説明

ころ軸受装置及びころ軸受

【課題】ころ軸受回転中に金属等の接触やころ落ちに伴って発生する音を効果的に低減することができるころ軸受装置を提供する。
【解決手段】 ころ軸受装置10において、ハウジング12に組み込まれるころ軸受11と、該ハウジング12と該ころ軸受11との間に介装され、吸音材21を装着したケーシング13と、を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、製紙機械、圧延機、各種産業機械装置等の回転支持部に組み込まれるころ軸受装置及びころ軸受に関する。
【背景技術】
【0002】
ころ軸受は、一般に、内輪と外輪との間に複数のころが保持器を介して周方向に転動可能に配設されている。ここで、転動体としてのころは、内輪、外輪、保持器と接触するため金属等の接触音が発生し、また、ころ軸受回転時にころ落ち音が発生してしまうことが知られている。
【0003】
ここで、ころ軸受の損傷診断や異常診断において、前記接触音や前記ころ落ち音は、軸受の損傷や異常と間違って判定される虞があり、この対策として、前記接触音や前記ころ落ち音に起因する信号と軸受の損傷や異常に起因する信号とを区別する軸受の損傷診断装置や異常診断装置が提案されている(例えば、特許文献1及び特許分文献2参照)。この場合、前記接触音や前記ころ落ち音を低減することにより、ころ軸受の損傷や異常をより精度よく判定することができる。
【0004】
前記接触音を低減するものとして、複列の内輪軌道面間に、潤滑成分を含有する合成樹脂製の案内輪を配置した自動調心ころ軸受が提案されている(例えば、特許文献3参照)。
【0005】
また、保持器の振動やころ落ち音等に起因する軸受の振動や騒音を小さくするものとして、保持器に、ころのピッチ円径の外側を押さえる外側押え部と、ころのピッチ円径の内側を押さえる内側押え部を形成して、外側押え部と内側押え部との対向面を斜面にしたころ軸受用保持器が提案されている(例えば、特許文献4参照)。
【0006】
さらに、トラクションドライブのリングローラの外周に弾性制振鋼板を取り付けて振動を低減することにより、騒音を小さくする技術が開示されている(例えば、特許文献5参照)。
【0007】
【特許文献1】特開2001−13040号号公報
【特許文献2】特開2003−232674号公報
【特許文献3】特開2005−24026号公報
【特許文献4】特開2006−29371号公報
【特許文献5】特開平5−79450号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、上記特許文献3では、軸受の使用により案内輪の合成樹脂の性能が経時的に劣化して、潤滑性能が低下し接触音が発生する虞がある。また、上記特許文献4では、保持器の構造が複雑になってコストが高くなってしまう。さらに、上記特許文献5では、弾性制振鋼板の吸音効果は小さく、ころ軸受に適用しても、接触音やころ落ち音を十分に低減することが難しい。
【0009】
したがって、本発明は上述した事情を鑑み、ころ軸受回転中に金属等の接触やころ落ちに伴って発生する音を効果的に低減することができるころ軸受装置及びころ軸受を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の上記目的は、下記の構成により達成される。
(1) ハウジングに組み込まれるころ軸受と、
該ハウジングと該ころ軸受との間に介装され、吸音材を装着したケーシングと、を備えたことを特徴とするころ軸受装置。
(2) 前記吸音材は、前記ケーシングの軸方向両端部に全周にわたって埋設されていることを特徴とする(1)に記載のころ軸受装置。
(3) ハウジングに組み込まれるころ軸受と、
該ハウジングと該ころ軸受との間に取り付けられた吸音材と、を備えることを特徴とするころ軸受装置。
(4) 前記ころ軸受が、円筒ころ軸受、円すいころ軸受又は自動調心ころ軸受であることを特徴とする(1)〜(3)のいずれか一項に記載のころ軸受装置。
(5) 前記吸音材が、粒状素材を原料として成形した三次元粒集合構造で、比重が、層の厚さ方向又は層の面方向に連続的に変化した多孔質層を有する、ウレタン、スポンジ、グラスウール、ロックウール、スチールファイバ、ゴム、焼結金属、多孔質セラミックスのいずれかの多孔質構造体であることを特徴とする(1)〜(4)のいずれか一項に記載のころ軸受装置。
