説明

MEMSデバイスおよびその製造方法

【課題】MEMSデバイスに温度補償用の温度センサを組み込む。
【解決手段】MEMSデバイスは、シリコンサブアセンブリに接続されたシリコンピン108上に形成されたP−Nデバイス116を含み、このP−Nデバイスは、シリコンピンが第1ガラスウェーハの中に埋め込まれる前に、シリコンピンを製作するために使用されるシリコン基板の上に形成される。1つの実施形態では、P−Nデバイスを形成するステップは、不純物をシリコンピンの内部に選択的に拡散させるステップと、P−Nデバイスを温度センサとして動作するように構成するステップとを含む。

【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
一般に、MEMSジャイロスコープデバイスなどの微小電気機械システム(MEMS)デバイスは、温度に応じてセンサ出力ドリフトを補償するために温度補償回路を必要としており、ここで、センサはMEMSデバイスの少なくともその可動の機械的な1つの特徴または複数の特徴を含んでいる。従来のMEMSデバイスはセンサから遠く離れた温度を測定しており、これが温度の変化を正確かつ適時に補償する能力を制限している。いくつかのデバイス、特に、例えばMEMSジャイロスコープにとって、正確かつ適時の温度補償は、正確な読み取り値を提供するためのデバイスの能力に直接関連する可能性がある。
【0002】
周囲温度(すなわち、外部の空気の温度)は急速にまたは緩慢に変化し得る。周囲温度の変化のために、および/または、制御電子回路によって引き起こされた温度変化のために、MEMSデバイスの様々な部分も温度を変化させる。様々な部分を作るために使用される材料の異なる熱膨張係数の結果として、外部からまたは内部的に誘起された熱応力が、特にMEMSデバイスの可動部分の内部において機械的歪みを引き起こす可能性がある。また、熱応力、またおそらくはその部分の延性の変化が、可動部分の共振周波数を変化させる恐れもある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本発明は、一般に、シリコン基板の上に形成されたP−Nデバイスを有するMEMSデバイスに関し、少なくとも1つのシリコンピンがこのシリコン基板からエッチングされガラスウェーハの内部に埋め込まれる。シリコンピンはシリコンサブアセンブリに接続され、シリコンピンがガラスウェーハの中に埋め込まれる前にP−Nデバイスがシリコンピンの上に形成される。1つの実施形態では、シリコンサブアセンブリは、第2ガラスウェーハとこれに隣接して配置された第1ガラスウェーハとの間に配置される(例えば、挟まれる)。例として、シリコンピンだけが第1および第2ガラスウェーハの中に埋め込まれ、シリコンサブアセンブリは埋め込まれない。シリコンサブアセンブリはガラスウェーハの間に単に挟まれるだけである。1つの実施形態では、1つまたは複数のシリコンピンは、P−Nデバイスを作るために不純物を選択的に拡散させ、次いでP−Nデバイスを温度センサとして動作させるために所望の電気接続と測定システムとをセットアップすることによって温度センサとして動作することができる。
【0004】
本発明の1つの態様において、MEMSデバイスはガラスウェーハとシリコンサブアセンブリとを含む。シリコンサブアセンブリは少なくとも1つの可動の機械的デバイスを含む。導電性要素がガラスウェーハの内部に配置され、シリコンサブアセンブリに近接して配置される。シリコンピンは導電性要素に結合された第1端部を含み、その導電性要素から概ね垂直に延在する。さらに、シリコンピンは、ガラスウェーハの外面に近接して配置された第2端部を含む。さらに、MEMSデバイスは、シリコンピンがシリコン基板からエッチングされる前に、かつ、シリコンピンがガラスウェーハに埋め込まれる前にシリコンピンの第2端部の上に配置され、選択的拡散(例えば不純物を選択的に拡散させること)によって形成されたP−Nデバイスを含む。1つの実施形態では、P−Nデバイスは、シリコンピンの第2端部として使用されるべきシリコン基板の部分の上にエピタキシャル層を成長させることによって形成される。
【0005】
