良いという訳ではなく、ドライバの検索条件に合った最寄のPOIがいくつかリストアップされれば良い。この方が転送データ量の削減につながり、また、ドライバには目的地となる1つのPOIがあれば充分だからである。
【0066】
車載端末110から情報センタ180に電話を接続し、オペレータに検索依頼を行うまでは図5と同様である(S1601〜S1610)。
【0067】
情報センタ180のオペレータは、POIデータベース3000から、車載端末110の現在位置を中心に、周辺検索として充分な範囲(例えば、半径約10km程度の広い範囲)で検索操作を実行し、検索結果を作成する(S1611)。
【0068】
検索結果であるPOIリストは車載端末110から近い順にソーティングされ、モニタ460にPOIの名称や、POIと車載端末110との距離などが表示される。そのPOIのリストで、例えば、オペレータが指定した検索結果が5以上になる範囲を算出する(S1612)。
この範囲は、車載端末110がPOIデータテーブル2000からPOIを検索するときの検索範囲の半径として、検索指示データに記載されることとなる。5番目以上の値にあるPOIまでの範囲を指定することで、車載端末110への検索指示となり、車載端末110側では検索結果として指定された値のPOIが表示されることになるが、この5という数値は絶対的なものではなく、1画面に表示できる行数などにしても良い。
【0069】
また、車載端末110のPOIデータテーブル2000に存在しない新規POIが、その検索範囲に存在する場合は、そのPOIをリストアップして、それを含んで車載端末に対して送信する検索指示データを作成する(S1613)。このとき、前記したとおり検索指示データには、算出したオペレータが指定した検索結果が5以上になる範囲が記載される。
当該転送データである検索結果と車載端末の端末番号をアプリケーションサーバ170のHDD400に記憶する(S1614)。
【0070】
検索指示データの作成が終了すると、アプリケーションサーバ170は回線をデータ通信モードに切替えるように音声・データ切替え装置160に指示し(S1615)、さらに、その指示を車載端末110に送信する(S1616)。
アプリケーションサーバ170は、回線をデータ通信モードに切替えを指示すると、前記作成した検索指示データを送信し(S1617)、さらに、当該データを車載端末110に送信する(S1618)。
【0071】
車載端末110は、検索結果の受信が終了すると、回線を切断する(S1619)。
回線が切断されると、アプリケーションサーバ170は、音声・データ切替え装置160から回線切断の通知を受信する(S1620)と、検索結果の送信が完了したことをアプリケーションサーバ170に記憶する(S1623)。
【0072】
車載端末110は、受信した検索指示データに含まれる前記算出した検索範囲により、車載端末110内のPOIリストをPOIデータテーブル2000から検索する(S1621)。
前記検索したPOIリストと、アプリケーションサーバ170から送信された新規POIをディスプレイ100に図11のような表示を行う(S1622)。
【0073】
図17は、実施の形態3に基づく検索結果リストを示すものである。
【0074】
この例では、XYレストランというのが新規POIの詳細情報であり、<COMMAND>と</COMMAND>で囲まれた範囲が車載端末110に対する検索指示である。具体的には、”around”が、車載端末110の周辺検索の指示、”ITAL”が、検索カテゴリのイタリアンレストランを示す記号である。検索カテゴリの指定は番号で示しても良い。また、”5.3km”は、アプリケーションサーバ170からの検索指示により車載端末110が検索する前記範囲の半径を示している。すなわち、車載端末110は、前記車載端末情報の要素である車載端末の現在位置情報から前記検索範囲分POIデータテーブル2000からPOIリストを検索する。
【0075】
この範囲をアプリケーションサーバ170が指定することで、POIが密集している地域では検索範囲を狭くして余分な検索結果の表示を防ぐことができ、またPOIが少ない地域では検索範囲を広くして検索できるようになる。これにより、ドライバは効率的に現在地周辺の検索結果から目的の情報を抽出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0076】
【図1】本実施の形態1に係る車載情報システム1の構成を示すブロック図である。
【図2】車載端末の構成を示すブロック図である。
【図3】車載端末が記憶するPOIデータテーブルである。
【図4】アプリケーションサーバの構成を示すブロック図である。
【図5】実施の形態1に係る車載情報システム1の車載端末とアプリケーションサーバ間の通信手順である。
