説明

ウェハカセット及び半導体ウェハの表面処理方法

【課題】エピタキシャル成長前の表面処理(エッチング処理、洗浄処理、乾燥処理)において、半導体ウェハの表面パーティクル数が増大するのを効果的に抑制し、表面パーティクル数が少ない半導体ウェハを実現できる技術を提供する。
【解決手段】ウェハカセットを、当該ウェハカセットの前面を構成する前方支持体と、前方支持体に対向配置され、当該ウェハカセットの背面を構成する後方支持体と、収容される半導体ウェハを下方に案内する上溝部を有し、前方支持体と後方支持体を上部で連結する上側部フレームと、上溝部に対応して設けられ、収容される半導体ウェハを支持する下溝部を有し、前方支持体と後方支持体を下部で連結する下側部フレームとを備えた構成とする。上側部フレームと下側部フレームの間が開口し、側部周縁が開放された状態で半導体ウェハを収容可能となっている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体ウェハを収納する枚葉式のウェハカセット及びウェハカセットを用いた半導体ウェハの表面処理方法に関し、特に、半導体ウェハを収容した状態で表面処理を行う際に好適な技術に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、GaAs、InPなどの半導体ウェハの表面に化合物半導体をエピタキシャル成長させる場合、半導体ウェハには、前処理として、アンモニア系溶液又は硫酸系溶液などのエッチャント(エッチング液)によるエッチング処理が施される。
通常、鏡面研磨された半導体ウェハは、洗浄処理された後、実際にエピタキシャル成長が行われるまでに数ヶ月間保管される。この保管中に酸化物あるいは有機物がウェハ表面に発生してしまう可能性がある。化合物半導体のエピタキシャル成長では、半導体ウェハにおいて曇りのない完全な鏡面を確実に創出する必要があるため、エピタキシャル成長直前の前処理としてエッチング処理を行い、ウェハ表面に発生した酸化物や有機物を除去するようにしている。そして、エッチング処理が施された半導体ウェハは、純水による洗浄処理、乾燥処理を経てエピタキシャル成長に供される。
【0003】
上述したエッチング処理、純水による洗浄処理及び乾燥処理(以下、各処理を併せて表面処理と称する)は、一般に、枚葉式のウェハカセットに複数枚の半導体ウェハを収容した状態で行われる(例えば特許文献1)。特許文献1には、半導体ウェハに対して表面処理を均一に施すために、側面を上段溝壁、中段溝壁、下段溝壁で構成し、上段溝壁と中段溝壁の間、及び中段溝壁と下段溝壁の間を開口させたウェハカセットが開示されている。
【0004】
図3は従来の枚葉式ウェハカセット(市販のフッ素樹脂製ウェハカセット)の一例について示す外観図で、図4はスリット部の中心を通る断面を示す図である。
図3,4に示すように、ウェハカセット2は、前方に立設された2本の前方支柱23、後方に立設された2本の後方支柱24、前方支柱23と後方支柱24の間に設けられた側部フレーム21を備えて構成されている。2本の前方支柱23,23が補強部材25で連結され、2本の後方支柱24,24が補強部材26で連結されており、ウェハカセット2は全体として箱型となっている。
【0005】
側部フレーム21は、前方支柱23と後方支柱24の間に連架された上側部フレーム211、下側部フレーム212、及び前後方向に平行に配列された複数枚の仕切板213,213・・を備えている。仕切板213,213・・の上部は上側部フレーム211に接合され、下部は下側部フレーム212に接合されている。
すなわち、側部フレーム21の上部には、上側部フレーム211と仕切板213,213・・により上溝部214が形成され、側部フレーム21の下部には、下側部フレーム212と仕切板213,213・・により下溝部215が形成され、上側部フレーム211と下側部フレーム212の間には、仕切板213,213・・によりスリット部216が形成されている。
また、下側部フレーム212の下溝部215には、半導体ウェハWの周縁に当接して支持する支持部215aが形成されている。
【0006】
