説明

ナビゲーション装置、及び道路情報表示方法

【課題】経路案内機能を使用していない通常走行時においても自車の進行方向上にある交差点の車線情報を通知することが可能なナビゲーション装置を提供する。
【解決手段】経路案内機能が無効である状態において、自車が走行する進路を予想し、かつ予想進路上の自車から所定距離内の場所に交差点が存在するかどうかを、自車位置検出機能と道路地図データとを用いて常時監視する。交差点が検出された場合、検出された交差点の車線情報を、液晶モニター等に表示されている自車周辺地図において画像データ等を用いて表示する。また、車線情報が表示されている交差点を自車が通過した場合に、通過済みの交差点に対して表示されていた車線情報の表示を停止する。また、車線情報が表示されている交差点が、自車の予想進路より除外された場合に、予想進路より除外された交差点に対して表示していた車線情報の表示の停止を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車載用のナビゲーション装置に関するものであり、特にナビゲーション装置が備える道路情報表示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、車載用のナビゲーション装置には多くの機能が設けられる傾向がある。特にユーザーにとって有用な機能としては、出発地から目的地までの経路を自動的に検索し、検索された経路を誘導経路として地図上に表示する経路検索機能が存在する。この機能を用いれば、出発地と目的地とを入力装置から入力することにより、出発地と目的地とを最適ルートで結ぶ誘導経路を自動的に検索し、LCD(液晶表示装置)等の表示装置に表示することが可能である。
【0003】
また、検索された誘導経路に従ってユーザーが走行を行う際に、誘導経路を地図上に表示し、併せて自車位置を表示することにより、ユーザーを目的地まで案内する誘導機能が存在する。前記の誘導経路表示機能を備えた従来のナビゲーション装置においては、自車位置の検出のために、例えば地磁気センサ、ジャイロスコープ、車速センサ、および衛星からの電波に基づいて車両の位置を検出するGPS(Global Positioning System)のためのGPS受信機等が用いられる。
【0004】
そしてGPSにより検出された位置情報と、ナビゲーション装置に記憶されている地図データ及び道路データをもとに、自車が誘導経路上のどの位置に存在するかを、リアルタイムで通知することが可能である。また、自車周辺の情報(例えば近傍の交差点における車線数等)をユーザーに対して通知することが可能である。このため例えば、走行中に交差点に近付いた際に、その交差点の拡大図(表示装置の所定の表示範囲内に表示される地図を、その表示要素数を減少させてデフォルメした図)を表示する等、走行中の経路に関する様々な情報をリアルタイムでユーザーに対して通知することが可能である。
【0005】
また、検索された誘導経路上に有料道路(高速道路等)が存在する場合において、有料道路の通行料金の決済をスムーズに行う為に、車両に設置した車載器と料金所に設けられた路側アンテナとの間で情報の送受信を行うことによりノンストップで料金決済を行うETC(Electronic Toll Collection System)と呼ばれる自動料金支払いシステムが存在する。ETCは、料金所等の決済場所に設けられた路側アンテナと、車両に設置された車載器との間で近距離無線通信を行うことにより、各種情報(車両ナンバー、通過時刻等)の送受信を行い、通行料金の決済を行うシステムである。
【0006】
上記のETC(自動料金支払いシステム)に於いて、車両に設置した車載器に専用のクレジットカード(通称、ETCカード)を挿入することで、車両が路側アンテナに接近すると自動的に近距離無線通信による通信を開始し、通行料金等の決済を行うことができる。そして、利用者が車両から降車する際には、ETCカードの盗難を防ぐ為に、車載器からETCカードを抜き取り保管することとなる。
【0007】
上記のような従来のナビゲーションシステムに関連して特許文献1においては、目的地などの地点入力に基づき経路探索を行い、探索した経路にしたがって経路案内を行うナビゲーション装置であり、車線数が多い道路において、案内交差点の手前所定距離内に通過交差点がある場合でも確実に車線変更に対応することができるナビゲーション装置が開示されている。
【0008】
