説明

アダプタ装置、携帯端末装置、パターン照合錠システム及びパターン照合錠システムの錠制御方法

【課題】物体表面のランダムパターンの真贋判定にカメラ付き携帯端末装置を用いることを可能とするアダプタ装置を提供する。
【解決手段】本発明に係るアダプタ装置2は、カメラに装着されるための開口部200と、周囲光を遮る遮蔽部材202と、前記遮蔽部材の内側に設けられ、前記開口部を介して撮影される物体に光を照射する光源204とを有する。本発明に係るアダプタ装置2は、これらの構成により、携帯端末装置に装着されるだけで、上記ランダムパターンの撮影に適した光学的条件を整えることができる。ユーザは、アダプタ装置2を端末装置4に装着して、パターン照合鍵6のPFP登録部8を撮影する。このようにして取得されたPFP登録部8の画像は、PFP登録部8のランダムパターンの凹凸の影が同一の光学条件で撮影されたものとなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カメラ付き携帯端末装置に装着されるアダプタ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
紙は、植物繊維が複雑に絡み合ってできており、このような紙の性質を利用して、個々の紙を一意に識別することが注目されている。例えば、特許文献1において、非検査紙が原本の紙であるか否かを判定する手法が開示されている。しかしながら、非検査紙の植物繊維パターンを読み取る装置としてカメラ付き携帯電話等の携帯端末装置が用いられる場合、判定処理が適切になされる程度の画質を得ることが困難である。
【0003】
特許文献2において、カメラ付き携帯電話に付加する補助レンズであって、焦点距離等を変更することができるものが開示されている。また、特許文献3において、携帯端末カメラ用の近距離撮影用アダプタ及びその取り付け方法が開示されている。しかしながら、いずれの装置を用いた場合においても、上記画質を得ることは難しい。
【0004】
【特許文献1】特開2004−102562号公報
【特許文献2】特開2004−199014号公報
【特許文献3】特開2004−13166号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上述した背景からなされたものであり、物体表面のランダムパターンの真贋判定にカメラ付き携帯端末装置を用いることを可能とするアダプタ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明に係る第1のアダプタ装置は、カメラに装着されるための開口部と、周囲光を遮る遮蔽部材と、前記遮蔽部材の内側に設けられ、前記開口部を介して撮影される物体に光を照射する光源とを有する。
【0007】
好適には、前記開口部は、カメラ付き携帯端末のレンズ部に装着される。
好適には、前記光源は、撮影対象物体面の法線方向とは異なる方向で光を照射するように設けられてなる。
好適には、前記光源は、非可視領域の波長を含む光を照射する。
好適には、前記開口部に装着されたカメラのレンズ部の光軸上に設けられた光学系をさらに有する。
【0008】
また、本発明に係る第2のアダプタ装置は、カメラに装着されるための開口部と、周囲光を遮る遮蔽部材と、前記遮蔽部材の内側に設けられ、前記開口部を介して撮影される物体に光源からの光を導く光導波路とを有する。
【0009】
本発明に係る第1の携帯端末装置は、アダプタ装置とカメラとを有する携帯端末装置であって、前記アダプタ装置は、前記カメラに装着されるための開口部と、周囲光を遮る遮蔽部材と、前記遮蔽部材の内側に設けられ、前記開口部を介して撮影される物体に光を照射する光源とを有する。
【0010】
また、本発明に係る第2の携帯端末装置は、アダプタ装置とカメラとを有する携帯端末装置であって、前記アダプタ装置は、前記カメラに装着されるための開口部と、周囲光を遮る遮蔽部材と、前記遮蔽部材の内側に設けられ、前記開口部を介して撮影される物体に光源からの光を導く光導波路とを有する。
【0011】
また、本発明に係る第3の携帯端末装置は、アダプタ装置と、物体表面のランダムパターンからなる照合画像を記憶する記憶手段と、前記アダプタ装置を介して物体を撮影するカメラと、前記記憶手段により記憶されている照合画像と、前記カメラにより撮影された物体の識別対象パターンとが一致するか否かを判定する判定手段とを有し、前記アダプタ装置は、前記カメラに装着されるための開口部と、周囲光を遮る遮蔽部材と、前記遮蔽部材の内側に設けられ、前記開口部を介して撮影される物体に光を照射する光源とを有する。
【0012】
好適には、前記判定手段による判定結果を送信する送信手段をさらに有する。
【0013】
また、本発明に係る第4の携帯端末装置は、アダプタ装置と、前記アダプタ装置を介して物体を撮影するカメラと、前記カメラにより撮影された物体の画像を送信する送信手段とを有し、前記アダプタ装置は、前記カメラに装着されるための開口部と、周囲光を遮る遮蔽部材と、前記遮蔽部材の内側に設けられ、前記開口部を介して撮影される物体に光を照射する光源とを有する。
