説明

データ検索装置

【課題】所望の名称を見つけやすくすることができるデータ検索装置を提供する。
【解決手段】レコードに付与された名称の語句を単位として、先頭から連続して対象語句数分一致する(同じ)語句を含むレコードのグループを作成し、各グループを構成するレコードの名称に含まれる同じ語句を、グループを代表する名称として検索結果画面に表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、目的地検索に好適なデータ検索装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば、特許文献1に記載のデータ検索表示システムでは、ユーザが「○○△」という名称を入力したときに、その名称のチェーン店が500店舗登録されている場合、「○○△」という名称を1つ表示させるとともに、登録されている数(=500)を表示させる。また、「○○△」という名称を含んで構成された「○○△○」、「○○△×」、「○○△○△」という名称についても、「○○△」という名称と並べて表示させる。また、「○○△○△」という名称について、同一名称の目的物が20個登録されている場合には、「○○△」の場合と同様に、「○○△○△」という名称を1つ表示させると共に、登録されている数(=20)を表示させる。
【特許文献1】特開平11−85778号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記のデータ検索表示システムでは、ユーザが入力した名称と同一名称の目的物をグルーピングして表示するものであり、ユーザが入力した名称を部分的に含む目的物については、グルーピングの対象から除外され、グルーピングされた名称と並べて表示される。従って、所望の目的物の名称がグルーピングの対象から除外された場合、ユーザは、所望の名称を速やかに見つけ出すことができない問題があった。
【0004】
本発明は、上記の問題を鑑みてなされたもので、所望の名称を見つけやすくすることができるデータ検索装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に記載のデータ検索装置は、1つの語句、又は複数の語句で構成される名称が付与されたレコードを記憶するレコード記憶手段と、レコード記憶手段の記憶するレコードから検索条件に該当するレコードを検索する検索手段と、検索手段の検索したレコードを対象に、名称に同じ語句を含むレコードのグループを作成するグループ作成手段と、検索手段の検索結果を示す検索結果画面を表示する際、グループ作成手段の作成したグループ毎に、各グループを構成するレコードの名称に含まれる同じ語句を、その各グループを代表する名称として表示する表示制御手段と、を備えることを特徴とする。
【0006】
このように本発明は、名称を構成する語句を単位として、同じ語句を含むレコードのグループを作成し、各グループを構成するレコードの名称に含まれる同じ語句を、グループを代表する名称として検索結果画面に表示する。これにより、グループに含まれないレコードの数を少なくすることができるようになるため、ユーザは、検索結果画面から、所望の名称が見つけやすくなる。
【0007】
請求項2に記載のデータ検索装置は、グループ作成手段がグループを作成するにあたり、名称に含まれる同じ語句の語句数を設定する語句数設定手段を備え、グループ作成手段は、語句数設定手段の設定した語句数分の同じ語句が名称に含まれるレコードのグループを作成することを特徴とする。
【0008】
これにより、語句数設定手段の設定した語句数に応じたグループが作成されるようになる。
【0009】
請求項3に記載のデータ検索装置によれば、語句数設定手段は、名称の先頭から連続する語句数を設定することを特徴とする。
【0010】
これにより、この設定した語句数分連続して、先頭から同じ語句が並ぶ名称のレコードのグループが作成されるようになるため、検索結果画面には、グループを代表する名称として、この語句数分の先頭からの語句が表示されるようになる。その結果、ユーザは、この語句数分の先頭からの語句を元に、所望の名称が含まれているグループを速やかに見つけ出すことができる。
【0011】
請求項4に記載のデータ検索装置によれば、グループ作成手段は、名称の先頭の語句が同じであるレコードのグループを作成することを特徴とする。
【0012】
このように、名称の先頭の語句に同じ語句を含むレコードのグループを作成することで、検索結果画面には、グループを代表する名称として先頭の語句が表示されるようになる。その結果、ユーザは、名称の先頭の語句から所望の名称が含まれているグループを速やかに見つけ出すことができる。
