遊技機及び遊技機用プログラム及び記録媒体
【課題】遊技制限時間の設定方法を遊技状態に応じて、又は遊技者の選択によって変更可能にし、遊技制限に係る規則を遵守しつつ遊技者が適切なテンポで遊技を行うことができる遊技機を提供する。
【解決手段】回数制限モードになると、計時手段１３２は回数制限モード移行時から６０秒の計測を開始し、遊技回数計測手段１３３が遊技の回数計測を開始し、操作無効手段１３５は、遊技回数計測手段１３３が１４回の遊技の計測を終了したものの計時手段１３３が６０秒の計測を終了していない場合には、次遊技における回転リール４０の回転開始を無効とし、計時手段１３２の時計測が終了後に、その無効を解除する。
【解決手段】回数制限モードになると、計時手段１３２は回数制限モード移行時から６０秒の計測を開始し、遊技回数計測手段１３３が遊技の回数計測を開始し、操作無効手段１３５は、遊技回数計測手段１３３が１４回の遊技の計測を終了したものの計時手段１３３が６０秒の計測を終了していない場合には、次遊技における回転リール４０の回転開始を無効とし、計時手段１３２の時計測が終了後に、その無効を解除する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
この発明は、当選判定の抽選を行い、スタートスイッチの操作により回転リールなどの図柄表示手段が変動し、ストップスイッチの操作によってそれらの変動を停止させるようにした遊技機であって、今回の遊技と次遊技との間に所定の遊技実行制限期間が設定されている遊技機に関するものである。
【背景技術】
【０００２】
この種の遊技機、例えばスロットマシンにおいては、遊技者が一定時間に過度のメダルを投入できないように、一回の遊技が終了した後であっても、所定の時間（遊技実行制限期間いわゆるウエイト時間）が経過していないと次遊技を行うことができないようになっている。このため、所定時間経過前に操作スイッチ例えばスタートスイッチ（スタートレバー）やストップスイッチ（停止ボタン）を操作しても、その操作は無効とされる（操作信号が出力されない、操作信号の出力によってもリールが回転開始又は回転停止しない）ように形成されている。
前記したウエイト時間中は、遊技スピードが速い遊技者にとっては退屈な時間となるため、この時間を有効活用し、所定の演出を行わせるスロットマシンが多く考案されている（特許文献１参照）。また、長時間の演出実行により一回の遊技時間が長くなった場合には、以後の遊技のウエイト時間を短縮調整する技術も開示されている（特許文献２参照）。
【特許文献１】特開２００２−２１９２０７号公報
【特許文献２】特開２００３−１３５６６７号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００３】
ここで、前記遊技制限時間（４．１秒）は、１分間に使用される賭け金が４００円を超えないこととする規則に基づき１ゲーム当たりの遊技時間を割り出したものであって、１分間において平均して１ゲーム４．１秒（１分間で１４ゲーム）となるのであれば、ゲーム間隔が４．１秒以下の場合があっても何ら不都合はない。
そこで本願発明は、この点に着目してなされたものであり、以下のような目的を有する。
すなわち、請求項１及び２記載の発明は、遊技制限時間の設定方法を、遊技状態に応じて又は遊技者の選択によって変更可能にし、遊技制限に係る規則を遵守しつつ遊技者が適切なテンポで遊技を行うことができる遊技機を提供することを目的とする。
【０００４】
また、請求項３乃至５記載の発明は、上記目的に加え、遊技制限時間を有効に利用することを目的とし、請求項６記載の発明は、ウエイト時間を消化しにくい遊技においてもテンポ良く遊技を行うことができるとともに効果的な演出を実行可能とすることを目的とする。さらに、請求項７記載の発明は、上記目的に加え、遊技制限時間の設定方法を遊技者が選択可能とすることを目的とする。
そして、請求項８及び９記載の発明は、上記した請求項１乃至７記載の発明を実施可能な遊技機用プログラム及び記録媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００５】
本発明は、上記した目的を達成するためになされたものであり、本発明の特徴点を図面に示した発明の実施の形態を用いて、以下に説明する。
なお、括弧内の符号は、発明の実施の形態において用いた符号を示し、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
（特徴点）
（請求項１）
請求項１記載の発明は、次の点を特徴とする。
すなわち、請求項１記載の発明は、表面に複数の図柄が表示された複数の回転リール(40)を備え、遊技を行うための操作手段として、前記複数の回転リール(40)の回転を開始させるためのスタートスイッチ(30)と、回転中の前記回転リール(40)を個々に停止させるためのストップスイッチ(50)とを少なくとも備え、当選か否かの当選判定の抽選を行うとともに、前記回転リール(40)の回転及び停止を制御する遊技制御装置(21)を備え、遊技媒体の投入により遊技が開始可能となり、前記当選判定の抽選結果が所定の当選役に当選し、前記複数の回転リール(40)の当選に係る図柄を、前記ストップスイッチ(50)の操作により予め定められた態様に停止させることができた場合に入賞となり、遊技媒体の払い出しその他の利益が付与される遊技機に係る。
【０００６】
本発明に係る遊技機は、スロットマシンやパロット遊技機とすることができ、上記構成の他にも、入賞時に遊技媒体を払い出すための払い出し装置（ホッパーユニット65）その他の構成部品を備えていてもよい。
前記「操作手段」は、その操作によって遊技機の作動に関わるボタンやレバーなどの操作スイッチであって、スタートスイッチ(30)、ストップスイッチ(50)の他に、クレジットをメダル投入に変えるためのベットスイッチ(16)等を備えていてもよい。
前記遊技制御装置(21)は、当選判定の抽選を行うための当選抽選手段(110)や、前記スタートスイッチ(30)及び前記ストップスイッチ(50)の操作に基づき回転リール(40)の回転及び停止を制御するためのリール制御手段(120)を少なくとも備えている。前記当選抽選手段(110)は、乱数発生手段の発生する乱数を乱数抽出手段が抽出し、抽出した乱数値を当選判定テーブルと対比することにより、当選の種類及び有無を決定するためのものである。なお、乱数の抽出は、スタートスイッチ(30)の有効な操作信号受信時に行われるようにすることができる。すなわち、前遊技の終了、メダル投入等所定の遊技開始条件を満たせばスタートスイッチ(30)の操作信号が有効化し、その信号受信を契機に当選判定の抽選が実施される。ただし、所定の遊技制限時間が経過するまでは、スタートスイッチ(30)の操作信号によっても回転リール(40)は回転開始しない。
【０００７】
「遊技媒体」とは、遊技に使用するメダルや遊技球（パチンコ球）、コインなどを含むものである。また、「その他の利益」とは、ＢＢゲームなどの有利遊技への移行を含むものである。
さらに、本発明においては、前記遊技制御装置(21)は、遊技制限時間として予め定められた規定制限時間及び予め設定された設定時間を計測可能な計時手段(132)と、前記計時手段(132)が前記設定時間を計測中に実行される遊技回数を、所定の単位時間内に実行可能な遊技回数として予め定められた規定制限回数を限度に計測する遊技回数計測手段(133)と、前記計時手段(132)が前記遊技制限時間を計測中に、前記操作手段のいずれかが操作された場合に、当該操作に基づく前記回転リール(30)の回転開始又は回転停止のいずれかを無効にするための操作無効手段(135)と、遊技機の遊技制限状態として、遊技開始から前記規定制限時間が経過するまで次遊技の開始が制限される時間制限状態（時間制限モード）と、前記規定制限回数の遊技が終了したとき一定時間が経過していない場合には次遊技の開始が制限される回数制限状態（回数制限モード）のうちいずれかの遊技制限状態を選択可能な遊技制限状態選択手段（モード切替手段131）と、を少なくとも備えている。
【０００８】
そして、前記遊技制限状態選択手段(131)が時間制限状態を選択している場合においては、前記計時手段(132)は、当該遊技において前記スタートスイッチ(30)の操作後、前記複数の回転リール(40)がすべて停止操作可能となったときまでの間のいずれかの時から前記規定制限時間の計測を開始し、前記操作無効手段(135)は、前記計時手段(132)が前記規定制限時間の計測を終了した場合には、当該遊技の次遊技における前記操作手段の操作に基づく前記回転リール(40)の回転開始又は回転停止の無効を解除し、前記遊技制限状態選択手段(131)が回数制限状態を選択している場合においては、前記計時手段(132)は、前記回数制限状態選択時から前記設定時間の計測を開始し、前記遊技回数計測手段(133)は、前記計時手段が時計測を開始後に実行される遊技の回数計測を開始し、前記操作無効手段(135)は、前記遊技回数計測手段(133)が前記規定制限回数の計測を終了したものの前記計時手段(132)が前記設定時間の計測を終了していない場合には、前記遊技回数計測手段(133)が計測した規定制限回数目の遊技の次遊技における前記操作手段の操作に基づく前記回転リール(40)の回転開始又は回転停止を無効とし、前記計時手段(132)の時計測が終了後に、その無効を解除することを特徴とする。
【０００９】
ここで、前記「遊技制限時間」とは、前遊技が終了してもその時間が経過しないと遊技を開始することができないように設定された時間であり、「規定制限時間」とは、短時間に過度のゲーム数を実行できないよう制限を課すために定められているいわゆるウエイト時間（４．１秒）のことである。また、「規定制限回数」とは、所定の単位時間（例えば６０秒間）に実行可能な遊技の最大回数であって、単位時間を規定制限時間で割った回数（例えば１４回）である。本発明においては、計時手段(132)が計測可能な「設定時間」は、前記した単位時間（６０秒）であってもよいし、規定制限時間（４．１）に規定制限回数（１４）を乗じた時間（５７．４秒）とすることができる。
【００１０】
なお、前記計時手段(132)は、単一のタイマーであってもよいし、規定制限時間、設定時間をそれぞれ計測可能な複数のタイマーであってもよい。
また、「スタートスイッチ(30)の操作後、前記複数の回転リール(40)がすべて停止操作可能となったときまでの間」とは、前回の遊技が終了した後、今回の遊技のためにスタートスイッチ(30)を操作してから、それに基づいて回転リール(40)が回転開始して、全ての回転リール(40)が定常回転（回転リール(40)を回転させるための駆動モータが一定の回転数に達すること）となるまでの間のことである。すなわち、計時手段(132)は、回転リール(40)の回転開始を契機に遊技制限時間を計測するのであってもよいし、すべての回転リール(40)が定常回転に達したときから遊技制限時間を計測するのであってもよい。
【００１１】
前記操作無効手段(135)は、遊技制限時間中において、操作手段としてのスタートスイッチ(30)又はストップスイッチ(50)のいずれか一方の操作を無効にするためのものである。ここで、「操作に基づく・・・回転開始又は回転停止のいずれかを無効にする」とは、スタートスイッチ(30)の操作によっても回転リール(40)が回転開始しないようにすること、あるいはストップスイッチ(50)の操作によっても回転リール(40)が回転停止しないようにすることである。具体的には、回転リール(40)を回転させるための駆動モータに、駆動開始信号あるいは駆動停止信号を出力させないようにすることである。これは、スタート操作を無効にすること、あるいは停止操作を無効にすることと同義である。
【００１２】
逆に、「無効を解除する」とは、スイッチ操作によっても回転リール(40)が回転開始又は回転停止しない状態をやめさせること、すなわちスイッチ操作によって回転リール(40)が回転開始し、あるいは回転停止するようにすることである。なお、スタートスイッチ(30)の操作に基づく回転リール(40)の回転開始の無効を解除する場合には、すでに受信しているスタートスイッチ(30)の操作信号に基づいて回転リール(40)を回転開始させることができるが、ストップスイッチ(50)の操作に基づく回転リール(40)の回転停止の無効を解除する場合には、新たに入力されるストップスイッチ(50)の操作信号によって回転リール(40)を回転停止させるようにする。
【００１３】
なお、操作無効手段(135)がスタートスイッチ(30)の操作に基づく回転リール(40)の回転開始を無効及び無効解除する場合には、前記計時手段(132)は回転リール(40)の回転開始から規定制限時間を計測開始し、操作無効手段(135)がストップスイッチ(50)の操作に基づく回転リール(40)の回転停止を無効及び無効解除する場合には、計時手段(132)は回転リール(40)の定常回転開始から規定制限時間を計測開始するように設定するのが好ましい。
前記遊技制限状態選択手段(131)は、遊技機の遊技制限状態すなわち遊技制限モードを選択変更可能な手段である。遊技制限状態の変更契機は、例えば特定の遊技状態になった（特定の遊技区間に移行した）場合や、特定の操作手段（モード変更スイッチ18など）が操作された場合とすることができる。
【００１４】
（作用）
本発明においては、遊技制限状態が時間制限状態である場合には、１回の遊技毎にウエイトがかかる。一方、回数制限状態に移行すると、規定遊技回数が終了した時点で、計時手段(132)の計測する設定時間が経過していなければ、設定時間経過までの残り時間がウエイト時間となる。すなわち、規定制限回数の遊技中はウエイトがかからず、１回の遊技をいくら早く終わらせた場合でも次遊技を実行できものの、規定制限回数毎に、まとまった時間のウエイトがかかることになる。
本発明によれば、ある程度のスピードで規定制限回数の遊技を行うと、その後しばらくは遊技が不能となるが、遊技者はこの時間を利用して煙草を吸ったり演出を鑑賞したりすることができ、長時間の遊技でも疲れにくくなる。
【００１５】
（請求項２）
請求項２記載の発明は、上記した請求項１記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。
すなわち、請求項２記載の発明は、前記計時手段(132)は、前記設定時間として、前記所定の単位時間を計測するとともに、遊技制限時間として、所定時に設定される設定制限時間をさらに計測可能であり、前記設定制限時間を設定するための制限時間設定手段(134)をさらに設け、前記遊技制限状態選択手段(131)が回数制限状態を選択している場合においては、前記制限時間設定手段(134)は、前記遊技回数計測手段(133)が前記規定制限回数の計測を終了したものの前記計時手段(132)が前記単位時間の計測を終了していない場合には、前記規定制限時間に前記規定制限回数を乗じた数値から、前記計時手段(132)の回数計測終了時における計測値を減じた数値を、前記設定制限時間として設定し、前記計時手段(132)は、前記制限時間設定手段(134)の設定後、前記設定制限時間の計測を開始し、前記操作無効手段(135)は、前記計時手段(132)が前記設定制限時間の計測を終了後に、前記回転リール(40)の回転開始又は回転停止の無効を解除することを特徴とする。
【００１６】
ここで、「所定の単位時間」は、制限遊技回数の算出（単位時間÷規定制限時間）に用いられた一定時間、例えば１分間（６０秒）のことである。また前記「設定制限時間」は、規定制限回数の遊技を消化した後に残っている未消化ウエイト時間として位置づけられるものである。
（作用）
本発明においては、回数制限状態に移行すると、規定遊技回数が終了した時点で、計時手段(132)の計測する設定時間（単位時間）が経過していなければ、新たに設定制限時間が設定され、計時手段(132)がこれを改めて計測する。
【００１７】
ここで、設定時間を単位時間（６０秒）に設定した場合において、単に設定時間の経過により操作無効状態を解除すると、規定遊技回数の算出時（６０÷４．１＝１４．６３）に切り捨てた数値（０．６３）があることにより、不当に長い時間が未消化ウエイト時間として設定されてしまう。しかし、本発明のように形成すれば、規則を文言上も遵守しつつ実態に即したウエイト時間を設定することができる。
（請求項３）
請求項３記載の発明は、上記した請求項１又は２記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。
【００１８】
すなわち、請求項３記載の発明は、前記遊技制御装置(21)からの出力信号に基づき演出を行わせるための演出制御装置(22)を備え、前記演出制御装置(22)は、前記遊技制限状態選択手段(131)が前記回数制限状態を選択している場合においては、前記操作無効手段(135)が前記回転リール(40)の回転開始又は回転停止を無効にしている間、前記計時手段(132)が時計測を終了するまでの時間に対応した演出を実行可能に形成されていることを特徴とする。
本発明は、規定制限回数のウエイト無し遊技終了後に設けられるウエイト時間中に、ある程度まとまった演出を行わせるようにしたものである。
【００１９】
本発明によれば、規定制限回数は速いスピードで遊技を実行でき、その後のウエイト時間中にゆっくり演出を鑑賞することができる。特に、ストーリー性のある演出が行われている場合には、遊技の合間に切れ切れに見せられるよりストーリーを把握しやすく、じっくり観ることもできる。
（請求項４）
請求項４記載の発明は、上記した請求項３記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。
すなわち、請求項４記載の発明は、所定の開始条件該当により開始され一定回数の遊技終了により終了する特定遊技区間を備え、前記遊技制限状態選択手段(131)は、特定遊技区間が終了するまでの残り遊技回数が前記規定制限回数となったときに前記回数制限状態を選択するとともに、前記特定遊技区間の終了時に前記時間制限状態を選択することを特徴とする。
【００２０】
本発明は、遊技機の遊技制限状態が遊技状態に応じて回数制限状態となるようにしたものである。
ここで、本発明における「特定遊技区間」には、回数制限のある有利遊技、例えばＡＴ（アシストタイム遊技）やＣＴ（チャレンジタイム遊技）、ＢＢ（ビッグボーナスゲーム）、ＲＢ（レギュラーボーナスゲーム）、ＲＴ（リプレイタイム遊技）などを含み、これらの有利遊技以外の、例えば通常遊技中において回数制限状態に移行するか否かの抽選に当選した場合などに開始される一定回数（規定制限回数であってもよい）の遊技区間を含むものである。
【００２１】
本発明によれば、特定遊技区間の終了後に長時間の演出を行うことができる。
（請求項５）
請求項５記載の発明は、上記した請求項３記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。
すなわち、請求項５記載の発明は、所定の開始条件該当により開始され所定の終了条件該当により終了する特定遊技区間を備え、前記計時手段(132)が計測する設定制限時間を設定するための制限時間設定手段(134)を備え、前記遊技制限状態選択手段(131)は、前記特定遊技区間の開始時に前記回数制限状態を選択し、前記特定遊技区間中、前記計時手段(132)は前記設定時間の計測を繰り返し行うとともに、前記遊技回数計測手段(133)は前記規定制限回数の計測を繰り返し行うものとし、前記制限時間設定手段(134)は、前記遊技回数計測手段(133)が前記規定制限回数の計測を終了する前に、前記特定遊技区間が終了した場合には、前記規定制限時間に前記遊技回数計測手段(133)の特定遊技区間終了時における計測値を乗じた数値から、前記計時手段(132)の特定遊技区間終了時における計測値を減じた数値を、前記設定制限時間として設定することを特徴とする。
【００２２】
本発明は、特定遊技区間中、継続的に回数制限状態とするとともに、特定遊技区間の終了と規定制限回数の終了が一致しなくても、合理的なウエイト時間を設定できるようにしたものである。
ここで、本発明における「特定遊技区間」には、ＡＴ、ＣＴ、ＢＢ、ＲＢ、ＲＴなどを含み、請求項４の場合と同様に通常遊技中の所定遊技区間を含む。
本発明によれば、特定遊技区間中、規定制限回数のウエイト無し遊技の期間の間に、演出が実行されるウエイト時間が設けられることとなる。
（請求項６）
請求項６記載の発明は、上記した請求項４又は５記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。
【００２３】
すなわち、請求項６記載の発明は、当選として、入賞により遊技媒体の払い出しがないものの、次遊技を遊技媒体の投入なしで実行可能とする再遊技当選を備え、前記特定遊技区間は、前記再遊技当選の当選確率を通常よりも高く設定した遊技区間である再遊技高確率当選遊技としたことを特徴とする。
本発明は、特定遊技区間を限定したものである。
ここで、「再遊技高確率当選遊技」いわゆるリプレイタイムにおいては、遊技媒体の払い出しが無いことに加え遊技媒体の投入に要する時間も無いことから、どうしても１回の遊技時間が短くなり、通常の遊技に比べてウエイト時間が長くなってしまう。しかし、本発明によれば、少なくとも規定制限回数の間はウエイト無しで遊技が行えるので、遊技者の焦燥感を軽減することができる。また、ウエイト時間中にはその時間に合わせた演出が行われるようにしてあるので、遊技者を退屈させることもない。
【００２４】
（請求項７）
請求項７記載の発明は、上記した請求項１乃至６のいずれか１項に記載の発明の特徴点に加え、上記した次の点を特徴とする。
すなわち、請求項７記載の発明は、遊技機の遊技制限状態を、前記時間制限状態から前記回数制限状態に変更可能な操作手段として変更スイッチ（モード選択スイッチ18）を設け、前記遊技制限状態選択手段(131)は、前記時間制限状態中に前記変更スイッチ(18)が操作された場合に前記回数制限状態を選択し、前記遊技回数計測手段(133)が前記規定制限回数の計測を終了し前記計時手段(132)が前記設定時間の計測を終了した後、前記操作無効手段(135)が前記回転リール(40)の回転開始又は回転停止の無効を解除した場合に、前記時間制限状態を選択するように形成されていることを特徴とする。
【００２５】
本発明は、遊技者の意思で遊技機の遊技制限状態を回数制限状態に変更できるようにしてものである。
本発明では、一回の変更スイッチ(18)の操作で、規定制限回数の遊技だけ、ウエイト無しで行うことができる。本発明によれば、例えば一服したいときやトイレ休憩したいときなどに変更スイッチ(18)を操作して、規定制限回数の遊技を急いで消化した後に休憩を取れば、休憩時間が無駄になることがない。
（請求項８）
請求項８記載の発明は、次の点を特徴とする。
【００２６】
すなわち、請求項８記載の発明は、複数の図柄を変動表示及び停止表示可能な複数の図柄表示手段、少なくとも前記図柄表示手段の図柄変動を開始させるための図柄変動開始手段及び複数の前記図柄表示手段の図柄変動を個々に停止させるための図柄変動停止手段とから構成される、遊技を行うための操作手段、当選か否かの当選判定の抽選を行うための当選抽選手段(110)、遊技媒体の投入により遊技を開始可能とさせる遊技開始手段、前記当選判定の抽選結果が所定の当選役に当選し、前記複数の図柄表示手段の当選に係る図柄を、前記図柄変動停止手段の操作により予め定められた態様に停止させることができた場合に入賞となり、遊技媒体の払い出しその他の利益が付与を付与するための入賞手段、遊技制限時間として予め定められた規定制限時間及び予め設定された設定時間を計測可能な計時手段(132)、前記計時手段(132)が前記設定時間を計測中に実行される遊技回数を、所定の単位時間内に実行可能な遊技回数として予め定められた規定制限回数を限度に計測するための遊技回数計測手段(133)、前記計時手段(132)が前記遊技制限時間を計測中に、前記操作手段のいずれかが操作された場合に、当該操作に基づく前記図柄表示手段の図柄の変動開始又は変動停止のいずれかを無効にするための操作無効手段(135)、遊技機の遊技制限状態として、遊技開始から前記規定制限時間が経過するまで次遊技の開始が制限される時間制限状態と、前記規定制限回数の遊技が終了したとき一定時間が経過していない場合には次遊技の開始が制限される回数制限状態のうちいずれかの遊技制限状態を選択可能な遊技制限状態選択手段(131)、とを少なくとも備えた遊技機に使用されるプログラムである。
【００２７】
そしてこの遊技機用プログラムは、前記遊技制限状態選択手段(131)が時間制限状態を選択している場合においては、前記計時手段(132)は、当該遊技において前記図柄変動開始手段の操作後、前記複数の図柄表示手段がすべて停止操作可能となったときまでの間のいずれかの時から前記規定制限時間の計測を開始し、前記操作無効手段(135)は、前記計時手段(132)が前記規定制限時間の計測を終了した場合には、当該遊技の次遊技における前記操作手段の操作に基づく前記図柄表示手段の図柄の変動開始又は変動停止の無効を解除し、前記遊技制限状態選択手段(131)が回数制限状態を選択している場合においては、前記計時手段(132)は、前記回数制限状態選択時から前記設定時間の計測を開始し、前記遊技回数計測手段(133)は、前記計時手段(132)が時計測を開始後に実行される遊技の回数計測を開始し、前記操作無効手段(135)は、前記遊技回数計測手段(133)が前記規定制限回数の計測を終了したものの前記計時手段(132)が前記設定時間の計測を終了していない場合には、前記遊技回数計測手段(133)が計測した規定制限回数目の遊技の次遊技における前記操作手段の操作に基づく前記図柄表示手段の図柄の変動開始又は変動停止を無効とし、前記計時手段(132)の時計測が終了後に、その無効を解除することを特徴とする。
【００２８】
ここで、遊技機としては、スロットマシンなどの現実の遊技機でもよく、液晶ディスプレイやＣＲＴなどの画像表示装置に表示させた擬似的な遊技機であってもよい。
また、前記図柄表示手段を、周囲に複数の図柄を表示した回転リール(40)とし、この回転リール(40)の回転を制御するように形成することができる。この場合、前記図柄変動開始手段は、回転リール(40)の回転を開始させるためのスタートスイッチ(30)とすることができ、前記図柄変動停止手段は、回転リール(40)の回転を停止させるためのストップスイッチ(50)とすることができる。
あるいは、前記図柄表示手段を、液晶ディスプレイやＣＲＴなどの画像表示装置とし、これに複数の図柄を変動表示又は停止表示させるように形成してもよい。
【００２９】
前記遊技開始手段は、この遊技機用プログラムを用いて現実の遊技機を制御しようとする場合には、投入口から投入されたメダルなどの遊技媒体を検知した場合やベットスイッチ(16)の操作を検知した場合に、図柄変動開始手段の作動を許可するように形成することができる。一方、この遊技機用プログラムを用いて業務用、家庭用のテレビゲーム機等を制御しようとする場合には、液晶ディスプレイやＣＲＴなどの画像表示装置に、遊技開始時にメダルなどの遊技媒体が投入されるような画像や、手持ちの遊技媒体数が減算されるような表示を行うように形成することができる。
また、前記入賞手段は、この遊技機用プログラムを用いて現実の遊技機を制御しようとする場合には、ホッパーユニット(65)を作動させて遊技者に対してメダル等遊技媒体の払い出しを行うように形成することができる。一方、この遊技機用プログラムを用いて業務用、家庭用のテレビゲーム機等を制御しようとする場合には、液晶ディスプレイやＣＲＴなどの画像表示装置に、入賞時に遊技媒体の払い出しがなされるような画像や、手持ちの遊技媒体数が増加するような表示や、所定の得点が加算されるような表示を行うように形成することができる。
