説明

ナビゲーション装置、地図データ更新システム、地図データ更新方法

【課題】部分的に地図データを更新可能なナビゲーション装置において、推奨経路周辺以外の地域についても地図データを更新できる方法を提供する。
【解決手段】VICSセンターから送信されるVICS情報をVICS受信部19により受信し、予め記憶されたVICSリンクIDと地図リンクIDとの対応関係を示す情報を参照して、受信したVICS情報におけるVICSリンクIDと、HDD18に記録された地図データにおける地図リンクIDとを照合する。この照合結果から、対応する地図リンクIDが存在しないVICSリンクIDを含むメッシュを特定し、そのメッシュの更新地図データを更新地図データ配信センターからナビゲーション装置にダウンロードして、HDD18に記録されている地図データを部分的に更新する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ナビゲーション装置に記憶されている地図データを更新する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
設定された目的地によって検索された推奨経路の周辺の地図データを部分的に最新の内容に更新するナビゲーション装置が知られている。
【0003】
【特許文献1】特開2003−75174号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示されるナビゲーション装置では、推奨経路周辺以外の地域については更新対象地域とすることができず、地図データを最新の内容に更新することができない。しかし、推奨経路周辺以外の地域であっても、ユーザが利用する可能性が高い地域や地図変化の大きい地域などについては、その状況に応じて更新対象地域に設定し、地図データを最新の内容に更新することが望ましい。このように、部分的に地図データを更新可能なナビゲーション装置において、推奨経路周辺以外の地域についても状況に応じて適切な更新対象地域を設定し、地図データを更新できる方法が求められている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1の発明は、記憶している地図データに基づいて地図を表示し、その地図データを外部の更新地図データ送信装置から送信される地図データの最新版を用いて部分的に更新可能なナビゲーション装置であって、所定の地域範囲ごとに設定された地図データを記憶する地図記憶手段と、道路交通情報を取得する交通情報取得手段と、交通情報取得手段により取得された道路交通情報と地図記憶手段により記憶された地図データとの照合結果に基づいて、地図データを部分的に更新するときの更新対象地域を設定する更新地域設定手段と、更新地域設定手段により設定された更新対象地域について、地図記憶手段に記憶されている地図データの最新版を更新地図データ送信装置に要求する要求手段と、その要求に応じて更新地図データ送信装置から送信される地図データの最新版を取得する更新地図データ取得手段と、更新地図データ取得手段により取得された地図データの最新版を用いて、地図記憶手段に記憶されている地図データを部分的に更新する地図データ更新手段とを備えるものである。
請求項4の発明は、記憶している地図データに基づいて地図を表示し、その地図データを部分的に更新可能なナビゲーション装置と、ナビゲーション装置に記憶されている地図データを部分的に更新するための地図データの最新版をナビゲーション装置へ送信する更新地図データ送信装置とを有する地図データ更新システムであって、
ナビゲーション装置は、所定の地域範囲ごとに設定された地図データを記憶する地図記憶手段と、道路交通情報を取得する交通情報取得手段と、交通情報取得手段により取得された道路交通情報と、地図記憶手段により記憶された地図データとの照合結果に基づいて、地図データを部分的に更新するときの更新対象地域を設定する更新地域設定手段と、更新地域設定手段により設定された更新対象地域について、地図記憶手段に記憶されている地図データの最新版を更新地図データ送信装置に要求する要求手段と、その要求に応じて更新地図データ送信装置から送信される地図データの最新版を取得する更新地図データ取得手段と、更新地図データ取得手段により取得された地図データの最新版を用いて、地図記憶手段に記憶されている地図データを部分的に更新する地図データ更新手段とを備え、
更新地図データ送信装置は、要求手段による要求に応じて、更新対象地域についての地図データの最新版をナビゲーション装置へ送信する送信手段を備えるものである。
請求項5の発明は、記憶している地図データに基づいて地図を表示し、その地図データを部分的に更新可能なナビゲーション装置と、ナビゲーション装置に記憶されている地図データを部分的に更新するための地図データの最新版をナビゲーション装置へ送信する更新地図データ送信装置とを有する地図データ更新システムにおいて用いられる地図データ更新方法であって、所定の地域範囲ごとに設定された地図データをナビゲーション装置により記憶し、道路交通情報を取得し、取得された道路交通情報と地図データとの照合結果に基づいて、地図データを部分的に更新するときの更新対象地域を設定し、設定された更新対象地域について、地図データの最新版を更新地図データ送信装置に要求し、その要求に応じて、更新対象地域についての地図データの最新版を更新地図データ送信装置からナビゲーション装置へ送信して、ナビゲーション装置により取得し、取得された地図データの最新版を用いて、ナビゲーション装置により記憶されている地図データを部分的に更新するものである。