【0013】
請求項5に記載のデータ検索装置では、レコード記憶手段は、複数の語句で構成される名称が付与されたレコードとして、複数の語句の切れ目のデータが付与されたレコードを記憶することを特徴とする。
【0014】
このように、複数の語句で構成される名称のレコードには、その複数の語句の切れ目のデータが付与されているため、グループ作成手段は、その切れ目で区切られた語句を元にレコードのグループを作成することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明のデータ検索装置の実施の形態を図面に基づいて説明する。本実施形態では、本発明のデータ検索装置の機能を適用したナビゲーションシステムについて説明する。
【0016】
図1は、ナビゲーションシステムの概略構成を示すブロック図である。図1に示すように、カーナビゲーションシステムは、位置検出器1、地図データ入力器6、操作スイッチ群7、外部メモリ9、表示装置10、送受信機11、音声コントローラ12、スピーカ13、音声認識装置14、マイク15、リモコンセンサ16、リモートコントロール端末(以下リモコンと称する)17と、これら各装置が接続された制御装置8を備えている。
【0017】
制御装置8は通常のコンピュータとして構成されており、内部には周知のCPU、ROM、RAM、I/O及びこれらの構成を接続するバスライン(いずれも不図示)が備えられている。制御装置8は、位置検出器1、地図データ入力器6、操作スイッチ群7、外部メモリ9、表示装置10、送受信機11、音声コントローラ12、スピーカ13、音声認識装置14、リモコンセンサ16から入力された各種信号に基づきROMなどに記憶されたプログラムを動作させることによって所定の処理を実行する。制御装置8が実行する処理としては、例えば、地図縮尺変更処理、メニュー表示選択処理、目的地検索処理、目的地設定処理、経路探索実行処理、経路案内開始処理、現在位置修正処理、表示画面変更処理、音量調整処理等がある。
【0018】
位置検出器1は、いずれも周辺の地磁気センサ2、ジャイロスコープ3、距離センサ4、及び衛星からの電波に基づいて車両の現在位置を検出するGPS(Global Positioning System)のためのGPS受信機5を有している。これらの地磁気センサ2、ジャイロスコープ3、距離センサ4、及びGPS受信機5は各々が性質の異なる誤差を持っているため、複数のセンサなどにより各々補完しながら使用するように構成されている。なお、距離センサ4は、車速センサにて車速を検出し、その車速から走行距離を検出するものである。また、精度によっては上述した内の一部で構成してもよく、更にステアリングの回転センサ、各転動輪の車両センサ等を用いてもよい。
【0019】
地図データ入力器6は、記憶媒体(不図示)が装着され、その記憶媒体に格納されている地図データベース、及び情報検索データベースを入力するための装置である。記憶媒体としては、そのデータ量からCD−ROM、DVD−ROM、ハードディスクを用いるのが一般的である。ここで、情報検索データベースについて説明する。
【0020】
情報検索データベースは、目的地の検索に用いられる索引データ部、及び詳細データ部によって構成される。索引データ部は、例えば、目的地の施設や目的地付近の施設の名称を検索のキーとして特定の施設を検索する50音(名称)検索、施設のカテゴリを検索のキーとして特定の施設を検索するカテゴリ検索、現在地等の位置を検索のキーとして特定の施設を検索する周辺施設検索等、複数の検索方法毎に索引データが用意されている。
【0021】
これら索引データには、各検索方法に必要な情報のみが格納されており、その他の施設に関する詳細な情報は、詳細データ部に格納される。なお、各索引データには、この詳細データのアドレスが格納されており、索引データから詳細データを参照することができる。また、索引データには、検索のキーに一致する施設が多数存在した場合に絞り込みを行うためのデータも格納されている。
【0022】
詳細データ部は、名称、座標、住所、電話番号、座標精度等からなる数万件分のレコードを格納している。この詳細データ部は、検索方法の異なる索引データから参照されるため、検索方法によらない独立した構成となっている。各レコードに付与された名称は、1つの語句、又は複数の語句で構成され、複数の語句で構成される名称のレコードには、その複数の語句の切れ目のデータが付与されている。
【0023】
