説明

電子デバイス基板表面からの有機含有材料のストリッピングと除去

【課題】 大型基板(少なくとも0.25m)のさらされた表面から有機含有材料を除去する方法を提供する。
【解決手段】 基板は、電子デバイスを備えていてもよい。さらされた表面は、溶媒にオゾン(O)を含むストリッピング溶液で処理され、ここで、溶媒は酢酸無水物を含む。ストリッピング溶液を形成するのに用いられるストリッピング溶媒は、酢酸無水物と、2-4個の炭素原子を含有するカーボネート、エチレングリコールジアセテート、及びこれらの組み合わせからなる群より選ばれる共溶媒との混合物を含んでいてもよい。一定の場合、ストリッピング溶液は、酢酸無水物とオゾンだけを含んでいてもよいが、オゾンの濃度は、典型的には約300ppm以上である。

【発明の詳細な説明】
【発明の背景】
【0001】
1.発明の分野
[0004]本発明は、フラットパネルディスプレイもしくはソーラーセルアレイ又は他の大型基板(典型的には0.5メートル×0.5メートルより大きい基板)の基板表面からフォトレジスト、高温有機層、有機誘電材料のような有機含有材料を除去する方法に関する。
【0002】
2.背景技術の簡単な説明
[0006]この出願のこの背景技術部における情報は、本出願の読者が後に説明される本発明をより良く理解できるように示されるものである。本出願のこの背景技術部における情報の存在は、示される情報或いは示される情報の組み合わせが本発明の先行技術であることを認めるものではない。
【0003】
[0007]電子デバイス構造の製造は、機能デバイスの素子を与えるために用いられ、また、デバイスの製造中に一時的なプロセス構造としても用いられる、異なる材料の数によって複雑になっている。デバイスのほとんどは相互に関係のある複雑なパターン形成構造の層の形成を伴うので、フォトレジストと高温有機マスキング材料は、一般に、下に横たわる材料層のパターン形成中に用いられ、これらは、大面積(典型的には約0.25m以上)表面の上に存在する。パターン形成されたフォトレジストは、一時的な処理構造の1つであり、フォトレジスト中の開口部を通って下に横たわる層上に作業が一旦完了すると除去されなければならない。それ故、有機フォトレジストだけでなく、他の有機層残渣も大型基板表面から除去するか、ストリッピングするか、或いは洗浄する効率の良い且つ安価な方法が求められている。フォトレジストの下に横たわる基板の様々な組成のために、例えば、フォトレジストを除去するために用いられる方法がフォトレジストの下に横たわる表面と反応(腐食)しないことが重要である。1つの問題は、金属材料の存在とこれらの材料が酸化するとともに酸化層を溶解する傾向があることである。
【0004】
[0008]大表面積の処理に役立つために、ストリッピング及び洗浄材料が非腐食液体であることが有効である。この液体は、環境大気条件の存在による影響が最小限でなければならない。除去プロセスが室温で、或いは約80℃未満で行うことができるときに有効である。最後に、有機材料の除去に用いられる液体が環境に優しいものであることが常に望ましい。
【0005】
[0009]例えば、フォトレジストのような有機材料を除去するために、特に大型基板表面からフォトレジストを取り除くために、多くの技術が用いられてきた。フォトレジストを除去するのに代表的な技術だけでなく、それらの利点と欠点を以下に記載する。
【0006】
[0010]硫酸(HSO)と過酸化水素(H)からなる、典型的には4:1の容積比のピラニア溶液は、フォトレジストの除去によく作用するが、金属をエッチングすることから、さらされた金属を含む基板表面上に用いることができない。また、それが非常に粘稠であることから、ピラニア溶液は、フォトレジスト除去プロセスの後に基板表面から洗い流すことが難しい。更に、HSO/H溶液は、急速に分解するので、何度も回収又は再使用することができない。最後に、溶液は、少なくとも70℃、典型的には約120℃の比較的高温で付けることが必要である。
【0007】
[0011]有機フォトレジストを除去するための他のいくつかの技術は、モノエタノールアミン(MEA)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、n-メチルピロリドン(NMP)、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)、エチルラクテート、メチルエチルケトン(MEK)のような有機溶媒ベースの剥離液の使用に基づくものである。ピラニア溶液と異なり、これらの有機溶媒剥離液は金属が存在するときに使用可能である。しかしながら、これらの有機溶媒剥離液は、フォトレジストが有機溶媒から分離しにくいことから、溶解したフォトレジストで飽和した後に容易に回収することができない。それ故、飽和した有機溶媒剥離液は、処分されなければならず、環境問題を生じるか、又は扱いにくく且つ費用のかかる蒸留技術を用いて再循環するために回収されなければならない。ピラニア溶液と同様に、これらの溶媒は、典型的には、使用前に加熱されるが、ピラニア溶液よりもわずかに低い温度、典型的には50-65℃前後に加熱される。
【0008】
[0012]1986年1月10日に公開されたTannoらの日本特許公報第59125760号には、(ギ酸又は酢酸のような)有機酸にオゾンを溶解し、オゾン処理有機酸を用いて、半導体基板から汚染を除去することが記載されている。ウエハ上のいかなる重金属も蟻酸塩又は酢酸塩を形成すると書かれており、いかなる有機汚染物質もオゾンによって分解されるので、基板の表面上の汚染が除去可能である。
【0009】
[0013]“自然に起こる酸化成長とオゾン噴射超純粋によるSi表面上の有機不純物除去”と題する論文において、T.Ohmiらは(1993年3月、J.Electrochem.Soc.,Vol.140,No.3,March 1993)、他のウエハ洗浄手順の前にウエハ表面から吸着有機不純物を除去するためのオゾン噴射超純水の使用を記載している。その水の中のオゾン濃度は、1-2ppmであった。Ohmiらによって記載されたプロセスは、室温で短時間にウエハ表面から有機汚染物質を効果的に除去することができると書かれている。プロセスから廃棄物を処理することは簡単であると書かれ、オゾン噴射超純水の化学組成は容易に制御可能であると書かれている。
【0010】
[0014]Matthewsらの、1995年11月7日に発行された“液体における半導体ウエハの処理のためのプロセス及び装置”と題する、米国特許第5,464,480号には、冷却された脱イオン水(1℃-15℃)を用いて半導体ウエハから有機材料を除去するための方法が記載されている。その水中に溶解したオゾンの量は、温度に依存する。その水の温度を下げると、水中のオゾン濃度が高くなるとともにオゾン/冷却水溶液を用いるフォトレジストストリッピング速度が速くなったと書かれている。
【0011】
[0015]Ohnoらの、1997年5月27日に発行された“膜除去法及び膜除去剤”と題する、米国特許第5,632,847号には、オゾンを無機酸水溶液(例えば、希HFと希HClの混合溶液)に噴射し、オゾン噴射によって生じた気泡を膜と直接接触させることによって、基板表面から膜(例えば、有機膜或いは金属汚染膜)を除去する方法が記載されている。各気泡は、内側のオゾン気泡と外側の酸水溶液気泡から構成されていると書かれている。Ohnoらの文献は、室温で保持された5重量%以下の酸水溶液を推奨し、ここで、オゾン濃度は、40,000ppmから90,000ppmの範囲内にある。例えば、米国特許第4,917,123号及び同第5,082,518号に記載されているように、オゾンは、半導体表面を洗浄するのに用いられる硫酸に溶解している。
