説明

ナビゲーション装置、そのナビゲーション装置に格納されている地図データの更新システムおよび地図データ更新方法

【課題】
配信された地図データを広範囲で漏れなく確実に取得することができるナビゲーションシステムを提供する。
【解決手段】
最新の地図データは、地図データ管理センタ300から通信衛星400を介して車両10に搭載された車載器100に配信される。そして、車載器100に格納されている地図データは更新される。また、地下駐車場に駐車するなどして通信衛星400からの衛星信号を受信できなかった車両20の車載器200は、車車間通信を利用して、車載器100から最新の地図データを取得する。そして、車載器200に格納されている地図データは更新される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ナビゲーション装置に格納されている地図データを更新する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
双方向通信可能な無線通信を利用してサービスセンタから地図データを取得するナビゲーション装置が従来技術として知られている。(特許文献1)。
【特許文献1】特開2003−075174号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
特許文献1に記載のナビゲーション装置では、双方向通信可能な無線通信を利用するため、通信ネットワークを利用できないところでは地図データを取得することができない。このため、広範囲で漏れなく確実に地図データを取得するということができないという問題点がある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、地図データを格納し、通信衛星から配信された地図データを受信し、通信衛星から配信された地図データを受信できなかった場合は、車車間通信により他車両から地図データを受信し、通信衛星からの配信および車車間通信のいずれか一方によって受信した地図データにより、格納されている地図データを更新することを特徴とする。
【発明の効果】
【0005】
本発明によれば、通信衛星からの配信と車車間通信とによって地図データを取得することができるので、地図データを確実に取得することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
図1〜7を参照して、本発明によるナビゲーションシステムの一実施の形態を説明する。図1は、本発明によるナビゲーションシステムの全体構成を示す図である。ナビゲーションシステム1は、各車両10,20に搭載されたナビゲーション装置である車載器100,200と、地図データ管理センタ300とを備えている。地図データ管理センタ300から車載器100,200へ、後述するように通信衛星400を介して通信可能である。
【0007】
図2は、車載器100の構成を示すブロック図である。101は、自車両の車速を検出する車速センサであり、102は、GPS(Global Positioning System)通信衛星からのGPS信号を受信して自車両の現在位置を検出するGPSユニットである。103は、自車両の進行方向を検出するジャイロセンサであり、104は、使用者によって操作される入力スイッチであり、105は、地図データを格納する地図データ格納部である。
【0008】
106は、CPUやメモリ、およびその他周辺回路で構成される制御部であり、107は、道路地図や目的地までの推奨経路などの各種情報を表示するモニタであり、108は、ガイダンス音声などの音声を出力するスピーカである。109は、地図データ管理センタ300や他車に搭載された車載器と通信を行う通信部であり、111は、通信衛星400から配信される衛星信号を受信するためのアンテナであり、112は、他車に搭載された車載器との通信、すなわち車車間通信に用いられるアンテナである。車車間通信には様々な方式を採用できるが、たとえば、無線LANやBluetooth、DSRCなどの方式を採用してもよい。
【0009】
なお、図3に示すように、車載器200の構成も車載器100の構成と同じである。車載器200の車速センサ201、GPSユニット202、ジャイロセンサ203、入力スイッチ204、地図データ格納部205は、それぞれ車載器100の車速センサ101、GPSユニット102、ジャイロセンサ103、入力スイッチ104、地図データ格納部105に該当する。車載器200の制御部206、モニタ207、スピーカ208、通信部209、アンテナ211、アンテナ212は、それぞれ車載器100の制御部106、モニタ107、スピーカ108、通信部109、アンテナ111、アンテナ112に該当する。
【0010】