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、ナビゲーション装置において道路交通情報を取得し、その道路交通情報と地図データとの比較結果に基づいて更新対象地域を設定して、設定された更新対象地域について地図データの最新版を更新地図データ送信装置に要求する。この要求に応じて更新地図データ送信装置から送信される地図データの最新版をナビゲーション装置において取得し、この地図データの最新版を用いて、ナビゲーション装置の地図データを部分的に更新する。このようにしてナビゲーション装置の地図データを部分的に更新することとしたので、推奨経路周辺以外の地域についても状況に応じて適切な更新対象地域を設定し、地図データを更新することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
本発明の一実施形態による地図更新システムを図1に示す。このシステムは、車両100に搭載されているナビゲーション装置(車載機)1、通信端末2、移動体通信網3および更新地図データ配信センター4によって構成されている。ナビゲーション装置1と通信端末2が互いに接続されており、移動体通信網3と更新地図データ配信センター4が互いに接続されている。
【0008】
ナビゲーション装置1は、内部のHDD(ハードディスク)に記録されている地図データに基づいて、現在地の周辺について地図を表示すると共に、ユーザに設定された目的地までの推奨経路を探索し、その推奨経路にしたがって車両100を目的地まで誘導する。なお、ナビゲーション装置1のHDDに記憶されている地図データは、更新地図データ配信センター4から送信される更新地図データを受信することにより、地域単位で部分的に更新することができる。
【0009】
通信端末2には携帯電話などが用いられており、指定された電話番号の発信先に対して電話発信を行うと共に、他の電話からの電話着信を受けることができる。通信端末2において電話の発着信が行われる際には、通信端末2と移動体通信網3が無線接続されて通話回線が確立される。これにより、ユーザは外部の電話との間で通話を行うことができるようになる。なお、ナビゲーション装置1はハンズフリー通話制御機能を有しており、通信端末2における電話の発着信を制御すると共に、その通話履歴、すなわち発信先や着信元の電話番号の履歴を記録しておくことができる。
【0010】
さらに通信端末2は、上記の電話機能の他にデータ通信機能も有しており、ナビゲーション装置1からの出力データを更新地図データ配信センター4へ送信すると共に、更新地図データ配信センター4から送信されるデータをナビゲーション装置1へ出力することができる。その際、通信端末2はナビゲーション装置1の制御によって、移動体通信網3と無線接続される。通信端末2と移動体通信網3が無線接続されることにより、ナビゲーション装置1と更新地図データ配信センター4の間で通信回線が確立され、データの送受信が可能となる。
【0011】
なお、上記のように通話時やデータ通信時において通信端末2と移動体通信網3が無線接続される際には、不図示の無線基地局が用いられる。この無線基地局は、その周囲の所定の通信エリア内にある通信端末2と無線通信することが可能であり、全国各地に散在している。また、ナビゲーション装置1と通信端末2との接続には、ケーブル等による有線接続に限らず、たとえば赤外線などの無線接続を用いてもよい。
【0012】
ナビゲーション装置1のHDDに記憶されている地図データを更新する場合は、上記で説明した通信端末2のデータ通信機能を用いて、ナビゲーション装置1から更新地図データ配信センター4へ更新地図データの配信要求が送信される。すなわち、ナビゲーション装置1の制御によって通信端末2が移動体通信網3に無線接続され、ナビゲーション装置1と更新地図データ配信センター4の間で通信回線が確立される。この状態で、ナビゲーション装置1から通信端末2へ更新地図データの配信要求が出力され、通信端末2から更新地図データ配信センター4へと送信される。これにより、更新地図データの配信を更新地図データ配信センター4に要求する。
【0013】
さらに、上記のように更新地図データの配信要求を送信する際には、その更新対象の地域を特定するための情報(以下、地域特定情報という)がナビゲーション装置1において作成される。そして、更新地図データの配信要求と共に、ナビゲーション装置1から更新地図データ配信センター4へ送信される。なお、地域特定情報の作成方法については、後で詳しく説明する。
【0014】
更新地図データ配信センター4には、最新の地図データが記憶されている地図サーバが備えられている。上記のようにして、ナビゲーション装置1から更新地図データの配信要求と地域特定情報が送信されると、更新地図データ配信センター4は、この地図サーバに記憶されている最新の地図データに基づいて、更新地図データを作成する。その際、受信した地域特定情報の内容に基づいて更新対象地域を特定し、その地域を対象とする更新地図データを作成する。作成された更新地図データは、更新地図データ配信センター4からナビゲーション装置1へ送信される。
【0015】
ナビゲーション装置1は、上記の更新地図データを更新地図データ配信センター4から受信すると、それを用いて、HDDに記録されている地図データを地域単位で部分的に更新する。このようにして、地図データの更新が行われる。