【００３０】
このように、本発明は、現実の遊技機を制御するためのプログラムと、業務用、家庭用のテレビゲーム機やパソコン等に読み込まれることによりそれらを遊技機として機能させるためのプログラムとの双方を含むものである。
本発明においては、遊技制限状態が時間制限状態である場合には、１回の遊技毎にウエイトがかかる。一方、回数制限状態に移行すると、規定遊技回数が終了した時点で、計時手段(132)の計測する設定時間が経過していなければ、設定時間経過までの残り時間がウエイト時間となる。すなわち、規定制限回数の遊技中はウエイトがかからず、１回の遊技をいくら早く終わらせた場合でも次遊技を実行できものの、規定制限回数毎に、まとまった時間のウエイトがかかることになる。本発明によれば、ある程度のスピードで規定制限回数の遊技を行うと、その後しばらくは遊技が不能となるが、遊技者はこの時間を利用して煙草を吸ったり演出を鑑賞したりすることができ、長時間の遊技でも疲れにくくなる。
【００３１】
ところで、本発明においては、前記計時手段(132)は、前記設定時間として、前記所定の単位時間を計測するとともに、遊技制限時間として、所定時に設定される設定制限時間をさらに計測可能であり、前記設定制限時間を設定するための制限時間設定手段(134)をさらに設け、前記遊技制限状態選択手段(131)が回数制限状態を選択している場合においては、前記制限時間設定手段(134)は、前記遊技回数計測手段(133)が前記規定制限回数の計測を終了したものの前記計時手段(132)が前記単位時間の計測を終了していない場合には、前記規定制限時間に前記規定制限回数を乗じた数値から、前記計時手段の回数計測終了時における計測値を減じた数値を、前記設定制限時間として設定し、前記計時手段(132)は、前記制限時間設定手段(134)の設定後、前記設定制限時間の計測を開始し、前記操作無効手段(135)は、前記計時手段(132)が前記設定制限時間の計測を終了後に、前記図柄表示手段の変動開始又は変動停止の無効を解除するように形成することができる。このように形成することにより、規則を文言上も遵守しつつ実態に即したウエイト時間を設定することができる。
【００３２】
また、前記遊技制御装置(21)からの出力信号に基づき演出を行わせるための演出制御装置(22)を設け、前記演出制御装置(22)は、前記遊技制限状態選択手段(131)が前記回数制限状態を選択している場合においては、前記操作無効手段(135)が前記図柄表示手段の変動開始又は変動停止を無効にしている間、前記計時手段(132)が時計測を終了するまでの時間に対応した演出を実行可能に形成することができる。このように形成した場合には、規定制限回数は速いスピードで遊技を実行でき、その後のウエイト時間中にゆっくり演出を鑑賞することができる。
また、所定の開始条件該当により開始され一定回数の遊技終了により終了する特定遊技区間を設け、前記遊技制限状態選択手段(131)は、特定遊技区間が終了するまでの残り遊技回数が前記規定制限回数となったときに前記回数制限状態を選択するとともに、前記特定遊技区間の終了時に前記時間制限状態を選択するように形成することができる。このように形成すると、特定遊技区間の終了後に長時間の演出を行うことができる。
【００３３】
あるいは、前記計時手段(132)が計測する設定制限時間を設定するための制限時間設定手段(134)を設け、前記遊技制限状態選択手段(131)は、前記特定遊技区間の開始時に前記回数制限状態を選択し、前記特定遊技区間中、前記計時手段(132)は前記設定時間の計測を繰り返し行うとともに、前記遊技回数計測手段(133)は前記規定制限回数の計測を繰り返し行うものとし、前記制限時間設定手段(134)は、前記遊技回数計測手段(133)が前記規定制限回数の計測を終了する前に、前記特定遊技区間が終了した場合には、前記規定制限時間に前記遊技回数計測手段(133)の特定遊技区間終了時における計測値を乗じた数値から、前記計時手段(132)の特定遊技区間終了時における計測値を減じた数値を、前記設定制限時間として設定するように形成することができる。このように形成した場合には、特定遊技区間中、規定制限回数のウエイト無し遊技の期間の間に、演出が実行されるウエイト時間が設けられることとなる。
【００３４】
なお、前記特定遊技区間は、前記再遊技当選の当選確率を通常よりも高く設定した遊技区間である再遊技高確率当選遊技とすることができる。
さらに、遊技機の遊技制限状態を、前記時間制限状態から前記回数制限状態に変更可能な操作手段として変更スイッチ（モード選択スイッチ18）を設け、前記遊技制限状態選択手段(131)は、前記時間制限状態中に前記変更スイッチ(18)が操作された場合に前記回数制限状態を選択し、前記遊技回数計測手段(133)が前記規定制限回数の計測を終了し前記計時手段(132)が前記設定時間の計測を終了した後、前記操作無効手段(135)が前記図柄表示手段の変動開始又は変動停止の無効を解除した場合に、前記時間制限状態を選択するように形成することができる。このように形成すれば、遊技者の意思で遊技機の遊技制限状態を回数制限状態に変更できる。
【００３５】
（請求項９）
請求項９記載の発明は、次の点を特徴とする。
すなわち、請求項９記載の発明は、複数の図柄を変動表示及び停止表示可能な複数の図柄表示手段、少なくとも前記図柄表示手段の図柄変動を開始させるための図柄変動開始手段及び複数の前記図柄表示手段の図柄変動を個々に停止させるための図柄変動停止手段とから構成される、遊技を行うための操作手段、当選か否かの当選判定の抽選を行うための当選抽選手段(110)、遊技媒体の投入により遊技を開始可能とさせる遊技開始手段、前記当選判定の抽選結果が所定の当選役に当選し、前記複数の図柄表示手段の当選に係る図柄を、前記図柄変動停止手段の操作により予め定められた態様に停止させることができた場合に入賞となり、遊技媒体の払い出しその他の利益が付与を付与するための入賞手段、遊技制限時間として予め定められた規定制限時間及び予め設定された設定時間を計測可能な計時手段(132)、前記計時手段(132)が前記設定時間を計測中に実行される遊技回数を、所定の単位時間内に実行可能な遊技回数として予め定められた規定制限回数を限度に計測するための遊技回数計測手段(133)、前記計時手段(132)が前記遊技制限時間を計測中に、前記操作手段のいずれかが操作された場合に、当該操作に基づく前記図柄表示手段の図柄の変動開始又は変動停止のいずれかを無効にするための操作無効手段(135)、遊技機の遊技制限状態として、遊技開始から前記規定制限時間が経過するまで次遊技の開始が制限される時間制限状態と、前記規定制限回数の遊技が終了したとき一定時間が経過していない場合には次遊技の開始が制限される回数制限状態のうちいずれかの遊技制限状態を選択可能な遊技制限状態選択手段(131)、とを少なくとも備えた遊技機に使用されるプログラムを記録した記録媒体である。
【００３６】
そしてこの記録媒体に記録された遊技機用プログラムは、前記遊技制限状態選択手段(131)が時間制限状態を選択している場合においては、前記計時手段(132)は、当該遊技において前記図柄変動開始手段の操作後、前記複数の図柄表示手段がすべて停止操作可能となったときまでの間のいずれかの時から前記規定制限時間の計測を開始し、前記操作無効手段(135)は、前記計時手段(132)が前記規定制限時間の計測を終了した場合には、当該遊技の次遊技における前記操作手段の操作に基づく前記図柄表示手段の図柄の変動開始又は変動停止の無効を解除し、前記遊技制限状態選択手段(131)が回数制限状態を選択している場合においては、前記計時手段(132)は、前記回数制限状態選択時から前記設定時間の計測を開始し、前記遊技回数計測手段(133)は、前記計時手段(132)が時計測を開始後に実行される遊技の回数計測を開始し、前記操作無効手段(135)は、前記遊技回数計測手段(133)が前記規定制限回数の計測を終了したものの前記計時手段(132)が前記設定時間の計測を終了していない場合には、前記遊技回数計測手段(133)が計測した規定制限回数目の遊技の次遊技における前記操作手段の操作に基づく前記図柄表示手段の図柄の変動開始又は変動停止を無効とし、前記計時手段(132)の時計測が終了後に、その無効を解除することを特徴とする。
【００３７】
本発明は、請求項８に記載の遊技機用プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
（作用）
本発明によれば、上記した請求項８記載の発明と同様の作用効果を得ることができる。
【発明の効果】
【００３８】
本発明は、以上のように構成されているので、以下のような効果を奏する。
すなわち、請求項１及び２記載の発明によれば、遊技制限時間の設定方法を、遊技状態に応じて又は遊技者の選択によって変更可能にし、遊技制限に係る規則を遵守しつつ遊技者が適切なテンポで遊技を行うことができる遊技機を提供することができる。
また、請求項３乃至５記載の発明によれば、上記効果に加え、遊技制限時間を有効に利用することができ、請求項６記載の発明によれば、ウエイト時間を消化しにくい遊技においてもテンポ良く遊技を行うことができるとともに効果的な演出を実行可能とすることができる。さらに、請求項７記載の発明によれば、上記効果に加え、遊技制限時間の設定方法を遊技者が選択可能とすることができる。
【００３９】
そして、請求項８及び９記載の発明によれば、上記した請求項１乃至７記載の発明を実施可能な遊技機用プログラム及び記録媒体を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【００４０】
本発明の好適な実施の形態を、遊技機としてスロットマシンを例に、図面に基づき説明する。
（図面の説明）
図１乃至図７は、本発明の実施の形態を示すものである。
図１はスロットマシン10の外観正面図、図２はスロットマシンの入力、出力、制御を示すブロック図、図３乃至図７はスロットマシンの作動を示す流れ図である。
（スロットマシン10）
スロットマシン10は、図１に示すように、四角箱状の筐体11を有する。この筐体11には、遊技者側に向かって臨む表示窓12が形成されており、さらに表示窓12には、三個の回転リール40の図柄を見ることができる図柄表示窓13が形成されている。そして、スロットマシン10の略中央端部には、メダル投入口14が設けられている。
【００４１】
スロットマシン10の内部には、図示していないが、スロットマシン10の全体の動作を制御するための制御装置20（図２参照）が内蔵されている。
（制御装置20）
上記制御装置20は、図示しないが、ＣＰＵを中心に構成され、ＲＯＭ、ＲＡＭ、Ｉ／Ｏ等を備えている。ここでＣＰＵは、一個に限定されず、二個以上のＣＰＵで制御するようにしてもよい。また、ＣＰＵ、ＲＯＭ、ＲＡＭ及びＩ／Ｏ等は一体化されてワンチップを構成してもよい。そして、ＣＰＵがＲＯＭに記憶されたプログラムを読み込むことで、次の（１）及び（２）の装置を構成する。
【００４２】
（１）遊技制御装置21
（２）演出制御装置22
遊技制御装置21は、スタートスイッチ30及びストップスイッチ50の操作により、回転リール40の回転及び停止を制御するためのものである。演出制御装置22は、遊技制御装置21からの出力信号、スタートスイッチ30等の操作手段の操作信号に基づいて、ランプ68やスピーカ69等の演出表示装置66を制御するためのものである。
ここで、制御装置20を、主制御装置と、主制御装置からの信号を受信して作動する副制御装置とから構成し、前記遊技制御装置21を主制御装置に、前記演出制御装置22を副制御装置に配置することができる。このように、遊技を司る制御装置と演出を司る制御装置を別個に形成することにより、演出制御に当てられるメモリを大幅に増やすことができると共に、演出のみを変更することもできる。
【００４３】
（入力段）
上記制御装置20の入力段には、図２に示すように、次のパーツが接続されている。
（１）投入スイッチ15
（２）ベットスイッチ16
（３）精算スイッチ17
（４）スタートスイッチ30
（５）ストップスイッチ50
（６）モード変更スイッチ18
なお、入力段としては、上記した（１）乃至（６）のパーツに限定されるものではない。
【００４４】
（投入スイッチ15）
投入スイッチ15は、図１に示すように、メダル投入口14の下方に内蔵された検知センサであって、投入された遊技メダルを検知するためのものである。
（ベットスイッチ16）
ベットスイッチ16は、図１に示すように、回転リール40の下方に位置するボタンスイッチであって、クレジットをメダル投入に代えるためのものである。
ここで、クレジットとは、次遊技以降に使用するためのメダルをあらかじめ遊技機内部に貯留しておくことであり、スロットマシン10は、メダル投入口14から投入され投入スイッチ15を通過した遊技メダル、又は入賞により払い出される遊技メダルを、最大５０枚まで、遊技機内部に貯留する扱いができるように形成されている。
【００４５】
（精算スイッチ17）
精算スイッチ17は、図１に示すように、回転リールの斜め下方に位置するボタンスイッチであって、貯留した投入メダルを払い出すためのものである。
（スタートスイッチ30）
スタートスイッチ30は、図１に示すように、回転リール40の斜め下方に位置するレバーであって、遊技メダルの投入若しくはベットスイッチ16の押下を条件に、または、「再遊技（Replay）」時には前遊技から所定時間経過を条件に、リールユニット60の駆動を開始させるためのものである。スタートスイッチ30の筐体内部側には、特に図示しないが、レバーの押下による移動を検知する遮光センサが設けられていて、レバー押下が検知されるとともに、当該検知信号が操作信号として制御装置20に出力されるようになっている。
【００４６】
ここで、「再遊技（Replay）」とは、当選抽選手段110の抽選により、「再遊技（Replay）」のフラグが成立し、「再遊技（Replay）」の図柄が入賞有効ライン上に揃うことにより、次の遊技において、遊技メダルを新たに投入することなく、再度、遊技を行うことができるものである。
なお、スロットマシン10は、所定のウエイト時間中においては、スタートスイッチ30が操作されても、回転リール40を回転開始させないようになっているが、これについては後述する。
（ストップスイッチ50）
ストップスイッチ50は、リールユニット60の駆動を停止させるためのものである。具体的には、ストップスイッチ50は、図１に示すように、各回転リール40に対応した三個のボタンスイッチから構成され、各回転リール40の下方に１個ずつ配置されている。各ボタンスイッチの筐体内部側には、特に図示しないが、接触により通電する接触センサ、あるいはボタンの押下による移動を検知する遮光センサが設けられていて、ボタンの押下が検知されるとともに、当該検知信号が操作信号として制御装置20に出力されるようになっている。
【００４７】
そして、回転リール40に対応したストップスイッチ50の操作により、当該対応した回転リール40が回転を停止するように設定されているものである。
なお、スロットマシン10は、回転リール40が定常回転に達するまでは、ストップスイッチ50が操作されても、回転リール40を回転停止させないようになっているが、これについては後述する。
（モード変更スイッチ18）
モード変更スイッチ18は、図１に示すように、スタートスイッチ30に隣接して設けられたボタンスイッチであって、スロットマシン10に設定されているウエイト時間の計測を一回の遊技毎に行う時間制限モードから、ウエイト時間の計測を一定時間毎に行う回数制限モードに変更するための操作スイッチである。
【００４８】
ここで、「ウエイト時間」とは、一定時間内に投入するメダル数が多大にならないよう定められた法規制（１分間に４００円以内）をもとに算出された時間であって、前回の遊技の開始から今回の遊技が開始可能となるまでの時間（規定制限時間４．１秒）である。なお、この時間から、単位時間内に実行可能な遊技回数（具体的には１分間で１４回）が導き出されるものである。従って、一回の遊技に要する時間が４．１秒未満であっても、１４回の遊技を１分間で消化するように設定されていれば問題ないことになる。
そして、モード変更スイッチ18は、特定遊技状態である場合を除き、その操作後、１４回の遊技が終了するまでは、遊技制限が回数制限モードとなるよう設定されているものであるが、この詳細については後述する。
【００４９】
（出力段）
前記制御装置20の出力段には、図２に示すように、次のパーツが接続されている。
（１）リールユニット60
（２）ホッパーユニット65
（３）演出表示装置66（画像表示部67及びランプ68及びスピーカ69）
なお、出力段としては、上記した（１）乃至（３）のパーツに限定されるものではない。
（リールユニット60）
リールユニット60は、特に図示しないが枠体に固定或いは支持された３個のモータと、各々のモータの出力軸に固定された３個の回転リール40から構成されている。
【００５０】
そして、各回転リール40は、合成樹脂からなる回転ドラムと、この回転ドラムの周囲に貼付されるテープ状のリールテープとを備えている。このリールテープの外周面には、複数個（例えば２１個）の図柄が表示されている。
（ホッパーユニット65）
ホッパーユニット65は、図１に示すように、筐体11の内部に設けられた払い出し装置であって、遊技の結果に基づいて、遊技者にメダルを払い出すためのものである。
（演出表示装置66）
演出表示装置66は、演出制御装置22の制御により、入賞等を報知させるなど、種々の演出を行うものである。具体的には、演出表示装置66は、画像表示部67及びランプ68及びスピーカ69から構成されている。
【００５１】
画像表示部67は、回転リール40の側方に設けられた窓部であり、ＬＥＤ、ドットマトリックス、液晶画面等を用いて、入賞の報知その他の演出を表示するためのものである。なお、画像表示部67としては上記のものに限られず、例えば演出専用の回転リールを設け、リールの図柄や文字等により演出を表示するようにしても良い。
ランプ68及びスピーカ69は、発光体の点灯又は点滅、入賞音の発生により入賞等を報知するためのものである。
（遊技制御装置21）
次に、遊技制御装置21について詳述する。
【００５２】
遊技制御装置21は、スタートスイッチ30及びストップスイッチ50の操作により、回転リール40の回転及び停止を制御するためのものである。そして、この遊技制御装置21は、次の（１）乃至（８）の手段として機能する。
（１）通常遊技制御手段70
（２）特別遊技制御手段80
（３）特殊遊技制御手段100
（４）当選抽選手段110
（５）リール制御手段120
（６）遊技制限制御手段130
（７）ホッパー制御手段140
（８）入賞判定手段150
なお、遊技制御装置21としては、上記した（１）乃至（８）の手段に限定されるものではなく、他の手段を含んでいても良い。
【００５３】
（通常遊技制御手段70）
通常遊技制御手段70は、通常遊技を行わせるためのものである。
すなわち、メダルの投入若しくはベットスイッチ16の押下を条件に、または、「再遊技（Replay）」時には前遊技から所定時間経過を条件に、スタートスイッチ30を操作すると、リールユニット60が駆動され、３個の回転リール40が回転を開始する。
その後、ストップスイッチ50の１個を操作すると、当該対応する回転リール40の回転が停止する。そして、ストップスイッチ50を３個全て操作し終わると、３個の回転リール40の回転が全て停止する。このとき、表示窓12の入賞有効ライン上に、予め設定された図柄が停止すると、ホッパーユニット65を介して所定枚数のメダルが払い出される。なお、メダルを払い出す代わりに、クレジットしても良い。
【００５４】
当選には、入賞により遊技メダルの払い出しを伴い、遊技者に利益を付与する小役当選と、この小役当選よりもさらに大きな利益を遊技者に付与する特別当選と、遊技メダルの払い出しは無いが、遊技メダルを新たに投入することなく再度の遊技を行うことができる「再遊技（Replay）」とを備えている。
また、抽選結果がいずれかの役に当選となった場合、その当選に対応した当選フラグが成立する。そして、抽選結果が特別当選である場合に、特別当選フラグが成立し、この特別当選フラグ成立中に、リールユニット60の回転リール40の停止図柄の組み合わせが、予め定められた所定の特別当選図柄（例えば、入賞有効ライン上に「７」が３個揃うもの）と一致したことを条件に入賞し、遊技者に有利な特別遊技を行わせるように形成されている。
【００５５】
一方、抽選により特別当選フラグが成立したが、回転リール40の停止図柄の組み合わせが特別当選図柄と一致していない場合には、それ以後の遊技に特別当選フラグ成立の権利が持ち越されるように設定されている。なお、小役の当選フラグは、当選フラグが成立した遊技で入賞させられない場合、当選フラグ成立の権利の次の遊技への持ち越しはない。
また、いずれかの当選フラグが成立中に、対応する当選図柄を入賞有効ライン上に揃えることができるか否かは、回転リール40の回転速度が一定の場合、ストップスイッチ50のタイミングによるものである。具体的には、ストップスイッチ50を操作した後、１９０ｍｓ以内に回転リール40が停止するように設定されているため、ストップスイッチ50を操作した後、そのまま停止させるか、或いは１９０ｍｓ以内に停止可能な回転リール40の円周上の引き込み可能図柄、例えば停止図柄から連続する４個の引き込み可能図柄の中に、対応する入賞図柄が含まれているような場合には、停止するまでの時間を遅らせて、回転リール40は入賞有効ライン上にその当選図柄を引き込んで停止する。一方、かかる４個の引き込み可能図柄の中に、対応する当選図柄が含まれていないような場合には、入賞有効ライン上にその当選図柄を引き込んで停止することができない。
【００５６】
（特別遊技制御手段80）
特別遊技制御手段80は、抽選手段の抽選結果に基づいて、遊技者に有利な特別遊技を行わせるためのものである。
上記特別遊技としては、大別すると、次のゲームがある。
（１）特定導入遊技（ビッグボーナスゲーム・以下ＢＢゲームという）
（２）特定遊技（レギュラーボーナスゲーム・以下ＲＢゲーム）
（３）特定当選遊技（ジャックゲーム・以下ＪＡＣゲームという）
なお、ＲＢゲームは、ＢＢゲーム中に行われる場合と、ＢＢゲーム中でないときにも単独で行われる場合がある。ＪＡＣゲームは、ＲＢゲーム中に行われるものである。また、特別遊技としては、上記した（１）乃至（３）の遊技に限定されるものではない。
【００５７】
特別遊技制御手段80は、特に図示しないが、大別すると、次の手段を備える。
（１）特定導入遊技制御手段
（２）特定遊技制御手段
（特定導入遊技制御手段）
特定導入遊技制御手段は、ＢＢゲームを制御するためのものである。
具体的には、通常遊技において、例えば「７」等の図柄が入賞有効ライン上に３個揃うと、ホッパーユニット65を介して、例えば１５枚のメダルが払い出される。このとき、ＢＢゲームが開始される。
【００５８】
ＢＢゲームに移行すると、通常遊技と同様に最大３枚のメダルの投入によって開始され、３つの回転リール40の回転を各々停止させた際に、入賞有効ライン上に当選図柄が揃っているか否かによって、メダルの払い出しが行われるものである。
したがって、ＢＢゲーム中では、通常遊技と同様に小役を含めた抽選が毎回行われるものである。ただ、このＢＢゲーム中にＲＢゲームに移行するための特定当選図柄が入賞有効ライン上に揃った場合には、その後ＲＢゲームに移行するものである。
なお、ＲＢゲームが終了した後は、また前述したような通常遊技と同様な抽選及び制御が行われる。そして、ＢＢゲームは、一定枚数のメダル払い出し終了により終了するものである。
【００５９】
（特定遊技制御手段）
特定遊技制御手段は、ＲＢゲームを制御するためのものである。
具体的には、ＲＢゲームに移行すると、メダルが１枚投入となり、回転リール40の所定の図柄が表示窓12のセンターライン上に揃った場合に入賞となる特定当選遊技が行われるものである。そして、ＲＢゲームでは、入賞するか否かの特定当選遊技が最大１２回行えるものであり、そのうち、最大８回の入賞が可能である。すなわち、最大８回の入賞するか、或いは最大１２回の特定当選遊技の終了により、ＲＢゲームは終了するものである。
（特殊遊技制御手段100）
特殊遊技とは、特定の開始条件該当により開始されるとともに特定の終了条件該当により終了する遊技区間であって、前記特別遊技以外の有利遊技である。特定の開始条件とは、特定当選役の当選又は入賞、特定遊技状態（例えばＢＢ、ＲＢ）の終了、開始抽選に当選、などとすることができ、特定の終了条件とは、特定当選役の当選又は入賞、一定回数の遊技消化、終了抽選に当選又は継続抽選に不当選、などとすることができる。
【００６０】
ここで、特殊遊技としては、例えば、以下のような遊技を設けることができる。
（１）アシストタイム遊技（ＡＴ）
アシストタイム遊技とは、所定期間に亘り、所定の当選図柄について、所定の確率で当選の報知が行われる遊技である。
具体的には、当選結果が特定の小役当選である場合に、当該当選図柄を演出表示部67に表示したり、ストップスイッチ50の押し順を知らせて、当選を報知するものである。遊技者は、報知された図柄61を目押しすることにより、あるいは報知されたとおりの押し順でストップスイッチ50を操作することにより、高い割合で入賞させることができ、獲得メダルを増やすことができる。
【００６１】
（２）リプレイタイム遊技（ＲＴ）
リプレイタイム遊技とは、所定期間に亘り、「再遊技」の当選確率が高く設定された遊技期間である。
具体的には、リプレイタイム遊技中は、当選抽選手段110の当選判定テーブルとして、通常遊技中の当選判定テーブルよりも「再遊技」の抽選確率を高確率に設定した当選判定テーブルを使用して当選の抽選が行われるものである。このため、リプレイタイム中は、遊技者の手持ちの遊技メダルを通常遊技に比べて減らすことなく遊技を行うことが可能となり、結果として獲得メダル増加につながるものである。
【００６２】
（３）アシストリプレイタイム遊技（ＡＲＴ）
アシストリプレイタイム遊技とは、所定期間に亘り、「再遊技」の当選確率が高く設定されていると共に、所定の当選図柄について、所定の確率で当選の報知が行われる遊技である。すなわち、上記アシストタイム遊技とリプレイタイム遊技を混合させた遊技である。
従って、アシストリプレイタイム遊技中は、「再遊技」に入賞すれば遊技者は手持ちの遊技メダルを投入せずに遊技を行うことが可能である一方、所定の当選役の当選時には当選役の報知演出が行われるので入賞を狙いやすくなり、より獲得メダルを増やすことができることとなる。
【００６３】
（４）チャレンジタイム遊技（ＣＴ）
チャレンジタイム遊技とは、所定期間に亘り、特定当選役以外の図柄の引き込み及び蹴飛ばしを行わない遊技期間である。
具体的には、当選判定の抽選の結果、特別当選役（ＢＢ又はＲＢ）及びリプレイが当選した場合には、当該当選に係る図柄の引き込みを行い、特別当選役が当選していない場合には、当該当選図柄の蹴飛ばしを行うように設定された遊技である。すなわち、小役に関しては、小役図柄を有効入賞ライン上に揃えて停止させることができれば、当選判定の抽選結果にかかわらず入賞となり、所定枚数のメダルが払い出される。
【００６４】
従って、チャレンジタイム遊技中は、目押しの技量の優れた遊技者にとっては、獲得メダルを増やすチャンスとなる。
なお、特殊遊技としては、上記した（１）乃至（４）の遊技に限られず、他の遊技を備えていてもよい。