【0014】
本発明に係る第1のパターン照合錠システムは、アダプタ装置を有する携帯端末装置と、サーバとを有するパターン照合錠システムであって、前記アダプタ装置は、カメラに装着されるための開口部と、周囲光を遮る遮蔽部材と、前記遮蔽部材の内側に設けられ、前記開口部を介して撮影される物体に光を照射する光源とを有し、前記携帯端末装置は、前記アダプタ装置を介して物体を撮影するカメラと、前記カメラにより撮影された物体の画像をサーバに送信する送信手段とを有し、前記サーバは、物体表面のランダムパターンからなる照合画像を記憶する記憶手段と、前記記憶手段により記憶されている照合画像と、携帯端末装置から送信された画像とが一致するか否かを判定する判定手段と、前記判定手段により照合画像と送信画像とが一致すると判定された場合に開錠及び施錠のいずれかを行う錠制御手段とを有する。
【0015】
本発明に係る第2のパターン照合錠システムは、アダプタ装置を有する携帯端末装置と、サーバとを有するパターン照合錠システムであって、前記アダプタ装置は、カメラに装着されるための開口部と、周囲光を遮る遮蔽部材と、前記遮蔽部材の内側に設けられ、前記開口部を介して撮影される物体に光を照射する光源とを有し、前記携帯端末装置は、物体表面のランダムパターンからなる照合画像を記憶する記憶手段と、前記アダプタ装置を介して物体を撮影するカメラと、前記記憶手段により記憶されている照合画像と、前記カメラにより撮影された物体の識別対象パターンとが一致するか否かを判定する判定手段と、前記判定手段による判定結果を送信する送信手段とを有し、前記サーバは、前記携帯端末装置から送信された判定結果に基づいて開錠及び施錠のいずれかを行う錠制御手段とを有する。
【0016】
また、本発明に係る第1のパターン照合錠システムの錠制御方法は、カメラに装着されるための開口部と、周囲光を遮る遮蔽部材と、前記遮蔽部材の内側に設けられ、前記開口部を介して撮影される物体に光を照射する光源とを有するアダプタ装置とカメラとを有する携帯端末装置、及び物体表面のランダムパターンからなる照合画像を記憶するサーバを有するパターン照合錠システムにおいて、前記携帯端末装置において、前記アダプタ装置を介して前記カメラにより撮影された物体の画像を送信し、前記サーバにおいて、前記記憶されている照合画像と前記送信された画像とが一致するか否かを判定し、前記判定により照合画像と送信画像とが一致すると判定された場合に開錠及び施錠のいずれかを行う。
【0017】
さらに、本発明に係る第2のパターン照合錠システムの錠制御方法は、カメラに装着されるための開口部と、周囲光を遮る遮蔽部材と、前記遮蔽部材の内側に設けられ、前記開口部を介して撮影される物体に光を照射する光源とを有するアダプタ装置とカメラとを有し、物体表面のランダムパターンからなる照合画像を記憶する携帯端末装置、及びサーバを有するパターン照合錠システムにおいて、前記携帯端末装置において、前記アダプタ装置を介して前記カメラにより撮影された物体の画像と、前記記憶されている照合画像とが一致するか否かを判定し、前記判定結果を送信し、前記サーバにおいて、前記送信された判定結果に基づいて開錠及び施錠のいずれかを行う。
【発明の効果】
【0018】
本発明のアダプタ装置によれば、物体表面のランダムパターンの真贋判定にカメラ付き携帯端末装置を用いることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
まず、本発明のアダプタ装置を用いて撮影されるパターン照合鍵を説明する。
図1は、パターン照合鍵を説明する図であって、図1(A)は、紙の繊維パターンを例示し、図1(B)は、紙からなるパターン照合鍵を示し、図1(C)は、プラスチックあるいは銀塗装面からなるパターン照合鍵を示す。
図1(A)に例示するように、紙は、植物繊維が複雑に絡み合ってできている。植物繊維の幅は、一般に4〜70μmであり、広葉樹から作られた普通紙では10〜50μm、針葉樹から作られた普通紙では20〜70μmである。
【0020】
紙に含まれる植物繊維等のランダムパターンを、それぞれの紙を識別する「指紋」として用いることをPFP(紙指紋;Paper Finger Print)技術ともいう。なお、PFP技術は、紙だけではなく、ランダムパターンを持つ物体、例えばブラスト処理された金属板や銀塗装されたプラスチック板などにも適用されうる。
【0021】
パターン照合鍵は、このように自然に形成されるランダムパターンを鍵として用いる。図1(B)及び図1(C)に示すように、パターン照合鍵は、紙、プラスチックあるいは銀塗装のランダムなパターンを有する。図1(B)に示されるパターン照合鍵は、ランダムパターンとして紙の繊維パターンを有する。識別対象となるランダムパターン部分(PFP登録部ともいう)は、カードキーの少なくとも一部に含まれ、その面積は、1乃至2mm四方である。カードキーのいずれかの箇所にPFP登録部(1乃至2mm四方の平面領域)が確保されていればよいので、カードキー全体のデザインの自由度が非常に高くなり、カードキーの小型化が容易である。
【0022】