【0012】
[0016]Doscherらの、1997年11月25日に発行された“溶媒と超音波撹拌によるフォトレジストの除去方法”と題する、米国特許第5,690,747号には、少なくとも1つの強い電気陰性酸素(例えば、エチレンジアセテート)と少なくとも1つの脂環式カーボネート(例えば、エチレンカーボネート)を持つ少なくとも1つの極性化合物を含む液体有機溶媒を用いてフォトレジストを除去する方法が記載されている。
【0013】
[0017]Stefan DeGendtらの、1998年9月30日に公開され、“有機汚染物質を基板から除去する方法”と題する、欧州特許公開第0867924号には、有機汚染物質を除去する作用物質の使用が記載され、ここで、作用物質は、水蒸気、オゾン、スカベンジャーとして作用する添加剤を含んでいる。水、オゾン、スカベンジャーとして作用する添加剤を含む作用物質の使用も述べられている。添加剤は、カルボン酸又はリン酸又はこれらの塩のようなOHラジカルスカベンジャーであることが推奨されている。好ましい例は、酢酸や酢酸塩だけでなく、炭酸塩やリン酸塩である。全体としてカルボン酸が述べられているが、酢酸以外のカルボン酸のデータが全く無い。著者は、オゾン水溶液のオゾンレベルが酢酸の水性溶液への添加時にどのように増加するかを記載している。彼等は、フォトレジストストリッピング速度がオゾン水溶液への酢酸の添加時に増加することも開示している。この公開明細書の開示内容は、本明細書に全体で援用されている。
【0014】
[0018]Carterらの、2000年6月27日に発行された“有機除去プロセス”と題する、米国特許第6,080,531号には、オゾンと重炭酸塩(又は他の適切なラジカルスカベンジャー)の処理溶液が、電子デバイスに用いられる基板を処理するために用いられるフォトレジスト除去の方法が記載されている。処理溶液中の重炭酸イオン又は炭酸イオンの濃度は、オゾン濃度とほぼ同じか又はそれよりも高いと書かれている。この方法は、アルミニウム、銅、及びそれらの酸化物のような金属が基板表面上に存在するフォトレジスト(及び他の有機材料)の除去に適していると書かれている。
【0015】
[0019]2002年1月25日に公開され、Seiko Epson Corp.とSumitomo Precision Prod. Co.に譲渡された日本特許公報第2002/025971号には、フォトレジストを除去するための酢酸を有するオゾン処理水と紫外線放射の使用が教示されている。酢酸を含有するオゾン処理水は、回転する基板の中央部に連続して供給される。UVランプからの紫外線は、基板に照射されて、基板の表面に付着しているレジストを除去する。このプロセスは、高温熱処理を必要とせずに基板に付着しているレジストのような有機物質を除去すると書かれている。
【0016】
[0020]2002年6月6日に公開され、“オゾン処理プロセス液体を供給する装置及びその使用方法”と題する、Verhaverbekeらの米国特許出願公開第2002/0066717A1号には、オゾン処理プロセス液体を用いて電子構成部品の湿式処理のための装置及び方法が記載されている。Verhaverbekeらは、電子部品の急速洗浄を達成するようにできるだけ高いオゾン濃度を持つことが望ましいことが教示されている。Verhaverbekeらは、圧力下で供給される、再循環されたオゾン処理液を持つ密閉容器を用いることによって300g/mまでの水中のオゾン濃度を達成した。Verhaverbekeらには、無機酸、無機塩基、フッ素化化合物、酢酸を含む、オゾンと組み合わせて用いることができる種々の化学反応性プロセス液体の使用が記載されている。Verhaverbekeらの参考文献には、また、電子構成部品表面からフォトレジスト除去のためのオゾン処理脱イオン水の使用に関する文献の概説が示されている。この公開された特許出願の開示内容は、本明細書に全体で援用されている。
【0017】
[0021]Yatesらの、2002年11月21日に公開され、“オゾン処理有機酸を用いた集積回路製造における有機材料の除去”と題する、米国特許公開第2002/0173156A1号には、製造中に集積回路デバイスの表面からポリマーレジスト又はポストエッチング残渣のような有機材料を除去するために用いられる水溶液におけるオゾンの溶解度を高めるための有機酸成分の使用が記載されている。各有機酸成分は、好ましくは、その金属不動態化効果のために選ばれると書かれている。このような溶液は、有機酸成分の表面不動態化効果のために、オゾン溶解度向上のための一般的な無機酸を用いるオゾン処理水溶液と比較した場合、著しく低い腐食率を持つと書かれている。
【0018】
[0022]DeGendtらの、2003年4月22日に発行され、“半導体表面から有機汚染物質を除去する方法”と題する、米国特許第6,551,409号には、半導体表面から有機汚染物質を除去するための方法が記載され、ここで、半導体は、水蒸気とオゾンを含むガス混合物で充填されているタンク内に半導体が保持される。DeGendtらは、基板表面がオゾン/水蒸気混合物と接触する気相処理の使用は、ウエハ表面付近のオゾン濃度の増加を可能にすることを教示している。
【0019】
[0023]Boyersらの、2004年1月6日に発行され、“ガス・溶媒溶液を加熱するための方法及び装置”と題する、米国特許第6,674,054号には、比較的低い温度Tから比較的高い温度Tにガス・溶媒溶液を急速に加熱して、ガスがはじめにTで溶媒に溶解した場合よりTで溶解したガス濃度がかなり高くなる方法が記載されている。ガス-溶媒溶液の例は、水溶液中のオゾンガスである。その目的は、基板表面に溶液を付ける直前にインラインヒータを用いて冷オゾン・水溶液を加熱して、基板表面で反応速度を増加させることである。Col.33中の表Aは、温度及び圧力の関数として、水におけるオゾンガスの溶解度を示している。この‘054特許の開示内容は、本明細書に全体で援用されている。
【0020】
[0024]Muraokaらの、2004年2月4日に発行された“有機膜を除去するための方法及び装置”と題する、米国特許第6,696,228号には、再循環し再使用し得る処理液を用いて基板表面からレジスト膜のような有機膜を除去するための方法及び装置が記載されている。処理液は、典型的には、液体エチレンカーボネート、液体プロピレンカーボネート、又はこれらの混合物から形成され、典型的には、溶解オゾンを含有する。エチレンカーボネートが室温で固体であるので、このフォトレジスト除去法は、約50-120℃の範囲で高温の使用が要求される。
【0021】
[0025]Muraokaらの、2004年3月2日に発行され、“表面に付着した汚染を除去する方法及びそのための装置”と題する、米国特許第6,699,330号には、電子デバイスのための基板から表面堆積汚染物質を除去する方法が記載されている。この方法には、オゾン含有処理溶液を汚染物質が堆積された処理ターゲット(例えば、半導体基板)の表面と接触させることが含まれている。オゾン含有処理溶液は、0.6以上のオゾンの分配係数を持つ有機溶媒を含み、ここで、分配係数は、標準温度と圧力において液相にある有機溶媒と、有機溶媒と接触する気相の不活性ガスの間に気体オゾンの分配又は分離を意味する。望ましい分配係数を与える限り、いかなる有機溶媒も本発明において有用であると書かれている。好ましくは、有機溶媒は、酢酸、プロピオン酸、及び酪酸を含む脂肪酸である。実現実施形態には、酢酸が準備される。オゾン処理酢酸は、酢酸中の高オゾン濃度を維持するとともに酢酸の蒸発を最小限にするためにシステムを超える一定のオゾン分圧による密閉システム内で用いられる。