(6) 内輪と外輪との間に複数のころが周方向に転動可能に配設され、軸方向の端部にシール部が設けられたころ軸受において、
前記シール部に吸音材が設けられていることを特徴とするころ軸受。
(7) 前記シール部は、対向する一対のシール板を備えるとともに該シール板同士との間にシールリップ部が形成され、該シールリップ部と前記シール板との間に前記吸音材が配設されたことを特徴とする(6)に記載のころ軸受。
(8) 内輪と外輪との間に複数のころが保持器を介して周方向に転動可能に配設されたころ軸受において、
前記保持器に吸音材が設けられていることを特徴とするころ軸受。
(9) 前記吸音材が、粒状素材を原料として成形した三次元粒集合構造で、比重が、層の厚さ方向又は層の面方向に連続的に変化した多孔質層を有する、ウレタン、スポンジ、グラスウール、ロックウール、スチールファイバ、ゴム、焼結金属、多孔質セラミックスのいずれかの多孔質構造体であることを特徴とする(6)〜(8)のいずれか一項に記載のころ軸受。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、ころ軸受回転時にころと内輪、外輪、保持器のいずれかの接触部分から発生する金属等の接触音やころ落ち音を吸音材によって効果的に低減することができる。また、ころ軸受の正常回転中でも、発生する金属等の接触音やころ落ち音を吸音材により吸収することにより、初期の振動・騒音を小さくして、ころ軸受の異常や損傷が発生した場合の異常振動や異常音を検出しやすくすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明に係る実施の形態について、図を参照して説明する。図1は本発明の第1実施形態であるころ軸受装置を軸方向から見た図、図2は図1のA−A線断面図、図3は本発明の第2実施形態であるころ軸受装置の要部断面図、図4は本発明の第3実施形態であるころ軸受の要部断面図、図5は本発明の第4実施形態であるころ軸受の保持器を部分的に示す斜視図、図6は本発明の第5実施形態であるころ軸受の保持器を部分的に示す斜視図である。
【0013】
(第1実施形態)
図1および図2に示すように、本発明に係る第1実施形態であるころ軸受装置10は、ハウジング12に組み込まれる自動調心ころ軸受(ころ軸受)11と、該ハウジング12と該自動調心ころ軸受11との間に介装されたケーシング13とを備えている。
【0014】
自動調心ころ軸受11は、図2に示すように、外周面に複列軌道面14を有する内輪15と、内周面に複列一体の球面軌道面16を有する外輪17との間に、転動体としての複列の球面ころ18,18がそれぞれ保持器19を介して周方向に転動可能に配設されている。
【0015】
ケーシング13は、自動調心ころ軸受11の外輪17の外周面とハウジング12の内周面との間に配置されている。ケーシング13の軸方向の両端面には、それぞれ吸音材装着溝20,20が円周方向の全周に渡って形成されており、該吸音材装着溝20,20には、吸音材21,21がそれぞれ充填されている。
【0016】
ここで、吸音材21,21としては、特公平8−18376号公報に開示された多孔質構造体、即ち、粒状素材を原料として成形した三次元粒集合構造で、比重が、層の厚さ方向又は層の面方向に連続的に変化した多孔質層を有する、ウレタン、スポンジ、グラスウール、ロックウール、スチールファイバ、ゴム、焼結金属、多孔質セラミックスのいずれかの多孔質構造体を例示することができる。この場合、吸音材21はハウジング12や軸受外輪17と比べて剛性が低いものが多い(セラミックスの場合は異なる)ので、回転側の部材より固定側の部材に用いることが望ましい。
【0017】
したがって本実施形態によれば、自動調心ころ軸受11とハウジング12との間に、吸音材21,21を埋設したケーシング13が介装されているので、軸受回転時にころ18,18と、内輪15、外輪17、保持器19のいずれかの接触部分から発生する金属等の接触音やころ落ち音を吸音材21,21によって効果的に低減することができる。また、軸受の正常回転中でも、発生する金属等の接触音やころ落ち音を吸音材21,21により吸収することができるので、初期の振動・騒音を小さくして、ころ軸受の異常や損傷が発生した場合の異常振動や異常音を検出しやすくすることができる。