パターン照合鍵は、後述するパターン照合錠システムにより、本物であるか偽者であるかを判定される。パターン照合鍵が本物であると判定された場合、当該パターン照合鍵のランダムパターンと一致するランダムパターンを記憶しているパターン錠装置の開錠及び施錠のいずれかを行う。
【0023】
紙の繊維パターンを意図的に再現することは困難であることから、上記のパターン照合鍵それぞれは極めて高精度に識別されることができ、その偽造は極めて困難である。また、紙の繊維パターンを含むパターン照合鍵は、容易に製造されることができ、その製造及び維持管理にかかるコストも低い。
【0024】
このようなパターン照合鍵のPFP登録部をカメラ付き携帯電話で撮影する場合、周囲光の影響を制御することができず、PFP登録部は一様な色(例えば、紙であれば白色、表面処理された金属であれば銀色)であるので、ランダムパターンの影ができなかったり(紙であれば一様な単なる白色面となってしまう)、影の方向や濃度など、影のでき方が予め登録されている照合用パターンと異なってしまったりすることがある。このため、カメラの分解能を単純に高くするだけではPFP登録部を適切に読み取ることはできない。
【0025】
次に、本発明の第1の実施形態に係るアダプタ装置2を説明する。
図2は、本発明の第1の実施形態に係るアダプタ装置2を示す図であって、図2(A)は、アダプタ装置2の構成を示し、図2(B)は、アダプタ装置2が端末装置4に装着された場合を例示する。
図2(A)に示すように、本実施形態に係るアダプタ装置2は、図示しないカメラに装着されるための開口部200と、周囲光を遮る遮蔽部材202と、前記遮蔽部材の内側に設けられ、前記開口部を介して撮影される物体に光を照射する光源204とを有する。アダプタ装置2は、開口部200に装着されたカメラの図示しないレンズ部の光軸上に設けられた光学系206をさらに含んでもよい。本発明に係るアダプタ装置2は、これらの構成により、携帯端末装置に装着されるだけで、上記ランダムパターンの撮影に適した光学的条件を整えることができる。
【0026】
開口部200は、アダプタ装置2がカメラに着脱可能に装着されるためのマウント機構であり、カメラ、カメラのレンズ部又は携帯端末装置本体の少なくともいずれかと連結するものである。開口部200がカメラに装着されると、撮影対象物は、この開口部200を介してカメラに撮影される。
【0027】
遮蔽部材202は、例えば、プラスチック、金属等からなり、撮影対象物に対する周囲光を遮る。パターン照合鍵6のPFP登録部8を撮影する場合、遮蔽部材202は、このPFP登録部8への周囲光を遮る。
【0028】
光源204は、1以上の例えばLEDであり、撮影対象物体面の法線方向とは異なる方向で光を照射するように設けられている。このため、パターン照合鍵6のPFP登録部8におけるランダムパターンの凹凸の影が適切に形成され、CCD等の映像素子により読み取られることができる。さらに、周囲光が遮蔽部材202により遮られるので、このランダムパターンの凹凸の影の形は、略同一の形で読み取られることができる。なお、光源204は、非可視領域の波長を含む光を照射するものであってもよい。
【0029】
なお、これらの構成要素を含むアダプタ装置2内の機構は、予め登録されている後述する照合用画像を取得した際の光学条件(光照射方向、照度、解像度等)に合わせて形成されている。また、アダプタ装置2には、開口部200に装着されたカメラのレンズ部の光軸上に設けられた光学系206がさらに設けられてもよい。光学系206は、例えば物体の近接撮影を可能とするレンズである。マクロ撮影機能がないカメラが装着された場合、光学系206により、PFP登録部8の画像が適切な画質で取得されることができる。
【0030】
図2(B)に例示するように、ユーザは、アダプタ装置2を端末装置4のカメラ(不図示)に装着して、パターン照合鍵6のPFP登録部8を撮影する。このようにして取得されたPFP登録部8の画像は、PFP登録部8のランダムパターンの凹凸の影が同一の光学条件で撮影されたものとなる。
【0031】
端末装置4のカメラは、例えば124万画素の有効画素を有するCCDである。この場合、SXGA(1280×960)モード、マクロ撮影時(最大倍率)約61mm×約46mm(35mmフィルム換算で0.56倍相当)とすると、一画素当たりの撮影面積は約48μm×48μmとなる(約530dpi)。この解像度では、μ〜mmオーダー周期のランダムパターン(紙指紋)を十分に捕えることが可能である。
【0032】
次に、このようなパターン照合鍵6を用いたパターン照合防犯システムを説明する。
図3は、パターン照合鍵6とそれに対応するパターン照合錠システムとを有するパターン照合防犯システム1を示す図である。
図3に示すように、パターン照合防犯システム1は、アダプタ装置2を有する端末装置4、及びネットワーク3を介して端末装置4とデータの送受信を行うサーバ5とパターン照合錠装置10とがネットワーク7を介して接続されるパターン照合錠システムを有する。パターン照合錠装置10は、図中のAが拡大されて示すように、制御装置12及び電気錠16を有する。ここで、ネットワーク3,7は、LAN、WAN等であり、無線であっても有線であってもよい。
