説明

遠隔操作システム、移動体通信端末、その遠隔操作方法およびプログラム

【課題】 災害等により建物の下敷きとなり埋もれてしまった場合等に、外部から判別しやすい音や光、十分に聞こえる音を発することにより、移動体通信端末の場所を特定することができる遠隔操作システム、移動体通信端末、その遠隔操作方法およびプログラムを提供する。
【解決手段】 装置20は、ネットワーク100を経由して携帯電話機10に自端末の存在を外部に報知する情報を発するように命令する信号を送り、携帯電話機10は、装置20から信号を受け付けて、呼び出しとは別個の自端末の存在を外部に報知する情報を発する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、強制的に遠隔操作を行なうことが可能な遠隔操作システム、移動体通信端末、その遠隔操作方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
今日、犯罪の凶悪化などにより、自己防衛手法を持つことがより重要になってきている。
【0003】
しかし、防犯ブザーなどによる防衛手法では、いざ犯罪に巻き込まれてしまった後では、パニック状態に陥る、あるいは犯人に奪われてしまうなどで、心理的にも物理的にも発動が難しいのも事実である。
【0004】
また、最近では地震災害が多く、強い地震の場合には家屋が倒壊してしまうことがある。これに巻き込まれてしまった場合には、所有者は怪我などにより、携帯電話機を満足に操作することが出来ない可能性があるため、外的手法によってこれらを操作可能にする必要がある。
【0005】
従来の携帯電話機には緊急時にブザーを鳴らす機能を搭載したものがあるが、この機能は自発的に操作をしなければ発動することは出来なかった。このため、携帯電話機の所有者がそれを操作できる環境下でしか効果を発揮することが出来なかった。
【0006】
ここで、本来の装置所有者から通信事業者側へなされた紛失報知に基づいて、通信事業者側が送信したメッセージまたはコマンドを検出する紛失情報検出手段と、この紛失情報検出手段に基づき装置保管の情報データ類の取り出し禁止または装置の通話動作の停止を実行させる装置ロック手段と、この装置ロック手段により装置ロックを実行したことを通信事業者側に通知するロック確認応答手段と、を備えることによって、第三者が電話装置所有者の許可なしに電話したり、個人情報データへのアクセスや違法使用を防止する遠隔的セキュリティー機能を備える移動電話装置を提供できる技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2002−218048号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上述した従来例においては次のような問題点があった。
【0008】
個人情報データへのアクセスや違法使用である通話を犯罪発生後に事後的にロックするに過ぎず、犯罪に巻き込まれてしまったその時点で、緊急通報中に通話の終了その他の操作を禁止することはできなかった。
【0009】
また、携帯電話機の所有者が携帯電話機を操作できない状況にあるときに、その周囲の者の注意を惹くこと、あるいはその場所を特定することを目的として、予め登録しておいた先や然るべき機関である警察、消防等から、携帯電話機の状態(通話中、待ち受け中)に関わらず、特殊な音、光等を強制的に発することができないという問題点があった。
【0010】
そこで、本発明は、緊急通報中に通話の終了その他の操作を禁止することができ、災害等により建物の下敷きとなり埋もれてしまった場合等に、外部から判別しやすい音や光、十分に聞こえる音を発することにより、移動体通信端末の場所を特定することができる遠隔操作システム、移動体通信端末、その遠隔操作方法およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
請求項1記載の発明は、ネットワークを介して接続されている所定の機関に設置されている装置と、移動体通信端末からなる遠隔操作システムであって、装置は、移動体通信端末に自端末の存在を外部に報知する情報を発するように命令する信号を送り、移動体通信端末は、装置から信号を受け付けて、呼び出しとは別個の自端末の存在を外部に報知する情報を発することを特徴とする遠隔操作システムである。
