説明

クロスシャフトで薄膜コーティングを有する差動装置及びそれを製造するための方法

差動装置(10)の耐久性を改良するための方法であって、作動装置(10)は、ピニオンシャフト(12)と、ピニオン(13)の内径の表面と接触するピニオン(12a)とを有する。本方法は、ピニオンシャフト(12)又はピニオン(13)又は両方の表面の、ピニオンシャフト(12)とピニオン(13)との間の接触面に、ピニオン(13)の材料と接触する際にピニオンシャフト(12)の材料より低い摩擦係数及び高い焼き付き抵抗を有するコーティングCを結合すること、を備える。


【発明の詳細な説明】
【関連ある出願の相互参照】
【0001】
この非仮出願は、米国仮出願第60/518,942号、2003年11月10日出願、ゲイリーL.ドール、カールR、リバウド及びライアンD.エヴァンズの発明、発明の名称「薄膜コーティングを有するディファレンシャル・ピニオンシャフト及びそれを製造するためのプロセス」から切り替えられ、その出願から派生しかつ優先権を主張する。
【技術分野】
【0002】
本発明は、一般に機械式作動装置に関するものであり、特に詳細には、高い耐磨耗性と低い摩擦性の滑り面を提供する薄膜コーティングを有する車両の差動装置内のピニオンシャフトに関する。コーティングは、金属又はシリコンコーティングカーボン材料を一般的に備え、種々の蒸着技術を使用して適用されることができる。
【従来技術】
【0003】
従来、粘度の低い潤滑剤を差動装置が使用される場合、高品質カーボンMoスチール(例えばJISSCM30−40)がピニオンシャフトに対して使用され、そのシャフトは浸炭されて/急冷されかつ軟窒化され、摩耗を防ぐために硬化された表面が提供される。あるいはスチールシャフトは、モリブデンフレームコート又はプラズマスプレーされる。しかし、耐摩損性及び表面耐久性は、より高品質のスチールの軟窒化といった表面硬化によって改良される一方、耐焼き付き性又は耐摩損性は、そのようには改良されない。他方、耐焼き付き性はモリブデンフレームコーティングによって改良されるが、耐摩損及び表面耐久性はほとんど改良されない。
【0004】
軟窒化やガス窒化等の、焼ならし温度又は表面処理温度より低い温度で適用される従来のセラミックコーティングが、ピニオンシャフト摩耗特性を改良するために使用される。これらの技術は、例えば反応性イオンプレーティング、プラズマ化学気相堆積法又はレーザー化学気相堆積法といった種々の方法を使用して一般に適用され、各々約500℃の処理温度で適用される。
【0005】
これらの従来のセラミックフィルムの厚さは、一般的に1−20ミクロンであり、好ましくは2−10ミクロンである。これが薄い場合、耐焼き付き/耐摩耗性の改善は不十分であり、望ましい厚さより厚い場合、処理の費用も過大に増加する。そのような従来の技術で使用されるセラミックは広く変更することができ、TiN、Ti(C,N)、Si、TiC、SiC,Al等の材料を含んでもよい。TiN、Ti(C,N)及びSiは、耐焼き付き性の改善のためにより有効であると一般に認められ、TiC,SiC及びAlは耐磨耗性の改善のためにより有効である。
【0006】
ピニオンシャフトの基材も同様に変更可能であり、例えばSAE/AISIスチール1045−1080、8620及び4140J型等の金属で構成されることができる。ヒートトリートメントは、焼き入れ/焼もどし、高周波焼き入れ/焼もどし、浸炭/焼もどし又は浸炭/窒化/焼もどし等であってもよく、軟窒化(塩浴又はガス)又はガス窒化は、前述のヒートトリートメントの後、適用されることができる。
【0007】
コーティングの下の基材は、HV400又はそれ以上の表面硬さが必要である。軟かい場合、接触応力は、コーティングの基材からの分離に至らしめる基材の塑性変形又は分解を引き起こすのに十分であろう。更に基材の表面は、例えば窒化に起因する多孔混合層等のいかなる脆性層からも自由でなければならなない。脆性層が加工中に形成される場合、セラミックコーティングは脆性層の除去の後に適用されなければならない。これらの検討は、許容できない費用又は限界信頼性を引起し、差動装置の寿命を低減させる。
【0008】
ピニオンのリン酸塩処理(ルブライト処理)の適用は、ピニオンシャフトとピニオンとの間で摩耗を低減するために使用される他の従来技術である。
【発明の開示】
【0009】
これらの従来の技術の全てがピニオンシャフトの摩耗に多少の改善をもたらす一方、これらの改善は制限され及び/又は不要又は過大な費用を課す。したがって、過多な追加の費用なしで耐摩耗性のより高いピニオンシャフトを得ることが望ましい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明は、金属又はシリコンレベルが上層で約35原子重量%を超えない、一般にダイヤモンド様コーティング(“DLC”)と呼ばれる金属又はシリコン含有炭素材コーティングの使用に関する。