地図データ格納部105,205に格納される地図データには、推奨経路を演算するために用いられる経路計算データ、交差点名称、道路名称など、推奨経路に従って自車両を目的地まで案内するために用いられる経路誘導データ、道路形状を表す道路データ、海岸線や河川、鉄道、建物など、道路以外の地図形状を表す背景データ、および、POI(Point Of Interest)データ等が含まれている。POIデータには、各種施設の名称や位置、種類、電話番号などのデータが含まれる。
【0011】
地図データ格納部105,205に格納される地図データは、メッシュと呼ばれる所定の大きさの矩形エリアを1単位として、データを更新することができる。すなわち、地図データ格納部105,205に格納される地図データは、メッシュ単位で部分的に更新できる。後述するように、通信衛星400から配信された最新の地図データを受信して取得、または他車の車載器に格納された最新の地図データを車車間通信で取得することで地図データを更新できる。
【0012】
また、地図データ格納部105,205には、図4に示す衛星配信スケジュール40と、図5に示す衛星信号受信エリア情報50とが格納されている。衛星配信スケジュール40は、通信衛星400が情報を配信するスケジュールであり、通信衛星400から情報が配信される時間41、曜日42およびその配信内容43とを有する。車載器100,200は、通信衛星400が情報を配信するスケジュールの時間になると、通信衛星400から配信される衛星信号の受信を開始する。衛星信号受信エリア情報50とは、道路地図52において、トンネルやビル、山など衛星信号を遮蔽する障害物のない領域51(以下、衛星信号受信エリアと呼ぶ)の情報である。この情報を元に、車両10,20は、通信衛星400から最新の地図データを受信した車両が多い領域に移動することができる。
【0013】
制御部106,206は、入力スイッチ104,204によって目的地が入力され、目的地までの経路探索が指示されると、GPSユニット102,202で検出した自車両の現在位置を出発地として、地図データ格納部105,205に格納される地図データに基づいて、使用者によってあらかじめ設定された探索条件で目的地までの最適な経路を探索する。そして、その経路を通過することによって目的地に到着することが予想される時刻(以下、目的地到着時刻と呼ぶ)を算出する。また、後述するように制御部106,206は、通信衛星400から配信された最新の地図データを受信して、または他車に搭載された車載器に格納された最新の地図データを車車間通信で取得して更新するように各部を制御する。
【0014】
図6は、地図更新データを配信する地図データ管理センタ300の構成を示すブロック図である。301は、通信衛星400に送信するための地図データなどの情報を記憶するデータ記憶部である。302は、地図データなどの情報をその送信日時とともに通信衛星400に送信する通信部であり、303は、地図データ管理センタ300の各部を制御する制御部である。
【0015】
本実施の形態のナビゲーションシステム1では、次のようにして車載器の地図データを更新する。なお、以下の説明では、車載器100は、通信衛星400から配信された地図データを取得して、地図データ格納部105に格納されている地図データを更新するものとして説明する。また、車載器200は、車両20が地下駐車場に駐車中であったため、通信衛星400から配信された地図データを受信できず、車載器100から地図データを取得して地図データ格納部205に格納されている地図データを更新するものとして説明する。
【0016】
地図データ格納部105,205に格納されている衛星配信スケジュール40より、通信衛星400から情報が配信される時間になると、車載器100,200は地図データの受信を開始する。車載器100は、通信衛星400から配信されて地図データを受信し、地図データ格納部105に記憶する。そして、地図データ格納部105に格納されている地図データを更新する。このとき、更新された地図データが最新のものであるかを判断するために、格納部105には、地図管理センタ300から通信衛星400に地図データを送信した送信日時も記憶される。車載器200は、衛星配信スケジュールの時間帯に地図データを受信できなかったので、格納部205に格納されている地図データは最新のものに更新できない。したがって、衛星配信スケジュールの時間帯に通信衛星400からの衛星信号を受信できたか否かによって、車載器200は、車載器100から地図データを取得して地図データ格納部205に格納されている地図データを更新する必要があることを認識することができる。
【0017】