半導体ウェハWは、上溝部214、スリット部216、下溝部215に沿ってウェハカセット2内に案内される。そして、ウェハ上部周縁が上溝部214に位置し、ウェハ側部周縁がスリット部216に位置し、ウェハ下部周縁が下溝部215に位置した状態で、支持部215aによって支持される。すなわち、ウェハカセット2では、上溝部214、スリット部216及び下溝部215によって、複数の半導体ウェハWが離間した状態で収容されるようになっている。
【0007】
半導体ウェハWは、このようなウェハカセット2に収容された状態で、ウェハ製造時に洗浄・乾燥処理が一度施され、数ヶ月保管された後、エッチング及び洗浄・乾燥処理が施されることとなる。上述したウェハカセット2を使用して半導体ウェハの表面処理を行う場合、スリット部216をエッチャントや純水が通過するため、均一な表面処理が期待される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特許第4256122号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ところで、エピタキシャル成長前に表面処理を施した直後の半導体ウェハは、表面処理が繰り返し行われたことによって表面が活性化した状態となっているため、大気中の微細な塵埃が非常に吸着しやすい。たとえクリーンルーム内で処理を行ったとしても、表面処理前(エッチング処理前)に比べて表面処理後(乾燥処理後)の表面パーティクル数が増大することがある。実際に、本発明者等が上述したウェハカセット2に半導体ウェハWを収容して表面処理を行ったところ、表面処理前に比較して表面処理後の表面パーティクル数が著しく増大した。
【0010】
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、エピタキシャル成長前の表面処理(エッチング処理、洗浄処理、乾燥処理)において、半導体ウェハの表面パーティクル数が増大するのを効果的に抑制し、表面パーティクル数が少ない半導体ウェハを実現できる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
請求項1に記載の発明は、複数の半導体ウェハを前後方向に並べて収容可能な箱型のウェハカセットであって、
当該ウェハカセットの前面を構成する前方支持体と、
前記前方支持体に対向配置され、当該ウェハカセットの背面を構成する後方支持体と、
収容される半導体ウェハを下方に案内する上溝部を有し、前記前方支持体と前記後方支持体を上部で連結する上側部フレームと、
前記上溝部に対応して設けられ、収容される半導体ウェハを支持する下溝部を有し、前記前方支持体と前記後方支持体を下部で連結する下側部フレームとを備え、
前記上側部フレームと前記下側部フレームの間が開口し、側部周縁が開放された状態で半導体ウェハを収容可能となっていることを特徴とする。
【0012】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のウェハカセットにおいて、前記上側部フレームと前記下側部フレームを連結するリブ部を有することを特徴とする。
【0013】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のウェハカセットにおいて、前記リブ部は、前記上溝部を形成する上部仕切片と前記下溝部を形成する下部仕切片に連設されていることを特徴とする。
【0014】
請求項4に記載の発明は、請求項1から3の何れか一項に記載のウェハカセットに、ウェハ表面が前記前方支持体、前記後方支持体又は前記リブ部と接触しないように半導体ウェハを収容し、エッチング処理、洗浄処理又は乾燥処理を行うことを特徴とする半導体ウェハの表面処理方法である。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、エピタキシャル成長前の表面処理において、半導体ウェハの表面パーティクル数が増大するのを効果的に抑制でき、表面パーティクル数が少ない半導体ウェハを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】実施形態に係るウェハカセットの外観を示す図である。
【図2】実施形態に係るウェハカセットの断面構造を示す図である。
【図3】従来のウェハカセットの外観を示す図である。