例えば、「デンソー安城製作所正門・夜間」なる名称が付与されたレコードには、「デンソー/安城製作所/正門・夜間」というように、語句間の切れ目のデータとしてバックスラッシュ「/」が付与されている。このように、複数の語句で構成される名称のレコードには、その複数の語句の切れ目のデータが付与されているため、後述するように、この切れ目で区切られた語句を元にレコードのグループを作成することができる。なお、この切れ目のデータは、「/」に限らず、カンマ「,」、ピリオド「.」、シングルクオーテーション「’」など、語句と異なる切れ目のデータであることが認識できれば、いずれであってもよい。
【0024】
操作スイッチ群7は、例えば表示装置10と一体になったタッチスイッチもしくはメカニカルなスイッチ等である。この操作スイッチ群7は、ユーザによって操作されるものであり、ユーザによるスイッチ操作により制御装置8へ各種機能に対応する操作信号を出力する。
【0025】
また、リモコン17には複数の操作スイッチ(不図示)が設けられ、スイッチ操作によりリモコンセンサ16を介して各種操作信号を制御装置8に入力する。なお、操作スイッチ群7とリモコン17は、何れのスイッチ操作によっても制御装置8に同じ機能を実行させることが可能である。
【0026】
外部メモリ9は、ハードディスク等の読み込みと書き込みが可能な大容量記憶装置である。外部メモリ9は、大量のデータや電源オフ時にもデータを記憶したり、頻繁に使用するデータを地図データ入力器6からコピーしたりする場合などに用いるものである。なお、外部メモリ9は、比較的記憶容量の小さいリムーバルなメモリであってもよい。
【0027】
表示装置10は、バックライトを有するフルカラー液晶ディスプレイなどからなり、道路地図や、目的地検索処理において検索した目的地の候補の読みを示す文字列のリストを表示して、そのリストの中から所望の目的地を選択するための検索リスト等を表示する。なお、表示装置10は、有機ELディスプレイなどであってもよい。
【0028】
送受信機置11は、VICSシステムのインフラから提供される道路交通情報を受信し、その受信した道路交通情報は制御装置8で処理される。スピーカ13は、音声コントローラ12から入力された音声出力信号に基づき所定の音声(案内のための音声や画面操作の説明、音声認識結果等)を外部に出力する。
【0029】
マイク15は、操作者が発声した音声を電気信号として音声認識装置14に入力する。音声認識装置14は、マイク15を介し発声された操作者の入力音声と、内部に記憶する認識辞書(不図示)中の語彙データ(比較対象パターン)とを照合し、最も一致度の高いものを認識結果として音声コントローラ12に入力する。
【0030】
音声コントローラ12は、音声認識装置14を制御すると共に、音声入力のあった操作者に対し、スピーカ13を通じてトークバック出力制御(音声出力)する。また、音声認識装置14の認識結果を制御装置8に入力する処理も行う。
【0031】
制御装置8は、音声認識装置14からの情報に基づき、操作者の発声に対する所定の処理を実行する。また、制御装置8で処理された経路案内音声情報等は、音声コントローラ12を介してスピーカ13から適宜報知される。
【0032】
このように構成されるナビゲーションシステムの動作の一例を説明する。リモコン17を介してリモコンセンサ16から、あるいは操作スイッチ群7により目的地が設定されると、制御装置8は、位置検出器1により検出された現在位置からその目的地までの最適な経路を自動的に探索して誘導経路を設定する。このような自動的に最適な経路を設定する手法は、ダイクストラ法等の手法が知られている。
【0033】
そして制御装置8は、設定した誘導経路を地図データ入力器6の情報に基づき表示装置10に表示する。また、制御装置8は、表示地図上に位置検出器1により検出された現在位置マークを重畳させて表示する。なお、表示地図には、現在位置、経路のほかに、現在時刻、渋滞情報など他の情報表示も付加表示することもできる。
【0034】
次に、本ナビゲーションシステムの特徴的な動作について、従来の問題点を踏まえて説明する。従来のナビゲーションシステムの目的地検索処理では、ユーザが簡単な検索条件しか入力できなかった場合、検索結果を示す検索結果画面に非常に多くのレコードが表示されてしまう。例えば、図2に示すように、検索条件として「あいち」、「なごや」、「でんそお」を入力した場合には、検索結果画面の表示対象となるレコード数は膨大な数となる。
【0035】
