説明

エッチング後のフォトレジスト及び底部反射防止膜の除去に有用な組成物

【課題】硬化フォトレジスト及び/又は底部反射防止膜(BARC)材料をその上に有する超小型電子装置から、該材料を除去する。
【解決手段】水性組成物は、少なくとも1つのカオトロピック溶質、少なくとも1つのアルカリ性塩基、及び脱イオン水を含む。組成物は、集積回路製造において、銅などの基板上の金属種に対する悪影響なしに、そして超小型電子装置構造中で用いられる低誘電性材料への損害なしに、硬化フォトレジスト及び/又はBARC材料の高効率除去を達成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の分野
本発明は、超小型電子装置の製造において、硬化フォトレジスト及び/又は底部反射防止膜(BARC)をその上に有する基板から、このような層を除去するのに有用な水性組成物、及び超小型電子装置から硬化フォトレジスト及び/又はBARC層を除去するためにこのような組成物を使用する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
関連技術の説明
フォトリソグラフィー技術は、コーティング、露光、及び現像工程を含む。ウエハはポジ又はネガフォトレジスト物質で被覆され、引き続いて、後のプロセスにおいて保持又は除去されるパターンを画定するマスクにより覆われる。マスクの適切な位置決めに続いて、マスクはそれを通して紫外線(UV)光又は遠紫外線(DUV)光(λ=約250nm)などの単色放射線ビームを誘導し、露光したフォトレジスト材料の選択されたすすぎ液中における可溶性をより低く又はより高くする。次に可溶性フォトレジスト材料が除去され、又は「現像され」、それによってマスクと同一のパターンが後に残る。
【0003】
現在、フォトリソグラフィー産業においては、436nm、365nm、248nm、及び193nmの4つの開発された放射線波長が用いられているが、最近の取組みは157nm平版印刷プロセスに向けられている。理論的には、波長が短くなるにつれて、半導体チップ上により細かいフィーチャ(features)を形成することができる。しかし、半導体基板の反射率はフォトリソグラフィー波長に反比例するため、干渉と不均等に露光されたフォトレジストのため、超小型電子装置の限界寸法に一致することが制限されてきた。
【0004】
例えば、DUV放射線への露光に際し、フォトレジストの透過率がDUV波長に対する基板の高反射率と組み合わされることにより、フォトレジスト中に戻るDUV放射線の反射をもたらし、これによりフォトレジスト層内に定常波が生じることがよく知られている。定常波はフォトレジスト中での光化学反応の引き金となって、放射線に露光することが意図されないマスクされた部分を含むフォトレジストの不均等な露光を引き起こし、線幅、間隔、及びその他の限界寸法にばらつきが生じる。
【0005】
透過率と反射率の問題に対処するために、フォトレジストを塗布するのに先立って基板に塗布される、実際には無機と有機両方のものがある底部反射防止膜(BARC)が開発されている。例えば、ポリスルホン、ポリ尿素、ポリ尿素スルホン、ポリアクリレート、及びポリ(ビニルピリジン)等の、ただしこれに限定されるものではない、有機BARCは、典型的に600〜1200Åの厚さであり、スピンオンコーティング技術を使用して塗布される。一般に、有機BARCは平坦化層であり、ビアを均等に埋めて高度に架橋している。有機BARCは、BARC層の反射率をフォトレジスト層の反射率と一致させることにより光反射を防止すると同時に、放射線を吸収して、これにより放射線反射と定常波を防止する。
【0006】
集積回路のバック・エンド・オブ・ライン(BEOL)デュアル−ダマシン処理中に、気相プラズマエッチングを使用して、現像されたフォトレジスト膜のパターンを下に積層される誘電性膜に転写する。パターン転写中に、反応性プラズマガスは、現像されたフォトレジストと反応し、フォトレジスト表面に、硬化した架橋ポリマー材料又は「外皮」を形成する。さらに、反応性プラズマガスはBARCの側壁と誘電体層中にエッチングされたフィーチャと反応する。フロント・エンド・オブ・ライン(FEOL)処理中にイオン注入を使用して、露光したウエハ層にドーパント原子を付加する。イオン注入露光されたフォトレジストはまた、プラズマエッチングされたフォトレジストと同様に高度に架橋される。
【0007】
超小型電子装置ウエハからの硬化フォトレジスト及び/又はBARC材料のきれいな除去は、困難であり及び/又は費用がかかることが分かっている。除去されないと、この層は引き続くケイ素化又は接点形成を妨げるかもしれない。典型的にこの層は、酸化又は還元プラズマ灰化又は湿式浄化によって除去される。しかし、基板を酸又は還元プラズマエッチングに曝露するプラズマ灰化は、フィーチャの形状や寸法の変化、又は誘電性材料の比誘電率の増大のいずれかによって、誘電性材料の損傷をもたらす可能性がある。後者の問題は、特に、下に積層された誘電性材料が有機ケイ酸塩ガラス(OSG)又は炭素ドープ酸化物ガラスなどの低誘電率材料である場合に顕著である。したがって、プラズマ灰化を使用した硬化フォトレジスト及び/又はBARC層の除去を避けることが望ましい場合が多い。