【0012】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の遠隔操作システムにおいて、移動体通信端末が自端末の存在を外部に報知する情報は、音、光、信号および振動の少なくとも1つである。
【0013】
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の遠隔操作システムにおいて、移動体通信端末が自端末の存在を外部に報知する情報は、鳴動パターンおよび音量等の変更を不可能とし、いかなる状態でも情報が外部に報知される。
【0014】
請求項4記載の発明は、ネットワークを介して接続されている所定の機関に設置されている装置と、移動体通信端末からなる遠隔操作システムであって、装置は、移動体通信端末に外部情報を取込むように命令する信号を送り、移動体通信端末は、装置から信号を受け付けて、外部情報を取込むことを特徴とする遠隔操作システムである。
【0015】
請求項5記載の発明は、ネットワークを介して接続されている所定の機関に設置されている装置と、移動体通信端末からなる遠隔操作システムであって、装置は、通話中の移動体通信端末の状態を変更することを一切禁止するように命令する信号を送り、移動体通信端末は、装置から信号を受け付けて、通話中の状態を変更することを一切禁止されることを特徴とする遠隔操作システムである。
【0016】
請求項6記載の発明は、ネットワークを介して接続されている所定の機関に設置されている装置と、移動体通信端末からなる遠隔操作システムであって、装置は、移動体通信端末の状態を通話中に変更するように命令する信号を送り、移動体通信端末は、装置から信号を受け付けて、通話中の状態とすることを特徴とする遠隔操作システムである。
【0017】
請求項7記載の発明は、外的な手段によって、呼び出しとは別個の自機の存在を外部に報知する情報を発することを特徴とする移動体通信端末である。
【0018】
請求項8記載の発明は、請求項7記載の移動体通信端末において、自機の存在を外部に報知する情報は、音、光、信号および振動の少なくとも1つである。
【0019】
請求項9記載の発明は、請求項7または8記載の移動体通信端末において、自機の存在を外部に報知する情報は、鳴動パターンおよび音量等の変更を不可能とし、いかなる状態でも情報が外部に報知される。
【0020】
請求項10記載の発明は、外的な手段によって、外部情報を取込むことを特徴とする移動体通信端末である。
【0021】
請求項11記載の発明は、外的な手段によって、通話中の携帯電話機の状態を変更することを一切禁止される移動体通信端末である。
【0022】
請求項12記載の発明は、外的な手段によって、携帯電話機の状態を通話中に変更することを特徴とする移動体通信端末である。
【0023】
請求項13記載の発明は、ネットワークを介して接続されている所定の機関に設置されている装置と、移動体通信端末を利用した遠隔操作方法であって、装置が、移動体通信端末に自端末の存在を外部に報知する情報を発するように命令する信号を送るステップを有し、移動体通信端末が、装置から信号を受け付けるステップと、呼び出しとは別個の自端末の存在を外部に報知する情報を発するステップとを有することを特徴とする移動体通信端末の遠隔操作方法である。
【0024】
請求項14記載の発明は、請求項13記載の遠隔操作方法において、移動体通信端末が自端末の存在を外部に報知する情報は、音、光、信号および振動の少なくとも1つである。
【0025】
請求項15記載の発明は、請求項13または14記載の遠隔操作方法において、移動体通信端末が自端末の存在を外部に報知する情報は、鳴動パターンおよび音量等の変更を不可能とし、いかなる状態でも情報が外部に報知される。
【0026】
請求項16記載の発明は、ネットワークを介して接続されている所定の機関に設置されている装置と、移動体通信端末を利用した遠隔操作方法であって、装置が、移動体通信端末に外部情報を取込むように命令する信号を送るステップを有し、移動体通信端末が、装置から信号を受け付けるステップと、外部情報を取込むステップとを有することを特徴とする移動体通信端末の遠隔操作方法である。
【0027】
