説明

道路通信システム,通信端末,データ再生処理方法およびデータ再生用プログラム

【課題】文字情報を安全運転上好ましい形で出力制御する。
【解決手段】道路側に設置された路側無線装置100と、車両に搭載され路側無線装置100の通信部から送信されたデータを受信して再生する車載器200と、を備えた道路通信システムであって、車載器200の制御部は、車載器200を搭載した車両が走行中であり、かつ受信した受信コンテンツデータが文字情報である場合に、所定の文字数またはそれ以下の文字数を出力表示するように制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、道路通信システム,通信端末,データ再生処理方法およびデータ再生用プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
車輌に搭載された地図画像表示装置において、文字名称が重なった場合に実際の走行状況に適した情報を表示する技術が開示されている(特許文献1参照)。この技術によると、表示画像毎にインターチェンジ名、SA/PA名、道路名称、建物名称などの文字情報が、地図画像データ上に重複して表示することが困難である場合に、実際の走行状況に合わせてどちらか一方を適切に表示することができる。
【0003】
【特許文献1】特開2007−192953号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、この技術では、重複表示が困難な場合の対応が可能となるが、安全運転の視点はまったく考慮されていない。そのため、運転者は選択されたこの文字情報を最後まで読むためには地図画像表示装置のディスプレイを注視しなければならず、安全運転上は好ましいものとはいえない。
【0005】
本発明は、このような課題を解決するべく、文字情報を安全運転上好ましい形で出力制御をする道路通信システム,通信端末,データ再生処理方法ならびにプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述の課題を解決するために、本発明は、道路側に設置された路側無線装置と、車両に搭載され路側無線装置の通信部から送信されたデータを受信して再生する車載器と、を備えた道路通信システムであって、車載器の制御部は、車載器を搭載した車両が走行中であり、かつ受信した受信コンテンツデータが文字情報である場合に、所定の文字数またはそれ以下の文字数を出力表示するように制御することを特徴とする。
【0007】
他の発明は、道路側に設置された路側無線装置と、車両に搭載され路側無線装置の通信部から送信されたデータを受信して再生する車載器と、を備えた道路通信システムであって、車載器の制御部は、車載器を搭載した車両が走行中であり、かつ受信した受信コンテンツデータに文字情報とその文字情報に対応または関連する音声合成情報が含まれる場合に、文字情報を出力表示しないように制御する、または文字情報の一部を出力表示しないように制御することを特徴とする。
【0008】
更に他の発明は、上述した発明に加え、路側無線装置は記憶部、制御部および通信部を有し、車載器は、記憶部、通信部および再生部を有し、路側無線装置に対して複数の受信コンテンツデータを提供する情報提供サーバとを更に有し、路側無線装置の制御部は、情報提供サーバから送信された複数の受信コンテンツデータを路側無線装置の記憶部に記録する手段と、路側無線装置の記憶部に記録された受信コンテンツデータを所定のパケット単位に分割する手段と、受信コンテンツデータを分割したデータにヘッダ情報を付与する手段と、を備え、路側無線装置の通信部は、ヘッダ情報を付与した分割データを複数回送信する手段と、を備え、車載器の制御部は、ヘッダ情報に基づいて分割データを受信コンテンツデータとして再構成する手段と、受信コンテンツデータの再生処理をする手段と、車載器を搭載した車両が走行中であるか否かを検出できる手段と、を備えることを特徴とする。
【0009】
更に他の発明は、出力表示を制御する制御部を有し、道路側に設置された路側無線装置と相互通信可能であると共に車両に搭載可能な通信端末であって、制御部は、通信端末を搭載した車両が走行中であり、かつ受信した受信コンテンツデータが文字情報である場合に、所定の文字数またはそれ以下の文字数を出力表示するように制御することを特徴とする。
【0010】
更に他の発明は、出力表示を制御する制御部を有し、道路側に設置された路側無線装置と相互通信可能であると共に車両に搭載可能な通信端末であって、制御部は、通信端末を搭載した車両が走行中であり、かつ受信した受信コンテンツデータに文字情報とその文字情報に対応または関連する音声合成情報が含まれる場合に、文字情報を出力表示しないように制御するまたは文字情報の一部を出力表示しないように制御することを特徴とする。
【0011】
更に他の発明は、出力表示を制御する制御部を有し、道路側に設置された路側無線装置と相互通信可能であると共に車両に搭載可能な通信端末であって、制御部は、通信端末を搭載した車両が走行中であり、かつ受信した受信コンテンツデータが文字情報である場合に、文字情報中の文章データに優先度を持たせ、優先度の高い文章データのみを出力表示するように制御することを特徴とする。
【0012】
更に他の発明は、出力表示を制御する制御部を有し、道路側に設置された路側無線装置と相互通信可能であると共に車両に搭載可能な通信端末であって、制御部は、通信端末を搭載した車両が走行中であり、かつ受信した受信コンテンツデータが文字情報である場合に、受信コンテンツデータの文字情報に所定の文章データがあるか否かを判別し、所定の文章データがある場合に、文章データのみを出力表示するように制御することを特徴とする。
【0013】