【図6】アプリケーションサーバが記憶するPOIデータベースである。
【図7】アプリケーションサーバが管理する車載端末管理テーブルである。
【図8】アプリケーションサーバのPOI結果リストの作成手順を示すフローである。
【図9】アプリケーションサーバが検索した結果リストを示したものである。
【図10】検索結果を受信したときの車載端末の処理フローである。
【図11】検索結果のディスプレイへの表示例である。
【図12】データ通信の途中で回線が切断されたときの再接続の手順である。
【図13】回線が切断されたときの車載端末の表示内容である。
【図14】車載端末とアプリケーションサーバ間の実施の形態2に基づく通信手順である。
【図15】実施の形態2に基づく検索結果リストを示すものである。
【図16】アプリケーションサーバが車載端末に検索指示を出す実施の形態3の通信手順である。
【図17】実施の形態3に基づく検索結果リストを示すものである。
【符号の説明】
【0077】
100 ディスプレイ
110 車載端末
120 携帯電話
130 基地局
140 ネットワーク
150 電話機
160 音声・データ切替え装置
170 アプリケーションサーバ
180 情報センタ
2000 POIデータテーブル
3000 POIデータベース
4000 車載端末管理テーブル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車載端末から車載管理装置に通信を用いて車載情報の検索を依頼し、前記車載管理装置で検索した少なくとも1つの車載情報を前記車載端末に送信する車載情報システムにおける車載情報送信方法であって、
前記車載管理装置は、
車載情報ごとに割り付けられた識別番号を含んだ車載情報を記憶した情報記憶部と、前記車載端末ごとに、この車載端末が有する前記車載情報の識別情報を記憶する端末管理記憶部と、を記憶装置に記憶しておき、
前記車載端末から車載情報の検索の依頼に基づいて、前記情報記憶部から車載情報を検索し、
前記検索した車載情報ごとの識別番号を用いて、前記車載端末に当該車載情報が存在するか否かを前記端末管理記憶部を参照して判定し、前記車載端末に当該車載情報が存在しないと判定された場合は、その車載情報を送信し、前記車載端末に当該車載情報が存在すると判定された場合は、その車載情報に対応する識別番号を送信する
ことを特徴とする車載情報送信方法。
【請求項2】
前記車載管理装置は、
前記車載情報ごとに、バージョンを付加して記憶した情報記憶部から検索した車載情報のバージョンと、前記車載端末が有する、前記車載管理装置から送信された車載情報を記憶した履歴記憶部のバージョンと、が同じであるか否かを判定し、同じである場合は、この車載情報に対応する識別番号を送信する
ことを特徴とする請求項1に記載の車載情報送信方法。
【請求項3】
車載端末から車載管理装置に通信を用いて車載情報の検索を依頼し、前記車載管理装置で検索した少なくとも1つの車載情報を前記車載端末に送信する車載情報システムにおける車載管理装置であって、
前記車載管理装置は、
車載情報ごとに割り付けられた識別番号を含んだ車載情報を記憶した情報記憶部と、前記車載端末ごとに、この車載端末が有する前記車載情報の識別情報を記憶する端末管理記憶部と、を記憶装置に有し、
前記車載端末から車載情報の検索の依頼に基づいて、前記情報記憶部から車載情報を検索し、
前記検索した車載情報ごとの識別番号を用いて、前記車載端末に当該車載情報が存在するか否かを前記端末管理記憶部を参照して判定し、前記車載端末に当該車載情報が存在しないと判定された場合は、その車載情報を送信し、前記車載端末に当該車載情報が存在すると判定された場合は、その車載情報の管理番号を送信する端末管理部を有する
ことを特徴とする車載管理装置。
【請求項4】
前記端末管理部は、
前記車載情報ごとに、バージョンを付加して記憶した情報記憶部から検索した車載情報のバージョンと、前記車載端末が有する、前記車載管理装置から送信された車載情報を記憶した履歴記憶部のバージョンと、が同じであるか否かを判定し、同じである場合は、この車載情報に対応する識別番号を送信する
ことを特徴とする請求項3に記載の車載管理装置。
【請求項5】
車載端末から車載管理装置に通信を用いて車載情報の検索を依頼し、前記車載管理装置で検索した少なくとも1つの車載情報を前記車載端末に送信する車載情報システムにおける車載端末であって、
前記車載端末は、
前記車載管理装置から送信された車載情報を記憶した履歴記憶部を記憶装置に有し、
前記車載管理装置から、検索された車載情報が送信されたとき、送信された車載情報それぞれについて、この車載情報が識別番号であるか否かを判定し、この車載情報が識別番号であると判定された場合は、前記履歴記憶部から当該識別番号を用いて車載情報を参照して前記識別番号を前記参照した車載情報に置換するデータ復元部を有する