請求項17記載の発明は、ネットワークを介して接続されている所定の機関に設置されている装置と、移動体通信端末を利用した遠隔操作方法であって、装置が、通話中の移動体通信端末の状態を変更することを一切禁止するように命令する信号を送るステップを有し、移動体通信端末が、装置から信号を受け付けるステップと、通話中の状態を変更することを一切禁止されるように制御されるステップとを有することを特徴とする移動体通信端末の遠隔操作方法である。
【0028】
請求項18記載の発明は、ネットワークを介して接続されている所定の機関に設置されている装置と、移動体通信端末を利用した遠隔操作方法であって、装置が、移動体通信端末の状態を通話中に変更するように命令する信号を送るステップを有し、移動体通信端末が、装置から信号を受け付けるステップと、通話中の状態に制御されるステップとを有することを特徴とする移動体通信端末の遠隔操作方法である。
【0029】
請求項19記載の発明は、所定の機関に設置されている装置に、移動体通信端末に自端末の存在を外部に報知する情報を発するように命令する信号を送るステップを実行させ、移動体通信端末に、装置から信号を受け付けるステップと、呼び出しとは別個の自端末の存在を外部に報知する情報を発するステップとを実行させることを特徴とするプログラムである。
【0030】
請求項20記載の発明は、請求項19記載のプログラムにおいて、移動体通信端末が自端末の存在を外部に報知する情報は、音、光、信号および振動の少なくとも1つである。
【0031】
請求項21記載の発明は、請求項19または20記載のプログラムにおいて、移動体通信端末が自端末の存在を外部に報知する情報は、鳴動パターンおよび音量等の変更を不可能とし、いかなる状態でも情報が外部に報知される。
【0032】
請求項22記載の発明は、所定の機関に設置されている装置に、移動体通信端末に外部情報を取込むように命令する信号を送るステップを実行させ、移動体通信端末に、装置から信号を受け付けるステップと、外部情報を取込むステップとを実行させることを特徴とするプログラムである。
【0033】
請求項23記載の発明は、所定の機関に設置されている装置に、通話中の移動体通信端末の状態を変更することを一切禁止するように命令する信号を送るステップを実行させ、移動体通信端末に、装置から信号を受け付けるステップと、通話中の状態を変更することを一切禁止されるように制御されるステップとを実行させることを特徴とするプログラムである。
【0034】
請求項24記載の発明は、所定の機関に設置されている装置に、移動体通信端末の状態を通話中に変更するように命令する信号を送るステップを実行させ、移動体通信端末に、装置から信号を受け付けるステップと、通話中の状態に制御されるステップとを実行させることを特徴とするプログラムである。
【発明の効果】
【0035】
本発明の遠隔操作システム、移動体通信端末、その遠隔操作方法およびプログラムによれば、緊急通報中に通話の終了その他の操作を禁止することができ、災害等により建物の下敷きとなり埋もれてしまった場合等に、外部から判別しやすい音や光、十分に聞こえる音を発することにより、移動体通信端末の場所を特定することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0036】
次に、本発明の一実施の形態の構成について図面を参照して説明する。
【0037】
図1を参照すると、本実施の形態における遠隔操作システムは、移動体通信端末である携帯電話機10と、警察や消防側が利用する携帯電話機あるいは、同様のメッセージを発信することのできる携帯電話機に準じる装置20から構成されている。携帯電話機10および装置20はネットワーク100を介して接続されている。ネットワーク100は、好適には、携帯電話ネットワークである。
【0038】
図2を参照すると、本実施の形態における移動体通信端末は、携帯電話機10である。なお、移動体通信端末は、プログラム制御により動作し、図示しない基地局を介する通信ネットワークとの接続が可能な携帯電話機、PHS(Personal Handy Phone System)、PDA(Personal Data Assistance,Personal Digital Assistants:個人向け携帯型情報通信機器)等の情報処理装置であり、例えば、無線機、情報端末機器、ノート型パーソナルコンピュータ等を含む。
