説明

デジタルカメラ

【課題】撮影シーンに応じて適切なシェーディング補正を行うことが可能なデジタルカメラを提供する。
【解決手段】デジタルカメラは、画像のシーンが文字シーンか自然画シーンかを、輝度分布および色合いに基づいて自動判別する。デジタルカメラは、画像のシーンが文字シーンであると判別されるときには、自然画シーンであると判別されるときに比べてシェーディング補正の度合いを大きくする。また、文字シーンのときには、シェーディング補正に加えて、彩度抑圧処理を行う。また、この彩度抑圧処理は、画像の中心から離れるにつれてその抑圧の度合いが大きくなるようにして行われる。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、デジタルカメラに関し、特にデジタルカメラにおけるシェーディングの補正技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
デジタルカメラによる撮影画像においては、周辺光量落ちによるシェーディングが生じる。このシェーディングは、撮影光学系における口径食等に起因するものである。したがって、画質を向上させるため、撮影画像からこのようなシェーディングの影響を除去すること、すなわち、シェーディング補正を行うことが求められる。
【0003】
このようなシェーディング補正を行う従来技術としては、たとえば、特開平7−284011号公報に記載されたものが存在する。この文献においては、文字モードが設定された場合において、シェーディング補正を行う技術が記載されている。「文字モード」とは、書類上の文字等の2値的な画像を撮影する場合に設定されるモードである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の従来技術におけるシェーディング補正は必ずしも最適化されていない。
【0005】
具体的には、(1)上記の従来技術においては、操作者による手動操作でデジタルカメラが「文字モード」に設定されていることを条件に、シェーディング補正が行われる。したがって、上記の従来技術において、操作者が文字モードへの設定操作を行わなければ、シェーディング補正は適切に行われないことになる。このように、撮影シーンの内容に応じて、より適切にシェーディング補正を行うことが求められている。
【0006】
さらに、(2)上記の従来技術においては、文字モード設定時にシェーディング補正を行う場合、周辺部においては元の画素値に対して特に大きな値のゲインで画素値を増大させることになるため、粒状の色ノイズが生じることがある。このように、文字モード設定時の撮影シーン(すなわち文字シーン)に対しては、色ノイズを低減しつつシェーディング補正を行うことが求められている。
【0007】
そこで、本発明は、撮影シーンに応じて適切なシェーディング補正を行うことが可能なデジタルカメラを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1の発明は、デジタルカメラであって、撮影光学系と、前記撮影光学系からの被写体像を画像として取得する撮像手段と、前記画像のシーンが、文字を被写体とする第1シーンと前記第1シーンとは異なる第2シーンとを含む複数のシーンのうちのいずれのシーンであるかを判別する判別手段と、前記判別手段の判別結果に応じて補正の度合いを変更してシェーディング補正を行う補正手段と、を備えることを特徴とする。
【0009】
請求項2の発明は、請求項1の発明に係るデジタルカメラにおいて、前記補正手段は、前記画像のシーンが前記第1シーンであると判別されるときには、前記第2シーンであると判別されるときに比べてシェーディング補正の度合いを大きくすることを特徴とする。
【0010】
請求項3の発明は、請求項1の発明に係るデジタルカメラにおいて、前記判別手段は、前記画像の中央領域に関連するデータに基づいてシーン判別を行うことを特徴とする。
【0011】
請求項4の発明は、デジタルカメラであって、撮影光学系と、前記撮影光学系からの被写体像を画像として取得する撮像手段と、撮影モードとして、文字モードを含む複数のモードのうちのいずれかのモードを設定する設定手段と、前記撮影モードとして前記文字モードが設定されたときには、シェーディング補正処理に加えて、周辺部における彩度抑圧処理をも行う処理手段と、を備えることを特徴とする。
【0012】
請求項5の発明は、請求項4の発明に係るデジタルカメラにおいて、前記処理手段は、前記画像の中心から離れるにつれて彩度抑圧の度合いを大きくすることを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0014】
<A.第1実施形態>
<A1.構成>
図1〜図3は、本発明の第1実施形態に係るデジタルカメラ1の外観の概略構成を示す図である。図1はデジタルカメラ1の平面図、図2は図1のII−II位置から見た断面図、図3はデジタルカメラ1の背面図に相当する。
【0015】
これらの図に示すように、デジタルカメラ1は略直方体状をしているカメラ本体部2と、カメラ本体部2に着脱可能に装着される撮影レンズ3から構成される。図1に示すように、デジタルカメラ1は撮影画像を記録するメモリカード8が着脱可能に収納されるようになっている。また、デジタルカメラ1は、4本の単三形乾電池E1〜E4を直列接続する電源電池Eを駆動源としている。
