説明

Fin電界効果トランジスタの配列及びFin電界効果トランジスタの配列の形成方法

本発明は、基板と、フィンにおける第1,第2のソース/ドレイン領域の間にチャネル領域が形成され、かつ、フィンの上部にゲート領域が形成されるフィンを有する、上記基板上および/または上記基板中に形成される、第1のFin電界効果トランジスタと、フィンにおける第1,第2のソース/ドレイン領域の間にチャネル領域が形成され、かつ、当該フィンの上部にゲート領域が形成されるフィンを有する、上記基板上および/または上記基板中に形成される、第2のFin電界効果トランジスタとを備えた、Fin電界効果トランジスタ配置に関する。上記第1のFin電界効果トランジスタのフィンの高さは、上記第2のFin電界効果トランジスタのフィンの高さよりも高くなっている。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
〔発明の属する技術分野〕
本発明は、Fin電界効果トランジスタの配列及びFin電界効果トランジスタの配列の形成方法に関するものである。
【0002】
〔背景技術〕
CMOSの技術では、nチャネル型電界効果トランジスタ及びpチャネル型電界効果トランジスタを有する回路が基板上に集積して形成されている。導電型が異なるこれら電界効果トランジスタの外形寸法が等しい場合、CMOS回路のnチャネルトランジスタと、CMOS回路のpチャネルトランジスタとでは、電流の動作特性が異なる。
【0003】
n−MOSトランジスタ及びp−MOSトランジスタを有するCMOSにおける回路の構成部品を集積する場合、導電型が異なる両トランジスタにおける電流の動作特性の違いは、従来技術のように、n−MOSトランジスタよりも幅の広い異なるトランジスタを有するp−MOSトランジスタを備えることによって補償される。多くの場合、nチャネルトランジスタよりも例えば2倍から3倍、幅の広いpチャネルトランジスタが備えられる。
【0004】
しかしながら、CMOS回路におけるpチャネルトランジスタの幅を広げると、シリコンチップ上にCMOS回路を形成するために必要となる領域が増大するという問題が生じる。そして、高価なシリコン領域が失われるため、半導体技術においてコストの面で圧迫することになる。
【0005】
ここで、従来技術について、図1A及び図1Bを用いて以下に説明する。図1A及び図1Bには、CMOS回路におけるn−MOS電界効果トランジスタ100及びp−MOS電界効果トランジスタ110がそれぞれ示されている。
【0006】
図1Aに示すように、n−MOS電界効果トランジスタ100は、第1のソース/ドレイン領域101及び第2のソース/ドレイン領域102を含む。これら第1のソース/ドレイン領域101及び第2のソース/ドレイン領域102の間には、チャネル領域103が形成されている。チャネル領域103の導電率は、ゲート領域104に印加される電圧によって制御されている。n−MOS電界効果トランジスタ100のトランジスタ幅は、図1Aにおいて、dで示されている。
【0007】
図1Bに示すp−MOS電界効果トランジスタ110は、n−MOS電界効果トランジスタ100と同一の電流動作特性を有している。p−MOS電界効果トランジスタ110は、同様に、第1のソース/ドレイン領域111及び第2のソース/ドレイン領域112を含み、これら第1の及び第2のソース/ドレイン領域111,112の間には、チャネル領域113が形成されている。チャネル領域113の導電率は、ゲート領域114に印加される電気信号によって制御されている。
【0008】
図1Bに示すように、p−MOS電界効果トランジスタ110のトランジスタ幅d2は、n−MOS電界効果トランジスタ100トランジスタ幅dよりもかなり大きい。
【0009】
これら異なるトランジスタ幅d及びd2は、n−MOS電界効果トランジスタ100及びp−MOS電界効果トランジスタ110を集積するCMOSの配置において、それぞれのトランジスタで得られる電流動作特性が同一となるために必要となるものである。結果として、p−MOS電界効果トランジスタ110は、両トランジスタ100,110において同一の電流動作特性を得るために、n−MOS電界効果トランジスタ100の領域の約3倍の領域が必要となる。これにより、シリコンチップ上における両トランジスタ100,110を形成するために必要となる領域が増大してしまうという問題が生じる。
【0010】
連続して延びるチャネル領域の導電率を正確に制御できる、集積される構成部品及びトランジスタの小型化がますます要求されており、従来の電界効果トランジスタに代わるものが、現在の調査及び開発のテーマとなっている。このような、電界効果トランジスタの新しいタイプの1つとして、いわゆるFin電界効果トランジスタ(FinFET)がある。Fin電界効果トランジスタの場合、薄いフィン、すなわち50nmより小さい幅の薄い半導体のフィンにおいて、2つの端部がソース/ドレイン領域として形成され、このソース/ドレイン領域の間にチャネル領域が形成されている。このチャネル領域は、ゲート絶縁層により覆われている。デート電極は、ゲート絶縁層上すなわちフィン上に形成され、フィンの導電率の横移動が可能となる。
【0011】
しかしながら、Fin電界効果トランジスタにおいても、p−Fin電界効果トランジスタは、同一の形状であるn−Fin電界効果トランジスタの電流駆動特性またはトランジスタの性質とは異なる性質を有しているという問題が生じる。
【0012】