ユーザにとって、これら多数のレコードの中から目的地とする施設を探すことは非常に困難である。このような背景から、上述した特開平11−85778号公報では、ユーザが入力した名称と同一名称の目的地をグルーピングして、その名称を1つ表示させるとともに、グルーピングされた数を併せて表示させるようにしている。
【0036】
しかしながら、この場合、ユーザが入力した名称を部分的に含む目的物については、グルーピングの対象から除外されることになり、グルーピングされた名称と並べて表示される。従って、ユーザ所望の目的物の名称がグルーピングの対象から除外された場合、ユーザは、所望の名称を速やかに見つけ出すことができなくなる。
【0037】
そこで、本ナビゲーションシステムでは、名称が部分的に一致する(同じ)場合でもグルーピングを行う。部分的に一致するパターンは、先頭部分一致、途中部分一致、終端部分一致等が挙げられるが、本実施形態では、ナビゲーションシステムにおける実現性、実用性を考慮して、図3に示すような、名称の先頭部分の語句が一致するレコードを対象とする。
【0038】
図3の例1は、一つの施設に対して複数のレコードが存在する場合であり、そのレコードに付与された名称として、「デンソー/安城製作所/正門・夜間」、「デンソー/安城製作所/番号案内」などがある。これらのレコードは、座標としては異なる場所を表しているが、ユーザの多くは同じ場所に見えてしまう。
【0039】
また、図3の例2は、同一系列施設のレコードが並ぶ場合であり、そのレコードに付与された名称として、「デンソーエアーズ/安城第二工場」、「デンソーエアーズ/工機工場」、「デンソーエアーズ/高浜工場」、「デンソーエアーズ/豊川工場」などがある。これらのレコードは、デンソーエアーズが目的地(目的とする施設)でないユーザにとって全て必要でない。
【0040】
図3の例1のレコードについては、先頭から2つ目までの語句が一致する(同じ語句である)ので、「デンソー安城製作所...」でグルーピングする。また、図3の例2のレコードについては、先頭の語句が一致する(同じ語句である)ので、「デンソーエアーズ...」でグルーピングする。このグルーピングは語句単位で行うので、以下、「語句単位名称グルーピング」と称する。語句単位名称グルーピングは、「デンソー/安城製作所/正門・夜間」=「デンソー」+「安城製作所」+「正門・夜間」、「デンソーエアーズ/安城第二工場」=「デンソーエアーズ」+「安城第二工場」として、語句単位で各レコードの一致を判定し、一致するレコードのグループを作成する。
【0041】
なお、文字単位で一致判定を行う方法もあるが、この場合、例えば、先頭1文字でグルーピングすると大半のレコードがまとめられてしまうので、ユーザにとって利便性は低い。
【0042】
次に、HMI(Human Machine Interface)の具体例を図4乃至図8を用いて説明する。以下の説明では、検索結果として、図4に示す名称を持つ施設のレコードが検索されたものとする。なお、図4は、検索された全件数(1万件以上)のうちの1〜22番目のレコードを示したもので、図4の「No」は名称順(50音順)で各レコードを並べた場合の順番を示す。また、図4の「施設名」は、レコードに付与された名称を示す。
【0043】
ナビゲーションシステムは、図4に示した1万件以上のレコードが検索されると、図5に示すように、表示装置10に、語句単位名称グルーピング設定スイッチSW(「語句GP」と表示されたスイッチ)を検索結果画面に表示する。なお、図5の検索結果画面のリストは、語句単位名称グルーピングが行われていない状態を示したもので、50音順に検索されたレコードが表示されている。この「語句GP」を押下すると、図6に示す語句単位名称グルーピング設定画面が検索結果画面に重畳表示される。
【0044】
図6において、操作部m1は、語句単位でレコードをグルーピングする際に、名称に含まれる一致する(同じ)語句の対象語句数nを設定するためのスイッチであり、図6の上側に位置する増加ボタンupを押下することで対象語句数nを増加させ、図6の下側に位置する減少ボタンdownを押下することで対象語句数nを減少させる(最小語句数1)ことができる。これにより、操作部m1で設定した対象語句数nに応じたグルーピングがなされる。
【0045】
なお、本ナビゲーションシステムは、操作部m1を押下することで、名称の先頭から連続する対象語句数nを設定する。これにより、設定した対象語句数分連続して、先頭から同じ語句が並ぶ名称のレコードのグループが作成されるようになる。その結果、後述するように、検索結果画面には、グループを代表する名称として、この対象語句数分の先頭からの語句が表示されるようになるので、ユーザは、対象語句数分の先頭からの語句を元に、所望の名称が含まれているグループを速やかに見つけ出すことができるのである。