【0008】
BEOLを適用する際に、洗浄剤/エッチング剤組成物を使用してアルミニウム又は銅製の相互接続ワイヤを有する表面を処理する場合、組成物が、例えば銅、アルミニウム、コバルト等に対して低エッチング速度を有する等、良好な金属適合性を有することが重要である。水性除去溶液は廃棄が簡単なので好ましいが、フォトレジスト「外皮」は典型的に水性洗浄剤、特に誘電性を損傷しない洗浄剤に極めて不溶性である。かなりの量の補助溶剤、湿潤剤及び/又は界面活性剤が溶液に添加されて、水性溶液の浄化能力が改善されることが多い。
【0009】
例えば、補助溶剤は組成物に対するフォトレジスト材料の溶解性を増大させ、及び/又は溶液表面張力を低下させて、すなわち濡れ性を増大させることにより、硬化フォトレジストを除去する能力を増大させるかもしれないが、補助溶剤を添加することは、金属及び低誘電体などのその他の材料の望ましくない腐蝕を増大させる可能性がある。したがって、補助溶剤フリーの水性溶液、好ましくは下に積層される誘電体から硬化フォトレジスト及び/又はBARC層を完全かつ効率的に除去するものが望ましい。
【0010】
本発明は、カオトロピック溶質を含む除去組成物に関する。カオトロピック溶質は、液体水の水素結合構造を破壊し又は分裂させることで、例えば、ポリマーなどのその他の化学種の水への溶解性を増大させると理論化されている。カオトロープ効果は、1888年にホフマイスター(Hofmeister)によって、タンパク質溶解性の機能として最初に認められ(ホフマイスター(Hofmeister),F.、Arch.Exp.Pathol.Pharmakol、24、247〜260頁(1888年))、アニオン「系列」が、これらのアニオンを含有する溶液に対するタンパク質の溶解性に基づいて開発された(コリンズ(Collins),K.D.、ワシャボー(Washabaugh),M.W.、Quart.Rev.Biophysics、18(4)、323〜422頁(1985年))。公知のカオトロピックアニオンとしては、Cl、NO、Br、I、ClO、及びSCNが挙げられる。その他のカオトロピック種としては、水性溶液に対する炭化水素の溶解性を増大させることが実証されているグアニジウムイオン及び非イオン性尿素が挙げられる(ウェットローファー(Wetlaufer),D.B.、マリク(Malik),S.K.、ストーラー(Stoller),L.、コフィン(Coffin),R.L.、J.Am.Chem.Soc、86、508〜514頁(1964年))。
【0011】
近年、シュー(Xu)らは、カオトロープ含有溶液中のポリ(4−ビニルフェノール)ゲルの膨潤挙動を報告した(シュー(Xu),L.、ヨコヤマ(Yokoyama),E.、ワタド(Watando)、H.、オクダ−フクイ(Okuda−Fukui),R.、カワウチ(Kawauchi),S.、サトウ(Satoh),M.、ラングミュア(Langmuir)、20、7064〜7069頁(2004年))。ポリ(4−ビニルフェノール)は、高度に架橋したポリマーであり、塩化テトラアルキルアンモニウム水溶液中で膨潤することが実証されていて、膨潤はカオトロープ含有溶液中におけるこのポリマーの溶解性の増加を示している。同様に硬化フォトレジスト及びBARC層は高度に架橋しているため、カオトロピック溶質は理論的には、架橋フォトレジスト及びBARC層を同じように膨潤させるはずである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
したがって、超小型電子装置からの硬化フォトレジスト及び/又はBARC層の除去に関連した先行技術の欠点を克服する、補助溶剤フリーの水性組成物を提供することは、技術分野における顕著な進展であろう。
【0013】
さらに、カオトロピック溶質を含む水性組成物を提供して、該組成物に対する硬化フォトレジスト及び/又はBARC層の溶解性を増大させ、これらの層をその上に有する超小型電子装置表面からのこれらの層の除去を達成することは、当該技術分野における顕著な進展であろう。
【課題を解決するための手段】
【0014】
発明の概要
本発明は、超小型電子装置製造において、硬化フォトレジスト及び/又はBARC層をその上に有する基板からこれらの層を除去するために有用な水性組成物、及び超小型電子装置からの硬化フォトレジスト及び/又はBARC層の除去のために、このような組成物を使用する方法に関する。
【0015】
一態様では、本発明はフォトレジスト及び/又は底部反射防止膜(BARC)材料をその上に有する超小型電子装置基板から、このような材料を除去するのに有用な水性除去組成物に関し、前記組成物は水性媒質中に少なくとも1つのカオトロピック溶質及び少なくとも1つのアルカリ塩を含み、前記除去組成物は、フォトレジスト及び/又はBARC材料をその上に有する超小型電子装置から、このような材料を除去するのに有用である。
【0016】
別の態様では、本発明はフォトレジスト及び/又はBARC材料をその上に有する基板から前記材料を除去する方法に関し、該方法は基板から前記材料を少なくとも部分的に除去するのに十分な時間、基板と水性除去組成物とを接触させる工程を含み、前記水性除去組成物は、水性媒質中に少なくとも1つのカオトロピック溶質及び少なくとも1つのアルカリ塩を含む。