〔2〕には、Fin電界効果トランジスタの配置について開示されている。n−MOS型Fin電界効果トランジスタのフィン及びp−MOS型Fin電界効果トランジスタのフィンは、互いに平行に形成される複数の、半導体の部分的なフィンに分かれている。2つのトランジスタの電流駆動特性は、n−MOS型Fin電界効果トランジスタ及びp−MOS型Fin電界効果トランジスタにおける、異なる複数の部分的なフィンの効力によって調整可能となっている。しかしながら、この構成は、フィンを複数の部分的なフィンに分けることにより、Fin電界効果トランジスタの配置に必要なスペースが増大し、集積密度を増加させる努力を妨げるという問題点がある。
【0013】
この詳細について、図1C及び図1Dを用いて以下に説明する。図1C及び図1Dには、従来技術に基づく、n−MOS型Fin電界効果トランジスタ120及びp−MOS型Fin電界効果トランジスタ130がそれぞれ示されている。この従来技術では、複数の部分的なフィンを異なる数量で備える場合であっても、両トランジスタにおいて同様の電流駆動特性が求められる。
【0014】
n−MOS型Fin電界効果トランジスタ120は、2つのシリコン部分フィン125,126を含んでいる。n−MOS型Fin電界効果トランジスタ120において互いに平行に配置される2つのシリコン部分フィン125,126の一方の端部には、第1のソース/ドレイン領域121が形成され、n−MOS型Fin電界効果トランジスタ120において互いに平行に配置される2つのシリコン部分フィン125,126の他方の端部には、第2のソース/ドレイン領域122が形成される。チャネル領域123は、第1のソース/ドレイン領域121及び第2のソース/ドレイン領域122の間に形成される。シリコン部分フィン125,126上に形成されるゲート領域124によって、上記チャネル領域の導電率を制御することができる。ゲート絶縁層(図示せず)は、ゲート領域124及び上記シリコン部分フィンの間に配置される。
【0015】
p−MOS型Fin電界効果トランジスタ130は、6つのシリコン部分フィン135を含んでいる。p−MOS型Fin電界効果トランジスタ130において互いに平行に配置される6つのシリコン部分フィン135の一方の端部には、第1のソース/ドレイン領域131が形成され、p−MOS型Fin電界効果トランジスタ130において互いに平行に配置される6つのシリコン部分フィン135の他方の端部には、第2のソース/ドレイン領域132が形成される。チャネル領域133は、第1のソース/ドレイン領域131及び第2のソース/ドレイン領域132の間に形成される。シリコン部分フィン135上に形成されるゲート領域134によって、上記チャネル領域の導電率を制御することができる。ゲート絶縁層(図示せず)は、ゲート領域134及び上記シリコン部分フィン135の間に配置される。
【0016】
図1C及び図1Dから明らかなように、複数の部分フィンを有する電界効果トランジスタの必要領域は、より大きくなり、部分フィンの数量がより増加する。その結果、複数の部分フィンの構成により、上記必要領域はかなり増加することになる。
【0017】
また、〔3〕には、Fin電界効果トランジスタが開示されている。この公報における一実施の形態によれば、上下に積層されると共に、誘電層により常に互いに絶縁されている複数の電界効果トランジスタが備えられている。また、この公報には、複数の電界効果トランジスタを積層するために、n−MOS電界効果トランジスタに幅、及びn−MOS電界効果トランジスタの幅の比率が、半導体層の厚みに対応していることが開示されている。
【0018】
〔4〕には、異なる厚さの層を有する2つの領域を備えるゲート酸化物層を形成する方法が開示されている。
【0019】
〔5〕には、MIS電界効果トランジスタが開示されている。このMIS電界効果トランジスタのチャネル領域は、チャネル領域において形成される空乏領域の最大の伝搬の2倍よりも非常に小さくなっている。
【0020】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、異なるFin電界効果トランジスタにおける互いの電流駆動特性を、領域の消費を抑制すると共に等しくするFin電界効果トランジスタ配置を提供することにある。
【0021】
上記問題点は、独立請求項における特徴点を備える、Fin電界効果トランジスタ及びFin電界効果トランジスタ配置方法により解決される。
【0022】
本発明におけるFin電界効果トランジスタ配置は、基板と、当該フィンにおける第1,第2のソース/ドレイン領域の間にチャネル領域が形成され、かつ、当該フィンの上部にゲート領域が形成されるフィンを有する、上記基板上および/または上記基板に形成される、第1のFin電界効果トランジスタとを含む。さらに、上記Fin電界効果トランジスタ配置は、当該フィンにおける第1,第2のソース/ドレイン領域の間にチャネル領域が形成され、かつ、当該フィンの上部にゲート領域が形成されるフィンを有する、上記基板上および/または上記基板に形成される、第2のFin電界効果トランジスタを含み、上記第2のFin電界効果トランジスタは、例えば、上記第1のFin電界効果トランジスタの側面に平行に配置されている。上記第1のFin電界効果トランジスタのフィンの高さは、上記第2のFin電界効果トランジスタのフィンの高さよりも高い。
【0023】