【0046】
表示部m2は、その上側に検索されたレコードの全件数を表示し、また、操作部m1における対象語句数nの設定・変更に合わせてレコード数の増減具合をその下側に表示する。すなわち、本ナビゲーションシステムでは、語句単位名称グルーピング設定画面の表示を開始すると、操作部m1における対象語句数nに従って、名称の先頭から対象語句数分の語句が一致する(同じである)レコードのグループを作成し、その作成されたグループと、グループから外れたレコードとの合計数を下側に表示する。その後、対象語句数nの設定が変更された場合には、その変更された対象語句数nに従って、名称の先頭から対象語句数分の語句が一致する(同じである)レコードのグループを再び作成し、その作成されたグループと、グループから外れたレコードとの合計数を下側に表示する。
【0047】
このように、本ナビゲーションシステムでは、検索結果画面と異なる語句単位名称グルーピング設定画面において、対象語句数nの設定変更を行いつつ、その設定変更によって、検索されたレコードの全件数がどの程度に減少されるようになるのか(グループにまとめられるのか)を把握することができるように構成されている。
【0048】
図6の語句単位名称グルーピング設定画面において「OK」が押下されると、操作部m1に表示された対象語句数nの設定に応じてグルーピングされた検索結果画面のリストが図7、図8のように表示される。図7は、対象語句数n=1に設定されたときに語句単位名称グルーピングを実施したときの検索結果画面のリストである。また、図8は、対象語句数n=1に設定されたときに語句単位名称グルーピングを実施したときの検索結果画面のリストである。
【0049】
図7及び図8に示すように、検索結果画面には、語句単位名称グルーピングによって作成されたグループ毎に、各グループを構成する各レコードの名称に含まれる、先頭から対象語句数分の一致する(同じ)語句を、その各グループを代表する名称として表示する。これにより、グループに含まれないレコードの数を少なくすることができるようになるため、ユーザは、検索結果画面から、所望の名称が見つけやすくなる。なお、各グループに含まれるレコードの件数を、各グループ毎の名称に併せて表示することで、ユーザは、グループ毎のレコード数も同時に把握することができる。
【0050】
次に、目的地検索処理によって検索されたレコードを名称の語句単位でグルーピングする語句単位名称グルーピング処理について、図9に示すフローチャートを用いて説明する。先ず、ステップS1では、変数iとn(対象語句数)の設定を行う。変数iは「0」とし、対象語句数nは、ユーザの操作部m1の設定操作によってなされる。ステップS2では、検索されたレコードにi番目のレコードが存在するかどうかを判定する。このステップS2で肯定判定した場合にはステップS3へ処理を進め、否定判定した場合には、本処理を終了する。
【0051】
ステップS3では、ステップS2にて存在すると判定されたi番目のレコードを取り出し、ステップS4では、i=0であるかどうかを判定し、肯定判定(i=0であると判定)した場合にはステップS9へ処理を進め、否定判定(i≠0であると判定)した場合には、ステップS5へ処理を進める。ステップS5では、i番目のレコードと(i−1)番目のレコードの先頭からn数の語句が一致する(同じである)かどうかを判定する。このステップS5にて肯定判定した場合にはステップS6へ処理を進め、否定判定した場合にはステップS9へ処理を移行する。
【0052】
ステップS6では、(i−1)番目のレコードが任意の(語句単位名称の)グループに含まれるかどうかを判定する。このステップS6にて肯定判定した場合にはステップS7へ処理を進め、否定判定した場合にはステップS8に処理を移行する。ステップS7では、i番目のレコードをステップS6にて肯定判定したグループに加える。ステップS8では、(i−1)番目のレコードとi番目のレコードで新たなグループを作成する。ステップS9では、iをインクリメント(i=i+1)してステップS2に処理を移行する。そして、上述した処理を繰り返す。
【0053】
以上のように、本ナビゲーションシステムは、レコードに付与された名称の語句を単位として、先頭から連続して対象語句数分一致する(同じ)語句を含むレコードのグループを作成し、各グループを構成するレコードの名称に含まれる同じ語句を、グループを代表する名称として検索結果画面に表示する。これにより、グループに含まれないレコードの数を少なくすることができるようになるため、ユーザは、検索結果画面から、所望の名称が見つけやすくなる。