【0033】
パターン照合防犯システム1において、端末装置4は、アダプタ装置2を介してカメラにより撮影された物体の画像をサーバ5に対して送信する。サーバ5は、物体表面のランダムパターンからなる照合画像を記憶し、記憶されている照合画像と端末装置4から送信された画像とが一致するか否かを判定し、照合画像と送信画像とが一致すると判定された場合に開錠及び施錠のいずれかを行う。サーバ5は、錠制御に関するデータを制御装置12に対して送信し、制御装置12は、このデータに基づいて電気錠16を制御する。
【0034】
パターン照合錠装置10は、例えば、ホテル、賃貸マンション、事業所、一般住宅並びに金庫のドアに設けられている。
電気錠16は、開錠及び施錠のためのアクチュエータ(例えば、モータ、ソレノイド等)を有し、制御装置12の制御により開錠及び施錠のいずれかを行う。例えば、電気錠16は、サーバ5により照合画像と識別対象パターンとが一致すると判定された場合、制御装置12の制御によりドアを開錠する。
以降、端末装置4及びサーバ5について詳述する。
【0035】
図4は、端末装置4、サーバ5及び制御装置12のハードウェア構成を示す図である。
図4に例示するように、端末装置4等は、CPU18、メモリ20、ネットワークを介して外部のコンピュータ等とデータの送信及び受信を行う通信インタフェース(IF)22、ハードディスクドライブ(HDD)等の記憶装置24、LCD表示装置並びにキーボード・タッチパネルなどを含み、ユーザからの操作を受け付けるユーザインタフェース(UI)装置26、及びSDカード、CD並びにDVD装置など外部の記録媒体のデータの読み込み・書き込みを行う記録媒体IF28を有する。
【0036】
図5は、端末装置4により実行される画像送信プログラム50の機能構成を示す図である。
図5に示すように、画像送信プログラム50は、画像受付部500、制御部502及び通信部504を有する。画像送信プログラム50は、これらの構成により、アダプタ装置2(図2(A))を装着された端末装置4のカメラにより撮影された物体の画像と、ユーザにより入力された識別子(ID)とをサーバ5に対して送信する。画像送信プログラム50は、メモリ20にロードされて、CPU18により実行される。なお、画像送信プログラム50の全部又は一部の機能は、端末装置4に設けられたハードウェアにより実現されてもよい。また、以降に示されるプログラムについても同様である。
【0037】
画像送信プログラム50において、画像受付部500は、カメラにより取得された画像データ(識別対象パターン)を受け付けて制御部502に対して出力する。画像データは、例えば、32×32画素〜64×64画素の画像データであって、1KB程度のデータである。
【0038】
制御部502は、画像受付部500から画像データを受け付ける。また、制御部502は、UI装置26を介してユーザにより入力されるIDを受け付ける。IDは、受け付けられた画像データと同一性を判定するための照合画像を一意に識別するための文字列である。例えば、IDは、パターン照合錠装置10が設けられたドアの番号を含むものであり、ドアに予め記載されている。なお、IDは、バーコード化されていてもよく、この場合、端末装置4のカメラで当該バーコードを読み取ることにより、IDは制御部502に入力される。制御部502は、画像データ及びIDを通信部504に対して出力する。また、制御部502は、UI装置26、カメラ、通信部504から入力されたデータを、UI装置26の表示装置に表示する。
【0039】
通信部504は、制御部502から入力した画像データ及びIDをネットワーク3を介してサーバ5に対して出力する。また、通信部504は、サーバ5からの送信されたデータを受信し、制御部502に対して出力する。
【0040】
図6は、サーバ5により実行されるパターン照合プログラム60の機能構成を示す図である。
図6に示すように、パターン照合プログラム60は、画像受付部600、判定部602、結果送信部604、照合データ記憶部606及び登録部608を有する。
パターン照合プログラム60において、登録部608は、図示しない複合機(MFP;Multi-Function Peripherals)、PC用フラットベッドスキャナ、ディジタルカメラ等により取得された照合画像を受け付ける。照合画像は、パターン照合錠装置10(図3)が設けられたドアを開閉するためのパターン照合鍵6に付されたランダムパターン(例えば、植物繊維のパターン)からなるものである。
【0041】
また、登録部608は、この照合画像を一意に識別するIDをUI装置26を介して受け付け、照合画像とIDとを対応づけて照合データ記憶部606に格納する。登録部608は、この照合画像の有効期限、有効回数などを併せて受け付けてもよく、この場合、これらのデータもIDと対応づけて照合データ記憶部606に格納する。なお、IDが入力されなかった場合、登録部608が、一意のIDを生成して対応づけてもよい。
【0042】