【0016】
図2に示すように、ズームレンズである撮影レンズ3はレンズ群30を備えている。ここでは、撮影レンズ3として2群ズームレンズを示しており、レンズ群30は、大きく2つのレンズ群300,301に分類される。なお、図2および図3においては、図示の都合上、レンズ群300,301をそれぞれ一枚のレンズとして示している。ただし、実際には各レンズ群300,301は、一枚のレンズに限定されず、複数枚のレンズの集合体として構成されていても良い。
【0017】
一方、カメラ本体部2の内部には、レンズ群300を駆動するためのモータM1、およびレンズ群301を駆動するモータM2とが設けられている。これらのモータM1,M2を制御することにより、撮影レンズ3のズーム倍率を変更すること、および撮影レンズ3の合焦状態を変更すること(すなわちフォーカス動作)を行うことが可能である。
【0018】
また、撮影レンズ3のレンズ群30の後方位置の適所にカラー撮像素子303が設けられている。カラー撮像素子303は、CCDからなるエリアセンサの各画素の表面に、R(赤)、G(緑)、B(青)のカラーフィルタが市松模様状に貼り付けられた単板式カラーエリアセンサで構成される。このカラー撮像素子(以下、「CCD」)303は、例えば、水平方向1600画素、縦方向1200画素の192万画素を有している。
【0019】
カメラ本体部2の前面には、図1のようにグリップ部Gが設けられ、カメラ本体部2の上端点の適所にポップアップ形式の内蔵フラッシュ5が設けられている。また、図3の如く、カメラ本体部2の上面にはシャッタボタン9が設けられている。このシャッタボタン9については、フォーカス調整用などのトリガーとして用いる半押し状態(S1)と、記録用撮影のトリガーとして用いる全押し状態(S2)とを検出し、判別する機能を有してる。
【0020】
一方、カメラ本体部2の背面には、電子ビューファインダ(以下、「EVF」)20と液晶ディスプレイ(以下、「LCD」)10とが設けられている。なお、光学ファインダーとは異なり、撮影待機状態においてCCD303からの画像信号のライブビュー表示を行うEVF20とLCD10とがファインダーとしての機能を担っている。
【0021】
また、LCD10は記録モードにおいて撮影モードや撮影条件等を設定するためのメニュー画面を表示したり、再生モードにおいてメモリカード8に記録された撮影画像を再生表示することが可能である。
【0022】
カメラ本体部2の背面左方には、電源スイッチ14が設けられている。この電源スイッチ14は記録モード(写真撮影の機能を果たすモード)と再生モード(記録画像をLCD10に再生するモード)とを切換設定するモード設定スイッチを兼ねている。すなわち、電源スイッチ14は3点スライドスイッチからなり、接点を中央の「OFF」位置に設定すると電源がオフになり、接点を上方の「REC」位置に設定すると電源がオンになるとともに記録モードとして設定され、接点を下方の「PLAY」位置に設定すると電源がオンになるとともに再生モードとして設定される。
【0023】
カメラ本体部2の背面右方には、4連スイッチ15が設けられている。4連スイッチ15は円形の操作ボタンを有し、この操作ボタンにおける上下左右の4方向のボタンSU、SD、SL、SRを押下することによって各種操作を行うことが可能となっている。例えば、LCD10に表示されるメニュー画面で選択された項目を変更したり、インデックス画面で選択された再生対象のコマを変更するためのスイッチとして機能する。また、記録モードにおいて左右方向のボタンSL,SRは、ズーム倍率を変更するためのスイッチとして機能する。具体的には、モータM1,M2の駆動により2つのレンズ群300,301の相対的な位置関係が変更されることによって、ズーム倍率が変更される。より詳細には、右方向スイッチSRを押下するとワイド側に連続的に移動し、左方向スイッチSLを押下するとテレ側に連続的に移動する。
【0024】
また、4連スイッチ15の下方には、取消スイッチ33、実行スイッチ32、メニュー表示スイッチ34及びLCD表示スイッチ31等のスイッチ群16が設けられている。取消スイッチ33は、メニュー画面で選択された内容を取り消すためのスイッチである。実行スイッチ32は、メニュー画面で選択された内容を確定するまたは実行するためのスイッチである。メニュー表示スイッチ34は、LCD10にメニュー画面を表示させたり、メニュー画面の内容を切り換えたりするためのスイッチである。LCD表示スイッチ31は、LCD10の表示のオンオフ切り替えスイッチである。
【0025】
次に、デジタルカメラ1の内部構成について説明する。図4は、デジタルカメラ1の内部構成を示す概略ブロック図である。
【0026】
撮影レンズ3は、レンズ群300,301とともに、内部に透過光量を調節するための絞り302を備えている。なお、図4においては、図示の都合上、絞り302がレンズ群301の後側に配置されるように示しているが、絞り302の配置はこのようなものに限定されない。たとえば、絞り302は、レンズ群301(ないし300)の内部に設けられていても良く、または、両レンズ群300,301の間に設けられていてもよい。