ところで、リプレイ遊技では、メダルの払い出しが無いことに加え、メダル投入のために費やされる遊技時間がないために、一回の遊技にかかる時間がいきおい短くなる。このため、上記したＲＴ中やＡＲＴ中においては、ウエイト時間の経過前に遊技が終了してしまうことが多くなり、遊技者の焦燥感を募らせるという問題点があった。そこで、本実施の形態では、リプレイの当選確率が高くなっている遊技区間においては、前述したモード変更スイッチ18の操作によるものとは別に、時間制限モードから回数制限モードに変更可能に形成されているものであるが、この詳細については後述する。
【００６５】
（当選抽選手段110）
当選抽選手段110は、予め定めた抽選確率に基づいて、当選か否かの当選判定の抽選を行うものである。そして、当選抽選手段110による抽選の結果、所定の当選役に当選である場合に当選フラグが成立し、この当選フラグ成立中に、回転リール40の停止図柄の組み合わせが予め定められた当選図柄と一致したことを条件に入賞し、遊技者にメダルの払い出しや、特別遊技等の利益が付与されるように設定されている。
上記当選抽選手段110は、特に図示しないが、大別すると、次の手段を備える。
（１）乱数発生手段
（２）乱数抽出手段
（３）当選判定テーブル
（４）判定手段
なお、当選抽選手段110としては、上記した（１）乃至（４）に限定されるものではない。
【００６６】
（乱数発生手段）
乱数発生手段は、当選抽選用の乱数を所定の領域内（例えば十進数で０〜６５５３５）で発生させるものである。
（乱数抽出手段）
乱数抽出手段は、乱数発生手段が発生する乱数を、スタートスイッチ30の操作タイミングで抽出するものである。なお、この抽出した乱数を抽出乱数データとする。
なおここで、「乱数発生手段」としては、ソフト乱数としての平均採中法等で乱数を発生させることができるものの他に、一定範囲の数字を高速で１づつ加算するカウンタを用いて構成することもできる。例えば、０〜１６３８３の範囲の数字を、１秒間に７００万回程度順次繰り返すようにしたカウンタが考えられる。そして、「乱数抽出手段」としては、スタートスイッチを押したタイミングでカウンタの数字を読みとることなる。
【００６７】
このように形成すると、「乱数発生手段」では乱数を発生しているわけではないものの、「乱数抽出手段」によって抽出される数字は、あたかも乱数のような分布となる。このように、結果として乱数のような分布を示す数字が得られる手段を、ここでは「乱数発生手段」あるいは「乱数抽出手段」に含めて考えるものとする。
（当選判定テーブル）
当選判定テーブルは、乱数発生手段がとる乱数の全領域中、各当選項目の当選領域を有するものである。
（判定手段）
判定手段は、乱数抽出手段が抽出した抽出乱数データと、当選判定テーブルの抽選確率データを基に、乱数発生手段がとる乱数の全領域中の各当選項目の当選領域からなる当選判定領域データとを照合し、当該抽出乱数データが属する当選領域に対応する当選を決定するものである。
【００６８】
（リール制御手段120）
リール制御手段120は、有効なスタートスイッチ30の操作に基づいて回転リール40を回転させると共に、特に図示しないがリール回転検知センサの検知信号に基づいて図柄の現在位置を認識しつつ、当選抽選手段110の抽選結果及び有効なストップスイッチ50の操作タイミングに基づいて、回転リール40の停止を制御するためのものである。
具体的には、リール制御手段120は、投入スイッチ15が投入メダルを検知した場合、クレジットが「１」以上の場合にベットスイッチ16が操作された場合、及びホッパーユニット65がメダルの払い出し中でない場合など、所定の遊技開始条件を満たしている場合であって、後述する遊技制限制御手段130がスタート操作の無効を解除している場合には、スタートスイッチ30の操作信号に基づくスタート信号（リールユニット60のモータを駆動開始させるための信号）を出力し、全ての回転リール40を回転開始させる。
【００６９】
また、リール制御手段120は、後述する遊技制限制御手段130が停止操作の無効を解除している場合においていずれかのストップスイッチ50が操作された場合には、当該ストップスイッチ50の操作信号に基づくストップ信号（各回転リール40のモータを駆動停止させるための信号）を出力し、回転リール40の回転を個々に停止させる。回転リール40を停止させる際、当選抽選手段110の抽選結果がハズレの場合には、三個の回転リール40の停止図柄が如何なる入賞の態様にも揃わないように蹴飛ばし制御を行い、抽選結果が所定の当選役に当選の場合には、三個の回転リール40の停止図柄が極力当該当選に係る入賞の態様となるように蹴飛ばし及び引き込み制御を行う。これらの制御は、ストップスイッチ50の操作信号受信とストップ信号出力のタイミングをずらして、回転リール40が停止するまでの時間を遅らせることにより行われる。
【００７０】
なお、以下に述べる遊技制限制御手段130がスタート操作の無効又は停止操作の無効を解除していない場合には、スタートスイッチ30又はストップスイッチ50が操作されても、スタート信号又はストップ信号が出力されることはなく、回転リール40も回転開始又は回転停止しない。
（遊技制限制御手段130）
遊技制限制御手段130は、所定の場合において、スタートスイッチ30又はストップスイッチ50の操作を無効にすることにより、遊技の実行を制限するためのものである。
具体的には、遊技制限制御手段130は、スロットマシン10が、ウエイト時間の計測を一回の遊技毎に行う時間制限モードの場合には、前遊技が終了後所定のウエイト時間（規定制限時間４．１秒）が経過するまでは、スタートスイッチ30のスタート操作を無効にする（有効化しない）ことにより、次遊技を行わせない制御を行う。本実施の形態においては、この一遊技におけるウエイト時間のタイムカウントを、回転リール40の回転開始から行うようにしている。
【００７１】
一方、スロットマシン10が、ウエイト時間の計測を一定時間毎に行う回数制限モードの場合には、一定回数の遊技が消化されるまでは一遊技毎のウエイト時間を監視せず、一定回数の遊技の終了後、遊技時間が一定時間に達していない場合には、その一定時間を経過するまで、スタートスイッチ30のスタート操作を無効にすることにより、次遊技を行わせない制御を行う。
さらに、遊技制限モードの如何に関わらず、回転リール40が定常回転となるまでは、ストップスイッチ50のストップ操作を無効にすることにより、停止操作を行わせない制御を行うように形成されている。
【００７２】
そして、遊技制限制御手段130は、図２に示すように、次の（１）乃至（５）の手段を有している。
（１）モード切替手段131
（２）計時手段132
（３）遊技回数計測手段133
（４）制限時間設定手段134
（５）操作無効手段135
なお、遊技制限制御手段130としては、上記以外の手段を有していてもかまわない。
【００７３】
（モード切替手段131）
モード切替手段131は、遊技状態又はモード変更スイッチ18の操作に基づいて、遊技制限モードを、時間制限モード又は回数制限モードに切り替えるためのものである。
具体的には、モード切替手段131は、初期状態においては遊技制限モードとして時間制限モードを選択しており、ＲＴ又はＡＲＴが開始された場合、及び時間制限モード中にモード変更スイッチ18が操作された場合には、回数制限モードを選択する。また、回数制限モードの選択中に一定回数の遊技が消化された場合又はＲＴ又はＡＲＴが終了した場合には、再び時間制限モードを選択するようになっている。
【００７４】
（計時手段132）
計時手段132は、ウエイト時間を計測するためのタイマーであり、特に図示しないが、パルス発信器の発信パルス数をカウントすることにより時計測を行うカウンタと、所定のタイムカウント終了時にタイムアップ信号を出力する信号出力手段を有している。
計時手段132は、前記モード切替手段131が時間制限モードを選択している場合には、回転リール40の回転開始を契機にタイムカウントを開始し、予め定められた規定制限時間としての４．１秒のタイムカウント終了後にタイムアップ信号を出力する。ここで、回転リール40の回転開始の判断は、リール制御手段120からのスタート信号の出力時であってもよいし、リールモータの駆動開始時であってもよい。
【００７５】
一方、モード切替手段131が回数制限モードを選択した場合には、モード変更を契機にタイムカウントを開始し、予め設定された設定時間としての６０秒のタイムカウント終了後にタイムアップ信号を出力する。さらに、前記６０秒のタイムカウント中に、後述する制限時間設定手段134によって、設定制限時間としての未消化ウエイト時間が設定された場合には、当該設定を契機に未消化ウエイト時間のタイムカウントを開始し、そのタイムカウント終了後にタイムアップ信号を出力する。
なお、本実施の形態では、単独の計時手段132によって、４．１秒、６０秒、未消化ウエイト時間を計測するようにしてあるが、時間制限モード用のタイマーと、回数制限モード用のタイマーと、未消化ウエイト時間用のタイマーとを別々に設け、それぞれが各契機に応じて作動するようにしてもよい。
【００７６】
（遊技回数計測手段133）
遊技回数計測手段133は、回数制限モード中において、１分間に実行可能な遊技の規定制限回数、すなわち１４回をカウントするためのものである。ここで、規定制限回数は、１分（６０秒）を規定制限時間の４．１秒で除した数値であり、６０÷４．１＝１４．６３の端数を切り捨てて算出されたものである。
そして、遊技回数計測手段133は、例えば回転リール40を回転開始させるためのスタート信号の出力回数をカウントし、１４回のカウント終了後にカウントアップ信号を出力する。
【００７７】
（制限時間設定手段134）
制限時間設定手段134は、回数制限モード中において、前記遊技回数計測手段133がカウントアップ信号を出力したものの、前記計時手段132が６０秒のタイムアップ信号を出力していない場合、換言すれば、設定時間（６０秒）が経過する前に規定制限回数（１４回）の遊技が終了してしまった場合に、設定時間経過までの時間を設定制限時間である未消化ウエイト時間として設定するためのものである。
例えば、１４回の遊技が５０秒で終了してしまった場合には、１４回の遊技を１回４．１秒で行ったものと仮定して、（１４×４．１）−５０＝７．４秒の未消化ウエイト時間を設定する。すると、計時手段132が７．４秒を計測し終えタイムアップ信号を出力するまで、以下に述べる操作無効手段135によって遊技が開始不能（スタートスイッチ30が無効）となる。
【００７８】
また、制限時間設定手段134は、ＲＴ等の開始によって回数制限モードになっている場合には、１４回の遊技毎に前記未消化ウエイト時間の判定を行うものであるが、１４回の遊技が終了していない場合であっても、ＲＴ等の遊技期間が終了してしまった場合には、その時点での未消化ウエイト時間を算出して設定するようになっている。
例えば、８回の遊技消化時にＲＴの終了条件に該当してＲＴが終了し、その時点での計時手段132のタイムカウントが３０秒だった場合、８回の遊技を１回４．１秒で行ったものと仮定して、（８×４．１）−３０＝２．８秒の未消化ウエイト時間を設定する。すると、計時手段132が２．８秒を計測し終えタイムアップ信号を出力するまで、遊技が開始不能となる。この場合、ＲＴ終了時の消化遊技回数に基づくウエイト時間よりも、ＲＴ終了時の計時手段132のタイムカウントの方が多いときは、未消化ウエイト時間は設定されず、ＲＴ終了後の次遊技はすぐに実行可能である。
【００７９】
（操作無効手段135）
操作無効手段135は、ウエイト時間終了前のスタートスイッチ30のスタート操作、及び回転リール40の加速期間におけるストップスイッチ50のストップ操作を無効にさせる処理を行うためのものである。
ここで、「スタート操作を無効にさせる」とは、本実施の形態においては、リール制御手段120のスタート信号がリールユニット60に出力されないようにすることである。具体的には、リールユニット60とリール制御手段120とをつなぐ電気的接続経路中に、所定の信号遮断手段（図示せず）を設け、この信号遮断手段が作動しているときにはリール制御手段120からのスタート信号がリールユニット60に通達せず、信号遮断手段が非作動のときにはスタート信号がリールユニット60に通達するように形成することができる。信号遮断手段は、電気回路中に設けた論理回路手段やスイッチ手段であってもよいし、そのようなプログラムを制御装置20に組み込んだものであってもよい。
【００８０】
また、「ストップ操作を無効にさせる」とは、同様に、リール制御手段120のストップ信号が、信号遮断手段によってリールユニット60に出力されないようにすることである。ただしこの場合には、信号遮断手段は、ストップスイッチ50とリール制御手段120とをつなぐ電気的接続経路中に設けられる。そして、信号遮断手段が非作動のときには、ストップスイッチ50の操作信号がリール制御手段120に到達し、この信号をもとに停止制御が行われる。
ここで、回転リール40の回転開始から次遊技のメダル投入又はベットスイッチ16の操作までの間は、スタートスイッチ30の操作信号が無効（制御装置20に出力されない）となっており、スタートスイッチ30を操作しても何事も起こらない。メダル投入又はベットスイッチ16の操作を契機に、スタートスイッチ30の操作信号が有効化し、当選抽選手段110は、スタートスイッチ30の操作信号に基づいて当選判定の抽選を行う（乱数抽出を行う）。
【００８１】
そして、操作無効手段135は、メダル投入又はベットスイッチ16の操作からウエイト時間が終了するまでの間、前記信号遮断手段を作動させる。このため、スタートスイッチ30の操作信号は有効になっても、リール制御手段120が出力するスタート信号がリールユニット60に届かないので、回転リール40は回転しない。
そして、ウエイト時間が終了した場合には、前記信号遮断手段を非作動にする。これにより、スタート操作の無効が解除され、リール制御手段120から出力されているスタート信号がリールユニット60に到達し、回転リール40が回転を開始する。すなわち、スタートスイッチ30を一度押下操作していれば、再操作しなくても、スタート操作の無効が解除されしだい、自動的に回転リール40が回転を開始する。
【００８２】
一方、回転リール40の回転開始後、リールモータが加速駆動中は、信号遮断手段を作動させることにより、ストップスイッチ50の操作信号をリール制御手段120に出力させない。そして、回転リール40が定常回転に達したら、信号遮断手段を非作動にして、ストップ操作の無効を解除する。なお、回転リール40が定常回転に達したか否かは、リールモータの回転検知信号やリールモータの駆動開始からの時間の計測によって把握可能である。
（ホッパー制御手段140）
ホッパー制御手段140は、入賞判定手段150からのメダル払い出し信号や、精算スイッチ17の操作信号に基づいて、ホッパーユニット65を作動させるためのものである。
【００８３】
（入賞判定手段150）
入賞判定手段150は、当選判定の抽選結果が当選の場合に、ストップスイッチ50の操作で三個の回転リール40の当選図柄を入賞の態様に停止させることができたかどうかを判断し、当選図柄を入賞の態様に停止させることができた場合には入賞を決定する。そして、入賞がメダル払い出しを伴う場合には、ホッパーユニット65に遊技メダルの払い出し信号を出力し、ボーナスゲーム入賞などの特別入賞の場合には、特別遊技制御手段80に特別遊技を開始させたりするためのものである。
（演出制御装置22）
演出制御装置22は、前記遊技制御装置21からの出力信号又はスタートスイッチ30などの操作手段の操作信号に基づいて、遊技に付随する演出を行わせるためのものである。
【００８４】
演出制御装置22は、特に図示しないが、ＲＯＭに記憶された複数の演出データを備え、遊技制御装置21から出力される信号に応じて、演出データを選択する。そして、選択された演出データに基づき、演出表示装置66に所定の表示を行わせる。
ここで、本実施の形態では、遊技制限モードが回数制限モードとなっているときにおいて、前記遊技制限制御手段130が未消化ウエイト時間を設定した場合には、未消化ウエイト時間用の演出が選択されるようにしてある。例えば、ＲＴ中に未消化ウエイト時間が設定された信号を受信した場合には、その設定時間に応じて、設定時間とほぼ一致する実行時間の演出データの中から実行すべき演出データが選択され、実行される。
【００８５】
具体的には、実行時間の異なる複数の演出データを設けてあり、未消化ウエイト時間の設定情報受信に基づき、その設定時間を超えない最も実行時間の長い演出データが選択され、実行されるようになっている。このように形成することにより、長いウエイト時間が設定された場合でも、演出を楽しむことにより時間をもてあますことがなくなる。
（スロットマシン10の作動）
次に、上記構成を有するスロットマシン10の作動の概略を、図３乃至図７のフローに基づき説明する。
まず、図３に示すステップ１００において、スタートスイッチ30がＯＮとなったか否かが判断される。スタートスイッチ30がＯＮにならない場合には、ステップ１００に戻る。一方、スタートスイッチ30がＯＮとなった場合には、次のステップ１０１に進む。
【００８６】
ステップ１０１において、当選抽選手段110により抽選処理が行われる。そして、次のステップ１０２に進む。
ステップ１０２において、遊技制限制御手段130がスタート操作の無効を解除したか否かが判断される。スタート操作の無効が解除されていない場合には、ステップ１０３に戻る。一方、スタート操作の無効が解除されている場合には、次のステップ１０３に進む。
ステップ１０３において、スタート信号が出力されて回転リール40の回転が開始する。なお、遊技制限モードが時間制限モードの場合には、回転リール40の回転開始を契機に、計時手段132がウエイト時間のタイムカウントを開始する。また、遊技制限モードが回数制限モードの場合には、スタート信号の出力を契機に、遊技回数計測手段133が遊技回数のカウントを開始する。そして、次のステップ１０４に進む。
【００８７】
ステップ１０４において、遊技制限制御手段130が停止操作の無効を解除したか否か、すなわち回転リール40が定常回転に達したか否かが判断される。停止操作の無効が解除されていない場合にはステップ１０４に戻り、停止操作の無効が解除されている場合には、次のステップ１０５に進む。
ステップ１０５において、いずれかのストップスイッチ50が操作されたか否かが判断される。ストップスイッチ50が操作されない場合には、ステップ１０５に戻る。ストップスイッチ50が操作された場合には、次のステップ１０６に進む。
ステップ１０６において、ストップ信号が出力され、回転リール40の回転停止処理が行われる。そして、次のステップ１０７に進む。
【００８８】
ステップ１０７において、三個の回転リール40に対応するストップスイッチ50の操作が行われたか否かが判定される。そして、三個の回転リール40に対応するストップスイッチ50の操作が行われていないと判定された場合、ステップ１０５に戻る。一方、三個の回転リール40に対応するストップスイッチ50の操作が行われたと判定された場合には、次のステップ１０８に進む。
ステップ１０８において、当選フラグ成立中に当該当選フラグに対応する当選図柄が入賞有効ライン上に揃ったか否か、すなわち、入賞したか否かが判定される。そして、入賞したと判定された場合、次のステップ１０９に進む。
【００８９】
ステップ１０９において、当選図柄に相当するメダルの払い出しや、特別遊技への移行処理などの入賞処理が行われる。そして、遊技が終了する。
前記ステップ１０８において、入賞していないと判定された場合、ステップ１０９を飛び越して、遊技が終了する。
上述したステップ１０１の抽選処理について、図４のフローを用いて説明する。
ステップ２００において、当選抽選手段110の乱数発生手段により発生された乱数の中から乱数抽出手段により乱数が抽出される。そして、次のステップ２０１に進む。
ステップ２０１において、抽出された乱数が乱数抽出手段の内部に記憶される。そして、次のステップ２０２に進む。
【００９０】
ステップ２０２において、判定手段により、抽出された乱数と、当選判定テーブルの当選判定領域データとの比較が行われる。そして、次のステップ２０３に進む。
ステップ２０３において、判定手段により、抽出された乱数が、当選判定テーブルのどの当選領域に含まれるか決定され、抽選処理の評価が決定される。そして、次のステップ２０４に進む。
ステップ２０４において、所定の図柄の蹴飛ばしと、所定図柄の引き込みとが設定される。そして、抽選処理が終了する。
上述したステップ１０６の回転リール40の回転停止処理について、図５を用いて説明する。
【００９１】
ステップ３００において、所定の図柄に対して、蹴飛ばしの設定が達成されたか否かが判定される。そして、所定の図柄の蹴飛ばしの設定が達成されていないと判定された場合、次のステップ３０１に進む。
ステップ３０１において、１個の図柄分だけ、回転リール40を回転させる。すなわち、１個の図柄分だけ蹴飛ばしを行う。そして、次のステップ３０２に進む。
ステップ３０２において、上述した１個の図柄分だけ回転リール40を回転させた当該図柄の数がストップスイッチ50の操作後の４個目に該当するか否かが判定される。そして、ストップスイッチ50を操作した後、１図柄ずつ回転リール40を回転させてずらした図柄の数が４個目の場合には、次のステップ３０３に進む。
【００９２】
ステップ３０３において、回転リール40の回転を停止させる。これにより、メダル投入から回転リール40の回転停止までのスロットマシン10の動作が終了する。
前記ステップ３００において、所定の図柄の蹴飛ばしの設定が達成されていると判定された場合、次のステップ３０４に進む。
ステップ３０４において、いずれかの図柄に対して引き込みが設定されているか否かが判定される。そして、いずれかの図柄に対して引き込みが設定されていると判定された場合、次のステップ３０５に進む。
ステップ３０５において、引き込み設定が達成されたか否かが判定される。そして、引き込み設定が達成されたと判定された場合、次のステップ３０３に進む。
【００９３】
前記ステップ３０４において、いずれの図柄に対しても引き込みが設定されていないと判定された場合、ステップ３０３に進む。
前記ステップ３０５において、引き込み設定が達成されていないと判定された場合、ステップ３０１に進む。
前記ステップ３０２において、ストップスイッチ50を操作した後、１図柄ずつ回転リール40を回転させてずらした図柄の数が４個目でない場合には、ステップ３００に戻る。
ここで、回転リール40の停止処理に関してステップ３０１〜ステップ３０５で説明しているが、この例は、いわゆる最小引き込み停止制御の例であり、逆に最大引き込み停止制御としても良い。更には、例えば、ストップスイッチ50を押すタイミングで予め定めたテーブルに従って回転リール40の停止位置を決定する、いわゆるテーブル停止制御の方法によるものでもよい。このテーブル停止制御は、当選フラグ成立の有無や、当選フラグ成立中の当選図柄に基づいた複数のテーブルを有し、この複数のテーブルから適宜、遊技状況に応じたテーブルが選択されるものである。
【００９４】
なお、テーブル停止制御においても、当選フラグが成立しているときには、その当選フラグに対応する図柄が入賞有効ライン上に揃うように、予めテーブルの上で停止位置が決定されてあり、いわゆる引き込み設定の一種を備えているものである。また、当選フラグが成立していないときには、他の当選図柄が入賞有効ライン上に揃わないように、予めテーブルの上で停止位置が決定されてあり、いわゆる蹴飛ばし設定の一種を備えているものである。
次に、遊技制御制限手段130によるウエイト設定処理について、図６及び図７のフローに基づき説明する。ここで、図６は特定遊技区間中のウエイト設定処理、図７はモード変更スイッチ18操作時のウエイト設定処理をそれぞれ示すものである。なお、いずれの場合も、初期設定は時間制限モードである。
【００９５】
まず、図６のステップ４００において、特定遊技区例えばＲＴに突入したか否か、すなわち遊技状態がＲＴの開始条件に該当したか否かが判断される。ＲＴに突入した場合には、次のステップ４０１に進む。
ステップ４０１において、モード切替手段131が、１分間（６０秒間）に１４回の遊技が実行可能な回数制限モードを選択し、遊技制限モードが回数制限モードに切り替わる。なお、このとき、計時手段132が６０秒のタイムカウントを開始する。またこの後、スタート信号の出力毎に、遊技回数計測手段133が１４回の遊技回数カウントを開始する。そして、次のステップ４０２に進む。
【００９６】
ステップ４０２において、ＲＴが終了したか否か、すなわち遊技状態がＲＴの終了条件に該当したか否かが判断される。ＲＴが終了していない場合には、ステップ４０３に進む。
ステップ４０３において、１４回の遊技を消化したか、すなわち遊技回数計測手段133がカウントアップ信号を出力したか否かが判断される。１４回の遊技が消化されていない場合には、ステップ４０２に戻る。一方、１４回の遊技が消化された場合には、次のステップ４０４に進む。
ステップ４０４において、６０秒が経過したか、すなわち計時手段132がタイムアップ信号を出力しているか否かが判断される。６０秒が経過している場合には、ステップ４０２に戻る。なおこのとき、遊技回数計測手段133はいったんカウントをクリアした後再び遊技回数のカウントを開始するとともに、計時手段132は再び６０秒のタイムカウントを開始する。一方、６０秒が経過していない場合には、次のステップ４０５に進む。
【００９７】
ステップ４０５において、制限時間設定手段134が、４．１×１４−経過時間（秒）を未消化ウエイト時間に設定する。ここで、「経過時間」は、計時手段132がカウント中のカウント値であって６０未満の数値である。そして、「経過時間」が、「４．１×１４」と等しいかそれよりも大きな数値である場合、すなわち未消化ウエイト時間が０又は負数になる場合には、未消化ウエイト時間は設定されない。未消化ウエイト時間が設定されると、計時手段132はそのタイムカウントを開始する。そして、次のステップ４０６に進む。
ステップ４０６において、未消化ウエイト時間として設定された時間が経過したか否か、すなわち計時手段132がタイムアップ信号を出力したか否かが判断される。設定時間が経過していない場合には、ステップ４０６に戻る。計時手段132がタイムカウント中は、スタート信号が出力されないので、この間遊技を行うことができない。なお、この時間を利用して、演出制御装置22により所定の演出が行われる。一方、設定時間が経過した場合には、ステップ４０２に戻る。なおこのとき、遊技回数計測手段133は再び遊技回数のカウントを開始するとともに、計時手段132は再び６０秒のタイムカウントを開始する。
【００９８】
このように、ステップ４０２〜４０６までの流れにより、ＲＴ期間が終了するまでは、１４回の遊技をウエイト無しで行うことができるととともに、１４回の遊技を消化した時点で未消化ウエイト時間がある場合には、そこでまとめてウエイトがかかることとなる。
さて、前記ステップ４０２において、ＲＴが終了したと判断された場合には、ステップ４０７に進む。
ステップ４０７において、制限時間設定手段134が、４．１×遊技回数−経過時間（秒）を未消化ウエイト時間として設定する。ここで、「遊技回数」は、遊技回数計測手段133がカウント中のカウント値であって、１４までの数値である。また、「経過時間」は、計時手段132がカウント中のカウント値であって６０までの数値である。つまり、この時点で遊技回数が１４回に達して遊技回数計測手段133がカウントアップ信号を出力している場合もあり得るとともに、６０秒が経過して計時手段132がタイムアップ信号を出力している場合もあり得るものである。そして、「４．１×遊技回数」の数値が、「経過時間」と等しいかそれよりも大きな数値となる場合、すなわち未消化ウエイト時間が０又は負数になる場合には、未消化ウエイト時間は設定されない。未消化ウエイト時間が正数である場合には、計時手段132はそのタイムカウントを開始する。そして、次のステップ４０８に進む。