車載器200は、地図データ格納部205に格納されている地図データを最新のものに更新するために、車両20を衛星信号受信エリア51に経路誘導する。経路誘導は、衛星信号受信エリア51に至る推奨経路をモニタ207に表示することによって行う。衛星信号受信エリア51に経路誘導するのは、衛星信号受信エリア51には、通信衛星400から配信された最新の地図データを受信した車両が多数存在している可能性が高いからである。逆に、衛星信号受信エリア51以外の領域は通信衛星400からの衛星信号を安定して受信できないので、最新の地図データを受信した車両は少ない。車両20の現在地を出発地とし、現在地に最も近い衛星信号受信エリア51の所定地点(たとえば、衛星信号受信エリア51の中心地点)を目的地として推奨経路71を演算する。そして、図7に示すように、推奨経路71を道路地図70とともにモニタ207に表示し、車両20を経路誘導する。
【0018】
車両20は、衛星信号受信エリア51内で遭遇した車両(ここでは、車両10)より、以下のようにして最新の地図データを取得する。車載器200は、衛星信号受信エリア51に到達すると地図データ要求信号を送信する。車車間通信により、地図データ要求信号を受信した車載器100は、通信衛星400から受信した最新の地図データを送信日時とともに車両20へ送信する。車載器200は、受信した地図データを使用して地図データ格納部205に格納されている地図データを更新する。車載器100の地図データの送信が完了すると、車載器100と車載器200との間の車車間通信は終了される。
【0019】
本発明の実施形態におけるナビゲーションシステム1に係る車載器100,200の地図データ更新処理について、図8,9のフローチャートを参照して説明する。図8,9の処理は、不図示のイグニッションスイッチがオンされるとスタートするプログラムにより、制御回路11において実行される。
【0020】
ステップS801では、地図データ格納部105,205に記憶されている衛星配信スケジュール40より、地図データなどの情報を通信衛星400が配信する衛星配信スケジュールの時間になったか判定する。衛星配信スケジュールの時間になった場合はステップS801が肯定判定され、ステップS802へ進む。衛星配信スケジュールの時間になっていない場合はステップS801を繰り返す。ステップS802では、通信衛星400からの衛星信号をアンテナ111,211より通信部109,209で受信する。
【0021】
ステップS803では、衛星信号が受信できたか判定する。受信できた場合はステップS803が肯定判定され、ステップS804へ進む。衛星信号が受信できなかった場合はステップS803が否定判定され、図9のステップS901へ進む。ステップS804では、通信衛星400から配信された地図データと送信日時とを地図データ格納部105,205に記憶する。ステップS805では、地図データ格納部105,205に格納されている地図データを更新する。そして、リターンする。
【0022】
図9のステップS901では、GPSユニット102,202によって自車両の現在位置を検出する。ステップS902では、地図データ格納部105,205に記憶されている衛星信号受信エリア情報50に基づいて自車両の現在地に最も近い衛星信号受信エリア51を抽出する。ステップS903では、現在位置を出発地、衛星信号受信エリアの所定位置を目的地として推奨経路71の演算を行い、経路探索を行う。ステップS904では、推奨経路71をモニタ107,207に表示する。ステップS905では、GPSユニット102,202によって自車両の現在位置を検出する。
【0023】
ステップS906では、GPSユニット102,202によって検出した自車両の現在位置が、衛星信号受信エリア内か判定する。衛星信号受信エリア内である場合はステップS906が肯定判定され、ステップS907へ進む。衛星信号受信エリア内でない場合はステップS906が否定判定され、ステップS905に戻る。ステップS907では、車車間通信により、他車両に対して地図データ要求信号を通信部109,209からアンテナ112,212を介して送信する。ステップS908では、地図データと送信日時とをアンテナ112,212を介して通信部109,209で受信したか判定する。受信した場合はステップS908が肯定判定され、ステップS909へ進む。受信しなかった場合はステップS907へ戻る。ステップS909では、受信した地図データと送信日時とを地図データ格納部105,205に記憶する。
【0024】