【0016】
ナビゲーション装置1の構成を図2に示す。ナビゲーション装置1は、制御回路11、ROM12、RAM13、現在地検出装置14、画像メモリ15、表示モニタ16、入力装置17、HDD18およびVICS受信部19を有している。
【0017】
制御回路11は、マイクロプロセッサおよびその周辺回路からなり、RAM13を作業エリアとしてROM12に格納された制御プログラムを実行することで、ナビゲーション装置1を動作させるための様々な処理や制御を行う。制御回路11には通信端末2が接続されており、地図データの更新時には制御回路11から通信端末2を制御することで、図1の更新地図データ配信センター4に対して更新地図データの配信要求と地域特定情報が送信される。これに応じて更新地図データ配信センター4から送信される更新地図データを通信端末2を介して受信することで、HDD18の地図データが部分的に更新される。
【0018】
現在地検出装置14は、自車両の現在地を検出する装置であり、たとえば、自車両の進行方向を検出する振動ジャイロ14a、車速を検出する車速センサ14b、GPS衛星からのGPS信号を検出するGPSセンサ14c等からなる。ナビゲーション装置1は、この現在地検出装置14により検出された自車両の現在地に基づいて、推奨経路を探索するときの経路探索開始点を決定することができる。
【0019】
画像メモリ15は、表示モニタ16に表示するための画像データを一時的に格納する。この画像データは、地図を画像表示するための道路地図描画用データや各種の図形データ等からなり、制御回路11において、HDD18に記録されている地図データに基づいて作成される。この画像メモリ15に格納された画像データを用いて、自車位置周辺の地図が表示モニタ16に表示される。
【0020】
入力装置17は、ユーザからの操作入力を受け付けるための各種入力スイッチを有し、これは操作パネルやリモコン、タッチパネルなどによって実現される。ユーザは、表示モニタ16に表示される画面指示に従って入力装置17を操作することにより、目的地に指定する施設の住所や施設名称などを入力することができる。ユーザが住所や施設名称などを入力すると、それに該当する施設が目的地候補としてナビゲーション装置1において検索され、その目的地候補の中からユーザの選択したものが目的地に設定される。こうして目的地が設定されることにより、その目的地までの推奨経路がナビゲーション装置1において探索される。
【0021】
HDD18には、前述のように地図データが記録されている。すなわち、ナビゲーション装置1は、HDD18により地図データを記憶している。なお、ここではHDDを用いた例を説明しているが、他の書き換え可能な不揮発性の記録デバイス、たとえばDVD−RAM等の書き換え可能な記録ディスクや、フラッシュメモリなどをHDDに替えて用いてもよい。
【0022】
HDD18に記録されている地図データには、主に推奨経路を演算するために用いられる経路計算データや、交差点名称、道路名称など、主に推奨経路に従って自車両を目的地まで案内するために用いられる経路誘導データ、主に道路形状を表すために用いられる道路データ、さらには海岸線や河川、鉄道、建物など、道路以外の地図形状を表す背景データなどが含まれている。また、各種施設の名称や位置、種類、電話番号などを表すPOI(Point Of Interest)データも、地図データの中に含まれている。なお、経路計算データ以外の地図データは、メッシュと呼ばれる地図上に決められた所定の地域範囲ごとに設定されており、メッシュ単位で別々にファイル化されている。そのため、経路計算データ以外の地図データについては、ファイルごとに書き換えて地域単位で部分的に更新することができる。
【0023】
道路データにおいて、道路区間を表す最小単位はリンクと呼ばれている。すなわち、各道路は所定の道路区間ごとに設定された複数のリンクによって構成されている。なお、リンクによって設定される道路区間の長さは異なっており、リンクの長さは一定ではない。リンク同士を接続している点はノードと呼ばれ、このノードはそれぞれに位置情報(座標情報)を有している。また、リンク内にはノードとノードの間に形状補間点と呼ばれる点が設定されていることもある。形状補間点もノードと同じく、それぞれに位置情報(座標情報)を有している。このノードと形状補間点の位置情報によって、リンク形状、すなわち道路の形状が決定される。
【0024】
経路計算データには、日本全国の主要な幹線道路を表す各リンクにそれぞれ対応して、その通過所要時間を表すためのリンクコストと呼ばれる情報が記録されている。前述のようにして目的地が設定されると、現在地検出装置14により検出された現在地を経路探索開始点として、そこから目的地までの経路演算が経路計算データに基づいて所定のアルゴリズムにより行われ、目的地までの合計リンクコストが最小となる推奨経路が求められる。そして、求められた推奨経路を含んだ現在地周辺の地図が表示モニタ16に表示され、推奨経路に従って右左折の指示などが適宜行われる。
【0025】
VICS受信部19は、不図示の道路交通情報通信システムセンター(VICSセンター)から送信される道路交通情報(VICS情報)を受信し、制御回路11へ出力する。制御回路11は、このVICS情報に基づいて、各道路の渋滞状況や交通規制状況などを表した道路交通情報画面を表示モニタ16に表示する。なお、VICS情報はFM放送によって送信される場合と、道路上に設置されたビーコンによって送信される場合がある。ビーコンには、主に高速道路上に設置されている電波ビーコンと、主に一般道路上に設置されている光ビーコンの二種類がある。