【0011】
図1で示したように、代表的な車両の差動装置10は、ピニオンシャフト12(別名「クロスシャフト)が延びる回転可能なハウジング11を備える。ピニオンシャフト12は、ピニオン13を支え、そのピニオン13は、図示のように一般にピニオンシャフト12と接触しかつそれに関連して配置されている。滑り接触領域12aは、ピニオン13がピニオンシャフト12と接触するところでピニオンシャフト12に沿って位置している。ハウジング11の各端の差動装置10はサイドギア15を有する。トルクはリングギヤ16を通してハウジング11に加えられる。無論、本発明は、図1のデザインの差動装置に限定されず、具体的なデザインとは無関係で、ピニオンシャフト、斜角をつけられたピニオン及びサイド・ギア(別名「かさ歯車」)を有するいかなる差動装置で使用されてもよい。
【0012】
本発明の第1の実施形態で、金属又はシリコン含有炭素コーティングCが、ピニオンシャフト12とピニオン13の間に形成される滑り接触領域12aを少なくとも含む領域にわたって、ピニオンシャフト12の外径に適用される。無論その代わりに、コーティングCはピニオンシャフト12がピニオン13と接触するピニオン13の内径に適用されてもよい。又は、コーティングCは、ピニオンシャフト12とピニオン13に適用されてもよい。炭素コーティングCは、アモルファス・マトリックスに形成され、クロム、チタン、タングステン、及び/又はシリコン及び/又はそれらの元素に関連するカーバイドを含んでもよい。金属又はシリコン含有量は、上層で35原子量%を超えてはならず、好ましくは5〜20%の間であり、上層は水素を含んでもよいが、上層組成のバランスは、本質的に好ましい実施形態で炭素である。そのようなフィルムは、含金属ダイヤモンド状カーボン炭素コーティング又は一般に「DLC」フィルムとして呼ばれる。増加する基材付着に対して、クロム、チタン又はシリコン又は他金属の金属結合層上に任意に炭質上層が配置されてもよい。
【0013】
第1の実施形態の薄膜コーティングCを表面Sに付着した状態で図2に示す。用途に応じて表面Sは、ピニオンシャフト12又はピニオン13の表面を表すことができる。ここで説明される第1の実施形態において、表面Sはピニオンシャフト12の表面を表す。コーティングCは、付着層21、漸変層22及び上層23を備える。上層23は、0.5〜5.0ミクロン、好ましくは3ミクロンより薄く、35未満、好ましくは5〜20原子重量%の金属又はシリコンを含む金属又はシリコン含有炭素材である。付着層21はピニオンシャフト12の表面Sに適用され、それは一般的に炭素、マイクロ合金、低合金、構造又は特殊スチールで構成される。漸変層22は付着層21の上に堆積され、上層23は漸変層22の上に加えられる。付着層21は、クロム、チタン又はシリコンを含むいくつかの材料から構成されてもよい。付着層21は、物理的かつ化学的結合を通してコーティングCと表面Sの間の付着性を高める。漸変層22は、付着層21を備える材料から上層23を備える材料への漸次変化する組成上遷移の形で応力除去緩衝領域を提供する。漸変層22は、中間層応力に起因し、そうでなければ固有であるコーティングの機械的弱点を最小にする。上層23は、ピニオンシャフト12の表面Sに、低摩擦、高強度及び高耐焼き付き性といった所望の特性を与える。
【0014】
従来の磨耗低減技術に対して、限定なしで記載する本発明の利点のいくつかは、
1.増加する耐摩耗性、
2.増加する耐焼き付き性、
3.コーティングしてない嵌合い部(ギヤの内径(ID))の低摩耗性、
4.有益な転移膜の構成
である。
【0015】
これに対して、従来のカーバイド、ニトリド及び/又は酸化コーティング(例えばTiN)は、境界−潤滑状態で低摩擦性を有しない。それらは、本発明のDLCコーティングより係合するピニオン孔に対して摩耗性も高く、シャフト上でギヤの「揺動」に関連して、緩い嵌合と損傷とを引き起こす。更に、DLCコーティングは、カーバイド又はニトリドより低い温度(例えば、一般に150℃を超えない)で堆積することができる。更に、本発明のDLCコーティングは、漸次変化する摩耗の結果として接触部で滑らかな変移膜を形成し、一方、カーバイド、ニトリド、乾燥酸化コーティングはそうはならない。これらの滑らかな変移膜は、ピニオンシャフトとピニオンとの間で操作中に更なる緩衝を提供し、更に、ピニオンシャフトの摩耗を最小にする。
【0016】
本発明の更なる見地は、結果として生じる被覆スチールシャフトの強度、境界潤滑性と耐摩耗特性である。例えば、金属又はシリコン含有炭素材コーティングの強度は、ベルコビッチ・ダイアモンド・ナノ押し込み法で測定した場合、好ましくは9GPaより大きく、被覆基材の境界潤滑性及び摩耗抵抗特性は、一般に被覆されてないスチール基材のそれらを越えて改良されている。薄膜コーティングは、例えばプラズマ励起化学気相堆積、化学気相堆積、反応性物理気相堆積、スパッタリング又は他の気相、イオンビーム補助又は削摩堆積プロセスといったいくつかのプロセスを使用して堆積されてもよい。