【0022】
[0026]高濃度(≧200ppm)のオゾンが酢酸中で得られ、オゾン処理酢酸が急速なフォトレジストストリッピング速度(≧1μm/分)を示す場合があるが、フォトレジスト除去のためのオゾン処理酢酸の使用に大きな欠点がある。主な検討事項の1つは、腐食性である。酢酸の存在は、金属、特に、銅やモリブデンの腐食を引き起こすことが見出されている。これらの金属は、フラットパネルディスプレイ産業では一般的に用いられている。更に、酢酸は約16.7℃未満の温度で固体であり、いくつかの望ましい処理条件下で問題を引き起こし得るものである。
【0023】
[0027]上記を考慮して、特に金属が存在する場合に、電子デバイス表面から有機材料をストリッピングし洗浄する改良された方法が求められている。特に、基板の表面組成に対して普遍的な適用性を持つ、ストリッピングし洗浄する方法が求められている。半導体デバイス基板、フラットパネルディスプレイ基板、ソーラーセルアレイには金属が共通して存在するために、金属が存在する場合に有害である有機材料のストリッピングし洗浄する方法は魅力的でない。
【0024】
[0028]更に、大型フラットパネル基板(例えば、AMLCD又はAMOLEDパネルに用いられるもの、場合によってはソーラーパネル)の製造に関して、大気圧に排気された環境中で静止している対象物の上に又はコンベヤベルト上で移動している対象物上に付けることができる、ストリッピングし洗浄する溶液が求められている。
【0025】
[0029]更に、ストリッピングし洗浄する溶液が、溶液の頻繁な補充又はろ過を必要とせずに、複数の処理サイクルにわたって再使用することのできるならば非常に望ましいことである。有機材料を除去するためのこのような改良された方法が室温で行うことができるならば有利なことである。
【発明の概要】
【0026】
[0031]大型基板(少なくとも0.25m)のさらされた表面から有機含有材料を除去する方法が本明細書に説明されている。基板のさらされた表面は電子デバイスを備えていてもよい。さらされた表面は、溶媒中にオゾン(O)を含むストリッピング溶液で処理され、ここで、溶媒は酢酸無水物を含む。この方法は、以下の利点を含み、これに限定されない多数の利点を有している:少なくとも0.5μm/分の急速有機材料除去速度、典型的には約2μm/分を超える速度が典型的に得られる。銅、モリブデン、タングステンのような金属に関して低腐食性が見られ、ここで、腐食速度は、銅に対して約1nm/分で、モリブデンに対して0.6nm/分まで、タングステンに対して0nm/分まで見られた。有機含有材料を除去するのに用いられる試薬液(“ストリッピング溶液”)は、ストリッピングプロセス後に金属の電子性能全体に影響を与える程度まで金属との反応性を避けるか又は最小にするよう設計されている。ストリッピングプロセスは、望まれる場合には室温(約25℃)で行うことができる。更に、ストリッピングプロセスはストリッピング溶液の揮発性の観点で、望まれる場合には大気圧排気システム内で行われてもよい。ストリッピング溶液は、複数の処理サイクルに対して再循環可能なので、約24時間毎に或いはそれより長い時間でのみ新しくされる必要がある。更に、ストリッピング溶液は、水洗いを用いて基板表面から容易に洗い落とされる。
【0027】
[0032]ストリッピング溶液は、溶媒にオゾン(O)を含み、ここで、溶媒は、酢酸無水物を含んでいる。ストリッピング溶液を形成するのに用いられるストリッピング溶媒は、2-4個の炭素原子を含有するカーボネート、エチレングリコールジアセテート、及びこれらの組み合わせからなる群より選ばれる共溶媒と酢酸無水物の混合物を含んでいてもよい。場合によっては、ストリッピング溶液は、酢酸無水物とオゾンだけを含有してもよく、ここで、オゾンの濃度は、典型的には約300ppm以上である。共溶媒が用いられる場合、ストリッピング溶液は、酢酸無水物と、オゾンと、ストリッピング溶液の約20容積%から80容積%までの範囲の濃度で存在してもよい共溶媒を含む。共溶媒がカーボネートとエチレングリコールジアセテートの混合物である場合、カーボネートとエチレングリコールジアセテートとの比は、約1:1から約3:1までの範囲にあってもよい。
【0028】
[0033]本発明の方法は、さらされた金属が金属の性能に依存するデバイスの性能に実質的な影響を与えるようにして傷つけられるという懸念を有することなく基板の表面から有機材料を取り除くのに用いることができる。
【0029】
[0034]ストリッピング溶液中のオゾンの濃度は、典型的には、約50ppmから約600ppmまで;より典型的には約100ppmから500ppmまで;しばしば300ppmから約500ppmまでの範囲にある。ストリッピング溶液のオゾンが少なすぎると、有機材料の除去速度が受け入れがたい低さとなる。最小限の実験により、当業者は、基板表面の組成に基づいて、適切なオゾン濃度を決定することができる。酢酸無水物含有ストリッピング溶液におけるオゾンの溶解度は酢酸無水物の濃度が高くなるのにつれて増大することから、ストリッピング溶液中の酢酸無水物の濃度がしばしば可能な限り最大値となり、除去される有機材料の下にある基板の組成に左右される。ストリッピング溶液が共溶媒と酢酸無水物とを含む場合、共溶媒は、酢酸無水物或いは有機材料の下の基板と反応してはならない。特に良好に作用する共溶媒は、エチレンカーボネートとエチレングリコールジアセテートを含んでいる。
【0030】
[0035]ストリッピング溶液が酢酸無水物と上記の種類の少なくとも一つの共溶媒とを含む場合、ストリッピング溶液中のオゾンの濃度は、典型的には約50ppmから約300ppmまでの範囲にある。
【0031】
[0036]純粋な酢酸無水物が20℃で約500パスカルの蒸気圧を示す。酢酸無水物を含むストリッピング溶媒は、典型的には約100パスカルから約600パスカルまで;より典型的には約100パスカルから約500パスカルまでの範囲内の蒸気圧を示す。
【0032】
[0037]酢酸無水物は、20℃で酢酸の約三分の一の蒸気圧を示す。結果として、酢酸無水物がストリッピング溶媒として用いられる場合、酢酸がストリッピング溶媒として用いられる場合より非常に穏やかな臭気である。無水物を含むストリッピング溶媒は、大気圧排気環境において使用可能である。
【0033】
[0038]酢酸無水物は、酢酸無水物の融点がほぼ-73℃であるので、標準温度(25℃)と圧力で液体である。結果として、酢酸がストリッピング溶媒として用いられる場合に(酢酸は標準圧力で約16.7℃の融点を持つ)生じる問題は、酢酸無水物がストリッピング溶媒として用いられる場合には生じない。酢酸無水物におけるオゾンの溶解度は酢酸における溶解度と本質的に同じであるので、ストリッピング溶媒における主成分として酢酸無水物を用いる決定的利点がある。室温で酢酸無水物を含むストリッピング溶媒の使用が有利である。純粋な酢酸無水物がストリッピング溶媒の溶媒部分として用いられる場合、基板から有機材料を除去するための推奨される温度範囲は、約15℃から80℃までの範囲にある。より典型的には、ストリッピング温度は、約20℃〜40℃の範囲となる。
【0034】