更に他の発明は、出力表示を制御する制御部および出力表示を行なう情報を記憶する記憶部を有し、道路側に設置された路側無線装置と相互通信可能であると共に車両に搭載可能な通信端末であって、受信した分割データを記憶部に記録する手段と、分割データのヘッダ情報に基づいて一つの受信コンテンツデータとして再構成する手段と、車両が走行中であるか否かを検出できる手段と、検出できる手段により車両が走行中であると判定した場合において、受信した受信コンテンツデータが文字情報であるか否かを判別する手段と、を有することを特徴とする。
【0014】
更に他の発明は、上述した発明に加えて、制御部は、出力表示する文字情報から句読点を検出する手段を有し、出力表示する文字情報を句読点のところを境として、それ以前を表示し、その後を表示しないように、制御することを特徴とする。
【0015】
更に他の発明は、出力表示を制御する制御部および出力表示を行なう情報を記憶する記憶部を有する通信端末に用いられるデータ再生制御方法であって、データ再生制御方法は、受信したパケット情報を記憶部に記録するステップと、パケット情報のヘッダ情報に基づいて一つの受信コンテンツデータとして再構成するステップと、通信端末を搭載した車両が走行中であるか検出するステップと、検出ステップにより車両が走行中であると判定した場合において下記の(A)〜(D)のいずれかひとつまたは複数のステップ、(A)受信した受信コンテンツデータが文字情報である場合に、所定の文字数またはそれ以下の文字数を出力表示するように制御するステップと、(B)受信した受信コンテンツデータに文字情報とその文字情報に対応または関連する音声合成情報が含まれる場合に、文字情報を出力表示しないように制御する、または文字情報の一部を出力表示しないように制御するステップと、(C)受信した受信コンテンツデータが文字情報である場合に、文字情報中の文章データに優先度を持たせ、優先度の高い文章データのみを出力表示するように制御するステップと、(D)受信した受信コンテンツデータが文字情報である場合に、受信コンテンツデータの文字情報に所定の文章データがあるか否かを判別し、所定の文章データがある場合に、文章データのみを出力表示するように制御するステップと、(A)〜(D)のいずれかひとつまたは複数の制御ステップに基づいて一つの受信コンテンツデータの出力処理をするステップと、を備えることを特徴とする。
【0016】
更に他の発明は、出力表示を制御する制御部および出力表示を行なう情報を記憶する記憶部を有する通信端末としてコンピュータを機能させるプログラムであって、プログラムは、受信した分割データを記憶部に記録する手段、受信した分割データのヘッダ情報に基づいて受信コンテンツデータを再構成する手段、通信端末を搭載した車両が走行中であるか検出する手段、検出手段により車両が走行中であると判定した場合において下記の(A)〜(D)いずれかひとつまたは複数の制御手段、(A)受信した受信コンテンツデータが文字情報である場合に、所定の文字数またはそれ以下の文字数を出力表示するように制御する手段、(B)受信した受信コンテンツデータに文字情報とその文字情報に対応または関連する音声合成情報が含まれる場合に、文字情報を出力表示しないように制御する、または文字情報の一部を出力表示しないように制御する手段、(C)受信した受信コンテンツデータが文字情報である場合に、文字情報中の文章データに優先度を持たせ、優先度の高い文章データのみを出力表示するように制御する手段、(D)受信した受信コンテンツデータが文字情報である場合に、受信コンテンツデータの文字情報に所定の文章データがあるか否かを判別し、所定の文章データがある場合に、文章データのみを出力表示するように制御する手段、(A)〜(D)のいずれかひとつまたは複数の制御手段に基づいて特定の情報の出力処理をする手段、としてコンピュータを機能させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明は、文字情報を安全運転上好ましい形で出力制御をする道路通信システム,通信端末,データ再生処理方法ならびにプログラムを提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明の実施形態について道路通信システムを例に説明する。この道路通信システムは、図1に示すように、道路、駐車場など車両が通行する場所の近傍に設置された路側無線装置100と、車両に搭載され、路側無線装置100との間で狭域通信をおこない、運転者等に送信すべき交通情報、安全運転支援情報ならびに商業情報を提供する車載器(通信端末)200と、路側無線装置100に対して上記交通情報や商業情報等の情報を供給する情報提供サーバ300と、から構成される。
【0019】
図1に示す各路側無線装置100は、いわゆる電波ビーコン(beacon)や光ビーコンを利用して、指向性のある特定の通信エリア内で高速道路等を走行する車両に搭載された車載器200と狭域通信を行なう。各路側無線装置100は、送信対象のコンテンツ情報および再生制御データ(以下、コンテンツ情報および再生制御データを併せて受信コンテンツデータという)を情報提供サーバ300から受信して、記憶する。
【0020】
(ハードウェアの機能別全体構成)
図2は、この道路通信システムの機能別構成を示す図である。路側に設置された路側無線装置100は、情報提供サーバ300から提供される複数の受信コンテンツデータを、順次通信エリア内を通過する車両に搭載されている車載器200に対して同報通信する。
【0021】
路側無線装置100は、車載器200に順次受信コンテンツデータを同報通信するために、データ更新部101、サイクリック部102、分割送信部103および通信部104を備えている。
【0022】
データ更新部101は、情報提供サーバ300から提供される複数の受信コンテンツデータLを路側無線装置100が保有する受信コンテンツデータリストに追加・更新する機能である。たとえば、情報提供サーバ300から複数のコンテンツ更新データI1〜Inの提供があると、現在提供している受信コンテンツデータリストLと比較して更新すべき受信コンテンツデータの有無を確認する。そして、当該受信コンテンツデータが存在しない場合および当該受信コンテンツデータに更新するべき場合にはそれらの受信コンテンツデータを追加・更新処理を行なう。
