電子カメラ及びその制御方法
【課題】 初期投資や手間を掛けずに簡便に名刺データの管理を行う。
【解決手段】 被写体の像を電気的な画像信号に変換して周期的に出力する画像出力手段と、前記画像信号を表示する表示手段と、内部発生または外部発生のシャッターキー操作信号に応答して前記画像信号又は前記画像信号を圧縮処理した信号を記録媒体に記録する記録制御手段とを備えた電子カメラにおいて、前記画像信号から文字情報を抽出してテキスト文字列に変換し、該テキスト文字列を当該文字情報の項目毎に分類して格納する。画像信号中の文字情報をテキスト文字列に変換して保持することができ、例えば、電子カメラ単体で名刺データの管理を行うことができる。
【解決手段】 被写体の像を電気的な画像信号に変換して周期的に出力する画像出力手段と、前記画像信号を表示する表示手段と、内部発生または外部発生のシャッターキー操作信号に応答して前記画像信号又は前記画像信号を圧縮処理した信号を記録媒体に記録する記録制御手段とを備えた電子カメラにおいて、前記画像信号から文字情報を抽出してテキスト文字列に変換し、該テキスト文字列を当該文字情報の項目毎に分類して格納する。画像信号中の文字情報をテキスト文字列に変換して保持することができ、例えば、電子カメラ単体で名刺データの管理を行うことができる。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子カメラ及びその制御方法に関し、詳しくは、名刺の管理にも適用できる電子カメラ及びその制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、名刺の管理をパーソナルコンピュータ(以下「パソコン」)で行う人が増えてきた。図14R>4はそのシステム構成図であり、1はスキャナ、2はインターフェースケーブル、3はパソコンである。このシステムの使い方は、専用フォルダ4に複数枚の名刺5を入れてスキャナ1にセットし、パソコン3で名刺専用OCR(Optical Character Recognition:光学式文字認識)ソフトを実行してスキャナ1からの画像をパソコン3に取り込み、画像内の名刺イメージから文字情報(会社名、氏名、住所、電話番号、・・・・など)を切り出してデータベースに登録するというものである。スキャナ1やパソコン3に汎用品を使用でき、ユーザは名刺専用OCRソフトだけを購入すればよい。
【0003】なお、専用フォルダ4を使わずに名刺5を裸の状態でスキャナ1にセットしたり、あるいは、汎用のOCRソフトを用いることも可能であるが、専用フォルダ4と専用ソフトを使用した場合に比べて手間がかかるうえ、読取り精度も充分でないことから、一般に上述のようなシステムを利用することが多い。また、名刺専用のスキャナを使用することもある。専用スキャナの場合、多数の名刺を連続的に読み取ることができ、特に大量の名刺データを効率よく読み込んで管理することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従来のシステムはスキャナ1がなければ成り立たず、名刺専用のスキャナはもちろんのこと、汎用のスキャナであってもそれを所有していない人は、名刺専用OCRソフトと一緒に購入しなければならず、初期投資が嵩むという問題点がある。また、名刺読取りの度に、いちいちパソコン3で名刺専用OCRソフトを起動したり、専用フォルダ4に名刺5をセットしたりしなければならず、特に少量の名刺を読み取る際の手間を無視できないという問題点がある。
【0005】したがって、本発明が解決しようとする課題は、初期投資や手間を掛けずに簡便に名刺データの管理を行うことにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、被写体の像を電気的な画像信号に変換して周期的に出力する画像出力手段と、前記画像信号を表示する表示手段と、内部発生または外部発生のシャッターキー操作信号に応答して前記画像信号又は前記画像信号を圧縮処理した信号を記録媒体に記録する記録制御手段と、前記画像信号から文字情報を抽出してテキスト文字列に変換する変換手段と、該テキスト文字列から所定の項目を認識する認識手段と、該テキスト文字列を前記認識手段により認識された当該文字情報の項目毎に分類して格納する格納手段と、を備えたことを特徴とする。請求項2記載の発明は、請求項1記載の電子カメラにおいて、前記表示手段に表示中の画像信号に重畳させて名刺に代表される特定の印刷物の縦横比率に対応した大きさの枠イメージを表示することを特徴とする。請求項3記載の発明は、請求項2記載の電子カメラにおいて、内部発生または外部発生のシャッターキー操作信号に応答して、前記枠イメージを消去する消去手段を具備することを特徴とする。請求項4記載の発明は、請求項1記載の電子カメラにおいて、前記格納手段に格納された情報を外部に出力する外部出力手段を備えたことを特徴とする。請求項5記載の発明は、請求項4記載の電子カメラにおいて、前記外部出力手段は、有線、無線、光又は可搬型の記憶デバイスを媒体にして情報出力を行うことを特徴とする。請求項6記載の発明は、請求項1記載の電子カメラにおいて、前記格納手段は、認識された当該文字列の情報と項目とを対応付けて格納することを特徴とする。請求項7記載の発明は、請求項1記載の電子カメラにおいて、前記所定の項目はURLアドレスであることを特徴とする。請求項8記載の発明は、撮像手段から取り込まれた画像を表示手段にビューファインダとしてスルー表示するスルー表示モードと、撮像した画像を記憶手段に記憶した後再生して前記表示装置に表示させる再生表示モードとを備えた電子カメラにおいて、スルー表示モードの時には前記撮像手段から取り込まれた画像に名刺に代表される特定の印刷物の縦横比率に対応した大きさの枠イメージを重ね合わせて表示させ、再生表示モードの時には前記枠イメージを表示させない表示制御手段を具備したことを特徴とする。請求項9記載の発明は、被写体の像を電気的な画像信号に変換して周期的に出力する画像出力手段と、前記画像信号を表示する表示手段と、内部発生または外部発生のシャッターキー操作信号に応答して前記画像信号又は前記画像信号を圧縮処理した信号を記録媒体に記録する第1記録制御手段と、前記被写体が文字情報を含む特定の印刷物であるか否かを示す識別情報を該印刷物の画像信号に関連付けて前記記録媒体に記録する第2記録制御手段と、を備えたことを特徴とする。請求項10記載の発明は、被写体の像を電気的な画像信号に変換して周期的に出力する画像出力手段と、前記画像信号を表示する表示手段と、内部発生または外部発生のシャッターキー操作信号に応答して前記画像信号又は前記画像信号を圧縮処理した信号を記録媒体に記録する第1記録制御手段と、前記被写体が文字情報を含む特定の印刷物であるか否かを示す識別情報を該印刷物の画像信号に関連付けて前記記録媒体に記録する第2記録制御手段と、前記記録媒体に記録された識別情報を参照し特定の印刷物に係る記録内容と特定の印刷物以外の記録内容とを選別して外部に出力する外部出力手段と、を備えたことを特徴とする。請求項11記載の発明は、請求項10記載の電子カメラにおいて、前記表示手段に表示中の画像信号に重畳させて名刺に代表される特定の印刷物の縦横比率に対応した大きさの枠イメージを表示することを特徴とする。請求項12記載の発明は、請求項10記載の電子カメラにおいて、前記外部出力手段は、有線、無線、光又は可搬型の記憶デバイスを媒体にして情報出力を行うことを特徴とする。請求項13記載の発明は、撮像手段により画像を撮影し、スルー画像を表示手段に表示するとともに、内部発生または外部発生のシャッターキー操作信号に応答して画像をメモリに保存する電子カメラの制御方法において、枠イメージを生成し、撮像画像に該枠イメージを重ね合わせて表示させるとともに、内部発生または外部発生のシャッターキー操作信号に応答して画像をメモリに保存する際には、撮像画像のみを保存し前記枠イメージは保存しないようにしたことを特徴とする。請求項14記載の発明は、撮像手段により画像を撮影し、スルー画像を表示手段に表示するとともに、内部発生または外部発生のシャッターキー操作信号に応答して画像をメモリに保存する電子カメラの制御方法において、撮像フレームを決定するための枠イメージを生成し、撮像画像に該枠イメージを重ね合わせて表示させるとともに、前記メモリに保存した画像から文字を認識し、所定の項目を抽出して前記メモリに保存することを特徴とする。請求項15記載の発明は、スルー画像表示中に所定のキーを操作することによって通常記録モードと名刺記録モードとの選択画面を表示するようにし、前記名刺記録モードを選択した場合には、画面上に名刺の縦横比率に対応した大きさの枠イメージを表示し、次いで、内部発生または外部発生のシャッターキー操作信号に応答して同操作信号の発生時点のスルー画像と同等の画像信号を画像処理手段によって圧縮処理した後、メモリにキャプチャすることを特徴とする。請求項16記載の発明は、請求項15記載の電子カメラの制御方法において、前記名刺記録モードで撮像したときは、名刺フラグとともに撮像画像をメモリに記録することを特徴とする。請求項17記載の発明は、請求項11記載の電子カメラの制御方法において、前記画像処理手段は、多値処理モードと2値処理モードとを有し、前記通常記録モードでは多値処理を行い、前記名刺記録モードでは2値処理を行うことを特徴とする。請求項18記載の発明は、Eメールアドレス若しくはインターネットアドレスが記載されている印刷物を撮影すると、該撮影画像を文字認識してEメールアドレス若しくはインターネットアドレスに対応する文字を抽出し、当該抽出文字を記録することを特徴とする。請求項19記載の発明は、請求項18記載の電子カメラの制御方法において、撮像時に、前記Eメールアドレス若しくはインターネットアドレスが記載されている印刷物のサイズに対応する枠イメージを表示することを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は、電子カメラのブロック図である。この図において、10は写真レンズ、11は写真レンズ10の光軸上に設けられた絞り機構、12は絞り機構11の駆動部、13は絞り機構11を通過した光を受けて被写体の撮像信号を出力するイメージセンサ(以下「CCD」)、14はCCD13を駆動するためのドライバ、15はCCD13の電荷蓄積時間(撮像時間)を制御する信号などの各種タイミング信号を発生するタイミング発生器(略号:TG)、16はCCD13からの撮像信号をサンプリングしてノイズを除去するサンプルホールド回路(略号:S/H)、17はノイズ除去後の撮像信号をディジタル信号に変換するアナログディジタル変換器(略号:A/D)であり、CCD13、S/H16、A/D17及びカラープロセス回路18は発明の要旨に記載の画像出力手段に相当する。
【0008】また、18はA/D17の出力から輝度・色差合成信号(以下「画像信号」)を生成するカラープロセス回路、19はビデオトランスファー回路、20は画像信号を保持するバッファメモリ、21は画像信号を所定の符号化方式(一般にJPEG方式)で圧縮/伸長処理する圧縮・伸張回路、22は被写体の明るさを測定する測光センサ、23は圧縮処理された画像信号を記録する固定又は取り外し可能なフラッシュメモリであり、フラッシュメモリ23は発明の要旨に記載の記録媒体に相当する。
【0009】また、24はプログラムROM24aに格納された制御プログラムを実行して画像の記録や再生制御並びにこれらの制御に付帯する各種制御処理(例えば、その一つは後述の名刺データ管理に係る処理であり、24bは名刺データを格納するためのデータベーステーブルを有するEEPROMである)を行うCPUであり、CPU24は発明の要旨に記載の記録制御手段、変換手段、認識手段、格納手段、消去手段、第1記録制御手段、第2記録制御手段に相当する。
【0010】また、25はシャッターキーや各種ボタンの操作に応答して様々なキー入力信号(シャッターキーの押し下げ操作に応答して内部発生するキー入力信号を特に“シャッターキー操作信号という”)を発生するキー入力部、26はバッファメモリ20に保持されている画像信号を表示に適した信号形式に変換するディジタルビデオエンコーダ、27はディジタルビデオエンコーダ26からの信号を表示する画像モニター用の液晶ディスプレイ、28は液晶ディスプレイ27の表示面に重ねられたタッチパネル、29はタッチパネル28のタッチ座標信号を発生するタッチパネル制御部、30は外部装置(例えばパソコン)との間のデータ送受を行う通信部、31は各部を接続するバスであり、ディジタルビデオエンコーダ26及び液晶ディスプレイ27は発明の要旨に記載の表示手段に相当する。なお、上記シャッターキー操作信号は、カメラ本体に設けられたシャッターキーの押し下げ操作に応答して発生する信号またはそれと同等の働きをする信号のことをいう。同等の信号とは、例えば、当該カメラの動作を外部から操作するリモコンやパソコンなどの外部機器で発生したシャッター用の遠隔操作信号のことをいう。