[0039]推奨される温度の範囲は、有機材料のストリッピングと洗浄(除去)に必要とされる時間とストリッピング溶液内で取り除かれる有機材料の分解速度、ストリッピング溶液の揮発度、ストリッピング溶液の成分の融点を含む、要素の組み合わせに基づく。ストリッピング溶媒が酢酸無水物を約20容積%〜80容積%の2個から4個までの炭素を含むカーボネート(例えば、エチレンカーボネート)、エチレングリコールジアセテート、又はこれらの組み合わせの一つと組み合わせて含む場合、有機材料を基板から除去するための典型的な温度範囲は、約15℃〜約80℃である。典型的な一実施形態において、ストリッピング溶媒は、約20容積%の酢酸無水物と、約40容積%のエチレンカーボネートと、約40容積%のエチレングリコールジアセテートを含む。当業者は、この開示に基づく最小の実験の後に個々の応用例に対してストリッピング温度範囲を最適にすることができる。
【0035】
[0040]有機化合物が実際にオゾン処理無水物ストリッピング溶液中で(単に溶解するだけというより)分解するので、ストリッピング溶液は複数の処理サイクルにわたって再使用可能である。ストリッピング溶液が再使用可能なサイクル数は、ストリッピングし洗浄する溶液に許容可能な有機材料の残渣の最大濃度に左右される。典型的には、有機材料を基板から除去するための製造ラインは、ストリッピング溶液を新しくすることなく少なくとも一日間作動可能である。
【0036】
[0041]酢酸無水物/オゾンストリッピング溶液にカーボネート、或いはエチレングリコールジアセテート、或いはこれらの共溶媒の組み合わせを添加すると、ストリッピング溶液の臭気と無水物を含むストリッピング溶液によって示される重要でない腐食がいずれも低減する。しかしながら、ストリッピング溶液におけるオゾンの溶解度は、共溶媒によって低下する。
【0037】
[0043]本発明の理解を助けるために以下の図面が詳細な説明と組み合わせて用いられてもよい。図に共通な同じ要素を示すために可能なところでは同じ符号が用いられている。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】図1は、水の表面が240mg/Lの濃度で酸素中のオゾンガスと接触している場合の脱イオン水の温度(℃)の関数として溶解したオゾン濃度(mg/L)を示すグラフである。
【図2A】図2Aは、相対的に開放された換気システム内で大型基板を処理するのに使用可能な種類のストリッピングシステムの一実施形態を示す概略図である。ストリッピング溶液は、基板がコンベアに沿って移動するにつれて基板表面にスプレーされる。
【図2B】図2Bは、図2Aの囲まれたストリッピング領域の内面を示す概略図であり、ガラスを含む基板210のような大型フラットパネルディスプレイ基板が高架のストリッピング溶液供給コンジット213の下を通っている。ストリッピング溶液は、スプレーノズル214からのスプレー215によって付けられる。
【図3】図3は、例示的なストリッピング溶液調製システム300の概略図であり、ここで、無水物を含む溶媒がオゾン処理されて、オゾン処理された無水物を含むストリッピング溶液を得る。
【図4A】図4Aは、図3に示される調製システム300によって製造される種類の液体のオゾン処理された無水物を含むストリッピング溶液から蒸気のオゾン処理された無水物を含むストリッピング溶液を生成するのに使用可能なバブラー装置の簡略化した概略図である。
【図4B】図4Bは、回転するウエハである基板406の表面405の上を走査するノズル412を示す概略図である。これは、基板表面の上にストリッピング溶液を付ける実施形態の方法であり、ここで、無水物を含むストリッピング溶液がノズル412を出るのにつれて蒸気形態407になる。
【図4C】図4Cは、無水物を含むストリッピング溶液の蒸気形態を生成させるバブラー424と組み合わせて用いられる蒸気分配プレート430を示す概略図である。蒸気分配プレート430は、基板434の表面433の上に一様にストリッピング蒸気432を分配する。
【図5A】図5Aは、液体のストリッピング溶液或いはストリッピング溶液残渣を除去するための液体のすすぎのいずれかを基板504の表面502に付けるための別の実施形態システム500の概略正面図である。液体は、基板504がスプレーアプリケータ506を通過するのにつれて基板502の上にスプレー508でスプレーされる。
【図5B】図5Bは、図5Aに示される別の実施形態システムの概略側面図である。基板504は、水平から角度θで位置決めされるので、スプレーアプリケータ506からのスプレー508が、液体のストリッピング溶液或いは液体のすすぎを除去する重力の援助を用いて基板504の底部の方に向けて引き出される。例示的実施形態の詳細な説明 [0054]以下に示される詳細な説明への序言として、文脈が明らかに別に影響されない限り、本明細書と添付の特許請求の範囲に用いられる単数形が複数の指示対象物を含むことは留意されるべきである。本明細書に用いられる用語“約”は、具体的に挙げられる数値又は範囲のプラス或いはマイナス10%を包含してもよい数値又は範囲を意味する。
【0039】
[0055]図1は、脱イオン(DI)水の表面が酸素中240mg/Lの濃度でオゾンガスと接触している場合、軸104に示される(DI)水の温度の関数として、(DI)水(mg/L、即ち、ppm)に溶解したオゾンの濃度を軸102上に示すグラフ100である。室温(約25℃)の脱イオン水におけるオゾンの溶解度が約40mg/Lだけであることは確実に明白である。これにより、ストリッピング溶液においてより有益なオゾン濃度を得るためだけにDI水中に溶解したオゾンのストリッピング溶液が用いられる場合に冷蔵された(室温未満)温度が必要である。
【0040】
[0056]溶媒温度が19℃で、溶媒表面が19℃で約240mg/Lの濃度における酸素中のオゾンと接触している、脱イオン水、酢酸、酢酸無水物のオゾン濃度を以下の表1に示す。
【0041】
【表1】

【0042】
[0058]上記の“背景技術の簡単な説明”の項に述べられる文献のいくつかに記載されるように、水溶液中のオゾンの濃度は、酢酸を溶液に加えることによって増加することができる。オゾンは、また、純粋な酢酸に溶解することもできる。酢酸或いは蟻酸に溶解されたオゾンは、有機汚染を除去するとともに電子デバイス基板からフォトレジストを取り除くのに使用可能である。しかしながら、前に述べたように、酢酸と蟻酸は、フラットパネルディスプレイ電子要素に用いられる銅やモリブデンのような金属に関して腐食性である。銅やモリブデンは、基板の表面から有機材料を除去することが望ましい時に基板の表面にしばしば存在する。
【0043】
[0059]酢酸溶媒よりむしろ酢酸無水物の使用が、驚くべき量で銅やモリブデンの腐食を低減させることを可能にする。下記の表2は、酢酸無水物中のオゾンのストリッピング溶液と比較して、酢酸中のオゾンのストリッピング溶液にさらされた時の銅、モリブデン、タングステンの金属腐食速度の比較を示している。各溶液に存在するオゾン濃度は、300mg/Lであり、暴露温度が20℃であり、曝露時間は1分間であった。
【0044】
【表2】

【0045】
[0061]オゾン処理酢酸ストリッピング溶媒がオゾン処理酢酸無水物ストリッピング溶媒で置き換えられる場合に、腐食速度の驚くべき低減があることが明らかである。この腐食速度の差は、上に横たわる有機材料が除去されている基板の表面にさらされる金属を含むデバイス構造の性能の能力を維持しつつ、上に横たわる有機材料のより完全な除去を可能にする。
【0046】
[0062]下記の表3は、酢酸と比較した場合に、酢酸無水物が好ましいストリッピング溶媒であることを示す酢酸と酢酸無水物の間の他の重要な物理的性質の違いを示すものである。