【0018】
(第2実施形態)
図3に示すように、本発明に係る第2実施形態であるころ軸受装置30は、ハウジング32に組み込まれる自動調心ころ軸受(ころ軸受)31と、吸音材41と、を備えている。
【0019】
自動調心ころ軸受31は、外周面に複列軌道面34,34を有する内輪35と、内周面に複列一体の球面軌道面36を有する外輪37との間に、転動体としての複列の球面ころ38,38が保持器39を介して周方向に転動可能に配設されており、内輪35の複列軌道面34の間には案内輪33が設けられている。
【0020】
また、吸音材41は、自動調心ころ軸受31の外輪37の外周面とハウジング32の内周面との間に介装されて設けられている。
【0021】
ここで、吸音材41としては、上記第1実施形態と同様に、特公平8−18376号公報に開示された多孔質構造体、即ち、粒状素材を原料として成形した三次元粒集合構造で、比重が、層の厚さ方向又は層の面方向に連続的に変化した多孔質層を有する、ウレタン、スポンジ、グラスウール、ロックウール、スチールファイバ、ゴム、焼結金属、多孔質セラミックスのいずれかの多孔質構造体を例示することができる。この場合、吸音材41はハウジング32や軸受外輪37と比べて剛性が低いものが多い(セラミックスの場合は異なる)ので、回転側の部材より固定側の部材に用いることが望ましい。
【0022】
したがって本実施形態によれば、自動調心ころ軸受31とハウジング32との間に、吸音材41が介装されているので、軸受回転時にころ38,38と、内輪35、外輪37、保持器39のいずれかの接触部分から発生する金属等の接触音やころ落ち音を吸音材41によって効果的に低減することができる。また、ころ軸受の正常回転中でも、発生する金属等の接触音やころ落ち音を吸音材41により吸収することができるので、初期の振動・騒音を小さくして、軸受の異常や損傷が発生した場合の異常振動や異常音を検出しやすくすることができる。
【0023】
なお、本実施形態では、自動調心ころ軸受31の外輪37の外周面とハウジング32の内周面との間に介装されるケーシングを省略しているが、ケーシングを介装する場合は、ケーシングとハウジング32との間、或いは外輪37とケーシングとの間に吸音材41を介装するようにしてもよく、また、ケーシング全体を吸音材で形成するようにしてもよい。
【0024】
(第3実施形態)
図4に示すように、本発明に係る第3実施形態である複列円筒ころ軸受(ころ軸受)50は、外周面に軌道面51,51を有する複列の内輪52,52と、内周面に複列の軌道面53,53を有する外輪54との間に、転動体としての複列の円筒ころ55,55が周方向に配設されて保持器90により転動自在に保持されており、外輪54の軸方向の両端部には、それぞれシール部56,56が装着されている。
【0025】
シール部56,56は、外輪54の軸方向の端部内周面に内嵌される芯金(シール板)57,57と、該芯金57,57に加硫接着等により一体に装着されたシールリップ部58,58とを有している。また、シール板59,59が、内輪52の軸方向の端部外周面に外嵌されるとともに前記芯金57,57に軸方向に対向するようにして設けられる。これにより、前記シールリップ部58,58と、該シール板59,59との間にラビリンスシールが形成される。
【0026】
そして、シール部56,56のシールリップ部58,58とシール板59,59との間に、吸音材61,61が設けられている。この場合、吸音材61,61は、シールリップ部58側に装着してもよいし、シール板59側に装着してもよい。
【0027】
ここで、吸音材61,61は、上記第1及び第2の実施形態と比べて強度が要求されないので、特公平8−18376号公報に開示された多孔質構造体、即ち、粒状素材を原料として成形した三次元粒集合構造で、比重が、層の厚さ方向又は層の面方向に連続的に変化した多孔質層を有する、ウレタン、スポンジ、グラスウール、ロックウール、スチールファイバ、ゴム、焼結金属、多孔質セラミックスのうちで、ウレタン、スポンジ、グラスウール、ロックウール、ゴム、焼結金属、多孔質セラミックスのいずれかの多孔質構造体を用いるのが好ましい。