【0017】
別の態様では、本発明は超小型電子装置を製造する方法に関し、該方法はフォトレジスト及び/又はBARC材料をその上に有する超小型電子装置から前記材料を少なくとも部分的に除去するのに十分な時間、超小型電子装置と水性除去組成物とを接触させる工程を含み、前記水性除去組成物は、水性媒質中に少なくとも1つのカオトロピック溶質及び少なくとも1つのアルカリ塩を含む。
【0018】
本発明のさらに別の態様は、本明細書に記載される方法及び/又は組成物を使用して、及び必要に応じて超小型電子装置を製品中に組み入れて、フォトレジスト及び/又はBARC層をその上に有する超小型電子装置から、前記材料を少なくとも部分的に除去する工程を含む本発明の方法を使用して製造される、改善された超小型電子装置、及び該装置を組み入れた製品に関する。
【0019】
以下の開示及び添付の特許請求の範囲から、本発明のその他の態様、特徴、及び実施態様がより完全に理解されるでああろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
発明及びその好ましい実施態様の詳細な説明
本発明は、硬化フォトレジスト及びBARC層をその上に有するパターン化された超小型電子装置ウエハからこれらの物質を除去するための、高度に効果的な水性組成物の発見に基づく。具体的には、本発明はプラズマエッチングされた及び/又はイオン注入された超小型電子装置ウエハからの硬化フォトレジスト及び/又はBARC層の除去に関する。
【0021】
言及を簡単にするため、「超小型電子装置」とは、超小型電子、集積回路、又はコンピューターチップ用途において使用するために製造される、半導体基板、フラットパネル・ディスプレイ、及び微小電子機械システム(MEMS)をいうものとする。「超小型電子装置」という用語は、いかなる限定も意味せず、最終的に超小型電子装置又は超小型電子アセンブリーになるあらゆる基板を含むものをいう。好ましくは超小型電子装置は半導体基板である。
【0022】
本明細書において「硬化フォトレジスト」とは、例えば、集積回路のBEOLデュアル−ダマシン処理中にプラズマエッチングされたフォトレジスト、及び/又は、例えば、超小型電子装置ウエハの適切な層内にドーパント種をインプラントするためのフロント・エンド・オブ・ライン(FEOL)処理中にイオンをインプラントされたフォトレジストを含むが、これに限定されるものではない。
【0023】
本明細書において、「約」とは、記載値の±5%を意味する。
【0024】
本発明の組成物を、以下でより詳しく記載する多種多様な処方例により具体的に示す。
【0025】
組成物の具体的成分が下限値0を含む重量百分率範囲を有すると説明される全ての組成物において、このような成分はこれらの組成物の様々な具体的な実施例の中に存在しても又は不在であってもよく、このような成分が存在する場合、それらはこのような成分が用いられる組成物の総重量を基準にして、最低0.01重量%の濃度で存在してもよい。
【0026】
一態様において、本発明は超小型電子装置基板から硬化フォトレジスト及び/又はBARC層を除去するのに有用な水性除去組成物に関する。本発明の組成物は、水性媒質中に組成物の総重量を基準にして以下の範囲で存在する、少なくとも1つのカオトロピック溶質及び少なくとも1つのアルカリ塩を含む。
【表1】

【0027】

本発明において、水性除去組成物は、水性媒質中に少なくとも1つのカオトロピック溶質及び少なくとも1つのアルカリ塩を含むものであってもよく、それらからなるものであってもよく、又は、実質的にそれらからなるものであってもよい。一般に、カオトロピック溶質、アルカリ塩、及び脱イオン水相互の具体的な比率及び量は、当業者が過度な負担なく容易に決定するように適宜変更することができ、これにより基板から除去される硬化フォトレジスト及び/又はBARC層、及び/又は、使用する装置に合わせた所望の可溶化作用を水性組成物に付与することができる。
【0028】
本明細書において「水性媒質」とは、少なくとも1つのカオトロピック溶質及び少なくとも1つのアルカリ塩の除去効果に影響を及ぼさないものであれば、いかなる水性媒質であってもよい。水性媒質は、好ましくは水であり、より好ましくは脱イオン水である。
【0029】
カオトロピック溶質は、水性組成物に対する硬化フォトレジスト及び/又はBARC構成種の溶解性を増大させる働きをする。本明細書において「カオトロピック溶質」とは、水性アルカリ性組成物の硬化フォトレジスト及び/又はBARC層を除去する能力を増大させる、水溶性又は水性アルカリ可溶性の中性及びアニオン性の化学種をいう。「カオトロピックアニオン」は、好ましくは1.6Å以上の原子又は分子半径を有し、カオトロピックであることが従来より知られているアニオンとしては、例えば、塩化物、臭化物、ヨウ化物、硝酸、チオシアン化物、及び塩素酸が挙げられるが、これに限定されない。本発明において、カオトロピック溶質として使用できると考えるその他の溶質としては、尿素と、例えば塩化グアニジニウムなどのグアニジウム塩が挙げられるが、これに限定されない。さらに特定の溶質が、既知のカオトロープとの構造的な類似性に基づいて、カオトロープの機能を果たすことが予期される。