本発明のFin電界効果トランジスタ配置を形成する方法では、当該フィンにおける第1,第2のソース/ドレイン領域の間にチャネル領域が形成され、かつ、当該フィンの上部にゲート領域が形成されるフィンを有する第1のFin電界効果トランジスタを、上記基板上および/または上記基板中に形成し、当該フィンにおける第1,第2のソース/ドレイン領域の間にチャネル領域が形成され、かつ、当該フィンの上部にゲート領域が形成されるフィンを有する第2のFin電界効果トランジスタを、上記第1のFin電界効果トランジスタの側面に平行に配置して、上記基板上および/または上記基板中に形成し、上記第1のFin電界効果トランジスタのフィンの高さが、上記第2のFin電界効果トランジスタのフィンの高さよりも高くなるように備える。
【0024】
本発明の基本的な思想は、Fin電界効果トランジスタにおいて、フィンの側壁で電流が流れるということ、及び異なるFin電界効果トランジスタにおける、異なる電流駆動特性、または通常異なるトランジスタ特性が、Fin電界効果トランジスタ配置の異なるFin電界効果トランジスタのフィンの高さを調節することにより補償されるということを認識し利用することで理解できる。別の方法で表現すると、フィンの高さは、少ない製造技術的な費用でFin電界効果トランジスタの電気的特性を設定する、あるいは、他方のFin電界効果トランジスタの電気的特性と同等にするのに、製造技術上利用しやすいパラメータとして用いることが可能である。
【0025】
フィンは、半導体材料から(例えばシリコンから)形成されていることが好ましいが、金属材料から形成されていてもよい。
【0026】
従来技術では、CMOS回路のトランジスタの電流駆動特性は、トランジスタの幅を設定する、または単にFin電界効果トランジスタにおけるフィンの数を設定することにより、調節される。これに対し、本発明の電界効果トランジスタの配列では、フィンの高さを調節することにより電流駆動特性を設定しているので、チップ領域が増大しない。その理由は、チップ領域は、基板の表面ではなく、チップ表面に対し垂直方向の寸法のみに影響して、増大するからである。それゆえ、本発明のFin電界効果トランジスタ配置は、連続したスケーリングに適している。また、本発明により、トランジスタ当たりのフィンの数を増大させることにより、pチャネルFin電界効果トランジスタの電流駆動特性を増大させる必要が無くなる。その代わりに、必要なチップ表面領域を増大させる。
【0027】
本発明では、Fin電界効果トランジスタ配置における異なるFin電界効果トランジスタのフィンの高さは、トランジスタ特性(閾値電圧、電流駆動特性等)を調節し、所望の用途に必要な条件に適合するためのパラメータとして用いられる。
【0028】
特に、CMOS Fin電界効果トランジスタ配置では、nチャネルFin電界効果トランジスタとpチャネルFin電界効果トランジスタとで、フィンの高さが異なるように設定することが可能になる。その結果、両タイプのトランジスタの、電流駆動特性が同一になる。よって、フィンの高さを設定することにより、n‐チャネルFin電界効果トランジスタで形成可能なものと同一の電流駆動特性が、p‐チャネルFin電界効果トランジスタで形成可能になる。
【0029】
本発明の好ましい発展形態は、従属項からわかる。
【0030】
Fin電界効果トランジスタ配置において、上記第1のFin電界効果トランジスタのフィンは、p導電型(例えば、ヒ素、リン)のドーピング物質を有し、かつ、上記第2のFin電界効果トランジスタのフィンは、n導電型(例えば、アルミニウム、ホウ素)のドーピング物質を有するか、または、実質的にドーピング物質がなくてもよい(もしくは、極少量の内在物質を有していてもよい)。それゆえ、Fin電界効果トランジスタ配置の両Fin電界効果トランジスタのチャネル領域がドープされている必要がない。むしろ、チャネル領域の一方がドープされ、他方が、反対の導電型のドーピング原子でドープされているか、ドープされていない場合に、本発明の有利な効果を実現することが可能になる。
【0031】
それゆえ、Fin電界効果トランジスタ配置では、上記第1のFin電界効果トランジスタのフィンは、p導電型のドーピング物質を有するか、または、実質的にドーピング物質がなく、かつ、上記第2のFin電界効果トランジスタのフィンは、n導電型のドーピング物質を有していてもよい。
【0032】
より一般的に表現すれば、上記2つのFin電界効果トランジスタは、異なる導電型を有していてもよい。この場合、結果として生じる異なるトランジスタ特性(主に電流駆動特性)は、異なるフィンの高さに設定することにより、補償可能になる。
【0033】
本発明のFin電界効果トランジスタ配置は、CMOSの配列、すなわち、n‐チャネルFin電界効果トランジスタ、及びp‐チャネルFin電界効果トランジスタを備えた配列のように配置してもよい。2つのタイプのトランジスタのフィンの高さを調節することにより、電流駆動特性及びその他のトランジスタ特性を互いに同等にすることが可能になる。このために、p導電型のFin電界効果トランジスタの高さは、通常、n‐Fin電界効果トランジスタの高さよりも高くなるように、選択される。
【0034】
上記第1のFin電界効果トランジスタのフィンの高さ、および、上記第2のFin電界効果トランジスタのフィンの高さは、上記第1のFin電界効果トランジスタの電流駆動特性が、上記第2のFin電界効果トランジスタの電流駆動特性と実質的に等しくなるように調整されている。このようにして得られる集積回路は、品質及び再生特性が良くなる。
【0035】
上記基板は、SOI(絶縁膜上に成長したシリコン)基板であってもよい。この場合、フィンは、このようなSOI基板の上部シリコン層に形成されていてもよい。この場合、フィンの高さは、SOI基板(特にSOI基板の上部シリコン層)の厚さにより決定されるので、上部シリコン層の厚さが異なるSOI基板が好都合である。
【0036】