上記の特許文献1のナビゲーション装置は、案内交差点の手前所定距離内に通過交差点がある場合に、通過交差点と案内交差点の車線情報を表示し、前記通過交差点を通過したとき通過交差点の車線情報を削除する。このため、車線数が多い道路で案内交差点に至るまでに通過交差点がある場合にも、確実に車線変更に対応することができる。また、必要な情報だけが提示されるため、ユーザーはリアルタイムで案内交差点までの距離感覚と通過する交差点数を把握することができる。このため、ユーザーはより正確にストレスなく走行することができる。また、通過交差点を通過する毎に視点を切り替えた鳥瞰図に更新することにより、より案内交差点の判別を容易にすることが可能である。
【0009】
しかしながら上記の特許文献1のナビゲーション装置に代表される従来のナビゲーション装置においては、上記のような各種車線情報が通知されるのは、経路探索により導き出された誘導経路上を走行している場合のみであった。通常走行(経路案内機能を使用していない場合の走行)を行っている場合においては、ユーザーがどの経路を走行するかが特定されていないため、車線情報は一切表示さなかった。このため、通常走行においてユーザーは、誘導走行(経路案内機能を使用している場合の走行)時のような車線情報の通知が受けられないという問題があった。
【特許文献1】特開2000−251197号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、上記の問題を解決するためになされたものであり、その目的は、自車が経路探索機能において導き出された案内経路上をナビゲーション装置による案内に従いながら走行している案内走行時のみならず、案内が行われていない通常走行時においても、案内走行時と同様に自車の進路上にある交差点の車線情報を通知することが可能なナビゲーション装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するために本発明のナビゲーション装置は、
自車の現在位置を検出する自車位置検出手段と、
車線情報を含んだ道路地図データを記憶する道路地図データ記憶手段と、
交差点における車線情報を前記道路地図データから読み出す車線情報読み出し手段と、
ユーザーによる地点の入力に基づき、現在地から前記地点までの経路探索を行い、探索した経路に従って経路案内を行う経路案内手段と、
前記経路案内手段において、前記自車位置検出手段により検出された自車位置と、前記車線情報読み出し手段により読み出された車線情報とを表示する経路情報表示手段と、
を備えたナビゲーション装置において、
前記経路案内手段を用いていない状態において、前記自車位置検出手段と前記道路地図データとを用いて、自車の進路上の所定距離内に存在する交差点を検知する交差点検知手段と、
前記交差点検知手段において前記交差点が検知された場合に、前記交差点の車線情報を前記車線情報読み出し手段を用いて読み出して表示する交差点情報表示手段と、
を備えたことを特徴としている。
【0012】
この構成によると、自車位置検出機能と道路地図データとを用いて出発地から目的地までの経路を液晶モニター等を使用して案内する機能を備えたナビゲーション装置であり、かつ案内経路上に交差点がある場合に交差点の車線情報を表示する機能を備えたナビゲーション装置において、前記の経路案内機能が無効(例えば目的地が指定されていない等)である状態において、自車が走行する進路を予想し(例えば進入するまでに通過する交差点の数が所定数以下である道路を予想進路とする等)、かつ予想進路上の自車から所定距離内に交差点が存在するかどうかを、自車位置検出機能と道路地図データとを用いて判定する。交差点が検出された場合、検出された交差点の車線情報を、液晶モニター等に表示されている自車周辺地図において画像データ等を用いて表示する。
【0013】
また、上記目的を達成するために本発明のナビゲーション装置は、
自車が交差点を通過し、かつ通過した前記交差点に対して前記交差点情報表示手段を用いて車線情報が表示されている場合に、通過した前記交差点に対する車線情報の表示を停止すること
を特徴としている。
【0014】
この構成によると、液晶モニター等に表示されている自車周辺地図において車線情報が表示されている交差点を自車が通過した場合に、通過済みの交差点に対して表示されていた車線情報の表示の停止(例えば車線情報を示す画像の消去)を行う。
【0015】
また、上記目的を達成するために本発明のナビゲーション装置は、
自車が交差点を通過し、かつ前記交差点を通過したことにより進路より除外された交差点に対して前記交差点情報表示手段を用いて車線情報が表示されている場合に、進路より除外された前記交差点に対する車線情報の表示を停止すること