【００９９】
ステップ４０８において、未消化ウエイト時間として設定された時間が経過したか否か、すなわち計時手段132がタイムアップ信号を出力したか否かが判断される。設定時間が経過していない場合には、ステップ４０６に戻る。設定時間が経過した場合には次のステップ４０９に進む。また、未消化ウエイト時間が設定されなかった場合にも、設定時間が経過したものと判断して、次のステップ４０９に進む。
ステップ４０９において、モード切替手段131が、１回の遊技毎に４．１秒のウエイト時間が設定される時間制限モードを選択し、遊技制限モードが時間制限モードに切り替わる。そして、ウエイト設定処理を終了する。なお、この後、回転リール40の回転開始を契機に、計時手段132が４．１秒のタイムカウントを開始するものとなる。
【０１００】
このように、ＲＴ中は、自動的に時間制限モードに切り替わるので、１４回の遊技の間はウエイト無しで実行できるとともに、未消化ウエイト時間がまとめて設定されるので、一回ごとの遊技にウエイト時間をもてあますことが無くなり、遊技にメリハリを持たせることができるようになる。また、ＲＴの終了契機をＢＢ入賞に設定した場合、１４回の遊技毎にＢＢが当選している（ＢＢフラグが成立中）か否かの報知演出をある程度の長い時間をかけて行うことができ、遊技者の期待感を高めることができる。また遊技者も演出をじっくり鑑賞することができる。
なお、上記フローでは、回数制限モードに切り替わる特定遊技区間としてＲＴを例に説明したが、特定遊技区間はもちろんＡＲＴであってもよい。さらに、その他の特別遊技や特殊遊技の区間であってもよい。ただ、メダルの払い出しが多い遊技区間では、ホッパーユニット65の作動中はスタートスイッチ30が有効にならないことから、ウエイト時間はほぼ消化されてしまうことが多いと考えられるので、ＢＢなどの遊技区間を回数制限モードにしてもあまり効果がない。従って、ＲＴやＡＲＴの遊技区間を回数制限モードにするのが最も好ましい。
【０１０１】
また、上記フローでは、ＲＴの開始と同時に回数制限モードに切り替わるようにしてあったが、いわゆる完走型（所定遊技回数の消化で遊技区間が終了し、ＢＢが当選していればその後ＢＢ入賞によりＢＢに移行する）のＲＴの場合には、終了の１４ゲーム前に回数制限モードに切り替わるようにしてもよい。このようにした場合には、ＲＴの終了時にＢＢに移行するか否かの演出をある程度長い時間行わせて、遊技者の期待感を高めることができる。
さらに、「特定遊技区間」としては、特別遊技や特殊遊技の遊技区間以外の、通常遊技中における一定遊技区間であってもよい。例えば、通常遊技中に特定の条件（例えば移行抽選に当選や特定当選役の入賞など）を満たすと、回数制限モードに切り替わるようにしてもよい。このように形成した場合にも、１４回のウエイト無し遊技の後に、未消化ウエイト時間を利用して所定の演出が行われるようにする。そして、この演出の実行時間が長いほど（つまり実行時期が遅いほど）遊技者に有利となる演出（例えば確度の高い報知演出やプレミア演出）が行われるように設定しておけば、回数制限モードに切り替わったらできるだけ早く遊技を行うことにより、有利な情報を得たり珍しい演出画像を見たりできる、という新たな遊技性を作り出すことができる。この場合には、回数制限モードに切り替わったことを所定の方法で報知するのが好ましい。
【０１０２】
続いて、モード変更スイッチ18操作時のウエイト設定処理について、図７のフローに基づき説明する。
まず、図６のステップ４００において、ＲＴに突入していない場合には、図７のステップ４１０に進む。
ステップ４１０において、モード選択スイッチ18が操作されたか否かが判断される。モード選択スイッチ18が操作されない場合には、そのままウエイト設定処理を終了する。すなわち、遊技制限モードは変更されず、時間制限モードのままである。一方、モード選択スイッチ18が操作された場合には、次のステップ４１１に進む。
【０１０３】
ステップ４１１において、モード切替手段131が、１分間に１４回の遊技が実行可能な回数制限モードを選択し、遊技制限モードが回数制限モードに切り替わる。なお、このとき、計時手段132が６０秒のタイムカウントを開始する。またこの後、スタート信号の出力毎に、遊技回数計測手段133が１４回の遊技回数カウントを開始する。そして、次のステップ４１２に進む。
ステップ４１２において、１４回の遊技を消化したか否かが判断される。１４回の遊技が消化されていない場合には、ステップ４１２に戻る。一方、１４回の遊技が消化された場合には、次のステップ４１３に進む。
【０１０４】
ステップ４１３において、６０秒が経過したか否かが判断される。６０秒が経過していない場合には、次のステップ４１４に進む。
ステップ４１４において、制限時間設定手段134が、４．１×１４−経過時間（秒）を未消化ウエイト時間に設定する。ここで、「経過時間」は、図６のステップ４０７で説明したのと同じである。すなわち、ここでは、未消化ウエイト時間が設定される場合とされない場合がある。未消化ウエイト時間が設定されると、計時手段132はそのタイムカウントを開始する。そして、次のステップ４１５に進む。
ステップ４１５において、未消化ウエイト時間として設定された時間が経過したか否かが判断される。設定時間が経過していない場合には、ステップ４１５に戻る。一方、未消化ウエイト時間が設定されなかった場合又は設定時間が経過した場合には、次のステップ４０６に進む。
【０１０５】
ステップ４１６において、モード切替手段131が、１回の遊技毎に４．１秒のウエイト時間が設定される時間制限モードを選択し、遊技制限モードが時間制限モードに切り替わる。そして、ウエイト設定処理を終了する。
以上のように、本実施の形態によれば、モード選択スイッチ18は時間制限モードのときのみ操作が有効であり、その操作によって１４回の遊技が消化される間のみ、回数制限モードに変更される。従って、通常遊技中において、遊技者が自分の意思で遊技制限モードを変えることができるので、例えば、モード選択スイッチ18を操作してウエイト無しで１４回の遊技を行ってから、煙草を吸ったりトイレ休憩をとるようにすれば、未消化ウエイト時間を有効活用できるものとなる。
【０１０６】
なお、モード選択スイッチ18を、回数制限モード時にも操作可能とし、遊技者の意思で時間制限モードを選択できるようにしてもよい。この場合には、モード選択スイッチ18の操作時に未消化ウエイト時間を算出し、この算出された未消化ウエイト時間を消化した後に時間制限モードに切り替えるようにするのが好適である。例えば、回数制限モードで８回の遊技を３２秒で消化してから時間制限モードに切り替えた場合、４．１×８−３２＝０．８秒の未消化ウエイト時間が発生する。従って、モード選択スイッチ18の操作から０．８秒経過後に、時間制限モードでの遊技が可能となる。このように形成した場合には、例えばＲＴ中に長い演出を見たくない場合に、自動で回数制限モードに切り替わった遊技制限モードを、手動で時間制限モードに切り替えることができる。
【０１０７】
また、モード選択スイッチ18操作時の未消化ウエイト時間中にも、時間に応じた所定の演出を行わせるように形成してあれば、例えばストーリー性のある演出をまとめて鑑賞したい場合にモード選択スイッチ18を操作する、という使い方もできる。いずれにせよ、遊技者の好みに応じて遊技制限モードを選択することができれば、遊技者に合わせた遊技の仕方が可能となるものである。
ここで、上記した実施の形態では、ウエイト時間が経過するまでスタート操作が無効となるように形成されていたが、ウエイト時間が経過するまでストップ操作が無効となるようにしてもよい。この場合には、計時手段132は、回転リール40の定常回転開始からウエイト時間を計測開始するように設定する。このように形成した場合には、前遊技終了後、前遊技の開始から４．１秒の経過前であってもスタートスイッチ30の操作に基づいて回転リール40を回転開始させることができるが、４．１秒の経過前はストップスイッチ50の操作信号が有効化しないので回転リール40を停止させることができず、結果として遊技の実行が制限されるものとなる。
【０１０８】
さらに、上記した実施の形態では、図６のステップ４０５及び図７のステップ４１４に示したように、１４回の遊技終了後に未消化ウエイト時間を設定して、新たに計時手段132が時計測を開始するように形成してあったが、本発明には、１４回の遊技終了後に６０秒が経過していない場合には、単に６０秒が経過するまでスタート操作又は停止操作を無効にするようにしたものも含まれる。しかし、この場合、未消化ウエイト時間を新たに設定し直す方が、未消化ウエイト時間を短くすることができる。例えば、６０秒経過で操作無効解除するようにした場合、１ゲーム４．２秒で１４回の遊技を行った場合（実遊技時間５８．８秒）、規定をクリアしているにもかかわらず、６０秒経過までに１．２秒の未消化ウエイト時間が発生してしまうが、実施形態の方法によれば、４．１×１４−５８．８＝−１．４となり、未消化ウエイト時間は発生しない。もっとも、回数制限モード時において計時手段132が計測する一定時間を、４．１×１４＝５７．４秒に設定すれば、このような不都合は解消される。ただし、消費金額が「１分間に４００円以内」という規定から結果として導き出される「遊技回数が１分間に１４回以内」に文言上当てはまらないとされるおそれがあるので、実施形態のように形成するのが最適である。
【０１０９】
なお、本発明としては、制限遊技回数は所定の単位時間を４．１で除した数値であればよいので、「２分間に２８回以内」にして、結果として１ゲーム当たりの遊技時間が４．１秒になるようにしてもよい。
ところで、本実施の形態に係るスロットマシンは、複数の図柄を変動表示及び停止表示可能な複数の図柄表示手段、少なくとも前記図柄表示手段の図柄変動を開始させるための図柄変動開始手段及び複数の前記図柄表示手段の図柄変動を個々に停止させるための図柄変動停止手段とから構成される、遊技を行うための操作手段、当選か否かの当選判定の抽選を行うための当選抽選手段110、遊技媒体の投入により遊技を開始可能とさせる遊技開始手段、前記当選判定の抽選結果が所定の当選役に当選し、前記複数の図柄表示手段の当選に係る図柄を、前記図柄変動停止手段の操作により予め定められた態様に停止させることができた場合に入賞となり、遊技媒体の払い出しその他の利益が付与を付与するための入賞手段、遊技制限時間として、予め定められた規定制限時間及び予め設定された設定時間を計測可能な計時手段132、前記計時手段132が前記設定時間を計測中に実行される遊技回数を、所定の単位時間内に実行可能な遊技回数として予め定められた規定制限回数を限度に計測するための遊技回数計測手段133、前記計時手段132が前記遊技制限時間を計測中に、前記操作手段のいずれかが操作された場合に、当該操作に基づく前記図柄表示手段の図柄の変動開始又は変動停止のいずれかを無効にするための操作無効手段135、遊技機の遊技制限状態として、遊技開始から前記規定制限時間が経過するまで次遊技の開始が制限される時間制限状態と、前記規定制限回数の遊技が終了したとき一定時間が経過していない場合には次遊技の開始が制限される回数制限状態のうちいずれかの遊技制限状態を選択可能な遊技制限状態選択手段131、とを少なくとも備えた遊技機に使用されるプログラムであって、前記遊技制限状態選択手段131が時間制限状態を選択している場合においては、前記計時手段132は、当該遊技において前記図柄変動開始手段の操作後、前記複数の図柄表示手段がすべて停止操作可能となったときまでの間のいずれかの時から前記規定制限時間の計測を開始し、前記操作無効手段135は、前記計時手段132が前記規定制限時間の計測を終了した場合には、当該遊技の次遊技における前記操作手段の操作に基づく前記図柄表示手段の図柄の変動開始又は変動停止の無効を解除し、前記遊技制限状態選択手段131が回数制限状態を選択している場合においては、前記計時手段132は、前記回数制限状態選択時から前記設定時間の計測を開始し、前記遊技回数計測手段133は、前記計時手段132が時計測を開始後に実行される遊技の回数計測を開始し、前記操作無効手段135は、前記遊技回数計測手段133が前記規定制限回数の計測を終了したものの前記計時手段132が前記設定時間の計測を終了していない場合には、前記遊技回数計測手段133が計測した規定制限回数目の遊技の次遊技における前記操作手段の操作に基づく前記図柄表示手段の図柄の変動開始又は変動停止を無効とし、前記計時手段132の時計測が終了後に、その無効を解除することを特徴とする遊技機用プログラムによって制御することができる。
【０１１０】
さらに、前記遊技用プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を用いて制御することができる。
ここで、前記図柄表示手段は、回転リール40を用いたものでもよいし、液晶ディスプレイやＣＲＴ等の画像表示装置に複数の図柄を順次表示させるようにしたものでもよい。
前記遊技開始手段としては、前記遊技機用プログラムを用いてスロットマシンを制御しようとする場合には、投入口から投入されたメダルを検知した場合やベットスイッチ16の操作を検知した場合に、回転リール40の作動を許可するように形成することができる。一方、前記遊技機用プログラムを用いて業務用、家庭用のテレビゲーム機等を制御しようとする場合には、現実の遊技メダル投入は行えないので、液晶ディスプレイやＣＲＴなどの画像表示装置に、遊技開始時にメダルが投入されるような画像や、手持ちのメダル数が減算されるような表示を行うように形成することができる。
【０１１１】
また、入賞手段としては、前記遊技機用プログラムを用いてスロットマシンを制御する場合には、ホッパーユニット65を介して遊技者にメダルを払い出すように形成することができる。一方、前記遊技機用プログラムを用いて、業務用若しくは家庭用のテレビゲーム機を制御しようとする場合には、現実の遊技メダルの払い出しは行えないので、例えば液晶ディスプレイやＣＲＴ等の画像表示装置に、獲得メダル数の枚数表示をしたり、メダルの増減がわかるような絵（動画でも静止画でもよい）を表示するように形成することができる。
なお、本発明は、スロットマシン以外の遊技機にも応用できる。例えば、遊技媒体として遊技球（パチンコ球）を用いてスロットマシンと同様の遊技を行わせるパロット遊技機などにも応用できるものである。
【図面の簡単な説明】
【０１１２】
【図１】本発明の実施の形態であって、スロットマシンの外観正面図である。
【図２】本発明の実施の形態であって、スロットマシンの入力、出力及び制御装置を示すブロック図である。
【図３】本発明の実施の形態におけるスロットマシンの作動の概略を示す流れ図である。
【図４】スロットマシンの作動のうち抽選処理を示す流れ図である。
【図５】スロットマシンの作動のうちリール回転停止処理を示す流れ図である。
【図６】スロットマシンの作動のうち、特定遊技区間におけるウエイト設定処理を示す流れ図である。
【図７】スロットマシンの作動のうち、モード変更スイッチによるウエイト設定処理を示す流れ図である。
【符号の説明】
【０１１３】
10 スロットマシン 11 筺体
12 表示窓 13 図柄表示窓
15 投入スイッチ 16 ベットスイッチ
17 精算スイッチ 18 モード変更スイッチ
20 制御装置 21 遊技制御装置
22 演出制御装置
30 スタートスイッチ 40 回転リール
50 ストップスイッチ 60 リールユニット
65 ホッパーユニット 66 演出表示装置
70 通常遊技制御手段 80 特別遊技制御手段
100 特殊遊技制御手段
110 当選抽選手段 120 リール制御手段
130 遊技制限制御手段 131 モード切替手段131
132 計時手段 133 遊技回数計測手段
134 制限時間設定手段 135 操作無効手段
140 ホッパー制御手段 150 入賞判定手段
【技術分野】
【０００１】
この発明は、当選判定の抽選を行い、スタートスイッチの操作により回転リールなどの図柄表示手段が変動し、ストップスイッチの操作によってそれらの変動を停止させるようにした遊技機であって、今回の遊技と次遊技との間に所定の遊技実行制限期間が設定されている遊技機に関するものである。
【背景技術】
【０００２】
この種の遊技機、例えばスロットマシンにおいては、遊技者が一定時間に過度のメダルを投入できないように、一回の遊技が終了した後であっても、所定の時間（遊技実行制限期間いわゆるウエイト時間）が経過していないと次遊技を行うことができないようになっている。このため、所定時間経過前に操作スイッチ例えばスタートスイッチ（スタートレバー）やストップスイッチ（停止ボタン）を操作しても、その操作は無効とされる（操作信号が出力されない、操作信号の出力によってもリールが回転開始又は回転停止しない）ように形成されている。
前記したウエイト時間中は、遊技スピードが速い遊技者にとっては退屈な時間となるため、この時間を有効活用し、所定の演出を行わせるスロットマシンが多く考案されている（特許文献１参照）。また、長時間の演出実行により一回の遊技時間が長くなった場合には、以後の遊技のウエイト時間を短縮調整する技術も開示されている（特許文献２参照）。
【特許文献１】特開２００２−２１９２０７号公報
【特許文献２】特開２００３−１３５６６７号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００３】
ここで、前記遊技制限時間（４．１秒）は、１分間に使用される賭け金が４００円を超えないこととする規則に基づき１ゲーム当たりの遊技時間を割り出したものであって、１分間において平均して１ゲーム４．１秒（１分間で１４ゲーム）となるのであれば、ゲーム間隔が４．１秒以下の場合があっても何ら不都合はない。
そこで本願発明は、この点に着目してなされたものであり、以下のような目的を有する。
すなわち、請求項１及び２記載の発明は、遊技制限時間の設定方法を、遊技状態に応じて又は遊技者の選択によって変更可能にし、遊技制限に係る規則を遵守しつつ遊技者が適切なテンポで遊技を行うことができる遊技機を提供することを目的とする。
【０００４】
また、請求項３乃至５記載の発明は、上記目的に加え、遊技制限時間を有効に利用することを目的とし、請求項６記載の発明は、ウエイト時間を消化しにくい遊技においてもテンポ良く遊技を行うことができるとともに効果的な演出を実行可能とすることを目的とする。さらに、請求項７記載の発明は、上記目的に加え、遊技制限時間の設定方法を遊技者が選択可能とすることを目的とする。
そして、請求項８及び９記載の発明は、上記した請求項１乃至７記載の発明を実施可能な遊技機用プログラム及び記録媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００５】
本発明は、上記した目的を達成するためになされたものであり、本発明の特徴点を図面に示した発明の実施の形態を用いて、以下に説明する。
なお、括弧内の符号は、発明の実施の形態において用いた符号を示し、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
（特徴点）
（請求項１）
請求項１記載の発明は、次の点を特徴とする。
すなわち、請求項１記載の発明は、表面に複数の図柄が表示された複数の回転リール(40)を備え、遊技を行うための操作手段として、前記複数の回転リール(40)の回転を開始させるためのスタートスイッチ(30)と、回転中の前記回転リール(40)を個々に停止させるためのストップスイッチ(50)とを少なくとも備え、当選か否かの当選判定の抽選を行うとともに、前記回転リール(40)の回転及び停止を制御する遊技制御装置(21)を備え、遊技媒体の投入により遊技が開始可能となり、前記当選判定の抽選結果が所定の当選役に当選し、前記複数の回転リール(40)の当選に係る図柄を、前記ストップスイッチ(50)の操作により予め定められた態様に停止させることができた場合に入賞となり、遊技媒体の払い出しその他の利益が付与される遊技機に係る。
【０００６】
本発明に係る遊技機は、スロットマシンやパロット遊技機とすることができ、上記構成の他にも、入賞時に遊技媒体を払い出すための払い出し装置（ホッパーユニット65）その他の構成部品を備えていてもよい。
前記「操作手段」は、その操作によって遊技機の作動に関わるボタンやレバーなどの操作スイッチであって、スタートスイッチ(30)、ストップスイッチ(50)の他に、クレジットをメダル投入に変えるためのベットスイッチ(16)等を備えていてもよい。
前記遊技制御装置(21)は、当選判定の抽選を行うための当選抽選手段(110)や、前記スタートスイッチ(30)及び前記ストップスイッチ(50)の操作に基づき回転リール(40)の回転及び停止を制御するためのリール制御手段(120)を少なくとも備えている。前記当選抽選手段(110)は、乱数発生手段の発生する乱数を乱数抽出手段が抽出し、抽出した乱数値を当選判定テーブルと対比することにより、当選の種類及び有無を決定するためのものである。なお、乱数の抽出は、スタートスイッチ(30)の有効な操作信号受信時に行われるようにすることができる。すなわち、前遊技の終了、メダル投入等所定の遊技開始条件を満たせばスタートスイッチ(30)の操作信号が有効化し、その信号受信を契機に当選判定の抽選が実施される。ただし、所定の遊技制限時間が経過するまでは、スタートスイッチ(30)の操作信号によっても回転リール(40)は回転開始しない。
【０００７】
「遊技媒体」とは、遊技に使用するメダルや遊技球（パチンコ球）、コインなどを含むものである。また、「その他の利益」とは、ＢＢゲームなどの有利遊技への移行を含むものである。
さらに、本発明においては、前記遊技制御装置(21)は、遊技制限時間として予め定められた規定制限時間及び予め設定された設定時間を計測可能な計時手段(132)と、前記計時手段(132)が前記設定時間を計測中に実行される遊技回数を、所定の単位時間内に実行可能な遊技回数として予め定められた規定制限回数を限度に計測する遊技回数計測手段(133)と、前記計時手段(132)が前記遊技制限時間を計測中に、前記操作手段のいずれかが操作された場合に、当該操作に基づく前記回転リール(30)の回転開始又は回転停止のいずれかを無効にするための操作無効手段(135)と、遊技機の遊技制限状態として、遊技開始から前記規定制限時間が経過するまで次遊技の開始が制限される時間制限状態（時間制限モード）と、前記規定制限回数の遊技が終了したとき一定時間が経過していない場合には次遊技の開始が制限される回数制限状態（回数制限モード）のうちいずれかの遊技制限状態を選択可能な遊技制限状態選択手段（モード切替手段131）と、を少なくとも備えている。
【０００８】
そして、前記遊技制限状態選択手段(131)が時間制限状態を選択している場合においては、前記計時手段(132)は、当該遊技において前記スタートスイッチ(30)の操作後、前記複数の回転リール(40)がすべて停止操作可能となったときまでの間のいずれかの時から前記規定制限時間の計測を開始し、前記操作無効手段(135)は、前記計時手段(132)が前記規定制限時間の計測を終了した場合には、当該遊技の次遊技における前記操作手段の操作に基づく前記回転リール(40)の回転開始又は回転停止の無効を解除し、前記遊技制限状態選択手段(131)が回数制限状態を選択している場合においては、前記計時手段(132)は、前記回数制限状態選択時から前記設定時間の計測を開始し、前記遊技回数計測手段(133)は、前記計時手段が時計測を開始後に実行される遊技の回数計測を開始し、前記操作無効手段(135)は、前記遊技回数計測手段(133)が前記規定制限回数の計測を終了したものの前記計時手段(132)が前記設定時間の計測を終了していない場合には、前記遊技回数計測手段(133)が計測した規定制限回数目の遊技の次遊技における前記操作手段の操作に基づく前記回転リール(40)の回転開始又は回転停止を無効とし、前記計時手段(132)の時計測が終了後に、その無効を解除することを特徴とする。
【０００９】
ここで、前記「遊技制限時間」とは、前遊技が終了してもその時間が経過しないと遊技を開始することができないように設定された時間であり、「規定制限時間」とは、短時間に過度のゲーム数を実行できないよう制限を課すために定められているいわゆるウエイト時間（４．１秒）のことである。また、「規定制限回数」とは、所定の単位時間（例えば６０秒間）に実行可能な遊技の最大回数であって、単位時間を規定制限時間で割った回数（例えば１４回）である。本発明においては、計時手段(132)が計測可能な「設定時間」は、前記した単位時間（６０秒）であってもよいし、規定制限時間（４．１）に規定制限回数（１４）を乗じた時間（５７．４秒）とすることができる。
【００１０】
なお、前記計時手段(132)は、単一のタイマーであってもよいし、規定制限時間、設定時間をそれぞれ計測可能な複数のタイマーであってもよい。
また、「スタートスイッチ(30)の操作後、前記複数の回転リール(40)がすべて停止操作可能となったときまでの間」とは、前回の遊技が終了した後、今回の遊技のためにスタートスイッチ(30)を操作してから、それに基づいて回転リール(40)が回転開始して、全ての回転リール(40)が定常回転（回転リール(40)を回転させるための駆動モータが一定の回転数に達すること）となるまでの間のことである。すなわち、計時手段(132)は、回転リール(40)の回転開始を契機に遊技制限時間を計測するのであってもよいし、すべての回転リール(40)が定常回転に達したときから遊技制限時間を計測するのであってもよい。
【００１１】
前記操作無効手段(135)は、遊技制限時間中において、操作手段としてのスタートスイッチ(30)又はストップスイッチ(50)のいずれか一方の操作を無効にするためのものである。ここで、「操作に基づく・・・回転開始又は回転停止のいずれかを無効にする」とは、スタートスイッチ(30)の操作によっても回転リール(40)が回転開始しないようにすること、あるいはストップスイッチ(50)の操作によっても回転リール(40)が回転停止しないようにすることである。具体的には、回転リール(40)を回転させるための駆動モータに、駆動開始信号あるいは駆動停止信号を出力させないようにすることである。これは、スタート操作を無効にすること、あるいは停止操作を無効にすることと同義である。
【００１２】
逆に、「無効を解除する」とは、スイッチ操作によっても回転リール(40)が回転開始又は回転停止しない状態をやめさせること、すなわちスイッチ操作によって回転リール(40)が回転開始し、あるいは回転停止するようにすることである。なお、スタートスイッチ(30)の操作に基づく回転リール(40)の回転開始の無効を解除する場合には、すでに受信しているスタートスイッチ(30)の操作信号に基づいて回転リール(40)を回転開始させることができるが、ストップスイッチ(50)の操作に基づく回転リール(40)の回転停止の無効を解除する場合には、新たに入力されるストップスイッチ(50)の操作信号によって回転リール(40)を回転停止させるようにする。
【００１３】
なお、操作無効手段(135)がスタートスイッチ(30)の操作に基づく回転リール(40)の回転開始を無効及び無効解除する場合には、前記計時手段(132)は回転リール(40)の回転開始から規定制限時間を計測開始し、操作無効手段(135)がストップスイッチ(50)の操作に基づく回転リール(40)の回転停止を無効及び無効解除する場合には、計時手段(132)は回転リール(40)の定常回転開始から規定制限時間を計測開始するように設定するのが好ましい。