好ましくは、上記第1のFin電界効果トランジスタのフィン、および/または、上記第2のFin電界効果トランジスタのフィンは、少なくとも部分的に、SOI基板の上部シリコン層上またはその内部に形成されている。
【0037】
本発明のFin電界効果トランジスタ配置では、上記第1のFin電界効果トランジスタのフィン、および/または、上記第2のFin電界効果トランジスタのフィンは、互いに平行に形成される複数の、半導体の部分的なフィンに分けられていてもよい。結果として、トランジスタの電流駆動特性は、2つの寸法を組み合わせることで(すなわち、異なるフィンに高さを設定し、フィンを複数の半導体部分フィンの配列とすることにより)、設定可能になる。フィンを、複数の部分フィンとすることは、〔2〕の記載により実現できる。複数の半導体部分フィンは、Fin電界効果トランジスタの2つの共通するソース/ドレイン電極間に備えられ、互いに略平行になるように配列されていてもよい。その結果、部分フィン数間にて影響される用途(フィンが多く存在するほど、要求される領域が小さくなる)、及び部分フィンの高さ(高さが小さくなるほど、位相が小さくなる)に適した補償により、トランジスタを所望の電流駆動特性に設定することが可能になる。
【0038】
この構成に係るFin電界効果トランジスタ配置では、上記第1のFin電界効果トランジスタのフィンの高さと、上記第2のFin電界効果トランジスタのフィンの高さと、上記第1のFin電界効果トランジスタの部分的なフィンの数量と、上記第2のFin電界効果トランジスタのフィンの数量とは、上記第1のFin電界効果トランジスタの電流駆動特性が、上記第2のFin電界効果トランジスタの電流駆動特性と実質的に等しくなるように調整されていてもよい。換言すると、調節するパラメータとして、フィンの高さ及びフィンの数量を用いることにより、所望の電流駆動特性、またはその他のトランジスタ特性が設定される。好ましくは、Fin電界効果トランジスタ配置のうち少なくとも1つが、少なくとも2つの部分フィンを有している。
【0039】
Fin電界効果トランジスタ配置を形成するための、本発明の方法を、以下に説明する。Fin電界効果トランジスタ配置の構成は、逆に、Fin電界効果トランジスタ配置を形成する方法にも適用する。
【0040】
特に、Fin電界効果トランジスタにおける高さが異なったフィンを実現することが可能な構成について、以下に説明する。
【0041】
一構成によれば、電気的な絶縁層を、このために、上記基板および上記第2のFin電界効果トランジスタのフィンの間に形成してもよい。上記電気的な絶縁層の厚さを、例えば、上記第2のFin電界効果トランジスタのフィンと上記電気的な絶縁層とを合わせた高さが、上記第1のFin電界効果トランジスタのフィンの高さと実質的に等しくなるように、調整してもよい。これにより、第1及び第2のFin電界効果トランジスタにおいてフィンの高さが異なることに起因する異なる位相を補償することが可能になる。これは、その後の工程に好都合である。
【0042】
代替的に上記構成を説明すると、電気的な絶縁層を、上記第2のFin電界効果トランジスタのフィン上に形成してもよい。この場合、第2のFin電界効果トランジスタのフィンを、例えば基板上に直接形成してもよい。そして、電気的な絶縁層をその上に堆積してもよい。これにより、第1及び第2のFin電界効果トランジスタにおける、高さが異なるフィンを補償するための、スペーサ、または高さ補償構造として電気的な絶縁層を用いることが可能になる。また、これにより、より均一な位相を有する層配列を得ることが可能になる。特に、記載された構成によれば、上記第2のFin電界効果トランジスタのフィンと合わせた上記電気的な絶縁層が、上記第1のFin電界効果トランジスタのフィンの高さと実質的に等しい高さになるように、上記電気的な絶縁層の厚さを調整してもよい。
【0043】
代替的な構成によれば、上記基板上に共通の半導体層を形成およびパターン化することにより、第1のFin電界効果トランジスタのフィン、及び第2のFin電界効果トランジスタのフィンを形成してもよい。それゆえ、第1のFin電界効果トランジスタのフィンを形成する第1の連続する側方境界層が形成され、第2の連続する側方境界層が形成される。このとき、上記第2の連続する側方境界層の材料を除去することにより、上記第2のFin電界効果トランジスタのフィンを形成してもよい。別の表現では、第2のFin電界効果トランジスタのフィンを形成するために、第2の連続する側方境界層から半導体材料を除去する(例えば、第1のFin電界効果トランジスタのフィンが、補助的な構造で被覆されることにより、エッチングに対し保護されている場合には、エッチングにより除去する)。これにより、第1のFin電界効果トランジスタのフィンの高さに対し、第2のFin電界効果トランジスタのフィンの高さを減少させる。
【0044】
さらに代替的な方法によれば、第1のFin電界効果トランジスタのフィンおよび上記第2のFin電界効果トランジスタのフィンを、平坦な基板における表面の半導体層から形成し、上記表面の半導体層の厚さを、第1のFin電界効果トランジスタの領域において、上記第2のFin電界効果トランジスタの領域における厚さよりも大きくする。〔1〕(特に〔1〕の図6)から知られている層列は、この目的のための初期の基板として用いられる。それゆえ、表面が階段状になった絶縁層が提供され、厚さが異なった半導体層が、階段状の表面に提供される。〔1〕に基づく(厚さがより大きい半導体層を有する)基板の半導体領域に、(より高いフィンを有する)第1のFin電界効果トランジスタを形成するとともに、〔1〕の(厚さがより小さい半導体層を有する)基板の領域に、(より低いフィンを有する)第2のFin電界効果トランジスタのフィンを形成することにより、表面の位相が小さくなったFin電界効果トランジスタを製造することが可能になる。
