説明

カーナビゲーションシステム、サーバ装置、車載端末およびカーナビゲーション方法

【課題】車載端末が保持する地図データが最新でない場合であっても、オペレータの作業負担を軽減する。
【解決手段】情報センタ20のサーバ装置21は、ドライバが要求する目的地までの誘導経路を、地図DB216の最新の地図データに基づき探索する。追加道路データ生成部214は、その探索した誘導経路を構成する道路のうち、車載端末10の地図デー記憶部114に含まれない道路部分を追加道路として生成し、さらに、車両がその追加道路を走行する際に車載端末10が音声による誘導情報を出力すべき道路位置を指定するための領域データを生成する。車載端末10は、サーバ装置21から追加道路のデータと領域データとを受信し、車両が、追加道路を走行し、前記の領域データにより指定される領域に差しかかったときに、所定の音声による誘導情報を出力する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、オペレータサービスを提供するカーナビゲーションシステム、サーバ装置、車載端末およびカーナビゲーション方法に関する。
【背景技術】
【0002】
オペレータサービスを提供するカーナビゲーションシステムにおいては、情報センタのオペレータは、その情報センタのサーバ装置に携帯電話の通信回線などを介して接続されたカーナビゲーション装置を、車両のドライバの求めに応じて、遠隔操作することができる。すなわち、オペレータは、ドライバに代わって、その車両に搭載されたカーナビゲーション装置に目的地を設定したり、経路探索を実行させたりすることができる。さらに、オペレータは、必要に応じて、サーバ装置の端末に表示された地図を見ながら、ドライバに対して口頭で経路誘導の案内をすることができる(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
このようなオペレータサービスは、カーナビゲーション装置の操作に不慣れなドライバにとって利用価値の高いサービスであるが、とくにドライバに対し口頭での経路誘導案内を提供するような場合には、オペレータは、大きな作業負担を受ける。一方、現在市販中の多くのカーナビゲーション装置には、交差点などに差し掛かるところで自動的に「次の交差点を左折して下さい」などのような音声案内をする経路誘導機能が装備されている。従って、オペレータサービスに、このような自動音声案内による経路誘導機能を組み合わせれば、オペレータの作業負担を軽減することができる。
【特許文献1】特開2004−37188号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、車両のドライバがオペレータサービスに利用価値を抱くもう1つのケースがある。それは、いつでも最新の地図を利用することができることである。通常、車両側のナビゲーション装置が保持している地図は、よくても半年ないし1年に1回程度しか更新されないので、最新の地図でないことが多い。これに対し、情報センタの地図は、いつでもそのとき利用可能な最新の地図に更新されている。従って、ドライバは、オペレータサービスを利用することによって、最新の地図に基づく経路誘導サービスを受けることができる。
【0005】
しかしながら、従来は、車両側のナビゲーション装置が最新の地図を保持していないとき、オペレータサービスにより最新の地図に基づく経路誘導情報が提供されても、その情報は、地図データが有する情報に組み込まれた情報でないので、その情報に基づき、自動音声案内による経路誘導をうまく機能させることはできない。
【0006】
従って、このような場合に、カーナビゲーションのオペレータサービスを提供しようとすると、そのナビゲーション装置が保持している地図にない新規道路などを車両が走行するときには、オペレータは、口頭でドライバに経路誘導案内をする必要がある。つまり、オペレータの作業負担は軽減されないことになる。
【0007】
そこで、本発明の目的は、車両のカーナビゲーション装置が保持する地図データが最新でない場合であっても、オペレータの作業負担を軽減することが可能なオペレータサービスを実現するためのカーナビゲーションシステム、サーバ装置、車載端末およびカーナビゲーション方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
以上の目的を達成するために本発明のカーナビゲーションシステムでは、情報センタのサーバ装置は、ドライバが要求する目的地までの誘導経路を、最新の地図データに基づき探索し、その探索した誘導経路を構成する道路のうち、車載端末が保持する地図データに含まれない道路部分を追加道路として、その追加道路のデータを生成する。さらに、その追加道路のデータの生成に併せて、車両がその追加道路を走行する際に車載端末が音声による誘導情報を出力すべき道路位置を指定するための音声誘導領域データを生成する。その後、サーバ装置は、このようにして生成した追加道路のデータと音声誘導領域データとを車載端末へ送信する。
【0009】
一方、その追加道路のデータと音声誘導領域データとを受信した車載端末は、車載端末が保持する地図データに含まれない追加道路を車両が走行する場合にも、前記音声誘導領域データに基づく道路の位置で、音声による誘導情報を出力することができる。従って、サーバ装置のオペレータは、音声による誘導情報の出力のためにとくに操作をする必要がなくなり、オペレータの作業負担が軽減される。
【発明の効果】
【0010】
カーナビゲーションのオペレータサービスにおいて、車両のカーナビゲーション装置が保持する地図データが最新でない場合であっても、オペレータの作業負担を軽減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳しく説明する。
【0012】
(1.カーナビゲーションシステムの構成)
図1は、本発明の実施形態に係るカーナビゲーションシステムの構成の例を示した図である。図1に示すように、カーナビゲーションシステム1は、車両に搭載され、その車両のドライバに誘導経路情報を画像や音声で提供する車載端末10と、車載端末10からの求めに応じて、最新地図データや誘導経路情報などを車載端末10に提供する情報センタ20と、を含んで構成される。ここで、情報センタ20は、公衆電話回線網やインターネットなどの通信ネットワーク30、および、携帯電話など移動通信のための基地局40を介して、1つ以上の車載端末10に相互通信可能に接続されている。
【0013】
(1.1 車載端末の構成)
図1において、車載端末10は、いわゆるカーナビゲーション装置であって、ナビ処理装置11、GPS(Global Positioning System)受信機12、表示装置13、スピーカ14、送受話器15、通信装置16などを含んで構成される。
【0014】
ナビ処理装置11は、CPU(Central Processing Unit)、記憶装置(ともに、図示省略)などを含んで構成され、車載端末10の中枢となって機能する。ここで、その記憶装置は、例えば、RAM(Random Access Memory)やハードディスク装置などによって構成され、CPUが実行する所定のプログラム、および、そのプログラムの実行に際し用いられる様々なデータを記憶する。
【0015】
GPS受信機12は、複数のGPS衛星から送信される信号を受信し、その信号に基づき自車位置を測位し、その自車位置をナビ処理装置11へ入力する。また、表示装置13は、LCD(Liquid Crystal Display)などにより構成され、ナビ処理装置11の指示のもとに、適宜、所定のエリアの地図や誘導経路などを表示する。また、スピーカ14は、ナビ処理装置11の指示のもとに、適宜、音声の経路誘導情報などを出力する。
【0016】