本発明のさらなる他の態様において、MEMSデバイスを製造するための方法は、(1)適切な凹部と導電性要素とを備えた第1ガラスウェーハを製造するステップと、(2)シリコンサブアセンブリを製造するステップと、(3)シリコンサブアセンブリの少なくとも一部分を第1ガラスウェーハに接合するステップと、(4)P−Nデバイスを製造するために適切にドープされたエピタキシャル層をシリコンウェーハの内部に成長させるステップと、(5)シリコンウェーハをエッチングして、少なくとも1つのシリコンピンがそのシリコンピンの第1端部の上に形成されたP−Nデバイスを有する複数のシリコンピンを形成するするステップと、(6)シリコンピンを少なくとも第1ガラスウェーハの中に埋め込むステップと、(7)シリコンピンの埋め込まれなかった部分を研磨除去するステップと、(8)埋め込まれたシリコンピンが導電性要素から概ね垂直に延在し、P−Nデバイスを有するシリコンピンの第1端部が導電性要素に結合されたシリコンピンの第2端部から遠位置に配置された状態で、導電性要素を第1ガラスウェーハに近接させて配置するステップと、を含む。
【0006】
本発明のさらなる他の態様において、MEMSデバイスを製造するための方法は、(1)適切な凹部と導電性要素とを備えた第1ガラスウェーハを製造するステップと、(2)シリコンサブアセンブリを製造するステップと、(3)シリコンサブアセンブリの少なくとも一部分を第1ガラスウェーハに接合するステップと、(4)P−Nデバイスを製造するために不純物をシリコンウェーハの内部に選択的に拡散させるステップと、(5)シリコンウェーハをエッチングして、少なくとも1つのシリコンピンがそのシリコンピンの第1端部の上に形成されたP−Nデバイスを有する複数のシリコンピンを形成するするステップと、(6)シリコンピンを少なくとも第1ガラスウェーハの中に埋め込むステップと、(7)シリコンピンの埋め込まれなかった部分を研磨除去するステップと、(8)埋め込まれたシリコンピンが導電性要素から概ね垂直に延在し、P−Nデバイスを有するシリコンピンの第1端部が導電性要素に結合されたシリコンピンの第2端部から遠位置に配置された状態で、導電性要素を第1ガラスウェーハに近接させて配置するステップと、を含む。
【0007】
本発明の好適な実施形態および代替の実施形態を以下の図面を参照して以降で詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の例示の実施形態による、ガラスウェーハとシリコンサブアセンブリとP−Nデバイスを有するシリコンピンとを含むMEMSデバイスの概略の断面図である。
【図2】本発明の例示の実施形態による図1のMEMSデバイスを製造する方法を示す流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以降の説明では、本発明の様々な実施形態を完全に理解するためにある特定の詳細が述べられる。しかし、当業者なら、本発明がこれらの詳細を用いずに、またはこれらの詳細の様々な組合せを用いて実施されてよいことを理解するであろう。他の場合には、P−Nデバイスとシリコン基板とガラスウェーハとを有するMEMSジャイロスコープなどの微小電気機械システム(MEMS)デバイスに関連する周知の構造および方法ならびにその製造方法は、本発明の実施形態の説明をいたずらに曖昧にするのを避けるために、詳細には示されないことも説明されないこともある。
【0010】
一般に、以降の説明はシリコンピンの上に形成されたP−Nデバイスを有するMEMSデバイスを対象としており、このシリコンピンは、2つのガラスウェーハの間に配置されまたは他の形で挟まれたシリコンサブアセンブリに接続され、この場合、P−Nデバイスはシリコンピンがどちらか一方のガラスウェーハの中に埋め込まれる前に形成される。P−Nデバイスを形成するステップは、P−Nデバイスが温度センサとして動作するように不純物を選択的に拡散させるステップを含んでよい。1つの有利な実施形態では、シリコンピンの上に形成されたP−Nデバイスは、他のタイプの温度センサよりも実質的な信号対雑音の改善を実現できる。例として、シリコンピンの上に形成されたP−Nデバイスは、熱電対または白金抵抗温度検出器(RTD)などの他のタイプの温度センサよりも約10の3乗(10)優れた、指数関数的に改善された信号対雑音比を実現できる。1つの実施形態では、MEMSデバイスは、温度に応じて変わるMEMSセンサの出力ドリフトを補償するために温度補償回路を必要とするMEMSジャイロスコープであってよい。
【0011】