【0011】このような構成を有する電子カメラは、キー入力部25の所定のキー操作により、画像の記録モードと再生モードとに切替えることができ、さらに記録モードは、CCD13から周期的に取り出される撮像信号を表示に適した信号に変換して液晶ディスプレイ27に順次表示するスルーモードと、シャッターキーを操作して(正確にはシャッターキー操作信号に応答させて)所望の撮像信号をフラッシュメモリ23に記録するキャプチャモードとに分けることができる。
【0012】スルーモードでは、写真レンズ10の後方に配置されたCCD13がドライバ14からの信号で駆動され、写真レンズ10で集められた被写体像が一定周期毎に光電変換されて1画像分の信号が出力される。そして、この信号がS/H16でサンプリングされ、A/D17でディジタル信号に変換された後、カラープロセス回路18で画像信号が生成される。この画像信号は、ビデオトランスファー回路19を介してバッファメモリ20の画像バッファに転送され、同バッファへの転送完了後に、ビデオトランスファー回路19によって読み出され、ディジタルビデオエンコーダ26を介して液晶ディスプレイ27に送られ、スルー画像として表示される。
【0013】この状態でカメラの向きを変えると、液晶ディスプレイ27に表示されているスルー画像の構図が変化し、適宜の時点(所望の構図が得られた時点)でシャッターキーを“半押し”して露出とフォーカスをセットした後、“全押し”すると(シャッターキー操作信号が発生して)、キャプチャーモードに切り替わり、バッファメモリ20の画像バッファに保存されている画像信号がその時点の画像信号で固定され、かつ液晶ディスプレイ27に表示されているスルー画像も同時点の画像で固定される。そして、その時点でバッファメモリ20の画像バッファに保存されている画像信号は、ビデオトランスファー回路19を介して圧縮・伸長回路21に送られ、輝度情報と色差情報の各コンポーネント毎に8×8画素の基本ブロックと呼ばれる単位でJPEG符号化された後、フラッシュメモリ23に記録(キャプチャ)される。
【0014】一方、再生モードでは、CCD13からバッファメモリ20までの経路が遮断されるとともに、最新のキャプチャー画像がフラッシュメモリ23から読み出され、圧縮・伸長回路21で伸張処理された後、ビデオトランスファー回路19を介してバッファメモリ20の画像バッファに送られる。そして、この画像バッファのデータがビデオトランスファー回路19とディジタルビデオエンコーダ26を介して液晶ディスプレイ27に送られ、再生画像として表示される。
【0015】図2は、記録モードの際にCPU24で実行されるプログラムの概略フローチャートである。このプログラムは、スルー画像の表示処理(S1)を行いながら、キー入力部25の所定のキー操作に応答して記録モードを名刺撮影モード等に変更(S2、S7)したり、シャッターキーの押し下げ操作(S3、S5)に応答して露出制御処理(S4)や画像記録処理(S6)を実行したりするというものであり、特に、名刺撮影モードへの変更時には、図3に示す規格化された名刺40に代表される印刷物(以下、便宜的に「名刺」という)の縦横比率に対応した大きさの“枠イメージ”(後述)を発生してスルー画像に重畳表示するという特徴的な処理(S8)を実行するというものである。なお、記録モードへの変更時(S2のYES判定)で、且つ、名刺撮影モードの変更判定が否の場合(S7のNO判定)は、通常の記録モードへの復帰とみなして上記枠イメージを消去する処理(S9)を実行する。
【0016】図4(a)〜(d)は、図2のプログラムを実行する際の液晶ディスプレイ27の表示例を示す図である。図4(a)において、スルー画像の表示処理中(図2のS1参照)は、液晶ディスプレイ27の表示画面41に被写体のリアルタイム像(スルー画像)42が表示される。この状態でシャッターキーを押し下げ操作すると、シャッターキー操作信号が発生し、同操作信号の発生時点のスルー画像と同等の画像信号が圧縮処理された後、フラッシュメモリ23にキャプチャされるが、キー入力部25の所定のキーを操作することにより、記録モードの選択画面を表示することができる。図4(b)はその選択画面例であり、画面上には“通常記録モード”と“名刺記録モード”の二つの選択メニュー43、44が表示されている。因みに図では“名刺記録モード”が反転表示されており、これは液晶ディスプレイ27上のタッチパネル28をタッチして当該メニュー44を選択したことを表している。
【0017】上記のとおり、“名刺記録モード”を選択したときは、名刺の縦横比率に対応した大きさの“枠イメージ”を発生してスルー画像に重畳表示する(図2のS8参照)。図4(c)は、その重畳表示画面例であり、画面41の所定の位置に枠イメージ45が表示されている。枠イメージ45の各辺は液晶ディスプレイ27の各辺と並行しており、且つ、枠イメージ45の大きさは名刺(に代表される印刷物)の縦横比率に対応している。例えば、規格化された名刺の短辺は55mm、長辺は91mmであるから、55:91の比率を保っている。また、枠イメージ45の色調(又は階調)や線の太さ、選種などの属性(プロパティ)は、被写体像42との視覚上の分離識別性を考慮したものが設定されている。これによれば、名刺記録モードの際に枠イメージ45を撮影ガイドとして用いることができ、名刺画像の傾きや撮影距離を適正に調整できるから、後述のOCR処理における文字認識性能を向上できるという効果が得られる。
【0018】図4(d)は、名刺記録モードの際のスルー画像表示例である。カメラの構図を調整しながら枠イメージ45に名刺の像46をぴったりと収め、シャッターキーを押し下げ操作して画像記録処理(図2のS6参照)を実行する。なお、名刺の中には規格サイズ(55mm×91mm)に当て嵌まらないものもあるが、いずれのタイプの名刺も矩形状(長方形)であることに変わりないので、名刺の任意コーナを枠イメージ45の同コーナに合わせるように構図調節を行えばよい。又は、コーナを丸くした名刺の場合は、その直交する長辺と短辺の二辺を枠イメージ45の同二辺に合わせるように構図調節を行えばよい。
【0019】図5は、画像記録処理の具体的なフローチャートである。処理を開始すると、まず、名刺記録モードであるか否かを判定し(S20)、名刺記録モードでなければ、通常の画像キャプチャ処理、すなわちバッファメモリ20内の画像信号の圧縮処理と、その圧縮画像のフラッシュメモリ23への記録処理を実行する(S21)。一方、名刺記録モードの場合は、バッファメモリ20内の画像信号に含まれる名刺のイメージ情報から文字情報の抽出処理(S22)を実行する。文字情報は、例えば、会社名、氏名、住所、電話番号、ファックス番号、Emailアドレス(本明細書ではEメールアドレスということもある)及びURLアドレス(本明細書ではインターネットアドレスということもある)などである。文字情報の抽出アルゴリズムには公知のOCR技術を利用できる。
【0020】例えば、特開平8−263591号公報に記載された、要旨、「文書画像を入力する画像入力装置と、認識対象となる文字画像の標準パターンにおける輪郭の方向ベクトルの加算値を予め記憶する方向ベクトル辞書RAMと、構造解析法に基づく文字画像の特徴を記憶する認識用辞書ROMと、画像入力装置で入力された文書画像中の文字画像をその輪郭に従って1文字単位で切り出し、この切り出し文字で得られる文字画像中の輪郭の方向ベクトルを抽出し、その加算値を基に上記方向ベクトル辞書ROMを参照して類似性の高い候補文字を得る一方、認識用辞書ROMを参照して構造解析法に基づく類似度の高い候補文字を得、それぞれ得られた候補文字を総合して認識結果としての文字を決定するCPUとを備える。」という文字認識装置及び方法を利用できる。
【0021】かかる文字認識装置及び方法をはじめとするOCR技術は、要するに、画像イメージ中の文字情報を認識し、その認識結果から類似性の高いテキスト文字を選択するという技術であり、文字情報の認識は画像イメージ中の文字列(行)の認識と、当該文字列(行)内の各文字の認識という二段構えで行われる。例えば、上記公報記載の技術にあっては、文書画像の水平方向と垂直方向の画素走査によって文字列(行)の認識を行った後、当該認識文字列(行)に含まれる各文字の認識を行っている。ここで、文書画像中の文字列(行)に傾きがある場合、文字列(行)の方向と画素の走査方向が一致せず、文字列(行)の認識に支障をきたすが、本実施の形態においては、枠イメージ45をガイドにして名刺の向きをセットできるため、構図調整を適正にする限り、かかる不都合は生じず、良好な精度で文字認識を行うことができる。
【0022】ところで、上記の文字認識装置及び方法をはじめとするOCR技術は、文字の認識機能を持つものの認識された文字情報の分類機能は持っていない。このため、名刺に印刷された会社名や氏名、住所等の各項目データを手動で分類整理しなければならないが、効率の点を考慮すると、自動的な項目振り分け機能を具備することが望ましい。上記項目データは特に限定しないが、会社名、氏名、住所、電話番号、ファックス番号、Email及びURLアドレスであり、これらのデータの特異性は、次のとおりである。なお、ここでは、各データが明朝体やゴチック体などの汎用フォントで印刷されているものとする。すなわち、特殊フォントやデザイン文字でないものとする。
【0023】(1)会社名法人格を表す単語(「株式会社」など)や略号((株)など)が付くことが多い。フォントサイズは比較的大きい。
(2)氏名フォントサイズは比較的大きい。名字と名前の間に間隔が設けられていることが多い。
(3)住所「丁目」や「番地」などの地番特有の単語が入る。文字数が多い。フォントサイズは比較的小さい。
(4)電話番号とファックス番号
行頭に「電話」や「TEL」などの識別文字が入る。数字とハイフン(−)記号からなる(括弧記号が入ることもある)文字列である。
(4)EmailとURLアドレス行頭に「Email」や「URL」などの識別文字が入る。どちらもアットマーク(@)を含む英記号の文字列である。URLの場合、文字列が「http://」で始まることが多い。
【0024】かかる特異性に着目することにより、会社名、氏名、住所、電話番号、ファックス番号、Email、URLを区別して切り出しを行うことができる(S22a〜S22g)。すなわち、法人格を表す単語が含まれていて、且つ、フォントサイズが大きい文字列を会社名として切り出し(S22a)、フォントサイズが大きく、且つ、スペース(間隔)を含む文字列を氏名として切り出し(S22b)、地番特有の単語が入り、文字数が多く、しかもフォントサイズが小さい文字列を住所として切り出し(S22c)、行頭に「電話」などの識別文字が入り、且つ、数字とハイフン(−)記号からなる文字列を電話番号として切り出し(S22d)、行頭に「FAX」などの識別文字が入り、且つ、数字とハイフン(−)記号からなる文字列をファックス番号として切り出し(S22e)、行頭に「Email」などの識別文字が入り、且つ、アットマーク(@)を含む英記号の文字列をEmailアドレスとして切り出し(S22f)、行頭に「URL」などの識別文字が入り、且つ、アットマーク(@)を含む英記号の文字列をURLアドレスとして切り出せばよい(S22g)。なお、上記特異性に当てはまらないデータもあり得るが、この場合は、手動で分類し直せばよい。
【0025】次に、切り出したそれぞれの名刺データをEEPROM24bのデータテーブルに格納する。図6は、データテーブルの構造図であり、データテーブル50の1レコードは、IDフィールド51、会社名フィールド52、氏名フィールド53、住所フィールド54、TELフィールド55、FAXフィールド56、Emailフィールド57及びURLフィールド58から構成されている。IDフィールド51にはレコード識別のためのユニークなコードが格納され、会社名フィールド52、氏名フィールド53、住所フィールド54、TELフィールド55、FAXフィールド56、Emailフィールド57及びURLフィールド58には、それぞれ名刺の画像データから切り出された各文字情報が格納される。
【0026】例えば、図示の例では、IDフィールド51に“001”が格納され、会社名フィールド52に“○○株式会社”が格納され、氏名フィールド53に“△△××”が格納され、住所フィールド54に“東京都千代田区○○○○”が格納され、TELフィールド55に“123−456−7890”が格納され、FAXフィールド56に“123−456−7890”が格納され、Emailフィールド57に“abcd@aaa.co.jp”が格納され、URLフィールド58に“www.aaa.co.jp”が格納されている。