送受話器15は、例えば、ハンズフリーのヘッドセットなどにより構成され、ドライバが情報センタ20のオペレータと間で通話するときに用いられる。なお、図1の構成において、スピーカ14を省き、スピーカ14への出力信号が送受話器15の受話器にミキシングされる構成であってもよく、送受話器15の受話器を省き、受話器への出力信号がスピーカ14にミキシングされる構成であってもよい。
【0017】
通信装置16は、例えば、携帯電話機などにより構成され、自車位置の近くの基地局40との間で通信し、さらに、通信ネットワーク30を介して情報センタ20の通信装置23との間で通信する。このとき、通信装置16は、例えば、パケット通信技術などを用いることにより、車両のドライバと情報センタ20のオペレータとの間の音声信号を送受信する音声通信と、ナビ処理装置11と情報センタ20のサーバ装置21との間のデータを送受信するデータ通信とを、適宜、切替えて、または、同時に行うことが可能なように構成される。
【0018】
(1.2 情報センタの構成)
図1において、情報センタ20は、サーバ装置21、オペレータ端末22、送受話器24、通信装置23などを含んで構成される。
【0019】
サーバ装置21は、いわゆるコンピュータであり、CPU、記憶装置(ともに、図示省略)などを含んで構成され、情報センタ20の中枢となって機能する。ここで、その記憶装置は、例えば、RAMやハードディスク装置などによって構成され、CPUが実行する所定のプログラム、および、そのプログラムの実行に際し用いられる様々なデータを記憶する。
【0020】
オペレータ端末22は、LCD、キーボード、マウスなどを含んで構成され、サーバ装置21の指示のもとに、車載端末10が表示装置13に表示する地図や誘導経路情報に相当する情報を、適宜、そのLCDなどに表示する。また、キーボードやマウスは、オペレータがドライバに代わって目的地などのデータをサーバ装置21へ入力する際などに用いられる。
【0021】
また、送受話器24は、例えば、ハンズフリーのヘッドセットなどにより構成され、オペレータが車両のドライバと間で通話するときに用いられる。なお、送受話器24は、通信装置23ではなく、オペレータ端末22に接続される構成であってもよい。また、通信装置23は、通信ネットワーク30と基地局40とを介して、車載端末10の通信装置16との間で、音声通信とデータ通信とを、適宜、切替えて、または、同時に行う。
【0022】
(1.3 ナビ処理装置の機能ブロック構成)
ナビ処理装置11は、経路誘導部111、地図表示部112、経路探索部113、地図データ記憶部114、追加経路誘導情報記憶部115などの機能ブロックを含んで構成される。ここで、経路誘導部111、地図表示部112、経路探索部113などの機能ブロックの機能は、ナビ処理装置11のCPU(図示省略)がその記憶装置(図示省略)に格納された所定のプログラムを実行することによって実現される。また、地図データ記憶部114、追加経路誘導情報記憶部115などの記憶機能ブロックは、記憶装置上に構成される。
【0023】
経路誘導部111は、車両が交差点などの誘導地点に差し掛かってきたとき、その誘導地点の拡大図や、「左折」、「直進」、「右折」などの誘導指示を表示装置13に表示する。経路誘導部111は、また、そのサブブロックとして、テキスト読上部1111を含んでいる。
【0024】
テキスト読上部1111は、車両が交差点などの誘導地点に差しかかったとき、その誘導経路に従って、適宜、「左折」、「直進」、「右折」などの誘導指示を音声信号で再生し、スピーカ14へ出力する。なお、その音声再生には、例えば、与えられたテキストを読み上げて音声信号に変換するTTS(Text to Speech)など、既存の技術を利用することができる。
【0025】
また、テキスト読上部1111は、車両が地図データ記憶部114に含まれない道路を走行する場合であっても、その道路の情報が追加経路誘導情報としてサーバ装置21から送信され、追加経路誘導情報記憶部115に記憶されていた場合には、音声による誘導情報の再生出力を行う。その追加経路誘導情報を用いた誘導情報の再生出力の詳細については後記する。
【0026】
地図表示部112は、自車周辺の地図や目的地までの誘導経路などを表示装置13に表示する。地図表示部112は、また、そのサブブロックとして、追加道路表示部1121を含んでいる。
【0027】
追加道路表示部1121は、地図データ記憶部114に含まれない道路であっても、その道路の情報が追加経路誘導情報としてサーバ装置21から送信され、追加経路誘導情報記憶部115に記憶されていた場合には、その道路を地図データ記憶部114に既存の地図に重ね合わせて表示装置13に表示する。追加道路の既存の地図への重ね合わせ表示の例については後記する。
【0028】
なお、追加道路表示部1121は、その追加道路の表示に際し、追加道路が地図データ記憶部114に含まれる道路の既存のノード(交差点など)に接続される場合には、その追加道路のデータを、地図データ記憶部114に直接に連結可能なリンクデータとして生成する。また、追加道路表示部1121は、追加道路が地図データ記憶部114に含まれる道路の既存のノードでない部分(リンクの途中)に接続される場合には、その接続位置に仮のPOI(Point of Interest)データを生成する。
【0029】
経路探索部113は、GPS受信機12などによって得られる自車位置からドライバまたはドライバに代わってオペレータが設定する目的地までの誘導経路を探索する。経路探索部113は、また、そのサブブロックとして、追加道路考慮リルート部1131を含んでいる。
【0030】
追加道路考慮リルート部1131は、車両が誘導経路を逸脱した場合、追加道路を考慮して目的地までの誘導経路を再探索する。従って、ドライバは、リルートに際し、追加道路の有無を考慮する必要がない。追加道路考慮リルート部1131におけるリルートの詳細については後記する。
【0031】
なお、ナビ処理装置11は、これらの機能ブロックのほかにも、ナビゲーション機能のために、目的地設定部、ロケータ部、マップマッチング部などを備えている。また、ナビ処理装置11は、ドライバの娯楽に供する音楽再生部やテレビ放送受像部などを含んでいてもよい。
【0032】
(1.4 サーバ装置の機能ブロック構成)
サーバ装置21は、目的地検索部211、経路探索部212、差分地図データ生成部213、追加道路データ生成部214、読上テキスト生成部215、地図DB(Database)216、追加経路誘導情報記憶部217などの機能ブロックを含んで構成される。ここで、目的地検索部211、経路探索部212、差分地図データ生成部213、追加道路データ生成部214、読上テキスト生成部215などの機能ブロックの機能は、サーバ装置21のCPU(図示省略)がその記憶装置(図示省略)に格納された所定のプログラムを実行することによって実現される。また、地図DB216、追加経路誘導情報記憶部217などの記憶機能ブロックは、記憶装置上に構成される。
【0033】
サーバ装置21において、地図DB216は、カーナビゲーションシステム1で使用されるすべての地図データを含み、最新バージョンの地図データだけではなく、過去のバージョンの地図データも含む。なお、それぞれのバージョンの地図データは、それぞれ、道路の配置や接続関係を表した道路リンクデータ(以下、単に「道路データ」という)、目的地として選択可能なPOIデータなどを含んで構成される。
【0034】
差分地図データ生成部213は、地図データの少なくとも道路データとPOIデータについて、最新バージョン地図データと過去のバージョンの地図データとの差分データを生成し、その差分データを最新バージョン地図データに含めて保管する。その最新バージョン地図データの構成については後記する。
【0035】
目的地検索部211は、オペレータ端末22を介して入力される目的地の検索条件に基づき、地図DB216の最新バージョン地図データのPOIデータを検索し、その結果をオペレータ端末22へ、適宜、表示するとともに、オペレータの指示入力に従って、目的地を設定する。