【0045】
SOI(絶縁膜上に成長したシリコン)基板を、上記基板として用いてもよい。特に、SOI基板は、電荷担体が、部分的または完全に無くなっているもの、及び/または薄膜SOI基板であってもよい。
【0046】
第1のFin電界効果トランジスタのフィン、および/または、上記第2のFin電界効果トランジスタのフィンを、少なくとも部分的に、上記SOI基板の上部シリコン層から形成してもよい。
【0047】
ドーピング物質を、第1のFin電界効果トランジスタのフィン、および/または、上記第2のFin電界効果トランジスタのフィンに取り込んでもよい。各Fin電界効果トランジスタにおいて、ドーピング物質は、p導電型(例えば、ヒ素、リン)のドーピング物質であっても、n導電型(例えば、アルミニウム、ホウ素)のドーピング物質であってもよい。その結果、トランジスタ特性が互いに調節可能になった、p‐チャネルトランジスタ及びn‐チャネルトランジスタの両方を含むCMOS配列または他の回路配列を形成することが可能になる。
【0048】
上記ドーピング物質を、プラズマイオン注入法、高速気相ドーピング法、または、固相拡散法を用いて取り込んでもよい。これらの方法は、特にフィン(特に高さが大きいフィン)をドープするドープ方法に適している。
【0049】
本発明の実施例は、図面に示されており、以下にさらに詳細に説明する。
図1A及び図1Bは、従来技術における、n−MOSトランジスタ及びp−MOSトランジスタを示す平面図である。
図1C及び図1Dは、複数の部分的なフィンを備えた場合における、従来技術に基づくn−MOS型Fin電界効果トランジスタ及びp−MOS型Fin電界効果トランジスタを示す平面図である。
図2A及び図2Bは、本発明の一実施形態に基づくn−MOS型Fin電界効果トランジスタ及びp−MOS型Fin電界効果トランジスタを示す透視図である。
図3は、本発明の一実施形態に基づくFin電界効果トランジスタ配置を示す断面図である。
図4は、本発明の他の実施形態に基づくFin電界効果トランジスタ配置を示す断面図である。
図5は、本発明のさらに他の実施形態に基づくFin電界効果トランジスタ配置を示す断面図である。
【0050】
それぞれの図面において、同一または類似の構成部材には、同一の参照番号を付している。
【0051】
それぞれの図面に示す構成は、概略を示すものであり、一定の比率で拡大したものではない。
【0052】
n−MOS型Fin電界効果トランジスタ200及びp−MOS型Fin電界効果トランジスタ210の詳細について、図2A及び図2Bを用いて以下に説明する。n−MOS型Fin電界効果トランジスタ200及びp−MOS型Fin電界効果トランジスタ210は、Fin電界効果トランジスタ配置、及び共通基板に形成される。
【0053】
上記Fin電界効果トランジスタ配置は、図2A及び図2Bに示すように、シリコン基板220を有する、n−MOS型Fin電界効果トランジスタ200及びp−MOS型Fin電界効果トランジスタ210を含んでいる。シリコン基板220上には、シリコン酸化物層221が形成されている。n−MOS型Fin電界効果トランジスタ200及びp−MOS型Fin電界効果トランジスタ210は、図2A及び図2Bに別々に示されており、共通基板220にモノリシックに形成される。
【0054】
n−MOS型Fin電界効果トランジスタ200は、高さhを有するシリコンフィンを含んでいる。第1のソース/ドレイン領域201及び第2のソース/ドレイン領域202は、n−MOS型Fin電界効果トランジスタ200のシリコンフィンに形成される。チャネル領域203は、第1のソース/ドレイン領域201及び第2のソース/ドレイン領域202の間に形成されている。上記チャネル領域の導電率は、上記シリコンフィン上に形成されるゲート領域204によって制御されている。ゲート絶縁層(図示せず)は、ゲート領域204とシリコンフィンとの間に配置される。
【0055】
p−MOS型Fin電界効果トランジスタ210は、図2に示すように、高さhを有するシリコンフィンを含んでいる。第1のソース/ドレイン領域211及び第2のソース/ドレイン領域212は、p−MOS型Fin電界効果トランジスタ210のシリコンフィンに、シリコンフィンの埋込領域に形成される。チャネル領域213は、第1のソース/ドレイン領域211及び第2のソース/ドレイン領域212の間に形成されている。チャネル領域213の導電率は、ゲート領域214に印加される電気信号によって制御されている。ゲート領域214は、ゲート絶縁層(図示せず)により、チャネル領域から電気的に絶縁されている。
【0056】
n−MOS型Fin電界効果トランジスタ200のシリコンフィンの高さは、p−MOS型Fin電界効果トランジスタ210の高さよりも低い構成である(h<h)。これにより、n−MOS型Fin電界効果トランジスタ200及びp−MOS型Fin電界効果トランジスタ210の電流駆動特性は等しくなる。図1A及び図1Bに示す従来の構成とは対照的に、図2A及び図2Bにおける、n−MOS型Fin電界効果トランジスタ200及びp−MOS型Fin電界効果トランジスタ210の電流駆動特性の適合により、両トランジスタ200,210の必要なスペースは増加しない。これは、構成部材(すなわち、上記シリコンフィン)の大きさが、基板面に垂直な方向においてのみ異なっているためである。これにより、必要となる配置領域の最適化は、図2A及び図2Bに示す本発明におけるCMOS型Fin電界効果トランジスタ配置の場合に達成される。