【0028】
したがって本実施形態によれば、複列円筒ころ軸受50のシール部56,56のシールリップ部58,58とシール板59,59との間に、吸音材61,61が設けられているので、ころ軸受回転時にころ55,55と、内輪52、外輪54のいずれかの接触部分から発生する金属等の接触音やころ落ち音を吸音材61,61によって効果的に低減することができる。また、ころ軸受の正常回転中でも、発生する金属等の接触音やころ落ち音を吸音材61,61により吸収することができるので、初期の振動・騒音を小さくして、軸受の異常や損傷が発生した場合の異常振動や異常音を検出しやすくすることができる。
【0029】
(第4実施形態)
図5に示すように、本発明に係る第4実施形態である円筒ころ軸受(ころ軸受:図示せず)は、転動体としての円筒ころ(図示せず)を転動自在に保持する保持器70に、吸音材71が設けられている。
【0030】
保持器70は、円環部72と、円環部72から軸方向に延びて円周方向に略等間隔で複数箇所配置された柱部73とを備えており、円周方向に互い隣り合う各柱部73に円筒ころを保持するポケット部74が形成されている。
【0031】
そして、保持器70に対して、特公平8−18376号公報に開示された多孔質構造体、即ち、粒状素材を原料として成形した三次元粒集合構造で、比重が、層の厚さ方向又は層の面方向に連続的に変化した多孔質層を有する、多孔質セラミックスを用いた溶射、または焼結金属によるメッキを施すことにより、保持器70に吸音材71が設けられる。
【0032】
したがって、実施形態によれば、円筒ころ軸受の保持器70に吸音材71が設けられているので、ころ軸受回転時にころと、内輪、外輪、保持器70のいずれかの接触部分から発生する金属等の接触音やころ落ち音を吸音材71によって効果的に低減することができる。また、ころ軸受の正常回転中でも、発生する金属等の接触音やころ落ち音を吸音材71により吸収することができるので、初期の振動・騒音を小さくして、ころ軸受の異常や損傷が発生した場合の異常振動や異常音を検出しやすくすることができる。
【0033】
(第5実施形態)
図6に示すように、本発明に係る第5実施形態である円筒ころ軸受(ころ軸受:図示せず)は、転動体としての円筒ころ86を転動自在に保持する保持器80に、吸音材81が設けられている。
【0034】
保持器80は、円環部82と、円環部82から軸方向に延びて円周方向に略等間隔で複数箇所配置された柱部83とを備えており、円周方向に互い隣り合う各柱部83に円筒ころ86を保持するポケット部84が形成されている。そして、円環部82には、油穴85がポケット部84ごとに形成されており、該油穴85に吸音材81が取り付けられている。
【0035】
ここで、吸音材81としては、上記第1の実施形態と同様に、特公平8−18376号公報に開示された多孔質構造体、即ち、粒状素材を原料として成形した三次元粒集合構造で、比重が、層の厚さ方向又は層の面方向に連続的に変化した多孔質層を有する、ウレタン、スポンジ、グラスウール、ロックウール、スチールファイバ、ゴム、焼結金属、多孔質セラミックスのいずれかの多孔質構造体を例示することができる。
【0036】
この場合、吸音材81に多孔質材を用いると、油穴85は潤滑剤の保持機能を有する。また、吸音材81に貫通素材を用いると、潤滑剤が通過すると共に、フィルタ機能を有する。さらに、吸音材81が、円環部82の表面よりころ86側に突出する場合には、ころ86の軸方向端面との接触に際して緩衝効果を有する。
【0037】
したがって本実施形態によれば、円筒ころ軸受の保持器80の油穴85に吸音材81が設けられているので、軸受回転時にころと内輪、外輪、保持器80のいずれかの接触部分から発生する金属等の接触音やころ落ち音を吸音材81によって効果的に低減することができる。また、ころ軸受の正常回転中でも、発生する金属等の接触音やころ落ち音を吸音材81により吸収することができるので、初期の振動・騒音を小さくして、ころ軸受の異常や損傷が発生した場合の異常振動や異常音を検出しやすくすることができる。
【0038】