【0036】
目的地検索部211は、また、車載端末10の地図データ記憶部114に保持されている地図データが最新バージョンでない場合には、差分地図データ生成部213により生成された差分地図データのPOIデータを参照して、前記設定した目的地が車載端末10に保持されている地図データに含まれているか否かを判定する。そして、その目的地が車載端末10に保持されている地図データに含まれていないときには、目的地検索部211は、その目的地に係るPOIデータを追加目的地データとして追加経路誘導情報記憶部217に一時記憶する。
【0037】
なお、目的地に併せて経由地が設定されていた場合には、目的地検索部211は、その経由地についても目的地と同じように取り扱い処理する
【0038】
経路探索部212は、車載端末10から送信される自車位置から、オペレータ端末22に表示された地図上でオペレータによって直接設定される目的地、または、目的地検索部211によって設定される目的地までの誘導経路を、別途設定される経路探索条件に従って探索する。ここで、誘導経路データは、誘導経路を構成する道路リンクのリンク番号の列によって構成される。
【0039】
追加道路データ生成部214は、車載端末10に保持されている地図データが最新バージョンでない場合には、経路探索部212により探索された誘導経路に含まれる道路リンクデータが、車載端末10地図のデータ記憶部114に記憶されている地図データ(以下、単に、「車載端末10の地図データ」、または、「車載端末10の地図」という)に含まれているか否かを判定する。そして、誘導経路に含まれる道路リンクのうち車載端末10の地図データに含まれていない道路リンクがあったときには、経路探索部212は、その道路リンクの道路リンクデータを、追加道路データとして追加経路誘導情報記憶部217に一時記憶する。
【0040】
読上テキスト生成部215は、追加道路データ生成部214によって生成された追加リンクデータについて、経路探索部212によって探索された誘導経路に基づき、ドライバに誘導指示を提供すべき誘導地点を求め、その誘導地点における誘導情報の音声再生出力のための読上テキストを生成する。また、読上テキスト生成部215は、生成した読上テキストおよびその読み上げ地点の情報を、追加読み上げデータとして追加経路誘導情報記憶部217に一時記憶する。
【0041】
追加経路誘導情報記憶部217は、以上のようにして生成された追加目的地データ、追加道路データ、追加読み上げデータなどを一時記憶し、その後、車載端末10に送信され、車載端末10の追加経路誘導情報記憶部115に格納される。これらのデータの構成の詳細については後記する。
【0042】
(2.カーナビゲーションの手順)
図2は、オペレータサービスによるカーナビゲーションの手順の例を示した図である。図2に示すように、そのカーナビゲーション手順は、車両のドライバ、車載端末10のナビ処理装置11、情報センタ20のサーバ装置21およびオペレータが一体となって実行される
【0043】
まず、ドライバがナビ処理装置11に対し所定の入力操作をすると、図2に示す手順のカーナビゲーションが開始され、ナビ処理装置11は、GPS受信機12などにより得られる自車位置、車載端末10の地図データバージョンなどの情報を、情報センタ20のサーバ装置21へ送信する(ステップS01)。
【0044】
次に、ドライバとオペレータとは、それぞれの送受話器15,24を用いて、目的地設定のために互いに通話し、ドライバから目的地データがオペレータへ口頭で伝えられる(ステップM01)。オペレータは、オペレータ端末22を介して、その目的地データをサーバ装置21へ入力する。
【0045】
次に、サーバ装置21は、ナビ処理装置11から送信された地図データバージョンに基づき地図DB216を参照して、車載端末10の地図にドライバが求める目的地データがあるか否かを判定する(ステップS02)。その判定の結果、車載端末10の地図にドライバが求める目的地データがない場合には(ステップS02でNo)、サーバ装置21は、その目的地データに基づき仮のアイコンなどを定め、追加目的地データを生成する(ステップS03)。そして、サーバ装置21は、その生成した追加目的地データを追加経路誘導情報記憶部217に一時記憶する。なお、ここでは、経由地についても、同様に処理する。
【0046】
また、ステップS02の判定の結果、車載端末10の地図にドライバが求める目的地データがある場合には(ステップS02でYes)、サーバ装置21は、追加目的地データを生成する必要がないので、ステップS03をスキップする。
【0047】
続いて、ドライバとオペレータとは、それぞれの送受話器15,24を用いて、経路探索条件設定のために互いに通話し、ドライバから経路探索条件がオペレータへ口頭で伝えられる(ステップM02)。オペレータは、オペレータ端末22を介して、その経路探索条件をサーバ装置21へ入力する。なお、経路探索条件とは、「高速道路を利用する/利用しない」、「最短時間経路/最短距離経路」など、経路探索を実行する条件を定める情報である。
【0048】
次に、サーバ装置21は、与えられた経路探索条件に従い、また、地図DB216における最新バージョンの地図データに基づき、自車位置から目的地までの誘導経路の経路探索を行う(ステップS04)。
【0049】
次に、サーバ装置21は、ナビ処理装置11から送信された地図データバージョンに基づき地図DB216を参照して、車載端末10の地図にステップS04で求めた誘導経路の道路がすべて含まれているか否か、すなわち、車載端末10の地図に道路の追加が必要であるか否かを判定する(ステップS05)。
【0050】
その判定の結果、車載端末10の地図に道路の追加が必要でなかった場合には(ステップS05でNo)、サーバ装置21は、目的地データ、経路探索条件、経路探索コマンドなどを、ナビ処理装置11へ送信して(ステップS06)、ナビ処理装置11に対し、ナビゲーションの実行を指示する。
【0051】
ナビ処理装置11は、その指示を受けて、通常の経路探索を行い(ステップS07)、通常の経路誘導を行う(ステップS08)。なお、通常の経路探索、通常の経路誘導とは、通常のドライバがオペレータサービスを利用せずに行う経路探索であり、経路誘導である。通常と異なるのは、ステップS06までに行われる手順であり、目的地や探索条件がドライバによってナビ処理装置11に直接に設定されるのではなく、オペレータおよびサーバ装置21を介して設定される点である。なお、これらの通常の経路探索、通常の経路誘導では、道路の追加は行われない。
【0052】
一方、ステップS05の判定で、車載端末10の地図に道路の追加が必要であった場合には(ステップS05でYes)、サーバ装置21は、追加道路データ、誘導読上データなどを含む追加経路誘導情報の生成を行い(ステップS09)、生成した追加経路誘導情報を追加経路誘導情報記憶部217に一時記憶する。この追加経路誘導情報の生成処理の詳細については後記する。
【0053】
次に、サーバ装置21は、目的地データ、経路探索条件、経路探索コマンド、さらには、追加経路誘導情報記憶部217に一時記憶されている追加経路誘導情報などをナビ処理装置11へ送信し(ステップS10)、ナビ処理装置11に対し、ナビゲーションの実行を指示する。
【0054】
ナビ処理装置11は、その指示を受けて、道路追加時の経路探索を行い(ステップS11)、道路追加時の経路誘導を行う(ステップS12)。すなわち、ナビ処理装置11は、そのとき地図データ記憶部114に記憶している地図データに、サーバ装置21から送信された追加経路誘導情報に基づき道路を追加した上で、経路探索および経路誘導を行う。なお、その経路探索および経路誘導の詳細については後記する。
【0055】
(2.1 追加経路誘導情報生成処理)