【0027】ところで、OCRによる文字認識は、印刷品質が良好で且つ明朝体やゴチック体などの普及型フォントを使っていても完璧ではなく、誤認識を否定できない。このため、データテーブル50に格納した各データの編集(修正)を可能にしておく必要がある。すなわち、図5の画像記録処理において、データテーブルのカレントレコードの内容を液晶ディスプレイ27に表示し(S24)、その内容を確認して誤りがあれば(S25)、データの編集処理(S26)を行えるようにしておく必要がある。
【0028】図7は、カレントレコードの内容を液晶ディスプレイ27に表示させた例である。この図において、60は会社名の表示行、61は氏名の表示行、62は住所の表示行、63は電話番号の表示行、64はファックス番号の表示行、65はEmailアドレスの表示行、66はURLアドレスの表示行である。すべての表示行に誤りがなければ「編集しない」ボタン68をタッチするが、例えば、氏名に誤りを見つけた場合は、図示のように氏名の表示行61をタッチして選択状態(反転表示の状態)にした後、「編集する」ボタン67をタッチすることにより、図8の編集画面を表示して、任意データ(図では氏名データ)の編集作業を行えるようになっている。
【0029】図8において、41aは編集ウィンドウ、41bは編集対象文字のイメージ表示ウィンドウ、41cは候補文字ウィンドウ、41dは候補文字の確定ボタン73やキャンセルボタン74又はグラフィックキーボードに切替えるためのコマンドボタン75を表示するコマンドウィンドウである。図示の例では、編集ウィンドウ41aに表示された文字列の先頭一文字目70が選択状態になっており、イメージ表示ウィンドウ41bには当該選択文字(“目”)のイメージ情報71が表示されている。ここに、イメージ情報71はモノクロ若しくはグレースケールのドット情報であり、汚れやかすれがあった場合はOCRの文字認識に誤りを招くが、人間の目からは多くの場合、元の文字(図では“日”)を正しく推認することが可能である。したがって、候補文字ウィンドウ41cに表示された幾つかの候補文字の中から、適切と思われる文字72を選択(図では“日”)して正しいデータに置き換える(“目本太郎”→“日本太郎”)ことにより、登録データの修正を行うことができる。なお、候補文字を表示せずにグラフィックキーボードから直接入力したり、あるいは、手書き入力を行ってもよい。
【0030】以上のとおり、本実施の形態によれば、電子カメラを用いて名刺の画像を撮影し、その画像から、会社名、氏名、住所、電話番号、ファックス番号、Email及びURLなどのデータを抽出してテキストデータに変換できるとともに、各データの項目に対応したフィールドに振り分けてデータテーブルに格納することができ、電子カメラ単体で名刺データの管理を行うことができる。したがって、スキャナや名刺専用OCRソフトが不要になるから、初期投資や手間を掛けずに簡便に名刺データの管理を行うことができるという格別の効果が得られる。
【0031】また、本実施の形態では、名刺画像の読取りを行う際に、スルー画像に重ねて名刺の枠データ(図4R>4の符号45参照)を表示するので、この枠イメージをガイドにして名刺の傾きや撮影距離等を容易に調節でき、名刺データの文字認識の精度を向上できるという効果も得られる。なお、本実施の形態では、名刺データを格納するデータテーブルをCPU24に実装されたEEPROM24bに設けているが、これに限らない。例えば、フラッシュメモリ23に設けても構わない。
【0032】また、データテーブルに格納された名刺データは、必要の都度、液晶ディスプレイ27に表示させて利用してもよいことはもちろんであり、この場合、電子カメラを画像記録装置としてだけでなく、電子手帳のような持ち運び可能な情報機器としても利用できる点で好ましいが、通信部30を介して外部のパソコンに転送できるようにすれば、さらに好ましいものとすることができる。スキャナがなくても、当該パソコン上の名刺管理ソフトに名刺データを入力できるからである。
【0033】図9は、そのための処理を含む「画像記録処理」(図2のS6参照)の変形例である。この図において、名刺記録モードでなければ(S30のNO判定)そのまま通常のキャプチャ処理を実行(S31)するが、名刺記録モードの場合(S30のYES判定)は“名刺フラグ”をセット(S32)した後、通常のキャプチャ処理を実行(S31)する。
【0034】図10は、フラッシュメモリ23の構造図であり、PIC01〜PIC06は、それぞれ名刺フラグ81と画像データ82の領域を有するキャプチャ画像である。図において、名刺フラグ81に“1”がセットされているキャプチャ画像(PIC03、PIC05及びPIC06)は、名刺記録モードのときにキャプチャされた画像であり、これらのキャプチャ画像の画像データ82は名刺のイメージデータである。
【0035】図11は、フラッシュメモリ23に記録されたキャプチャ画像を、通信部30を介して外部のパソコンに出力する際に実行する画像出力処理のフローチャートである。このフローチャートでは、名刺データの出力でない場合(S40のNO判定)は、フラッシュメモリ23に記録されたキャプチャ画像の中から名刺フラグがセットされていない画像データ(PIC01、PIC02及びPIC04の各画像データ)を抽出して(S41)、それを外部に出力する(S42、S43)が、名刺データの出力である場合(S40のYES判定)は、フラッシュメモリ23に記録されたキャプチャ画像の中から名刺フラグがセットされている画像データ(PIC03、PIC05及びPIC06の各画像データ)を抽出して(S44)、それを外部に出力する(S42、S43)。
【0036】これによれば、図12に示すように、電子カメラ90の通信部(図1の符号30参照)に、インターフェースケーブル91を介して接続されたパソコン92に対し、名刺のイメージデータ(PIC03、PIC05及びPIC06の各画像データ)を一括転送することができる。したがって、スキャナの代わりに、電子カメラ90を用いてパソコン92上の名刺管理ソフトに名刺のイメージデータを入力することができ、スキャナを不要にして名刺管理システムの簡素化と初期投資額の削減を図ることができる。さらに、名刺画像の記録とパソコンへの出力を異なる時刻または異なる場所で行うことができるため、例えば、客先などで名刺データを記録し、これを会社に持ち帰ってパソコンに入力できる等の柔軟な使い方をすることができる。あるいは、通信部30に携帯電話やモデム等の通信機器を接続して名刺データを転送すれば、遠隔地のパソコンに入力することも可能であり、さらに、取り外し可能なフラッシュメモリ23の場合は、フラッシュメモリ23をパソコンにセットして入力することも可能である。
【0037】なお、通信部30を介して外部に出力するデータは、フラッシュメモリ23に記録された画像データ81だけに限らない。EEPROM24b(又はフラッシュメモリ23)に構築されたデータテーブルの全レコード若しくは選択レコードのデータを出力してもよい。
【0038】図13は、EメールアドレスやURLアドレスを記録する電子カメラの概念図である。この図において、例えば、看板や名刺などの被写体100には、EメールアドレスまたはURLアドレス(インターネットアドレス)が含まれている。電子カメラ101は、被写体100を撮影してその画像信号102を生成する。画像信号102には、被写体102の主要部の画像(図では車の画像)とともに、被写体100に含まれるEメールアドレスまたはURLアドレス(図ではURL)が画像として入っており、電子カメラ101は、このEメールアドレスまたはURLアドレスの画像を2値画像にして文字認識し、テキスト文字列(図では“http://www.kaisha.co.jp”)を抽出する。電子カメラ101の内部(正確には電子カメラ101に実装されたメモリの内部)にはテーブル103が形成されており、電子カメラ101は、上記抽出したテキスト文字列をテーブル103の所定項目(図では“URL”)に格納する。なお、画像信号102の主要部の画像(図では車の画像)は、記憶メディア104に記録される。
【0039】これによれば、Eメールアドレスまたはインターネットアドレスを含む任意の被写体100を電子カメラ101で撮影するだけで、その被写体100に含まれるEメールアドレスまたはインターネットアドレスがテキスト文字列として抽出され、そのテキスト文字列を電子カメラ101の内部のテーブル103に格納することができる。したがって、いちいち手作業でアドレス情報を入力する必要がないというメリットが得られる。
【0040】なお、図12の電子カメラ90または図13R>3の電子カメラ101を外部機器(例えば、図12のパソコンなど)に接続し、電子カメラ90または電子カメラ101から同外部機器に情報を出力する際に、その情報にURL(インターネットアドレス)が含まれていた場合、自動的にそのURLにリンクするような仕組み(例えば、プラウザを自動的に立ち上げる)を同外部機器側に設けておくと好ましい。もちろん、同外部機器はインターネットに接続できる環境が整っているものとする。このようにすると、電子カメラ90または電子カメラ101から同外部機器にURLを含む情報を転送することにより、同外部機器側で自動的にそのURLのホームページを読み込んで表示するので、手間を軽減して操作性を向上できる。
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、被写体の像を電気的な画像信号に変換して周期的に出力する画像出力手段と、前記画像信号を表示する表示手段と、内部発生または外部発生のシャッターキー操作信号に応答して前記画像信号又は前記画像信号を圧縮処理した信号を記録媒体に記録する記録制御手段と、前記画像信号から文字情報を抽出してテキスト文字列に変換する変換手段と、該テキスト文字列から所定の項目を認識する認識手段と、該テキスト文字列を前記認識手段により認識された当該文字情報の項目毎に分類して格納する格納手段と、を備えたので、画像信号中の文字情報をテキスト文字列に変換して保持することができ、例えば、電子カメラ単体で名刺データの管理を行うことができる。請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の電子カメラにおいて、前記表示手段に表示中の画像信号に重畳させて名刺に代表される特定の印刷物の縦横比率に対応した大きさの枠イメージを表示するので、枠イメージを構図調整ガイドとして用いることができ、例えば、名刺撮影時の傾きを容易に修正してテキスト文字変換の精度向上を図ることができる。請求項3記載の発明によれば、請求項2記載の電子カメラにおいて、内部発生または外部発生のシャッターキー操作信号に応答して、前記枠イメージを消去する消去手段を備えたので、名刺撮影を行わない場合に不要な枠イメージを表示することがない。請求項4記載の発明によれば、請求項1記載の電子カメラにおいて、前記格納手段に格納された情報を外部に出力する外部出力手段を備えたので、例えば、名刺データを外部のパソコンに出力して利用することができる。請求項5記載の発明によれば、請求項4記載の電子カメラにおいて、前記外部出力手段は、有線、無線、光又は可搬型の記憶デバイスを媒体にして情報出力を行うので、近距離はもちろんのこと遠く離れた場所にもデータを自由に転送でき、名刺管理システムの発展性及び拡張性を図ることができる。請求項6記載の発明によれば、請求項1記載の電子カメラにおいて、前記格納手段は、認識された当該文字列の情報と項目とを対応付けて格納するので、格納した文字列情報の管理が容易になり、情報を利用し易くすることができる。請求項7記載の発明によれば、請求項1記載の電子カメラにおいて、前記所定の項目はURLアドレスであるので、インターネット上のホームページのアドレス管理を行うことができる。請求項8記載の発明によれば、撮像手段から取り込まれた画像を表示手段にビューファインダとしてスルー表示するスルー表示モードと、撮像した画像を記憶手段に記憶した後再生して前記表示装置に表示させる再生表示モードとを備えた電子カメラにおいて、スルー表示モードの時には前記撮像手段から取り込まれた画像に名刺に代表される特定の印刷物の縦横比率に対応した大きさの枠イメージを重ね合わせて表示させ、再生表示モードの時には前記枠イメージを表示させない表示制御手段を具備するので、枠イメージを構図調整ガイドとして用いることができ、例えば、名刺撮影時の傾きを容易に修正してテキスト文字変換の精度向上を図ることができる一方、名刺撮影を行わない場合に不要な枠イメージを表示することがない。