照合データ記憶部606は、照合画像、有効期限等を、入力されたIDに対応づけて記憶する。照合データ記憶部606は、複数の照合画像を1つのIDに対応づけて記憶してもよい。この場合、当該複数の照合画像は、それぞれ異なるパターン照合鍵6に付されたランダムパターンに対応するものであり、これらのパターン照合鍵6はいわゆる合鍵の役割を果たす。有効期限が照合画像に対応付けられている場合、この照合画像は、記憶されている有効期限内に限り有効となる。また、有効回数が対応づけられている場合、この照合画像は、記憶されている有効回数を超えない限り有効となる。照合データ記憶部606は、メモリ20、記憶装置24等により実現される。
【0043】
画像受付部600は、端末装置4から送信された画像データ(識別対象パターン)及びIDを受け付けて、判定部602に対して出力する。
判定部602は、照合データ記憶部606に記憶されている当該IDの照合画像と画像受付部600から入力された画像データ(即ち、端末装置4から送信された画像データ)とが一致するか否かを判定する。当該IDに複数の照合画像が対応づけられている場合、判定部602は、当該複数の照合画像のいずれかと、識別対象の画像データとが一致するか否かを判定する。判定部602は、同一性判定処理の判定結果を結果送信部604に対して出力する。
【0044】
より具体的には、判定部602は、入力された画像データ対して、1画素ずつずらされた複数の照合用領域を設定し、それぞれの照合用領域において照合画像との相関値を算出する。判定部602は、相関値の最大値及び相関値の最大値を正規化した値(ノーマライズドスコア)に基づいて、照合画像と類似度の高いパターンが含まれているか否かを判定することにより、記憶されている照合画像と、パターン照合鍵6から取得されて送信された画像データとの同一性を判定する。
【0045】
結果送信部604は、この判定結果を、ネットワーク3を介して端末装置4に対して送信し、ネットワーク7を介して制御装置12に対して送信する。なお、結果送信部604は、判定部602により照合画像と送信された画像とが一致すると判定された場合、開錠及び施錠のいずれかを行う旨の制御データを、制御装置12に対して送信してもよい。
【0046】
図7は、サーバ5上で動作するパターン照合プログラム60によるパターン照合処理(S10)のフローチャートを示す図である。
図7に示すように、ステップ100(S100)において、パターン照合プログラム60(図6)の画像受付部600は、アダプタ装置2を装着された端末装置4により取得されて送信された画像データ及びIDを受け付けたか否かを判定する。パターン照合プログラム60は、画像受付部600が画像データ等を受け付けた場合にはS102の処理に進み、そうでない場合にはS100の処理に戻る。
【0047】
ステップ102(S102)において、判定部602は、照合データ記憶部606に記憶されている当該IDに対応する照合画像データを参照する。
ステップ104(S104)において、判定部602は、画像受付部600から入力された画像データと照合画像とが一致するか否かを判定する。パターン照合プログラム60は、識別対象の画像データと照合画像とが一致すると判定された場合にはS106の処理に進み、そうでない場合にはS108の処理に進む。
【0048】
ステップ106(S106)において、結果送信部604は、送信された画像と照合画像とが一致した旨を端末装置4及び制御装置12に対して出力する。なお、結果送信部604は、開錠及び施錠のいずれかを行う旨の制御データを、制御装置12に対して送信してもよい。
ステップ108(S108)において、結果送信部604は、送信された画像と照合画像とが不一致であった旨を端末装置4及び制御装置12に対して出力する。なお、結果送信部604は、制御装置12に対しては判定結果を送信しなくてもよい。
【0049】
図8は、制御装置12により実行される錠制御プログラム70の機能構成を示す図である。
図8に示すように、錠制御プログラム70は、判定結果受付部700及び開閉制御部702を有する。
錠制御プログラム70において、判定結果受付部700は、サーバ5から送信された判定結果を受け付けて開閉制御部702に対して出力する。開閉制御部702は、識別対象の画像と照合画像とが一致する旨の判定結果を受け付けた場合、電気錠16に対して開錠及び施錠のいずれかを行う旨の制御信号を出力する。なお、判定結果受付部700が、電気錠16に対して開錠及び施錠のいずれかを行う旨の制御データをサーバ5から受け付けた場合、開閉制御部702は、この制御データに基づいて、電気錠16に対して制御信号を出力する。
【0050】
図9は、本実施形態に係るパターン照合防犯システム1の全体動作(S20)を示すシーケンス図である。
図9に示すように、ステップ200(S200)において、本システムの管理者は、サーバ5のUI装置26等を用いて照合画像、ID、有効期限等を入力する。サーバ5のパターン照合プログラム60(図6)の登録部608は、入力された照合画像等を受け付けて、当該IDに照合画像等を対応づけて照合データ記憶部606に格納する。また、管理者は、当該照合画像に対応するランダムパターンをパターン照合鍵6のPFP登録部8に、例えば貼付する。以降、このパターン照合鍵6は、ユーザ等により用いられる。