図3は、情報センタ20における追加経路誘導情報生成処理の処理フローの例を示した図である。この処理は、図2のステップS09の処理に相当する。
【0056】
サーバ装置21は、車載端末10の地図に追加すべき道路(以下、「追加道路」という)が既存ノードと接続しているか否かを判定する(ステップS21)。その判定の結果、追加道路が既存ノードと接続している場合には(ステップS21でYes)、サーバ装置21は、その追加道路のリンクデータを生成し(ステップS22)、生成したリンクデータを道路データとして、追加経路誘導情報記憶部217に一時記憶する。また、追加道路が既存ノードと接続していない場合には(ステップS21でNo)、サーバ装置21は、その追加道路の画像データを生成し(ステップS23)、生成した追加道路の画像データを追加経路誘導情報記憶部217に格納する。なお、ステップS22およびステップS23の処理は、追加道路データ生成部214に属する処理である。
【0057】
次に、サーバ装置21は、追加道路について読上テキストを生成し(ステップS22)、さらに、その読上領域を生成し(ステップS22)、生成した読上領域のデータを追加経路誘導情報記憶部217に格納する。ここで、読上テキストとは、ナビ処理装置11が交差点などの誘導点で音声の経路誘導情報を出力するためのテキストデータであり、また、読上領域とは、ナビ処理装置11がその音声の経路誘導情報を出力すべき位置を指定するための情報である。なお、ステップS24およびステップS25の処理は、読上テキスト生成部215に属する処理である。
【0058】
(2.2 追加経路誘導情報の構成)
図4は、追加経路誘導情報の構成の例を示した図である。追加経路誘導情報50は、サーバ装置21において生成され、追加経路誘導情報記憶部217に一時記憶され、その後、ナビ処理装置11へ送信される(図2、ステップS10参照)。そして、追加経路誘導情報50は、ナビ処理装置11では追加経路誘導情報記憶部115に記憶される。
【0059】
図4に示すように、追加経路誘導情報50は、追加目的地データ51、追加経由地データ52、追加道路データ53、誘導読上データ54などを含んで構成される。
【0060】
追加目的地データ51は、ドライバが求める目的地が車載端末10の地図にない場合に、情報センタにおいて生成される(図2、ステップS03参照)。追加目的地データ51は、図4に示すように、緯度・経度で表される目的地位置、目的地近傍のリンクを示す目的地近傍リンク、目的地を地図上に表示するための目的地アイコン、経由地数などの情報を含んで構成される。なお、追加する経由地がない場合には、経由地数として「0」を設定する。
【0061】
追加経由地データ52は、ドライバが求める経由地が車載端末10の地図にない場合に、情報センタにおいて生成される(図2にて図示省略)。追加経由地データ52は、図4に示すように、追加目的地データ51と同様の経由地位置、経由地近傍リンク、経由地アイコンなどの情報を含んで構成される。
【0062】
追加道路データ53は、図2のステップS04で探索された誘導経路が車載端末10の地図にない道路を含んでいた場合に、情報センタにおいて生成される(図2、ステップS09参照)。追加道路データ53は、図4に示すように、追加道路数と、その追加道路数分の道路画像データなどを含んで構成される。また、道路画像データは、道路画像領域座標、道路画像、推奨縮尺、道路開始点ノード、道路終了点ノード、道路リンク列などを含んで構成される。
【0063】
ここで、道路画像領域座標は、当該追加道路を、車載端末10の地図に上書きして表示するとき、その座標を表す情報である。また、道路画像は、その道路の形状を表示するための画像データである。また、推奨縮尺は、その道路画像を作成したときに基準とした地図の縮尺を示す情報である。また、道路開始点ノードは、当該追加道路の開始点のノードを示す情報であり、道路終了点ノードは、当該追加道路の終了点のノードを示す情報である。また、道路リンク列は、当該追加道路のリンク列を表す情報である。
【0064】
なお、追加道路の両端(道路開始点ノードおよび道路開始点ノード)が車載端末10の地図に既存のノードに接続される場合には、道路開始点ノード、道路開始点ノードおよび道路リンク列だけで道路画像データを構成してもよいものとする。また、追加道路の両端が車載端末10の地図に既存のノードに接続されない場合には、道路画像領域座標、道路画像および推奨縮尺だけで道路画像データを構成してもよいものとする。
【0065】
誘導読上データ54は、図4に示すように、読上データ数、読上データなどを含んで構成され、さらに、その読上データは、読上テキスト、読上領域(遠)、読上領域(中)、読上領域(近)などを含んで構成される。なお、読上データについては、後記するところにより図を参照して詳しく説明するので、ここでの説明を割愛する。
【0066】
(2.3 追加道路の表示および経路探索時の処理)
図5は、車載端末10の表示装置13で追加道路を地図表示画面に重ね合わせて表示する例を示した図である。図6において、地図表示画面61は、地図データ記憶部114に記憶されている地図データに基づき表示された表示画面の例である。地図表示画面61には、細い実線で表された道路611、太い実線で表された誘導経路612、それに、川や橋などの背景613が表示されている。
【0067】
また、追加道路画面62は、サーバ装置21から送信され、ナビ処理装置11の追加経路誘導情報記憶部115(図1参照)に記憶されている追加道路データ53(図4参照)に基づき、追加道路表示部1121によって生成される。追加道路画面62には、追加道路621の形状を示す画像、追加道路621の始点Bを示す開始点ノード622、終点Eを示す終了点ノード623などが表示されている。この追加道路画面62は、追加道路表示部1121により地図表示画面61に重ね合わせて表示される。
【0068】
図6は、車載端末10の地図に既存のノードに追加道路の両端が接続される場合の地図表示の例を示した図である。ここで、地図表示画面61には、細い実線で表された道路611、太い実線で表された誘導経路612などが表示され、また、追加道路画面62には、追加道路621などが表示される。そして、追加道路画面62は、追加道路表示部1121により地図表示画面61に重ね合わせて表示される。
【0069】
このとき、追加道路画面62の開始点ノード622および終了点ノード623が地図表示画面61に表示された地図、つまり、車載端末10の地図に既存のノード(通常、ノードは交差点である)に接続される場合には、その追加道路621のデータを車載端末10に既存の地図、つまり、地図データ記憶部114に記憶されている地図データに組み込むことが容易である。従って、この場合には、車載端の10の経路探索部113は、追加道路621のデータを一時的に地図データ記憶部114の地図データに組み込んで誘導経路を探索することができる。その場合には、誘導経路612の破線部分の経路は、誘導経路には含まれず、追加道路621が誘導経路に含まれることになる。
【0070】
図7は、車載端末10の地図に既存のノードに追加道路の両端が接続されない場合の地図表示の例を示した図である。ここでは、追加道路621の開始点ノード622および終了点ノード623は、地図表示画面61に表示された地図に既存のノードに接続されず、リンク(交差点間をつなぐ道路)の途中に接続されている。
【0071】
この場合、追加道路621の表示は、追加経路誘導情報記憶部115に記憶されている追加道路データ53の画像データを用いて行うことができる。しかしながら、追加道路621のデータを地図データ記憶部114に記憶されている地図データに組み込むことは、必ずしも容易ではない。従って、経路探索部113は、追加道路621を直接に含んだ形では、誘導経路の探索を行うことができない。そこで、本実施形態においては、次の図8を用いて説明するようにして、誘導経路の探索を行う。