を特徴としている。
【0016】
この構成によると、液晶モニター等に表示されている自車周辺地図において車線情報が表示されている交差点が、自車の予想進路より除外された場合(例えば特定の交差点を通過したことにより、車線情報が表示されている交差点が自車後方に位置するようになった場合)に、予想進路より除外された交差点に対して表示していた車線情報の表示の停止を行う。
【発明の効果】
【0017】
本発明の第一の構成によれば、経路案内機能が無効である状態においても、自車の予想進路上に存在する交差点の車線情報が自動的に表示されるため、ユーザーが交差点に接近する度に手動で車線情報表示指示を行う等の必要がない。このため、ユーザーにとっての利便性が向上する。また、進路上の交差点の車線情報を知りたいがためだけに、わざわざ目的地を設定することにより経路案内機能を有効にするといった手間を省くことができる。
【0018】
本発明の第二の構成によれば、車線情報が表示されている交差点を自車が通過した場合に、通過した交差点の車線情報が消去される。このように不要となった車線情報が表示されないため、液晶パネル等の表示装置の表示スペースを有効に活用することが可能である。また、仮に通過済みの交差点に対して車線情報が表示された場合、ユーザーが誤って進路上の車線情報と誤認識してしまうといった弊害があるため、このような弊害を防止する効果も得られる。
【0019】
本発明の第三の構成によれば、自車が交差点を通過する等により予想進路に変更があり、かつ自車の予想進路より除外された交差点に対して車線情報が表示されていた場合、予想進路より除外された交差点の車線情報が消去される。このように不要となった車線情報が表示されないため、液晶パネル等の表示装置の表示スペースを有効に活用することが可能である。また、仮に予想進路外の交差点に対して車線情報が表示された場合、ユーザーが誤って進路上の車線情報と誤認識してしまうといった弊害があるため、このような弊害を防止する効果も得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
本発明の実施の一形態について、図面に基づいて説明すれば、以下の通りである。
[実施の形態]
〈1.ナビゲーション装置の内部構成について〉
ここで、本発明の第一の実施形態におけるナビゲーション装置1の電気回路システムの要部構成を、図1のブロック図を用いながら説明する。
【0021】
図1のブロック図に示すように、本発明のナビゲーション装置1は、少なくとも、制御部11、メモリ12、記憶部13、ROM14、ETC処理部15、現在位置検出部16、操作ボタン群17、および表示部18を含むように構成されている。
【0022】
制御部11は、ナビゲーション装置1の各部材の駆動を有機的に制御することによりナビゲーション処理(経路の検索、道路データの表示等)を統括制御するための中央処理装置である。また制御部11は、各装置(例えば記憶部13等)の制御やデータの計算、加工処理等を行なう中枢部分となっている。
【0023】
メモリ12は、ナビゲーション装置1が保持する各種データを一時的に記憶する媒体であり、例えば書込可能なRAM(Random Access Memory)等により構成されている。メモリ12は、例えば制御部11によって各種ナビゲーション処理が行われる際の処理データや、ユーザーから受けた指示命令等を一時的に記憶しておくためのバッファメモリとしての役割を持つ。
【0024】
記憶部13は、ナビゲーション装置1が保持する各種データ(道路データ、録音データ等)を記録するための記憶媒体である。なお、記憶部13は、複数の領域(パーティション)に物理的に分割されており、記憶するデータの種別に応じて領域別に記憶することがより望ましい。記憶部13は少なくとも、道路データ(車線情報、当該道路が高架或いは地下道であるか、また交通規制が設定されているか等の各種情報)を記憶する領域である道路データ記憶領域13aと、地図データを記録する領域である道路地図データ記憶領域13bとを含むように構成されている。
【0025】
ROM(Read Only Memory)14は、例えば制御部11を用いた各種処理(例えば経路検索処理等)を行うためのプログラムデータを記憶するための媒体であり、ユーザーは情報の読み出しのみが可能となっている。
【0026】