ことを特徴とする車載端末。
【請求項6】
車載端末から車載管理装置に通信を用いて車載情報の検索を依頼し、前記車載管理装置で検索した少なくとも1つの車載情報を前記車載端末に送信する車載情報システムであって、
前記車載端末は、
前記車載管理装置から送信された車載情報を記憶した履歴記憶部を記憶装置に有し、
前記車載管理装置は、
車載情報ごとに割り付けられた識別番号を含んだ車載情報を記憶した情報記憶部と、前記車載端末ごとに、この車載端末が有する前記車載情報の識別情報を記憶する端末管理記憶部と、を記憶装置に有し、
前記車載端末から車載情報の検索の依頼に基づいて、前記情報記憶部から車載情報を検索し、
前記検索した車載情報ごとの識別番号を用いて、前記車載端末に当該車載情報が存在するか否かを前記端末管理記憶部を参照して判定し、前記車載端末に当該車載情報が存在しないと判定された場合は、その車載情報を送信し、前記車載端末に当該車載情報が存在すると判定された場合は、その車載情報の管理番号を送信する端末管理部を有し、
前記車載端末は、
前記車載管理装置から、検索された車載情報が送信されたとき、送信された車載情報それぞれについて、この車載情報が識別番号であるか否かを判定し、この車載情報が識別番号であると判定された場合は、前記履歴記憶部から当該識別番号を用いて車載情報を参照して前記識別番号を前記参照した車載情報に置換するデータ復元部を有する
ことを特徴とする車載情報システム。
【請求項7】
車載端末から車載管理装置に通信を用いて車載情報の検索を依頼し、前記車載管理装置で検索した少なくとも1つの車載情報を前記車載端末に送信する車載情報システムにおける車載情報送信方法であって、
前記車載管理装置は、
車載情報ごとに割り付けられた識別番号を含んだ車載情報を記憶した情報記憶部を記憶装置に記憶しておき、
前記車載端末から車載情報の検索の依頼に基づいて、前記情報記憶部から車載情報を検索し、
前記検索した全ての車載情報の識別番号を前記車載端末に送信し、
前記車載端末は、
前記車載管理装置から送信された車載情報を記憶した履歴記憶部を記憶装置に記憶しておき、
前記送信されたそれぞれの車載情報の識別番号が存在するか否かについて、前記履歴記憶部を参照して判定し、存在しない識別番号を前記車載管理装置に送信し、
前記車載管理装置は、
前記送信された識別番号についての車載情報を送信する
ことを特徴とする車載情報送信方法。
【請求項8】
車載端末から車載管理装置に通信を用いて車載情報の検索を依頼し、前記車載管理装置で検索した少なくとも1つの車載情報を前記車載端末に送信する車載情報システムにおける車載情報送信方法であって、
前記車載端末は、
前記車載管理装置から送信された車載情報を記憶した履歴記憶部を記憶装置に記憶しておき、
前記車載管理装置は、
車載情報ごとに割り付けられた識別番号を含んだ車載情報を記憶した情報記憶部と、前記車載端末ごとに、この車載端末が有する前記車載情報の識別情報を記憶する端末管理記憶部と、を記憶装置に記憶しておき、
前記車載端末から車載情報の検索の依頼に基づいて、前記情報記憶部から所定の距離範囲の車載情報を検索し、
前記所定の距離範囲を送信データに含み、前記検索した車載情報ごとの識別番号を用いて、前記車載端末に当該車載情報が存在するか否かを、前記端末管理記憶部を参照して判定し、前記車載端末に当該車載情報が存在しない場合は、その車載情報とともに送信する
ことを特徴とする車載情報送信方法。
【請求項9】
前記車載端末から前記車載管理装置に電話回線を利用して音声通話により車載情報の検索を依頼し、前記検索した車載情報を前記車載端末に送信する場合も、前記電話回線の接続を維持したまま、当該回線を利用する車載情報システムにおける車載情報送信方法であって、
前記車載管理装置から前記車載端末に前記検索した車載情報を送信中に前記電話回線が切断された場合は、再度回線を接続したとき音声通話を省略して前記検索した車載情報を送信する
ことを特徴とする請求項1、2、7、及び8のいずれか1項に記載の車載情報送信方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2008−128799(P2008−128799A)
【公開日】平成20年6月5日(2008.6.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−313749(P2006−313749)
【出願日】平成18年11月21日(2006.11.21)
【出願人】(591132335)株式会社ザナヴィ・インフォマティクス (745)
【Fターム(参考)】