前記遊技制限状態選択手段(131)は、遊技機の遊技制限状態すなわち遊技制限モードを選択変更可能な手段である。遊技制限状態の変更契機は、例えば特定の遊技状態になった（特定の遊技区間に移行した）場合や、特定の操作手段（モード変更スイッチ18など）が操作された場合とすることができる。
【００１４】
（作用）
本発明においては、遊技制限状態が時間制限状態である場合には、１回の遊技毎にウエイトがかかる。一方、回数制限状態に移行すると、規定遊技回数が終了した時点で、計時手段(132)の計測する設定時間が経過していなければ、設定時間経過までの残り時間がウエイト時間となる。すなわち、規定制限回数の遊技中はウエイトがかからず、１回の遊技をいくら早く終わらせた場合でも次遊技を実行できものの、規定制限回数毎に、まとまった時間のウエイトがかかることになる。
本発明によれば、ある程度のスピードで規定制限回数の遊技を行うと、その後しばらくは遊技が不能となるが、遊技者はこの時間を利用して煙草を吸ったり演出を鑑賞したりすることができ、長時間の遊技でも疲れにくくなる。
【００１５】
（請求項２）
請求項２記載の発明は、上記した請求項１記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。
すなわち、請求項２記載の発明は、前記計時手段(132)は、前記設定時間として、前記所定の単位時間を計測するとともに、遊技制限時間として、所定時に設定される設定制限時間をさらに計測可能であり、前記設定制限時間を設定するための制限時間設定手段(134)をさらに設け、前記遊技制限状態選択手段(131)が回数制限状態を選択している場合においては、前記制限時間設定手段(134)は、前記遊技回数計測手段(133)が前記規定制限回数の計測を終了したものの前記計時手段(132)が前記単位時間の計測を終了していない場合には、前記規定制限時間に前記規定制限回数を乗じた数値から、前記計時手段(132)の回数計測終了時における計測値を減じた数値を、前記設定制限時間として設定し、前記計時手段(132)は、前記制限時間設定手段(134)の設定後、前記設定制限時間の計測を開始し、前記操作無効手段(135)は、前記計時手段(132)が前記設定制限時間の計測を終了後に、前記回転リール(40)の回転開始又は回転停止の無効を解除することを特徴とする。
【００１６】
ここで、「所定の単位時間」は、制限遊技回数の算出（単位時間÷規定制限時間）に用いられた一定時間、例えば１分間（６０秒）のことである。また前記「設定制限時間」は、規定制限回数の遊技を消化した後に残っている未消化ウエイト時間として位置づけられるものである。
（作用）
本発明においては、回数制限状態に移行すると、規定遊技回数が終了した時点で、計時手段(132)の計測する設定時間（単位時間）が経過していなければ、新たに設定制限時間が設定され、計時手段(132)がこれを改めて計測する。
【００１７】
ここで、設定時間を単位時間（６０秒）に設定した場合において、単に設定時間の経過により操作無効状態を解除すると、規定遊技回数の算出時（６０÷４．１＝１４．６３）に切り捨てた数値（０．６３）があることにより、不当に長い時間が未消化ウエイト時間として設定されてしまう。しかし、本発明のように形成すれば、規則を文言上も遵守しつつ実態に即したウエイト時間を設定することができる。
（請求項３）
請求項３記載の発明は、上記した請求項１又は２記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。
【００１８】
すなわち、請求項３記載の発明は、前記遊技制御装置(21)からの出力信号に基づき演出を行わせるための演出制御装置(22)を備え、前記演出制御装置(22)は、前記遊技制限状態選択手段(131)が前記回数制限状態を選択している場合においては、前記操作無効手段(135)が前記回転リール(40)の回転開始又は回転停止を無効にしている間、前記計時手段(132)が時計測を終了するまでの時間に対応した演出を実行可能に形成されていることを特徴とする。
本発明は、規定制限回数のウエイト無し遊技終了後に設けられるウエイト時間中に、ある程度まとまった演出を行わせるようにしたものである。
【００１９】
本発明によれば、規定制限回数は速いスピードで遊技を実行でき、その後のウエイト時間中にゆっくり演出を鑑賞することができる。特に、ストーリー性のある演出が行われている場合には、遊技の合間に切れ切れに見せられるよりストーリーを把握しやすく、じっくり観ることもできる。
（請求項４）
請求項４記載の発明は、上記した請求項３記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。
すなわち、請求項４記載の発明は、所定の開始条件該当により開始され一定回数の遊技終了により終了する特定遊技区間を備え、前記遊技制限状態選択手段(131)は、特定遊技区間が終了するまでの残り遊技回数が前記規定制限回数となったときに前記回数制限状態を選択するとともに、前記特定遊技区間の終了時に前記時間制限状態を選択することを特徴とする。
【００２０】
本発明は、遊技機の遊技制限状態が遊技状態に応じて回数制限状態となるようにしたものである。
ここで、本発明における「特定遊技区間」には、回数制限のある有利遊技、例えばＡＴ（アシストタイム遊技）やＣＴ（チャレンジタイム遊技）、ＢＢ（ビッグボーナスゲーム）、ＲＢ（レギュラーボーナスゲーム）、ＲＴ（リプレイタイム遊技）などを含み、これらの有利遊技以外の、例えば通常遊技中において回数制限状態に移行するか否かの抽選に当選した場合などに開始される一定回数（規定制限回数であってもよい）の遊技区間を含むものである。
【００２１】
本発明によれば、特定遊技区間の終了後に長時間の演出を行うことができる。
（請求項５）
請求項５記載の発明は、上記した請求項３記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。
すなわち、請求項５記載の発明は、所定の開始条件該当により開始され所定の終了条件該当により終了する特定遊技区間を備え、前記計時手段(132)が計測する設定制限時間を設定するための制限時間設定手段(134)を備え、前記遊技制限状態選択手段(131)は、前記特定遊技区間の開始時に前記回数制限状態を選択し、前記特定遊技区間中、前記計時手段(132)は前記設定時間の計測を繰り返し行うとともに、前記遊技回数計測手段(133)は前記規定制限回数の計測を繰り返し行うものとし、前記制限時間設定手段(134)は、前記遊技回数計測手段(133)が前記規定制限回数の計測を終了する前に、前記特定遊技区間が終了した場合には、前記規定制限時間に前記遊技回数計測手段(133)の特定遊技区間終了時における計測値を乗じた数値から、前記計時手段(132)の特定遊技区間終了時における計測値を減じた数値を、前記設定制限時間として設定することを特徴とする。
【００２２】
本発明は、特定遊技区間中、継続的に回数制限状態とするとともに、特定遊技区間の終了と規定制限回数の終了が一致しなくても、合理的なウエイト時間を設定できるようにしたものである。
ここで、本発明における「特定遊技区間」には、ＡＴ、ＣＴ、ＢＢ、ＲＢ、ＲＴなどを含み、請求項４の場合と同様に通常遊技中の所定遊技区間を含む。
本発明によれば、特定遊技区間中、規定制限回数のウエイト無し遊技の期間の間に、演出が実行されるウエイト時間が設けられることとなる。
（請求項６）
請求項６記載の発明は、上記した請求項４又は５記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。
【００２３】
すなわち、請求項６記載の発明は、当選として、入賞により遊技媒体の払い出しがないものの、次遊技を遊技媒体の投入なしで実行可能とする再遊技当選を備え、前記特定遊技区間は、前記再遊技当選の当選確率を通常よりも高く設定した遊技区間である再遊技高確率当選遊技としたことを特徴とする。
本発明は、特定遊技区間を限定したものである。
ここで、「再遊技高確率当選遊技」いわゆるリプレイタイムにおいては、遊技媒体の払い出しが無いことに加え遊技媒体の投入に要する時間も無いことから、どうしても１回の遊技時間が短くなり、通常の遊技に比べてウエイト時間が長くなってしまう。しかし、本発明によれば、少なくとも規定制限回数の間はウエイト無しで遊技が行えるので、遊技者の焦燥感を軽減することができる。また、ウエイト時間中にはその時間に合わせた演出が行われるようにしてあるので、遊技者を退屈させることもない。
【００２４】
（請求項７）
請求項７記載の発明は、上記した請求項１乃至６のいずれか１項に記載の発明の特徴点に加え、上記した次の点を特徴とする。
すなわち、請求項７記載の発明は、遊技機の遊技制限状態を、前記時間制限状態から前記回数制限状態に変更可能な操作手段として変更スイッチ（モード選択スイッチ18）を設け、前記遊技制限状態選択手段(131)は、前記時間制限状態中に前記変更スイッチ(18)が操作された場合に前記回数制限状態を選択し、前記遊技回数計測手段(133)が前記規定制限回数の計測を終了し前記計時手段(132)が前記設定時間の計測を終了した後、前記操作無効手段(135)が前記回転リール(40)の回転開始又は回転停止の無効を解除した場合に、前記時間制限状態を選択するように形成されていることを特徴とする。
【００２５】
本発明は、遊技者の意思で遊技機の遊技制限状態を回数制限状態に変更できるようにしてものである。
本発明では、一回の変更スイッチ(18)の操作で、規定制限回数の遊技だけ、ウエイト無しで行うことができる。本発明によれば、例えば一服したいときやトイレ休憩したいときなどに変更スイッチ(18)を操作して、規定制限回数の遊技を急いで消化した後に休憩を取れば、休憩時間が無駄になることがない。
（請求項８）
請求項８記載の発明は、次の点を特徴とする。
【００２６】
すなわち、請求項８記載の発明は、複数の図柄を変動表示及び停止表示可能な複数の図柄表示手段、少なくとも前記図柄表示手段の図柄変動を開始させるための図柄変動開始手段及び複数の前記図柄表示手段の図柄変動を個々に停止させるための図柄変動停止手段とから構成される、遊技を行うための操作手段、当選か否かの当選判定の抽選を行うための当選抽選手段(110)、遊技媒体の投入により遊技を開始可能とさせる遊技開始手段、前記当選判定の抽選結果が所定の当選役に当選し、前記複数の図柄表示手段の当選に係る図柄を、前記図柄変動停止手段の操作により予め定められた態様に停止させることができた場合に入賞となり、遊技媒体の払い出しその他の利益が付与を付与するための入賞手段、遊技制限時間として予め定められた規定制限時間及び予め設定された設定時間を計測可能な計時手段(132)、前記計時手段(132)が前記設定時間を計測中に実行される遊技回数を、所定の単位時間内に実行可能な遊技回数として予め定められた規定制限回数を限度に計測するための遊技回数計測手段(133)、前記計時手段(132)が前記遊技制限時間を計測中に、前記操作手段のいずれかが操作された場合に、当該操作に基づく前記図柄表示手段の図柄の変動開始又は変動停止のいずれかを無効にするための操作無効手段(135)、遊技機の遊技制限状態として、遊技開始から前記規定制限時間が経過するまで次遊技の開始が制限される時間制限状態と、前記規定制限回数の遊技が終了したとき一定時間が経過していない場合には次遊技の開始が制限される回数制限状態のうちいずれかの遊技制限状態を選択可能な遊技制限状態選択手段(131)、とを少なくとも備えた遊技機に使用されるプログラムである。
【００２７】
そしてこの遊技機用プログラムは、前記遊技制限状態選択手段(131)が時間制限状態を選択している場合においては、前記計時手段(132)は、当該遊技において前記図柄変動開始手段の操作後、前記複数の図柄表示手段がすべて停止操作可能となったときまでの間のいずれかの時から前記規定制限時間の計測を開始し、前記操作無効手段(135)は、前記計時手段(132)が前記規定制限時間の計測を終了した場合には、当該遊技の次遊技における前記操作手段の操作に基づく前記図柄表示手段の図柄の変動開始又は変動停止の無効を解除し、前記遊技制限状態選択手段(131)が回数制限状態を選択している場合においては、前記計時手段(132)は、前記回数制限状態選択時から前記設定時間の計測を開始し、前記遊技回数計測手段(133)は、前記計時手段(132)が時計測を開始後に実行される遊技の回数計測を開始し、前記操作無効手段(135)は、前記遊技回数計測手段(133)が前記規定制限回数の計測を終了したものの前記計時手段(132)が前記設定時間の計測を終了していない場合には、前記遊技回数計測手段(133)が計測した規定制限回数目の遊技の次遊技における前記操作手段の操作に基づく前記図柄表示手段の図柄の変動開始又は変動停止を無効とし、前記計時手段(132)の時計測が終了後に、その無効を解除することを特徴とする。
【００２８】
ここで、遊技機としては、スロットマシンなどの現実の遊技機でもよく、液晶ディスプレイやＣＲＴなどの画像表示装置に表示させた擬似的な遊技機であってもよい。
また、前記図柄表示手段を、周囲に複数の図柄を表示した回転リール(40)とし、この回転リール(40)の回転を制御するように形成することができる。この場合、前記図柄変動開始手段は、回転リール(40)の回転を開始させるためのスタートスイッチ(30)とすることができ、前記図柄変動停止手段は、回転リール(40)の回転を停止させるためのストップスイッチ(50)とすることができる。
あるいは、前記図柄表示手段を、液晶ディスプレイやＣＲＴなどの画像表示装置とし、これに複数の図柄を変動表示又は停止表示させるように形成してもよい。
【００２９】
前記遊技開始手段は、この遊技機用プログラムを用いて現実の遊技機を制御しようとする場合には、投入口から投入されたメダルなどの遊技媒体を検知した場合やベットスイッチ(16)の操作を検知した場合に、図柄変動開始手段の作動を許可するように形成することができる。一方、この遊技機用プログラムを用いて業務用、家庭用のテレビゲーム機等を制御しようとする場合には、液晶ディスプレイやＣＲＴなどの画像表示装置に、遊技開始時にメダルなどの遊技媒体が投入されるような画像や、手持ちの遊技媒体数が減算されるような表示を行うように形成することができる。
また、前記入賞手段は、この遊技機用プログラムを用いて現実の遊技機を制御しようとする場合には、ホッパーユニット(65)を作動させて遊技者に対してメダル等遊技媒体の払い出しを行うように形成することができる。一方、この遊技機用プログラムを用いて業務用、家庭用のテレビゲーム機等を制御しようとする場合には、液晶ディスプレイやＣＲＴなどの画像表示装置に、入賞時に遊技媒体の払い出しがなされるような画像や、手持ちの遊技媒体数が増加するような表示や、所定の得点が加算されるような表示を行うように形成することができる。
【００３０】
このように、本発明は、現実の遊技機を制御するためのプログラムと、業務用、家庭用のテレビゲーム機やパソコン等に読み込まれることによりそれらを遊技機として機能させるためのプログラムとの双方を含むものである。
本発明においては、遊技制限状態が時間制限状態である場合には、１回の遊技毎にウエイトがかかる。一方、回数制限状態に移行すると、規定遊技回数が終了した時点で、計時手段(132)の計測する設定時間が経過していなければ、設定時間経過までの残り時間がウエイト時間となる。すなわち、規定制限回数の遊技中はウエイトがかからず、１回の遊技をいくら早く終わらせた場合でも次遊技を実行できものの、規定制限回数毎に、まとまった時間のウエイトがかかることになる。本発明によれば、ある程度のスピードで規定制限回数の遊技を行うと、その後しばらくは遊技が不能となるが、遊技者はこの時間を利用して煙草を吸ったり演出を鑑賞したりすることができ、長時間の遊技でも疲れにくくなる。
【００３１】
ところで、本発明においては、前記計時手段(132)は、前記設定時間として、前記所定の単位時間を計測するとともに、遊技制限時間として、所定時に設定される設定制限時間をさらに計測可能であり、前記設定制限時間を設定するための制限時間設定手段(134)をさらに設け、前記遊技制限状態選択手段(131)が回数制限状態を選択している場合においては、前記制限時間設定手段(134)は、前記遊技回数計測手段(133)が前記規定制限回数の計測を終了したものの前記計時手段(132)が前記単位時間の計測を終了していない場合には、前記規定制限時間に前記規定制限回数を乗じた数値から、前記計時手段の回数計測終了時における計測値を減じた数値を、前記設定制限時間として設定し、前記計時手段(132)は、前記制限時間設定手段(134)の設定後、前記設定制限時間の計測を開始し、前記操作無効手段(135)は、前記計時手段(132)が前記設定制限時間の計測を終了後に、前記図柄表示手段の変動開始又は変動停止の無効を解除するように形成することができる。このように形成することにより、規則を文言上も遵守しつつ実態に即したウエイト時間を設定することができる。
【００３２】
また、前記遊技制御装置(21)からの出力信号に基づき演出を行わせるための演出制御装置(22)を設け、前記演出制御装置(22)は、前記遊技制限状態選択手段(131)が前記回数制限状態を選択している場合においては、前記操作無効手段(135)が前記図柄表示手段の変動開始又は変動停止を無効にしている間、前記計時手段(132)が時計測を終了するまでの時間に対応した演出を実行可能に形成することができる。このように形成した場合には、規定制限回数は速いスピードで遊技を実行でき、その後のウエイト時間中にゆっくり演出を鑑賞することができる。
また、所定の開始条件該当により開始され一定回数の遊技終了により終了する特定遊技区間を設け、前記遊技制限状態選択手段(131)は、特定遊技区間が終了するまでの残り遊技回数が前記規定制限回数となったときに前記回数制限状態を選択するとともに、前記特定遊技区間の終了時に前記時間制限状態を選択するように形成することができる。このように形成すると、特定遊技区間の終了後に長時間の演出を行うことができる。
【００３３】
あるいは、前記計時手段(132)が計測する設定制限時間を設定するための制限時間設定手段(134)を設け、前記遊技制限状態選択手段(131)は、前記特定遊技区間の開始時に前記回数制限状態を選択し、前記特定遊技区間中、前記計時手段(132)は前記設定時間の計測を繰り返し行うとともに、前記遊技回数計測手段(133)は前記規定制限回数の計測を繰り返し行うものとし、前記制限時間設定手段(134)は、前記遊技回数計測手段(133)が前記規定制限回数の計測を終了する前に、前記特定遊技区間が終了した場合には、前記規定制限時間に前記遊技回数計測手段(133)の特定遊技区間終了時における計測値を乗じた数値から、前記計時手段(132)の特定遊技区間終了時における計測値を減じた数値を、前記設定制限時間として設定するように形成することができる。このように形成した場合には、特定遊技区間中、規定制限回数のウエイト無し遊技の期間の間に、演出が実行されるウエイト時間が設けられることとなる。
【００３４】
なお、前記特定遊技区間は、前記再遊技当選の当選確率を通常よりも高く設定した遊技区間である再遊技高確率当選遊技とすることができる。
さらに、遊技機の遊技制限状態を、前記時間制限状態から前記回数制限状態に変更可能な操作手段として変更スイッチ（モード選択スイッチ18）を設け、前記遊技制限状態選択手段(131)は、前記時間制限状態中に前記変更スイッチ(18)が操作された場合に前記回数制限状態を選択し、前記遊技回数計測手段(133)が前記規定制限回数の計測を終了し前記計時手段(132)が前記設定時間の計測を終了した後、前記操作無効手段(135)が前記図柄表示手段の変動開始又は変動停止の無効を解除した場合に、前記時間制限状態を選択するように形成することができる。このように形成すれば、遊技者の意思で遊技機の遊技制限状態を回数制限状態に変更できる。
【００３５】
（請求項９）
請求項９記載の発明は、次の点を特徴とする。
すなわち、請求項９記載の発明は、複数の図柄を変動表示及び停止表示可能な複数の図柄表示手段、少なくとも前記図柄表示手段の図柄変動を開始させるための図柄変動開始手段及び複数の前記図柄表示手段の図柄変動を個々に停止させるための図柄変動停止手段とから構成される、遊技を行うための操作手段、当選か否かの当選判定の抽選を行うための当選抽選手段(110)、遊技媒体の投入により遊技を開始可能とさせる遊技開始手段、前記当選判定の抽選結果が所定の当選役に当選し、前記複数の図柄表示手段の当選に係る図柄を、前記図柄変動停止手段の操作により予め定められた態様に停止させることができた場合に入賞となり、遊技媒体の払い出しその他の利益が付与を付与するための入賞手段、遊技制限時間として予め定められた規定制限時間及び予め設定された設定時間を計測可能な計時手段(132)、前記計時手段(132)が前記設定時間を計測中に実行される遊技回数を、所定の単位時間内に実行可能な遊技回数として予め定められた規定制限回数を限度に計測するための遊技回数計測手段(133)、前記計時手段(132)が前記遊技制限時間を計測中に、前記操作手段のいずれかが操作された場合に、当該操作に基づく前記図柄表示手段の図柄の変動開始又は変動停止のいずれかを無効にするための操作無効手段(135)、遊技機の遊技制限状態として、遊技開始から前記規定制限時間が経過するまで次遊技の開始が制限される時間制限状態と、前記規定制限回数の遊技が終了したとき一定時間が経過していない場合には次遊技の開始が制限される回数制限状態のうちいずれかの遊技制限状態を選択可能な遊技制限状態選択手段(131)、とを少なくとも備えた遊技機に使用されるプログラムを記録した記録媒体である。
【００３６】
そしてこの記録媒体に記録された遊技機用プログラムは、前記遊技制限状態選択手段(131)が時間制限状態を選択している場合においては、前記計時手段(132)は、当該遊技において前記図柄変動開始手段の操作後、前記複数の図柄表示手段がすべて停止操作可能となったときまでの間のいずれかの時から前記規定制限時間の計測を開始し、前記操作無効手段(135)は、前記計時手段(132)が前記規定制限時間の計測を終了した場合には、当該遊技の次遊技における前記操作手段の操作に基づく前記図柄表示手段の図柄の変動開始又は変動停止の無効を解除し、前記遊技制限状態選択手段(131)が回数制限状態を選択している場合においては、前記計時手段(132)は、前記回数制限状態選択時から前記設定時間の計測を開始し、前記遊技回数計測手段(133)は、前記計時手段(132)が時計測を開始後に実行される遊技の回数計測を開始し、前記操作無効手段(135)は、前記遊技回数計測手段(133)が前記規定制限回数の計測を終了したものの前記計時手段(132)が前記設定時間の計測を終了していない場合には、前記遊技回数計測手段(133)が計測した規定制限回数目の遊技の次遊技における前記操作手段の操作に基づく前記図柄表示手段の図柄の変動開始又は変動停止を無効とし、前記計時手段(132)の時計測が終了後に、その無効を解除することを特徴とする。
【００３７】
本発明は、請求項８に記載の遊技機用プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
（作用）
本発明によれば、上記した請求項８記載の発明と同様の作用効果を得ることができる。
【発明の効果】
【００３８】
本発明は、以上のように構成されているので、以下のような効果を奏する。
すなわち、請求項１及び２記載の発明によれば、遊技制限時間の設定方法を、遊技状態に応じて又は遊技者の選択によって変更可能にし、遊技制限に係る規則を遵守しつつ遊技者が適切なテンポで遊技を行うことができる遊技機を提供することができる。
また、請求項３乃至５記載の発明によれば、上記効果に加え、遊技制限時間を有効に利用することができ、請求項６記載の発明によれば、ウエイト時間を消化しにくい遊技においてもテンポ良く遊技を行うことができるとともに効果的な演出を実行可能とすることができる。さらに、請求項７記載の発明によれば、上記効果に加え、遊技制限時間の設定方法を遊技者が選択可能とすることができる。
【００３９】
そして、請求項８及び９記載の発明によれば、上記した請求項１乃至７記載の発明を実施可能な遊技機用プログラム及び記録媒体を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【００４０】
本発明の好適な実施の形態を、遊技機としてスロットマシンを例に、図面に基づき説明する。
（図面の説明）
図１乃至図７は、本発明の実施の形態を示すものである。
図１はスロットマシン10の外観正面図、図２はスロットマシンの入力、出力、制御を示すブロック図、図３乃至図７はスロットマシンの作動を示す流れ図である。
（スロットマシン10）
スロットマシン10は、図１に示すように、四角箱状の筐体11を有する。この筐体11には、遊技者側に向かって臨む表示窓12が形成されており、さらに表示窓12には、三個の回転リール40の図柄を見ることができる図柄表示窓13が形成されている。そして、スロットマシン10の略中央端部には、メダル投入口14が設けられている。
【００４１】
スロットマシン10の内部には、図示していないが、スロットマシン10の全体の動作を制御するための制御装置20（図２参照）が内蔵されている。
（制御装置20）
上記制御装置20は、図示しないが、ＣＰＵを中心に構成され、ＲＯＭ、ＲＡＭ、Ｉ／Ｏ等を備えている。ここでＣＰＵは、一個に限定されず、二個以上のＣＰＵで制御するようにしてもよい。また、ＣＰＵ、ＲＯＭ、ＲＡＭ及びＩ／Ｏ等は一体化されてワンチップを構成してもよい。そして、ＣＰＵがＲＯＭに記憶されたプログラムを読み込むことで、次の（１）及び（２）の装置を構成する。
【００４２】
（１）遊技制御装置21
（２）演出制御装置22
遊技制御装置21は、スタートスイッチ30及びストップスイッチ50の操作により、回転リール40の回転及び停止を制御するためのものである。演出制御装置22は、遊技制御装置21からの出力信号、スタートスイッチ30等の操作手段の操作信号に基づいて、ランプ68やスピーカ69等の演出表示装置66を制御するためのものである。
ここで、制御装置20を、主制御装置と、主制御装置からの信号を受信して作動する副制御装置とから構成し、前記遊技制御装置21を主制御装置に、前記演出制御装置22を副制御装置に配置することができる。このように、遊技を司る制御装置と演出を司る制御装置を別個に形成することにより、演出制御に当てられるメモリを大幅に増やすことができると共に、演出のみを変更することもできる。
【００４３】
（入力段）
上記制御装置20の入力段には、図２に示すように、次のパーツが接続されている。
（１）投入スイッチ15
（２）ベットスイッチ16
（３）精算スイッチ17
（４）スタートスイッチ30
（５）ストップスイッチ50
（６）モード変更スイッチ18
なお、入力段としては、上記した（１）乃至（６）のパーツに限定されるものではない。
【００４４】
（投入スイッチ15）
投入スイッチ15は、図１に示すように、メダル投入口14の下方に内蔵された検知センサであって、投入された遊技メダルを検知するためのものである。
（ベットスイッチ16）
ベットスイッチ16は、図１に示すように、回転リール40の下方に位置するボタンスイッチであって、クレジットをメダル投入に代えるためのものである。
ここで、クレジットとは、次遊技以降に使用するためのメダルをあらかじめ遊技機内部に貯留しておくことであり、スロットマシン10は、メダル投入口14から投入され投入スイッチ15を通過した遊技メダル、又は入賞により払い出される遊技メダルを、最大５０枚まで、遊技機内部に貯留する扱いができるように形成されている。