なお、本発明は上記実施の形態に例示したものに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
例えば、上記実施の形態では、ころ軸受として、円筒ころ軸受又は自動調心ころ軸受を例示したが、これに限定されず、円すいころ軸受に本発明を適用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明の第1実施形態であるころ軸受装置を軸方向から見た図である。
【図2】図1のA−A線断面図である。
【図3】本発明の第2実施形態であるころ軸受装置の要部断面図である。
【図4】本発明の第3実施形態であるころ軸受の要部断面図である。
【図5】本発明の第4実施形態であるころ軸受の保持器を部分的に示す斜視図である。
【図6】本発明の第5実施形態であるころ軸受の保持器を部分的に示す斜視図である。
【符号の説明】
【0040】
10,30 ころ軸受装置
11,31 自動調心ころ軸受(ころ軸受)
12,32 ハウジング
13 ケーシング
15,35 内輪
17,37 外輪
18,38 ころ
19,39 保持器
21,41 吸音材
50 複列円筒ころ軸受(ころ軸受)
52 内輪
54 外輪
55 ころ
56 シール部
59 シール板
61 吸音材
70,80,90 保持器
71,81 吸音材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジングに組み込まれるころ軸受と、
該ハウジングと該ころ軸受との間に介装され、吸音材を装着したケーシングと、を備えたことを特徴とするころ軸受装置。
【請求項2】
前記吸音材は、前記ケーシングの軸方向両端部に全周にわたって埋設されていることを特徴とする請求項1に記載のころ軸受装置。
【請求項3】
ハウジングに組み込まれるころ軸受と、
該ハウジングと該ころ軸受との間に取り付けられた吸音材と、を備えることを特徴とするころ軸受装置。
【請求項4】
前記ころ軸受が、円筒ころ軸受、円すいころ軸受又は自動調心ころ軸受であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のころ軸受装置。
【請求項5】
前記吸音材が、粒状素材を原料として成形した三次元粒集合構造で、比重が、層の厚さ方向又は層の面方向に連続的に変化した多孔質層を有する、ウレタン、スポンジ、グラスウール、ロックウール、スチールファイバ、ゴム、焼結金属、多孔質セラミックスのいずれかの多孔質構造体であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のころ軸受装置。
【請求項6】
内輪と外輪との間に複数のころが周方向に転動可能に配設され、軸方向の端部にシール部が設けられたころ軸受において、
前記シール部に吸音材が設けられていることを特徴とするころ軸受。
【請求項7】
前記シール部は、対向する一対のシール板を備えるとともに該シール板同士との間にシールリップ部が形成され、該シールリップ部と前記シール板との間に前記吸音材が配設されたことを特徴とする請求項6に記載のころ軸受。
【請求項8】
内輪と外輪との間に複数のころが保持器を介して周方向に転動可能に配設されたころ軸受において、
前記保持器に吸音材が設けられていることを特徴とするころ軸受。
【請求項9】
前記吸音材が、粒状素材を原料として成形した三次元粒集合構造で、比重が、層の厚さ方向又は層の面方向に連続的に変化した多孔質層を有する、ウレタン、スポンジ、グラスウール、ロックウール、スチールファイバ、ゴム、焼結金属、多孔質セラミックスのいずれかの多孔質構造体であることを特徴とする請求項6〜8のいずれか一項に記載のころ軸受。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2008−25688(P2008−25688A)
【公開日】平成20年2月7日(2008.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−197847(P2006−197847)
【出願日】平成18年7月20日(2006.7.20)
【出願人】(000004204)日本精工株式会社 (8,378)
【Fターム(参考)】