【0027】
CCD303(撮像素子)は、撮影レンズ3を通して入射された被写体からの光を所定の露光時間だけ受光して画像信号に光電変換して取り込む。CCD303は、光電変換後の画像信号を信号処理部120に出力する。このようにして、撮影レンズ3(撮影光学系)からの被写体像が画像として取得される。
【0028】
信号処理部120は、CCD303から出力される画像信号に所定のアナログ信号処理及びデジタル信号処理を行うものである。画像信号の信号処理は画像データを構成する各画素の受光信号毎に行われる。信号処理部120は、アナログ信号処理回路121、A/D変換回路122、シェーディング補正回路123、画像処理回路124、及び画像メモリ126を備えている。
【0029】
アナログ信号処理回路121はアナログ信号処理を行うものであり、主にCDS(相関二重サンプリング)回路及びAGC(オートゲインコントロール)回路からなり、CCD303から出力される画素信号のサンプリングノイズの低減と信号レベルの調整を行う。AGC回路におけるゲインコントロールには、絞り302の絞り値とCCD303の露光時間とで適正露出が得られなかった場合の撮影画像のレベル不足を補償する場合も含まれる。
【0030】
A/D変換回路122はアナログ信号処理回路121から出力されるアナログ信号である画素信号(画像信号)をデジタル信号である画素データ(画像データ)に変換するものである。A/D変換回路122は各画素で受光された画素信号を、例えば、10ビットのデジタル信号に変換し、0〜1023の階調値を有する画素データとする。変換後の画素データ(画像データ)は、画像メモリ126に一旦格納される。
【0031】
シェーディング補正回路123は、A/D変換された画素データに対して、光学系によるシェーディングを補正するものである。シェーディング補正回路は、A/D変換回路122において変換された画像データと全体制御部150において生成される補正テーブル内のシェーディング補正係数(後述)との乗算処理等を行う。
【0032】
画像処理回路124は、WB(ホワイトバランス)回路、カラーバランス評価回路、画素補間回路、色補正回路、γ補正回路、色分解回路、空間フィルタ、解像度変換回路、圧縮伸長処理回路等を有している。このうち、WB回路は撮影画像のホワイトバランスを調整するものである。WB回路は、カラーバランス評価回路による撮影画像のカラーバランスに関する評価結果等を用いて、R,G,Bの各色成分の画素データのレベルを変換する。画素補間回路は、R,G,Bの3種類の色フィルタが分散配置されたベイヤー配列を有するCCD303において、各画素位置における3つの色成分R,G,Bのうち実際には存在しない2つの色成分を補間により求める回路であり、色補正回路は、フィルタの分光感度特性を補正する回路である。γ補正回路は画素データのγ特性を補正する回路であり、予め設定されたγ補正用テーブルを用いて各画素データのレベルを補正する。色分解回路は、(R,G,B)信号を(Y,Cr,Cb)信号に変換する回路である。この色分解処理は、マトリクス演算器を用いて行われる。空間フィルタはローパスフィルタおよびハイパスフィルタ等を用いてエッジ強調などの各種のフィルタ処理を行う回路である。解像度変換回路は所望の解像度に変換する回路であり、圧縮伸長処理回路はJPEG等の所定形式のデータへの圧縮処理、およびその逆の伸長処理を行う回路である。
【0033】
画像メモリ126は画像データを一時保持するメモリである。画像処理回路124における各処理は、画像メモリ126に格納された画像データに対して施される。
【0034】
発光制御部102は、全体制御部150から入力される発光制御信号に基づいてフラッシュ(照明光源)5の発光を制御する。発光制御信号には発光準備の指示、発光タイミング及び発光量とが含まれる。
【0035】
レンズ制御部130は撮影レンズ3内のレンズ群300,301および絞り302の各部材の駆動を制御するものである。レンズ制御部130は、絞り302の絞り値を制御する絞り制御回路131と、モータM1,M2を駆動することによりズームの変倍率を変更する(言い換えれば画角を変更する)ズーム制御回路132と、モータM1,M2を駆動することによりフォーカス制御を行うフォーカス制御回路133とを備えている。
【0036】
絞り制御回路131は全体制御部150から入力される絞り値に基づいて絞り302を駆動し、その開口量を当該絞り値に設定する。フォーカス制御回路133は全体制御部150から入力されるAF制御信号に基づいてモータM1,M2の駆動量を制御し、レンズ群300,301を焦点位置に設定する。ズーム制御回路132は、4連スイッチ15による入力に応じて全体制御部150から入力されるズーム制御信号に基づいて、モータM1,M2を駆動してレンズ群300,301を移動させる。これによって、ズームの状態が、ワイド側あるいはテレ側へと移動する。
【0037】
表示部140は、LCD10及びEVF20への表示を行うものである。表示部140には、LCD10、EVF20とともに、LCD10に再生表示されるの画像データのバッファメモリとなるLCDVRAM141及びEVF20に再生表示される画像データのバッファメモリとなるEVFVRAM142を備えている。