【００４５】
（精算スイッチ17）
精算スイッチ17は、図１に示すように、回転リールの斜め下方に位置するボタンスイッチであって、貯留した投入メダルを払い出すためのものである。
（スタートスイッチ30）
スタートスイッチ30は、図１に示すように、回転リール40の斜め下方に位置するレバーであって、遊技メダルの投入若しくはベットスイッチ16の押下を条件に、または、「再遊技（Replay）」時には前遊技から所定時間経過を条件に、リールユニット60の駆動を開始させるためのものである。スタートスイッチ30の筐体内部側には、特に図示しないが、レバーの押下による移動を検知する遮光センサが設けられていて、レバー押下が検知されるとともに、当該検知信号が操作信号として制御装置20に出力されるようになっている。
【００４６】
ここで、「再遊技（Replay）」とは、当選抽選手段110の抽選により、「再遊技（Replay）」のフラグが成立し、「再遊技（Replay）」の図柄が入賞有効ライン上に揃うことにより、次の遊技において、遊技メダルを新たに投入することなく、再度、遊技を行うことができるものである。
なお、スロットマシン10は、所定のウエイト時間中においては、スタートスイッチ30が操作されても、回転リール40を回転開始させないようになっているが、これについては後述する。
（ストップスイッチ50）
ストップスイッチ50は、リールユニット60の駆動を停止させるためのものである。具体的には、ストップスイッチ50は、図１に示すように、各回転リール40に対応した三個のボタンスイッチから構成され、各回転リール40の下方に１個ずつ配置されている。各ボタンスイッチの筐体内部側には、特に図示しないが、接触により通電する接触センサ、あるいはボタンの押下による移動を検知する遮光センサが設けられていて、ボタンの押下が検知されるとともに、当該検知信号が操作信号として制御装置20に出力されるようになっている。
【００４７】
そして、回転リール40に対応したストップスイッチ50の操作により、当該対応した回転リール40が回転を停止するように設定されているものである。
なお、スロットマシン10は、回転リール40が定常回転に達するまでは、ストップスイッチ50が操作されても、回転リール40を回転停止させないようになっているが、これについては後述する。
（モード変更スイッチ18）
モード変更スイッチ18は、図１に示すように、スタートスイッチ30に隣接して設けられたボタンスイッチであって、スロットマシン10に設定されているウエイト時間の計測を一回の遊技毎に行う時間制限モードから、ウエイト時間の計測を一定時間毎に行う回数制限モードに変更するための操作スイッチである。
【００４８】
ここで、「ウエイト時間」とは、一定時間内に投入するメダル数が多大にならないよう定められた法規制（１分間に４００円以内）をもとに算出された時間であって、前回の遊技の開始から今回の遊技が開始可能となるまでの時間（規定制限時間４．１秒）である。なお、この時間から、単位時間内に実行可能な遊技回数（具体的には１分間で１４回）が導き出されるものである。従って、一回の遊技に要する時間が４．１秒未満であっても、１４回の遊技を１分間で消化するように設定されていれば問題ないことになる。
そして、モード変更スイッチ18は、特定遊技状態である場合を除き、その操作後、１４回の遊技が終了するまでは、遊技制限が回数制限モードとなるよう設定されているものであるが、この詳細については後述する。
【００４９】
（出力段）
前記制御装置20の出力段には、図２に示すように、次のパーツが接続されている。
（１）リールユニット60
（２）ホッパーユニット65
（３）演出表示装置66（画像表示部67及びランプ68及びスピーカ69）
なお、出力段としては、上記した（１）乃至（３）のパーツに限定されるものではない。
（リールユニット60）
リールユニット60は、特に図示しないが枠体に固定或いは支持された３個のモータと、各々のモータの出力軸に固定された３個の回転リール40から構成されている。
【００５０】
そして、各回転リール40は、合成樹脂からなる回転ドラムと、この回転ドラムの周囲に貼付されるテープ状のリールテープとを備えている。このリールテープの外周面には、複数個（例えば２１個）の図柄が表示されている。
（ホッパーユニット65）
ホッパーユニット65は、図１に示すように、筐体11の内部に設けられた払い出し装置であって、遊技の結果に基づいて、遊技者にメダルを払い出すためのものである。
（演出表示装置66）
演出表示装置66は、演出制御装置22の制御により、入賞等を報知させるなど、種々の演出を行うものである。具体的には、演出表示装置66は、画像表示部67及びランプ68及びスピーカ69から構成されている。
【００５１】
画像表示部67は、回転リール40の側方に設けられた窓部であり、ＬＥＤ、ドットマトリックス、液晶画面等を用いて、入賞の報知その他の演出を表示するためのものである。なお、画像表示部67としては上記のものに限られず、例えば演出専用の回転リールを設け、リールの図柄や文字等により演出を表示するようにしても良い。
ランプ68及びスピーカ69は、発光体の点灯又は点滅、入賞音の発生により入賞等を報知するためのものである。
（遊技制御装置21）
次に、遊技制御装置21について詳述する。
【００５２】
遊技制御装置21は、スタートスイッチ30及びストップスイッチ50の操作により、回転リール40の回転及び停止を制御するためのものである。そして、この遊技制御装置21は、次の（１）乃至（８）の手段として機能する。
（１）通常遊技制御手段70
（２）特別遊技制御手段80
（３）特殊遊技制御手段100
（４）当選抽選手段110
（５）リール制御手段120
（６）遊技制限制御手段130
（７）ホッパー制御手段140
（８）入賞判定手段150
なお、遊技制御装置21としては、上記した（１）乃至（８）の手段に限定されるものではなく、他の手段を含んでいても良い。
【００５３】
（通常遊技制御手段70）
通常遊技制御手段70は、通常遊技を行わせるためのものである。
すなわち、メダルの投入若しくはベットスイッチ16の押下を条件に、または、「再遊技（Replay）」時には前遊技から所定時間経過を条件に、スタートスイッチ30を操作すると、リールユニット60が駆動され、３個の回転リール40が回転を開始する。
その後、ストップスイッチ50の１個を操作すると、当該対応する回転リール40の回転が停止する。そして、ストップスイッチ50を３個全て操作し終わると、３個の回転リール40の回転が全て停止する。このとき、表示窓12の入賞有効ライン上に、予め設定された図柄が停止すると、ホッパーユニット65を介して所定枚数のメダルが払い出される。なお、メダルを払い出す代わりに、クレジットしても良い。
【００５４】
当選には、入賞により遊技メダルの払い出しを伴い、遊技者に利益を付与する小役当選と、この小役当選よりもさらに大きな利益を遊技者に付与する特別当選と、遊技メダルの払い出しは無いが、遊技メダルを新たに投入することなく再度の遊技を行うことができる「再遊技（Replay）」とを備えている。
また、抽選結果がいずれかの役に当選となった場合、その当選に対応した当選フラグが成立する。そして、抽選結果が特別当選である場合に、特別当選フラグが成立し、この特別当選フラグ成立中に、リールユニット60の回転リール40の停止図柄の組み合わせが、予め定められた所定の特別当選図柄（例えば、入賞有効ライン上に「７」が３個揃うもの）と一致したことを条件に入賞し、遊技者に有利な特別遊技を行わせるように形成されている。
【００５５】
一方、抽選により特別当選フラグが成立したが、回転リール40の停止図柄の組み合わせが特別当選図柄と一致していない場合には、それ以後の遊技に特別当選フラグ成立の権利が持ち越されるように設定されている。なお、小役の当選フラグは、当選フラグが成立した遊技で入賞させられない場合、当選フラグ成立の権利の次の遊技への持ち越しはない。
また、いずれかの当選フラグが成立中に、対応する当選図柄を入賞有効ライン上に揃えることができるか否かは、回転リール40の回転速度が一定の場合、ストップスイッチ50のタイミングによるものである。具体的には、ストップスイッチ50を操作した後、１９０ｍｓ以内に回転リール40が停止するように設定されているため、ストップスイッチ50を操作した後、そのまま停止させるか、或いは１９０ｍｓ以内に停止可能な回転リール40の円周上の引き込み可能図柄、例えば停止図柄から連続する４個の引き込み可能図柄の中に、対応する入賞図柄が含まれているような場合には、停止するまでの時間を遅らせて、回転リール40は入賞有効ライン上にその当選図柄を引き込んで停止する。一方、かかる４個の引き込み可能図柄の中に、対応する当選図柄が含まれていないような場合には、入賞有効ライン上にその当選図柄を引き込んで停止することができない。
【００５６】
（特別遊技制御手段80）
特別遊技制御手段80は、抽選手段の抽選結果に基づいて、遊技者に有利な特別遊技を行わせるためのものである。
上記特別遊技としては、大別すると、次のゲームがある。
（１）特定導入遊技（ビッグボーナスゲーム・以下ＢＢゲームという）
（２）特定遊技（レギュラーボーナスゲーム・以下ＲＢゲーム）
（３）特定当選遊技（ジャックゲーム・以下ＪＡＣゲームという）
なお、ＲＢゲームは、ＢＢゲーム中に行われる場合と、ＢＢゲーム中でないときにも単独で行われる場合がある。ＪＡＣゲームは、ＲＢゲーム中に行われるものである。また、特別遊技としては、上記した（１）乃至（３）の遊技に限定されるものではない。
【００５７】
特別遊技制御手段80は、特に図示しないが、大別すると、次の手段を備える。
（１）特定導入遊技制御手段
（２）特定遊技制御手段
（特定導入遊技制御手段）
特定導入遊技制御手段は、ＢＢゲームを制御するためのものである。
具体的には、通常遊技において、例えば「７」等の図柄が入賞有効ライン上に３個揃うと、ホッパーユニット65を介して、例えば１５枚のメダルが払い出される。このとき、ＢＢゲームが開始される。
【００５８】
ＢＢゲームに移行すると、通常遊技と同様に最大３枚のメダルの投入によって開始され、３つの回転リール40の回転を各々停止させた際に、入賞有効ライン上に当選図柄が揃っているか否かによって、メダルの払い出しが行われるものである。
したがって、ＢＢゲーム中では、通常遊技と同様に小役を含めた抽選が毎回行われるものである。ただ、このＢＢゲーム中にＲＢゲームに移行するための特定当選図柄が入賞有効ライン上に揃った場合には、その後ＲＢゲームに移行するものである。
なお、ＲＢゲームが終了した後は、また前述したような通常遊技と同様な抽選及び制御が行われる。そして、ＢＢゲームは、一定枚数のメダル払い出し終了により終了するものである。
【００５９】
（特定遊技制御手段）
特定遊技制御手段は、ＲＢゲームを制御するためのものである。
具体的には、ＲＢゲームに移行すると、メダルが１枚投入となり、回転リール40の所定の図柄が表示窓12のセンターライン上に揃った場合に入賞となる特定当選遊技が行われるものである。そして、ＲＢゲームでは、入賞するか否かの特定当選遊技が最大１２回行えるものであり、そのうち、最大８回の入賞が可能である。すなわち、最大８回の入賞するか、或いは最大１２回の特定当選遊技の終了により、ＲＢゲームは終了するものである。
（特殊遊技制御手段100）
特殊遊技とは、特定の開始条件該当により開始されるとともに特定の終了条件該当により終了する遊技区間であって、前記特別遊技以外の有利遊技である。特定の開始条件とは、特定当選役の当選又は入賞、特定遊技状態（例えばＢＢ、ＲＢ）の終了、開始抽選に当選、などとすることができ、特定の終了条件とは、特定当選役の当選又は入賞、一定回数の遊技消化、終了抽選に当選又は継続抽選に不当選、などとすることができる。
【００６０】
ここで、特殊遊技としては、例えば、以下のような遊技を設けることができる。
（１）アシストタイム遊技（ＡＴ）
アシストタイム遊技とは、所定期間に亘り、所定の当選図柄について、所定の確率で当選の報知が行われる遊技である。
具体的には、当選結果が特定の小役当選である場合に、当該当選図柄を演出表示部67に表示したり、ストップスイッチ50の押し順を知らせて、当選を報知するものである。遊技者は、報知された図柄61を目押しすることにより、あるいは報知されたとおりの押し順でストップスイッチ50を操作することにより、高い割合で入賞させることができ、獲得メダルを増やすことができる。
【００６１】
（２）リプレイタイム遊技（ＲＴ）
リプレイタイム遊技とは、所定期間に亘り、「再遊技」の当選確率が高く設定された遊技期間である。
具体的には、リプレイタイム遊技中は、当選抽選手段110の当選判定テーブルとして、通常遊技中の当選判定テーブルよりも「再遊技」の抽選確率を高確率に設定した当選判定テーブルを使用して当選の抽選が行われるものである。このため、リプレイタイム中は、遊技者の手持ちの遊技メダルを通常遊技に比べて減らすことなく遊技を行うことが可能となり、結果として獲得メダル増加につながるものである。
【００６２】
（３）アシストリプレイタイム遊技（ＡＲＴ）
アシストリプレイタイム遊技とは、所定期間に亘り、「再遊技」の当選確率が高く設定されていると共に、所定の当選図柄について、所定の確率で当選の報知が行われる遊技である。すなわち、上記アシストタイム遊技とリプレイタイム遊技を混合させた遊技である。
従って、アシストリプレイタイム遊技中は、「再遊技」に入賞すれば遊技者は手持ちの遊技メダルを投入せずに遊技を行うことが可能である一方、所定の当選役の当選時には当選役の報知演出が行われるので入賞を狙いやすくなり、より獲得メダルを増やすことができることとなる。
【００６３】
（４）チャレンジタイム遊技（ＣＴ）
チャレンジタイム遊技とは、所定期間に亘り、特定当選役以外の図柄の引き込み及び蹴飛ばしを行わない遊技期間である。
具体的には、当選判定の抽選の結果、特別当選役（ＢＢ又はＲＢ）及びリプレイが当選した場合には、当該当選に係る図柄の引き込みを行い、特別当選役が当選していない場合には、当該当選図柄の蹴飛ばしを行うように設定された遊技である。すなわち、小役に関しては、小役図柄を有効入賞ライン上に揃えて停止させることができれば、当選判定の抽選結果にかかわらず入賞となり、所定枚数のメダルが払い出される。
【００６４】
従って、チャレンジタイム遊技中は、目押しの技量の優れた遊技者にとっては、獲得メダルを増やすチャンスとなる。
なお、特殊遊技としては、上記した（１）乃至（４）の遊技に限られず、他の遊技を備えていてもよい。
ところで、リプレイ遊技では、メダルの払い出しが無いことに加え、メダル投入のために費やされる遊技時間がないために、一回の遊技にかかる時間がいきおい短くなる。このため、上記したＲＴ中やＡＲＴ中においては、ウエイト時間の経過前に遊技が終了してしまうことが多くなり、遊技者の焦燥感を募らせるという問題点があった。そこで、本実施の形態では、リプレイの当選確率が高くなっている遊技区間においては、前述したモード変更スイッチ18の操作によるものとは別に、時間制限モードから回数制限モードに変更可能に形成されているものであるが、この詳細については後述する。
【００６５】
（当選抽選手段110）
当選抽選手段110は、予め定めた抽選確率に基づいて、当選か否かの当選判定の抽選を行うものである。そして、当選抽選手段110による抽選の結果、所定の当選役に当選である場合に当選フラグが成立し、この当選フラグ成立中に、回転リール40の停止図柄の組み合わせが予め定められた当選図柄と一致したことを条件に入賞し、遊技者にメダルの払い出しや、特別遊技等の利益が付与されるように設定されている。
上記当選抽選手段110は、特に図示しないが、大別すると、次の手段を備える。
（１）乱数発生手段
（２）乱数抽出手段
（３）当選判定テーブル
（４）判定手段
なお、当選抽選手段110としては、上記した（１）乃至（４）に限定されるものではない。
【００６６】
（乱数発生手段）
乱数発生手段は、当選抽選用の乱数を所定の領域内（例えば十進数で０〜６５５３５）で発生させるものである。
（乱数抽出手段）
乱数抽出手段は、乱数発生手段が発生する乱数を、スタートスイッチ30の操作タイミングで抽出するものである。なお、この抽出した乱数を抽出乱数データとする。
なおここで、「乱数発生手段」としては、ソフト乱数としての平均採中法等で乱数を発生させることができるものの他に、一定範囲の数字を高速で１づつ加算するカウンタを用いて構成することもできる。例えば、０〜１６３８３の範囲の数字を、１秒間に７００万回程度順次繰り返すようにしたカウンタが考えられる。そして、「乱数抽出手段」としては、スタートスイッチを押したタイミングでカウンタの数字を読みとることなる。
【００６７】
このように形成すると、「乱数発生手段」では乱数を発生しているわけではないものの、「乱数抽出手段」によって抽出される数字は、あたかも乱数のような分布となる。このように、結果として乱数のような分布を示す数字が得られる手段を、ここでは「乱数発生手段」あるいは「乱数抽出手段」に含めて考えるものとする。
（当選判定テーブル）
当選判定テーブルは、乱数発生手段がとる乱数の全領域中、各当選項目の当選領域を有するものである。
（判定手段）
判定手段は、乱数抽出手段が抽出した抽出乱数データと、当選判定テーブルの抽選確率データを基に、乱数発生手段がとる乱数の全領域中の各当選項目の当選領域からなる当選判定領域データとを照合し、当該抽出乱数データが属する当選領域に対応する当選を決定するものである。
【００６８】
（リール制御手段120）
リール制御手段120は、有効なスタートスイッチ30の操作に基づいて回転リール40を回転させると共に、特に図示しないがリール回転検知センサの検知信号に基づいて図柄の現在位置を認識しつつ、当選抽選手段110の抽選結果及び有効なストップスイッチ50の操作タイミングに基づいて、回転リール40の停止を制御するためのものである。
具体的には、リール制御手段120は、投入スイッチ15が投入メダルを検知した場合、クレジットが「１」以上の場合にベットスイッチ16が操作された場合、及びホッパーユニット65がメダルの払い出し中でない場合など、所定の遊技開始条件を満たしている場合であって、後述する遊技制限制御手段130がスタート操作の無効を解除している場合には、スタートスイッチ30の操作信号に基づくスタート信号（リールユニット60のモータを駆動開始させるための信号）を出力し、全ての回転リール40を回転開始させる。
【００６９】
また、リール制御手段120は、後述する遊技制限制御手段130が停止操作の無効を解除している場合においていずれかのストップスイッチ50が操作された場合には、当該ストップスイッチ50の操作信号に基づくストップ信号（各回転リール40のモータを駆動停止させるための信号）を出力し、回転リール40の回転を個々に停止させる。回転リール40を停止させる際、当選抽選手段110の抽選結果がハズレの場合には、三個の回転リール40の停止図柄が如何なる入賞の態様にも揃わないように蹴飛ばし制御を行い、抽選結果が所定の当選役に当選の場合には、三個の回転リール40の停止図柄が極力当該当選に係る入賞の態様となるように蹴飛ばし及び引き込み制御を行う。これらの制御は、ストップスイッチ50の操作信号受信とストップ信号出力のタイミングをずらして、回転リール40が停止するまでの時間を遅らせることにより行われる。
【００７０】
なお、以下に述べる遊技制限制御手段130がスタート操作の無効又は停止操作の無効を解除していない場合には、スタートスイッチ30又はストップスイッチ50が操作されても、スタート信号又はストップ信号が出力されることはなく、回転リール40も回転開始又は回転停止しない。
（遊技制限制御手段130）
遊技制限制御手段130は、所定の場合において、スタートスイッチ30又はストップスイッチ50の操作を無効にすることにより、遊技の実行を制限するためのものである。
具体的には、遊技制限制御手段130は、スロットマシン10が、ウエイト時間の計測を一回の遊技毎に行う時間制限モードの場合には、前遊技が終了後所定のウエイト時間（規定制限時間４．１秒）が経過するまでは、スタートスイッチ30のスタート操作を無効にする（有効化しない）ことにより、次遊技を行わせない制御を行う。本実施の形態においては、この一遊技におけるウエイト時間のタイムカウントを、回転リール40の回転開始から行うようにしている。
【００７１】
一方、スロットマシン10が、ウエイト時間の計測を一定時間毎に行う回数制限モードの場合には、一定回数の遊技が消化されるまでは一遊技毎のウエイト時間を監視せず、一定回数の遊技の終了後、遊技時間が一定時間に達していない場合には、その一定時間を経過するまで、スタートスイッチ30のスタート操作を無効にすることにより、次遊技を行わせない制御を行う。
さらに、遊技制限モードの如何に関わらず、回転リール40が定常回転となるまでは、ストップスイッチ50のストップ操作を無効にすることにより、停止操作を行わせない制御を行うように形成されている。
【００７２】
そして、遊技制限制御手段130は、図２に示すように、次の（１）乃至（５）の手段を有している。
（１）モード切替手段131
（２）計時手段132
（３）遊技回数計測手段133
（４）制限時間設定手段134
（５）操作無効手段135
なお、遊技制限制御手段130としては、上記以外の手段を有していてもかまわない。
【００７３】
（モード切替手段131）
モード切替手段131は、遊技状態又はモード変更スイッチ18の操作に基づいて、遊技制限モードを、時間制限モード又は回数制限モードに切り替えるためのものである。
具体的には、モード切替手段131は、初期状態においては遊技制限モードとして時間制限モードを選択しており、ＲＴ又はＡＲＴが開始された場合、及び時間制限モード中にモード変更スイッチ18が操作された場合には、回数制限モードを選択する。また、回数制限モードの選択中に一定回数の遊技が消化された場合又はＲＴ又はＡＲＴが終了した場合には、再び時間制限モードを選択するようになっている。
【００７４】
（計時手段132）
計時手段132は、ウエイト時間を計測するためのタイマーであり、特に図示しないが、パルス発信器の発信パルス数をカウントすることにより時計測を行うカウンタと、所定のタイムカウント終了時にタイムアップ信号を出力する信号出力手段を有している。
計時手段132は、前記モード切替手段131が時間制限モードを選択している場合には、回転リール40の回転開始を契機にタイムカウントを開始し、予め定められた規定制限時間としての４．１秒のタイムカウント終了後にタイムアップ信号を出力する。ここで、回転リール40の回転開始の判断は、リール制御手段120からのスタート信号の出力時であってもよいし、リールモータの駆動開始時であってもよい。
【００７５】
一方、モード切替手段131が回数制限モードを選択した場合には、モード変更を契機にタイムカウントを開始し、予め設定された設定時間としての６０秒のタイムカウント終了後にタイムアップ信号を出力する。さらに、前記６０秒のタイムカウント中に、後述する制限時間設定手段134によって、設定制限時間としての未消化ウエイト時間が設定された場合には、当該設定を契機に未消化ウエイト時間のタイムカウントを開始し、そのタイムカウント終了後にタイムアップ信号を出力する。
なお、本実施の形態では、単独の計時手段132によって、４．１秒、６０秒、未消化ウエイト時間を計測するようにしてあるが、時間制限モード用のタイマーと、回数制限モード用のタイマーと、未消化ウエイト時間用のタイマーとを別々に設け、それぞれが各契機に応じて作動するようにしてもよい。
【００７６】
（遊技回数計測手段133）
遊技回数計測手段133は、回数制限モード中において、１分間に実行可能な遊技の規定制限回数、すなわち１４回をカウントするためのものである。ここで、規定制限回数は、１分（６０秒）を規定制限時間の４．１秒で除した数値であり、６０÷４．１＝１４．６３の端数を切り捨てて算出されたものである。
そして、遊技回数計測手段133は、例えば回転リール40を回転開始させるためのスタート信号の出力回数をカウントし、１４回のカウント終了後にカウントアップ信号を出力する。
【００７７】
（制限時間設定手段134）
制限時間設定手段134は、回数制限モード中において、前記遊技回数計測手段133がカウントアップ信号を出力したものの、前記計時手段132が６０秒のタイムアップ信号を出力していない場合、換言すれば、設定時間（６０秒）が経過する前に規定制限回数（１４回）の遊技が終了してしまった場合に、設定時間経過までの時間を設定制限時間である未消化ウエイト時間として設定するためのものである。
例えば、１４回の遊技が５０秒で終了してしまった場合には、１４回の遊技を１回４．１秒で行ったものと仮定して、（１４×４．１）−５０＝７．４秒の未消化ウエイト時間を設定する。すると、計時手段132が７．４秒を計測し終えタイムアップ信号を出力するまで、以下に述べる操作無効手段135によって遊技が開始不能（スタートスイッチ30が無効）となる。
【００７８】
また、制限時間設定手段134は、ＲＴ等の開始によって回数制限モードになっている場合には、１４回の遊技毎に前記未消化ウエイト時間の判定を行うものであるが、１４回の遊技が終了していない場合であっても、ＲＴ等の遊技期間が終了してしまった場合には、その時点での未消化ウエイト時間を算出して設定するようになっている。
例えば、８回の遊技消化時にＲＴの終了条件に該当してＲＴが終了し、その時点での計時手段132のタイムカウントが３０秒だった場合、８回の遊技を１回４．１秒で行ったものと仮定して、（８×４．１）−３０＝２．８秒の未消化ウエイト時間を設定する。すると、計時手段132が２．８秒を計測し終えタイムアップ信号を出力するまで、遊技が開始不能となる。この場合、ＲＴ終了時の消化遊技回数に基づくウエイト時間よりも、ＲＴ終了時の計時手段132のタイムカウントの方が多いときは、未消化ウエイト時間は設定されず、ＲＴ終了後の次遊技はすぐに実行可能である。
【００７９】
（操作無効手段135）
操作無効手段135は、ウエイト時間終了前のスタートスイッチ30のスタート操作、及び回転リール40の加速期間におけるストップスイッチ50のストップ操作を無効にさせる処理を行うためのものである。
ここで、「スタート操作を無効にさせる」とは、本実施の形態においては、リール制御手段120のスタート信号がリールユニット60に出力されないようにすることである。具体的には、リールユニット60とリール制御手段120とをつなぐ電気的接続経路中に、所定の信号遮断手段（図示せず）を設け、この信号遮断手段が作動しているときにはリール制御手段120からのスタート信号がリールユニット60に通達せず、信号遮断手段が非作動のときにはスタート信号がリールユニット60に通達するように形成することができる。信号遮断手段は、電気回路中に設けた論理回路手段やスイッチ手段であってもよいし、そのようなプログラムを制御装置20に組み込んだものであってもよい。
【００８０】
また、「ストップ操作を無効にさせる」とは、同様に、リール制御手段120のストップ信号が、信号遮断手段によってリールユニット60に出力されないようにすることである。ただしこの場合には、信号遮断手段は、ストップスイッチ50とリール制御手段120とをつなぐ電気的接続経路中に設けられる。そして、信号遮断手段が非作動のときには、ストップスイッチ50の操作信号がリール制御手段120に到達し、この信号をもとに停止制御が行われる。