【0054】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に何ら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々変形して実施することができる。
【0055】
例えば、本実施形態の語句単位名称グルーピング処理では、対象語句数nがユーザによって設定されることを前提としているが、単に、名称の先頭の語句が一致する(同じ)レコードのグループを作成するようにしてもよい。このように、名称の先頭の語句に同じ語句を含むレコードのグループを作成することで、検索結果画面には、グループを代表する名称として先頭の語句が表示されるようになる。その結果、ユーザは、名称の先頭の語句から所望の名称が含まれているグループを速やかに見つけ出すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】ナビゲーションシステムの全体構成を示すブロック図である。
【図2】検索条件として「あいち」、「なごや」、「でんそお」を入力した場合、検索結果画面の表示対象となるレコード数を示した図である。
【図3】先頭部分が一致するレコード群を示す図である。
【図4】検索された施設のレコードを示す図である。
【図5】検索結果画面を示す図である。
【図6】語句単位名称グルーピング設定画面を示す図である。
【図7】対象語句数n=1に設定されたときに語句単位名称グルーピングを実施したときの検索結果画面のリストを示す図である。
【図8】対象語句数n=2に設定されたときに語句単位名称グルーピングを実施したときの検索結果画面のリストを示す図である。
【図9】語句単位名称グルーピング処理を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
【0057】
1 位置検出器
6 地図データ入力器
7 操作スイッチ群
8 制御装置
10 表示装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つの語句、又は複数の語句で構成される名称が付与されたレコードを記憶するレコード記憶手段と、
前記レコード記憶手段の記憶するレコードから検索条件に該当するレコードを検索する検索手段と、
前記検索手段の検索したレコードを対象に、名称に同じ語句を含むレコードのグループを作成するグループ作成手段と、
前記検索手段の検索結果を示す検索結果画面を表示する際、前記グループ作成手段の作成したグループ毎に、各グループを構成するレコードの名称に含まれる同じ語句を、その各グループを代表する名称として表示する表示制御手段と、を備えることを特徴とするデータ検索装置。
【請求項2】
前記グループ作成手段がグループを作成するにあたり、名称に含まれる同じ語句の語句数を設定する語句数設定手段を備え、
前記グループ作成手段は、前記語句数設定手段の設定した語句数分の同じ語句が名称に含まれるレコードのグループを作成することを特徴とする請求項1記載のデータ検索装置。
【請求項3】
前記語句数設定手段は、名称の先頭から連続する語句数を設定することを特徴とする請求項2記載のデータ検索装置。
【請求項4】
前記グループ作成手段は、名称の先頭の語句が同じであるレコードのグループを作成することを特徴とする請求項1記載のデータ検索装置。
【請求項5】
前記レコード記憶手段は、前記複数の語句で構成される名称が付与されたレコードとして、前記複数の語句の切れ目のデータが付与されたレコードを記憶することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のデータ検索装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2009−26004(P2009−26004A)
【公開日】平成21年2月5日(2009.2.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−187513(P2007−187513)
【出願日】平成19年7月18日(2007.7.18)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.VICS
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】