請求項9記載の発明によれば、被写体の像を電気的な画像信号に変換して周期的に出力する画像出力手段と、前記画像信号を表示する表示手段と、内部発生または外部発生のシャッターキー操作信号に応答して前記画像信号又は前記画像信号を圧縮処理した信号を記録媒体に記録する第1記録制御手段と、前記被写体が文字情報を含む特定の印刷物であるか否かを示す識別情報を、自動的または所定の操作により該印刷物の画像信号に関連付けて前記記録媒体に記録する第2記録制御手段と、を備えたので、識別情報を調べるだけで文字情報を含む特定の印刷物の画像信号を取り出すことができ、例えば、文字情報抽出などの画像処理を容易に行うことができる。請求項10記載の発明によれば、被写体の像を電気的な画像信号に変換して周期的に出力する画像出力手段と、前記画像信号を表示する表示手段と、内部発生または外部発生のシャッターキー操作信号に応答して前記画像信号又は前記画像信号を圧縮処理した信号を記録媒体に記録する第1記録制御手段と、前記被写体が文字情報を含む特定の印刷物であるか否かを示す識別情報を該印刷物の画像信号に関連付けて前記記録媒体に記録する第2記録制御手段と、前記記録媒体に記録された識別情報を参照し特定の印刷物に係る記録内容と特定の印刷物以外の記録内容とを選別して外部に出力する外部出力手段と、を備えたので、特定の印刷物、例えば、名刺の画像データと通常の撮影データとを区別して管理することができる。請求項11記載の発明によれば、請求項10記載の電子カメラにおいて、前記表示手段に表示中の画像信号に重畳させて名刺に代表される特定の印刷物の縦横比率に対応した大きさの枠イメージを表示するので、枠イメージを構図調整ガイドとして用いることができ、例えば、名刺撮影時の傾きを容易に修正してテキスト文字変換の精度向上を図ることができる。請求項12記載の発明によれば、請求項10記載の電子カメラにおいて、前記外部出力手段は、有線、無線、光又は可搬型の記憶デバイスを媒体にして情報出力を行うので、近距離はもちろんのこと遠く離れた場所にもデータを自由に転送でき、名刺管理システムの発展性及び拡張性を図ることができる。請求項13記載の発明によれば、撮像手段により画像を撮影し、スルー画像を表示手段に表示するとともに、内部発生または外部発生のシャッターキー操作信号に応答して画像をメモリに保存する電子カメラの制御方法において、名刺に代表される特定の印刷物の枠イメージを生成し、撮像画像に該枠イメージを重ね合わせて表示させるとともに、内部発生または外部発生のシャッターキー操作信号に応答して画像をメモリに保存する際には、撮像画像のみを保存し前記枠イメージは保存しないようにしたので、枠イメージを用いて撮影時の構図調整等の便宜を図ることができるとともに、保存された撮影画像に枠イメージが残らないので被写体に対応した画像イメージのみを保存することができる。請求項14記載の発明によれば、撮像手段により画像を撮影し、スルー画像を表示手段に表示するとともに、内部発生または外部発生のシャッターキー操作信号に応答して画像をメモリに保存する電子カメラの制御方法において、撮像フレームを決定するための枠イメージを生成し、撮像画像に該枠イメージを重ね合わせて表示させるとともに、前記メモリに保存した画像から文字を認識し、所定の項目を抽出して前記メモリに保存するので、被写体に含まれる文字情報を項目毎に管理することができる。請求項15記載の発明によれば、スルー画像表示中に所定のキーを操作することによって通常記録モードと名刺記録モードとの選択画面を表示するようにし、前記名刺記録モードを選択した場合には、画面上に名刺の縦横比率に対応した大きさの枠イメージを表示し、次いで、内部発生または外部発生のシャッターキー操作信号に応答して同操作信号の発生時点のスルー画像と同等の画像信号を画像処理手段によって圧縮処理した後、メモリにキャプチャするので、枠イメージをガイドにして、名刺の傾きを修正しつつ撮影することができる。請求項16記載の発明によれば、請求項15記載の電子カメラの制御方法において、前記名刺記録モードで撮像したときは、名刺フラグとともに撮像画像をメモリに記録するので、沢山の撮影画像の中から名刺の画像を容易に取り出すことができる。請求項17記載の発明によれば、請求項11記載の電子カメラの制御方法において、前記画像処理手段は、多値処理モードと2値処理モードとを有し、前記通常記録モードでは多値処理を行い、前記名刺記録モードでは2値処理を行うので、名刺記録モードのときに文字認識に適したモノクロ画像(2値画像)を得ることができる。請求項18記載の発明によれば、Eメールアドレス若しくはインターネットアドレスが記載されている印刷物を撮影すると、該撮影画像を文字認識してEメールアドレス若しくはインターネットアドレスに対応する文字を抽出し、当該抽出文字を記録するので、特にEメールアドレスやインターネットアドレスが印刷された名刺等の管理に好適なものとすることができる。請求項19記載の発明によれば、請求項18記載の電子カメラの制御方法において、撮像時に、前記Eメールアドレス若しくはインターネットアドレスが記載されている印刷物のサイズに対応する枠イメージを表示するので、印刷物の傾きを修正しつつ撮影することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】電子カメラのブロック図である。
【図2】記録モード処理のフローチャートである。
【図3】名刺の外観図である。
【図4】液晶ディスプレイの表示例を示す図である。
【図5】画像記録処理の具体的なフローチャートである。
【図6】データテーブルの構造図である。
【図7】カレントレコードの表示例を示す図である。
【図8】データ編集画面を示す図である。
【図9】画像記録処理の他の例を示す具体的なフローチャートである。
【図10】フラッシュメモリの構造図である。
【図11】画像出力処理のフローチャートである。
【図12】電子カメラとパソコンの接続図である。
【図13】EメールアドレスやURLアドレスを記録する電子カメラの概念図である。
【図14】従来の名刺管理システムの構成図である。
【符号の説明】
13 CCD(画像出力手段)
16 S/H(画像出力手段)
17 A/D(画像出力手段)
18 カラープロセス回路(画像出力手段)
26 ディジタルビデオエンコーダ(表示手段)
23 フラッシュメモリ(記録媒体)
24 CPU(記録制御手段、変換手段、認識手段、格納手段、消去手段、第1記録制御手段、第2記録制御手段)
27 液晶ディスプレイ(表示手段)
30 通信部(外部出力手段)
45 枠イメージ
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子カメラ及びその制御方法に関し、詳しくは、名刺の管理にも適用できる電子カメラ及びその制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、名刺の管理をパーソナルコンピュータ(以下「パソコン」)で行う人が増えてきた。図14R>4はそのシステム構成図であり、1はスキャナ、2はインターフェースケーブル、3はパソコンである。このシステムの使い方は、専用フォルダ4に複数枚の名刺5を入れてスキャナ1にセットし、パソコン3で名刺専用OCR(Optical Character Recognition:光学式文字認識)ソフトを実行してスキャナ1からの画像をパソコン3に取り込み、画像内の名刺イメージから文字情報(会社名、氏名、住所、電話番号、・・・・など)を切り出してデータベースに登録するというものである。スキャナ1やパソコン3に汎用品を使用でき、ユーザは名刺専用OCRソフトだけを購入すればよい。
【0003】なお、専用フォルダ4を使わずに名刺5を裸の状態でスキャナ1にセットしたり、あるいは、汎用のOCRソフトを用いることも可能であるが、専用フォルダ4と専用ソフトを使用した場合に比べて手間がかかるうえ、読取り精度も充分でないことから、一般に上述のようなシステムを利用することが多い。また、名刺専用のスキャナを使用することもある。専用スキャナの場合、多数の名刺を連続的に読み取ることができ、特に大量の名刺データを効率よく読み込んで管理することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従来のシステムはスキャナ1がなければ成り立たず、名刺専用のスキャナはもちろんのこと、汎用のスキャナであってもそれを所有していない人は、名刺専用OCRソフトと一緒に購入しなければならず、初期投資が嵩むという問題点がある。また、名刺読取りの度に、いちいちパソコン3で名刺専用OCRソフトを起動したり、専用フォルダ4に名刺5をセットしたりしなければならず、特に少量の名刺を読み取る際の手間を無視できないという問題点がある。
【0005】したがって、本発明が解決しようとする課題は、初期投資や手間を掛けずに簡便に名刺データの管理を行うことにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、被写体の像を電気的な画像信号に変換して周期的に出力する画像出力手段と、前記画像信号を表示する表示手段と、内部発生または外部発生のシャッターキー操作信号に応答して前記画像信号又は前記画像信号を圧縮処理した信号を記録媒体に記録する記録制御手段と、前記画像信号から文字情報を抽出してテキスト文字列に変換する変換手段と、該テキスト文字列から所定の項目を認識する認識手段と、該テキスト文字列を前記認識手段により認識された当該文字情報の項目毎に分類して格納する格納手段と、を備えたことを特徴とする。請求項2記載の発明は、請求項1記載の電子カメラにおいて、前記表示手段に表示中の画像信号に重畳させて名刺に代表される特定の印刷物の縦横比率に対応した大きさの枠イメージを表示することを特徴とする。請求項3記載の発明は、請求項2記載の電子カメラにおいて、内部発生または外部発生のシャッターキー操作信号に応答して、前記枠イメージを消去する消去手段を具備することを特徴とする。請求項4記載の発明は、請求項1記載の電子カメラにおいて、前記格納手段に格納された情報を外部に出力する外部出力手段を備えたことを特徴とする。請求項5記載の発明は、請求項4記載の電子カメラにおいて、前記外部出力手段は、有線、無線、光又は可搬型の記憶デバイスを媒体にして情報出力を行うことを特徴とする。請求項6記載の発明は、請求項1記載の電子カメラにおいて、前記格納手段は、認識された当該文字列の情報と項目とを対応付けて格納することを特徴とする。請求項7記載の発明は、請求項1記載の電子カメラにおいて、前記所定の項目はURLアドレスであることを特徴とする。請求項8記載の発明は、撮像手段から取り込まれた画像を表示手段にビューファインダとしてスルー表示するスルー表示モードと、撮像した画像を記憶手段に記憶した後再生して前記表示装置に表示させる再生表示モードとを備えた電子カメラにおいて、スルー表示モードの時には前記撮像手段から取り込まれた画像に名刺に代表される特定の印刷物の縦横比率に対応した大きさの枠イメージを重ね合わせて表示させ、再生表示モードの時には前記枠イメージを表示させない表示制御手段を具備したことを特徴とする。請求項9記載の発明は、被写体の像を電気的な画像信号に変換して周期的に出力する画像出力手段と、前記画像信号を表示する表示手段と、内部発生または外部発生のシャッターキー操作信号に応答して前記画像信号又は前記画像信号を圧縮処理した信号を記録媒体に記録する第1記録制御手段と、前記被写体が文字情報を含む特定の印刷物であるか否かを示す識別情報を該印刷物の画像信号に関連付けて前記記録媒体に記録する第2記録制御手段と、を備えたことを特徴とする。請求項10記載の発明は、被写体の像を電気的な画像信号に変換して周期的に出力する画像出力手段と、前記画像信号を表示する表示手段と、内部発生または外部発生のシャッターキー操作信号に応答して前記画像信号又は前記画像信号を圧縮処理した信号を記録媒体に記録する第1記録制御手段と、前記被写体が文字情報を含む特定の印刷物であるか否かを示す識別情報を該印刷物の画像信号に関連付けて前記記録媒体に記録する第2記録制御手段と、前記記録媒体に記録された識別情報を参照し特定の印刷物に係る記録内容と特定の印刷物以外の記録内容とを選別して外部に出力する外部出力手段と、を備えたことを特徴とする。請求項11記載の発明は、請求項10記載の電子カメラにおいて、前記表示手段に表示中の画像信号に重畳させて名刺に代表される特定の印刷物の縦横比率に対応した大きさの枠イメージを表示することを特徴とする。請求項12記載の発明は、請求項10記載の電子カメラにおいて、前記外部出力手段は、有線、無線、光又は可搬型の記憶デバイスを媒体にして情報出力を行うことを特徴とする。請求項13記載の発明は、撮像手段により画像を撮影し、スルー画像を表示手段に表示するとともに、内部発生または外部発生のシャッターキー操作信号に応答して画像をメモリに保存する電子カメラの制御方法において、枠イメージを生成し、撮像画像に該枠イメージを重ね合わせて表示させるとともに、内部発生または外部発生のシャッターキー操作信号に応答して画像をメモリに保存する際には、撮像画像のみを保存し前記枠イメージは保存しないようにしたことを特徴とする。