ETC処理部15は、有料道路の通行料金決済、各種施設での料金決済を行う為のETC情報、カード情報を抽出するための処理回路であり、前記各種情報はアンテナ部(不図示)を用いて路側アンテナに対して送信される。更に、アンテナ部に於いて受信した情報を制御部11に対して送信することにより、例えば表示部18からその処理結果を表示、再生することが可能である。有料道路の通行料金決済を行う場合には、ETC処理部15は、例えばICカードチップに記録されているETC情報を抽出し、それを暗号化し、アンテナ部を用いて送信することにより行われる。
【0027】
現在位置検出部16は、ナビゲーション装置(ひいてはナビゲーション装置を搭載している車両)の現在位置を特定するための回路である。現在位置検出部16は、例えば地磁気センサ、ジャイロスコープ、車速センサ、および衛星からの電波に基づいて車両の位置を検出するGPS(Global Positioning System)のためのGPS受信機等からの情報を受信する。これらの装置により取得された情報をもとに、現在位置検出部16は車両の現在位置を特定する。
【0028】
操作ボタン群17は、ユーザーが道路検索の指示や道路情報の表示指示等をナビゲーション装置1に対して行なうための入力インタフェースである。表示部18は、ナビゲーション装置1の各種情報をユーザーに対して表示するための出力インタフェースである。
〈2.道路情報表示工程について〉
ここで、本発明のナビゲーション装置1における道路情報表示処理の処理工程を、図2のフロー図と、図1のブロック図と、図3の画面遷移図を用いながら説明する。
【0029】
図2に示すように、制御部11がユーザーより道路情報表示処理の実施命令を検知することにより、本処理が開始される(S110)。なお、道路情報表示処理の実施命令は、例えばユーザーが操作ボタン群17を用いて道路情報表示ボタンの押下を行なった場合等に発行される。
【0030】
道路情報表示処理の実施命令を受けた制御部11は、現在位置検出部16を用いて自車の現在位置を検出し、検出された現在位置と記憶部13の地図データ記憶領域13bに記憶されている地図データとを用いて、自車の現在位置を表示部18に表示する(S120)。例えば図3の画面(a)に示すような道路情報表示画面を、表示部18を用いて表示する。画面(a)においては、三角形で表示された自車Aが、現在位置検出部16により検出された自車位置を表している。また、自車Aの周辺に存在する線分が走行可能な道路を表している。
【0031】
現在位置の検出を行った制御部11は、前記S120により得られた現在位置情報と地図データとを用いて、自車の進行方向の所定距離(予め定められた距離であり、例えば200m)内に、交差点があるかどうかの確認を行う(S130)。確認の結果、所定距離内に交差点があると判断された場合、次のS140の処理に移行する。所定距離内に交差点がないと判断された場合、前記のS120の処理に戻り、再度自車位置の検出を継続して行う。
【0032】
前記S130において、自車進行方向の所定距離内に交差点があると判断された場合、当該する交差点の車線情報を、記憶部13の道路データ記憶領域13aに記憶されている道路データより取得する(S140)。なお車線情報は、道路番号、進入車線数、進入道路番号と退出道路番号との組み合わせ、前記組み合わせに対応する走行車線情報等から構成されている。なお、走行車線情報は、進入道路から退出道路へ進むためにどの車線が走行可能か否かを進入車線毎に示した情報である。
【0033】
制御部11は、前記S140において取得した車線情報を用いて、進行方向にある交差点及び進入予想道路上にある交差点の車線情報を表示する(S150)。例えば図3の画面(b)は、自車Aの前方(画面上方向)の所定距離内に交差点が一つ存在する場合の画面図である。自車A前方の交差点の車線情報が、パネルB1を用いて示されている。画面(b)においては、交差点の車線は四車線、そのうち二車線が直進、両側の一車線ずつが右折用或いは左折用の車線であることが示されている。
【0034】
前記S150において車線情報を表示した制御部11は、車線情報の表示を継続しながら、現在位置検出部16と地図データとを用いて、自車が進行方向にある交差点を通過したかどうかの確認を行う(S160)。
【0035】
前記S160において、自車が前方の交差点を通過していない(依然として前方に前記交差点が存在する)と判断された場合、前記S120の処理に戻り、継続して自車前方の交差点の車線情報を表示する。例えば図3の画面(c)に示す例では、自車Aの前方にある交差点(パネルB1で示されている交差点)を通過する前に、自車の予想進路に別の交差点(パネルC1及びパネルC2で示される交差点)が存在し、かつ自車から前記の両交差点までの距離が所定距離内である場合の道路情報表示画面を示している。自車AがパネルB1で示される交差点を直進した場合は、パネルC1で示される交差点に、左折した場合はパネルC2で示される交差点に到達することが予想される。このため、前記両交差点における車線情報が表示されている。なお、パネルB1で示される交差点を右折した場合に到達すると予想される交差点は、自車からの距離が所定距離に満たないため車線情報が表示されていない。