【0023】
サイクリック部102は、路側無線装置100の保有している受信コンテンツデータリストLから送信するべき受信コンテンツデータを選択して分割送信部103に通知する機能である。たとえば、路側無線装置100の保有している受信コンテンツデータリストLに受信コンテンツデータN1〜Nnがあるとする。サイクリック部102は、これらの受信コンテンツデータから受信コンテンツデータN1を送信するべき受信コンテンツデータとして選択し、分割送信部103へ通知する。原則としてサイクリック部102は、受信コンテンツデータリストLの保有する受信コンテンツデータN1〜Nnを先頭からシーケンシャルに処理する。
【0024】
分割送信部103は、サイクリック部102から通知された受信コンテンツデータを所定単位に分割した分割データを作成する。そして、分割送信部103は、この分割データのヘッダ情報に分割ヘッダ情報を新たに付加し、特定の通信エリア内へ同報通信を行なうための送信データを作成する。たとえば、分割送信部103は、サイクリック部102により選択された受信コンテンツデータN1を分割データM1〜M3として分割し、それぞれの分割データのヘッダ情報に分割ヘッダ情報H1〜H3を追加する。その後、通信部104は、分割ヘッダ情報が付加された分割データを順番に無線信号や光信号に変換して送信する。
【0025】
車載器200は、通信部201、分割データ組立部202、同時再生等制御部203、動画再生部204、音声情報再生部205および文字情報表示部206を備える。
【0026】
通信処理部201は、路側無線装置100から送信された分割データを受信する機能を備える。分割データ組立部202は、順次、通信部201によって受信した分割データM1〜M3に付加されている分割ヘッダ情報H1〜H3にもとづいて、もとのデータN1として再構成する機能を備える。同時再生等制御部203は、受信したデータN1〜Nnを同時に再生すべきか否か、位置情報等により再生するべき情報か否かなどの再生条件の判定を行なう機能を備える。動画再生部204,音声情報再生部205,及び文字情報表示部206は、同時再生等制御部203の判定結果にもとづき、運転者に対して適宜情報提供を行なう。
【0027】
(各装置のハードウェア構成と各部の動作)
まず、路側無線装置100のハードウェア構成を説明する。路側無線装置100のハードウェアは、図3に示すように上述した無線通信部104に加え、通信制御部111、記憶装置112、制御部113、ROM(Read Only Memory)114、RAM(Randam Access Memory)115、およびシステムバス116から構成される。
【0028】
無線通信部104は、電波信号、光信号等の無線信号により通過車両に設置された車載器200との間で情報を交信する。無線通信部104は、たとえば情報提供サーバ300より提供された交通情報等を車載器200へ送信する。また、無線通信部104は、車載器200から送信されてくる車両ID等の情報を取得する。
【0029】
通信制御部111は、情報提供サーバ300から送信される受信コンテンツデータを受信する。また、通信制御部111は、取得した交通情報等を情報提供サーバ300に提供する。また、通信制御部111は、狭域通信(Dedicated Short Range Communication:以下「DSRC」という)の通信方式に則って、データ更新機能、サイクリック機能、分割送信機能を備える。
【0030】
記憶装置112は、情報提供サーバ300から受信した交通情報等や、自装置固有の交通情報等を格納する。
【0031】
制御部113は、CPU(Central Processing Unit)などのプロセッサから構成され、路側無線装置100全体の動作を制御する。特に、制御部113は、記憶装置112に格納されている交通情報等を、無線通信部104から送信し、無線通信部104を介して取得した情報を記憶装置112に格納する。また、制御部113は、記憶装置112に格納されている自機が取得した交通情報等を、通信制御部111及びITS通信網NW2を介して情報提供サーバ300に送信し、情報提供サーバ300から通信制御部111を介して取得した情報を記憶装置112に格納する。
【0032】
ROM114は、この路側無線装置100全体の動作制御に必要なOS(Operating System)や各種のデータを記憶する。RAM115は、制御部113のワークエリア(演算処理用領域)として機能する。システムバス116は、上記各部の間で命令やデータを転送するための伝送経路である。
【0033】
続いて車載器200のハードウェア構成と各部の動作について主に図4を参照しながら説明する。図1に示す車載器200は、各車両に搭載され、たとえばカーナビゲーション装置と一体に構成される。一般的なカーナビゲーションの機能と共に路側無線装置100から送信された交通情報をはじめとした様々な情報を通知する機能を備える。
【0034】
車載器200は、図4に示すように通信処理部211、音声処理部212、出力部213、操作部214、I/O(Input/Output)装置215、記憶装置216、制御部217、ROM218、RAM219、およびシステムバス220から構成される。
【0035】
通信処理部211は、上述した通信部201と分割データ組立部202の各機能等を含むもので、GPS(Global Positioning System)モジュール211a、DSRCモジュール211bを含む。
【0036】
GPSモジュール211aは、複数のGPS衛星からのGPS電波をアンテナ221で受信し、制御部217に供給する。
【0037】
DSRCモジュール211bは、路側無線装置100との間でアンテナ211を介してDSRC方式により通信を行なう。DSRCモジュール211bは、上述した分割データ組立部202の機能を実行するもので、具体的には、分割送信されたデータを組み立てて再構成した上でデータ処理を行なう。