【図4】従来のウェハカセットの断面構造を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。
図1は実施形態に係るウェハカセットの一例について示す外観図で、図2は溝部の中心を通る断面を示す図である。図1,2に示すウェハカセット1は、複数の半導体ウェハを前後方向に並べて収容可能な枚葉式のウェハカセットであり、例えばテフロン(登録商標)等の材料で構成される。
図1,2に示すように、ウェハカセット1は、前方に立設された2本の前方支柱13、後方に立設された2本の後方支柱14、前方支柱13と後方支柱14の間に設けられた上側部フレーム11及び下側部フレーム12を備えて構成されている。2本の前方支柱13,13間が補強部材15で連結され、2本の後方支柱14,14が補強部材16で連結されており、ウェハカセット1は全体として箱型となっている。
【0018】
上側部フレーム11には、24枚の上部仕切片111,111・・が前後方向に平行に形成されており、前方支柱13、後方支柱14及び上部仕切片111,111・・によって25条の上溝部112,112・・が形成されている。また、上部仕切片111の内側下部は、水平方向に対して例えば45°をなす傾斜面111aとされ、半導体ウェハWの上部周縁と上部仕切片111との当接部分が極力小さくなるようにしている。
【0019】
下側部フレーム12には、上部仕切片111,111・・に対応して24枚の下部仕切片121,121・・が前後方向に平行に形成されており、前方支柱13、後方支柱14及び下部仕切片121,121・・によって上溝部112,112・・に対応する25条の下溝部122,122・・が形成されている。また、下部仕切片121の内側上部は、水平方向に対して例えば45°をなす傾斜面121aとされ、半導体ウェハWの下部周縁と下部仕切片121との当接部分が極力小さくなるようにしている。
また、下側部フレーム12の下溝部122には、半導体ウェハWの周縁に当接して指示する支持部122aが形成されている。上溝部112及び下溝部122の幅は、収容する半導体ウェハWの厚さに応じて設計されており、例えば4.76mmとされる。
【0020】
半導体ウェハWは、上溝部112及び下溝部122に沿ってウェハカセット1内に案内される。そして、半導体ウェハWの上部周縁が上溝部112に位置し、下部周縁が下溝部122に位置した状態で、支持部122aによって支持される。すなわち、ウェハカセット1では、25枚の半導体ウェハWを離間した状態で収容可能となっている。
なお、下仕切板121だけで半導体ウェハWを安定して保持できれば、上仕切板111が半導体ウェハWの上部周縁に当接しないようにしてもよい。
【0021】
また、上側部フレーム11と下側部フレーム12は、前後方向の略中央において、リブ部17により連結されている。具体的には、上側部フレーム11の略中央(例えば前方から12番目)の上部仕切片111Aと、この上部仕切片111Aに対応する下側部フレーム12の略中央の下部仕切片121Aに、リブ部(補強部材)17が連設されている。すなわち、上部仕切片111A、リブ部17及び下部仕切片121Aは、一枚の板状部材で構成されている。
【0022】
本実施形態1のウェハカセット1は、従来のウェハカセット2(図2参照)において、上側部フレーム211と下側部フレーム212の間にある仕切板213,213・・を、前方から12番目の1枚を除いて切断した構造となっている。したがって、従来のウェハカセットの設計を利用して、簡単にウェハカセット1を作製することができる。
【0023】
ウェハカセット1の側面に大きな開口を設けることで強度が不足すると、ウェハカセット1をスピンコータに配置して洗浄処理や乾燥処理を行う場合等に、ウェハカセット1が歪みを生じて半導体ウェハWが落下する虞がある。そこで、本実施形態では、リブ部17を設けてウェハカセット1において一定の強度が保持されるようにしている。
【0024】