【0038】
撮影待機状態においては、CCD303により1/30(秒)毎に撮影された画像(ライブビュー用画像)の各画素データが、信号処理部120による所定の信号処理を施された後、画像メモリ126に一時記憶される。そして、全体制御部150によって読み出され、データサイズが調整された後にLCDVRAM141及びEVFVRAM142に転送され、LCD10及びEVF20にライブビュー表示として表示される。これによりユーザは、被写体像を視認することができる。また、再生モードにおいては、メモリカード8から読み出された画像が全体制御部150によって所定の信号処理が施された後に、LCDVRAM141に転送され、LCD10に再生表示されることとなる。
【0039】
操作部101は、上述したカメラ本体部2に設けられた撮影や再生に関する操作部材の操作情報を全体制御部に入力するものである。操作部101から入力される操作情報にはシャッタボタン9、電源スイッチ14、4連スイッチ15及びスイッチ群16等の各操作部材の操作情報が含まれる。
【0040】
全体制御部150は、マイクロコンピュータからなり、撮影機能及び再生機能を集中制御するものである。全体制御部150にはカードインターフェース103を介してメモリカード8が接続されている。また、通信用インターフェース105を介してパーソナルコンピュータPCが外部接続されるようになっている。
【0041】
全体制御部150は、撮影機能及び再生機能における数々の具体的な処理を行うための処理プログラムや上述したデジタルカメラ1の各部材の駆動を制御するための制御プログラムが記憶されたROM151と、処理プログラム及び制御プログラムに従って数々の演算作業を行うための作業領域となるRAM152を備えている。なお、記録媒体であるメモリカード8に記録されているプログラムデータをカードインターフェース103を介して読み出し、ROM151に格納することができるようになっている。従って、これらの処理プログラム及び制御プログラムは、メモリカード8からデジタルカメラ1中にインストールされることが可能である。なお、処理プログラム及び制御プログラムは、通信用インターフェース105を介してパーソナルコンピュータPCからインストールされるようになっていてもよい。
【0042】
この全体制御部150は、シーン判別部154を有している。このシーン判別部154は、上記の処理プログラム等がマイクロコンピュータ等を用いて実行されることによって、機能的に実現される機能部である。
【0043】
シーン判別部154は、撮影された画像の撮影シーン(以下、単に「シーン」とも称する)が、「文字シーン」であるか「自然画シーン」であるかを判別する。「文字シーン」とは、書類あるいはホワイトボード(白板)などに描かれた文字を撮影した画像(テキスト画像とも称する)のように、文字を被写体とするシーンである。一方、「自然画シーン」は、風景、人物等を被写体とするシーンである。ここでは、文字シーンでない場合には自然画シーンであると判別するものとする。
【0044】
また、デジタルカメラ1は、その撮影シーンの判別結果に応じて、その撮影モードを設定する。具体的には、文字シーンであると判別した場合には撮影モードを「文字モード」に設定し、自然画シーンであると判別した場合には撮影モードを「自然画モード」に設定する。この文字モードは、文字シーンの撮影に適したモードであり、書類上の文字等の2値的な画像を撮影する場合に設定されるモードである。文字モードは、テキストモードなどとも称することができる。一方、自然画モードは、自然画シーンの撮影に適したモードである。
【0045】
後述するように、このシーン判別部154の判別結果に応じて、その程度(度合い)を変更してシェーディング補正処理が行われる。
【0046】
<A2.動作>
つぎに、図5を参照しながら、第1実施形態における詳細動作について説明する。図5は、この撮像動作の一例を示すフローチャートである。
【0047】
この第1実施形態では、撮影画像がいずれのシーンであるかについての判別を、その撮影画像自身ではなく、ライブビュー用画像(より詳細には、シャッタボタン9が全押し状態S2にされる直前のライブビュー用画像)を用いて行う場合について説明する。このように、シーン判別は、撮影画像自身ではなく、撮影画像とその被写体の同一性が高い画像を用いて行うことが可能である。
【0048】
また、ここでは、シャッタボタン9が全押し状態S2にされた後の撮影画像に対してのみ、シーン判別結果に応じたシェーディング補正を施し、ライブビュー用画像に対しては、シーン判別結果に依拠しない所定のシェーディング補正を施すものとする。この所定のシェーディング補正は、予めROM151内に格納された補正テーブルを用いて行う。ただし、これに限定されず、ライブビュー表示用画像に対しても、シーン判別結果に応じたシェーディング補正を施すようにしてもよい。
【0049】
まず、ステップSP10において、シーン自動判別を行う。
【0050】
ここで、シーン判別は、図6に示すように、ライブビュー用の所定サイズ(たとえば640画素×480画素)の画像の全体領域TRのうち、(たとえば320画素×240画素の)中央領域CR内の画像データに基づいて行われることが好ましい。言い換えれば、シーン判別は、周辺領域PRの画像データを用いずに行われることが好ましい。