【0047】
【表3】

【0048】
[0064]表3は、酢酸無水物のより低い蒸気圧を示している。これは、ストリッピング溶媒の存在に帰属する作業場所の臭気を低減するのを助ける。酢酸無水物のより高い引火点は、酢酸無水物/オゾンがストリッピング溶媒として用いられる時に火災の危険を低減する。酢酸無水物のより低い融点は、ストリッピング溶媒が用いられる条件下で液体のままであることを確実にする。
【0049】
[0065]約20℃で液体のストリッピング剤として用いられる場合、約300mg/Lのオゾン濃度におけるオゾン処理酢酸無水物は、(フラットパネルディスプレイを製造するのに用いられる種類の)半導体基板の表面から1μmのフォトレジストを60秒間の間に除去できる。フォトレジストを含む有機化合物が、典型的には、酢酸無水物を含むオゾン処理溶液内で(単に溶解するだけというより)分解するので、分解生成物の著しい量が揮発し、容易に除去される。結果として、ストリッピング溶液は、複数の処理サイクルにわたって再使用のために再循環される。ストリッピング溶液が再使用されるサイクル数は、ストリッピングし洗浄する溶液に許容可能な有機材料の残渣の最大濃度に左右される。蒸留水又は脱イオン水は、基板表面から残留ストリッピング溶液を洗い流すのにしばしば用いられる。他の溶媒も具体的な応用例において取り扱いの容易さによっては残留ストリッピング溶液を洗い流すのに用いられてもよいので、脱イオン水が用いることができるすすぎ溶液の唯一のものであるということは意図していない。
【0050】
[0066]しかしながら、酢酸無水物が水にさらされると酢酸に変換されるので、半導体基板から残留のオゾン処理無水物を含むストリッピング溶液を除去するためのすすぎ水の使用は容易である。スプレーされるすすぎ溶液を用いる必要なすすぎ時間は、約30秒の範囲にあり;すすぎ液は、溶解した有機材料を除去するように容易に処理することができ、必要な場合にはすすぎ液から酢酸が回収される。
【0051】
[0067]酢酸無水物の腐食性と揮発性は、更に、無水物と、より腐食性の低い他の有機溶媒とを混合することによって更に低減させることができる。その他の非腐食性の有機溶媒は、オゾンと非反応性であるべきであり、酢酸無水物の揮発性より典型的には約30%低い揮発性を示すべきである。金属に非腐食性であり、オゾンとほとんど或いは全く反応性をもたず、無水物と非常に限られた反応性を示し、酢酸無水物に可溶性であり、且つ無水物と混合する時に室温で液体である溶媒がもっとも望ましい。これらの基準に合致する溶媒としては、(例示なので、これらに限定されないが)エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、エチレングリコールジアセテートが挙げられる。
【0052】
[0068]エチレンカーボネートは、引火点が143.7℃で凝固点が36.4℃の無色無臭の固体である。その純粋状態において、エチレンカーボネートは室温で固体である。エチレンカーボネートは、オゾンに非反応性で金属に非腐食性であり、酢酸無水物に混和性である。
【0053】
[0069]エチレンカーボネートのように、プロピレンカーボネートは無臭で無色である。プロピレンカーボネートは、室温で液体である。プロピレンカーボネートの欠点は、エチレンカーボネートより水に溶けにくいので、取り除かれる基板表面から残留プロピレンカーボネートをすすぎ流すのがより難しいということである。
【0054】
[0070]エチレンカーボネートとプロピレンカーボネートのように、エチレングリコールジアセテートは無色で臭気が少ない。エチレングリコールジアセテートは、室温で液体である。
【0055】
[0071]エチレンカーボネート或いはプロピレンカーボネートにおけるオゾンの溶解度は酢酸無水物中のオゾンの溶解度より著しく少ない(20℃において、酢酸無水物中で約500ppmのオゾンに対して、エチレンカーボネート中で約40ppmのオゾン)。オゾンの溶解度におけるこの減少があることから、カーボネートのストリッピング溶液への添加は、有機材料が取り除かれる基板がストリッピング溶液による腐食に特に敏感である時にだけ用いられることになる。
【0056】
[0072]許容される有機材料の除去速度を与えるとともに腐食の防御を最大にするために、酢酸無水物の濃度とストリッピング溶液に用いられる共溶媒の濃度の間でバランスが達成されなければならない。典型的には、2〜4個の炭素を含有するカーボネートの共溶媒は、ストリッピング溶媒がこの共溶媒の約10容積%と約90容積%の間の量を含み、より典型的には、カーボネートがストリッピング溶媒の約20容積%と約70容積%の間の量を含み、しばしばカーボネートが溶媒の約30容積%と40容積%の間の量を含むような量で添加される。
【0057】
[0073]有機含有材料を除去する方法は、単独で或いは上記種類の共溶媒と組み合わせた無水物を含む溶媒が約40℃以下の温度で特に揮発性でも臭気が不快でもないので、簡単な大気圧排気環境において実施可能である。本明細書に述べられる酢酸無水物と共溶媒の揮発性が比較的低いために、オゾン処理ストリッピング溶液は、過剰な蒸発をさせることなくスプレーされることができ、多くの場合、前に述べたように、典型的には、酢酸無水物の発火点よりずっと低い室温で付けることができる。
【0058】
[0074]理想的には、オゾンは、有機材料を完全にCO或いはカルボン酸に分解或いは酸化し、次に排気システムから換気されるか又は溶媒の中に保持される。しかしながら、最少の量の酸化できない有機材料成分が有機材料除去プロセスの後に残ることになる。これらの酸化できない成分は、最終的に酢酸無水物とオゾンを含むストリッピング溶液に蓄積し始める。再循環の際にストリッピング溶液に残る固体汚染物質は、溶液からろ過可能である。ときどき(溶媒システムによっては、場合により一日一回、ほとんどの場合更に長い時間に1回)ストリッピング溶液が蓄積しているいかなる残渣をも洗い流すように新しくされる必要があるかもしれない。有機残渣は、当該技術において既知の種類の“排出と供給”プロセスを用いて除去されてもよい。
【0059】
[0075]ストリッピング溶液を含むオゾン処理酢酸無水物は、酢酸無水物が酢酸に変換され、これが水と完全に混和性であることから、前に記載されるように、脱イオン水ですすぐことにより基板から非常に簡単に除去される。有機含有材料除去プロセス後、脱イオン水又はオゾン処理脱イオン水による最終処理は、残留ストリッピング溶液を洗い流すように使用可能である。オゾン処理脱イオン水は、基板の表面上に腐食の問題がない場合にだけ用いられる。オゾン処理脱イオン水は、炭素と炭素の単結合を含有する基板表面上のいかなる残留有機材料を除去するのに有益である。この方法の一実施形態において、基板表面を、最初に、液体のオゾン処理酢酸無水物を含むストリッピング溶液でスプレーして、基板表面から有機材料を除去し、続いて、次に、液体のオゾン処理水でスプレーして、いかなる残存する有機物をも除去するとともにオゾン処理ストリッピング溶液を洗い流す。場合により、最終ステップが用いられてもよく、脱イオン水を用いて、最初のすすぎ液から残渣が除去される。
【0060】