【0039】
図2は、本実施の形態に係る携帯電話機10の構成を示したブロック図である。なお、携帯電話機の構成、動作については周知であるので詳しい説明は省略する。
【0040】
送受信アンテナ1で受信された受信波は無線部2で復調などの処理がなされ、得られた受話音はスピーカで利用者に伝えられる。
【0041】
また、無線部2においては、送信すべき音声を変調するなどの所定の信号処理を行ない、得られた送信波は送受信アンテナ1から送信される。送受信アンテナ1を介して図示しない無線基地局との間で無線信号を送受する機能を有している。
【0042】
制御部3は、各部を制御する制御回路や音声を再生する音声再生回路である。
【0043】
メモリ4は、メモリダイヤルおよびファンクション機能を設定するための設定画面等を記憶しているメモリである。
【0044】
表示部5は、液晶などを用いた表示パネルからなっており、携帯電話の状態、時刻等を表示する。文字、画像等の各種情報の表示出力を行なう機能を有している。また、光を発する発行部を含んでいてもよい。
【0045】
操作部6は、複数のキーから構成された操作部であり、制御部3では操作部6の操作に応じてメモリ4から前述のデータ等を読み出し、表示部5上に表示する。各種情報操作入力、文字入力を行なう機能を有している。例えば、テンキー、スクロール/決定キー等である。
【0046】
サウンダ7は、音声を鳴らす部分であり、メモリ4に記憶している鳴動パターンの音を鳴動する。なお、予め緊急を知らせる特徴的な鳴動パターン(サイレン音など)を記憶している。音声信号の処理を行なう機能を有している。例えば、入出力を行なうマイク、スピーカ(受話用)、楽音・報知音等を出力するスピーカ(報知用)である。
【0047】
タイマ部8は、時計機能を担当する。
【0048】
マイク9は、通話の際の音声の入力やサウンドレコーダの音声入力部として用いられる。
【0049】
カメラ10は、撮影機能を担当する。可視光情報、画像情報等の取得を行なう機能を有している。
【0050】
次に、図3〜5を参照して、本実施の形態における、携帯電話機の遠隔操作処理のフローを詳細に説明する。これらの図においては、第三世代(W−CDMA)携帯電話機のSS(Supplementary Service)手順を例として挙げる。
【0051】
図3は、緊急鳴動の対象となる携帯電話機が待ち受け(通話していない)状態である場合のシーケンス図である。
【0052】
消防側が利用する携帯電話機あるいは、同様のメッセージを発信することのできる携帯電話機に準じる装置から、SS開始のREGISTERメッセージに緊急鳴動開始のコードと発呼者の分類コード(この場合は消防)を含むFACILITY情報を送信する(S301)。
【0053】
ここで、緊急鳴動は、処理の一例であり、発光部による発光、カメラ撮影、サウンドレコーダによる録音などの処理を遠隔起動することができてもよい。
【0054】
このメッセージは、携帯電話ネットワークを経由して対象の携帯電話機に送信される(S302)。
【0055】
このメッセージを受け取った対象となる携帯電話機は、直ちにメモリ部に記憶された緊急パターンでその為せる最大音量で鳴動を開始する(S303)。発動される緊急鳴動の鳴動パターンとその音量は、携帯電話機のいかなる設定においても変更は不可能とする。
【0056】
その後成功した旨をFACILITYメッセージにて消防側が利用する携帯電話機に応答する(S304)。
【0057】
このメッセージは、携帯電話ネットワークを経由して消防側が利用する携帯電話機に送信される(S305)。
【0058】
この図2の動作は、主に携帯電話機の所有者に対しての警報や、携帯電話機から発せられる音、光等によって、その位置の確認などに用いる。なお、緊急音の鳴動停止は、終話キーの押下などの通常の操作で行なうことができる。
【0059】
このように、災害等により建物の下敷きとなり埋もれてしまった場合等に、外部から判別しやすい音や光、十分に聞こえる音を発することにより、移動体通信端末の場所を特定することができる。
【0060】
なお、緊急鳴動と同様に、通話可能状態とさせることであってもよい。強い地震の場合には家屋が倒壊してしまった場合には、所有者は怪我などにより、携帯電話機を満足に操作することが出来ない可能性があるため、通話開始ボタンの押下げ等の操作を不要として外的手法によって通話可能にするのである。