【0072】
図8は、車載端末10の地図に既存のノードに追加道路の両端が接続されない場合の誘導経路表示画面の例を示した図である。図8の誘導経路表示画面63には、細い実線で表示された道路631上に、自車位置Pから目的地Gまでの誘導経路632が太い実線で表示されている。ここで、誘導経路632のうち、地点Bおよび地点Eの間は、追加道路633である。このような誘導経路632は、追加道路633の開始点が車載端末10の地図に既存のノードに接続されていないので、前記したように車載端末10は、その誘導経路を探索することができない。
【0073】
このような場合、追加道路633は、サーバ装置21から追加道路データ53として与えられる。そこで、ナビ処理装置11は、経路探索部113により、まず、自車位置Pから地点Bまでの誘導経路を探索し、続いて、地点Eから目的地Gまでの誘導経路を探索する。そして、ナビ処理装置11は、自車位置Pから地点Bまでの誘導経路と、追加道路633と、地点Eから目的地Gまでの誘導経路と、を併せて自車位置Pから目的地Gまでの誘導経路とする。
【0074】
なお、以上のような追加道路を挟んだ誘導経路探索を実現するためには、追加道路の開始点ノードや終了点ノードが車載端末10の地図に既存のノードにない場合には、その開始点ノードや終了点ノードを目的地や出発地に設定することができるようにする必要がある。そのためには、サーバ装置は、追加道路データ生成部214で追加経路誘導情報50(図4参照)を生成するときに、追加道路の開始点ノードや終了点ノードを指定するためのデータを、例えば、追加経由地データ52として生成しておく必要がある。
【0075】
以上のようにして、ナビ処理装置11は、地図データ記憶部114に記憶している古いバージョンの地図データででも、最新バージョンの地図データを用いた場合と同じ誘導経路を探索ことができる。
【0076】
(2.4 読上データ)
図9は、誘導経路表示画面に読上領域を表示した例を示した図である。図9の誘導経路表示画面64には、細い実線で表示された道路641上に太い実線で表示された誘導経路642が表示されている。ここで、誘導経路642のうち、極太実線部分は、追加道路であり、その追加道路には、追加経路誘導情報50の誘導読上データ54(図4参照)に従って、読上領域(遠)644、読上領域(中)645および読上領域(近)646が定義されている。
【0077】
これらの読上領域644,645,646は、地点Eを追加道路の終了点ノード643としたとき、その地点Eにおける経路誘導のための音声案内を出力するタイミングを指示する情報である。すなわち、追加道路走行中の車両がその読上領域644,645,646のいずれかに入ったとき、ナビ処理装置11は、スピーカ14を介して、誘導経路642に従った経路誘導の音声案内を出力する。この場合、読上領域644,645,646の形状は、追加道路の所定の部分を含み、他の道路を含まなければ、長方形、多角形、長円などどのような形状でもよい。
【0078】
ちなみに、図9の場合には、車両が読上領域(遠)644に入ったときには、例えば、「500メートル先、○×交差点を左方向です」という音声が出力され、読上領域(中)645に入ったときには、例えば、「300メートル先、○×交差点を左方向です」という音声が出力され、読上領域(近)646に入ったときには、例えば、「まもなく、○×交差点を左方向です」という音声が出力される。
【0079】
なお、本実施形態では、このとき出力される音声データは、TTSの技術を用いて出力され、その音声の元となるテキストデータは、誘導読上データ54(図4参照)のテキストデータとして保持される。
【0080】
以上のようにして、追加道路に対し、読上領域を設けたことにより、ナビ処理装置11は、車両が追加道路を走行中であっても、ドライバに対し、適宜、経路誘導の案内を音声で出力することができる。従って、情報センタ20のオペレータは、ドライバに対し口頭で経路誘導の案内を提供する必要がなくなるので、その分、オペレータの作業負担が軽減される。
【0081】
(2.4 道路追加時の経路誘導)
図10は、ナビ処理装置11における道路追加時の経路誘導の処理フローの例を示した図である。この処理は、図2のステップS12の処理に相当する。
【0082】
ナビ処理装置11は、まず、GPS受信機12などから自車位置を取得する(ステップS31)。次に、ナビ処理装置11は、追加道路が自車位置周辺に存在するか否かを判定する(ステップS32)。その判定の結果、追加道路が自車位置周辺に存在しない場合には(ステップS32でNo)、ナビ処理装置11は、通常の経路誘導を行う(ステップS42)。
【0083】
なお、通常の経路誘導とは、ドライバがオペレータサービスを利用せずに行う経路誘導である。本実施形態の場合、通常の経路誘導において、車載端末10は、現在位置から次の交差点などの誘導地点までの距離を計測しながら、その距離が所定の距離以下になったときに所定の誘導案内の音声出力をするものとする。従って、通常の経路誘導では、オペレータによる誘導案内が必要になることはない。
【0084】
次に、ステップS32の判定で、追加道路が自車位置周辺に存在した場合には(ステップS32でYes)、ナビ処理装置11は、図5で説明したような地図表示画面として、自車位置周辺の地図および誘導経路を表示装置13に表示し(ステップS33)、さらに、追加道路をその地図表示画面に重ね合わせて表示する(ステップS34)。
【0085】
次に、ナビ処理装置11は、自車位置が図9で説明したような読上領域内であるか否かを判定する(ステップS35)。そして、その判定の結果、自車位置が読上げ領域内であったときには(ステップS35でYes)、ナビ処理装置11は、その読上領域に対して設定された読上テキストを音声にして出力する(ステップS36)。なお、ステップS35では、さらに、自車位置が前回と同じ読上領域内にあるか否かも判定し、自車位置が前回と同じ読上領域内にあったときには、読上げ出力の音声出力(ステップS36)を省略する。
【0086】
また、ステップS35の判定で、自車位置が読上げ領域内でなかったときには(ステップS35でNo)、ナビ処理装置11は、さらに、自車位置が誘導経路から逸脱したか否かを判定する(ステップS37)。その判定の結果、自車位置が誘導経路から逸脱していなかったときには(ステップS37でNo)、ナビ処理装置11は、通常の経路誘導を行う(ステップS42)。
【0087】
一方、ステップS37の判定で、自車位置が誘導経路から逸脱していたときには(ステップS37でYes)、ナビ処理装置11は、車載端末10の地図についてマップマッチング処理を行い(ステップS38)、そのマップマッチング処理の結果に基づき、近くに道路があるか否かを判定する(ステップS39)。その判定の結果、近くに道路があった場合には(ステップS39でYes)、ナビ処理装置11は、自車位置をその道路にマップマッチングして、車載端末10でリルート処理を実行する(ステップS40)。また、近くに道路がなかった場合には(ステップS39でNo)、車載端末10ではリルートができないので、ナビ処理装置11は、情報センタ20に経路探索を要求する(ステップS41)。
【0088】
図11は、車両が誘導経路を逸脱した場合において、車載端末10の地図でその車両の近くに道路があったときの例を示した図である。図11において、細い実線は道路、太い実線は誘導経路、極太実線は追加道路651を表している。ここで、車両は、追加道路651を走行中に、自車位置652に逸脱したものである。この場合には、ナビ処理装置11は、自車位置652から目的地までのリルートを行い(ステップS40)、自車位置652から地点N、地点Eを経由して目的地に到る新たな誘導経路を得ることができる。
【0089】