請求項14記載の発明は、撮像手段により画像を撮影し、スルー画像を表示手段に表示するとともに、内部発生または外部発生のシャッターキー操作信号に応答して画像をメモリに保存する電子カメラの制御方法において、撮像フレームを決定するための枠イメージを生成し、撮像画像に該枠イメージを重ね合わせて表示させるとともに、前記メモリに保存した画像から文字を認識し、所定の項目を抽出して前記メモリに保存することを特徴とする。請求項15記載の発明は、スルー画像表示中に所定のキーを操作することによって通常記録モードと名刺記録モードとの選択画面を表示するようにし、前記名刺記録モードを選択した場合には、画面上に名刺の縦横比率に対応した大きさの枠イメージを表示し、次いで、内部発生または外部発生のシャッターキー操作信号に応答して同操作信号の発生時点のスルー画像と同等の画像信号を画像処理手段によって圧縮処理した後、メモリにキャプチャすることを特徴とする。請求項16記載の発明は、請求項15記載の電子カメラの制御方法において、前記名刺記録モードで撮像したときは、名刺フラグとともに撮像画像をメモリに記録することを特徴とする。請求項17記載の発明は、請求項11記載の電子カメラの制御方法において、前記画像処理手段は、多値処理モードと2値処理モードとを有し、前記通常記録モードでは多値処理を行い、前記名刺記録モードでは2値処理を行うことを特徴とする。請求項18記載の発明は、Eメールアドレス若しくはインターネットアドレスが記載されている印刷物を撮影すると、該撮影画像を文字認識してEメールアドレス若しくはインターネットアドレスに対応する文字を抽出し、当該抽出文字を記録することを特徴とする。請求項19記載の発明は、請求項18記載の電子カメラの制御方法において、撮像時に、前記Eメールアドレス若しくはインターネットアドレスが記載されている印刷物のサイズに対応する枠イメージを表示することを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は、電子カメラのブロック図である。この図において、10は写真レンズ、11は写真レンズ10の光軸上に設けられた絞り機構、12は絞り機構11の駆動部、13は絞り機構11を通過した光を受けて被写体の撮像信号を出力するイメージセンサ(以下「CCD」)、14はCCD13を駆動するためのドライバ、15はCCD13の電荷蓄積時間(撮像時間)を制御する信号などの各種タイミング信号を発生するタイミング発生器(略号:TG)、16はCCD13からの撮像信号をサンプリングしてノイズを除去するサンプルホールド回路(略号:S/H)、17はノイズ除去後の撮像信号をディジタル信号に変換するアナログディジタル変換器(略号:A/D)であり、CCD13、S/H16、A/D17及びカラープロセス回路18は発明の要旨に記載の画像出力手段に相当する。
【0008】また、18はA/D17の出力から輝度・色差合成信号(以下「画像信号」)を生成するカラープロセス回路、19はビデオトランスファー回路、20は画像信号を保持するバッファメモリ、21は画像信号を所定の符号化方式(一般にJPEG方式)で圧縮/伸長処理する圧縮・伸張回路、22は被写体の明るさを測定する測光センサ、23は圧縮処理された画像信号を記録する固定又は取り外し可能なフラッシュメモリであり、フラッシュメモリ23は発明の要旨に記載の記録媒体に相当する。
【0009】また、24はプログラムROM24aに格納された制御プログラムを実行して画像の記録や再生制御並びにこれらの制御に付帯する各種制御処理(例えば、その一つは後述の名刺データ管理に係る処理であり、24bは名刺データを格納するためのデータベーステーブルを有するEEPROMである)を行うCPUであり、CPU24は発明の要旨に記載の記録制御手段、変換手段、認識手段、格納手段、消去手段、第1記録制御手段、第2記録制御手段に相当する。
【0010】また、25はシャッターキーや各種ボタンの操作に応答して様々なキー入力信号(シャッターキーの押し下げ操作に応答して内部発生するキー入力信号を特に“シャッターキー操作信号という”)を発生するキー入力部、26はバッファメモリ20に保持されている画像信号を表示に適した信号形式に変換するディジタルビデオエンコーダ、27はディジタルビデオエンコーダ26からの信号を表示する画像モニター用の液晶ディスプレイ、28は液晶ディスプレイ27の表示面に重ねられたタッチパネル、29はタッチパネル28のタッチ座標信号を発生するタッチパネル制御部、30は外部装置(例えばパソコン)との間のデータ送受を行う通信部、31は各部を接続するバスであり、ディジタルビデオエンコーダ26及び液晶ディスプレイ27は発明の要旨に記載の表示手段に相当する。なお、上記シャッターキー操作信号は、カメラ本体に設けられたシャッターキーの押し下げ操作に応答して発生する信号またはそれと同等の働きをする信号のことをいう。同等の信号とは、例えば、当該カメラの動作を外部から操作するリモコンやパソコンなどの外部機器で発生したシャッター用の遠隔操作信号のことをいう。
【0011】このような構成を有する電子カメラは、キー入力部25の所定のキー操作により、画像の記録モードと再生モードとに切替えることができ、さらに記録モードは、CCD13から周期的に取り出される撮像信号を表示に適した信号に変換して液晶ディスプレイ27に順次表示するスルーモードと、シャッターキーを操作して(正確にはシャッターキー操作信号に応答させて)所望の撮像信号をフラッシュメモリ23に記録するキャプチャモードとに分けることができる。
【0012】スルーモードでは、写真レンズ10の後方に配置されたCCD13がドライバ14からの信号で駆動され、写真レンズ10で集められた被写体像が一定周期毎に光電変換されて1画像分の信号が出力される。そして、この信号がS/H16でサンプリングされ、A/D17でディジタル信号に変換された後、カラープロセス回路18で画像信号が生成される。この画像信号は、ビデオトランスファー回路19を介してバッファメモリ20の画像バッファに転送され、同バッファへの転送完了後に、ビデオトランスファー回路19によって読み出され、ディジタルビデオエンコーダ26を介して液晶ディスプレイ27に送られ、スルー画像として表示される。
【0013】この状態でカメラの向きを変えると、液晶ディスプレイ27に表示されているスルー画像の構図が変化し、適宜の時点(所望の構図が得られた時点)でシャッターキーを“半押し”して露出とフォーカスをセットした後、“全押し”すると(シャッターキー操作信号が発生して)、キャプチャーモードに切り替わり、バッファメモリ20の画像バッファに保存されている画像信号がその時点の画像信号で固定され、かつ液晶ディスプレイ27に表示されているスルー画像も同時点の画像で固定される。そして、その時点でバッファメモリ20の画像バッファに保存されている画像信号は、ビデオトランスファー回路19を介して圧縮・伸長回路21に送られ、輝度情報と色差情報の各コンポーネント毎に8×8画素の基本ブロックと呼ばれる単位でJPEG符号化された後、フラッシュメモリ23に記録(キャプチャ)される。
【0014】一方、再生モードでは、CCD13からバッファメモリ20までの経路が遮断されるとともに、最新のキャプチャー画像がフラッシュメモリ23から読み出され、圧縮・伸長回路21で伸張処理された後、ビデオトランスファー回路19を介してバッファメモリ20の画像バッファに送られる。そして、この画像バッファのデータがビデオトランスファー回路19とディジタルビデオエンコーダ26を介して液晶ディスプレイ27に送られ、再生画像として表示される。
【0015】図2は、記録モードの際にCPU24で実行されるプログラムの概略フローチャートである。このプログラムは、スルー画像の表示処理(S1)を行いながら、キー入力部25の所定のキー操作に応答して記録モードを名刺撮影モード等に変更(S2、S7)したり、シャッターキーの押し下げ操作(S3、S5)に応答して露出制御処理(S4)や画像記録処理(S6)を実行したりするというものであり、特に、名刺撮影モードへの変更時には、図3に示す規格化された名刺40に代表される印刷物(以下、便宜的に「名刺」という)の縦横比率に対応した大きさの“枠イメージ”(後述)を発生してスルー画像に重畳表示するという特徴的な処理(S8)を実行するというものである。なお、記録モードへの変更時(S2のYES判定)で、且つ、名刺撮影モードの変更判定が否の場合(S7のNO判定)は、通常の記録モードへの復帰とみなして上記枠イメージを消去する処理(S9)を実行する。
【0016】図4(a)〜(d)は、図2のプログラムを実行する際の液晶ディスプレイ27の表示例を示す図である。図4(a)において、スルー画像の表示処理中(図2のS1参照)は、液晶ディスプレイ27の表示画面41に被写体のリアルタイム像(スルー画像)42が表示される。この状態でシャッターキーを押し下げ操作すると、シャッターキー操作信号が発生し、同操作信号の発生時点のスルー画像と同等の画像信号が圧縮処理された後、フラッシュメモリ23にキャプチャされるが、キー入力部25の所定のキーを操作することにより、記録モードの選択画面を表示することができる。図4(b)はその選択画面例であり、画面上には“通常記録モード”と“名刺記録モード”の二つの選択メニュー43、44が表示されている。因みに図では“名刺記録モード”が反転表示されており、これは液晶ディスプレイ27上のタッチパネル28をタッチして当該メニュー44を選択したことを表している。
【0017】上記のとおり、“名刺記録モード”を選択したときは、名刺の縦横比率に対応した大きさの“枠イメージ”を発生してスルー画像に重畳表示する(図2のS8参照)。図4(c)は、その重畳表示画面例であり、画面41の所定の位置に枠イメージ45が表示されている。枠イメージ45の各辺は液晶ディスプレイ27の各辺と並行しており、且つ、枠イメージ45の大きさは名刺(に代表される印刷物)の縦横比率に対応している。例えば、規格化された名刺の短辺は55mm、長辺は91mmであるから、55:91の比率を保っている。また、枠イメージ45の色調(又は階調)や線の太さ、選種などの属性(プロパティ)は、被写体像42との視覚上の分離識別性を考慮したものが設定されている。これによれば、名刺記録モードの際に枠イメージ45を撮影ガイドとして用いることができ、名刺画像の傾きや撮影距離を適正に調整できるから、後述のOCR処理における文字認識性能を向上できるという効果が得られる。
【0018】図4(d)は、名刺記録モードの際のスルー画像表示例である。カメラの構図を調整しながら枠イメージ45に名刺の像46をぴったりと収め、シャッターキーを押し下げ操作して画像記録処理(図2のS6参照)を実行する。なお、名刺の中には規格サイズ(55mm×91mm)に当て嵌まらないものもあるが、いずれのタイプの名刺も矩形状(長方形)であることに変わりないので、名刺の任意コーナを枠イメージ45の同コーナに合わせるように構図調節を行えばよい。又は、コーナを丸くした名刺の場合は、その直交する長辺と短辺の二辺を枠イメージ45の同二辺に合わせるように構図調節を行えばよい。
【0019】図5は、画像記録処理の具体的なフローチャートである。処理を開始すると、まず、名刺記録モードであるか否かを判定し(S20)、名刺記録モードでなければ、通常の画像キャプチャ処理、すなわちバッファメモリ20内の画像信号の圧縮処理と、その圧縮画像のフラッシュメモリ23への記録処理を実行する(S21)。一方、名刺記録モードの場合は、バッファメモリ20内の画像信号に含まれる名刺のイメージ情報から文字情報の抽出処理(S22)を実行する。文字情報は、例えば、会社名、氏名、住所、電話番号、ファックス番号、Emailアドレス(本明細書ではEメールアドレスということもある)及びURLアドレス(本明細書ではインターネットアドレスということもある)などである。文字情報の抽出アルゴリズムには公知のOCR技術を利用できる。
【0020】例えば、特開平8−263591号公報に記載された、要旨、「文書画像を入力する画像入力装置と、認識対象となる文字画像の標準パターンにおける輪郭の方向ベクトルの加算値を予め記憶する方向ベクトル辞書RAMと、構造解析法に基づく文字画像の特徴を記憶する認識用辞書ROMと、画像入力装置で入力された文書画像中の文字画像をその輪郭に従って1文字単位で切り出し、この切り出し文字で得られる文字画像中の輪郭の方向ベクトルを抽出し、その加算値を基に上記方向ベクトル辞書ROMを参照して類似性の高い候補文字を得る一方、認識用辞書ROMを参照して構造解析法に基づく類似度の高い候補文字を得、それぞれ得られた候補文字を総合して認識結果としての文字を決定するCPUとを備える。」という文字認識装置及び方法を利用できる。