【0038】
音声処理部212は、制御部217から入力されたディジタルオーディオ信号をD/Aコンバータ(図示せず)でアナログオーディオ信号に変換して、スピーカ222に出力する。また、音声処理部212は、マイクロフォン223から入力された音声をA/Dコンバータ(図示せず)でディジタルオーディオ信号に変換して、制御部217に入力する。これにより、ユーザはナビゲーション音声を聞いたり、音声を入力したりすることができる。
【0039】
出力部213は、モニタ装置を備え、通信処理部211により取得されたナビゲーション画像やTV画像、あるいは記憶装置216等に予め記憶されたマップ画像などを表示する。
【0040】
操作部214は、タッチパネル式入力装置などから構成され、ユーザによる指示入力に基づいて指示入力信号を生成して、制御部217に入力する。
【0041】
I/O装置215は、DVD−ROM(Digital Versatile Disk−Read Only Memory)ドライブを含み、所定の地図情報などを納めたDVD−ROMやCD−ROMからデータを読み出して制御部217に入力する。また、I/O装置215は、速度センサ、走行距離センサ、方位センサ等のセンサ群225の検出信号を入力し、制御部217に供給する。
【0042】
記憶装置216は、HDD(Hard Disk Drive)を含み、所定の地図情報(マップデータ)や各種設定情報などを記憶する。なお、記憶装置216は、メモリカードなどの他のメモリを備えていてもよい。
【0043】
制御部217は、地図情報を記憶したDVD−ROM等の記憶媒体から随時この地図情報を読み出してもよいし、記録媒体から予めこの地図情報を読み出して記憶装置216に書き込んでおく(インストールしておく)ようにしてもよい。制御部217は、CPU(Central Processing Unit)から構成され、車載器200全体の動作を制御する。例えば、制御部217は、GPSモジュール211aを介して受信したGPS信号に基づいて、自機の現在位置を判別する。また、制御部217は、センサ群225に含まれている方向センサの出力をI/O装置215を介して取り込み、現在の車両の進行方向を判別する。また、制御部217は、距離センサの出力から走行距離を求める。また、制御部217は、DSRCモジュール211bを介して路側無線装置100からの交通情報等を受信し、受信した交通情報等に含まれている再生タイミング制御データ(パラメータ)に基づいて、これを再生する。また、制御部217は、後述する出力制御処理も行なう。なお、制御部217は、コプロセッサ等を備えても良い。
【0044】
ROM218には、車載器200全体の動作制御に必要なOSのプログラムや各種のデータが記録される。RAM219は、データやプログラムを一時的に記憶するためのもので、通信処理部211により取得されたデータ、DVD−ROMから読み出したデータ等が保持される。また、制御部217は、RAM219をワークメモリ(演算処理用領域)として使用する。システムバス220は、上記各部を相互に接続し、命令やデータを転送するための伝送経路である。
【0045】
車載器200は、機能的には、次のようにも分けることができる。すなわち図5に示すようにデータ取得部251と、再生条件判別部252と、データ再生部253と、自己位置検出部254と、位置一致判別部255と、進行方向検出部256と、方向一致判別部257と、受信コンテンツデータ判別部258と、車両走行検出部259と、車両走行判別部260から構成されるとすることができる。
【0046】
データ取得部251は、再生すべき1つ又は複数の受信コンテンツデータCを路側無線装置100から取得する。この受信コンテンツデータCには、その再生条件を指示する制御パラメータを含む。受信コンテンツデータCは、例えば、MPEG(Moving Picture Experts Group)形式などの動画像データ、JPEG(Joint Photographic Experts Group)形式などの静止画データ、TTS(Text−to−Speech:以下単にTTSという)形式の音声データ、文字情報などのテキストデータを含む。データ取得部251は、を、通信処理部211により受信したこれらの動画像データ、静止画データ、音声データ、テキストデータなどの分割データを再構成した上でデコードして、あるいは、記憶装置216に記憶されたデータを所定のタイミングで読み出して取得する。データ取得部251は、制御部217と通信処理部211と記憶装置216とが協働して動作することにより構成される。
【0047】
再生条件判別部252は、データ取得部251により取得された受信コンテンツデータCのうち、1つの受信コンテンツデータCと並行して再生すべき他の受信コンテンツデータCがあるか否かを判別する。
【0048】
データ再生部253は、受信コンテンツデータCを再生する。データ再生部253は、受信コンテンツデータCを再生するに際し、複数の受信コンテンツデータCを並列的に再生する必要があるか否かを再生条件判別部252の判別に基づいて判別し、また、コンテンツそれぞれに付されている再生条件が満たされたか否かを、位置一致判別部255、方向一致判別部257、受信コンテンツデータ判別部258、車両走行判別部260の各判別結果から判別し、受信コンテンツデータCを再生データSとして再生する。
【0049】
自己位置検出部254は、GPS信号を処理して現在位置を検出する。自己位置検出部254は、通信処理部211と制御部217のGPS信号を処理する部分から構成される。
【0050】
位置一致判別部255は、制御部217により構成され、データ取得部251が取得したコンテンツが、そのコンテンツを再生する位置を指定しているときに、制御情報が指示する位置と自己位置検出部254が検出した自己位置とを照合し、再生する位置及びその位置を中心とした所定の半径内にある場合に、データ再生部253にデータ再生の許可を出す。なお、位置一致判別部255は、進行方向の他にも道路種別(高速道路や一般道路等)の一致を判定して再生の許可を出すようにしてもよい。