【0051】
ステップ202(S202)において、パターン照合錠装置10が設けられたドアが施錠されていると、ユーザは、このパターン照合鍵6のPFP登録部8をアダプタ装置2(図2(A))を装着された端末装置4のカメラで撮影する。PFP登録部8が撮影されると、識別対象となる当該パターン照合鍵6の画像データが取得される。また、ユーザは、UI装置26を用いてこのドアを識別するIDを入力する。
【0052】
ステップ204(S204)において、取得された画像データ及び入力されたIDは、画像送信プログラム50(図5)によりサーバ5に対して送信される。サーバ5では、パターン照合プログラム60(図6)の画像受付部600が当該送信された画像データ等を受け付ける。画像データ等がパターン照合プログラム60に受け付けられると、サーバ5では、パターン照合処理(図7;S10)がなされて、当該画像データと当該IDに対応づけられている照合画像との同一性が判定される。
ステップ206(S206)において、判定結果が、サーバ5から制御装置12及び端末装置4に対して送信される。
【0053】
ステップ208(S208)において、制御装置12では、錠制御プログラム70(図8)の判定結果受付部700が判定結果を受け付け、この判定結果が、挿入されたパターン照合鍵6から取得された識別対象パターンとこの部屋の照合画像とが一致する旨を示すものである場合、開閉制御部702は、この部屋のドアを開錠(又は施錠)する旨の制御信号を電気錠16に対して出力する。電気錠16は、制御信号を受け付けると開錠する。
ステップ210(S210)において、端末装置4では、画像送信プログラム50の通信部504が判定結果を受け付け、制御部502が、当該判定結果をUI装置26に表示する。
【0054】
以上説明したように、アダプタ装置2は、カメラに装着されるための開口部と、周囲光を遮る遮蔽部材と、前記遮蔽部材の内側に設けられ、前記開口部を介して撮影される物体に光を照射する光源とを有する。したがって、アダプタ装置2によれば、物体表面のランダムパターンの真贋判定にカメラ付き携帯端末装置を用いることができる。このため、専用の照合機を用いる場合に比べて、非常に安価で簡易に当該判定処理が実現されることができる。また、アダプタ装置2も安価に提供されることができる。
【0055】
例えば、身近なカメラ付き携帯電話を、有価証券、チケット並びに重要文書等の真贋判定、高額商品の真贋判定、金庫やドアの鍵の判定装置として用いることが可能となる。ドアの鍵の判定処理では、鍵となる紙片やプラスチックカードを撮影し、IDとともにサーバーに対して送信することにより、真偽判定処理がなされ、真であると判定されると、ドアが開錠される。
【0056】
また、アダプタ装置2によれば、周囲の光学条件に関わらず、安定した条件の下で撮影が可能となるので、アダプタ装置2は、二次元バーコード(QRコード等)、隠し印刷されたコード、ステガノグラフィ等を撮影する場合においても用いられることができる。
さらに、アダプタ装置2には、赤外線等の非可視領域のみに吸収をもつインクやトナーに含まれる色材と同じ吸収領域の波長を持つ光源(例えば、赤外線LED、紫外線LEDなど)が用いられてもよい。これにより、このようなインク、トナー等で隠し印刷されたコード等を読み取ることができる。このような利用方法の場合、凹凸ランダムパターンを観測する場合と異なり、観測対象物への光の照射方向に特に規定を設ける必要はなく、光源は、方向に関係なく対象物を照らすように配置されればよい。
【0057】
また、パターン照合処理は、端末装置4においてなされてもよい。
図10は、パターン照合防犯システム1の変形例の全体動作(S30)を示すシーケンス図である。なお、図10に示された各処理のうち、図9に示された処理と実質的に同一のものには同一の符号が付されている。
図10に示すように、S202の処理で、端末装置4において画像データとIDが取得されると、端末装置4上でパターン照合処理(図7;S10)がなされる。なお、端末装置4上では、パターン照合プログラム60(図6)が動作しており、照合画像等は端末装置4に予め記憶されている。
【0058】
パターン照合処理が端末装置4によりなされると、ステップ300(S300)において、判定結果が端末装置4からサーバ5に対して送信される。サーバ5は当該判定結果を受け付けると、S206の処理で、当該判定結果を制御装置12及び端末装置4に対して送信する。制御装置12は判定結果を受け付けると、S208の処理でドアを開錠する。また、端末装置4はサーバ5からの判定結果(処理完了通知)を受け付けるとその旨をUI装置26に表示する。
【0059】
なお、照合画像データは、端末装置4の記録媒体IF28により読み取り可能なミニSDカード等の外部記憶装置に保存されていてもよい。