図1は、第1ガラスウェーハ102と第2ガラスウェーハ103とを有するMEMSデバイス100を示す。各ガラスウェーハ102、103は、それぞれのガラスウェーハ102、103に接合されたその固有の導電性要素106を有してよく、各ガラスウェーハの中でそれぞれの導電性要素106は、異なるようにも、対称的にも、同一であるようにも構成されてよい。シリコンサブアセンブリ104がガラスウェーハ102、103の間に配置され、または、挟まれる。1つの実施形態では、シリコンサブアセンブリ104は、例えば線形加速度または回転加速度を測定するために使用されてよい機械的デバイスなどの少なくとも1つの可動の機械的デバイスを含む。少なくとも1つのシリコンピン108はシリコンサブアセンブリ104から延在し、かつ第1端部110と第2端部112とを含む。例示の実施形態において、第1端部110は導電性要素106に結合され、第2端部112は第1ガラスウェーハ102の外面114に近接して配置される。シリコンピン108は導電性要素106から概ね垂直に延在してよい。第2端部112には、シリコンピン108の内部に不純物を選択的に拡散させてN型またはP型のどちらかのエピタキシャル層を生成することによって形成することができるP−Nデバイス116が配置される。生成される層の型は、N型であれP型であれシリコンピン108の組成物に依存する。重要なことは、P−Nデバイス116は、ガラスウェーハ102のガラス材料が溶融してシリコンピン108を埋め込む前に選択的に拡散されることである。例として、複数のシリコンピン108がシリコンサブアセンブリ104から様々な方向に延在してよく、一方または両方のガラスウェーハ102、103の中に埋め込まれてよいが、少数のシリコンピン108だけはP−Nデバイス116を含むべきである。通常、多くのシリコンピン108はP−Nデバイスなしで構成され、内部のシリコンサブアセンブリ104をガラスウェーハ102、103の外側に存在しているデバイスに接続するために使用される。P−Nデバイスを実際に含んでいる残りのシリコンピンのうち、少なくとも1つのシリコンピンが温度センサとして動作することができる。
【0012】
各ガラスウェーハ102、103は単一でワンピースの構造体から別々に形成されてよい。1つの実施形態では、ガラスウェーハ102、103は高い熱衝撃耐性を有する。ガラスウェーハ102、103が形成されるガラス材料は、Borofloat(登録商標)またはPyrex(登録商標)ブランドのガラス材料であってよい。例として、当接関係で配置された後のガラスウェーハ102、103の全厚さは、約0.381〜0.762mm(15〜30×1000分の1インチ(そうでない場合は、一般にミルと呼ばれる))の範囲であってよい。
【0013】
シリコンサブアセンブリ104は、ガラスウェーハ102、103の間に配置、または、挟まれる前に、単一結晶のシリコン構造体から形成できる。さらに、シリコンサブアセンブリ104は線形加速度または回転加速度を検出するために使用されてよい構成要素などの可動の機械的構成要素を含んでよい。可動の機械的構成要素は、例えばシリコンサブアセンブリ104の内部にエッチングされた片持ち式の梁などの様々な形状をとることができる。
【0014】
さらに、MEMSデバイス100には導電性要素106が含まれ、この導電性要素106の少なくともその一部はシリコンサブアセンブリ104に近接して配置され、ガラスウェーハ102、103の少なくとも一方に接合されてよい。導電性要素106は金属の細片の形状をなしてよい。導電性要素106は、信号をシリコンピン108に送り、次いでシリコンピン108はガラスウェーハ102、103を通って信号を伝達するように構成されてよい。導電性要素106は、連続的な細片であっても、セグメントに分けられてもよく、シリコンサブアセンブリ104の一部に電気的に接続できる。例示の実施形態では、導電性要素106はシリコンピン108とシリコンサブアセンブリ104との間の電気的接続を行う。
【0015】
例示の実施形態では、シリコンピン108は、導電性要素106に結合された第1端部110と、ガラスウェーハ102の外面114に近接して配置された第2端部112とを有する。シリコンピンを含むガラスウェーハを形成する工程の例は、ドイツの会社であるPlan Optik株式会社によって行われる。シリコンピン108を形成する間に、以降でより詳細に説明するように、第2端部112は初めに外面114を超えて延在してよく、次いで後に、外面114と同一平面になるように、またはほぼ同一平面になるように、機械加工されてよい。例として、P−Nデバイスの少なくとも一方の面、特に第2端部112の遠位面(すなわち、導電性要素106から遠い方の面)は、ガラスウェーハ102の外面114によって覆われないままに残される。さらに、シリコンピン108の上へのP−Nデバイスの形成は、シリコンピン108が少なくとも第1ガラスウェーハ102を形成するガラス材料の中に埋め込まれる、または入れられる前に行なわれる。1つの実施形態では、シリコンピン108は導電性要素106から概ね垂直に延在してよい。
【0016】