このような溶質としては、2−、3−、又は4−アミノ安息香酸、2−、3−、又は4−ニトロ安息香酸、2−、3−、又は4−アニス酸、2−、3−、又は4−フルオロ−、クロロ−、ブロモ−、又はヨード安息香酸、2−、3−、又は4−メチルチオ−安息香酸、及びその他のモノ−又はポリ−置換安息香酸塩などのアニオン性安息香酸塩及び安息香酸塩誘導体;2,4−ジアミノ−6−メチル−l,3,5−トリアジン;アニリン又は、2−、3−、又は4−メチルチオ−アニリン、2−、3−、又は4−アニシジンなどの置換アニリン;1,2−、1,3−、又は1,4−フェニレンジアミン、1,3,5−トリアジン又はメラミン、アセトグアナミン、2,4−ジアミノ−6−フェニル−l,3,5−トリアジン、2−クロロ−4,6−ジアミノ−l,3,5−トリアジン、2,4,6−トリメトキシ−l,3,5−トリアジン、2,4,6−トリメトキシ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジアミノ−l,3,5−トリアジン、2−アミノ−l,3,5−トリアジン、2−アミノ−4−エトキシ−6−(メチルアミノ)−1,3,5−トリアジン、2−メトキシ−4−メチル−6−(メチルアミノ)−1,3,5−トリアジンなどの置換1,3,5−トリアジンなどの窒素含有複素環式化合物;1,2,4−トリアゾール又は置換1,2,4−トリアゾール;イミダゾール又は2−メルカプトイミダゾール及び2−メルカプトベンゾイミダゾールなどの置換イミダゾールとが挙げられるが、これに限定されない。
【0030】
好ましくは、カオトロピックアニオンに付随するカチオンは、例えば(NR(式中、R、R、R、及びRは互いに同一又は異なってもよく、それぞれが独立して水素及びC〜Cアルキル基からなる群から選択される)のような金属イオンフリーのものである。好ましくは、カオトロピックアニオンに付随するカチオンは、テトラメチルアンモニウム、テトラブチルアンモニウム、及びベンジルトリメチルアンモニウムイオンである。
【0031】
アルカリ塩は、硬化フォトレジスト及び/又はBARC層を攻撃する働きをする。カオトロピック溶質がポリマー層を膨潤させて、アルカリ塩が硬化フォトレジスト及び/又はBARC層のあらゆる境界面を攻撃できるようにすると推測されるが、機序はこれに限定されない。このようにして、基板と硬化フォトレジスト及び/又はBARC層の間の境界面が損なわれ、基板から硬化フォトレジスト及び/又はBARC層が離層する。本発明において、アルカリ塩としては、例えば、(NR)OH(式中、R、R、R、及びRは互いに同一又は異なってもよく、それぞれが独立して水素及びC〜Cアルキル基からなる群から選択される)のような金属イオンフリー水酸化物が挙げられる。好ましくは、アルカリ塩が水酸化テトラメチルアンモニウムで、水性除去組成物のpHが少なくとも約13である。
【0032】
一般に、カオトロピック溶質、アルカリ塩、及び脱イオン水相互の具体的な比率及び量を適宜変更して、基板から除去される特定のフォトレジスト及び/又はBARC層のための所望の可溶化作用を水性組成物に付与することができる。このような具体的な比率及び量は、当業者が過度な負担なく簡単な実験を行うことにより容易に決定することができる。
【0033】
除去するフォトレジスト及び/又はBARC層と水性除去組成物とを接触させる際に、高温条件を適用することによって、本発明の水性除去組成物の除去効率を増強させることができる。
【0034】
組成物の除去能力をさらに増強するために、又は、組成物の特徴を改善するために、本発明の水性除去組成物に、必要に応じて、追加的成分を添加してもよい。したがって、組成物を、界面活性剤、安定剤、キレート剤、腐蝕防止剤、錯化剤などと共に調合してもよい。本発明の水性除去組成物は、常態では有機補助溶剤を含まないが、金属及び低誘電体等のその他の材料を腐蝕しないのであれば、有機補助溶剤を含んでももよい。本発明において、補助溶剤としては、アルカノール(例えば、直鎖又は分枝C〜Cアルコール)、ブチルカルビトール、メチルカルビトール、スルホラン−w、スルホランA、及びプロピレングリコールが挙げられる。
【0035】
好ましい水性除去組成物としては、
調合物A
2.5重量%の水酸化テトラメチルアンモニウム
20.0重量%の尿素
77.5重量%の脱イオン水、
調合物B
1.5重量%の水酸化テトラメチルアンモニウム
1.6重量%の2,4−ジアミノ−6−メチル−l,3,5−トリアジン
20.0重量%の尿素
76.9重量%の脱イオン水、
調合物C
2.0重量%の水酸化テトラメチルアンモニウム
1.0重量%の2,4−ジアミノ−6−メチル−l,3,5−トリアジン
1.0重量%の4−アミノ安息香酸
96.0重量%の脱イオン水、
調合物D
2.0重量%の水酸化テトラメチルアンモニウム
2.4重量%の硝酸テトラメチルアンモニウム
95.6重量%の脱イオン水、
調合物E
5.0重量%の水酸化テトラメチルアンモニウム
9.0重量%の硝酸テトラメチルアンモニウム
10.0重量%のブチルカルビトール
10.0重量%のスルホラン−w
66.0重量%の脱イオン水、
調合物F
約1.0重量%〜約5.0重量%の水酸化テトラメチルアンモニウム