【0021】かかる文字認識装置及び方法をはじめとするOCR技術は、要するに、画像イメージ中の文字情報を認識し、その認識結果から類似性の高いテキスト文字を選択するという技術であり、文字情報の認識は画像イメージ中の文字列(行)の認識と、当該文字列(行)内の各文字の認識という二段構えで行われる。例えば、上記公報記載の技術にあっては、文書画像の水平方向と垂直方向の画素走査によって文字列(行)の認識を行った後、当該認識文字列(行)に含まれる各文字の認識を行っている。ここで、文書画像中の文字列(行)に傾きがある場合、文字列(行)の方向と画素の走査方向が一致せず、文字列(行)の認識に支障をきたすが、本実施の形態においては、枠イメージ45をガイドにして名刺の向きをセットできるため、構図調整を適正にする限り、かかる不都合は生じず、良好な精度で文字認識を行うことができる。
【0022】ところで、上記の文字認識装置及び方法をはじめとするOCR技術は、文字の認識機能を持つものの認識された文字情報の分類機能は持っていない。このため、名刺に印刷された会社名や氏名、住所等の各項目データを手動で分類整理しなければならないが、効率の点を考慮すると、自動的な項目振り分け機能を具備することが望ましい。上記項目データは特に限定しないが、会社名、氏名、住所、電話番号、ファックス番号、Email及びURLアドレスであり、これらのデータの特異性は、次のとおりである。なお、ここでは、各データが明朝体やゴチック体などの汎用フォントで印刷されているものとする。すなわち、特殊フォントやデザイン文字でないものとする。
【0023】(1)会社名法人格を表す単語(「株式会社」など)や略号((株)など)が付くことが多い。フォントサイズは比較的大きい。
(2)氏名フォントサイズは比較的大きい。名字と名前の間に間隔が設けられていることが多い。
(3)住所「丁目」や「番地」などの地番特有の単語が入る。文字数が多い。フォントサイズは比較的小さい。
(4)電話番号とファックス番号
行頭に「電話」や「TEL」などの識別文字が入る。数字とハイフン(−)記号からなる(括弧記号が入ることもある)文字列である。
(4)EmailとURLアドレス行頭に「Email」や「URL」などの識別文字が入る。どちらもアットマーク(@)を含む英記号の文字列である。URLの場合、文字列が「http://」で始まることが多い。
【0024】かかる特異性に着目することにより、会社名、氏名、住所、電話番号、ファックス番号、Email、URLを区別して切り出しを行うことができる(S22a〜S22g)。すなわち、法人格を表す単語が含まれていて、且つ、フォントサイズが大きい文字列を会社名として切り出し(S22a)、フォントサイズが大きく、且つ、スペース(間隔)を含む文字列を氏名として切り出し(S22b)、地番特有の単語が入り、文字数が多く、しかもフォントサイズが小さい文字列を住所として切り出し(S22c)、行頭に「電話」などの識別文字が入り、且つ、数字とハイフン(−)記号からなる文字列を電話番号として切り出し(S22d)、行頭に「FAX」などの識別文字が入り、且つ、数字とハイフン(−)記号からなる文字列をファックス番号として切り出し(S22e)、行頭に「Email」などの識別文字が入り、且つ、アットマーク(@)を含む英記号の文字列をEmailアドレスとして切り出し(S22f)、行頭に「URL」などの識別文字が入り、且つ、アットマーク(@)を含む英記号の文字列をURLアドレスとして切り出せばよい(S22g)。なお、上記特異性に当てはまらないデータもあり得るが、この場合は、手動で分類し直せばよい。
【0025】次に、切り出したそれぞれの名刺データをEEPROM24bのデータテーブルに格納する。図6は、データテーブルの構造図であり、データテーブル50の1レコードは、IDフィールド51、会社名フィールド52、氏名フィールド53、住所フィールド54、TELフィールド55、FAXフィールド56、Emailフィールド57及びURLフィールド58から構成されている。IDフィールド51にはレコード識別のためのユニークなコードが格納され、会社名フィールド52、氏名フィールド53、住所フィールド54、TELフィールド55、FAXフィールド56、Emailフィールド57及びURLフィールド58には、それぞれ名刺の画像データから切り出された各文字情報が格納される。
【0026】例えば、図示の例では、IDフィールド51に“001”が格納され、会社名フィールド52に“○○株式会社”が格納され、氏名フィールド53に“△△××”が格納され、住所フィールド54に“東京都千代田区○○○○”が格納され、TELフィールド55に“123−456−7890”が格納され、FAXフィールド56に“123−456−7890”が格納され、Emailフィールド57に“abcd@aaa.co.jp”が格納され、URLフィールド58に“www.aaa.co.jp”が格納されている。
【0027】ところで、OCRによる文字認識は、印刷品質が良好で且つ明朝体やゴチック体などの普及型フォントを使っていても完璧ではなく、誤認識を否定できない。このため、データテーブル50に格納した各データの編集(修正)を可能にしておく必要がある。すなわち、図5の画像記録処理において、データテーブルのカレントレコードの内容を液晶ディスプレイ27に表示し(S24)、その内容を確認して誤りがあれば(S25)、データの編集処理(S26)を行えるようにしておく必要がある。
【0028】図7は、カレントレコードの内容を液晶ディスプレイ27に表示させた例である。この図において、60は会社名の表示行、61は氏名の表示行、62は住所の表示行、63は電話番号の表示行、64はファックス番号の表示行、65はEmailアドレスの表示行、66はURLアドレスの表示行である。すべての表示行に誤りがなければ「編集しない」ボタン68をタッチするが、例えば、氏名に誤りを見つけた場合は、図示のように氏名の表示行61をタッチして選択状態(反転表示の状態)にした後、「編集する」ボタン67をタッチすることにより、図8の編集画面を表示して、任意データ(図では氏名データ)の編集作業を行えるようになっている。
【0029】図8において、41aは編集ウィンドウ、41bは編集対象文字のイメージ表示ウィンドウ、41cは候補文字ウィンドウ、41dは候補文字の確定ボタン73やキャンセルボタン74又はグラフィックキーボードに切替えるためのコマンドボタン75を表示するコマンドウィンドウである。図示の例では、編集ウィンドウ41aに表示された文字列の先頭一文字目70が選択状態になっており、イメージ表示ウィンドウ41bには当該選択文字(“目”)のイメージ情報71が表示されている。ここに、イメージ情報71はモノクロ若しくはグレースケールのドット情報であり、汚れやかすれがあった場合はOCRの文字認識に誤りを招くが、人間の目からは多くの場合、元の文字(図では“日”)を正しく推認することが可能である。したがって、候補文字ウィンドウ41cに表示された幾つかの候補文字の中から、適切と思われる文字72を選択(図では“日”)して正しいデータに置き換える(“目本太郎”→“日本太郎”)ことにより、登録データの修正を行うことができる。なお、候補文字を表示せずにグラフィックキーボードから直接入力したり、あるいは、手書き入力を行ってもよい。
【0030】以上のとおり、本実施の形態によれば、電子カメラを用いて名刺の画像を撮影し、その画像から、会社名、氏名、住所、電話番号、ファックス番号、Email及びURLなどのデータを抽出してテキストデータに変換できるとともに、各データの項目に対応したフィールドに振り分けてデータテーブルに格納することができ、電子カメラ単体で名刺データの管理を行うことができる。したがって、スキャナや名刺専用OCRソフトが不要になるから、初期投資や手間を掛けずに簡便に名刺データの管理を行うことができるという格別の効果が得られる。
【0031】また、本実施の形態では、名刺画像の読取りを行う際に、スルー画像に重ねて名刺の枠データ(図4R>4の符号45参照)を表示するので、この枠イメージをガイドにして名刺の傾きや撮影距離等を容易に調節でき、名刺データの文字認識の精度を向上できるという効果も得られる。なお、本実施の形態では、名刺データを格納するデータテーブルをCPU24に実装されたEEPROM24bに設けているが、これに限らない。例えば、フラッシュメモリ23に設けても構わない。
【0032】また、データテーブルに格納された名刺データは、必要の都度、液晶ディスプレイ27に表示させて利用してもよいことはもちろんであり、この場合、電子カメラを画像記録装置としてだけでなく、電子手帳のような持ち運び可能な情報機器としても利用できる点で好ましいが、通信部30を介して外部のパソコンに転送できるようにすれば、さらに好ましいものとすることができる。スキャナがなくても、当該パソコン上の名刺管理ソフトに名刺データを入力できるからである。
【0033】図9は、そのための処理を含む「画像記録処理」(図2のS6参照)の変形例である。この図において、名刺記録モードでなければ(S30のNO判定)そのまま通常のキャプチャ処理を実行(S31)するが、名刺記録モードの場合(S30のYES判定)は“名刺フラグ”をセット(S32)した後、通常のキャプチャ処理を実行(S31)する。
【0034】図10は、フラッシュメモリ23の構造図であり、PIC01〜PIC06は、それぞれ名刺フラグ81と画像データ82の領域を有するキャプチャ画像である。図において、名刺フラグ81に“1”がセットされているキャプチャ画像(PIC03、PIC05及びPIC06)は、名刺記録モードのときにキャプチャされた画像であり、これらのキャプチャ画像の画像データ82は名刺のイメージデータである。
【0035】図11は、フラッシュメモリ23に記録されたキャプチャ画像を、通信部30を介して外部のパソコンに出力する際に実行する画像出力処理のフローチャートである。このフローチャートでは、名刺データの出力でない場合(S40のNO判定)は、フラッシュメモリ23に記録されたキャプチャ画像の中から名刺フラグがセットされていない画像データ(PIC01、PIC02及びPIC04の各画像データ)を抽出して(S41)、それを外部に出力する(S42、S43)が、名刺データの出力である場合(S40のYES判定)は、フラッシュメモリ23に記録されたキャプチャ画像の中から名刺フラグがセットされている画像データ(PIC03、PIC05及びPIC06の各画像データ)を抽出して(S44)、それを外部に出力する(S42、S43)。
【0036】これによれば、図12に示すように、電子カメラ90の通信部(図1の符号30参照)に、インターフェースケーブル91を介して接続されたパソコン92に対し、名刺のイメージデータ(PIC03、PIC05及びPIC06の各画像データ)を一括転送することができる。したがって、スキャナの代わりに、電子カメラ90を用いてパソコン92上の名刺管理ソフトに名刺のイメージデータを入力することができ、スキャナを不要にして名刺管理システムの簡素化と初期投資額の削減を図ることができる。さらに、名刺画像の記録とパソコンへの出力を異なる時刻または異なる場所で行うことができるため、例えば、客先などで名刺データを記録し、これを会社に持ち帰ってパソコンに入力できる等の柔軟な使い方をすることができる。あるいは、通信部30に携帯電話やモデム等の通信機器を接続して名刺データを転送すれば、遠隔地のパソコンに入力することも可能であり、さらに、取り外し可能なフラッシュメモリ23の場合は、フラッシュメモリ23をパソコンにセットして入力することも可能である。
【0037】なお、通信部30を介して外部に出力するデータは、フラッシュメモリ23に記録された画像データ81だけに限らない。EEPROM24b(又はフラッシュメモリ23)に構築されたデータテーブルの全レコード若しくは選択レコードのデータを出力してもよい。
【0038】図13は、EメールアドレスやURLアドレスを記録する電子カメラの概念図である。この図において、例えば、看板や名刺などの被写体100には、EメールアドレスまたはURLアドレス(インターネットアドレス)が含まれている。電子カメラ101は、被写体100を撮影してその画像信号102を生成する。画像信号102には、被写体102の主要部の画像(図では車の画像)とともに、被写体100に含まれるEメールアドレスまたはURLアドレス(図ではURL)が画像として入っており、電子カメラ101は、このEメールアドレスまたはURLアドレスの画像を2値画像にして文字認識し、テキスト文字列(図では“http://www.kaisha.co.jp”)を抽出する。電子カメラ101の内部(正確には電子カメラ101に実装されたメモリの内部)にはテーブル103が形成されており、電子カメラ101は、上記抽出したテキスト文字列をテーブル103の所定項目(図では“URL”)に格納する。なお、画像信号102の主要部の画像(図では車の画像)は、記憶メディア104に記録される。