ここで、回転リール40の回転開始から次遊技のメダル投入又はベットスイッチ16の操作までの間は、スタートスイッチ30の操作信号が無効（制御装置20に出力されない）となっており、スタートスイッチ30を操作しても何事も起こらない。メダル投入又はベットスイッチ16の操作を契機に、スタートスイッチ30の操作信号が有効化し、当選抽選手段110は、スタートスイッチ30の操作信号に基づいて当選判定の抽選を行う（乱数抽出を行う）。
【００８１】
そして、操作無効手段135は、メダル投入又はベットスイッチ16の操作からウエイト時間が終了するまでの間、前記信号遮断手段を作動させる。このため、スタートスイッチ30の操作信号は有効になっても、リール制御手段120が出力するスタート信号がリールユニット60に届かないので、回転リール40は回転しない。
そして、ウエイト時間が終了した場合には、前記信号遮断手段を非作動にする。これにより、スタート操作の無効が解除され、リール制御手段120から出力されているスタート信号がリールユニット60に到達し、回転リール40が回転を開始する。すなわち、スタートスイッチ30を一度押下操作していれば、再操作しなくても、スタート操作の無効が解除されしだい、自動的に回転リール40が回転を開始する。
【００８２】
一方、回転リール40の回転開始後、リールモータが加速駆動中は、信号遮断手段を作動させることにより、ストップスイッチ50の操作信号をリール制御手段120に出力させない。そして、回転リール40が定常回転に達したら、信号遮断手段を非作動にして、ストップ操作の無効を解除する。なお、回転リール40が定常回転に達したか否かは、リールモータの回転検知信号やリールモータの駆動開始からの時間の計測によって把握可能である。
（ホッパー制御手段140）
ホッパー制御手段140は、入賞判定手段150からのメダル払い出し信号や、精算スイッチ17の操作信号に基づいて、ホッパーユニット65を作動させるためのものである。
【００８３】
（入賞判定手段150）
入賞判定手段150は、当選判定の抽選結果が当選の場合に、ストップスイッチ50の操作で三個の回転リール40の当選図柄を入賞の態様に停止させることができたかどうかを判断し、当選図柄を入賞の態様に停止させることができた場合には入賞を決定する。そして、入賞がメダル払い出しを伴う場合には、ホッパーユニット65に遊技メダルの払い出し信号を出力し、ボーナスゲーム入賞などの特別入賞の場合には、特別遊技制御手段80に特別遊技を開始させたりするためのものである。
（演出制御装置22）
演出制御装置22は、前記遊技制御装置21からの出力信号又はスタートスイッチ30などの操作手段の操作信号に基づいて、遊技に付随する演出を行わせるためのものである。
【００８４】
演出制御装置22は、特に図示しないが、ＲＯＭに記憶された複数の演出データを備え、遊技制御装置21から出力される信号に応じて、演出データを選択する。そして、選択された演出データに基づき、演出表示装置66に所定の表示を行わせる。
ここで、本実施の形態では、遊技制限モードが回数制限モードとなっているときにおいて、前記遊技制限制御手段130が未消化ウエイト時間を設定した場合には、未消化ウエイト時間用の演出が選択されるようにしてある。例えば、ＲＴ中に未消化ウエイト時間が設定された信号を受信した場合には、その設定時間に応じて、設定時間とほぼ一致する実行時間の演出データの中から実行すべき演出データが選択され、実行される。
【００８５】
具体的には、実行時間の異なる複数の演出データを設けてあり、未消化ウエイト時間の設定情報受信に基づき、その設定時間を超えない最も実行時間の長い演出データが選択され、実行されるようになっている。このように形成することにより、長いウエイト時間が設定された場合でも、演出を楽しむことにより時間をもてあますことがなくなる。
（スロットマシン10の作動）
次に、上記構成を有するスロットマシン10の作動の概略を、図３乃至図７のフローに基づき説明する。
まず、図３に示すステップ１００において、スタートスイッチ30がＯＮとなったか否かが判断される。スタートスイッチ30がＯＮにならない場合には、ステップ１００に戻る。一方、スタートスイッチ30がＯＮとなった場合には、次のステップ１０１に進む。
【００８６】
ステップ１０１において、当選抽選手段110により抽選処理が行われる。そして、次のステップ１０２に進む。
ステップ１０２において、遊技制限制御手段130がスタート操作の無効を解除したか否かが判断される。スタート操作の無効が解除されていない場合には、ステップ１０３に戻る。一方、スタート操作の無効が解除されている場合には、次のステップ１０３に進む。
ステップ１０３において、スタート信号が出力されて回転リール40の回転が開始する。なお、遊技制限モードが時間制限モードの場合には、回転リール40の回転開始を契機に、計時手段132がウエイト時間のタイムカウントを開始する。また、遊技制限モードが回数制限モードの場合には、スタート信号の出力を契機に、遊技回数計測手段133が遊技回数のカウントを開始する。そして、次のステップ１０４に進む。
【００８７】
ステップ１０４において、遊技制限制御手段130が停止操作の無効を解除したか否か、すなわち回転リール40が定常回転に達したか否かが判断される。停止操作の無効が解除されていない場合にはステップ１０４に戻り、停止操作の無効が解除されている場合には、次のステップ１０５に進む。
ステップ１０５において、いずれかのストップスイッチ50が操作されたか否かが判断される。ストップスイッチ50が操作されない場合には、ステップ１０５に戻る。ストップスイッチ50が操作された場合には、次のステップ１０６に進む。
ステップ１０６において、ストップ信号が出力され、回転リール40の回転停止処理が行われる。そして、次のステップ１０７に進む。
【００８８】
ステップ１０７において、三個の回転リール40に対応するストップスイッチ50の操作が行われたか否かが判定される。そして、三個の回転リール40に対応するストップスイッチ50の操作が行われていないと判定された場合、ステップ１０５に戻る。一方、三個の回転リール40に対応するストップスイッチ50の操作が行われたと判定された場合には、次のステップ１０８に進む。
ステップ１０８において、当選フラグ成立中に当該当選フラグに対応する当選図柄が入賞有効ライン上に揃ったか否か、すなわち、入賞したか否かが判定される。そして、入賞したと判定された場合、次のステップ１０９に進む。
【００８９】
ステップ１０９において、当選図柄に相当するメダルの払い出しや、特別遊技への移行処理などの入賞処理が行われる。そして、遊技が終了する。
前記ステップ１０８において、入賞していないと判定された場合、ステップ１０９を飛び越して、遊技が終了する。
上述したステップ１０１の抽選処理について、図４のフローを用いて説明する。
ステップ２００において、当選抽選手段110の乱数発生手段により発生された乱数の中から乱数抽出手段により乱数が抽出される。そして、次のステップ２０１に進む。
ステップ２０１において、抽出された乱数が乱数抽出手段の内部に記憶される。そして、次のステップ２０２に進む。
【００９０】
ステップ２０２において、判定手段により、抽出された乱数と、当選判定テーブルの当選判定領域データとの比較が行われる。そして、次のステップ２０３に進む。
ステップ２０３において、判定手段により、抽出された乱数が、当選判定テーブルのどの当選領域に含まれるか決定され、抽選処理の評価が決定される。そして、次のステップ２０４に進む。
ステップ２０４において、所定の図柄の蹴飛ばしと、所定図柄の引き込みとが設定される。そして、抽選処理が終了する。
上述したステップ１０６の回転リール40の回転停止処理について、図５を用いて説明する。
【００９１】
ステップ３００において、所定の図柄に対して、蹴飛ばしの設定が達成されたか否かが判定される。そして、所定の図柄の蹴飛ばしの設定が達成されていないと判定された場合、次のステップ３０１に進む。
ステップ３０１において、１個の図柄分だけ、回転リール40を回転させる。すなわち、１個の図柄分だけ蹴飛ばしを行う。そして、次のステップ３０２に進む。
ステップ３０２において、上述した１個の図柄分だけ回転リール40を回転させた当該図柄の数がストップスイッチ50の操作後の４個目に該当するか否かが判定される。そして、ストップスイッチ50を操作した後、１図柄ずつ回転リール40を回転させてずらした図柄の数が４個目の場合には、次のステップ３０３に進む。
【００９２】
ステップ３０３において、回転リール40の回転を停止させる。これにより、メダル投入から回転リール40の回転停止までのスロットマシン10の動作が終了する。
前記ステップ３００において、所定の図柄の蹴飛ばしの設定が達成されていると判定された場合、次のステップ３０４に進む。
ステップ３０４において、いずれかの図柄に対して引き込みが設定されているか否かが判定される。そして、いずれかの図柄に対して引き込みが設定されていると判定された場合、次のステップ３０５に進む。
ステップ３０５において、引き込み設定が達成されたか否かが判定される。そして、引き込み設定が達成されたと判定された場合、次のステップ３０３に進む。
【００９３】
前記ステップ３０４において、いずれの図柄に対しても引き込みが設定されていないと判定された場合、ステップ３０３に進む。
前記ステップ３０５において、引き込み設定が達成されていないと判定された場合、ステップ３０１に進む。
前記ステップ３０２において、ストップスイッチ50を操作した後、１図柄ずつ回転リール40を回転させてずらした図柄の数が４個目でない場合には、ステップ３００に戻る。
ここで、回転リール40の停止処理に関してステップ３０１〜ステップ３０５で説明しているが、この例は、いわゆる最小引き込み停止制御の例であり、逆に最大引き込み停止制御としても良い。更には、例えば、ストップスイッチ50を押すタイミングで予め定めたテーブルに従って回転リール40の停止位置を決定する、いわゆるテーブル停止制御の方法によるものでもよい。このテーブル停止制御は、当選フラグ成立の有無や、当選フラグ成立中の当選図柄に基づいた複数のテーブルを有し、この複数のテーブルから適宜、遊技状況に応じたテーブルが選択されるものである。
【００９４】
なお、テーブル停止制御においても、当選フラグが成立しているときには、その当選フラグに対応する図柄が入賞有効ライン上に揃うように、予めテーブルの上で停止位置が決定されてあり、いわゆる引き込み設定の一種を備えているものである。また、当選フラグが成立していないときには、他の当選図柄が入賞有効ライン上に揃わないように、予めテーブルの上で停止位置が決定されてあり、いわゆる蹴飛ばし設定の一種を備えているものである。
次に、遊技制御制限手段130によるウエイト設定処理について、図６及び図７のフローに基づき説明する。ここで、図６は特定遊技区間中のウエイト設定処理、図７はモード変更スイッチ18操作時のウエイト設定処理をそれぞれ示すものである。なお、いずれの場合も、初期設定は時間制限モードである。
【００９５】
まず、図６のステップ４００において、特定遊技区例えばＲＴに突入したか否か、すなわち遊技状態がＲＴの開始条件に該当したか否かが判断される。ＲＴに突入した場合には、次のステップ４０１に進む。
ステップ４０１において、モード切替手段131が、１分間（６０秒間）に１４回の遊技が実行可能な回数制限モードを選択し、遊技制限モードが回数制限モードに切り替わる。なお、このとき、計時手段132が６０秒のタイムカウントを開始する。またこの後、スタート信号の出力毎に、遊技回数計測手段133が１４回の遊技回数カウントを開始する。そして、次のステップ４０２に進む。
【００９６】
ステップ４０２において、ＲＴが終了したか否か、すなわち遊技状態がＲＴの終了条件に該当したか否かが判断される。ＲＴが終了していない場合には、ステップ４０３に進む。
ステップ４０３において、１４回の遊技を消化したか、すなわち遊技回数計測手段133がカウントアップ信号を出力したか否かが判断される。１４回の遊技が消化されていない場合には、ステップ４０２に戻る。一方、１４回の遊技が消化された場合には、次のステップ４０４に進む。
ステップ４０４において、６０秒が経過したか、すなわち計時手段132がタイムアップ信号を出力しているか否かが判断される。６０秒が経過している場合には、ステップ４０２に戻る。なおこのとき、遊技回数計測手段133はいったんカウントをクリアした後再び遊技回数のカウントを開始するとともに、計時手段132は再び６０秒のタイムカウントを開始する。一方、６０秒が経過していない場合には、次のステップ４０５に進む。
【００９７】
ステップ４０５において、制限時間設定手段134が、４．１×１４−経過時間（秒）を未消化ウエイト時間に設定する。ここで、「経過時間」は、計時手段132がカウント中のカウント値であって６０未満の数値である。そして、「経過時間」が、「４．１×１４」と等しいかそれよりも大きな数値である場合、すなわち未消化ウエイト時間が０又は負数になる場合には、未消化ウエイト時間は設定されない。未消化ウエイト時間が設定されると、計時手段132はそのタイムカウントを開始する。そして、次のステップ４０６に進む。
ステップ４０６において、未消化ウエイト時間として設定された時間が経過したか否か、すなわち計時手段132がタイムアップ信号を出力したか否かが判断される。設定時間が経過していない場合には、ステップ４０６に戻る。計時手段132がタイムカウント中は、スタート信号が出力されないので、この間遊技を行うことができない。なお、この時間を利用して、演出制御装置22により所定の演出が行われる。一方、設定時間が経過した場合には、ステップ４０２に戻る。なおこのとき、遊技回数計測手段133は再び遊技回数のカウントを開始するとともに、計時手段132は再び６０秒のタイムカウントを開始する。
【００９８】
このように、ステップ４０２〜４０６までの流れにより、ＲＴ期間が終了するまでは、１４回の遊技をウエイト無しで行うことができるととともに、１４回の遊技を消化した時点で未消化ウエイト時間がある場合には、そこでまとめてウエイトがかかることとなる。
さて、前記ステップ４０２において、ＲＴが終了したと判断された場合には、ステップ４０７に進む。
ステップ４０７において、制限時間設定手段134が、４．１×遊技回数−経過時間（秒）を未消化ウエイト時間として設定する。ここで、「遊技回数」は、遊技回数計測手段133がカウント中のカウント値であって、１４までの数値である。また、「経過時間」は、計時手段132がカウント中のカウント値であって６０までの数値である。つまり、この時点で遊技回数が１４回に達して遊技回数計測手段133がカウントアップ信号を出力している場合もあり得るとともに、６０秒が経過して計時手段132がタイムアップ信号を出力している場合もあり得るものである。そして、「４．１×遊技回数」の数値が、「経過時間」と等しいかそれよりも大きな数値となる場合、すなわち未消化ウエイト時間が０又は負数になる場合には、未消化ウエイト時間は設定されない。未消化ウエイト時間が正数である場合には、計時手段132はそのタイムカウントを開始する。そして、次のステップ４０８に進む。
【００９９】
ステップ４０８において、未消化ウエイト時間として設定された時間が経過したか否か、すなわち計時手段132がタイムアップ信号を出力したか否かが判断される。設定時間が経過していない場合には、ステップ４０６に戻る。設定時間が経過した場合には次のステップ４０９に進む。また、未消化ウエイト時間が設定されなかった場合にも、設定時間が経過したものと判断して、次のステップ４０９に進む。
ステップ４０９において、モード切替手段131が、１回の遊技毎に４．１秒のウエイト時間が設定される時間制限モードを選択し、遊技制限モードが時間制限モードに切り替わる。そして、ウエイト設定処理を終了する。なお、この後、回転リール40の回転開始を契機に、計時手段132が４．１秒のタイムカウントを開始するものとなる。
【０１００】
このように、ＲＴ中は、自動的に時間制限モードに切り替わるので、１４回の遊技の間はウエイト無しで実行できるとともに、未消化ウエイト時間がまとめて設定されるので、一回ごとの遊技にウエイト時間をもてあますことが無くなり、遊技にメリハリを持たせることができるようになる。また、ＲＴの終了契機をＢＢ入賞に設定した場合、１４回の遊技毎にＢＢが当選している（ＢＢフラグが成立中）か否かの報知演出をある程度の長い時間をかけて行うことができ、遊技者の期待感を高めることができる。また遊技者も演出をじっくり鑑賞することができる。
なお、上記フローでは、回数制限モードに切り替わる特定遊技区間としてＲＴを例に説明したが、特定遊技区間はもちろんＡＲＴであってもよい。さらに、その他の特別遊技や特殊遊技の区間であってもよい。ただ、メダルの払い出しが多い遊技区間では、ホッパーユニット65の作動中はスタートスイッチ30が有効にならないことから、ウエイト時間はほぼ消化されてしまうことが多いと考えられるので、ＢＢなどの遊技区間を回数制限モードにしてもあまり効果がない。従って、ＲＴやＡＲＴの遊技区間を回数制限モードにするのが最も好ましい。
【０１０１】
また、上記フローでは、ＲＴの開始と同時に回数制限モードに切り替わるようにしてあったが、いわゆる完走型（所定遊技回数の消化で遊技区間が終了し、ＢＢが当選していればその後ＢＢ入賞によりＢＢに移行する）のＲＴの場合には、終了の１４ゲーム前に回数制限モードに切り替わるようにしてもよい。このようにした場合には、ＲＴの終了時にＢＢに移行するか否かの演出をある程度長い時間行わせて、遊技者の期待感を高めることができる。
さらに、「特定遊技区間」としては、特別遊技や特殊遊技の遊技区間以外の、通常遊技中における一定遊技区間であってもよい。例えば、通常遊技中に特定の条件（例えば移行抽選に当選や特定当選役の入賞など）を満たすと、回数制限モードに切り替わるようにしてもよい。このように形成した場合にも、１４回のウエイト無し遊技の後に、未消化ウエイト時間を利用して所定の演出が行われるようにする。そして、この演出の実行時間が長いほど（つまり実行時期が遅いほど）遊技者に有利となる演出（例えば確度の高い報知演出やプレミア演出）が行われるように設定しておけば、回数制限モードに切り替わったらできるだけ早く遊技を行うことにより、有利な情報を得たり珍しい演出画像を見たりできる、という新たな遊技性を作り出すことができる。この場合には、回数制限モードに切り替わったことを所定の方法で報知するのが好ましい。
【０１０２】
続いて、モード変更スイッチ18操作時のウエイト設定処理について、図７のフローに基づき説明する。
まず、図６のステップ４００において、ＲＴに突入していない場合には、図７のステップ４１０に進む。
ステップ４１０において、モード選択スイッチ18が操作されたか否かが判断される。モード選択スイッチ18が操作されない場合には、そのままウエイト設定処理を終了する。すなわち、遊技制限モードは変更されず、時間制限モードのままである。一方、モード選択スイッチ18が操作された場合には、次のステップ４１１に進む。
【０１０３】
ステップ４１１において、モード切替手段131が、１分間に１４回の遊技が実行可能な回数制限モードを選択し、遊技制限モードが回数制限モードに切り替わる。なお、このとき、計時手段132が６０秒のタイムカウントを開始する。またこの後、スタート信号の出力毎に、遊技回数計測手段133が１４回の遊技回数カウントを開始する。そして、次のステップ４１２に進む。
ステップ４１２において、１４回の遊技を消化したか否かが判断される。１４回の遊技が消化されていない場合には、ステップ４１２に戻る。一方、１４回の遊技が消化された場合には、次のステップ４１３に進む。
【０１０４】
ステップ４１３において、６０秒が経過したか否かが判断される。６０秒が経過していない場合には、次のステップ４１４に進む。
ステップ４１４において、制限時間設定手段134が、４．１×１４−経過時間（秒）を未消化ウエイト時間に設定する。ここで、「経過時間」は、図６のステップ４０７で説明したのと同じである。すなわち、ここでは、未消化ウエイト時間が設定される場合とされない場合がある。未消化ウエイト時間が設定されると、計時手段132はそのタイムカウントを開始する。そして、次のステップ４１５に進む。
ステップ４１５において、未消化ウエイト時間として設定された時間が経過したか否かが判断される。設定時間が経過していない場合には、ステップ４１５に戻る。一方、未消化ウエイト時間が設定されなかった場合又は設定時間が経過した場合には、次のステップ４０６に進む。
【０１０５】
ステップ４１６において、モード切替手段131が、１回の遊技毎に４．１秒のウエイト時間が設定される時間制限モードを選択し、遊技制限モードが時間制限モードに切り替わる。そして、ウエイト設定処理を終了する。
以上のように、本実施の形態によれば、モード選択スイッチ18は時間制限モードのときのみ操作が有効であり、その操作によって１４回の遊技が消化される間のみ、回数制限モードに変更される。従って、通常遊技中において、遊技者が自分の意思で遊技制限モードを変えることができるので、例えば、モード選択スイッチ18を操作してウエイト無しで１４回の遊技を行ってから、煙草を吸ったりトイレ休憩をとるようにすれば、未消化ウエイト時間を有効活用できるものとなる。
【０１０６】
なお、モード選択スイッチ18を、回数制限モード時にも操作可能とし、遊技者の意思で時間制限モードを選択できるようにしてもよい。この場合には、モード選択スイッチ18の操作時に未消化ウエイト時間を算出し、この算出された未消化ウエイト時間を消化した後に時間制限モードに切り替えるようにするのが好適である。例えば、回数制限モードで８回の遊技を３２秒で消化してから時間制限モードに切り替えた場合、４．１×８−３２＝０．８秒の未消化ウエイト時間が発生する。従って、モード選択スイッチ18の操作から０．８秒経過後に、時間制限モードでの遊技が可能となる。このように形成した場合には、例えばＲＴ中に長い演出を見たくない場合に、自動で回数制限モードに切り替わった遊技制限モードを、手動で時間制限モードに切り替えることができる。
【０１０７】
また、モード選択スイッチ18操作時の未消化ウエイト時間中にも、時間に応じた所定の演出を行わせるように形成してあれば、例えばストーリー性のある演出をまとめて鑑賞したい場合にモード選択スイッチ18を操作する、という使い方もできる。いずれにせよ、遊技者の好みに応じて遊技制限モードを選択することができれば、遊技者に合わせた遊技の仕方が可能となるものである。
ここで、上記した実施の形態では、ウエイト時間が経過するまでスタート操作が無効となるように形成されていたが、ウエイト時間が経過するまでストップ操作が無効となるようにしてもよい。この場合には、計時手段132は、回転リール40の定常回転開始からウエイト時間を計測開始するように設定する。このように形成した場合には、前遊技終了後、前遊技の開始から４．１秒の経過前であってもスタートスイッチ30の操作に基づいて回転リール40を回転開始させることができるが、４．１秒の経過前はストップスイッチ50の操作信号が有効化しないので回転リール40を停止させることができず、結果として遊技の実行が制限されるものとなる。
【０１０８】
さらに、上記した実施の形態では、図６のステップ４０５及び図７のステップ４１４に示したように、１４回の遊技終了後に未消化ウエイト時間を設定して、新たに計時手段132が時計測を開始するように形成してあったが、本発明には、１４回の遊技終了後に６０秒が経過していない場合には、単に６０秒が経過するまでスタート操作又は停止操作を無効にするようにしたものも含まれる。しかし、この場合、未消化ウエイト時間を新たに設定し直す方が、未消化ウエイト時間を短くすることができる。例えば、６０秒経過で操作無効解除するようにした場合、１ゲーム４．２秒で１４回の遊技を行った場合（実遊技時間５８．８秒）、規定をクリアしているにもかかわらず、６０秒経過までに１．２秒の未消化ウエイト時間が発生してしまうが、実施形態の方法によれば、４．１×１４−５８．８＝−１．４となり、未消化ウエイト時間は発生しない。もっとも、回数制限モード時において計時手段132が計測する一定時間を、４．１×１４＝５７．４秒に設定すれば、このような不都合は解消される。ただし、消費金額が「１分間に４００円以内」という規定から結果として導き出される「遊技回数が１分間に１４回以内」に文言上当てはまらないとされるおそれがあるので、実施形態のように形成するのが最適である。
【０１０９】
なお、本発明としては、制限遊技回数は所定の単位時間を４．１で除した数値であればよいので、「２分間に２８回以内」にして、結果として１ゲーム当たりの遊技時間が４．１秒になるようにしてもよい。
ところで、本実施の形態に係るスロットマシンは、複数の図柄を変動表示及び停止表示可能な複数の図柄表示手段、少なくとも前記図柄表示手段の図柄変動を開始させるための図柄変動開始手段及び複数の前記図柄表示手段の図柄変動を個々に停止させるための図柄変動停止手段とから構成される、遊技を行うための操作手段、当選か否かの当選判定の抽選を行うための当選抽選手段110、遊技媒体の投入により遊技を開始可能とさせる遊技開始手段、前記当選判定の抽選結果が所定の当選役に当選し、前記複数の図柄表示手段の当選に係る図柄を、前記図柄変動停止手段の操作により予め定められた態様に停止させることができた場合に入賞となり、遊技媒体の払い出しその他の利益が付与を付与するための入賞手段、遊技制限時間として、予め定められた規定制限時間及び予め設定された設定時間を計測可能な計時手段132、前記計時手段132が前記設定時間を計測中に実行される遊技回数を、所定の単位時間内に実行可能な遊技回数として予め定められた規定制限回数を限度に計測するための遊技回数計測手段133、前記計時手段132が前記遊技制限時間を計測中に、前記操作手段のいずれかが操作された場合に、当該操作に基づく前記図柄表示手段の図柄の変動開始又は変動停止のいずれかを無効にするための操作無効手段135、遊技機の遊技制限状態として、遊技開始から前記規定制限時間が経過するまで次遊技の開始が制限される時間制限状態と、前記規定制限回数の遊技が終了したとき一定時間が経過していない場合には次遊技の開始が制限される回数制限状態のうちいずれかの遊技制限状態を選択可能な遊技制限状態選択手段131、とを少なくとも備えた遊技機に使用されるプログラムであって、前記遊技制限状態選択手段131が時間制限状態を選択している場合においては、前記計時手段132は、当該遊技において前記図柄変動開始手段の操作後、前記複数の図柄表示手段がすべて停止操作可能となったときまでの間のいずれかの時から前記規定制限時間の計測を開始し、前記操作無効手段135は、前記計時手段132が前記規定制限時間の計測を終了した場合には、当該遊技の次遊技における前記操作手段の操作に基づく前記図柄表示手段の図柄の変動開始又は変動停止の無効を解除し、前記遊技制限状態選択手段131が回数制限状態を選択している場合においては、前記計時手段132は、前記回数制限状態選択時から前記設定時間の計測を開始し、前記遊技回数計測手段133は、前記計時手段132が時計測を開始後に実行される遊技の回数計測を開始し、前記操作無効手段135は、前記遊技回数計測手段133が前記規定制限回数の計測を終了したものの前記計時手段132が前記設定時間の計測を終了していない場合には、前記遊技回数計測手段133が計測した規定制限回数目の遊技の次遊技における前記操作手段の操作に基づく前記図柄表示手段の図柄の変動開始又は変動停止を無効とし、前記計時手段132の時計測が終了後に、その無効を解除することを特徴とする遊技機用プログラムによって制御することができる。
【０１１０】
さらに、前記遊技用プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を用いて制御することができる。