[0076]本方法の他の実施形態において、ストリッピング溶媒は(液体としてというよりは)蒸気として基板表面に付けられる。蒸気を付ける場合、(共溶媒の使用に相対して)純粋な酢酸無水物/オゾンのストリッピング溶液の使用は、ストリッピング溶液の再循環を簡単にする。当業者は、成分の組み合わせの使用が、典型的には、液体濃度と異なる蒸気濃度を生じることを認識している。典型的には、溶媒の揮発温度は、約20℃〜約150℃の範囲内にある。溶媒蒸気は、有機含有材料が取り除かれる基板と接触する。次に、溶媒蒸気は基板表面上で濃縮され、基板表面上で濃縮されたストリッピング溶媒の層が残り、濃縮された層がオゾンガスと接触することになる。オゾンはストリッピング溶媒に溶解し、有機含有材料を除去するオゾン処理酢酸無水物を含むストリッピング溶液の濃縮された層が形成される。
【0061】
[0077]他の実施形態において、オゾンガスは、加工物表面に蒸発した酢酸無水物を含む溶媒を運ぶキャリヤガスとして用いられてもよい。この場合、成分がオゾンのキャリヤガスに伴出される限り、ストリッピング溶媒はより簡単に成分の組み合わせになり、基板表面にオゾン処理ストリッピング溶液が与えられる。
【0062】
I.本発明を実施するための装置
[0079]図2Aは、フラットパネルディスプレイ製品に用いられる種類の大型フラットパネルの表面から有機を含む材料のストリッピングに用いることができる一つの装置実施形態を示す図である。装置200は、有機を含む材料が除去されるべき基板の表面にストリッピング溶媒をスプレー付けすることを使っている。図2Aに示される装置は、幅と長さが数メートルの大きさの基板を処理するのに有効である。処理環境は、入り口のコンベア位置202で開放しており、取り囲まれたストリッピング領域204内のようにストリッピング溶媒が付けられる領域内で排気される。図2Aは、基板(図示せず)が、開放した入り口のコンベア202に置かれ、取り囲まれたストリッピング領域の先端208における開口部206を通じて取り囲まれたストリッピング領域204内に入っていく除去装置200を示している。基板は、取り囲まれた(また、排気された、図示しない)ストリッピング領域204に入り、ここで、ストリッピング溶媒(図示せず)がコンジット203を通じて供給部201から付けられる。図2Bは、フラットパネル基板210が搬送ローラ212全体に移動し、ストリッピング溶液215がスプレーノズル214を通して基板210の表面216にスプレーされる、取り囲まれたストリッピング領域204の内部の拡大概略図を示している。スプレーノズル214は、基板210の全表面216がストリッピング溶液で一様に覆われるようにアレンジされる。
【0063】
[0080]ストリッピング溶液215を付けた後、基板は取り囲まれた領域205に進み、ここで、すすぎ液(図示せず)は基板から残留ストリッピング溶媒を洗い流すのに用いられる。すすぎ液は、図2Bにおけるストリッピング溶媒に対して示されるのと同じようにして付けることができる。基板表面にすすぎ液を付けた後、基板は乾燥領域207に進み、ここで、基板は、当該技術に既知の方法で、例えば、基板表面全体にガス流を付けること、加熱ランプの使用、又は他の一般に知られる技術によって乾燥される。基板を乾燥した後、基板は、更に処理するために出口のコンベヤ209に進む。
【0064】
[0081]図3は、オゾン処理酢酸無水物を含むストリッピング溶液の調製のための例示的装置300の概略図である。オゾン処理酢酸無水物を含むストリッピング溶液は、例示なので、これらに限定されずに、(図2Bに示されるように)スプレーディスペンサーに付けることができる。酢酸無水物を含むストリッピング溶液のオゾン処理に用いられるオゾンは、典型的には、(O或いは空気を供給する)酸素供給源302によって供給されるオゾン生成器304において生成される。酸素或いは空気に無活性の放電(自己支持していない2つの電極間での放電)を印加することによってオゾンを生成させて、オゾン含有ガスを生成させる。オゾン含有ガスは、溶液調製タンク314にライン310を通って供給され、溶液調製タンク314に存在する液体の酢酸含有溶媒(図示せず)にオゾンを投与するスパージャー/ミキサー316に供給する。また、酢酸無水物と他の共溶媒(図示せず)を供給することができる(例示なので、これに限定されない)酢酸無水物供給システムが、オゾン処理された酢酸無水物を含むストリッピング溶液調製装置300に含まれる。
【0065】
[0082]一実施例において、例示なので限定されないが、液体形態の酢酸無水物がライン306から、供給され、前に述べた種類の共溶媒がライン308からそれぞれストリッピング溶液供給タンク314に供給する共通のライン312に供給される。ストリッピング溶液供給タンク314が満たされていない場合、ライン306からの酢酸無水物は、共通のライン312に供給されることになり、そこからライン322へ、また、ライン324に供給され、これらは、オゾン処理されない酢酸無水物ストリッピング溶液を使うプロセスにおいてストリッピング装置(図示せず)に送るために用いることができる。共通のライン322は、また、排出用ライン326を通じて溶液調製タンク314から残留したオゾン処理酢酸無水物を排出するために用いられてもよい。システムは、場合により、無水物ストリッピング溶媒と組み合わせて用いられる選択できる共溶媒の追加の溶媒供給装置(図示せず)を含んでもよい(このような選択できる溶媒は、例示なのでこれに限定されず、前に述べたように、2-4個の炭素を含有するカーボネート、又はエチレングリコールジアセテートであってもよい)。
【0066】

[0083]前に述べたように、酢酸無水物を含むストリッピング溶液は、代わりに、蒸気の形で基板表面に付けられてもよい。図4Aは、基板406表面405に蒸気状の酢酸無水物を含むストリッピング溶液を調製し付けるように使用可能なバブラー装置400の簡易化した概略図である。例えば(これに限定されないが)、タンク402内の酢酸無水物(更に潜在的に酢酸無水物と混合した他の選択できる溶媒)を含む溶液403は、ヒータ404を用いて加熱される。オゾンガスは、オゾン取り込み口408を通じてタンク402に供給される。蒸気状のオゾン処理酢酸無水物を含むストリッピング溶液407は、ライン410とノズル412を通って基板406の表面405に供給される。蒸気状のオゾン飽和酢酸無水物を含むストリッピング溶液407は、ウエハ406表面405の温度より高く維持される。オゾンで飽和された酢酸無水物を含むストリッピング溶液蒸気407は、基板406の冷たい表面405上で凝縮する。基板表面405でのオゾンの物質移動を増加させるために、新鮮なオゾンがタンク402内の酢酸無水物を含む溶液403に連続して導入される。基板表面405上のストリッピング溶液(図示せず)の層が非常に薄いので、オゾンは急速に層を通って拡散する。
【0067】
[0084]図4Bは、蒸気状ストリッピング溶液407の応用例を示す図であり、ここで、塗布ノズル412(例示なので限定されず、いくつかのノズルが用いられてもよい)が基板406の表面405の上を走査される。基板は、典型的には、図4Aにおいて矢印414で示されるように回転して、基板表面405の上で凝縮しているオゾン処理無水物を含むストリッピング溶媒(図示せず)の定常的供給物の分配を助ける。
【0068】
[0085]図4Cは、他の蒸気状ストリッピング溶媒塗布装置420の簡易化概略図を示し、ここで、オゾンが少なくとも一つの無水物溶媒(及び潜在的に他の共溶媒)423を含有するバブラータンク424にオゾン取り込みライン422を通じて送られる。バブラータンク424内に存在するオゾン処理溶媒は、ヒータ426を用いて加熱されて、ライン428を通って分配プレート430に送られる蒸気を生み出し、そこからストリッピング蒸気432が、フラットパネル基板434に分配されるが、これは、示されるようにして、コンベア(図示せず)上で、分配プレート430の下を移動する。蒸気は、基板434の表面433上で凝縮して、基板434の表面433上に凝縮したストリッピング溶媒435が生み出される。当業者は、基板430が静止状態であり、分配プレート430が基板430を通過することを認識している。