ステップS910では、地図データ記憶部105,205に記憶している衛星配信スケジュール40を参照して、受信した送信日時は最新の地図データのものか判定する。最新の地図データの送信日時である場合はステップS910が肯定判定され、ステップS911へ進む。最新の地図データの送信日時ではない場合はステップS910が否定判定され、ステップS912に進む。ステップS911では、受信した地図データを使用して地図データ格納部105,205に格納されている地図データを更新する。そして、リターンする。ステップS912では、他車両より受信した地図データは最新のものではないので、他車両より受信した地図データおよび送信日時を地図データ格納部105,205から消去する。そして、ステップS907に戻る。
【0025】
本発明の実施形態におけるナビゲーションシステム1に係る車載器100,200の地図データ送信処理について、図10のフローチャートを参照して説明する。図10の処理は、不図示のイグニッションスイッチがオンされるとスタートするプログラムにより、制御回路11において実行される。
【0026】
ステップS1001では、通信部109,209において、他車両から地図データ要求信号を受信したか判定する。受信した場合はステップS1001が肯定判定され、ステップS1002へ進む。受信していない場合はステップS1001を繰り返す。ステップS1002では、通信部109,209から地図データ格納部105,205に記憶されている通信衛星400からの地図データと送信日時とを他車両に送信する。そして、リターンする。
【0027】
以上の実施の形態による本発明の実施形態におけるナビゲーションシステム1には次のような作用効果を奏する。
(1)通信衛星400から地図データを配信し、配信された地図データを受信して車載器100は地図データを取得する。さらに、通信衛星400から地図データを取得できなかった車載器200は、車車間通信によって、地図データを取得した車両10から地図データを取得する。ところで、通信衛星400は地図データを広範囲に一斉配信することができるので、配信された地図データを取得した車両数は非常に多くなる。したがって、通信衛星400による配信と車車間通信とを組合せることによって、車載器100,200は配信された地図データを広範囲で漏れなく確実に取得することができる。
【0028】
(2)通信衛星400から地図データを配信するので、携帯電話のデータ通信のように受信に時間がかかり、通信費用が高額になることはない。また、無線LANのようにインターネットを経由する必要がないので、コンピュータウィルスに車載器100,200が感染することはない。さらに、中継局も必要がないのでシステム構築費用が低減される。
【0029】
(3)通信衛星400から最新の地図データを受信できなかった車載器200は、衛星信号を受信した車両が多く存在する領域(衛星信号受信エリア51)を通るように推奨経路71を演算し、車両20を誘導する。したがって、確実に衛星信号を受信した他車両に遭遇することができ、迅速に最新の地図データを取得することができる。
【0030】
(4)衛星配信スケジュールの時間に通信衛星400からの地図データを受信できたか否かによって、地図データ格納部105,205に格納されている地図データが最新の地図データに更新されているか否かを判断することができる。したがって、最新の地図データのバージョン情報を地図データ管理センタ300などから取得し、そのバージョンと地図データ格納部105,205に格納されている地図データのバージョンとを比較する処理など、面倒な処理をする必要はなく、簡単に地図データ格納部105,205に格納されている地図データが最新の地図データに更新されているか判断することができる。
【0031】
(5)常時、地図データなどの情報を通信衛星400から配信するのではなく、衛星配信スケジュールの時間に通信衛星400からの地図データなどの情報を配信するので、通信衛星使用料を低減することができる。
【0032】
(6)地図データの更新ができなかった車両20は地図データ要求信号を発信し、地図データ要求信号を受信した車両10が最新の地図データを送信する。したがって、最新の地図データに更新した車両同士または、最新の地図データに更新していない車両同士が車車間通信を行い、地図データの更新状況を確認しあうという無駄な車車間通信をする必要がない。
【0033】
以上の実施の形態のナビゲーション装置1を次のように変形することができる。
(1)衛星信号受信エリア51は、地図データ格納部205に記憶されている衛星信号受信エリア情報50より抽出されたが、地図データ格納部205に格納されている地図データより衛星信号受信エリア51を検出するようにしてもよい。地図データには、ビルなどの建造物の高さ、山などの標高の情報が含まれている。また、通信衛星400から衛星信号が送信される方向を、通信衛星400の軌道などにより算出することができる。これらの情報に基づいて、高いビルや山などの障害物によって衛星信号が妨害されない範囲(衛星信号受信エリア51)を検出することができる。また、衛星信号が送信される方向を算出せず、高いビルや山など衛星信号を妨害する障害物がない範囲を衛星信号受信エリア51として検出してもよい。