約1.0重量%〜約20.0重量%の2−、3−、又は4−ニトロ安息香酸テトラメチルアンモニウム塩
残部は脱イオン水
調合物G
約1.0重量%〜約5.0重量%の水酸化テトラメチルアンモニウム
約1.0重量%〜約20.0重量%のオルト−、メタ−、又はパラ−フェニレンジアミン
残部は脱イオン水
調合物H
8.2重量%の水酸化テトラブチルアンモニウム
20.0重量%のスルホランA
30.0重量%のメチルカルビトール
17.0重量%のプロピレングリコール
2.0重量%の2,4−ジアミノ−6−メチル−l,3,5−トリアジン
22.8重量%の脱イオン水、
調合物I
6.0重量%の水酸化ベンジルトリメチルアンモニウム
10.0重量%のスルホランA
10.0重量%のメチルカルビトール
20.0重量%のプロピレングリコール
2.0重量%の2,4−ジアミノ−6−メチル−l,3,5−トリアジン
52重量%の脱イオン水、及び
調合物J
2.9重量%の水酸化ベンジルトリメチルアンモニウム
0.025重量%の水酸化カリウム
22.0重量%のスルホランA
27.0重量%のメチルカルビトール
17.9重量%のプロピレングリコール
1.5重量%の尿素
0.08%の2−メルカプトベンゾイミダゾール
28.595重量%の脱イオン水
が挙げられる。
【0036】
本発明の別の実施態様では、水性除去組成物は、水性媒質中に少なくとも1つのカオトロピック溶質、少なくとも1つのアルカリ塩、及びフォトレジストを含む。好ましくはフォトレジストは硬化され、水性除去組成物に溶解する。本発明のさらに別の実施態様では、水性除去組成物は、水性媒質中に少なくとも1つのカオトロピック溶質、少なくとも1つのアルカリ塩、及びBARC材料を含む。好ましくは硬化フォトレジストは水性除去組成物に溶解する。
【0037】
本発明の水性組成物は、各成分の単純な添加及び均質な状態への混合によって容易に調合される。さらに除去組成物は、単一包装調合物、又は使用時に混合される多成分調合物として容易に調合することができる。多成分調合物の個々の成分は、加工時に又は加工上流の貯蔵タンク内で混合されてもよい。本発明の幅広い実施に際して、各成分の濃度は、除去組成物の固有の倍数単位で大きく変更することができ、すなわち、より希釈又はより濃縮されていてもよく、本発明の除去組成物は、様々にそして代案として、本明細書における開示と一致する成分のあらゆる組み合わせを含み、又は、実質的にそれからなることができる。
【0038】
したがって、発明の一実施態様は、水なしの本明細書に記載される組成物の濃縮調合物であり、使用に先立って水を添加して本発明の除去組成物を形成してもよい。
【0039】
したがって、本発明の別の態様は、1つ以上の容器内に、本発明の水性除去組成物を形成するように構成された2つ以上の構成成分を含むキットに関する。好ましくはキットは1つ以上の容器内に、少なくとも1つのカオトロピック溶質、少なくとも1つのアルカリ塩、及び水を含む。別の実施態様によれば、キットは、製造現場で水と組み合わせるための少なくとも1つのカオトロピック溶質、少なくとも1つのアルカリ塩、及び水を含む。
【0040】
別の態様では、本発明は調合物(A)〜(J)をはじめとする、本明細書に記載される水性除去組成物を使用した、超小型電子装置ウエハ表面からの硬化フォトレジスト及び/又はBARC層の除去方法に関する。
【0041】
硬化フォトレジスト及び/又はBARC除去に適用する際には、例えば、洗浄される(to be cleaned)材料表面に水性組成物を噴霧して、洗浄される材料を含む材料又は物品を(一定容積の水性組成物に)浸漬して、洗浄される材料又は物品を水性組成物を染み込ませた例えばパッド又は繊維状吸収塗布器等に接触させて、又は水性除去組成物と洗浄される材料とを接触させるその他のあらゆる適切な手段、方法又は技術によって、水性組成物が洗浄される材料にあらゆる適切な方法で塗布される。
【0042】
直径200又は300mmのフルウエハを除去するために、例えば単一ウエハ又はバッチ浸漬、又は、単一ウエハ又はバッチ噴霧等の一般に超小型電子装置回路製造のために使用されるその他の方法が利用できる。
【0043】
超小型電子装置製造操作に適用されるように、本発明の水性組成物を有用に用いて、硬化フォトレジスト及び/又はBARC材料がその上に付着した基板及び超小型電子装置構造体から、このような材料を除去する。
【0044】
本発明の組成物は、例えばILD構造、金属化、バリア層等の超小型電子装置基板上に存在し得るその他の材料と比較して、このような硬化フォトレジスト及び/又はBARC材料に対して選択性を有するので、硬化フォトレジスト及び/又はBARC材料の除去を効率よく達成する。
【0045】
フォトレジスト及び/又はBARC材料をその上に有する超小型電子装置基板から、該材料を除去するために本発明の組成物の使用する際には、通常、水性組成物と基板とを約40℃〜約80℃の温度で約1分〜約60分にわたり接触させる。このような接触時間及び温度は具体例であって、本発明の幅広い実施に際して、本発明の水性組成物を使用して、基板から硬化フォトレジスト及び/又はBARC材料を完全に除去するのに効果的なその他のあらゆる適切な時間及び温度条件を用いてもよい。
【0046】