【0051】
これは、撮影レンズの中には、その撮影画像の周辺部において光量落ちの程度が急激に上昇する(すなわち周辺部で急激に暗くなる)ものがあるため、周辺領域PRの画像データを用いてシーン判別を行うと判別結果が不正確なものになる恐れがあるからである。あるいは、周辺領域PRに枠や背景被写体が含まれる場合においても、シーン判別結果は所望の結果とならない恐れがあるからである。中央領域の画像データを用いることによって、これらの不都合を回避することが可能である。
【0052】
さて、上述したように、この画像における画素毎の色信号(R,G,B)は、上記の画像信号処理によって、輝度信号Y、色差信号Cr(=Y−R),Cb(=Y−B)に変換される。ここでは、これらの輝度信号Yおよび色差信号Cr,Cbを用いてシーン判別を行う。
【0053】
詳細には、まず、ステップSP11において輝度に基づく判別が行われる。すなわち、シーン判別部154は、画像の輝度分布に基づいてシーン判別を行う。
【0054】
図7は、文字シーンの輝度分布を示す図であり、図8は自然画シーンの輝度分布を示す図である。図7および図8のグラフにおいて、横軸は輝度値(輝度信号)Yを示し、縦軸は各輝度値の分布度数を示している。
【0055】
「文字シーン」は、たとえば均一色の用紙(白色用紙など)に別の色(黒色など)の文字が描かれるような画像であり、図7に示すように、明部と暗部とに大きく分かれた輝度分布を有している。
【0056】
これに対して、「自然画シーン」は、より多数の色によって構成される画像であり、図8に示すように、なだらかな輝度分布を有している。
【0057】
シーン判別部154は、画像の輝度分布に基づいて、その画像が「文字シーン」であるか否かを判別する。自然画シーンであると判別された場合には、ステップSP20に進み、文字シーンであると判別された場合には、ステップSP12に進む。
【0058】
次のステップSP12,SP13においては、色差信号Cr,Cbに基づく判別が行われる。すなわち、シーン判別部154は、画像の色合いに基づいてシーン判別を行う。
【0059】
図9は、文字シーンについての色差信号Crの分布を示す図であり、図10は自然画シーンについての色差信号Crの分布を示す図である。図9および図10のグラフにおいて、横軸は色差信号Crの各値を示し、縦軸は各色差信号値の分布度数を示している。
【0060】
「文字シーン」は、色の数が比較的少ない画像であり、図9に示すように、色差信号は一部に偏った分布となる。
【0061】
これに対して、「自然画シーン」は、より多数の色によって構成される画像であり、図10に示すように、より広い範囲にわたるなだらかな輝度分布となる。
【0062】
シーン判別部154は、画像の色差信号Crの分布に基づいて、その画像が「文字シーン」であるか否かを判別する。自然画シーンであると判別された場合には、ステップSP20に進み、文字シーンであると判別された場合には、ステップSP13に進む。
【0063】
ステップSP13においては、色差信号Cbについて同様の動作が行われる。シーン判別部154は、画像の色差信号Cbの分布に基づいて、その画像が「文字シーン」であるか否かを判別する。自然画シーンであると判別された場合には、ステップSP20に進み、文字シーンであると判別された場合には、ステップSP30に進む。
【0064】
このように、輝度信号Yおよび色差信号Cr,Cbに基づく判別結果に応じて、2種類のシェーディング補正処理の中から、採用対象のシェーディング補正処理が選択される。
【0065】
具体的には、各信号Y,Cr,Cbのいずれかに基づく判別結果が「自然画シーン」であるときには、ステップSP20に進む。ステップSP20においては、全体制御部150の制御下において、撮影モードが自然画モードに設定され、撮影画像に対して自然画モードのシェーディング補正処理を行う旨が決定される。
【0066】
一方、各信号Y,Cr,Cbのいずれに基づいても「文字シーン」であると判別されたときには、ステップSP30に進む。ステップSP30においては、全体制御部150の制御下において、撮影モードが文字モードに設定され、撮影画像に対して文字モードのシェーディング補正処理を行う旨が決定される。
【0067】
なお、ここでは輝度分布あるいは色合いによる判別結果がいずれも文字モードのときにのみ最終的な判別結果を文字モードとしている、すなわち、文字モードであると判別するための条件を厳しいものとしているが、これに限定されない。たとえば、輝度分布および色合いの一方による判別結果が文字モードであるときに最終的な判別結果を文字モードとしてもよい。
【0068】
さて、その後、シャッタボタン9が操作者によって全押し状態S2にされたことが検出されると、撮像画像が取得される。この撮影画像に対してシーン判別結果に応じた次のようなシェーディング補正処理が施される。
【0069】