【0039】これによれば、Eメールアドレスまたはインターネットアドレスを含む任意の被写体100を電子カメラ101で撮影するだけで、その被写体100に含まれるEメールアドレスまたはインターネットアドレスがテキスト文字列として抽出され、そのテキスト文字列を電子カメラ101の内部のテーブル103に格納することができる。したがって、いちいち手作業でアドレス情報を入力する必要がないというメリットが得られる。
【0040】なお、図12の電子カメラ90または図13R>3の電子カメラ101を外部機器(例えば、図12のパソコンなど)に接続し、電子カメラ90または電子カメラ101から同外部機器に情報を出力する際に、その情報にURL(インターネットアドレス)が含まれていた場合、自動的にそのURLにリンクするような仕組み(例えば、プラウザを自動的に立ち上げる)を同外部機器側に設けておくと好ましい。もちろん、同外部機器はインターネットに接続できる環境が整っているものとする。このようにすると、電子カメラ90または電子カメラ101から同外部機器にURLを含む情報を転送することにより、同外部機器側で自動的にそのURLのホームページを読み込んで表示するので、手間を軽減して操作性を向上できる。
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、被写体の像を電気的な画像信号に変換して周期的に出力する画像出力手段と、前記画像信号を表示する表示手段と、内部発生または外部発生のシャッターキー操作信号に応答して前記画像信号又は前記画像信号を圧縮処理した信号を記録媒体に記録する記録制御手段と、前記画像信号から文字情報を抽出してテキスト文字列に変換する変換手段と、該テキスト文字列から所定の項目を認識する認識手段と、該テキスト文字列を前記認識手段により認識された当該文字情報の項目毎に分類して格納する格納手段と、を備えたので、画像信号中の文字情報をテキスト文字列に変換して保持することができ、例えば、電子カメラ単体で名刺データの管理を行うことができる。請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の電子カメラにおいて、前記表示手段に表示中の画像信号に重畳させて名刺に代表される特定の印刷物の縦横比率に対応した大きさの枠イメージを表示するので、枠イメージを構図調整ガイドとして用いることができ、例えば、名刺撮影時の傾きを容易に修正してテキスト文字変換の精度向上を図ることができる。請求項3記載の発明によれば、請求項2記載の電子カメラにおいて、内部発生または外部発生のシャッターキー操作信号に応答して、前記枠イメージを消去する消去手段を備えたので、名刺撮影を行わない場合に不要な枠イメージを表示することがない。請求項4記載の発明によれば、請求項1記載の電子カメラにおいて、前記格納手段に格納された情報を外部に出力する外部出力手段を備えたので、例えば、名刺データを外部のパソコンに出力して利用することができる。請求項5記載の発明によれば、請求項4記載の電子カメラにおいて、前記外部出力手段は、有線、無線、光又は可搬型の記憶デバイスを媒体にして情報出力を行うので、近距離はもちろんのこと遠く離れた場所にもデータを自由に転送でき、名刺管理システムの発展性及び拡張性を図ることができる。請求項6記載の発明によれば、請求項1記載の電子カメラにおいて、前記格納手段は、認識された当該文字列の情報と項目とを対応付けて格納するので、格納した文字列情報の管理が容易になり、情報を利用し易くすることができる。請求項7記載の発明によれば、請求項1記載の電子カメラにおいて、前記所定の項目はURLアドレスであるので、インターネット上のホームページのアドレス管理を行うことができる。請求項8記載の発明によれば、撮像手段から取り込まれた画像を表示手段にビューファインダとしてスルー表示するスルー表示モードと、撮像した画像を記憶手段に記憶した後再生して前記表示装置に表示させる再生表示モードとを備えた電子カメラにおいて、スルー表示モードの時には前記撮像手段から取り込まれた画像に名刺に代表される特定の印刷物の縦横比率に対応した大きさの枠イメージを重ね合わせて表示させ、再生表示モードの時には前記枠イメージを表示させない表示制御手段を具備するので、枠イメージを構図調整ガイドとして用いることができ、例えば、名刺撮影時の傾きを容易に修正してテキスト文字変換の精度向上を図ることができる一方、名刺撮影を行わない場合に不要な枠イメージを表示することがない。請求項9記載の発明によれば、被写体の像を電気的な画像信号に変換して周期的に出力する画像出力手段と、前記画像信号を表示する表示手段と、内部発生または外部発生のシャッターキー操作信号に応答して前記画像信号又は前記画像信号を圧縮処理した信号を記録媒体に記録する第1記録制御手段と、前記被写体が文字情報を含む特定の印刷物であるか否かを示す識別情報を、自動的または所定の操作により該印刷物の画像信号に関連付けて前記記録媒体に記録する第2記録制御手段と、を備えたので、識別情報を調べるだけで文字情報を含む特定の印刷物の画像信号を取り出すことができ、例えば、文字情報抽出などの画像処理を容易に行うことができる。請求項10記載の発明によれば、被写体の像を電気的な画像信号に変換して周期的に出力する画像出力手段と、前記画像信号を表示する表示手段と、内部発生または外部発生のシャッターキー操作信号に応答して前記画像信号又は前記画像信号を圧縮処理した信号を記録媒体に記録する第1記録制御手段と、前記被写体が文字情報を含む特定の印刷物であるか否かを示す識別情報を該印刷物の画像信号に関連付けて前記記録媒体に記録する第2記録制御手段と、前記記録媒体に記録された識別情報を参照し特定の印刷物に係る記録内容と特定の印刷物以外の記録内容とを選別して外部に出力する外部出力手段と、を備えたので、特定の印刷物、例えば、名刺の画像データと通常の撮影データとを区別して管理することができる。請求項11記載の発明によれば、請求項10記載の電子カメラにおいて、前記表示手段に表示中の画像信号に重畳させて名刺に代表される特定の印刷物の縦横比率に対応した大きさの枠イメージを表示するので、枠イメージを構図調整ガイドとして用いることができ、例えば、名刺撮影時の傾きを容易に修正してテキスト文字変換の精度向上を図ることができる。請求項12記載の発明によれば、請求項10記載の電子カメラにおいて、前記外部出力手段は、有線、無線、光又は可搬型の記憶デバイスを媒体にして情報出力を行うので、近距離はもちろんのこと遠く離れた場所にもデータを自由に転送でき、名刺管理システムの発展性及び拡張性を図ることができる。請求項13記載の発明によれば、撮像手段により画像を撮影し、スルー画像を表示手段に表示するとともに、内部発生または外部発生のシャッターキー操作信号に応答して画像をメモリに保存する電子カメラの制御方法において、名刺に代表される特定の印刷物の枠イメージを生成し、撮像画像に該枠イメージを重ね合わせて表示させるとともに、内部発生または外部発生のシャッターキー操作信号に応答して画像をメモリに保存する際には、撮像画像のみを保存し前記枠イメージは保存しないようにしたので、枠イメージを用いて撮影時の構図調整等の便宜を図ることができるとともに、保存された撮影画像に枠イメージが残らないので被写体に対応した画像イメージのみを保存することができる。請求項14記載の発明によれば、撮像手段により画像を撮影し、スルー画像を表示手段に表示するとともに、内部発生または外部発生のシャッターキー操作信号に応答して画像をメモリに保存する電子カメラの制御方法において、撮像フレームを決定するための枠イメージを生成し、撮像画像に該枠イメージを重ね合わせて表示させるとともに、前記メモリに保存した画像から文字を認識し、所定の項目を抽出して前記メモリに保存するので、被写体に含まれる文字情報を項目毎に管理することができる。請求項15記載の発明によれば、スルー画像表示中に所定のキーを操作することによって通常記録モードと名刺記録モードとの選択画面を表示するようにし、前記名刺記録モードを選択した場合には、画面上に名刺の縦横比率に対応した大きさの枠イメージを表示し、次いで、内部発生または外部発生のシャッターキー操作信号に応答して同操作信号の発生時点のスルー画像と同等の画像信号を画像処理手段によって圧縮処理した後、メモリにキャプチャするので、枠イメージをガイドにして、名刺の傾きを修正しつつ撮影することができる。請求項16記載の発明によれば、請求項15記載の電子カメラの制御方法において、前記名刺記録モードで撮像したときは、名刺フラグとともに撮像画像をメモリに記録するので、沢山の撮影画像の中から名刺の画像を容易に取り出すことができる。請求項17記載の発明によれば、請求項11記載の電子カメラの制御方法において、前記画像処理手段は、多値処理モードと2値処理モードとを有し、前記通常記録モードでは多値処理を行い、前記名刺記録モードでは2値処理を行うので、名刺記録モードのときに文字認識に適したモノクロ画像(2値画像)を得ることができる。請求項18記載の発明によれば、Eメールアドレス若しくはインターネットアドレスが記載されている印刷物を撮影すると、該撮影画像を文字認識してEメールアドレス若しくはインターネットアドレスに対応する文字を抽出し、当該抽出文字を記録するので、特にEメールアドレスやインターネットアドレスが印刷された名刺等の管理に好適なものとすることができる。請求項19記載の発明によれば、請求項18記載の電子カメラの制御方法において、撮像時に、前記Eメールアドレス若しくはインターネットアドレスが記載されている印刷物のサイズに対応する枠イメージを表示するので、印刷物の傾きを修正しつつ撮影することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】電子カメラのブロック図である。
【図2】記録モード処理のフローチャートである。
【図3】名刺の外観図である。
【図4】液晶ディスプレイの表示例を示す図である。
【図5】画像記録処理の具体的なフローチャートである。
【図6】データテーブルの構造図である。
【図7】カレントレコードの表示例を示す図である。
【図8】データ編集画面を示す図である。
【図9】画像記録処理の他の例を示す具体的なフローチャートである。
【図10】フラッシュメモリの構造図である。
【図11】画像出力処理のフローチャートである。
【図12】電子カメラとパソコンの接続図である。
【図13】EメールアドレスやURLアドレスを記録する電子カメラの概念図である。
【図14】従来の名刺管理システムの構成図である。
【符号の説明】
13 CCD(画像出力手段)
16 S/H(画像出力手段)
17 A/D(画像出力手段)
18 カラープロセス回路(画像出力手段)
26 ディジタルビデオエンコーダ(表示手段)
23 フラッシュメモリ(記録媒体)
24 CPU(記録制御手段、変換手段、認識手段、格納手段、消去手段、第1記録制御手段、第2記録制御手段)
27 液晶ディスプレイ(表示手段)
30 通信部(外部出力手段)
45 枠イメージ
【特許請求の範囲】
【請求項1】 被写体の像を電気的な画像信号に変換して周期的に出力する画像出力手段と、前記画像信号を表示する表示手段と、内部発生または外部発生のシャッターキー操作信号に応答して前記画像信号又は前記画像信号を圧縮処理した信号を記録媒体に記録する記録制御手段と、前記画像信号から文字情報を抽出してテキスト文字列に変換する変換手段と、該テキスト文字列から所定の項目を認識する認識手段と、該テキスト文字列を前記認識手段により認識された当該文字情報の項目毎に分類して格納する格納手段と、を備えたことを特徴とする電子カメラ。
【請求項2】 請求項1記載の電子カメラにおいて、前記表示手段に表示中の画像信号に重畳させて名刺に代表される特定の印刷物の縦横比率に対応した大きさの枠イメージを表示することを特徴とする電子カメラ。
【請求項3】 請求項2記載の電子カメラにおいて、内部発生または外部発生のシャッターキー操作信号に応答して、前記枠イメージを消去する消去手段を備えたことを特徴とする電子カメラ。
【請求項4】 請求項1記載の電子カメラにおいて、前記格納手段に格納された情報を外部に出力する外部出力手段を備えたことを特徴とする電子カメラ。
【請求項5】 請求項4記載の電子カメラにおいて、前記外部出力手段は、有線、無線、光又は可搬型の記憶デバイスを媒体にして情報出力を行うことを特徴とする電子カメラ。