【0034】
(2)イグニッションスイッチがオンされると、地図データ送信処理がスタートしたが、イグニッションスイッチのオン、オフに関係なく、エンジンが停止しているときも地図データ送信処理は実行されているようにしてもよい。このようにすることによって、地図データを更新していない車両は、停車している車両からも地図データを取得することができ、さらに確実に最新の地図データを取得することができる。
【0035】
(3)地図データ管理センタ300から通信衛星400を介して、車載器100,200は、一方的に情報を受信するだけであったが、図11に示すように、ナビゲーションシステム1Aを携帯電話網500および基地局501を介して車載器100,200と地図データ管理センタ300との間で双方向に通信可能としてもよい。この場合、データ量の多い地図データは、通信衛星400より配信され、データ量の少ないPOI情報や交通情報は、携帯電話網500および基地局501を介して送信される。この場合も地図データ管理センタ300の通信部302で送受信が行われる。
【0036】
通信衛星400から配信された地図データを受信した車両10は、地図データを受信した旨、車両の現在位置、目的地、目的地到着予定時刻などの情報を地図データ管理センタ300に向けて通信部109から送信し、地図データ管理センタ300は通信部302で受信し、その情報をデータ記憶部301に記憶して登録する。通信衛星400から配信された地図データを受信できなかった車両20は、交通情報やPOI情報の取得時に、地図データを受信できた車両10の位置、目的地、目的地到着予定時刻など、地図データ管理センタ300に登録されている情報を通信部209で受信して取得する。そして、経路誘導を受ける場合、地図データを受信できた車両10の目的地到着時刻にその目的地を経由するなど、車両10に遭遇する推奨経路を探索する。このようにすることによって、地図データを受信できなかった車両20は、確実に地図データを受信した車両10に遭遇することができ、地図データ格納部205に格納されている地図データを確実に最新の地図データに更新することができる。なお、経路誘導によって地図データを受信できなかった車両20が地図データを受信した車両10に遭遇することができれば、地図データを受信した車両10は、車両の現在位置の情報のみを地図データ管理センタ300に送信するようにしてもよいし、目的地および目的地到着時刻の情報のみを送信するようにしてもよい。
【0037】
本発明は、通信衛星より配信された地図データを受信する構成と、車車間通信によって地図データを受信する構成と、受信した地図データによりナビゲーション装置に格納されている地図データを更新する構成とを有していれば、以上説明した実施の形態になんら限定されない。
【0038】
特許請求の範囲の要素と実施の形態との対応関係を説明する。
本発明の地図データ格納手段は地図データ格納部105,205に対応し、地図データ受信手段と車車間通信手段とは通信部109,209に対応する。地図データ更新手段と領域検出手段とは制御部106,206および地図データ格納部105,205に対応し、推奨経路演算手段は制御部106,206に対応する。推奨経路表示手段は制御部106,206およびモニタ107,207に対応し、車両情報送信手段と車両情報受信手段とは通信部109,209に対応する。配信センタは地図データ管理センタ300に対応する。なお、以上の説明はあくまで一例であり、発明を解釈する上で、上記の実施形態の構成要素と本発明の構成要素との対応関係になんら限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明によるナビゲーションシステムの全体構成を示す図である。
【図2】車載器100の構成を示すブロック図である。
【図3】車載器200の構成を示すブロック図である。
【図4】衛星配信スケジュール40を示す図である。
【図5】衛星信号受信エリア51を示す図である。
【図6】地図データ管理センタ300の構成を示すブロック図である。
【図7】衛星信号受信エリア51に至る推奨経路71を表示したモニタ207の表示画面を示す図である。
【図8】車載器100,200における地図データ更新処理の動作を示すフローチャートである。
【図9】車載器100,200における地図データ更新処理の動作を示すフローチャートである。
【図10】車載器100,200における地図データ送信処理の動作を示すフローチャートである。
【図11】本発明によるほかの実施形態のナビゲーションシステムの全体構成を示す図である。
【符号の説明】