【0051】
進行方向検出部256は、車両の進行方向を検出する機能であり、方向センサ、I/O部、制御部217から構成される。
【0052】
方向一致判別部257は、制御部217により構成され、データ取得部251が取得した受信コンテンツデータCが、その受信コンテンツデータCを再生する条件として車両の進行方向を指定しているときに、制御情報が指示する方向と自車の進行方向とを比較し、一致(予め定めた誤差内にあること)したときに、データ再生部253にデータ再生の許可を出す。
【0053】
受信コンテンツデータ判別部258は、制御部217から構成され、データ取得部251で取得した受信コンテンツデータCから再生する受信コンテンツデータCのカテゴリを検出し、文字情報のみなのか、音声合成情報が含まれているのか、または動画や画像情報が含まれているのか否かを判別する。
【0054】
車両走行検出部259は、車載器200が走行しているか否かを検出する機能であり、センサ群225に含まれる速度センサ、I/O部、ならびに制御部217から構成される。
【0055】
車両走行判別部260は、制御部217により構成され、車両が走行しているとの検出信号が車両走行検出部259から通知されたときに出力制御処理を行なうための制御信号をデータ再生部253へ通知する。
【0056】
最後に情報提供サーバ300のハードウェア構成と各部の動作について説明する。
【0057】
図6に示す情報提供サーバ300は、路側無線装置100別に交通情報等の情報を生成し、配信する装置であり、図6に示すように、入力部301、出力部302、通信制御部303,304、記憶装置305、制御部306、ROM307、RAM308およびシステムバス309から構成される。
【0058】
入力部301は、キーボード、マウス、入力インタフェース等を備え、種々のデータや指示を入力する。出力部302は、表示装置などから構成され、データ、メッセージなどを表示する。
【0059】
第1の通信制御部303は、電話回線、インターネット等の一般通信網NW1を介して外部装置と交信し、種々の情報を取得する。第2の通信制御部304は、ITS通信網NW2を介して複数の路側無線装置100に接続され、各路側無線装置100に交通情報等を送信する。また、第2の通信制御部304は、ITS通信網NW2を介して、路側無線装置100が車載器200との交信などにより得た情報を収集する。
【0060】
記憶装置305は、ハードディスク装置等を備え、種々の交通情報を格納する。また、記憶装置305は、各路側無線装置100の位置、アドレス等と共にその近傍の地理情報を記憶する。
【0061】
制御部306は、プロセッサ等から構成され、情報提供サーバ300全体の動作を制御する。また、制御部306は、記憶装置305に格納されている各種情報に基づいて、各路側無線装置100に、その路側無線装置100近傍から配信する情報を作成し、第2の通信制御部304及びITS通信網NW2を介して各路側無線装置100に供給する。
【0062】
ROM307は、この情報提供サーバ300全体の動作制御に必要なOS(Operating System)や各種のデータを記憶する。RAM308は、制御部306のワークエリアとして機能する。システムバス309は、上記各部の間で命令やデータを転送するための伝送経路である。
【0063】
続いて、本発明の特徴的部分である制御部217の出力制御処理について図7および図8を用いて説明する。
【0064】
図7は、車載器200の制御部217が行なう出力制御処理のフローチャートを示す図である。制御部217は、路側無線装置100から分割データを受信する(ステップS500)。その後制御部217は、分割データのヘッダ情報を読み取り、情報提供位置および方向が一致しているか否かを判別する(ステップS501)。制御部217は、情報提供位置および方向が一致しない場合には一致するまでステップS501の判定処理を繰り返す。
【0065】
制御部217は、ステップS501の判定が一致した場合には、車両が走行中であるか否かを判別する(ステップS502)。制御部217は、車両が走行中でない場合には、そのまま出力処理を行なう(ステップS506)。制御部217は、車両が走行中であると判定した場合は、更に当該分割データに文字情報とそれに対応するTTS形式の音声データ(音声合成情報)が含まれているか否かを判別する(ステップS503)。制御部217は、ステップS503において、上述した文字情報に対応するTTS形式の音声データが含まれていない場合は制御処理Aをおこない(ステップS504)、上述したTTS形式の音声データが含まれている場合は制御処理Bを行なう(ステップS505)。
【0066】
続いて上述した制御処理A、制御処理Bについて説明する。図8(A)および(B)は、車載器200の制御部217が行なう制御処理Aのフローチャートおよび制御処理Bのフローチャートを示す図である。制御処理Aは、文字情報の文字数が所定の文字数以上であるか否かを判定する(ステップS511)。なお、ステップS511において所定の文字数を30文字と設定しているが、実施形態に合わせて任意の文字数(たとえば35文字や25文字)に設定することができる。制御処理Aは、30文字を超えない場合にはそのまま出力処理を行なう(ステップS512)。制御処理Aは、文字情報が30文字を超える場合には、30文字まで出力する(ステップS513)。なお、ステップS513において30文字までの出力ではなく、たとえば25文字までの文字出力をするなど所定の文字数以下の出力をおこなってもよい。
【0067】