【0057】
本発明の一実施の形態におけるFin電界効果トランジスタ配置300の詳細について、図3を用いて以下に説明する。
【0058】
Fin電界効果トランジスタ配置300は、シリコン基板301に形成される。シリコン基板301上には、シリコン酸化物層302が形成される。高さhを有する第1のシリコンフィンは、Fin電界効果トランジスタ配置300の第1の表面領域上、すなわちn−MOS型Fin電界効果トランジスタ領域305に形成される。上記高さhは、p−MOS型Fin電界効果トランジスタ領域306における第2のシリコンフィン304の高さhよりも低くなっている。Fin電界効果トランジスタ配置300は、SOI(絶縁膜上に成長したシリコン)基板上及びSOI基板中に形成される。なお、Fin電界効果トランジスタ配置300におけるFin電界効果トランジスタの、上記ゲート領域と上記ゲート絶縁層と上記ソース/ドレイン領域とは、図3には示されていない。
【0059】
Fin電界効果トランジスタ配置300は、上記SOI基板をリソグラフィ法及びエッチング法にかけることにより形成される。これにより、第1の連続する側方境界層及び第2の連続する側方境界層が、SOI基板の上部シリコン層から形成される。つまり、シリコン層は、シリコン酸化物層302上に配置される。第1の連続する側方境界層は、第2のシリコンフィン304を形成する。異なる高さ(h<h)を有するシリコンフィン303,304を達成するために、後の工程において、p−MOS型Fin電界効果トランジスタ領域306は、フォトレジスト材料に覆われるため、第2のシリコンフィン304からシリコン材料が剥離することを防ぐことができる。その後、第2の連続する側方境界層は、エッチング法が施される。そのため、第2の連続する側方境界層は、第1のシリコンフィン303の高さhが、第2のシリコンフィン304の高さhよりも低くなるように、エッチバックされる。換言すると、高さの低いシリコンは、シリコンをエッチバックすることにより達成される。
【0060】
本発明の他の実施の形態におけるFin電界効果トランジスタ配置400の詳細について、図4を用いて以下に説明する。
【0061】
Fin電界効果トランジスタ配置400は、図4に示すように、図3に示すFin電界効果トランジスタ配置300の構成とは異なっており、シリコン酸化物構造401が、追加的に第1のシリコンフィン上に備えられている。窒化珪素から生成される追加のシリコン酸化物構造401は、p−MOS型Fin電界効果トランジスタ領域306において達成される同一の効果すなわち同一の表面構造が、n−MOS型Fin電界効果トランジスタ領域305において達成されるという効果を有する。これは、後のリソグラフィ及び平坦化の工程において有利となる。
【0062】
本発明のさらに他の実施の形態におけるFin電界効果トランジスタ配置500の詳細について、図5を用いて以下に説明する。
【0063】
Fin電界効果トランジスタ配置500は、図5に示すように、図3及び図4に示すFin電界効果トランジスタ配置300,400の構成とは異なっている。Fin電界効果トランジスタ配置500は、例えば〔1〕の図6に示すように、基板から突出して形成されている。〔1〕には、キャリア層と、キャリア層上に異なる表面領域を有する階段状の表面を備える絶縁体層と、絶縁体層の階段状の表面上に形成される半導体層とを有する基板が記載されている。半導体層は、異なる表面領域において、厚さが異なっている。これにより、平面領域を有する基板が形成される。Fin電界効果トランジスタ配置500においては、シリコン基板301はキャリア層として機能する。上記階段状の表面は、n−MOS型Fin電界効果トランジスタ領域305において提供されるシリコン酸化物構造により形成される。シリコン酸化物層302及び追加のシリコン酸化物層501から形成される上記シリコン酸化物構造は、上記階段状の表面上に形成される。追加のシリコン酸化物層501は、p−MOS型Fin電界効果トランジスタ領域306においては備えられていない。そのため、このシリコン酸化物層は、この領域において単にシリコン酸化物層302により形成される。〔1〕の図6に示す基板は、平坦面の区切りとなる半導体層を含んでいる。この半導体層は、図5において、第1のシリコンフィン303及び第2のシリコンフィン304の形でのみ認識される。〔1〕の図6に基づいて、リソグラフィ法及びエッチング法を利用することにより、基板における異なる領域において厚さが異なる、半導体層の厚さは、第1のシリコンフィン303及び第2のシリコンフィン304が形成されるような方法でパターン化される。第1のシリコンフィン303及び第2のシリコンフィン304は、それぞれの高さはh<hと異なるが、上端部が同じ高さになるように配置される。
【0064】
これにより、Fin電界効果トランジスタ配置500は、n−MOS型Fin電界効果トランジスタ及びp−MOS型Fin電界効果トランジスタが実質的に同じ高さを有する構成として提供される。
【0065】
以下の出版物が、この明細書で参照される。
〔1〕WO 03/088310 A2;
〔2〕Anil,KG et al.(2003)“layout Density Analysis of FinFETs”,ESSDERC 2003,16.−18.09.2003 Estoril Portugal;
〔3〕US 6,413,802 B1;
〔4〕US 2004/0023506 A1;
〔5〕US 4,996,574.