図11は、シェーディング補正回路123等の構成を示す概念図である。図11に示すように、デジタルカメラのメモリの内部には、2種類のシェーディング補正テーブルTA,TB(以下、単にテーブルTA,TBとも称する)が保存されている。また、各テーブルTA,TBには、各画素の位置に応じた各画素に対応する補正係数が格納されている。そして、ステップSP10での判別結果に応じて、シェーディング補正テーブルTA,TBのいずれかを用いたシェーディング補正が行われる。なお、図11の右側には、メモリ内の論理的なマッピングテーブルが示されている。このメモリは、物理的には、画像メモリ126,ROM151,RAM152などで構成される。
【0070】
より詳細には、シェーディング補正回路123内の乗算回路は、画像メモリ126に格納されている元の画像データの各画素の画素値に対して、テーブルTA(あるいはTB)に格納された各画素に対応する補正係数を乗じ、補正後の画素値データとして出力する。シェーディング補正後の画像データは、この乗算後の各画素値によって構成される。
【0071】
上記のテーブルTA,TBのうち、ステップSP10で「自然画シーン」であると判別された場合には、自然画シーン用のテーブルTAを用いてシェーディング補正処理が行われる。一方、ステップSP10で「文字シーン」であると判別された場合には、文字シーン用のテーブルTBを用いてシェーディング補正処理が行われる。
【0072】
ここで、テーブルTA,TBは、その補正の度合い(程度)が異なっている。
【0073】
図12は、補正前後のシェーディングの状態を示す図である。ただし、図12は、画像を構成する全ての画素が、同一の輝度の被写体からの入射光を受光している場合を想定している。すなわち、この図12は、各画素位置におけるシェーディングの影響による画素データのレベルの低下率を示している。なお、各グラフにおいて、横軸は中心(光軸)からの距離xを示しており、縦軸は中心から距離x離れた位置における画素の輝度値Yを示している。
【0074】
図12において、曲線CL0は補正前のシェーディングの状態を示す図である。これに対して、曲線CL1はテーブルTAによるシェーディング補正後のシェーディングの影響を示しており、曲線CL2はテーブルTBによるシェーディング補正後のシェーディングの影響を示している。
【0075】
このように、補正テーブルTAは、補正テーブルTBよりも、補正の度合いを小さくするような補正係数を格納している。より詳細には、補正テーブルTAは、一様な光源を撮影したときに、補正後の中心輝度に対する周辺輝度の比(割合)が100%よりも小さな値(例えば80%前後)になるような補正係数を格納している。一方、補正テーブルTBは、一様な光源を撮影したときに、補正後の中心輝度に対する周辺輝度の比が例えば100%前後になるような補正係数を格納している。これは次のような事情による。
【0076】
自然画シーンの場合には、文字シーンに比べてシェーディング補正の度合いを小さくすることが好ましい。なぜなら、仮に、より大きな補正係数を元の画素値(輝度値)に乗じてシェーディングを補正すると、ノイズ成分をも増大させてしまい、特に周辺部分におけるS/N比が著しく低下するからである。あるいは、過剰な補正が行われる場合には、周辺部が中央部に比べて明るくなってしまうこともあり、このような状況を回避することにも寄与するからである。
【0077】
逆に、文字シーンの場合には、自然画シーンに比べてシェーディング補正の度合いを大きくすることが好ましい。文字シーンは、自然画シーンとはその撮影目的が異なっていることが多く、例えば、そのシーン内に描かれた文字等を認識するために撮影されることなどが多い。このような場合において、周辺光量落ちの補正不足に起因して周辺領域の文字が読みとれないという事態は避けるべきであるが、多少のノイズ成分が目立つ程度は許容される。このような事情により、文字シーンの場合には、自然画シーンに比べてシェーディング補正の度合いが大きなテーブルTBを用いてシェーディング補正が行われる。
【0078】
以上のように、シーンを自動判別し、予め格納されている2つのテーブルTA,TBのうち、判別結果に応じたテーブルを用いて、シェーディング補正を施すことが可能になるので、撮影シーンの内容に応じた適切なシェーディング補正を行うことが可能になる。
【0079】
特に、撮影画像のシーンが「文字シーン」である場合に「自然画シーン」である場合よりも、補正の度合い(程度)が大きなシェーディング補正を施すことによって、自然画シーンの場合にはノイズの影響を低減し、文字シーンの場合には周辺部においても文字が読みとれる程度に光量不足を補うことが可能である。
【0080】
また、シーン判別においては、シェーディングの影響を受けにくい中央領域内のデータを用いているので、より正確なシーン判別を行うことが可能である。
【0081】
<B.第2実施形態>
大きな補正度合いを有するテーブルに基づいてシェーディング補正が行われる場合、粒状の色ノイズ成分が目立つ場合が有る。第2実施形態においては、色差抑圧(クロマサプレス)を行うことによって、このような状況を解消することが可能な技術について説明する。
【0082】
この第2実施形態のデジタルカメラは、第1実施形態のデジタルカメラと同様の構成等を備えており、以下では、相違点を中心に説明する。
【0083】
具体的には、ステップSP10における判別処理において、撮影画像のシーンが「文字シーン」であると判別されると、撮影モードは文字モードに設定される。このとき、この第2実施形態においては上記と同様のシェーディング補正処理に加えてさらに彩度抑圧処理が行われる。