制御処理Bは、図7に示すステップS503で受信した受信コンテンツデータCに文字情報に対応するTTS形式の音声データが含まれると判定された場合に更に重要な文字情報が含まれるか否かを判別する(ステップS521)。ここで、重要な文字情報とは運転者にとって安全運転を行なう上で重要な単語等を意味する。たとえば、「危険」や「事故」、「渋滞」などである。制御処理Bは、重要な文字情報が受信コンテンツデータCに含まれると判定した場合は、当該重要な文字情報のみを出力表示する(ステップS522)。制御処理Bは、受信した受信コンテンツデータCに重要な文字情報が含まれていないと判定した場合は、文字出力をしない(ステップS523)。なお、ステップS522において当該文字情報に対応するTTS形式の音声データも同時に再生してよい。また、ステップS523において、文字出力を所定文字数まで出力する制御をしてもよい。このように制御することにより、文字情報に対応するTTS形式の音声データのみ再生処理された場合は、運転者が車載器200を注視することがない。また、文字情報全てを表示しないように制御を行った場合は、運転者が当該文字情報を最後まで読んでも、文字数が少ないため、安全運転上好ましい形での情報伝達をおこなうことができる。
【0068】
上述した制御処理A、制御処理Bのような出力制御をすることで、運転者が走行中に車載器200に表示される文字情報について注視しない程度の文字出力をすることができる。
【0069】
以上本発明の実施の形態を説明したが、本発明はその要旨を逸脱しない限り種々変更実施できる。たとえば、重要な文字情報が含まれるか否かを判別する手段としては、予め記憶装置216に重要な単語をいくつか記録しておき、当該記録された単語と受信した受信コンテンツデータCに含まれる文字情報とを比較して一致するものがあるか否かによる判定を行なう(以下、この判定をマッチング処理という)方法がある。また、他のマッチング処理方法としては、予め路側無線装置100の記憶装置112に重要な単語を記録しておき、当該車載器200へ送信する前にマッチング処理をおこなってもよい。
【0070】
また、本実施形態では制御処理Aで文字表示を制限する場合に、30文字と制限している。しかし、文字情報の途中に句読点がある場合は、文字情報の最初から当該句読点までを出力し、それ以降の文字情報に関しては出力しないという出力制御方法を採用してもよい。また、1つの受信コンテンツデータCに含まれる文字情報に複数の句読点が存在したとき所定文字以下(たとえば30文字以下)で最大の文字数となる句読点部分で区切り、その句読点を超える文字は表示しないように制御してもよい。このように制御することにより、たとえ文字情報の出力を途中で区切ったとしても、句読点があるところまで出力されることにより意味のある文字情報となりやすく、本来意図している情報をほとんど損なわずに運転者に通知することができる。また、句読点のうち、句点を優先させて所定の文字数内に句点が1つあれば句点までを表示し、その後は表示しないように制御してもよい。
【0071】
また、本実施形態では制御処理Aで文字表示を制限する方法として、文字数に着目しているが、たとえば特定の文章データに優先度を持たせ、優先度の高い文章データのみを表示し、その他の文字情報を表示しない制御としてもよい。たとえば「この先2km前方に事故車があります」といった受信コンテンツデータCがあった場合に「前方に事故車あり」という文章データに予め優先度を決めておく。そして上述した受信コンテンツデータCが送信されてきた場合に、「前方に事故車あり」と表示させる。ここで文章データの優先度を持たせる方法としては、上述した文章データや他の優先度の高い文章データを車載器200の記憶装置216に複数記録しておき、受信データと文字情報が一致するか否かを受信時に判定する。この判定方法は、たとえば登録されている文章データ群の最初の単語または先頭2,3文字の単語パターンを受信コンテンツデータCの1番目、2番目、3番目、n番目・・・の文字情報とそれぞれ一致するか否かを順次判定していくことにより検出することができる。
【0072】
また、上述の実施形態では、TTS形式の音声データを含まない場合には、30文字を超えるか否かの判定をし、超えない場合に出力処理をし、TTS形式の音声データを含む場合には重要な文字情報を有するか否かの判定をし、有する場合にその重要情報を出力する処理をしている。しかし、ステップS502において判定がYesであり、受信した受信コンテンツデータCに文字情報が含まれる場合は、ステップS503の判定処理を行なわずに所定の文字またはそれ以下の文字数を出力表示するように制御してもよい。また、制御部217はステップ503において判定がYesであるときに、文字情報を出力表示しないように制御する、または文字情報の一部を出力表示しないように制御してもよい。
【0073】
また、制御部217は、ステップS502において判定がYesであり、受信した受信コンテンツデータCに文字情報が含まれる場合は、次のような処理を行なうようにしてもよい。すなわち、制御部217は、ステップS503の判定処理を行なわずに文字情報中の文章データに優先度を持たせ、優先度の高い文章データのみを出力表示するように制御する、または文字情報に所定の文字(単語)データがあるか否かを判別し、所定の文字(単語)データがある場合にその文字(単語)データのみを出力表示するように制御してもよい。
【0074】
また、本実施形態ではある受信コンテンツデータCおよび特定の受信コンテンツデータCは、路側無線装置100から分割されて送信されてくることを前提として説明したが、分割されていない受信コンテンツデータCが車載器200に送信されてもよい。
【0075】
また、上述した本実施形態での受信コンテンツデータCは、路側無線装置100から提供され、即時に音声再生処理をおこなう前提で説明をしている。しかし、再生すべき受信コンテンツデータCが他の複数設置される路側無線装置100との通信により予め車載器200が受信しておき、上述した出力表示制御をおこなってもよい。
【0076】
また、上述した実施形態は、音声の再生を例にして説明したが、画像データを対象としてもよい。すなわち、複数の画像データまたは全ての受信コンテンツデータCに対して上述の制御処理を行なうようにしてもよい。なお、その際の出力制御方法として文字数ではなく、画像データの画素数やデータ容量、画像サイズなどを出力制御方法として採用してもよい。