【0036】
前記S160において、自車が前方の交差点を既に通過していると判断された場合、通過した交差点及び進入しなかった経路上にある交差点の車線情報を消去する。例えば図3の画面(d)は、画面(c)においてパネルB1で示される交差点を自車Aが通過した直後の道路情報表示画面を示している。自車AはパネルB1で示される交差点を既に通過しているため、パネルB1で示されていた交差点の車線情報を表示する必要はない。従ってパネルB1は消去されている。また、パネルB1で示される交差点において左折した場合の経路上に存在する交差点(画面(c)においてパネルC2で示されていた交差点)が予想進路から外れたため、前記交差点の車線情報を示していたパネルC2が消去されている。
【0037】
制御部11は、ユーザーより道路情報表示処理の停止命令を検知することにより、本処理を終了する(S180)。なお、道路情報表示処理の停止命令は、例えばユーザーが操作ボタン群17を用いて道路情報表示停止ボタンの押下を行なった場合等に発行される。停止命令を受け付けていない場合、制御部11は前記のS120の処理に戻り、車線情報表示処理を継続して行う。この場合、例えば図3の画面(d)に示す例画面が表示される。画面(d)においては、画面(c)においてパネルB1で示される交差点を自車Aが通過した直後において、自車前方の交差点(パネルC1で示されている交差点)と、予想経路上かつ所定距離内に存在する交差点(パネルD1で示されている交差点)の車線情報が表示されている。
[その他の実施の形態]
以上、好ましい実施の形態及び実施例をあげて本発明を説明したが、本発明は必ずしも上記実施の形態及び実施例に限定されるものではなく、その技術的思想の範囲内において様々に変形して実施することができる。
【0038】
例えば前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、ナビゲーション装置1に供給し、そのナビゲーション装置1内のコンピュータ(例えばCPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読出し実行することによっても、達成されることは言うまでもない。
【0039】
この場合、記憶媒体から読出されたプログラムコード自体が、前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【0040】
なお、プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フロッピディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROMなどを用いることができる。
【0041】
また、コンピュータが読出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0042】
さらに、記憶媒体から読出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0043】
また、本実施形態では、有料道路の通行料金算出のための道路データとして記憶部13に記憶されているデータを用いているが、無線通信等の通信手段によって外部機関より得られたデータを用いて道路データの取得を行っても良い。
【0044】
また、本実施形態では、車線情報を通知する手段として、表示部18におけるパネル画像を用いているが、例えば文字情報や音声情報等のその他の通知手段を用いて車線情報の通知を行ってもよい。また、車線情報に加えて、記憶部13の道路データ記憶領域13aに記憶されている道路データを用いて、その他の道路情報(道路の種別や交通規制の有無等)の通知を行った場合においても、本発明と同様の効果が得られることは言うまでもない。
【0045】
また、本実施形態では、車線情報を表示する交差点の判別方法として、交差点が自車から所定距離内に存在することを条件とした判別方法を用いているが、ホップ数(その交差点に到達するまでに、何個の交差点を通過する必要があるかを示した数)を条件として、車線情報を表示するかどうかの判別を行う方法を用いた場合においても、本発明と同様の効果が得られることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明のナビゲーション装置内部の要部構成を示したブロック図である。