【0061】
図4は、緊急鳴動の対象となる携帯電話機が通話中の状態である場合のシーケンス図である。
【0062】
対象となる携帯電話機の使用者が犯罪等に巻き込まれ、自ら対象となる携帯電話機から警察側に110番通報をした状態を想定している。
【0063】
110番通報を受けた警察側で、通報者(対象者)の危険を察知した場合に、通報を受けた警察側が利用する携帯電話機あるいは、同様のメッセージを発信することのできる携帯電話機に準じる装置から、FACILITYメッセージに緊急鳴動並びに操作のロックのコードと発呼者の分類を入れたものを送信する(S401)。
【0064】
このメッセージは、携帯電話ネットワークを経由して対象の携帯電話機に送信される(S402)。
【0065】
このメッセージを受け取った対象となる携帯電話機は、直ちに、メモリ部に記憶された緊急パターンでその為せる最大音量で鳴動を開始するとともに、操作ロックを行なう(S403)。発動される緊急鳴動の鳴動パターンとその音量は、携帯電話機のいかなる設定においても変更は不可能とする。
【0066】
ここで、操作ロックとは、携帯電話機の操作を一切禁止するもので、この状態になった携帯電話機は一切のキー入力を受け付けず、緊急鳴動の停止および通話の終了も不可能となる。
【0067】
その後成功した旨をFACILITYメッセージにて警察側が利用する携帯電話機に応答する(S404)。
【0068】
このメッセージは、携帯電話ネットワークを経由して警察側が利用する携帯電話機に送信される(S405)。
【0069】
このように、緊急鳴動を行なわせることによって、何らかの犯罪に巻き込まれている場合に、外部から犯人を威嚇する音声を発することにより、犯罪を未然に防止することや、周囲の者の注意を引き付けることができ、犯罪者が隠密に犯行を実行することを妨げることができる。また、対象の携帯電話機の操作ロックを行なうことによって、110番通報したものの、犯罪者に携帯電話機を奪われる等により通話や電源を切られ、通話が不可能となることや鳴動の停止を防止することができる。
【0070】
なお、緊急呼発信と同時に操作ロック状態となるように移動体通信端末が設計されていてもよい。
【0071】
この手順で起動された緊急音の鳴動停止は、図5に示される同様な手順での緊急鳴動停止、操作ロック解除を示すメッセージを受信することで行われる。なお、緊急鳴動と操作ロックの組み合わせは任意に行なうことが可能である。
【0072】
まず、警察側が利用する携帯電話機あるいは、同様のメッセージを発信することのできる携帯電話機に準じる装置から、FACILITYメッセージに緊急鳴動停止並びに操作のロック解除のコードを入れたものを送信する(S501)。
【0073】
このメッセージは、携帯電話ネットワークを経由して対象の携帯電話機に送信される(S502)。
【0074】
このメッセージを受け取った対象となる携帯電話機は、直ちに、に緊急鳴動停止並びに操作のロック解除を行なう(S503)。
【0075】
その後成功した旨をFACILITYメッセージにて警察側が利用する携帯電話機に応答する(S504)。
【0076】
このメッセージは、携帯電話ネットワークを経由して警察側が利用する携帯電話機に送信される(S505)。
【0077】
なお、上述する実施の形態は、本発明の好適な実施の形態であり、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更実施が可能である。例えば、上記の実施の形態における携帯電話機の機能を実現するためのプログラムを装置に読込ませて実行することにより本機能を実現する処理を行なってもよい。さらに、そのプログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であるCD−ROMまたは光磁気ディスク等を介して、または伝送媒体であるインターネットまたは電話回線等を介して伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。
【0078】
また、警察や消防以外の公共機関、あるいは携帯電話機に予め登録しておいた箇所からの緊急鳴動、操作ロック等を許す移動体通信端末、また、操作ロック状態を、携帯電話機に予め登録しておいた操作によって解除できる移動体通信端末、緊急鳴動のみ、あるいは操作ロック機能のみを持った移動体通信端末であってもよい。