【0026】
VICS情報にはレベル1からレベル3まで3段階のレベルがあり、レベルの違いによって表示される道路交通情報画面の形態が異なる。レベル1のVICS情報では、文字によって道路交通情報画面が表示される。たとえば、渋滞地点名や渋滞距離、特定地点間の所要時間などを表現した文章が、レベル1のVICS情報に基づいて表示される。レベル2のVICS情報では、簡易図形(道路線形を簡易的な図形で表したもの)による道路交通情報画面が表示される。たとえば、特定の道路の渋滞箇所を赤やオレンジ色などによって簡易図形上に表した画像が、レベル2のVICS情報に基づいて表示される。レベル3のVICS情報では、道路地図上に渋滞状況や交通規制状況などを表示した画面が道路交通情報画面として表示される。たとえば、各道路の渋滞状況を示すための赤やオレンジ色などの矢印が道路に沿って表示されたり、通行止めや車線規制などの通行規制を示すためのマークが道路上に表示されたりする。
【0027】
次に、ナビゲーション装置1のHDD18に記録されている地図データを部分的に更新する方法について説明する。本実施形態では、VICS受信部19により受信したVICS情報に基づいて、VICS情報が提供されているが、地図データには含まれていない道路(以下、未対応道路という)の有無を調べる。未対応道路がある場合は、その未対応道路を含むメッシュを特定し、そのメッシュを表すメッシュ番号情報を、前述の地域特定情報としてナビゲーション装置1から更新地図データ配信センター4に送信する。
【0028】
ナビゲーション装置1から送信された地域特定情報を受信した更新地図データ配信センター4では、そのメッシュ番号情報から上記の未対応道路を含むメッシュを判別し、そのメッシュを更新対象メッシュとする更新地図データを作成した後、ナビゲーション装置1へ送信する。この更新地図データは、更新地図データ配信センター4の地図サーバから、経路計算データ以外の地図データを更新対象メッシュについて抽出することにより作成される。こうして更新地図データ配信センター4から送信される更新地図データをナビゲーション装置1において受信することで、HDD18に記録されている地図データが部分的に更新される。
【0029】
ナビゲーション装置1において未対応道路の有無を調べ、その未対応道路を含むメッシュを特定する方法について、以下に説明する。VICSセンターは、送信するVICS情報において表された各道路に対して、その各道路を構成する前述の各リンクごとに、VICSリンクIDと呼ばれるそれぞれ固有のID情報を設定する。レベル3のVICS情報では、このVICSリンクIDによって指定される各リンクに対して、それぞれにおける渋滞状況や交通規制状況などが示されている。
【0030】
一方、ナビゲーション装置1においてHDD18に記録されている地図データでは、道路データの各リンクに対して、上記のVICSリンクIDと同様に、それぞれ固有のID情報が予め設定されている。以下では、この地図データにおけるID情報を地図リンクIDと称する。
【0031】
ところで、上記のVICSリンクIDと地図リンクIDとはその内容が必ずしも一致しているとは限らず、同じリンクに対して異なるID情報が設定されていることがある。そのため、ナビゲーション装置1において受信したレベル3のVICS情報に基づいて道路交通情報画面を表示する際に、そのVICS情報におけるVICSリンクIDをそのまま用いて地図データのリンクを指定すると、渋滞状況や交通規制状況を道路地図上の正しい位置に表示できない場合がある。
【0032】
このような問題を解決するため本実施形態では、VICSリンクIDを地図リンクIDに変換するための情報として、各リンクのVICSリンクIDと地図リンクIDとの対応関係を示す情報を予めナビゲーション装置1に記憶させておく。この対応関係を参照して受信したVICS情報とHDD18の地図データとを照合することにより、VICS情報におけるVICSリンクIDを地図リンクIDに変換して、VICS情報と地図データとを道路ごとにそれぞれ対応付ける。そして、HDD18に記録されている地図データの中から、当該地図リンクIDに対応する道路の道路データを抽出し、その道路に対して前述したような方法により、渋滞状況や交通規制状況を道路地図上に表示する。これにより、ナビゲーション装置1は受信したレベル3のVICS情報に基づいて、渋滞状況や交通規制状況を道路地図上に正しく表示するようにしている。
【0033】
なお、VICSリンクIDは、VICS情報において、地図データの各メッシュに合わせて分類されている。そのため、VICS情報を受信したナビゲーション装置1では、各VICSリンクIDがどの分類に属するかを調べることにより、各VICSリンクIDが地図データのどのメッシュに含まれるリンクを表しているか特定できる。すなわち、VICSリンクIDさえ分かれば、地図リンクIDが分からなくても、そのリンクが含まれるメッシュを特定することができる。
【0034】