所望の除去が達成された後、水性組成物は、例えば、すすぎ、洗浄、又はその他の本発明の組成物の最終用途に好ましい効果的な除去工程によって、それが塗布されていた基板又は物品から容易に除去される。引き続く処理に先立ち、基板又は物品は、大量の脱イオン水ですすがれて窒素ガスで風乾されることが好ましい。
【0047】
別の態様では、本発明は超小型電子装置の製造方法に関し、該方法は、前記材料をその上に有する超小型電子装置から、フォトレジスト及び/又はBARC材料を少なくとも部分的に除去するのに十分な時間、超小型電子装置と水性除去組成物とを接触させる工程を含み、水性除去組成物は水性媒質中に少なくとも1つのカオトロピック溶質、及び少なくとも1つのアルカリ塩を含む。好ましくはフォトレジストは硬化されたものである。
【0048】
本発明のさらに別の態様は、フォトレジスト及び/又はBARC層をその上に有する超小型電子装置から、本明細書に記載される方法及び/又は組成物を使用して前記材料を少なくとも部分的に除去する工程と、必要に応じて超小型電子装置を製品に組み込む工程とを含む本発明の方法を使用して作られた、改善された超小型電子装置、及び該装置を組み入れた製品に関する。好ましくはフォトレジストは硬化されたものである。
【0049】
以下に説明する例示的な実施例によって、本発明の特徴及び利点をより詳細に示す。
【実施例】
【0050】
[実施例1]
硬化フォトレジスト、BARC、低誘電体(具体的には炭素ドープ酸化物)、及び窒化ケイ素の層から構成されるパターン化された半導体基板サンプルに対して除去を実施した。プラズマエッチングをあらかじめ実施して、フォトレジストの上塗り層に形成されたパターンから下に積層された材料に、約100nmから10μmを超える様々な寸法のライン、空間、及び孔のパターンを転写した。パターンは、基板にエッチングされた空間からなり、窒化ケイ素エッチング停止層で止まっている。硬化フォトレジスト及びBARCは、10〜50nmの厚みの膜として存在する。
【0051】
前述の調合物A除去溶液の静止浴中への一定温度における一定時間の浸漬によって、基板の一部を除去した。一定時間の浸漬後、サンプルを取り出し、大量の脱イオン水ですすぎ、窒素で風乾した。100%の硬化フォトレジスト及びBARCを除去するのに、55℃で30分の除去時間で十分であった。除去は、トップダウン光学的顕微鏡で観察され、走査型電子顕微鏡(SEM)によって確認された。
【0052】
[実施例2]
実施例1と同一の方法を使用して、実施例1で記載されるようなパターン化された半導体基板のサンプルに対して、調合物Bを使用した除去を実施した。基板から100%の硬化フォトレジスト及びBARC材料を除去するのに、55℃における20分を超えるが30分未満の浸漬時間で十分であることが、トップダウン光学的顕微鏡による観察され、走査型電子顕微鏡(SEM)により確認された。
【0053】
[実施例3]
実施例1と同一の方法を使用して、実施例1で記載されるようなパターン化された半導体基板のサンプルに対して、調合物Cを使用した除去を実施した。基板からほぼ100%の硬化フォトレジスト及びBARC材料を除去するのに、55℃における20分を超えるが30分未満の浸漬時間で十分であることが、トップダウン光学的顕微鏡により観察され、走査型電子顕微鏡(SEM)により確認された。
【0054】
[実施例4]
実施例1と同一の方法を使用して、実施例1で記載されるようなパターン化された半導体基板のサンプルに対して、調合物Dを使用した除去を実施した。基板から約90%のフォトレジスト及びBARC材料を除去するのに、55℃における20分を超えるが30分未満の浸漬時間で十分であることが、トップダウン光学的顕微鏡により観察され、走査型電子顕微鏡(SEM)により確認された。
【0055】
[実施例5]
実施例1と同一の方法を使用して、実施例1で記載されるようなパターン化された半導体基板のサンプル上に対して、調合物Eを使用した除去を実施した。基板から100%のフォトレジスト及びBARC材料を浄化するのに、55℃における約20分の浸漬時間で十分であることが、トップダウン光学的顕微鏡により観察され、走査型電子顕微鏡(SEM)により確認された。
【0056】
本発明の具体的態様、特徴、及び例示的な実施態様を参照して、本発明について説明してきたが、本発明の有用性はそれによって限定されず、その他の多数の態様、徴群、及び実施態様に及び、それらを包含するものと理解される。したがって本明細書に記載の特許請求の範囲は、それらの趣旨と範囲内の全ての態様、特徴、及び実施態様を含むものとして、相応じて幅広く解釈されることが意図される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フォトレジスト及び/又は底部反射防止膜(BARC)材料をその上に有する超小型電子装置基板から、このような材料を除去するのに有用な水性除去組成物であって、前記組成物は、水性媒質中に少なくとも1つのカオトロピック溶質及び少なくとも1つのアルカリ性塩を含み、前記除去組成物は、フォトレジスト及び/又はBARC材料をその上に有する超小型電子装置からこのような材料を除去するのに有用である、組成物。
【請求項2】