また、端末装置4上で動作するパターン照合プログラム60において、照合データ記憶部606は、照合画像に基づいて変換された二次元バーコード等の画像データを記憶してもよい。この場合、対応するパターン照合鍵6には、当該二次元バーコードが印刷されている。ユーザが、アダプタ装置2が装着された端末装置4のカメラを用いて、この二次元コードを読み取ると、端末装置4で動作するパターン照合プログラム60は、撮影された二次元バーコードと、記憶している二次元バーコードとが同一であるか否かを判定する。記憶されている二次元バーコードは、紙の繊維パターン等に基づいて生成されたものであり、偽造が困難であるので、セキュリティがより向上する。
【0060】
次に、本発明の第2の実施形態に係るアダプタ装置2を説明する。
図11は、本実施形態に係るアダプタ装置2を示す図である。なお、図11に示された各構成のうち、図2に示された構成と実質的に同一のものには同一の符号が付されている。
図11に示すように、本実施形態に係るアダプタ装置2は、光源204の替わりに、遮蔽部材202の内側に設けられ、開口部200を介して撮影される物体に光源からの光を導く光導波路210を有する点で、第1の実施形態に係るアダプタ装置2とは異なる。
【0061】
光導波路210は、例えば端末装置4に搭載されている内蔵照明などの光源からの光をパターン照合鍵6のPFP登録部8に導くためのものである。
これにより、本実施形態のアダプタ装置2によれば、端末装置4に設けられた光源を用いて、ランダムパターンの凹凸の影を適切に形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】パターン照合鍵を説明する図であって、図1(A)は、紙の繊維パターンを例示し、図1(B)は、紙からなるパターン照合鍵を示し、図1(C)は、プラスチックあるいは銀塗装面からなるパターン照合鍵を示す。
【図2】本発明の第1の実施形態に係るアダプタ装置2を示す図であって、図2(A)は、アダプタ装置2の構成を示し、図2(B)は、アダプタ装置2が端末装置4に装着された場合を例示する。
【図3】パターン照合鍵6とそれに対応するパターン照合錠システムとを有するパターン照合防犯システム1を示す図である。
【図4】端末装置4、サーバ5及び制御装置12のハードウェア構成を示す図である。
【図5】端末装置4により実行される画像送信プログラム50の機能構成を示す図である。
【図6】サーバ5により実行されるパターン照合プログラム60の機能構成を示す図である。
【図7】サーバ5上で動作するパターン照合プログラム60によるパターン照合処理(S10)のフローチャートを示す図である。
【図8】制御装置12により実行される錠制御プログラム70の機能構成を示す図である。
【図9】パターン照合防犯システム1の全体動作(S20)を示すシーケンス図である。
【図10】パターン照合防犯システム1の変形例の全体動作(S30)を示すシーケンス図である。
【図11】本発明の第2の実施形態に係るアダプタ装置2を示す図である。
【符号の説明】
【0063】
1 パターン照合防犯システム
2 アダプタ装置
3,7 ネットワーク
4 端末装置
5 サーバ
6 パターン照合鍵
8 PFP登録部
10 パターン照合錠装置
12 制御装置
16 電気錠
18 CPU
20 メモリ
22 通信IF
24 記憶装置
26 UI装置
28 記録媒体IF
50 画像送信プログラム
60 パターン照合プログラム
70 錠制御プログラム
200 開口部
202 遮蔽部材
204 光源
206 光学系
210 光導波路
500 画像受付部
502 制御部
504 通信部
600 画像受付部
602 判定部
604 結果送信部
606 照合データ記憶部
608 登録部
700 判定結果受付部
702 開閉制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
カメラに装着されるための開口部と、
周囲光を遮る遮蔽部材と、
前記遮蔽部材の内側に設けられ、前記開口部を介して撮影される物体に光を照射する光源と
を有するアダプタ装置。
【請求項2】
前記開口部は、カメラ付き携帯端末のレンズ部に装着される
請求項1に記載のアダプタ装置。
【請求項3】
前記光源は、撮影対象物体面の法線方向とは異なる方向で光を照射するように設けられてなる
請求項1又は2に記載のアダプタ装置。
【請求項4】
前記光源は、非可視領域の波長を含む光を照射する
請求項1乃至3のいずれかに記載のアダプタ装置。
【請求項5】
前記開口部に装着されたカメラのレンズ部の光軸上に設けられた光学系をさらに有する
請求項1乃至4のいずれかに記載のアダプタ装置。
【請求項6】
カメラに装着されるための開口部と、
周囲光を遮る遮蔽部材と、
前記遮蔽部材の内側に設けられ、前記開口部を介して撮影される物体に光源からの光を導く光導波路と
を有するアダプタ装置。
【請求項7】
アダプタ装置とカメラとを有する携帯端末装置であって、
前記アダプタ装置は、
前記カメラに装着されるための開口部と、
周囲光を遮る遮蔽部材と、
前記遮蔽部材の内側に設けられ、前記開口部を介して撮影される物体に光を照射する光源と
を有する携帯端末装置。
【請求項8】
アダプタ装置とカメラとを有する携帯端末装置であって、
前記アダプタ装置は、
前記カメラに装着されるための開口部と、