ナビゲーション装置1に記憶されているVICSリンクIDと地図リンクIDとの対応関係の例を図3に示す。ここでは、個々のVICSリンクIDとそれに対応する地図リンクIDとを、VICSリンク対応テーブルとして表にまとめている。たとえば、VICSリンクIDがVである場合は、対応する地図リンクIDがL101となる。同様に、VICSリンクID=Vに対応する地図リンクIDはL102であり、VICSリンクID=Vに対応する地図リンクIDはL114である。このような対応関係に基づいて、VICS情報におけるVICSリンクIDを、地図リンクIDに対応付けることができる。なお、図3に示した内容は一例であるため、他の内容であってもよい。
【0035】
ところが、たとえば新設された道路など、HDD18に記録されている地図データには含まれていない道路を表しているリンクについては、上記のようなVICSリンクIDと地図リンクIDとの対応関係がナビゲーション装置1に記憶されていない。このようなリンクを表すVICSリンクIDがVICSセンターから送信されたVICS情報に含まれていた場合は、ナビゲーション装置1においてそれを地図リンクIDに対応付けることができない。
【0036】
そこでナビゲーション装置1は、受信したVICS情報におけるVICSリンクIDの中に、地図リンクIDとの対応関係が記憶されていないものが存在する場合には、そのVICSリンクIDに対応するリンクを未対応道路として判断する。すなわち、各リンクのうち上記の対応関係に基づいてVICS情報と地図データとが対応付けられないリンクを、未対応道路と判断する。このようにすることで、ナビゲーション装置1において未対応道路の有無を調べることができる。さらにこのとき、前述のように未対応道路に該当するリンクのVICSリンクIDさえ分かれば、地図IDが分からなくても、そのVICSリンクIDの分類から、その未対応道路を含むメッシュを特定できる。このようにすることで、VICS情報が提供されているが地図データには表されていない未対応道路を含むメッシュを特定することができる。
【0037】
以上説明した方法によってナビゲーション装置1のHDD18に記録されている地図データを部分的に更新する際に、ナビゲーション装置1と更新地図データ配信センター4において実行されるフローチャートを図4および図5に示す。図4は、経路計算データを更新する際に実行されるフローチャートである。図5は、経路計算データ以外の地図データを更新する際に実行されるフローチャートである。
【0038】
以下、図4の経路計算データ更新時のフローチャートから先に説明する。図4において、(a)に示すフローチャートはナビゲーション装置1により実行され、(b)に示すフローチャートは更新地図データ配信センター4により実行される。
【0039】
ナビゲーション装置1は、制御回路11により、図4(a)のステップS1において、経路計算データを更新するか否かを判定する。この判定は、予め設定された更新条件を満たすか否かを判定することによって行われる。更新条件を満たす場合は次のステップS2へ進む。ステップS2では、最新版の経路計算データを要求するための経路計算データ配信要求を、通信端末2を介して更新地図データ配信センター4に送信する。なお、このときHDD18に記録されている経路計算データのバージョン番号を示す情報(経路計算データバージョン情報)を、経路計算データ配信要求と合わせて送信する。これにより、ナビゲーション装置1における現在の経路計算データのバージョンを、更新地図データ配信センター4において判別できるようにする。
【0040】
なお、ステップS1の判定に用いる更新条件には、様々な内容を設定しておくことができる。たとえば、前回の更新から所定時間が経過したことや、ユーザから入力装置17によって更新のリクエスト操作が行われたことなどを、更新条件とすることができる。このような更新条件を満たすことにより、ナビゲーション装置1から更新地図データ配信センター4へ経路計算データ配信要求が送信される。
【0041】
更新地図データ配信センター4は、上記のようにステップS2においてナビゲーション装置1から送信された経路計算データ配信要求を、図4(b)のステップS31で受信する。次のステップS32では、その経路計算データ配信要求に応じて、全国の幹線道路についての経路計算データの最新版を送信する。ステップS32を実行したら、更新地図データ配信センター4は図4(b)のフローチャートを終了する。
【0042】
なお、ステップS32において経路計算データの最新版を送信する際には、ナビゲーション装置1から経路計算データ配信要求と合わせて送信された上記の経路計算データバージョン情報により、ナビゲーション装置1における現在の経路計算データのバージョンを判別しておく。これによって現在の経路計算データのバージョンが最新版と同じである場合は、経路計算データを送信する必要がないため、ステップS32において経路計算データを送信しないようにする。
【0043】
ナビゲーション装置1は、通信端末2を介して制御回路11により、上記のようにステップS32において更新地図データ配信センター4から送信された経路計算データを、図4(a)のステップS3で受信する。これにより、経路計算データの最新版を取得する。次のステップS4では、ステップS3で受信した経路計算データを用いて、HDD18に記録されている地図データのうち経路計算データを部分的に更新する。ステップS4を実行したら、図4(a)のフローチャートを終了する。以上説明したようにして、ナビゲーション装置1においてHDD18に記録されている経路計算データが最新の内容に更新される。
【0044】
次に、図5の地図データ更新時のフローチャートについて説明する。図5において、(a)に示すフローチャートはナビゲーション装置1により実行され、(b)に示すフローチャートは更新地図データ配信センター4により実行される。