【0069】
II.実施例
実施例1:オゾン処理酢酸無水物を用いたフォトレジストの基板表面からの除去
[0088]248nmの放射光(マサチュセッツ州マルボローから入手可能なUV6)に敏感な深い超紫外(DUV)フォトレジスト層を、単一結晶シリコンウエハの表面に約10,000オングストローム(1,000nm)の厚さで付けた。フォトレジストを、スピンオンプロセスを用いて付け、次に95℃で30分間焼成した。約300ppm(ミリグラム/リットル)のオゾンを含有するオゾン処理された酢酸無水物(100%酢酸無水物)のストリッピング溶液を、図2Bに示されるように投与システムを用いて室温(25℃)でフォトレジジス被覆基板の表面にスプレーした。オゾン処理酢酸無水物を、30秒、60秒、又は120秒間フォトレジストと反応させ、次に10〜20秒間脱イオン水でスプレーすることにより基板表面を洗い流した。
【0070】
[0089]1μmのフォトレジストが各基板上に存在しストリッピング溶液にさらされる時間を30秒から約120秒まで変化させて、一連の6枚の基板試料を試験した。フォトレジストストリッピング手順に続いて、各試料を検査し、残留フォトレジストを測定した。1μmのフォトレジストが、すべての基板から30秒(以内)の後に除去されることを見出した。
実施例2:アルミニウム上のオゾン化された酢酸無水物の腐食性
[0091]アルミニウム層を、当該技術に既知の種類の物理気相堆積(PVD)プロセスを用いて単結晶シリコンウエハの表面に約10,000オングストロームの厚さに堆積させた。アルミニウム上のオゾン処理酢酸無水物ストリッピング溶液の腐食性を試験するために、約300ppm(或いはmg/L)のオゾンを含有するオゾン処理酢酸無水物(100%酢酸無水物)ストリッピング溶液を、図2Bに示されるような投与システムを用いて室温(25℃)でアルミニウム被覆基板の表面にスプレーした。オゾン処理酢酸無水物ストリッピング溶液を、30秒、60秒或いは120秒間アルミニウムと反応させ、次に脱イオン水で10〜20秒間スプレーすることによって基板表面を洗い流した。
【0071】
[0092]我々の測定能力の精度内で、アルミニウムは、オゾン処理酢酸無水物ストリッピング溶液によって除去されなかった。アルミニウム層の厚さにわずかな増加が見られるが、増加量は時間と一致していない。アルミニウム層の厚さの増加は、Oにさらしたことに基づくアルミニウム層の表面上のAlの形成による可能性がある。しかしながら、ストリッピング溶液にさらしたことに基づくアルミニウムの厚さの変化量は、非常に小さく、0.3パーセント未満であり、それは測定法の実験的誤差の範囲内の可能性がある。このことは、ストリッピング溶液に120秒さらすことに対してアルミニウムの腐食がほとんど無かったことを示している。顕著な量の酸化アルミニウムが形成されるということが決定される場合において、当業者は、基板の表面を処理する当該技術において既知の技術を用いて、最終使用の塗布においてデバイス機能を許容するのに必要な程度まで酸化物を除去することができる。
実施例3:銅表面に対するオゾン処理酢酸無水物の腐食性
[0094]銅層を、単結晶シリコンウエハの表面に8,000オングストローム(800nm)〜19,000オングストローム(1,900nm)の厚さに堆積させた。銅を物理気相堆積(PVD)プロセスを用いて堆積させるのに続いて、電気化学メッキを施した。銅上のオゾン処理酢酸無水物ストリッピング溶液の腐食性を試験するために、少なくとも300ppm(或いはmg/L)のオゾンを含有するオゾン処理酢酸無水物(100%酢酸無水物)を、図2Bに示されるような投与システムを用いて室温(25℃)で銅被覆基板の表面にスプレーした。オゾン処理酢酸無水物ストリッピング溶液を、銅表面と30秒、60秒或いは120秒間反応させ、次に10〜20秒間脱イオン水でスプレーすることによって基板表面をすすぎ流した。
【0072】
[0095]下の表4は、室温(25℃)において300ppm(mg/L)を含有するオゾン処理酢酸無水物ストリッピング溶液で処理した前後の窒化チタン層の厚さを示している。
【0073】
【表4】

【0074】
[0097]我々の測定能力の精度内で、表4のデータは、銅の層の厚さがオゾン処理酢酸無水物ストリッピング溶液にさらされた際にわずかだけ減少したことを示している。
【0075】
[0098]本発明はいくつかの実施形態によって上で詳細に記載してきたが、本発明の範囲と精神の範囲内の様々な修正は、この技術分野における当業者に明白である。従って、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲によって判定されるべきである。
【符号の説明】
【0076】
200…装置、201…供給部、202…入り口コンベヤ位置、203…コンジット、204…取り囲まれたストリッピング領域、205…取り囲まれた領域、206…開口部、207…乾燥領域、208…先端、209…出口コンベヤ、210…基板、214…スプレーノズル、215…ストリッピング溶液、216…全表面、300…装置、302…酸素供給源、304…オゾン発生器、308…ライン、310…ライン、312…ライン、314…溶液調製タンク、316…スパージャー/ミキサー、322…ライン、324…ライン、326…ライン、400…バブラー装置、402…タンク、403…溶液、404…ヒータ、405…表面、406…基板、407…ストリッピング溶液蒸気、408…オゾン取り込み口、410…ライン、412…ノズル、414…矢印、420…蒸気状ストリッピング溶媒塗布装置、422…オゾン取り込みライン、423…溶媒、424…バブラータンク、426…ヒータ、428…ライン、430…分配プレート、432…ストリッピング蒸気、433…表面、434…フラットパネル基板、500…システム、502…表面、504…基板、506…スプレーアプリケータ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
有効直径或いは側部の寸法の長さが0.5メートルを超える大面積基板の表面から有機含有材料を除去する方法であって、前記方法が、前記基板の表面を溶媒中にオゾン(O)を含むストリッピング溶液にさらすステップを含み、該溶液中のオゾンの濃度が、約50ppm以上であり、更に、前記溶媒が、酢酸無水物を含む、前記方法。
【請求項2】
オゾンの前記濃度が、約50ppmと約600ppmの間の範囲にある、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記溶媒が、酢酸無水物を、前記酢酸無水物と混和性があり且つ前記酢酸無水物と本質的に反応しない少なくとも一つの共溶媒と組み合わせて含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記ストリッピング溶液が、前記酢酸無水物に加えて、2個から4個までの炭素を含有するカーボネート、エチレングリコールジアセテート、及びこれらの組み合わせからなる群より選ばれる共溶媒を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記カーボネートが、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、及びこれらの組み合わせからなる群より選ばれる、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記共溶媒が、該ストリッピング溶液中に約20容積%から約80容積%までの前記溶媒を含む、請求項4に記載の方法。