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1A】従来技術における、n−MOSトランジスタを示す平面図である。
【図1B】従来技術における、p−MOSトランジスタを示す平面図である。
【図1C】複数の部分的なフィンを備えた場合における、従来技術に基づくn−MOS型Fin電界効果トランジスタを示す平面図である。
【図1D】複数の部分的なフィンを備えた場合における、従来技術に基づくp−MOS型Fin電界効果トランジスタを示す平面図である。
【図2A】本発明の一実施形態に基づくn−MOS型Fin電界効果トランジスタを示す透視図である。
【図2B】本発明の一実施形態に基づくp−MOS型Fin電界効果トランジスタを示す透視図である。
【図3】本発明の一実施形態に基づくFin電界効果トランジスタの構成を示す断面図である。
【図4】本発明の他の実施形態に基づくFin電界効果トランジスタの構成を示す断面図である。
【図5】本発明のさらに他の実施形態に基づくFin電界効果トランジスタの構成を示す断面図である。
【符号の説明】
【0067】
100 n−MOS電界効果トランジスタ
101 第1のソース/ドレイン領域
102 第2のソース/ドレイン領域
103 チャネル領域
104 ゲート領域
110 p−MOS電界効果トランジスタ
111 第1のソース/ドレイン領域
112 第2のソース/ドレイン領域
113 チャネル領域
114 ゲート領域
120 n−MOS型Fin電界効果トランジスタ
121 第1のソース/ドレイン領域
122 第2のソース/ドレイン領域
123 チャネル領域
124 ゲート領域
125 第1のシリコン部分フィン
126 第1のシリコン部分フィン
130 p−MOS型Fin電界効果トランジスタ
131 第1のソース/ドレイン領域
132 第2のソース/ドレイン領域
133 チャネル領域
134 ゲート領域
135 シリコン部分フィン
200 n−MOS型Fin電界効果トランジスタ
201 第1のソース/ドレイン領域
202 第2のソース/ドレイン領域
203 チャネル領域
204 ゲート領域
210 p−MOS型Fin電界効果トランジスタ
211 第1のソース/ドレイン領域
212 第2のソース/ドレイン領域
213 チャネル領域
214 ゲート領域
220 シリコン基板
221 シリコン酸化物層
300 Fin電界効果トランジスタ配置
301 シリコン基板
302 シリコン酸化物層
303 第1のシリコンフィン
304 第2のシリコンフィン
305 n−MOS型Fin電界効果トランジスタ領域
306 p−MOS型Fin電界効果トランジスタ領域
400 Fin電界効果トランジスタ配置
401 シリコン酸化物構造
500 Fin電界効果トランジスタ配置
501 追加のシリコン酸化物層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板を備え、
フィンを有し、当該フィンにおける第1,第2のソース/ドレイン領域の間にチャネル領域が形成され、かつ、当該フィンの上部にゲート領域が形成された、第1のFin電界効果トランジスタを上記基板上および/または上記基板中に備え、
フィンを有し、当該フィンにおける第1,第2のソース/ドレイン領域の間にチャネル領域が形成され、かつ、当該フィンの上部にゲート領域が形成された、第2のFin電界効果トランジスタを上記基板上および/または上記基板中に備え、
上記第2のFin電界効果トランジスタは、上記第1のFin電界効果トランジスタの側面に平行に配置され、
上記第1のFin電界効果トランジスタのフィンの高さは、上記第2のFin電界効果トランジスタのフィンの高さよりも高い、Fin電界効果トランジスタ配置。
【請求項2】
上記第1のFin電界効果トランジスタのフィンは、p導電型のドーピング物質を有し、かつ、
上記第2のFin電界効果トランジスタのフィンは、n導電型のドーピング物質を有するか、または、実質的にドーピング物質がない、請求項1に記載のFin電界効果トランジスタ配置。
【請求項3】
上記第1のFin電界効果トランジスタのフィンは、p導電型のドーピング物質を有するか、または、実質的にドーピング物質がなく、かつ、
上記第2のFin電界効果トランジスタのフィンは、n導電型のドーピング物質を有する、請求項1に記載のFin電界効果トランジスタ配置。
【請求項4】
CMOSの配列のように配置する、請求項1〜3のいずれか1項に記載のFin電界効果トランジスタ配置。
【請求項5】
上記第1のFin電界効果トランジスタのフィンの高さ、および、上記第2のFin電界効果トランジスタのフィンの高さは、上記第1のFin電界効果トランジスタの電流駆動特性が、上記第2のFin電界効果トランジスタの電流駆動特性と実質的に等しくなるように調整されている、請求項1〜4のいずれか1項に記載のFin電界効果トランジスタ配置。
【請求項6】
上記基板は、絶縁膜上に成長したシリコン基板である、請求項1〜5のいずれか1項に記載のFin電界効果トランジスタ配置。
【請求項7】
上記第1のFin電界効果トランジスタのフィン、および/または、上記第2のFin電界効果トランジスタのフィンは、少なくとも部分的に、上記絶縁膜上に成長したシリコン基板の上部シリコン層から形成されている、請求項6に記載のFin電界効果トランジスタ配置。