【0045】
ナビゲーション装置1は、VICS受信部19により、図5(a)のステップS11において、VICSセンターから送信されるVICS情報を受信する。受信したVICS情報は、制御回路11へ出力される。次のステップS12では、制御回路11により、いずれかのメッシュを選択する。なお、ここで選択対象とされるメッシュは、ステップS11で受信したVICS情報によって渋滞状況や交通規制状況などが表されているメッシュである。このようなメッシュは、VICSリンクIDに基づいて判断することができる。
【0046】
ステップS13では、ステップS12で選択したメッシュ内に含まれるVICSリンクIDと地図リンクIDを照合する。この照合は、図3に示されたVICSリンク対応テーブルのように、予めナビゲーション装置1において記憶されたVICSリンクIDと地図リンクIDとの対応関係を示す情報に基づいて行われる。なお、この対応関係を示す情報は、地図データと共にHDD18に記録されている。
【0047】
ステップS14では、ステップS13の照合結果から、対応する地図リンクIDが存在しないVICSリンクIDがあるか否かを判定する。そのようなVICSリンクIDがある場合はステップS15へ進み、ない場合、すなわち全てのVICSリンクIDが地図リンクIDに対応付けられる場合は、ステップS15を飛ばしてステップS16へ進む。このようにして、VICS情報と地図データとが対応付けられないリンクがあるか否かを調べる。この条件にあてはまるリンクが、未対応道路と判断される。
【0048】
ステップS15では、現在選択されているメッシュを更新対象メッシュに指定する。これにより、VICS情報が提供されているが地図データには含まれていない未対応道路を含むメッシュが、更新対象地域に設定される。
【0049】
ステップS16では、ステップS12で選択対象とされたVICS情報が提供された全てのメッシュを、それまでに実行したステップS12において選択したか否かを判定する。このようなメッシュの全てを既に選択していた場合は、ステップS17へ進む。まだ選択していないメッシュがある場合はステップS12へ戻り、ステップS12において未選択のメッシュからいずれかのメッシュを選択した後、上記に説明した処理を繰り返す。
【0050】
ステップS17では、それまでに実行されたステップS15において指定された更新対象メッシュのメッシュ番号を表す地域特定情報を作成する。ステップS18では、更新地図データの配信を要求していることを示す更新地図データ配信要求を、ステップS17で作成された地域特定情報と共に、通信端末2を介して更新地図データ配信センター4へ送信する。
【0051】
更新地図データ配信センター4は、上記のようにステップS18においてナビゲーション装置1から送信された更新地図データ配信要求と地域特定情報を、図5(b)のステップS41で受信する。次のステップS42では、ステップS41で受信した地域特定情報に基づいて更新対象地域に設定されたメッシュを判断し、そのメッシュ(更新対象メッシュ)の最新地図データを自身の地図サーバ内から抽出する。ステップS43では、ステップS42で抽出された更新対象メッシュの最新地図データを、更新地図データとしてナビゲーション装置1に送信する。なお、このときVICSリンクIDと更新地図データにおける地図リンクIDとの対応関係を示す情報も合わせて送信する。ステップS43を実行したら、更新地図データ配信センター4は図5(b)のフローチャートを終了する。
【0052】
ナビゲーション装置1は、通信端末2を介して制御回路11により、上記のようにステップS43において更新地図データ配信センター4から送信された更新地図データを、図5(a)のステップS19で受信する。次のステップS20では、ステップS19で受信した更新地図データを用いて、HDD18に記録されている地図データを部分的に更新する。なお、このとき更新地図データと合わせて送信されたVICSリンクIDと地図リンクIDとの対応関係を示す情報により、HDD18に記録されているVICSリンク対応テーブルを更新する。ステップS20を実行したら、図5(a)のフローチャートを終了する。以上説明したようにして、ナビゲーション装置1においてHDD18に記録されている地図データの部分更新が行われる。
【0053】
なお、ステップS18において地域特定情報をナビゲーション装置1から更新地図データ配信センター4へ送信する際には、それと合わせて各更新対象メッシュにおける地図バージョンの情報を送信することが好ましい。このようにすれば、ステップS42において地図データの最新版を更新地図データ配信センター4の地図サーバから抽出する際に、既に同じ地図バージョンに更新されている更新対象メッシュについては、抽出の対象から除外することができる。その結果、更新する必要のないメッシュの地図データを更新地図データから排除して無駄なデータ量を減らすことができる。
【0054】
以上説明した実施の形態によれば、次の作用効果を奏する。