【図2】本発明のナビゲーション装置による道路情報表示処理の処理フロー図である。
【図3】本発明のナビゲーション装置の道路情報表示画面の一例を示した画面図である。
【符号の説明】
【0047】
1 ナビゲーション装置
11 制御部
12 メモリ
13 記憶部
14 ROM
15 ETC処理部
16 現在位置検出部
17 操作ボタン群
18 表示部


【特許請求の範囲】
【請求項1】
自車の現在位置を検出する自車位置検出手段と、
車線情報を含んだ道路地図データを記憶する道路地図データ記憶手段と、
交差点における車線情報を前記道路地図データから読み出す車線情報読み出し手段と、
ユーザーによる地点の入力に基づき、現在地から前記地点までの経路探索を行い、探索した経路に従って経路案内を行う経路案内手段と、
前記経路案内手段において、前記自車位置検出手段により検出された自車位置と、前記車線情報読み出し手段により読み出された車線情報とを表示する経路情報表示手段と、
を備えたナビゲーション装置において、
前記経路案内手段を用いていない状態において、前記自車位置検出手段と前記道路地図データとを用いて、自車の進路上の所定距離内に存在する交差点を検知する交差点検知手段と、
前記交差点検知手段において前記交差点が検知された場合に、前記交差点の車線情報を前記車線情報読み出し手段を用いて読み出して表示する交差点情報表示手段と、
を備えたことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項2】
自車が交差点を通過し、かつ通過した前記交差点に対して前記交差点情報表示手段を用いて車線情報が表示されている場合に、通過した前記交差点に対する車線情報の表示を停止すること
を特徴とする請求項1に記載のナビゲーション装置。
【請求項3】
自車が交差点を通過し、かつ前記交差点を通過したことにより進路より除外された交差点に対して前記交差点情報表示手段を用いて車線情報が表示されている場合に、進路より除外された前記交差点に対する車線情報の表示を停止すること
を特徴とする請求項1または請求項2に記載のナビゲーション装置。
【請求項4】
自車の現在位置を検出する自車位置検出工程と、
車線情報を含んだ道路地図データを記憶する道路地図データ記憶工程と、
交差点における車線情報を前記道路地図データから読み出す車線情報読み出し工程と、
ユーザーによる地点の入力に基づき、現在地から前記地点までの経路探索を行い、探索した経路に従って経路案内を行う経路案内工程と、
前記経路案内工程において、前記自車位置検出工程により検出された自車位置と、前記車線情報読み出し工程により読み出された車線情報とを表示する経路情報表示工程と、
を有する道路情報表示方法において、
前記経路案内工程を実施していない状態において、前記自車位置検出工程と前記道路地図データとにより、自車の進路上の所定距離内に存在する交差点を検知する交差点検知工程と、
前記交差点検知工程において前記交差点が検知された場合に、前記交差点の車線情報を前記車線情報読み出し工程により読み出して表示する交差点情報表示工程と、
を有することを特徴とする道路情報表示方法。
【請求項5】
自車が交差点を通過し、かつ通過した前記交差点に対して前記交差点情報表示工程により車線情報が表示されている場合に、通過した前記交差点に対する車線情報の表示を停止すること
を特徴とする請求項4に記載の道路情報表示方法。
【請求項6】
自車が交差点を通過し、かつ前記交差点を通過したことにより進路より除外された交差点に対して前記交差点情報表示工程による車線情報が表示されている場合に、進路より除外された前記交差点に対する車線情報の表示を停止すること
を特徴とする請求項4または請求項5に記載の道路情報表示方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2007−121081(P2007−121081A)
【公開日】平成19年5月17日(2007.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−312784(P2005−312784)
【出願日】平成17年10月27日(2005.10.27)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【出願人】(000214892)鳥取三洋電機株式会社 (1,582)
【Fターム(参考)】