【請求項8】
上記第1のFin電界効果トランジスタのフィン、および/または、上記第2のFin電界効果トランジスタのフィンは、互いに平行に形成される複数の、半導体の部分的なフィンに分けられている、請求項1〜7のいずれか1項に記載のFin電界効果トランジスタ配置。
【請求項9】
上記第1のFin電界効果トランジスタのフィンの高さと、上記第2のFin電界効果トランジスタのフィンの高さと、上記第1のFin電界効果トランジスタの部分的なフィンの数量と、上記第2のFin電界効果トランジスタのフィンの数量とは、上記第1のFin電界効果トランジスタの電流駆動特性が、上記第2のFin電界効果トランジスタの電流駆動特性と実質的に等しくなるように調整されている、請求項8に記載のFin電界効果トランジスタ配置。
【請求項10】
フィンを有し、当該フィンにおける第1,第2のソース/ドレイン領域の間にチャネル領域が形成され、かつ、当該フィンの上部にゲート領域が形成された第1のFin電界効果トランジスタを、上記基板上および/または上記基板中に形成し、
フィンを有し、当該フィンにおける第1,第2のソース/ドレイン領域の間にチャネル領域が形成され、かつ、当該フィンの上部にゲート領域が形成された第2のFin電界効果トランジスタを、上記第1のFin電界効果トランジスタの側面に平行に配置して、上記基板上および/または上記基板中に形成し、
上記第1のFin電界効果トランジスタのフィンの高さが、上記第2のFin電界効果トランジスタのフィンの高さよりも高くなるように備える、Fin電界効果トランジスタ配置を形成する方法。
【請求項11】
電気的な絶縁層を、上記基板および上記第2のFin電界効果トランジスタのフィンの間に形成する、請求項10に記載のFin電界効果トランジスタ配置を形成する方法。
【請求項12】
電気的な絶縁層を、上記第2のFin電界効果トランジスタのフィン上に形成する、請求項11に記載のFin電界効果トランジスタ配置を形成する方法。
【請求項13】
上記第2のFin電界効果トランジスタのフィンと上記電気的な絶縁層とを合わせた高さが、上記第1のFin電界効果トランジスタのフィンの高さと実質的に等しくなるように、上記電気的な絶縁層の厚さを調整する、請求項10または11に記載のFin電界効果トランジスタ配置を形成する方法。
【請求項14】
上記基板上に共通の半導体層を形成およびパターン化することにより、第1のFin電界効果トランジスタのフィンを形成する第1の連続する側方境界層、および第2の連続する側方境界層を形成する工程と、
上記第2の連続する側方境界層の材料を除去することにより、上記第2のFin電界効果トランジスタのフィンを形成する工程とによって、第1のFin電界効果トランジスタのフィンおよび上記第2のFin電界効果トランジスタのフィンを形成する、請求項10に記載のFin電界効果トランジスタ配置を形成する方法。
【請求項15】
第1のFin電界効果トランジスタのフィンおよび上記第2のFin電界効果トランジスタのフィンを、平坦な基板における表面の半導体層から形成し、
上記表面の半導体層の厚さを、第1のFin電界効果トランジスタの領域において、上記第2のFin電界効果トランジスタの領域における厚さよりも大きくする、請求項10に記載のFin電界効果トランジスタ配置を形成する方法。
【請求項16】
絶縁膜上に成長したシリコン基板を、上記基板として用いる、請求項10〜15のいずれか1項に記載のFin電界効果トランジスタ配置を形成する方法。
【請求項17】
第1のFin電界効果トランジスタのフィン、および/または、上記第2のFin電界効果トランジスタのフィンを、少なくとも部分的に、上記絶縁膜上に成長したシリコン基板の上部シリコン層から形成する、請求項16に記載のFin電界効果トランジスタ配置を形成する方法。
【請求項18】
ドーピング物質を、第1のFin電界効果トランジスタのフィン、および/または、上記第2のFin電界効果トランジスタのフィンに取り込む、請求項10〜17のいずれか1項に記載のFin電界効果トランジスタ配置を形成する方法。
【請求項19】
上記ドーピング物質を、プラズマイオン注入法、高速気相ドーピング法、または、固相拡散法を用いて取り込む、請求項18に記載のFin電界効果トランジスタ配置を形成する方法。

【図1A】
image rotate

【図1B】
image rotate

【図1C】
image rotate

【図1D】
image rotate

【図2A】
image rotate

【図2B】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公表番号】特表2007−535153(P2007−535153A)
【公表日】平成19年11月29日(2007.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−509873(P2007−509873)
【出願日】平成17年4月22日(2005.4.22)
【国際出願番号】PCT/DE2005/000746
【国際公開番号】WO2005/104238
【国際公開日】平成17年11月3日(2005.11.3)
【出願人】(501209070)インフィネオン テクノロジーズ アクチエンゲゼルシャフト (331)
【Fターム(参考)】