さらに、シリコンピン108の第2端部112を参照すると、P−Nデバイス116はこの第2端部112の上に作り出される、または形成される。P−Nデバイス116を形成することの1つの目的は、MEMSデバイス100の上に直接構築された温度センサを実現することである。有利には、P−Nデバイス116は、MEMSデバイス100と共に使用できる熱電対または抵抗温度検出器(RTD)などの他のタイプの温度測定デバイスに比較して、シリコンサブアセンブリ104についてのより正確な温度測定を行うことができる。
【0017】
P−Nデバイス116は、シリコンピン108の第2端部112の上にエピタキシャル層を成長させることによって形成される。1つの実施形態では、P−Nデバイスをシリコンピン108の上に形成するステップがシリコンピン108を形成する前に行われるということは、ドーピングまたはエピタキシがシリコンピン108の形成の前になされることを表している。例として、ドーピングまたはエピタキシがシリコン基板の上に行われ、次に、P−Nデバイスが選択されたシリコンピン108の端部112の上にすでに配置された状態で、シリコンピン108が基板からエッチングされる。次に、シリコンピン108は少なくとも第1ガラスウェーハ102のガラス材料の中に埋め込まれる、または入れられる。一般に、エピタキシャルは、例えばシリコン基板などの単結晶基板の上に成長させた秩序ある結晶体を表す。1つの実施形態では、エピタキシャル層は、シリコンピン108の端部112となるシリコン基板の一部分が種結晶として機能することから気体または液体の前駆体から成長させることができ、これによって、エピタキシャル層は所望の格子の構造と方位とをとることができる。他の実施形態では、当技術分野で知られている他の堆積または成長工程に従って、エピタキシャル層をシリコン基板上に堆積させてもよい。
【0018】
P−Nデバイス116は、そうでない場合にはドーパントと呼ばれる不純物を、摂氏約800〜900度(℃)の範囲の高温度でシリコンピン108の第2端部112の近傍に選択的に拡散させることによって作り出すことができる。好ましくは、選択的拡散は、シリコンピン108がエッチングされる前にまたは他の形でベースシリコンウェーハから作られる前に、完了される。1つの実施形態では、P−Nデバイス116はN型半導体材料の上に配置されたP型半導体材料を含む。他の実施形態では、P−Nデバイス116はP型半導体材料の上に配置されたN型半導体材料を含む。
【0019】
P−Nデバイス116は、順バイアスまたは逆バイアスされたものでよいが、好ましくは温度センサとして機能するように逆バイアスされる。逆バイアス構成では、P−Nデバイスを通る電流は指数関数的な温度依存性を有する。外部の電子回路を使用してこの電流が測定され次いで温度が計算される。
【0020】
P−Nデバイス116の順バイアスおよび逆バイアス特性によって、このデバイスはダイオードとして使用できるようになる。例として、P−Nダイオードの形態をとるP−Nデバイス116によって電荷が一方向に流れるようになるが、しかし反対方向には流れなくなる。例えば、負の電荷(電子)は、順バイアスされた場合、接合部を通ってNからPに流れ、しかし、PからNには流れず、逆バイアスされた場合、その逆になる。P−Nデバイス116が順バイアスされているとき、電荷は抵抗が減少しているので自由に流れる。P−Nデバイス116が逆バイアスされているときは、電荷の流れに対する抵抗値はより大きくなり結果として生じる電荷の流れは最小になり、例えば、温度を測定するために使用できるのはこの最小電流である。場合によってはP−Nデバイス116を形成する代わりに、しかし前述の構成要素をガラスウェーハ102の中に埋め込んだ後で、ショットキバリア、ダイオードまたは整流器(図示せず)をシリコンピン108の第2端部112の場所に形成してもよい。
【0021】
本発明の1つの態様において、図2は、適切な凹部と導電性要素とを有する第1ガラスウェーハを製造するステップ302を含むMEMSデバイスを製造するための方法300を示す。ステップ304で、シリコンサブアセンブリを製造するステップと、これをガラスウェーハに接合するステップと、ガラスウェーハに接合された少なくとも1つの可動の機械的デバイスをサブアセンブリが保有するようにリリースを行うステップがなされる。ステップ306では、シリコンウェーハの中に適切にドープされたエピタキシャル層を成長させるステップ、または、不純物を選択的に拡散させるステップがなされ、このシリコンウェーハはその後でエッチングされてピンが形成され、このピンのいくつかはそのピンの端部の上に形成されたP−Nデバイスを有する。ステップ308では、シリコンピンをガラスウェーハの中に埋め込むステップと、シリコンの埋め込まれなかった部分を研磨除去するステップがなされる。ステップ310で、埋め込まれたピンが導電性要素から概ね垂直に延在し、このシリコンピンの第1端部は導電性要素に結合し、シリコンピンの第2端部はそこから遠位置に配置される状態で、導電性要素がガラスウェーハの上に形成される。ステップ312では、シリコンサブアセンブリを有するガラスウェーハを埋め込まれたピンを有するガラスウェーハといっしょに接合するステップと、P−Nデバイスの少なくとも1つの表面をガラスウェーハの外面で覆われないままに残して、シリコンサブアセンブリと導電性要素とシリコンピンの一部とをカプセル化するステップが行われ、埋め込みはP−Nデバイスを形成した後で行なわれる。