(1)ナビゲーション装置1において、VICSセンターから送信されたVICS情報をVICS受信部19で受信して取得し(ステップS11)、取得されたVICS情報のVICSリンクIDと、HDD18に記憶された地図データの地図リンクIDとを照合する(ステップS13)。この照合結果に基づいて、いずれかのメッシュを更新対象メッシュに指定する(ステップS15)ことにより、更新対象地域を設定する。こうして設定された更新対象地域について、道路データの最新版を含む更新地図データを更新地図データ配信センター4に要求する(ステップS18)。この要求に応じて、更新地図データ配信センター4において、更新対象地域についての道路データの最新版を含む更新地図データをナビゲーション装置1へ送信し(ステップS43)、これをナビゲーション装置1において取得する(ステップS19)。こうして取得した道路データの最新版を用いて、HDD18に記録されている地図データを部分的に更新する(ステップS20)。このようにしてナビゲーション装置の地図データを部分的に更新することとしたので、推奨経路周辺以外の地域についても状況に応じて適切な更新対象地域を設定し、地図データを更新することができる。
【0055】
(2)VICS情報が提供されているが、地図データには含まれていない未対応道路を含むメッシュを、更新対象メッシュに設定することとした。具体的には、ステップS11で受信したVICS情報に基づいて、そのVICS情報により渋滞状況や交通規制状況が表されるメッシュをそれぞれ選択し(ステップS12)、選択したメッシュが未対応道路を含んでいる場合には、そのメッシュを更新対象メッシュに指定する(ステップS15)こととした。このようにしたので、取得されたVICS情報に基づいて未対応道路を含む適切な更新対象地域を設定することができる。
【0056】
(3)VICSリンクIDと地図リンクIDとの対応関係を示す情報をHDD18に記録しておき、この情報に基づいて、VICS情報と地図データとをリンクごとにそれぞれ対応付ける。そして、この方法によってVICS情報と地図データとが対応付けられないリンクを、未対応道路と判断することとした。具体的には、HDD18に記録されているVICSリンク対応テーブルを参照することにより、受信したVICS情報におけるVICSリンクIDと地図リンクIDを照合し(ステップS13)、その照合結果から、対応する地図リンクIDが存在しないVICSリンクIDがあるか否かを判定する(ステップS14)。このようなVICSリンクIDがあると判定された場合は、そのVICSリンクIDに対応するリンクを、未対応道路と判断することとした。このようにしたので、取得されたVICS情報から未対応道路を簡単に判断することができる。
【0057】
なお、上記の実施の形態では、経路計算データの最新版や更新地図データを、無線通信回線を用いて更新地図データ配信センター4からナビゲーション装置1へダウンロードする例を説明したが、本発明はこの内容に限定されない。たとえば、自動車販売店やサービスセンターなどに備えられた地図データ書き換え用装置をナビゲーション装置と接続し、その地図データ書き換え用装置からナビゲーション装置へ経路計算データの最新版や更新地図データを送信することによって地図データを部分的に書き換える場合にも、本発明を適用することができる。さらに、経路計算データの最新版と更新地図データを別々の場所から取得するようにしてもよい。
【0058】
また、上記の実施の形態では、ナビゲーション装置1において更新地図データを受信すると自動的に更新する例を説明したが、更新前にユーザに確認させるようにして、ユーザが了承した場合のみ地図データを更新するようにしてもよい。このようにすることで、ユーザが望まないのに地図データが更新されるのを防ぐことができる。
【0059】
上記の実施の形態では、日本全国を対象にした地図データを例に説明したが、その他の地域、たとえば関東地方等の日本国内の一地域や、外国などを対象としてもよい。いずれの地域を対象としても、その地域内の地図が、その地域に対して所定の地域範囲ごとに設定された地図データによって表されている限り、本発明を適用できる。
【0060】
以上説明した実施の形態や各種の変形例はあくまで一例であり、発明の特徴が損なわれない限り、本発明はこれらの内容に限定されない。
【0061】
上記の実施の形態では、地図記憶手段および対応情報記憶手段をHDD18、交通情報取得手段をVICS受信部19によりそれぞれ実現し、その他の各手段を、ナビゲーション装置1の制御回路11または更新地図データ配信センター4のいずれかにおける処理によって実現している。具体的には、対応付け手段をステップS13、更新地域設定手段をステップS15、要求手段をステップS18、更新地図データ取得手段をステップS19、地図データ更新手段をステップS20によってそれぞれ実現し、送信手段をステップS43によって実現している。なお、以上の説明はあくまで一例であり、発明を解釈する際、上記の実施形態の記載事項と特許請求の範囲の記載事項の対応関係に何ら限定も拘束もされない。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】本発明の一実施形態による地図更新システムを示す図である。
【図2】ナビゲーション装置の構成を示す図である。
【図3】VICSリンク対応テーブルの例を示す図である。
【図4】経路計算データを更新する際に実行されるフローチャートである。
【図5】経路計算データ以外の地図データを更新する際に実行されるフローチャートである。
【符号の説明】
【0063】
1:ナビゲーション装置
2:通信端末
3:移動体通信網
4:更新地図データ配信センター
11:制御回路
12:ROM
13:RAM
14:現在地検出装置
15:画像メモリ
16:表示モニタ
17:入力装置
18:HDD
19:VICS受信部
100:車両

【特許請求の範囲】