組成物の総重量を基準にして、以下の成分を含み、
60.0重量%〜98.0重量%の脱イオン水、
1.0重量%〜30.0重量%のカオトロピック溶質、及び
1.0重量%〜10.0重量%のアルカリ塩、
該組成物のこのような成分の重量百分率の合計が100重量%を超えない、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記少なくとも1つのカオトロピック溶質が、尿素;塩化グアニジニウム;2−、3−、及び4−アミノ安息香酸;2−、3−、及び4−ニトロ安息香酸;2−、3−、及び4−アニス酸;2−、3−、及び4−フルオロ−、クロロ−、ブロモ−、及びヨード安息香酸;2−、3−、及び4−メチルチオ−安息香酸;2,4−ジアミノ−6−メチル−l,3,5−トリアジン;アニリン;2−、3−、及び4−メチルチオ−アニリン;2−、3−、及び4−アニシジン;1,2−、1,3−、及び1,4−フェニレンジアミン;1,3,5−トリアジン;メラミン;アセトグアナミン;2,4−ジアミノ−6−フェニル−l,3,5−トリアジン;2−クロロ−4,6−ジアミノ−l,3,5−トリアジン;2,4,6−トリメトキシ−l,3,5−トリアジン;2,4,6−トリメトキシ−1,3,5−トリアジン;2,4−ジアミノ−l,3,5−トリアジン;2−アミノ−l,3,5−トリアジン;2−アミノ−4−エトキシ−6−(メチルアミノ)−l,3,5−トリアジン;2−メトキシ−4−メチル−6−(メチルアミノ)−l,3,5−トリアジン;1,2,4−トリアゾール;イミダゾール;2−メルカプトイミダゾール;2−メルカプトベンゾイミダゾール;塩化物塩、臭化物塩、ヨウ化物塩、硝酸塩、チオシアン化物塩、塩素酸塩、及び安息香酸からなる群から選択されるカオトロピックアニオン;それらの組み合わせとからなる群から選択されるカオトロピック種を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
前記カオトロピックアニオンに付随するカチオンが、(NR、式中、R、R、R、及びRは互いに同一でも又は異なってもよく、それぞれが独立して水素及びC〜Cアルキル基からなる群から選択される、を含む、請求項3に記載の組成物。
【請求項5】
前記少なくとも1つのカオトロピック溶質が、1.6Å以上の原子又は分子半径を有するカオトロピックアニオンを含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項6】
前記少なくとも1つのカオトロピック溶質が、尿素を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項7】
前記少なくとも1つのアルカリ塩が、(NR)OH、式中、R、R、R、及びRは互いに同一又は異なってもよく、それぞれが独立して水素及びC〜Cアルキル基からなる群から選択される、を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項8】
約13を超えるpHを有する、請求項1に記載の組成物。
【請求項9】
調合物A
2.5重量%の水酸化テトラメチルアンモニウム
20.0重量%の尿素
77.5重量%の脱イオン水、
調合物B
1.5重量%の水酸化テトラメチルアンモニウム
1.6重量%の2,4−ジアミノ−6−メチル−l,3,5−トリアジン
20.0重量%の尿素
76.9重量%の脱イオン水、
調合物C
2.0重量%の水酸化テトラメチルアンモニウム
1.0重量%の2,4−ジアミノ−6−メチル−l,3,5−トリアジン
1.0重量%の4−アミノ安息香酸
96.0重量%の脱イオン水、
調合物D
2.0重量%の水酸化テトラメチルアンモニウム
2.4重量%の硝酸テトラメチルアンモニウム
95.6重量%の脱イオン水、
調合物E
5.0重量%の水酸化テトラメチルアンモニウム
9.0重量%の硝酸テトラメチルアンモニウム
10.0重量%のブチルカルビトール
10.0重量%のスルホラン−w
66.0重量%の脱イオン水、
調合物F
8.2重量%の水酸化テトラブチルアンモニウム
20.0重量%のスルホランA
30.0重量%のメチルカルビトール
17.0重量%のプロピレングリコール
2.0重量%の2,4−ジアミノ−6−メチル−l,3,5−トリアジン
22.8重量%の脱イオン水、
調合物G
6.0重量%の水酸化ベンジルトリメチルアンモニウム
10.0重量%のスルホランA
10.0重量%のメチルカルビトール
20.0重量%のプロピレングリコール
2.0重量%の2,4−ジアミノ−6−メチル−l,3,5−トリアジン
52重量%の脱イオン水、及び
調合物H
2.9重量%の水酸化ベンジルトリメチルアンモニウム
0.025重量%の水酸化カリウム
22.0重量%のスルホランA
27.0重量%のメチルカルビトール
17.9重量%のプロピレングリコール
1.5重量%の尿素
0.08%の2−メルカプトベンゾイミダゾール
28.595重量%の脱イオン水
からなる群から選択され、全ての百分率が、調合物の総重量を基準とした重量に基づく、請求項1に記載の組成物。
【請求項10】