【0022】
上述のように、本発明の好適な実施形態について例を示して説明したが、本発明の精神および範囲を逸脱することなく多くの変更を加えることができる。したがって、本発明の範囲は好適な実施形態の開示によって限定されない。そうではなく、本発明は、以下に続く特許請求の範囲を参照することによって全体的に決定されるべきである。
【符号の説明】
【0023】
100 MEMSデバイス
102 第1ガラスウェーハ
103 第2ガラスウェーハ
104 シリコンサブアセンブリ
106 導電性要素
108 シリコンピン
110 シリコンピンの第1端部
112 シリコンピンの第2端部
114 第1ガラスウェーハの外面
116 P−Nデバイス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガラスウェーハに取り付けられたMEMS構成要素と、
前記MEMS構成要素と信号で通信するシリコンピンであって、前記ガラスウェーハの外面に近接して配置された1つの端部部分を有する前記シリコンピンと、
前記シリコンピンの前記1つの端部部分に取付けられ、前記MEMS構成要素の温度を検出するように構成された温度センサであって、前記シリコンピンの前記1つの端部部分の上に配置されあらかじめ選択的拡散によって形成されたP−Nデバイスを備え、前記P−Nデバイスは、前記シリコンピンの前記形成の前に、かつ、前記シリコンピンが前記ガラスウェーハの内部に埋め込まれる前に作り出される、温度センサと
を備えたMEMSデバイス。
【請求項2】
ガラスウェーハと、
少なくとも1つの可動の機械的デバイスを有し、前記ガラスウェーハに結合されたシリコンサブアセンブリと、
前記ガラスウェーハの内部に配置され、前記シリコンサブアセンブリに近接して配置された導電性要素と、
前記導電性要素に結合された第1端部を含み、前記導電性要素から概ね垂直に延在するシリコンピンであって、前記ガラスウェーハの外面に近接して配置された第2端部をさらに含むシリコンピンと、
前記シリコンピンの前記第2端部の上に配置され選択的拡散によって形成されたP−Nデバイスであって、前記シリコンピンの前記形成の前に、かつ、前記シリコンピンが前記ガラスウェーハに埋め込まれる前に作り出される、P−Nデバイスと
を備えたMEMSデバイス。
【請求項3】
適切な凹部と導電性要素とを備えた第1ガラスウェーハを製造するステップと
シリコンサブアセンブリを製造するステップと、
前記シリコンサブアセンブリの少なくとも一部分を前記第1ガラスウェーハに接合するステップと、
P−Nデバイスを製造するために適切にドープされたエピタキシャル層をシリコンウェーハの内部に成長させるステップと、
前記シリコンウェーハをエッチングしてシリコンピンを形成するステップであって、少なくとも1つのシリコンピンは前記シリコンピンの第1端部の上に形成された前記P−Nデバイスを有するステップと、
前記シリコンピンを少なくとも前記第1ガラスウェーハの内部に埋め込むステップと、
前記シリコンピンの埋め込まれなかった部分を研磨除去するステップと、
前記埋め込まれたシリコンピンが導電性要素から概ね垂直に延在し、前記P−Nデバイスを有する前記シリコンピンの前記第1端部は前記導電性要素に結合された前記シリコンピンの第2端部から遠位置に配置された状態で、前記導電性要素を前記第1ガラスウェーハに近接させて配置するステップと
を含むMEMSデバイスの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2009−267365(P2009−267365A)
【公開日】平成21年11月12日(2009.11.12)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2009−28545(P2009−28545)
【出願日】平成21年2月10日(2009.2.10)
【出願人】(500575824)ハネウェル・インターナショナル・インコーポレーテッド (1,504)
【Fターム(参考)】