【0040】
10,20 車両 100,200 車載器
105,205 地図データ格納部 106,206 制御部
107,207 モニタ 109,209 通信部
111,112,211,212 アンテナ 300 地図データ管理センタ
301 データ記憶部 302 通信部
303 制御部 400 通信衛星
500 携帯電話網 501 基地局

【特許請求の範囲】
【請求項1】
地図データを格納する地図データ格納手段と、
通信衛星から配信された地図データを受信する地図データ受信手段と、
車車間通信により他車両との間で前記地図データを送受信する車車間通信手段と、
前記地図データ受信手段および前記車車間通信手段のいずれか一方によって受信した地図データにより、前記地図データ格納手段によって格納されている地図データを更新する地図データ更新手段とを備えることを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項2】
請求項1に記載のナビゲーション装置において、
前記車車間通信手段は、前記通信衛星から地図データを受信できないときに、他車両に対して地図データ要求信号を送信することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載のナビゲーション装置において、
前記通信衛星から配信された最新の地図データを取得していることが予想される他車両が多く存在する領域を検出する領域検出手段と、
前記領域に至る推奨経路を演算する推奨経路演算手段と、
前記推奨経路演算手段によって演算された推奨経路を表示する推奨経路表示手段とを備えることを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項4】
請求項3に記載のナビゲーション装置において、
前記領域検出手段は、前記通信衛星からの衛星信号が受信可能である領域を検出することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項5】
請求項1または2に記載のナビゲーション装置において、
前記通信衛星から配信された最新の地図データを取得すると、前記通信衛星を経由して地図データを配信する配信センタに、車両の現在位置と、目的地および目的地到着時間との少なくともいずれか一方を送信する車両情報送信手段と、
前記通信衛星から配信された最新の地図データを取得した前記他車両の現在位置と、前記他車両の目的地および目的地到着時間との少なくともいずれか一方を前記配信センタから受信する車両情報受信手段と、
前記車両情報受信手段によって受信した情報より、前記他車両と遭遇する推奨経路を演算する推奨経路演算手段と、
前記推奨経路演算手段によって演算された推奨経路を表示する推奨経路表示手段とを備えることを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項6】
請求項1乃至4のいずれか1項に記載の複数のナビゲーション装置と、
前記通信衛星を経由して地図データを配信する配信センタとから構成されることを特徴とする地図データ更新システム。
【請求項7】
前記第5に記載の複数のナビゲーション装置と、
前記通信衛星を経由して地図データを配信し、前記通信衛星から配信された最新の地図データを取得した車両から、車両の現在位置と、目的地および目的地到着時間との少なくともいずれか一方を受信し、前記通信衛星から配信された最新の地図データを取得できなかった車両に、前記通信衛星から配信された最新の地図データを取得した他車両の現在位置と、目的地および目的地到着時間との少なくともいずれか一方を送信する配信センタとから構成されることを特徴とする地図データ更新システム。
【請求項8】
通信衛星から配信された地図データを受信し、
通信衛星から配信された地図データを受信できなかった場合は、車車間通信により他車両から前記地図データを受信し、
通信衛星からの配信および車車間通信のいずれか一方によって受信した地図データにより、格納されている地図データを更新することを特徴とする地図データ更新方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2007−93260(P2007−93260A)
【公開日】平成19年4月12日(2007.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−279677(P2005−279677)
【出願日】平成17年9月27日(2005.9.27)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(000003997)日産自動車株式会社 (16,386)
【Fターム(参考)】