周囲光を遮る遮蔽部材と、
前記遮蔽部材の内側に設けられ、前記開口部を介して撮影される物体に光源からの光を導く光導波路と
を有する携帯端末装置。
【請求項9】
アダプタ装置と、
物体表面のランダムパターンからなる照合画像を記憶する記憶手段と、
前記アダプタ装置を介して物体を撮影するカメラと、
前記記憶手段により記憶されている照合画像と、前記カメラにより撮影された物体の識別対象パターンとが一致するか否かを判定する判定手段と
を有し、
前記アダプタ装置は、
前記カメラに装着されるための開口部と、
周囲光を遮る遮蔽部材と、
前記遮蔽部材の内側に設けられ、前記開口部を介して撮影される物体に光を照射する光源と
を有する携帯端末装置。
【請求項10】
前記判定手段による判定結果を送信する送信手段をさらに有する
請求項9に記載の携帯端末装置。
【請求項11】
アダプタ装置と、
前記アダプタ装置を介して物体を撮影するカメラと、
前記カメラにより撮影された物体の画像を送信する送信手段と
を有し、
前記アダプタ装置は、
前記カメラに装着されるための開口部と、
周囲光を遮る遮蔽部材と、
前記遮蔽部材の内側に設けられ、前記開口部を介して撮影される物体に光を照射する光源と
を有する携帯端末装置。
【請求項12】
アダプタ装置を有する携帯端末装置と、サーバとを有するパターン照合錠システムであって、
前記アダプタ装置は、
カメラに装着されるための開口部と、
周囲光を遮る遮蔽部材と、
前記遮蔽部材の内側に設けられ、前記開口部を介して撮影される物体に光を照射する光源と
を有し、
前記携帯端末装置は、
前記アダプタ装置を介して物体を撮影するカメラと、
前記カメラにより撮影された物体の画像をサーバに送信する送信手段と
を有し、
前記サーバは、
物体表面のランダムパターンからなる照合画像を記憶する記憶手段と、
前記記憶手段により記憶されている照合画像と、携帯端末装置から送信された画像とが一致するか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段により照合画像と送信画像とが一致すると判定された場合に開錠及び施錠のいずれかを行う錠制御手段と
を有するパターン照合錠システム。
【請求項13】
アダプタ装置を有する携帯端末装置と、サーバとを有するパターン照合錠システムであって、
前記アダプタ装置は、
カメラに装着されるための開口部と、
周囲光を遮る遮蔽部材と、
前記遮蔽部材の内側に設けられ、前記開口部を介して撮影される物体に光を照射する光源と
を有し、
前記携帯端末装置は、
物体表面のランダムパターンからなる照合画像を記憶する記憶手段と、
前記アダプタ装置を介して物体を撮影するカメラと、
前記記憶手段により記憶されている照合画像と、前記カメラにより撮影された物体の識別対象パターンとが一致するか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段による判定結果を送信する送信手段と
を有し、
前記サーバは、
前記携帯端末装置から送信された判定結果に基づいて開錠及び施錠のいずれかを行う錠制御手段と
を有するパターン照合錠システム。
【請求項14】
カメラに装着されるための開口部と、周囲光を遮る遮蔽部材と、前記遮蔽部材の内側に設けられ、前記開口部を介して撮影される物体に光を照射する光源とを有するアダプタ装置とカメラとを有する携帯端末装置、及び物体表面のランダムパターンからなる照合画像を記憶するサーバを有するパターン照合錠システムにおいて、
前記携帯端末装置において、前記アダプタ装置を介して前記カメラにより撮影された物体の画像を送信し、
前記サーバにおいて、
前記記憶されている照合画像と前記送信された画像とが一致するか否かを判定し、
前記判定により照合画像と送信画像とが一致すると判定された場合に開錠及び施錠のいずれかを行う
パターン照合錠システムの錠制御方法。
【請求項15】
カメラに装着されるための開口部と、周囲光を遮る遮蔽部材と、前記遮蔽部材の内側に設けられ、前記開口部を介して撮影される物体に光を照射する光源とを有するアダプタ装置とカメラとを有し、物体表面のランダムパターンからなる照合画像を記憶する携帯端末装置、及びサーバを有するパターン照合錠システムにおいて、
前記携帯端末装置において、
前記アダプタ装置を介して前記カメラにより撮影された物体の画像と、前記記憶されている照合画像とが一致するか否かを判定し、
前記判定結果を送信し、
前記サーバにおいて、前記送信された判定結果に基づいて開錠及び施錠のいずれかを行う
パターン照合錠システムの錠制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2007−279128(P2007−279128A)
【公開日】平成19年10月25日(2007.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−101896(P2006−101896)
【出願日】平成18年4月3日(2006.4.3)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】