図12は、車両が誘導経路を逸脱した場合において、車載端末10の地図でその車両の近くに道路がなかったときの例を示した図である。図11において、細い実線は道路、太い実線は誘導経路、極太実線は追加道路651を表している。また、細い破線は、サーバ装置21が保持する最新バージョンの地図にはあるが、車載端末10の地図にはない道路を表している。
【0090】
この場合には、ナビ処理装置11は、自車位置652を近くの道路にマップマッチングすることができず、そのため、自力ではリルートをすることができない。そこで、ナビ処理装置11は、情報センタ20のサーバ装置に対し、その自車位置652から目的地までの経路探索を要求する(ステップS41)。
【0091】
(3 差分地図データの生成)
以下、差分地図データは、サーバ装置21の差分地図データ生成部213により生成されるが、ここでは、その生成処理フローおよび差分地図データの構成について説明する。ここで、図13は、道路データについての差分地図データの生成処理の処理フローの例、図14は、POIデータについての差分地図データの生成処理の処理フローの例、図15は、差分地図データを含んだ最新バージョン地図データの構成の例を示した図である。
【0092】
地図DB216に保管される地図データは、通常、道路データ、POIデータなどを含んで構成されるが、ここでは、本実施形態に直接関係する道路データの差分データ生成処理とPOIデータの差分データ生成処理についてのみ説明する。
【0093】
図13に示すように、サーバ装置21は、地図DB216に含まれる地図データの最新バージョン以外の全バージョンの地図データについて、ステップS57までの処理を繰り返し実行する(ステップS51)。
【0094】
続いて、サーバ装置21は、“レベル1”の地図データの全メッシュについて、ステップS56までの処理を繰り返し実行する(ステップS52)。ここで、“レベル1”の地図データとは、道路地図を主体に表した地図データであり、本実施形態で地図データという場合には、“レベル1”の地図データを指す。また、“レベル1”の地図データでは、日本全国の地図は、メッシュと呼ばれる所定の大きさの矩形の区画で分割されている。そこで、サーバ装置21は、差分道路データをメッシュごとに分割して生成する。
【0095】
次に、サーバ装置21は、メッシュごとに、最新バージョンの道路データとカレントバージョンの道路データを比較する(ステップS53)。ここで、カレントバージョンとは、ステップS51の繰り返しで指定される地図データのバージョンを指す。そして、その比較の結果、相違データがあった場合には(ステップS54でYes)、その差分道路データを当該メッシュの差分道路データとして、図15に示す最新バージョン地図データ70の道路データ71のバージョン管理情報712の領域に格納する(ステップS55)。また、相違データがなかった場合には(ステップS54でNo)、ステップS55の処理をスキップする。
【0096】
以上、サーバ装置21がステップS51〜ステップS57の処理を実行することにより、メッシュごとの差分道路のデータが最新バージョン地図データ70の道路データ71のバージョン管理情報712の領域に集積される。
【0097】
また、図14に示すように、サーバ装置21は、地図DB216に含まれるPOIデータの最新バージョン以外の全バージョンの地図データについて、ステップS67までの処理を繰り返し実行する(ステップS61)。
【0098】
続いて、サーバ装置21は、地図データの全カテゴリについて、ステップS56までの処理を繰り返し実行する(ステップS62)。ここで、地図データのPOIデータは、複数のカテゴリに分割されている。そこで、サーバ装置21は、差分道路データをカテゴリごとに分割して生成する。なお、カテゴリごとのPOIデータがメッシュごとに分割されていても構わない。
【0099】
次に、サーバ装置21は、カテゴリごとに、最新バージョンのPOIデータとカレントバージョンのPOIデータを比較する(ステップS63)。ここで、カレントバージョンとは、ステップS61の繰り返しで指定されるPOIデータのバージョンを指す。そして、その比較の結果、相違データがあった場合には(ステップS64でYes)、その差分POIデータを当該カテゴリの差分POIデータとして、図15に示す最新バージョン地図データ70のPOIデータ72のバージョン管理情報722の領域に格納する(ステップS65)。また、相違データがなかった場合には(ステップS64でNo)、ステップ65の処理をスキップする。
【0100】
以上、サーバ装置21がステップS61〜ステップS67の処理を実行することにより、カテゴリごとの差分POIデータが最新バージョン地図データ70のPOIデータ72のバージョン管理情報722の領域に集積される。
【0101】
また、図15に示すように、最新バージョン地図データ70は、道路データ71と、POIデータ72と、を含んで構成され、それぞれ、本体データ711,721と、バージョン管理情報712,722と、を含んで構成される。ここで、本体データ711,721は、道路データ71、POIデータ72のそれぞれが、本来有するデータである。また、バージョン管理情報712,722には、前記したように、それぞれメッシュごとまたはカテゴリごとに分類された差分道路データおよび差分POIデータにより構成される。なお、各々の差分道路データまたは差分POIデータは、追加/削除/修正などの更新区分と、相違があった地図データのバージョン番号と、具体的な相違データと、を含んで構成される。
【0102】
以上のような差分道路データおよび差分POIデータを含んだ最新バージョン地図データ70を用意しておくことにより、サーバ装置21は、追加道路データ生成部214により、最新バージョンの地図にあって、車載端末10の地図にない道路を容易にかつ短時間に生成することができる。
【0103】
以上、本実施形態によれば、サーバ装置21は、ドライバによって提供される目的地と探索条件に基づき、誘導経路の探索を行い、その誘導経路に最新バージョンの地図にあって車載端末10の地図にない道路が含まれていた場合には、その道路を追加道路の情報として、車載端末10のナビ処理装置11へ送信する。従って、ナビ処理装置11は、車載端末10が最新バージョンの地図データを保持しない場合であっても、最新バージョンの地図データに基づき探索された誘導経路と同じ誘導経路を得ることができる。
【0104】
また、サーバ装置21は、ナビ処理装置11へ追加道路の情報を送信するときには、それに併せて、経路誘導の音声出力を行うための読上領域データを送信するので、ナビ処理装置11は、追加道路に対しても、オペレータの介入なしに経路誘導の音声出力を行うことができる。
【0105】
従って、本実施形態においては、車両のドライバは、最新バージョンの地図に基づく経路誘導サービスを受けることができるようになり、また、そのサービスを提供する情報センタ20のオペレータの作業負担を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0106】
【図1】本発明の実施形態に係るカーナビゲーションシステムの構成の例を示した図。
【図2】オペレータサービスによるカーナビゲーションの手順の例を示した図。
【図3】情報センタにおける追加経路誘導情報生成処理の処理フローの例を示した図。
【図4】追加経路誘導情報の構成の例を示した図。
【図5】車載端末の表示装置で追加道路を地図表示画面に重ね合わせて表示する例を示した図。
【図6】車載端末の地図に既存のノードに追加道路の両端が接続される場合の地図表示の例を示した図。
【図7】車載端末の地図に既存のノードに追加道路の両端が接続されない場合の地図表示の例を示した図。
【図8】車載端末の地図に既存のノードに追加道路の両端が接続されない場合の誘導経路表示画面の例を示した図。
【図9】誘導経路表示画面に読上領域を表示した例を示した図。
【図10】ナビ処理装置における道路追加時の経路誘導の処理フローの例を示した図。