【0084】
図13は、画像処理回路124における色分解回路127、およびメモリ内の概念的な構成を示す図である。また、図13のRGB信号は、テーブルTBによるシェーディング補正が施された後の信号を表している。
【0085】
図13に示すように、各画素についてのRGB信号は、さらに色分解回路127内のマトリクス演算器128によって、輝度信号Y、色差信号Cr,Cbとに変換される。そして、マトリクス演算器128から出力された各色差信号Cr,Cbに対して、テーブルTr,Tbに格納された各ゲイン係数を各乗算器129r,129bによって乗じることによって、色を抑圧することができる。
【0086】
図14は、テーブルTr(あるいはテーブルTb)に格納された各ゲイン係数の一例を示す図である。図14内の数値は、その画素位置に応じた各画素に対応するゲイン係数を示している。ただし、図14においては、図示の簡略化のため、全画素のうちの一部の代表画素に対応する係数を示すものとする。
【0087】
図14に示すように、テーブルTrにおいては、中心部から周辺部にいくほどそのゲイン係数の値は小さくなっていること、すなわち色差抑圧(彩度抑圧)の度合い(程度)が大きくなっていることが判る。したがって、シェーディングにおける補正係数が大きく色ノイズが発生しやすい周辺部において、効率的に色ノイズを軽減することができる。
【0088】
以上のように、この第2実施形態によれば、撮影モードとして文字モードが設定されたときには、シェーディング補正処理に加えて周辺部における彩度抑圧処理も行われるので、シェーディング補正を行う場合に特に周辺部で発生しやすい色ノイズを低減しつつ、シェーディング補正を行うことが可能である。言い換えれば、文字シーンに関して、より適切なシェーディング補正を行うことが可能である。
【0089】
特に、画像の中心から離れるにつれて彩度抑圧の度合いが大きくなっているので、周辺光量落ちのシェーディングを補正するに際して、中心部から周辺部の全体にわたって色ノイズの発生をより適切に抑制することが可能である。
【0090】
また、この第2実施形態においては、デジタルカメラがシーンの判別(自動判別)の判別結果に応じて、撮影モードを文字モードに設定する場合を例示したが、これに限定されない。たとえば、操作者が操作部101等を用いて撮影モードを文字モードに設定すべき旨の指示入力をデジタルカメラに与え、デジタルカメラがその指示入力に応答して撮影モードを文字モードに設定する場合においても上記の思想を適用することができる。
【0091】
なお、この第2実施形態においては、シェーディング補正係数の大小関係に連動して、色差の抑圧を行う場合について説明したが、これに限定されない。たとえば、撮影モードが文字モードに設定されているときには、色差信号Cr,Cb信号を全て0(ゼロ)として、白黒画像として出力するようにしてもよい。
【0092】
<C.その他>
上記の第1実施形態では、シャッタボタン9が全押し状態S2にされる直前のライブビュー用画像を用いてシーン判別を行う場合を例示したが、これに限定されない。たとえば、シャッタボタン9が全押し状態S2にされたことに応答して撮影された撮影画像自身を用いてシーン判別を行ってもよい。その場合には、画像処理回路124内の各処理部による処理順序を変更することによって、シーン判別用の輝度信号Yおよび色差信号Cr,Cbをシェーディング補正に先立って算出しておけばよい。具体的には、マトリクス演算器128等による(R,G,B)信号から(Y,Cr,Cb)信号への変換処理を、シェーディング補正処理よりも前に行えばよい。あるいは、一旦所定のシェーディング補正テーブルでシェーディング補正を施して上述した順序で各処理を行って輝度信号Yおよび色差信号Cr,Cbを求めた後、再度、いずれかのテーブルTA,TBと当該所定のシェーディング補正テーブルとの補正不足分を追加補正するようにしてもよい。
【0093】
また、上記各実施形態においては、撮影シーンが2つのシーン(文字シーン、自然画シーン)のいずれかであるかを判別し、判別結果に応じて2種類のテーブルTA,TBの中からいずれかを選択的に用いてシェーディング補正を行っていたが、これに限定されない。たとえば、さらに多くの種類のシーンを判別し、その判別結果に応じて、各シーンに対応するさらに多数のシェーディング補正テーブルの中から選択した補正テーブルに基づいて、シェーディング補正を行うようにしてもよい。
【0094】
あるいは、補正の度合い(程度)が異なる所定数のシェーディング補正テーブルを設けておき、各シェーディング補正テーブルを撮影画像に対して別個に作用させることによってブラケット撮影を行い、所定数の画像を生成するようにしてもよい。たとえば、文字シーンに対して、互いに異なる3種類のシェーディング補正テーブルを用いた3つの画像を生成するようにしてもよい。
【0095】
なお、上述した具体的実施形態には以下の構成を有する発明が含まれている。
【0096】
(1)請求項3に記載のデジタルカメラにおいて、
前記判別手段は、前記画像の色合いに基づいてシーン判別を行うことを特徴とするデジタルカメラ。これによれば、シーン判別をより正確に行うことが可能である。