ここで、前記図柄表示手段は、回転リール40を用いたものでもよいし、液晶ディスプレイやＣＲＴ等の画像表示装置に複数の図柄を順次表示させるようにしたものでもよい。
前記遊技開始手段としては、前記遊技機用プログラムを用いてスロットマシンを制御しようとする場合には、投入口から投入されたメダルを検知した場合やベットスイッチ16の操作を検知した場合に、回転リール40の作動を許可するように形成することができる。一方、前記遊技機用プログラムを用いて業務用、家庭用のテレビゲーム機等を制御しようとする場合には、現実の遊技メダル投入は行えないので、液晶ディスプレイやＣＲＴなどの画像表示装置に、遊技開始時にメダルが投入されるような画像や、手持ちのメダル数が減算されるような表示を行うように形成することができる。
【０１１１】
また、入賞手段としては、前記遊技機用プログラムを用いてスロットマシンを制御する場合には、ホッパーユニット65を介して遊技者にメダルを払い出すように形成することができる。一方、前記遊技機用プログラムを用いて、業務用若しくは家庭用のテレビゲーム機を制御しようとする場合には、現実の遊技メダルの払い出しは行えないので、例えば液晶ディスプレイやＣＲＴ等の画像表示装置に、獲得メダル数の枚数表示をしたり、メダルの増減がわかるような絵（動画でも静止画でもよい）を表示するように形成することができる。
なお、本発明は、スロットマシン以外の遊技機にも応用できる。例えば、遊技媒体として遊技球（パチンコ球）を用いてスロットマシンと同様の遊技を行わせるパロット遊技機などにも応用できるものである。
【図面の簡単な説明】
【０１１２】
【図１】本発明の実施の形態であって、スロットマシンの外観正面図である。
【図２】本発明の実施の形態であって、スロットマシンの入力、出力及び制御装置を示すブロック図である。
【図３】本発明の実施の形態におけるスロットマシンの作動の概略を示す流れ図である。
【図４】スロットマシンの作動のうち抽選処理を示す流れ図である。
【図５】スロットマシンの作動のうちリール回転停止処理を示す流れ図である。
【図６】スロットマシンの作動のうち、特定遊技区間におけるウエイト設定処理を示す流れ図である。
【図７】スロットマシンの作動のうち、モード変更スイッチによるウエイト設定処理を示す流れ図である。
【符号の説明】
【０１１３】
10 スロットマシン 11 筺体
12 表示窓 13 図柄表示窓
15 投入スイッチ 16 ベットスイッチ
17 精算スイッチ 18 モード変更スイッチ
20 制御装置 21 遊技制御装置
22 演出制御装置
30 スタートスイッチ 40 回転リール
50 ストップスイッチ 60 リールユニット
65 ホッパーユニット 66 演出表示装置
70 通常遊技制御手段 80 特別遊技制御手段
100 特殊遊技制御手段
110 当選抽選手段 120 リール制御手段
130 遊技制限制御手段 131 モード切替手段131
132 計時手段 133 遊技回数計測手段
134 制限時間設定手段 135 操作無効手段
140 ホッパー制御手段 150 入賞判定手段
【特許請求の範囲】
【請求項１】
表面に複数の図柄が表示された複数の回転リールを備え、
遊技を行うための操作手段として、前記複数の回転リールの回転を開始させるためのスタートスイッチと、回転中の前記回転リールを個々に停止させるためのストップスイッチとを少なくとも備え、
当選か否かの当選判定の抽選を行うとともに、前記回転リールの回転及び停止を制御する遊技制御装置を備え、
遊技媒体の投入により遊技が開始可能となり、前記当選判定の抽選結果が所定の当選役に当選し、前記複数の回転リールの当選に係る図柄を、前記ストップスイッチの操作により予め定められた態様に停止させることができた場合に入賞となり、遊技媒体の払い出しその他の利益が付与される遊技機において、
前記遊技制御装置は、
遊技制限時間として予め定められた規定制限時間及び予め設定された設定時間を計測可能な計時手段と、
前記計時手段が前記設定時間を計測中に実行される遊技回数を、所定の単位時間内に実行可能な遊技回数として予め定められた規定制限回数を限度に計測する遊技回数計測手段と、
前記計時手段が前記遊技制限時間を計測中に、前記操作手段のいずれかが操作された場合に、当該操作に基づく前記回転リールの回転開始又は回転停止のいずれかを無効にするための操作無効手段と、
遊技機の遊技制限状態として、遊技開始から前記規定制限時間が経過するまで次遊技の開始が制限される時間制限状態と、前記規定制限回数の遊技が終了したとき一定時間が経過していない場合には次遊技の開始が制限される回数制限状態のうちいずれかの遊技制限状態を選択可能な遊技制限状態選択手段と、を少なくとも備え、
前記遊技制限状態選択手段が時間制限状態を選択している場合においては、
前記計時手段は、当該遊技において前記スタートスイッチの操作後、前記複数の回転リールがすべて停止操作可能となったときまでの間のいずれかの時から前記規定制限時間の計測を開始し、前記操作無効手段は、前記計時手段が前記規定制限時間の計測を終了した場合には、当該遊技の次遊技における前記操作手段の操作に基づく前記回転リールの回転開始又は回転停止の無効を解除し、
前記遊技制限状態選択手段が回数制限状態を選択している場合においては、
前記計時手段は、前記回数制限状態選択時から前記設定時間の計測を開始し、前記遊技回数計測手段は、前記計時手段が時計測を開始後に実行される遊技の回数計測を開始し、前記操作無効手段は、前記遊技回数計測手段が前記規定制限回数の計測を終了したものの前記計時手段が前記設定時間の計測を終了していない場合には、前記遊技回数計測手段が計測した規定制限回数目の遊技の次遊技における前記操作手段の操作に基づく前記回転リールの回転開始又は回転停止を無効とし、前記計時手段の時計測が終了後に、その無効を解除することを特徴とする遊技機。
【請求項２】
前記計時手段は、前記設定時間として、前記所定の単位時間を計測するとともに、遊技制限時間として、所定時に設定される設定制限時間をさらに計測可能であり、
前記設定制限時間を設定するための制限時間設定手段をさらに設け、
前記遊技制限状態選択手段が回数制限状態を選択している場合においては、
前記制限時間設定手段は、前記遊技回数計測手段が前記規定制限回数の計測を終了したものの前記計時手段が前記単位時間の計測を終了していない場合には、前記規定制限時間に前記規定制限回数を乗じた数値から、前記計時手段の回数計測終了時における計測値を減じた数値を、前記設定制限時間として設定し、前記計時手段は、前記制限時間設定手段の設定後、前記設定制限時間の計測を開始し、前記操作無効手段は、前記計時手段が前記設定制限時間の計測を終了後に、前記回転リールの回転開始又は回転停止の無効を解除することを特徴とする請求項１記載の遊技機。
【請求項３】
前記遊技制御装置からの出力信号に基づき演出を行わせるための演出制御装置を備え、
前記演出制御装置は、前記遊技制限状態選択手段が前記回数制限状態を選択している場合においては、前記操作無効手段が前記回転リールの回転開始又は回転停止を無効にしている間、前記計時手段が時計測を終了するまでの時間に対応した演出を実行可能に形成されていることを特徴とする請求項１又は２記載の遊技機。
【請求項４】
所定の開始条件該当により開始され一定回数の遊技終了により終了する特定遊技区間を備え、
前記遊技制限状態選択手段は、特定遊技区間が終了するまでの残り遊技回数が前記規定制限回数となったときに前記回数制限状態を選択するとともに、前記特定遊技区間の終了時に前記時間制限状態を選択することを特徴とする請求項３記載の遊技機。
【請求項５】
所定の開始条件該当により開始され所定の終了条件該当により終了する特定遊技区間を備え、
前記計時手段が計測する設定制限時間を設定するための制限時間設定手段を備え、
前記遊技制限状態選択手段は、前記特定遊技区間の開始時に前記回数制限状態を選択し、前記特定遊技区間中、前記計時手段は前記設定時間の計測を繰り返し行うとともに、前記遊技回数計測手段は前記規定制限回数の計測を繰り返し行うものとし、
前記制限時間設定手段は、前記遊技回数計測手段が前記規定制限回数の計測を終了する前に、前記特定遊技区間が終了した場合には、前記規定制限時間に前記遊技回数計測手段の特定遊技区間終了時における計測値を乗じた数値から、前記計時手段の特定遊技区間終了時における計測値を減じた数値を、前記設定制限時間として設定することを特徴とする請求項３記載の遊技機。
【請求項６】
当選として、入賞により遊技媒体の払い出しがないものの、次遊技を遊技媒体の投入なしで実行可能とする再遊技当選を備え、
前記特定遊技区間は、前記再遊技当選の当選確率を通常よりも高く設定した遊技区間である再遊技高確率当選遊技としたことを特徴とする請求項４又は５記載の遊技機。
【請求項７】
遊技機の遊技制限状態を、前記時間制限状態から前記回数制限状態に変更可能な操作手段として変更スイッチを設け、
前記遊技制限状態選択手段は、前記時間制限状態中に前記変更スイッチが操作された場合に前記回数制限状態を選択し、前記遊技回数計測手段が前記規定制限回数の計測を終了し前記計時手段が前記設定時間の計測を終了した後、前記操作無効手段が前記回転リールの回転開始又は回転停止の無効を解除した場合に、前記時間制限状態を選択するように形成されていることを特徴とする請求項１乃至６のいずれか１項に記載の遊技機。
【請求項８】
複数の図柄を変動表示及び停止表示可能な複数の図柄表示手段、
少なくとも前記図柄表示手段の図柄変動を開始させるための図柄変動開始手段及び複数の前記図柄表示手段の図柄変動を個々に停止させるための図柄変動停止手段とから構成される、遊技を行うための操作手段、
当選か否かの当選判定の抽選を行うための当選抽選手段、
遊技媒体の投入により遊技を開始可能とさせる遊技開始手段、
前記当選判定の抽選結果が所定の当選役に当選し、前記複数の図柄表示手段の当選に係る図柄を、前記図柄変動停止手段の操作により予め定められた態様に停止させることができた場合に入賞となり、遊技媒体の払い出しその他の利益が付与を付与するための入賞手段、
遊技制限時間として予め定められた規定制限時間及び予め設定された設定時間を計測可能な計時手段、
前記計時手段が前記設定時間を計測中に実行される遊技回数を、所定の単位時間内に実行可能な遊技回数として予め定められた規定制限回数を限度に計測するための遊技回数計測手段、
前記計時手段が前記遊技制限時間を計測中に、前記操作手段のいずれかが操作された場合に、当該操作に基づく前記図柄表示手段の図柄の変動開始又は変動停止のいずれかを無効にするための操作無効手段、
遊技機の遊技制限状態として、遊技開始から前記規定制限時間が経過するまで次遊技の開始が制限される時間制限状態と、前記規定制限回数の遊技が終了したとき一定時間が経過していない場合には次遊技の開始が制限される回数制限状態のうちいずれかの遊技制限状態を選択可能な遊技制限状態選択手段、
とを少なくとも備えた遊技機に使用されるプログラムであって、
前記遊技制限状態選択手段が時間制限状態を選択している場合においては、
前記計時手段は、当該遊技において前記図柄変動開始手段の操作後、前記複数の図柄表示手段がすべて停止操作可能となったときまでの間のいずれかの時から前記規定制限時間の計測を開始し、前記操作無効手段は、前記計時手段が前記規定制限時間の計測を終了した場合には、当該遊技の次遊技における前記操作手段の操作に基づく前記図柄表示手段の図柄の変動開始又は変動停止の無効を解除し、
前記遊技制限状態選択手段が回数制限状態を選択している場合においては、
前記計時手段は、前記回数制限状態選択時から前記設定時間の計測を開始し、前記遊技回数計測手段は、前記計時手段が時計測を開始後に実行される遊技の回数計測を開始し、前記操作無効手段は、前記遊技回数計測手段が前記規定制限回数の計測を終了したものの前記計時手段が前記設定時間の計測を終了していない場合には、前記遊技回数計測手段が計測した規定制限回数目の遊技の次遊技における前記操作手段の操作に基づく前記図柄表示手段の図柄の変動開始又は変動停止を無効とし、前記計時手段の時計測が終了後に、その無効を解除することを特徴とする遊技機用プログラム。
【請求項９】
複数の図柄を変動表示及び停止表示可能な複数の図柄表示手段、
少なくとも前記図柄表示手段の図柄変動を開始させるための図柄変動開始手段及び複数の前記図柄表示手段の図柄変動を個々に停止させるための図柄変動停止手段とから構成される、遊技を行うための操作手段、
当選か否かの当選判定の抽選を行うための当選抽選手段、
遊技媒体の投入により遊技を開始可能とさせる遊技開始手段、
前記当選判定の抽選結果が所定の当選役に当選し、前記複数の図柄表示手段の当選に係る図柄を、前記図柄変動停止手段の操作により予め定められた態様に停止させることができた場合に入賞となり、遊技媒体の払い出しその他の利益が付与を付与するための入賞手段、
遊技制限時間として予め定められた規定制限時間及び予め設定された設定時間を計測可能な計時手段、
前記計時手段が前記設定時間を計測中に実行される遊技回数を、所定の単位時間内に実行可能な遊技回数として予め定められた規定制限回数を限度に計測するための遊技回数計測手段、
前記計時手段が前記遊技制限時間を計測中に、前記操作手段のいずれかが操作された場合に、当該操作に基づく前記図柄表示手段の図柄の変動開始又は変動停止のいずれかを無効にするための操作無効手段、
遊技機の遊技制限状態として、遊技開始から前記規定制限時間が経過するまで次遊技の開始が制限される時間制限状態と、前記規定制限回数の遊技が終了したとき一定時間が経過していない場合には次遊技の開始が制限される回数制限状態のうちいずれかの遊技制限状態を選択可能な遊技制限状態選択手段、
とを少なくとも備えた遊技機に使用されるプログラムであって、
前記遊技制限状態選択手段が時間制限状態を選択している場合においては、
前記計時手段は、当該遊技において前記図柄変動開始手段の操作後、前記複数の図柄表示手段がすべて停止操作可能となったときまでの間のいずれかの時から前記規定制限時間の計測を開始し、前記操作無効手段は、前記計時手段が前記規定制限時間の計測を終了した場合には、当該遊技の次遊技における前記操作手段の操作に基づく前記図柄表示手段の図柄の変動開始又は変動停止の無効を解除し、
前記遊技制限状態選択手段が回数制限状態を選択している場合においては、
前記計時手段は、前記回数制限状態選択時から前記設定時間の計測を開始し、前記遊技回数計測手段は、前記計時手段が時計測を開始後に実行される遊技の回数計測を開始し、前記操作無効手段は、前記遊技回数計測手段が前記規定制限回数の計測を終了したものの前記計時手段が前記設定時間の計測を終了していない場合には、前記遊技回数計測手段が計測した規定制限回数目の遊技の次遊技における前記操作手段の操作に基づく前記図柄表示手段の図柄の変動開始又は変動停止を無効とし、前記計時手段の時計測が終了後に、その無効を解除することを特徴とする遊技機用プログラムを記録した記録媒体。
【請求項１】
表面に複数の図柄が表示された複数の回転リールを備え、
遊技を行うための操作手段として、前記複数の回転リールの回転を開始させるためのスタートスイッチと、回転中の前記回転リールを個々に停止させるためのストップスイッチとを少なくとも備え、
当選か否かの当選判定の抽選を行うとともに、前記回転リールの回転及び停止を制御する遊技制御装置を備え、
遊技媒体の投入により遊技が開始可能となり、前記当選判定の抽選結果が所定の当選役に当選し、前記複数の回転リールの当選に係る図柄を、前記ストップスイッチの操作により予め定められた態様に停止させることができた場合に入賞となり、遊技媒体の払い出しその他の利益が付与される遊技機において、
前記遊技制御装置は、
遊技制限時間として予め定められた規定制限時間及び予め設定された設定時間を計測可能な計時手段と、
前記計時手段が前記設定時間を計測中に実行される遊技回数を、所定の単位時間内に実行可能な遊技回数として予め定められた規定制限回数を限度に計測する遊技回数計測手段と、
前記計時手段が前記遊技制限時間を計測中に、前記操作手段のいずれかが操作された場合に、当該操作に基づく前記回転リールの回転開始又は回転停止のいずれかを無効にするための操作無効手段と、
遊技機の遊技制限状態として、遊技開始から前記規定制限時間が経過するまで次遊技の開始が制限される時間制限状態と、前記規定制限回数の遊技が終了したとき一定時間が経過していない場合には次遊技の開始が制限される回数制限状態のうちいずれかの遊技制限状態を選択可能な遊技制限状態選択手段と、を少なくとも備え、
前記遊技制限状態選択手段が時間制限状態を選択している場合においては、
前記計時手段は、当該遊技において前記スタートスイッチの操作後、前記複数の回転リールがすべて停止操作可能となったときまでの間のいずれかの時から前記規定制限時間の計測を開始し、前記操作無効手段は、前記計時手段が前記規定制限時間の計測を終了した場合には、当該遊技の次遊技における前記操作手段の操作に基づく前記回転リールの回転開始又は回転停止の無効を解除し、
前記遊技制限状態選択手段が回数制限状態を選択している場合においては、
前記計時手段は、前記回数制限状態選択時から前記設定時間の計測を開始し、前記遊技回数計測手段は、前記計時手段が時計測を開始後に実行される遊技の回数計測を開始し、前記操作無効手段は、前記遊技回数計測手段が前記規定制限回数の計測を終了したものの前記計時手段が前記設定時間の計測を終了していない場合には、前記遊技回数計測手段が計測した規定制限回数目の遊技の次遊技における前記操作手段の操作に基づく前記回転リールの回転開始又は回転停止を無効とし、前記計時手段の時計測が終了後に、その無効を解除することを特徴とする遊技機。
【請求項２】
前記計時手段は、前記設定時間として、前記所定の単位時間を計測するとともに、遊技制限時間として、所定時に設定される設定制限時間をさらに計測可能であり、
前記設定制限時間を設定するための制限時間設定手段をさらに設け、
前記遊技制限状態選択手段が回数制限状態を選択している場合においては、
前記制限時間設定手段は、前記遊技回数計測手段が前記規定制限回数の計測を終了したものの前記計時手段が前記単位時間の計測を終了していない場合には、前記規定制限時間に前記規定制限回数を乗じた数値から、前記計時手段の回数計測終了時における計測値を減じた数値を、前記設定制限時間として設定し、前記計時手段は、前記制限時間設定手段の設定後、前記設定制限時間の計測を開始し、前記操作無効手段は、前記計時手段が前記設定制限時間の計測を終了後に、前記回転リールの回転開始又は回転停止の無効を解除することを特徴とする請求項１記載の遊技機。
【請求項３】
前記遊技制御装置からの出力信号に基づき演出を行わせるための演出制御装置を備え、
前記演出制御装置は、前記遊技制限状態選択手段が前記回数制限状態を選択している場合においては、前記操作無効手段が前記回転リールの回転開始又は回転停止を無効にしている間、前記計時手段が時計測を終了するまでの時間に対応した演出を実行可能に形成されていることを特徴とする請求項１又は２記載の遊技機。
【請求項４】
所定の開始条件該当により開始され一定回数の遊技終了により終了する特定遊技区間を備え、
前記遊技制限状態選択手段は、特定遊技区間が終了するまでの残り遊技回数が前記規定制限回数となったときに前記回数制限状態を選択するとともに、前記特定遊技区間の終了時に前記時間制限状態を選択することを特徴とする請求項３記載の遊技機。
【請求項５】
所定の開始条件該当により開始され所定の終了条件該当により終了する特定遊技区間を備え、
前記計時手段が計測する設定制限時間を設定するための制限時間設定手段を備え、
前記遊技制限状態選択手段は、前記特定遊技区間の開始時に前記回数制限状態を選択し、前記特定遊技区間中、前記計時手段は前記設定時間の計測を繰り返し行うとともに、前記遊技回数計測手段は前記規定制限回数の計測を繰り返し行うものとし、
前記制限時間設定手段は、前記遊技回数計測手段が前記規定制限回数の計測を終了する前に、前記特定遊技区間が終了した場合には、前記規定制限時間に前記遊技回数計測手段の特定遊技区間終了時における計測値を乗じた数値から、前記計時手段の特定遊技区間終了時における計測値を減じた数値を、前記設定制限時間として設定することを特徴とする請求項３記載の遊技機。
【請求項６】
当選として、入賞により遊技媒体の払い出しがないものの、次遊技を遊技媒体の投入なしで実行可能とする再遊技当選を備え、
前記特定遊技区間は、前記再遊技当選の当選確率を通常よりも高く設定した遊技区間である再遊技高確率当選遊技としたことを特徴とする請求項４又は５記載の遊技機。
【請求項７】
遊技機の遊技制限状態を、前記時間制限状態から前記回数制限状態に変更可能な操作手段として変更スイッチを設け、
前記遊技制限状態選択手段は、前記時間制限状態中に前記変更スイッチが操作された場合に前記回数制限状態を選択し、前記遊技回数計測手段が前記規定制限回数の計測を終了し前記計時手段が前記設定時間の計測を終了した後、前記操作無効手段が前記回転リールの回転開始又は回転停止の無効を解除した場合に、前記時間制限状態を選択するように形成されていることを特徴とする請求項１乃至６のいずれか１項に記載の遊技機。
【請求項８】
複数の図柄を変動表示及び停止表示可能な複数の図柄表示手段、
少なくとも前記図柄表示手段の図柄変動を開始させるための図柄変動開始手段及び複数の前記図柄表示手段の図柄変動を個々に停止させるための図柄変動停止手段とから構成される、遊技を行うための操作手段、
当選か否かの当選判定の抽選を行うための当選抽選手段、
遊技媒体の投入により遊技を開始可能とさせる遊技開始手段、
前記当選判定の抽選結果が所定の当選役に当選し、前記複数の図柄表示手段の当選に係る図柄を、前記図柄変動停止手段の操作により予め定められた態様に停止させることができた場合に入賞となり、遊技媒体の払い出しその他の利益が付与を付与するための入賞手段、
遊技制限時間として予め定められた規定制限時間及び予め設定された設定時間を計測可能な計時手段、
前記計時手段が前記設定時間を計測中に実行される遊技回数を、所定の単位時間内に実行可能な遊技回数として予め定められた規定制限回数を限度に計測するための遊技回数計測手段、
前記計時手段が前記遊技制限時間を計測中に、前記操作手段のいずれかが操作された場合に、当該操作に基づく前記図柄表示手段の図柄の変動開始又は変動停止のいずれかを無効にするための操作無効手段、
遊技機の遊技制限状態として、遊技開始から前記規定制限時間が経過するまで次遊技の開始が制限される時間制限状態と、前記規定制限回数の遊技が終了したとき一定時間が経過していない場合には次遊技の開始が制限される回数制限状態のうちいずれかの遊技制限状態を選択可能な遊技制限状態選択手段、
とを少なくとも備えた遊技機に使用されるプログラムであって、
前記遊技制限状態選択手段が時間制限状態を選択している場合においては、
前記計時手段は、当該遊技において前記図柄変動開始手段の操作後、前記複数の図柄表示手段がすべて停止操作可能となったときまでの間のいずれかの時から前記規定制限時間の計測を開始し、前記操作無効手段は、前記計時手段が前記規定制限時間の計測を終了した場合には、当該遊技の次遊技における前記操作手段の操作に基づく前記図柄表示手段の図柄の変動開始又は変動停止の無効を解除し、
前記遊技制限状態選択手段が回数制限状態を選択している場合においては、
前記計時手段は、前記回数制限状態選択時から前記設定時間の計測を開始し、前記遊技回数計測手段は、前記計時手段が時計測を開始後に実行される遊技の回数計測を開始し、前記操作無効手段は、前記遊技回数計測手段が前記規定制限回数の計測を終了したものの前記計時手段が前記設定時間の計測を終了していない場合には、前記遊技回数計測手段が計測した規定制限回数目の遊技の次遊技における前記操作手段の操作に基づく前記図柄表示手段の図柄の変動開始又は変動停止を無効とし、前記計時手段の時計測が終了後に、その無効を解除することを特徴とする遊技機用プログラム。
【請求項９】
複数の図柄を変動表示及び停止表示可能な複数の図柄表示手段、
少なくとも前記図柄表示手段の図柄変動を開始させるための図柄変動開始手段及び複数の前記図柄表示手段の図柄変動を個々に停止させるための図柄変動停止手段とから構成される、遊技を行うための操作手段、
当選か否かの当選判定の抽選を行うための当選抽選手段、
遊技媒体の投入により遊技を開始可能とさせる遊技開始手段、
前記当選判定の抽選結果が所定の当選役に当選し、前記複数の図柄表示手段の当選に係る図柄を、前記図柄変動停止手段の操作により予め定められた態様に停止させることができた場合に入賞となり、遊技媒体の払い出しその他の利益が付与を付与するための入賞手段、
遊技制限時間として予め定められた規定制限時間及び予め設定された設定時間を計測可能な計時手段、
前記計時手段が前記設定時間を計測中に実行される遊技回数を、所定の単位時間内に実行可能な遊技回数として予め定められた規定制限回数を限度に計測するための遊技回数計測手段、
前記計時手段が前記遊技制限時間を計測中に、前記操作手段のいずれかが操作された場合に、当該操作に基づく前記図柄表示手段の図柄の変動開始又は変動停止のいずれかを無効にするための操作無効手段、
遊技機の遊技制限状態として、遊技開始から前記規定制限時間が経過するまで次遊技の開始が制限される時間制限状態と、前記規定制限回数の遊技が終了したとき一定時間が経過していない場合には次遊技の開始が制限される回数制限状態のうちいずれかの遊技制限状態を選択可能な遊技制限状態選択手段、
とを少なくとも備えた遊技機に使用されるプログラムであって、
前記遊技制限状態選択手段が時間制限状態を選択している場合においては、
前記計時手段は、当該遊技において前記図柄変動開始手段の操作後、前記複数の図柄表示手段がすべて停止操作可能となったときまでの間のいずれかの時から前記規定制限時間の計測を開始し、前記操作無効手段は、前記計時手段が前記規定制限時間の計測を終了した場合には、当該遊技の次遊技における前記操作手段の操作に基づく前記図柄表示手段の図柄の変動開始又は変動停止の無効を解除し、
前記遊技制限状態選択手段が回数制限状態を選択している場合においては、
前記計時手段は、前記回数制限状態選択時から前記設定時間の計測を開始し、前記遊技回数計測手段は、前記計時手段が時計測を開始後に実行される遊技の回数計測を開始し、前記操作無効手段は、前記遊技回数計測手段が前記規定制限回数の計測を終了したものの前記計時手段が前記設定時間の計測を終了していない場合には、前記遊技回数計測手段が計測した規定制限回数目の遊技の次遊技における前記操作手段の操作に基づく前記図柄表示手段の図柄の変動開始又は変動停止を無効とし、前記計時手段の時計測が終了後に、その無効を解除することを特徴とする遊技機用プログラムを記録した記録媒体。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【公開番号】特開２００９−２３３０８４（Ｐ２００９−２３３０８４Ａ）
【公開日】平成２１年１０月１５日（２００９．１０．１５）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００８−８２５４２（Ｐ２００８−８２５４２）
【出願日】平成２０年３月２７日（２００８．３．２７）
【出願人】（３９００３１７７２）株式会社オリンピア (2,719)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２１年１０月１５日（２００９．１０．１５）
【国際特許分類】
【出願日】平成２０年３月２７日（２００８．３．２７）
【出願人】（３９００３１７７２）株式会社オリンピア (2,719)
【Ｆターム（参考）】
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