【請求項1】
記憶している地図データに基づいて地図を表示し、その地図データを外部の更新地図データ送信装置から送信される地図データの最新版を用いて部分的に更新可能なナビゲーション装置であって、
所定の地域範囲ごとに設定された地図データを記憶する地図記憶手段と、
道路交通情報を取得する交通情報取得手段と、
前記交通情報取得手段により取得された道路交通情報と前記地図記憶手段により記憶された地図データとの照合結果に基づいて、前記地図データを部分的に更新するときの更新対象地域を設定する更新地域設定手段と、
前記更新地域設定手段により設定された更新対象地域について、前記地図記憶手段に記憶されている地図データの最新版を前記更新地図データ送信装置に要求する要求手段と、
前記要求に応じて前記更新地図データ送信装置から送信される地図データの最新版を取得する更新地図データ取得手段と、
前記更新地図データ取得手段により取得された地図データの最新版を用いて、前記地図記憶手段に記憶されている地図データを部分的に更新する地図データ更新手段とを備えることを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項2】
請求項1のナビゲーション装置において、
前記更新地域設定手段は、前記道路交通情報が提供されているが、前記地図データには含まれていない未対応道路を含む地域を、前記更新対象地域に設定することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項3】
請求項2のナビゲーション装置において、
前記道路交通情報において所定の道路区間ごとにそれぞれ固有に設定された第1のID情報と、前記地図データにおいて前記道路区間ごとにそれぞれ固有に設定された第2のID情報との対応関係を示す情報を記憶する対応情報記憶手段と、
前記対応情報記憶手段により記憶されている情報に基づいて、前記道路交通情報と前記地図データとを前記道路区間ごとにそれぞれ対応付ける対応付け手段とをさらに備え、
前記更新地域設定手段は、前記各道路区間のうち、前記対応付け手段によって道路交通情報と地図データとが対応付けられない道路区間を、前記未対応道路と判断することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項4】
記憶している地図データに基づいて地図を表示し、その地図データを部分的に更新可能なナビゲーション装置と、前記ナビゲーション装置に記憶されている地図データを部分的に更新するための地図データの最新版を前記ナビゲーション装置へ送信する更新地図データ送信装置とを有する地図データ更新システムであって、
前記ナビゲーション装置は、
所定の地域範囲ごとに設定された地図データを記憶する地図記憶手段と、
道路交通情報を取得する交通情報取得手段と、
前記交通情報取得手段により取得された道路交通情報と前記地図記憶手段により記憶された地図データとの照合結果に基づいて、前記地図データを部分的に更新するときの更新対象地域を設定する更新地域設定手段と、
前記更新地域設定手段により設定された更新対象地域について、前記地図記憶手段に記憶されている地図データの最新版を前記更新地図データ送信装置に要求する要求手段と、
前記要求に応じて前記更新地図データ送信装置から送信される地図データの最新版を取得する更新地図データ取得手段と、
前記更新地図データ取得手段により取得された地図データの最新版を用いて、前記地図記憶手段に記憶されている地図データを部分的に更新する地図データ更新手段とを備え、
前記更新地図データ送信装置は、
前記要求手段による要求に応じて、前記更新対象地域についての地図データの最新版を前記ナビゲーション装置へ送信する送信手段を備えることを特徴とする地図データ更新システム。
【請求項5】
記憶している地図データに基づいて地図を表示し、その地図データを部分的に更新可能なナビゲーション装置と、前記ナビゲーション装置に記憶されている地図データを部分的に更新するための地図データの最新版を前記ナビゲーション装置へ送信する更新地図データ送信装置とを有する地図データ更新システムにおいて用いられる地図データ更新方法であって、
所定の地域範囲ごとに設定された地図データを前記ナビゲーション装置により記憶し、
道路交通情報を取得し、
前記取得された道路交通情報と前記地図データとの照合結果に基づいて、前記地図データを部分的に更新するときの更新対象地域を設定し、
前記設定された更新対象地域について、前記地図データの最新版を前記更新地図データ送信装置に要求し、
前記要求に応じて、前記更新対象地域についての地図データの最新版を前記更新地図データ送信装置から前記ナビゲーション装置へ送信して、前記ナビゲーション装置により取得し、
前記取得された地図データの最新版を用いて、前記ナビゲーション装置により記憶されている地図データを部分的に更新することを特徴とする地図データ更新方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2006−275777(P2006−275777A)
【公開日】平成18年10月12日(2006.10.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−95444(P2005−95444)
【出願日】平成17年3月29日(2005.3.29)
【出願人】(000003997)日産自動車株式会社 (16,386)
【Fターム(参考)】