【図11】車両が誘導経路を逸脱した場合において、車載端末の地図でその車両の近くに道路があったときの例を示した図。
【図12】車両が誘導経路を逸脱した場合において、車載端末の地図でその車両の近くに道路がなかったときの例を示した図。
【図13】道路データについての差分地図データの生成処理の処理フローの例を示した図。
【図14】POIデータについての差分地図データの生成処理の処理フローの例を示した図。
【図15】差分地図データを含んだ最新バージョン地図データの構成の例を示した図。
【符号の説明】
【0107】
1 カーナビゲーションシステム
10 車載端末
11 ナビ処理装置
12 GPS受信機
13 表示装置
14 スピーカ
15 送受話器
16 通信装置
20 情報センタ
21 サーバ装置
22 オペレータ端末
23 通信装置
24 送受話器
30 通信ネットワーク
40 基地局
50 追加経路誘導情報
51 追加目的地データ
52 追加経由地データ
53 追加道路データ
54 誘導読上データ
70 最新バージョン地図データ
71 道路データ
72 POIデータ
111 経路誘導部
112 地図表示部
113 経路探索部
114 地図データ記憶部
115 追加経路誘導情報記憶部
211 目的地検索部
212 経路探索部
213 差分地図データ生成部
214 追加道路データ生成部
215 読上テキスト生成部
217 追加経路誘導情報記憶部
711 本体データ
712 バージョン管理情報
722 バージョン管理情報
1111 テキスト読上部
1121 追加道路表示部
1131 追加道路考慮リルート部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に搭載され、前記車両の現在位置を測位する測位手段を備え、前記測位手段により測位された前記車両の現在位置から前記車両のドライバが求める目的地までの経路誘導情報を、画像および音声により前記ドライバに提供する車載端末と、
音声通信手段およびデータ通信手段を介して前記車載端末に接続され、前記データ通信手段を介して送信される前記車両の現在位置から、前記音声通信手段を介して前記ドライバが求める目的地までの誘導経路を探索し、その探索した誘導経路に係る情報を、前記車載端末に提供するサーバ装置と、
を含んで構成されたカーナビゲーションシステムであって、
前記サーバ装置は、
最新バージョンの地図データおよび過去のバージョンの地図データを保管した地図データベースと、
前記音声通信手段を介して前記ドライバから前記サーバ装置のオペレータに伝えられた目的地データを含むデータを入力するデータ入力手段と、
前記データ通信手段を介して前記車載端末から送信される前記車両の現在位置、前記入力手段を介して前記オペレータによって入力される目的地データ、および、前記最新バージョンの地図データに基づき、前記現在位置から前記目的地データが示す目的地までの誘導経路を探索する経路探索手段と、
前記データ通信手段を介して前記車載端末から送信される前記車載端末が保持する地図データのバージョン情報に基づき前記地図データベースを参照して、前記経路探索手段により探索された誘導経路を構成する道路のうち、前記車載端末が保持する地図データにない道路部分があったときには、その道路部分のデータを、前記車載端末が保持する地図データへの追加道路のデータとして生成する追加道路データ生成手段と、
を備え、
前記追加道路データ生成手段により前記追加道路のデータを生成するときには、前記車両がその追加道路を走行する際に前記車載端末が音声による誘導情報を出力すべき道路位置を指定するための音声誘導領域データを併せて生成し、前記追加道路のデータと前記音声誘導領域データとを前記車載端末へ送信すること
を特徴とするカーナビゲーションシステム。
【請求項2】
前記サーバ装置が前記車載端末へ送信する前記追加道路のデータは、その追加道路の形状を所定の縮尺の地図に表示するための画像データを含むこと
を特徴とする請求項1に記載のカーナビゲーションシステム。
【請求項3】
前記追加道路生成手段は、前記追加道路の開始点および終了点が前記車載端末に保持されている地図データに既存の道路のノードに接続される場合には、前記追加道路のデータを、道路リンクの列のデータとして生成すること
を特徴とする請求項1に記載のカーナビゲーションシステム。
【請求項4】
前記サーバ装置は、
前記追加道路のデータを前記車載端末へ送信するときには、前記目的地データと、前記車載端末に誘導経路の探索を指示するコマンドと、を併せて送信すること
を特徴とする請求項1に記載のカーナビゲーションシステム。
【請求項5】
前記車載端末は、
前記サーバ装置から前記追加道路のデータの送信を受けた後、前記車両が前記追加道路を走行中にその道路から逸脱した場合には、そのとき保持している地図データに基づきマップマッチングを行い、そのマップマッチングにより、近くの道路にマップマッチングできたとき、その位置から目的地までのリルート処理を実行し、近くの道路にマップマッチングできなかったとき、前記サーバ装置に対し、新たな経路探索を求めること
を特徴とする請求項1に記載のカーナビゲーションシステム。
【請求項6】
車両に搭載され、前記車両の現在位置を測位する測位手段を備え、前記測位手段により測位された前記車両の現在位置から前記車両のドライバが求める目的地までの経路誘導情報を、画像および音声により前記ドライバに提供する車載端末に対して、音声通信手段およびデータ通信手段を介して前記車載端末に接続され、
前記データ通信手段を介して送信される前記車両の現在位置から、前記音声通信手段を介して前記ドライバが求める目的地までの誘導経路を探索し、その探索した誘導経路に係る情報を、前記車載端末に提供するサーバ装置であって、
最新バージョンの地図データおよび過去のバージョンの地図データを保管した地図データベースと、
前記音声通信手段を介して前記ドライバから前記サーバ装置のオペレータに伝えられた目的地データを含むデータを入力するデータ入力手段と、
前記データ通信手段を介して前記車載端末から送信される前記車両の現在位置、前記入力手段を介して前記オペレータによって入力される目的地データ、および、前記最新バージョンの地図データに基づき、前記現在位置から前記目的地データが示す目的地までの誘導経路を探索する経路探索手段と、
前記データ通信手段を介して前記車載端末から送信される前記車載端末が保持する地図データのバージョン情報に基づき前記地図データベースを参照して、前記経路探索手段により探索された誘導経路を構成する道路のうち、前記車載端末が保持する地図データにない道路部分があったときには、その道路部分のデータを、前記車載端末が保持する地図データへの追加道路のデータとして生成する追加道路データ生成手段と、
を備え、
前記追加道路データ生成手段により前記追加道路のデータを生成するときには、前記車両がその追加道路を走行する際に前記車載端末が音声による誘導情報を出力すべき道路位置を指定するための音声誘導領域データを併せて生成し、前記追加道路のデータと前記音声誘導領域データとを前記車載端末へ送信すること
を特徴とするサーバ装置。
【請求項7】
前記車載端末へ送信する前記追加道路のデータは、その追加道路の形状を所定の縮尺の地図に表示するための画像データを含むこと
を特徴とする請求項6に記載のサーバ装置。
【請求項8】
前記追加道路生成手段は、前記追加道路の開始点および終了点が前記車載端末に保持されている地図データに既存の道路のノードに接続される場合には、前記追加道路のデータを、道路リンクの列のデータとして生成すること
を特徴とする請求項6に記載のサーバ装置。
【請求項9】
前記追加道路のデータを前記車載端末へ送信するときには、前記目的地データと、前記車載端末に誘導経路の探索を指示するコマンドと、を併せて送信すること
を特徴とする請求項6に記載のサーバ装置。
【請求項10】