【0017】
被覆ピニオンシャフト12の耐摩耗性、耐付着摩耗、耐焼き付き性、境界潤滑性及びロングライフ特性は、ピニオンシャフト12のプロフィルRz(不図示)の最大平均高さが約0.8マイクロメートル以下である場合に更に高められる。
【0018】
適当なコーティングの例は、TiC/a−C:H,WC/a−C:H,TiC/a−C(CrC/a−C):H、Si/a−C:H及びSiO/a−C:H薄膜、又はこれらの膜の組合せであり、差動ピニオンシャフト12の表面Sに加えられてもよい。付着摩耗の主な要素は、接触する粗い部分の過度の固体対固体付着(例えば「ミクロ結合」あるいは「ミクロ溶接」)であり、結果としての引き裂かれ及び続く表面損害がその後発生する。焼き付きは、構成要素が自由に動くことができない付着摩耗の極端なケースである。本発明の上記の薄膜コーティングのいずれかでピニオンシャフト12の表面Sを被覆することは、シャフトの粗い部分の対向面(例えばピニオン13の内面)上のそれらとの付着相互作用を最小にすることができる。本発明のコーティングとスチール対向面との間の化学的な差違によりこれは発生する。化学的差違のため、コーティングを備える材料と対向面の材料との間の化学相互作用のレベルが低減される。これは、ミクロ結合やミクロ溶接から付着摩耗を低減し、それによって、引き裂かれや表面損傷を低減する。
【0019】
本発明のコーティングCは、一般に滑り接触の下、耐久性があり、また高い耐摩耗性を有する。コーティングCは、対向面の磨損を促進せず、コーティングCは、(破滅的劣化と対照的に)漸次の劣化及びより長い摩耗寿命を与える漸次の化学的機械研磨モードでそれ自身磨耗し、これはピニオンシャフト12の表面Sの初めのRzが約0.8um以下であると推測される。マスキングは、必要でない。
【0020】
ピンオンディスクテストが、CSM摩擦計を使用して実行された。テストは、空気中で無潤滑で、ボールオンディスク接触幾何学形状だった。温度は21℃で相対湿度は〜50%であった。滑り速度は、40cm/sで、約1GPaの初期ヘルツ接触応力が与えられ、標準的な付加負荷は2Nあった。直径3.97mmのSAEタイプ52100のスチールボール(Rz<100nm)が、膜に対する対抗面材料として使用された。膜は、原子力顕微鏡検査での測定によるRz<500nmで、SAE型52100スチール・クーポン上に堆積された。滑りテスト持続時間は、全てのテストで2,000サイクルであった。3つのテストは、コーティング処理ごとに実行された。スチールボール摩耗率は、テストの後、ボール上での摩耗により除去される材料の体積を測定し、標準適用負荷及び全移動距離によって割ることによって計算された。両方のコーティングは、耐久性がありかつ優れた付着を有した。コーティング摩耗は、テストのいずれにおいても見つけられなかった。
【0021】
基本的な構造とプロセスの変更は適用可能である。例えば、薄膜コーティングCはピニオンシャフト12でなくピニオン13の一つ以上の内径に加えられてもよい。あるいは、薄膜コーティングCは、ピニオン13とピニオンシャフト12に加えられてもよい。更に、コーティングCは、特に3層に限定されるわけでなく、付着の所望のレベルであって、化学的かつ機械的な耐久性が達成可能な限り、1以上の層から成ってもよい。コーティングCは、また、いろいろな他のプロセス、例えば化学気相堆積、低圧化学気相堆積及び湿式化学堆積によって加えられてもよく、1以上の連続プロセスで加えられてもよい。例えばクロム等の材料が、付着のためにチタンとタングステンの代わりに使用されてもよい。コーティングは、それが結合される物質より大きな強度を示すように構成されてもよい。
【0022】
種々の変更が本発明の範囲から逸脱することなく上記の構造でなされることができ、上記の説明で含まれ又は添付の図面で示される全ての内容が例示であって意味を限定するものではないことが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0023】
本発明の具体例は、明細書の一部を形成する以下の図面で示される。
【0024】
【図1】本発明に従って構成されたピニオンシャフトを備えた差動装置の長手方向の横断面。
【図2】本発明の実施形態の拡大された挿入部を有する断面図であり、開示された薄膜コーティングを有する代表的な差動装置内の構成部品の表面の一部を表し、拡大された挿入部はコーティングの更なる詳細を表している図。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ピニオンシャフトとピニオンを有し、前記ピニオンシャフト及び前記ピニオンは各々表面を有し、前記ピニオンシャフトの表面が前記ピニオンの内面と接触するようになっている差動装置の耐久性を改良するための方法であって、前記ピニオンシャフトの表面又は前記ピニオンの内面のうちの少なくとも一方の面へ、前記ピニオンシャフトと前記ピニオンとの間の接触面の領域において、前記ピニオンの材料と接触する際に前記ピニオンシャフトの材料より低い摩擦係数及び高い耐焼き付き性を有するコーティングを結合すること、を含む方法。