【請求項6】 請求項1記載の電子カメラにおいて、前記格納手段は、認識された当該文字列の情報と項目とを対応付けて格納することを特徴とする電子カメラ。
【請求項7】 請求項1記載の電子カメラにおいて、前記所定の項目はURLアドレスであることを特徴とする電子カメラ。
【請求項8】 撮像手段から取り込まれた画像を表示手段にビューファインダとしてスルー表示するスルー表示モードと、撮像した画像を記憶手段に記憶した後再生して前記表示装置に表示させる再生表示モードとを備えた電子カメラにおいて、スルー表示モードの時には前記撮像手段から取り込まれた画像に名刺に代表される特定の印刷物の縦横比率に対応した大きさの枠イメージを重ね合わせて表示させ、再生表示モードの時には前記枠イメージを表示させない表示制御手段を具備したことを特徴とする電子カメラ。
【請求項9】 被写体の像を電気的な画像信号に変換して周期的に出力する画像出力手段と、前記画像信号を表示する表示手段と、内部発生または外部発生のシャッターキー操作信号に応答して前記画像信号又は前記画像信号を圧縮処理した信号を記録媒体に記録する第1記録制御手段と、前記被写体が文字情報を含む特定の印刷物であるか否かを示す識別情報を、自動的または所定の操作により該印刷物の画像信号に関連付けて前記記録媒体に記録する第2記録制御手段と、を備えたことを特徴とする電子カメラ。
【請求項10】 被写体の像を電気的な画像信号に変換して周期的に出力する画像出力手段と、前記画像信号を表示する表示手段と、内部発生または外部発生のシャッターキー操作信号に応答して前記画像信号又は前記画像信号を圧縮処理した信号を記録媒体に記録する第1記録制御手段と、前記被写体が文字情報を含む特定の印刷物であるか否かを示す識別情報を該印刷物の画像信号に関連付けて前記記録媒体に記録する第2記録制御手段と、前記記録媒体に記録された識別情報を参照し特定の印刷物に係る記録内容と特定の印刷物以外の記録内容とを選別して外部に出力する外部出力手段と、を備えたことを特徴とする電子カメラ。
【請求項11】 請求項10記載の電子カメラにおいて、前記表示手段に表示中の画像信号に重畳させて名刺に代表される特定の印刷物の縦横比率に対応した大きさの枠イメージを表示することを特徴とする電子カメラ。
【請求項12】 請求項10記載の電子カメラにおいて、前記外部出力手段は、有線、無線、光又は可搬型の記憶デバイスを媒体にして情報出力を行うことを特徴とする電子カメラ。
【請求項13】 撮像手段により画像を撮影し、スルー画像を表示手段に表示するとともに、内部発生または外部発生のシャッターキー操作信号に応答して画像をメモリに保存する電子カメラの制御方法において、名刺に代表される特定の印刷物の枠イメージを生成し、撮像画像に該枠イメージを重ね合わせて表示させるとともに、内部発生または外部発生のシャッターキー操作信号に応答して画像をメモリに保存する際には、撮像画像のみを保存し前記枠イメージは保存しないようにしたことを特徴とする電子カメラの制御方法。
【請求項14】 撮像手段により画像を撮影し、スルー画像を表示手段に表示するとともに、内部発生または外部発生のシャッターキー操作信号に応答して画像をメモリに保存する電子カメラの制御方法において、撮像フレームを決定するための枠イメージを生成し、撮像画像に該枠イメージを重ね合わせて表示させるとともに、前記メモリに保存した画像から文字を認識し、所定の項目を抽出して前記メモリに保存することを特徴とする電子カメラの制御方法。
【請求項15】 スルー画像表示中に所定のキーを操作することによって通常記録モードと名刺記録モードとの選択画面を表示するようにし、前記名刺記録モードを選択した場合には、画面上に名刺の縦横比率に対応した大きさの枠イメージを表示し、次いで、内部発生または外部発生のシャッターキー操作信号に応答して同操作信号の発生時点のスルー画像と同等の画像信号を画像処理手段によって圧縮処理した後、メモリにキャプチャすることを特徴とする電子カメラの制御方法。
【請求項16】 請求項15記載の電子カメラの制御方法において、前記名刺記録モードで撮像したときは、名刺フラグとともに撮像画像をメモリに記録することを特徴とする電子カメラの制御方法。
【請求項17】 請求項11記載の電子カメラの制御方法において、前記画像処理手段は、多値処理モードと2値処理モードとを有し、前記通常記録モードでは多値処理を行い、前記名刺記録モードでは2値処理を行うことを特徴とする電子カメラの制御方法。
【請求項18】 Eメールアドレス若しくはインターネットアドレスが記載されている印刷物を撮影すると、該撮影画像を文字認識してEメールアドレス若しくはインターネットアドレスに対応する文字を抽出し、当該抽出文字を記録することを特徴とする電子カメラの制御方法。
【請求項19】 請求項18記載の電子カメラの制御方法において、撮像時に、前記Eメールアドレス若しくはインターネットアドレスが記載されている印刷物のサイズに対応する枠イメージを表示することを特徴とする電子カメラの制御方法。
【請求項1】 被写体の像を電気的な画像信号に変換して周期的に出力する画像出力手段と、前記画像信号を表示する表示手段と、内部発生または外部発生のシャッターキー操作信号に応答して前記画像信号又は前記画像信号を圧縮処理した信号を記録媒体に記録する記録制御手段と、前記画像信号から文字情報を抽出してテキスト文字列に変換する変換手段と、該テキスト文字列から所定の項目を認識する認識手段と、該テキスト文字列を前記認識手段により認識された当該文字情報の項目毎に分類して格納する格納手段と、を備えたことを特徴とする電子カメラ。
【請求項2】 請求項1記載の電子カメラにおいて、前記表示手段に表示中の画像信号に重畳させて名刺に代表される特定の印刷物の縦横比率に対応した大きさの枠イメージを表示することを特徴とする電子カメラ。
【請求項3】 請求項2記載の電子カメラにおいて、内部発生または外部発生のシャッターキー操作信号に応答して、前記枠イメージを消去する消去手段を備えたことを特徴とする電子カメラ。
【請求項4】 請求項1記載の電子カメラにおいて、前記格納手段に格納された情報を外部に出力する外部出力手段を備えたことを特徴とする電子カメラ。
【請求項5】 請求項4記載の電子カメラにおいて、前記外部出力手段は、有線、無線、光又は可搬型の記憶デバイスを媒体にして情報出力を行うことを特徴とする電子カメラ。
【請求項6】 請求項1記載の電子カメラにおいて、前記格納手段は、認識された当該文字列の情報と項目とを対応付けて格納することを特徴とする電子カメラ。
【請求項7】 請求項1記載の電子カメラにおいて、前記所定の項目はURLアドレスであることを特徴とする電子カメラ。
【請求項8】 撮像手段から取り込まれた画像を表示手段にビューファインダとしてスルー表示するスルー表示モードと、撮像した画像を記憶手段に記憶した後再生して前記表示装置に表示させる再生表示モードとを備えた電子カメラにおいて、スルー表示モードの時には前記撮像手段から取り込まれた画像に名刺に代表される特定の印刷物の縦横比率に対応した大きさの枠イメージを重ね合わせて表示させ、再生表示モードの時には前記枠イメージを表示させない表示制御手段を具備したことを特徴とする電子カメラ。
【請求項9】 被写体の像を電気的な画像信号に変換して周期的に出力する画像出力手段と、前記画像信号を表示する表示手段と、内部発生または外部発生のシャッターキー操作信号に応答して前記画像信号又は前記画像信号を圧縮処理した信号を記録媒体に記録する第1記録制御手段と、前記被写体が文字情報を含む特定の印刷物であるか否かを示す識別情報を、自動的または所定の操作により該印刷物の画像信号に関連付けて前記記録媒体に記録する第2記録制御手段と、を備えたことを特徴とする電子カメラ。
【請求項10】 被写体の像を電気的な画像信号に変換して周期的に出力する画像出力手段と、前記画像信号を表示する表示手段と、内部発生または外部発生のシャッターキー操作信号に応答して前記画像信号又は前記画像信号を圧縮処理した信号を記録媒体に記録する第1記録制御手段と、前記被写体が文字情報を含む特定の印刷物であるか否かを示す識別情報を該印刷物の画像信号に関連付けて前記記録媒体に記録する第2記録制御手段と、前記記録媒体に記録された識別情報を参照し特定の印刷物に係る記録内容と特定の印刷物以外の記録内容とを選別して外部に出力する外部出力手段と、を備えたことを特徴とする電子カメラ。
【請求項11】 請求項10記載の電子カメラにおいて、前記表示手段に表示中の画像信号に重畳させて名刺に代表される特定の印刷物の縦横比率に対応した大きさの枠イメージを表示することを特徴とする電子カメラ。
【請求項12】 請求項10記載の電子カメラにおいて、前記外部出力手段は、有線、無線、光又は可搬型の記憶デバイスを媒体にして情報出力を行うことを特徴とする電子カメラ。
【請求項13】 撮像手段により画像を撮影し、スルー画像を表示手段に表示するとともに、内部発生または外部発生のシャッターキー操作信号に応答して画像をメモリに保存する電子カメラの制御方法において、名刺に代表される特定の印刷物の枠イメージを生成し、撮像画像に該枠イメージを重ね合わせて表示させるとともに、内部発生または外部発生のシャッターキー操作信号に応答して画像をメモリに保存する際には、撮像画像のみを保存し前記枠イメージは保存しないようにしたことを特徴とする電子カメラの制御方法。
【請求項14】 撮像手段により画像を撮影し、スルー画像を表示手段に表示するとともに、内部発生または外部発生のシャッターキー操作信号に応答して画像をメモリに保存する電子カメラの制御方法において、撮像フレームを決定するための枠イメージを生成し、撮像画像に該枠イメージを重ね合わせて表示させるとともに、前記メモリに保存した画像から文字を認識し、所定の項目を抽出して前記メモリに保存することを特徴とする電子カメラの制御方法。
【請求項15】 スルー画像表示中に所定のキーを操作することによって通常記録モードと名刺記録モードとの選択画面を表示するようにし、前記名刺記録モードを選択した場合には、画面上に名刺の縦横比率に対応した大きさの枠イメージを表示し、次いで、内部発生または外部発生のシャッターキー操作信号に応答して同操作信号の発生時点のスルー画像と同等の画像信号を画像処理手段によって圧縮処理した後、メモリにキャプチャすることを特徴とする電子カメラの制御方法。
【請求項16】 請求項15記載の電子カメラの制御方法において、前記名刺記録モードで撮像したときは、名刺フラグとともに撮像画像をメモリに記録することを特徴とする電子カメラの制御方法。
【請求項17】 請求項11記載の電子カメラの制御方法において、前記画像処理手段は、多値処理モードと2値処理モードとを有し、前記通常記録モードでは多値処理を行い、前記名刺記録モードでは2値処理を行うことを特徴とする電子カメラの制御方法。
【請求項18】 Eメールアドレス若しくはインターネットアドレスが記載されている印刷物を撮影すると、該撮影画像を文字認識してEメールアドレス若しくはインターネットアドレスに対応する文字を抽出し、当該抽出文字を記録することを特徴とする電子カメラの制御方法。
【請求項19】 請求項18記載の電子カメラの制御方法において、撮像時に、前記Eメールアドレス若しくはインターネットアドレスが記載されている印刷物のサイズに対応する枠イメージを表示することを特徴とする電子カメラの制御方法。
【図1】
【図3】
【図7】
【図2】
【図4】
【図6】
【図5】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図3】
【図7】
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【図6】
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【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2001−8072(P2001−8072A)
【公開日】平成13年1月12日(2001.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願平11−175320
【出願日】平成11年6月22日(1999.6.22)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成13年1月12日(2001.1.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成11年6月22日(1999.6.22)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】
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