【0077】
また、上述した実施形態は、特定の受信コンテンツデータC、すなわち緊急性の高い情報として安全運転支援情報を例にして説明したが、特定の受信コンテンツデータCは運転に直接関係しない情報、たとえば戦争開始情報、地震開始情報などとしてもよい。
【0078】
また、この上述したシステムは、高速道路に適用すると好ましいものであるが、全ての道路に適用することができる。また、通信方式としてDSRCという狭域通信システムを例として説明したが、広域通信方式にも適用することができる。
【0079】
また、上述したシステムは、情報提供サーバ300を有するシステムとしたが、路側無線装置100に蓄えられるまたは送信される情報が、他のサーバからではなくCD、DVDなどの記憶媒体から受け取ったり、放送網を通じて送信したりしてもよい。
【0080】
また、上述の実施形態では、情報受信手段としては車両に搭載されている車載器200を例にして説明したが、携帯可能なパーソナルコンピュータなどの通信端末や携帯電話を車載して動作させるようにしてもよい。さらに上述の実施形態では、路側無線装置100や車載器200などの機能を特定のハードウェアを指定して機能別手段として行なわせているが、全ての機能手段に一部の機能をプログラムからなるソフトウェアで処理・実行させるようにしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0081】
本発明は、全ての道路通信システムに利用できる。また、たとえばITSで使用される狭域通信システム、DSRC車載器、これらに用いられる音声再生処理方法、プログラムとして利用することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0082】
【図1】本発明の実施形態に係る道路通信システムの全体構成図である。
【図2】図1の道路通信システムにおける主要のハードウェアである路側無線装置、車載器および情報提供サーバの関係と主要な状態を示した図である。
【図3】図1の道路通信システムにおいて道路側に設置された路側無線装置のハードウェア構成を示す図である。
【図4】図1の道路通信システムにおいて車両に搭載された車載器の構成を示す図である。
【図5】図1で示された車載器の機能を説明するための図である。
【図6】図1で示された情報提供サーバの構成例を示す図である。
【図7】図1に示された車載器200の制御部が行なう出力制御処理のフローチャートを示す図である。
【図8】図1で示された車載器200の制御処理Aのフローチャート(A)、制御処理Bのフローチャート(B)を示す図である。
【符号の説明】
【0083】
100 路側無線装置
104 無線通信部
111 通信制御部
112 記憶装置
113 制御部
200 車載器(通信端末)
211 通信処理部
212 音声処理部
213 出力部
214 操作部
216 記憶装置
217 制御部
251 データ取得部
252 音声再生条件判別部
253 データ再生部
254 自己位置検出部
255 位置一致判別部
256 進行方向検出部
257 方向一致判別部
258 受信コンテンツデータ判別部
259 車両走行検出部
260 車両走行判別部
300 情報提供サーバ
301 入力部
302 出力部
303、304 通信制御部
305 記憶部
306 制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
道路側に設置された路側無線装置と、車両に搭載され上記路側無線装置の通信部から送信されたデータを受信して再生する車載器と、を備えた道路通信システムであって、
上記車載器の制御部は、
上記車載器を搭載した車両が走行中であり、かつ受信した受信コンテンツデータが文字情報である場合に、所定の文字数またはそれ以下の文字数を出力表示するように制御することを特徴とする道路通信システム。
【請求項2】
道路側に設置された路側無線装置と、車両に搭載され上記路側無線装置の通信部から送信されたデータを受信して再生する車載器と、を備えた道路通信システムであって、
上記車載器の制御部は、
上記車載器を搭載した車両が走行中であり、かつ受信した受信コンテンツデータに文字情報とその文字情報に対応または関連する音声合成情報が含まれる場合に、上記文字情報を出力表示しないように制御する、または上記文字情報の一部を出力表示しないように制御することを特徴とする道路通信システム。
【請求項3】
前記路側無線装置は記憶部、制御部および通信部を有し、前記車載器は、記憶部、通信部および再生部を有し、前記路側無線装置に対して複数の前記受信コンテンツデータを提供する情報提供サーバとを更に有し、
前記路側無線装置の制御部は、
上記情報提供サーバから送信された複数の前記受信コンテンツデータを前記路側無線装置の記憶部に記録する手段と、
前記路側無線装置の記憶部に記録された前記受信コンテンツデータを所定のパケット単位に分割する手段と、
前記受信コンテンツデータを分割したデータにヘッダ情報を付与する手段と、を備え、
前記路側無線装置の通信部は、
上記ヘッダ情報を付与した分割データを複数回送信する手段と、を備え、
前記車載器の制御部は、
上記ヘッダ情報に基づいて上記分割データを前記受信コンテンツデータとして再構成する手段と、
上記受信コンテンツデータの再生処理をする手段と、
前記車載器を搭載した車両が走行中であるか否かを検出できる手段と、を備えることを特徴とする請求項1または2記載の道路通信システム。
【請求項4】
出力表示を制御する制御部を有し、道路側に設置された路側無線装置と相互通信可能であると共に車両に搭載可能な通信端末であって、
上記制御部は、上記通信端末を搭載した車両が走行中であり、かつ受信した受信コンテンツデータが文字情報である場合に、所定の文字数またはそれ以下の文字数を出力表示するように制御することを特徴とする通信端末。
【請求項5】