【0097】
(2)請求項3に記載のデジタルカメラにおいて、
前記判別手段は、前記画像の輝度分布に基づいてシーン判別を行うことを特徴とするデジタルカメラ。これによれば、シーン判別をより正確に行うことが可能である。
【0098】
【発明の効果】
以上のように、請求項1に記載の発明によれば、判別手段の判別結果に応じて補正の度合いが変更されてシェーディング補正が行われるので、撮影シーンの内容に応じた適切なシェーディング補正を行うことが可能である。
【0099】
請求項2に記載の発明によれば、画像のシーンが、文字を被写体とする第1シーンであると判別されるときには、第2シーンであると判別されるときに比べてシェーディング補正の度合いが大きいので、文字を被写体とする第1シーンの画像における周辺光量落ちを比較的十分に補正しつつ、且つ、第2シーンの画像におけるノイズの発生を比較的抑制することができる。
【0100】
請求項3に記載の発明によれば、シーン判別において、シェーディングの影響を受けにくい中央領域に関連するデータを用いているので、より正確なシーン判別を行うことが可能である。
【0101】
請求項4に記載の発明によれば、撮影モードとして文字モードが設定されたときには、シェーディング補正処理に加えて周辺部における彩度抑圧処理も行われるので、周辺部における色ノイズを低減しつつシェーディング補正を行うことが可能である。言い換えれば、文字シーンに関して、より適切なシェーディング補正を行うことが可能である。
【0102】
請求項5に記載の発明によれば、周辺光量落ちのシェーディングを補正するに際して、色ノイズの発生をより適切に抑制することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】デジタルカメラの外観の概略構成を示す平面図である。
【図2】デジタルカメラの断面図である。
【図3】デジタルカメラの背面図である。
【図4】デジタルカメラの内部構成を示す概略ブロック図である。
【図5】第1実施形態における動作を示すフローチャートである。
【図6】シーン判別に用いる中央領域を示す図である。
【図7】文字シーンの輝度分布を示す図である。
【図8】自然画シーンの輝度分布を示す図である。
【図9】文字シーンについての色差信号の分布を示す図である。
【図10】自然画シーンについての色差信号の分布を示す図である。
【図11】シェーディング補正回路等の構成を示す概念図である。
【図12】補正前後のシェーディングの状態を示す図である。
【図13】マトリクス演算器等の構成を示す概念図である。
【図14】色差抑圧のためのゲイン係数を格納したテーブルを示す図である。
【符号の説明】
1 デジタルカメラ
3 撮影レンズ
123 シェーディング補正回路
127 色分解回路
128 マトリクス演算器
129r,129b 乗算器
303 カラー撮像素子
CR 中央領域
Cr,Cb 色差信号
PR 周辺領域
TA,TB シェーディング補正テーブル
Tr,Tb (彩度抑圧用)テーブル
Y 輝度信号
x 距離

【特許請求の範囲】
【請求項1】
デジタルカメラであって、
撮影光学系と、
前記撮影光学系からの被写体像を画像として取得する撮像手段と、
前記画像のシーンが、文字を被写体とする第1シーンと前記第1シーンとは異なる第2シーンとを含む複数のシーンのうちのいずれのシーンであるかを判別する判別手段と、
前記判別手段の判別結果に応じて補正の度合いを変更してシェーディング補正を行う補正手段と、
を備えることを特徴とするデジタルカメラ。
【請求項2】
請求項1に記載のデジタルカメラにおいて、
前記補正手段は、前記画像のシーンが前記第1シーンであると判別されるときには、前記第2シーンであると判別されるときに比べてシェーディング補正の度合いを大きくすることを特徴とするデジタルカメラ。
【請求項3】
請求項1に記載のデジタルカメラにおいて、
前記判別手段は、前記画像の中央領域に関連するデータに基づいてシーン判別を行うことを特徴とするデジタルカメラ。
【請求項4】
デジタルカメラであって、
撮影光学系と、
前記撮影光学系からの被写体像を画像として取得する撮像手段と、
撮影モードとして、文字モードを含む複数のモードのうちのいずれかのモードを設定する設定手段と、
前記撮影モードとして前記文字モードが設定されたときには、シェーディング補正処理に加えて、周辺部における彩度抑圧処理をも行う処理手段と、
を備えることを特徴とするデジタルカメラ。
【請求項5】
請求項4に記載のデジタルカメラにおいて、
前記処理手段は、前記画像の中心から離れるにつれて彩度抑圧の度合いを大きくすることを特徴とするデジタルカメラ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2004−88408(P2004−88408A)
【公開日】平成16年3月18日(2004.3.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2002−246641(P2002−246641)
【出願日】平成14年8月27日(2002.8.27)
【出願人】(000006079)ミノルタ株式会社 (155)
【Fターム(参考)】