【0079】
また、FACILITY情報のSS手順以外によって、これらの機能の起動を行なう移動体通信端末、また、同様の機能を有する第三世代以外の携帯電話機であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0080】
【図1】本発明の実施形態における遠隔操作システムの概略構成を示す図である。
【図2】本発明の実施形態における携帯電話機の概略構成を示す図である。
【図3】待ち受け状態である場合の遠隔操作処理のシーケンス図である。
【図4】通話中の状態である場合の遠隔操作処理のシーケンス図である。
【図5】緊急鳴動停止および操作ロック解除の処理のシーケンス図である。
【符号の説明】
【0081】
10 携帯電話機
20 装置
100 ネットワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークを介して接続されている所定の機関に設置されている装置と、移動体通信端末からなる遠隔操作システムであって、
前記装置は、前記移動体通信端末に自端末の存在を外部に報知する情報を発するように命令する信号を送り、
前記移動体通信端末は、前記装置から前記信号を受け付けて、呼び出しとは別個の自端末の存在を外部に報知する情報を発することを特徴とする遠隔操作システム。
【請求項2】
前記移動体通信端末が自端末の存在を外部に報知する情報は、音、光、信号および振動の少なくとも1つであることを特徴とする請求項1記載の遠隔操作システム。
【請求項3】
前記移動体通信端末が自端末の存在を外部に報知する情報は、鳴動パターンおよび音量等の変更を不可能とし、いかなる状態でも前記情報が外部に報知されることを特徴とする請求項1または2記載の遠隔操作システム。
【請求項4】
ネットワークを介して接続されている所定の機関に設置されている装置と、移動体通信端末からなる遠隔操作システムであって、
前記装置は、前記移動体通信端末に外部情報を取込むように命令する信号を送り、
前記移動体通信端末は、前記装置から前記信号を受け付けて、外部情報を取込むことを特徴とする遠隔操作システム。
【請求項5】
ネットワークを介して接続されている所定の機関に設置されている装置と、移動体通信端末からなる遠隔操作システムであって、
前記装置は、通話中の前記移動体通信端末の状態を変更することを一切禁止するように命令する信号を送り、
前記移動体通信端末は、前記装置から前記信号を受け付けて、通話中の状態を変更することを一切禁止されることを特徴とする遠隔操作システム。
【請求項6】
ネットワークを介して接続されている所定の機関に設置されている装置と、移動体通信端末からなる遠隔操作システムであって、
前記装置は、前記移動体通信端末の状態を通話中に変更するように命令する信号を送り、
前記移動体通信端末は、前記装置から前記信号を受け付けて、通話中の状態とすることを特徴とする遠隔操作システム。
【請求項7】
外的な手段によって、呼び出しとは別個の自機の存在を外部に報知する情報を発することを特徴とする移動体通信端末。
【請求項8】
前記自機の存在を外部に報知する情報は、音、光、信号および振動の少なくとも1つであることを特徴とする請求項7記載の移動体通信端末。
【請求項9】
前記自機の存在を外部に報知する情報は、鳴動パターンおよび音量等の変更を不可能とし、いかなる状態でも前記情報が外部に報知されることを特徴とする請求項7または8記載の移動体通信端末。
【請求項10】
外的な手段によって、外部情報を取込むことを特徴とする移動体通信端末。
【請求項11】
外的な手段によって、通話中の携帯電話機の状態を変更することを一切禁止される移動体通信端末。
【請求項12】
外的な手段によって、携帯電話機の状態を通話中に変更することを特徴とする移動体通信端末。
【請求項13】
ネットワークを介して接続されている所定の機関に設置されている装置と、移動体通信端末を利用した遠隔操作方法であって、
前記装置が、前記移動体通信端末に自端末の存在を外部に報知する情報を発するように命令する信号を送るステップを有し、
前記移動体通信端末が、前記装置から前記信号を受け付けるステップと、