出力表示を制御する制御部を有し、道路側に設置された路側無線装置と相互通信可能であると共に車両に搭載可能な通信端末であって、
上記制御部は、上記通信端末を搭載した車両が走行中であり、かつ受信した受信コンテンツデータに文字情報とその文字情報に対応または関連する音声合成情報が含まれる場合に、上記文字情報を出力表示しないように制御するまたは上記文字情報の一部を出力表示しないように制御することを特徴とする通信端末。
【請求項6】
出力表示を制御する制御部を有し、道路側に設置された路側無線装置と相互通信可能であると共に車両に搭載可能な通信端末であって、
上記制御部は、上記通信端末を搭載した車両が走行中であり、かつ受信した受信コンテンツデータが文字情報である場合に、上記文字情報中の文章データに優先度を持たせ、優先度の高い文章データのみを出力表示するように制御することを特徴とする通信端末。
【請求項7】
出力表示を制御する制御部を有し、道路側に設置された路側無線装置と相互通信可能であると共に車両に搭載可能な通信端末であって、
上記制御部は、上記通信端末を搭載した車両が走行中であり、かつ受信した受信コンテンツデータが文字情報である場合に、上記受信コンテンツデータの文字情報に所定の文章データがあるか否かを判別し、所定の文章データがある場合に、上記文章データのみを出力表示するように制御することを特徴とする通信端末。
【請求項8】
出力表示を制御する制御部および上記出力表示を行なう情報を記憶する記憶部を有し、道路側に設置された路側無線装置と相互通信可能であると共に車両に搭載可能な通信端末であって、
受信した分割データを上記記憶部に記録する手段と、
上記分割データのヘッダ情報に基づいて一つの受信コンテンツデータとして再構成する手段と、
上記車両が走行中であるか否かを検出できる手段と、
上記検出できる手段により上記車両が走行中であると判定した場合において、
受信した受信コンテンツデータが文字情報であるか否かを判別する手段と、を有することを特徴とする通信端末。
【請求項9】
前記制御部は、出力表示する文字情報から句読点を検出する手段を有し、出力表示する文字情報を上記句読点のところを境として、それ以前を表示し、その後を表示しないように、制御することを特徴とする請求項4から8のいずれか1項に記載の通信端末。
【請求項10】
出力表示を制御する制御部および上記出力表示を行なう情報を記憶する記憶部を有する通信端末に用いられるデータ再生制御方法であって、
上記データ再生制御方法は、
受信したパケット情報を上記記憶部に記録するステップと、
上記パケット情報のヘッダ情報に基づいて一つの受信コンテンツデータとして再構成するステップと、
上記通信端末を搭載した車両が走行中であるか検出するステップと、
上記検出ステップにより上記車両が走行中であると判定した場合において
下記の(A)〜(D)のいずれかひとつまたは複数のステップ、
(A)受信した受信コンテンツデータが文字情報である場合に、所定の文字数またはそれ以下の文字数を出力表示するように制御するステップと、と、
(B)受信した受信コンテンツデータに文字情報とその文字情報に対応または関連する音声合成情報が含まれる場合に、上記文字情報を出力表示しないように制御する、または上記文字情報の一部を出力表示しないように制御するステップと、
(C)受信した受信コンテンツデータが文字情報である場合に、上記文字情報中の文章データに優先度を持たせ、優先度の高い文章データのみを出力表示するように制御するステップと、
(D)受信した受信コンテンツデータが文字情報である場合に、上記受信コンテンツデータの文字情報に所定の文章データがあるか否かを判別し、所定の文章データがある場合に、上記文章データのみを出力表示するように制御するステップと、
上記(A)〜(D)のいずれかひとつまたは複数の制御ステップに基づいて上記一つの受信コンテンツデータの出力処理をするステップと、を備えることを特徴とするデータ再生制御方法。
【請求項11】
出力表示を制御する制御部および上記出力表示を行なう情報を記憶する記憶部を有する通信端末としてコンピュータを機能させるプログラムであって、
上記プログラムは、
受信した分割データを上記記憶部に記録する手段、
受信した分割データのヘッダ情報に基づいて受信コンテンツデータを再構成する手段、
上記通信端末を搭載した車両が走行中であるか検出する手段、
上記検出手段により上記車両が走行中であると判定した場合において下記の(A)〜(D)のいずれかひとつまたは複数の制御手段、
(A)受信した受信コンテンツデータが文字情報である場合に、所定の文字数またはそれ以下の文字数を出力表示するように制御する手段、
(B)受信した受信コンテンツデータに文字情報とその文字情報に対応または関連する音声合成情報が含まれる場合に、上記文字情報を出力表示しないように制御する、または上記文字情報の一部を出力表示しないように制御する手段、
(C)受信した受信コンテンツデータが文字情報である場合に、上記文字情報中の文章データに優先度を持たせ、優先度の高い文章データのみを出力表示するように制御する手段、
(D)受信した受信コンテンツデータが文字情報である場合に、上記受信コンテンツデータの文字情報に所定の文章データがあるか否かを判別し、所定の文章データがある場合に、上記文章データのみを出力表示するように制御する手段、
上記(A)〜(D)のいずれかひとつまたは複数の制御手段に基づいて上記特定の情報の出力処理をする手段、としてコンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2009−93532(P2009−93532A)
【公開日】平成21年4月30日(2009.4.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−265395(P2007−265395)
【出願日】平成19年10月11日(2007.10.11)
【出願人】(000003595)株式会社ケンウッド (1,981)
【Fターム(参考)】