【請求項2】
前記コーティングが基本的にアモルファスカーボンを備える請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記コーティングが、(a)クロム、(b)炭化クロム、(c)チタン、(d)炭化チタン、(e)タングステン、(f)炭化タングステン、(g)シリコン、及び(h)シリコンカーバイドからなる群から選択される少なくとも1つの付加的な材料を含む請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記付加的な材料が前記コーティングの35原子パーセントを超えない請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記コーティングが基本的に水素化アモルファスカーボンを備える請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記コーティングが、(a)クロム、(b)炭化クロム、(c)チタン、(d)炭化チタン、(e)タングステン、(f)炭化タングステン、(g)シリコン、及び(h)シリコンカーバイドから成る群から選択される少なくとも1つの付加的な材料を含む請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記コーティングが少なくとも2つの層を備え、前記コーティングを加えるステップが、付着層を第1の部材の材料に加えて、該付着層の上に最終層を加えることを備える請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記コーティングを加えるステップが、前記付着層と前記最終層との間に漸変層を加えることを更に含み、該漸変層が前記付着層の組成から前記最終層の組成まで変形している請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記コーティングが前記ピニオンシャフトと前記ピニオンに結合される請求項1に記載の方法。
【請求項10】
ピニオンシャフトとピニオンを有し、前記ピニオンシャフトは前記ピニオンの内面と接触する外面を有し、前記ピニオンシャフト又は前記ピニオンのうちの少なくとも一方は前記ピニオンシャフトと前記ピニオンとの間の接触面の領域で、前記ピニオンの材料に関して前記ピニオンシャフトの材料より低い摩擦係数と化学反応性を有するコーティングで被覆されている作動装置。
【請求項11】
前記コーティングが基本的にアモルファスカーボンを備える請求項10に記載の作動装置。
【請求項12】
前記コーティングが、(a)クロム、(b)炭化クロム、(c)チタン、(d)炭化チタン、(e)タングステン、(f)炭化タングステン、(g)シリコン、及び(h)シリコンカーバイドからなる群から選択される少なくとも1つの付加的な材料を含む請求項11に記載の作動装置。
【請求項13】
前記付加的な材料が前記コーティングの35原子パーセントを超えない請求項12に記載の作動装置。
【請求項14】
前記コーティングが基本的に水素化アモルファスカーボンを備える請求項10に記載の作動装置。
【請求項15】
前記コーティングが、(a)クロム、(b)炭化クロム、(c)チタン、(d)炭化チタン、(e)タングステン、(f)炭化タングステン、(g)シリコン、及び(h)シリコンカーバイドから成る群から選択される少なくとも1つの付加的な材料を含む請求項14に記載の作動装置。
【請求項16】
前記コーティングが前記ピニオンシャフト及び前記ピニオン上にある請求項10に記載の差動装置。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2007−513297(P2007−513297A)
【公表日】平成19年5月24日(2007.5.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−539707(P2006−539707)
【出願日】平成16年11月8日(2004.11.8)
【国際出願番号】PCT/US2004/037166
【国際公開番号】WO2005/047737
【国際公開日】平成17年5月26日(2005.5.26)
【出願人】(503380593)ザ ティムケン カンパニー (1)
【氏名又は名称原語表記】THE TIMKEN COMPANY
【住所又は居所原語表記】P.O. Box 6930, Canton, OH 44706−0930, United States of America
【Fターム(参考)】