最新バージョンの地図データおよび過去のバージョンの地図データを保管した地図データベースを備えたサーバ装置に、音声通信手段およびデータ通信手段を介して接続されるとともに、車両に搭載され、前記車両の現在位置を測位する測位手段を備え、前記測位手段により測位された前記車両の現在位置から前記車両のドライバが求める目的地までの経路誘導情報を、画像および音声により前記ドライバに提供する車載端末であって、
前記サーバ装置が、前記音声通信手段を介して前記ドライバから前記サーバ装置のオペレータに伝えられた目的地データを含むデータを入力し、前記データ通信手段を介して前記車載端末から送信される前記車両の現在位置、前記入力手段を介して前記オペレータによって入力される目的地データ、および、前記最新バージョンの地図データに基づき、前記現在位置から前記目的地データが示す目的地までの誘導経路を探索し、前記データ通信手段を介して前記車載端末から送信される前記車載端末が保持する地図データのバージョン情報に基づき前記地図データベースを参照して、前記探索された誘導経路を構成する道路のうち、前記車載端末が保持する地図データにない道路部分があったときには、その道路部分のデータを、前記車載端末が保持する地図データへの追加道路のデータとして生成し、そのとき、併せて、前記車両が前記追加道路を走行する際に前記車載端末が音声による誘導情報を出力すべき道路位置を指定するための音声誘導領域データを生成し、前記追加道路のデータと前記音声誘導領域データとを前記車載端末へ送信したときには、
その送信された前記追加道路のデータと前記音声誘導領域データとを受信し、その後、前記車両が前記追加道路を走行し、前記音声誘導領域データによって指定される道路位置に差しかかったとき、前記音声による誘導情報を出力すること
を特徴とする車載端末。
【請求項11】
前記サーバ装置から送信される前記追加道路のデータには、その追加道路の形状を所定の縮尺の地図に表示するための画像データが含まれ、前記誘導経路を所定の表示装置に表示するときには、その誘導経路の一部を、前記画像データを用いて表示すること
を特徴とする請求項10に記載の車載端末。
【請求項12】
前記サーバ装置から送信される前記追加道路のデータと、前記目的地データと、誘導経路の探索を指示するコマンドと、を受信したときには、そのとき保持している地図データに基づき、前記車両の現在位置から前記追加道路データの開始点までの経路探索と、前記追加道路データの終了点から前記目的地までの経路探索とを行うことにより、前記現在位置から前記追加道路を経由し前記目的地に到る誘導経路を求めること
を特徴とする請求項10に記載の車載端末。
【請求項13】
前記サーバ装置から前記追加道路のデータの送信を受けた後、前記車両が前記追加道路を走行中にその道路から逸脱した場合には、そのとき保持している地図データに基づきマップマッチングを行い、そのマップマッチングにより、近くの道路にマップマッチングできたとき、その位置から目的地までのリルート処理を実行し、近くの道路にマップマッチングできなかったとき、前記サーバ装置に対し、新たな経路探索を求めること
を特徴とする請求項10に記載の車載端末。
【請求項14】
車両に搭載され、前記車両の現在位置を測位する測位手段を備え、前記測位手段により測位された前記車両の現在位置から前記車両のドライバが求める目的地までの経路誘導情報を、画像および音声により前記ドライバに提供する車載端末と、
音声通信手段およびデータ通信手段を介して前記車載端末に接続され、前記データ通信手段を介して送信される前記車両の現在位置から、前記音声通信手段を介して前記ドライバが求める目的地までの誘導経路を探索し、その探索した誘導経路に係る情報を、前記車載端末に提供するサーバ装置と、
を含んで構成されたカーナビゲーションシステムにおけるカーナビゲーション方法であって、
前記サーバ装置は、
最新バージョンの地図データおよび過去のバージョンの地図データを保管した地図データベースと、
前記音声通信手段を介して前記ドライバから前記サーバ装置のオペレータに伝えられた目的地データを含むデータを入力するデータ入力手段と、
前記データ通信手段を介して前記車載端末から送信される前記車両の現在位置、前記入力手段を介して前記オペレータによって入力される目的地データ、および、前記最新バージョンの地図データに基づき、前記現在位置から前記目的地データが示す目的地までの誘導経路を探索する経路探索手段と、
前記データ通信手段を介して前記車載端末から送信される前記車載端末が保持する地図データのバージョン情報に基づき前記地図データベースを参照して、前記経路探索手段により探索された誘導経路を構成する道路のうち、前記車載端末が保持する地図データにない道路部分があったときには、その道路部分のデータを、前記車載端末が保持する地図データへの追加道路のデータとして生成する追加道路データ生成手段と、
を備え、
前記追加道路データ生成手段により前記追加道路のデータを生成するときには、前記車両がその追加道路を走行する際に前記車載端末が音声による誘導情報を出力すべき道路位置を指定するための音声誘導領域データを併せて生成し、前記追加道路のデータと前記音声誘導領域データとを前記車載端末へ送信し、
前記車載端末は、
前記送信された前記追加道路のデータと前記音声誘導領域データとを受信し、その後、前記車両が前記追加道路を走行し、前記音声誘導領域データによって指定される道路位置に差しかかったとき、前記音声による誘導情報を出力すること
を特徴とするカーナビゲーション方法。
【請求項15】
前記サーバ装置が前記車載端末へ送信する前記追加道路のデータは、その追加道路の形状を所定の縮尺の地図に表示するための画像データを含むこと
を特徴とする請求項14に記載のカーナビゲーション方法。
【請求項16】
前記サーバ装置は、
前記追加道路生成手段により前記追加道路のデータを生成した場合、前記追加道路の開始点および終了点が前記車載端末に保持されている地図データに既存の道路のノードに接続されるときには、前記追加道路のデータを、道路リンクの列のデータとして生成すること
を特徴とする請求項14に記載のカーナビゲーション方法。
【請求項17】
前記サーバ装置は、
前記追加道路のデータを前記車載端末へ送信するときには、前記目的地データと、前記車載端末に誘導経路の探索を指示するコマンドと、を併せて送信し、
前記車載端末は、
前記サーバ装置から送信される前記追加道路のデータと、前記目的地データと、誘導経路の探索を指示するコマンドと、を受信し、そのとき保持している地図データに基づき、前記車両の現在位置から前記追加道路データの開始点までの経路探索と、前記追加道路データの終了点から前記目的地までの経路探索と、を行い、前記現在位置から前記追加道路を経由し前記目的地に到る誘導経路を求めること
を特徴とする請求項14に記載のカーナビゲーション方法。
【請求項18】
前記車載端末は、
前記サーバ装置から前記追加道路のデータの送信を受けた後、前記車両が前記追加道路を走行中にその道路から逸脱した場合には、そのとき保持している地図データに基づきマップマッチングを行い、そのマップマッチングにより、近くの道路にマップマッチングできたとき、その位置から目的地までのリルート処理を実行し、近くの道路にマップマッチングできなかったとき、前記サーバ装置に対し、新たな経路探索を求めること
を特徴とする請求項14に記載のカーナビゲーション方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2009−25204(P2009−25204A)
【公開日】平成21年2月5日(2009.2.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−189931(P2007−189931)
【出願日】平成19年7月20日(2007.7.20)
【出願人】(591132335)株式会社ザナヴィ・インフォマティクス (745)
【Fターム(参考)】