このように、ウェハカセット1は、当該ウェハカセット1の前面を構成する前方支柱(前方支持体)13と、前方支持体13に対向配置され、当該ウェハカセット1の背面を構成する後方支柱14(後方支持体)と、収容される半導体ウェハWを下方に案内する上溝部112を有し、前方支柱13と後方支柱14を上部で連結する上側部フレーム11と、上溝部112に対応して設けられ、収容される半導体ウェハWを支持する下溝部122を有し、前方支柱13と後方支柱14を下部で連結する下側部フレーム12とを備えている。そして、上側部フレーム11と下側部フレーム12の間が開口し、側部周縁が開放された状態(いずれの部材にも接触しない状態)で半導体ウェハWを収容可能となっている。
【0025】
ウェハカセット1によれば、半導体ウェハWを収容したときに、半導体ウェハWの側部周縁表面がウェハカセット1と極力接触しないようにできる。したがって、純水による洗浄処理においてはウェハ表面に残留するエッチャントを迅速に除去でき、乾燥処理においてはウェハ表面に残留する水滴を迅速に除去できるので、ウェハカセット1からの発塵による悪影響を最小限に抑えることができる。すなわち、エピタキシャル成長前の表面処理において、半導体ウェハの表面パーティクル数が増大するのを効果的に抑制し、表面パーティクル数が少ない半導体ウェハを実現することができる。
【0026】
[実施例]
実施例では、上述したウェハカセット1を用いて表面処理を行った。まず、ウェハの側部周縁が、前方支柱13、後方支柱14又はリブ部17と接触しないように、直径2インチのInPウェハを収容した。例えば、後方から2番目(前方から24番目)の溝C24にウェハ表面を前方に向けて配置した。
この状態で、エッチャント(HSO:H:HO=5:1:1)に1分間浸漬して、エッチング処理を行った。次いで、超純水をオーバーフローさせた洗浄槽に4分間浸漬して、洗浄処理を行った。このとき、ウェハカセット1を揺動させ、カセット内部のウェハ当接部分(上部仕切片111の下部及び下部仕切片121の上部、図2の網掛け部分)に水が適度に通過するようにした。ウェハカセットを揺動するのは、ウェハ全体、とりわけウェハ周縁部分の硫酸の溶け残りを除去するためである。
そして、ウェハカセット1をスピンドライヤーに設置し、静電気除去対策を施された窒素パージ環境下(常温)で、ウェハカセット1を自転させることで基板を乾燥させた(乾燥処理)。具体的には、3000回転/分で180秒回転させた後、500回転/分で50秒回転させた。
【0027】
[比較例]
比較例では、図2に示す従来のウェハカセット2を用いて表面処理を行った。実施例と同様に、直径2インチのInPウェハを後方から2番目の溝C24にウェハ表面を前方に向けて配置し、同様の表面処理を行った。比較例では、ウェハの側部周縁の大部分が、仕切板213と接触することとなる(図4の網掛け部分)。
【0028】
実施例及び比較例における表面処理前後の半導体ウェハWについて、Surfscan6220により表面パーティクル数を測定し、パーティクル数の増減について調べた。測定結果を表1に示す。
表1に示すように、実施例では、表面パーティクル数の増加は、表面処理前後で概ね35以内に抑えられていた。これに対して、比較例では、表面パーティクル数の増加が80を超え、200近くまで増加しているものもあった。表面パーティクル数が多い半導体ウェハは、その後のエピタキシャル成長時に異常成長をきたす原因となるため、概ね40以内であることが望ましい。
【0029】
【表1】

【0030】
比較例のウェハカセット2では、半導体ウェハWの側部周縁の表裏面が仕切板213に接触し、この部分における表面処理が不十分となるために、表面処理後の表面パーティクル数の増大を十分に抑制できなかったと考えられる。
ウェハカセット1は25条の溝部112,122を有しているので、最大25枚の半導体ウェハWを収容することが可能である。しかし、比較例のようにウェハの側部周縁の大部分が仕切板などに接触していると、表面処理が不十分となる。したがって、ウェハカセット1を用いて表面処理を行う場合、半導体ウェハWの表面(エピタキシャル成長面)が前方支柱13、後方支柱14又はリブ部17と接触しないように半導体ウェハWを収容し、エッチング処理、洗浄処理及び乾燥処理を行うのが望ましい。
【0031】
例えば、表面をウェハカセット1の前方に向けて半導体ウェハWを収容する場合、前方から1番目の溝C1に配置された半導体ウェハWは、側部周縁においてウェハ表面が前方支柱13に接触する。また、前方から13番目の溝C13に配置された半導体ウェハWは、側部周縁においてウェハ表面がリブ部17に接触する。したがって、半導体ウェハWをこれらの位置には収容しないようにする。つまり、ウェハカセット1では、実質的に最大23枚の半導体ウェハWを収容して表面処理を行うことができる。