【請求項7】
前記共溶媒が、カーボネート及びエチレングリコールジアセテートを含有し、前記カーボネートと前記エチレングリコールジアセテートの容積比が、約1:1から約3:1までの範囲にある、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記ストリッピング溶媒が、約20容積%の酢酸無水物、約40容積%のエチレンカーボネート、及び約40容積%のエチレングリコールジアセテートを含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記有機含有材料が前記基板から除去される温度が、約15℃から約80℃までの範囲にある、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
有効直径或いは側部の寸法の長さが0.5メートルを超える大面積基板の表面から有機含有材料を除去する方法であって、前記表面が、さらされた金属を含み、前記方法が、さらされた金属を含む前記表面を、溶媒中にオゾン(O)を含むストリッピング溶液にさらすステップであって、該オゾンの濃度が、約50ppmから約600ppmのおよその範囲にある、前記ステップを含み、更に、前記溶媒が、酢酸無水物を含む、前記方法。
【請求項11】
前記溶媒が、酢酸無水物を、前記酢酸無水物と混和性があり且つ前記酢酸無水物と本質的に反応しない少なくとも一つの共溶媒と組み合わせて含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記ストリッピング溶液が、前記酢酸無水物に加えて、2個から4個までの炭素を含有するカーボネート、エチレングリコールジアセテート、及びこれらの組み合わせからなる群より選ばれる共溶媒を含む、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記カーボネートが、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、及びこれらの組み合わせからなる群より選ばれる、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記共溶媒が、該ストリッピング溶液中に約20容積%から約80容積%までの前記溶媒を含む、請求項11に記載の方法。
【請求項15】
前記共溶媒が、カーボネート及びエチレングリコールジアセテートを含有し、前記カーボネートと前記エチレングリコールジアセテートの容積比が、約1:1から約3:1までの範囲にある、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記溶媒が、酢酸無水物を、少なくとも一つのカーボネートと組み合わせて含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記ストリッピング溶媒が、約20容積%の酢酸無水物、約40容積%のエチレンカーボネート、及び約40容積%のエチレングリコールジアセテートを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項18】
前記有機含有材料が前記基板から除去される温度が、約15℃から約80℃までの範囲にある、請求項10に記載の方法。
【請求項19】
前記方法が、約20℃から約70℃までの範囲にある温度で行われる、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記さらされた金属が、アルミニウム、銅又はモリブデンを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項21】
前記酢酸無水物が、約10容積%と約95容積%の間の前記ストリッピング溶媒を含む、請求項10に記載の方法。
【請求項22】
有効直径或いは側部の寸法の長さが0.5メートルを超える大面積基板の表面から有機含有材料を除去する方法であって、前記方法が、前記表面を、オゾン(O)を蒸気状溶媒と組み合わせて含むストリッピング蒸気にさらすステップを含み、該溶液中の該オゾンの濃度が、約50ppm以上であり、更に、前記蒸気状溶媒が、酢酸無水物を含む、前記方法。
【請求項23】
前記オゾンの前記濃度が、約50ppmから約800ppmまでの範囲にある、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記蒸気状溶媒が、酢酸無水物を、前記蒸気状酢酸無水物と反応しない混和性の蒸気状共溶媒と組み合わせて含む、請求項22に記載の方法。
【請求項25】
前記共溶媒が、2個から4個までの炭素を含有するカーボネート、エチレングリコールジアセテート、及びこれらの組み合わせからなる群より選ばれる、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
有効直径或いは側部の寸法の長さが0.5メートルを超える大面積基板の表面から有機含有材料を除去する方法であって、前記表面が、さらされた金属を含み、前記方法が、前記金属含有電子デバイス表面を蒸気状溶媒中にオゾン(O)を含む蒸気状ストリッピング溶液にさらすステップであって、該オゾンの濃度が約50ppmから約600ppmまでのおよその範囲にあり、更に、前記蒸気状溶媒が、酢酸無水物を含む、前記方法。
【請求項27】
前記蒸気状溶媒が、少なくとも一つの蒸気状無水物を、前記少なくとも一つの蒸気状無水物と反応しない少なくとも一つの他の混和性の蒸気状共溶媒と組み合わせて含む、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
該共溶媒が、2個から4個までの炭素を含有するカーボネート、エチレングリコールジアセテート、及びこれらの組み合わせからなる群より選ばれる、請求項27に記載の方法。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図4C】
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【図5A】
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【図5B】
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【公表番号】特表2010−535416(P2010−535416A)
【公表日】平成22年11月18日(2010.11.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−519177(P2010−519177)
【出願日】平成19年8月1日(2007.8.1)
【国際出願番号】PCT/US2007/017284
【国際公開番号】WO2009/017484
【国際公開日】平成21年2月5日(2009.2.5)
【出願人】(390040660)アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド (1,346)
【氏名又は名称原語表記】APPLIED MATERIALS,INCORPORATED
【Fターム(参考)】