呼び出しとは別個の自端末の存在を外部に報知する情報を発するステップと、
を有することを特徴とする移動体通信端末の遠隔操作方法。
【請求項14】
前記移動体通信端末が自端末の存在を外部に報知する情報は、音、光、信号および振動の少なくとも1つであることを特徴とする請求項13記載の遠隔操作方法。
【請求項15】
前記移動体通信端末が自端末の存在を外部に報知する情報は、鳴動パターンおよび音量等の変更を不可能とし、いかなる状態でも前記情報が外部に報知されることを特徴とする請求項13または14記載の遠隔操作方法。
【請求項16】
ネットワークを介して接続されている所定の機関に設置されている装置と、移動体通信端末を利用した遠隔操作方法であって、
前記装置が、前記移動体通信端末に外部情報を取込むように命令する信号を送るステップを有し、
前記移動体通信端末が、前記装置から前記信号を受け付けるステップと、
外部情報を取込むステップと、
を有することを特徴とする移動体通信端末の遠隔操作方法。
【請求項17】
ネットワークを介して接続されている所定の機関に設置されている装置と、移動体通信端末を利用した遠隔操作方法であって、
前記装置が、通話中の前記移動体通信端末の状態を変更することを一切禁止するように命令する信号を送るステップを有し、
前記移動体通信端末が、前記装置から前記信号を受け付けるステップと、
通話中の状態を変更することを一切禁止されるように制御されるステップと、
を有することを特徴とする移動体通信端末の遠隔操作方法。
【請求項18】
ネットワークを介して接続されている所定の機関に設置されている装置と、移動体通信端末を利用した遠隔操作方法であって、
前記装置が、前記移動体通信端末の状態を通話中に変更するように命令する信号を送るステップを有し、
前記移動体通信端末が、前記装置から前記信号を受け付けるステップと、
通話中の状態に制御されるステップと、
を有することを特徴とする移動体通信端末の遠隔操作方法。
【請求項19】
所定の機関に設置されている装置に、移動体通信端末に自端末の存在を外部に報知する情報を発するように命令する信号を送るステップを実行させ、
前記移動体通信端末に、前記装置から前記信号を受け付けるステップと、
呼び出しとは別個の自端末の存在を外部に報知する情報を発するステップと、
を実行させることを特徴とするプログラム。
【請求項20】
前記移動体通信端末が自端末の存在を外部に報知する情報は、音、光、信号および振動の少なくとも1つであることを特徴とする請求項19記載のプログラム。
【請求項21】
前記移動体通信端末が自端末の存在を外部に報知する情報は、鳴動パターンおよび音量等の変更を不可能とし、いかなる状態でも前記情報が外部に報知されることを特徴とする請求項19または20記載のプログラム。
【請求項22】
所定の機関に設置されている装置に、移動体通信端末に外部情報を取込むように命令する信号を送るステップを実行させ、
前記移動体通信端末に、前記装置から前記信号を受け付けるステップと、
外部情報を取込むステップと、
を実行させることを特徴とするプログラム。
【請求項23】
所定の機関に設置されている装置に、通話中の移動体通信端末の状態を変更することを一切禁止するように命令する信号を送るステップを実行させ、
前記移動体通信端末に、前記装置から前記信号を受け付けるステップと、
通話中の状態を変更することを一切禁止されるように制御されるステップと、
を実行させることを特徴とするプログラム。
【請求項24】
所定の機関に設置されている装置に、移動体通信端末の状態を通話中に変更するように命令する信号を送るステップを実行させ、
前記移動体通信端末に、前記装置から前記信号を受け付けるステップと、
通話中の状態に制御されるステップと、
を実行させることを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2006−197439(P2006−197439A)
【公開日】平成18年7月27日(2006.7.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−8704(P2005−8704)
【出願日】平成17年1月17日(2005.1.17)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】