なお、前方から12番目の溝C12に配置される半導体ウェハWは、側部周縁がリブ部17に接触することとなるが、接触するのはウェハ裏面側であるので問題ない。同様に、前方から25番目の溝C25に配置される半導体ウェハWは、側部周縁が後方支柱14に接触することとなるが、接触するのはウェハ裏面側であるので問題ない。
【0032】
以上、本発明者によってなされた発明を実施形態に基づいて具体的に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
実施形態では、ウェハカセット1の略中央に位置する12番目の上部仕切片111Aと下部仕切片121Aにリブ部17を連設し、1枚の板状部材で構成した場合について説明したが、リブ部の数や配置箇所はこれに限定されない。例えば、その他の上部仕切片111と下部仕切片121を連設するリブ部を設けるようにしてもよいし、上部仕切片111や下部仕切片121とは別に、上側部フレーム11と下側部フレーム12を接続するリブ部を設けるようにしてもよい。
【0033】
なお、リブ部の数を多くしすぎると、実質的に収容可能な半導体ウェハWの数が少なくなり生産性が低下する虞がある。また、リブ部の形状を大きくしすぎると、開口が狭くなり均一な表面処理が妨げられる虞がある。そこで、リブ部の数、配置箇所又は形状は、ウェハカセット1の強度を保持し得る程度で最小限に抑えるのが望ましい。
【0034】
また、ウェハカセット1では、前面及び背面がほぼ開放された構成となっているが、前面を構成する前方支持体(実施形態では前方支柱13)又は背面を構成する後方支持体(実施形態では後方支柱14)を、板状部材で構成するようにしてもよい。
【0035】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0036】
1 ウェハカセット
11 上側部フレーム
111 上部仕切片
112 上部溝部
12 下側部フレーム
121 下部仕切片
122 下部溝部
13 前方支柱
14 後方支柱
15,16 補強部材
17 リブ部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の半導体ウェハを前後方向に並べて収容可能な箱型のウェハカセットであって、
当該ウェハカセットの前面を構成する前方支持体と、
前記前方支持体に対向配置され、当該ウェハカセットの背面を構成する後方支持体と、
収容される半導体ウェハを下方に案内する上溝部を有し、前記前方支持体と前記後方支持体を上部で連結する上側部フレームと、
前記上溝部に対応して設けられ、収容される半導体ウェハを支持する下溝部を有し、前記前方支持体と前記後方支持体を下部で連結する下側部フレームとを備え、
前記上側部フレームと前記下側部フレームの間が開口し、側部周縁が開放された状態で半導体ウェハを収容可能となっていることを特徴とするウェハカセット。
【請求項2】
前記上側部フレームと前記下側部フレームを連結するリブ部を有することを特徴とする請求項1に記載のウェハカセット。
【請求項3】
前記リブ部は、前記上溝部を形成する上部仕切片と前記下溝部を形成する下部仕切片に連設されていることを特徴とする請求項2に記載のウェハカセット。
【請求項4】
請求項1から3の何れか一項に記載のウェハカセットに、ウェハ表面が前記前方支持体、前記後方支持体又は前記リブ部と接触しないように半導体ウェハを収容し、エッチング処理、洗浄処理又は乾燥処理を行うことを特徴とする半導体ウェハの表面処理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2011−210910(P2011−210910A)
【公開日】平成23年10月20日(2011.10.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−76551(P2010−76551)
【出願日】平成22年3月30日(2010.3.30)
【出願人】(502362758)JX日鉱日石金属株式会社 (482)
【Fターム(参考)】