フォトレジスト及び/又はBARC材料をその上に有する基板から前記材料を除去する方法であって、基板から前記材料を少なくとも部分的に除去するのに十分な時間、基板と水性除去組成物とを接触させる工程を含み、前記水性除去組成物が水性媒質中に少なくとも1つのカオトロピック溶質及び少なくとも1つのアルカリ塩を含む、方法。
【請求項11】
前記水性除去組成物が、組成物の総重量を基準にして、以下の成分を含み、
60.0重量%〜98.0重量%の脱イオン水、
1.0重量%〜30.0重量%のカオトロピック溶質、及び
1.0重量%〜10.0重量%のアルカリ塩
該組成物のこのような成分の重量百分率の合計が100重量%を超えない、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記基板が超小型電子装置構造を含む、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記材料が、プラズマエッチングによって硬化されるフォトレジスト、イオン注入によって硬化されるフォトレジスト、及びBARCからなる群から選択される層を含む、請求項10に記載の方法。
【請求項14】
前記接触させる工程が、約1分〜約60分の時間にわたり実施される、請求項10に記載の方法。
【請求項15】
前記接触させる工程が、約40℃〜約80℃の範囲の温度で実施される、請求項10に記載の方法。
【請求項16】
前記少なくとも1つのカオトロピック溶質が、尿素;塩化グアニジニウム;2−、3−、及び4−アミノ安息香酸;2−、3−、及び4−ニトロ安息香酸;2−、3−、及び4−アニス酸;2−、3−、及び4−フルオロ−、クロロ−、ブロモ−、及びヨード安息香酸;2−、3−、及び4−メチルチオ−安息香酸;2,4−ジアミノ−6−メチル−l,3,5−トリアジン;アニリン;2−、3−、及び4−メチルチオ−アニリン;2−、3−、及び4−アニシジン;1,2−、1,3−、及び1,4−フェニレンジアミン;1,3,5−トリアジン;メラミン;アセトグアナミン;2,4−ジアミノ−6−フェニル−l,3,5−トリアジン;2−クロロ−4,6−ジアミノ−l,3,5−トリアジン;2,4,6−トリメトキシ−l,3,5−トリアジン;2,4,6−トリメトキシ−l,3,5−トリアジン;2,4−ジアミノ−l,3,5−トリアジン;2−アミノ−l,3,5−トリアジン;2−アミノ−4−エトキシ−6−(メチルアミノ)−l,3,5−トリアジン;2−メトキシ−4−メチル−6−(メチルアミノ)−l,3,5−トリアジン;1,2,4−トリアゾール;イミダゾール;2−メルカプトイミダゾール;2−メルカプトベンゾイミダゾール;塩化物塩、臭化物塩、ヨウ化物塩、硝酸塩、チオシアン化物塩、塩素酸塩、及び安息香酸からなる群から選択されるカオトロピックアニオン;それらの組み合わせとからなる群から選択されるカオトロピック種を含む、請求項10に記載の方法。
【請求項17】
前記カオトロピックアニオンに付随するカチオンが、(NR、式中、R、R、R、及びRは互いに同一又は異なってもよく、それぞれが独立して水素及びC〜Cアルキル基からなる群から選択される、を含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記少なくとも1つのアルカリ塩が、(NR)OH、式中、R、R、R、及びRは互いに同一又は異なってもよく、それぞれが独立して水素及びC〜Cアルキル基からなる群から選択される、を含む、請求項10に記載の方法。
【請求項19】
前記水性除去組成物が、
調合物A
2.5重量%の水酸化テトラメチルアンモニウム
20.0重量%の尿素
77.5重量%の脱イオン水、
調合物B
1.5重量%の水酸化テトラメチルアンモニウム
1.6重量%の2,4−ジアミノ−6−メチル−l,3,5−トリアジン
20.0重量%の尿素
76.9重量%の脱イオン水、
調合物C
2.0重量%の水酸化テトラメチルアンモニウム
1.0重量%の2,4−ジアミノ−6−メチル−l,3,5−トリアジン
1.0重量%の4−アミノ安息香酸
96.0重量%の脱イオン水、
調合物D
2.0重量%の水酸化テトラメチルアンモニウム
2.4重量%の硝酸テトラメチルアンモニウム
95.6重量%の脱イオン水、及び
調合物E
5.0重量%の水酸化テトラメチルアンモニウム
9.0重量%の硝酸テトラメチルアンモニウム
10.0重量%のブチルカルビトール
10.0重量%のスルホラン−w
66.0重量%の脱イオン水
からなる群から選択され、全ての百分率が、調合物の総重量を基準とした重量に基づく、請求項10に記載の方法。
【請求項20】
前記水性除去組成物との接触に続いて、前記基板を脱イオン水ですすぐ工程をさらに含む、請求項10に記載の方法。

【公表番号】特表2008−527447(P2008−527447A)
【公表日】平成20年7月24日(2008.7.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−550476(P2007−550476)
【出願日】平成18年1月9日(2006.1.9)
【国際出願番号】PCT/US2006/000366
【国際公開番号】WO2006/074316
【国際公開日】平成18年7月13日(2006.7.13)
【出願人】(599006351)アドバンスド テクノロジー マテリアルズ,インコーポレイテッド (141)
【Fターム(参考)】